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平成22年成果報告書 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

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平成22年成果報告書 - 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
平 成 2 2 年 度 成 果 報 告 書
平成 22 年 11 月
(独)日本原子力研究開発機構
敦賀本部レーザー共同研究所
******
目
次
******
1.レーザー共同研究所の成果の概要
1
2.レーザー共同研究所の組織
7
3.活動状況
3.1 レーザー共同研究所セミナー
3.2 医療分野におけるアウトリーチ活動
3.3 レーザー共同研究所開設記念国際シンポジウム
3.4 JST さきがけ「光の創生・操作と展開」研究領域
レーザー共同研究所 見学会
3.5 レーザー誕生50周年記念講演会「レーザーと原子力」
3.6 サマーサイエンスキャンプサテライト in 敦賀
3.7 サイエンスカフェ
3.8 レーザー技術の企業活用セミナー&研究所見学会
11
13
23
33
4.研究発表等リスト
63
5.参考論文の掲載
71
6.実験室整備状況
85
43
45
51
53
57
1.レーザー共同研究所の成果の概要
1
2
敦賀本部レーザー共同研究所の成果の概要
所長
大道博行
敦賀本部レーザー共同研究所は敦賀駐在・関西光科学研究所レーザー技術利用推進室を
母体としており、その設立は峰原、鈴木の両元室長、佐久間中西地区統括者をはじめ
とする原子力機構の拠点、部門、地元関係団体にまたがる関係者の努力の賜物である。
昨年(平成21年)9月に設立されて以来、研究所として本格的業務展開を目指して
活動してきた。
その第一は、言うまでもなく研究の本格的展開である。国家プロジェクトである高
速増殖炉開発(原型炉もんじゅ)、原子炉の廃止措置(新型転換炉ふげん)を目の前に
控え、時の利、地の利を生かした研究課題は原子力エネルギー開発へのレーザー技術
の貢献である。この視点が当研究所の最大の強みになるように研究展開を図って来た。
多種多様なレーザー利用の流行に翻弄されることなく、原子力機構のレーザーの研究
所として原子力利用、データベース、シミュレーション技術、これらを生かした産業
利用と、その使命を十分果たしうる研究所を目指して活動してきた。
① 高速炉保守保全に関連した仕事として、レーザーパルス幅の全く異なる領域での活
用を進めている。
第1に関西光科学研究所で中心として進めてきた超短パルス(時間幅フェムト秒
領域)レーザー加工がある。超短パルスレーザー蒸発は金属表面の残留応力を除去
できる技術であり、この技術を、高速炉燃料集合体材料として研究が進められてい
る ODS 鋼の3次元原子マッピング及び高速炉にも適用可能な光ファイバセンサに
適用した。特に光ファイバセンサは炭素繊維と組み合わせて補強することで地震時
の冷却配管の振動のモニタリングを目指している。現在、企業との連携により高速
炉への設置を検討している。現在、レーザー共同研究所実験室には、超短パルスレ
ーザーを移管・整備し、光ファイバセンサ製作技術の高度化を進めている。今後は、
各種材料の表面改質を関連企業との共同研究で進めてゆく。
第2は連続発振レーザーによる溶接である。これは、伝熱管内にファイバーレー
ザーと同軸に配置した光のイメージング系を組み合わせて観察しながら、狙いを定
めて微小な傷を修理する手法である。この技術は、渦電流探傷試験器との組み合わ
せにより、より一層強力な補修システムとなる。この研究は遡ること平成18年度
の研究開発調整予算での採択が原点である。さらに翌年より3年間、文部科学省の
受託研究「原子力システム研究開発事業」に発展した。この間、量子ビーム応用研
究部門と次世代原子力システム研究開発部門の連携により技術開発を進め、本年2
月に ISI 棟にて模擬伝熱管を対象に実証試験を行い、試作機を完成させた。現在は、
この試作機をレーザー共同研究所の実験室に移し、性能向上と溶接技術向上を進め
ている。
② 原子炉廃止措置に貢献するための、金属の厚板切断技術の開発を、村松室長代理を
レーザー共同研のリーダーとして開始した。これは(財)若狭湾エネルギー研究セ
3
ンターがこれまで(独)中小企業基盤整備機構の資金援助を受けて開発に成功した
水中の厚板切断技術を受け継ぎ、同センター、(株)レーザックス、
(独)原子力機構
(ふげん、レーザー共同研、核燃料サイクル研)が新たに共同研究体制を構築し、
さらに厚い金属板のレーザー切断を目指すものである。将来のふげんの炉心解体、
さらには軽水炉の炉心解体への貢献を目指している。
③ これらレーザーによる溶接プロセス、切断プロセスに共通なレーザーによる金属の
溶融、凝固、残留応力発生、ドロスの挙動プロセスなどを大規模計算機シミュレー
ションで再現・予測しようとする研究を、村松室長代理をリーダーとして開始した。
このため大型放射光施設 SPring-8 を用いたX線イメージング法などを用いたレー
ザーによる金属の溶融・凝固現象の実時間測定など、高精度実験技術の開発も開始
した。本課題は原子力機構内の原子力基礎工学部門、量子ビーム応用研究部門、次
世代原子力システム研究開発部門、京都大および大阪大の関連研究室、(株)松浦
機械、浜松ホトニクス(株)等とともに進めている。
④ 岡研究主幹をリーダーとして、光による観察とレーザー照射による補修技術を核と
する原子力技術を土台にしたレーザーの医学利用も始まっており、敦賀・福井地区
における研究展開を図って来た。福井県立病院では、直径1mm程度の複合型光フ
ァイバーを膵臓内に挿入し、患者さんの肉体的負担の極めて少ない臓器の内部観察
が実施された。福井大学医学部では、複合型光ファイバー装置の適用可能性を広げ
るため、医療の各方面の専門家の前で技術の実演と説明会を開催し、具体的テーマ
の掘り起こしを図った。その結果、脳神経外科などへの適用研究を開始することに
なった。また奈良県立医大では、手術で取り出したヒトの子宮に複合型光ファイバ
ー技術を適用し、臓器内部の観察と患部へのレーザー照射試験を実施した。
⑤ プラント工学センター所属の大田研究員を中心にレーザー干渉計の試作とそれの
高精度変位計への応用研究が、レーザー共同研実験室で開始された。今後、当研究
所としては、レーザー研内の各種レーザー技術等も導入し、その実用化に協力して
行くことになっている。
第2の業務展開の柱は成果発信、技術移転などを骨子としたレーザー技術を核とし
た各種会合の立案・実施である。すなわちレーザー共同研は地域に根差し、人や技術
など研究のソフトウエアと実験装置など研究のハードウエアーを敦賀に集め、レーザ
ー技術の蓄積、成果の発信・普及を可能にする拠点作りを目指して来た。平成22年
2月には福井大学、若狭湾エネルギー研究センターなどとともに敦賀でレーザーに関
する国際会議を内外の専門家約130名の参加のもと開催した。5月には福井大学に
おいて福井大学、若狭湾エネルギー研究センター、レーザー共同研、福井県等の協力
によりレーザー学会主催“レーザー生誕50周年記念講演会”を実施し、140名を
超える企業の技術者、研究者、学生の参加が得られた。敦賀本部内においては、ほぼ
毎月専門家を招きセミナーを行い、レーザー技術の原子力機構内外への普及を図った。
企業・研究機関を対象とした今回の成果発表会、さらにはサイエンスカフェなど一般
市民向け講演会等を敦賀で定期的に開催することを目指したい。
4
第3は、これらを踏まえて、研究開発成果の普及・展開事業を原子力機構敦賀本部
経営企画部、業務統括部など関係部署と連携して企画・実施することである。本年9
月には第1回の企業見学会を敦賀本部において開催し約50名の参加が得られた。今
後見学会当日に頂いたご要望などにも応えられるように内容を厳選し、定期的に同様
な見学会を関連部署とともに開催してゆく予定である。研究開発により、すぐさま目
に見える経済効果が生まれるわけではないが、少なくとも産業界の求める技術開発に
的確に応え得る柔軟さと賢明さとを併せ持つ研究所として発展して行くように所員一
同職務に精励する所存である。皆様のご支援、ご指導を切に願うものである。
5
6
2.レーザー共同研究所の組織
7
8
レーザー共同研究所の組織
敦賀本部
Tsuruga Head Office
レーザー共同研究所
Applied Laser Technology Institute
レーザー技術利用推進室
Laser Technology Promotion Office
※ 産業へのレーザー技術利用のための、技術
相談や成果展開を行います。
レーザー応用技術開発室
Applied Laser Technology Development Office
※ 原子力施設へのレーザー技術の適用を図るため
の技術開発を行います。また、産業利用を目指
した技術開発も行います。
9
10
3.活 動 状 況
11
12
3.1 レーザー共同研究所セミナー
第1回レーザー共同研究所セミナー
平成22年
7月
第2回レーザー共同研究所セミナー
平成22年
7月23日(金)開催
第3回レーザー共同研究所セミナー
平成22年
9月
第4回レーザー共同研究所セミナー
平成22年10月14日(木)開催
13
8日(木)開催
3日(金)開催
14
第1回
レーザー共同研究所セミナー
このたび、福井大学大学院工学研究科の小林喬郎特命教授をお招きし、
「レーザーセンシン
グ技術の原子力分野への応用」と題して、下記のとおりにご講演をいただくことと成りまし
た。
小林喬郎特命教授は、固体レーザーやリモートセンシング分野で長くご研究され、光ファ
イバーセンサーやライダーシステムの研究において多大な成果を上げられております。
レーザー共同研究所が開発を進めている伝熱管の保守保全技術やレーザー切断技術の開発
においても今後必要となる「レーザーセンシング技術の原子力分野への応用」と題してのご
講演をいただきました。
記
・開催日時:平成 22 年7月8日(木)15:30~17:00
・開催場所:敦賀本部
アトムホール
・講演者:福井大学大学院工学研究科
小林
喬郎
特命教授
・講演題目:「レーザーセンシング技術の原子力分野への応用」
・講演者の紹介
昭和 42 年 10 月
昭和 56 年 4 月
昭和 56 年 10 月
平成 19 年 3 月
平成 19 年 4 月
平成 20 年 4 月
東北大学電気通信研究所助手
東北大学電気通信研究所助教授
福井大学工学部電気工学科教授
福井大学大学院工学研究科ファイバーアメニティ工学専攻教授定年退職
福井大学大学院工学研究科特任教授
福井大学大学院工学研究科特命教授
以上
15
小林教授の御講演
16
第2回
レーザー共同研究所セミナー
このたび、名古屋工業大学大学院工学研究科のプロジェクト教授辻田義治氏をお招きし、
「高分子極限材料の創製に向けて」と題して、下記の通りにご講演を頂くこととなりました。
辻田義治プロジェクト教授は、高分子物性、高分子材料物理化学分野で長くご研究され、
樹脂―セラミックスハイブリッド材料、樹脂―セラミックスの界面、高次構造発現といった
アイオノマー(イオン含有高分子)の高次構造・物性や、高分子分離膜の調整(スマートメ
ンブレン)の研究において多大な成果を上げられております。
本講演では、辻田先生のこれまでの研究成果を基に、レーザー共同研究所が開発を進めて
いる耐熱 FBG の開発において今後必要となる『耐熱型光ファイバー』や極限環境下で使用可
能な『耐放射線性高分子材料(絶縁被覆電線、グリース、潤滑油等)』への応用の可能性につ
いてご講演頂きます。
併せて、レーザー光と画像を並行して伝送可能な『複合型光ファイバー』技術を基に開発
を進めていた『胎児外科治療装置』から、
『低侵襲レーザー治療器』への展開を行い、システ
ムの高機能化にご尽力頂いた秋田大学大学院工学資源学研究科の関健史氏に、これまでの研
究成果を基に、医療分野で構築したレーザー出力制御手法に関して、原子力分野への応用と
して、「複合型光ファイバーの高機能化に関する研究開発 -伝熱管配管補修のためのレーザ
ー出力制御-」と題して、伝熱管配管のレーザー補修技術へ適用の可能性についてご講演を
いただきました。
記
・開催日時:平成 22 年 7 月 23 日(金)10:00~12:00
・開催場所:敦賀本部
アトムホール
・講演Ⅰ
講演題目:「高分子極限材料の創製に向けて」
講演者:名古屋工業大学大学院工学研究科 プロジェクト教授 辻田 義治 氏
・講演Ⅱ
講演題目Ⅰ:「複合型光ファイバーの高機能化に関する研究開発
-伝熱管配管補修のためのレーザー出力制御-」
講演者Ⅰ:秋田大学大学院工学資源学研究科 関 健史 氏
・講演者
辻田義治氏
の紹介
1971 年 4 月~1975 年 3 月
1975 年 4 月~1989 年 11 月
1989 年 12 月~2006 年 3 月
2006 年 3 月
2006 年 4 月~現在に至る
1979 年 9 月~1981 年 4 月
2006 年 9 月~2006 年 12 月
2007 年 6 月~2007 年 7 月
・講演者
