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東京湾 取手校地 横浜校地 千住校地 上野駅 国立科学博物館 国立西洋美術館 上野の森美術館 西郷隆盛像 東京国立博物館 上野恩賜公園 不忍池 東京都美術館 恩 賜上 野 動 物 園 東京藝術大学 音楽学部 美術学部 絵画棟 正木記念館 総合工房棟 Oil Painting 藝 大 ア ートプ ラ ザ Tokyo University of the Arts 陳列館 附属図書館 東 京 藝 術 大 学 学 東京藝大 油画の風景 CONTENTS 部 絵画科 油画専攻 美 術 学 部 1∼4 年 ■ ど ん な キ ャ ン パ ス ラ イ フ ? 学 部 生 呉 梨 沙 さ ん 大学院 美術研究科 修 士 課 程 絵 画 専 攻 1∼2 年 大学美術館 03 _ 04 修 士 学 生 村 山 悟 郎 さ ん 05 _ 06 博 士 学 生 カ ー ル ラ ン ダ ル さ ん 07 _ 08 【研究分野】 第 1 研究室 油画 第 3 研究室 第 4 研究室 第 5 研究室 第 6 研究室 第 7 研究室 第 1 研究室 第 2 研究室 第 2 研究室 油画技法・材料 東京藝術大学 美術学部/大学院美術研究科 油画 〒110-8714 東京都台東区上野公園 12-8 http://geidai-oil.com 山 口 晃 さ ん イ ン タ ビ ュ ー 09 小 瀬 村 真 美 さ ん イ ン タ ビ ュ ー 10 野 見 山 暁 治 さ ん イ ン タ ビ ュ ー 11 _ 14 ■ や っ ぱ り 歴 史 と 伝 統 15 _ 16 ■ 油 画 の カ リ キ ュ ラ ム 17 _ 18 ■ 授 業 に 関 す る こ と 19 _ 20 ■ 油 画 の 先 生 と 研 究 室 の 紹 介 21 _ 22 第 1 研究室 第 2 研究室 博士後期課程 美 術 専 攻 5 F ∼ 8 F:学 部 2 ∼ 4 年 、油 画 研 究 室 1 F ∼ 2 F の 一 部:版 画 研 究 室 、 油 画 技 法・材 料 研 究 室 * 学 部 1 年、油 画 第 1 / 第 4 研 究 室 、 壁画研究室は取手校地 1∼3 年 【研究領域】 油画 ※ パンフレットに掲 載 さ れ て い る 情 報 は 2 0 1 1年 1 0 月 1 日 現 在 の も の で す 。 図 版 お よ び 文 章 の 無 断 転 載 を 禁 じ ま す 。 © Oil Painting, Tokyo University of the Arts, All rights reserved. 編 集・発 行: 東 京 藝 術 大 学 油 画 / D e s i g n : I N E G A . D ( A D 渡 部 浩 明 D 廣 澤 祐 子 ) / P h o t o : ゆ か い ( 池 田 晶 紀 ・ た だ ・ 後 藤 武 浩 )※ P 1 7 ∼ 2 0 を 除 く / 印 刷 : 大 洋 印 刷 株 式 会 社 ( P R 松 本 将 次 ・ P D 斉 藤 知 生 ・ A E 村 越 豪 太 ) 「 藝 大の油 画で学ぶ」 ― とはどういうことだ ろう? 美術学部中央棟 皆 さ ん は い ま 、漠 然 と 大 き な 夢 を 胸 に 、 ある い は 将 来 の 進 路 に 迷う気 持 ち を 抱 え、 こ の 冊 子 を 手 にし た の で は な い で しょう か 。 第 1 研究室 壁画 絵画棟 ■ 先 輩 に 聞 い て み ま し た 第 2 研究室 版画 金工棟 彫刻棟 藝 大 油 画 で は 、美 術・造 形 表 現 の 根 幹 で あ る 「 絵 を 描 く」と い う 基 本 を 学 び 、 さら に 新 し い 絵 画 表 現 、活 動 が で き る 専 門 家 とし て の 力 を 養 っ た 学 生 た ち が 、 世 界 へ と 羽 ば た い て い くこと を 願 っ て い ま す。 