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こちら - 慶應義塾高等学校

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こちら - 慶應義塾高等学校
招待会議 2015
事後冊子
-2-
-3-
1. 挨拶
慶應義塾高等学校校長
羽田 功 先生
招待会議 2015 に参加して・・・
梅雨明けの猛暑の中、招待会議 2015 が開催されまし
た。
「日本が成長するために」という主題討論のテーマに
ついてのゲスト・前刀禎明氏による基調講演に始まり、
20 の課題に分かれた自由討論会、主題に関わる 20 課題
に取り組んだ小討論と報告会、小討論を四つの「力」へ
と集約して議論を行った中討論を経て、ゲストを交えて
の大討論会に至る 10 時間近くに及ぶ会議― まずは参
加者の皆さん、お疲れ様でした。大討論を除けば、すべ
てに顔を出したわけではありませんが、どのセッション
でも熱のこもった議論が戦わされ、とても楽しい時間を
過ごすことができました。関係者の皆さんの努力に感謝
します。ありがとうございました。
ところで、今回の招待会議で特筆すべきことは、ゲストの前刀禎明さんです!基調講演
に加えて、前刀さんは会議の開始(前)から終了(後)まで休むことなくお付き合いくださいま
した。これは、こうした企画では普通あり得ないこと、考えられないことです。しかも、
それぞれの議論に真摯に向き合い、適切なコメントやアドバイスをくださいました。この
ように素晴らしいゲストをお迎えできたことは今回の成功の最大の要因ではないでしょう
か。
どこのグループだったか、
「日本の成長は日本人の成長にかかっている」と言っていまし
たが、ということは「日本の成長は皆さんの成長にかかっている」ということですよね。
皆さんのこれからに大いに期待しています!!
慶應義塾高等学校生徒会 招待会議実行委員会委員長
山本 啓太
「今までにない、どの高校でもやっていないような企画を
やろう!」
このような目標を掲げて、実行委員会は 2015 年 1 月から
準備を進めてきました。半年以上にわたる準備期間のうち、
ほとんどの時間が企画の立案に費やされました。それを書き
記した企画書は 1 月から本番 1 か月前の 6 月中旬まで、計
20 枚にも及びます。何故これほどまでの数になってしまった
か、それはより文献調査や役員同士の議論によって「良い討
論方法とは何か」を最後まで追い求めていたからです。
-4-
これら 20 枚の企画書において一貫して変わらなかった事柄があります。それは「ゲスト
の方の講演と学生による討論をより密接に繋げる」ことです。しかしそれは外部のゲスト
をお呼びすることが必要不可欠であることを意味し、1 月から参加のお願いをし続けたので
すが講演依頼の交渉がうまくいかず、最終的に前刀様に決定したのは 6 月の初旬、本番ギ
リギリになってしまいました。今回の企画の性質上ゲストの方の負担は大きく、前刀様の
多大なるご協力なしでは成功には至らなかったと思っています。誠にありがとうございま
した。また、当日お忙しい中お越しいただきました羽田校長先生、丸田先生、私たちの無
理なお願いなどにも対応・サポートしていただきました飯塚先生、そして直前の準備や当
日お世話になりました、生徒会役員や議長・書記の方々、そして最後に当日参加して頂き
ました皆様に心から感謝申し上げます。
招待会議 2015 で得た新しい考えやそこで得た仲間からの刺激を活かしていただけたら幸
いです。
-5-
2. 目次
1. 挨拶
-4-
2. 目次
-6-
3. 開催概要
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4. 工程表
-9-
5. 事前準備パート一覧
- 23 -
6. 企画の変遷
- 24 -
~20 枚の企画書から見る招待会議 2015~
7. 議長とのやり取り
- 37 -
8. 宣伝方法について
- 40 -
9. 当日の移動
- 47 -
10.
当日パートについて
- 49 -
11.
議長・書記リスト
- 51 -
12.
実行委員長による開会宣言
- 52 -
13.
各企画の概要・目的
- 53 -
14.
招待会議の歴史
- 56 -
15.
役員の感想文
- 60 -
16.
参加者へのアンケート
- 63 -
17.
基調講演要約
- 72 -6-
18.
議事録
19.
メディア掲載
- 140 -
20.
事後対談
- 141 -
- 73 -
-7-
3. 開催概要
日 時: 7 月 19 日(日)9 時 30 分~18 時 00 分(9 時開場)
場 所: 慶應義塾大学日吉キャンパス内
第 6 校舎 614 教室(メイン会場)
、
慶應義塾高等学校校舎(第 1 校舎)1 年 L~R 組・2 年 L~R 組・3 年 L~R 組、
来往舎シンポジウムスペース・大会議室・中会議室
主 催: 慶應義塾高等学校生徒会 招待会議実行委員会
共 催: 慶應義塾女子高等学校生徒会、慶應義塾志木高等学校生徒会
後 援: 慶應義塾高等学校
テーマ: 日本が成長するために
ゲスト:
前刀
禎明
氏(株式会社リアルディア 代表取締役社長、元 アップル米国本社
副社長 兼 日本法人代表取締役)
参加者:
約 180 名
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4. 工程表
●2014 年
12 月 17 日(水) 新・招待会議実行委員会が発足
生徒会の引継式にて各役職が任命された。「今年は余裕を持って準備をして、7 月中旬の
選択旅行(※修学旅行のようなもの)に実行委員で行こう」とこの時点では役員全員、余
裕があった。
●2015 年
1 月 9 日(金) 「第 1 次企画書」完成
記念すべき「第 1 次企画書」完成!この企画書は冬季休業中、委員長が企画を練り、休
業明けの放課後、修正を加えて完成したもの。企画書に関する引き継ぎは充実しており、
第 1 次から満足のいく内容と体裁になっていた。
1 月 14 日(水)
来往舎予約
前実行委員長から「会場は 1 月から抑えたほうがいい」というアドバイスを頂いていた
ので、早めに取ることにした。メイン会場は当初、昨年と同じ来往舎を想定していた。委
員長はインフルエンザによりダウン。
1 月 16 日(金)
「第 2 次企画書」完成
委員長、インフルエンザによる出席停止で時間があったため、欠席中に作成。討論方法
の見直しを具体的に示した。また、企画内容を担当主事に伝えた。
1 月 22 日(木)
講演依頼(1 人目)
委員長とつながりのある方で、このイベントに興味を持っているとおっしゃっていた方
に講演依頼をした。正直、OK を頂けるとかなり自信があった。
1 月 28 日(水)
講演依頼を断られる
既に予定が入っていた為、断られてしまった。招待会議 2015 最初の苦難が到来。
1 月 30 日(金)
協議会にて新ゲスト候補について議論
「ゲストはすぐ決まる」と元々告知していたので、役員から心配の声が多数あがった。
とりあえず役員にはゲスト候補を挙げてもらった。計 17 人候補が決まった。
2 月 1 日(日) 「第 3 次企画書」完成
ゲストの修正など、企画書を新しいゲスト候補の方に送るために見直した。
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2 月 3 日(火) 「第 4 次企画書」完成
主に参加者の移動の負担の軽減や、ゲストの方の負担の軽減を図った。
2 月 5 日(木) 講演依頼(2 人目)
協議会で出したゲスト候補は 17 名もいたが、連絡を取る手段が無い方が大半だった。そ
の中で比較的連絡がしやすく引き受けていただけそうな条件がそろっている方に早速実行
委員会から講演依頼をした。
2 月 8 日(日) WAN に参加
早稲田大学高等学院、青山学院高等部、日本女子大学付属高等学校の生徒会が主催する、
付属校生向け討論イベント WAN に参加。交流会にて壇上で招待会議を宣伝したのだが、早
稲田高等学院次期幹事長(当時)が、同校主催で 5 月に行われる招待討論会の宣伝にて、
「慶
應さんの招待会議は 150 名程度ですが、うちは 2 倍の 300 人で行う」などと煽ってきた。
負けず嫌いな委員長や一部実行委員を中心に規模を大きくすることを計画。同時に企画に
関しても招待討論会と似ていた為、差別化を図ることも決めた。
2 月 9 日(月) 新たな会場を探すため大学施設センターにて確認
WAN 翌日、早速メイン会場を変更するため動いた。WAN で煽られたことがメイン会場
変更の引き金となったのは間違いないが、昨年に来往舎を使用したところ、参加者が 200
人を超え定員をオーバーしてしまったこと、また来往舎には机がなくアンケート等がしづ
らかったこともあり、冷静に考えても変更することは妥当だと判断した。また、過去の招
待会議の記録を見ると大学教室を借りて開催していたので、手続きは案外楽なのではない
かとも踏んでいた。そこで大学の施設センターで確認したところ、開催予定日の 7 月 20 日
(当初)に独立館が空いていることが判明。独立館は駅に最も近く、とても綺麗、そして
広い。招待会議を開催するには十分すぎる施設だった。新しい施設を使うことに否定的だ
った実行委員も実際に施設を見て賛同してくれた。この日から大学施設を借りる手続きを
行った。
2 月 19 日(木)
ゲスト候補(2 人目)の方から突然の電話!
内容は…
学年末試験 3 日目の夕方、委員長のスマホに知らない番号から電話がかかってきた。電
話の主は講演依頼をしていた方だった。緊張で電話を持つ手が震えた。
まず、企画書に書かれた内容について一通り質問された。しっかり読んでくださってい
て、とても嬉しかった。しかし質問が終わったあとの会話は、この企画に対してのダメ出
しだった。冒頭から「この企画では高校生中では最底レベルの討論会」と言われ、全ての
企画に対してご忠告があり、お褒めの言葉は一切無かった。そのことから講演依頼はお断
りするだろうと覚悟していたのだが、お応えは「日程は空けておくが、今後の君たち次第
- 10 -
で行くか行かないかは決める」とのこと。
約 40 分の通話を終え、しばらく呆然としていたが、このように指摘して頂けることはと
ても有難いことだと考え、真摯に受け止めゲストの方が納得するようなものにしようとよ
り一層気合が入った。
2 月 20 日(金)
企画の練り直しを始める
学年末試験終了後、実行委員を集め昨日の出来事を説明。企画の練り直しを始めた。本
校の春休みは 1 ヶ月以上もあり本来ならば何度も集まることができるのだが、委員長は 3
月丸々使ってドイツへ留学することになっていた。その為、まとまって話し合えるのは残
り 1 週間しかなく、時間がなかった。
2 月 26 日(木)
数回の企画会議を経て「第 5 次企画書」完成
主な変更点はテーマの設定である。当初はゲストの方がご専門としている分野について
討論したいと考えていたため、ゲストと実行委員の協議で決定しようと考えていた。しか
しゲスト候補の方は 19 日の電話で、多くの高校生に来てもらうようなキャッチーかつ、ど
のような議論か明確にわかるようなテーマを実行委員自らによって設定すべきであるとお
っしゃっていた。実行委員はほぼ毎日集まり議論し、テーマ名を「日本に喝!
~日本っ
ていい国?~」とした。キャッチーすぎると思われる人も多いと思うが、ゲスト候補の方
が例として挙げ、ベタ褒めなさっていた高校生討論会のテーマ名もこれ以上にテレビにあ
りそうなものだったので、このようにした。
この時期、委員長は実行委員に毎日、
「なんでこんな時期にドイツへ行くの?ふざけんな
よ!」と言われていたが、ドイツ行きは委員長に任命される前の昨年 10 月から決まってい
るのだから許してほしい。
2 月 27 日(金)
新会場・独立館取れると思いきや…
大学施設センターの人が勘違いしており、3 月下旬になるまで大学施設を取ることができ
るかわからないことが判明。従来通りの来往舎でも開催できるように企画の設計を見直す
ことになった。
2 月 28 日(土)
委員長、ドイツへ旅立つ(~3 月 31 日)
委員長、ゲストも会場も決まらぬまま、1 ヶ月のドイツ語留学へ旅立つ。現地で企画書を
書くことができるようにするため、事前に激安 windows タブレットを購入。かなり重宝し
た。
3 月 「テーマ・討論方法の企画書」第 1 案~第 6 案まで制作
ドイツにて委員長は、思いついた討論方法をひたすら書き留めていった。基本的に実行
- 11 -
委員とは LINE で連絡を取り、ごくたまに Skype などで他の実行委員と電話会議すること
もあった。
委員長自身は意識していなかったが、この時期に書いた企画書はカタカナ語が多かった
そうだ。一部実行委員には「ウザいから、カタカナ使うな」と言われる始末。
3 月 2 日 ゲスト候補の方からの国際電話、ほぼ進展無し…
ドイツ時間の朝 7 時、1 本の電話で目覚めた。電話の主はゲスト候補の方だった。内容は
前回とほとんど同じダメ出しだった。出国前にお伝えしたテーマ名に関しても「某テレビ
番組のようだ」
、と完全に拒否された。
3 月 11 日(水)
「第 6 次企画書」の完成
主な変更点は、テーマ名と討論方法である。テーマ名は「日本っていい国? ~日本の未
来像を考える~」とした。また浅い議論にならないようにするため、より具体的な小テー
マを 4 つ設けることにした。討論方法も高校生ならではの結論を出してもらうため、ゲス
トに干渉され過ぎないように工夫した。
3 月 21 日(土・祝) 公式 Facebook ページ正式オープン
公式 Facebook ページがオープンした。正直、内容がほとんど決まっていない状況だった
ため告知する内容があまりなかったが、昨年はオープンするのが開催 1 か月前と遅かった
ので、今回は早めにオープンした。
3 月 22 日(日)
「生徒シンポジウム」に参加
WAN での屈辱を晴らすため実行委員の I は、招待討論会との違いを明確に示し、招待会
議をアピールした。正直、この段階ではゲストも決まっておらず決定事項もあまりなかっ
たので、具体性に欠けるものであったが、それなりに反論できたのではないかと思う。
3 月 26 日(木)
ロゴ完成
内容がいくら良いものだとしても、ロゴやチラシのデザインが良くなければ見向きもし
てくれない―
当初から実行委員はそう考えていたので、今回の招待会議はビジュアル面
にもこだわった。生徒会には所属していないものの、委員長と幼稚園以来の友人であり同
級生の人に、デザインの全てを依頼していた。
そして待ちに待ったロゴの完成。出来はとても素晴らしかった。早速 SNS のトップ画像
を更新した。しかし英語表記の「Invitation」の「n」が「h」になっていることが判明。即
日削除し、修正したうえで翌日再度アップロードした。
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3 月 27 日(金)
「第 7 次企画書」の完成
「テーマ・討論方法の企画書」を基に、テーマ名や討論方法を大きく変更した。
「平成維
新 ~日本に足りないものとは何か?~」と題し、なるべく多くの人の意見を求めるため、
シャッフルディスカッション(=議論に参加していない第三者を招き意見を求めること)
を設けたりするなど工夫を凝らした。当時委員長は、
「これはかなりの自信作」と LINE に
て発言している。1 ヶ月集中的に討論方法を研究し、その集大成だったからである。
3 月 31 日(土)
委員長帰国&ゲスト候補の方と役員で会合
早朝 6 時半、委員長は羽田空港に到着。10 時間を超える飛行時間の全てを映画鑑賞に充
てたうえ、旅の疲れや時差ボケも重なり、その日は家で寝て過ごすつもりでいた。
帰りの高速バスで 1 件のショートメッセージ、ゲスト候補の方からだった。
「14 時に都内
某所で会いましょう」とのこと。家にて 1 時間の仮眠しか取れないまま、集合場所へと向
かった。実行委員 4 人も緊急招集。
「ここが正念場だ!」全員がそういう気持ちで挑んだ。
2 時間超の話し合い、結果は散々だった。ゲスト候補の方は、いくつかの本や映像資料で
実行委員が学び、かつ福島県や沖縄県等に取材をしに行くよう指示なさった。つまり、実
行委員が 1 つの番組を作る要領で、参加者の予備知識を補うための何らかのものを作成し
て欲しいとのことだった。一方、こちらが考えた企画に関してはダメ出しの嵐だった。そ
して「この段階ではまだゲストとして行くことはできない」とおなじみの台詞を言われ、
ゲストが未だ決定しないまま 4 月を迎えることになった。
4 月初旬 企画会議&「テーマ・討論方法の企画書」第 7 案完成
3 月 31 日の会議で実行委員は、このまま今のゲスト候補の方に頼んだほうがいいと考え
るグループと、
新しいゲストを探した方がいいというグループの 2 つに分かれてしまった。
それまでは元々仲が良いこともあって全体としてまとまりがあったのだが、それが無くな
ってしまい企画会議も順調にいかなかった。委員長判断でこのまま今のゲスト候補で講演
依頼を継続すると決定した。なぜなら、ここを乗り切れば、他には無い討論会になり差別
化を図ることができると思ったからである。反対派も渋々受け入れてくれたが、両者には
溝ができてしまった。
また、地方への取材は時間的に厳しく、その旨をゲスト候補にメールにてお伝えしたと
ころ、「あなたはできない病にかかっています。」などという返信。取材に行くことはほぼ
必須条件となった。
春休みが終わるまでの数日間の企画会議を経て、過去の事例やその解決策、そこで生じ
た問題点を基に、現代社会で起きている問題に当てはめて改善策を導く討論方法を編み出
した。この討論方法は「テーマ・討論方法の企画書」第 7 案としてまとめた。
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4 月 19 日(日) 第 1 回「塾内高等学校生徒会合同協議会」開催、共催校決定
慶應義塾高等学校校舎にて、慶應義塾高等学校、慶應義塾女子高等学校、慶應義塾志木
高等学校の生徒会役員で会議が行われた(慶應義塾湘南藤沢高等部は先生方の反対があり
不参加)
。会議ではそれぞれの学校の生徒会活動の情報交換や、塾内の高等学校生徒会が主
催する新しい企画を考える等を話し合った。
しかしながら、いきなり新しい企画を開催するのは大変なことなので、招待会議の共催
を通して生徒会同士の距離を縮めようと考え、共催を各校にお願いし了承して頂けた。
4 月 20 日(月)
ゲスト候補の方に企画の方針を送付
春休み明け後も企画会議を何度も行い、企画の方針を固めていった。テーマは「日本の
安全保障の未来〜Japanese National Security〜」とし、何について話し合うかをわかり易
くした。企画内容も 3 月 31 日の会議内容をより具体的に掘り下げたものをメールにてお伝
えした。そろそろゲストが正式決定しないと開催に間に合わなくなる。そもそも当初 3 月
中旬までに返答して頂くようお願いしていたのだが、気づけば 4 月も残り 10 日。危機的状
況だった。
そして翌日の 4 月 21 日、ゲスト候補の方からメールが届いた。なんと内容はこれまでと
は一転、ダメ出しが一切なく「これなら多少は皆さんのお役に立ちそうです。
」とのお返事。
日程の最終調整に関しても書かれていた。やっとゲストとして正式決定する、実行委員全
員がそう確信した。
4 月 23 日(木)
ゲスト候補の方と電話にて相談
ゲスト候補の方がゲストを正式に受け入れて頂ける―
そう確信していたのだが、ゲス
ト候補の方はメールでの文面とは 180 度違う、今までとほぼ同様のダメ出しをおっしゃっ
た。委員長は具体的にどのように改善すべきかを聞いたが、明確な回答は得られず。
そしてゲストとして来ていただけるかを聞くと、この段階においてもはっきりしたお返
事は頂けず、そして 5 月から出張するのでそれまでにゲスト候補の方が納得するような企
画を提出しなければいけないことになった。この方への講演依頼にとうとう限界を感じた。
4 月 28 日(火)
講演依頼を取り下げ
とうとう、ゲスト候補の講演依頼は取り下げる決断をした。理由は 3 つ。
① ゲスト候補の方がどのような点で不満なのかがわからず、この状況ではゲスト候補の
方の要望に応えることはほぼ不可能である。②正式にゲストを引き受けて頂けるのか
どうかも分からない状態で、このままゲスト交渉を続けた場合、ゲストが呼べない事
態が発生する可能性が生じる。③このままうまく開催できたとしても慶應義塾高等学
校生徒会の招待会議ではなくゲストの招待会議になってしまう危険がある。
本来企画会議は楽しいものだったのにもかかわらず、いつの間にか企画会議は「どのよ
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うにしたらゲスト候補の方に納得して頂けるだろうか?」ということに縛られ、自由な発
想ができず窮屈でつまらないものになってしまった。招待会議は我々高校生が作り上げる
ことに意味がある。それを崩されてしまったら開催する意味はないだろう。ゲスト候補の
方には大変失礼なことであると重々承知あったが、実行委員会は交渉を断念する決断した。
そして 3 か月間のゲスト交渉は振出しに戻った。しかし、後悔の念は一切なかった。
4 月 29 日(水・祝) 開催日変更
新たなゲスト交渉をする前に 7 月 20 日(月・祝)から新たな大学施設を取れる可能性が
高い 7 月 19 日(日)に変更することにした。幸いにもまだ広報活動は積極的には行ってお
らず、今なら間に合う!ということで急遽変更した。
4 月 30 日(木)
「第 8 次企画書」の完成
第 8 次企画書は「高校生が描く未来日本」と題し、討論方法は春休みに考えた「テーマ・
討論方法の企画書」の案を参考に作成した。特徴は、班を政党と見立て最終的に選挙のよ
うなものを行うというもの。発表方法を工夫した企画であった。
5 月 1 日(金) 大学 614 教室(メイン会場)の使用申請&講演依頼(3 人目)
この日を過ぎると GW に入ってしまい、教室申請や講演依頼が 1 週間ほどできなくなっ
てしまう。その為、この日は 1 日中走り回っていた。
昼休みに大学 614 教室の利用申請を協議会担当の飯塚先生とともに施設センターにお願
いをした。
放課後には協議会にて企画書の訂正や承認を行い、即修正したものを印刷、講演依頼す
るため委員長と実行委員 1 人、急いで電車に飛び乗った。
ゲスト候補の方の秘書の方に直接お会いし、企画の説明などをした。こちらの事情もよ
くわかって頂き、連休明けすぐにお返事を頂けるとのことだった。
5 月 4 日(月・祝) 早稲田大学高等学院主催「招待討論会」参加
招待討論会では本校生徒会から 2 人が議長を務めた。閉会式にて宣伝を行ったのだが、
30 秒という短い宣伝時間にうまく収めることができず大失敗。
5 月 5 日(火・祝) 塾高、志木高、SFC の生徒会役員で食議会を行う
4 月に行われた会議では SFC の参加ができなかったが、非公式な形になってしまったも
のの塾高、志木高、SFC 生徒会役員で食議会を行うことができた。内容は、4 月の会議の
内容や SFC の生徒会活動の報告、そして SFC への招待会議共催のお願いをした。
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5 月 13 日(水)
講演依頼辞退&講演依頼(4 人目)&「第 9 次企画書」完成
ゲスト候補の秘書からお断りの返事を頂いた。断られることにも慣れ、早速別の方に講
演を依頼した。同時にゲスト候補の変更に合わせて討論手法を見直した「第 9 次企画書」
を完成させ送付した。
5 月 24 日(日)
議長 LINE を作成&「第 10 次企画書」完成
WAN や招待討論会等で宣伝した甲斐もあり、議長希望者が大勢集まった。当初 16 班を
想定していたが、結局ほぼ全員を受け入れる形で 20 班設置することにした。
そして議長へ連絡事項を伝えるため議長と実行委員が参加する LINE グループを作成し
た。
またこの間も企画会議を数回行い、討論方法を見直し「第 10 次企画書」を完成させた。
6 月 2 日(火) 前刀禎明様に講演依頼
講演依頼していた方から一切返信が無かった。ゲスト交渉が完全に煮詰まってしまった。
球技大会が開催されたこの日、招待会議 2015 において最大ともいえる大きな転機があっ
た。後輩の F が「ゲストなら当てがあります。LINE しましょうか?」―なんと、身近な
人の中にそういった関わりを持った人がいたのであった。朝 8 時、F は前刀禎明様へ LINE
でスケジュールと簡単な企画の説明を添えて講演依頼をしたところ、その 1 時間後「詳し
い話を聞かせてほしい。ミーティングをしよう。
」との返信が来た。ミーティングの日程は
約 1 週間後に決まった。時間的にも最後のチャンスが到来した。
6 月 10 日(水) 「第 11 次企画書」完成、都内某所にて前刀様と会合→ゲス
トを引き受けて頂けた
この 1 週間、企画会議を繰り返し開き最後のチャンスに備えた。前刀様の経歴や著書等
を調べ、ゲストと討論をよりつなげられるよう企画や討論テーマを大きく変更した。
そして準備万全で迎えたミーティング。前刀様と実行委員長、紹介してくれた F の 3 人
でミーティングを行った。前刀様は、私達の企画説明を真摯に聞いてくださった。結果、
有難いことに前刀様は今回の依頼を引き受けてくださった。
1 番のネックであった約半年に及ぶゲスト交渉は、この日を持って終止符を打ったのであ
った。
- 16 -
6 月 13 日(土)
「第 12 次企画書」完成
ミーティングでの前刀様の意向や、こちらで調整が必要だと思った事柄を多少変更した。
第 11 次企画書と大きな変更なし。
6 月 14 日(日)
「第 13 次企画書」完成
最終企画書となる第 13 次企画書が完成した。本番 1 か月前という、かなりギリギリの状
態であった。
6 月 16 日(火)
第 1 回議長会を開催
放課後 17 時から第 1 回議長会を本校 3R 教室にて開催した。
6 月 17 日(水)
協議会にて企画書、チラシ、校外用招待状の承認
協議会にて校外用の招待状、企画書、チラシと校内用の企画書、チラシを承認した。
