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高浜原発3号機の停止作業開始、仮処分決定受け TBS系(JNN) 2016

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高浜原発3号機の停止作業開始、仮処分決定受け TBS系(JNN) 2016
高浜原発3号機の停止作業開始、仮処分決定受け TBS系(JNN) 2016年3月10日(木) 12時34分
福井県の高浜
原発3号機と4号機について、大津地方裁判所が運転差し止めを命じた仮処分決定を出したことを受け、関西電力は、10
日午前10時から3号機の停止作業を始めました。高浜原発3、4号機をめぐっては、滋賀県内の住民らの運転差し止めの
申し立てに対し、9日、大津地裁が「福島原発事故を踏まえた緊急時の対応や津波対策、避難計画について疑問が残る」
などとして、関電に運転差し止めを命じました。「当社の主張を裁判所に理解いただけず、極めて遺憾であると考えていまし
て、到底承服できるものではない」(関西電力の会見) 決定を受け、関電は、稼働中の3号機を停止させる作業を午前10
時から始めていて、午後8時ごろには運転が停止するとしています。一方、稼働中の原発の運転差し止めを命じた初めて
の司法判断に、地元の住民は複雑です。「原電(原子力発電所)様様です。待ってます。稼働する日を」(高浜町民)
「地元が黙ってて不思議。一番我々が(運転停止を)言わないといけない」(高浜町民)
関電は運転差し止めの決定に対
し、速やかに不服申し立ての手続きを行うとしています。
2008年「15m超津波試算」 東電 非公開の内部資料入手 TBS系(JNN) 2016年3月10日(木) 12時33分11日で5
年を迎える東京電力・福島第一原発の事故。JNNは、事故が起きる3年前に、東電社内で「15.7メートルの津波」が来ると
試算していた非公開の内部資料を入手しました。東電の旧経営陣3人は先月、大津波が予見できたにもかかわらず、注意
義務を怠り、原発事故を引き起こしたなどとして、業務上過失致死傷の罪で強制起訴されました。東電は、これまで大津波
を「想定外だった」などと説明していますが、JNNは、事故が起きる3年前の2008年に、「高さ15.7メートル」の津波が来る
という試算結果が記された東電の内部資料を入手しました。津波のシミュレーションも記されています。また、職員向けの資
料には「津波対策は不可避」とも記されていました。Q.津波の想定はされていたのに対策を取らなかったのでは? 「これ
から裁判になりますので、意見を申し上げるのは控えたいと思います」(計算の報告を受けていた 東京電力 武藤栄元副
社長 7日) 東電は、「社内で検討する目的で作成された一資料」としています。今夜のNEWS23スペシャルで、さらに詳
しくお伝えします。
新規制基準、見直さず=菅官房長官 時事通信 2016年3月10日(木) 12時28分菅義偉官房長官は10日午前の記者
会見で、大津地裁による関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めの仮処分決定をめぐり、原子力規制委員会
の新規制基準を見直す可能性について、「今のところはない」と否定した。
また、菅長官は「専門的見地から十分時間を
かけて、最高水準と言われる厳しい規制基準に適合すると判断したもので、その判断を尊重したい」と語った。
<高浜原発
運転差し止め>
青森県内の反応は… デーリー東北新聞社 2016年3月10日(木) 11時30分
大津地
裁が9日に命じた仮処分決定は、原子力規制委員会の新規制基準適合性審査に合格し、既に再稼働している原発を止め
るという全国初のケースとなった。今回の司法判断は、政府が「世界一厳しい」とする規制委の審査を真っ向から否定する
格好となっただけに、青森県内の電力関係者や県関係者は困惑を隠せない様子だ。一方、反核燃団体は「正しい判断だ」
と評価し、再稼働や運転を禁じる司法判断が全国的に広がりを見せることに期待感を示した。県内で規制委の適合性審査
を受ける原子力施設の電力関係者は「関西電力はしっかりと説明し、早期に稼働させてほしい」と強調。県の関係者は「どこ
まで技術的な視点で判断がされたのか分からない」と困惑した様子だった。県の八戸良城エネルギー総合対策局長は個
別の司法判断へのコメントは差し控える―とした上で「県内の原子力施設については、規制委の安全確認が大前提であり、
審査の状況を注視していきたい」と述べた。一方、県内の反核燃団体は画期的な判断と評価した。核燃サイクル阻止1万人
訴訟原告団の山田清彦事務局長は「決定理由には避難態勢の不備も含まれており、裁判所は極めてまともな判断をした。
現行の原子力防災は実効性に疑問がある」と指摘。「原発停止の決定は大きな一歩であり、今後、全国に動きが広がるの
を期待したい」と述べた。
<高浜差し止め>東北「司法が行政の暴走止めた」 河北新報 2016年3月10日(木) 10時28分
関西電力高浜原
発3、4号機の運転を差し止めた大津地裁決定は、福島第1原発事故被害の甚大さに鑑み、原子力規制委員会の審査に合
格するだけでは不十分との認識を示した。事故被災地と新規制基準適合性審査を受ける2原発を抱える東北の関係者らは、
地裁決定にさまざまな表情を見せた。福島県浪江町の無職末永清江さん(72)は「全国で福島の事故を振り返るきっかけに
なってほしい」と語る。原発事故後、避難先を転々とし、今も福島県桑折町の仮設住宅で暮らす。「ひとたび事故が起きれ
ば終わりの見えない被害が続く。福島以外では忘れられている」。末永さんは避難生活すら解消されない中、全国で相次
いだ原発の再稼働に不快感を示した。地裁決定は、原発事故の原因が特定されていない点も重視した。浪江町の馬場有
町長は「原因究明と事故を教訓とした安全性が確保できていない状態での再稼働には疑問がある。司法手続きを注視して
いきたい」とコメントした。東北電力は女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)と東通原発1号機(青森県東通村)の再稼働
に向け審査を受けている。「女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション」の篠原弘典世話人(68)は「司法が行政の
暴走を止めた。原発の危険性への共通認識が司法にも広がってきた」と語った。女川原発から30キロ圏の宮城県美里町。
前町長で、原発再稼働の判断を立地自治体以外にも広げるべきだと主張してきた佐々木功悦県議は、今回の決定が原発
から70キロ圏の住民の訴えを認めたことを重視し「司法が行政の不備を補った素晴らしい判断」と歓迎した。原発の早期再
稼働を求める東通村の越善靖夫村長は「今後の推移を注意深く見守っていきたい」と言葉少なだった。東北電は「決定内
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容を詳細に把握しておらずコメントできない」としている。
高浜原発3号機、停止作業開始…仮処分決定受け 読売新聞 2016年3月10日(木) 10時19分関西電力高浜原子力
発電所3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた大津地裁の仮処分決定を受け、関電は10日午前、運転中の3
号機(出力87万キロ・ワット)を停止する作業を始めた。司法判断によって運転中の原発が停止するのは初めて。豊松秀己
副社長が約200人の社員らを前に、「地元に心配をかけないように安全最優先で作業に当たってほしい」と訓示。午前10
時から核分裂反応を抑える制御棒を原子炉に挿入する作業に取りかかった。徐々に出力を下げ、原子炉は午後8時頃に
停止する見通し。停止期間が長引く場合は、安全のために核燃料を取り出す可能性もあるという。関電は仮処分決定を不
服として、決定の取り消しを求める保全異議と、決定の効力を一時的に止める執行停止を大津地裁に申し立てる方針。3、
4号機は今年1、2月に再稼働したばかり。4号機は2月末に原子炉が自動停止するトラブルが起きたため、現在は稼働して
いない。3、4号機とも昨年、再稼働に必要な原子力規制委員会の安全審査に合格し、福井県と高浜町の地元同意も得て
いる。仮に、今後、仮処分決定が覆り、再び稼働させる場合、福井県の西川一誠知事は9日夜、報道陣の取材に「司法と行
政の判断は別。我々は必要な判断は絶えずしている」と述べ、改めての地元同意は不要との認識を示した。
原発依存脱却訴え
小泉元首相、福島で講演 福島民報 2016年3月10日(木) 9時21分小泉純一郎元首相は9日、福
島市公会堂で講演した。「原発は安全第一から収益第一になってしまった」と原発再稼働を進める政府の動きを批判し、原
発依存からの脱却と再生可能エネルギーへの転換の必要性を訴えた。小泉元首相は東京電力福島第一原発事故で多額
の廃炉費用が掛かる現状などを踏まえ、「安全でコストが安いというのは全部うそ」と述べた。その上で、原発に頼らなくても
再生可能エネルギーで経済成長を進められることなどを強調し、「福島は原発ゼロを推進している。この動きを全国に広げ
ていくことが必要だ」と語った。小泉元首相は一般財団法人「ふくしま自然エネルギー基金」(代表理事・佐藤弥右衛門会津
