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知的財産を活用したオープンな組 織間関係の構築
2014/5/22 No 4 2014.5.23 知的財産を活用したオープンな組 織間関係の構築 No 4 2014.5.23 モデル Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ 目的 実施権確保 技術独占 ライセンス アライアンス セミオープン連携 オープン オープンの度合い ニュートラル プロプラエタリ― タイプ バリエーション オープン ダイアド クロスライセンス ストレートライセン ス アライアンス クアルコム、イン テレクチュアルベ ンチャーズ、 TOTOの光触媒ラ イセンス事業 ハイテクベン チャーの大企業と の連携、光触媒 塗料の合弁企 業、ホンダの中国 企業との提携 ネットワーク コミュニティー アライアンスの重 畳、知財プール、 コピーレフト、コモ 研究開発コンソシ ンズ アム 模式図(イメージ、 赤は権利者、青は 何らか排他以外の 関係性を構築して 影響を及ぼそうとす る相手) 事例 中小企業、後発 参入者 製薬メーカー・日 亜化学の青色 LED事業の初期、 グローバルニッチ トップ中小企業 Toshiya Watanabe スマートグリッド ベンチャーのアラ GPLライセンス、 イアンス、コンセ エコパテントコモ ンサス標準、研究 ンズ 開発コンソシアム 2 1 2014/5/22 No 4 2014.5.23 サンプル企業が形成したネットワーク 多くの提携関係を構築している企業もあれば、提携関係が観察されていない企業もある。 3 No 4 2014.5.23 標準の種類 ①デファクト標準(de fact standard) (例)Windows “de fact”はフランス語の「事実上の」の意 実質標準 実質的に国際市場で採用しているいわゆる「世界標準」。法 的根拠はないが市場での競争力で勝ち抜いた標準。 ②フォーラム標準 関心のある企業などが集まって結成された“フォーラム”が中 心となって作成された標準。 公的ではないが、“デジュール標準”のような開かれた手続き を持つ。先端技術分野の標準を作成する場合によく利用される。 ③デジュール標準(de jure standard) “de jure”はフランス語の「法にあった」、「法律上で正式の」 の意。公的標準。 公的な機関で明文化され公開された手続きによって作成さ れた標準(JIS,ISO,IEC等)。 (例)Blue Tooth 無線通信で接続 (例)写真フイルム感度 ISO100 ISO400 : 4 2 2014/5/22 No 4 2014.5.23 標準と知的財産の関係が深化 標準化団体で開示された特許の累積数 標準の実装には、多数の特許権者が持つ多数の特許が必要。 5 No 4 2014.5.23 パテントプールの組成 パテントプールの基本的な仕組み Licensor Licensee A X B Licensing Company C パテントプールが設立されるまで 標準策定開始 標準策定終了 Y 標準の実施に必要不可欠な 特許の調査 Z 「必須特許」の選定 D the flow of Patent License ライセンス業務開始 the flow of Royalty Payment 6 3 2014/5/22 No 4 2014.5.23 パテントプールで多用される分割出願 「特許の数を増やせる」分割出願のイメージ図 本研究における2つの特許の区別 分割出願に含まれる発明は 大元出願に既に含まれている 大元出願 大元出願 ⇒ 研究開発活動の成果 分割出願 分割出願 ⇒ 特許活動の成果 7 No 4 2014.5.23 標準化における企業の研究開発活動と特許活動 DVD標準化における必須特許の出願年推移 研究開発活動 標準化と並行して 標準に必須となる技術を開発 特許活動 標準策定後に 分割出願で必須特許数を増加 8 4 2014/5/22 No 4 2014.5.23 局所探索(自社・必須)とパイオニア的 発明割合の各社傾向 9 No 4 2014.5.23 内部資源 組織内で形成された 知的財産 権 知的財産権の組織外 での利用の許諾 内部利用 外部利用 知的財産権の組織 内への取り込み 組織外での知的財産 権の発展と結合 外部資源 Toshiya Watanabe 10 5 2014/5/22 No 4 2014.5.23 ■コミュニティー 特許を使って不特定多数の企業 に働きかける Toshiya Watanabe No 4 11 2014.5.23 フリーソフトウエア運動とオープンソー スソフトウエア • 1971年にハーバード大学に入学し、MITの AI研のプ ログラマとなった。 • 1974年に物理学の学位を取得しMITの大学院に入 学するが学位取得には至らなかった。 • フリーソフト運動を本格化させるためにMITを退職 • 1985年にはGNU宣言(The GNU Manifesto)を発表し、 同年10月に非営利団体の フリーソフトウエア財団 (Free Software Foundation:FSF) を創設しGNUプロ ジェクトを開始 GNU宣言においては“GNU, which stands for Gnu's Not Unix, is the name for the complete Unix-compatible software system which I am writing so that I can give it away free to everyone who can use it.”