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ハンドヘルドターミナル用 通信ユニット
ハンドヘルドターミナル用 通信ユニット ■概 要 AF900 形ハンドヘルドターミナル用通信ユニットは、 PDA*1 と組み合わせることによりハンドヘルドターミナ ルとしての機能を実現できます。ハンドヘルドターミナ ルでは、東芝製センサ製品である電磁流量計、電磁式水 道メーター、圧力差圧伝送器、水位伝送器、マイクロ波 濃度計など HART プロトコル*2 対応の通信機能をもつ機 器の各種パラメータ設定・変更、測定値の確認などを 4 ~20mADC の信号ラインを介して遠隔で操作できます。 * PDA 本体は本製品構成に含まれません。次頁の仕様を満たす PDA を別途ご用意ください。 ■機 AF900 能 ハンドヘルドターミナルの主な機能を次に示します。 (1) 複数のセンサに対応 1台で複数のセンサに対応しています。 各センサ用ハンドヘルドターミナルを複数台持つ必 要がなくなります。 ハンドヘルドターミナルがサポートする東芝製セン サ製品を以下に示します。 種 類 電磁流量計 電磁式水道メーター 圧力差圧伝送器 マイクロ波濃度計 形 式 LF220、 LF230、 LF240、 LF502、 LF400 シリーズ LF540、 LF541、 LF232、 LF600 シリーズ (LF600、 LF610、 LF620) LF550、 LF551、 LF552、 LF553、 LF560、 LF564 AP3100 シリーズ AP3193(投込式) AP3193D(せき式)、AP3051 LQ400、 LQ600、 LQ165 (2) タグ番号の確認、製造番号、形式コードなどのセンサ 情報の確認。 (3) 設定レンジ、ダンピング定数などのセンサの各種パラ メータの変更、読出し。 CD-ROM 図 1 ハンドヘルドターミナル用通信ユニット (4) 表示単位の変更。 (5) 出力形態(リニア/ルータ出力など)の変更 (圧力差圧伝送器 AP3100 シリーズの場合) (6) パルス出力、ディジタル入出力(DI/DO)、プリセット カウント値の設定(電磁流量計の場合)。 (7) センサの測定値をリアルタイムで確認。 (8) ゼロ点、スパンのキャリブレーション。 (9) ループチェック(センサ定電流出力モードへの切換) (10) センサ自己診断結果の表示 (11) メモの読込み(最大 32 文字) (12) データ保存 センサの各種パラメータを一括で読出し、保存できま す。保存した内容は、PDA で一覧表示できるほか、 パソコンの表計算ソフト(Microsoft Excel など)で読み 込むことで帳票データとして活用できます。 *1 PDA Personal Data Assistants や Personal Digital Assistants と呼ば れ、スケジュールやアドレス管理ができるポケットサイズ のパソコンです。 *2 HART プロトコル “HART プロトコル”とは Highway Addressable Remote Transducer の略で、HCF (HART Communication Foundation) が推奨する工業センサ用通信プロトコルの名称です。 この製品は、一般産業機器(各種プロセス制御、製造ライン制御水処理施設など)のシステムに使用されることを意図して設計、製造され たものです。人命に直接かかわるような状況の下で使用される機器やその機器の含まれているシステムに用いられることを目的として 設計、製造されたものではありません。 この製品をそれらの用途にご使用の場合には、事前に営業窓口にご相談ください。 この製品は、厳重な品質管理のもとに製造しておりますが、部品の故障などにより、人命にかかわるような設備や重大な影響が予測さ れる設備への適用に際しては、システムの運用・維持・管理に関して、安全なシステムを構築するための特別な配慮を施してください。 この製品をご使用の前には、関連の取扱説明書をよくお読みになり、正しくお使いください。 この製品は防爆機器としての検定を受けていません。本製品を爆発性雰囲気のある場所(防爆エリア)では使用しないでください。 このソフトウェアは著作権法およびソフトウェア保護法により保護されています。このソフトウェアの複写などを行った場合、同法に よって罰せられることもありますのでご注意ください。ただし、次の場合はこの限りではありません。 1. 1 台の PDA へのインストール 2. バックアップ用としての複写 3. 