6 月 21 日(日)
慶應義塾湘南藤沢高等部、共催辞退
招待会議 2015 では、
「慶應義塾の高等学校」4 校での共催を予定していたが、調整が合
わず、湘南藤沢高等部のみ共催できなかった。
6 月 23 日(火)
各校へ招待状と企画書、チラシを送付
協議会にて承認した校外用の資料(招待状、企画書、チラシ)を袋詰めし首都圏にある
高等学校約 400 校に郵送した。今年は郵送費削減の為、例年とは違い招待状を送るのを 2
回から 1 回に減らした。
6 月 25 日(木)
示
参加登録開始、HR 放送、全校生徒にチラシを配布、教室掲
今年は本校生徒の参加者を増やす為、校内の宣伝を特に強化した。協議会にて承認した
校内用の資料(チラシ、企画書)を各教室に掲示した。また、全校生徒にチラシを配布し
た。HR 放送でも宣伝を行った。
また、この日から参加登録を正式に開始した。
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6 月 26 日(金)
LINE@正式オープン
今年は Facebook や Twitter を利用していない生徒にも招待会議の情報を得られるよう、
多くの高校生が利用している LINE へ情報を送信する LINE@の公式アカウントを作成し、
周知を図った。
6 月 29 日(月)
当日の学生団体等の宣伝を受付
宣伝方式は例年の口頭での閉会式での学生団体等の宣伝は、例年事前申請が必須である。
今年もそれを継承し受付を開始した。
宣伝の他に、紙媒体での宣伝を設けた。紙媒体の宣伝では、指定の紙の大きさに情報な
どを各団体で自由に書いてもらい、それを当日配布するパンフレットにはさみ、配布する
というものである。
7 月 1 日(水) 朝日中高生新聞が取材に来ることが決定
朝日学生新聞社が発行する、
「朝日中高生新聞」の取材を受けることが決定した。開催後
8 月 9 日に発行された中高生新聞に掲載された。
7 月 3 日(金) 第 6 校舎にてゲストの方とともに機材確認
ゲストの前刀様にわざわざ日吉に来て頂き、機材の確認等を行った。前刀様ご希望のピ
ンマイクも確保することができた。
7 月 8 日(水) シフト表、直前準備の予定表を役員に配布
協議会にて、選択旅行期間(夏休み前の約 1 週間の休業期間)での準備の日程、当日の
役員の動きを示したシフト表を配布した。
7 月 9 日(木) 用具申請
当日使う備品の申請を用務員室に行った。
7 月 10 日(金) レインボータウン FM「ナイスクサテライト」内のコーナー
「ナイスク学園」に生出演
今年は、江東区のコミュニティラジオであるレインボータウン FM の「ナイスクサテラ
イト」という番組にて招待会議 2015 の宣伝を約 20 分間行うことができた。この番組では、
ラジオ放送と並行して Ustream を使用した配信も行っており、インターネット番組として
の性質も持っていた。
ラジオは生放送でとても緊張したが、4 人での出演だったため無事放送事故にならずに、
招待会議の魅力を伝えることができた。
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7 月 11 日(土)
司会原稿の確認
司会原稿の読み合わせ等を行った。今年は流れが大きく変わったため、現行の修正点も
多かった。
7 月 12 日(日)
委員長 2 つの大失態
参加者用に配布するパンフレットに重大なミスがあることがわかり、即注文を取消し一
刻も早く修正する必要があった。しかし、パンフ作成に使用したソフトは Microsoft
Publisher だった為、委員長の PC には入っていなかった。偶然委員長の友人がこのソフト
が入ったパソコンを持っていたので、午前中にお邪魔させていただき修正した。
午後、IT 班で Ustream を使用した配信テストを行う予定だった。会場でのポータブル
Wi-Fi の通信状況などをチェックする予定だったが、日曜日は大学が開いていないことを委
員長が忘れており、そのまま解散することに。翌日改めて行うことになった。
7 月 13 日(月) IT 班:USTREAM 配信のテスト、総務:熱中性対策用品等購
入、幹部:女子高と最終調整
IT 班は前日行えなかった配信のテストを行った。総務パートは予定通り熱中症対策用品
(飲料や冷却シート)等を購入した。幹部は女子高代表者と当日の動きなどの最終調整を
行った。女子高生には誘導や司会、配信でのレポーター等を快く引き受けてくださった。
7 月 15 日(水)
物品買い出し、誘導用の看板作成等の雑務
物品の買い出しや誘導用の看板作成など、なるべく直前に準備を慌ただしく行わないよ
う、様々な雑務を行った。
7 月 17 日(金)
午前中の GTEC 終了後、用具を 2Q 教室に運び込む
午前中に GTEC を受け、一般生徒は解散。役員は、用具を一般教室に運び入れた。
- 19 -
7 月 18 日(土)
招待会議前日
いよいよ招待会議前日。施設を借りた日程の都合上、前日の仕事が多かった。
10 時~ 来往舎設営
小討論報告会や中討論で使用する来往舎の設営を行った。用具を運び入れ、プロジェク
ターのチェックなどを行った。
13 時半~ 第 2 回議長会、各教室の設営
第 2 回議長会を行い、最終調整を行った。それと並行して、自由討論や主題討論会小討
論で使用する一般教室の設営を行った。
14 時半~ リハーサル、音響設備準備
メイン会場となる第 6 校舎 614 教室にて、議長や役員でリハーサルや音響設備の確認作
業などを行った。
16 時
パンフレット受け取りのはずだったが…
参加者用パンフレットを印刷業者から受け取る予定だったが、警備室が巡回中だったた
め、宅配業者が不在と判断し荷物を持って帰ってしまったため、前日なのにもかかわらず
パンフレットが届かないというトラブルに見舞われた。警備室や宅配業者との調整で夜 8
時ごろに再送することが決定し、受け取って頂けるよう警備室にお願いをした。
19 時~ 前委員長との食事会
昨年の招待会議の実行委員長と副実行委員長が、委員長をはじめとする一部役員にご馳
走をしてくださった。前日で緊張していたが、アドバイスや励ましの言葉を頂き、緊張が
少しほぐれた気がした。
21 時~ 都内某所にて最終確認
最終確認を行った。いよいよ明日は本番である。
- 20 -
深夜 参加者振り分け
前日まで参加登録を受け付けていた為、参加者の振り分けはギリギリまで行われた。学
校や男女比などを考えより良い討論会になるよう工夫した。
7 月 19 日
招待会議当日
いよいよ本番を迎えた。半年間準備してきたことが台無しとならないよう気を引き締め
て臨んだ。
6 時半 第 1 陣集合、無事パンフレットが届いたことを確認
幹部や準備が必要な人が朝早く集合した。パンフレットも無事警備員さんが受け取って
頂けたため、参加者に無事配ることができた。
7 時 全役員集合、朝の打ち合わせ、パンフレットとアンケート用紙を挿む
全役員が集合し、最終確認を行った。その後、届いたパンフレットにアンケート用紙や
団体宣伝の紙をはさむ作業に取り掛かった。
7 時 45 分
最終会合
役員の最終会合を行った。会終了後に前々から指定した箇所での機材等の最終確認に取
り掛かった。
8 時 30 分
最終議長会
議長・書記による最終議長会を行った。移動が各々の班で異なり複雑なため、混乱を招
く可能性があったことから、再三注意をしたが念のため、移動に関する紙を早朝委員長が
作り配布した。
8 時 45 分
誘導開始
誘導班が日吉駅から開会式が行われる第 6 校舎まで指定の箇所に配置した。今年は例年
とは異なる集合場所の為、役員を多めに割き間違いが無いようにした。
- 21 -
9 時 開場、前刀様が到着
今年はゲストの方が終日参加して頂けることになり、朝早くからご出席して頂けること
になった。
9 時半 いよいよスタート、開会式
定刻通り開会式を行った。
午前 基調講演、自由討論と順調に進む
トラブルもなく、順調に基調講演・自由討論と企画が進んでいった。半年間準備してき
たので、大きなトラブルは無いと信じていたが、実際に順調に進む様子を見てホッとした。
午後 閉会式用の動画を消してしまい、一から作り直すことに…、時間延長
主題討論会小討論も順調に進み一般教室から移動し、来往舎・第 6 校舎にて小討論報告
会・中討論を行った。中討論は議長の技量がかなり影響したらしく、アンケートでも賛否
両論の結果となってしまったが、
「どこの討論会でもやったことがない」と言われることが
多く、参加者も新鮮に感じたことだろう。
しかしながら、中討論は 60 分という短い時間設定から時間が押してしまい、ゲスト大討
論の開始が遅くなってしまった。更に、閉会式で流す予定だった作成途中の動画を誤って
削除してしまい、時間が伸びてしまった。
ゲスト大討論では、前刀様と参加者との掛け合いで盛り上がり、基調講演内で行えなか
った質疑応答も行うことで、とても盛り上がった。
動画が完成し、閉会式を約 30 分遅れで開始した。動画は今日 1 日の討論の様子をまとめ
たもので、
「感動した」という意見が多く寄せられたので、結果的には良かったのではない
かと思う。
予定より大幅に時間を押してしまい、予定していた懇談会などは中止となってしまった
が、招待会議全体としてはとても内容の濃い良いものになったと思う。
- 22 -
5. 事前準備パート一覧
招待会議 2015 では、生徒会役員を 7 つの事前パートに分けて準備した。
① 本部
全体の作業の指揮を執る部署。部署間の橋渡しや進捗状況の管理などを行う。
② 用具
運営に必要な諸物品の管理を行う部署。物品の個数を把握し、足りないものを買うのが
主な役割である。
③ 財務
会計や予算の残高の管理などを行う部署。
④ 渉外
外部との折衝などに当たる部署。その性質の違いから本年度は三つに細分化する。
・ ゲスト担当
ゲストとの連絡を取る
・ 議長担当
議長、書記関連の連絡は全てこの部署が当たる。仕事内容は、議長・書記の募集、
議長からの質問への対応、議題紹介文・レジュメの回収・検閲をする。また、議
長会もこの部署が担当する。
・ 一般参加者担当
一般参加者の議題への振り分けや告知メールの送信、質問への対応など一般参加
者関連の連絡は全てこの部署が当たる。
⑤ 広報
ホームページや SNS の管理等、広報活動に当たる部署。
⑥ パンフレット、デザイン担当
参加者用パンフレット・事後冊子などを制作し、校閲、印刷などを行う。
⑦ IT
ホームページ作成や生配信準備等の各部署の技術的サポートを行う。
- 23 -
6. 企画の変遷
~20 枚の企画書から見る招待会議 2015~
招待会議 2015 では、第 1 次~第 13 次までの企画書と、第 1 次~第 7 次までの「主題討
論会 テーマ・討論方法・内容の企画」
、計 20 枚の企画書を経て、最終的な企画が立案さ
れた。ここでは、そのすべての企画書に関して要約したものを掲載する。
第 1 次企画書
(1 月 9 日(金)発行)
日程
7 月 26 日(日)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
ゲストとの協議で設定(
「高校生の~」というのは今回行わない。
)
自由討論会(議長が決めた議題について討論)
・基調講演(主題討論のテーマに
ついてゲストをお招きし講演)
・主題討論会(1 つのテーマについて討論。討論
方法の指定を取りやめ、ゲストの方を活かす方針)
・各討論報告会
備考
具体的なタイムスケジュールなどはまだ計画していなかったが、テーマをより
現代社会の問題に即した形に設定し、その道の専門の方をゲストとしてお招き
するというスタイルを想定した。また、慶應義塾内の高等学校にある生徒会と
共催で行うことや、例年議長が使いこなせていない主題討論での KJ 法の廃止
等を計画した。
第 2 次企画書(1 月 16 日(金)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
ゲストとの協議で設定(
「高校生の~」というのは今回行わない。
)
自由討論会(120 分)
・主題討論会(90 分)
・基調講演(90 分、主題討論の報告
とゲストの講演を合わせたもの、ゲスト大討論の前身)
・各討論報告会
備考
タイムスケジュールの設計、日程などの調整、ゲストを活かす具体的な企画の
立案等をした。特に、今までゲストの意見を聞くだけの参加者にとって受動的
な企画だった基調講演を能動的なものにするため、主題討論報告会と繋げゲス
トとの討論形式にするという計画は、最終的な企画にも取り入れることになる。
第 3 次企画書(2 月 1 日(日)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎
- 24 -
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
備考
ゲストとの協議で設定(
「高校生の~」というのは今回行わない。
)
自由討論会(120 分)
・主題討論会(90 分)・基調講演(90 分)
・各討論報告会
ゲスト候補の変更と宣伝方法に LINE@を導入することを計画した。
第 4 次企画書(2 月 3 日(火)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎シンポジウムスペース
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
ゲストとの協議で設定(
「高校生の~」というのは今回行わない。
)
自由討論会(100 分)主題討論会(90 分)・基調講演(40 分、従来行われてい
た通常の講演も時間を短縮して行うことを計画)
・ゲスト討論形式講演(60 分、
ゲスト大討論の前身)
・各討論報告会
備考
ゲストとの討論とは分けて時間を短縮したうえで従来通りの基調講演を復活さ
せようと企画した。
第 5 次企画書(2 月 26 日(木)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内独立館 DB202 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
日本に喝! ~日本っていい国?~
企画内容
自由討論(90 分)
・主題討論(100 分)
・ゲスト大討論(90 分)
・各討論報告会
備考
ゲスト候補の方からの要望で、運営側によるテーマ設定を行った。また、基調
講演の時間を設けることでゲスト大討論(旧・ゲスト討論形式講演)の時間が
大幅に削られていた為、基調講演を行うことを取りやめた。
主題討論会 テーマ・討論方法・内容の企画(3 月 7 日(土)発行)
この企画書は、主題討論会の討論手法について案を貯めていったものである。
第 1 案(3月7日(土)
)
テーマ名
「いい国」とは何か
討論方法
「
『いい国』とは何か」を考える前に、身近なテーマとして「日本のいいとこ
ろ、悪い所」というお題で BS 法を用いて意見を出していく。その後、「いい
国の要素」というテーマで同じく BS 法で出していく。最終的に「いい国の要
素」に「日本のいいところ、悪い所」の意見を入れていく形でグルーピングし、
KJ 法を用いて関係性を分析する。
- 25 -
第 2 案(3月7日(土)
)
テーマ名
高校生が考える、日本の未来像
討論方法
第 1 部 フリーディスカッション
各班に分かれて 4 つの分野いずれかについて話し合う。
分野:
「安全保障」
「少子高齢化と社会保障」
「都市と田舎」
「エネルギー問題」
「科学技術」
第 2 部 シャッフルディスカッション
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 3 部 再討論
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。
第 4 部 パネルディスカッション(討論形式報告会)
①共通する分野について話し合った各班が、別の分野について話し合ってい
た参加者の前で意見を発表。 ②共通する分野の人が意見交換する。 ③別
のテーマについて話し合っていた人も議論に加わる。
第 5 部 再々討論
シャッフルディスカッションを踏まえて再度各班で討論する。
第 6 部 最終弁論・多数決(討論形式世論調査)
分野ごとに各班最終弁論をする。そして参加者が支持する班を決め多数決を
行う。この多数決は、テーマごとに行う。
第 3 案(3 月 8 日(日)
)
テーマ名
高校生が考える、日本の未来像
討論方法
第 0 部 ニュース解説
参加者が予備知識ゼロで討論に参加することはとても不安なため、運営が作
成した映像等で参加者の知識の補充を図る。
第 1 部 事前調査<討論型世論調査の応用①>
討論する 5 つのテーマについて参加者全員にアンケート(紙媒体)を行う。
テーマ:
「安全保障~自衛隊をどうするか~」
「少子高齢化と社会保障~社会
保障制度は維持できるのか~」
「都市と田舎~地域間格差を無くす
にはどうするか~」
「エネルギー問題~原発ゼロか否か~」
「科学技
術~日本は技術をどう売り込むか~」
第 2 部 小グループ討論
各班に分かれて 5 つの分野いずれかについて話し合う。
- 26 -
第 3 部 シャッフルディスカッション
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 4 部 再討論
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。最後に、討
論の結論を所定の用紙に記入する。この用紙は運営が回収する。
第 5 部 報告会
同じテーマ毎に班長が立って発表する。この際、ゲストから各班に対してコ
メントして頂く。
第 6 部 ゲスト vs 参加者 白熱大討論 <討論形式講演>
討論で運営側が提起したテーマはゲストに予め渡しておき、
「ゲストの意見」
として講演内で発表してもらう。主題討論終了時に回収した用紙をゲストの
手元に置いてもらい、ゲストから質問をして頂く。それに対して参加者が応
じゲストが返す…というのを繰り返す。また、参加者からの質問も常に受け
付ける。
第 7 部 事後調査<討論型世論調査の応用②>
事前調査と全く同じ質問を行う。今回の討論を通して、考えが変わった人が
いるのかを調査する。
第 4 案 (3 月 10 日(火))
テーマ名
日本っていい国? ~日本の未来像を考える~
討論方法
第 1 部 小討論
「日本の〇〇<=小テーマ>において抱える問題・課題」というのをテーマに
ブレインストーミング(BS: Brain Storming)をする。BS で出された問題・
課題から、気になったものをその班が集中的に討論する「話題」を選ぶ。
小テーマ:
「教育」
、
「暮らし(地域・産業)」、
「経済」、「技術・文化」
第 2 部 シャッフルディスカッション
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 3 部 再討論
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。最後に、討
論の結論を所定の用紙に記入する。この用紙は運営が回収する。
第 4 部 主題討論第 1 次報告会
- 27 -
同じテーマ毎に班長が立って発表する。この際、ゲストから各班に対してコ
メントして頂く。
第 5 部 ゲスト vs 参加者 白熱大討論 <討論形式講演>
討論で運営側が提起したテーマはゲストに予め渡しておき、
「ゲストの意見」
として講演内で発表してもらう。主題討論終了時に回収した用紙をゲストの
手元に置いてもらい、ゲストから質問をして頂く。それに対して参加者が応
じゲストが返す…というのを繰り返す。また、参加者からの質問も常に受け
付ける。
第 6 部 中討論
同じテーマで討論していた班を統合し討論を行う。討論のテーマは、①理想
の〇〇<=小テーマ>の姿とは何か ②今の日本とのギャップは何か ③そ
の差を埋めるための解決策は何か である。
第 7 部 主題討論第 2 次報告会
中討論の内容と結論を報告する。
第 5 案 (3 月 25 日(水))
テーマ名
平成維新 ~日本に足りないものとは何か?~
討論方法
第 1 部 小討論(60 分)
「日本に足りないもの(政治 or 暮らし において)
」をテーマにブレインス
トーミング(BS: Brain Storming)をする。そして、BS で出されたものの
関係性を見出し、解決策を考える。KJ 法をお勧めするが討論方法は自由で
ある。
テーマ:
「政治」
、
「暮らし・文化」
第 2 部 シャッフルディスカッション(20 分)
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 3 部 再討論(30 分)
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。最後に所定
の用紙(
「日本に足りないもの」
「解決策」の欄を設ける)に記入する。この
用紙は運営が回収する。
第 4 部 討論形式講演(60 分)
討論で運営側が提起したテーマはゲストに予め渡しておき、
「ゲストの意見」
として講演内で発表してもらう。主題討論終了時に回収した用紙をゲストの
手元に置いてもらい、ゲストから質問をして頂く。それに対して参加者が応
- 28 -
じゲストが返す…というのを繰り返す。また、参加者からの質問も常に受け
付ける。
第 5 部 中討論(50 分)
同じテーマで討論していた班を統合し討論を行う。今まで出てきた解決策を
もとにこの分野における国の姿勢を表した言葉を作る。ゲストは、前半 15
分ずつ各班の討論に参加する。後半はゲストが気になった班を巡回する。
第 6 部 主題討論報告会(15 分)
中討論の内容と結論を報告する。
第 6 案 (3 月 26 日(木))
テーマ名
平成維新 ~日本の政治に足りないものとは何か?~
討論方法
第 1 部 小討論(70 分)
「日本の政治に足りないもの」をテーマにブレインストーミング(BS: Brain
Stormin)をする。BS で出されたものの関係性を見出し、解決策を考える。
最終的に、国の姿勢を表した言葉を最低 1 つ考える。
第 2 部 シャッフルディスカッション(10 分×2 回)
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 3 部 再討論(30 分)
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。最後に所定
の用紙(
「日本に足りないもの」
「解決策」
「姿勢を表した言葉」の欄を設け
る)に記入する。
第 4 部 討論形式報告会(90 分)
※1 班につき 5 分。
①議長は、その班の討論の結論をゲストに向かって報告する。
②ゲストはそれに対して、質問やアドバイスをする。
③その班に所属する参加者はそれに応じる。
④②と③を時間内でなるべく繰り返す。
第 5 部 討論形式講演(70 分)
第 4 部までは、班単位で発表等を行っていたが、第 5 部は個人単位で行う。
ゲストは今年のテーマについての講演を行う。但し例年と違い、ゲストはな
るべく参加者に問題提起をするような講演を行ってもらう。参加者はそれに
応じて意見を述べる。つまり、ゲストの意見を賜りつつ且つ参加者との討論
- 29 -
を行い、より良い結論を得ようというものである。
第 7 案 (4 月 5 日(日)
)
テーマ名
未定(2015 年を時代の過渡期であると考え、これからの未来をより良い方向
に持っていくために今するべきことを、歴史における似た事例を基に考えてい
けるようなテーマにする。
)
⇒ゲスト候補の意向を基に「日本の安全保障の未来〜Japanese National
Security〜」と 4 月 20 日(月)に決定。
討論概要
①今起こっている A という問題を提起する。
【運営側による参加者への問題提
起】
②過去の A に似た問題 A´を見つける。
「A´を解決するために B´という策
を行い、C´という結果になった」という一連の流れを参加者に伝える。
「B
´という策は、どのような意図で作られ、どのような結果になると予想して
いたか」についても調べ、その結果 C´とのズレについても言及する。【運
営側による史実調査、参加者への史実報告】
② C´によって生まれたメリットとデメリットを考える。
【参加者による史
実研究】
④②の史実研究を活かして、今起こっている問題(=A)に対する最善の解決
策(=B)
、最善の結果(=C)を考える。
【参加者による問題解決】
討論方法
第 1 部 史実を学ぶための講習会
●A について今までの経緯を発表する。
●A と似た事例で過去に起こった A´について発表する。具体的には、
「A
´を解決するために B´という策を行い、C´という結果になった」という
一連の流れを参加者に伝える。また、「B´という策は、どのような意図で
作られ、どのような結果になると予想していたか」についても調べ、C´と
のズレについても言及する。
●発表形態は、運営側による講習、ビデオ学習、ゲスト講演などを考えてい
る。
第 2 部 史実研究
C´によって生まれたメリットとデメリットについては、参加者が考える。
史実を多角的な面で見る訓練は、この後の討論で必要であるからだ。小討論
で話し合った後に全体報告、又は全体討論を行う。これは、なるべくいろい
ろな意見を全体で共有したいからである。
第 3 部 問題解決
史実研究を活かして、今起こっている問題(=A)に対する最善の解決策(=
B)
、最善の結果(=C)を考える。討論順序としては、C をまず見据えて、
- 30 -
それに向けての B を考える。
第 6 次企画書(3 月 11 日(水)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内独立館 DB202 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
日本っていい国? ~日本の未来像を考える~
自由討論(90 分)
・主題討論【小討論(90 分)
・ゲスト vs 参加者 白熱大討論
(60 分)
・中討論(60 分)】・各討論報告会
主題討論
討論方法
第 1 部 小討論(90 分)
将来重要な課題と成り得る小テーマについて各班討論する。
小テーマ:
「自衛隊をどうするか」