電力社長)の設立シンポジウムで講演した。約900人が参加した。赤坂憲雄県立博物館長らによるパネルディスカッション
も行われた。小泉元首相は9日、講演後に記者団の取材に応じた。福島第二原発の廃炉について「政治家が全て判断す
べきこと」との見解を示した。
基準超検体初のゼロ
魚介類の放射性物質検査
原発20キロ圏内 福島民報 2016年3月10日(木) 9時15分
東京電力は9日、福島第一原発の半径20キロ圏内で実施する魚介類の放射性物質検査(昨年10月から同12月)の結果
を公表した。39種類263検体を調べ、放射性セシウムが食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える検体は
なかった。四半期ごとの調査を始めた平成24年3月以降、基準値を超える検体が出なかったのは初めて。前回公表の調
査(昨年7月から同9月)では36種類256検体を調べ、1検体が基準値を超えた。基準値超はカスザメで1キロ当たり110ベ
クレルを検出した。
里山範囲、要望を重視
森林除染方針公表
3省庁 福島民報 2016年3月10日(木) 9時14分
東京電力福島第一
原発事故に伴う森林除染をめぐり復興庁と環境省、農林水産省は9日、「里山」の除染を含めた県内の森林・林業再生に
向けた総合的な取り組みを公表した。里山の除染対象は森林内の憩いの場や日常的に人が立ち入る場所とし、地元の要
望を踏まえて具体的な範囲を決める。3省庁は里山内の遊歩道や散策道、林道、休憩所、広場、駐車場などの除染を見込
んでいる。森林除染はこれまで生活圏から20メートル以内とキャンプ場やキノコ栽培などで人が立ち入る場所に限り対象と
されていたが、今回の方針決定により実質的に対象範囲は拡大する。県内10カ所程度で展開する里山再生モデル事業
に向け復興庁と内閣府、林野庁、環境省、県による連絡会議を設置。避難区域と周辺地域からモデル地区を選定する。事
業期間は3年程度とし、除染や間伐、広葉樹林や竹林の整備などを組み合わせて実施する。効果を検証した上で、県内の
里山で再生事業を本格化させる。生活圏の森林除染範囲は三方を森林に囲まれた民家などで必要に応じて拡大する。総
合的な取り組みは3省庁による作業チーム「福島の森林・林業の再生のための関係省庁プロジェクトチーム」が東京で開い
た会合で決定した。丸川珠代環境相は「住居などの周辺に加え、地元の要望を聞いて里山など森林内の憩いの場や人が
立ち入る機会が多い場所を適切に除染する」と述べた。■「評価したい」
県森林組合連合会長
政府が新たな森林除
染の方針を示したのを受け、秋元公夫県森林組合連合会長は「対象範囲が広がり評価したい。場所によって必要な面積
が違うので、柔軟に対応してほしい」と述べた。小野和彦県農林水産部長は「市町村の要望にしっかりと耳を傾け、個々の
事情を踏まえた上できめ細やかな対策を講じるよう求める」と話した。
揺れる司法判断「何を信じれば」
住民驚き落胆、高浜運転差し止め 福井新聞ONLINE 2016年3月10日(木) 9時11
分「司法判断に翻弄(ほんろう)されている」「一体何を信じればいいのか」―。関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)
の再稼働差し止め仮処分を取り消した昨年12月の福井地裁判断からわずか2カ月。大津地裁は9日、再び運転差し止めを
命じる仮処分の決定を出した。揺れ続ける司法の判断に、福井県民や立地首長から不信の声が噴出した。「えっ、ほんま
ですか」「残念だ」―。大津地裁の仮処分決定を受け、地元高浜町民からは驚きと落胆の声が上がった。長期間、停止して
いた原発は、ようやく再稼働までこぎ着けられたところ。経済活性化に期待が高まっていた矢先の決定に、地元は大きなシ
ョックに包まれた
高浜町商工会の田中康隆会長(59)は「大津地裁は以前、仮処分の申し立てを却下していた。(新規制
基準の審査に合格し)安全対策が取られた上での再稼働だったはず。やっと経済的に先が見通せると胸をなで下ろしてい
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たのに…」と肩を落とした。無職余米(よごめ)敏子さん(72)は「電気を使う便利な生活をしているのに、運転の差し止めを求
めることは矛盾している。原発が止まって活気のなくなった町は面白くない」と将来を憂えた。原発で働く作業員が多く宿泊
するという旅館の支配人時岡明秀さん(58)は「事業者や協力企業の人たちの努力で再稼働までこぎ着けたのに、水の泡
になった。(今後の経営が)またどうなるか分からなくなった」と困惑しきりだった。一方、原発反対を訴えてきた町内外の住
民は、今回の決定をきっかけに、原発のない社会への転換を望んだ。「ふるさとを守る高浜・おおいの会」の東山幸弘代表
(69)=高浜町=は「動いている原発を止めるのは画期的なこと。裁判所は、福島第1原発事故の教訓を風化させてはいけ
ないとの思いがあったのでは」と推測。「判決をきっかけに、原発のない社会に変われば」と期待を寄せた。「再稼働後もトラ
ブルがあり、運転差し止めは当然の結果」と話すのは「若狭の原発を考える会」の木原壯林(そうりん)代表(72)=京都府。
「人間が制御しきれない原発は、これをきっかけに止めるべきだ」と訴えた。
除染基準めぐり住民と溝=根強い不安、帰還進まぬ恐れ―福島 時事通信 2016年3月10日(木) 8時4分
政府は東
京電力福島第1原発事故の避難指示解除に向けて除染を進めているが、住民との溝は深い。追加被ばく線量が年間20ミリ
シーベルト以下になることを解除基準と定める政府に対し、住民の放射能への不安は根強く、徹底した除染を求める声が
上がる。政府が長期目標とする年間1ミリシーベルトの実現を訴える意見も多く、避難指示を解除しても帰還が進まない恐
れがある。「宅地は毎時0.23マイクロシーベルトになったという数字を示してもらいたい。住民全員が安心して帰れる数字に
なってから解除すべきだ」。2月20日に福島県南相馬市で開かれた避難指示解除に向けた住民説明会。出席した50歳代
の女性が、年間1ミリを空間線量に換算した毎時0.23マイクロシーベルトまで下げるよう主張すると、会場から拍手が起きた。
政府は、同市小高地区などの避難指示区域の宅地除染が3月末に一通り終わる見通しが立ったのを受け、昨年8月末から
帰還に向けた準備宿泊を始めた。しかし、応じたのは同地区の住民の1割強に当たる約1600人だけ。説明会では住民から
の質問が除染に集中した。主婦の石田キヨ子さん(68)は「自宅の裏山は線量が下がり切っていないのに除染をしてもらえ
ない。安心して帰れない」と話す。「0.23」の起源は、2011年にさかのぼる。政府は除染目標を年間追加被ばく線量1ミリに
近づけると設定。空間線量で毎時0.23マイクロシーベルトを基準として、除染実施地域を選定した。県内では、これが「安
全基準」として浸透した。環境省は14年夏、「安全基準」の修正に乗り出す。県内4市と研究会を立ち上げ、除染の目安を空
間線量ではなく、実際の個人被ばく量に転換する考えを打ち出した。空間線量が毎時0.23マイクロシーベルトを超えてい
ても個人の年間追加被ばく線量1ミリは達成可能と説明。長期目標の「1ミリ」を変えないまま、基準を事実上緩和したが、理
解は広がらなかった。同省幹部は「現実的な方法だったが、ダブルスタンダード(二重基準)との批判を招いてしまった」と悔
やむ。政府は17年3月までに、放射線量が高い帰還困難区域を除き避難指示を解除する方針。「避難が長引くほど、住民
は戻らなくなる」(原子力災害現地対策本部)と説明するが、昨年9月に解除に踏み切った楢葉町の帰還者は住民の約6%
(2月4日現在)にとどまる。環境省は同町内の宅地約600件で追加除染をしたものの、帰還は進んでいない。同省幹部は
「住民とコミュニケーションを重ね、理解を得ていくしかない」と話す。
1000万袋超が仮置きに=汚染土解消、めど立たず―中間貯蔵、用地取得1% 時事通信 2016年3月10日(木) 8時1
分東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た福島県内の汚染土のうち、仮置き場などで保管されている量は1000万袋
(約1000万立方メートル)を超えることが分かった。同県大熊、双葉両町に建設する中間貯蔵施設への汚染土搬入は昨年3
月に始まったが、これまでに取得できた施設の用地は予定地の約1%にとどまる。除染作業が進む一方で施設建設の歩み
は遅く、仮置き場解消のめどは立っていない。福島県内の除染は、帰還困難区域を除き、各自治体が2017年3月末までの
完了を計画しており、14年度後半からピークを迎えている。国が直轄で事業を行う地域では、田村市、楢葉町、川内村、大
熊町、葛尾村、川俣町で作業が終了。市町村が主体となって行う地域でも住宅除染を終えた自治体があるなど、一定の進
展がみられる。ただ、除染が進むにつれ、仮置き場や民家の庭などの現場で保管される汚染土の量は増加の一途をたどっ
ている。環境省や福島県によると、昨年3月時点で約700万袋だった仮置き場の汚染土は、最新の統計で約1040万袋に急
増。仮置き場と現場保管の数も13万カ所近くに上る。一方、中間貯蔵施設には昨年の搬入開始以来、約4万袋が持ち込ま
