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支援業務 - JBIC 国際協力銀行

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支援業務 - JBIC 国際協力銀行
EPS貼込み用 00.10.4 10:32 AM ページ 1
事業」に対して、本行は70億3百万円の円借款供与を行い
ました。これは、貧困削減のために設立された国家社会開
MEXICO
発基金(FONCODES)
を通じ、1997年度に支援したアマゾ
メキシコ
ン地域に続き、山岳地域4県の貧困地域において、住民参
上下水道関連インフラ整備を支援
加の下に社会衛生インフラ
(簡易上水道整備、簡易トイレ
今年度、本行はメキシコに対して「バハ・カリフォルニア
設置、簡易生活廃水処理施設)整備のための小規模事業
州上下水道整備事業」への221億48百万円の円借款を供与
を実施するものです。本事業により、貧困地域の社会衛生
しました。
インフラが改善され、当該地域の貧困削減および生活環境
メキシコは従来から米国との経済関係を重視しており、
の改善、上下水道整備による子供・女性の水汲み労働の
米国と隣接する州における開発に力を注いでいますが、
軽減が期待されます。
中でも同国北西部に位置するバハ・カリフォルニア州は、
支援業務
近年最も経済が成長している州です。とりわけマキラド−ラ
地方都市の上下水道インフラの整備・拡張を支援
指定都市(米国・メキシコ国境地帯に設けられた輸出保税加
工地区)であるティファナ、メヒカリ、エンセナーダへの人口
万円の円借款を供与しました。ペルーでは1980年代に上
集中が顕著ですが、こうした人口増加に対して上下水道等
下水道に対する投資がなされなかった結果として、全国平
の生活基盤インフラの整備が大幅に立ち遅れており、今後
3. 他機関との連携
均の上水道普及率、下水道普及率はともに60%どまりとな
の経済発展のボトルネックとなることが懸念されていまし
4. 中堅・中小企業支援
っており、特に地方都市での上下水道施設の老朽化、破
た。また、未処理の汚水が隣接する米国のサルトン湖およ
損が恒常化しています。本事業は、開発・整備の遅れてい
びカリフォルニア湾に流入することで周辺環境の悪化を招
る地方都市の上下水道インフラ整備拡張支援を目的とす
いており、米国との二国間問題に発展しています。
るものです。当該地域であるペルーの主要地方都市ピウラ
本事業により、同州の3大都市であるティファナ、メヒカ
市とチンボテ市において、飲料水の確保・質の向上、飲料
リ、エンセナーダにおいて浄水場新設、下水処理場新設、
水生産コストの削減、下水処理能力の向上を促進し、衛生
上下水道管敷設等の上下水道関連インフラ整備を行い、
状態の向上と罹病率の低下を図ります。そのことにより、
同都市住民の生活環境改善ならびに米国との二国間環境
両都市における住民定着率の向上、首都リマへの人口流
問題でもあるサルトン湖およびカリフォルニア湾の水質汚
入回避も期待され、都市一極集中の弊害を防止します。
染改善を支援するものです。
上下水道関連インフラ整備で生活環境を改善する
56
1. 調査・評価業務
本行は「地方上下水道整備事業」に対しても、139億1百
2. 環境・社会開発
5. 知的支援
6. 研究所活動
7. 情報開示・情報発信
08/28第5章 4折分 00.10.4 10:36 AM ページ 58
1
調査・評価業務
(1)国際金融等業務
デシュ「大ファリドプール農村インフラ整備事業」)、3)EIA
(環境影響評価報告書)
レビュー等環境配慮を強化するため
案件発掘・形成調査業務
わが国のプラント輸出額(成約ベース)は1999年度で80.4
億ドル、ピークであった1996年度(197.4億ドル)
と比較して
調達実施支援調査
(Special Assistance for Procurement Management )
の調査を積極的に実施したこと、環境案件の形成(例:中
特別円借款が対象とするプロジェクトにおいて、公正・
時に、企業にとっては先行開発コストとして多大な負担を
国「環境モデル都市事業」)
に資する調査を実施するなど環
透明かつ迅速な調達手続きの実施を図るため、入札書類
伴うものでもあります。
境への配慮を強化したこと、などが挙げられます。
の作成、入札評価等を支援するために必要な調査で、
みると半分以下の水準に落ち込んできています。原因と
こうした現状に対し、本行のような公的機関がフィージビ
しては、アジア通貨危機により同地域のプロジェクトの多
リティ・スタディ等の業務を担い、日本からのプラント輸出
くが凍結・延期されたこと、日本および途上国の金融機関
にもつながる優良案件を早期に発掘・形成することの意義
で信用収縮が起き、ファイナンス組成が困難になったこと、
は大きいと考えられます。国際協力銀行法においては、
欧米企業等との間での価格面・非価格面での競争力の低
国際金融等業務の一つとして、出融資・保証業務に関連し
いた前提条件の変化等により、当初の計画通りには進捗
下があります。
て必要な調査を行うこと
(調査業務)を新たに定められま
しないことがあります。SAPIは、このような場合に事業の
全体的に、従来の海外経済協力業務の対象セクターは
個別プロジェクトの初期段階において、フィージビリティ・
したが、日本のプラント輸出関連企業のニーズに対応すべ
達成、円滑な実施を図るために、現況を詳細に調査・分
運輸・エネルギー部門が約50%を占めていましたが、最近
スタディ等を実施し、実施主体に対して企画・提案を行っ
く、このような調査業務の一環として、本行の発足時であ
析し、必要な改善・解決策を提案するための調査です。
の傾向として貧困や社会開発にも関心が向いてきており、
ていくことは、潜在的な優良案件を発掘するための方策と
る1999年10月1日より案件発掘・形成調査業務を制度とし
して非常に有効であり、わが国企業の受注拡大のチャンス
て設け、実施しています。
に結びつくことが期待されます。しかしながら、これは同
(2)海外経済協力業務
有償資金協力促進調査
(Special Assistance Facility:SAF)
案件形成促進調査
(Special Assistance for Project Formation:SAPROF )
1999年度より実施しています。
案件実施支援調査
(Special Assistance for Project Implementation:SAPI )
開発プロジェクトの中には、事業の準備段階で想定して
件の調査を実施しました。今年度調査の特色としては、1)
農業セクターに対するシェアも高まってきています。こうし
事業の促進を図るため実施機関の事業実施体制整備を図
た地域生活に密着した案件および社会開発に関する案件
る調査が増加したこと
(例:ベトナム「ハノイ水環境改善事
が増えていることを反映して、SAPROF、 SAPI 、SAPSの
業(Ⅰ)
・
(Ⅱ)」)、2)環境・保健衛生に対する住民の意識
いずれもそうした方面の比率が増えているのが今年度の特
改革のための持続的な広報活動の調査のように、社会開
徴と言えます。また、環境配慮が非常に大きくクローズア
発・住民参加型アプローチを活用した調査を実施したこと
ップされてきており、ほぼ全てのSAPROFに関して環境配
(例:インド「ヤムナ川流域諸都市下水道等整備事業」)、な
境、社会配慮等、多様な専門能力が必要ですが、資金や
ています。SAFはプロジェクトサイクル(P10 参照)全体の
技術等の制約から途上国自身の力で十分な事業計画の形
中で、円借款事業の案件形成、事業実施支援、完成案件
成作業を行うことが困難なことがあります。SAPROFは、そ
の事業効果の持続等を目的として、本行が外部のコンサル
のような場合に、開発途上国から円借款の要請または打診
開発プロジェクトの中には、事業完成後の運営維持管理
タント、専門家等を雇用したり、NGOと連携したりして実
があった事業について、円借款対象事業として取上げ可能
の段階において何らかの改善措置が必要となっても、
施する調査業務です。
となるよう、プロジェクト形成を支援するための調査です。
種々の制約から原因の究明やその結果を踏まえた対応策
援助効果促進調査
(Special Assistance for Project Sustainability:SAPS )
1999年度は、マレーシア「パハン・セランゴール導水事業
がとれない場合があります。SAPSは、このような場合に事
E/S」
をはじめ、20件の調査を実施しました。今年度の特色
業効果を持続させ、あるいは一層高めていく上で支障とな
としては、1)事業効果発現のために受益者が事業に参加
る問題を調査し、具体的な改善・解決策を提案するため
することが必要な案件を対象に社会配慮・参加型アプロー
の調査です。
ノルテ灌漑事業(Ⅱ)」)、2)事業の形成から実施段階にか
慮の調査事項が含まれています。
どが挙げられます。
な実施を図るべく有償資金協力促進調査(SAF)
を実施し
チを活用した調査を実施したこと
(例:フィリピン「イロコス・
じめ、3件の調査を実施しました。
特に上下水道などの社会基盤セクター、農村灌漑などの
開発プロジェクトの形成には、経済、財務、組織開発、環
度もさまざまな案件について各調査業務が行われました。
業」におけるコンサルタント選定書類の作成等の支援をは
1999年度は、タイ
「小規模企業育成計画等」をはじめ、14
国際協力銀行では、円借款事業のより効果的・効率的
調査業務を行う段階、目的ごとに次の4種類があり、今年
1999年度は、フィリピン「ミンダナオコンテナ埠頭建設事
1999年度は、ベトナム「国道5号線改良事業(Ⅰ)
・
(Ⅱ)
・
(Ⅲ)」を含め、7件の調査を実施しました。
けてNGOとの連携を図る試みを実施したこと
(例:バングラ
58
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調査・評価業務
(1)国際金融等業務
デシュ「大ファリドプール農村インフラ整備事業」)、3)EIA
(環境影響評価報告書)
レビュー等環境配慮を強化するため
案件発掘・形成調査業務
わが国のプラント輸出額(成約ベース)は1999年度で80.4
億ドル、ピークであった1996年度(197.4億ドル)
と比較して
調達実施支援調査
(Special Assistance for Procurement Management )
の調査を積極的に実施したこと、環境案件の形成(例:中
特別円借款が対象とするプロジェクトにおいて、公正・
時に、企業にとっては先行開発コストとして多大な負担を
国「環境モデル都市事業」)
に資する調査を実施するなど環
透明かつ迅速な調達手続きの実施を図るため、入札書類
伴うものでもあります。
境への配慮を強化したこと、などが挙げられます。
の作成、入札評価等を支援するために必要な調査で、
みると半分以下の水準に落ち込んできています。原因と
こうした現状に対し、本行のような公的機関がフィージビ
しては、アジア通貨危機により同地域のプロジェクトの多
リティ・スタディ等の業務を担い、日本からのプラント輸出
くが凍結・延期されたこと、日本および途上国の金融機関
にもつながる優良案件を早期に発掘・形成することの意義
で信用収縮が起き、ファイナンス組成が困難になったこと、
は大きいと考えられます。国際協力銀行法においては、
欧米企業等との間での価格面・非価格面での競争力の低
国際金融等業務の一つとして、出融資・保証業務に関連し
いた前提条件の変化等により、当初の計画通りには進捗
下があります。
て必要な調査を行うこと
(調査業務)を新たに定められま
しないことがあります。SAPIは、このような場合に事業の
全体的に、従来の海外経済協力業務の対象セクターは
個別プロジェクトの初期段階において、フィージビリティ・
したが、日本のプラント輸出関連企業のニーズに対応すべ
達成、円滑な実施を図るために、現況を詳細に調査・分
運輸・エネルギー部門が約50%を占めていましたが、最近
スタディ等を実施し、実施主体に対して企画・提案を行っ
く、このような調査業務の一環として、本行の発足時であ
析し、必要な改善・解決策を提案するための調査です。
の傾向として貧困や社会開発にも関心が向いてきており、
ていくことは、潜在的な優良案件を発掘するための方策と
る1999年10月1日より案件発掘・形成調査業務を制度とし
して非常に有効であり、わが国企業の受注拡大のチャンス
て設け、実施しています。
に結びつくことが期待されます。しかしながら、これは同
(2)海外経済協力業務
有償資金協力促進調査
(Special Assistance Facility:SAF)
案件形成促進調査
(Special Assistance for Project Formation:SAPROF )
1999年度より実施しています。
案件実施支援調査
(Special Assistance for Project Implementation:SAPI )
開発プロジェクトの中には、事業の準備段階で想定して
件の調査を実施しました。今年度調査の特色としては、1)
農業セクターに対するシェアも高まってきています。こうし
事業の促進を図るため実施機関の事業実施体制整備を図
た地域生活に密着した案件および社会開発に関する案件
る調査が増加したこと
(例:ベトナム「ハノイ水環境改善事
が増えていることを反映して、SAPROF、 SAPI 、SAPSの
業(Ⅰ)
・
(Ⅱ)」)、2)環境・保健衛生に対する住民の意識
いずれもそうした方面の比率が増えているのが今年度の特
改革のための持続的な広報活動の調査のように、社会開
徴と言えます。また、環境配慮が非常に大きくクローズア
発・住民参加型アプローチを活用した調査を実施したこと
ップされてきており、ほぼ全てのSAPROFに関して環境配
(例:インド「ヤムナ川流域諸都市下水道等整備事業」)、な
境、社会配慮等、多様な専門能力が必要ですが、資金や
ています。SAFはプロジェクトサイクル(P10 参照)全体の
技術等の制約から途上国自身の力で十分な事業計画の形
中で、円借款事業の案件形成、事業実施支援、完成案件
成作業を行うことが困難なことがあります。SAPROFは、そ
の事業効果の持続等を目的として、本行が外部のコンサル