・
「少子高齢化にどう対処するか」
・
「科学技
術・文化をどう生かすか」
第 2 部 ゲスト vs 参加者 白熱大討論(60 分)
ゲストの方に、各小テーマに対するゲストの見解をお話しして頂く。参加者
はゲストの見解に対して質問や反論をしていき、ゲストにはそれに再度応じ
て頂く。これを基本形として、主題討論会のテーマについて参加者とゲスト
が討論していく。
第 3 部 中討論(60 分)
ゲストからの指摘をもとに再度討論する。討論のテーマは、①理想の〇〇<=
小テーマ>の姿とは何か
るための解決策は何か
②今の日本とのギャップは何か
③その差を埋め
を考える。中討論では、それまで小グループだった
班を統合し、同じ小テーマについて討論していた人全員を 1 つの班に統合す
る。
第 7 次企画書(3 月 26 日(木)発行)
日程
7 月 20 日(月・祝)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内独立館 DB202 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組,2 年 M~R 組,3 年 M~R 組
テーマ
企画内容
平成維新 ~日本に足りないものとは何か?~
自由討論(70 分)
・主題討論【小討論(70 分)・シャッフルディスカッション
(15 分×2 回)
・小討論再討論(30 分)
・討論形式報告会(90 分)
・討論形式講
演(70 分)
】
主題討論
討論方法
第 1 部 小討論(70 分)
「日本の政治に足りないもの」をテーマにブレインストーミング(BS: Brain
Storming)をする。BS で出されたものの関係性を見出し、解決策を考える。
- 31 -
最終的に、国の姿勢を表した言葉を最低 1 つ考える。
第 2 部 シャッフルディスカッション(15 分×2 回)
班内に別の班の人を参加させ、その人に自分たちが考えていることを理解し
てもらえるよう説明をし、それに対して出向者はアドバイスをする。
第 3 部 再討論(30 分)
シャッフルディスカッションでのアドバイスを基に再討論する。最後に所定
の用紙(
「日本に足りないもの」
「解決策」
「姿勢を表した言葉」の欄を設ける)
に記入する。
第 4 部 討論形式報告会(90 分)
※1 班につき 5 分。
①議長は、その班の討論の結論をゲストに向かって報告する。
②ゲストはそれに対して、質問やアドバイスをする。
③その班に所属する参加者はそれに応じる。
④②と③を時間内でなるべく繰り返す。
第 5 部 討論形式講演(70 分)
第 4 部までは、班単位で発表等を行っていたが、第 5 部は個人単位で行う。ゲ
ストは今年のテーマについての講演を行う。但し例年と違い、ゲストはなるべ
く参加者に問題提起をするような講演を行ってもらう。参加者はそれに応じて
意見を述べる。つまり、ゲストの意見を賜りつつ且つ参加者との討論を行い、
より良い結論を得ようというものである。
第 8 次企画書(4 月 30 日(木)発行)
日程
7 月 19 日(日)9 時~18 時 10 分
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組、2 年 M~R 組、3 年 M~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
テーマ
企画内容
高校生が描く未来日本
自由討論(80 分)
・基調講演(70 分)
・主題討論【小討論(90 分)
・中討論(60
分)
】
・各討論報告会・投票
主題討論
討論方法
※今回の主題討論では、大きな 4 つの班を「政党」
、更にその「政党」を 4 つに
細分化した班を「委員会」と見立てている。
第 1 部 小討論
小討論の班は、4 政党×4 分野=16 委員会に分かれて行う。各分野について
ブレインストーミング(BS: Brain Storming)をする。BS で出されたもの
- 32 -
の関係性を見出し、解決策を考える。
分野:
「地球温暖化を防ぐためには」、
「少子高齢化を防ぐためには」、
「オリン
ピックをどう活かすか」、
「若者の政治に対する意識を上げるためには」
第 2 部 中討論
4 分野から 1 委員会ずつ集まり、大きな班(党)を作る。まず、分野ごとに
党内で発表して意見を求める。党内の人から意見を募り、よりよい結論を考
える。
※投票:参加者には、自分が所属していた以外で、政策に賛同できる政党を考
えてもらい、所定の用紙に記入してもらう。
第 9 次企画書(5 月 13 日(水)発行)
日程
7 月 19 日(日)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 M~R 組、2 年 M~R 組、3 年 M~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
テーマ
企画内容
高校生が描く未来日本
自由討論(80 分)
・基調講演(70 分)
・主題討論【小討論(90 分)・作業(60
分)
】
・各討論報告会・投票
主題討論
討論方法
第 1 部 小討論
小討論の班は、4 政党×4 分野=16 委員会に分かれて行う。各分野について
ブレインストーミング(BS: Brain Storming)をする。BS で出されたもの
の関係性を見出し、解決策を考える。
分野:
「良い教育とは」
、
「ネット社会をどう生かすか」、
「地方を活性化するに
は」
、
「政治意識を高めるには」
第 2 部 作業
第 1 部の小討論で出た結論を模造紙又はパワーポイント等でまとめる。
※投票:参加者には、自分が討論した分野以外について、それぞれ内容が 1 番
良かった班を選び投票する。
第 10 次企画書(5 月 24 日(日)発行)
日程
7 月 19 日(日)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 L~R 組、2 年 L~R 組、3 年 L~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
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テーマ
企画内容
高校生が描く未来日本
自由討論(80 分)
・基調講演(70 分)
・主題討論【小討論(80 分)
・中討論(60
分)
】
・各討論報告会・投票
主題討論
討論方法
※今回の主題討論では、大きな 4 つの班を「政党」
、更にその「政党」を分野別
で 4 つに細分化した班を「委員会」と見立てている。
第 1 部 小討論
各分野についてブレインストーミング(BS: Brain Storming)をする。BS
で出されたものの関係性を見出し、解決策を考える。
分野:
「良い教育とは」
、
「ネット社会をどう活かすか」、
「外国人観光客を増や
すには」
、
「政治意識を高めるには」
第 2 部 中討論
4 分野から 1 委員会ずつ集まり、大きな班(党)を作る。まず、分野ごとに
党内で発表して意見を求める。党内の人から意見を募り、よりよい結論を考
える。また模造紙を用意するので、そこにまとめてもらう。
※投票:参加者には、自分が所属していた以外で、政策に賛同できる政党を考
えてもらい、所定の用紙に記入してもらう。
第 11 次企画書(6 月 10 日(水)発行)
日程
7 月 19 日(日)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 L~R 組、2 年 L~R 組、3 年 L~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
テーマ
日本が成長するために
企画内容
基調講演(70 分)
・自由討論(80 分)
・主題討論(150 分)
・ゲスト討論(50 分)
討論方法
●主題討論
4 班×5 分野=20 班を設置する。
最初の 20 分間は、
ブレインストーミング
(BS:
Brain Stormin)をする。BS で出されたものの関係性を見出し、解決策を考
える。最終的に A4 の紙(複数枚使用可)に、討論内容をまとめる。
分野:
「伝える力」
、
「見抜く力」、
「アイディア力」、
「リーダーシップ」
「外向
きな力」
●主題討論報告会
発表を計 4 会場に分かれて行う。1 会場には、1 分野 1 班ずつ計 5 班配置す
る。討論中にまとめた A4 の紙は書画カメラを通してスクリーンに映す。参
加者からの質問にも適宜答える。
- 34 -
●ゲスト討論
主題討論会の様子を踏まえて、ゲストには自分の意見を入れつつ、それぞれ
の班で出た意見に対してゲスト自身が質疑応答をしていく。あるいは、ゲス
トの意見に対して参加者が質疑応答する。
備考
Ustream での配信を計画。
第 12 次企画書(6 月 13 日(土)発行)
日程
7 月 19 日(日)9 時~18 時
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 L~R 組、2 年 L~R 組、3 年 L~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
テーマ
日本が成長するために
企画内容
基調講演(70 分)
・自由討論(80 分)
・主題討論(150 分)
・ゲスト討論(50 分)
討論方法
第 11 次企画書とほぼ変更点なし。
備考
ゲストの前刀様のご意向などを踏まえたうえで、企画書最終版に近い形として
作成した。
第 13 次企画書(6 月 10 日(水)発行)
主催
慶應義塾高等学校生徒会招待会議実行委員会
共催
慶應義塾女子高等学校生徒会、慶應義塾志木高等学校生徒会
後援
慶應義塾高等学校
日程
7 月 19 日(日)9 時~17 時 50 分
場所
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎 614 教室
慶應義塾高等学校校舎 1 年 L~R 組、2 年 L~R 組、3 年 L~R 組
来往舎シンポジウムスペース、大会議室、中会議室
テーマ
企画内容
日本が成長するために
基調講演(70 分)
・自由討論(80 分)
・主題討論【小討論(80 分)
・小討論報告
会(30 分)
・投票(10 分)・中討論(60 分)
・ゲスト大討論(60 分)】
討論方法
※主題討論会では、テーマである「日本が成長するために」に関して議論する
が、より深く掘り下げるために日本がこれから必要になるであろう 4 つの小
テーマのうち 1 つに絞って議論する。4 つの小テーマとは、
「伝える力」、
「ア
イディア力」
、
「見抜く力」
、「積極的な力」である。
第 1 部 小討論
参加者は自由討論会と同じ班で話し合う。20 班を 4 小テーマ×5 班という構
- 35 -
成にして話し合う。開始から約 30 分間は、ブレインストーミングを使って、
各小テーマについて考える。その後ブレインストーミングの結果を活かし、
それを分析しながら討論を進める。最終的には、各小テーマの結論をまとめ
る。
第 2 部 小討論報告会・投票
発表を 4 会場に分かれて行う。1 会場には同じ分野について話した 5 班をそ
れぞれ配置する。各会場では最初に 1 班 5 分ずつ発表を行う。全班発表終了
後、どの班の発表が 1 番良かったかを投票し順位を決める。
第 3 部 中討論
中討論では、小討論で同じ小テーマについて話し合った班を 1 つの大きな班
に統合し計 4 班にする。議長は投票で1番人気だった班の議長が務める。小
討論での発表や投票による評価を基に、それぞれの班の意見を整理し結論を
まとめていく。発表内容はレジュメとして A4 の紙(複数枚使用可)にまと
める。
第 4 部 ゲスト大討論
まず中討論での結論を発表する。この際レジュメは書画カメラを通してスク
リーンに映す。発表終了後、ゲストや参加者を交えて議論を行う。
備考
企画書最終版
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7. 議長とのやり取り
招待会議 2015 では 20 議題を設置した(議長 20 人、書記 19 人、計 39 人)
。
2 月 8 日(日) 議長募集開始
この日行われた、早稲田大学高等学院中央幹事会主催の大学附属校生限定イベント「WAN」
にて議長の募集に関して告知をした。
5 月 24 日(日)
議長 LINE グループ開設
実行委員会と議長の連絡手段として、LINE のグループを作成した。実行委員会からの連
絡を一斉に送ることができるほか、議長からの質問を他の議長とも共有することができる
ので、効率がよくメリットが大きいため導入した。
6 月 16 日(火)
第 1 回議長会議
初めての議長会議を慶應義塾高等学校 3R 教室にて行った。当日の配布物として、「企画
書」
、配信や事後冊子に掲載するための措置として「個人情報の取り扱いや肖像権について
の同意書」
、校舎間の移動が多いため「キャンパスマップ」
、今後の予定や SNS や HP アド
レス等を掲載したプリントを配布した。また自由討論の内容が偏らないようにするため、
仮のテーマ名も考えていただいた。
6 月 20 日(土)
議題名・議題紹介文提出
正式な議題名と議題紹介文(目安:200 字程度)を指定したメールアドレスに提出して頂
いた。この情報を基に、首都圏約 400 校宛に送る議題紹介文のプリント等を作成、各 SNS
にも同様にアップロードし、広報に役立てた。
6 月 30 日(火)
書記正式決定
各議長 1 人ずつ書記を決めていただいた。これは招待会議終了後に議事録などを提出し
ていただくため、負担を軽減させるために毎年設置している。
7 月 2 日(木) レジュメ提出
各議長には、自由討論と主題討論それぞれの討論方法や討論指針をまとめていただき、
指定したメールアドレスに提出して頂いた。議長から送られてきたレジュメは 5 人体制で
チェックし、アドバイス等のコメントを入れ再度議長へ送った。討論の質を上げる効果的
な手段として活用した。
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レジュメ(例)
7 月 18 日(土)
第 2 回議長会・リハーサル
午後から当日の流れの最終確認として議長会を開催し、その実践としてリハーサルも行
った。また、今回プロジェクターを使う議長が数名いた為、機器が接続できるかの確認も
同時に行った。昨年までと企画が大きく変更となった今回だったが、この議長会やリハー
サルによって当日のトラブル軽減に繋がったと自負している。
7 月 19 日(日)
招待会議当日
議長は 8 時 10 分に集合して頂き、最終会合を行った。開会式前までは受付等の手伝い等
をしていただいた。討論や発表などは特にトラブルなく進行することができた。
7 月 31 日(金)
議事録提出
議事録を提出していただき、事後冊子等に活用した。
総評
招待会議を開催するにあたって、企画以上に重要なのは議長だということを改めて感じ
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ました。私たちは約半年間企画を練り上げてきましたので最高の企画ができたという思い
もありましたが、同時に新しい企画というのは実際上手くいくかどうかは未知数であり、
そういった面で不安がありました。そうした中、議長のみなさんがうまく企画を遂行して
頂いたおかげで今回の招待会議は大盛況の中終わることができました。本当にありがとう
ございました。
- 39 -
8. 宣伝方法について
●公式 HP の設置( http://www.hs.keio.ac.jp/Seitokai/shoutai2015/ )
「招待会議 2015」の公式 HP。6 月 25 日(木)
、参加登録開始と同時にオープンした。
参加登録や招待会議 2015 に関する情報を更新したほか、招待会議の歴史に関してまとめた
ページも作成した。
●各種 SNS での情報発信
・Facebook ( https://www.facebook.com/shoutai2015 )
3 月 21 日(土・祝)
、公式 Facebook ページを開設した。メインの広報手段として活用
した。企画書や議題紹介文などをアップロード、参加登録ページへのリンク、議題紹介
文の掲載等をした。
「いいね!」は 258 件(12 月 7 日現在)に達した。
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・Twitter(アカウント名:@shoutai_2015 )
図 1 Twitter
昨年の招待会議 2014 のアカウントを引き継いだ。拡散が Facebook に比べ容易だが、
伝えられる情報量が少ないので使いこなせなかった。
・LINE@(アカウント名:@shoutai_2015 )
今年から導入した。6 月 26 日(金)に正式オープンした。Twitter や Facebook に比べ
利用者が格段に多いため導入が決定した。友達登録をした人全員に、自動的に招待会議
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の概要等を送ることができたのでとても便利だった。また、画像をタップするすること
で参加登録ページや各 SNS へジャンプすることができる「リッチメッセージ」を作成す
ることもできた。
・メールマガジン
「SNS を一切やっていないので情報をどうやって得ればいいですか?」という声に応
えるため導入した。参加登録の際、メルマガ登録を希望するかを聞き、希望者にはメル
マガを配信した。当日の注意事項などを確実に参加者に伝えることができたので、導入
して良かったと思っている。
●校内に対しての宣伝(6 月 25 日(木)7 限 HR 時)
招待会議はここ数年、本校生徒の参加者が非常に少ないという問題を抱えていた。今
回の招待会議 2015 ではその問題を打開すべく、まず招待会議の存在を知ってもらうべく、
全校生徒向けにチラシを作成し配布した。また HR 放送でも告知し、教室にもチラシと
企画書(簡易版)を掲示した。その結果、例年に比べ大幅に本校生徒の参加者が増えた。
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●校外に対しての宣伝(6 月 23 日(火)郵送)
例年、校外向けの宣伝は 2 回に分けて郵送するのだが、今年は 1 つにまとめて郵送し
た。これは例年利用していたクロネコメール便が廃止になってしまい、郵送費が大きく
値上がりしてしまった為の措置である。招待状のほか、企画内容を図式化したプリント、
議題紹介文等を郵送した。
校外用宣伝
- 43 -
●その他:ラジオにて宣伝(7 月 10 日(金)
)
今回、
実行委員の伝手によりラジオ出演が実現した。
本番の約 1 週間前の 7 月 10 日(金)
18:30 から約 30 分間、東京都江東区のコミュニティラジオ、レインボータウン FM
(79.2MHz)にて放送されている「ナイスク学園」にて、生徒会役員有志 4 名でゲスト
出演を果たすことができた。番組は木場サテライトスタジオ(東京都江東区)にて生放
送で配信され、ラジオのほか Ustream でも生放送された。
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コラム
テーマ決定までのプロセス
●テーマ名の変遷
第 1 次~第 4 次
第5次
番外 1 案
番外 2 案~3 案
ゲストとの協議で決定(ゲストの専門性を活かすため)
日本に喝! ~日本っていい国?~
「いい国」とは何か
高校生が考える、日本の未来像
番外 4 案
日本っていい国? ~日本の未来像を考える~
番外 5 案~6 案
平成維新 ~日本に足りないものとは何か?~
番外 7 案
日本の安全保障の未来〜Japanese National Security〜
第6次
日本っていい国? ~日本の未来像を考える~
第7次
平成維新 ~日本に足りないものとは何か?~
第 8 次~第 10 次
高校生が描く未来日本
第 11 次~第 13 次
日本が成長するために
●一貫したコンセプト
ここ数年、
「変わりゆく我らの周囲 ~高校生の時代~」
(2011 年)、
「未来を創る高校生
の力」
(2013 年)
、
「私たちの可能性~高校生には何ができるのか?~」
(2014 年)と「高校
生」に関するテーマが多く、更に他校・他団体の討論イベントにおいても似たようなテー
マを掲げる場合が多い。企画のマンネリ化を防ぐため、今回はゲストの方の専門性を活か
せるようなテーマにすることが必須であると考えた。しかし、ゲストの専門性が高い分野
をテーマにすると、ゲストと参加者の間に知識や熱の差ができてしまう可能性もある。ま
た、テーマを具体的にし過ぎると各班の意見が似てしまい報告会等でもあまり面白い内容
にならないことが危惧され、逆に抽象的になってしまうと方向性がずれてしまう班が出て
しまう可能性がある。つまり左図の座標平面上で真ん中に位置するテーマが1番良いとい
う結論に至り、テーマの候補を出し合いポストイットに記入し貼っていった。
また、右図のように招待会議を数多く存在する「高校生」をテーマとする討論会から専
門性や難易度を上げ、より専門的な話し合いをする討論会へのアプローチとなるような位
置づけとなる討論会にすることも決めた。
その他、それまで何故「高校生」というテーマが選ばれ続けてきたのかを考えた。私た
ちが考えついた結論としては、参加者が高校生という同じ属性の中にあるから話しやすい
という理由から名のではないかという結論に至った。そこで今回のテーマにも参加者共通
の属性に関するテーマがふさわしいと考えた。更には、
「高校生」という期間が限定される
ものではなく、将来一貫して問い続けることができるテーマがよりふさわしいとも考えた。
- 45 -
そこで今私たちが暮らしている「日本」というテーマを掲げることにしたのである。
ゲストの専門性高
抽
具
象
体
的
的
ゲストの専門性低
↓企画会議の様子↓
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9. 当日の移動
来往舎シンポジウムスペース(6~10 班)・
大会議室(11~15 班)・中会議室(16~20 班)
14:45~15:15
主題討論会小討論
15:15~15:25
主題討論会投票
15:25~16:25
主題討論会中討論
第1校舎(高等学校)
第 6 校舎 614 教室
9:30~9:50
開会式
9:50~11:00
基調講演
14:45~15:15
主題討論会小討論(1~5 班)
15:15~15:25
主題討論会投票(1~5 班)
15:25~16:25
主題討論会中討論(1~5 班)
16:35~17:35
主題討論会ゲスト大討論
17:35~18:00
写真撮影・交流会・閉会式
- 47 -
11:20~13:10
自由討論会・昼食
13:10~14:30
主題討論会小討論
タイムスケジュール
時間
時間配分
9:00
内容
開場
9:30~9:50
20 分
9:50~11:00
70 分(講演 50 分
+質疑応答 20 分)
開会式
第 6 校舎
基調講演
11:00~11:05
5分
主題討論会の説明
11:05~11:20
15 分
移動
11:20~13:10
110 分(昼食目 自由討論会・昼食
安時間 30 分)
13:10~14:30 80 分
主題討論会
14:30~14:45 15 分
移動
14:45~15:15 30 分
主題討論会
小討論報告会
15:15~15:25 10 分
主題討論会
投票・座席移動
15:25~16:25 60 分
主題討論会
中討論
16:25~16:35 10 分
移動
16:35~17:35 60 分
主題討論会
17:35~17:45 10 分
閉会式
17:45~17:50 5 分
写真撮影
17:50~18:20 30 分
交流会(順次解散)
18:20
場所
小討論
高校校舎
(第 1 校舎)
来往舎・
第 6 校舎
ゲスト大討論
第 6 校舎
完全解散
※しかし、実際は大幅な遅延が発生した。遅延が発生し始めたのは中討論からである。中
討論の時間が 60 分と短く、第 6 校舎に集合するのが全体的に遅れた。また、閉会式用の
動画作成に関して機器トラブルがありその調整時間として、ゲスト大討論の延長や基調
講演で行えなかった質疑応答の時間を充て、最終的には交流会の時間を中止したうえ解
散が 18 時 30 分となってしまった。これは運営のリスクマネージメントの欠如によるも
ので、参加者やゲストの前刀様や羽田校長に多大なるご迷惑をおかけしてしまった。こ
の場を借りて、心よりお詫び申し上げます。
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10. 当日パートについて
① 本部(3 名)
運営本部に詰め、全体の進行状況の調整や問題の解決に当たった。また有事の際は
必要に応じて人を再度振り分け調整も行った。
② IT(6 名)
開会式、閉会式において操作卓を操作した。また配信・閉会式用動画作成・使用機
器調整等を行った。
③ ゲスト・校長対応(2 名)
ゲスト・校長の誘導を行った。
④ 総務(6 名)
有事の際は本部からの指示で問題解決に当たった。
⑤ 受付(1 名 + 議長 / 書記)
出欠の確認や飛び入り参加への対応に当たった。
⑥ 誘導(11 名)
日吉駅から第 6 校舎までの道のりに立て看板を設置、また人員を配置し参加者を誘
導した。朝の誘導が終了次第、参加者として議題参加した。
⑦ 司会(2 名)
開会式・閉会式の司会、配信のレポーターを務めた。
⑧ 議長・書記(39 名)
本校、共催校、外部から 20 名ずつを選任した(5 班のみ書記不在)。
※但し招待会議 2015 では例年に比べ使用する施設が多かったため、人不足を引き起こす可
能性があった。そのため、明確にパートが縦割りされているわけではなく、実際は時間
ごとに複数のパートを兼任していたため、複雑なシフト割だった。しかしながらシフト
表を丁寧に作成した結果その点に関しての大きなトラブルはなく、役員をフル活用し効
率よく進められた。
- 49 -
図
シフト表の例
- 50 -
11. 議長・書記リスト
No.