関健史氏
2007 年 4 月
2008 年 10 月
東京工業大学 工学部 高分子化学科 助手
名古屋工業大学 工学部 繊維高分子工学科 助教授
名古屋工業大学 大学院 工学研究科 物質工学専攻 教授
名古屋工業大学 定年退職
名古屋工業大学 大学院 工学研究科 プロジェクト教授
米国マサチュセッツ州立大学 客員研究員、客員教授
米国ブラウン大学
メキシコ自治大学
の紹介
秋田大学工学資源学部 特任助教
秋田大学大学院工学資源学研究科
17
博士後期課程
辻田教授の御講演
18
第3回
レーザー共同研究所セミナー
レーザー共同研究所 第 3 回セミナーを、以下の通り開催致します。今回は、大型放射光施設 SPring-8
利用特集とし、関連研究 3 テーマでセミナーを企画致しました。
第 1 部では、大阪大学接合科学研究所の小溝裕一教授をお招きし、
「溶接時の凝固・相変態のその場観察」
と題して、下記のとおりご講演を頂きました。
小溝裕一教授は、放射光 X 線やレーザ顕微鏡を活用して、溶融・凝固過程から固相変態過程を詳細に観
察する技術を世界に先駆けて確立され、不均質核生成溶接メタラジーの研究において多大な成果を上げら
れております。この観点より、材料研究などに対する SPring-8 の有効性を中心にご講演頂きました。
第 2 部では、日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究部門の菖蒲敬久氏をお招きし、これまでに
SPring-8 で実施された残留応力測定の研究成果に基づき、
「ひずみ・応力測定を中心とした放射光材料評
価法」と題してご講演頂きました。
第 3 部では、日本原子力研究開発機構レーザー共同研究所の山田知典氏により、SPring-8 を利用した研
究計画「レーザー溶接時の溶融池内対流現象のリアルタイム観察」についてご紹介を頂きました。
記
・開催日時:平成 22 年 9 月 3 日(金)9:00~12:00
・開催場所:敦賀本部
アトムホール
第1部
・講演者:大阪大学接合科学研究所
小溝
裕一 教授
・講演題目:「溶接時の凝固・相変態のその場観察」
・講演者の紹介
昭和 49 年 4 月 住友金属工業(株)入社
昭和 61 年 4 月 住友金属工業(株)中央技術研究所主任研究員
平成 8 年 7 月 住友金属工業(株)総合技術研究所部長
平成 13 年 6 月 住友金属工業(株)総合技術研究所副所長
平成 16 年 3 月 大阪大学接合科学研究所教授 現在に至る
第2部
・講演者:日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究部門 菖蒲
・講演題目:「ひずみ・応力測定を中心とした放射光材料評価法」
敬久
第3部
・講演者:日本原子力研究開発機構レーザー共同研究所 山田 知典 氏
・講演題目:「レーザー溶接時の溶融池内対流現象のリアルタイム観察」
19
氏
小溝教授による講演
20
第4回
レーザー共同研究所セミナー
レーザー共同研究所 第4回セミナーを、以下の通り開催致します。
今回は、冬の日本海沿岸では、昔から“雪起こし”、“ぶり起こし”
と呼ばれる冬の雷、いわゆる冬季雷がたびたび発生します。その冬季
雷がときとして放射線量率に変動をもたらす事象を発生させることが
あり原子力発電所周辺に設置されている環境放射線モニターの線量率
が上昇することがあるそうです。
第1部で敦賀本部安全品質推進部の鳥居建男部長より「雷活動に伴う
放射線の発生と逃走絶縁破壊」と題して雷に伴う放射線の発生について
第2部で量子ビーム応用研究部門の佐々木明氏より「「雷・放電現象のモ
デリングとレーザーガイド放電のシミュレーション」と題して講演を頂きました。
記
・開催日時:平成 22 年 10 月 14 日(木)14:30~16:30
・開催場所:敦賀本部
アトムホール
第1部
・講演者:原子力機構 敦賀本部 安全品質推進部 鳥居建男 氏
・講演題目:「雷活動に伴う放射線の発生と逃走絶縁破壊」
・講演者の紹介
1982年4月に旧動力炉・核燃料開発事業団に入社し、放射線管理、
計測技術の開発業務に従事。1997年1月に「もんじゅ」で冬季雷に
よる放射線レベルの変動事象に遭遇し、以後環境放射線の測定、監
視業務のかたわら、雷研究にのめり込む。これまでに冬季雷だけで
なく、国内外の雷多発地帯で雷放射線の観測を行う。
第2部
・講演者:原子力機構 量子ビーム応用研究部門 佐々木 明 氏
・講演題目:「雷・放電現象のモデリングとレーザーガイド放電のシミュレーション」
・講演者の紹介
1996 年 4 月に日本原子力研究所関西研究所に入所、1998 年 4 月 同副主任研究員、現
在 日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究部門 X 線 レーザー応用研究グループ研
究副主幹この間、レーザープラズマ相互作用の研究、プラズマ X 線レーザーのシミュレ
ーション研究、EUV 光源の原子過程の研究、原子データベースの研究などに従事。
21
鳥居氏による講演
量子ビーム応用研究部門・佐々木氏による講演
22
3.2
3.2.1
医療分野におけるアウトリーチ活動
目的
原子力機構がこれまでに研究開発してきた技術を基に、医療分野への展開を図った成果
について、福井県内の病院や大学をはじめ、学会等にて講演・展示及びデモンストレーシ
ョンを実施することで、現場医師やレーザー関連企業からのご意見・ご要望等を直接得る
と共に、今後の研究開発内容の指針と計画の策定に資することを目的とする。
3.2.2
概要
これまでに開催された講演会及び展示・デモンストレーションの概要を以下に示す。
≪福井県立病院≫
日
程
:
平成 21 年 6 月 30 日(火)~平成 21 年 7 月 1 日(水)
場 所
:
福井県立病院
住
:
〒910-8526 福井県福井市四ツ井 2-8-1
所
5階
中会議室
URL:http://info.pref.fukui.jp/imu/fph/
時
間
:
デモ①12:00~14:00,デモ②17:00~20:00
≪LaserTokyo2009≫
会 期
:
平成 21 年 11 月 29 日(日)~平成 21 年 12 月 3 日(木)
会
場
:
ホテルグランドヒル市ヶ谷
住
所
:
〒162-0845
2階
白樺
東京都新宿区市谷本村町 4-1
TEL:03-3268-0111 /
FAX:03-3260-3527
URL:http://jslsm30.umin.jp/
展
示
:
学会名称:
平成 21 年 11 月 30 日(月) 09:00~17:00
平成 21 年 12 月 01 日(火)
09:00~17:00
平成 21 年 12 月 02 日(水)
09:00~17:00
平成 21 年 12 月 03 日(木)
09:00~14:00
LaserTokyo2009
第 18 回国際レーザー医学会大会(ISLSM)
第 2 回レーザー医学連合会(WFSLMS)
第 30 回レーザー医学会(JSLSM)
23
≪福井県済生会病院≫
日
程
:
平成 22 年 1 月 12 日(火)~平成 22 年 1 月 14 日(木)
場
所
:
福井県済生会病院
住
所
:
〒918-8503
東館3F カンファレンス8
福井県福井市和田中町船橋 7-1
URL:http://www.fukui-saiseikai.com/
時
間
≪福井大学
日
場
程
所
:
各日 16:00~19:00
医学部≫
:
:
第1回
平成 22 年 5 月 19 日(水)
第2回
平成 22 年 6 月 17 日(木)
福井大学
医学部
講演会会場:2F
臨床教育研修センター
セミナー室 1
デモ会場:1F スキルラボ室
住
所
:
〒910-1193 福井県福井市吉田郡永平寺町松岡下合月 23-3
URL:http://www.med.u-fukui.ac.jp/home/ufms/
時
間
:
講演会 18:00~19:00 展示・デモ 19:00~20:00
≪日本光線力学学会≫
会
期
:
平成 22 年 6 月 11 日(金)~平成 22 年 6 月 13 日(日)
場
所
:
福井県県民ホール(AOSSA8 階)
住
所
:
〒910-0858
福井県福井市手寄 1-4-1
URL:http://www.kenminhall-fukui.jp/
時
間
事務局
:
:
6 月 11 日(金)
13:00~18:00
6 月 12 日(土)
9:00~18:00
6 月 13 日(日)
8:30~12:30
福井大学医学部病因病態医学講座腫瘍病理学領域
第 20 回日本光線力学学会学術講演会事務局
〒910-1193 福井県吉田郡永平寺松岡下合月 23-3
TEL:0776-61-8670
E-Mail:[email protected]
URL:http://www.jpa20.com/
学会名称:
第 20 回日本光線力学学会学術講演会
第 6 回日本脳神経外科光線力学研究会
The 2nd Asia Japan-Korea-China PDT Symposium
24
3.2.3
講演会及び展示内容
本項では、これまでに実施した講演会及び展示・デモンストレーションの概要について
述べる。各器具の機能及びデモンストレーションの内容を下記に示す。
Table 1 使用器具の機能及びデモ内容
外観
機能/デモ内容
機能
・患部の血流計測機能
・患部とファイバ端面の距離計測機能
・一定照射出力制御
・画像拡張
1)胎児外科治療器具
デモ内容
・テストパターンの観察とレーザー照射
・対象物とファイバ端面の距離計測
・画像拡張
機能
・無停電電源装置搭載
・ファイバ外径 0.8mm
・カテーテル(9Fr)に挿入可能
・膵管内に挿入可能
2)膵臓内観察治療器具
デモ内容
・極細経チューブへの挿入
・膵臓内を模擬した模型の観察
・臨床試験の様子を公開
25
機能
・腸閉塞患者に使用可能
・小腸内の観察と併行して圧力計測可能
・生体情報を取得することが可能
・小腸の運動機能を把握することが可能
3)小腸内圧計測器具
デモ内容
・小腸内を模擬したチューブ内での圧力計測
・チューブ内へのファイバ挿入
3.2.4
所見
各器具のデモンストレーションを実施することにより、複合型光ファイバスコープをは
じめとして、画像拡張機能、0.8mm 極細径光ファイバスコープを用いた膵臓内観察治療器
具、小腸内圧計測器具に強い関心をお持ち頂いた。各講演及び展示・デモンストレーショ
ンの来場者数を以下に示す。
≪福井県立病院≫
・平成 21 年 6 月 30 日(火)~平成 21 年 7 月 1 日(水)
2 日間 :
計 11 名
≪LaserTokyo2009≫
・平成 21 年 11 月 30 日(月)~平成 21 年 12 月 3 日(木)
4 日間
:
計 162 名
≪福井県済生会病院≫
・平成 22 年 1 月 12 日(火)~平成 22 年 1 月 14 日(木)
≪福井大学
3 日間
:
計 13 名
医学部≫
・平成 22 年 5 月 19 日(水)
:
計 12 名(講演会:内 8 名参加)
・平成 22 年 6 月 17 日(木)
:
計 13 名(講演会:内 11 名参加)
≪日本光線力学学会≫
・平成 22 年 6 月 11 日(金)~平成 22 年 6 月 13 日(日)
3 日間
:
計 52 名
また、これまでの講演会及び展示・デモンストレーションを実施した各器具
及び関連技術に関して、ご来場者から貴重な意見を頂いた。以下に、デモンス
トレーションの様子及び意見交換の内容について示す。
26
≪福井県立病院≫
≪LaserTokyo2009≫
27
≪福井県済生会病院≫
≪福井大学
医学部≫
28
≪日本光線力学学会≫
3.2.5
意見交換内容
各器具について、ご来場者から頂いた意見や要望を以下に示す。
≪胎児外科治療器具≫
●エデュケーション(教育)用のソフトウェアの開発は可能か。
⇒内視鏡操作の習熟の度合いの評価や上級者との操作比較をするようなソフトがほしい。
⇒どれだけ内視鏡先端部がぶれるか、先端部がどれだけの速度で移動しているのか定量
的に評価したい。
●グリッドの 3 次元表示
⇒観察角度と計測距離の誤差評価を進めており、適切な関数をソフトウェアに組み込む
ことで十分可能である。以下、評価例を示す。
29
遠い
観察角度 30°
観察角度 0°
近い
遠い場合、近い場合ともに誤差なく表示される
遠い位置では3mm大きく表示され、
近い位置では0.3mm小さく表示される
グリッド表示における観察角度と計測距離の誤差評価例
●実用化までの目安
⇒既に製品としては十分な性能を有しており、臨床症例を集積するためにご協力いただ
ける病院及び資金調達に依存している。
●術中蛍光診断切除手術への複合型光ファイバ技術の適用
⇒現在は観察用の CCD カメラと蛍光診断用の半導体レーザーを別々に使用しているが、
一本のファイバに統一できる可能性がある。
●全コンピュータ制御
⇒医療認証を得るためには、コンピュータに知能を持たせ全てをコンピュータ制御にす
ることは難しい。人間が制御するという事が重要である。
≪膵臓内観察治療器具≫
●ファイバの挿入長さ(深さ)計測
⇒ファイバを膵管へ再挿入する際に、同じ長さ分だけすぐに挿入できるのではないか。
⇒ファイバに目盛りをつけることで対応可能?
