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福祉教育センターニュースレター ウェルセイリング 福祉

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福祉教育センターニュースレター ウェルセイリング 福祉
福祉教育センターニュースレター
No.
ウェルセイリング
13
Mar.2013
JOSAI INTERNATIONAL UNIVERSITY
現役合格を目指して
C O N T E N T S
国家試験受験対策
はじめに
目 次
福祉教育センター所長 岩田 泉
○はじめに ……………………………………………… 2 p
先日、300床レベルの精神科病院で、医療ソーシャルワーカーと
福祉教育センターでは、社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験受験のためのオリエンテーションや自主学習グル
ープ勉強会、模擬試験・成績管理、国家試験対策講座および夏期集中勉強会を実施しています。
なったOBが訪ねてきた。よい機会と考えて、大学での勉強は現場
で役に立つのか、国家試験受験勉強はどうかをきいてみた。その
○現役合格を目指して
OBの話によれば、病院では他のスタッフも専門職ばかりで、かな
……………………………… 3 p
・国家試験受験対策
りの豊富な知識が必要となり、大学時代の教科書や授業ノートを探
…………………………………… 6 p
・私の勉強方法
し出して、毎日勉強し直さないと追いつかないとのことである。特
に、医師や看護師など病棟全体の医療スタッフが参加するカンファ
○実習報告
・社会福祉士実習
・精神保健福祉士実習
・保育士実習
保健福祉士を目指す2グループに分かれて毎週1回行いました。1月の国家試験直前まで互いに刺激を受けたり、励ま
し合いながら勉強を続けました。
専門科目にあたる知識はどのスタッフも共通して持っているため周
……………………………………… 12 p
・介護福祉士実習
と、各自の勉強方法の確立を目的とした問題演習支援グループです。4月から社会福祉士を目指す4グループ、精神
ため、確実で正確な知識と情報が必要となり、ベテランのPSWの
識では、むしろ指定科目中の共通科目にあたる知識が重要であり、
…………………………… 10 p
自主学習グループ勉強会(スタディ21)は対策講座や講義で学んだ知識を問題演習の支援を通して定着させるこ
レンスでは、福祉専門職として福祉の視点からの意見が求められる
助けを借りながら何とかこなしているとのことであった。また、知
………………………………… 8 p
自主学習グループ勉強会(スタディ21)
知の知識であることが前提でカンファレンスが進むとのことである。
そのOBはかなり努力して受験勉強に取り組んでいたため、そのと
………………………………… 14 p
き覚えた法律や制度、福祉サービスのシステムに関する知識が「わ
が身をたすけている」とのことであった。
○ボランティア活動
技術面では、相談の「ロールプレイ」演習で、社会資源を活用し
………………………………… 16 p
た福祉サービスの提供の前に、クライエントの気持ちをしっかりと
受け止め、共感するように、かなりきつく指摘されたが、まさにそ
○地域活動(福祉バザー) …………………………… 17 p
れが実際の現場で大いに役立つとは思わなかったとのことである。
特に、クライエントをとりまく家族の支援では、受容・共感が特に
重要であり、その授業時は嫌な気持ちを抱いたが、今は相談の形式
○メッセージ(卒業生から)
…………………………… 18 p
面しか考えなかった自分の未熟さを自覚したとのことであった。知
能テストや人格検査、心理療法についてもある程度、授業時に演習
○編集後記
したので、他大学の出身者に比べて精神科医師の言っていることが
…………………………………………… 20 p
よく理解でき、一歩リードしているとのことであった。これからも
専門的勉強を続け、一人前のソーシャルワーカーとして評価されな
ければならないのはかなり厳しいが、なりたい仕事に就けたことは、
本当に充実した毎日であるとのことであった。
一般的に、「専門職とは、専門的知識や技術をもって職務に携わ
り、専門性が資格制度によって保証され、その活動の必要性や有効
性、専門職としての力量が社会的に認められる職業のことであり、
その活動は常に社会との関連によって有効性や力量が評価されなけ
ればならない」とされる。大学時代とは打って変わって、すっかり
専門職としてのアイデンティティをふまえたOBの言動に感心する
と同時に、カリキュラム構成のあり方や国家試験受験システムなど、
改めて福祉専門職を養成する責任を自覚する機会となり、またその
意を強くしたのである。
2
3
夏期集中勉強会
模擬試験・成績管理
国家試験問題のパターンの把握や得意不得意科目の確認などを目的として、4年生を対象とした模擬試験を全8回
にわたり実施しました。また、福祉教育センターが独自に開発した「成績管理システム」により、模擬試験の結果を
わかりやすくチャート化し継続的にフィードバックすることで、弱点の克服や受験へのモチベーションの維持に役立
夏期休業前の恒例となっている夏期集中勉強会を行いました。まず始めに2日間にわたって模擬試験を行い、その
後、福祉総合学部教員が講師を務め、各科目の解説を行いました。
講師:福祉総合学部教員
日時:8月1日(水)、 2日(木)、3日(金) 9:30∼17:30
たせました。
今年度初めての試みとして後期に3年生を対象とした模擬試験を行いました。これは、本格的な受験勉強を前にこ
れまでの各自の学習状況を把握することを目的としたものです。
科目:「心理学理論と心理的支援」、「地域福祉の理論と方法」、「権利擁護と成年後見制度」、「低所得者に
対する支援」、「児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度」、精神保健福祉士専門科目など
【4年生】
<社会福祉士模試>
<精神保健福祉士模試>
3月27日 (火)
3月27日 (火)、28日(水)
6月22日 (金)
6月22日 (金)、25日(月)
8月1日 (水)(夏期集中勉強会)
8月2日
(木)(夏期集中勉強会)
9月7日 (金)
9月6日
(木)、7日 (金)
10月1日 (月)(東京アカデミー)
10月1日 (月)(東京アカデミー)
10月26日(金)(社養協)
10月25日 (木)、26日(金)
(精養協)
12月26日(水)
12月25日 (火)、26日(水)
1月11日 (金)
1月10日 (木)、11日(金)
【3年生】
国家試験手続き説明会
9月14日(金)国家試験手続き説明会を行いました。福祉教育センター岩田
12月17日(月)*共通科目のみ
所長より国家試験合格に向けてお話があり、引き続き願書の配布と手続きにつ
いて説明を行いました。夏期休業も終わり、いよいよ受験まで半年となり、願
書を受け取った学生たちは引き締まった表情で真剣に話を聞いていました。