れた。環境省は今年3月中には現在の試験輸送を終え、本格的な搬入への移行を目指す。しかし、建設用地の取得は補
償額の算定に想定以上の時間がかかっていることから進んでおらず、同省によると、地権者2365人のうち契約に至ったの
は2月末時点で69人だけ。施設は約16平方キロの土地に建設予定だが、取得できたのは約1%の0.2平方キロ弱にとどまる。
仮置き場などでの保管が長期化する中、南相馬市では契約期限を迎えた仮置き場の地権者の同意を得られず、代替地を
確保せざるを得ないケースも出た。各地の仮置き場の解消が進まなければ、住民の帰還への影響も懸念される。同省は中
間貯蔵施設への汚染土の搬入量を段階的に増やすとともに、用地取得を担う職員を増員するなどして作業を急ぐが、担当
者は「取得の見通しが立たない部分があり、(汚染土を)いつまでに施設に全て運び込めるとは言えない」と話している。
高浜原発運転差し止め
5分
稼働原発初の仮処分
■関電は異議申し立てへ
3号機きょう停止
大津地裁 産経新聞 2016年3月10日(木) 7時5
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを隣接する滋賀県の住民
29人が求めた仮処分で、大津地裁(山本善彦裁判長)は9日、「住民らの人格権侵害の恐れが高いにもかかわらず、関電
は安全性確保について主張、説明を尽くしていない」として運転差し止めを命じる決定を出した。決定は直ちに効力が生じ
- 3 -
るため、関電は10日、営業運転中の3号機を停止する方針。仮処分決定で運転中の原発が止まるのは全国初。関電は同
地裁に異議と執行停止を申し立てる方針だが、決定が停止するか覆らない限り、トラブルで停止中の4号機を含め運転でき
ない。関電が5月から予定していた電気料金値下げは困難な状況になった。決定は、東京電力福島第1原発事故を念頭
に、「事故が発生すれば環境破壊の及ぶ範囲はわが国を越える可能性さえあり、単に発電の効率性をもって甚大な災禍と
引き換えにすべき事情だとは言い難い」と指摘。関電に対し「事故を踏まえ、原子力規制行政がどう変化し、原発の設計・
運転のための規制がどう強化されたかを具体的に説明すべきだ」とした上で、「過酷事故対策の設計思想や外部電源に依
拠する緊急時の対応、基準地震動の策定方法に関する問題点に危惧すべき点がある。津波対策や避難計画にも疑問が
残る」とした。非常時の電源確保策についても「どこまでも完全を求めることは不可能としても、このような備えで十分であると
の社会一般の合意が形成されたといっていいか躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ない」と疑問を示した。高浜3、4号機をめぐっ
ては、2基が停止中の昨年4月、福井地裁で再稼働を認めない仮処分決定が出された。だが、同12月に関電の異議が認
められ、決定が取り消された。住民側は名古屋高裁金沢支部に抗告している。
高浜原発差し止め
地裁、乏しい科学的根拠…関電説明に「不十分」 産経新聞 2016年3月10日(木) 7時55分■規
制委新基準も批判
関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めの仮処分を命じた大津地裁は、耐震性能や
津波に対する安全性能、過酷事故対策など7つの大きな争点について言及した。しかし、多くは関電の説明が「不十分だ」
と指摘するだけで、科学的根拠に乏しい内容となっている。高浜を「合格」とした原子力規制委員会に対しても「非常に不
安を覚える」と批判するものの、決定文に科学的な反証は見当たらない。(天野健作、緒方優子)
今回の仮処分の主要
な争点となったのは、原発事故の後、電力会社に最も厳しいハードルが課された「地震や津波への対策」だ。規制委が定
めた原発の新規制基準では、原発ごとに想定される最大の揺れ(基準地震動)を策定し、それに基づいて機器や設備の耐
震設計をするよう求めている。大津地裁の決定は、関電の周辺活断層の調査について「徹底的に行われたわけではない」
とし、耐震評価も「安全余裕をとったといえるものではない」と断じた。しかし、根拠は不明で、関電の説明の不十分さを指摘
した上で「十分な資料が提供されていない」とするだけだ。さらに「津波に対する安全性能」についての記述は9行にとどまり、
「大規模な津波が発生したとは考えられないとまでいってよいか、疑問なしとしない」と曖昧な言葉が並ぶ。これ以外にも、
裁判所側の説明の放棄は随所に見られる。地裁は「(規制委に)代わって判断すべきであると考えるものでもない」としなが
らも、規制委の新基準の合理性について疑問を投げかけた。例えば新基準は、電力会社に多様で大幅な過酷事故対策を
求めている。具体的には、複数の空冷式非常用発電装置や、電源車の設置などだ。ところが、地裁は新基準が求めるこれ
らの備えについて「このような備えで十分であるとの社会一般の合意が形成されたといってよいか、躊躇(ちゅうちょ)せざる
を得ない」と指摘した。新基準は福島の事故を教訓に、国際的な基準を参考にして、広く国民の意見を反映した上で策定
された。その根底には「安全に終わりはない」という安全神話との決別がある。そのような策定過程を無視して、「躊躇」という
感想めいた言葉で片付けることが合理的といえるだろうか。仮処分とはいえ、裁判所の判断には緻密な論理と精密な論拠
が要求される。
震災関連死3465人
福島が突出2031人 産経新聞 2016年3月10日(木) 7時55分
東日本大震災で避難を強
いられ、体調を崩すなどして亡くなった「震災関連死」が、10都県で計3465人に上ることが9日、産経新聞の独自集計で
明らかになった。被害が大きい岩手、宮城、福島の被災3県を中心に、2年間で400人以上増えた。中でも、東京電力福島
第1原発事故の影響で約10万人が避難生活を続けている福島県の増加が顕著で、精神的・肉体的負担の大きさを物語っ
ている。福島県の震災関連死は、9日現在で2031人。地震や津波による「直接死」の1613人を大きく上回り、同県だけで
震災関連死全体の6割弱を占める。今年度もすでに117人に達し、宮城県の10人、岩手県の7人を大幅に上回った。福島
県内の市町村別では、南相馬市485人▽浪江町383人▽富岡町336人▽双葉町140人▽いわき市131人▽楢葉町121
人▽大熊町115人-など。原発周辺の11市町村で1923人と、県全体の約95%を占めた。震災関連死は、「震災による
負傷悪化などで死亡し、災害弔慰金の支給対象となるケース」(復興庁)で、市町村や県の審査会が認定する。阪神大震
災では919人が認定された。
<高浜運転差し止め>浜岡原発の地元
評価割れる @S[アットエス] by 静岡新聞 2016年3月10日(木) 7時48分
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止める仮処分を決定した大津地裁の判断を受け、中部電力浜
岡原発(御前崎市佐倉)を抱える本県では9日、関係者の間で決定を支持する意見と戸惑いの声が交錯した。稼働中の原
発が司法判断で止まる初めてのケースに、浜岡原発周辺の首長らの受け止めもさまざまだった。■首長、戸惑いや支持
31キロ圏外住民は歓迎
掛川市の松井三郎市長は「詳細は確認していない」と前置きした上で、「新規制基準に合格し、
再稼働した原発に対し、司法で異なった判断がされたことに戸惑いを感じる」と述べた。藤枝市の北村正平市長は「再稼働
した原発の運転差し止めが司法判断で下されたことは、厳粛に受け止めたい」とのコメントを出した。浜岡原発が立地する
御前崎市の石原茂雄市長と、菊川市の太田順一市長は「他地域のことなのでコメントする立場にない」とする。これに対し、
隣接する牧之原市で浜岡原発の永久停止を求める西原茂樹市長は「地域の事情を勘案した結果」と決定を評価した。一
方、浜岡原発の地元御前崎市で地域防災活動に携わる50代の主婦は「福島第1原発事故は解決しておらず、原発への国
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民の不安や不信はまだかなりある。再稼働は時期尚早と判断されたのではないか」と大津地裁の決定に理解を示した。今
回申し立てを行った住民は高浜原発から約70キロまでの範囲に暮らす滋賀県の住民。本県では浜岡原発から31キロ圏を
対象にした重大事故時の広域避難計画の策定作業が進められているが、県東部の市民団体は31キロ圏外を含めた計画
づくりを求めている。市民団体メンバーで福島県浪江町から富士市に避難している堀川文夫さんは「福島第1原発事故でも
風向きの影響で放射能汚染は広範囲に及んだ。再稼働の判断を31キロ圏に限定するのは間違っている。今回の司法判断
は意義深い」と歓迎した。
<高浜運転差し止め>川勝知事「今後の推移注視」 @S[アットエス] by 静岡新聞 2016年3月10日(木) 7時46分川
勝平太知事は9日、大津地裁による高浜原発3、4号機の運転差し止め仮処分決定について「稼働中の原発に運転停止を
命じる司法判断は初めてで、今後の推移を注視していく」とのコメントを発表した。併せて「原発の安全性や運転の可否は
発電所ごとに判断すべき」との考えを示し、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)は県防災・原子力学術会議などで独自の