●画質の鮮明化
⇒画像処理にて鮮明化する手法を検討中。
⇒照明用ファイバの本数を減らして映像の画素数を増やしてはどうだろうか。ファイバの
外径を変えずに画質向上が期待できる。
●子宮頸癌の精密検査・手術は、拡大鏡を用いるが、その際 4-5mm 程度広げる必要があり、
子宮内・膣内を傷つきやすく出血させてしまうケースが多い。
⇒観察しながらの治療を極細のファイバ一本で実現できようになると、低侵襲での治療が
可能になるので非常に期待している。
30
●ファイバスコープの耐久性
⇒既に屈曲試験は実施しており、膵臓内にアクセスするための十分な性能を確保している。
●ファイバ先端部の屈曲調整
⇒ファイバの屈曲性能が非常に優れている。ファイバ先端部の屈曲調整は市販の ERCP 用
カテーテル(スイングチップカニューレ)を使用することで改善できる。
●屈曲状態のカテーテルへのファイバ挿入
⇒医療用造影チューブ(カテーテル)を用いてφ0.8mm ファイバの屈曲挿入試験を実施し
ており、カテーテルの屈曲 135°曲率半径 1cm において、挿入可能であることを確認済み。
≪小腸内圧計測器具≫
●使用目的が曖昧すぎる。生理学者なら興味があると思うが、臨床医は興味を持たないの
ではないだろうか。
●小腸術後の再建時の圧力計測
⇒既存の内視鏡に内圧計測装置を入れたらどうか。
●小腸内の圧力変化と患者の健康状態の関連性
⇒過敏性腸症候群の患者と健常者の圧力変化に違いが表れて、定量的評価が期待できる。
腸の働きは自律神経系と密接な関係があり、精神的不安定や過度の緊張などを原因と
するストレスが引き金となるケースが多い。腸の圧力変化が健康と関連性があること
は十分考えられる。
●X 線や CT スキャンに代わる評価器具になる可能性が高く、腸閉塞患者の新たな治療評価
が期待される。
3.2.6
まとめ
原子力機構がこれまで研究開発を進めてきた技術を基に、医療分野への展開を図ってき
た経緯をご紹介(講演)すると共に、その成果である胎児外科治療器具、膵臓内観察治療器具、
小腸内圧計測器具の展示及びデモンストレーションを福井県内の病院や大学はじめ、学会
等で実施した。現場医師やレーザー関連企業との意見交換を実施することで、要望、提案
等を直接拝聴することができ、大変貴重な知見を得た。
また、これまでの展示・デモではディスカッションを通して新たな研究開発の指針とな
るご意見及びご要望を拝聴することができた。今後、その知見を基にさらなる研究開発に
邁進する。
31
32
3.3レーザー共同研究所開設記念国際シンポジウム
平成 21 年 9 月 16 日、
「レーザー共同研究所」を発足させ、同月 29 日に敦賀本部アトムプラザ内に
「レーザー共同研究所」を開設した。
レーザー共同研究所の設立を記念して、レーザーの開発から利用に関連したテーマに
ついて招待講演等を行い、研究の一層の推進、および国内外の研究ネットワークの拡大
と強化を図ることを目的として、国際シンポジウムを開催した。なお、2010 年日本AP
ECエネルギー大臣会合の一貫としており、福井県、2010 年日本APECエネルギー大
臣会合福井開催推進協議会の後援を得た。
「レーザー共同研究所」は、福井県が進める「エネルギー研究開発拠点化計画」の平
成 22 年度推進方針の重点施策の1つであり、原子力機構は、県内におけるレーザー技
術の研究開発機能の集約、産業への貢献を目指し、積極的に取り組こととし、以下のと
おり開催した。
期間
:
平成22年2月17日(水)
会場
:
アクアトム(〒914-0063
主催
:
独立行政法人
共催
:
国立大学法人 福井大学
財団法人 若狭湾エネルギー研究センター
国立大学法人 大阪大学大学院工学研究科 自由電子レーザー研究施設
原子力学会加速器・ビーム科学部会、
JSTアジア研究教育拠点事業「先進エネルギー科学」
「高強度光科学のための次世代超短パルスレーザーの開発」
後援
:
福井県
2010 年日本 APEC エネルギー大臣会合福井開催推進協議会
参加者
~
2月18日(木)
福井県敦賀市神楽町2丁目2番4号)
日本原子力研究開発機
:
2月17日;66名
2月18日:71名
国外参加:KAERI(韓国)、精華大学(中国)、BNCP(ロシア)、
Jefferson Lab.(米国)
大学関係:福井大学、東北大学、電気通信大学、京都大学、光創成大学
院大学、
東京大学、大阪大学
研究機関:電中研、レーザー総研、若狭湾エネ研、高エネ研、
企業等 :敦賀商工会議所、丸文通商(株)、浜松ホトニクス(株)、
タレスレーザー(株)、日華化学(株)、極東貿易(株)、
サンエス(株)、エーテック(株)、三菱電線工業(株)、
伯東(株)、トルンプ(株)、
33
International and Commemorative
Symposium in establishing the Applied
Laser Technology Institute
at Tsuruga Head Office, JAEA
(ICSL2010)
レーザー共同研究所設立記念国際シンポジウム
Program
プログラム
Date: 17th to 18th February 2010
Place:
Aquatom, JAEA
期日:平成22年2月17日、18日
場所:(独)日本原子力研究開発機構アクアトム
34
レーザー共同研究所開設記念国際シンポジウム
期間 : 平成22年2月17日(水) ~ 2月18日(木)
会場 : アクアトム(〒914-0063 福井県敦賀市神楽町2丁目2番4号)
主催 : 独立行政法人 日本原子力研究開発機
共催 : 国立大学法人 福井大学
財団法人 若狭湾エネルギー研究センター
国立大学法人 大阪大学大学院工学研究科 自由電子レーザー研究施設
原子力学会加速器・ビーム科学部会、
JSTアジア研究教育拠点事業「先進エネルギー科学」
「高強度光科学のための次世代超短パルスレーザーの開発」
後援 : 福井県
2010年日本APECエネルギー大臣会合福井開催推進協議会
シンポジウム実行委員会:
実行委員長
:大道博行 原子力機構 レーザー共同研究所長
同 副委員長
:峰原英介 若狭湾エネルギー研究センター 研究開発部長
同 委員
:松丸隆
原子力機構 中・西地区業務推進室長
同 プログラム委員長
:峰原英介 若狭湾エネルギー研究センター研究開発部長
同 プログラム副委員長 :仁木秀明 福井大学 教授
同 プログラム委員
:泉佳伸 福井大学 教授
々
:西村昭彦 レーザー共同研究所・レーザー応用技術開発室長
々
:村松壽晴
同上
室長代理
事務局
:鈴木庸氏 レーザー共同研究所・レーザー技術利用推進室長
International and commemorative symposium in establishing
the Applied Laser Technology Institute at Tsuruga Head Office,JAEA
Feb,17th~18th,2010 at Aquatom,Tsuruga City
Organized by Japan Atomic Energy Agency
Organized and Supported by Univ.Fukui
(C)Wakasawan Wan Energy Research Center(WERC)
Institute of FEL,Graduate School of Engineering,Osaka Univ.
Division of Accelerators, Beams and Their Applications,
Atomic Energy Society of Japan
JST Asian Core Programs
Support by Fukui Prefectural Government
APEC Japan 2010 Energy Ministerial Meeting Fukui APEC Promotion Committee
Members of Symposium Committee
Chair H.Daido(JAEA)
Co-Chair E.Minehara(WERC)
T.Matsumaru(JAEA)
Members of Program Committee
Chair E.Minehara(WERC)
Vice Chair H.Niki(Univ.Fukui)
T.Izumi(Univ.Fukui)
A.Nishimura(JAEA)
T.Muramatsu(JAEA)
Secretariat Y.Suzuki(JAEA)
35
International and Commemorative Symposium in establishing the Applied Laser
Technology Institute at Tsuruga Head Office, JAEA(ICSL2010)
レーザー共同研究所設立記念国際シンポジウム
17th to 18th February 2010 at Aquatom, JAEA
期日:平成22年2月17日、18日
場所:(独)日本原子力研究開発機構アクアトム
Program
プログラム
Wednesday, 17th February
2月17日(水)
Opening session (Chair :H.Daido)
9:20-9:40
オープニングセッション
9 時 20 分―9 時 40 分
・09:20-9:30 Opening Speech、Acting Director of Tsuruga H.Q., JAEA
開催挨拶 石橋達郎(原子力機構、敦賀本部部長代理)
・09:30-9:40 Opening remarks Director of ALTI Daido
シンポジウム開催にあたって 大道博行(原子力機構、レーザー共同研究所所長)
Key note lectures: Current and Future Laser Technologies
レーザー技術の現状と未来
1
(Chair :H.Daido) 9:40-10:15
1(座長:大道博行)9 時 40 分―10 時 15 分
・9:40~10:15
Y. Kato (GPU) Fostering Research and Education in Photonics, 35min
加藤義章 (光創成大学院大学) フォトニクスにおける研究と教育の育成・振興
10:15~10:30
Coffee break
Key note lectures: Current and Future Laser Technologies
レーザー技術の現状と未来
休憩時間
2 (Chair :Y.Kato) 10:30-11:55
2(座長:加藤義章)10 時 30 分―11 時 55 分
・10:30~11:05 H. Ito (Tohoku U) High precision 3D ranging using a frequency-shifted feedback laser
35min
伊藤弘昌(東北大)周波数シフトフィードバックレーザーによる高精度 3 次元測距
・11:05~11:30 H. Niki (U.Fukui)Laser Isotope Seperation of Gadolinium, Zirconium and Calcium 25min
仁木秀明(福井大)レーザーによるガドリウム、ジルコニウムとカルシウムの同位体分離
・11:30-11:55
T.Kobayashi(U.Fukui)Development of the laser remote sensing technology for applications
in environmental science and nuclear power plant. 25min
小林喬郎(福井大)環境科学と原子力発電施設におけるレーザ遠隔計測技術の開発
36
11:55-13:00
Lunch and poster session 昼食
Lasers for nuclear engineering (Chair:Y.Izumi) 13:00-15:05
レーザーの原子力エネルギー開発への貢献(座長:泉 佳伸 )13 時―15 時 05 分
・13:00~13:25
A. Nishimura (JAEA), R&D on laser related technologies in TSURUGA for the safety
operation of nuclear power plants.(25min)
西村昭彦(原子力機構)原子力施設の安全運転へのレーザー技術の貢献
・13:25~13:50
Y.Oishi (CRIEPI), X-ray generation using femtosecond laser-plasma for facility
diagnosis in a narrow space.25min
大石祐嗣(電中研)レーザー駆動 X 線源の電力施設への応用
・13:50~14:15
K.Kagawa (U Fukui), Spectrochemical Analysis Using TEA CO2 Laser-Induced
He Gas Plasma at 1 atm
25min
香川喜一郎(福井大)TEA炭酸ガスレーザーで誘起された大気圧Heガスプラズマを
用いた化学分光分析
・14:15~14:40
S. H. Park (KAERI), Laser-Plasma Electron Acceleration for Bremsstrahung radiation
at KAERI.
25min
S. H. Park(韓国原研) 韓国原研における制動放射 X 線源のためのレーザープラズマ電子加速
・14:40~15:05 H.Ohgaki(U Kyoto), Nuclear Resonace Fluoresence Experiment using LaBr3 Scintillator at AISTLCS beamline. 25min.
大垣英明(京都大)産総研LCSビームラインにおけるランタン臭素シンチレーターを用いた
核共鳴蛍光実験
15:05~15 :20
Laser Sciences (Chair: H.Niki)
レーザー科学(座長:仁木
・15:20~15:45
Coffee break
休憩
15 時 5 分-15 時 20 分
15:20-17:20
秀明)15 時 20 分―17 時 20 分
K. Lee (KAERI) Experimental evidence of front side acceleration of proton beams
from plastic targets irradiated by an ultraintense laser pulse. 25min
K.Lee(韓国原研) 超高強度レーザーを用いたレーザー照射面からの陽子線加速
・15:45~16:10 H.Yamada (U Ritsumeikan), Laser like EUV radiation from carbon nanotubes target
placed in the magnetic field of a tabletop storage ring. 25min
山田広成(立命館大)テーブルトップストレージリングに設置した磁石の中のカーボン
ナノチューブからのレーザー様極端紫外光の発生
37
・16:10~16:35 Y. U. Jeong (KAERI) A Table-top Terahertz Free-electron Laser for Security Inspection.
25min
Y. U. Jeong(韓国原研)安心安全のためのテーブルトップテラヘルツ自由電子レーザー
・16:35-17:00
T.Kii (U Kyoto), Design study on Table Top THz FEL amplifier in Kyoto University. 25min.
紀井俊輝(京都大)京大におけるテーブルトップテラヘルツ自由電子レーザーの設計研究
・17:00-17:20 Y.W. Choi (U Kyoto), Beam stabilization by using Beam Position Monitor in KU-FEL.
20min.
Y.W. Choi(京都大)京大自由電子レーザーのビーム位置モニターを用いたビーム安定化
17:30-19:30
Reception at the hall Greeting, Toast and Snacks (AQATOM, Reception Hall)
レセプション (アクアトムホール)17 時 30 分~19 時 30 分
軽食と飲み物を準備します。
Thursday, 18th February
2月18日(木)
Key note lectures: Current and Future Laser Technologies
レーザー技術の現状と未来
3
(Chair :H.Daido)
3(座長:大道博行)9 時―9 時 35 分
・9:00-9:35 K. Ueda (U Electro-Commun.) High Power Solid State Lasers and Laser Channeling in Water
35min
植田憲一(電気通信大)高出力固体レーザーと水中レーザー加工
Lasers for industries (Chair:E.Minehara)
レーザーの産業利用(座長:峰原
9:35-10:25
英介)
9 時 35 分-10 時 25 分
・9:35~10:00 N.A. Vinokurov(BINP) Novosibirsk Terahertz Free Electron Laser
ビノクロフ
・10:00~10:25
25min
(ロシア BINP)ノボシビルスクテラヘルツ自由電子レーザー施設
S.Benson (Jefferson Lab.) Past, Present and Future of ERL Development at Jefferson Lab
25min
ベンソン(米国ジェファーソン研)ジェファーソン研におけるERL(エネルギー回収型リニアック)開発の
過去現在未来
10:25~10:40
Coffee break
Lasers for Medicine (Chair:K.Ueda)
レーザーの医学利用
(座長:植田 憲一)
38
休憩 10 時 25 分-10 時 40 分
・10:40~11:05 Y.Izumi (U. Fukui), Mutation of Budding Yeast Induced by Ion Beam Irradiation.
25min.
泉佳伸(福井大)イオンビーム照射による出芽酵母の突然変異に関する研究
・11:05~11:30
N. Miyoshi (U Fukui), Present and Future of Photodynamic Laser Therapy. 25min.
三好憲雄(福井大医)レーザー光線力学療法の現状と将来
・11:30-11:55 K. Oka (JAEA) Composite-type Optical Fiberscope as Medical Applications.25min
岡 潔(原子力機構) 複合型光ファイバーの医学利用
11:55-13:00 Lunch 昼食
Poster Session ( Chair : A. Nishimura ) 13:00-14:00
ポスターセッション・質疑応答のセッション(座長
西村
昭彦)13 時―14 時
(All Posters :Displayed from the beginning of the first day to the end of the second day)
ポスター掲示は初日のシンポジウム開始時より可能
・B. C. Lee (KAERI), Design of a Compact 10-MeV S-band RF Linac.
B.C.Lee(韓国原研)コンパクト S バンド、10メガ電子ボルト線形加速器の設計
・Y.Muroya(U Tokyo) Ultra-fast pulse radiolysis study on high temperature /high pressure water.