弊社が特別に許可した場合 なお、このソフトウェアのご操作および PDA、ケーブル類の故障による誤動作によって生じたシステム障害につきましては、弊社は責 任を負いかねますのでご了承ください。 一般仕様書 No. JA-222C AF900 ●装置の準備 ハンドヘルドターミナル用通信ユニットを使用するに は、別途、以下の装置が必要となります。 (1) PDA ハンドヘルドターミナル本体となる装置です。 ハンドヘルドターミナル用通信ユニットは、下記仕様 の PDA に対応します。PDA の仕様に関しての詳しい 情報は、PDA のカタログまたは取扱説明書をご覧く ださい。 ・ OS(オペレーティングシステム) : Microsoft® Pocket PC 2002 Software または Windows Mobile™ 2003 Software for Pocket PC (※) Windows Mobile™ 2003 Software Second Edition (※) Windows Mobile™ 5.0 for Pocket PC (※) Windows Mobile™ 6 Classic (※) ※ Windows Mobile™ 2003 Software for Pocket PC、 Windows Mobile™ 2003 Software Second Edition、 Windows Mobile™ 5.0 for Pocket PC および Windows Mobile™ 6 Classic 上で動作させる場合は、別途 Microsoft VB Runtime for PPC を PDA 本体にイン ス ト ー ル す る 必 要 が あ り ま す 。 Microsoft VB Runtime for PPC は、AF900 アプリケーション CD に同梱しています。 ※ その他 PDA の機種によっては、ドライバソフト などの更新が必要な場合があります。 ・ CPU(プロセッサ) : Intel® Xscale™ マイクロアーキテクチャに基づ く、Intel アプリケーション・プロセッサ 400MHz または同等処理速度以上の CPU ・ メモリ RAM:32MB 以上 ROM:32MB 以上 ※ AF900 アプリケーションのインストールに必 要な領域:1.5MB その他、パラメータを一括保存するたびに約 400B 使用 ・ インタフェース : コ ン パ ク ト フ ラ ッ シ ュ (CF) カ ー ド ス ロ ッ ト (TYPE II)×1 以上 Pocket PC 対応機種以外の下記 PDA 等では、ハンド ヘルドターミナルは動作しませんので、ご注意くださ い。 ・ Palm OS® 搭載機種 ・ その他の OS 搭載機種(シャープ製 Zaurus など) 一般仕様書 No. JA-222C 表 1 動作確認済 PDA 一覧 モデル名 GENIO e550 GENIO e750 GENIO e830 CASSIOPEIA E3000 iPAQ hx2490b iPAQ 212 メーカ 東芝 東芝 東芝 カシオ HP HP 搭載 OS Pocket PC 2002 Windows Mobile 2003 Windows Mobile 2003 SE Pocket PC 2002 Windows Mobile 5.0 Windows Mobile 6 Classic (2) パソコン PDA にハンドヘルドターミナルアプリケーションを 導入する場合、およびハンドヘルドターミナルで保存 した帳票データをパソコンに読み込む場合に使用し ます。 パソコンの必要スペックは、使用する PDA により異 なります。 詳細は、PDA のカタログまたは取扱説明書などをご 覧ください。 なお、ハンドヘルドターミナルアプリケーションは CD-R メディアで配布されます。 パソコンに CD-R メディアの読込みが可能な CD ドラ イブまたは DVD ドライブがあることをご確認くださ い。 ●標準構成 1. プログラム :CD-R 1 枚 2. RS-232C シリアルインタフェースケーブル 1 本 : PDA に取り付けて、シリアル通信を行うためのイン タフェースです。 PDA のコンパクトフラッシュ(CF)カードスロット に挿入して使用します。 *注意: PDA の標準オプション品のシリアル通信ケーブル などは、十分な耐電圧がなく、場合によっては PDA が破損する可能性がありますので、使用しないで ください。 3. HART インタフェースケーブル 1 本 : センサとの通信には HART プロトコル※2 を使用しま す。 HART インタフェースは、RS-232C 信号を HART プ ロトコルに変換するためのインタフェースであり、 シリアルインタフェースケーブルに接続します。 