検証をしていく考えを強調した。
高浜原発再稼動を強行した原子力ムラは、完全に「メルトダウン」している
6年3月10日(木) 7時1分
5年前の悲劇は再び起こる 現代ビジネス 201
関西電力高浜原子力発電所4号機(福井県・高浜町)で事故が相次いでいる。最初の事故は、
2月20日。原子炉補助建屋で、放射性物質を含む計34リットルの水が漏れた。関電は外部への放射能の影響はなかったと
いうが、真偽は不明だ。原因は、後に「単なる」弁のボルトの緩みだと発表された。この事故で驚いたのは、緩みのあったの
と同様の弁約80ヵ所のボルトを点検しただけで、再稼動を進めてしまったことだ。ボルトの緩みは、単純だからこそ深刻な問
題だ。原発の中には数え切れないほどのボルトがある。当然作業ミスは起きる。それを回避するために二重三重のチェック
が課されたはずだ。それでもなお緩みがあったということは、そうした手順を十分に実施していなかったことを意味する。なら
ば、すべてのボルトを再点検すべきだろう。ところが、原子力規制委員会はそういう指示を出さなかった。朝日新聞によれば、
今回程度の放射能漏れ(6万ベクレル)は、原子力規制委員会に報告しなくて良いということだ。今回は、関電から規制委に
報告されたが、ルール上は報告なしでも済むということは、規制委は「少量の放射能漏れは問題なし」と考えているということ
になる。最近、東電が'11年の事故当時に、メルトダウンの基準を見落とし、それを5年も隠していたことが判明した。他の電
力会社も、過去において、報告義務があっても、たびたび事故を隠蔽してきた前科がある。規制委の考え方は、小さな放射
能漏れは無視してよいという解釈を生む。それは、報告義務の基準値を上回っても、「少しなら大したことはないから報告は
不要だ」という意識を誘発するに違いない。規制委が安全意識を麻痺させ、原子力ムラの偽りの「安全神話」復活に手を貸
しているのだ。2月26日に4号機再稼動が強行されて、「本当に酷い話だ」と思っていたら、また「4号機緊急停止!」というニ
ュースが飛び込んできた。水漏れ事故からわずか9日後、発送電を始める予定の2月29日だ。今回は技術的な理由で原子
炉の起動作業からやり直す必要があるとのことだが、それでも、再稼動の方針が揺らぐことはない。こんなに事故が続く原発
を動かすのはもう止めてくれと悲鳴を上げたくなるが、どういうわけか、今回もマスコミの報道は小さい。折しも、2月24日には、
同じ高浜原発の1、2号機が60年稼動させることを前提にした規制基準の適合性審査に合格した。事故が多発する4号機は
稼動後約30年。1、2号機はこれよりさらに古く、約40年。これを「例外的に」さらに20年も運転延長を認めるという。高浜では
震災対策用の免震重要棟建設も本格的な避難訓練も行われていない。さらに相次ぐ事故。それでも再稼動強行という驚き
の現実だ。憤りを超え、あ然とする。民主党と維新の党が合流しても両党の本音は再稼動容認。共産党に頼っても力はな
い。脱原発を願う国民の間には、また原発事故を経験するしかないのかという悲観論が漂う。しかし、諦めてはいけない。3・
11にはまた、官邸前に立って声を上げよう。
高浜原発停止
決定に丸川担当相は… 日本テレビ系(NNN) 2016年3月9日(水) 22時35分関西電力の高浜原発3
号機・4号機について、滋賀県の住民らが運転の差し止めを求めた仮処分申請で、大津地裁は9日、運転を停止する決定
を下した。この決定について、丸川原子力防災担当相と原子力規制委員会の田中委員長の反応。丸川原子力防災担当
相は、決定の中で、地方公共団体よりも国が主導して具体的な避難計画を作り、それを組み込んだ規制基準を作る義務が
あると指摘された点について、「現在の避難計画でも国はリーダーシップを発揮している」、「規制基準については原子力規
制委員会が判断することだ」と話した。また、田中委員長は9日夕方、「決定の内容を承知していないので申し上げることは
ない」とした上で、新しい規制基準や審査の甘さが指摘されたことについて、「規制は常に新しい知見を取り入れ、安全を追
求していく原則は変わらない」と述べた。
<高浜運転差し止め>「何度も止まるのは遺憾」福井県知事 毎日新聞 2016年3月9日(水) 21時16分
関西電力高
浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた大津地裁決定に、福井県の西川一誠知事は9日夕、報道陣の取材
に応じ、「司法レベルの判断とはいえ、動いている原発が何度も止まったりする状況を繰り返すことは、立地地域の不信や
不安が危惧される。こうした状態は遺憾」と不満を表すとともに、「我々は県民の安全を守り、これが国民の信頼につながる
と努力をずっと繰り返してきた」と強調した。高浜町の野瀬豊町長は「正直、驚いた。各地の地裁ごとに判断がばらつき、立
地自治体としては、翻弄(ほんろう)され、もてあそばれている状況だ。残念だ」と述べた。また、高浜原発から30キロ圏内に
ある京都府舞鶴市の多々見良三市長は、3、4号機の再稼働を容認した立場から「決定の詳しい内容まで聞いてはいない
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が、昨年の再稼働容認の判断は現在のところ覆すつもりはない」と話した。高浜原発にほど近い高浜町音海(おとみ)地区
に住む70代の男性は「原発を動かしてもよいと言ったのは国のはず。それが裁判所によって簡単に停止させられてしまうの
はどう考えてもおかしい。再稼働するべきだ」と憤った。一方、同地区の主婦(67)は「原発が本当に安全だということを、き
ちんと証明できないなら、差し止めは仕方がない」と決定に理解を示しつつも、「地域の発展や振興のためには原発が必要
なことには変わりない」とも話し、複雑な地域事情をうかがわせた。【村山豪、高橋一隆、近藤諭、鈴木健太郎】
<高浜運転差し止め>「福島の教訓生きた」避難者ら歓迎 毎日新聞 2016年3月9日(水) 21時10分
東京電力福島
第1原発事故で避難生活を余儀なくされている福島県の住民や、各地で原発再稼働の差し止めを求めている原告らからは、
大津地裁の決定に歓迎の声が上がった。福島第1原発が立地する福島県大熊町から約100キロ離れた同県会津若松市
に避難する井戸川洋一さん(73)は「安全対策と避難経路を万全にして稼働するならまだしも、現実はそうなっていない。私
たちと同じような思いをする人を出さないためにも、良いことだ」と話す。福島第1原発から30キロ以上離れているにもかか
わらず全村避難を余儀なくされた同県飯舘村の菅野典雄村長も「原発からの距離に関係なく、安全性を不安視する住民に
十分な説明を尽くすのは絶対に必要なことだ。そういう意味で原発立地県ではない滋賀県民らの声をくみ取った」と評価し
た。茨城県東海村にある日本原子力発電東海第2原発運転差し止め訴訟の原告団代表を務める大石光伸・常総生協副
理事長(58)は「司法にも福島事故について考える良心があることを示した。福島の教訓を生かした勇気ある決定」と歓迎。
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市・刈羽村)の再稼働に反対する「なくそう原発・新潟市民ネット」の上野邦雄さん(6
6)は「鹿児島県の九州電力川内原発など再稼働の流れが進む中、裁判所の良心が表れた」と見る。青森県大間町で建設
中の大間原発(Jパワー=電源開発)の差し止め訴訟を起こした北海道函館市の竹田とし子さん(67)は「立地自治体では
ない場所での司法判断で、我々の訴訟と共通する。今後は大きな追い風になる」と期待。中部電力浜岡原発(静岡県御前
崎市)の廃止などを求めて静岡地裁に提訴している原告弁護団の鈴木敏弘代表は「福島の原発事故から5年になる直前
に決定が出たことも大きい。全国で原発訴訟を行う弁護団に勇気を与える決定だ」と喜んだ。【宮崎稔樹、松本尚也、遠藤
修平、松岡大地】
<高浜運転差し止め>「司法、勇気ある決断」原発に疑念示す 毎日新聞 2016年3月9日(水) 20時54分
「司法が勇
気ある決断をしてくれた」。新規制基準に合格して再稼働した関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し
止めた9日の大津地裁決定に、仮処分を申し立てた住民らは興奮に包まれた。東京電力福島第1原発事故から11日で5
年。国民の拭えない不信感を代弁するかのように、決定は電力会社の説明や新規制基準への疑念を突きつけた。稼働中
の原発の運転を禁止した初の仮処分決定に、関電や福井県の地元関係者からは戸惑いの声が聞かれた。「止めたぞ」「や
った」。午後3時半過ぎ、申立人代表の辻義則さん(69)=滋賀県長浜市=らが「画期的決定!」「いのちとびわ湖を守る運
転差し止め決定!」などと書かれた垂れ幕を掲げると、大津地裁(大津市)前で待機していた申立人や支援者ら約100人
から歓声が起きた。冷たい雨が降りしきる中、抱き合ったり、涙を流したりして喜んだ。申立人の一人で原発事故後に福島
県南相馬市から大津市に避難してきた青田勝彦さん(74)は「天にも昇る気持ち」。この日が誕生日の妻恵子さん(66)は
