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JABEE 2014 - JABEE

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JABEE 2014 - JABEE
質疑応答
2014/7/6
一般社団法人 日本技術者教育認定機構
(JABEE)
www.jabee.org
© JABEE 2014
1
(審査方法)オブザーバー
【質問】
実地審査のインタビュー等において、オブザーバーが審査長に発言を求めら
れることが多いことから、審査長にオブザーバーの役割を再認識させる必要は
ないのか?
【回答】
「審査の手引き」
p.5にある「2.4 オブザーバーの任務と心得」に
• 審査員となるための研修者は審査員と同様の経験を積むことが望まれる。
• 審査チーム内での議論の場に限り、審査長の要請に応じて参考意見を述
べることはできるが、判定には関与できない。
• プログラム運営組織又は学生との面談における発言は認められない。
• 前項2.3の審査員の心得を踏まえて行動する。
とあり、面談中の発言は認められていません。また、p.24に
オブザーバーはプログラム運営組織とのやり取りにおける発言は認めら
れていないことに留意する必要がある。
とあることに、審査長・審査員には特にご留意ください。
© JABEE 2014
2
審査方法
【質問】
審査作業マニュアルができないでしょうか?このマニュアルを見る
と間違いがおきないこと、先方との対応方法もしっかり書いておく
ことはできないでしょうか?もちろん、必要でしたら守秘で。
【回答】
審査全体の流れは「認定・審査の手順と方法」にて、特に留意い
ただきたいことについては「審査の手引き」にて開示しています。
それ以上のマニュアル化は現時点で考えておりません。
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3
JABEEメンバーページの使い方
【質問】
昨日の説明に「JABEEメンバーページにアップロードしたファイルは受審校にも見えてし
まう」があったが、当該ページのファイルアップロードフォームには、公開範囲を「審査チ
ームのみ」「審査チームとプログラム関係者」から選択可能になっている。
「審査チームのみ」を選択することで、受審校に見せたくないファイルをやりとりしてよい
か?それとも操作ミス等によるトラブルの未然防止のために利用を避けるべきか?
【回答】
説明が不十分だったようで申し訳ありません。
• 審査員のIDでファイルをアップロードする場合、審査チームのみ閲覧可能(アップロ
ードフォームに選択肢がそもそもない)
• 審査長のIDでファイルをアップロードする場合、 「審査チームのみ」「審査チームとプ
ログラム関係者」のどちらかに閲覧を設定可能
審査長が十分にご注意の上利用されれば、メールよりもトラブルは起きにくいと考えま
す。但し、Webpageへのアップロードにしてもメールにしてもファイルにパスワードを付し
ていただくよう、お願いいたします。
© JABEE 2014
4
プログラム点検書・審査報告書
【質問】
『プログラム点検書(最終面談時)』の根拠・指摘事項の記載につ
いて、例えば「アンケートをもとに」と記載した場合とエビデンスの
No.等でプログラム側の判る記述も可能。今後、2次審査報告書で
もこの記述を残すのは委員会での確認において支障はないか?
【回答】※全体討論で佐藤認定・審査調整委員長回答済み
審査チームが何を根拠として点検・判定したかを2次審査報告書
に記載していただかないと、分野別審査委員会、認定・審査調整
委員会での審議・調整に支障が出る恐れが高いので、必ず記載
してください。但し、No.等ではなく、内容の意味するところが自己
点検書がなくてもある程度わかるような記述をお願いします。
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5
一斉審査方式と同一校複数プログラム審査
【質問】
一斉審査方式は同一校複数プログラム審査とどう異なるのか、確
認したい
【回答】
• 認定・審査の手順と方法
• 審査チームの構成
• 審査団長と審査長代表の役割(審査団長は共通事項の審査を
担当する)
• 実地審査日程(一斉審査方式では同日)
• 点検・審査書類様式
© JABEE 2014
6
同日審査の手順と方法
【質問】
審査長代表と審査長間の守秘範囲が不明確。審査長代表は同日審査する他分野の審査プロセス
・結果をどこまで知って良いのか?
1.
実施前のプログラム~審査長間でやりとりされる情報
2.
実地審査の分野別作業(会議室の共用等)
3.