氏名
学校名
学
自由討論
主題討論
年
1
亀山 尚輝
慶應義塾高等学校
3
会議の意義
2
木村 直生
成城高等学校
2
男女の価値観の違いって?
3
日野 皓太
都立日野高等学校
3
理想の休日
4
宮原 百合子
日本女子大学附属高等学校
3
個人の価値観と集団の意見
5
三浦 涼
東洋英和女学院高等部
3
ラブライフ!2
6
赤川 愛美
カリタス女子高等学校
2
現代人の光と影
7
雨宮 芽生
桐朋女子高等学校
2
○○な豊かさ ~あなたにとっての豊かさとは?~
8
藤永 菜月
桐光学園高等学校
2
すてきな夏の過ごし方
9
恩田 真希
慶應義塾志木高等学校
3
アオハル!!
10
中村 優希
晃華学園高等学校
2
おとなとこども
11
牧 明莉沙
桐朋女子高等学校
2
癒されるけど「癒し」って分かんない!
12
吉水 隆太郎
早稲田大学高等学院
3
「意識高い系」って、何者!?
13
高橋 岳大
早稲田大学高等学院
2
結婚から家族まで
14
玉井 秀明
武蔵高等学校
2
“1 人”は良いけど“独り”は嫌だ?!
15
沼田 和己
明治大学付属中野高等学校
2
高校生とアルバイト
16
川野辺 智仁
慶應義塾高等学校
3
好きなことを増やすには?
17
坂本 すみれ
慶應義塾湘南藤沢高等部
2
「未来」は繰り返す
18
斉藤 慎也
早稲田大学高等学院
3
道徳とは与えられるものなのか?
19
安室 朋
明治大学付属中野高等学校
3
先輩と後輩と同輩と
20
小幡 龍平
慶應義塾高等学校
2
日本の端っこから元気に
- 51 -
見
抜
く
力
伝
え
る
力
積
極
的
な
力
ア
イ
デ
ィ
ア
力
12. 実行委員長による開会宣言
本日はお越しいただき(誠に)ありがとうございます。招待会議 2015 実行委員長の山本啓
太です。
私たち招待会議実行委員会では、今日(という日)に向け 1 月から約半年間準備をしてまい
りました。その結果今年の招待会議は少し例年と趣向を変え、試験的であるとともに、大
きな転換点になったと考えております。
今回は「日本が成長するために」というテーマのもと主題討論会において、小討論、中
討論、そしてゲストを交えた大討論と徐々に議論の輪を広げていき、最終的にはこの招待
会議 2015 に参加してくださった皆さんによる、
「日本が成長するために」への答えを導き
出すことを目標にしたいと思います。
しかし!何よりもまずは参加者の皆さんに満足して帰って頂くことが我々の最高の喜び
です。なので難しいことは考えずにとにかく招待会議 2015 を楽しんでいってください!
そのためにも、皆さんには他の参加者の様々な意見や考えを聴いて、知っていただくと
ともに、恥ずかしがらずにどんどん自分の意見も積極的に発信してもらいたいと思ってお
ります。
以上で委員長挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
- 52 -
13. 各企画の概要・目的
●基調講演(9:50~11:00 / 70 分)
今回の招待会議では、<討論と講演を繋げる>ことを大きな目標としていた。例年は、
ゲストの方による講演と参加者による討論に繋がりが無く、基調講演は招待会議の企画の
中で孤立した存在となっていた。今回ゲストの前刀禎明様には、ご経歴やご経験も踏まえ
つつ、テーマとして掲げた「日本が成長するために」に関するお話をメインに講演をして
頂いた。<日本が成長するために必要な要素>として運営が考えた 4 つの力(見抜く力、
伝える力、積極的な力、アイディア力)に関してユニークな例えを用いつつ、わかり易く
解説して頂いた。例年とは違い机のある会場をあえて用意したため運営の狙い通り、多く
の議長や参加者は熱心にメモを取っていた。これは各班の討論に活かすヒントとなり、こ
の発表を基に討論している班も多く見受けられた。まさに文字通り<講演と討論を繋ぐ>
ことができたと思う。
●自由討論会(11:20~13:10 / 110 分[昼食時間 30 分含])
今年の招待会議はあくまで主題討論会がメインであると設定した。自由討論会はその主
題討論の準備の為に行うというのが今回の運営としての見解である。しかし討論時間短縮
以外は例年とは全く変更点は無い。
例年通り参加者が希望した議題で討論するため、参加者が討論するのにあまり苦ではな
い、且つ意見が出やすいと考えられる。そのようなテーマで話し合うことで、班の団結力
が高まり雰囲気も和らぐので、運営が決めた言わば受身のテーマである午後の主題討論で
少しでも意見が出やすいようにすることも狙った。
●主題討論会
今回の招待会議では主題討論会をメインに据えている。主題討論会では今年のテーマ「日
本が成長するために」について討論する。しかし、これでは抽象的で各班の方向性があま
りにもばらばらになってしまう為、運営が<日本が成長するために必要な要素>として運
営が考えた 4 つの力(見抜く力、伝える力、積極的な力、アイディア力)というのを提示
し、それについて討論した。
また、小討論→中討論→ゲスト大討論、と進むにつれ討論する人数が増えていくことで、
発言できない人が増えてしまうというデメリットがあるが、新しい意見がその都度入るこ
と楽しさは、その討論を聞いているだけの人にとっても楽しいと実感できるものであると
考えこのような設計にした。
第1部 小討論(13:10~14:30 / 80 分)
それぞれの班が1つの力について討論した。
同じ力について討論している班は 5 班あり、
- 53 -
5 班×4 つの力=20 班といった具合である。また、この力の名称以外は運営から全く細かい
説明はあえてせず、参加者による解釈を重視することで(ヒントとして基調講演)、同じ力
について討論していたとしても結論がばらけるように工夫した。
開始から約 30 分間は、ブレインストーミングを使って「~力とは何か」について討論し
てもらった。この討論方法を採用した理由は、<全員が発言する・質より量を重んずる・
相手の意見を批判しない>という原則により発言しやすい雰囲気が出やすいと考えたから
である。
ブレインストーミングの結果から「~力」の解釈を導き出し、それを分析しながら日本
が成長するために、その力をどう活かせばいいかについて討論を進めた。
第 2 部 小討論報告会(14:45~15:15 / 30 分)・投票(15:15~15:25 / 10 分)
小討論での拡販の結論の発表を、4 会場に分かれて行った。1 会場には同じ力について話
した 5 班をそれぞれ配置した。各会場では最初に 1 班 5 分ずつ発表を行った。
全班発表終了後、どの班の発表が 1 番良かったかを投票し順位を決めた。
例年は全班の発表を長時間聞かなければならず、発表中寝ている人も多く見受けられた
ため、今年は 5 班のみの発表と短時間で済み、また同じテーマについての発表の為、より
興味を持って聞くことができ、更には投票制度を導入することで、他の班の発表を熱心に
聴く人が増えるだろうと考えた。なお、投票制度を導入した経緯に関して、対抗意識から
結論・発表がより良くなるのではないかという考えもあった。
この報告会・投票の狙いは当たり、寝ている人はほぼおらず参加者は皆、熱心に発表を
聴いていた。
第 3 部 中討論(15:25~16:25 / 60 分)
小討論で同じテーマについて話し合った班を 1 つの大きな班に統合し計 4 班にした。議
長は投票で1番人気だった班の議長が務めた。小討論での発表や投票による評価を基に、
それぞれの班の意見を整理しより深く掘り下げ、結論をまとめていった。また、第4部の
ゲスト大討論に備え、A4 の紙(レジュメ)やパワーポイントにまとめた。
この中討論はアンケートでも低評価が多かった。理由として考えられるのは、1班あた
りの参加者が増え、
議長もその人数の討論には慣れておらず、
更に討論時間も 60 分と短く、
どうしてもワンマンな討論になってしまったことが挙げられる。
第 4 部 ゲスト大討論(15:25~16:25 / 60 分)
1 班につき約 12 分の持ち時間が設定されていた。最初に中討論での結論をレジュメ(書
画カメラを使用)若しくはパワーポイントをスクリーンに映しながら発表した。発表終了
後、ゲストや参加者を交えて議論を行った。
参加者とゲストが直接討論できる滅多にない機会を設けることができた。発言できない
- 54 -
人も当然いたのだが、それでも聴いているだけでも面白い内容となり、大盛況だった。
時間が短かった中討論は、上手く結論がまとまっていない班が幾つかあったが、それを
フォローしそのテーマについて話し合っていない参加者に対して問いかけるという一連の
流れを運営が想定していたのをはるかに超える見事な進行で前刀様が討論を進めて頂いた。
このゲスト大討論に関しては、前刀様がいなければ全く成り立っていなかったと思って
います。本当にありがとうございました。
※図中:1 基調講演
2 自由討論・主題小討論 3 中討論 4 ゲスト大討論
- 55 -
14. 招待会議の歴史
招待会議は 1958 年、
「関東高校生招待会議」として始まった歴史ある討論会です。招待
会議は、
現在に至るまで断続的に続いていき、
記録に残っている限りでは 44 回開催された。
当初は、本校文化祭「日吉祭」のイベントとして日吉祭実行委員会が主催したものだった
が、1968 年頃から生徒会本部が主催し名称を現在の「招待会議」と改めたと考えられる。
No.
年
日付
内容
1
1958 年
11 月 15 日、16 日
日吉祭実行委員会主催で「関東高校生招待会議」が
普通部図書室(15 日)と大学 40 番教室(16 日)で
開催された。
2
1959 年
10 月 24 日、25 日
日吉祭中、関東高校生招待会議が開催された。23 校
が参加した。
3
1960 年
10 月 29 日、30 日
日吉祭中、関東高校生招待会議が大学第 4 校舎で開
催された。
4
1961 年
10 月 28 日、29 日
日吉祭中、関東高校生招待会議が大学第 4 校舎で開
催された。
5
1962 年
10 月 27 日、28 日
日吉祭中、関東高校生招待会議が開催された。
6
1963 年
10 月 26 日、27 日
日吉祭中、関東高校生招待会議が開催された。
7
1964 年
10 月 31 日
関東高校生招待会議が図書室で開催された。開会式
後、会議に先立ち在日アメリカ大使エドウィン・O・
ライシャワー博士の講演があった。
- 56 -
8
1965 年
10 月 23 日
関東高校生招待会議が開催された。開会式後、会議
に先立ち村井実文学部教授の講演があった。
9
1967 年
10 月 21 日
関東高校生招待会議が開催された。
10
1968 年
9 月 28 日、( 29
名称を変更し「招待会議」として開催された。13 校
日?)
参加。
6 月 11 日
招待会議のための懇談会を開催された。しかし、こ
‐
1969 年
の年に開催された記録は残っていない。
11
12
1970 年
1972 年
13
9 月 28 日、( 29
生徒会主催の招待会議が「友達づきあい」
「人間関係」
日?)
「生き方」などをテーマにして開催された。
9 月 14 日、16 日
招待会議の予備討論会が開催された。
9 月 30 日、10 月 1
招待会議が「差別」
「我々にとって祖国とは何か」
「教
日
育」
「日本民族の栄光」などをテーマとして開催され
た。
14
1973 年
10 月 6 日、7 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
15
1974 年
10 月 26 日、27 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
16
1975 年
10 月 25 日、26 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
17
1976 年
11 月 6 日、7 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
18
1977 年
10 月 1 日、2 日
生徒会主催の招待会議が作家・曽野綾子を招いて「生
きる」をテーマとして小講堂を中心に開催された。
19
1978 年
9 月 30 日、10 月 1
生徒会主催の招待会議が「現代を君はどう考えるか」
日
をテーマとして開催された。ゲストとして総理府少
年対策本部参事官田代則春氏を招き盛況だった。
20
1979 年
9 月 29 日、30 日
生徒会主催の招待会議が「遊び」というテーマで開
催された。
21
1980 年
9 月 27 日、28 日
生徒会主催の招待会議が「生きる」というテーマで
開催された。慶應義塾女子高等学校は創立 30 周年
記念行事のため不参加であった。
22
1981 年
9 月 26 日、27 日
生徒会主催の招待会議が「友達」をテーマとして開
催された。
23
1982 年
9 月 25 日、26 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
24
1983 年
10 月 2 日
生徒会主催の招待会議が「夢」をテーマとして開催
された。11 校 61 人が来校し参加した。
25
1984 年
9 月 30 日
生徒会主催の招待会議が「私の日常生活」をテーマ
にして小講堂他で開催された。13 校 80 名が来校参
加した。
- 57 -
26
1985 年
9 月 29 日
生徒会主催の招待会議が開催された。13 校 74 名が
来校参加した。
27
1986 年
9 月 28 日
生徒会主催の招待会議が開催された。
28
1987 年
9月6日
生徒会主催の招待会議が開催された。
29
1988 年
10 月 2 日
生徒会主催の招待会議が 18 校を招いて開催された。
30
1995 年
6 月 11 日
中断していた、招待会議が開催された。本校・女子
高ほか 13 校から 94 名が参加し、4 つのパートに分
かれて討論した。
31
1996 年
不明
行われた模様(翌年の事後冊子に記録有)
32
1997 年
6 月 22 日
招待会議が「教育」をテーマに浅羽通明氏を講師と
して招き開催された。
33
1999 年
7 月 20 日
生徒会主催による招待会議が行われた。ゲストとし
て田原総一郎氏を招いた。
34
2000 年
7 月 20 日
生徒会主催による招待会議が「教育」をテーマとし
て開催された。田中真紀子氏を講師として招いた。
35
2001 年
7 月 20 日
生徒会主催により「学校」をテーマに招待会議が開
催された。
36
2002 年
7 月 20 日
生徒会主催により「現代の若者を取り巻く環境につ
いて」をテーマに中曽根康弘氏を招いて招待会議を
開催された。
37
2003 年
7 月 21 日
生徒会主催による招待会議が「どうする、どうなる、
若者たち」をテーマに麻生太郎氏を講師として招い
た。
38
2006 年
7 月 16 日
生徒会主催による招待会議が小泉徳宏氏を講師に迎
えて開催された。
39
2010 年
7 月 19 日
慶應義塾大学日吉キャンパス内独立館にて開催され
た。ゲストとして金田一秀穂氏を招いた。一般参加
者 87 名と役員 21 名、計 108 名で、
「若者と愛国心」
「男女の友情はありか」「国際」「「勉強」って何」
「Major Playing ビデオゲーム」について討論した。
40
2011 年
7 月 24 日
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎シンポジウム
スペース・高等学校 第一校舎にて開催された。慶應
義塾女子高等学校生徒会、文部科学省と共催し、リ
アル熟議を実施する学生の会が協賛した。メインテ
ーマを「変わりゆく我らの周囲 ~高校生の時代~」
とし、ゲストとして、金子郁容氏(慶應義塾大学 政
- 58 -
策・メディア研究科 教授・SFC 研究所 所長 総合
政策学部教授)、鈴木寛氏(文部科学副大臣[当時]
)
を招いた。当時の国策である「リアル熟議」を高校
生による討論会で初めて開催するという大きな快挙
を成し遂げた。この年から現在までの討論スタイル
はこの年のものに大きく影響を受けている。
41
2012 年
7 月 22 日
慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎シンポジウムス
ペース・高等学校第一校舎で招待会議にて開催され
た。メインテーマを私たちの未来
~高校生が今す
るべきこと~」とし、ゲストに北野大氏(明治大学
理工学部応用化学科教授[当時])を招いた。
42
2013 年
7 月 28 日
慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎・高等学校第一
校舎にて開催された。慶應義塾湘南藤沢高等部との
共催。テーマを「未来を創る高校生の力」とし、ゲ
ストとして辻野晃一郎氏(元 Google 日本法人代表
取締役社長 現 ALEX 株式会社社長)を招いた。
43
2014 年
7 月 20 日
慶應義塾大学日吉キャンパス内来往舎・高校第 1 校
舎にて開催された。テーマを「私たちの可能性~高
校生には何ができるのか?~」とし、ゲストとして、
岡野栄之氏(慶應義塾大学医学部生理学教室 教授)
を招いた。
44
2015 年
7 月 19 日
慶應義塾大学日吉キャンパス内第 6 校舎・来往舎・
高校第 1 校舎にて開催された。慶應義塾女子高等学
校生徒会・慶應義塾志木高等学校生徒会との共催。
テーマを「日本が成長するために」とし、ゲストと
して、前刀禎明氏(元アップル米国本社副社長 兼 日
本法人代表取締役、株式会社リアルディア代表取締
役社長)を招いた。
- 59 -
15. 役員の感想文
●本部
討論手法の工夫に重点を置いた今回、想定の上では成功すると思っていたが、いざ実際の
様子を見てみると改善の余地はあった。しかしながらこの企画面での問題を、前刀様
の素晴らしい講演や役員のみなさんの動きで、100 点満点の招待会議になったと思いま
す。本当にありがとうございました。(3 年 Y / 本部チーフ・実行委員長)
重要な仕事を任せられたことで自分が 4 番タイプというより 1 番タイプだということがよ
くわかりました。また、次の時代に繋ぐことが大事だと気付きました。(3 年 O / 本部
サブチーフ・副実行委員長)
当日は本部の担当で色々なことを学ぶ事ができ、また参加者の皆様にどっと笑ったりもし
ていただき、招待会議を終えてとても達成感を感じています。来年もよい企画にした
いと思います。(2 年 F / 本部サブチーフ)
●総務
今回の招待会議は、昨年度までの企画から大幅に変更したことを考えればかなりの成功だ
と言えると思う。それぞれの企画が失敗しなくてよかった。そして、この結果が委員
長を始めとする各役員の努力によるものだということに変わりはないが、本当に運が
よかったと思う。まあとにかく副委員長として少しでも委員長の支えになれていたな
らば満足です。
(3 年 S / 総務チーフ・副実行委員長)
来往舎の設営の際、塾高から持ってきたマーカーを来往舎のものと混ぜてしまい、どのマ
ーカーがどこの所有物なのかが分からなくなってしまいました。本当に申し訳ありま
せん。来年からは、マーカーを置く前に写真をとっておくなどの対策をしようと思い
ます。今回の招待会議では議長を同じ討論会から集めすぎてしまいました(私がシンポ
ジウムから集めすぎました、すみません)。来年からはより広い範囲から議長を集めた
いと思います。また、議長の選び方を変更したいと思います。(2 年 S / 総務サブチー
フ)
企画内容の改善点はあったが、議長会議や役員の情報伝達などの滞りが印象に残った。(3
年 M / 総務サブチーフ)
様々な学校の人達と討論を交わすことで自分の考えを深めることができた。とても有意義
な討論会で良かった。
(1 年 N / 総務)
ほとんどカメラの仕事をしていましたが思っていたより責任が大きく歩き回ることも多か
ったので肉体的にも精神的にもきつい仕事でしたがその分スライドを見たときの感動
は大きかったです。
(1 年 Y / 総務)
- 60 -
●IT
今回の招待会議では、IT 班の一員として主に閉会式用の動画作成と IT 卓の操作を担当しま
したが、半ば強引に完成させた動画は参加者の方々に喜んで貰えたと思います。新た
な試みであるゲストの前刀さんを交えた討論会は、議論が白熱し参加者の方々にとっ
て実りのあるものになったのではないかと感じました。
(2 年 I / IT チーフ)
今回の招待会議は多くの人に楽しめたという声をいただけました。運営側としても満足し
ていただけて嬉しいかぎりです。来年もよろしくお願いします!(2 年 I / IT)
どんなに事前準備をしていても本番ではその通りにはならず、なにが起こるかわからない
というイベント運営の難しさを実感しました。(2 年 I / IT)
今回は他の学校で開催される様な討論会を、裏方で支えました。参加者の皆さんも楽しん
でいただけた様なので、やりがいがありました。
(1 年 M / IT)
●誘導
自分は、はじめは議題に参加したかったわけではなかったのですが実際に参加してみると
すごく楽しかったです(1 年 T / 誘導)
初めての招待会議で正直不安もありましたが、議題参加させて頂き、他校の生徒との有意
義な討論を通してとても楽しい 1 日を過ごせました。是非とも来年も議題参加したい
と思いました。
(1 年 N / 誘導)
物事を深く考えられ、様々な人と話せたので楽しかったです。貴重な経験になりました。(1
年 T / 誘導)
初めての議題参加ということで難しいことをするのかと不安でありましたが、楽しく討論
出来有意義な時間でした。
(1 年 E / 誘導)
●その他
色々試した年で当日ドタバタした部分もあったけど前刀さんの技量と役員皆の働きでなか
なかのものになった気がします。閉会式の動画を見た時は結構感動しました。
(3 年 Y /
受付チーフ)
招待会議では、司会を務めさせていただきました。参加者の方々が個性的で素晴らしい意
見を出し合い、熱く議論をしている様子を見ているだけで楽しくなり、僕も議論に参
加したくなりました。そんな、熱い招待会議に関わることができて、とても嬉しく思
っています。
(1 年 A / 司会チーフ)
この招待会議を通して、たくさんのことを学ぶことができました。違う環境の人の意見を
聞くことができたり、将来について深く考えたりと、書記としてもですが参加者の一
- 61 -
人として本当に有意義で楽しい時間を過ごすことができました。おかげで人脈を広げ
ることもできました。ぜひ来年も参加したいです。
(1 年 M / 第 1 議題書記)
- 62 -
16. 参加者へのアンケート
参加者には以下のようなアンケートを配布し、回答をお願いした。
- 63 -
Q1. 学年は?
