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計 従 文 京 細 ヒ - Institute for Integrated Cell
文部科学省 世界トップレベル研究拠点(WPI)プログラム 2011 年 12 月 京都大学 物質−細胞統合システム拠点 世界トップレベル研究拠点プログラムに採択、京都大学に設立 文 中辻 憲夫 iCeMS 拠点長 組織:真に国際的な研究拠点を目指して 計 部科学省が「目に見える研究拠点」の形成を目指し、①世界最 高レベルの研究水準、②融合領域の創出、③国際的な研究環境 の充実、④研究組織の改革を要件とした、世界トップレベル研究拠点 274 名。うち研究者 174 名(外国人 31%、女性 27%)、研究支援員 70 名、事 務 30 名 ※2011 年 3 月 【PI】Konstantin Agladze、 Yong Chen、原田 慶恵、橋田 充、John Heuser、柊 卓 志、今 堀 博、見 学 美 (WPI)プログラムを 2007 年に開始しました。 根子、木曽真、北川進、楠見明弘、中辻憲夫、杉山弘、高野幹夫、田中耕一郎、 平均 14 億円/年を 10 ∼ 15 年にわたって支援、5 年ごとに評価を 植 田 和 光、上 杉 志 成、山 中 伸 弥 【iCeMS 京 都 フ ェ ロ ー(若 手 PI)】Peter 実施し、①世界トップレベルの主任研究者(PI)10 ∼ 20 名、②総勢 Carlton、Ziya Kalay、Franklin Kim、村上達也、山本拓也 【他の研究グ 200 名、③研究者のうち常に 30% 以上は外国人、といった人員構成 ループ】鈴木健一(NCBS-inStem サテライトラボ)、仙石慎太郎(イノベー を「目に見える研究拠点」のイメージとしています。 ションマネジメント)、加藤和人(科学コミュニケーション) 京 従 都大学の物質−細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス) は WPI プログラムに採択された国内 6 拠点の一つです。初代 来の発想に捉われず、①拠点長による迅速な意思決定、②英語の公用 語化、③オープンオフィスと共用実験室の整備、④外国人 / 女性研究 者への強力な支援、⑤iCeMS 京都フェロー(若手 PI)ポストの創設、⑥若手 拠点長の 中辻憲夫教授は日本で初めてヒト胚性幹(ES)細胞株を樹 研究者海外派遣プログラムによる発信型国際化の推進、といった運営・取 立、分配体制を確立し、ES/iPS 細胞の創薬活用をリードしています。 り組みを行っています。また、科学者には最先端の科学技術を正しくバラ ンス良く社会に伝える能力に加え、科学インテグリティを高く保持するこ 研究領域と目標 とが求められています。iCeMS では研究者の科学コミュニケーション能力 iCeMS の研究目標は、 細胞科学と物質科学を統合した、 新たな学際領域の創出です。 細 と社会リテラシーを高め、次世代を担う人材育成を重視しています。 胞や人工物質の中に存在する多分子構造 の制御メカニズムを解明することで「新 たな幹細胞科学・技術(ES/iPS 細胞など)」や「新 たなメゾ科学・技術」を発展させ、医学・創薬・環境・ 物質科学と細胞科学を統合した新たな学際領域 産業に貢献します。 医学・創薬・環境・産業への貢献 細胞膜構造・機能 幹細胞科学・技術では、①iPS 細胞作成におけ る、化合物を用いた初期化(リプログラミング)、 新たな 新たな 幹細胞科学・技術 メゾ科学・技術 (ES/iPS 細胞など) (多孔性材料など) ②幹細胞研究における化学プローブ、③化合物や 生体機能化合物・ 材料の細胞内送達 ▸ 生体機能化合物・材料によるイオンチャネル / トランスポーター / レセプター制御 ▸ 外部信号による制御 人工物質による ES/iPS 細胞の増殖と分化の制 御、④ア ル ツ ハ イ マ ー 等 の 病 態 解 明 の た め の、 ES/iPS 細胞による疾患モデルの作成、等の研究 を進めます。 細胞科学と物質科学の統合 メゾ科学・技術では、主に数 nm から数百 nm の中間領域における生命現象や、機能性結晶内の クロマチン構造・機能 分子の協同的な動きを調べます。例えば、①細胞 ▸ 生体機能化合物・材料による遺伝子制御 内の多分子構造体を捉えるイメージング技術の開 化学 細胞生物学 発、②CO2 や水素などを効率よく分離・吸着・変 換する物質(多孔性材料など)の創出、③ 人工マ 細胞環境構造・機能 テリアルと生きた細胞の統合、④物質や細胞内で 物理学 国内外ネットワークの構築:サテライト、連携機関 ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ▸ ナノ / メゾ / マイクロ加工材料と生体機能分子 起こるメゾ領域の現象の物理理論の確立、等です。 岐阜大学サテライト インド幹細胞・再生医学研究所(inStem) ジャワハラル・ネルー先端科学研究センター(JNCASR) マックス・プランク分子細胞生物学・遺伝学研究所(MPI-CBG) モスクワ物理工科大学(MIPT) タタ基礎科学研究所インド国立生命科学研究センター(NCBS) アメリカ国立衛生研究所再生医療センター(NIH CRM) 浦項工科大学校先端材料科学研究科(POSTECH AMS) パデュー大学 基礎・応用膜科学センター(PUBAMS) 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(CDB) ソウル国立大学メディシナルバイオコンバージェンス研究所 エジンバラ大学 医学研究評議会(MRC)再生医療センター(CRM) UCLA カリフォルニア・ナノシステム研究所(CNSI) ケンブリッジ大学ウェルカム・トラスト幹細胞研究センター(CSCR) 北川 進 iCeMS 副拠点長 ヒト ES 細胞 センターの設置と発展:CiRA、CeMI ヒ ト人工多能性幹(iPS)細胞の作製成功を 2007 年 11 月に発表し た 山 中 伸 弥 教 授 を セ ン タ ー 長 と す る iPS 細 胞 研 究 セ ン タ ー を、 2008 年 1 月に iCeMS 内に設置しました。2010 年 4 月、同センターは iPS 細胞の医療応用を目指す京都大学の附置研究所として改組され、iPS 細胞研究所(CiRA=サイラ) (初代所長:山中教授)が設立されました。iPS 細胞の基礎研究については、今までどおり iCeMS で主として遂行され、両 部局は密接な連携の下で運営されます。 2009 年 3 月にはメゾ空間でのイメージングと操作法の開発・応用を行 う機関として、楠見明弘教授をセンター長とするメゾバイオ 1 分子イメー ジングセンター(CeMI)を設置しました。そこで開発される画像化技術を 世界に提供し、共同研究を通して、1分子イメージングとテラヘルツ分光 の方法論と応用法を確立します。 ヒト iPS 細胞 Copyright © 2011 Institute for Integrated Cell-Material Sciences (iCeMS), Kyoto University 山中 伸弥 CiRA 所長 iCeMS 教授 www.icem s. k yot o-u . a c . j p