見学等で得た分野共通の問題(例:学内情報公開システムの不備等)に対する判定の共用・
整合
【回答】
「審査の手引き」の「3.同一教育機関内の複数プログラムが同時受審する場合の対応」において、
審査はプログラムごとに独立して行うことが原則であるが、可能な限り実地審査の日程を同
一とし、審査を共通化できる部分については相互に協力し必要な情報を交換することが望ま
しい。そのために、(中略)。
また、自己点検書を受領してから実地審査に至るまでの教育機関とのやり取りの情報につい
ても必要な範囲で情報共有に努め、実地審査項目の絞込みや実地審査の共通化の可能性
を検討する。審査を共通化できる部分の例としては、学長、校長、学部長、研究科長などとの
面談、共通教育科目に関する教員との面談や共通教育科目の達成度評価の実態調査など
が挙げられる。複数の審査チームが協力することにより、個々のプログラムの範囲を越えた
教育機関全体としての問題点の把握に努めることも的確な審査を行う上で重要である。実地
審査の期間中においては、必要に応じて、できるだけ早い段階で実地審査の結果に関する
情報交換の場を設けるなど、相互の情報共有が可能となるような方策を検討することが望ま
しい。
とあります。この記述の意図するところをご理解ください。
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7
自己点検書のファイル形式
【質問】
自己点検書をダウンロードしたらPDFファイルであった。表のエク
セルファイルは入手できるか?
【回答】
自己点検書提出の際に表2はエクセル「でも」アップロードするよ
う求めています。提出に不備があった場合には事務局にご連絡
下さい。
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8
「勘案事項」とは
【質問】
勘案事項に対する点検・判定をどのように行えば良いのか?
【回答】
プログラムは自己点検書等にて個別基準の勘案事項を十分考慮した内容となっている
ことを説明しているはずです。その内容を根拠と共に点検し、十分考慮されているかど
うかをもとに判定してください。勘案事項自体は点検項目ではないので、勘案事項の一
部が十分含まれていなくても問題ない場合も想定されます。
特に分野別要件に関する勘案事項は、個別基準における必須事項に基づく点検・審査
の際に考慮されるものであるので、分野別要件単独でACWDの判定は行いません。
「認定基準の解説」
(p.2)認定を希望するプログラムは、JABEE が定める共通基準、及び個別基準の必須
事項を満たしているとともに、個別基準の勘案事項を十分考慮した内容となっているこ
とを説明しなければならない。
(p.21)分野別要件は、共通基準及びエンジニアリング系学士課程の認定種別について
個別基準に定める必須事項に基づく審査を行う際の勘案事項としてあわせて考慮され
るべきものであり、独立した審査の項目となるものではない。
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9
認定基準間の関連
【質問】
認定基準の連動関係について解説して欲しい。(例:○と△は連
動関係にある)
【回答】
認定基準に基づく審査項目は独立して判定することとなっており
、予め定められた「連動」はありません。但し、表面上懸念・弱点・
欠陥と思われる審査項目があった時、そのような事態の由来がど
こにあるかをご検討いただいた上で、適切な審査項目にて指摘し
てください。この意味で、認定基準には「関連性」があります。
参考:「5 2014GWの課題と説明」p.15、「審査の手引き」5.3
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10
水準
【質問】
• 学習・教育到達目標については、具体化とその水準を含めることを求めて
いるが、特に水準についてはどの程度示されていればよいのか?
• 架空プログラム自己点検書のように”「技術士一次試験」の水準を参考にし
た試験を実施している”、”本プログラムの学習・教育到達目標の水準は技
術者に…”とプログラムの水準を示したり、各授業科目の目標とする「水準」
がそれぞれのシラバスに記載されてはいるが、総合的な「水準」が明示され
ていなくても良いのか?
【回答】
• 自己点検書による審査や実地審査において、プログラムが説明している内
容の具体性を根拠と共に確認の上、それが「社会が要請する水準」(国際的
に同等性を主張できることも含む)以上であることを審査チームでご判断く
ださい。
• 認定基準1では「自立した技術者像」が卒業時に身につけているべき知識・
能力を水準を含めて具体的に設定・公表することを求めています。「総合的
な水準」は当然そこから読み取れるはずですし、そのように自己点検書等
でプログラムが説明しているはずです(説明していなければ説明を求める必
要があるでしょう)。
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(基準1)他分野の人
【質問】
p.59下から4行目にある「他分野の人」という要求を、今年度の審査においてど
のように扱うのかについて、審査チーム全てが共通の判断基準(それに基づき
ACWDを判定)を設ける必要はないのか?