のような場合に、開発途上国から円借款の要請または打診
開発プロジェクトの中には、事業完成後の運営維持管理
タント、専門家等を雇用したり、NGOと連携したりして実
があった事業について、円借款対象事業として取上げ可能
の段階において何らかの改善措置が必要となっても、
施する調査業務です。
となるよう、プロジェクト形成を支援するための調査です。
種々の制約から原因の究明やその結果を踏まえた対応策
援助効果促進調査
(Special Assistance for Project Sustainability:SAPS )
1999年度は、マレーシア「パハン・セランゴール導水事業
がとれない場合があります。SAPSは、このような場合に事
E/S」
をはじめ、20件の調査を実施しました。今年度の特色
業効果を持続させ、あるいは一層高めていく上で支障とな
としては、1)事業効果発現のために受益者が事業に参加
る問題を調査し、具体的な改善・解決策を提案するため
することが必要な案件を対象に社会配慮・参加型アプロー
の調査です。
ノルテ灌漑事業(Ⅱ)」)、2)事業の形成から実施段階にか
慮の調査事項が含まれています。
どが挙げられます。
な実施を図るべく有償資金協力促進調査(SAF)
を実施し
チを活用した調査を実施したこと
(例:フィリピン「イロコス・
じめ、3件の調査を実施しました。
特に上下水道などの社会基盤セクター、農村灌漑などの
開発プロジェクトの形成には、経済、財務、組織開発、環
度もさまざまな案件について各調査業務が行われました。
業」におけるコンサルタント選定書類の作成等の支援をは
1999年度は、タイ
「小規模企業育成計画等」をはじめ、14
国際協力銀行では、円借款事業のより効果的・効率的
調査業務を行う段階、目的ごとに次の4種類があり、今年
1999年度は、フィリピン「ミンダナオコンテナ埠頭建設事
1999年度は、ベトナム「国道5号線改良事業(Ⅰ)
・
(Ⅱ)
・
(Ⅲ)」を含め、7件の調査を実施しました。
けてNGOとの連携を図る試みを実施したこと
(例:バングラ
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2
事後評価業務
事後評価業務とは、円借款の対象となった事業の実施
国・他地域への適用の可能性を検討する調査・セミナーも
環境・社会開発
(1) 環境への取組み
行っています。
環境の保全は世界的に重要な課題であり、本行の業務
地球温暖化対策に関しては、本行は個別案件ベースの
状況や完成後の運営・管理状況、効果発現などについて、
事後評価は通常、本行職員により実施されますが、他
計画当初との比較を通じて事後的に検証する業務です。
機関との合同・相互評価や有識者による第三者評価等、
遂行にあたっても、自然的環境および社会的環境への配
支援とともに、温暖化対策優先分野特定のための調査や、
また個別プロジェクトの事後評価に加え、複数の事業が特
多様な視点からの評価を実施することにより客観性がある
慮は不可欠の検討課題となっています。
温室効果ガスの削減効果に係る調査を実施しました。ま
定の地域・セクターに与えた経済的・社会的インパクトの
評価の一層の向上を図っています。
調査も実施しています。
1999年度の実績としては、第三者評価7件を含み38件
統合により誕生した本行においては、日本輸出入銀行
た、外部有識者による
「地球温暖化対策専門委員会」
(座
(輸銀)および海外経済協力基金(OECF)双方の知見の共
長:茅 陽一〔慶應義塾大学大学院教授〕)を設置し、地
この事後評価による経験と教訓は本行内に蓄積される
(事業数ベースでは59件)行われました。この詳細につい
有・ノウハウの活用が可能になり、環境配慮に関しても、
球温暖化対策案件の形成に当たっての基本的な考え方を
とともに、円借款の借入人や実施機関にもフィードバックさ
ては、2000年9月刊行の「円借款案件事後評価報告書」お
より充実した取組みができるシナジー効果が得られること
まとめました。
れ、今後の開発援助の効果をより高めていくため、有効に
よびホームページにおいてご覧になれます。
となりました。具体的には、統合された環境社会開発室を
活用されています。さらに評価結果をより一般化し、他
ベトナム
「国道5号線改良事業
(Ⅰ)
・
(Ⅱ)
・
(Ⅲ)
」
に対するSAPS
∼交通安全ルールの普及に向けて∼
設置し、個々の出融資等の対象プロジェクトにおいて、借
国際機関・二国間機関・地方自治体・NGO等
入国(人)
またはプロジェクト実施主体による環境配慮が適
との連携
切に行われていることを確認するとともに、環境保全/改
本行は国際金融等業務において、OECD輸出信用・保
善に資する事業(環境案件)の形成等に関し、専門的知見
証部会にて他の輸出信用機関等と連携しつつ、G8サミッ
や情報の提供を通じて、以下のような国際金融等業務お
ト等からの指示を受け、輸出信用の分野での環境配慮の
よび海外経済協力業務の両業務部門に対するサポートを
あり方についての議論に積極的に関与しているところで
行っています。
す。海外経済協力業務においては、環境分野において豊
で4種類のわかりやすいパンフレットを対象者別に作成
富なノウハウと人材等を有するさまざまな地方自治体、
本事業は、首都ハノイからハイフォン市に至る主要幹
し、それを教材に国道5号線沿いの小学校等で交通安全
線である国道5号線を対象に、既存道路の改修と車線拡
キャンペーンを開催しました。また施設面でも、歩道橋
本行では、プロジェクト実施主体による環境配慮が適切
これら団体との連携を一層推進してきました。また、両業
幅を行うもので、これにより同線は片側2車線(一部3車
の早急な設置、交通量・スピードを測定する装置の充実
に行われることを促すとともに、これを適確かつ効率的に
務において、国際機関等との情報・意見交換を通じた連
線)計4車線となり、制限速度80km/hの自動車用道路
等について提言を行いました。本SAPSが契機となり、
審査・チェックすることを目的として、そのための手続等に
携のさらなる強化を図っています。
として高速道路なみに整備されることとなりました。し
その後ベトナム側においても、国道交通安全に関するセ
係る指針として業務ごとの環境ガイドラインを定め、これ
かし、ベトナム、特に本事業が実施された同国北部では、
ミナーの実施、国際赤十字社支援による緊急治療ステ
に基づいて環境配慮確認を行っています。
こうした高規格道路は珍しいため、重軽車輌の入り交じ
ーション設置等、改善に向けた努力が行われています。
環境配慮確認
して自動車事故が起こりました。
開発途上国における環境配慮への取組みをさまざまな
このため、交通計画専門家、交
観点から支援することを目的とした知的協力の一環として、
通安全施設専門家、交通安全教
2000年3月中国において「中国環境保全総局との環境に関
育・啓 蒙 活 動 の 専 門 家 に よる
する対話」を実施し、本行による国際金融等業務案件の環
SAPSが実施されました。同調査
境配慮確認を踏まえて中国の環境制度および環境配慮に
により本行では、同国の交通安
全に係る法制度、教育・啓蒙活
情報収集
国内外における環境保全、地球環境問題(例えば、地球
知的協力・各種調査
った交通事情や交通安全に係る認識不足を主な原因と
NGOによる個別案件形成・実施への参加などを通じて、
温暖化ガス排出削減に関する類似機関の取組み)に係る
有用な情報の収集や活用を行うなど、より効果的・効率的
な環境配慮業務の実施への取組みを行いました。
ついて中国当局に提言を行いました。
交通安全キャンペーンの模様
さらにフィリピンにおいては、
「メトロ・マニラ大気汚染改
動の実態調査を踏まえて改善策
善セクター・ローンにかかるセミナー」を行い、わが国にお
を提示するとともに、ベトナム語
ける大気汚染対策に係る経験とノウハウを活用できるよ
う、知的貢献を図りました。
60
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2
事後評価業務
事後評価業務とは、円借款の対象となった事業の実施
国・他地域への適用の可能性を検討する調査・セミナーも
環境・社会開発
(1) 環境への取組み
行っています。
環境の保全は世界的に重要な課題であり、本行の業務
地球温暖化対策に関しては、本行は個別案件ベースの
状況や完成後の運営・管理状況、効果発現などについて、
事後評価は通常、本行職員により実施されますが、他
計画当初との比較を通じて事後的に検証する業務です。
機関との合同・相互評価や有識者による第三者評価等、
遂行にあたっても、自然的環境および社会的環境への配
支援とともに、温暖化対策優先分野特定のための調査や、
また個別プロジェクトの事後評価に加え、複数の事業が特
多様な視点からの評価を実施することにより客観性がある
慮は不可欠の検討課題となっています。
温室効果ガスの削減効果に係る調査を実施しました。ま
定の地域・セクターに与えた経済的・社会的インパクトの
評価の一層の向上を図っています。
調査も実施しています。
1999年度の実績としては、第三者評価7件を含み38件
統合により誕生した本行においては、日本輸出入銀行
た、外部有識者による
「地球温暖化対策専門委員会」
(座
(輸銀)および海外経済協力基金(OECF)双方の知見の共
長:茅 陽一〔慶應義塾大学大学院教授〕)を設置し、地
この事後評価による経験と教訓は本行内に蓄積される
(事業数ベースでは59件)行われました。この詳細につい
有・ノウハウの活用が可能になり、環境配慮に関しても、
球温暖化対策案件の形成に当たっての基本的な考え方を
とともに、円借款の借入人や実施機関にもフィードバックさ
ては、2000年9月刊行の「円借款案件事後評価報告書」お
より充実した取組みができるシナジー効果が得られること
まとめました。
れ、今後の開発援助の効果をより高めていくため、有効に
よびホームページにおいてご覧になれます。
となりました。具体的には、統合された環境社会開発室を
活用されています。さらに評価結果をより一般化し、他
ベトナム
「国道5号線改良事業
(Ⅰ)
・
(Ⅱ)
・
(Ⅲ)
」
に対するSAPS
∼交通安全ルールの普及に向けて∼
設置し、個々の出融資等の対象プロジェクトにおいて、借
国際機関・二国間機関・地方自治体・NGO等
入国(人)
またはプロジェクト実施主体による環境配慮が適
との連携
切に行われていることを確認するとともに、環境保全/改
本行は国際金融等業務において、OECD輸出信用・保
善に資する事業(環境案件)の形成等に関し、専門的知見
証部会にて他の輸出信用機関等と連携しつつ、G8サミッ
や情報の提供を通じて、以下のような国際金融等業務お
ト等からの指示を受け、輸出信用の分野での環境配慮の
よび海外経済協力業務の両業務部門に対するサポートを
あり方についての議論に積極的に関与しているところで
行っています。
す。海外経済協力業務においては、環境分野において豊
で4種類のわかりやすいパンフレットを対象者別に作成
富なノウハウと人材等を有するさまざまな地方自治体、
本事業は、首都ハノイからハイフォン市に至る主要幹
し、それを教材に国道5号線沿いの小学校等で交通安全
線である国道5号線を対象に、既存道路の改修と車線拡
キャンペーンを開催しました。また施設面でも、歩道橋
本行では、プロジェクト実施主体による環境配慮が適切
これら団体との連携を一層推進してきました。また、両業
幅を行うもので、これにより同線は片側2車線(一部3車
の早急な設置、交通量・スピードを測定する装置の充実
に行われることを促すとともに、これを適確かつ効率的に
務において、国際機関等との情報・意見交換を通じた連
線)計4車線となり、制限速度80km/hの自動車用道路
等について提言を行いました。本SAPSが契機となり、
審査・チェックすることを目的として、そのための手続等に
携のさらなる強化を図っています。
として高速道路なみに整備されることとなりました。し
その後ベトナム側においても、国道交通安全に関するセ
係る指針として業務ごとの環境ガイドラインを定め、これ
かし、ベトナム、特に本事業が実施された同国北部では、
ミナーの実施、国際赤十字社支援による緊急治療ステ
に基づいて環境配慮確認を行っています。
こうした高規格道路は珍しいため、重軽車輌の入り交じ
ーション設置等、改善に向けた努力が行われています。
環境配慮確認
して自動車事故が起こりました。
開発途上国における環境配慮への取組みをさまざまな
このため、交通計画専門家、交
観点から支援することを目的とした知的協力の一環として、
通安全施設専門家、交通安全教
2000年3月中国において「中国環境保全総局との環境に関
育・啓 蒙 活 動 の 専 門 家 に よる
する対話」を実施し、本行による国際金融等業務案件の環
SAPSが実施されました。同調査
境配慮確認を踏まえて中国の環境制度および環境配慮に
により本行では、同国の交通安
全に係る法制度、教育・啓蒙活
情報収集
国内外における環境保全、地球環境問題(例えば、地球
知的協力・各種調査
った交通事情や交通安全に係る認識不足を主な原因と
NGOによる個別案件形成・実施への参加などを通じて、
温暖化ガス排出削減に関する類似機関の取組み)に係る
有用な情報の収集や活用を行うなど、より効果的・効率的
な環境配慮業務の実施への取組みを行いました。
ついて中国当局に提言を行いました。
交通安全キャンペーンの模様
さらにフィリピンにおいては、
「メトロ・マニラ大気汚染改
動の実態調査を踏まえて改善策
善セクター・ローンにかかるセミナー」を行い、わが国にお
を提示するとともに、ベトナム語
ける大気汚染対策に係る経験とノウハウを活用できるよ
う、知的貢献を図りました。
60
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3
他機関との連携
業務の効率・効果の一層の向上および幅広い情報交換
(2)社会開発
を目的として、次のようにさまざまな機関との連携が行わ
有償資金協力を担う本行と、技術協力等を担当してい
開発の目的は、バランスのとれた経済成長とそれにより
近年、ことに重視されているのが貧困削減への取組み
れています。日本輸出入銀行と海外経済協力基金が統合
る国際協力事業団(JICA)は、日本のODAをより効率的、
もたらされる便益の公正な分配により、国民の生活を向上