社会福祉士・精神保健福祉士国家試験対策講座
本講座は体系的な知識を身につけることを目的として、講義とともに過去問題の演習にも力を入れたカリキュラム
となっています。今年度は合計37名の学生が受講しました。
受講コース:①社会福祉士受験コース(75時間)
データでみる国家試験(2011年度)
②精神保健福祉士受験コース(66時間)
③社会福祉士・精神保健福祉士ダブル受験コース(87時間)
合格者数
(現役生)
講師:東京アカデミー専任講師
日程:毎週火曜日(5月29日∼1月15日)
時間:15:00∼18:10
対象:本学在学生(社会福祉士・精神保健福祉士受験資格取得見込み者)
内容:共通科目(11科目)、社会福祉士専門科目(8科目)、精神保健福祉士専門科目(5科目)、法改正のポイント、総まとめ、直前問題演習と講義
4
合格率
(本学)
合格率
(全国)
合格者数
(卒業生)
社会福祉士
6
16.2%
26.3%
14
精神保健福祉士
5
83.3%
62.6%
0
*1999年より298名の社会福祉士、2011年より9名の精神保健福祉士を、また2010年より保育士49名、2011年より介護福祉士19名が社会
で活躍しています。
5
社会福祉士をめざす
理解しにくいところをノートにまとめました。他にも、表に
私の勉強方法
まとめると分かりやすいものは、自分で作り直して、それを
何度も繰り返して確認するようにしました。書いて終わりで
と思います。
後期は過去問や模擬問題で解く力を付ける時期です。ポイ
瀬戸翔太郎
ントは丁寧に、着実に進めていくことです。間違えた問題は
はなく、何度も読み込むことが大切だと思います。私は、こ
≪使用した教材≫
もちろん、正解した問題でも他の選択肢は何故間違いなのか
れまでの大学の試験等の勉強では、書いて満足してしまって
ワークブック(中央法規)
を理解しなければ意味がありません。間違いの選択肢を正文
いました。しかしそれでは、ただ時間を無駄遣いしただけと
過去問題集(社福:医学評論社 精神:中央法規)
に直していく作業は根気が必要です。模試の結果にも一喜一
≪使用した教材≫
なってしまいます。しっかりと読んで、どこに何が書いてあ
ったかが分かるくらいにしておくと、試験中にパッと再生で
東京アカデミーのテキスト、レジュメ
憂せず、一問ずつ見直していきます。
・過去問題集(kumi出版)
・東京アカデミー国試対策講座のテキスト
きたりします。
坂本 遥子
試験1ヶ月前くらいからは、過去問題集に加え、大学でや
・見て覚える!社会福祉士国試ナビ2013(中央法規)
・社会福祉士精神保健福祉士受験ワークブック(中央法規)
ってきた模試を解き直していました。新しいものには手をつ
・精神保健福祉士受験暗記ブック2013(中央法規)
けず、これまでやってきた問題を解くことで、あやふやなと
・大学で実施した模擬試験
ころが明確になり、また、「何度もやってきたから解けるん
だ」という自信にもつながりました。
おわりに
私の場合は過去問題集と模試の問題でしたが、最後は、自
勉強への取り組み
私は、3月の模試が終わってから勉強を始めました。とに
分が使ってきたテキストや問題集を信じてください。周りの
かく勉強する習慣をつけなくてはならないと思い、ワークブ
人が使っているテキストの方が詳しく書かれている気がした
ックを毎日読むようにしていました。この時期は知らない言
り、他のものをもっと読みたくなるのは当たり前のことです
葉ばかりで、一つ一つ覚えようとすると疲れてしまうので、
が、どのテキストも受験生が受かるために作られたものです。
線を引きながらまずは読み流すことに集中しました。勉強時
自分がこれだと決めたものの中身を、全部丸暗記するつもり
間と内容、やり方はそれぞれ、できるだけ早い段階から「勉
で最後まで使いきることを薦めます。私は、過去問題集や持
強をする習慣をつくる」ことに気をつけるべきだと思います。
ち歩きできる暗記ブックに、模試で出てきたところをチェッ
最初は10分くらいで飽きてしまっていても、それを毎日継
クしたり、載っていないものを書き込んだりしていました。
続することが大事です。私は、一日15分くらいの勉強から
1冊か2冊くらいに絞って、それを徹底的にやる方が頭に入
始まり、日に日にその時間が延びて、1ヶ月の継続で一日2
りやすいと思います。
時間ほど勉強できるようになりました。周りの人のペースが
これから国家試験を受けるみなさん。辛い思いをすること
気になるかもしれませんが、無理せずに自分なりの勉強をす
や苦しいこともあるかもしれませんが、共に頑張る仲間や応
ること。そうしないと、途中でバテてしまうと思います。私
援してくださる先生方が、みなさんを支えてくれます。「絶
は、スタディや対策講座に参加したことが、勉強の習慣づけ
対に合格する」という強い気持ちを持って頑張ってください。
に役立ったと感じます。嫌でもその場に行けば勉強になりま
おわりに
スタディ21で作ったレジュメ、配布された資料
見て覚える!社会福祉士国試ナビ2013
ずいぶん偉そうな事を書きましたが、私も夏休みはやる気
が出ず、先生に厳しく指導していただきました。
これだけの勉強を続けていくには、自分がソーシャルワー
勉強への取り組み
カーとしてどのような活動をしていきたいかという動機と、
国家試験の勉強を始めたのは、4年になってスタディ21が
一緒に受験する仲間同士で励まし合うことが必要だと思いま
始まった頃でした。前期は共通科目のワークブックの中で特
した。みんなで一緒に頑張った経験はこれからの人生の大き
に重要そうな用語について調べてレジュメにまとめ、スタデ
な糧になると思います。
本番の試験は、どんなに自信があってもやっぱり緊張する
ィで解説するというものがメインになりました。
夏休みからは専門科目のワークブックとともに過去問に取
し、小さなことでも動揺してしまいます。試験前は「受かる
り組み、科目ごとに一度解き、採点した後で理解していない
か受からないかではなく、ソーシャルワーカーを志した日か
所をピックアップしてノートにまとめるといった事を続けま
ら今日までの想いを込めて、全力をぶつけること」だけを考
した。
えていました。
また、一年間を通して、対策講座と模試は受け続けました。
対策講座では科目ごとのポイントを分かりやすく解説してい
ト・プリント・ノートを積み重
ただき、自己学習では分からない所も理解できました。模試
ねたものです。ざっと集めただ
はその時点での自分の実力を測ることと、限られた時間で問
けですが、高さ47cm、重さ
題を解く練習という二つの意味がありました。そして模試が
15.8kg。でも本当はこの土台に
終わった後は問題を見直し、理解していない所を洗い出して
4年間分の教科書・ノート、さ
ノートにまとめることで模試を無駄なく活用しました。特に
らに言えば私自身の人生経験の
社養協・精養協の模試は大きな意味があったと思います。
全てが積み重なっています。試
勉強のポイント
験本番の日、みなさんがベスト
特に前期は知識を貯める時期になります。ポイントは「覚
を尽くせるよう応援していま
す!