【回答】
認定基準1(1)で求めている「自立した技術者像」が卒業時に身につけている知
識と能力は、プログラム毎に異なります。したがって、共通の判断基準を設け
ることは困難です。
プログラムは自身が定める技術者像や学習・教育到達目標として「チームで
仕事をするための能力」を水準を含めて具体化しているはずです。この具体化
されたものが技術者像と照らしてどうなのか、「社会の要請する水準」以上であ
ることの自己点検結果の確実性などを考慮して判定して下さい。
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12
(基準2)自己学習時間を確保する取り組み
【質問】
基準2.2(2)「自己学習時間を確保することの取り組み」を点検する際、実績をどの程度反映させて
指摘したらよいか?
【回答】
方法や量に関する判断水準はありません。本審査項目に限らず、全項目ともプログラムの自己点
検の結果を根拠と共に確認の上、その取り組み(内容と実績)が十分だと思えるかどうかを判定願
います。
「認定基準の解説」2.2(2)の記述:
この項目は、学生の十分な自己学習時間を確保するための取り組み、すなわち、単位制の
趣旨に沿った教育活動が行われることを意図している。授業科目の単位を修得するためには
、授業時間(授業科目に割り当てられている時間)の他に、学生が主体的に勉学する時間(
自己学習時間)が必要であり、そのため、プログラムには、学生の主体的な学習を促し、十分
な自己学習時間を確保するための取り組みを行うことが求められる。具体的には、単位制の
趣旨に沿って教育機関独自の多様な工夫に基づく取り組みが行われることを意図しており、
例えば、授業時間外の自己学習時間を促すための組織的な履修指導、講義科目における宿
題の制度化、予習・復習の必要時間のシラバス等への明記と組織的な指導、学生の自己学
習の成果を加味した成績評価、履修科目の登録の上限設定、GPA(Grade Point Average)制
度の活用、夜間も利用可能な自習室の設置等や、それらを組み合わせる取り組みなどが考
えられる。
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13
目標達成に関する新旧基準の違い
【質問】
旧基準5.4「修了生全体がプログラムのすべての学習・教育目標を達成していること」と
、新基準3(5)「学習・教育到達目標を達成することにより基準1(2)の(a)~(i)の内容を身
につけていること」の違いは何か?
特に、審査において「身につけていること」をどのように確認すればよいのか?
【回答】
旧基準5.4は新基準3(4)と同一であり、新基準3(5)は新たに明示されたものです。
「認定基準の解説」3(5)
この項目は、プログラムが設定した学習・教育到達目標をすべて達成することによ
り、基準1(2)の(a)~(i)のすべての項目が適切な水準で達成されていることを求め
ている。具体的には、学習・教育到達目標の達成により保証される知識、能力等を
、基準1(2)の(a)~(i)の項目に従って整理した際に、すべての項目に対して十分な
達成度が保証されることが示される必要がある。
「自己点検書作成の手引き」4.3
表2は、学習・教育到達目標の大項目の順序で全体を示したものに加えて、基準1
の(a)-(i)の各項目ごとに関連部分を抽出したものもあわせて添付してください。
© JABEE 2014
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基準3(5)追加の背景
【質問】
• 認定基準3(5)にて、プログラムの修了生が基準1で求める学習・教育到達目標に含めるべき知
識・能力(a)~(i)に到達していることを求めるようになったのはなぜか?二度手間ではないのか
?
• 初めから、プログラム修了生の到達度を(a)~(i)で点検するようプログラムに求めておけば良
いのではないか?(プログラムの独自性は(j)以降とすれば良い)
【回答】
• 「 2012 年度認定基準改定の趣旨と要点」
従来より JABEE では、学生の達成度評価に関して、基準1の(a)-(h)(新基準では、(a)-(i))に掲
げた項目に対してではなく、それを踏まえて各プログラムが設定した学習・教育目標(新基準で
は、学習・教育到達目標)に対して適切に行うことを求めてきました。これは、各プログラムの
多様性を尊重しようとの考えに基づいています。
今回の改定では、プログラムの独自性を尊重する従来からの基本方針を貫きながら、国際
的同等性を明確に示すために基準1の(a)-(i)の項目に対する適合度をより直接的に示すこと
を目指しました。このための措置として、従来と同様にプログラムの設定した学習・教育到達目
標に基づいた適切な達成評価を求めることを基本としますが、それにより達成が保証される知
識・能力を基準1の(a)-(i)の項目で再整理して補完的にチェックすることを追加し、それに対応
する基準の項目として新基準3(5)を追加しました。
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(基準3)学習・教育到達目標の達成
【質問】
学習・教育到達目標を主として達成する科目の一部が選択科目
となっている場合、この科目を履修しないと目標を達成できない
場合でも、履修指導で履修させることを保証していれば、基準を
満たしている(目標を達成している)とみなしても良いのか?