室谷裕佐(東京大)高温・高圧水の超高速パルスラジオリシス
・K.Saruta(JAEA), Development of a Health Monitoring System Using Thermally Stable Fiber Bragg
Gratings for Fast Reactor Power Plants
猿田晃一(原子力機構)ファイバーブラッググレーティングを用いた高速増殖炉健全性モニターシステム
・Y.Shimada (JAEA), Processing of heat-resistant fiber Bragg grating using femto-second pulse laser.
島田幸洋(原子力機構)フェムト秒レーザーを用いた高温ファイバーグレーティングの作製
・F.Ito (JAEA), Proposal for removal of scale deposition on the inside wall of exchanger tubes by laser
processing
伊東富由美(原子力機構)レーザープロセスによる熱交換配管内壁の沈着物の除去技術の提案
・K. Nogiwa(JAEA), Characterization of the microstructure of dual-phase 9Cr-ODS steels using
a laser-assisted 3D atom probe.
野際公宏(原子力機構)レーザー3次元アトムプローブを用いたクロム鋼の微細構造の研究
・M. A. Bakr (U Kyoto), The Present status and Future upgrade of KU-FEL
M. A. Bakr(京都大)京大自由電子レーザーの現状と将来のアップグレード
・T.Seki(JAEA), Development of minimally invasive laser therapy using a compound optical fiber system.
関健史(原子力機構)複合型光ファイバーシステムを用いた低侵襲性治療機の開発
39
・A.Nishimura (JAEA), Laser Science Outreach Activities at the Kansai Photon Science Institute.
西村昭彦(原子力機構)関西光研におけるレーザー科学、アウトリーチ活動
・Y. Shimada (ILT),Development of Laser Based Remote Sensing System for Inner-Concrete Defects.
島田義則(レーザー総研)コンクリート内部欠陥のレーザー遠隔検知装置の開発
Various Laser activities 1(Chair:M.Fujita)
レーザーの多方面への応用 1(座長:藤田雅之)
・14:00~14:25T.Katsuyama (U Fukui), Si Deeply Etching Technology for Nanophotonics Applications 25min.
勝山俊夫(福井大)
・14:25~14:50
Lixin Yan (Tsinghua University), Research Activities with Laser System at
Tsinghua Accelerator Laboratory. 25min.
Lixin Yan(中国、精華大) 精華大加速器施設におけるレーザーシステムの研究活動
・14:50~15:15
H.Hama(U Tohoku) Development of Accelerator Based Terahertz Radiation Source "t-ACTS"
at Tohoku University.
25min.
浜広幸(東北大)東北大における加速器を用いたテラヘルツ放射源"t-ACTS"の開発
15:15~15:30
Coffee break
休憩
Various Laser Activities 2(Chair:T.Katsuyama)
レーザーの多方面への応用2(座長:勝山俊夫)
・15:30-15:55
T.Sano( Osaka U) Femtosecond laser-driven shock quenching of high-pressure phases of
materials. 25min.
佐野智一(大阪大)フェムト秒レーザーによる物質の高圧縮相の衝撃急冷
・15:55~16:20
M.Fujita (ILT)
Femtosecond Laser Processing, from ablation to phase transition
25min
藤田雅之(レーザー総研)フェムト秒レーザーによるプロセス技術、
アブレーションから相転換まで
・16:20-16:40 A.Ya. Faenov (JAEA) Low-threshold ablation of dielectrics irradiated by picosecond
soft X-ray laser pulses. Observation and modeling. 20min
A.Ya. Faenov(原子力機構、ロシア)ピコ秒軟 X 線レーザー照射による誘電体の低閾
値アブレーション:観察と物理モデル
・16:40~17:00 T.A. Pikuz (JAEA) Submicron soft X-ray and multicharged ions imaging of nanostructures
by using a femtosecond –laser –driven -cluster- based source. 20min.
T.A. Piku(原子力機構)フェムト秒レーザー照射クラスターからのイオン、X線を用い
たナノ構造体のイメージング
40
・17:00~17:20 Y. Ochi (JAEA) Applications of Laser Driven Plasma Soft X-ray Laser in JAEA.20min
越智義浩(原子力機構)原子力機構におけるレーザープラズマ軟 X 線レーザーの利用
・17:20-17:25
Closing remarks (T.Yanagisawa)
柳澤
務 (原子力機構)シンポジウムの終了にあたって
41
開催挨拶の様子
講演の様子
ベンソン氏(米国ジェファーソン研)による講演
講演会場の様子
懇親会の様子
42
3.4 JSTさきがけ「光の創成・操作と展開」研究領域
レーザー共同研究所 見学会
1.日時:平成 22 年 6 月 10 日(木)16:00~17:30
2.場所:アトムホール及び実験室
3.レーザー共同研究所概況説明 :16:00
・「レーザー共同研究所の紹介」(5 分)
~
17:00
レーザー共同研究所
所長 大道博行
・「伝熱管等の保守保全技術開発の紹介」(医療応用を含む)(20 分)
レーザー応用技開発室 室長 西村昭彦
・「レーザー溶接現象に関わる計算科学研究」(10 分)
レーザー応用技術開発室 室長代理 村松 壽晴
・「レーザー溶接現象に対する数値シミュレーション研究計画と現状」(10 分)
レーザー応用技術開発室 山下 晋
・「レーザー溶接現象に対する高精度実験計画」(10 分)
レーザー応用技術開発室 山田 知典
4.実験室見学:17:00 ~ 17:30
JSTさきがけ「光の創成・操作と展開」研究領域の方々、約30名がレーザー
共同研究所の見学に訪れた。レーザー共同研究所の紹介や研究所で行われている研
究開発について説明後にレーザー溶接に関わる計算科学について活発な質疑応答が
行われた。その後、実験室の見学を行い、整備している実験装置や成果について説
明が行われた。
43
アトムホールでのレーザー共同研究所の紹介
実験室の整備装置の説明及び成果について説明
44
3.5 レーザー誕生50周年記念講演会
「レーザーと原子力」
1960年(昭和35年)に米国のメイマン氏がルビーレーザーの発振に成功
して、今年で50周年を迎えます。これを記念して、社団法人レーザー学会にお
いては、今年度に各地区で記念講演会が開催される。
福井県で開催するレーザー誕生50周年記念講演会の主テーマとして「レーザ
ーと原子力」と題して、県内の企業等へレーザー技術の原子力への応用技術及び
産業で利用の現状等について招待講演会を行います。福井県が進める「エネルギ
ー開発研究拠点化推進計画」の一環として、県内企業等へのレーザー技術の利用
の推進に資するのを目的として開催した。
1.日
2.場
時 : 平成 22 年 6 月 28 日(月)13:00 ~ 17:00
所 : 福井大学 総合研究棟 13階 大会議室
(福井県福井市文京 3-9-1)
3 . 主 催及び共催
主 催 :社団法人 レーザー学会
共 催 :国立大学法人 福井大学
独立行政法人 日本原子力研究開発機構
財団法人 若狭湾エネルギー研究センター
後 援 :福井県
4 . プ ロ グラム
・13:00~13:10 開催挨拶
福井大学大学院工学研究科
教授
仁木
秀明
氏
会長
中井
貞雄
氏
・13:10~13:20 主催者挨拶
社団法人
レーザー学会
・13:20~13:30 来賓挨拶
福井県副知事 旭
信昭 氏
・13:30~14:20 基調講演「原子力の将来を展望する」
福井大学
元学長
児嶋
眞平
氏
・14:20~15:10 特別講演「技術開発型企業としての未来の夢づくり/ものづくり」
株式会社松浦機械製作所
会長
松浦
正則
氏
紘二郎
氏
・15:10~15:20 休 憩
・15:20~15:50 講演1 「レーザーの産業利用」
財団法人
若狭湾エネルギー研究センター
所長
小林
・15:50~16:20 講演2 「次世代高速増殖炉の保守保全に役立つレーザー技術」
独立行政法人
日本原子力研究開発機構
西村
昭彦
氏
専務取締役
坪井
昭彦
氏
日本原子力研究開発機構
大道
博行
氏
・16:20~16:50 講演3 「レーザー加工の現状と応用」
株式会社
レーザックス
・16:50~17:00 閉会挨拶
独立行政法人
5 . 参 加者数:130名
6 . 見 学会
記 念 講演会の開催翌日の 6月29日(火)に、記念講演会 参加者の希望
者によりもんじゅ及びレーザー共同研究所の見学会が参加者30名で行
われた。
45
福井県旭信昭副知事より来賓挨拶
児嶋眞平
福井大学元学長によりの御講演
46
(平成22年11月17日 日刊県民福井より許諾済)
47
(レーザー学会より転載許諾済 平成22年11月4日)
48
49
50
3.6
サマーサイエンスキャンプサテライト in 敦賀
・ 実施日:2010年8月19日(木)
・場 所:アクアトム
敦賀気比高等学校の1年生35名を迎え、アクアトムの科学塾の部屋にて放電現象の実験、
窒素レーザーの原理実験等からプラズマから発生する紫外光で蛍光物質を光らせたり、プラズ
マ中を透過する光の距離を長くすることで強い紫外光を発生させるなど、多様な実験を行った。
気比高校森川教諭からは「次年度も実施をお願いしたい。」と要請されました。
敦賀気比高校生に放電現象の実験中の様子
51
52
3.7 サイエンスカフェ
53
54
55
56
3.8 レーザー技術の企業活用セミナー&研究所見学会
1.開催日時:平成 22 年 9 月 29 日(水)13:30
2.場
所:原子力機構
3.主催:敦賀商工会議所
~
16:45
アトムホール
共催:独立行政法人
日本原子力研究開発機構
4.プログラム
・13:30~13:40
「敦賀商工会議所よりご挨拶」
敦賀商工会議所
代表幹事 浜田 肇氏
・13:40~13:55 「レーザー共同研究所の概要」
原子力機構 レーザー共同研究所 所長 大道 博行氏
・13:55~14:40 「レーザーの産業利用事例紹介」
前田工業株式会社 レーザー営業技術部長 三瓶 和久氏
・14:40~14:50 休憩
・14:050~15:20 「レーザーの安全取扱い」
レーザー高度利用技術研究会 会長 奥野 信男氏
・15:20~15:45 「レーザー共同研究所における開発技術の紹介」
原子力機構
・15:45~16:30
レーザー共同研究所 レーザー応用技術開発室
室長 西村 昭彦氏
「レーザー共同研究所実験室見学会」
※2班にわかれた見学を行います。
・16:30~16:45
原子力機構
「企業個別相談会」
敦賀本部 経営企画部 技術展開推進グループ
リーダー 中島
準作氏
「レーザー技術の企業活用セミナー&研究所見学会」は、敦賀商工会議所の会員企業
を対象としたセミナーで、約50名の参加のもと開催された。
敦賀商工会議所の浜田代表幹事の挨拶後、レーザー共同研究所長の大道博行より「レ
ーザー共同研究所の概要」、前田工業株式会社の三瓶和久氏より「レーザーの産業利用
事例紹介」と題して、自動車業界でのレーザーの利用の状況について講演が行われた。
また、レーザ高度利用技術研究会長の奥野信男氏より、研究会の紹介やレーザー取扱
い時の安全対策について講演をいただいた。セミナーの最後にレーザー共同研究所・
レーザー応用技術開発室 室長 西村 昭彦氏より研究開発の状況などについて講演
があった。セミナー終了後は、参加者が2グループに分かれて実験室での見学等を行
い、活発な質疑応答が行われた。
57
レーザー共同研究所長
大道氏による研究所の概要説明
レーザー共同研究所・実験室での説明・質疑応答
58
レーザー技術で産業活性
敦賀商議所企業の実用例紹介
レーザー技術の導入を考﹂井大や県立病取と連携し、
える地元企業に、実用事例山医療など他分野への活用
や安全な取り扱い方法など志麻を探っていることを紹介
一を紹介する﹁レーザー技術一した。
一の企業活用セミナー﹂(敦一また々トヨタ自動車の元
一賀商工会議所主催)が、敦}技術者で、金属製品の溶接
一賀市木崎のアトムプラザで{や加工を手がける前田工業
開かれた。}︿愛知県)の三瓶和久・レ
ザ
- l営業技術部長が、白
県内の企業関係者ら約印一 'EB人が参加した。高速増殖炉内動車産業での実用例などを
﹁もんじゅ﹂を運用する日一説明。﹁自動車ではエンジ
本原子力研究開発機構が、一ンやシャシl(車体﹀など、
昨年9月に敦賀本部内に設﹂あらゆる部位の加工にレl
置した﹁レーザー共同研究}ザーを使い、生産に不可欠
PE諮った。
所﹂の大道博行所長が、高一な技術﹂な
速増殖炉での溶接補修や、一セミナーは、機構の技術
使用済み核燃料集合体の一を有効利用し、地元の産業
解体のため研究してきた一活性化につなげるために開
レーザー技術を解説。福{かれた。
59
3
)
四
福井県版 (22
.1
0
.
読 売 新 聞 編 持 28面
(平成22年11月22日 読売新聞社より転載許諾済)
60
(平成22年11月15日 電気新聞社より許諾済)
61
(平成22年11月22日 読売新聞社より許諾済)
62
4.研究発表等リスト
63
64
(口頭発表リスト)
平成21年度 口頭発表
No.
タイトル
発表先
発表日時
場所
報告者
1
ファイバーレーザーレーザーによる原子炉構造物の溶接補
修技術の高度化(2)平板試験片を用いた溶接補修模擬実
験
日本原子力学会
2009・12
茨城大学
村松壽晴
2
ファイバーレーザーレーザーによる原子炉構造物の溶接補
修技術の高度化(3)金属溶融表面の放射線温度計測試験
日本原子力学会
2009・12
茨城大学
村松壽晴
3
原子力機構における高強度レーザーを用いた粒子線加速 5th ASIAN SYMPOSIUM ON
とその関連トピックスの紹介
INTENSE LASER SCIENCE
2009・12
ベトナム・ハノイ
大道博行
発表先
発表日時
場所
報告者
日本原子力学会
2010・9
東北大学
島田幸洋
平成22年度 口頭発表
No.
