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地域再生計画
地域再生計画 1 地域再生計画の名称 梨で「儲かる」 「人が集う」地域産業活性化プラン 2 地域再生計画の作成主体の名称 鳥取県 3 地域再生計画の区域 鳥取県の全域 4 地域再生計画の目標 鳥取県は、 特産の二十世紀梨や新甘泉などの新品種を擁する西日本最大の梨産地であるが、 担い手の高齢化、労力不足、遊休園地の増加など産地縮小、それに伴う地域の衰退など、構 造的課題を抱えているため、「消費者ニーズ」(=海外需要の高まり、嗜好の多様化、進物 需要への対応等)と「産地課題」(=人材の育成・確保、新規参入障壁[ノウハウ、農地・設備、収 穫期までの収入確保等]の克服、県外への一次加工流出による付加価値流出等)に対して総合 的に取り組む必要がある。 このため、観光や商工業との連携により、インバウンド客をターゲットした海外を含めた 新たな需要の開拓、加工のミッシングリンク解消やマーケットイン型商品開発に向けた6次 化・農商工連携を戦略的に進めるとともに、梨のスーパー園芸団地による梨栽培に取り組み やすい環境づくり、 生産者等の経営力向上や高大連携等による人材の育成・確保に取り組む。 また、農研機構梨育種研究機能の移転を契機に消費者ニーズに沿った新品種開発を進める とともに、高値新品種(新甘泉、秋甘泉)への改植等を進めることにより、若者等の県内へ の移住・定着につなげ、 持続可能な活力ある産地の実現及び地域の関連産業の活性化を図る。 【数値目標】 平成 29 年 3 月末 果樹新品種(梨)の作付面積 果樹新品種(梨)の販売額 梨栽培新規参入者(梨スーパー園芸団地に係る もの) 平成 30 年 3 月末 平成 31 年 3 月末 190ha 200ha 215ha 370 百万円 460 百万円 560 百万円 2 人/年 6 人/年 6 人/年 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 観光や商工業との連携によるインバウンド客もターゲットとした海外を含む新たな需要の 開拓、6次化等を戦略的に進めるとともに、梨栽培に取り組みやすい環境づくり、生産者等 の経営力向上や高大連携等による人材の育成・確保に取り組む。また、農研機構梨育種研究 機能の移転を契機に消費者ニーズに沿った新品種開発を進めるとともに高値新品種 (新甘泉、 秋甘泉)の産地普及等を進めることにより、若者などの働く場の創出による移住定住の促進 と持続可能な産地を実現し、地域産業の活性化を目指す。 1 5-2 第5章の特別の措置を適用して行う事業 地方創生推進交付金【A3007】 1 事業主体 鳥取県 2 事業の名称及び内容 (1)インバウンドが販路を創るプロジェクト 梨輸出の拡大と鳥取県産梨のブランド化に向けて、国際定期便就航によるインバウンド と連携した海外での定番化の仕組みづくりや市場ニーズに沿った流通技術の導入等を進め、 付加価値創造による県内関連産業の活性化を図る。 ○香港国際定期便(予定)就航に伴うインバウンド客への訴求(※来県時に食べる、買え る)及び香港小売市場で梨を中心とした県産農産品の定番化(香港でも買える)の仕 組みづくり ※旅行業者等と連携し、もぎたて新鮮な梨が食べられる観光農園、選果場、直売所等 を巡る観光商品づくりに取組み、観光振興との相乗効果を図る。 ○東アジア、東南アジアでの梨の生果・加工品などのプロモーションの展開 ○青梨(二十世紀梨等)の強みである、日持ち性や外観品質の良さを活かしたアメリカ 市場や中国市場の販路開拓 ○国内市場での新たな販路網構築に向けて、夏から初冬までのリレー出荷拡大による販 路開拓と高級果実店での高値販売の仕組みづくり ○市場ニーズに沿った鮮度・外観保持技術(梨の日持ち性や外観品質の確保のための包 装材等)の開発・導入 (2)経営構造、働き方の改革が人を呼ぶプロジェクト 梨栽培に取り組みやすい環境づくりを進めるため、農業法人化や多角化経営等による経 営力の強化と人材の育成・確保に取り組み、若者など移住定住者の働く場所の創出し、地 域の活性化を図る。 ○農業法人化、経営力向上など儲かる生産体制の構築 ○スーパー園芸団地(営農基盤がない就農者が同一園地内での生産・相互研鑽を可能と するリース型梨団地)の展開 ○観光農園や農家レストランの展開、商工業者と連携した加工品開発・生産など梨に係 る事業展開のトータルコーディネート ○地元農業系学科を有する高校・農業大学校生・農業系学部大学生など地域人材の育成 を体系化し県独自の技術認証や雇用のマッチング円滑化の仕組みづくり ○女性の農業経営参画のための技術力・経営力の向上及び起業支援や定年前からの農業 技術の習得支援 (3)新品種・新技術が地域を引っ張るプロジェクト 市場ニーズに対応した新品種開発と高値新品種の産地普及に取り組むことにより、梨の 需要拡大と他産地との差別化・優位性を確保し、持続可能な産地の実現を図る。 ○鳥取県園芸試験場への農研機構梨育種研究鳥取拠点(仮称)設置に伴い、農研機構、 鳥取大学、鳥取県が連携し、消費者ニーズに対応した新品種の開発と国内普及による マーケットの拡大 ○高値品種の産地拡大に向けた、既存新品種磨き上げ及び低コスト化・省力化技術(ジョ イント栽培等)の確立・普及 2 3 事業が先導的であると認められる理由 【官民協働】 ・旅行業者、大手卸、商社等との連携により、インバウンドも対象とした国内外への販路 開拓と梨のブランド化の確立に取り組むとともに、加工業者が金融機関の支援も受けて マーケットイン型商品の開発、生産や流通事業者との連携による鮮度・外観保持技術等 の導入を進めるなど、付加価値創造による県内関連産業の活性化を図る。