えること」より「理解すること」です。たとえばスタディ用
すし、一週間の勉強をみんなで報告し合うことが良い刺激に
なりました。
のレジュメを作っているとき、教科書に載っている文をその
データでみる国家試験
模試や試験本番が近付いてきたときに、友達と「頑張ろう」
1日の平均勉強時間
7時間
張って」という言葉にも背中を押されますが、「一緒に頑張
1日の平均睡眠時間
6時間半
る」「一緒に合格する」という気持ちを持った仲間の存在は
対策講座出席率
とても大きいものがあります。
勉強のポイント
模擬試験平均点
勉強方法としては、過去問題集を解いて、苦手なところ、
6
データでみる国家試験
まま載せるのではなく、複数のテキストやインターネットで
と言い合えたことは、とても励みになりました。先生方の「頑
85.2%
写真は勉強に使ったテキス
調べて理解した上で、自分の言葉で説明するようにするとス
1日の平均勉強時間
6∼8時間
タディのメンバーにも分かりやすく、また自分にとっても理
1日の平均睡眠時間
7時間
対策講座出席率
81.5%
解が深まります。
また、最初は細かい用語を覚えるよりは、社会保障制度の
90.8点(社会福祉士)
しくみを理解する、社会福祉の歴史を捉えるといった基本を
96.7点(精神保健福祉士)
しっかり理解した上で細かい部分を埋めていく方が効果的だ
模擬試験平均点
7
102.6点(社会福祉士)
107点(精神保健福祉士)
実習報告
福祉総合学部では、社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験受験資格、介護福祉士・保育士の国家資
格を取得することができます。福祉教育センターでは、現場実習に関する相談や諸手続き、実習施設
の情報を提供し実習に伴なうさまざまな相談に応じています。また、これらの現場実習が円滑に行わ
れるように教員や実習施設の方々との連携を図っています。
今年度の実習の成果をそれぞれの実習ごとにご紹介します。
社 会 福 祉 士 実 習 実習生39名/26施設
調整の中核を担っているのが児童指導員であることも理
療度の高い利用者の方にも、出来るだけ日中の様々な活
解できた。
動を体験してもらい、生きがいや生活のメリハリの創出
Π 期では、1名の利用者に協力していただき、個別
支援計画書の作成をメインに取り組んだ。アセスメント
また、児童指導員が病院の中と外の二つの窓口となり、
の際に保育士や作業療法士などの他職種からお話を伺う
利用者や家族の支援に寄り添っていることが理解できた。
ことができ、多角的にアプローチした個別支援計画の作
その他にも児童相談所や市町村の訪問調査、車椅子業者
成ができたように思う。また、療育活動に参加する際、
など、実際の対応場面に多く同席させていただいたこと
医療度の高い利用者や発作に備えて看護師や介助職が頻
から学ぶことも多かった。実習前は児童指導員という名
繁に出入りしていたので、日常的に他職種連携・チーム
前から、利用者の生活場面に密接に関わり支援していく
アプローチを実感することが出来た。
形をイメージしていたが、実際は行政や市町村、法制度
種別 重症心身障害児(者)施設
学籍番号 FF2011−036
実習施設 千葉東病院
氏名 中村 環
3. 考察
実習期間 期 10月9日∼10月26日
重症心身障害の方は感情の表出が難しく、ノンバーバ
期 11月5日∼11月16日
1.実習内容
2. 実習のテーマと取り組み
今回私は、千葉東病院内にある重症心身障害児(者)施
実習前に作成した計画書では以下のテーマを挙げた。
設で実習を行った。
Ι期・Π期共に児童指導員業務を体験し、Ι期では
Ι 期:①個性やニーズ、ストレングスを見つけて引
日常的な療育活動への参加を通じて利用者理解を深めた
き出すような利用者理解を目指す。
り、障害程度区分認定調査や車椅子業者等への対応を通
②基本的な業務・支援内容を理解する。
して、社会資源や他機関との連絡調整の役割を担う児童
Π 期:① Ι 期で見出した利用者の個性やニーズ、ス
指導員の業務内容の理解に努めたりした。 Π 期では最
トレングスを基に、実際の個別支援や事例
終目標を2種類の個別支援計画の完成とし、それに向け
検討を試みる。
て自分で障害程度区分の認定調査とアセスメントを行い、
②各専門職のチームアプローチについて理解
実際の作成に取り組んだ。
する。
また、Ι期・Π期を通して、療育指導室長、看護師長、
Ι 期では、保育士や看護師、児童指導員等の関わり
主任保育士等他の専門職から講義を受けたり、児童相談
方から、感情の表出が難しい重症児とのコミュニケーシ
所の訪問調査や、短期入所手続き、個別支援計画説明会
ョンを図った。汲み取ろうと意識すればするほど、一つ
等に同席したりした。その他にも、院内行事(バスハイ
一つの些細な動きや表情の変化がしっかりと意思を持っ
クや誕生会、ホスピタル・クラウンの訪問等)を多く体
たものとして伝わってきて、反応を「待つ」姿勢が大切
験させていただいた。
であることを学んだ。また、他機関・他専門職との連絡
8
の機会となるような配慮がされていることが感じられた。
に触れる場面が多くみられ、実習前と後では児童指導員
という職業のイメージが変わった部分もあった。
ルコミュニケーションが日常のほとんどの手段となる。
4. 実習の成果と今後の学習課題
些細な表情の変化や手を叩く、足をあげるなどそれぞれ
実習中は、障害者自立支援法や成年後見制度などが現
の方法で快不快や要求を伝えるため、なかなかそこを汲
場でどのように活用されているかに触れることが多く、
み取ることが出来なかったりサインを見逃したりしてし
空き時間や自宅でも学びながらその実際を知ることがで
まうこともあった。そのような環境の中で気づいたのは