タイトル
1
配管の振動モニタリングのためのFBGの実装検討
2
Numerical simulation of laser welding processes with CIP
finite volume method
3
In-situ observation of phase transformation during laser
welding processes
4
CIP有限体積法によるレーザー溶融・凝固シミュレーション
5
Application for PDT laser therapy based on compositetype optical fiberscope
Visual-JW2010
2010・11
大阪大学
Visual-JW2010
2010・11
大阪大学
第24回数値流体力学シンポジウム
予定:2010・12
慶応大学
PACIFICHEM 2010 The International
Chemical Congress of Pacific Basin
Societies (ポスター)
予定:2010・12
アメリカ・ハワイ
65
S. Yamashita,
Y. Yonemoto,
T. Yamada, T. Kunugi
and T. Muramatsu
T.Yamada,Y.Yonemoto,
S.Yamashita,
T.Muramatsu,
Y.Komizo
山下晋,米本幸弘,
山田知典,功刀資彰,
村松壽晴
Kiyoshi Oka, Takeshi
Seki, Yuki Komori
平成21年度論文発表
No.
タイトル
発表先
Vol.
No.
pp.
発表年 発表形態
報告者
1
双胎間輸血症候群における胎児鏡レーザー照射制御
―温度センサを用いた性能検証―
計測自動制御学会産
業論文集
7
8
53-59
2008
論文
2
Blood flow measurement system for fetoscopic
Laser photocoagulation of chorionic plate
anastomosing vessels
Minimally Invasive
Therapy and Applied
Technologies
18
6
350-355
2009
論文
3
内視鏡画像における組織形状計測システムの開発と基
日本画像医学雑誌
礎検証
28
1
12-24
2009
論文
4
The development of composite-type optical
fiberscope system for fetoscopic laser
photocoagulation of chorinic plate anastomosing
Minimally Invasive
Therapy and Applied
Technologies
19
2
94-99
2010
論文
5
イレウスチューブを用いた小腸全域検査のためのバ
ルーン内圧制御
日本コンピュータ外
科学会誌
12
1
33-42
2010
論文
関健史,長縄明大,岡潔,
芳野純治
6
シリンジを用いたイレウスチューブのバルーン内圧制 日本機械学会論文集C
御
編
76
766
1645-1647
2010
論文
関健史,長縄明大,岡潔,
石川信治,芳野純治
66
長縄明大,岡潔,鈴木克征,
関健史,千葉敏雄
Takeshi Seki, Kiyoshi Oka,
Akihiro Naganawa, Hiromasa
Yamashita, Keri Kim, Toshio
岡潔,関健史,内藤岳人,
渡邊真也,若林貴夫,長縄明
大,芳野純治
Kiyoshi Oka, Takeshi Seki,
Akihiro Naganawa, Hiromasa
Yamashita, Keri Kim, Toshio
平成22年度論文発表
No.
タイトル
発表日時発表形態
報告者
発表先
Vol.
No.
pp.
レーザー学会誌
38
8
555
2010
論文
大道博行
電気学会論文誌C
130
10
1706-1710
2010
論文
大道博行
鉄と鋼
96
10
30-35
2010
論文
8
4
37-42
2010
論文
岡潔,西村昭彦,関健史,
赤津朋宏,山下卓哉
1
レーザーと原子力エネルギー開発
2
極短パルス・超短高強度レーザーを用いた高エネル
ギー陽子線/イオン線の発生とその応用
3
酸素量の異なるTi-B系低炭素鋼溶接金属におけるアシ
キュラーフェライト生成機構
4
複合型光ファイバを用いた1インチ伝熱配管用観察補修
保全学
レーザー加工ヘッドの開発
5
Laser distance measurement using a newly
developed composite-type optical fiberscope for
fetoscopic laser surgery
6
双胎間輸血症候群のための胎児鏡レーザー照射制御 ( 計測自動制御学会産
In vivo 実験による血流遮断の検証 )
業論文集
9
7
シリンジを用いたイレウスチューブのバルーン内圧制 日本機械学会論文集C
御
編
76
8
A novel ultra small composite-type optical
fiberscope
9
Study on fundamental processes on laser welded
metals observed with intense x-ray beams
10
異なるシリンジに適応するイレウスチューブバルーン 計測自動制御学会産
のセルフチューニング制御
業論文集
11
Numerical simulation of laser welding processes
with CIP finite volume method (仮)
12
In-situ observation of phase transformation
during laser welding processes(仮)
T.Yamada, H.Terasaki,
Y.Komizo
974-977
2010
論文
Takeshi Seki, Kiyoshi Oka,
Akihiro Naganawa, Hiromasa
Yamashita, Keri Kim,
Toshio Chiba
10
70-75
2010
論文
関健史,長縄明大,岡潔,
千葉敏雄
766
1645-1647
2010
論文
関健史,長縄明大,岡潔,石川
信治,芳野純治
Surgical Endoscopy
掲載
決定
論文
International
conference on X-ray
lasers
印刷中
論文
投稿中
論文
関健史,長縄明大,岡潔,
芳野純治
投稿準
備中
論文
S. Yamashita, Y. Yonemoto,
T. Yamada, T. Kunugi and
T. Muramatsu
投稿準
備中
論文
T.Yamada,Y.Yonemoto,
S.Yamashita, T.Muramatsu,
Y.Komizo
Optics and Lasers
in Engineering
48
The Quarterly
Journal of the
Japan Welding
TheSociety
Quarterly
Journal of the
Japan Welding
Society
67
Kiyoshi Oka, Takeshi Seki,
Akihiro Naganawa, Keri Kim,
Toshio Chiba
T. Muramatsu, H. Daido, T.
Shobu,
K. Takase, K.
Tsukimori, et al.
平成21年度 レーザー共同研究所における共同研究リスト
会社名
1 フクビ化学工業株式会社
2 丸八株式会社
3 福井県立病院
4 株式会社松浦機械製作所
株式会社 若狭クリエイト
若狭技研工業 株式会社
株式会社 アトックス
5
(財)若狭湾エネルギー研究センター
タイトル
概要
担当研究員
極細径チューブの医療応用に関する研究開発
原子力機構では、レーザー光と画像を並行して伝送することが可
能な「複合型光ファイバ」技術の研究開発を行っている。複合型光
ファイバの外皮には、ポリイミドチューブを適用し、耐久性と挿入性
能の向上を図っている。一方、フクビ化学工業株式会社は、三層構
造を呈するチューブの押し出し成形が可能な技術を有している。本
研究では、複合型光ファイバと、三層構造を有する極細径チューブ
を組み合わせることで、外部からの操作により先端部が自由に屈曲
可能な複合型光ファイバスコープの研究開発を行うことを目的とし
ている。
岡潔研究主幹
耐放射線繊維材料及び加工品に関する共同研究
高速増殖炉における保守保全業務は、一般物件における点検業
務とは異なり、作業不備、安全配慮不備による事故は原子力の発
展の妨げになりえる。本件では、放射線環境下での作業を考慮し
て、メンテナンススペース、電源環境、監視等の周辺環境を含めた
メンテナンス時の作業者の衣類に関する検討を行う。同時に保守
保全を対象としたロボットに適用される電気絶縁材料、配線、フィル
タ、板材、敷布等の耐放射線性繊維材料及び加工品に関する検
討を行う。
岡潔研究主幹
小腸内及び膵臓内観察・治療システムの開発
1本の光ファイバで画像取込とレーザー照射が同時にできる複合型光
ファイバ技術を基にした低侵襲治療機器の研究開発を実施してい
る。この低侵襲治療法は、臓器内部を観察しながら、同時に病変部
分をレーザー光で治療するものである。すでに小腸内の観察・治療
及び消化液を生成する膵臓の観察・治療に適用できることを動物
実験で示してきた。今回その臨床実験を行うことによって従来では
困難であった病変の治療法として確立する。
岡潔研究主幹
ファイバーレーザーによる機械加工技術の高度化研究
レーザー照射条件、コールドスプレーキャリアガス温度などを試験
パラメータとして溶接補修模擬試験片を製作し、機械的強度特性
の評価、残留応力分布の評価、溶融・凝固過程の数値解析などの 村松壽晴研究副主幹
詳細検討を行い、溶接補修技術の標準化に向けて、次年度以降
の共同研究内容の策定を行う。
石英光ファイバー伝送を用いたレーザー除染装置の研究調査
対象を現在から将来の重水炉や軽水炉の1次系の廃止措置や定
期点検などで必要となる除染産業と考えて、①レーザー除染が現
在の機械的方法や化学的に変わる除染方法として、除染装置費
用、除染処理費用、除染処理速度、除染率、2次汚染量などの評
価パラメーターが極めて優れていることを明らかにすること、②レー
ザー除染装置産業を嶺南において企業化するために必要な手順
と戦略と、③考えられるレーザー及び関連技術の企業化の隘路を
明らかにすることである。
68
鈴木庸氏技術主幹
平成22年度 レーザー共同研究所における共同研究リスト
会社名
タイトル
概要
高温及び放射線環境下でも使用可能なモータ及び柔軟性のあるケーブル等
を製作するため、これらの絶縁材料として必要不可欠な樹脂材料の研究開発を
実施する。
放射線環境下での作業を考慮して、メンテナンススペース、電源環境、監視
等の周辺環境を含めたメンテナンス時の作業者の衣類に関する検討を行う。同
時に保守保全を対象としたロボットに適用される電気絶縁材料、配線、フィル
タ、板材、敷布等の耐放射線性繊維材料及び加工品に関する検討を引き続き
行う。
担当研究員
1 イビデン株式会社
高温及び放射線に耐える樹脂材料の研究開発
2 フクビ化学工業株式会社
極細径チューブの医療応用に関する研究開発
3 株式会社松浦機械製作所
ファイバーレーザーによる機械加工技術の高度化研究
レーザー照射条件、コールドスプレーキャリアガス温度などを試験パラメータと
して溶接補修模擬試験片を製作し、機械的強度特性の評価、残留応力分布の
評価、溶融・凝固過程の数値解析などの詳細検討を行い、溶接補修技術の標
準化に向けて、次年度以降の共同研究内容の策定を行う。
村松壽晴研究副主幹
小腸内及び膵臓内観察・治療システムの開発
1本の光ファイバで画像取込とレーザー照射が同時にできる複合型光ファイバ技
術を基にした低侵襲治療機器の研究開発を実施している。この低侵襲治療法
は、臓器内部を観察しながら、同時に病変部分をレーザー光で治療するもので
ある。すでに小腸内の観察・治療及び消化液を生成する膵臓の観察・治療に適
用できることを動物実験で示してきた。今回その臨床実験を行うことによって従
来では困難であった病変の治療法として確立する。
岡潔研究主幹
5 福井大学付属国際原子力工学研究所 放射線照射効果に関する研究開発
原子力機構で開発した複合型光ファイバスコープ技術を応用し、原子力配管
内での観察、レーザー溶接などに適用するシステムを構築する際の耐放射線
性能を向上させるための検討を行う。併せて、複合型光ファイバスコープを呼吸
器、泌尿器などにある腫瘍に対して、レーザー光を使用した、いわゆる「光線力
学療法(PDT)」を適用可能とするための、低侵襲な観察・治療システムの検討及
び照射効果についても検討する。
岡潔研究主幹
6 丸八株式会社
耐放射線繊維材料及び加工品に関する研究開発
放射線環境下での作業を考慮して、メンテナンススペース、電源環境、監視等
の周辺環境を含めたメンテナンス時の作業者の衣類に関する検討を行う。同時
に保守保全を対象としたロボットに適用される電気絶縁材料、配線、フィルタ、
板材、敷布等の耐放射線性繊維材料及び加工品に関する検討を引き続き行
う。
岡潔研究主幹
7 NPO法人 日本レーザー医学会
各医療分野で適用可能な低侵襲レーザー治療器への適用を確立するため、
低侵襲レーザー治療器の臨床応用に関する研究開発 臨床現場及びユーザーサイドからのニーズとのマッチングを図りながら装置仕
様の明確化を行う。
4 福井県立病院
岡潔研究主幹
岡潔研究主幹
岡潔研究主幹
8
財団法人 若狭湾エネルギー研究セン 原子炉構造物を対象としたレーザー切断技術の
ター、株式会社 レーザックス
確立に向けた研究
レーザー照射条件、アシストガス噴流条件などをパラメータとしたレーザー切断
実験および数値解析によるそれらの最適化、構造物切断過程の現象論的把握
などを通じ、ファイバーレーザーによる原子炉構造物切断時のドロス抑制・制
御・回収技術の高度化を図る。
村松壽晴研究副主幹
9
(株) レーザックス
(株) スギノマシン
レーザー切断遠隔操作技術の
原子炉解体適用に向けた研究
レーザー遠隔操作システムの開発を行う上での設計要求(レーザーヘッドの移
動速度、位置決め精度など)を明らかにするとともに、現状技術に基づき今後の
研究開発の方向性を検討する。
村松壽晴研究副主幹
溶接補修材に対する機械的強度特性評価法
に関する研究
レーザー補修技術の原子力施設などへの適用拡大を目指し、これに向けた
溶接補修材に対する機械的強度特性評価法に関する共通・補完的な技術的
基礎課題の解決を図る。
村松壽晴研究副主幹
10 福井県工業技術センター
11 株式会社 豊田中央研究所
12 ウラセ株式会社
レーザー非熱加工による微細構造の光・電子デバイス開発や原子力保守保
全分野への活用のため、フェムト秒レーザー照射による材料表層の新規特性の
発現に関する研究を目的とする。新規半導体材料を対象に、それらの表面に
レーザー非熱加工による微細構造の多面体活用
超短パルスレーザーをパターン照射し、照射痕の高分解能の透過型電子顕微
鏡、電子線回折等による構造解析および電気特性光学特性等を詳細に調べ
る。
高分子材(ポリイミド、テフロン等)を金属コロイド溶液中で、YAGレーザーの基
本波(λ:1.06μm)及び第2高調波(λ:0.532μm)を用いて、強度を変化させ
パルスレーザーによる金属微粒子の光固定化法の開発
ながら高分子材上に金属皮膜を析出させる。レーザー光波長及び強度の金属
皮膜析出の特性を把握する。
69
西村昭彦研究主幹
鈴木庸氏技術主幹
70
5.参考論文の掲載
成果の内容を少し詳しく紹介した論文を掲載致しました。
71
72
レーザーと原子力エネルギー開発
大道 博行
Lasers and Atomic Nuclear Energy Development
Hiroyuki DAIDO
第2次世界大戦前後のマイクロ波工学の進展,メーザーの発明などを基礎に1960年メイマンによりレーザーが発明さ
れ,本年で50周年である.最初のレーザーである固体ルビーレーザーが発明されると堰を切ったようにガス,半導体
レーザーなど多種多様なレーザーが現れ,多くの利用研究が開始されたことはよく知られている.一般には50年もの
間,初々しい魅力を維持し続けるのはたいへんな努力が必要であるが,レーザーは,いまだに新鮮な驚きを与えてくれ
る極めて魅力的な技術である.ここでは,筆者が,最近新しく挑戦しているレーザー技術の原子力エネルギー開発への
応用について所感を述べることにする.原子力技術はレーザーと同様に20世紀前半の原子核物理を基礎に,ハーン,ス
トラスマン,マイトナーによる核分裂反応の発見とそれの制御技術の結合により生まれた.最初の核分裂連鎖反応が臨
界に達する実証実験は1942年,フェルミらにより米国において行われている.その後不幸な軍事利用を経て1965年,最
初の発電炉が英国において実現している.レーザー,原子力エネルギーとも20世紀前半の新しい物理学を原理としつつ
も,それと従来からの科学技術とがうまく結合して技術として開花しており,よく似た系譜をたどっている.一見あま
り関係のなさそうな技術であるが,このように両者は育った歴史などよく似ている.