「高浜原発の再稼働は、福島の人たちの苦しみを無視している。福島第1原発の事故が収束していない中では当然の決定
だが、今日は(震災後の)5年間で一番うれしい日になった」と喜んだ。住民らは関電に対し仮処分異議や執行停止の申し
立てをしないよう求める声明を発表。原子力規制委に新規制基準の見直し着手、政府に原発ゼロ政策への転換を求めた。
住民らは午後5時半から大津市内で記者会見。辻さんは「『高浜3、4号機は運転してはならない』の文字が目に入り、鳥肌
が立った。裁判長が今日決定を出したのは『3・11』から間もなく5年というタイミングを意識したんじゃないか」などと語った。
別の申立人男性は「『避難計画は国家の責任』と言い切ってくれたことがうれしい」と話した。弁護団長の井戸謙一弁護士は
金沢地裁の判事だった2006年、北陸電力志賀原発2号機(石川県)の運転差し止め判決を出した。今回の決定について
「関電に対し、福島の事故を踏まえて、原発の設計や運転がどのように強化され、どう要請に応えたのかを立証するよう求
めている点が、従来と異なっている」と指摘。「『避難計画をも視野に入れた規制基準が望まれる』と、新基準にも疑問を呈し
ている。決定を出すには大きなプレッシャーがあったはずで裁判官に深い敬意を表したい」とまとめた。【衛藤達生、村瀬優
子】
電流の影響評価せず=高浜4号機トラブルで報告―関電 時事通信 2016年3月9日(水) 20時23分
関西電力高浜原
発4号機(福井県高浜町)が再稼働後に緊急停止したトラブルで、関電は9日、原因や対策をまとめた報告書を原子力規制
委員会に提出した。発送電の開始作業中に送電線側から発電機側に設定を超える電流が流れたことが原因で、必要な影
響評価を事前に行っていなかった。関電によると、発電機とつながる「主変圧器」付近の電流について、瞬間的に大きく振
れることを想定しないまま、トラブル検知器の上限を設定。送電線側から上限を超えた電流が流れたため、原子炉が停止し
たという。
高浜3、4号機差し止め
林経産相「再稼働の方針は変わらない」 産経新聞 2016年3月9日(水) 19時30分
林幹雄
経済産業相は9日夕、大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じる決定をしたことに
関し、「世界最高水準の基準をクリアした原発に関しては再稼働するという(政府の)方針に変わりない」と述べた。経産省内
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で記者団の質問に答えた。電力の安定供給への影響については「当事者である関西電力が適切な判断をするものと思っ
ている」と強調。他の原発の再稼働への影響を問われると「それは何とも分からない」と述べるにとどめた。
「福島の被曝量は仏コルシカ島より低い」英国の世界的権威が報告
9日(水) 19時6分
子供たちの健康を継続調査 産経新聞 2016年3月
東京電力福島第1原発事故から5年となるのを前に、住民の健康への影響を継続調査してきた英イ
ンペリアルカレッジ・ロンドン教授で、分子病理学の世界的権威であるジェリー・トーマス氏が9日、都内の駐日英国大使館
で記者会見、放射線による健康への影響はほとんどないとする結論を公表した。教授は5年間の調査結果として、福島の
子供たちの被曝(ひばく)量はフランスのコルシカ島の子供たちのそれよりも低いとして、子供への健康に影響が及ぶリスク
は非常に低いと言明。「問題は心理的なものにある」と強調した。そのうえで、問題を克服するには「科学的に正しいデータ
をもとにした議論を通じ、長い時間がかかっても人々の信頼を取り戻すことしかない」と指摘し、科学者とメディアが協力して
社会に働きかけていくことが今後は欠かせないとの考えを示した。(内藤泰朗)
新基準への不信あらわ=福島事故の反映「不十分」―高浜差し止め・大津地裁 時事通信 2016年3月9日(水) 19時1
分
大津地裁は9日、関西電力高浜3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた。稼働中の原発の停止を命じた初
の司法判断。地裁は仮処分決定の中で、関電が再稼働の根拠に据えた原子力規制委員会の新規制基準が、東京電力福
島第1原発事故の教訓を十分に反映していないと指摘し、不信感をあらわにした。決定は、新規制基準の策定の契機とな
った福島原発事故について、「原因究明は道半ばの状況だ」と指摘。電力会社だけでなく、原因究明が不十分な中で策定
された新基準を「世界最高水準」(田中俊一委員長)と誇る規制委の姿勢にも「非常に不安を覚える」と厳しい目を向けた。
特に、想定外とされていた津波などが福島第1原発事故の甚大な被害を引き起こしたことを踏まえ、「過ちに真摯(しんし)に
向き合うならば、十二分の余裕を持つことを念頭に置き、見落としがあっても致命的な事態に陥らない思想で基準を策定す
べきだ」と強調した。非常用電源の確保など過酷事故対策や、地震想定に用いる断層の評価、使用済み燃料プールの耐
震性や事故時の冷却方法など、規制委が審査で「基準を満たす」と判断した具体的内容にも踏み込み、「裁判所に対し
(安全だとする)十分な資料が提供されていない」と軒並み疑問符を付けた。
菅官房長官「再稼働方針に変わりない」
(水) 17時18分
高浜原発3、4号機運転差し止めを大津地裁決定 産経新聞 2016年3月9日
菅義偉官房長官は9日の記者会見で、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止め
を滋賀県の住民が求めた仮処分をめぐり、大津地裁が同日運転差し止めを命じる決定をしたことについて「当事者である
関西電力の今後の対応を国として注視したい」と述べた。原子力規制委員会の新規制基準に合格し、さらに稼働中の原発
に運転停止を命じる司法判断は初めてだが、菅氏は「独立した原子力規制委員会が専門的見地から十分に時間をかけ、
世界最高水準といわれる新規制基準に適合すると判断したものだ」と指摘した。その上で「政府としてはその判断を尊重し、
再稼働を進める方針に変わりはない」と強調し、新規制基準のもとで再稼働を進める方針を改めて示した。
<高浜原発差し止め>規制委員長「新基準変えるつもりない」 毎日新聞 2016年3月9日(水) 16時45分
大津地裁
が9日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めを命じる仮処分を決定したことについて、原子力規制委員
会の田中俊一委員長は9日の定例記者会見で、「中身を承知していないので、何も申し上げることはない」と話した。新規
制基準については「変えるつもりはない」と述べるにとどまった。
原発再稼働方針を堅持=菅官房長官「規制委の判断尊重」―政府 時事通信 2016年3月9日(水) 16時33分大津地
裁による関西電力高浜原発3、4号機の運転差し止めの仮処分決定に対し、政府は原子力規制委員会の審査に合格した
原発を順次再稼働させる方針を堅持する考えだ。菅義偉官房長官は9日の記者会見で、「規制委の判断を尊重して再稼
働を進める方針に変わりはない」と強調した。菅長官は、高浜3、4号機について「規制委が世界最高水準と言われる新規
制基準に適合すると判断した」と指摘。今後の対応については、林幹雄経済産業相が記者団に、「当事者である関電が適
切に判断すると思う」と述べた。
高浜原発3、4号機の運転差し止めを大津地裁が決定
時1分
稼働中、全国初の停止へ 産経新聞 2016年3月9日(水) 16
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを滋賀県の住民29人が求めた仮処分で、大津
地裁(山本善彦裁判長)は9日、運転差し止めを命じる決定をした。原子力規制委員会の新規制基準に合格した原発、さら
に運転中の原発に対し、運転停止を命じる仮処分決定が出されたのは初めて。仮処分はただちに効力が生じるため、関電
は運転中の3号機を停止させる方針。決定は「福島の原発事故を踏まえた過酷事故対策についての設計思想や外部電源
に依拠する緊急時対応、耐震基準策定の問題点があり、津波対策や避難計画にも疑問が残る」と判断。「関電は安全性が
確保されているとの主張、説明を尽くしていない」とした。2基は昨年2月、規制委の審査に合格。関電は3号機を今年1月
下旬、4号機を2月下旬に再稼働させた。4号機は機器トラブルで停止している。関電は「到底承服できるものではない」とコ
メント。今後、決定取り消しを求めて異議を申し立てる方針だが、異議が認められない限り、2基の継続的運転は困難となる。
双方の意見を聴く審尋で、住民側は「関電が想定した基準地震動(想定される最大の揺れ)以上の地震が起きる可能性が
ある」と主張。一方、関電側は基準地震動を超える地震が起こることは考えられないと反論した。仮に基準地震動を超える
地震が発生しても「耐震対策を講じており、原発が危険な状態に陥ることはない」としていた。同原発をめぐっては、再稼働
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前の昨年4月、福井地裁で再稼働を認めない仮処分決定が出されたが、同12月に関電の異議が認められ、決定が取り消
された。住民側は名古屋高裁金沢支部に抗告している。
原発推進、揺らぐ信頼=野党は争点化目指す―安倍政権