【回答】
プログラムはそれを認識しつつ認定・審査に臨んでいるのですか
ら、自己点検書ではそのような状況でも目標を確実に達成してい
ることを根拠と共に説明しているはずです。自己点検書の審査及
び実地審査において、その説明が正しいか、その確実性がどの
程度かを確認していただいた上で、判定してください。
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今回の課題について
【質問】
課題2の基準3(3)~3(5)について、『「達成ポイント」の根拠が不明
確』とあるが、この「達成ポイント」はどのように取り扱い、判断す
れば良いか?
【回答】
全体討論で明らかになりましたでしょうか?
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(分野)融合複合・新領域
【質問】
融合複合・新領域の審査長は必ず日工教主催の審査講習会に参加されているのか?5年前の認
定継続審査時に、「どの部分が融合複合で、どの部分が新領域か?」と質問され困惑したことがあ
る。
【回答】
審査講習会は、共通講習資料に基づく部分が核であり、付加的に実施学協会が提供する資料・情
報があります。オブザーバ・審査員になるための審査講習会参加はいずれの学協会実施のもので
もよいので、審査長が必ず日工教主催の講習会に参加しているとは限りません。
「融合複合・新領域」分野の定義について質問されたことについては、現在の「基本的枠組」
6.4(9)において、
複数の分野が融合複合した工学関連分野と、既存の分野に該当しない新領域の工学関連
分野における技術者を育成するプログラムを対象とする。ただし、「複数の分野が融合複合し
た工学関連分野」とは、分野単独あるいは分野の単なる寄せ集めではその実現が難しく、複
数の分野を融合複合することによってはじめて実現できるような目標・理念を有している分野
のことを指す。
と、また、個別基準付表1-3-9において
専門工学(工学(融合複合・新領域)における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定
するものとする)の知識と能力
となっており、プログラムが自身を融合複合・新領域と判断した経緯やその内容を、プログラムが
自己点検書等を通じて説明する必要がある(もし不明点があれば審査チームは確認する必要があ
る)と考えます。
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国内外の教育の方向性
【質問】
• 国内外の大学等の教育手順(代表的な)の比較とWA、JABEEなどの認定のためにどこの部分を
どのようにしているか、全体的な流れ(?)を知りたい。今の私の認識では「象の全体を見ていなく
て大きな耳の部分を見ている」ように感じています。
• JABEEの認定によって、学士の国際基準の統一が図られると言っていますが、アメリカのPEの
受験資格はどこかの州で認められているというような具体的例があるか?
【回答】
• 全体として、「教育の質保証」に向けて、卒業時点での到達度をどのように点検・保証するか、そ
の到達度に至る教育をどう設計・実施・点検評価改善するのか、を試行錯誤している状態だと考
えます。Good practiceの事例を見ることはできますが、「正解」はないと考えます。
※先日のIEA2014では、講師が個人的にシドニー大学の例を紹介していました
(http://cusp.sydney.edu.au/)。
• JABEEが把握しているのは、マレーシアの技術者団体BEMにて、
The purpose of accreditation is to ensure that the accredited engineering programme satisfies the
minimum academic requirements for registration as a graduate engineer with the Board of
Engineers, Malaysia (BEM).
(中略)
The recognition of engineering degree from overseas (full time/twinning) will be based on the
accreditation given by professional bodies who are signatories of Washington Accord:
とあり、実際に日本の認定されていないプログラムに入学した留学生がこのまま当該プログラム
を修了(卒業)してもgraduate engineerの登録資格がない、という相談を受けたことがあります。
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質疑応答
2014/7/12
一般社団法人 日本技術者教育認定機構
(JABEE)
www.jabee.org
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20
(基準1(2)(i))の評価
【質問】
(i)については実績で評価しなくてよいか?
【回答】
基準1(2)(i)については、基準に明示されたことから新たな取り組みを始めたば
かりのプログラムもかなりあると思われます。したがって、この項目については
厳しく実績を要求できる状況ではないと考えており、審査においては柔軟な対
応をお願いします。ただし、将来的にはこの項目についても審査においてある
程度の実績を要求するようになりますので、対応が弱いと判断されたプログラ
ムに対しては、改善を促すメッセージを送っていただけるようご配慮をお願いし
ます。
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21
(基準1(2)(i))を保証する具体的方法
【質問】
(i)を保証する具体的なプログラム上の方法(他分野との協同)を教えてほしい。
【回答】
他分野との協同については、現状ではなかなか難しいと思われますので、現状
については可能な範囲で努力されているかで判断してください。ただし、「基準
の解説」には他分野の人との協同を含むことが明文化されていますので、その
趣旨を説明して工夫を促すようなメッセージを送っていただくようお願いします。
© JABEE 2014
22
審査における改組への対応
【質問】
認定期間中に学部、学科の改組がある大学へはどのような対応をすればよい
か?