Q1 学年は?
中3
4%
高3
16%
高1
32%
高2
48%
[ひとこと]高校 1 年生と 2 年生がやはり多かった。
Q2. お住まいは?
Q2 お住まいは?
千葉県
2%
埼玉県
9%
東京都(23区
内)
34%
神奈川県
38%
東京都(23区
外)
17%
[ひとこと]やはり日吉に近い関東地方西部からの参加者が多い。
Q3. 招待会議をどこで知りましたか?
- 64 -
Q3 「招待会議」をどこで知った?
習慣
1%
他討論会での宣
伝
チラシ(本校生
2%
徒配布)
4%
その他
1%
Facebook
13%
Twitter
10%
LINE@
2%
各校生徒会宛て
の招待状
20%
知り合いから
47%
[ひとこと]先輩や同輩から教えてもらい行く人が圧倒的に多かった。生徒会活動の一環
として参加する人も多かったであろう。首都圏 400 校への郵送は効果があったことがわか
る。
Q4. フォローしていた SNS は?【複数回答可】
Q4.フォローしていたアカウント
は?
[%]
40
35
30
25
20
15
34%
29%
10
23%
13%
5
0
Facbook
Twitter
LINE@
メルマガ
[ひとこと]やはり 1 番力を入れて宣伝をした Facebook が 1 番多かったが、LINE@やメ
ルマガといった今年から始めた SNS もある一定の需要はあった。Facebook や Twitter を
やっていない人にもメッセージが送ることができ、使い勝手が良かった。
- 65 -
Q5. 招待会議は何回目?
Q5.招待会議に参加するのは何回目?
2回目
9%
3回目
1%
1回目
90%
[ひとこと]なんと、1 回目の人が大多数(リピーターがいない…)
。来年も是非来てくだ
さい!
Q6.
各企画について 5 段階評価

平均 4.7 点
基調講演
Q6.各企画について5段階評価(基調講演)
[%]
80
70
60
50
40
30
20
10
0
A
B
C
D
E
[ひとこと]全企画中で 1 番評価が高かった。素晴らしい講演をありがとうございました。

自由討論会
平均 4.6 点
- 66 -
Q6.各企画について5段階評価(自由討論会)
[%]
80
70
60
50
40
30
20
10
0
A
B
C
D
E
[ひとこと]D 以下と回答した方が 1 人もいなかった。各議長の下、楽しい議論ができた
と思う。

主題討論会小討論
[%]
平均 4.5 点
Q6.各企画について5段階評価(主題討論会小討論)
70
60
50
40
30
20
10
0
A
B
C
D
[ひとこと]この企画も D 以下と回答した方が 1 人もいなかった。

主題討論会報告会
平均 4.1 点
- 67 -
E
Q6.各企画について5段階評価(主題討論会小討論報告会)
[%]
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
A
B
C
D
E
[ひとこと]評価が他の企画に比べ低い傾向にあった。やはり昼食後に発表を聞くのは眠
くなる。

主題討論会中討論
平均 4.0 点
Q6.各企画について5段階評価(主題討論会中討論)
[%]
40
35
30
25
20
15
10
5
0
A
B
C
D
E
[ひとこと]全企画の中で 1 番評価が低かった。討論時間も短く十分な議論が尽くせない
- 68 -
まま発表になってしまった班が多かった。しかしながら A 評価も一定数いて、中には中討
論が 1 番良かったという人もいた。企画の珍しさも評価されたポイントの 1 つであっただ
ろう。

主題討論会大討論
平均 4.4 点
Q6.各企画について5段階評価(主題討論会ゲスト大討論)
[%]
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
A
B
C
D
E
[ひとこと]今回の目玉企画。大盛況に終わった。
Q7. 一番楽しかった企画、その理由(抜粋)
基調講演(27%)
・論旨のまとまった内容、ゲスト独自の視点が盛り込まれて入れて非常に面白かった。多
様な経歴を持ったゲストをお呼びしたことに素直に感動した。(高 2)
・まとまったプレゼンテーションで自分が抱えていた問題の解決策が見つかった。(高 2)
・新しい視点を持つことができた。クリエイティブに考えるヒントを得られた。
(高 3)
自由討論会(45%)
・こういったイベントに参加すること自体初めてだったので緊張しましたが、以外にすら
すら話せるものだな、と新鮮味を感じられて楽しかったです。(高 2)
・他校の高校生の「今」考えていることを知れて刺激になった。
(高 3)
・自分たちで選んだテーマであり主題討論より具体的な議論ができたため。
(高 3)
・人数が少なったこともあり、1 人ひとりが意見を言いお互いの考えをきちんと把握できた
から全体として逸れることなく目的に沿った議論ができたと思うからです。
(高 2)
主題討論会小討論(13%)
・メンバーにも恵まれ、非常に有意義な時間を過ごせました。漠然とした議題だったため、
自分から想像しやすくやりがいがありました。(高 2)
・ブレインストーミングをしてただ意見を雑多に出すのではなく、それらを分類・つなげ
- 69 -
る・原因を考える、といった操作にすることで 1 つのサークルを作ることができ、その過
程で自分の意見をしっかり生かすことができたと実感したため。
(高 1)
主題討論報告会(2%)
・自分たちも話した内容だけど全然違う解釈の報告が聞けたから。(高 2)
中討論(8%)
・グループを 1 度変えて違う人と改めて話し合いをしたのが楽しかったです。(高 1)
・1 つのことに対して 5 つの班で話し合いどんどん深めていくのが楽しかったです。
(高 1)
・
(班ごとに)詰められた意見をぶつけ合って話し合えたから。(高 2)
ゲスト大討論(4%)
・様々な意見を聞くことができ、1 番参考になったから。他のグループがどのようにそれぞ
れのトピックについて考えていのかを聞くのが面白かった。
(高 2)
・自分の疑問や考えをぶつけることができた。そして各「力」についての話も面白かった。
(高 1)
・あの大人数で色々な話ができたので、なかなかできない体験。
(高 1)
Q8. 改善してほしい点は?
多くの方に寄せられた意見は以下の 2 つである。
・各討論時間が短い(18%)
・段取りが悪い/時間の管理/終了時間が延長し遅くなってしまったこと(13%)
また、他にこのような意見が寄せられた。
・主題討論会の議題が抽象的すぎて、議論が盛り上がらない。
・役員のやる気の差など、運営に関する不満
・討論中に配信用のカメラが入るのは邪魔
・大人数での討論の場合、参加する人が限られてしまう。
・会場案内がわかりづらい
など
Q9.感想
・
「見抜く力」と 1 つでいっても、たくさんの意見や考え方あり驚きました。そんな考え方
や見方があったんだと納得できることが多かったです。
(高 2)
・新しくなった部分もなかなか上手く行ったと思う。(高 2)
・ずっと同じグループで自由討論も主題討論もするのではなく、違う少人数グループを再
編成してやった方が、より多くの人に関わる機会が増えていいのではないかと思いました。
・とても楽しかったです!学べることがたくさんありました。そしていろいろ考えさせる
討論会にできました。小→中→大討論のアイディアはさすがだなと思いました。ただ、主
題討論報告会のちょっと段取りが悪かったかなと思います。もうちょっと自由討論も主題
- 70 -
討論も話し合いたかったなぁというように感じました。小討論→班ごとの簡単なまとめ→
大討論でもいいかなと思いました。
(高 1)
・大規模な主題討論は革新的で面白かったです。もっと慶應カラーの出た招待皆具を期待
します。
(高 3)
・200 人みんなで討論する機会はめったにないので楽しかったです。
(高 2)
・様々な学校から様々な有志が集まって様々な議題を様々な観点から話し合う、この多様
性がマンネリ化した日常によい刺激を与えてくれて、停滞していた時間を動かす原動力と
なりました。最終的な結論は必ずしも納得のいくところではありませんでしたが、前刀先
生の補足などにより理解や施策が深まりました。
(高 2)
・高校生交流の場としてはとてもいい機会になったと思う。主題討論は「○○する力」と
割と抽象的な話がメインだったように思うので、各自由討論で話し合った具体的な話題も
深められたらよかったと感じました。せっかく 20 もの議題があって多くの高校生が集まっ
ているのでもっといろんなテーマでいろんな視点を知りたい。(高 3)
・前刀さんの貴重なお話をはじめ、参考になる会議だったと思いました。最初は少人数で
段階を踏んで大人数で討論する発送は画期的だが、一方で大人数ゆえ意見が結局まとまら
なかったので、来年は改善してほしい。
(高 2)
・中討論の時に特に感じたが討論する時間が短いように感じられた。具体的にとは言わな
いが、他の時間の一部削減を行い、その時間を中討論などに回してほしいと思った。
(高 2)
・全体の流れ自体は面白かった。ゲストの方が 1 日いてくださるのもありがたかった。主
題がぼんやりしていて前提に差が生まれてしまったことがよくなかった。
(高 3)
アンケートのご協力ありがとうございました。たくさんのご意見を頂きました。皆様のご
意見を参考にし、来年の招待会議をより良いものにするため努めてまいりたいと思います。
- 71 -
17. 基調講演要約
前刀禎明様がこれまで、どのような人生を歩んできたのかについてのお話だった。
人生の転機は何度もあり、上手くいかなかったことも何度もあった。
しかし、これらは最終的にすべて右上がりだった。
前刀様のキャリアを聞くと、とても自分とは異なった能力を持っている人なのではない
かと思ってしまう。しかし、決してそのようなことはなく、自身の生き方や考え方こそが
人生の道を切り開くために重要である。
今の前刀様を作っているものはこれまでのキャリア全てで、一つ欠けても今の前刀様は
無かったと考えられる。
もし、今もアップルにいたとしたら、お金持ちになっていたかもしれない。しかし、現
在も、常に挑戦し続ける生き方をしている方なのだということを強く印象付けるお話だっ
た。
前刀様のお話の中で、普段空を見上げて、雲を見ることがあるかというお話があった。
一つの雲の形が、蝶に見えたり、ミッキーとミニーに見えることもある。見え方は人ぞれ
ぞれであり多様である。雲はずっと一つの形に留まってはいない。一度形を作ってもすぐ
に見えなくなってしまう。これは決して雲に限った話ではない。一つの考えにとらわれず、
考えを広げることは大切である。
美味しい食べ物に出会った時、どうしますか。食べ物と、それを食べている様子を一つ
にまとめて皆で共有する。そんな楽しみ方もありなのではないだろうか。前刀様は現在リ
アルディア株式会社の代表取締役だが、その会社では「Face」というアプリケーションを
開発している。前刀様がいつまでも元気で若々しい秘訣は、もしかしたらいつも楽しいこ
とをして、わくわくすることに囲まれていることなのかもしれない。
- 72 -
18. 議事録
自由討論会・主題討論会小討論
第 1 議題
議長 亀山 尚輝(慶應義塾高等学校 3 年)
●自由討論「会議の意義」
(1)テーマである「会議の意義」のイメージと意味
議題名である「会議の意義」といっても固いので、まず「会議」と「意義」のイメージ
や意味を確認した。
「会議」には、
「固い」
、
「どこに持って行くかが困る」、
「結論を出すため」
、
「意見を出す
人が偏る」、「発言力の違い」等が挙げられた。そして意味を調べると本来の意味での会議
の場合、議決をしなければならず、それは絶対的で嫌われる。そこで議決しない方が話し
やすく、自分にしかない意見を1人ひとりが納得すればいいものになると考えた。
また、
「意義」には「固め」
、
「意味」
、「定義」
、「その後の影響も含む」等のイメージが挙
げられた。そして、この言葉の意味に「その事柄にふさわしい価値」とあることに留意し
た。
(2)
「良い会議」と「悪い会議」
その後言葉の意味を踏まえつつ、具体的に「良い会議」と「悪い会議」について議論し
た。良い会議には、反対意見の言いやすい話しやすい環境や、少数意見を尊重し多様な意
見が出るなどといった要素があると考えた。逆に悪い会議には、少数意見が尊重されず、
少数派が受動的になり、決定が独裁的になっているものであると考えた。そして、そのよ
うな悪い会議はどうすれば改善されるかについても意見を出し合った。例えば、席を円形
にしたり、発言者の周囲は反応をしてあげたり、資料を用意したり、アイスブレイキング
を行ったりするなどが挙げられた。
(3)招待会議に参加した理由
実際に招待会議に参加した理由について一人一人に意見を聞いた。その結果、はじめは
生徒会の関係や友達の誘いなどをきっかけに行き、以降その面白さや楽しさ、他校と関わ
ることができることや、キャリアアップや人脈が広がることを感じ会議に参加するように
なったことが分かった。
(4)ファシリテーターについて
ファシリテーターについて説明、具体的にファシリテーターになるにはどうすればいい
かについて話し合い、
「中立だが会議を先導していくこと」が重要な役目であることがわか
- 73 -
った。
(5)結論
・会議は受動的 or 能動的 ⇒能動的
・
「楽しい会議=良い会議」
・ファシリテーターは重要であり強調性が重要である。
・意見を聞くときは、ただ聞くのではなく同意や賛同をすることが重要である。
●主題討論小討論「見抜く力」
→見抜く力には3つの力があると考え、それぞれの力を養うにはどうすればいいか?及び
それぞれの力が身につくとどういったメリットがあるか?について班全員でブレインスト
ーミングを行い、模造紙に付箋を貼り図式化して資料を作成した。
具体的には見抜く力とは「①人を見抜く力」「②物事の本質を見抜く力」「③未来を見抜く
力」の3つと考えた。
ここで見抜く力について森鴎外の舞姫での「一隻の眼孔」という言葉を引き出しに、見抜
く為には見識がいることを全員に周知。
①では主に外見を見抜く力(例:身嗜み、容姿、服装、話し方など)と、内面を見抜く力(例:話
す内容、趣味、考え方など)について
②では知識系の力(例:情報、知識、データ、統計など)と、ものの見方の力(例:多面的な視点、
興味・観察、洞察力など)について
③では主に時間軸に沿って、過去(例:歴史、負の遺産など)と、現在(例:世界情勢、経済、い
ろいろな問題)とをしっかり見つめることで、未来を見抜くということについて
①~③をブレインストーミングして付箋を貼りつけたら、その中で似たものをグルーピン
グさせて図式化して発表資料を作成した。
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第 2 議題
議長 木村 直生(成城高等学校 2 年)
●自由討論会「男女の価値観について」
(1)女子・男子の行動について
➀女子から見て男子の理解できない行動 ・イメージ
・奇声を上げる
・身長差から感じる威圧感
・
(男子を見たときに…)存在を確認するだけ
②男子から見て女子の理解できない行動
・集団で固まる(男子は来る者拒まず)
・かわいい
・気にしない
(2)浮気 の境界線 境界線 (解決 策)
≪浮気じゃない≫
・喋る
・複数人・2 人きりで会う
・飲み回し
・連絡先を聞く
≪浮気≫
・食事に行く(先に言ったら OK、誠意を見せる必要がある)
・映画に行く(趣味が合って行っていた OK、誠意を見せる必要がある)
・ハグ(シチュエーションによる)
・手をつなぐ(手をつないだか問いただしてウソをついたら OUT)
・家に行く(二人でしている内容による)
・キスをする
●主題討論小討論「見抜く力」
注釈:この班は自由討論で話題となった「浮気」を、「浮気を見抜く」ということから主題
討論でも延長し掘り下げている。
(1)浮気をする理由
衝動
新しい刺激を求めて(飽きてしまうから)
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相手のいいところをたくさん見つけられる
いけない行為だと思うほどしてしまう
ばれないと思ってしまう
相手の好意を寄せられると断り切れない
不満があるから
構ってほしいから
(2) 浮気をさせないようにするには
自分のバリエーションを増やす
相手を飽きさせない
相手の変化に敏感になる
ほめる
正直に言い合える関係になる
浮気したらどうなるか感じさせる
自分を磨く
相手がいることを日常だと思わない
(3) 浮気の兆候
趣味・趣向が変わった
LINE の返事がエコな感じになる
会話の中でほかの異性の名前が出てくるようになった
いきなりプレゼントが来るようになった
化粧・服のジャンルが変わった
態度・様子をうかがうようになる
連絡の頻度が増える
いきなり優しくなる
LINE の一言が意味深になる
(4) 浮気をしてはいけない理由
相手を傷つけるから
相手が不幸になるから
親族にも迷惑がかかるから
シングルマザーを生み出すことになるから
約束を破っていることになる
倫理的にアウト
自分がされて嫌なことはしない
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○結果
男:復縁を求める
女:浮気相手の女性と手を組んで彼氏をつぶす
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第 3 議題
議長 日野 皓太(都立日野高等学校 3 年)
※議事録の提出が無かったため、招待会議前に提出された討論指針を示したレジュメを実
行委員が修正したものを代わりに掲載します。
●自由討論「理想の休日とは」
(1)序文
みなさん休日は何をしますか?塾に勉強しにいったり、学生団体のイベントに参加した
り、だらだらするでしょう。しかしそれでよいのでしょうか?当たり前のことですが、高
校生の休日は高校生の時でしか過ごせません。また、高校生活で一日完全に使えるのも休
日しかありません。学ぶのか、遊ぶのか。友達と絆を深めるか、新しく人脈を広げるか。
学生団体をやるのか、やらないのか。最近はやりの「学生団体」を中心に理想の休日の過
ごし方について議論していこうと思います。
(2)議題の目的
メインテーマ:高校生活での理想の休日について考える
サブテーマ:①学生団体の活動は有意義なのか ②休日に得られるもの
(3)学校週 5 日制
学校週5日制のめざすものは・・・
学校週5日制は、学校、家庭、地域社会の役割を明確にし、それぞれが協力
して豊かな社会体験や自然体験などの様々な活動の機会を子どもたちに提供
し、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」をはぐくむこと
をねらいとしています。
子どもたちの「生きる力」をはぐくむためには、豊かな体験が不可欠です。自
然体験などが豊富な子どもほど、道徳観や正義感が身についているという調査
結果も出ています。(文科省 HP より)
4.高校生の休日の使い方
「休日の過ごし方の割合」や「趣味の割合」の図有り(㈱菅公学生服による調査)
※スケジュール
①議長・書記の自己紹介(5 分)
学校名/学年/名前/部活/趣味/休日の過ごし方
- 78 -
②参加者の自己紹介(10 分)
学校名/学年/名前/部活/趣味/休日の過ごし方
資料 1,2,3 を配布
③ブレインストーミング(30 分)
④分析(10 分)
⑤昼食(25 分)
⑥分析を元に討論(30 分)
休日の過ごし方についての有意義性を中心に当日の分析を元に討論。
⑦まとめ
理想の休日についてまとめる
●主題討論小討論「見抜く力」
①あなたが体験したまたは聞いた「見抜く力」(20 分)
②もし「見抜く力」がないと…(20 分)
③どの観点から見抜くべきなのか(20 分)
③ 見抜く力」を得た上で必要なこととは
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第 4 議題
議長 宮原 百合子(日本女子大附高校 3 年)
●自由討論「個人の価値観と集団の意見」
「若い女性と水夫」という心理テストを用いて、コンセンサスゲームを行った。コンセ
ンサスゲームとは、グループメンバーと合意形成を行う必要のあるゲームである。
①心理テスト「若い女性と水夫」の実践
物語のプリントを配布し、各自で黙読した。物語に登場する人物 5 人を、各自で悪いと
思う人の順位をつけ、配布したメモ用紙に順番を書き付箋にその理由を書いた。ポジティ
ブな理由とネガティブな理由で付箋の色分けをし、どちらの意見が多いかわかるようにし
た。一人ずつ、順位を簡単な理由を併せて発表した。全員の発表の後、登場人物一人ひと
りについて考えを話し合った。
老人
ポジティブな理由
ネガティブな理由
もし自分が老人と同じ立場だった
女性に対して何もアドバイスをしな
ら、きっと同じことを言うだろう
い
感情的にならず、彼女に対して助言
この程度のアドバイスなら誰でもで
をしている
きる
個人の考えに従えと言っている
老人が決めろという方がおかしい
余計なアクションを起こしていない
水夫に何か言うことができたのでは
女性に選ばせた
ないか?