時事通信 3月10日(木)14時52分配信
原発の再稼働
や海外輸出を進める安倍政権。2011年3月の東京電力福島第1原発事故を踏まえ「安全最優先」を強調するが、トラブルや
運転差し止めの司法判断に直面し、信頼性に揺らぎが生じている。一方、参院選で共闘を目指す野党5党は「原発ゼロ」を
対立軸の一つに据えようとしている。◇再稼働の2基停止
「安全第一で万全を期し、十分な対策を講じてもらいたい」。
安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、福井県の関西電力高浜原発4号機が再稼働直後にトラブルで緊急停止したこ
とにいら立ちをにじませた。首相は12年末の政権復帰後、原子力規制委員会の審査に合格した原発を順次再稼働させる
方針を表明。昨年8月に鹿児島県の九州電力川内原発1号機が再稼働したのを皮切りに、同10月に川内2号機、今年1月
に高浜原発3号機、2月に高浜4号機と続いた。だが、高浜4号機に加え、同3号機も大津地裁の仮処分決定で停止を余儀
なくされ、首相らが豪語する「世界で最も厳しいレベルの規制」に疑問符が付いた。政府は審査合格済みの愛媛県の四国
電力伊方原発3号機や、審査中の21基の再稼働を目指すが、逆風は避けられない。首相は国会答弁で「福島原発事故を
片時も忘れずに反省し、教訓を踏まえていく」と繰り返しているものの、同原発では汚染水を遮断する凍土壁整備が難航。
また、民主党政権が「例外中の例外」とした40年を超える原発の運転も検討されており、不安材料は尽きない。◇「ゼロ」が
「22%」に
野田政権は震災後の12年に福井県の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を認めた一方、「30年代に原発稼
働ゼロ」とする方針を打ち出した。ところが、安倍政権は14年4月に策定したエネルギー基本計画で、原発を「重要なベース
ロード電源」と明記。15年7月には30年度の原発比率を「20~22%」と設定し、原発活用へ大きく路線転換した。政府高官は
「電気料金を抑え、企業や国民の負担を軽減する必要がある」として、経済政策「アベノミクス」の好転に原発再稼働は欠か
せないと主張する。再生可能エネルギー普及には時間がかかり、温室効果ガス削減のため化石燃料にこれ以上頼れない
事情もある。一方、民主、共産、維新、社民、生活の5野党は参院選向けにまとめる共通政策に「脱原発」を盛り込む方向だ。
ただ、支持基盤に電力関連労組を抱え段階的取り組みを描く民主党と、「即時ゼロ」を唱える共社両党との間には温度差
があり、時期や手法で一致点を見いだせるかが課題だ。
東芝、子会社売却で財務改善に一定効果
経営再建なお課題山積
SankeiBiz 3月10日(木)8時15分配信
東芝は、
医療機器子会社の東芝メディカルシステムズの売却で、6000億~7000億円程度の利益が見込めることになり、経営再建
に向けて一定の前進が期待される。特に、今月末に自己資本比率が2.6%と、債務超過寸前まで悪化する財務体質があ
る程度改善されることは救いだ。ただ、虎の子といえる黒字子会社を手放す一方、主力の記憶用半導体と原子力の両事業
の収益性は不安定さが続くほか、他のリストラには遅れもみられ、前途は依然、多難だ。東芝の2016年3月期の業績見通
しで、主要5部門のうちただ一つ、黒字を見込む「ヘルスケア」部門だが、中核子会社の売却とともに解体される。優良子会
社を手放す苦渋の決断に至ったのは、財務体質の悪化があまりに深刻だからだ。自己資本比率は、数字が低いほど、抱え
る負債の割合が大きいことを示す。一般的に安定的な事業活動には少なくとも10%以上が必要とされるが、東芝はこれを
大幅に割り込んでおり、財務体質の改善が急務。主力取引銀行は「しっかりと支える」(幹部)とするが、医療機器子会社売
却による数千億円の利益確保が前提だ。当初、売却益は4000億~5000億円と予想されていたが、これを上回る見通し。
不正会計の影響で、短期の約束手形であるCP(コマーシャルペーパー)や社債の発行による資金調達は難しい。子会社
売却で「資金繰りは大きく改善され、資金ショートに陥るリスクは小さくなる」(アナリスト)とみられる。ただ、優良子会社の売
却というカードを切れるのは一度だけ。東芝は白物家電とパソコンの両事業も切り離す方針だが、これらは、赤字の垂れ流
しを止める目的だ。また、官民ファンドの産業革新機構主導で東芝とシャープの白物家電事業を統合する案があったが、シ
ャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下での再建を選んだことで頓挫。パソコンについても、富士通などとの統合協
議が長引いている。
高浜原発、「運転差し止め仮処分」の重い意味
東洋経済オンライン 3月10日(木)6時0分配信
関西電力の高浜原
発3、4号機の運転差し止めを求める仮処分申し立てで、大津地方裁判所は3月9日、原発から70キロメートル以内に住む滋
賀県の住民の主張を認める決定を出した。電気系統のトラブルが原因で2月26日の再稼働から3日後に緊急停止した4号
機に続いて、関電は裁判所の決定を踏まえて3号機の運転停止にも追い込まれることになった。関電では10日午前10時ご
ろに3号機の停止作業を開始し、午後8時ごろに停止する予定だとしている。高浜原発をめぐっては、昨年4月14日に福井
地裁で運転差し止めの仮処分決定が出た後、その内容を取り消すように関電が異議申し立てを行い、同12月24日に仮処
分が取り消された経緯がある。■
再稼働直後に再び運転差し止めの仮処分
関電はこれを踏まえて再稼働に踏み切
ったが、再び司法の手でストップに追い込まれた。関電は「決定文の詳細を確認のうえ、速やかに不服申し立ての手続きを
行う」としている。原発依存度の高い関電は2012年3月期から4期連続で営業赤字を続けてきた。今2016年3月期は天然ガ
スなどの火力発電燃料費の大幅下落で5期ぶりに営業黒字転換が確実だ。ただ、高浜3、4号機の再稼働が再び困難にな
ったことで、原発再稼働に依存した今後の業績回復シナリオは白紙に戻る格好となった。仮処分申し立てでは、原子力規
制委員会が策定した新規制基準に基づく安全対策の合理性が争われた。仮処分をめぐる審尋では、住民側が新規制基
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準自体に不合理性があるとしたうえで、同基準に依拠した関電による安全対策は有効でないと主張している。関電は新規
制基準について、「現在の最新の知見を集合した知的信用度の高いものである」と反論した。これに対して地裁は過酷事
故の発生を踏まえたうえで、関電の主張や説明の程度では、新規制基準および高浜3、4号機にかかわる再稼働に必要な
原子炉設置変更許可が「直ちに公共の安寧の基礎となると考えることをためらわざるをえない」と断じた。具体的には、福島
第一原発で問題になった電源確保を例に挙げたうえで、新規制基準に基づく審査の過程について検証している。ディーゼ
ル発電機や電源車などを用意していても、「このような備えで十分であるとの社会一般の合意が形成されたといってよいか、
躊躇せざるをえない」と言及し、関電の説明は不十分だとした。加えて地裁は、使用済み燃料ピット(注:保管施設のこと)が
崩壊した際の対処策についても十分であると認められるだけの資料が提出されていないなどと述べている。■
視した避難計画のあり方
司法が重
もう一つの大きな争点が避難計画のあり方だった。高浜原発は若狭湾内の小さな半島の付け
根に位置しており、その先には一本の道を通って観光客が訪れるマリンスポットや集落がある。そうしたことから、住民側は
重大事故が起きた場合に、原発の目の前を通過しなければ避難することは不可能だとしたうえで、「被曝する可能性が非
常に高い」と指摘している。一方、関電は原発周辺の自治体が地域防災計画を策定済みで対策に取り組んでいるなどと主
張したが、地裁は「国家主導での具体的で可視的な避難計画が早急に策定されることが必要」「この避難計画をも視野に
入れた幅広い規制基準が望まれるばかりか、それ以上に、過酷事故を経た現時点においては、そのような基準を策定すべ
き信義則上の義務が国家には発生しているといってよいのではなかろうか」と言い切っている。地裁は関電に対しても避難
計画への関与を求めている。「万が一の事故発生時の責任は誰が負うのかを明瞭にするとともに、新規制基準を満たせば
十分とするだけでなく、その外延を構成する避難計画を含んだ安全確保対策にも意を払う必要があり」として、踏み込んだ
対策が必要だというのである。記者も訪れてみて驚いたが、高浜原発はもともと敷地が狭く、福島第一原発のように汚染水
を保管できる場所もない。それだけに、炉心溶融など重大事故が起きた場合に事故対処ができるのか疑問を抱かざるをえ
ない。避難ルートも乏しいため、大地震が起きれば救援のための車両の運行もままならない。福島第一原発事故からちょう
ど5年。裁判所の判断は、まさに原発の安全対策の弱点を突いた格好だ。二度と福島のような大事故を繰り返さぬためにも、
原子力規制委や関電には、裁判所が提起した疑問を正面から受け止めるとともに、誠実に答える責務がある。岡田 広行
川内原発、免震棟造らず
九電、耐震構造の方針維持