と表現されている。 6 2014/5/22 No 4 2014.5.23 GNU GPL(General Public License) • 自由なソフトウエアを実現するためには、単 にソフトウエアをパブリックドメインに開放す ればよいということにはならない • 自由なソフトウエアを利用する者がそのソフ トウエアを改良されたものを管理し制約する ことを許さない仕組が必要。 • GNU GPLはこの目的をライセンス契約の形で 実現しようとしたものである。 Toshiya Watanabe No 4 13 2014.5.23 GNU GPL(General Public License) • 、「あなたの権利を守るため,他者が上記のあなたの 権利を否定したり,権利の放棄を要求することを防ぐ 必要があります。そのために,あなたがソフトウェアの 複製物を配付または改変する場合,あなたには一定 の責任が発生します。それは,他者の自由を尊重す るという責任です。例えば,本許諾書が適用されるプ ログラムの複製物を配付する場合,無償・有償に関わ らず,あなたは複製物の受領者に,あなたが受け取っ たのと同じ自由を承継しなければなりません。あなた は,彼らもまた,ソースコードを受領するか後から入手 できることを保証しなければなりません。そしてあなた は,彼らがこれらの権利について知ることができるよう 本許諾書の条項を彼らに明示しなければなりません」 GNU GPLv3の日本語版、FSFより2007 年6 月29 日に発行されたGNU GPL v3 は独立行政 法人情報処理推進機構によって公開されている。 7 2014/5/22 No 4 2014.5.23 コピーレフト (copyleft) • 著作権を保持したまま、二次的著作物も含めて、 著作物の利用・再配布・改変を妨げないという条 件 • これに違反した場合は、著作権に基づく権利行 使を行うというしくみ • 著作権制度を利用しながら、ユーザーを制約す るのではなく、ユーザーを制約しないようにする ための契約を考案したもの • 著作権 (copyright) に対するに対して、コピーレフ ト (copyleft) と呼ぶ。 No 4 2014.5.23 エコパテントコモンズ ■WBCSD(The World Business Council for Sustainable Development:持続可能な開発 のための世界経済人会議)が主催し、IBM、 ノキア、ピツニーボウズおよびソニーとともに 2008年1月に設立した ■環境保護に貢献する特許を開放し、共用資 産として活用するためのイニシアティブ ■同9月には、ボッシュ、デュポン、ゼロックス が新たに参加。2009年にはリコーと大成建 設が参加 Toshiya Watanabe 16 8 2014/5/22 No 4 2014.5.23 エコパテントコモンズにおける注目すべき条項 http://www.wbcsd.org/web/projects/ecopatent/EcoPatentCommons-QA-Japanese.pdf より The Eco-Patent Commons, launched by IBM, Nokia, Pitney Bowes and Sony in partnership with the WBCSD, was founded on the commitment that anyone who wants to bring environmental benefits to market can use these patents • 自社の戦略上重要な特許に関しては、これを開放する必要がない • 環境破壊につながる態様での実施に対しては権利不行使宣言が適用さ れない。 • 特許を開放した権利者に対して他社が特許権侵害訴訟を提起した場合 に、権利者が防御的終了条項に基づいて、権利不行使の宣言を終了さ せることができる。 ①第三者(非開放者)に対して。 ②特許開放した他の特許権者が、他の開放特許権者に対して権利行使を してきた場合、権利行使に用いられた特許権の主分類がエコ・パテントコ モンズ分類表に含まれている場合。 Toshiya Watanabe No 4 17 2014.5.23 内部資源 組織内で形成された 知的財産 権 知的財産権の組織外 での利用の許諾 内部利用 ①知的財産権の組織内 への取り込み(インバウ ンド)、②自社の知的財 産権の活用促進(アウト バウンド) 外部利用 組織外での知的財産 権の発展と結合 外部資源 Toshiya Watanabe 18 9 2014/5/22 No 4 2014.5.23 オープンな知財マネジメント • オープンイノベーションのため、自社 に好都合なビジネスエコシステムを 知財を使って実現する Toshiya Watanabe 19 No 4 2014.5.23 市場やシステムの規模 連動している市場 (またはシステム) 市場やシステムの規模 Toshiya Watanabe オープン 例) •携帯OSと検索連動広告 •携帯電話と基地局 •パソコンマザーボードと MPU •LINAXとIBMシステム •DVD特許ライセンスと DVD製造販売 プロプラエタリー 20 10 2014/5/22 No 4 2014.5.23 内部資源 組織内で形成された 