です。開発途上国の貧困削減を達成するには、持続的な
し国際協力銀行となったことにより、旧機関がもっていた
効果的に実施するため、プロジェクト計画の策定・準備・
させることです。貧困を解消し、基礎的ニーズを満たすた
経済・社会開発が不可欠であり、本行はこれまでアジアを
ノウハウが結集されたことから、他機関との連携において
実施、完成後の維持管理等の各段階で連携を図っており、
めには、全体の底上げを図る経済成長戦略が必要ですが、
中心とする開発途上国の経済・社会開発に必要な基盤整
も連携分野が広がり、中身のより深い議論ができるように
そのパートナーシップを年々強化しています。本行の支援
同時に、取り残された社会的弱者層のために、格差の是
備のため、円借款を供与してきています。同時に、貧困削
なったことは大きなメリットです。
が単なる資金協力にとどまらず、より包括的な援助が可能
正やソーシャル・セーフティー・ネットの整備が重要です。
減には貧困層が直接受益する分野への支援も重要である
こうした考えは、本行が1999年12月に発表した「海外経済
ことから、地方道路、貧困地域電化、マイクロクレジット、
協力業務実施方針」に反映されており、社会開発・貧困削
貧困地域初等教育等の事業により直接的な貧困削減も支
減への取組みを重要な柱と位置付けています。本行の海
援してきています。
となることが大きなメリットです。
国際機関との連携
1999年度の主な実績は次の通りです。
国際金融秩序の維持、開発途上国への資金協力、開発
政策実施等において重要な役割を果たしているIMF、世界
銀行、アジア開発銀行、米州開発銀行等の国際機関とは、
プロジェクト策定・準備段階における連携
本行はJICAが開催している国別・分野別援助研究会に
外経済協力業務においては、これまでも社会開発の促進
こうした業務に加え、今年度は、途上国の実施機関職員
に取り組んできましたが、近年の社会開発型案件の増加・
およびコンサルタントを対象に、社会配慮についての具体
個別案件における社会配慮の必要性の高まりに伴い、統
的方法や留意点等の情報をまとめた「社会配慮ハンドブッ
本行は、アジア通貨危機やグローバルイシュー等への取
換を行いました。また、JICAが開発調査を行う際、当該調
合を機に環境社会開発室内に社会開発班を設け、海外経
ク」
(英文版)
を作成しました。また、国際社会との協調の
組みにおいても国際機関との連携を図ってきました。日頃
査の進捗状況や内容を確認するために設置する作業監理
済協力業務について、より充実した社会的側面への配慮
一環として、
「マニラ社会フォーラム」
「マニラ・マイクロファ
から融資対象プロジェクトや借入国の政治経済情勢につい
委員会に本行が必要に応じて参加し意見交換を行う
「開
が行える体制を整えました。
イナンスワークショップ(東アジア太平洋地域)」等におい
て情報交換を行うとともに、支援方針についての対話を行
発調査との連携」では、フィリピン、バングラデシュ等の委
て、本行の社会開発に係る取組みを紹介し、国際社会の
う場として、国際機関と定期協議会も行っています。
員会に参加しました。今年度に円借款契約が結ばれたプ
社会開発班においては、社会開発の面で、個々の事業
幅広い層と協議・意見交換を行ったほか、DACジェンダー
における社会配慮(ジェンダーや貧困層、少数民族への配
会合・貧困削減非公式ネットワーク会合等、社会開発や貧
慮等)に関する業務、社会開発型案件(小規模灌漑、初
困削減に係る国際会議にも積極的に参加しました。
協調融資をはじめさまざまな連携を図っています。
委員として参加し、援助方針等について積極的に意見交
ロジェクト型案件75件のうち、JICAの開発調査が行われた
輸出信用機関との連携
本行は米国輸出入銀行など多くの輸出信用機関との間
ものは13件(17.3%)でした。
円借款による事業の実施を前提として当該事業の詳細
等・中等教育、地方給水等)の促進、社会開発的側面の配
で業務協力協定を締結し、貿易拡大、投資促進、プロジェ
設計(Detailed Design:D/D)部分をJICAが開発調査の一
慮に関する普及・啓蒙活動等を行っています。
クトの協調支援などについて協調融資や情報交換を行い、
環により実施する「連携D/D」としては、スリランカの「コロ
これらの機関との協調関係を強化しています。
ンボ上水道改修事業」、ベトナムの「ホーチミン水環境改善
具体的取組みとしては、円借款の各案件について、貧困
層・少数民族等、社会的弱者やジェンダーへの配慮および
このような国別の相互協力以外に、OECDなどの国際機
住民参加への適切な配慮等が行われているかに関してチ
関の枠組みを通じての情報交換や相互協力も活発に行っ
ェックを行うほか、特に社会配慮が重要な案件については
ています。前述のOECDの輸出信用・保証部会における
現地調査を行っています。また、受益者との接点の大きい
輸出信用と環境の議論はその一例です。
事業」等の4事業が、今年度は行われました。
プロジェクト実施と監理段階における連携
プロジェクトの円滑な実施や監理のため、JICA専門家と
社会開発型案件の場合、案件形成など早い段階で実施さ
また、アジアにおいては、各国の輸出入銀行間の連携
連携して実施体制の改善や人材の育成を支援する「専門
れる有償資金協力促進調査における社会状況調査への支
を図ることを目的として「アジア輸銀会合」が毎年開催
家派遣との連携」においては、36事業に対して長期・短期
援も行っています。
されており、本行もこれに積極的に参加しています。昨
を含めて61名の専門家が派遣され、プロジェクトの実施に
年は、第5回会合が10月にインドネシアで開催されまし
必要な技術指導等を行っています。
た。
62
国際協力事業団(JICA)との連携
さらに、 JICAと連携して開発途上国の開発関係機関等
さらに、開発途上国における輸出入銀行への協力は本
の円借款関係者を対象としたODAローンセミナーを実施し
行として注力しているところであり、最近ではインドネシ
ています。1998年度に、円借款業務のニーズに応じた個
ア輸出入銀行設立準備のために専門家を派遣しました。
別テーマに関する研修コース4コース
(開発金融、電力設備
63
08/28第5章 4折分 00.10.4 10:36 AM ページ 62
3
他機関との連携
業務の効率・効果の一層の向上および幅広い情報交換
(2)社会開発
を目的として、次のようにさまざまな機関との連携が行わ
有償資金協力を担う本行と、技術協力等を担当してい
開発の目的は、バランスのとれた経済成長とそれにより
近年、ことに重視されているのが貧困削減への取組み
れています。日本輸出入銀行と海外経済協力基金が統合
る国際協力事業団(JICA)は、日本のODAをより効率的、
もたらされる便益の公正な分配により、国民の生活を向上
です。開発途上国の貧困削減を達成するには、持続的な
し国際協力銀行となったことにより、旧機関がもっていた
効果的に実施するため、プロジェクト計画の策定・準備・
させることです。貧困を解消し、基礎的ニーズを満たすた
経済・社会開発が不可欠であり、本行はこれまでアジアを
ノウハウが結集されたことから、他機関との連携において
実施、完成後の維持管理等の各段階で連携を図っており、
めには、全体の底上げを図る経済成長戦略が必要ですが、
中心とする開発途上国の経済・社会開発に必要な基盤整
も連携分野が広がり、中身のより深い議論ができるように
そのパートナーシップを年々強化しています。本行の支援
同時に、取り残された社会的弱者層のために、格差の是
備のため、円借款を供与してきています。同時に、貧困削
なったことは大きなメリットです。
が単なる資金協力にとどまらず、より包括的な援助が可能
正やソーシャル・セーフティー・ネットの整備が重要です。
減には貧困層が直接受益する分野への支援も重要である
こうした考えは、本行が1999年12月に発表した「海外経済
ことから、地方道路、貧困地域電化、マイクロクレジット、
協力業務実施方針」に反映されており、社会開発・貧困削
貧困地域初等教育等の事業により直接的な貧困削減も支
減への取組みを重要な柱と位置付けています。本行の海
援してきています。
となることが大きなメリットです。
国際機関との連携
1999年度の主な実績は次の通りです。
国際金融秩序の維持、開発途上国への資金協力、開発
政策実施等において重要な役割を果たしているIMF、世界
銀行、アジア開発銀行、米州開発銀行等の国際機関とは、
プロジェクト策定・準備段階における連携
本行はJICAが開催している国別・分野別援助研究会に
外経済協力業務においては、これまでも社会開発の促進
こうした業務に加え、今年度は、途上国の実施機関職員
に取り組んできましたが、近年の社会開発型案件の増加・
およびコンサルタントを対象に、社会配慮についての具体
個別案件における社会配慮の必要性の高まりに伴い、統
的方法や留意点等の情報をまとめた「社会配慮ハンドブッ
本行は、アジア通貨危機やグローバルイシュー等への取
換を行いました。また、JICAが開発調査を行う際、当該調
合を機に環境社会開発室内に社会開発班を設け、海外経
ク」
(英文版)
を作成しました。また、国際社会との協調の
組みにおいても国際機関との連携を図ってきました。日頃
査の進捗状況や内容を確認するために設置する作業監理
済協力業務について、より充実した社会的側面への配慮
一環として、
「マニラ社会フォーラム」
「マニラ・マイクロファ
から融資対象プロジェクトや借入国の政治経済情勢につい
委員会に本行が必要に応じて参加し意見交換を行う
「開
が行える体制を整えました。
イナンスワークショップ(東アジア太平洋地域)」等におい
て情報交換を行うとともに、支援方針についての対話を行
発調査との連携」では、フィリピン、バングラデシュ等の委
て、本行の社会開発に係る取組みを紹介し、国際社会の
う場として、国際機関と定期協議会も行っています。
員会に参加しました。今年度に円借款契約が結ばれたプ
社会開発班においては、社会開発の面で、個々の事業
幅広い層と協議・意見交換を行ったほか、DACジェンダー
における社会配慮(ジェンダーや貧困層、少数民族への配
会合・貧困削減非公式ネットワーク会合等、社会開発や貧
慮等)に関する業務、社会開発型案件(小規模灌漑、初
困削減に係る国際会議にも積極的に参加しました。
協調融資をはじめさまざまな連携を図っています。
委員として参加し、援助方針等について積極的に意見交
ロジェクト型案件75件のうち、JICAの開発調査が行われた
輸出信用機関との連携
本行は米国輸出入銀行など多くの輸出信用機関との間
ものは13件(17.3%)でした。
円借款による事業の実施を前提として当該事業の詳細
等・中等教育、地方給水等)の促進、社会開発的側面の配
で業務協力協定を締結し、貿易拡大、投資促進、プロジェ
設計(Detailed Design:D/D)部分をJICAが開発調査の一
慮に関する普及・啓蒙活動等を行っています。
クトの協調支援などについて協調融資や情報交換を行い、
環により実施する「連携D/D」としては、スリランカの「コロ
これらの機関との協調関係を強化しています。
ンボ上水道改修事業」、ベトナムの「ホーチミン水環境改善
具体的取組みとしては、円借款の各案件について、貧困
層・少数民族等、社会的弱者やジェンダーへの配慮および
このような国別の相互協力以外に、OECDなどの国際機
住民参加への適切な配慮等が行われているかに関してチ
関の枠組みを通じての情報交換や相互協力も活発に行っ
ェックを行うほか、特に社会配慮が重要な案件については
ています。前述のOECDの輸出信用・保証部会における
現地調査を行っています。また、受益者との接点の大きい
輸出信用と環境の議論はその一例です。
事業」等の4事業が、今年度は行われました。
プロジェクト実施と監理段階における連携
プロジェクトの円滑な実施や監理のため、JICA専門家と
社会開発型案件の場合、案件形成など早い段階で実施さ
また、アジアにおいては、各国の輸出入銀行間の連携
連携して実施体制の改善や人材の育成を支援する「専門
れる有償資金協力促進調査における社会状況調査への支
を図ることを目的として「アジア輸銀会合」が毎年開催
家派遣との連携」においては、36事業に対して長期・短期
援も行っています。
されており、本行もこれに積極的に参加しています。昨
を含めて61名の専門家が派遣され、プロジェクトの実施に
年は、第5回会合が10月にインドネシアで開催されまし
必要な技術指導等を行っています。
た。
62
国際協力事業団(JICA)との連携
さらに、 JICAと連携して開発途上国の開発関係機関等
さらに、開発途上国における輸出入銀行への協力は本
の円借款関係者を対象としたODAローンセミナーを実施し
行として注力しているところであり、最近ではインドネシ
ています。1998年度に、円借款業務のニーズに応じた個
ア輸出入銀行設立準備のために専門家を派遣しました。
別テーマに関する研修コース4コース
(開発金融、電力設備
63
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4
中堅・中小企業支援
他機関との連携
の効率的運用、新規・非年次円借款供与向け円借款手続
設、道路施設などのインフラ整備に加え、農民を指導し、
きセミナー、公害対策融資)が新設され、1999年度には57
農協等の組織を形成することによって農民の自助努力を
業にとって取引きや経営の国際化は避けて通れない課題
本行は国内には東京と大阪の2 拠点しかなく、本行のサ
名の研修員がこれらのコースに参加しました。
支援しています。農地改革コミュニティの組織化に際して
となっています。企業にとっては、海外進出によって国内
ービスを多くの中堅・中小企業に利用していただくために
は、地元NGOの協力を得て行っています。NGOは全ての
拠点を縮小するのではなく、むしろ国内を含めた事業の
は、各地の自治体、中小企業支援機関および金融機関等
事業対象コミュニティで活動しており、アドバイザーよりさ
拡張を目指すケースの方が多く、実際に本行融資を利用し
との連携が不可欠です。特に最近では、海外拠点を縮
らに踏み込んだ役割を果たしています。
た投資案件でも、アジア等への進出を機に、現地の欧米
小・撤廃した地方銀行等も多く、これら金融機関から、本
直接的な貧困削減支援の一環として行われているスリラ