きた。そのため、以前よりも法律や制度をより深く理解
「待つ」ことの大切さである。常にバーバルコミュニケ
できたように感じると同時に、それらの矛盾や煩雑さに
ーションを基本にしている私たちは、自分の発信に対し
も気づくことができた。また、自分自身で障害程度区分
て反応がすぐ返ってくるような環境に慣れている。しか
の模擬認定調査から個別支援計画作成までを行ったこと
し、名前一つの呼びかけに対しても手を握り、一生懸命
で、ひとりの利用者支援を成立させている要素や意味も
自分なりの方法で応えようとしている利用者の方々を待
理解することができた。
つことで、双方向のコミュニケーションが図れると感じ
今後の課題として挙げられるのは、常に変わり続ける
られたし、待つ姿勢は関わり全般で必要になると気づく
福祉制度や法律に敏感になり、随時適切な情報を取り入
ことができた。
れていくことである。今回の実習で他専門職からも法律・
制度面の知識や実践で頼りにされていると感じられたか
また、今回の実習は児童指導員の方に付いて指導して
らだ。
いただき、実際の他職種・他機関連携を多く見ることが
そして、ボランティアや講演会など多くの場を通して、
できた。病院の中の施設であるため、医師、看護師をは
じめとする専門職の方々の動きを目にすることが多かっ
福祉や障害に関する知識や理解をより広げ、深めていき
たし、私が日常的に参加していた療育活動も保育士・児
たい。
童指導員・看護師・介助職の方々で構成されていた。医
9
退院意欲が強くても、退院後の生活イメージがないと再
ーション)
精 神 保 健 福 祉 士 実 習 実習生6名/6施設
21日目:外来予備診断同席、医務課ミーティング同席、
強く指摘された。この経験からクライエントが地域で定
訪問看護同行
種別:病 院
学籍番号:FF2007-236
氏 名:齋藤 剛
実習機関・病院・施設名
実習期間:第 期 10月9日∼10月24日
総 武 病 院
着した生活を送るためにも、現在の状況を正しく把握し、
23日目:ワーカー・ミーティング同席、外出同伴(ケ
場合によっては退院の時期を遅らせる判断も必要なのだ
アホーム見学)
と考えさせられた。
24日目:療養病棟実習(病状調査同席、面接同席、コ
また、ケース会議に合わせてクライエントの更なる理
ミュニケーション)
第 期 11月11日∼11月30日
1.実習先概要
ョン)
3・8・15日目:ワーカー・ミーティング同席、療養病
運営主体 財団法人 復光会
棟実習(集団精神療法)
診療 精神科・神経科、もの忘れ外来
4・5日目:療養病棟実習(コミュニケーション)、総
定床 急性期治療病棟58床、亜急性期治療病棟
合運動(運動会練習)
58床、メンタルケア病棟57床、シルバー
ケア病棟58床、療養病棟240床・・・計
6日目:運動会・後片付け
471床
7日目:療養病棟実習(コミュニケーション、ケース
職員構成 医務局次長1名、作業療法士(OT)9名、
会議同席)
9・12日目:作業療法(軽スポーツ)、療養病棟実習(コ
精神保健福祉士(PSW)8名、臨床心理
ミュニケーション)
士(CP)2名
10日目:療養病棟実習(チャレンジ・グループ、コミ
患者状況 今回、主に実習を行った療養病棟(4A
ュニケーション)
病棟)は、病気による症状が比較的安定
した患者が多く、病院内の売店で買い物
11日目:デイケア実習(料理グループ)
をしたり、散歩されたりと、自由に過ご
13日目:船橋市地域活動支援センター『オアシス』(コ
ミュニケーション)
している様子が見られた。殆どが10年以
14日目:総合運動(ダンス)、療養病棟実習(コミュ
上の長期入院患者であり、退院へ向けた
ニケーション)
活動へ積極的に参加している方も少なく
16日目:作業療法(ボランティア・グループ)、療養
ない。
病棟実習(コミュニケーション)
2.実習プログラム
17日目:相談室、療養病棟実習(コミュニケーション)
1日目:挨拶回り、療養病棟実習(コミュニケーション、
18・19・22日目:療養病棟実習(ライブグループ、コ
ミュニケーション、面接同席)
ライブグループ)
20日目:デイケア文化祭、療養病棟実習(コミュニケ
2日目:運動会練習、療養病棟実習(コミュニケーシ
10
入院を繰り返し、地域に定着することができないことを
解を目的に、カルテ閲覧の許可を得た。カルテは詳細な
3.実習の成果および考察
情報が記録されており、退院支援において欠かせないも
第 Ι 期のテーマは『コミュニケーションをとり、ク
のであると改めて理解した。一方で、カルテの内容から
ライエントを理解する』とした。初日はクライエントに
クライエントに対する“恐怖”や“悲観”といった負の
どう接すればよいか解からず不安だったが、その後は理
印象を抱き、それが “偏見のフィルター”となって関
解する目的で自分から話しかけ、積極的に関わるよう意
係性に悪影響を及ぼす恐れがあるかもしれないと強く感
識した。第Ι期後半では多くのクライエントと打ち解け、
じた。
自分から病歴や入院歴、退院への希望や不安について話
して下さる方もいた。このとき私は、クライエントが自
4.今後の課題について
身の核心となることについて話すので、視線やうなずき
今回の実習を通し、PSWが退院支援を行ううえで何よ
といった“聴く態度”を特に意識した。クライエントか
り大切なのは、普段からクライエントと積極的に関わり、
ら笑顔で「また話し相手になって下さい」と声を掛けら
自分なりにその方のイメージを持つことが重要であるこ
れたときはとても嬉しかった。
とである。何気ない会話でも、それを積み重ね、その人
一方で、クライエントの中には病棟で孤独を感じてい
のイメージを膨らませていくことで、クライエントの理
る方もいるのではないかと思い、PSWは普段からクライ