知的財産 権 市場やシステムの規模 知的財産権の組織外 での利用の許諾 内部利用 外部利用 知的財産権の組織 内への取り込み、 組織外での知的財産 権の発展と結合 外部資源 知財プール、知財コモンズ 連動している市場 (またはシステム) 市場やシステムの規模 プロプラエタリー 21 Toshiya Watanabe No 4 2014.5.23 オープンとプロプラエタリーの異なる知財マネジ メント オープン プロプラエタリー クローズ しばしばデザイ ンブランド戦略 とのリンク 無償開放、コモンズ 訴訟 プール、コンソシアム 高値の知財取引 アライアンス ・・・・・・・・ ライセンス 収益化 しばしば新興国 との連携戦略 イノベーション Toshiya Watanabe 22 11 2014/5/22 No 4 2014.5.23 知財人材育成 No 4 By Toshiya Watanabe 2014.5.23 申請書当初からの本プログラムでの専門能力の概念 「知識」の創出 研究開発 知財創造マネジメント 権利化 知的財産 権利化マネジメント 活用 紛争処理 事業 紛争 知財活用 知財法務 ・訴訟実務→弁護士 ・研究計画 ・知財出願 ・ライセンシング ・秘密保持 ・知財権利化 ・知財マーケティング ・研究アライアンス計画 ・知財調査 ・アントレプレナーシップ論 ・共同研究契約 ・産業知識マネジメント ・産学連携論 ・国際出願戦略 ・知的資産マネジメント ・ライセンシングポリシー ・経理/人事/営業 ・民事法一般・訴訟法 ・知的財産法 特許法 営業標識法 不正競争法 著作権法 ・独占禁止法 ・紛争予防 ・企業における知財戦略マネジャー ・ベンチャー企業のCTO ・技術移転ライセンスアソシエイト(産学連携人材) ・学際領域の知財研究者 ・高度専門的な弁理士・弁護士 ・知財行政職 先端研知財人材育成マネジメントチーム 24 先端知財マネジメント人財育成ユニット 12 2014/5/22 No 4 By Toshiya Watanabe 2014.5.23 申請書当初からの本プログラムでの専門能力の概念 「知識」の創出 研究開発 権利化 知的財産 知財創造マネジメント 権利化マネジメント 活用 紛争処理 事業 紛争 知財活用 知財法務 縦串の ・訴訟実務→弁護士 ・ライセンシング 専門職 横串の知財マネジメント専門職(弁理士も育成対象者外ではな ・民事法一般・訴訟法 ・知財マーケティング い) ・知財権利化 ・研究計画 ・知財出願 ・秘密保持 ・研究アライアンス計画 もともと ・共同研究契約 の専門 ・知財調査 ・アントレプレナーシップ論 ・産業知識マネジメント たとえば ・産学連携論 ・国際出願戦略 経営学 ・知的資産マネジメント ・ライセンシングポリシー ・経理/人事/営業 ・知的財産法 特許法 営業標識法 不正競争法 著作権法 ・独占禁止法 ・紛争予防 ・企業における知財戦略マネジャー ・ベンチャー企業のCTO ・技術移転ライセンスアソシエイト(産学連携人材) ・学際領域の知財研究者 ・高度専門的な弁理士・弁護士 ・知財行政職 先端研知財人材育成マネジメントチーム No 4 25 先端知財マネジメント人財育成ユニット 2014.5.23 知財人財 • 専門性 + 戦略性 • 学際領域の知識とスキル • 国際性と各国制度 • 知財コミュニティーの存在 13 2014/5/22 No 4 2014.5.23 資格と教育 • 弁理士 • 弁護士 • 知的財産国家資格検定 http://www.kenteiinfo-ip-edu.org/ • 知的財産の専門職修士 http://most.tus.ac.jp/mip/ No 4 2014.5.23 学会・専門職団体 • 一般社団法人日本知財学会 https://www.ipaj.org/ • 知的財産教育研究・専門職大学院協議会 • http://www.jauip.org/index.html • 日本知的財産協会 • http://www.jipa.or.jp/ • 日本ライセンス協会 • http://www.lesj.org/contents/japanese/ • 大学技術移転協議会 • http://unitt.jp/ 14 2014/5/22 JICA IP Training Program (MEXICO) at Kyoto 2013.12.10 UNITT: The Japan Association of University Intellectual Property and Technology Management http://unitt.jp/en Toshiya Watanabe JICA IP Training Program (MEXICO) at Kyoto 29 2013.12.10 JAUIP(Japan Association of University for Intellectual Property Education and Research) http://www.jauip.org/index_e.html Toshiya Watanabe 30 15 2014/5/22 JICA IP Training Program (MEXICO) at Kyoto 2013.12.10 IPAJ : Intellectual Property Association of Japan http://www.ipaj.org/index_e.html Toshiya Watanabe 31 16