人の人生を左右するような決断は自
利己的
分で決めるべき
若い女性
正直、愛する人のために自己犠牲
結局最後に決めたのは彼女自身
そんなにフィアンセに会いたいのな
ら、海を泳いで自分で行け
フィアンセが島にいる確信がないの
に、水夫と関係を持つのは軽率
フィアンセに話さなくてよかった
とても身勝手
先のことを考えていない
自業自得
水夫
ビジネスでの交換条件
女性の弱みにつけこんで、自分が得す
結果的に女性との約束を守っている
ることしか考えていない
相応の見返りがあって良い
良い人ならこんな卑劣な条件はつけ
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選択は女性に委ねている
させない
本当に悪い人なら島に着くなり襲っ
船が沈んだのは水夫に原因があるの
たり、やるだけやって送らなかった
かもしれない
りする
非常事態なのに交換条件が非常識
行為(交換条件)が卑屈
フィアンセ
突き飛ばしたのは当然な反応
女性を受け入れる広い心を持ってい
衝動に駆られたのは仕方ない
ない
特に何も悪いことをしていない
女性の気持ちを汲んであげられなか
若い女性に「来てくれ」と頼んだわ
った
けではなく、勝手に女性が来た
女性の話を聞いてあげれば良かった
心を傷つけられた
自分から何も行動をしていない
わがままで自己愛が強い
フィアンセの親
若い女性が悲しんでいるときに寄り
甘い言葉で女性を騙そうとしている。
友
添ってあげる優しさがある。
下心が見える。
特に悪いことをしているようには見
相手の弱いところに付け込んでいる。
えない。
悲しんでいる女性を一見慰めるよう
にして手に入れようとするチャラい
男の手口
言い方に下心丸出し
自分の行動が道徳的に良いと思って
いる
②心理テスト「若い女性と水夫」の分析
心理テストの結果をみなで確認し、班としての意見をまとめたのち、自分の意見と班の
意見の比較を行った。
全員少しずつ順位に変化が見られた。
人の意見を聞くことは、自分の意見を見直したり修正したりすることにつながっている
ことを確認した。
●主題討論小討論「見抜く力」
私たちは主題討論のテーマである「日本が成長するために」を深く掘り下げて考えるた
めに、
「見抜く力」に注目して議論をすすめた。前提として、私たちに「見抜く力」が必要
- 81 -
であるということ・いまの日本人には「見抜く力」が十分に備わっていないと仮定した。
また、
「見抜く力」はある物事に対して多面的に見る力と言い換えることで具体化した。
はじめに、見抜く力を具体的に考えていくために、見抜く力から連想される言葉をブレ
インストーミングで列挙した。模造紙に言葉を並べる際、横軸を抽象から具体、縦軸を社
会全体から個人とした。その中で、見抜く対象が「自分」「相手」「社会全体」のいずれか
に相当するかでグルーピングを行った。
全体的に、具体的で相手・社会全体を見抜くものが挙がりやすい印象だった。
そこで、私たちはあまり具体例が挙がらなかった部分に焦点をあてて見抜く力を考えた。
見抜く力が多角的な視点と言い換えられるのならば、私たちには多角的な視点が足りない
と言える。多角的な視点をもつため・得るためにはどうすればいいのかを話し合った。そ
の結果、もっとも重要なことは他人の意見を聞くということであると班で一致した。それ
はいまの日本人に欠けていることであり、「日本が成長するために」必要であると考えられ
る。
一方、他人の意見を聞くことはそう難しくないことであり、見抜いたものを活かすか殺す
かはその先の行動力次第ではないか、という意見もでた。
人の意見を聞いたうえで自分の意見をまとめ、さらに行動につなげることで、私たちの見
抜く力は発揮されるのではないか。
私たちはこれを「観察」という言葉に置き換えた。
見抜くと言っても、角度や見る範囲によって違って見える。見抜く対象が変化する場合も
ある。様々な角度・視点から観察して初めて見抜くことができるのではないか。
そのために、私たちは常日頃好奇心を持って身の回りを見つめてみることが必要だと考え
た。
また、日頃私たちの周りで「見抜く力」を扱う人を考えた。
例えば、表現者は傍観者の共感を得るために見抜く力が必要である。感動を与える表現者
は共感者の心を見抜いていると言える。見抜きたい相手の視点に立つことが、相手を見抜
くことにつながるのではないか、という話がされた。
- 82 -
第 5 議題
議長 三浦 涼(東洋英和女学院高等部 3 年)
●自由討論「ラブライフ!2」
○事前準備
①クジを引き、2人組を作ってもらう。当日の人数が奇数の場合は書記と組ませることで
対応。※可能であれば異性同士が好ましい
②ペアの相手と1分間話し、第一印象やそこで得た情報を配布したメモ用紙に記入する。
○アイスブレイク
各自、自分について 4 つの事柄(趣味、特技、日課、部活等)を書きだしてもらう。こ
の 4 つの中に、1 つだけ偽の情報を入れる。まずは全員簡単に発表した後、1 人ずつについ
てどれが嘘だったかを考える。
【目的】楽しみながらお互いのことを知る。打ち解けあいながら議論の前準備をする。
〇自己分析質問タイム 【自分の魅力を引き出すためにタイプ知る】
参加者の名前付きマグネットを用意。黒板に表を作り、質問ごとにマグネットを調整して
移動していくことで参加者の大体のタイプを調査・把握。
<黒板に書いた表に沿って>
・学校では、目立つタイプ or 目立つ人の傍にいるから目立つ or 全く目立たないタイプ?
・真面目 or 不真面目?
・自分は何に好かれるタイプか?
等の質問をして自己分析。
○それぞれの思う”モテ”とは?
・モテる人とはどんな人?
・この人好きだな、と思う瞬間
・この人嫌いだな、と思う瞬間
等
○人に好かれる方法を探る?…人に嫌われる原因を探っていく
事前準備に組んだペアを利用。実践等も行う。
・返報性の原理
・初頭効果…最初に記入した第一印象を使用
・単純接触
・ミラーリング
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・アンダードッグ効果
・自己肯定感
●主題討論小討論「見抜く力」
1.「見抜く」とは?
・
「見る」との違い
[see][see through]
・辞書の定義
・各々が思う定義
2.見抜く力が必要となるとき
・人でも物でも、本質はなかなか見えない。
・見抜かないとどうなる?
様々な例から考えていく
3.今の若者は見抜く力を持っているか、どうやって気を付けていくか?
※講演の内容に沿って変更有
- 84 -
第 6 議題
議長 赤川 愛美(カリタス女子高等学校 2 年)
●自由討論『現代人の光と影』
私たちは、最初に「SNS」と「他者との関わり」を例に挙げながら、現代において自己
と他者がどんな関わり方をしているのか、具体例や体験談を出していった。
・SNS の場合
親しい仲の場合は、何も隠すことなく言いたいことを全ていってしまう。
・他者との関わりの場合
学校の中では、小さな集団が存在し、その集団の中でならば本音でものを言える関係を
築くことができる。社会にでたら、その集団というのも複雑になり、本音での付き合いは
難しくなると思う。
次に、私たちは「集団」というワードに注目し、
「集団」と「個人」の関わりについて考
えた。
・集団
集団の中でも「自己」と「他人」が存在し、信頼のおける「他人」には本音で言える関
係だが、同じ集団に属するそれ以外の人に対しては、建前で言葉を交わす関係になる。
・個人
「個人」の意見を殺して他人と関わる場合、それが連鎖していったらどのような状態に
なるのか。
→上の位につく者の意見に従わなければならない環境が生まれる。=「タテ社会」の始まり
最後に、私たちは「タテ社会」というワードに注目して、現代社会がどのようなシステ
ムなのか、現代人はどのようにタテ社会と関わっているのか、タテ社会の中での自己の「本
音」と「建前」は、それぞれ「光」と「影」のどちらなのかを考えた。
・現代社会がどのようなシステムなのか
現代はタテ社会であり、上の位の者に従わざるを得ないシステムである。
・現代人はどのようにタテ社会と関わっているのか
現代人は、集団の中で意見を揃えがちであり、本音と建前は信頼できる範囲、できない
範囲で見え隠れする。
本音を隠すというのも、生きるのに必要なことである。
・タテ社会の中での自己の「本音」と「建前」は、それぞれ「光」と「影」の
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どちらなのか
本音=光、建前=影である。
●主題討論小討論『伝える力』
私たちは、最初に「伝える力」がどのような時に使われるかを考えました。
→伝える力は、
「伝える相手が確実、あるいは状況が1対1」の場合と「伝える相手が不確
実、あるいは状況が1対多数」の場合に使われる。
・伝える相手が確実、あるいは状況が1対1
コミュニケーション、恋愛などで必要
→声、雰囲気、目線が伝えるのに必要な最重要素となる。
・伝える相手が不確実、あるいは状況が1対多数
プレゼン、講義などで必要
→間のあけ方、ジェスチャー、声の抑揚が伝えるのに必要な最重要要素となる。
◎伝える力に必要な要素とは…声、ジェスチャー、目線、雰囲気、間のあけ方
相手の右脳に届くような工夫、相手の心を揺さぶるような工夫が大事
◎伝える力の可能性…相手に誤解させることを防ぎ、緊急時も冷静な行動が取
れるようになる。
→伝える力を極めることで、人を幸せにすることが出来る。
③感想
前年度の招待会議でも議長を務めさせて頂きましたが、今回は哲学的な議論という未開
拓の分野に挑戦させて頂きました。参加者の発言に良く耳を傾け、発せられる一つ一つの
キーワードを拾いながら議論を進めました。集中力、記憶力をフルに使いましたが、コミ
ュニケーションを沢山取ることができ、議論しやすい雰囲気を築くことが出来ました。今
回得た、議論進行のヒントを糧にし、より良い議論進行役として成長していきたいです。
皆さん、お疲れ様でした。
- 86 -
第 7 議題
議長 雨宮 芽生(桐朋女子高校 2 年)
●自由討論「○○な豊かさ~あなたにとっての豊かさとは?~」
1.各自の思う「豊かさ」
個人的に豊かと感じるとき、社会的に豊かだと感じるときの二つの場合に分けて各自の
意見を出し、まとめていった。その中で、自分に、日本に当てはまるというものをピック
アップし現代の私たちにとっての豊かさの共通点を探していった。
個人的な豊かさ
忙しいとき
相手を思いやれる心の余裕
自分の身の周りのもの
時間に余裕があるとき
友達のことを喜べる
安定した生活
何かを思い切りできる
感情が豊か
帰る場所がある
部活で汗を流しているとき
受け入れてあげる
不自由のない生活
テストの点が良かったとき
人に共感できたとき
旅行ができる
趣味がある
勉強できる
安心感
選択肢がある
友達と楽しく話しているとき
好きなことを言える
美味しいものを食べているとき
知識が豊富
*共通点*
対人的な豊かさ、余裕さ、心の豊かさ、お金が関係、自由、教養がある
⇒小規模で能動的な行動をとることによって得る豊かさ
社会的な豊かさ
渋谷のネオン
お互いに認め合えること
電車の中で席を譲る
多様多種な人々が共存できる世界・社会
夜中に外出しても安心
まとまりがある
時間通りにくる電車
身分による差別がない
インターネットでつながっている
考える力がある
おいしいごはん
他者と共存できる社会
食べ物の好き嫌いが言える
たくさんの笑顔がある
24 時間営業のコンビニがある
平等
小さな事件がニュースになる
教育を受けられる
物が揃っている
人と関わる機会がある
田舎の風景(自然の豊かさ)
ボランティア
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安心して眠れる
争いがない
しっかりとした生活
*共通点*
人とのつながり、何かと比較している、○○がある状態、他の人のことを考えている、治
安がよい、個人の自由が認められている
⇒主に国が整備した豊かさ
2.豊かな状態とは?
戦後の日本…裕福になることをもとめて、経済的な豊かを目指して成長していった。
現在の日本…経済的な豊かさを得た。生活の中に物は溢れている。
→それでは、現代の豊かな状態とは?
経済的な豊かさ(余裕)が生まれることによって、はじめて精神的な豊かさは生まれて
いる。現代「豊か」と感じるのは、精神的な状態のものが多い。
3.豊かさ≠幸せ?
現代の豊かな状態は、はたして幸せと関係するのか?幸せの国ブータンや、ものを所有
した時の心理などを具体例に話し合っていった。
・お金があれば何とかできるのでは?という感覚に
・モノが溢れていると感覚がマヒする
→あるのが当たり前。モノが無いと不幸せに
・小さい頃に見えたものが見えなくなる
・当たり前が隠してしまっているものがあるのでは?
…花や季節の変わり目に気が付かない、感動しない
…そのものの良さに気が付かずにもっと良いものを求めてしまう
→それが続くと不安、不満につながっていく
→これらをまとめると、現代の先進国では…
幸せが豊かさに依存しているのでは?
豊かさ≠幸せ
4.現代の私たちにとっての本当の豊かさとは?
1~3 で話したことを参考にして、各個人それぞれの自分にとっての豊かさを決めて発表
していった。
個人的
社会的
安心感
教育を受けることが出来る
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感情が豊か
人と関わる機会がある
帰る場所がある
平等である
選択肢がある
考える力がある
知識が豊富
他者とお互いに依存しあえるコミュニティがある
友達と楽しく話せる
たくさんの笑顔がある
相手を受け入れることができる
安心して寝れること
●主題討論小討論「伝える力」
7班は「相手に伝える」ということにテーマを絞り、「伝える力」を身に付けるにはどう
したらよいのか、ということを最終目的にして話し合っていった。
1.伝える力が必要な場面
まず初めに、「伝える」という行為はどのようなときに必要になるのかを考えていった。
「伝える力」が必要になるのは、大きく分類すると、➀自分の主張をする時、②人間関
係を築く時、③後世に伝える時 の3つに分類できるのではないか、という結論に至った。
伝える力が必要な場面
自分の主張をする時
人間関係を築く時
後世に伝える時
相手に自分の考えを伝える
わかりやすく教えるとき
感情をわかりやすく表現
伝統を伝えるとき
相手を説得する
コミュニケーションをとるとき
意志表示する
告白
目に見えないものを表現できる
2.伝える際に使うツール
伝える際に関わってくるツールについて話し合ったところ、相手と直接会って伝える時
と、何か物を通して伝えるときの二手に分かれた。
- 89 -
伝える際に関わってくるもの
直接
両方
物
会話
芸術
マスコミ
その人の話している雰囲気
色・柄
SNS、LINE
真剣な目
比喩
広告
視線
パワポ(目で見る)
メール
ジェスチャー
行動
文章
表情
五感に訴える
本
形
手紙
電話
3.相手に伝える目的とは?
次に何故相手に伝える力が必要となるのか。伝える目的とその重要性について話し、伝
える力が足りないと起こることを考えていった。
理解するため
繫がりが生まれない
自分の考えを相手に伝える
協調性の欠如
人に何かをお願いする
意思表示が出来ない
感情を伝える
→アレルギーなど、自分の
コミュニケーションをとる
身に危険が及ぶ可能性
大人になる(生きる)
伝える力が
共有できない
情報・意見の交換、発信
欠如すると…
もどかしさ、苦しみを感じ
お互いを知り合う
る
きも
4.伝える際に必要な他の力
「伝える」という行為は伝える力だけで成り立つわけではないはず。そこで、伝える際
他にどのような力が必要かを考えていった。
伝える際に必要な力
聞く力
情報収集能力
他者を思う、敬う気持ち
威圧力
ツールを使いこなす力
信頼
理解力
情報を見極める力
熱意
忍耐力
明確にまとめる力
真剣な気持ち、表情
言語力
⇒伝える行為は、聞くという行為と同時に成り立っている?
- 90 -
5.伝える力を身につけるには?
今まで話していったことを踏まえて、さらに伝える力を身につけて行くにはどうしたら
よいのかを話し合った。
➀知識を得る
…相手に物事を正確に伝えたいとき、知識不足では上手に説明、説得する事が出来ない。
②コミュニケーションになれる
…人間関係を築きあげていく際に必要になるため。
③技術を身につける
…自分の発信したい情報の見せ方を工夫できるようにする。Ex)Power Point など
④相手をよく見て、理解するようにする
…4でも出たように、伝えるという行為は、聞くという行為と同時に成り立っているか
ら。
⑤対応する力
6.まとめ
伝えるという行為は、
「知ってもらうこと」と「知ること」の行為が繋がって成り立って
いる。そのため、自分自身がその情報や気持ちを相手に伝えたいと熱意やしっかりとした
理解をしているときが一番真剣に相手に説明や表現をするため相手に伝わりやすい。
結論として、伝える際に根本的に必要なのは
➀自分の伝えたいという熱意
②相手を思いやる思い
そして、これらを持っていれば自然と伝える力は身につくのではないか、という結論に
なった。
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第 8 議題
議長 藤永 菜月(桐光学園高等学校 2 年)
●自由討論「ステキな夏の過ごし方」
「大人になっても思い出せるようなすてきな夏休み」を過ごすことを目標に夏みについ
て話し合いました。
○夏について様々なテーマごとに話し合いました。
・夏好き?…1人以外嫌い。
・インドア派アウトドア派…自転車で走り回る
・一番楽しかった夏休み…親戚の家に長野、部活の大会、留学、プール、チアで優勝
・今年楽しみにしていること…部活での合宿、夏祭り、たくさん遊ぶ、花火(妄想)
、熱海
で花火、またプール
・海 or プール…海派(泳げる)/プール派(死のリスクがない)
・夏だからこそできること…夏山、お祭り、花火、BBQ、スイカ割り、流しそうめん 等
○最後に今年の夏休みの班員の目標を紙に書いてもらい最後に発表してもらいました。
・夏休み中に彼女を作り、夏祭りに行き、かき氷をたべる。
・腹筋を割るために毎日筋トレ
・ポケモンをすべて全クリする
●主題討論小討論「伝える力」
○伝える力とは
・伝えるとは、伝える相手があってこそのもの
・伝える力とは、最大限自分の言いたいことを伝える
…相手の心を自分の都合のいい方向に動かす
・伝えるとは、自分の言いたいことを伝える…相手にしてほしいことを~に分類?
○伝える力について
・伝える手段を挙げ、言葉を使う or 使わない、で分類
言葉を使う
言葉を使わない
[文字]…メール、手紙、SNS、記号
表情、目線、ジェスチャー
[言葉]…声、口調、電話、歌、
背中、映像、歌、写真
[行動]…手話、
⇒言語を使わないものは、想像させるもの、
⇒細かい情報伝達に向いているが、
ニュアンスなどはやや伝わりにくい。
図などに向いている。
- 92 -
結論:伝わるとは、相手が理解できて初めて伝わるということ
→伝える力とは、相手に自分の言いたいことを理解させることである発音、文字、行動、
写真、音楽等々はその手段である。
→つまり
相手により伝えることができるには、言語を使用するものと使用しないものの良い点を厳
選し、適切に使いわける
- 93 -
第 9 議題
議長 恩田 真希(慶應義塾志木高等学校 3 年)
●自由討論「アオハル!!」
○青春しているか
・青春していないことが青春
アオハライドを友達と映画館で見に行くことが青春。女子と話せるのは文化祭の時だ
け。
・空気的に青春していない。
楽しんでいれば青春。
・していないと思う。
夏祭りとかも青春。
・めっちゃしている。
女子とやりたいことをやりつくしている。
・恋愛の青春はしていない。でも楽しい。
寒いのも暖まろうっていう青春。
・色々な青春している。
付き合っている。七夕祭。
・毎日が楽しければいい。
蝉の声も青春。青春はあまりしたくない。
・
「青春」は中国では「若い」としている。
学年が上がるごとに青春している。
○色
・緑色…ビリギャルで芝生の緑。
・青色…空や海の青、青春の青。
・黄色…明るくてハッチャケている。/キラキラしている。特別な時間。
・水色…ラムネ、淡い色だから。他の色にも染まりそう。/プールや海が好きだから/
体育祭等の空の色
・澄んだ青色…海とか海岸。
○遊ぶ場所
・横浜駅、池袋、高田馬場、志木等
・全然遊ばない。家で遊んでいる。
・自然がたくさん。時々、新宿、渋谷。
- 94 -
○修学旅行での夜の恋愛話について
男女別学…恋愛話をあまりしない。/共学…恋愛話をする。
○恋愛を考え始めたのはいつか
・小学校高学年
・幼稚園
○どうしたら青春できるか
・クラスの中での青春ではなく文化祭を頑張る。
・人と仲良くなるっていうことをまず初めにする。
・何でもポジティブにやる。楽しく思う。
・今のうちにクラスのメンバーで入れる瞬間を大切に。文化祭などを。
・外に出て出会いを求めよう。友達関係を深める青春をしよう。
・今を維持することも大切だからやれることを見つけ、若さを理由にハッチャケたい。
・好きなことをやる。
・青春は恋愛だと思っていたが、青春とは色々あると思う。楽しいことやる。色々なこ
とをやる。
○感想
今回初めてこのようなイベントで議長を担当してとても緊張した。予想していたものよ
りも討論を進めるということが大変だということが分かった。しかし、それと同時に人
をまとめるという能力が少し身に着いたと実感したので今後生活していくうえでのいい
スキルが身に着いたと思う。とても充実した 1 日になりました。
●主題討論小討論「伝える力」
○伝える力=コミュニケーション能力
○日頃のコミュニケーションで気をつけること
・伝えるとき…ゆっくり話す
・聞く時…目を見て聞く
この他にも色々案が出て、それらからこれから生かせそうなものを抜粋した。
これからの生活でそれらを生かすことで今までよりもしっかり伝えることをしながら、
生きていくことができるのではないかという結論に至った。
○感想
- 95 -
実際にこれからの生活に生かせるような、有益な話し合いをすることが出来てよかった。
これからの生活で今回の内容を心がけていきたい。
- 96 -
第 10 議題
議長 中村 優希(晃華学園高等学校 2 年)
●自由討論「おとなとこども」
おとなとこどもの違い・理想の「おとな」について話し合いました。
○おとなとこどもの境界線
◇はじめに、
「おとな」だと思う年齢を出してもらいました
・16 歳/18 歳…結婚
・20 歳…成人年齢
海外の多くの国では 18 才が成人年齢
・22 歳…大学卒業
韓国では結婚がおとなとこどもの境界
・30 歳…社会人を数年経験している
→話していく中で、
「学校に行っているか」が境界線の重要なポイントとして挙がりました。
◇そこで、社会人と高校生の違いについて話しました
・知識量の差
・守られているかどうか(責任があるか)
自立=社会的なおとな
・お金を稼いで暮らしているか
自立とは
⇔高校生の仕事は勉強!