解と支援の方向性を見出し、また援助者に対して安心感
エントと親しく接し、クライエントにとって身近な存在
を抱いていただくことで、双方の信頼関係の構築に繋が
であることの必要性を強く感じることもあった。
るということを理解した。
第 Π 期のテーマは『クライエントの退院へ向けた取
実習ではクライエントとの接し方で悩み、自問自答す
り組みと援助について学ぶ』とした。第 Π 期ではケー
ることも多かった。しかし、この経験から問題意識を持
ス会議へ同席する機会が多かった。その会議で、退院に
ち、深く考えていくことが今後の自分自身の成長につな
意欲的でプログラムにもまじめに取り組んでいた方につ
がるのだろうと感じた。今後、社会人となっても様々な
いて、本人の希望に反して、退院を少し遅らせる方向で
人生の壁にぶつかると思う。その際は実習での自己覚知
検討されたケースがあった。私が実習担当者に「退院意
を思い出し、援助者としての自己や人との関わりについ
欲が強く、プログラムにもまじめに参加されていたので、
て理解を深めていきたいと思う。
それでも退院は難しいのでしょうか」と訊ねたところ、
11
社会福祉士をめざす
ラス)・2歳児(1クラス)・3,4,5歳児(3クラス)
は個人差がとても大きいことを学んだ。同じ年齢でも遊
に、各クラス1日ずつ配属された。土曜日は異年齢児の
び方(平行遊び・共同遊び・一人遊び)や生活面(排泄・
合同保育に参加し、残りの4日間は自分で選んだクラス
着替え・食事など)など出来ることや行動が全く違うこ
で実習を行った。具体的な内容としては、保育所の1日
とが見られた。そして年齢による差も大きいということ
氏 名 深田 菜摘
の流れに沿って保育室・園庭で一緒に活動をし、着替え・
を感じた。たとえば2歳児では靴を履くことやボタンを
実習期間 平成24年11月12日∼11月26日
食事・排泄の援助を主に行った。3歳未満児クラスでは
かけることを自分で出来る子どもと出来ない子どもがい
近所のどんぐり公園への散歩、3歳以上児クラスでは近
ること、出来ない子どもの中でも自分でやる意欲のある
隣の小学校の生活発表会を見に行くなどの園外活動も行
子どもとない子どもがいるが、3歳児では自分で靴を履
保育士実習
実習施設
学籍番号 FF2011−040
千葉市立高洲第一保育園
1. 施設の概要
・やさしさや思いやりの心が育つようにする。
った。私は各クラスで実習を行った後は2歳児のクラス
き、着替えも自分で出来るようになる。このように言葉
所在地 千葉県千葉市美浜区高洲2-2-21
・生活の場として保育室が気持よく安心して過ごせる
を選んで実習を行い、午睡の時間には保育室の掃除や製
の発達や行動などはその子どもによって全く異なってい
作活動の準備を行い、紙芝居の読み聞かせの時間にペー
るのでそのつど臨機応変に子どもの発達や状況に合わせ
プサートをさせていただいた。
て対応し、より発達を促せるような働きかけをすること
開設 昭和47年12月1日
ようにする。
職員数 (所長1名、主任保育士1名、保育士13名、
・絵本の環境を整え子どもの想像力を育む。
非常勤保育士若干名、栄養士1名、調理員1
・食育を進める(食に対する関心や感謝の気持ちを持
名、用務員1名)
ち、楽しく美味しく食事が出来る)。
入所定員 (110名:0歳児8名、1歳児18名、2歳児19名、
345歳児(3クラス)73名)
保育理念 子ども一人一人を大切にし、保護者の皆様
から信頼され、地域に親しまれる保育所を
②保護者への関わり
保育方針 子ども達が安心して過ごせるように一人一
人を温かく受容し心身共に健やかに育つよ
育をする必要があると指導していただいた。
ようにする、であった。
反省点としては、初めての実習で緊張や戸惑うことが
多く、先生方に指示していただいた内容をするばかりで
今回の実習では0歳児∼5歳児までの全てのクラスで
自分でその時やるべきことを考えて行動することができ
③ 地域との関わり
実習を行ったことで各年齢の発達などの違いを学び、そ
なかったと思う。もう少し積極的に保育所の先生方に疑
・地域の人が保育所を身近に感じ気軽に来所出来るよ
れに対する保育者の関わりかたを観察することができた。
問をなげかけ、現場に出なければわからないようなこと
また、積極的に子どもに関わり、その子どもの気持ちを
をご指導いただいければよかったと思う。
取り組む。
具体目標:丈夫な体・やさしい心・意欲的
実習の目標は、①子どもが主体の保育というものを学
・保護者の思いに寄り添い、子どもの育ちを一緒に考
・地域における子育て支援の役割を認識し地域活動に
保育目標:元気に遊ぶ子ども
信頼関係を築き、その子どもにとっての最善を考えて保
ぶ ②子どもの目線に立ってコミュニケーションをとる
うに心がける。
うにする。
3. 実習の目標と達成状況
・保護者と信頼関係を深める。
える。
目指す。
が大切である。そのためには子ども一人一人と向き合い
受け止めるように努めたことによって子どもの目線に立
今後は、子どもの発達の違いなどをもう一度学習し直
ってコミュニケーションをとることが出来た。
して保育に関する知識をしっかりと身につけ、積極的に
④ 職員の資質向上
な子ども
・保育の内容に関する職員の共通理解を図りチームワ
保育者の基本姿勢
ークを高める。
①子どもへの関わり
・常に課題を持って主体的に学び、喜びや意欲を持っ
・一人一人の子どもの欲求を言葉や態度でやさしく受
行動することを心がけたい。そして、今回の実習では体
4.実習で学んだこと・反省点・今後の課題
調を崩して先生方に迷惑をかけてしまったので体調管理
今回の実習でまず初めに学んだことは、子どもは月齢・
を徹底したいと思う。今回の実習で学んだことを活かし
年齢・個人によって発達の差が大きく、特に3歳未満児