魅 力 ある環 境 で 制 作 する在 学 生 や 、 国 内 外 で 活 躍 する卒 業 生 の 声 を 聴 き、 ここ だ か らこそ で き ること 、 今 の 藝 大 油 画 の 風 景 を 見 て い き ましょう 。 ゆ とりあ る 環 境 、時 間 だ から こそ、 私らしく制 作 に 打ち 込 める。 美 術 学 部 絵 画 棟 (上野校地 ) 上 野 校 地で 学ぶ、 思い切った制作をすることを目標にしていま 現在の作品制作について るんだろうということをテーマにして描いていま 学 部 3年生 呉さんに 聞きました。 す。1、2年次に教職科目の単 位 を ほとんど取 私は街などを歩いていて、人工物とか普段何気 す。モチーフとしては家や工業的な物を描き続 平日は 午 前 中 に 授 業 が あるの で 朝 9 時 に 大 得した の で 3 年 次 は 時 間 に 余 裕 が で きまし なくあるもの、もともと昔からあるようなものを けています。ドローイングだと一つひとつ単体 学 に行き、授 業 が な い日はアトリエで 制 作を た。今 年 から「絵 画 創 作 概 論」という油 画 ずーっと見ていると、意 識 が 分 解 されていくと のものを描いているんですけど、油絵では広 しま す 。午 後 授 業 が 無 い 時 は 制 作 を 続 けま の 多くの 先 生 の 話 が 聞 ける 講 義 が 始 まり、 いうか、なんでこういう形なんだろうとか、対象 い 視 野と、部 分 部 分 に 細 か い 視 点 も 持って す。17時頃まで制作したら、制作とは関係の無 講 義 で も直 接 制 作 に 役 立 てられるような 授 物と自分との距 離がひらいていくような感覚に 制作しています。 い 時 間を過ごします。休日は 、資 料 集 め や 写 業 を 受 けることがで きて、より私らしく制 作 なるので、それを平面に起こしたときにどうな 真 撮 影 、散 歩 などをして過ごしています。 に打ち込めるようになりました。 * 学部1年生のときは取手校地で、カリキュラム 4 月に は 古 美 術 研 究 旅 行 があったのですが、 は基本的ないろんなことをさせてもらって、や 旅先で印象に残った記憶はいつか自分の制作 りがいのある1年間だったと思います。2 年 次 に役立てられると思いました。同期のみんな で は 、進 級 展 に 全 力 で 取り組 ん だ つ もりで とも仲良くなれ、教授や助手さんとの距離も した が 、技 術 面 を 意 識した 結 果 、絵 がこぢ ん 縮まり、学校だと話せないようなお互いの話 まりとし て き た 印 象 が あっ て 、そ れ が 反 省 もできて、すごく面白い研究旅行でした。 点 と なりまし た 。3 年 次 に 入ってからは 先 生 方と相談し、まとめることや完成を求めすぎず 先生の話で、小説で食べ物の描写が出てくる と、漫 画 や 絵で 見るよりもお いしそうに 感じ るという話が印象に残っています。文章で受 ける味覚とか嗅覚とか嫌らしさとか、なぜ見 えないのに強烈なインパクトを与えるのだろ 学部生 呉 梨沙 う。坂 口 安 吾 さ ん の「満 開 の 桜 の 木 の 下」 を読んだとき、それをモチーフにして作品を 作ったことがあって、文 章で 感 動させること 呉 梨沙 KURE Risa が絵でも表現できるといいなと思います。 19 8 7 年 生 ま れ 絵 画 科 油 画 専 攻 3 年 在 籍 受賞歴 2 011 第 29 回 上 野 の 森 美 術 館 大 賞 展 優 秀 賞 上 野 の 森 美 術 館 3 * カリキュラム内 容 は P1 7_1 8 へ 油 画 技 法 ・ 材 料 研 究 室 (上野校地) 大学美術館(上野校地) 4 新しい 作 品を 生 み 出して いく、 描 き 続 けていくことへ の 挑 戦 。 