・自分の意思で選ぶ能力がある
専門学校生は自立している?
自分で進路を定めているという点で自立している=おとな
・守ってもらわなくても大丈夫
高校生の私たちにも進路の選択という機会があったけれど…
高校に進学するという決断をしたのはどうして?と質問したところ、
もっと勉強したかったから
なんとなく流れで
という意見が半数ずつ出ました。
→周りに流されて選択しているうちはまだこども、という結論になりました。
○高校生はおとな?こども?
◇自分はどっちだと思うか質問すると、全員が「こども」という答えでした
→指導してくれる先生(=おとな)がいるから、という理由が挙がりました
◇次に、身近な高校生で「おとな」だと思う人はいるか聞くと、全員が「いる」と答えま
した
→具体的に出していくと「先輩」という意見が多かったので、「おとな」な先輩の特徴を
挙げてみました
・後輩の指導ができる(一方的に教えるのではなく、育てることができる)
- 97 -
・スイッチの ON・OFF を切り替えられる⇒メリハリ
・自分のこと(強み・弱点・個性)を分かっている
・自己コントロールができる
・自分が主張するだけでなく相手の話を聞く
・自己解決能力
・コミュニケーション能力
○素敵なおとなとは?
→前の項目で出したようなことができる人
・メリハリがある
・自分の強み/弱点/個性を分かっている
・自己コントロールができる
○「素敵なおとな」になるために高校生のうちにできること
◇まず、普段の生活の中で私たちがやっている行動を挙げてみました
学校・授業・勉強・部活・生徒会(委員会)
・おしゃべり・ボランティア・習い事・塾・
学生団体
◇この中でみんなに共通するものを取り出し、それぞれで学んでいることを考えました
・授業/勉強…我慢/意欲
義務教育
・学校/行事…協調性/団結力/努力/達成感/アイディア力
皆で同じ作業をすることにより、
・部活/委員会…技術/人間関係/あやまり方/上下関係
自分の個性を客観的に知れる。
→ここで挙がったすべての事が「素敵なおとな」になるために必要であるという結論に
なりました。
○まとめ
◇おとなとこどもの境界線は?
→年齢的な境界線は無く、自分の個性や強みを知っていて他人の道しるべになれる人が
「おとな」
◇最後に、なりたい「おとな」像を出してもらいました
・周りに恥じない人
・責任感がある人
・味方がいる人
・周りから好かれる人
・
「おとな」と「こども」を合わせ持っている人
・自分のやらなくてはならない事を分かっている人
- 98 -
・他人に気を配れる人
・自分の強みが分かっている人
○感想
自分の好きな先輩のことなど身近な話題だったこともあり、楽しく議論できました!そ
れぞれの「理想のおとな」像に近づけるように努力していけたらいいな、と思います。そ
して、参加者のみなさんは高校 1 年生だったので、この議論を活かしてさらに「素敵な先
輩」になってくれたらうれしいです!
●主題討論「伝える力」
直接会って話すよりも顔を合わせずに話す時の方が、より『伝える力』が必要だという
話になったので、『顔を合わせないコミュニケーション』ついて SNS を中心に考えました。
○SNS における伝える力とは
◇まず伝えるときのツールを挙げてもらいました
LINE・Twitter・Facebook・メール・電話
◇次に、これらを使う場面・特徴を挙げてもらいました
・LINE…連絡や雑談など/一番使いやすい
・Twitter…匿名性が高い/気軽に発言できる
・Facebook…思い出を残す/イベントの宣伝や情報収集・実名
・メール…連絡・雑談にはあまり使わない(LINE をやっていなければメールを一番よく
使う)
・電話…雑談/文章で書かなくていいので楽/1 対 1
◇それぞれのメリット・デメリットをふせんに書き出し、分類しました
メリット
デメリット
・細かく伝えやすい
・誤解が起きる/伝わりにくい
・記録に残せる
・犯罪(個人情報が記録されてしまう)
・速い
・既読・グループ会話のトラブル
・遠くの人にも伝えられる
・匿名なので悪口を言いやすい
・気軽/簡単
・SNS に依存してしまう
・匿名なので意見を言いやすい
→分類してみると同じ項目でも、場面によってメリットにもデメリットにもなるものがい
くつかありました。それらの特徴をデメリットとしてではなくメリットとして活かして
いくことが、伝える力につながるのではないか、と考えました。
- 99 -
◇デメリットをなくす方法を挙げました(メリット、デメリット両方に分類されていた 3
つに絞りました)
・伝える…言葉に気を使う⇒日本語力・語彙力=正確に伝える力
ex)スタンプや記号を使う/言葉を多くする/暗い雰囲気にしない/正確な日本語を使う
考えてから喋る→責任
・記録…位置情報を載せない/安易に写真を載せない
⇒発言に責任を持つ
・匿名…匿名でも悪口は言わない
◇まとめ
SNS における伝える力とは、
日本語力/語彙力=正確に伝える力
発言に責任を持てること
○伝える力を身に着けるために必要なこと
◇発言に責任を持つためには?
・考えてから喋る⇒自分を第三者の目線から見る
・気持ちが不安定な時は SNS から離れる
・普段から自己コントロールをしっかりする
自由討論で話したような
『おとな』になることが必要
→自己コントロールができる
自分のことを分かっている
○まとめ
◇SNS における伝える力とは?
・正確に伝える力=日本語力
・発言に責任を持てること
◇伝える力を身に着けるには?
→自分のことが分かっていて、自己コントロールができる『おとな』になることが必要
○感想
ブレインストーミングを用いた議論は初めてで難しかったですが、自由討論を踏まえた
第 10 議題独自の結論が出せてよかったです!他の班の発表もとても個性的で面白かったで
す。
慶應義塾高校のみなさん、素敵な企画をありがとうございました!
- 100 -
第 11 議題
議長 牧 明莉沙(桐朋女子高等学校 2 年)
●自由討論「癒されるけど「癒し」って分かんない」
私たちは、
「個人が考える“癒し”を共有,議論しあうことで、万人が納得できる“癒し”
を定義すること」を最終目的として議論を進めました。
1.癒しから連想される言葉
議論の第一歩として、各人が日頃癒されていることを共有しました。またそれに引き続
き、
“癒し”から連想される言葉を列挙する、ブレインストーミングを行いました。
…旅行/景色/音楽/映画/趣味/食事/買い物/ゲーム/犬/宗教/猫/マッサージ/
熱帯魚/写真/絵画/テレビ/ランニング
2.一般的に定義される“癒し”
一通り参加者の考える“癒し”が出揃ったところで、次に議長があらかじめ用意してい
た“癒し”の定義や歴史をみんなに発表しました。中でも参加者の関心を引いたのは、か
つては宗教が“癒し”の役割を果たしていたという事実です。
そこから私たちは、癒しを求めることは、救いを求めることと似ているのではないかと
考えました。そして両者の共通点は“現実を離れる・忘れる”ことあるのではないかと考え、
議論を進めました。
3.“癒し”に似ていること
第 2 フェーズで“癒し”にはいわゆる現実逃避の特性があることが分かりました。そこ
で出た疑問が、
“癒し”と“ストレス発散”とはどう違うのか、ということです。
そこで第 1 フェーズのブレインストーミングで出た言葉に立ち返り、これらを“癒し”
よりなものと、
“ストレス発散”よりなものとに分けました。両者の違いは次フェーズで検
証しました。
4.“癒し”と“ストレス発散”の違い
第 4 フェーズでは、
“癒し”と“ストレス発散”の違いを検証しました。そして、両者の
違いを以下のように導きました。
癒し:
体を動かすことは少なく、癒されることをしたり、癒されるものを見る
ことで、現実への不安や怒りを緩和する、いわば上書きの役割。
ストレス発散:辛い事を完全に忘れて体を動かすことを主体として、辛い事を完全に忘
れる、いわばリセットの役割。
- 101 -
“癒し”よりの言葉
“ストレス発散”よりの言葉
景色・犬・猫・熱帯魚・写真・絵画・マッ
旅行・趣味・食事・買い物・ゲーム・テレ
サージ
ビ・音楽・ランニング
5. “癒し”を定義する
今までの議論をまとめ上げることで、自由討論の結論、“癒し”の定義を自分たちなり
に導きました。
―――“癒し”とはそもそも辛い事や不満な事など、人にとって負の感情が蓄積するこ
とで希求される。そして、主に身体を動かすことを必要とせずに、自らが正の感情を想起
させるような特定のものを見たり、特定のことをしたりすることで、現実への不満を上書
きする役割を果たす。
●主題討論小討論「積極的な力」
私たちは、積極的な力は備えているとプラスにはたらくものとして前提を仮定し、招待
会議全体のテーマである“日本が成長するために”この力をどう備え、またどう利用する
かを考えることにしました。(厳密には、“積極的な力”を定義づけた上で、日本が成長す
るためにこの力が必要かどうかから議論するべきかもしれませんが、今回は時間が限られ
ていたので先述のように前提を仮定してから進めることとしました。
)
まずは指定された通り、議論のスタートに“積極的な力”から連想される言葉を列挙す
るブレインストーミングを行いました。ブレインストーミングに出た言葉は、“自分の意見
を他者に発信する”ようなものが多いことが目立ちました。しかし私たち日本人は一般的
に積極的な力に欠けているとよく言われることがあります。そこでまずはこの理由、また
日本人が積極的な力を備える方法を考えました。主に日本における教育のあり方が争点と
なり、そこで議論されたキーワードが“銀行型教育”と“問題解決型教育”です。
・問題解決型教育:教える側、教えられる側の区別をせず、生徒たちが自ら解決すべき問
題を提示し、その問題を解決するために生徒同士で調べ学習やディス
カッションを行う。生徒の創造力が育まれる一方、多くの知識を網羅
的に、かつ短期的に習得できず、効率が悪いという欠点がある。
日本の現行教育が銀行型であることは、知識を合理的に吸収できる反面、発信する力が
育たないことが問題であるため、高校などある程度の知識が備わった時期からは、ディス
カッションを行うなど、問題解決型を取り入れることが必要であると結論づけました。
- 102 -
次に考えたことは、積極的な力を国の成長に役立てるためにはどうするか、ということ
です。そこで私たちは人によって積極的になれる分野が異なることに注目しました。例え
ば様々な人が様々な分野に興味を持つことによって、基調講演にあったイノベーションが
生まれる可能性があります。さらに、興味のある分野を深めることは、自分に自信を持つ
きっかけになるという意見も出ました。
以上より、私たちは、
「積極的な力」とは究極的には自分に自信を持ち、一歩を踏み出す
ための力であるとして、日本が成長することに役立てられると結論を導きました。
- 103 -
第 12 議題
議長 吉水 隆太郎(早稲田大学高等学院 3 年)
●議事の流れについて
最初に、参加者の自己紹介を行った後、アイスブレイクを兼ね各参加者の「食べ物にま
つわるあだ名」を決めた。その後、アイスブレイクの第二弾として「ネギの生産高世界ト
ップ 10」にまつわるクイズを出題した。
クイズの後に、自由討論テーマ「意識高い系って何者?」を受けた参加者各自の意見を
問い、それを元に幾つかのカテゴリに分けて「意識高い系」についての議論を行った・
小討論では、ブレインストーミング形式の元、最初に「積極的な力」の概念を書き出し、
その次に「積極的な力」が必要とされる場面について書きだした。この 2 つの書きだした
ものを参考に、
「積極的な力」と「日本の成長」の相関関係についての考察を深めた。
●自由討論「「意識高い系」って、何者!?」
(a)「意識高い系のイメージ」
・羨ましい
・ニコニコ動画発祥のスラング
・人脈を乱用する
・羨望の的
・信ぴょう性がよくわからない。
(b-1)「意識高い系、努力しない系、の定義とは」
・中身が無い。中身が伴っていれば単なる「意識高い人」
→持っている語彙や知識を使いこなせているかどうか。
・Facebook 大好き:
「〇〇に行ってきた」
「〇〇に会った」などの情報を必要以上な文章
→「意識高い系」の典型例。自己顕示欲が強い。:「いいね」の数が多いと様々な誤解
を生み易いが、いいねには『既読』の意味があることも。
→「
(本当の)いいね」と「どうでもいいね」別物。
・カタカナ語を多用する
具体例)今日は友達とイノベーションに関するコンセンサスを得るために…
…自分もイマイチ理解していないのでは?という使い方をしている。
・人と比較をする:人の努力を卑下する/ 「一般人」とは違うと思い込む
→自らの劣っている箇所を受け入れられない。努力をせずに「チート」でなりあがろ
うとする。
(b-2)「意識高い系、努力アピール系、の定義」
・自らの努力を人に見せつける。
- 104 -
→「自分の努力を認めてほしい」という欲求。
・自らの努力で人との違いをアピールする。
→人との違いで自分の「居場所」や「地位」を確立しようとする。当然ながら中身は
伴っていない。
・無駄な予定でカレンダーを埋めたがる。
→「忙しさ」で人との違いを出そうとする。
・自分の伝記を出す
→自分の努力をわかってほしい。伝記を出すという優越感。
※このカテゴリの意識高い系は「意識高い系」という言葉の適用範囲の拡大で発生したと
考えられる。
(c-1)結局のところ、意識高い系とは何者なのか
共通項
①自分を必要以上に見せつけている。
②人からの見え方を重視する。
③自分からアピールする。つまるところ『傲慢』
④自分を大きく見せる『レンズ』を使って、虚像を映し出している。
⑤論理的でない。
⑥自分のアピールの見た目を気にする。
→『中身がないが、自己顕示欲が強い』人が、意識高い系と呼ばれているのではないだろうか
●主題討論小討論「積極的な力」
1.議論の流れ
積極的な力のイメージを書き出し(ブレインストーミング)を行った後、積極的な力の
具体例についての書き出しを行った。これら 2 つの書き出しを踏まえて、積極的な力は日
本の成長に必要なのかという議論を行った。
2.議事録
a)積極的な力のイメージ
この書き出しを行った結果、出てきた意見は次の 3 個に集約された。
・自分の意見を持ち、発信する力
・何かに参加する、行動する力
・目標に向かって進む力
これらの意見は、
『意見を発信する力』
『行動に移す力』の 2 つに分類することが出来た。
b)積極的な力が必要とされている場とは?
次に、これら 2 つの力が本来必要とされている場について考えた。
『政治』や『生徒総会』
、
- 105 -
『説明会』などが挙げられた。
ここで、我々の班はなぜ日本人はこれらの場で日本人が前述の『2 つの力』を発揮できな
いのかということについての分析を行った。その結果、『日本人は謙虚を美徳としている』
ため、これらの力は日本人には似つかわしくないのではという意見が出た。
c)積極的な力は日本の成長に必要なのか。
この意見を基に、
『日本が成長するために積極的な力はどうあるべきか』という議論を行
った。この議論の結果は次の通りである。
・積極的な力は必ずしも日本人に求められていない。
・積極的な力は欧米の二番煎じである場合もあるので、『日本人特有の美徳』を武器に、
世界を相手にするべきだ。
d)日本を成長させる社会とは
これらを踏まえた上で、
『日本が成長できる社会』とは、
『目立ちたい人が目立つことができ、目立たなくとも成功をおさめる事が出来る社会』
であるという結論に達した。
- 106 -
第 13 議題
議長 高橋 岳大(早稲田大学高等学院 2 年)
●自由討論「結婚から家族まで」
○テーマ設定
私たちの議題は、
「結婚から家族まで」というものでしたが、まずそのテーマは話すべき
内容が大きすぎるため、結婚 or 家族どちらかにテーマに決めようということになった。結
果、皆が興味のある「結婚」にテーマを決めた。
○なぜ結婚をしたいか?
・愛というものを知りたいから
・孤独はヤダ
・子供は欲しい←結婚大前提
・子孫を残す
・1 人より良いから
・歳を取って 1 人は寂しい
○同性婚について
・若い人は受け入れる。←当事者ではないから、固定観念が無い、皆に合わせる、流さ
れやすい。
・それに対して、お年寄りの方は反対が多い。
・宗教でタブーになっていることがあって反対という人々がいる。
・少子化の問題に対してはよくない。
・孫が見たい親は許さない。
例)親に挨拶 NG されて、しばらく会えていないゲイの方の話
→しかし、みんな受け入れるという意見だった。
○LGBT に対する差別や偏見をなくすためにどのように私たちは心がけるか?
・固定観念がこれまであった。それはメディアの影響が大きい。
・当事者意識が無い(知り合いにいない)。→教育が大切。
・雰囲気作りが大切。
・具体的に自分から行動する←積極的な力?
・教育
LGBT(性的少数者は 4 人に 1 人はいる。)←これを知らない。
知識を持つと偏見が無くなるのではないか。
- 107 -
・日本で同性婚の指導者がいる地域を設ける(市や区などで)→反対できない。
●主題討論小討論「積極的な力」
身近な教育について主に話が進んだ。
・授業などの教育方法が主体的でない→受身
→学ぶと発するバランスが取れた授業が良い。
・みんなが手を挙げない中で、1 人手を挙げるのをためらってしまう。
→集団の中において合わせないと仲間外れにされる等のリスクがある。
・与えられないと、勉強できない←ゴールが見えないということを恐れている。
→ゴールは自分で作る、他の日との考えを吸収。
・集団行動でも、時と場合によれば意見を出して、皆をどうするかを聞く。
●感想
とても楽しく、有意義な時間でした。ただ時間が押していたり、タイムスケジュールを
きっちりやれば申し分ないと思います。
- 108 -
第 14 議題
議長 玉井 秀明(武蔵高等学校 2 年)
●自由討論「“一人”は良いけど“独り”は嫌だ!?」
○アイスブレイク
かき氷を作って食べました
○孤独を感じる時とは?
 人が多いところで一人(家で一人等は大丈夫)
 自分の知らない内容で一緒にいる友達が盛り上がる時。
 ヒトカラをしている時に、友達のリア充な投稿を見つけた時。
 体育を見学していて、友達が運動しているのを遠くから見ている時
 グループ作りの時(普段色々なグループを出入りしているので、友達は多いが仲良し
はいない)
 常に
○なぜ人は集まるのか?
 数が多いほうが、意見が通りやすく強いから
 文化を形成するため
昔は、建物の建設等の時には人手が必要だった→その周りに家を作って住み始める。
・現代では、お金の集まるところに人が集まる。→人が先かお金が先か?
↓
・物の為に人は集まる。では、例えば amazon、skype、SNS が普及してどこに住んでも
同じように商品が手に入ったり、商売が出来るようなったりすれば、人は散っていく
のだろうか?もし居なくならないとすればなぜか?

居なくなる派
・過疎対策を国が本格的に推進すれば散る。
・実際徳島県で、仕事が出来る設備を国が整えたら人が増えた。
↓
自然には無理なのではないか?

居なくならない派
・仲の良い友達とは近くにいたい、リアルで会いたい
・買い物は実際に見て買いたい
・都会は豊かというイメージがあり、住みたい人が多い→豊かさが均等になれば
ある程度は均等になるが、全ては無理。
- 109 -
☆「豊かさが均等」というのは共産主義と同じになってしまう。
 安全のため
沢山の人といたほうが、いざという時安心
 寂しいから
人がいてもいなくても寂しいのではないか?何が寂しさを感じさせるのか
自分じゃない人が楽しそうなことによる僻み
楽しさを共有したい→そのための SNS?→趣味とはもともと一人でするものなのでは
《夜は寂しい》
友達に嫌われているのではないかと、ふと、漠然と思う。
→LINE をする。
昔は寂しくなることはなかった。実際、LINE をしていない参加者は夜に寂しさを
感じることはなかった。簡単に連絡が取れるからこそ不安なのではないか。文面か
ら勝手に自分で解釈することで不安を生み出している。
○結論
 寂しさの根本は自分で作り出している。ならばなぜ一蹴することが出来ないのか、そ
の不安に意味はあるのか、なぜ作り出してしまうのか。
↓
生まれた時から一人なら気にならない、皆といるのが当たり前だから連絡を取りたく
なる。
 自分で不安を作っているくせに不安を取り除きたいのか?