【回答】
いろいろなケースが考えられますが、プログラムに変更があった場合は変更通
知をJABEEに提出していただくようになっており、審査の機会にそういうルール
があることをプログラムに伝えていただきたいと思います。審査の中でどう判断
するかについては、変更通知に基づいて、必要に応じてJABEEより審査長に
確認内容の連絡があります。審査では改組によりプログラムの運用に重大な
変化を生ずるのかどうかを見ていただき、6年の認定を与えるのに重大な支障
があるような場合は、関連する審査項目の判定をWとして中間審査を設定する
ようなこともあり得ます。ただし、そのようなケースがあっても一律にW判定とす
るのではなく、プログラムをどのように運営していくのかの説明を聞いた上でご
判断いただくようお願いします。
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23
(基準2.2(2))自己学習時間確保の取り組み
【質問】
基準2.2(2)の「十分な自己学習時間を確保するための取り組み」には一般にど
のような方法があり得るのか?
【回答】
「認定基準の解説」に具体的な例示が載っていますのでご参照願います。その
他の項目についても、「認定基準の解説」にできるだけ具体例を載せるようにし
ていますので、どんな点を確認するかというイメージはクリアになると思われま
す。
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24
判定は減点方式か加点方式か
【質問】
説明の中で審査は減点方式との説明があった。これまで審査はWから始め、
基準を満たすことを確認できたらその部分をCまたはAへと加点するという方針
を教わってきた。デフォルトをAとするのかWまたはDとするのかは真逆の方針
とも言えるので、明確にしていただきたい。
【回答】
根拠に従って審査をしてくださいという意図です。エビデンスが何も見つからな
ければ最悪Dとなり、論理的にはそこをスタートとしていろいろエビデンスが見
つかって、最後にはAとなるというロジックでお考えください。
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25
MS-Excel互換ソフトの動作保証
【質問】
審査報告書等はMS-Excelで作成することになっているが、 MS-Excel の互換ソ
フトでの対応(互換ソフトでは作成できない等)はチェックされているか?
【回答】
必要があれば個別にお尋ね願います。また、対応状況をJABEEで調べて報告
することを、認定・審査調整委員会で検討します。
© JABEE 2014
26
高専専攻科での学士号授与
【質問】
専攻科修了生への学士号の授与が平成26年4月1日の「学位規則第6条第1項
の規定に基づく学士の学位の授与に係る特例に関する規則」により学生個々
人に対する合否の審査から、専攻科に対する審査に変わる。今までは指導に
より学士要件を満足させていたが専攻科の修了要件が学士要件を満たす必
要があるか?
【回答】
JABEEとしては、認定プログラムの修了生が学士資格を持っているという状況
さえ満たされればいいので、学士付与ルールの変更により大きな影響を受け
ることはないと考えています。ただし、まだ詳細な情報は入手しておりませんの
で、タイムスケジュールを踏まえて内部で議論を行い、混乱のないように対応し
ていきたいと考えています。
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27
質疑応答
2014/7/26
一般社団法人 日本技術者教育認定機構
(JABEE)
www.jabee.org
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28
(お願い)正しいプログラム点検書・審査報告書の利用
Webpageにあるプログラム点検書・審査報告書
新
基
準
エンジニアリング系学士課程
○
エンジニアリング系修士課程
○
情報専門系学士課程
○
建築系学士修士課程
○
新基準 旧 旧基準
一斉審査 基 一斉審査
準
○
○
工学学士課程
○
ソウル協定対応学士課程
○
○
プログラム点検書・審査報告書は
適用される認定の種別・認定基準毎に異なります
(内容が異なる、名称が異なる)
© JABEE 2014
29
(中間審査)
【質問】
前回審査が旧基準で、今回の中間審査が新基準の場合の審査項目は[C]とW
が付されている項目のみか?例えば、付表1-1の確認も必要か?