朝日新聞デジタル 3月10日(木)1時34分配信
九州電力は
川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の重大事故時の拠点施設について、「免震重要棟」ではなく耐震構造とする方針を固め
た。免震棟建設を前提に昨夏に川内原発を再稼働させた後で撤回し、原子力規制委員会が批判していた。九電は方針を
変えず、耐震構造でも同等に安全で工期も短いと説明する方針だ。免震では建物下部のゴムなどで揺れを吸収する一方、
耐震では建物の骨組みなどを強化する。免震棟は新規制基準で必須ではないが、福島第一原発事故で有用性が示され
た。九電は川内原発再稼働前は広さ計6600平方メートルの免震棟を計画。その後耐震構造でも同等の安全性が確保で
きるとして、現在ある代替緊急時対策所と新たな耐震支援棟(計約3200平方メートル)に置き換えることにした。九電は方
針転換を再稼働後の昨年12月に示し、規制委は「理由が不明確だ」と批判。このため九電は「再検討する」としてきたが、
方針を変えず、規制委に対してはより詳細なデータを示して説明する方針だ。
原告「琵琶湖から脱原発」
高浜運転差し止め決定
京都新聞 3月9日(水)23時29分配信
稼働中の原発を司法が
初めて止める。福島第1原発事故から5年。大津地裁は9日、高浜原発の運転を差
し止める決定を出した。規定路線のような原発再稼働にくぎを刺す決定を京滋の住
民らは「画期的」「多くの人の不安を受け止めた当然の決定」と歓迎した。一方、関
電は想定外の即時停止を迫られ「承服しがたい」と厳しい表情を見せた。「琵琶湖を
守りたいという県民の期待に応える画期的な決定だ」。住民と弁護団が大津市打出
浜の市勤労福祉センターで開いた報告会で弁護団長の井戸謙一さん(61)は大津
地裁の決定をこう評価。「立地県外の住民が訴訟を起こし原発を止めることが、裁判
所で明確に認められたのは重要」と話した。
井戸さんは06年に志賀原発2号機(石川県)の運転差し止めを初めて言い
渡した元裁判官。退官後は彦根市で弁護士を開業している。井戸さんは「われわれの主張が認められるのは当然のことだ。
だが、再稼働が進められているこの時期に、裁判官には強いプレッシャーもあったはずだ。敬意を表したい」と話した。弁護
団には井戸さん以外にも各地の弁護士32人が名を連ねる。映画「日本と原発」を制作した河合弘之さん(第二東京弁護士
会)は「政治や電力業界などに配慮、遠慮した判決が続いてきたが、原発事故を直視する裁判官が各地にいることが分か
ってきた。脱原発の運動の成果だ。異議申し立て審に向け裁判官人事などで理不尽な介入がないよう注視したい」と指摘
した。出席した支援者たちは「全国の裁判官の心を動かしたのでは」「日本から一刻も早く原発をなくさなければ」との声が
相次いだ。住民代表の辻義則さん(69)=長浜市=は「原子力規制委員会にも決定文を読んでもらいたい。各政党も国会
で原発再稼働を推進する政府を追及してほしい」と強調した。
運転差し止め「真摯に受け止めるべき」社民談話
エコノミックニュース 3月9日(水)21時11分配信
関西電力高浜原
発3号機、4号機の運転停止を命じる仮処分を大津地裁が9日決定したことに社会民主党の又市征治幹事長は9日「原子
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力規制委員会の新規制基準の審査に合格し再稼働した原発に対して初めての差し止め決定であり、また、稼働中の原発
を停止させる決定としても初めてのことである。住民の不安や懸念を受け止めた画期的な決定であり、政府と原子力規制委
員会、関西電力は今回の差し止め決定を真摯に受け止めるべき」との談話を発表した。そのうえで、3号機の即時運転停止
と4号機の再稼働断念を強く求めるとした。関西電力は10日午前10時から3号機の停止へ作業をはじめ、午後8時には停
止すると発表している。又市幹事長は「活断層などによる地震の対策や津波対策も不十分であり、実効性ある多重防護体
制もなく、使用済み核燃料の対策なども未整備のままである。いったん事故が起きれば、京都府や滋賀県等にも甚大な被
害を及ぼすことは必至」と懸念。そのうえで「新規制基準自体が東京電力福島第一原発事故の検証や原因究明も不十分
なままに決定され、田中俊一原子力規制委員会委員長自身も基準合格は『安全を担保したわけではない』としている。到
底、高浜原発の再稼働を容認できる環境にはない」との認識を示している。(編集担当:森高龍二)
東電、炉心溶融判断で第三者委
検証結果を公表へ
共同通信2016/3/9 19:34
東京電力は9日、福島第1原発事
故の当初、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)が起きていたのに炉心損傷と説明し続けた問題に関し、第三者検
証委員会を設置した。検証結果がまとまり次第公表するという。検証委は3人で構成し、委員長には元仙台高裁長官の田
中康久弁護士が、委員に京都地検検事正などを歴任した佐々木善三弁護士が決まった。残る1人の委員は調整中。事故
当時の社内マニュアルに従えば、燃料の損傷割合が5%を超えたと確認された2011年3月14日に炉心溶融と判断できたに
もかかわらず、事故2カ月後の5月まで炉心損傷と過小評価していた原因を調べる。
首都圏の汚染ごみ2.3万トン
基準下回る分、自治体負担の恐れ 東京新聞2016年3月10日
東京電力福島第一原
発事故で発生した放射性物質を含むごみ「指定廃棄物」の処分場建設は、事故から五年となる今もめどが立たない。その
間に廃棄物の放射性物質濃度は低下し、一般ごみとして自治体が処理責任を負う恐れも出てきた。東北や関東など十二
都県で保管中の指定廃棄物は計十七万トン。東京、神奈川、千葉、茨城、群馬、栃木の一都五県では計二万三千トン。指
定廃棄物は放射性物質濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを超えるもので、自治体の申請に基づき環境省が指
定し、国が処理責任を負う。国は宮城、福島、栃木、群馬、千葉の五県に処分場を一カ所ずつ設ける方針。栃木、千葉、宮
城の各県では候補地選定をめぐり国との間で対立が起きている。環境省の今年一月の試算によると、千葉、茨城、栃木、
群馬の各県の指定廃棄物計約二万二千トンの38%が八〇〇〇ベクレル以下になった。国は二月、基準以下になった廃
棄物の指定を解除し、一般ごみとして処分できるルールを発表した。千葉県内で指定廃棄物を一時保管する市の担当者
は「基準以下になったからといって、受け入れ先は簡単に見つからない」と話す。栃木県内の首長からは「国の責任逃れ
だ」という声も上がる。
高浜3・4号運転差し止め仮処分、関電が不服申し立てへ
電機新聞2016/03/10
◆「安全性立証に全力尽くす」関
西電力は9日、高浜発電所3、4号機の運転を差し止める大津地裁の仮処分決定を受け、コメントを発表した。「当社の主張
を裁判所に理解頂けず、極めて遺憾。到底承服できない」と言及。資源の乏しい日本では原子力が一定の役割を果たすこ
とが不可欠と指摘した。同社は地裁の決定に従い「安全を最優先とした工程で運転中の高浜3号機を停止する」とした上で、
速やかに不服を申し立て、「早期に仮処分命令を取り消して頂くよう安全性の主張・立証に全力を尽くす」とした。
中国初の洋上原子力発電所は「湖北製」 市場規模1,000億元クラスに (16/03/05)2016/03/10
第13次5ヵ年規
画期末には、中国の渤海及び南シナ海石油・天然ガス開発事業や島嶼の建設において、海洋核動力プラットフォームが
機能を発揮してエネルギー需要を賄うことになる。中国初の洋上原子力発電所には「湖北製」という文字が刻印される。
中国船舶重工集団と同七一九研究所の「洋上核動力プラットフォーム実証事業」のプレスタディが承認された。中船重工七
一九研究所の朱総工程師が明らかにしたところでは、2018年12月末までに海洋核動力プラットフォーム埠頭調整試験を完
了する計画である。七一九研究所は近年、船舶と海洋プラットフォームへの原子力の応用について研究を展開しており、
湖北製の「洋上フローティング式原子力発電所」が3年後にはお目見えする。試算によると、海上石油採掘分野の需要だけ
でも洋上核動力プラットフォームの市場規模は1,000億元に達する。(長江商報 3月5日)
神華集団が老朽化炭鉱の閉鎖と経営の多元化を加速 (16/03/04)2016/03/10
石炭産業の脱生産能力が加速し
ている。中国最大の石炭企業である神華集団は2014年以降、12ヵ所の炭鉱を閉鎖した。神華集団は2014年以降、安全性
に欠ける生産と低品質石炭の生産を整理し、能力超過生産を厳しく管理し、能動的に減産を進め、生産に要するエネルギ
ー消費が高く、炭質が低く、潜在リスクや経営コストが高い炭鉱12ヵ所を相次いで閉鎖して、940万トンの生産能力を撤去し
た。また、2014~15年には一部炭鉱に対して生産停止や生産制限措置を採り、傘下企業4社の10ヵ所近くの炭鉱の生産能
力を圧縮して、2年間で累計9,500万トンの減産を行い、石炭販売量は2年間で1.7億トン以上減少した。神華集団の中核上
場企業である中国神華の業績速報によると、2015年の営業収入は1,770.65億元、前年比30%の減収になり、純利益は161.