さて,20世紀に生まれたこの二つの技術を結びつけるキーポイントは何であろうか.原子力技術は,巨大な電気エネ
ルギーを極めて安定に供給できる巨大技術である.大量に発生した放射線を完全に遮蔽された炉内に閉じ込め,核反応
により発生したエネルギーを熱エネルギーに変換して発電のエネルギーに回す.このため放射線の遮蔽が完全かどうか
の環境モニター,リモートセンシング,熱エネルギーを運ぶ細管の検査と補修,経年変化による材料の改質,耐力の向
上などが炉の運転に当たって必要となる.特に世界の原子力先進国に比べ,我が国の原子炉の低い稼働率の向上に寄与
する技術が望まれている.また核燃料の交換に当たって,核燃料集合体の切断,解体などが必要となる.これらは放射
線の影響下で作業を行う必要があり,高いエネルギー密度で光を伝送・照射し必要な作業の行えるレーザー技術はまさ
にうってつけの技術であるように思える.日本においては,最初の商用原子炉が1970年前後に建設され,運転が40年を
経過しつつある.このような炉はやがて廃炉として整然と解体し,有効利用できるものと,処分するものとに分割され
適正に管理されなければならない.ここでもレーザーの遠隔処理可能な能力は大いに役立つものと思われる.原子力エ
ネルギーは既に国民生活に深く根を張っており,これをいかに安全・確実に運営し,新型炉の開発につなげて行き,永
続的エネルギー源として育てて行くことは国民的課題にもなっている.20世紀に誕生した両者が相補い,それぞれを高
めあう技術としてともに歩んで行くことが望まれているように思う.
さて,国策である原子力技術の研究・開発を目の当たりにしていて考えさせられることの一つに,技術を社会に受け
入れていただくための開発者の説明責任がある.原子力技術は扱う放射線がそのままでは生物に大きな負の影響を与え
るので,安全でかつ確実な技術の開発が核心となっている.またその核心を,専門家を超えて広く社会各方面に説明
し,受け入れていただかないと生きた技術とはならない.一方レーザー技術はどうか.レーザーの安全基準の順守はも
ちろんあるが,完全に放射線を遮蔽するような炉までは必要ない.従ってこの点では少しハードルが低いように見え
る.しかし対象が原子力や,直接人体にレーザー光が触れる医学利用には極めて厳しい動作安定性,確実性が求められ
るだけではなく,社会各方面への説明責任と社会的受容が求められる.このような観点からは,これら科学技術では,
フロントとしての科学・技術の極限的現象とその解明を求めるのとは少し異なった知恵・哲学の体系が必要になってき
ている.現在,ここに挙げた原子力のような複雑で有用な科学技術体系を,目的に従って社会の中で確実に実現してゆ
く方法の科学なども提唱されている.レーザーの持てる力を更に大きく発揮し,持てる可能性をさらに大きく示し,社
会のより広い分野に浸透して行くためにもレーザーの原子力エネルギー開発への利用は極めて意義深い課題を提供して
くれているように思う.
(独)日本原子力研究開発機構 敦賀本部・レーザー共同研究所
Applied Laser Technology Institute, Tsuruga Head Office, Japan Atomic Energy Agency
第 38 巻第 8 号 レーザーと原子力エネルギー開発
Page 555
(平成22年11月14日 レーザー学会より許諾済)
73
74
学術論文「複合型光ファイバを用いた 1 インチ伝熱配管用観察補修レーザー加工ヘッドの開発」
複合型光ファイバを用いた 1 インチ伝熱配管用
観察補修レーザー加工ヘッドの開発
Development of a Laser Processing Head Using a Composite-type Optical Fiberscope
to Inspect and Repair 1-inch Heat Exchanger Pipes
日本原子力研究開発機構 岡
潔
西村 昭彦
関 健史
赤津 朋宏
山下 卓哉
Kiyoshi OKA
Member
Akihiko NISHIMURA Member
Takeshi SEKI
Tomohiro AKATSU
Takuya YAMASHITA Member
A composite-type optical fiberscope was combined with a laser processing head to repair heat exchange
pipes of Fast Breeder Reactor (FBR). The head can rotate axially and move back and forth longitudinally in
the 1-inch pipes. The property of fiberscope and the motion of the head can successfully observe the pipe’s
inner surface to find the cracks which should be repaired by laser welding. The project, which aims for
developing the integrated system of inspection and repair, proposes an effective cost reduction for
maintenance of FBRs by extension of the heat exchanger’s lifetime. This report describes the outline of the
laser processing head and the basic performance.
Keywords: Laser processing, Processing device, Composite-type optical fiberscope
1.緒言
近年,ファイバレーザー性能の飛躍的な向上により,
高速増殖炉(Fast Breeder Reactor: FBR)の熱交換器伝熱
管の補修技術として有用な専用レーザー加工ヘッドの
開発が可能となった.Fig. 1 にもんじゅ熱交換器伝熱管
を示す.現在の FBR 原型炉であるもんじゅの熱交換器
は蒸発器と加熱器を組み合わせた構造であり,蒸発器
の伝熱管内には高温水と蒸気が混相流として流れ,外
側を液体ナトリウムが流れる.これまでは渦電流深傷
(Eddy Current Testing: ECT)による検査により伝熱管に
Fig. 1 Heat exchanger of Fast Breeder Reactor (Monju)
欠陥が発見された場合,伝熱管を施栓により塞ぐのが
ものである.また,配管内を補修するツールとして,
対処の基本であった.しかしながら,施栓の割合が高
光ファイバにて YAG レーザーを配管内まで伝送し,反
くなると,有効伝熱面積が減少するため,熱交換率が
射ミラーを使ってレーザー補修するものがある
低下することとなる.現在,ECT の検出性能の向上と
れには,17 本のモニタリング用光ファイバがレーザー
ともに伝熱管内壁の微細な欠陥の発見が可能となりつ
伝送用光ファイバの周辺に配置されており,特定波長
つあり,発見した微細な欠陥を補修することで施栓を
の光をモニタリングしながら溶接状況を検出して不具
回避することが望まれている.一方で,過去に開発さ
合発生を未然に防止できる.しかしながら,これまで
れた配管内検査ツールは,配管内の異物除去機能を有
挙げたツールは観察あるいは補修の機能しか備えてお
するもの 1),異なる配管径に対応可能なもの 2),外部エ
らず,1 系統で配管内の観察及び補修作業を同時に行
ネルギによりワイヤレスに駆動するもの 3) などの特徴
うツールの開発は行われていない.
4)
.こ
を持つものがある.これらの共通点として自走機能や
一方,著者らはこれまでに,内径 100mm 程度の配
カメラ機能を備えており,点検作業が主な目的とした
管内を自走し,目的の場所にて内径 50mm の枝管内に
連絡先: 岡潔、〒319-1195 茨城県那珂郡東海村白方白
根 2-4、日本原子力研究開発機構、
(平成22年11月17日 日本保全学会より許諾済)
e-mail:[email protected]
75
保全学 Vol.8, No.4 (2010)
ヘッドを伸展させ,配管内からレーザー溶接・切断を
可能とする配管内アクセス型枝管溶接・切断ロボット
5,6)
及び非破壊検査ロボット 7)を開発した.また,溶接・
切断箇所が狭隘であり,監視を行うことが困難なため,
φ0.7mm の配管溶接・切断用レーザー導光用光ファイ
バと 1 万本程度の画像伝送用光ファイバ,数百本の照
明用光ファイバを同軸上に配置した外径φ2mm の複合
型光ファイバスコープ 8)を考案した.さらに,現在,
胎児外科治療への応用として,焼灼用レーザー導光用
Fig. 2 Block diagram of the new probing system
光ファイバをφ0.1mm に細径化した外径φ1.0mm の複
合型光ファイバスコープを用いた低侵襲レーザー治
療器の開発を行っている 9).本ファイバを適用するこ
3.複合型光ファイバスコープシステム
とで,従来の方法よりも低侵襲で比較的容易に患部に
対してレーザー照射を行うことが可能となっている.
配管内観察及び補修には,観察・補修を行うための
FBR で使用する伝熱管配管の検査・補修のための統
光ファイバやレンズ光学系,配管内での正確な位置決
10)
では,以
め動作を行うための多くの駆動機構を搭載する必要
前に開発した溶接・切断ロボットの機能を有しつつ 1/4
がある.加えて,内径 25mm という非常に狭い領域で
のサイズに縮小した新型プローブを開発する.これに
作業が行われるため,補修前後の加工点の確認や,補
より検査機能に補修機能を加えることで FBR 熱交換器
修中の品質管理を行うための観察用光ファイバを別
の長寿命化を図る。本報告では,複合型光ファイバス
途,本体に搭載することは空間制約条件から困難であ
コープ及びレーザー加工ヘッドの製作を行い,基礎的
る.このような背景をもとに,レーザー光の伝送と画
な動作検証を行った結果を述べる.
像伝送を併用することが可能な複合型光ファイバシ
合ツール開発を目的とする本プロジェクト
ステムを開発した.
Fig. 3 に著者らが開発した複合型光ファイバスコー
2.システムの概要
プの断面図及び外観を示し,Table 1 に仕様を示す.補
開発するシステムは,全長 100m のヘリカル型伝熱
修用レーザーの光ファイバ径は 0.2mm に細径化し,
Fig.
管を観察補修する技術開発として,ECT 検査技術,複
3(a)に示すように補修用レーザーの光ファイバの周囲
合型光ファイバ技術,レーザー熱加工および超短パル
に画像伝送用光ファイバを,さらに照明光を伝送する
スレーザー加工技術を統合させた
10)
.
ための光ファイバ(ライトガイド)を周囲に配置して一
Fig. 2 に新プローブの概要を示す.本システムは補修
体化し,スコープ外装部を含めた外径を 7.0mm とし,
用レーザー伝送用光ファイバと画像伝送用光ファイバ
レーザー加工ヘッドに組み込み可能な大きさに設計し
を一体化させた複合型光ファイバスコープの先端に伝
ている.また,ファイバ先端にはレンズが配置されて
熱管の撮影と加工補修のためのレーザー加工ヘッドが
おり,補修用レーザーが照射されるφ25mm 配管の内壁
接続されており,ヘッド内部にはスキャン及び補修用
部分でパワー密度が向上するようにレーザー光を集光
レーザー照射の位置制御を行うための小型ステッピン
し,さらに内視鏡画像の視野を広げる役目を果たす.
グモータが内蔵されている.複合型光ファイバスコー
Fig. 3(b)は,複合型光ファイバスコープの先端のステン
プの反対側の端面では,画像とレーザー光を分離する
レス製スコープ部分である.スコープの先端からの光
ためのカップリング装置を設ける.補修用レーザーに
は照明用ファイバからのものである.スコープの柔軟
は CO2 レーザーや YAG レーザーに加えて小型高性能
部分の可撓性は,最小曲げ半径 45mm であり,挿入す
化が著しい Yb(イッテルビウム)ファイバレーザーを使
る熱交換器の伝熱管の屈曲部分にも充分対応できる.
用する.レーザー加工ヘッド直近に複合型光ファイバ
Fig. 4 は,複合型光ファイバシステムの構成図を示す.
スコープを抱え込む形で中空の ECT 用センサユニット
レーザー発生装置から照射される補修用レーザー光は,
が取り付けられている.