て今後もしっかりと学んでいきたい。
て保育にあたる。
け止め情緒の安定を図る。
2. 実習で取り組んだ実習内容
・子どもの心に寄り添い、その背景を理解し一人一人
今回の実習では、0歳児(1クラス)・1歳児(1ク
にあった対応をする。
12
13
介 護 福 祉 士 実 習 実習生75名/39施設
種 別
特別養護老人ホーム
学籍番号
FF2011-069
実習施設名
いずみ苑
氏 名
工藤 真衣
実習期間
平成24年2月10日∼平成24年2月25日
1.はじめに
活場面で、職員の方々が丁寧に笑顔で援助していること
私は今回、特別養護老人ホームいずみ苑で2週間の介
を学ぶことができた。また、テレビ好きの方は、自分の
護実習をさせていただいた。実習内容は、利用者とのコ
部屋やホールでテレビを観ており、他の方と交流するこ
ミュニケーション、食事介助、排泄介助、移動介助、入
とが好きな方は、楽しそうに利用者同士で会話するなど、
浴介助、レクリエーションなどさまざまなことを実践さ
施設での利用者の過ごし方も、その方によって違ってお
せていただいた。
り、職員も利用者一人ひとりにあわせた居場所の提供を
レクリエーションでは、利用者が職員と一緒に買い物
行っていることが理解できた。
に出掛ける際に同行させていただく機会があり、施設外
3.考察
4.実習の成果と今後の学習課題
今回の実習で学んだことの中で、私にとって最も大き
今回の実習では、見学だけではなく、職員の見守りの
なことは、介護場面における命の重みである。学校では、
もと実際に介護行為も実践させていただいた。実践して
友達同士で介護の練習を行うため、あまり気を張ること
みると、利用者に対しての声掛けが大切であることや、
がなく、命についてそれほど深くは考えていなかった。
その人の状態把握をしっかりしていなければならないこ
しかし、この実習を通して、実際に利用者と関わり、介
とがよく理解できた。きちんとその利用者の状況を把握
護は常に命と隣合わせであることを実感した。
していないと、どのように介助して良いのか、どこまで
利用者の状態を確認しながら介護を行わないと、利用
介助するべきなのかが解からず、適切な支援が行えない
者にケガを負わせてしまい、さらにその少しのケガが原
からだ。また、介助する際、自分が不安な気持ちでいる
因となって命に関わる場合があること、日常のきめ細や
と、利用者も不安な気持ちになっていることに気付いた。
かな観察から利用者の小さな変化に対処しないと身体状
積極的な部分も不足していたと思う。今後は、利用者が
況が急変することがあることなどを学ぶことができた。
不安にならない介護を提供できるように、さらに専門的
そのことから、介護職はいつでも緊張感をもって業務に
知識を深め、適切な介護技術を身につけ、自信をもって
あたらなければならないことを強く実感した。そして、
積極的に行動できるよう、次の介護実習 Π に向かって
高齢の利用者にとっては、明日が今日と同じ状態である
努力して行きたい。
という保障がないため、常に利用者が楽しみ、笑い、喜
2)日常のふれあいの中で、コミュニケーションを通じ
で楽しむ利用者の様子を知ることができた。また、私自
て利用者を理解する。
身も共に行動して、楽しませていただいた。
実習中は、特に職員の行動を観察し、参考にしながら
最初は利用者とどのような話をして良いのか、どんな
行動するように努め、併せて職員の方々に助言や指導を
ふうに接して良いのか分からず、会話をしても内容をふ
いただき、たくさんの実践をすることができた。
くらますことができなかった。そのため、話題がすぐに
途切れてしまうなど、利用者とコミュニケーションを上
2.実習の目標と達成状況
手く取ることができなかった。しかし、職員の方々に利
1)実習施設で生活している利用者の状況と介護職員の
用者との会話の場を作って頂いたり、助けて頂いたりし
業務を理解する。
ながら、徐々に話せるようになった。実習の後半には、
2週間の実習で利用者と関わっていくうちに、片麻痺
自分から積極的に話しかけていけるようになり、利用者
のある方、ベッドから移動できない方、歩行や車椅子で
の好きな物、働いていた頃の話、住んでいた所、家族の
移動できる方、食事を自分で食べられる方、ペースト状
ことなどいろいろ話してもらえるようになった。また、
で食事介助を受ける方などさまざまな利用者と関わる場
その方が真面目な人、話をするのが好きな人、良く笑う
面があり、特別養護老人ホームに暮らすさまざまな利用
人、明るい人など、その利用者の人柄についても理解で
者の状況を理解することができた。そして、利用者の生
きるようになった。
14
ぶなど、最期の瞬間まで「良い人生を送れた」と思って
もらえるように意識して、職員が支援を行っていること
が理解できた。
職員は常に利用者のことを一番に考えており、そのた
めに利用者一人ひとりの心身状況の把握に努めていた。
介護の仕事で重要なことは、利用者の毎日の生活の様子
や精神面などを気遣い、利用者が施設の生活において悔
いのない良い日々を送れるように支援をしていくことな
のだと学んだ。
15
地 域 活 動
福祉教育センターでは、施設や機関、NPO法人等から寄せられるボランティア情報を学生に提供し、ボランティア
活動の支援とコーディネイトを行なっています。今回は、福祉総合学部3年生の永井誠子さんと1年生の小野寺到さん
に日頃の活動の様子を伺いました。
11月3日(土)、学園祭にて地域の福祉施設と協働で恒例となっている福祉バザーを行いました。この福祉バザー
は学園祭に来ていただく方々に、福祉施設のPRと理解を深めてもらうために2001年から始めたものです。今年は、「オ
リーブハウス」、「しいのみ園」、「就職するなら明朗塾」、「ロザリオ聖母の会」、「ワークショップしらさと」