系企業にも品質を認められ販路が拡大した例などがありま
行の海外情報や個別投資相談への期待が高まっています。
ンカ「貧困緩和マイクロファイナンス事業」では、貧困層の
す。企業の円滑な国際化のためには、適切な海外情報と
このため本行では、各地の貿易情報センターや金融機関
住民に対し、自助努力の支援を目的として、帳簿のつけ方、
安定的な資金の提供が重要ですが、特にこの点で十分な
等に本行の投資環境資料を無料で提供しているほか、首
等から追加的な手当が必要とされるものについて、JICA
返済計画のたて方などについて、NGOが手とり足とりの
組織力を持たない中堅・中小企業のために、本行は次の
都圏や関西地区をはじめ札幌・仙台・名古屋・広島・福岡
が無償資金協力を通じた支援を行うスキーム(リハビリ無
指導を続けて行っています。
ようなきめ細かなサービスを提供しています。
等の各地で投資相談室を開催しています。さらに本行は、
完成後の事後監理段階における連携
従来から本行ではJICAとも合同で事後評価を行ってき
ており、1998∼1999年度にタイ
「東部臨海総合開発評価」
を行いました。
また、完成したプロジェクトのうち、その後の事情変更
昨今経済のグローバル化が急速に進む中で、わが国企
富山県(1999年10月:北東アジア経済交流EXPO)、新潟県
償)が1998年度から強化されました。このリハビリ無償と
島が多く、珊瑚礁が残るエリアをたくさん有するフィリピ
して1999年度は、インドネシアの「グレシック火力発電所
ンにおける「北部パラワン持続可能型環境保全事業(Ⅰ)」
1・2号機建設事業(第2期)」およびシリアの「バニアス火力
では、外貨獲得につながる観光と環境保全の両立を考え
本行では、統合を機に、本店の企業金融部の中に「中
発電所増設事業」の2案件が実施されました。
た時に、例えば地元の人々は漁業で何をしているのか、そ
堅・中小企業支援室」を設けました。これは、日本輸出入
自治体と連携して講演を行ったほか、名古屋、浜松、大阪、
の漁業は観光化によりどのような影響を受けるか、環境保
銀行の海外投資研究所の下にあった「海外投融資相談室」
神戸、川崎の各商工会議所において、海外投資環境に関
全を行うとどのような効果があるか等について、NGOの協
を改称して融資担当部の下に移設し、中堅・中小企業に密
する講演会を開催しました。
力を得てSAFを行いました。
接かつ機動的な支援ができることを目指したものです。西
その他の連携
国際金融等業務も含めた本行全体との連携の例としては、
わが国電力業界の海外事業展開の環境整備を念頭に置き、
電力分野におけるわが国としての技術支援の戦略的展開の
方策を、
J
ICAとの間で協議しています。
(1999年12月:天然ガスセミナー)、大阪府(2000年2月:
IBO塾)、北海道(2000年2月:サハリンビジネスセミナー)で
日本の企業には、従来どおり大阪支店が中心となり、中
地方自治体との連携
日本の国際協力は、従来、国レベルで実施されてきまし
たが、1990年代に入ってからは地方自治体による活動が
NGOとの連携
中堅・中小企業支援室の設立
堅・中小企業支援室等とも連携をとりながら、融資や情報
提供などの面で中堅・中小企業の国際化を支援していま
す。
活発化しています。多くの地方自治体は都市基盤整備や
資金調達の支援
専門性やノウハウを持ち、地域に密着しているNGOと
公害対策、都市経営などで豊富な経験とノウハウを持って
の情報交換は、住民ニーズに基づいた案件の形成および
います。本行は、このような地方自治体とも連携しながら
本行融資においては従来より、中小企業向けに優遇措
効果的・効率的実施の観点等から重要です。本行は、海
開発途上国への支援に取り組んでいます。また、国際化
置を適用していますが、最近はこれら企業から、国内資産
外経済協力業務を中心にNGOとの連携を推進していま
を推進する地方自治体の開催する講演会に講師を派遣す
の担保余力が十分にないことや、アジア通貨危機を教訓
す。
るなどの協力も積極的に行っています。
に現地通貨での借入れを増やしたいとの理由で、現地資
具体的には、本行主催の検討会等においてNGOの参加
産等を担保に現地で資金調達したいとのニーズが増えて
を求め、環境・社会開発に係る取組み等について意見交
きています。このため本行では、途上国の銀行等を経由
換を行っています。また、一般的な情報交換や連携以外
して現地プロジェクトに資金を供給するバンクローンを紹
に、個別プロジェクトの形成および実施に関しても、有償
介し、さらに現地の銀行と企業との交渉をサポートするな
資金協力促進調査(SAF)などを通じてNGOの有する知見
ど、さまざまな形で企業の資金調達を応援しています。
の活用を図っています。
1999年度事例としては、まず、フィリピン「農地改革イン
フラ支援事業(Ⅱ)」が挙げられます。本事業では、灌漑施
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中堅・中小企業支援
他機関との連携
の効率的運用、新規・非年次円借款供与向け円借款手続
設、道路施設などのインフラ整備に加え、農民を指導し、
きセミナー、公害対策融資)が新設され、1999年度には57
農協等の組織を形成することによって農民の自助努力を
業にとって取引きや経営の国際化は避けて通れない課題
本行は国内には東京と大阪の2 拠点しかなく、本行のサ
名の研修員がこれらのコースに参加しました。
支援しています。農地改革コミュニティの組織化に際して
となっています。企業にとっては、海外進出によって国内
ービスを多くの中堅・中小企業に利用していただくために
は、地元NGOの協力を得て行っています。NGOは全ての
拠点を縮小するのではなく、むしろ国内を含めた事業の
は、各地の自治体、中小企業支援機関および金融機関等
事業対象コミュニティで活動しており、アドバイザーよりさ
拡張を目指すケースの方が多く、実際に本行融資を利用し
との連携が不可欠です。特に最近では、海外拠点を縮
らに踏み込んだ役割を果たしています。
た投資案件でも、アジア等への進出を機に、現地の欧米
小・撤廃した地方銀行等も多く、これら金融機関から、本
直接的な貧困削減支援の一環として行われているスリラ
系企業にも品質を認められ販路が拡大した例などがありま
行の海外情報や個別投資相談への期待が高まっています。
ンカ「貧困緩和マイクロファイナンス事業」では、貧困層の
す。企業の円滑な国際化のためには、適切な海外情報と
このため本行では、各地の貿易情報センターや金融機関
住民に対し、自助努力の支援を目的として、帳簿のつけ方、
安定的な資金の提供が重要ですが、特にこの点で十分な
等に本行の投資環境資料を無料で提供しているほか、首
等から追加的な手当が必要とされるものについて、JICA
返済計画のたて方などについて、NGOが手とり足とりの
組織力を持たない中堅・中小企業のために、本行は次の
都圏や関西地区をはじめ札幌・仙台・名古屋・広島・福岡
が無償資金協力を通じた支援を行うスキーム(リハビリ無
指導を続けて行っています。
ようなきめ細かなサービスを提供しています。
等の各地で投資相談室を開催しています。さらに本行は、
完成後の事後監理段階における連携
従来から本行ではJICAとも合同で事後評価を行ってき
ており、1998∼1999年度にタイ
「東部臨海総合開発評価」
を行いました。
また、完成したプロジェクトのうち、その後の事情変更
昨今経済のグローバル化が急速に進む中で、わが国企
富山県(1999年10月:北東アジア経済交流EXPO)、新潟県
償)が1998年度から強化されました。このリハビリ無償と
島が多く、珊瑚礁が残るエリアをたくさん有するフィリピ
して1999年度は、インドネシアの「グレシック火力発電所
ンにおける「北部パラワン持続可能型環境保全事業(Ⅰ)」
1・2号機建設事業(第2期)」およびシリアの「バニアス火力
では、外貨獲得につながる観光と環境保全の両立を考え
本行では、統合を機に、本店の企業金融部の中に「中
発電所増設事業」の2案件が実施されました。
た時に、例えば地元の人々は漁業で何をしているのか、そ
堅・中小企業支援室」を設けました。これは、日本輸出入
自治体と連携して講演を行ったほか、名古屋、浜松、大阪、
の漁業は観光化によりどのような影響を受けるか、環境保
銀行の海外投資研究所の下にあった「海外投融資相談室」
神戸、川崎の各商工会議所において、海外投資環境に関
全を行うとどのような効果があるか等について、NGOの協
を改称して融資担当部の下に移設し、中堅・中小企業に密
する講演会を開催しました。
力を得てSAFを行いました。
接かつ機動的な支援ができることを目指したものです。西
その他の連携
国際金融等業務も含めた本行全体との連携の例としては、
わが国電力業界の海外事業展開の環境整備を念頭に置き、
電力分野におけるわが国としての技術支援の戦略的展開の
方策を、
J
ICAとの間で協議しています。
(1999年12月:天然ガスセミナー)、大阪府(2000年2月:
IBO塾)、北海道(2000年2月:サハリンビジネスセミナー)で
日本の企業には、従来どおり大阪支店が中心となり、中
地方自治体との連携
日本の国際協力は、従来、国レベルで実施されてきまし
たが、1990年代に入ってからは地方自治体による活動が
NGOとの連携
中堅・中小企業支援室の設立
堅・中小企業支援室等とも連携をとりながら、融資や情報
提供などの面で中堅・中小企業の国際化を支援していま
す。
活発化しています。多くの地方自治体は都市基盤整備や
資金調達の支援
専門性やノウハウを持ち、地域に密着しているNGOと
公害対策、都市経営などで豊富な経験とノウハウを持って
の情報交換は、住民ニーズに基づいた案件の形成および
います。本行は、このような地方自治体とも連携しながら
本行融資においては従来より、中小企業向けに優遇措
効果的・効率的実施の観点等から重要です。本行は、海
開発途上国への支援に取り組んでいます。また、国際化
置を適用していますが、最近はこれら企業から、国内資産
外経済協力業務を中心にNGOとの連携を推進していま
を推進する地方自治体の開催する講演会に講師を派遣す
の担保余力が十分にないことや、アジア通貨危機を教訓
す。
るなどの協力も積極的に行っています。
に現地通貨での借入れを増やしたいとの理由で、現地資
具体的には、本行主催の検討会等においてNGOの参加
産等を担保に現地で資金調達したいとのニーズが増えて
を求め、環境・社会開発に係る取組み等について意見交
きています。このため本行では、途上国の銀行等を経由
換を行っています。また、一般的な情報交換や連携以外
して現地プロジェクトに資金を供給するバンクローンを紹
に、個別プロジェクトの形成および実施に関しても、有償
介し、さらに現地の銀行と企業との交渉をサポートするな
資金協力促進調査(SAF)などを通じてNGOの有する知見
ど、さまざまな形で企業の資金調達を応援しています。
の活用を図っています。
1999年度事例としては、まず、フィリピン「農地改革イン
フラ支援事業(Ⅱ)」が挙げられます。本事業では、灌漑施
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5
知的支援
連携研修
本行は、開発途上国や体制移行国を主な対象に、国際
金融や開発についてのノウハウを提供し、あわせて本行の
本行が、最近の情勢から途上国各国の開発政策に共通
国際金融セミナー
業務と役割について理解を深めていただく人材交流を通
した知的支援業務に力を注いでいます。政府系金融機関
国際金融セミナー
して課題となりそうなテーマを抽出し、より具体的で実務
的な内容を研修するためのセミナーとして、今年度も4つ
として、資金協力のみならず、人材育成にもつなげていく
本行の国際金融等業務に関係の深い各国の政府および
のセミナーを実施しました。中堅幹部を対象とするODAロ
ための活動は、各国政府等との政策対話を進め、効率的
中央銀行、金融機関などの中堅幹部職員を招聘し、本行
ーンセミナーに対し、円借款利用においてより具体的なノ
で円滑な業務遂行を行うために欠かせないものです。
の役割や業務内容、わが国の社会、経済、産業などにつ
ウハウを学び効果的な実践につなげることを目的としてい
1970年代から日本輸出入銀行、海外経済協力基金それ
いて知識を深めてもらうセミナーです。一層の相互理解を
ることから、参加者をプロジェクト担当者レベルとし、JICA
ら3月にかけて行われ、16カ国、19名が参加しました。こ
ぞれにおいて研修生の受け入れ業務を行ってきており、
促進するとともに、各国の開発政策の基盤となる制度や政
と連携して行っています。
の本邦研修の後、途上国レベルでの実例を学ぶため、タイ
1999年10月の両機関の統合によりそのネットワークもさらに
策づくりに役立ててもらうことを目的としています。1976年
大きくなり、内容的にも幅を広げた形で今年度も各種セミ
度より毎年1回実施され、1998年度(第23回)までの研修対
ナーを実施しました。
象者の累計は260名となっています。今年度は国際協力銀
開発途上国において産業育成は重要な課題であり、特
行として12月に実施し、13カ国・1機関、15名が参加しまし
に裾野産業である中小企業育成のための政策金融制度の
円借款を供与する対象国はこれまで増加の一途をたど
た。
活用は重要な分野です。開発金融借款を供与した国にお
ってきています(93カ国/2000年3月末現在)。この流れに
ける各政策金融機関の能力強化を目的として、現地の仲介
おいて円借款手続きに不慣れな新規・非年次円借款供与
金融機関等の担当者を招聘し、わが国の政策金融の概要、
国も増えており、こうした国々の円滑な業務進捗に資する
定例国際セミナー
ODAローンセミナー
開発途上国の円借款関係中堅幹部を招聘し、円借款関
市場経済移行国向けセミナー
市場経済移行国向けセミナー
での第3国研修も行いました。
中小企業向け開発金融セミナー
新規・非年次国の円借款実施促進セミナー
係業務に習熟してもらうためのセミナーで、円借款事業の
市場経済への移行を通じた開発を目指している国々を
中小企業金融に焦点を当てた政策金融機関の具体的業務
ため、途上国政府等の担当者を対象に、円借款手続き等
プロジェクトサイクルに沿っての基本的手続き、日本の
対象に、本行の役割や業務内容、わが国の事情などにつ