カップリング装置を介して照明光を伝送する光ファイ
76
学術論文「複合型光ファイバを用いた 1 インチ伝熱配管用観察補修レーザー加工ヘッドの開発」
Object lens
Fiber sleeve
Laser light
Composite-type
optical fiberscope
Light guide
~φ7mm
Optical fiber for image
transmission(~φ0.8mm)
Optical fiber for Yb:fiber laser
transmission(φ0.2mm)
Object lens
~φ1mm
Light guide
(a) Cross section
φ7mm
(b) Appearance
Fig. 3 Composite-type optical fiberscope
Table 1 Specifications of the composite-type optical
バと合成され,被照射物を観察しながらレーザー照射
fiberscope
する.レーザー装置には 0.1∼1KW 程度のレーザー光
Item
Specification
を出力することが可能な Yb ファイバレーザーを想定
Core diameter for laser
200μm
している.カップリング装置は,Fig. 4 中の実線のよう
Cladding surface diameter
220μm
にレーザー発生装置から出射される補修用レーザー光
を入射し,集光して複合型光ファイバスコープへ伝送
for laser
Core materials for laser
A quartz glass
し,また点線のように光ファイバを通して伝送されて
The number of the picture
About 20,000
きた画像を分離して内視鏡映像をモニタに表示する.
element
Core materials for image
Ge dope quartz glass
Materials of an object lens
A quartz glass
Materials of an fiber for
Quartz type optical fiber
illumination
A total external diameter
φ7.0mm
of a scope
Fig. 4 Composition of optical fiberscope system
(a flexible part)
Full length of a scope
10m
Flexibility of a scope
Smallest bending radius
(a flexible part)
of 45mm
4.レーザー加工ヘッド
4.1 構成
Fig. 5 に開発したレーザー加工ヘッドを示す.Fig.
5(a)は照明用の LED を点灯した様子を示し,Fig. 5(b)
77
保全学 Vol.8, No.4 (2010)
(a) Appearance
(b) Detail of the laser processing head
Fig. 5 Developed laser processing head
はレーザー加工ヘッドの構成を示す.A-A 断面として
25mm の配管で作業するという仕様上,機構に余裕が
可動スリーブが 1 つのナットによって前後及び回転の
なく機械的なフィードバック要素を用いずオープンル
2 動作を実現していることを示す.本装置は複合型光
ープで位置決めを行わなければならない.そこで本研
ファイバスコープ,可動スリーブ,レーザーと映像を
究では,小型ステッピングモータを可動スリーブ駆動
直角に反射させるミラー,可動スリーブの回転動作及
用アクチュエータとして用いることにした.ステッピ
び軸方向の往復動作を案内支持するベアリングブッシ
ングモータの一番の特徴は,モータの回転角が入力し
ュ,レーザー加工ヘッドを配管内に保持するベアリン
たパルス数に比例することであり,入力したパルス数
グ,駆動用に用いる 2 基のステッピングモータなどで
から回転角が算出できる.そのため,エンコーダなど
構成している.外径はφ25mm,全長は 67mm である.
モータ回転角を検出するためのセンサを必要とせず,
複合型光ファイバスコープはレーザー加工ヘッド本体
フィードバック要素を用いずに位置決めが可能で,省
の中央に配置した可動スリーブに挿入し,可動スリー
スペース化も期待できる.
ブ内に設置したミラーを介して配管内の映像を取り込
Table 2 に,本レーザー加工ヘッドで使用するステッ
むことができる.複合型光ファイバスコープから出射
ピングモータの仕様を示す.本モータはアイカムス・
した補修用レーザー光は,ミラーで反射し配管内壁に
ラボ社製 MUBA01-01 で,本体外径はφ6mm,減速機を
集光しパワー密度を向上させる.ステッピングモータ
含めた本体の全長は 14.5mm の小型ギアドステッピン
は,可動スリーブを周方向,軸方向にそれぞれ移動さ
グモータである.最大出力トルクは 1.5mNm で,最高
せる役目を果たしており,レーザー照射点を任意の位
回転数は 2rps 以上という出力特性を持っている.約
置に制御することが可能である.可動スリーブはベア
1667pps という高い分解能を持ち,1 ステップの回転角
リングブシュにより円滑な動作が可能である.ベアリ
は 0.216°である.
ングはレーザー加工ヘッド本体外周に 120°毎に配置し,
4.3 駆動機構
本体の前後部に計 6 つ配置している.通常,配管内壁
には 4 つのベアリングが接しており,レーザー加工ヘ
可動スリーブの周方向,軸方向の基本動作を実現さ
ッドの支持とレーザー加工ヘッド本体を前後進させる
せるためにステッピングモータを周方向移動用,軸方
際の摩擦抵抗を軽減させる役割を持っている.また,
向移動用にそれぞれ 1 基ずつを可動スリーブ後方に配
配管内壁を照らす補助照明として,LED を本体前面に
置し,周方向移動用モータにはギアを,軸方向移動用
60°毎に計 6 つ配置した.
モータには送りネジを出力軸に取り付けている.一方,
可動スリーブはギアと一体型の構造になっており,そ
4.2 アクチュエータ
の一部分には約 1mm の溝が設けられている.周方向移
本研究で開発したレーザー加工ヘッドは,管内壁の
動用モータに取り付けられたギアは可動スリーブのギ
欠陥を発見次第,補修を行うことを目的としており,
アとかみ合っており,周方向移動用モータを駆動する
補修時に正確に欠陥を追従するために位置決めシステ
ことにより可動スリーブを周方向に移動させることが
ムが必要となる.しかし,レーザー加工ヘッドは内径
可能となる.軸方向移動用モータの送りネジは可動ス
78
学術論文「複合型光ファイバを用いた 1 インチ伝熱配管用観察補修レーザー加工ヘッドの開発」
リーブのギアに設けられた溝にはめ込まれたナットと
ドのレーザー照射と同軸で照明光を照射可能であり,
かみ合っており,軸方向移動用モータを駆動すると,
状況に応じてレーザー加工ヘッドの周辺部に配置した
送りネジを介してナットを前後に動かすことができ,
LED と切り替えて照明光を利用できる.なお,補修用
ナットは可動スリーブの溝にはめ込まれていることか
に用いるレーザー光は Yb ファイバレーザーで,発振
ら,可動スリーブ全体を前後に動かすことが可能とな
波長は 1075nm±5nm である.
る.なお,このときの周方向移動用モータのギアと可
Fig. 8 は,複合型光ファイバスコープから照明光を出
動スリーブのギアは互いに軸方向にずれることになる. 射した状態で管内壁の映像を取得している写真である.
また,可動スリーブの溝部分の外径とナットの円弧部
管内壁に貼り付けた紙に印刷された 1mm 程度の文字
分の間には 0.1mm のクリアランスを設けてあり,摩擦
をはっきりと読み取ることができている.本レンズを
による影響を抑えている.
使用した場合,視野の直径は約 2.5mm であり,今回撮
影した文字の太さ(約 0.1∼0.2mm)は,ECT による検出
可能なピンホール状の欠陥の開口寸法と比較して同程
Table 2 Stepping motor parameter
Item
Specification
度であった.今回の検証では文字の線まではっきりと
Diameter
φ6mm
確認することができたことから,光ファイバスコープ
Length
14.5mm
の画素数や照明光の光量も十分である.
Weight
1.3g
Type
2phase, 5pole
1 revolution step number
1,666.7
1step angle
0.216°
Supply voltage
5V
Supply current
0.17A/phase
Reduction ratio
1/83.3
Maximum response frequency
2,000pulse/second
Maximum torque
1.5mNm
Maximum revolution
2rps
Operating temperature
0~50℃
Fig. 6 Composition of experiment
5.動作試験
製作したレーザー加工ヘッドの基本性能試験及び複
合型光ファイバスコープによる映像取得試験を行った.
Fig. 6 は本システムの動作確認を行った際の実験構成
を示している.可動スリーブの基本動作は,PC からモ
ータドライバを介して 2 基のステッピングモータにそ
れぞれ指令信号を与えて駆動可能にした.映像取得の
際には,複合型光ファイバスコープから照明光を出射
し,取得した内視鏡映像はカップリング装置を介して
モニタに表示させたものを記録した.
Fig. 7 Test into pipe
Fig. 7 はレーザー加工ヘッドに複合型光ファイバス
コープを組み込み,内径 25mm のアクリルパイプ内に
挿入して動作確認を行っている様子である.レーザー
加工ヘッドの可動スリーブは,PC より指令を与え,基
準位置から軸方向に±2.5mm,周方向に±185°の動作が
可能であることを確認した.また,レーザー加工ヘッ
79
保全学 Vol.8, No.4 (2010)
謝辞
本研究は,特別会計に関する法律(エネルギー対策特
別会計)に基づく文部科学省からの受託事業として,日
本原子力研究開発機構が実施した平成 19 年度「レーザ
ー加工技術の組み合わせによる FBR 熱交換器伝熱管検
査補修技術の高度化に関する技術開発」の成果を含み
(a) Letters used for an observation test
ます.関係者各位に謝意を表します.
参考文献
[1] 宮川豊美, 鈴森康一, 木村正信, 長谷川幸久: “1イ
ンチ用配管作業ロボットの開発”, 日本ロボット学
会誌, 17, 3, pp.389-395, 1999
0.15mm
[2] 則次俊郎, 久保田充彦: “空気圧ソフトアクチュエ
(b) Enlarged view of (a)
ータを用いた管内移動ロボットの開発”, 日本ロボ
ット学会誌, 18, 6, pp.831-838, 2000
[3] 鶴田和弘, 川原伸章: ”管内自走環境認識システム”,
日本ロボット学会誌, 19, 3, pp.9-12, 2001
[4] 松本長, 石出孝: “各種レーザ加工の原子力分野で
の適用”, 溶接学会論文集, 10, 1, pp.202-207, 1992
[5] K. Oka, A. Itou, Y. Takiguchi, Development of Bore
Tools for Pipe Welding and Cutting, Journal of Robotics
and Mechatronics, Vol. 10, No. 2, pp.104-109, 1998
(c) Observed image by composite-type optical fiberscope
[6] K. Oka, E. Tada, S. Kimura, T. Ogawa, N. Sasaki,
Fig. 8 Observation test result
Development of In-pipe Access Welding and Cutting
Tool using YAG Laser, Advanced High-Power Lasers
6.結言
and Applications (AHPLA’99), Osaka, Japan, SPIE-The
International Society for Optical Engineering, Volume
本研究では,FBR 熱交換器の 1 インチ管内壁の観察
3888, pp.702-709, 1999
及びその場補修を目的としたレーザー加工ヘッドの開
[7] K. Oka, M. Nakahira, K. Taguchi, A. Itou, K. Obara,
発を行い,複合型光ファイバスコープシステムと組み合
Development of Bore Tools for Pipe Inspection, Journal
わせることにより,同一装置で観察・補修作業が可能と
of Robotics and Mechatronics, Vol. 10, No. 2,
なるシステムを提言した.併せて,複合型光ファイバス
pp.110-115, 1998
コープは,10m の長尺と 20,000 画素数の試作に成功し
[8] 岡潔,リアルタイム遠隔観測機能を有するYAGレー
た.さらに,複合型光ファイバスコープとレーザー加工
ザー溶接用複合型光ファイバシステム,レーザー研
ヘッドの接続を行い,動作に問題がないことを確認した.
究(レーザー学会誌),Vol.31, No.9,pp.612-617,2003
今後は,複合型光ファイバスコープの更なる長尺化を行
[9] K. Oka, A. Naganawa, H. Yamashita, T. Nakamura, T.
うとともに,模擬伝熱配管を用いた光ファイバスコープ
Chiba: Composite-type Optical Fiberscope for Laser
映像の解像度及びレーザー照射性能の検証,補修作業を
Surgery for Twin-to-twin Transfusion Syndrome, 4th
補助するためのソフトウェアの開発及び操作性の向上
International Workshop on Medical Imaging and
などを目指した開発を実施する予定である.また,Yb
Augmented Reality, MIAR 2008 LNCS5128
ファイバレーザーにかわって,超短パルスレーザーを使
pp.251-259. 2008
用した配管内スケール除去ツールとしての応用も検討
[10] 西村昭彦, 岡潔, 山口智彦, 他: “伝熱管内壁検査補
している.
完成したシステムはFBR熱交換器に限らず,
修技術開発の概要”, 日本保全学会第5回学術講演
軽水炉や化学プラントを含めた様々な熱交換器や反応
会要旨集, pp.139-142, 2008
容器の狭隘部の検査と補修に適用を進めたい.
(平成 21 年 4 月 6 日)
80
JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol. 5, No. 1, 2010
Technical Communication
Design of Monitoring System of High Temperature Piping System by
Heat Resistant Fiber Bragg Grating
Yukihiro SHIMADA*1, Akihiko NISHIMURA*1, Masanari YOSHIKAWA*2 and Takao KOBAYASHI*2
*1
Kansai Photon Science Institute, JAEA, 8-1 Umemidai, Kizugawa-shi, KYOTO, 619-0215, Japan
E-mail: [email protected]
*2
Graduate School of Engineering, University of Fukui, 3-9-1 Bunkyo, Fukui-shi,
FUKUI, 910-8507, Japan
Ultrafast laser processing was applied to fabricate fiber Bragg gratings with specific wavelength
characteristics. The high-temperature properties were examined. Reflection was not changed greatly
when it was exposed to temperature of up to 600°C for 1 hour. A time-domain detector of FBG was
produced for vibration measurement. FBG of three wavelength was processed in one optical fiber,
and the possibility of the multipoint measurement was shown. It was proposed that the heat-resistant
FBG sensors combined with wavelength tunable laser will become powerful tool in surveillance for
coolant piping sys-tem in nuclear power plants.
DOI: 10.2961/jlmn.2010.01.0021
Keywords: fiber Bragg grating, point-by-point method, seismic safety, nuclear power plant
1. Introduction
In the case that large-scale factories have complex piping systems, both aging management and seismic safety are
indispensable. Upgrading state surveillance technologies
are necessary to avoid serious accidents [1]. For instance,
in seismic safety research, surveillance for piping system is
especially important in nuclear power plants. Various assessment methods are actively discussed in the recent
earthquake [2].
A fiber Bragg grating (FBG) sensor is very useful in
surveillance for complex piping system [3]. In nuclear
power plants, it can monitor both temperature and strain in
the complex piping system with remote condition [4].