の5施設にご参加いただきました。施設職員の方々や利用者の方々、ボランティア学生、教員など総勢27名の皆様に
福祉総合学部 3年生 永井 誠子
私は、スターダストキッズというボランティアサークルに所属しています。そのサークルの中の特養チーム
に入り、現在は特養チームのリーダーとして活動しています。
主に特養チームは、東金市内にある高齢者施設を訪問し、夏祭りの手伝い(利用者とコミュニケーションを
図ったり、屋台の手伝い)等の活動をしています。また、11月頃に東金市役所で毎年行われている産業祭にも
参加をしています。産業祭は、東金市内・市外の地域の人達とふれあうことができる地域のお祭りです。
このように、様々なボランティアに参加をしていく中で、自分自身が大きく成長できました。なぜなら、リ
ーダーとしてチームのみんなをまとめる大変さ、施設側との連絡調整等で、失敗やうまくいかなかったりと色々
なことがありましたが、チームのみんなが「このボランティアに参加してよかった」と言ってくれたときは、
こんな私でも特養チームのリーダーをやってよかったと思うことができたからです。
今では、特養チームに入ったこと、リーダーになったことは自分の強みとなりました。これからも、リーダ
ーとしての役割を十分に発揮できるように、様々なボランティアに積極的に参加していきたいと思っています。
福祉総合学部 1年生 小野寺 到
私は子ども福祉コースに所属していて、以前から大学に入学したら子どもたちと関わるボランティアをした
いと考えていました。そこで「東金青年の家」で子どもたちのキャンプの補助をするというボランティアに参
ご協力いただき交流を深めることができました。
私が就職する予定の施設が福祉バザーに出店するという事を聞き、
学生ボランティアとして参加させていただきました。販売では、
利用者と職員の方と学生ボランティアが協力し合い商品を完売す
る事ができました。
特に利用者の方々
とは販売をしな
がら会話をしたり、
短い時間でした
が学内を案内し
ながら交流を図り、
とても貴重な経
験 と な り ま し た。
このように、
福祉バザーが無
事に成功したの
は施設の方々を
はじめ、先生方、学生ボランティアが協力し合ったからだと思っ
ています。本当に、ありがとうございました。
今後も、福祉バザーを継続していき、沢山の学生に参加しても
らえたらいいと思っています。
私は今年の文化祭が初めての参加だったので、福祉バザーも初
めての経験で、どのような雰囲気かもわからず不安でした。
しかし、当日は施設の職員の方が気さくに話し掛けて下さり、
楽しい雰囲気の
中で販売をする
ことができました。
普段関わること
の少ない地域の
方とも交流する
ことができ、貴
重な体験をする
ことができました。
また、4年生の先
輩方の身体を張
ってボランティ
アに取り組んでいる姿勢を見て刺激を受けました。今回の福祉バ
ザーで得た経験を次につなげられるようにしたいと思います。
福祉総合学部 3年生 佐久間ちなみ
福祉総合学部 4年生 渡邉 彩乃
加しました。初めの頃は子どもたちとうまくコミュニケーションが取れるか、子どもたちの安全を守れるだろ
うか等多くの不安がありました。いよいよキャンプ当日となり、大勢の子どもたちが来てくれましたが、なか
にはあまり気乗りしていない子どもも見られました。しかし、レクリエーションやご飯の準備等の活動の回数
を重ねるうちに、徐々に気持ちもほぐれた様子で、最終日には「帰りたくない」、「また来年も来るからね」
等と嬉しい言葉をもらいました。
また、ボランティアをしていると他の大学の学生や地域でボランティアをしている方と交流することができ
ます。そこでお互いのボランティア経験を話しながら意見を交わすこともできましたし、様々なボランティア
に誘われたりすることもあります。
「福祉バザー」には在学中に、1度、学生ボランティアとして参加したことがあるため、おおよその流れはつかめていました。しかし、今
回は施設職員としての参加であったため、『就職するなら明朗塾』で作っているお菓子のP
Rと完売するという責任感があり、自分に務まるのかという不安がありました。
当日は、私が在学中にお世話になった先生方や親しかった友人が多数来店してくださり、
とても気持ちよく販売することができました。
また、ゼミ担当であった先生や学生ボランティアとともに「福祉バザー」を行えたことは
人と人との結びつきを強く感じることのできる体験となりました。貴重な体験をありがとう
ございました。
普段の授業だけではわからない特別な体験ができるので、今後もこのような活動を続け、様々なボランティ
アに参加しながら幅広く人脈を広げ、たくさんの人とつながっていきたいと思います。
16
社会福祉法人 光明会
就職するなら明朗塾 指導員 佐藤 幸治
(福祉総合学部 2012年卒業)
17
データでみる卒業生(2011年度福祉総合学部就職先内訳)
医療法人 6%
福祉総合学部では2000年3月に第1期生を輩出して以
公務・公益 1%
一般企業 9%
来、毎年多くの卒業生が福祉分野のみならず一般企業
や行政、医療機関など様々な分野へ就職し活躍してい
保育士 9%
老人福祉施設
33%
ます。そこで昨年に引き続き今回も福祉の分野で活躍
する卒業生の方たちからメッセージをお寄せいただき
ました。
福祉企業
19%
障害者施設
23%
支援の中でソーシャルワーカーにすれば当たり前のことでも、
談に対応するには、精神疾患と障害の理解、福祉制度の知識
患者さんにとっては当たり前ではないことが多いからです。
はもちろん、社会資源の知識、適切な倫理観や社会感も必要
前述してきた制度や転院支援の説明は私がよく患者さんへお
となってきます。さらには一つの仕事への対応の迅速さ、考
伝えする言葉で述べてみましたが、いかがでしたか?