また、県及び 農研機構、大学が連携して、消費者ニーズに沿った梨の新品種研究を進めるとともに、 県・市町村、生産団体等が連携し、新規参入しやすいリース型団地の運営や高値新品種 の産地普及を図る。 【地域間連携】 ・梨生産が行われている市町と連携して、新品種の産地拡大、新規就農者の受入体制の整 備を図ることで、新規就農者の農地等のマッチング、技術力・経営力の向上、地域への 定着が円滑に進むとともに、市場ニーズを的確かつ臨機応変に捉えた梨や加工品の開発 が可能となる。 (※市町は、生産拡大時、新規就農者への支援〔県との協調補助〕の実施 や新規就農者が円滑に地元に定着できる受入体制づくりを行っている。 ) 【政策間連携】 ・インバウンド施策(観光農園、選果場、直売所等を巡る観光メニューづくり等)と連携 した販路拡大の推進や県、市町村、生産者、高等教育機関、農業系の教育機関が一体と なって行う新規就農者確保、ワンストップでの雇用マッチングの推進、生産拡大及び政 府機関の地方移転に伴う、農研機構との梨新品種の共同研究を行う。 ・移住定住施策と連携し、若者などの働く場所を創出するとともに、多様な担い手の育成・ 確保に取り組むことで、持続可能な園芸産地の実現と地域の活性化を目指す。 【自立性】 ・産地など関係者の連携によるノウハウ習得と収入確保により新規就農者の自立を早期に 可能とするスーパー園芸団地については、本事業において、事業主体である生産団体に 対し、県・市町村がイニシャルコストの一部を支援するが、その後は、生産・販売収入 により生産者の自立的な運営が可能である。 さらに、 法人化で経営力が強化することで、 梨新品種の販路確保、高品質化、生産拡大、さらには、関連事業(6次化、農商工連携 など)の展開が可能となり、安定的な事業資金の確保や雇用の拡大が図られる。 ・なお、研究開発については、県を主体としつつ、農研機構、大学との連携により継続的 に取り組むとともに、販路拡大・生産拡大対策については、生産団体や各事業者(加工・ 販売・流通・観光等)が有する資源(栽培技術、農地、施設設備、加工開発技術、販売・ 流通・観光ノウハウ等)を活用しながら、県、市町村施策を効果的に展開することによ り、継続的な推進が可能である。 【その他の先導性】 ・新規就農の推進、梨の新品種の活用、生産拡大を一貫して行うスーパー園芸団地の展開 3 及び地元高校生等の雇用や技術研修をワンストップでマッチングできる体制づくりなど 梨を軸とした産地・産業、地域の持続的発展を図る。 4 重要業績評価指標(KPI)及び目標年月 平成 29 年 3 月末 果樹新品種(梨)の作付面積 果樹新品種(梨)の販売額 平成 30 年 3 月末 平成 31 年 3 月末 190ha 200ha 215ha 370 百万円 460 百万円 560 百万円 2 人/年 6 人/年 6 人/年 梨栽培新規参入者(梨スーパー園芸団地に 係るもの) 5 評価の方法、時期及び体制 取組の進め方や必要な施策、取り組む主体などをまとめた「アクションプログラム」の 進捗確認を行うとともに、産官学労金言による外部有識者の参画を得た検証機関『鳥取創 生チーム拡大会議』において、PDCAサイクルによる検証を実施し、施策提案や総合戦 略の見直し提言を受け、新たな施策立案や施策の軌道修正、県議会での議論を踏まえ総合 戦略の改訂を行う。 (毎年6月までに、その前年度事業の評価結果をまとめ、HPで公表す る。 ) 6 交付対象事業に要する費用 ①法第5条第4項第1号イに関する事業【A3007】 ・総事業費571,749千円 7 事業実施期間 地域再生計画認定の日から、平成 31 年3月 31 日(3ヵ年度) 8 その他必要な事項 特になし 5-3 その他の事業 5-3-1 地域再生基本方針に基づく支援措置 該当なし 5-3-2 支援措置によらない独自の取組 該当なし 4 6 計画期間 地域再生計画認定の日から平成 31 年3月 31 日 7 目標の達成状況に係る評価に関する事項 7-1 目標の達成状況に係る評価の手法 取組の進め方や必要な施策、取り組む主体などをまとめた「アクションプログラム」 の進捗確認を行うとともに、産官学金労言による外部有識者の参画を得た検証機関『鳥 取創生チーム拡大会議』や関係者へのヒアリング等により、実績値や客観的データ、取 組状況をもとに、PDCAサイクルによる検証を実施する。 7-2 目標の達成状況に係る評価の時期及び評価を行う内容 毎年6月に、数値目標の達成状況及び施策の取組状況等について評価を行う。 数値目標 (1) 果樹新品種(梨)の作付面積 (2) 果樹新品種(梨)の販売額 平成29年 平成30年 平成31年 3月末 3月末 3月末 190ha 200ha 215ha 370百万円 460百万円 560百万円 2人/年 6人/年 6人/年 (3) 梨栽培新規参入者(梨スーパー園芸団地に 係るもの) (1)については、全国農業協同組合連合会鳥取県本部調べ(毎年度末)により把握する。 (2) 、 (3)については、県調査(毎年度末)により把握する。 7-3 目標の達成状況に係る評価の公表の手法 毎年6月に、前年度事業の評価結果をまとめ、HPで公表する。 5