内容を紹介する研修を実施しています。今年度は11月か
の説明とともに、わが国の経済協力の考え方および概要
ODA政策全般、無償資金協力・技術協力など、さまざまな
いて理解を促進し、各国の市場経済移行を側面支援する
ら12月にかけて行われ、6カ国、11名が参加しました。
に対する理解を深めてもらう研修を行っています。今年度
観点から総合的に経済協力を理解してもらえるようなカリ
研修です。
キュラムとなっています。国際協力事業団(JICA)の協力の
海外経済協力業務に関しては、1997年度より毎年1回実
は、2000年2月から3月にかけてアフリカ地域の国を対象と
公害対策融資セミナー
して行われ、14カ国16名が参加しました。
下、1977年度より毎年1回実施しており、1998年度
(第22回)
施され、今年度は2000年3月に実施し、6カ国、6名が参加
までの研修対象者の累計は424名となっています。今年度
しました。これまでの研修対象者の累計は17名となってい
円借款による公害対策融資を供与してきていますが、そ
は国際協力銀行として11月に実施し、29カ国、29名が参加
ます。なお、国際金融等業務でも同種の研修を1992年度
の円滑な進捗を図るために、現地の仲介金融機関等の担
定例的なセミナーに加えて、各種ニーズによりきめ細か
しました。
より毎年1回実施しており
(開催実績8回、研修対象者累計
当者を対象として、わが国の公害対策の取組みや経験、政
に対応するため、必要に応じて個別研修も随時行ってい
80名)、来年度以降は、両セミナーを統合して開催する予
策金融、環境ガイドライン等について講義等を行っていま
ます。1999年度は、類似機関に対する知的支援として、11
定です。
す。今年度は2000年2月に実施され、6カ国、11名が参加し
月にサウジ開発基金輸出局に対する研修を、世界銀行か
ました。
らの依頼を受けて実施しました。これは、サウジ開発基金
本行は開発途上国が抱える公害対策に対応するため、
セミナー卒業生リユニオン
世界中に広がる本行セミナーの卒業生のネットワーク
は、本行のみならず、卒業生にとっても貴重な財産であり、
ニーズに応じて行う個別研修他
において輸出振興のための金融を行うセクションとして新
電力設備の効率運用セミナー
本行の業務の中で、世界各国における電力設備整備の
たに設けられた輸出局の幹部に対し、本行の国際金融等
業務の概要や輸出金融の仕組み等について講義を行った
研修後のフォローアップを兼ねて、卒業生のリユニオンを
ための資金の貸し付けの案件は多くなっています。電力
行っています。2000年2月には、マニラでフィリピンの卒業
設備の系統全体としての効率的運用を目的として、途上国
前述のセミナー・研修以外にも、JICA他各機関からの要
生25名参加の下、国際協力銀行発足についての概要説明
政府機関等で円借款による電力プロジェクトに関わるエン
請に基づき、各種セミナーに講師派遣等を行うなど、さま
を行うとともに、卒業生との意見交換を通じ、相互の交流
ジニアを対象に、特にシステムロス対策等について講義や
ざまな外部主催研修に積極的に協力しています。
を深めました。
見学を行う研修を実施しています。今年度は2000年2月か
ものです。
ODAローンセミナー
66
67
08/29第5章 5折分65-73 00.10.4 10:44 AM ページ 66
5
知的支援
連携研修
本行は、開発途上国や体制移行国を主な対象に、国際
金融や開発についてのノウハウを提供し、あわせて本行の
本行が、最近の情勢から途上国各国の開発政策に共通
国際金融セミナー
業務と役割について理解を深めていただく人材交流を通
した知的支援業務に力を注いでいます。政府系金融機関
国際金融セミナー
して課題となりそうなテーマを抽出し、より具体的で実務
的な内容を研修するためのセミナーとして、今年度も4つ
として、資金協力のみならず、人材育成にもつなげていく
本行の国際金融等業務に関係の深い各国の政府および
のセミナーを実施しました。中堅幹部を対象とするODAロ
ための活動は、各国政府等との政策対話を進め、効率的
中央銀行、金融機関などの中堅幹部職員を招聘し、本行
ーンセミナーに対し、円借款利用においてより具体的なノ
で円滑な業務遂行を行うために欠かせないものです。
の役割や業務内容、わが国の社会、経済、産業などにつ
ウハウを学び効果的な実践につなげることを目的としてい
1970年代から日本輸出入銀行、海外経済協力基金それ
いて知識を深めてもらうセミナーです。一層の相互理解を
ることから、参加者をプロジェクト担当者レベルとし、JICA
ら3月にかけて行われ、16カ国、19名が参加しました。こ
ぞれにおいて研修生の受け入れ業務を行ってきており、
促進するとともに、各国の開発政策の基盤となる制度や政
と連携して行っています。
の本邦研修の後、途上国レベルでの実例を学ぶため、タイ
1999年10月の両機関の統合によりそのネットワークもさらに
策づくりに役立ててもらうことを目的としています。1976年
大きくなり、内容的にも幅を広げた形で今年度も各種セミ
度より毎年1回実施され、1998年度(第23回)までの研修対
ナーを実施しました。
象者の累計は260名となっています。今年度は国際協力銀
開発途上国において産業育成は重要な課題であり、特
行として12月に実施し、13カ国・1機関、15名が参加しまし
に裾野産業である中小企業育成のための政策金融制度の
円借款を供与する対象国はこれまで増加の一途をたど
た。
活用は重要な分野です。開発金融借款を供与した国にお
ってきています(93カ国/2000年3月末現在)。この流れに
ける各政策金融機関の能力強化を目的として、現地の仲介
おいて円借款手続きに不慣れな新規・非年次円借款供与
金融機関等の担当者を招聘し、わが国の政策金融の概要、
国も増えており、こうした国々の円滑な業務進捗に資する
定例国際セミナー
ODAローンセミナー
開発途上国の円借款関係中堅幹部を招聘し、円借款関
市場経済移行国向けセミナー
市場経済移行国向けセミナー
での第3国研修も行いました。
中小企業向け開発金融セミナー
新規・非年次国の円借款実施促進セミナー
係業務に習熟してもらうためのセミナーで、円借款事業の
市場経済への移行を通じた開発を目指している国々を
中小企業金融に焦点を当てた政策金融機関の具体的業務
ため、途上国政府等の担当者を対象に、円借款手続き等
プロジェクトサイクルに沿っての基本的手続き、日本の
対象に、本行の役割や業務内容、わが国の事情などにつ
内容を紹介する研修を実施しています。今年度は11月か
の説明とともに、わが国の経済協力の考え方および概要
ODA政策全般、無償資金協力・技術協力など、さまざまな
いて理解を促進し、各国の市場経済移行を側面支援する
ら12月にかけて行われ、6カ国、11名が参加しました。
に対する理解を深めてもらう研修を行っています。今年度
観点から総合的に経済協力を理解してもらえるようなカリ
研修です。
キュラムとなっています。国際協力事業団(JICA)の協力の
海外経済協力業務に関しては、1997年度より毎年1回実
は、2000年2月から3月にかけてアフリカ地域の国を対象と
公害対策融資セミナー
して行われ、14カ国16名が参加しました。
下、1977年度より毎年1回実施しており、1998年度
(第22回)
施され、今年度は2000年3月に実施し、6カ国、6名が参加
までの研修対象者の累計は424名となっています。今年度
しました。これまでの研修対象者の累計は17名となってい
円借款による公害対策融資を供与してきていますが、そ
は国際協力銀行として11月に実施し、29カ国、29名が参加
ます。なお、国際金融等業務でも同種の研修を1992年度
の円滑な進捗を図るために、現地の仲介金融機関等の担
定例的なセミナーに加えて、各種ニーズによりきめ細か
しました。
より毎年1回実施しており
(開催実績8回、研修対象者累計
当者を対象として、わが国の公害対策の取組みや経験、政
に対応するため、必要に応じて個別研修も随時行ってい
80名)、来年度以降は、両セミナーを統合して開催する予
策金融、環境ガイドライン等について講義等を行っていま
ます。1999年度は、類似機関に対する知的支援として、11
定です。
す。今年度は2000年2月に実施され、6カ国、11名が参加し
月にサウジ開発基金輸出局に対する研修を、世界銀行か
ました。
らの依頼を受けて実施しました。これは、サウジ開発基金
本行は開発途上国が抱える公害対策に対応するため、
セミナー卒業生リユニオン
世界中に広がる本行セミナーの卒業生のネットワーク
は、本行のみならず、卒業生にとっても貴重な財産であり、
ニーズに応じて行う個別研修他
において輸出振興のための金融を行うセクションとして新
電力設備の効率運用セミナー
本行の業務の中で、世界各国における電力設備整備の
たに設けられた輸出局の幹部に対し、本行の国際金融等
業務の概要や輸出金融の仕組み等について講義を行った
研修後のフォローアップを兼ねて、卒業生のリユニオンを
ための資金の貸し付けの案件は多くなっています。電力
行っています。2000年2月には、マニラでフィリピンの卒業
設備の系統全体としての効率的運用を目的として、途上国
前述のセミナー・研修以外にも、JICA他各機関からの要
生25名参加の下、国際協力銀行発足についての概要説明
政府機関等で円借款による電力プロジェクトに関わるエン
請に基づき、各種セミナーに講師派遣等を行うなど、さま
を行うとともに、卒業生との意見交換を通じ、相互の交流
ジニアを対象に、特にシステムロス対策等について講義や
ざまな外部主催研修に積極的に協力しています。
を深めました。
見学を行う研修を実施しています。今年度は2000年2月か
ものです。
ODAローンセミナー
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6
研究所活動
開発金融研究所は、日本輸出入銀行(輸銀)の海外投資
究」
(第5巻4号 1999年7月)、および同英文版「Journal of
研究所と海外経済協力基金(OECF)の開発援助研究所の
Development Assistance Vol. 5 No. 1 」
(1999年8月)
を刊行
業務を引き継ぎ、国際金融等業務および海外経済協力業
しました。
リサーチペーパー
本研究所で実施されたほとんどすべての調査研究の成
・内容:一般経済
指標、日本の対外
果を冊子としてまとめ、リサーチペーパーとして発行(不定
直接投資実績、
期)
しています。用途に応じて、英文版も作成しています。
日本の経済協力
海外直接投資や貿易、国際金融に関する調査研究、経
れ、四半期に1回のペースで刊行されています。2000年1
1999年度に発行したリサーチペーパーは次の通りです。
の実績、世界の援
済協力および開発援助に関する調査研究の領域を網羅し
月に「創刊号」、4月に「第2号」を刊行しました。かつての
・
「東アジア4カ国からみた経済成長のための課題−タイ、
助実績、開発途上
て実施される情報収集や調査研究の結果は、各業務部門
「海外投資研究所報」および「開発援助研究」の趣旨を継
インドネシア、フィリピン、中国のエコノミストの提言と
国・地域の経済・社会・インフラに関する統計、開発途
でプロジェクトや融資の判断材料、途上国に対しての政策
承し、毎号「国際金融」
「海外直接投資」
「開発」等の分野
企業アンケートを中心として−」
上国の分類に関する資料、日本および先進国の対外投
提言などに有効活用されています。さらに、内外の研究者
を対象とした研究論文、その他各種報告等を掲載し、大学、
との共同研究を通じてより高度で視野の広い研究成果を
研究機関、企業、官庁、図書館等に送付しています。
務に関連した調査研究を行っています。
国際協力銀行発足後は、
「開発金融研究所報」が創刊さ
目指し、研究報告は国際機関や大学など国内外の関係機
(和文版1999年7月、英文版1999年12月)
ています。
・
「ベトナム都市開発・住宅セクターの現状と課題」
(英文版1999年12月)
1999年度実施の調査研究として、国際金融等業務関連
では、
「わが国製造業企業の海外直接投資にかかるアンケ
・
「ベトナム都市公共交通機関の改善方策」
(英文版1999年12月)
ート調査」や「中国 2010年のエネルギーバランスシミュレー
ション」が、海外経済協力業務関連では、開発途上国に対
・
「インドネシア コメ流通の現状と課題」
(和文版1999年12月)
する知的支援の一層の充実を図るための「タイ/マレーシ
・
「中国・日本 2010年のエネルギーバランスシミュレーシ
アの中小企業支援策調査」をはじめとする「開発政策事
ョン」
(和文版 2000年3月)
業支援調査」
(Special Assistance for Development Policy
融資・保険・援助機関、NGOに関する資料等
・
「途上国実施機関の組織能力分析−バングラデシュ、タ
イ、インドネシアの事例研究−」
関との情報交換の材料や研究発表論文としても提供され
and Projects:SADEP)等が挙げられます。これらの調査
(和文版1999年7月、英文版1999年12月)
所報英文版
研究交流活動/現地セミナー
1999年度においては現地セミナーの開催等を通じて知
的支援を行うとともに、他機関のワークショップへの積極
的な参加を通じて研究ネットワークの拡大に努めました。
1999年6月にバンコクで開催した「輸銀&OECF共同ワー
クショップ/アジア通貨危機の教訓」では、タリン大蔵大臣
をはじめとするタイ側の政策決定者に対して、輸銀および
OECFが実施したアジア通貨危機に関する研究の成果を
発表し、今後の課題について議論しました。その後、タイ
側からの出席者を交え、活発な意見交換が行われました。
7月にハノイで開催された「ベトナム都市開発&住宅セク
研究の成果は日本国内あるいは調査研究対象国にフィード
「JBIC Review」と称し、
「開発金融研究所報」に掲載した
ターの現況と課題ワークショップ」では、ベトナム建設省や
バックされるとともに、最終的なフィードバックセミナーある
論文の中から選出したものを英訳し掲載していくもので、
計画投資省、その他関係省庁やハノイ人民委員会およびド
いはシンポジウム等にも結実しています。
年2回発行しています。
(創刊号 2000年5月発行)。外国の
ナー機関等の参加を得て調査研究結果を発表しました。