【回答】
新旧対照表(「資料集」p.299~)に基づき審査項目をご確認下さい。例示の付
表1-1は新基準2.1(1)に関する必須項目なので、今回の中間審査で新基準
2.1(1)が審査項目に含まれている場合には確認が必要となります。
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(基準3(3)、3(5))
【質問】
1科目「卒業研究」で学習・教育到達目標((e)~(i))を達成させるため、達成度評価やア
ウトカムズに懸念がある場合、改善が必要か?
【回答】
基準3(5)では、個々の学生の達成度を基準1(2)の(a)~(i)に従って評価することを求め
ていません。プログラム運営組織が定める学習・教育到達目標を達成することにより、
(a)~(i)の内容を身につけていることを求めています。
一般論として、プログラムが定める複数の学習・教育到達目標の達成を1科目で行っ
ている場合、教育の好例・悪例のいずれにも可能性があります。
1科目でプログラムが定める複数の学習・教育到達目標を間違いなく達成していること
を自己点検書による審査で確認できなければ、実地審査前のやりとり及び実地審査当
日で評価方法・評価結果を確認してください。
なお、JABEE用語として、
• 懸念(C):改善が望まれる
• 弱点(W):改善を必要とする
としています(認定・審査の手順と方法)。 「懸念」と「改善が必要」は同時に表記しないよ
うご注意下さい。
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31
(基準2.3(4))教員の教育活動評価
【質問】
講義、授業、指導、専門性などを評価する人事評価基準シートが提示されてい
るが、プログラム自身やカリキュラム設計の改善などを含んでいない場合、「教
員の教育活動を評価する仕組み」があると言えるのか?
【回答】
人事評価基準シートがあり、それに基いて教員の教育活動を実際に評価して
いるのであれば、少なくとも「仕組み」は存在していると言えます。
但し、「認定基準の解説」p.12(資料集p.64)に記載されている基準2.3(4)の意
図に繋がる仕組みであるかどうかに留意の上、当該項目の判定をお願いしま
す。
© JABEE 2014
32
(全般)Outcomesの保証
【質問】
Outcomesを保証する具体的方法は?
• できるまで教育する
• できない学生は不合格にする
他に想定している方法があるか?
【回答】
本日の「JABEE審査補足」にて、JABEEが目指していることを紹介しています。
Outcomesを保証する具体的方法(アプローチ)について、JABEEはこだわらな
いことを「審査の手引き」4.4(資料集245~246)に明記しています。一般的事項
については、「認定基準の解説」基準3(資料集p.68~70)に記載がありますが、
これらは標準的に想定しうるものであり、これ以外の保証方法も十分にあり得
るし、認定・審査を通じて(間接的に)グッド・プラクティスの普及を図ることも
JABEEの目的です。
従って、審査員の皆様は保証方法としてこうあるべきだという固定観念を持
たず、まずはプログラムがどのような工夫でOutcomesを保証しているのかを確
認され、その確実性などを含めて審査するようお願いいたします。
33
© JABEE 2014
質疑応答
2014/8/17
一般社団法人 日本技術者教育認定機構
(JABEE)
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© JABEE 2014
34
要望事項
【要望】
• 一斉審査方式の要点に関する説明
→資料集「認定・審査の手順と方法(一斉審査方式)」(p.111~)を御覧くださ
い。
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35
JABEEメンバーページの使い方
【質問】
当該ページのファイルアップロードフォームには、公開範囲を「審査チームのみ
」「審査チームとプログラム関係者」から選択可能になっている。「審査チームの
み」を選択することで、審査チーム間でのファイルのやりとりをしてよいか?
【回答】
「審査チーム」には審査長、審査員、オブザーバーが含まれます。
「審査チーム及びプログラム関係者」には「審査チーム」に加えて、プログラム責
任者が含まれます。
• 審査員のIDでファイルをアップロードする場合、審査チームのみ閲覧可能(ア
ップロードフォームに選択肢がそもそもない)
• 審査長のIDでファイルをアップロードする場合、 「審査チームのみ」「審査チ
ーム及びプログラム関係者」のどちらかに閲覧を設定可能
審査長が十分にご注意の上利用されれば、メールよりもトラブルは起きにくい
と考えます。但し、審査チーム向け、プログラム関係者向けで別々にパスワード
を付していただくなど、お願いいたします。
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(お願い)認定基準の適合には程度(ACW、D)があります
「審査の手引き」の「4. 認定基準全般に関する審査の考え方と留意点」(資料集pp.244~)の熟読
をお願いいたします。特に、4.5
「基準に対する適合状況」は、自己点検書や実地審査におけるプログラム運営組織の「基準
を満足していることを根拠に基いて行う説明」に対して、審査チームが妥当と判断できるかど
うかによって判定する。その際、基準を満足していることを、どのような根拠や証拠をもってど
のように説明するかは、プログラム運営組織の主体的な判断に委ねられている。
および、4.6前半
自己点検書の審査の段階で説明や根拠が不十分であると判断した場合は、実地審査に先
立つプログラム点検書(実地審査前)のやり取りを通して、プログラム運営組織にその旨を伝
えて予め補足資料を要求するなどして、実地審査での確認項目を可能な限り絞り込むととも
に、….