美術学部専門教育棟(取手校地 ) 2010 年 10 月から 2011 年 9 月まで、交 換留 取手 校 地の 環 境 のプロセス」を作品として見せる提 案はでき 展 覧会 全体を企画するような大枠のフレーム 学 制 度 を利 用してロンドンの大 学で 制 作し 時間の許す限りはアトリエに居て、制作をして ないかと考えています。 を作る仕事と関わっていったり、他の人の 作 ていました。自 分 の 国 のな かで 作 品 制 作 活 います。かなり制作時間を要する作品なので、 これからも新しい作品を生み出していかなけ 品制作に参加する企画だったり。新しく生まれ 動 するだけでは、なかなか広がってこない視 取手校地のゆったりとした環境が僕にはとても ればいけないと思います。自分にとって考えも てくる問題意識を、自分の制作に還元できれ 野があると思います。世界中のさまざまな国 合っていると思います。アトリエは広いし、天 及ばないようなことに出会うために、二人で一 ば 変わってゆけるし、そういう「他 者 性」を や 地 域 でどん な 活 動 が 同 時 並 行 的 になされ 井も高く、工房などの設備がきちっと整ってい つの作品をコラボレーションしたり、グループ 引き受けることがチャレンジかなと思います。 ているかということを見て、自分の活動を相 る。地 理的には上野の方が良いかもしれない 展で自分の意識を揺さぶってみようか、など。 海外に行くこともそのひとつの方法です。 対化し、あらためて展 開していくことが 必 要 ですが、取手にもそうしたメリットがあります。 だと感じていました。イギリスを選 んだ 理由 作りたい作品や活動によって必要な環 境は変 は、アートが盛んな英語圏であるということ、 わってくると思うので、僕にとってはとても良い そ れ と音 楽 などの 文化 に 元 々とても 興 味 が 場所になっていますね。 * あったからです。 制 作 につ いて 手織りで網目状のキャンバスを増殖させなが ら作りあげ ていきます。織り進めていきなが ら、そのキャンバス上に油 絵 具やアクリル 絵 左:神の宿る部分/右:浸透する ドリフトする 2009 東京都現代美術館 所蔵 撮影:木奥恵三 具などで独自のパターンをドローイングしてい く。そういうことを延々と反復して、次 第に 大学院 修士課程 村山 悟郎 大きくなっていきます。それが僕の 代 表的な 作品形式です。描く 場 を自分で作りあげて、 そのサイズをどうするかなどの 判 断を絶えず 村山 悟郎 MURAYAMA Goro 続 けながら、そこに パターンドローイング を 次々と描いていく。そういう「絵 画 行為として 1983 年生まれ 大学院美術研究科修士課程 絵画専攻壁画第 1 研究室 2 年 在籍 2 0 0 9 「 M O T コ レ ク シ ョ ン ・ M O T で 見 る 夢 」 東 京 都 現 代 美 術 館 東 京 2 0 1 0 「 s h i s e i d o a r t e g g v o l . 4 - 絵 画 的 主 体 の 再 魔 術 化 」 資 生 堂 ギ ャ ラ リ ー 東 京 2 0 1 1 「 T R A N S C O M P L E X - 情 報 技 術 時 代 の 絵 画 」 京 都 芸 術 セ ン タ ー 京 都 http://goromurayama.com/ 5 * 交 換 留 学 に つ い ては P 19 へ 大学美術館取手館(取手校地 ) 壁画研究室(取手校地) 6 大学院 博士後期課程 カール ランダル 東 京 の ポートレート、 人とのつ な がりを油 絵 から。 