政府関係機関、研究所、大学等に送付しています。
同じく7月にクアラルンプールで行った「マレーシアの資
刊行物発行実績
本規制と今後の課題フィードバック」では、マレーシアの大
研究所の調査・研究内容については、以下のような定期
蔵省、経済企画院(EPU)、中央銀行等7機関を往訪し、調
刊行物および随時発刊される出版物として、広く外部に提
査研究結果のフィードバックおよび政策対話を実施しまし
供しています。
(以下1999年度の実績)
た。その際、マレーシアの経済状況、資本規制、不良債権
処理、企業債務等について活発な議論が交わされました。
所報
上半期においては、輸銀において「海外投資研究所報」
本行の業務に関連するデータを収録したハンドブック
さらに、
「カラカ石炭火力発電所建設事業」事後評価フィ
ードバックセミナー
(1999年7月)、タイ
「東部臨海開発計画」
で、年1回発行しています。輸銀の「業務便覧」および
総合評価フィードバックセミナー(1999年8月)なども行いま
び同英文版「EXIM Review」
(Vol. 19 No. 1 1999 1999年5月、
OECFの「海外経済協力便覧」との連続性も維持しつつ、
した。
Vol. 19 No. 2 1999 1999年7月、Vol. 19 No. 3 1999 1999年9
各種統計をより充実させました。情報収集ツールとして活
月)
を刊行しました。また、OECFにおいては「開発援助研
用できるよう、関係機関の連絡先も掲載しています。
(第25巻第3号 1999年5月、第25巻第4号 1999年8月)
、およ
68
国際協力便覧2000
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研究所活動
開発金融研究所は、日本輸出入銀行(輸銀)の海外投資
究」
(第5巻4号 1999年7月)、および同英文版「Journal of
研究所と海外経済協力基金(OECF)の開発援助研究所の
Development Assistance Vol. 5 No. 1 」
(1999年8月)
を刊行
業務を引き継ぎ、国際金融等業務および海外経済協力業
しました。
リサーチペーパー
本研究所で実施されたほとんどすべての調査研究の成
・内容:一般経済
指標、日本の対外
果を冊子としてまとめ、リサーチペーパーとして発行(不定
直接投資実績、
期)
しています。用途に応じて、英文版も作成しています。
日本の経済協力
海外直接投資や貿易、国際金融に関する調査研究、経
れ、四半期に1回のペースで刊行されています。2000年1
1999年度に発行したリサーチペーパーは次の通りです。
の実績、世界の援
済協力および開発援助に関する調査研究の領域を網羅し
月に「創刊号」、4月に「第2号」を刊行しました。かつての
・
「東アジア4カ国からみた経済成長のための課題−タイ、
助実績、開発途上
て実施される情報収集や調査研究の結果は、各業務部門
「海外投資研究所報」および「開発援助研究」の趣旨を継
インドネシア、フィリピン、中国のエコノミストの提言と
国・地域の経済・社会・インフラに関する統計、開発途
でプロジェクトや融資の判断材料、途上国に対しての政策
承し、毎号「国際金融」
「海外直接投資」
「開発」等の分野
企業アンケートを中心として−」
上国の分類に関する資料、日本および先進国の対外投
提言などに有効活用されています。さらに、内外の研究者
を対象とした研究論文、その他各種報告等を掲載し、大学、
との共同研究を通じてより高度で視野の広い研究成果を
研究機関、企業、官庁、図書館等に送付しています。
務に関連した調査研究を行っています。
国際協力銀行発足後は、
「開発金融研究所報」が創刊さ
目指し、研究報告は国際機関や大学など国内外の関係機
(和文版1999年7月、英文版1999年12月)
ています。
・
「ベトナム都市開発・住宅セクターの現状と課題」
(英文版1999年12月)
1999年度実施の調査研究として、国際金融等業務関連
では、
「わが国製造業企業の海外直接投資にかかるアンケ
・
「ベトナム都市公共交通機関の改善方策」
(英文版1999年12月)
ート調査」や「中国 2010年のエネルギーバランスシミュレー
ション」が、海外経済協力業務関連では、開発途上国に対
・
「インドネシア コメ流通の現状と課題」
(和文版1999年12月)
する知的支援の一層の充実を図るための「タイ/マレーシ
・
「中国・日本 2010年のエネルギーバランスシミュレーシ
アの中小企業支援策調査」をはじめとする「開発政策事
ョン」
(和文版 2000年3月)
業支援調査」
(Special Assistance for Development Policy
融資・保険・援助機関、NGOに関する資料等
・
「途上国実施機関の組織能力分析−バングラデシュ、タ
イ、インドネシアの事例研究−」
関との情報交換の材料や研究発表論文としても提供され
and Projects:SADEP)等が挙げられます。これらの調査
(和文版1999年7月、英文版1999年12月)
所報英文版
研究交流活動/現地セミナー
1999年度においては現地セミナーの開催等を通じて知
的支援を行うとともに、他機関のワークショップへの積極
的な参加を通じて研究ネットワークの拡大に努めました。
1999年6月にバンコクで開催した「輸銀&OECF共同ワー
クショップ/アジア通貨危機の教訓」では、タリン大蔵大臣
をはじめとするタイ側の政策決定者に対して、輸銀および
OECFが実施したアジア通貨危機に関する研究の成果を
発表し、今後の課題について議論しました。その後、タイ
側からの出席者を交え、活発な意見交換が行われました。
7月にハノイで開催された「ベトナム都市開発&住宅セク
研究の成果は日本国内あるいは調査研究対象国にフィード
「JBIC Review」と称し、
「開発金融研究所報」に掲載した
ターの現況と課題ワークショップ」では、ベトナム建設省や
バックされるとともに、最終的なフィードバックセミナーある
論文の中から選出したものを英訳し掲載していくもので、
計画投資省、その他関係省庁やハノイ人民委員会およびド
いはシンポジウム等にも結実しています。
年2回発行しています。
(創刊号 2000年5月発行)。外国の
ナー機関等の参加を得て調査研究結果を発表しました。
政府関係機関、研究所、大学等に送付しています。
同じく7月にクアラルンプールで行った「マレーシアの資
刊行物発行実績
本規制と今後の課題フィードバック」では、マレーシアの大
研究所の調査・研究内容については、以下のような定期
蔵省、経済企画院(EPU)、中央銀行等7機関を往訪し、調
刊行物および随時発刊される出版物として、広く外部に提
査研究結果のフィードバックおよび政策対話を実施しまし
供しています。
(以下1999年度の実績)
た。その際、マレーシアの経済状況、資本規制、不良債権
処理、企業債務等について活発な議論が交わされました。
所報
上半期においては、輸銀において「海外投資研究所報」
本行の業務に関連するデータを収録したハンドブック
さらに、
「カラカ石炭火力発電所建設事業」事後評価フィ
ードバックセミナー
(1999年7月)、タイ
「東部臨海開発計画」
で、年1回発行しています。輸銀の「業務便覧」および
総合評価フィードバックセミナー(1999年8月)なども行いま
び同英文版「EXIM Review」
(Vol. 19 No. 1 1999 1999年5月、
OECFの「海外経済協力便覧」との連続性も維持しつつ、
した。
Vol. 19 No. 2 1999 1999年7月、Vol. 19 No. 3 1999 1999年9
各種統計をより充実させました。情報収集ツールとして活
月)
を刊行しました。また、OECFにおいては「開発援助研
用できるよう、関係機関の連絡先も掲載しています。
(第25巻第3号 1999年5月、第25巻第4号 1999年8月)
、およ
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国際協力便覧2000
69
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情報発信の新しい試み
題名
掲載月
内容
グローバル化時代におけ
る地域開発計画の課題と
展望※※
1999.7
東アジア地域、東南アジア地域を念頭に置きつつ、グローバル化時代の産業立地の特徴と過
去の地域開発計画の妥当性を検討し、さらに、今後の地域開発計画の方向性について、大都
市圏地域における産業集積の推進、ソフト面での支援重視、社会的サービスの拡充と環境保
全の重視、持続的な開発のための体制作りの観点から提言を行う。
アジア経済の新情勢と国
際援助見直しの動き※※
1999.7
アジア諸国の最近の経済開発の成果や問題点を「国内統合」と「対外統合」の関係という視点
から比較検討するとともに、1990年代に入って国際援助コミュニティにおいて行われている
対途上国援助の見直しとその中での国際化の位置付けについて展望する。
アジア通貨危機の背景※※
1999.7
通貨危機の原因について検討し、危機を説明するモデルの展望を行い、これらを踏まえ通貨
危機を考える枠組みを提供する。
1999.7
ます。
東アジア4ヵ国から見た経済成長のための課題
−タイ、インドネシア、フィリピン、中国のエコノミス
トの提言と企業アンケートを中心にして−※※
開発援助研究所が実施した地場の製造業に対するアンケート調査に基づいて、問題点の掘り
下げや財務諸表の分析を行い、輸出振興、企業財務の改善、人材育成の観点から、問題点と
対応策についての提言を行う。
1999.7
資料:開発金融研究所報に掲載された論文
開 発と援 助 の 経 験 に 学
ぶ−OECF開発援助研究
所(R
IDA)からのメッセー
ジ−※※
近年の開発援助をめぐる国際的な動向をレビューしながら、開発援助研究における開発援助
研究所の役割について紹介するとともに、これまで開発援助研究所が取り組んできた4つの主
要テーマ①マクロ開発運営、②制度的基盤整理、③ミクロ開発運営、④東アジアの危機に関
するメッセージと教訓について整理し、
「知識集約型の開発援助運営」の形成をめざした調査
研究の重要性と展望について考察したもの。
東アジア通貨危機の一考
察:計量分析による試み※
1999.7
東アジア通貨危機の予測可能性、説明の可能性、伝搬効果の重要性、そして自己実現期待型
通貨危機モデルを用いての通貨危機の説明の可能性、などの問題について実証研究を試み
たもの。
ブラジル投資の現状と法
的問題点※
1999.7
ブラジルにおける自動車産業や大型小売業における投資の現状を踏まえて会社形態、会社運
営、担保の種類、代金決済や倒産などの法的問題点について論ずる。
1998年度我が国の対外直
接投資動向速報※
1999.7
1998年度の日本企業の海外直接投資動向を大蔵省への届出統計をベースに分析したもの。
中南米主要国(メキシコ、ベネズエラ、コロンビア、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、チリ)
の1998年までの海外直接投資の統計を業種別、投資国別に整理したもの。
研究所は従来より情報提供に活動の重きを置き、刊行
物の充実を図ってきましたが、加えて、IT化に対応してホ
ームページでも積極的に情報発信を行っています。世界
各地の提携先とホームページのリンクを設ける作業も進め
ています。
さらに、開発援助に関係する研究機関の世界的なネット
ワーク作り
(Global Development Network : GDN)の構想
において、日本でのハブとして協力すべく準備を進めてい
題名
掲載月
内容
東アジア経済の高度成長・
経済危機・回復過程と外国
直接投資※
1999.5
東アジア経済の高成長を支えた外国直接投資と経済成長の関係と外資誘致策を概観し、経
済危機からの回復の過程で、東アジア向けの外国直接投資事業はどうなっていくのか、その中
で、日本および外国直接投資受入国の産官学に期待されていることは何かを論ずる。
アジア危機後の直接投資戦略に
見る日本企業と外国企業のグロー
バリゼーションの相互比較分析※
1999.5
アジア危機が日本企業および外国企業の今後の直接投資に及ぼす影響について調査・分析
を行い、これを踏まえて日米企業の直接投資戦略および投資行動の共通点および相違点につ
いての比較分析の結果について論ずる。
Evolution of the Crisis in
Indonesia : PartⅡ※
1999.5
インドネシア通貨危機を抑止するためにとられた政府の経済政策が通貨危機のプロセスに与
えた影響について分析したもの。
中南米主要国の直接投資
統計※
1999.7
アジア諸国と中欧3ヵ国の
直接投資統計※
1999.5
1997年までを対象年としたアジア諸国(韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、マレーシア、イン
ドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、パキスタン、スリランカ、バングラデシュの14ヵ国・
地域)
と中欧3ヵ国(チェコ、ハンガリー、ポーランドの3ヵ国)
の直接投資統計をまとめたもの。
2000.1
よりよき開発援助のために
1999.7
アジア通貨危機を通して「開発」のあり方を考え、その中で開発援助研究所の課題と役割に
ついて論じる。
わが国製造業企業の海外直接投資に係る
アンケート調査結果報告(1999年度版)
−わが国製造業企業の今後の海外事業展
開とアジア経済危機以降の事業見通し−
アジア危機の適切な調整過程の理解のために、分析の枠組みを提供するもの。
1999.7
アジア通貨危機を通して、途上国の開発支援には、包括的なアプローチが非常に重要である
こと、また世界銀行、OECF等の援助機関は、資金援助とともにより一層の知的支援が必要で
あることを論じている。
アジア危機の発生とその
調整過程
2000.1
世界銀行と海外経済協力
基金−新たなミレニアムに
向けて−※※
途上国実施機関の組織能力分析 バング
ラデシュ、タイ、インドネシアの事例研究
2000.1
ケーススタディを通じて、開発途上国実施機関の「組織能力」を整理し、分析の枠組みを提示
することで、今後の開発途上国の実施体制の強化に向けて提言を行う。