However, the FBG sensor has the fault that it is not possible to use it at the high temperature, because a usual FBG
sensor is made by the UV interference exposure [5]. On the
other hand, this technology was introduced from becoming
of high precision work to making material such as glass
and ceramics possible by the development of femtosecond
pulse laser fabrication [6]. Kondo and Hirao et. al. succeeded in writing long period fiber grating by femtosecond
pulse laser. The grating structure in fiber had an excellent
thermal quality, and stability up to 500 °C was confirmed
[7]. And the production of FBG with the point-by-point
method succeeded by Martinez et. al. [8]. Moreover, the
high temperature tolerance examination was done by
Grobnic et.al., and stability up to 1000 °C was reported [9].
This paper presents an improved fabrication system for
FBGs, and reports on the outcome of an experiment that
attempts the performance gain as the strain sensor. In addition, we reports construction of a variable wavelength fiber
laser based light source for vibration measurement.
2. Experiment
The femtosecond laser system was a Ti:sapphire CPA
laser, which can generate 100 fs pu1se duration with 10 mJ
pulse energy at 10 Hz reputation. The laser system has a
femtosecond oscillator, a regenerative amplifier and a 4pass amplifier. The femtosecond pulse duration was monitored by a oscilloscope. The pulse energy at the regenerative amplifier was 1 mJ at maximum. At the input of the 4pass amplifier, an air-gap polarizer and a 1/2 lambda waveplate are put in to attenuate the pulse energy. A Faraday
isolator was inserted to protect the oscillator.
Figure 1 is a photograph in around of sample in the laser processing system. Local refractive index change by ultrafast laser processing can be observed by a phase contrast
microscope. A dielectric mirror in the microscope can axially
combine the laser beam and the target image. A CCD camera
mounted on the microscope enable to monitor local refractive
index change during the processing.
Fig.1 Experimental setup for FBG processing by CPA
pulse laser.
(平成22年11月15日 レーザー加工学会より許諾済)
99
81
JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol. 5, No. 1, 2010
The object processed in the core of a diameter of 10 μm or
less is indispensable to the processing of FBG by the pointby-point method. The following techniques were used. The
optical fiber sample was made and the side on which the
laser will be incident was made plane by filling with a refractive index adjustment liquid.
2.1 High temperature tolerance examination with a
quartz disk
The periodic refractive-index change caused in a transparent medium can be evaluated because of the Raman-Nath diffraction [10]. We processed quartz disk sample as an operation
check of the experiment system. A quartz disk was held at a
precision stage. The quartz disk has a 12.5 mm diameter with
3 mm thickness. The precision stage can be controlled by high
accuracy of 10 nm in order to evaluate degradation on the
quartz disk under high temperature.
Figure 2(a) shows the phase contrast microscope image
of the processing sample. The vertical direction in the figure is 5 μm, and the horizontal direction is 10 μm at intervals of the processing. The processing shape of this sample
is compared to the sample by converging the He-Ne laser
on the vertical, and measuring the contrast of the diffraction light image that appears at the back.
(a)
Fig. 4 Phase contrast microscope image of processed
optical fiber
2.3 Fabricating an FBG in an optical fiber
We created an FBG structure on the side of the optical
fiber using a point-by-point method. Figure 4 shows a photograph of the FBG in optical fiber. It is shown the processing part a consecutive points, and to be processed to the
center of core. The core diameter of the single-mode optical fiber used was 8 μm, and the cladding diameter was 125
μm. It is necessary to fabricate the FBG accurately in the
core. Because a phase microscope can measure minute differences in refractive index, a correct processing to a core
of the optical fiber and can a distinction of the part of clad,
and a horizontal core becomes possible. However, focusing
in the direction of the incidence of the light is not easy.
The normal angle of incidence degree changes from the
difference of the refractive index when the laser light enters
into the sample. For instance, the refractive indexes of the
optical fiber are n=1.45, air is n=1.0. Because of the cylindrical shape of the optical fiber, the focus position in the
direction of the long axis and the direction of the circumference are different. Then, the processing shape of the
focus doesn't become as true globular. There are two following methods to correct this thing. One method is a thing
to change the divergence of incident light by two orthogonal directions, and it is possible to achieve it by setting up a
cylinder of long focus lens in front of the microscope.
However, there is a necessity for changing the divergence depending on the focal length of object lens to
achieve this method. Another method is a method of filling
cylinder sample surroundings with the refractive index adjustment liquid equal with the optical fiber. The refractive
index of the 1-bromonaphthalene used this experiment is
n=1.52, and a value close to the optical fiber deflecting.
Because the anisotropy of the refractive index of the optical
fiber decreases if it does so, it only has to make the divergence of incident light an isotropic. We processed optical
fiber by using a latter method. The level on the refractive
index adjustment liquid in surroundings of the fiber sample
is influenced easily for the flow of air and the vibration of
sample table. Moreover, because the laser enters into this
respect, swinging of the solution level changes the focus
shape of the laser. Then, we suppressed the above issue by
covering the face where the laser entered as shown in Fig.1
with the cover glass. We observed the super white light
(b)
Fig. 2 Laser processing pattern and diffraction pattern
(a) Phase contrast microscope image,
(b) Temperature tolerance check by diffraction pattern
Figure 2(b) shows the diffraction light image. The hightemperature testing of the sample was heated in the vacuum
bell jar, and the change was measured in the contrast of the
diffraction light image before and after heating. As a result
of no change in the contrast of the diffraction ray after
overheating of 950°C and 1 h, it was confirmed that this
processing had high temperature tolerance.
2.2 Search for the optimum conditions
The disorder of the diffraction pattern of Fig. 2(b)
originates in the laser beam machining shape. Therefore,
the search for the best laser optical conditions is as follows.
Figure 3 shows the change in the processing shape by the
difference of the pulse energy of the laser. As for the energy
of the light used for the processing from this result, it has
been understood that about 1μJ is best.
Fig. 3 The change in the processing shape by the difference of the pulse energy of the laser
100
82
JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol. 5, No. 1, 2010
it is necessary the mask for exposure matched to the characteristic wave length. FBG of arbitrary characteristic wave
length can be made only from changing the moving speed
of the sample stage in this point by point method.
Figure 6 shows the reflected spectrum of the optical fiber in which the FBG structure of three wavelength is written. Three wavelength is 1543, 1563, 1583nm, and it processes in the place where 200mm interval is different. In the
processing place of each part, the length of 400 points and
the total processing is about 600μm. The FWMH wavelength of the FBG reflection spectrum is 2 nm. We can
measure about 40 points if it seems that the gain region of
the measurement source of light is 80 nm [11]. The cause
of broad peak is Fresnel reflection from the side of the fiber
edge, and spectrum of the white light source used for the
measurement is shown.
generated when processing optical fiber and optimized the
laser light irradiation. The generated white light reaches the
roller end face through the fiber if the irradiation is done in
the core. White light doesn't spread if the core is removed
and the irradiation is done on a clad inside. The signal
strength is monitored with the oscilloscope by setting up
the photo-multiplier in the roller end face of the fiber. The
dichroic filter that suppresses the light of the processed
wavelength is set up on the fiber edge side, and only the
white light caused as a result of the processing is entered
into the photo-multiplier. Whether it is processed from
strength of the generated white light to the core of the fiber
by these methods can be confirmed. It is possible to construct at a low price compared with the method of using the
spectroscope, and it is possible to execute it even by the
processing use of high repetition rate laser. The specimen
support that maintains the optical fiber was moved with a
stepping motor stage using a harmonic geared drive. Once
the closed loop control is done, the sample stage was driven by an accuracy of 10 nm or less.
1.40E-06
1.20E-06
Reflectivity
1.00E-06
2.4 Evaluation of reflection wavelength characteristic
and heat tolerance
An evaluation of characteristics of processed FBG has
gone to measure the reflected spectrum. White light source
was connected with FBG through the circulator, and the
reflected light was measured with the spectroscope.
Figure 5 shows the result of doing the heating examination of FBG. The processing interval is 1590 nm, and this
corresponds to the third Bragg wavelength. The processing
part is 50 points, and the total processing length is about
80μm. The change in reflectivity was seen from 1543 nm
on the long-wavelength side as a result of subjecting this
sample to the heating examination for 600°C and 24 hour,
and comparing the reflected spectra before and after the
temperature rise. However, substantial change was not seen
in the reflectivity at about 1538 nm, which was the designed wavelength, and the FBG structure was maintained
to the extent that its practical use was confirmed.
5.0E-03
Reflectivity
2.00E-07
0.00E+00
1520
1580
1600
1620
3. Conclusion
Femtosecond pulse laser processing could fabricate
grating structures in a quartz disc and a fiber core. In the
case of quartz disc, it seemed that the grating structure was
free form degradation at 950 °C by the diffraction pattern
check. In addition of index matching liquid for a optical
fiber, a FBG was successfully fabricated. Although the
FBG was confirmed to be heatproof up to 600°C by hightemperature testing, the peak shift on reflection spectra of
the FBG was slightly observed. Multiple FBG with 20 nm
wavelength separation was demonstrated. The multiple
FBG fabricated by ultrafast laser processing can work as
heat-resistant strain sensors. Combining them with a tunable fiber laser, we are going to demonstrate the statesurveillance or structural health-monitoring for seismic
safety on nuclear power plants.
1.0E-03
1540
1545
Wavelength / nm
1560
Fig. 6 Spectrum of FBG that writes three wavelength
2.0E-03
1535
1540
Wavelength /nm
3.0E-03
0.0E+00
1530
6.00E-07
4.00E-07
Before heating
After heating
4.0E-03
8.00E-07
Acknowledgement
The authors wish to thank Mr. Motoo Doi for his continuous effort in research planning and Mr. Takashi Masuzumi for his technical assistants in heating test on the fabricated FBG. And the authors also thank Dr. Koichi Saruta
and Dr. Kazuyuki Tsukimori for valuable discussions in
seismic safety and advanced maintenance about Fast
Breeder Reactors.
1550
Fig. 5 Comparison of FBG spectra before and after heating
2.5 Multiplexing of FBG processing wavelength
A FBG sensor system has the advantage that many can
measure points. It is necessary to multiplex the characteristic wave length for that. At the UV light exposure method,
101
83
JLMN-Journal of Laser Micro/Nanoengineering Vol. 5, No. 1, 2010
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(Received: October 13, 2009, Accepted: February 1, 2010)
102
84
6.実験室整備状況
85
86
実験装置機器リスト(Ⅰ)
・装置名:伝熱管補修開発装置
レーザー加工機は機械製作の分野で幅広く使われていますが、ここにご紹介
する伝熱管検査補修装置は、全く新しい利用法を開拓するものです。即ち、配
管の内部に挿入し、配管内壁の欠陥を渦電流により探傷し、その欠陥をレーザ
ー溶接で溶融することで亀裂の進展を防止する装置です。レーザー出力を上げ
れば配管内壁からの突合せ溶接が可能となります。
仕
様
金属あるいはプラスティック円筒配管の補修と溶接接続
・ファイバーレーザーを使用
・波長:1070nm
・出力 300W(1kW)入力が可能
・連続発振
・直線運動と回転運動を独立に制御
・渦電流探傷(ECT装置)併用した補修テストが可能
87
実験装置機器リスト(Ⅱ)
・装置名:1TWフェムト秒レーザーシステム
超短パルスレーザーはこれまでは理科学分野での利用が主でしたが、近年、
シリコンウエハやサファイヤ基板のダイシングを目的とした専用レーザー加
工機が市販されています。しかし、その産業分野は未だ開拓途上です。現在、
1TWレーザーシステムを利用して、電界蒸発の促進や機械加工層の蒸発除去
などの原子力分野での応用をベースにして、光ファイバコア内の回折格子製作
などの透明媒質内部加工技術を高めています。
仕
様
光ファイバーへのFBG加工、材料表面への微細加工等
・波長:800nm
・パルス幅:50 フェムト秒
・出力:50mJ
・繰返し数:10Hz
(改造後)
上記仕様に加え下記が付加される。
・50フェムト秒、出力:約 1mJ、繰返し数:1kHzで発生
88
実験装置機器リスト(Ⅲ)
・装置名:Q スウィッチ Nd:YAG レーザー装置
Q スウィッチ Nd:YAG レーザーは、パルスレーザー加工機として幅広く使
われています。基本波(1.064nm)と第 2 高調波(532nm)の両波長を出力さ
せることができます。
精密穴空け加工の他、水中で金属表面に集光することで圧力波を発生させる
ことができ、応力腐食割れの防止効果のあるレーザーピーニングと呼ぶ表面改
質技術に利用できます。また、色素レーザーや非線形結晶を更に追加すること
で、様々な波長を発生させることができます。
仕
様
精密加工、表面改質加工に使用可能
・波
長:1.064nm(基本波)、532nm(第 2 高調波)
・パルス幅:約 5nsec
・出
力:700mJ(1.064nm)、300mJ(532nm)
・繰返し数:10Hz
89
実験装置機器リスト(Ⅳ)
・装置名:胎児外科治療装置
止血を必要とする血管(双胎間輸血症候群の場合など)に対して、
非接触で内視鏡的レーザー照射を行い、同時にレーザードップラー血
流計測による止血の定量的評価が可能です。
装置開発後、動物実験をへて臨床段階への準備を進めています。
仕
様
複合型光ファイバー装置により画像を見ながらレーザー
の照射が可能
・患部の血流計測機能
・患部とファイバー端面の距離計測機能
・一定照射出力の制御
・画像拡張の機能
90
実験装置機器リスト(Ⅴ)
・装置名:膵臓内観察装置
膵臓などの X 線レントゲンでは診断が困難な臓器にたいして、低侵襲で
観察を行い患部の確定診断に使用することが可能です。
極細径のファイバースコープを使用しているため、膵臓の膵管入口の乳
頭部を傷つけることなく診断することができます。
仕
様
臓器内部に低侵襲で挿入可。観察のみ。
・無停電電源装置搭載
・ファイバー外径 0.8mm
・カテーテル(9Fr)に挿入可能
・膵管内に挿入可能
91
(独)日本原子力研究開発機構
敦賀本部 レーザー共同研究所
〒914-8585
福井県敦賀市木崎 65-20 電話 (0770)23-3021(代表)
ホームページ: http://www.jaea.go.jp/04/turuga/index.html
2010.11.22
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