45億元、56.9%の減益になった。もっとも中国神華は大幅減益になったものの、経営の多元化戦略を部署し、上場石炭企
業の中で首位を維持し、同じく中央企業である中煤能源の業績をはるかに超えている。石炭以外では電力と鉄道輸送部
門が神華集団の大きな柱になっており、2つの部門の利益を合わせると90%以上を占めている。一方、中煤能源は2014年
の7億元超の黒字から2015年には上場以来初めての赤字に陥り、赤字額は23~28億元になると見込まれる。(新浪財経 3
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月4日)
2020年には水力発電以外の再生可能エネルギーの発電電量の比率を9%以上に (16/03/04)2016/03/10
国家
能源局は《再生可能エネルギー開発利用目標誘導制度の確立に関する指導意見》を通達した。指導意見によると、2020
年には専門の非化石エネルギー生産企業以外の各発電企業は全発電電量の中で水力発電以外の再生可能エネルギー
発電電量が9%以上を占めるようにしなければならない。なお、指導意見は各省・自治区・直轄市の所轄行政区域の電力
使用量に占める水力発電以外の再生可能エネルギー電力受入量の比率についても最低基準を設けており、北京、天津
等は10%、内蒙古や東北3省等は13%、江蘇、浙江等は7%、上海、四川、貴州等は5%としている。全国の電力使用量に
占める水力発電以外の再生可能エネルギーの電力受入量の比率については9%とする。(人民網 3月4日)
中国銀行が露ガスプロムに20億ユーロの融資 (16/03/04)2016/03/10
「ウォールストリートジャーナル」の報道によ
ると、ロシア国営天然ガス企業のGazpromは中国銀行から20億ユーロ(約21.7億ドル)の融資を受けることになった。これは
史上最大の二国間融資案件になり、西側諸国のロシアに対する制裁のため、ロシア経済の中国に対する依存がますます
強まっていることが浮き彫りになっている。中国は2015年末、270億ドルに上る北極地区のロシアLNG事業の持ち株を増や
すことに同意していた。同事業は米ドル融資を得ることが出来ず、中国からの融資を長らく待望していた。一方、中国当局
はロシア国営石油企業Rosneftに対し原油代金を前払いすることにも同意していた。これはロシアに対する形を変えた融資
になる。Gazpromはロシアの輸出収入の10%以上を占めており、中国への550億ドルの天然ガス供給によって、欧州への輸
出依存を引き下げる意向である。Gazpromは今回の融資案件の具体的な条項を明らかにしていないが、昨年のおよそ10倍
に上る投資事業を抱えているGazpromにとっては、20億ユーロの融資も決して大きいものとは言えない。エネルギーコンサ
ルティング会社Rus Energyの共同パートナーであるMikhail Krutikhin氏は、中国は今回の融資を価格交渉のカードとして
利用する可能性が高いとの見通しを示し、中露両国はロシアから中国へ提供するエネルギー価格について改めて交渉を
展開するだろうとしている。(騰訊財経 3月4日)
中国能源研究会が《中国エネルギー展望2030》を発表 (16/03/04)2016/03/10
3月1日、中国能源研究会が《中
国エネルギー展望2030》と題するレポートを発表した。このレポートは中国のエネルギーの生産、消費、貿易、インフラ建設
や市場需給動向について総合的に展望、分析したものである。同レポートは次のような予想を示している。今後、エネルギ
ー需要総量の伸び率が下がり、2020年の需要総量は48億tce(標準炭換算トン)、2030年は53億tceになり、2030年の1人当
たりエネルギー消費量は3.9tceになる。中国のエネルギー需要の伸び率が下がる主な原因は、経済成長の鈍化、産業構
造の高度調整及びエネルギー利用効率の向上である。また、同レポートは制度と技術の複合的な要因により、新エネルギ
ーと再生可能エネルギーが引き続き発展するとして、次のように予想を示している。水力発電:2020年の総設備容量は約3.
8億kW、発電電量は1.3兆kWhになる。さらに2030年には設備容量は4.5億kW規模に達し、発電量は約1.45兆kWhになる。
原子力発電:2020年の中国の稼動中の原子力発電設備容量は5,300万kW、発電量は約3,800億kWhに達し、2015年の2.2
倍になる。2030年には原子力発電設備は1.36億kW、発電電量は約1.45兆kWhに達する。風力発電:2020年には2.5億kW
の規模を実現し、総電力設備容量に占めるシェア12.5%を目指す。2030年には4.5億kWに達し、系統連系電量は約9,000
億kWhになる。太陽光発電:2020年に設備規模は約1.6億kWに達し、2014年の約6.4倍になって、総電力設備容量の8%を
占める。発電電量は約2,000億kWhになる。2030年にはソーラー設備規模は約3.5億kWに達し、発電電量は4,200億kWhに
達して、総発電電量の約5%を占める。将来の太陽光発電の発展においては分散型が重要な方向性になるだろう。すなわ
ち、2020年には新エネルギーと再生可能エネルギーの発電設備規模は約8.6億kWに達し、総電力設備に占める比率は42.
9%に達する。また、利用量は7.2億tceに達し、エネルギー消費総量に占める比率は15%になる。2030年には新エネルギ
ーと再生可能エネルギーの発電設備規模は14.4億kWに達し、シェアは60%になる。利用量は11.7億tceに増え、エネルギ
ー消費総量に占める比率は22%に達し、2020~2030年のエネルギー消費の増加分の90%を占めることになる。(中国社
会科学網 3月4日)
シノペックの60万トンCTO事業の環境アセスメントが却下 (16/03/03)2016/03/10
3月1日、環境保護部は中国石
化長城能源化工(貴州)有限公司の石炭由来ポリオレフィン事業の環境影響報告書の却下を通知した。環境保護部は201
5年11月、同事業の環境影響報告書を受理していた。貴州織金ポリオレフィン事業は年産60万トン、敷地面積約189.65ヘク
タール、畢節地区織金県茶店郷磨大村付近に立地する。メタノール年産180万トン、MTO年産30万トン、LLDPE年産30万
トン、PP年産30万トンの4つのプラントと補助生産施設等を建設する計画である。(鋼鉄資訊 3月3日)
[ドイツ] 政府委員会、中間貯蔵・最終処分関連費用の一部を国の負担とする方向
電事連2016年3月9日2016年2月2
3日付主要紙の報道によると、脱原子力の資金調達を審査する政府の委員会が、放射性廃棄物の中間貯蔵・最終処分に
係る費用の一部を国の負担とする提言を行う見込みである。 電力会社が2022 年までは放射性廃棄物処理基金に費用を
払い込み、2022 年以降に発生する費用については国の負担とする案が浮上している。 現行法では、処理費用は原子力
発電事業者が全額負担することとなっているが、今後政府が委員会の提言を受け入れる場合は、電力会社の負担が軽減
されることになる。
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[米国] ワシントン州が州レベルでは初となる炭素税導入を検討
電事連2016年3月9日2016年2月29日付の業界紙によ
ると、ワシントン州は、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料からの二酸化炭素排出に対し、炭素税(炭素1t 当たり25 ドル
を課す)を導入することを検討している。 導入されれば、全米で初めての導入州となる。 原子力や再生可能エネルギー
(水力発電、風力発電および太陽光発電など)には適用されない。 炭素税の導入によってその他の税が軽減される見通し。
炭素税は化石燃料を大量に使用する製鉄所、食品加工工場、化石燃料火力等の負担が大きくなり、公平性の面で議論と
なっている。
[米国] 原子力エネルギー協会、クリーンパワープラン成功のため原子力発電所の運転期間延長を訴える
電事連2016
年3月9日2016年2月22日付の報道によると、米国原子力エネルギー協会のMyers副専務理事はワシントンDCで開かれた
原子力に関する会議で、環境保護局の既設火力発電所CO2排出規則(クリーンパワープラン)の成功には、既存の原子力
発電所の運転期間延長(80年運転)が欠かせないとし、ライセンス更新の重要性を訴えた。 同氏は、「ライセンス更新は、ク
リーンパワープランの持続性にとってきわめて重要である」と述べるとともに、「政府や電力市場は、事業者の80年運転への
投資に見合うだけの支援を行わなければならない」とも付け加えた。
[米国] バーモントヤンキー原子力発電所閉鎖でニューイングランド地方のCO2排出量が7%上昇
電事連2016年3月9日
2016年2月22日付の報道によると、2015年のニューイングランド地方の発電に伴うCO2排出量が2014年比で7%上昇した。こ
の理由について地域の系統運用者であるISOニューイングランドは、2014年末のバーモントヤンキー原子力発電所(BWR、
65万kW、バーモント州)の閉鎖で、化石燃料による発電が増えたためと説明している。2015年の同地方の発電に伴うCO2
排出量は3,000万tとなり、2014年の2,800万tを上回った。これは、ここ数年の下降トレンド(2012年:3,200万t、2013年:3,100
万t)に逆らうものになっている。ニューイングランド地方には現在、4基(ピルグリム、シーブルック、ミルストン2、3 号)の原子
炉があるが、このうちピルグリムについては2019 年半ばまでの閉鎖が発表されている。(上記「t」は米トンで、1米トン≒907
㎏)
サウジ、原油安で外銀から借入へ-最大80億ドルBy NICOLAS PARASIE WSJ2016年3月10日
【ドバイ】サウジアラビ
ア政府は海外の銀行から60〜80億ドル(約6800億〜9000億円)の融資を受ける協議に入っている。事情を知る複数の関係
者が明らかにした。サウジは原油安で拡大する財政赤字の補てんのため、新たな資金源を探っている。融資要請を確認し
た2人の銀行関係者はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、ここ数日の間にサウジ財務省が海外の銀行に融資提
案書の提出を依頼した、と述べた。同国が国際金融市場でこうした借り入れを行えば、約10年ぶりのこととなる。関係者の1
人は「(サウジ政府は)この融資を有力国際銀行から取り付けたい考えだ」と話した。サウジ財務省とは現時点で取材のため
の連絡が取れていない。サウジは政府歳入の大部分を石油収入に依存している。14年半ばから原油価格が50%余り下落
した影響で、2015年の財政赤字は1000億ドル近くと過去最高に達した。16年予算では歳出や補助金の削減を打ち出して
いる。同政府はこれまで、国内市場での国債発行のほか、中央銀行が保有する外貨準備の取り崩しで財政を補強してきた。
関係者らによるとサウジは、今回の銀行融資を確保した後には国際債券市場での資金調達を検討する可能性もある。銀行
からの借り入れが実現すれば、最近融資を取り付けたやはりペルシャ湾岸のオマーン、カタールと同じ道を歩む格好となる。
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