2000年以降の米州開発銀
行の役割と課題※※
1999.7
2000年以降の課題である貧困と格差、金融面の不安定性などに対する米州開発銀行の取組
みについて論じたもの。
中国 2010年のエネルギ
ーバランスシミュレーション
2000.1
回復からさらなる成長へ−
21世紀へ向けたアフリカの
開発課題−※※
1999.7
サブサハラ地域の貧困を削減するために、成長の増勢を取り戻し、加速していくという課題
への回答として、投資促進政策、域内市場の強化、経済開放と競争力強化、農業の多角化な
どを説明。
これまでの中国エネルギー問題研究には何が不足しているかを点検した上で、追加的に必要
となるデータをどう収集・整理・統合したかを述べ、そののちにモデルのフローチャートや方
程式の推定結果、シミュレーション結果を解説。
インドネシア コメ流通の
現状と課題
2000.1
開発と貧困※※
1999.7
開発経済学の中で、議論されてきた「貧困」問題をめぐる主要な論点を取りまとめ、
「貧困プロ
ジェクト」に関する論点を整理したもの。
インドネシアのコメ流通が、干ばつと経済危機によって受けた影響と、インドネシア政府の対
応策ならびに日本からの緊急援助を含めたドナー支援について分析し、今後の課題について
検討する。
ガバナンス、経済発展、援
助−実効ある政策論議へ
の脱皮を求めて−※※
1999.7
持続的発展の始動のカギを握る戦略的ガバナンス要因の特定に焦点を当て、投資家の信認
を得るための「開発の制度化」、能力主義に基づいて構築され政治的圧力から遮断されたテ
クノクラシー、腐敗・汚職を緩和するためのチェック・アンド・バランス、高い政治コストなど
の仕組みを強調する。
※※
70
わが国製造業企業を対象とした、海外直接投資に関するアンケート調査結果を取りまとめた
もの。本年度調査では特定テーマとして、ASEAN4ヵ国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィ
リピン)および韓国に拠点を持つ企業につき、
「アジア経済危機以降の事業回復の見通し」や
「投資戦略」等についても調査を行った。
※:1999年度に日本輸出入銀行海外投資研究所『海外投資研究所報』で発表
※※:1999年度に海外経済協力基金開発援助研究所『開発援助研究』で発表
71
08/29第5章 5折分65-73 00.10.4 10:44 AM ページ 70
情報発信の新しい試み
題名
掲載月
内容
グローバル化時代におけ
る地域開発計画の課題と
展望※※
1999.7
東アジア地域、東南アジア地域を念頭に置きつつ、グローバル化時代の産業立地の特徴と過
去の地域開発計画の妥当性を検討し、さらに、今後の地域開発計画の方向性について、大都
市圏地域における産業集積の推進、ソフト面での支援重視、社会的サービスの拡充と環境保
全の重視、持続的な開発のための体制作りの観点から提言を行う。
アジア経済の新情勢と国
際援助見直しの動き※※
1999.7
アジア諸国の最近の経済開発の成果や問題点を「国内統合」と「対外統合」の関係という視点
から比較検討するとともに、1990年代に入って国際援助コミュニティにおいて行われている
対途上国援助の見直しとその中での国際化の位置付けについて展望する。
アジア通貨危機の背景※※
1999.7
通貨危機の原因について検討し、危機を説明するモデルの展望を行い、これらを踏まえ通貨
危機を考える枠組みを提供する。
1999.7
ます。
東アジア4ヵ国から見た経済成長のための課題
−タイ、インドネシア、フィリピン、中国のエコノミス
トの提言と企業アンケートを中心にして−※※
開発援助研究所が実施した地場の製造業に対するアンケート調査に基づいて、問題点の掘り
下げや財務諸表の分析を行い、輸出振興、企業財務の改善、人材育成の観点から、問題点と
対応策についての提言を行う。
1999.7
資料:開発金融研究所報に掲載された論文
開 発と援 助 の 経 験 に 学
ぶ−OECF開発援助研究
所(R
IDA)からのメッセー
ジ−※※
近年の開発援助をめぐる国際的な動向をレビューしながら、開発援助研究における開発援助
研究所の役割について紹介するとともに、これまで開発援助研究所が取り組んできた4つの主
要テーマ①マクロ開発運営、②制度的基盤整理、③ミクロ開発運営、④東アジアの危機に関
するメッセージと教訓について整理し、
「知識集約型の開発援助運営」の形成をめざした調査
研究の重要性と展望について考察したもの。
東アジア通貨危機の一考
察:計量分析による試み※
1999.7
東アジア通貨危機の予測可能性、説明の可能性、伝搬効果の重要性、そして自己実現期待型
通貨危機モデルを用いての通貨危機の説明の可能性、などの問題について実証研究を試み
たもの。
ブラジル投資の現状と法
的問題点※
1999.7
ブラジルにおける自動車産業や大型小売業における投資の現状を踏まえて会社形態、会社運
営、担保の種類、代金決済や倒産などの法的問題点について論ずる。
1998年度我が国の対外直
接投資動向速報※
1999.7
1998年度の日本企業の海外直接投資動向を大蔵省への届出統計をベースに分析したもの。
中南米主要国(メキシコ、ベネズエラ、コロンビア、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、チリ)
の1998年までの海外直接投資の統計を業種別、投資国別に整理したもの。
研究所は従来より情報提供に活動の重きを置き、刊行
物の充実を図ってきましたが、加えて、IT化に対応してホ
ームページでも積極的に情報発信を行っています。世界
各地の提携先とホームページのリンクを設ける作業も進め
ています。
さらに、開発援助に関係する研究機関の世界的なネット
ワーク作り
(Global Development Network : GDN)の構想
において、日本でのハブとして協力すべく準備を進めてい
題名
掲載月
内容
東アジア経済の高度成長・
経済危機・回復過程と外国
直接投資※
1999.5
東アジア経済の高成長を支えた外国直接投資と経済成長の関係と外資誘致策を概観し、経
済危機からの回復の過程で、東アジア向けの外国直接投資事業はどうなっていくのか、その中
で、日本および外国直接投資受入国の産官学に期待されていることは何かを論ずる。
アジア危機後の直接投資戦略に
見る日本企業と外国企業のグロー
バリゼーションの相互比較分析※
1999.5
アジア危機が日本企業および外国企業の今後の直接投資に及ぼす影響について調査・分析
を行い、これを踏まえて日米企業の直接投資戦略および投資行動の共通点および相違点につ
いての比較分析の結果について論ずる。
Evolution of the Crisis in
Indonesia : PartⅡ※
1999.5
インドネシア通貨危機を抑止するためにとられた政府の経済政策が通貨危機のプロセスに与
えた影響について分析したもの。
中南米主要国の直接投資
統計※
1999.7
アジア諸国と中欧3ヵ国の
直接投資統計※
1999.5
1997年までを対象年としたアジア諸国(韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、マレーシア、イン
ドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、パキスタン、スリランカ、バングラデシュの14ヵ国・
地域)
と中欧3ヵ国(チェコ、ハンガリー、ポーランドの3ヵ国)
の直接投資統計をまとめたもの。
2000.1
よりよき開発援助のために
1999.7
アジア通貨危機を通して「開発」のあり方を考え、その中で開発援助研究所の課題と役割に
ついて論じる。
わが国製造業企業の海外直接投資に係る
アンケート調査結果報告(1999年度版)
−わが国製造業企業の今後の海外事業展
開とアジア経済危機以降の事業見通し−
アジア危機の適切な調整過程の理解のために、分析の枠組みを提供するもの。
1999.7
アジア通貨危機を通して、途上国の開発支援には、包括的なアプローチが非常に重要である
こと、また世界銀行、OECF等の援助機関は、資金援助とともにより一層の知的支援が必要で
あることを論じている。
アジア危機の発生とその
調整過程
2000.1
世界銀行と海外経済協力
基金−新たなミレニアムに
向けて−※※
途上国実施機関の組織能力分析 バング
ラデシュ、タイ、インドネシアの事例研究
2000.1
ケーススタディを通じて、開発途上国実施機関の「組織能力」を整理し、分析の枠組みを提示
することで、今後の開発途上国の実施体制の強化に向けて提言を行う。
2000年以降の米州開発銀
行の役割と課題※※
1999.7
2000年以降の課題である貧困と格差、金融面の不安定性などに対する米州開発銀行の取組
みについて論じたもの。
中国 2010年のエネルギ
ーバランスシミュレーション
2000.1
回復からさらなる成長へ−
21世紀へ向けたアフリカの
開発課題−※※
1999.7
サブサハラ地域の貧困を削減するために、成長の増勢を取り戻し、加速していくという課題
への回答として、投資促進政策、域内市場の強化、経済開放と競争力強化、農業の多角化な
どを説明。
これまでの中国エネルギー問題研究には何が不足しているかを点検した上で、追加的に必要
となるデータをどう収集・整理・統合したかを述べ、そののちにモデルのフローチャートや方
程式の推定結果、シミュレーション結果を解説。
インドネシア コメ流通の
現状と課題
2000.1
開発と貧困※※
1999.7
開発経済学の中で、議論されてきた「貧困」問題をめぐる主要な論点を取りまとめ、
「貧困プロ
ジェクト」に関する論点を整理したもの。
インドネシアのコメ流通が、干ばつと経済危機によって受けた影響と、インドネシア政府の対
応策ならびに日本からの緊急援助を含めたドナー支援について分析し、今後の課題について
検討する。
ガバナンス、経済発展、援
助−実効ある政策論議へ
の脱皮を求めて−※※
1999.7
持続的発展の始動のカギを握る戦略的ガバナンス要因の特定に焦点を当て、投資家の信認
を得るための「開発の制度化」、能力主義に基づいて構築され政治的圧力から遮断されたテ
クノクラシー、腐敗・汚職を緩和するためのチェック・アンド・バランス、高い政治コストなど
の仕組みを強調する。
※※
70
わが国製造業企業を対象とした、海外直接投資に関するアンケート調査結果を取りまとめた
もの。本年度調査では特定テーマとして、ASEAN4ヵ国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィ
リピン)および韓国に拠点を持つ企業につき、
「アジア経済危機以降の事業回復の見通し」や
「投資戦略」等についても調査を行った。
※:1999年度に日本輸出入銀行海外投資研究所『海外投資研究所報』で発表
※※:1999年度に海外経済協力基金開発援助研究所『開発援助研究』で発表
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08/29第5章 5折分65-73 00.10.4 10:44 AM ページ 72
7
情報開示・情報発信
本行では、内外の幅広く多くの方々に本行の活動を理
を記念して開催される「国際協力フェスティバル」
(1999年
解してもらうため、積極的に情報開示および情報発信を行
10月2日・3日、東京)、
「国際協力シンポジウム」
(1999年10
月20日、東京)、
「ワン・ワールド・フェスティバル」
(2000年2
っています。
1999年10月の本行発足時には、本行の業務紹介パンフ
月26日・27日、大阪)に参加しました。学校教育との関係で
レット「国際協力銀行の役割と機能」を作成し、新たな機
(銀行活動紹介誌)
概要
資料名
国際協力銀行の役割と機能
業務紹介パンフレット。
和
The Role and Functions of JBIC 上記英文版。
英
銀行紹介リーフレット
銀行の概要を簡潔にまとめたもの。
は、高校生の研修旅行の受入れや中学・高校・大学への
銀行概要リーフレット
銀行の概要をわかりやすく4ページでとりまとめたもの。
構および機能を紹介しています。また、広報誌として、国
出張講義等を通じて開発途上国の現状と本行の取組みの
ホームページ概要リーフレット
ホームページの概要をとりまとめたもの。
際金融等業務の活動を紹介する「GLOBAL EYE」、海外経
説明を行っているほか、中学・高校社会科の副読本用に
済 協 力 業 務 の 活 動 を 紹 介 す る「 Development &
パンフレット
「円借款って何ですか−日本の経済協力を知
Cooperation」、海外向けの「JBIC TODAY」
(英語版)
を発
るために−国際協力銀行の役割」を作成しています。
行しています。いずれも本行業務をとりまくリアルタイムの
本行は東京本店のほかに、大阪支店においても活動を
事例、情報、第一線の現場からのレポートなど、読みごた
行っています。大阪支店の活動の中心は、投資金融によ
えのある内容となっています。
る西日本企業の海外事業展開の支援です。特に、中堅・中
言語
和、英、西、仏、中、露
和、英
和
(国際金融等業務の紹介)
資料名
概要
言語
業務のご案内ー国際金融等業務
本邦企業を対象に投資金融、輸出金融、輸入金融等の融資制度を解説したもの。
和
中小企業のみなさまへ
上記資料を中小企業の事業者向けに解説したもの。
和
製品輸入金融のご案内
製品輸入金融制度について解説したもの。
和
バンクローンのご案内
バンクローンについて解説したもの。
和
中堅・中小企業支援事例集
広報誌「GLOBAL EYE」で過去に取材した中堅・中小企業への支援事例をとりま
とめたもの。
和
ホームページ(http://www.jbic.go.jp/)では本行の業務
小企業向け融資については、協調融資銀行等と連携を取
についての説明、各種プレスリリース・刊行物の紹介、投
りながらきめ細かい対応を心がけています。また、地元関
資家、研究者等の方々への情報や環境についての取組み
西をはじめ、広島、福岡等において、貿易投資商談会出
についてアップデートな情報を随時掲載しています。2000
展、各商工会議所等との共催による投資相談室・投資セ
年3月からは、プレスリリースや刊行物の新着時に自動的に
ミナー開催を通じ、地域経済の国際化に係る情報提供を
円借款って何ですか?