平成22年度博士審査展 大 学 美 術 館( 上 野 校 地 ) 山本久美子 日常収集:立ち位置 日常収集:かみのけ 日常収集:思い出 油 絵 を 選 ん だ 理 由 は 特 に なく、 自 然 なこと。 に日 本 人 の 友 達 が い たこと。 そ れ に イギリ 家 がこれまで、 広く扱ってこなかったテーマ 増 加 さ せ て い く。 写 真 で は 、 私 の 制 作 活 子供のときは鉛筆を使って、その後デッサン スで 人 の 顔 を 描 いてい たとき、日本 人 の 顔 に取り組 む面 白さが あり、同 時に 、 「外 国 の 動 の 要 で あ る「 人との つ な がり」を なくし から油絵までのステップがとても自然でした。 がよ かっ たこと。 夜 の ロンドン の 建 物 や 街 文 化 」を 描 写 することの 難しさもあります。 てしまい か ね な い ので、 描 いています。 ヨー ロッパ で「絵 を 描くこと」と「油 絵」は 路 を 描 い て い て、 東 京 の 街 も 描 き た い と 私 が ポ ートレ ート作 品 を 制 作 する 際 は 必 ず 同じこと。油絵で何でも出来る。一番フレキ 思ってい たこと。日本 に 対して素 敵 な 、クー モ デ ル に 会 い、そ の まま の 姿 を 見 て 描くこ 夢 ずっと絵 を 描 い て い た い。 絵 を 描く機 シブルな材料です。 ル な イメージ が あった ので す。 と が 重 要 で す。 た くさ ん 描 き、さら に 人 と 会 が あ れ ば 世 界 のどこで も い い。し ばらく 東 京 藝 大 に 来 た の は 、まじめ な 学 生 が 居て 話して 交 渉 して つ な げ て 描く。 つ な がりを は 、 東 京 で 絵 を 描 き た いと思っています。 日本へ の 留 学 面 白 い 作 品 が あって、 一 番 い いと思った か 文 化、言 葉、歴 史 が 全 然 違う国 に 行 き た ら。そ れ に キャン パ ス を 見 に 来 て、とても かった 。 留 学 先 に日本 を 選 ん だ の は 色々な 好 きに なった 。 歴 史 が あり、 都 会 な の に 木 理 由 が ありました 。 高 校 生 のとき 浮 世 絵 を が い っ ぱ い あ っ て そ れ は 普 通 じゃ な い と 凄く素 敵 な 絵 だと思ったことや 、 同じ大 学 思った 。とても素 敵 な 場 所 。 制 作 に ついて 私 の 作 品 には 二 種 類 あります。ひとつ は「 東 京 ポートレート」と題した 、顔 の み を 描 いて 東 京 の 人 混 み を 表 現 するもの。作品のテー マ は、人 間 の 行 動 や 現 代 の 社 会 に 対 する 様 々な 見 方、そして、色 々 な 都 市 で 発 生し ている人 口 過 剰と多 文 化 主 義 などで す。 カール ランダル Carl Randall もうひとつ は 、 外 国 人として 見 た 東 京 の イ メ ー ジ。 東 京 か ら 着 想 を 得 た 環 境 と、 六 1 9 7 5 年 生 ま れ イギリス 本 木、鴬 谷、新 宿 など色々な 場 所 に いる 大学院美術研究科博士後期課程 美術専攻研究領域油画 3 年 在籍 人々を 描 写し た 作 品 で す。ヨーロッパ の 画 2 0 0 5 日 本 と 西 洋 の アー ティスト に よ る グループ 展 神 奈 川 2 0 0 9 王 立 芸 術 アカデミー 夏 季 展 覧 会 王 立 芸 術 アカデミー ロンドン 2 0 0 9 アートアワードトーキョー丸 の 内 2 0 0 9 行 幸 地 下 ギャラリー 東 京 http://www.carlrandall.com/ 7 版画研究室(上野校地) 8