にご留意ください。
【関連質問】
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デザインにおける「問題発見」は工学分野に限るのか?
プログラムが設定している学習・教育目標における水準設定が抽象的過ぎないか?
ある実験科目に課せられている到達目標に「実験機材の操作」があり、その評価方法に「取組の姿勢(10%)」がある。物的証拠
が残らない評価についてどう審査するか?
カリキュラム改定が進行中のため、新科目がまだ開講されておらずシラバスが存在しない。この科目がある学習・教育到達目
標の達成に主要である場合、どのように審査したら良いのか?
教育の方針を各教員の裁量に任せていてプログラムの方針と少し異なる場合、その制度に欠陥があると判定しても良いか?
技術者倫理については、社会の動向を考慮して精査する必要があるのか?
認定基準1(2)(i)に関する勘案事項にある「的確に」や「適切に働きかける」をどのように判断すれば良いか?
教育改善の仕組みのうち、Doを担当する組織とCheckを担当する組織の独立性はどの程度必要か?
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(基準1)他分野の人
【質問】
チームワークで、他学科や他学部の学生といった他分野のメンバーを含めて
いない場合、加えることを指摘してよいか?
【回答】
認定基準1(1)で求めている「自立した技術者像」が卒業時に身につけている
知識と能力は、プログラム毎に異なります。したがって、共通の判断基準を設
けることは困難です。
プログラムは自身が定める技術者像や学習・教育到達目標として「チームで
仕事をするための能力」を水準を含めて具体化しているはずです。この具体化
されたものが技術者像と照らしてどうなのか、「社会の要請する水準」以上であ
ることの自己点検結果の確実性などを考慮して判定して下さい。
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新基準の経過措置
【質問】
技術者像の設定は2012年度でも良いのか?(現4年生が入学時から公開す
る必要はないのか?)
【回答】
「2012年度の認定基準改定に伴う経過措置について」第6項(資料集pp.291~
292)に基づきご判断ください。
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39
「資源」とは
【質問】
認定基準1(1)にあるプログラムの「資源」とは何か?
【回答】
プログラムがその教育に利用できる有形無形のもの、と考えています。
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40
プログラム履修生の異動
【質問】
架空プログラムで、JABEE認定非対象コースからJABEEコースへの異動が4
年次まで可能というのは許されるのか?
【回答】
認定基準2.4(4)では、プログラム履修生の異動に関する時期に制限を設けて
いないので、いつまでなら許される・いつからなら許されない、という単純な断
定はできません。
該当する「認定基準の解説」(資料集p.65)、「審査の手引き」5.10(資料集
pp.255-256)をご確認下さい。
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審査チームは指導・助言をしない
【質問】
研修会スライドPart 1「JABEEプログラム点検書・審査報告書」p.47の記述「し
かしながら、依然として~という問題が残っており、各委員会の活動について
一層の改善が望まれる」は指導・助言にあたらないのか?
【回答】
認定基準の適合性に関して欠陥・弱点・懸念があると審査チームが判断した
場合に記述する根拠・指摘事項には、プログラムが問題点を理解できる程度
の具体性が求められます。ご指摘の記述は、継続的改善に関する仕組みとそ
れに関する活動に関して、各委員会の活動の何が問題と審査チームが判断し
たのか、であり、その具体的な改善方法については記述がないので、指導・助
言にはあたらないと考えます。
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「勘案事項」とは
【質問】
個別基準にある勘案事項は参考値か?
