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結婚移民者の人種差別に関する法的 問題と改善方案

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結婚移民者の人種差別に関する法的 問題と改善方案
結婚移民者の人種差別に関する法的
問題と改善方案
宮城佳奈*
◀ 目
次 ▶
Ⅰ. 序論
Ⅱ. 結婚移民者の人種差別に関する法的規制と問題点
Ⅲ. 韓国社会の結婚移民者の人種差別の実態と法的問題点
Ⅳ. 人種差別に対する法律的改善方案
Ⅴ. 結論
(논문투고일 : 2014.11.21. / 논문심사일 : 2014.12.5. / 게재확정일 : 2014.12.19.)
Ⅰ. 序論
法務部出入国⋅外国人政策本部が発表した統計月報によると、2014年8月現
在韓国国内の在留外国人は171万896名で1)国内移民者の中で最も多いのは移住
* 新羅大学校国際観光学科助教授.
1) 韓国内の外国人は、90日以上の長期在留者が105万7,435人(61.8%)で短期在留者38万301人
(22.2%)、居所申請をした外国国籍の韓国系同胞は27万3,160人(16.0%)である。韓国国内
に在留する外国人の合法的在留者は152万1,770人で、不法滞在者は18万9,126人である。国
籍別在留外国人数は中国人が86万5,875人韓国系、中国同胞が57万8,758人)で最も多かっ
た。米国(13万7,282人)、ベトナム(12万8,449人)、タイ(7万6,670人)、フィリピン(5万506
人)、ウズベキスタン(4万3,557人)、日本(4万724人)、インドネシア(4万695人)の順であ
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法學論叢 第38卷 第4號
労働者、次に結婚移民者と留学生、在外同胞の順であった。
近年、韓国でも結婚移民者が増え2)、肌の色が違う開発途上国から来た結婚
移民者に対する偏見と人種差別に関する事件が頻繁に起こっている。単一民族
文化が支配的である韓国社会では、人種差別問題はまだ一般化してはいない
が、韓国社会で人種差別の問題が出てくるのも時間の問題である。
韓国は 「すべての形の人種差別に関する国際協約」(Convention on the Elimination
of All Forms of Racial Discrimination)に加入している。国連の人種差別撤廃委
員会は、韓国の人種差別問題を挙げ、差別をなくすための法制化を勸告したが
履行には至らない現況である。それは、韓国も外国で人種差別受けているとい
う考え方が、韓国社会の一般的な認識であるからではないか。しかし、人種差
別は社会的に大きな問題を起こすこともあるため、現在のような人種差別文化
をこれ以上野放しにすることはできない。韓国は様々な差別を禁止する関連法
が存在していながらも、個別法として分散しており法律違反に対する制裁事例
も少なく実効性も弱い。だからと言ってこの社会の結婚移民者に起こっている
様々な差別は、単純に国民の自覺と認識の変化を待っているだけではいけな
い。今後、積極的に立法を通じ差別をなくす方案が必要だと言える。
本研究の目的は、主に結婚移民者の人種差別の実体を探り、法的制度の問題
点を検討し法的改善方案を設けることを目的としている。
る。ビザの種類は、就労資格在留者が61万2,397人(単純機能人力56万1,996人、専門人材5
万401人)で最も多かった。続いて、結婚移民者15万1605人、外国人留学生(韓国語研修生
を含む)が8万9,143人である。
2) 国際結婚は1995年から増加し現在国民結婚10組のうち1組が国際結婚をしている。韓国は
1990年に国際結婚統計を出し始めたほど国際結婚が多いとは言えない社会であった。しか
し、2000年代以降の国際結婚はそれ以前の国際結婚とは他の形で現れ始めた。韓国の男性
が仲介業者を通じてアジアの開発途上国に行き、その国の女性とお見合いをし結婚すると
いう形が登場したのだ。お見合いから結婚まで1週間ほどの短い時間で行われ、その費用
のすべてを韓国の男性が仲介業者に支払う。このような形の国際仲介結婚の盛り上がりは
国際結婚数の急増へと呼び寄せた。2000年以降初めて1万件を超えた国際結婚件数は、
2005年に4万件を超え最高値を記録した。国際結婚のうち主に 「韓国の男性+外国の女性」
の婚姻は1995年から増加しているが特に2002年から1万件を越え、2004年にはすでに25,000
件を越えた。このような増加に2012年まで毎年2万件以上の 「韓国の男性+外国の女性」の
婚姻が行われ2013年になり2万件以下(18,307件)に下がった。(ホオ⋅ヨンスッ, 「結婚移住
女性と人種差別」, UN人種差別特別報告管訪韓対応市民社会団体共同事務局, 「2014韓国社
会の人種差別の実態報告大会」, 2014年 8月 12日, 28面).
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