4. 取扱説明書 1 部 : AF900 形ハンドヘルドターミナル用通信ユニットの インストール、操作、センサとの接続方法などを記 載しております。 AF900 ●装置の接続 PDA に AF900 形ハンドヘルドターミナルアプリケーションをインストールし、PDA の動作設定が完了しましたら、 下記のようにそれぞれの装置を接続します。 HART インタフェースケーブルをセンサの電流 出力(4~20mA ライン)に接続します。 電流出力ライン 受信計器側 + 負荷抵抗 - シリアルインタフェース ケーブル シリアルインタフェースケーブル と HART インタフェースケーブル とを相互に接続します。 例:電磁流量計の場合 シリアルインタフェー スケーブルを PDA の CF カードスロットに 挿入します。 HART インタフェース ケーブル PDA 本体(別途用意) *東芝製 GENIO の例 ●使用上の注意事項 (1) 装置の改造・不要な分解はしないでください。 装置(PDA、インタフェースケーブルその他)の改造や 分解は感電、誤動作、故障の原因となります。修理 は装置のサービスステーションに依頼してください。 (2) 可燃性、爆発性ガスの漏洩の危険性がある場所で動 作させないでください。 火災、爆発の原因となります。 (3) 通信端子への配線時は、インタフェースケーブルに 緩みがないよう、しっかりと固定して配線してくだ さい。ケーブルの緩みにより端子がショートし、発 熱による火災、装置破損の原因となります。 (4) 次の環境での設置は行わないでください。 ・ 塵埃の多い場所 ・ 腐食性ガス(SO2、H2S)、可燃性ガスの発生する場所 ・ 振動、衝撃のある場所 ・ 極端な低温および高温の環境※1 ・ 湿度の高い環境および水滴のかかる場所※1 ・ 外部ノイズの大きい環境 ・ 直射日光に当たる場所 ※注意: 使用環境の詳細は、PDA、インタフェースケーブ ルの取扱説明書をご覧ください。 (5) PDA やケーブル類から異音、異臭がするとき、異常 な過熱があるときは、装置の電源を切ってください。 そのまま使用すると火災の原因となります。 電源供給を断(OFF)にして装置のサービスステーショ ンに点検を依頼してください。 (6) PDA やケーブル類を落としたり、強い衝撃を与えた ときは使用を中止してください。 そのまま使用すると火災の原因になります。 電源供給を断(OFF)にして装置のサービスステーショ ンに点検を依頼してください。 (7) 次の環境では装置を保管しないでください。 ・ 塵埃の多い場所 ・ 腐食性ガス(SO2、H2S)の発生する場所 ・ 振動、衝撃のある場所 ・ 直射日光の当たる場所、および高温の環境※1 ・ 極端に低温の環境※1 ・ 装置の外観、機能を損ない、寿命低下の原因とな ります。長期保管後、使用を開始するときに異常 が認められたときは、装置のサービスステーショ ンに連絡してください。 ※1:PDA、インタフェースケーブルの保管環境については、 それぞれの取扱説明書をご覧ください。 (8) 装置を持ち運ぶときは、必ず PDA とケーブル類をま とめて持つようにしてください。 PDA のみ、あるいはケーブルのみを持つと、ケーブ ルコネクタ部分の破損の原因となります。 (9) 本装置を使用したシステムは、重要度を考慮した冗 長化や人間系を介した設計を行ってください。 本装置の偶発的要因、想定以上の外部ノイズ、振動 などにより、誤動作する場合があります。 (10) 本装置をセンサの通信端子部へ接続する場合は、シ ステムが誤動作しないよう、センサを制御系から切 り離した状態で行ってください。 本装置接続時に、HART インタフェースケーブルの特 性のため、電流出力値が約 10%前後変動します。変 動によりシステムが誤動作しないよう、センサを制 御系から切り離した状態で接続してください。 一般仕様書 No. JA-222C AF900 (11) 装置に電源を投入する前に、以下の内容を確認して ください。 ・ PDA にシリアルインタフェースケーブルが取り付 けられていること。 ・ シリアルインタフェースケーブルと HART インタ フェースケーブルが接続されていると。 ・ センサの通信端子部への接続に緩みがなく、ショ ートしていないこと。 (12) 通信ケーブルは、本製品に同梱のケーブルを使用し てください。 PDA の標準オプション品のシリアル通信ケーブルな どは、十分な耐電圧がなく、場合によっては PDA が 破損する可能性がありますので、使用しないでくだ さい。 ●PDA 使用に関する注意事項 (1) PDA の電源オフについて ハンドヘルドターミナルを起動したまま電源をオフ しないでください。誤動作の原因となります。電源 をオフする場合は、ハンドヘルドターミナルを終了 してからにしてください。なお、パワーマネージメ ント機能が有効の場合、一定時間 PDA の操作をしな いと自動的に電源が切れてしまいます。ハンドヘル ドターミナルの測定値確認を行っている場合でも、 操作をしていない限りは電源が切れますので、測定 値の確認のみを行う場合は、パワーマネージメント 機能をオフしてください。 (2) PDA 駆動時間について PDA の駆動時間は、東芝製 GENIO e550C を例に取る と、ハンドヘルドターミナル使用時で以下のように なります。なお、標準オプション品である拡張バッ テリユニットを装着することで、駆動時間を延ばす ことができます。 オプション PDA 本体のみ (オプション品取付無し) PDA 本体 +拡張バッテリユニット 駆動時間 バッテリ残容量 100%→ 30% ;約 4.5 時間 バッテリ残容量 100%→ 0% ;約 6.5 時間 バッテリ残容量 100%→ 30% ;約 9.5 時間 バッテリ残容量 100%→ 0% ;約 13 時間 ※ 上表の駆動時間は、下記使用条件下で測定した数値です。 ・ バックライト…常時点灯 ・ 通信…1 秒周期で測定値を連続収集 使用環境によっては、上記数値より駆動時間が短 くなる場合もあります。 (3) PDA の電源について PDA の電源は充電式バッテリとなっています。バッ テリをフル充電してから、ハンドヘルドターミナル としてご使用ください(AC アダプタを接続したまま での使用も可能です)。 なお、PDA の機種によっては、市販の乾電池で PDA 本体を充電できるオプションも用意されていますの でご活用ください。 (4) メモリ保存時間について PDA は、データをすべて RAM メモリに保存していま す。このため、PDA のバッテリ残容量がゼロになっ てから数時間※1 経過すると、RAM メモリの内容が消 えてしまい、PDA は購入当初の状態に戻ってしまい ます。この場合、ハンドヘルドターミナルも含めて、 購入後に PDA にインストールしたデータはすべて消 えてしまいますので、再度インストールが必要とな ります。また、ハンドヘルドターミナルで保存した パラメータのデータファイルも同様に消えてしまい ますので、必要な場合は、必ずパソコンに吸い上げ るか、または SD カードなどの外部オプションメモリ カードにコピーしてください。PDA は定期的に充電 をお願いします。 ※1: 東芝製 GENIO では 75 時間 ※2: 東芝製 PDA では、充電 100%状態で電源を 1 回も投入 しなくても、約 1 週間でバッテリの残容量は 0%にな ります。 ※3: 東芝製 e750/e830 シリーズでは、フラッシュ ROM へ のデータバックアップにより、PDA 単体でのデータ復 元が可能です。 ※4: Windows Mobile 5.0 以降を搭載の機種では、アプリケ ーションがフラッシュ ROM に直接インストールされる 機種があります。この場合、データが消えることはあり ません。 ■ご注文時指定事項 1. 形番および仕様コード(表 2 を参照してください) 2. 取扱説明書 標準で1部添付されます。 追加の場合は、追加部数を別途ご指定ください。 3. シリアルインタフェースケーブル シリアルインタフェースケーブル、HART インタフェ ースケーブルがそれぞれ1つ添付されます。追加の場 合は、別途ご相談ください。 4. ソフトウェアのみをご希望の場合 ソフトウェアが収録されたアプリケーション CD-ROM のみをご希望の場合は、別途ご相談ください。 5. PDA 本体について PDA 本体は本製品には含まれません。 「装置の準備」の項に記載された仕様を満たす PDA を別途ご用意願います。 表 2 形番表 (ハンドヘルドターミナル用通信ユニット) 形 番 1 2 3 4 5 A F 9 0 0 6 仕様コード 7 8 9 10 11 0 1 A A A A 内 容 ハンドヘルドターミナル用通信ユニット 日本語版 英語版 1 標準 (製品内容) アプリケーション CD-ROM 1枚 シリアルインタフェースケーブル 1本 HART インタフェースケーブル 1本 '03. 12 (TDOC/NC) 初 版 '10. 2 (ZIP) 第4版 記載内容は、設計変更その他の理由により、お断りなく変更させていただくことがあります。 一般仕様書 No. JA-222C © TOSHIBA Corporation