【回答】
プログラムは自己点検書等にて個別基準の勘案事項を十分考慮した内容となってい
ることを説明しているはずです。その内容を根拠と共に点検し、十分考慮されているか
どうかをもとに判定してください。勘案事項自体は点検項目ではないので、勘案事項の
一部が十分含まれていなくても問題ない場合も想定されます。
特に分野別要件に関する勘案事項は、個別基準における必須事項に基づく点検・審査
の際に考慮されるものであるので、分野別要件単独でACWDの判定は行いません。
「認定基準の解説」
(資料集p.54)認定を希望するプログラムは、JABEE が定める共通基準、及び個別基準
の必須事項を満たしているとともに、個別基準の勘案事項を十分考慮した内容となって
いることを説明しなければならない。
(p.73)分野別要件は、共通基準及びエンジニアリング系学士課程の認定種別について
個別基準に定める必須事項に基づく審査を行う際の勘案事項としてあわせて考慮され
るべきものであり、独立した審査の項目となるものではない。
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中間審査項目以外で看過できない項目
【質問】
中間審査項目以外の点検項目で見過ごせない問題点に気づいた場合には、
どう対処したら良いのか?
【回答】
認定継続に重大な疑念が生じる事態などであれば、分野審査委員会にご連
絡下さい。
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前回審査の結果の考慮?
【質問】
認定継続審査にて、「前回審査において良いと褒められているので、そのま
ま踏襲」との記述があるが、褒められた内容を具体的に確認する根拠が示さ
れていない。(なお、認定基準を満たしていることは確認できた)。
【回答】
認定継続審査の場合、前回審査とは独立して行うのが原則です。なお、過去
6年間の審査結果は自己点検書に添付されているはずなので、前回審査の内
容を確認可能です。
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面談時でのオブザーバによる質問
【質問】
審査長/審査員だけでは手が足りないのに、実地審査時の面談でオブザー
バに質問させてはいけないのか?
【回答】
オブザーバによるプログラム関係者(教職員、学生)への質問は禁止事項で
す。必要であれば、面談前の審査チーム打ち合わせ時などを利用して、審査
長がオブザーバに質問内容に関する意見陳述を求め、それも参考にして審査
長と審査員で質問内容を定めて下さい。
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目標達成に関する新旧基準の違い
【質問】
旧基準5.4「修了生全体がプログラムのすべての学習・教育目標を達成していること」
と、新基準3(5)「学習・教育到達目標を達成することにより基準1(2)の(a)~(i)の内容を
身につけていること」の違いは何か?
特に、審査において「身につけていること」をどのように確認すればよいのか?
【回答】
旧基準5.4は新基準3(4)と同一であり、新基準3(5)は新たに明示されたものです。
「認定基準の解説」3(5)
この項目は、プログラムが設定した学習・教育到達目標をすべて達成することによ
り、基準1(2)の(a)~(i)のすべての項目が適切な水準で達成されていることを求め
ている。具体的には、学習・教育到達目標の達成により保証される知識、能力等を
、基準1(2)の(a)~(i)の項目に従って整理した際に、すべての項目に対して十分な
達成度が保証されることが示される必要がある。
「自己点検書作成の手引き」4.3
表2は、学習・教育到達目標の大項目の順序で全体を示したものに加えて、基準1
の(a)-(i)の各項目ごとに関連部分を抽出したものもあわせて添付してください。
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「根拠・指摘事項」の分量
【質問】
学習・教育到達目標について、「目標に対する学生の達成度を水準を含めて
判定できる具体性を持った内容」とあるが、プログラムに対して長文・多項目に
なっても改善を求めて良いか?
【回答】
プログラムが問題点を把握し、自身による改善の手がかりとなるように、必要
十分な記述を「根拠・指摘事項」や「審査チーム所見」に盛り込むよう、お願い
いたします。
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複数コースからなるプログラムの学習・教育到達目標
【質問】
1プログラムが2コースからなり、学習・教育到達目標の大項目は同一、小項
目に差異がある場合で、小項目の差異が大項目による括りにやや疑念がある
場合、どのように対応すべきか?
【回答】
質問票にございました通り、疑問点をプログラムに伝え、事前打ち合わせや
実地審査における議論を通じて共通理解に至るよう、お願いいたします。
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JABEEは何を認定しているのか?
【質問】
卒業生全員が一定の質を身につけていることを保証するのは困難ではない
か?どんな組織でも例外が生じる。JABEEはこれをどう考えているのか?
【回答】
JABEEの認定は修了生個人の資質の保証を直接の対象とするものではなく
、一定以上の資質を習得した修了生を安定的に輩出し得る教育プログラムを
対象としています。
例外的な事態をゼロにできないことは明らかですが、ある程度(常識的な範
囲?)以上の確実性で質保証がなされていること、および、継続的改善によっ
て確実性の向上と教育の質向上を求めています。
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以上、ご理解いただけましたでしょうか?
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