え方や判断力など、仕事をする中で求められる事は数多くあ
「相手に伝わる言葉」で話すためには、支援者自身が制度
ります。
や支援内容を正しく理解し、自分自身の言葉で言い換えられ
利用者の支援をするにあたって、自身の支援の仕方によっ
るようになることが必要です。教科書の説明文を暗記するだ
て利用者の生活は大きく変わることがあります。日々の生活
けではなく、その制度が実際にはどのような場面で使われて
を通して得る生活力や知識が、仕事をする上では、利用者へ
いるのかを想像し、自分自身がわかるようになるまで噛みく
の支援に大きく関わります。自身が生活力の高い人間になる
だいて、自分自身が理解できる言葉を見つけてください。
ことが求められます。
今振り返ると大学在学中は一番時間があったように思いま
す。「よく学び」、「よく遊び」、「よく休む」ことは意外と単純
なように思えて、限られた時間の中ではとても難しいです。
社会福祉法人ワーナーホーム 生活支援員
「もっと勉強しておけばよかった」「もっと遊んでおけばよ
社会福祉士・精神保健福祉士
かった」と皆さんも社会人になってからきっと感じるはずで
木村 智史(福祉総合学部 福祉総合学科 2011年卒業)
す。大学生の「今」は貴重な時間です。時間がある中でしか
学べないこと、社会人になってからではできないことが数多
私は今、精神障害者の入所施設の「生活支援員」として、
くあるはずです。それを大いに楽しみ、経験として仕事に活
利用者の障害福祉サービスの申請・更新手続き、通院や買い
かして下さい。
物の同伴、施設見学の応対、様々な相談受付等を行っていま
す。法人内での研修の担当や実習生の受け入れ、行事の実行
委員等の役割も担い、2年目となって、大きな仕事を任され
るようにもなってきました。
仕事は学業に例えるなら、毎日課題があって日々の勉強の
成果を発揮しなければならないような感覚です。自分の考察
やどうしたいのか意見も求められます。また、課題に向けて
の準備、勉強が毎日必要になってきます。
学生の頃と大きく違うと感じるのは、周囲の関わる人達か
らプロとして扱われることです。自分がもし知らないことで
あっても、理解していることを前提に話は進んでいきます。
利用者さん、家族、他施設の職員からのいろいろなケース相
18
19
マ
ス
ク
を
し
て
風
邪
に
負
け
な
い
よ
う
受
験
勉
強
に
が
ん
ば
る
学
生
た
ち
国家試験まであと何日? カウントダウンカレンダー作成中です。
編 集 後 記
昨年の夏、卒業以来初めて高校を訪ねました。卒業してから早10数
年…友人たちと当時の記憶を辿りながら校内を巡りました。走り回っ
た体育館、スイカ割りをしたグラウンド、試験前に通いつめた図書館、
お菓子を食べた非常階段等々、最後に教室に入るといつもの後ろの席
に座り、あの頃のようにおしゃべりが始まりました。校舎を後にする
頃には“また明日から頑張ろう”という気持ちになり、力が湧いてい
ることに気付きました。ありきたりですが、私にとって母校は初心に
帰る場所でした。そして卒業生が大学や福祉教育センターを訪ねてく
れる理由が少しわかったような気がしました。
福祉総合学部では2000年に第1期生が卒業して以来、毎年多くの卒
業生を送り出し、今では施設の実習指導者として在学生の指導に携わ
る卒業生も増えています。また、実習だけではなくボランティアや就
職等に関するお問い合わせをいただく機会も多くなりました。さらに
福祉教育センターには毎日のように卒業生が仕事の話を含めた近況を
話しに来てくれ、多くの卒業生が福祉の現場で活躍していることを日々
感じています。
毎日仕事や勉強、育児等々で忙しい中、様々な壁にぶつかることも
あると思います。その壁を越えられず困ったときや落ち込んだとき、
辛く苦しいとき…また前に向かって歩き出すために、たまには振り返
ってみるのもよいかもしれません。そんなときはぜひふらっと遊びに
いらしてください。何かあなたにとってのヒントや気付きが得られる
かもしれません。卒業生にとって、もちろん在学生にとっても安心し
て一息つける、元気になれる場所…そんな役割も担えるような福祉教
育センターでありたいと思います。
福祉教育センター 山崎香保里(社会福祉士・精神保健福祉士)
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城西国際大学福祉教育センター・ニュースレター
WELL SAILING 第13号
発行日 2013(平成25)年3月31日
発行者 城西国際大学福祉教育センター
〒283−8555 千葉県東金市求名1番地
TEL 0475-53-2181 FAX 0475-53-2186
ホームページ http://jiu.ac.jp/fkc/index.html
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