円借款への国民の理解を深めるために作成したもの。
メールを配信するサービスも開始しています。
行っています。さらに、海外経済協力業務に係る西日本の
円借款リーフレット
円借款について上記資料をさらにわかりやすく解説したもの。
窓口として、西日本コンサルタントへの円借款実務情報提
海外経済協力業務実施方針
海外経済協力実施方針を冊子にしたもの。
和、英
を通じて国民への円借款案件の理解の促進を図るととも
供、NGOならびに一般市民に対する情報提供なども行っ
円借款要請準備のためのオペレーショ
ナル・ガイダンス
円借款の借入に際して必要な情報をまとめた、借入国や事業実施機関向けパンフ
レット。
和、英
に、ODAへの理解向上を目的に 10月6日の「国際協力の日」
ています。
また、1999年度より始まった「ODA民間モニター制度」
環境配慮のためのガイドライン
(国際金融等業務)
資料名
概要
言語
GLOBAL EYE
和
Development & Cooperation
海外経済協力業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。開発援助、
開発教育等を取り扱う。2000年2月創刊、隔月刊。
和
海外向けに両業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。テーマは
「GLOBAL EYE」および「Development & Cooperation」より海外向けのテー
マを抜粋。2000年2月創刊。
英
概要
言語
年次報告書
国際協力銀行法で定められている業務報告書とは別に作成するディスクロージャ
誌。一年間の本行の活動内容を説明するとともに、詳細な財務データを開示。
和、英、西、仏
円借款活動レポート
海外経済協力業務についてさらに詳細に説明したもの。
和、英、西、仏
JBIC TODAY
完成した円借款事業の事後評価結果をフィードバック・紹介すべく毎年とりまと
めているもの。要約版と全文版がある。
言語
和
和
和、英
英
円借款事業のためのコンサルタント雇用 円借款におけるコンサルタント雇用に関して借入国が行う手続きについて規定し
ガイドライン
たもの。
英
円借款事業の調達及びコンサルタント雇 円借款事業で適用される調達ガイドラインおよびコンサルタント雇用ガイドライ
用ガイドラインに係るハンドブック
ンの内容について概説したもの 。
英
円借款事業に係る標準入札書類(事前資
借入人、事業実施機関に対して、円借款事業に必要な資機材、役務を調達する際
格審査、土木工事、資機材、小規模契約、
に使用することを推奨している入札書類の標準フォームをまとめたもの。
コンサルタント)
英
広報媒体一覧
国際金融等業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。大型プロジェ
クト、中小企業支援等を取り扱う。2000年1月創刊、隔月刊。
概要
円借款における資機材および役務の調達に関して借入国が行う調達手続きについ
て規定したもの。
円借款事業のための調達ガイドライン
資料名
和、英
(海外経済協力業務の紹介)
円借款案件事後評価報告書
(広報誌)
国際金融等業務における環境ガイドラインをまとめたもの。
円借款における環境配慮のためのJBIC
ガイドライン
海外経済協力業務における環境ガイドラインをとりまとめたもの。
社会配慮ハンドブック
開発途上国の事業実施機関に対して、社会配慮についての具体的方法や留意点等
の情報をまとめたもの。
和、英
英
(年報)
資料名
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73
08/29第5章 5折分65-73 00.10.4 10:44 AM ページ 72
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情報開示・情報発信
本行では、内外の幅広く多くの方々に本行の活動を理
を記念して開催される「国際協力フェスティバル」
(1999年
解してもらうため、積極的に情報開示および情報発信を行
10月2日・3日、東京)、
「国際協力シンポジウム」
(1999年10
月20日、東京)、
「ワン・ワールド・フェスティバル」
(2000年2
っています。
1999年10月の本行発足時には、本行の業務紹介パンフ
月26日・27日、大阪)に参加しました。学校教育との関係で
レット「国際協力銀行の役割と機能」を作成し、新たな機
(銀行活動紹介誌)
概要
資料名
国際協力銀行の役割と機能
業務紹介パンフレット。
和
The Role and Functions of JBIC 上記英文版。
英
銀行紹介リーフレット
銀行の概要を簡潔にまとめたもの。
は、高校生の研修旅行の受入れや中学・高校・大学への
銀行概要リーフレット
銀行の概要をわかりやすく4ページでとりまとめたもの。
構および機能を紹介しています。また、広報誌として、国
出張講義等を通じて開発途上国の現状と本行の取組みの
ホームページ概要リーフレット
ホームページの概要をとりまとめたもの。
際金融等業務の活動を紹介する「GLOBAL EYE」、海外経
説明を行っているほか、中学・高校社会科の副読本用に
済 協 力 業 務 の 活 動 を 紹 介 す る「 Development &
パンフレット
「円借款って何ですか−日本の経済協力を知
Cooperation」、海外向けの「JBIC TODAY」
(英語版)
を発
るために−国際協力銀行の役割」を作成しています。
行しています。いずれも本行業務をとりまくリアルタイムの
本行は東京本店のほかに、大阪支店においても活動を
事例、情報、第一線の現場からのレポートなど、読みごた
行っています。大阪支店の活動の中心は、投資金融によ
えのある内容となっています。
る西日本企業の海外事業展開の支援です。特に、中堅・中
言語
和、英、西、仏、中、露
和、英
和
(国際金融等業務の紹介)
資料名
概要
言語
業務のご案内ー国際金融等業務
本邦企業を対象に投資金融、輸出金融、輸入金融等の融資制度を解説したもの。
和
中小企業のみなさまへ
上記資料を中小企業の事業者向けに解説したもの。
和
製品輸入金融のご案内
製品輸入金融制度について解説したもの。
和
バンクローンのご案内
バンクローンについて解説したもの。
和
中堅・中小企業支援事例集
広報誌「GLOBAL EYE」で過去に取材した中堅・中小企業への支援事例をとりま
とめたもの。
和
ホームページ(http://www.jbic.go.jp/)では本行の業務
小企業向け融資については、協調融資銀行等と連携を取
についての説明、各種プレスリリース・刊行物の紹介、投
りながらきめ細かい対応を心がけています。また、地元関
資家、研究者等の方々への情報や環境についての取組み
西をはじめ、広島、福岡等において、貿易投資商談会出
についてアップデートな情報を随時掲載しています。2000
展、各商工会議所等との共催による投資相談室・投資セ
年3月からは、プレスリリースや刊行物の新着時に自動的に
ミナー開催を通じ、地域経済の国際化に係る情報提供を
円借款って何ですか?
円借款への国民の理解を深めるために作成したもの。
メールを配信するサービスも開始しています。
行っています。さらに、海外経済協力業務に係る西日本の
円借款リーフレット
円借款について上記資料をさらにわかりやすく解説したもの。
窓口として、西日本コンサルタントへの円借款実務情報提
海外経済協力業務実施方針
海外経済協力実施方針を冊子にしたもの。
和、英
を通じて国民への円借款案件の理解の促進を図るととも
供、NGOならびに一般市民に対する情報提供なども行っ
円借款要請準備のためのオペレーショ
ナル・ガイダンス
円借款の借入に際して必要な情報をまとめた、借入国や事業実施機関向けパンフ
レット。
和、英
に、ODAへの理解向上を目的に 10月6日の「国際協力の日」
ています。
また、1999年度より始まった「ODA民間モニター制度」
環境配慮のためのガイドライン
(国際金融等業務)
資料名
概要
言語
GLOBAL EYE
和
Development & Cooperation
海外経済協力業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。開発援助、
開発教育等を取り扱う。2000年2月創刊、隔月刊。
和
海外向けに両業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。テーマは
「GLOBAL EYE」および「Development & Cooperation」より海外向けのテー
マを抜粋。2000年2月創刊。
英
概要
言語
年次報告書
国際協力銀行法で定められている業務報告書とは別に作成するディスクロージャ
誌。一年間の本行の活動内容を説明するとともに、詳細な財務データを開示。
和、英、西、仏
円借款活動レポート
海外経済協力業務についてさらに詳細に説明したもの。
和、英、西、仏
JBIC TODAY
完成した円借款事業の事後評価結果をフィードバック・紹介すべく毎年とりまと
めているもの。要約版と全文版がある。
言語
和
和
和、英
英
円借款事業のためのコンサルタント雇用 円借款におけるコンサルタント雇用に関して借入国が行う手続きについて規定し
ガイドライン
たもの。
英
円借款事業の調達及びコンサルタント雇 円借款事業で適用される調達ガイドラインおよびコンサルタント雇用ガイドライ
用ガイドラインに係るハンドブック
ンの内容について概説したもの 。
英
円借款事業に係る標準入札書類(事前資
借入人、事業実施機関に対して、円借款事業に必要な資機材、役務を調達する際
格審査、土木工事、資機材、小規模契約、
に使用することを推奨している入札書類の標準フォームをまとめたもの。
コンサルタント)
英
広報媒体一覧
国際金融等業務の活動を適時に紹介することを目的とした広報誌。大型プロジェ
クト、中小企業支援等を取り扱う。2000年1月創刊、隔月刊。
概要
円借款における資機材および役務の調達に関して借入国が行う調達手続きについ
て規定したもの。
円借款事業のための調達ガイドライン
資料名
和、英
(海外経済協力業務の紹介)
円借款案件事後評価報告書
(広報誌)
国際金融等業務における環境ガイドラインをまとめたもの。
円借款における環境配慮のためのJBIC
ガイドライン
海外経済協力業務における環境ガイドラインをとりまとめたもの。
社会配慮ハンドブック
開発途上国の事業実施機関に対して、社会配慮についての具体的方法や留意点等
の情報をまとめたもの。
和、英
英
(年報)
資料名
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