→友達と連絡を取れる状態を知っているから、不安に思わないのは無理。割り切って
ネガティブから抜け出せれば良い。
 集まるメリット
…助け合える、人脈を作れる、コミュ力を磨いて、仕事に生かせる、協力して色々作
ることで、人類として進化できる、楽しい。集まらなければ、これまで築いてきた
文化がなくなってしまう
 寂しさは、人がいることの当たり前さからくる。でも人がいないと文化は形成されな
いし、ある程度の寂しさは仕方がない
●主題討論小討論「積極的な力」
○ブレインストーミング
①積極的な力と聞いて浮かぶイメージ
→「外向き」
「アクティブ」
「クリエイティブ」etc…
②個人単位で「積極的な力」があると思われる行動
- 110 -
→「留学」
「ボランティアに行く」「困っている人を助ける」etc…
③国単位の「積極的な力」があると思われる行動
→「災害に援助する」
「オリンピックを誘致する」etc…
○ケーススタディ「恋愛」
積極性がある A 君と無い B 君を例に考えてみよう
A君
項目
B君
あり
積極性
なし
直ちに告白
行動
告白しない
大
リスク
なし
大
リターン
なし
→積極的な力とは、リスクを取ってリターンを狙う勇気のこと
(B 君にも他人に取られるなどリスクがあるのではないか→外的要因を含んでいては
きりがないのでこのケーススタディでは、あくまでこの人間関係の中で考えよう。)
○日本の成長のために必要な積極的な力とは?
・資料:日本の名目 GDP 推移と予測
→今までは日本が成長してきたが、これからの時代は日本の成長は期待できない
→個人で日本に頼らず能力を発揮する必要あり
・資料:日本の人口推移
→女性の社会進出は社会的に「積極的な力」を使った結果といえるが、結局そのせいで
人口減少という悪い結果を招いてしまっている
→積極的な力の「リスク」の例
→積極的な力を行使する場面においては、いかにリスクを把握・管理するかがカギにな
るのではないか
- 111 -
第 15 議題
議長 沼田 和己(明治大学付属中野高等学校 2 年)
●自由討論「高校生とアルバイト」
まず、参加者全員のアルバイトに対する大まかなイメージを訊いた。ここからわかった
のが、アルバイト経験済みの者とそうでない者のアルバイトに対するイメージの傾向が異
なることだ。アルバイト未経験の私を含む 5 名は、アルバイトをお金稼ぎの場や人脈を増
やす手段と考えていたのに対し、アルバイト経験のある 2 名は、税周りに触れることで金
銭感覚が身に付いたり、また敬語を多用する場であるので、いずれ私たちが社会人になっ
たときに就職に有利など、アルバイトに対するイメージの根本に将来性や実用性が感じ取
られた。
次に、アルバイトの利点はなにか、参加者全員で考えてみた。お金を稼げる、達成感が
あるなどの意見は多く出たがイマイチな反応。そんな中で、学校では学べないことを学べ
るという意見が出た。これは社会に出たときに適応できないなんてことがないように、学
生のうちから社会に慣れるための下準備ができる、というものだ。この利点には参加者の
皆さんからの反応も良く、同意の声が多く上がった。
最後に、アルバイトをする上での第一目標として挙げられた「お金稼ぎ」について話し
合った。高校生は遊び盛りと言われるものだが、それでも高校生は学生。多くのことを学
び、勉めることが義務です。先ほどのアルバイトの利点の意見でも出たが、アルバイトで
は学校では学べないことを学べる。だからといって、アルバイトに熱中し過ぎるのも良い
とは言えない。アルバイトで疲れているから授業中に寝る。これは学校での勉強が疎かに
なるだけでなく、授業料を払ってくれている親にも失礼だ。
こうして出した結論は、アルバイトをする場合は勉強に支障をきたさない程度に。一見、
当然のことに思えるが、この加減が難しいのは議論を通してよく理解することができた。
この加減は個人によって異なるものなので議論はここで終了したが、この議論が今後アル
バイトをするかもしれないと言っていた参加者の方々のサポートになれば幸甚です。
●主題討論小討論「積極的な力」
ブレインストーミングを始める前に前刀さんの基調講演を簡単におさらいしました。す
ると彼の講演の中に出てくる日本というのは、海外視点の日本であることがわかりました。
このことがわかったのは、海外に 1 年留学していた方 2 人の意見で、彼らが留学から帰っ
てきたときに日本に感じた違和感を前刀さんの講演の中に出てきた日本にも感じたから、
だそうです。
この主題討論では、積極的な力について、議論するとのことだったので私たちの議題班
では「いまの日本に○○が不足している」=「積極的な力の不足」という考えを前提に議論
- 112 -
を進行していきました。海外と日本を比較しながら、不足している積極的な力の要素(①日
本の教育②意見力の不足③創造力の不足④自信の不足)を出していったのでスムーズに議論
を進行することができた。特に④の「自信の不足」は本題の「積極的な力の不足」と密接
な関係があると考え、詳しく掘り下げました。この「自信の不足」の根源には日本人の優
柔不断な性格があるとし、その性格のために自己主張が苦手で、また自己決定力にかけて
いるなど、最近の日本人がやたら集団行動をしたがる原因などを探ったりと、脱線しつつ
も楽しく議論を進行できました。
結論は「この不足している積極的な力を、なんとか埋めようとする積極的な力が日本に
はそもそも不足しているのでは」となった。
●感想
初めて議長を務めさせていただきました。議長の立場になって学ぶことは多く、また反
省すべき点も多く見つけることができました。運営の皆さん、議長や書記の方々、お疲れ
様でした。
- 113 -
第 16 議題
議長 川野辺 智仁(慶應義塾高等学校 3 年)
●自由討論「好きなことを増やすには?」
○好きなこととはどういうものだろう?
好きなことを増やす方法を考える前に、まずみんなの好きなものや夢について聞いてみ
ました。
その後、それを好きだとなぜ思うのか、いつから好きなのか、何がきっかけで好きにな
ったのか、について深めていき、その後の議論の元としました。
人と話すこと、雑誌、なめこ、パソコン、スポーツ、読書などが挙がりました。
同じものを挙げた人がいたが理由は全く違った。
このことから、物事は多面的であり、好きな理由は必ずしも同じではないということが分
かった。
○「憧れ」とは?
「憧れ」とは「好き」に近い感情だと思い、また「憧れ」とは将来の夢であることが多
いと考え、将来の夢にシフトして考えることにしました。
初めに将来の夢を「憧れているからなりたい」か「向いているからなりたい」どちらに
当てはまるか考えてもらいました。
みんなの意見をまとめると、
☆「憧れているからなりたい」
・英語を使って仕事するのがカッコいい。
・楽しそうに生きている憧れの人がいる。
→実際自分に向いているかはわからない。目的が「すること」ではなく「なること」
だから叶ったら冷めてしまうかも。
☆「カッコよくみられたい」
、
「認められたい」自己顕示欲とつながる。
☆「向いているからなりたい」
・中学校の数学の先生を見て、自分の方がうまくできる。人の役に立てる。やりたい。
・CG や建築の仕事をパソコンでしているときにとても楽しい。
→人に見られなくても自分でやっているだけで幸せ。
・その雑誌が好きで、その雑誌と関わる仕事をしてみたい。
→「向いている」には 2 種類あり、
「得意」と努力が苦でないほど「やっていて楽し
い」に分けられる。どちらも「なること」ではなく「やること」に軸がある。他
人は関係ない。純粋な「好き」といえる。
- 114 -
○嫌いなものが好きになったことは?
好きなものを増やす方法は「関心のなかったもの、知らなかったことを好きにする方法」
と「嫌いなものを好きにする方法」の 2 通りがあると思った。
そこで、参加者のみんなから「嫌いなものが好きになった」経験を教えてもらうことに
した。そして一つ一つを分析した。
・小さいころは練習が大変で、お母さんによく下手だと怒られたため楽器が嫌いだった
が、高校生になって部活でみんなと一緒に演奏する楽しさを知って好きになった。
・昔お刺身を食べた次の日にお腹を壊してトラウマになり嫌いになったが、こないだ食
べてみたらおいしくて好きになった。
→そのものが嫌いだったのではなく、嫌な経験、トラウマと結びついていたため嫌いだっ
た。時間を経て、その記憶が薄れたころにもう一度向き合ってみたら好きになれた。
→関わり方、そのものの別の面を知って、そこを好きになった。
⇒物事は多面的であり、一度嫌いだと思ってもそれはその時見た一面のみであり、他の面
を知っていくと好きな面があるかもしれない。その面に持つ「好き」の気持ちが嫌いな
面に対する嫌悪感を超えたとき嫌いが好きに変わる
・前はアニメとかはオタクのイメージが強くて嫌いだったが、最近は周りの仲いい友達
がアニメを好きで、興味が持ち、見てみたら好きでした。
・憧れている人が面白い!と言っていて好きになりたいと思って接してみたら好きだっ
た。
→人が嫌いなものは基本嫌い。人が好きなものは基本好き。という心理は特に女子に多
く見られ、周りの環境が変わることで好きなものが変わることはよく起こることであ
る。
○結論
「好き」とは人間の持つ欲のどれかを満たすものであるため、欲の種類分カテゴライズ
できるが、今回は「憧れ」
、
「嫌いなものから好きなものに」ということを中心に考えてい
った。
「憧れ」に関しては、
「楽しそう」
「格好いい」という言葉に置き換えられ、自分もなり
たい!自分のものにしたい!という感情につながっていく。しかし、そこには 2 種類あり、
「自分も楽しそうな人生を体験したい!」という思いと「あの人みたいになって、自分も
人から憧れられたい」という思いがある。どちらにも言えることとして、
「憧れ」を追い求
めた末に空虚なものが待っているかもしれないということだ。
物事は多面的であるため、好きになる方法は一通りではなく、好きになるかどうかは自
分の何かしらの欲求を満たす面を見つけられるかどうかに依存する。
- 115 -
そのため好きなものを増やす方法としては、
「できるかぎり多くのものに触れる」
「好き
なものがある人に好きな理由を教えてもらう」「物事にいろいろな関わり方をしてみる」な
どが挙がった。
●主題討論小討論「アイディア力」
○議論の進め方
アイディア力について話すうえで、実際に何か仮の議題を作り、グループワークをする
中でアイディアが生まれた瞬間にグループワークを一時中断し、どのようにしてアイディ
アが出てきたか?を考え、みんなで深めていき、その結果わかったことを意識したうえで
もう1度グループワークを再開し更に深めていくという形をとった。
○仮議題:
「健常者と障碍者の双方にとって暮らしやすい社会にするために便利
な道具・サービス」
○第1回意見出し→アイディアの起源とは?
・アイディアは 0 から生まれるものなどなく、今までに経験したことが互いにくっつい
て別のものになったり、干渉しあい他の要素が生まれたりするのではないか。
・既にあるものを要素で分解し、その 1 つ 1 つの 5W1H を問い直すことで、他の何かで
代用すると別のものに代わり、アイディアになる。
・歩きながらだとアイディアが出やすい。(?)
○第 2 回意見出し→アイディアを出しやすくなったか?
・アイディアを出しやすくするテンプレートを考えてやったら悩まず考えられた。
・歩きながらに関わらず、人それぞれアイディアを思いつきやすい場面は違う。
・場合によって有効なテンプレートは異なる。
・人それぞれ、アイディアを出しやすい経路・テンプレートは異なる。
・慣れてきて、出しやすくなった。
○まとめ
・アイディアを生む経路をいくつ知っているかが肝心だということが分かった。
・その中で自分にあったもの、その場に会ったものを選んで使うことが大切。
・慣れもある。
・自分の最もアイディアを出しやすい環境を知ると良い。
- 116 -
第 17 議題
議長 坂本 すみれ(慶應義塾湘南藤沢高等部 2 年)
●自由討論「『未来』は繰り返す」
○目的
同世代との交流を通じて、互いの将来に関する悩みや意見を共有する。その中から規則
性を考え、今後の指標づくりや将来の備えとして活用する。
○夢の分類
 夢を持つ条件
・環境で左右される
・貧困は「夢」を妨げるか?
→逆に、ハングリー精神として機能することもある。
・高校生の可能性、自由だからこそ持てる
 必要のない夢はあるのか
・将来に関係ないけど、今必要な夢
→しかし、結局間接的に将来に役立つのでは?

共感できる夢
・同じ環境で生まれた夢
・他人のための夢か、自分のための夢か
→他人のための夢は応援したくなる、無論共感できる
→自分のための夢も自然なこと。結局、どちらも共感できるのでは?
・共感できない夢:反政府活動や、猟奇的なもの
→自分と異なる価値観の夢は、夢であっても受け付けられない
→或いは、人を傷つけるものも。

夢のストッパーはなにか
・お金/責任
→(一方で)ブランド品など、
「お金」には夢を増幅する効果もある
→責任も同様に、責任が増えることでやりがいができることも…
成長するにつれて、現実的になり自由が狭まる。
今(高校生)の自由は、
「守られた自由」である。
○将来の夢
現在持っている将来の夢について意見を出し合った。
…医者/安定した職に就きたい
- 117 -
次に過去にどのような夢を抱いていたかを話し合った。時間軸を用いる。
幼稚園・保育園
小学生
中学生
高校生
カエル
運転手
パイロット
恋人作りたい
お姫さま
ケーキ屋
人助けしたい
大学でバスケ
(先生の)嫁
小説家
生徒会選挙当選
人脈を築きたい
戦隊モノ
大臣
勉強
キャンパスライフ
セーラームーン
受験に合格
部活
進級
環
克服したい
好き
ライバルの影響
自己スキルアップ
境
TV で見て憧れ
憧れ
周りに流されるこ
自分を知りたい
ノリ
とは↘
要
周囲に流される
因
自己分析している
3.夢の流れ
どうして、人は夢を抱くのか、また、人の夢は何に影響されているかを前述の時間軸
から分析した。
自己分析
自己中心的な考え方
周囲に影響
限界の意識
老
幼
ストッパー
お金・責任
以上の考察の結果、夢の生まれる条件を導き出した。
夢とは、今、制約されて望み通りでないからこそ持つもの
規則的にやってくるものではなく、その時々で変化し、成長するものといえる。
以上が 17 班「
『未来』は繰り返す」の自由討論である。
●主題討論小討論「アイディア力」
【目的】
私たちが望む「アイディア力」の実態と、それを持っていると考える人々の実像を多方
面から見出す。この議論を通じて、自らのスキルアップや反省に活かすだけでなく、我々
が今後生きていく現代社会についても議論し、その問題点も探る。また、昨今、日本に限
らぬ多くの国・地域のグローバル化が進んでいるが、その中で日本のアイディア力がどの
- 118 -
ような価値・可能性をもつのか検討する。
今回の討論では、ブレインストーミングを効果的に用いて議論を進めていった。17 班では、
事前に意見を交わさずに先にブレインストーミングを行い、ここから出た意見を考察する
手法をとった。これにより、お互いの素直な意見を引き出すことができた。
○ブレインストーミング①―アイディア力とはなにか(初発の感想)
・斬新さがあること
・積極的なこと
・飛び抜けているもの、クレイジーさ
・自信がある
・瞬発力がある、時間をかけなくても、ぽんと出せる
次に、自分はアイディア力があるか?という人に対して、17 班では誰も手を挙げなかった。
よって、
「アイディア力がない人」について(自己を振り返りながら)ブレインストーミン
グを行った。
○ブレインストーミング②―アイディア力や個性のない人の特徴、WHY、生い
立ち
【アイディア力がない人の特徴】
・自分はアイディア力がない、と思い込んでしまっている。
・自信がない。 発言できない。
・周りと合わせるのが好き。 他人に流されやすい。
・与えられているもので満足してしまっている。不満がない。
・経験がない(変化が嫌い)
・受動態、考えない
・自分の中で納得しないといけない。人前に出したくない。
【アイディア力がなくなってしまう原因】
・日本の正解のみを優先させる教育方法に問題
〈参考〉高度経済成長期の時に求められた人材育成のための教育システムになっている
→現代のグローバル社会では、画一的な教育ではだめ。例え突飛でも、クレイジーな意見
が功を奏すこともある。よって、様々な意見を受け入れてくれる授業スタイルをとるべき。
(改善策)アメリカの授業スタイル
日本で授業スタイルが全然違う。教室も違う、やり方も違う。(アメリカに住んでいたメ
ンバーから)
- 119 -
・周囲の意識改革
〈参考〉周りに「日本人はアイディア力がない」と言われ続け、辟易しているのでは?
○ブレインストーミング③―アイディア力を付けるために何をすべきか、改善
策
・教育問題、日本の教育を改革する
・意見を積極的に言えるようにする
・アメリカに留学させる
・常識にとらわれない
・思ったことを発言するようにする
○日本の「アイディア力」の強みは何か?
〈資料より〉世界に出たときに日本のブランドになるアイディア力はなんなのだろうか
〈ヒント〉世界は日本に何を求めているのか?
・正確さ、精密さ
・いままで世界はリーダーを作り、日本はその下で働く「メンバー」だった…。
→その経験を活かし、現実的なプランナーへ(現場での経験を持っている強み)
・協調性を大事にできる。和の意識。
クレイジーさを大事にしながらも、日本人の持つ、気遣い、優しさを押し出していくこと
が大事。
以上の討論の結果から、17 班では次のような結論が得られた。

日本はまず教育に問題がある。教育を変えなければアイディア力は定着しな
い。

ただ、アイディア力を付けるのでは差別化ができない。日本に求められてい
るのはアイディア力の中でも、気遣いや優しさのあるアイディア力が求めら
れている。
以上が 17 班の主題討論である。
- 120 -
第 18 議題
議長 斉藤 慎也(早稲田大学高等学院 3 年)
●自由討論「道徳とは与えられるものなのか?」
私たちの班では、国が現在行っている道徳教育と、その教育の仕方をどう改めようとし
ているのか、その両方を確認した。そしてそこから道徳教育とはなんなのか、そして国か
ら与えられるべきかを考えた。
まずは、議題に参加した人たちに、小中学校でどのように道徳の時間を過ごしていたの
かを聞いた。ここで、参加した 6.7 人の中だけをみてもそれぞれ道徳に対する教師の意識に
バラつきが出ていることがわかった。
そしてそれぞれの道徳教育について以下のように議論を展開させた。
◎道徳授業
― 画一的でいいのか?
― 学校は足並みをそろえるものでいい
― 平均的に既に高いんだから個人に合わせよう
― 精神とスキルは違うのでは、協調性がなくならない?
― 社会的常識を身に着けるものと違いを教える道徳の 2 つがある
- 親の資質の低下、暗黙の了解は通用しない、しっかり言葉でいうべき
- 教科化して、はっきりとした理解基準を設ける
- テスト対策、本質的理解をできるのか?
- 授業というより、実体験の中で学ぶ必要がある
- 習うものではない、生きる中で自然と身に着けるべき
- 道徳に注目がいく理由は、近頃のモラルの欠如・
- 拡散速度が速まっているだけ
など教育としての道徳をどうしていくべきか、そして何故今道徳が重要視されているのか
という本質的な部分まで掘り下げていった。
その中で浮き彫りになってきたもの、それは教育としての道徳に対する意識の低さ。ま
たそれは高度経済成長が起こした学歴社会を生きた大人の、成績を取ることが全てとする
考えなど、現在の日本の社会も原因の一つと考えた。
議論に最後にもう一度、今回の議題のテーマとなった、道徳を教科化すべきか否かとい
う問いを参加者に投げかけてみた。
- 121 -
・道徳の時間はいるけど、教科化するべきでない
・本質を教えることはできない、クラスの中で起こる出来事から道徳を考える。教科にす
べきでない
・現行の道徳と、クラスの出来事の道徳を併用
などの結論をそれぞれが出すに至った。
●主題討論小討論「アイディア力」
アイデア力については、まずアイデア力とはどんな力なのかというところから話し合っ
た。その中で私たちはアイデア力を大きく二つに分けた。
・0 から生み出す
・段階を上る力
これらはどちらも広い視野を持ち、多角的に物事を見ることが重要であると結論付けた。
そしてこの二つの力を発揮した瞬間がどんな時であったかを参加者から集め、その共通
項を探した。その結果、どの場面でも動作は違うがその行動の本質に、それぞれの自分の
内向きに意識を向けていることがわかった。
自分の内に意識を向けることが、逆説的に外向きに広く物事を見渡すことにつながって
いるのだと考えた。
- 122 -
第 19 議題
議長 安室 朋(明治大学附属中野高等学校)
●自由討論「先輩と後輩と同輩と」
私たちの班は「先輩と後輩と同輩と」という議題で討論しました。議長の私が今年高校 3
年生になり学校には先輩がいなくなり、後輩と付き合うことが多くなりました。後輩との
距離感に戸惑いを感じる毎日です。この問題は学校に通う全国の高校生に共通する議題だ
と考えました。
参加者は私を含めて 7 名で、男女比が1:6と偏りが見られた。各々自己紹介をしたとこ
ろ、高 3 が 3 名、高 2 が 3 名、中 3 が 1 名で、男子校 1 名、女子校が 2 名、共学(別学)が 4
名であった。お互いの学校生活の環境を共有し、年齢差ごとにお互いの印象について話し
合った。まず、高 3 と中 3→お互いの事は異次元の存在。高 3 はジェネレーションギャップ
の激しさに苦しんでいる傾向があるが、基本的に可愛いと言うイメージだった。対して中
3は高 3 に対して怖い、デカイ、など身体的な差に遠慮してしまう傾向だった。一方であ
まり関わらないため、かっこいい所しか映らないので信仰に近いあこがれを抱くこともあ
る。先輩に対して信仰心に近い感情を抱くのは女性に多い傾向だった。男性、特に運動部
の場合は、そのスポーツの実力を自分の手本とするものが多く、人間性〈 実力 と言うこ
とが多い。
学年が近いほど仲が悪くなると言うあるあるが挙げられた。多数決を取ると、満場一致
で関係が最良なのは2学年差で、最悪が一学年差であった。理由には年が近いと自分と比
較しやすく先輩の方が大人になりきれないことが多い、一学年差とは仲良くなれないので 2
学年差と仲良くなるしかない。という声が挙げられた。尊敬するところもあるが、尊敬で
きない点の方が多い。この関係の改善点として先輩に媚を売る、後輩の前でかっこつける
などが挙げられた。しかし、これを実践すると今度は同輩に嫌われてしまう。同輩は同じ
環境で同じ時を過ごしているので互いをよく理解している。ジレンマに陥ってしまった。
このジレンマを解決するために、私たちはどうすれば良いのか議論を進めた。「大人にな
り、社会に出ると2,3歳の違いは些細なものだ。」この視点を検討すると一つの解決策があ
がった。まず、私たちが生きる社会すなわち学校には在籍する学年が大人の社会より少な
い。これがジレンマの原因である。
そこで私たちは「教員」を利用することを提案する。教員は私たちの社会のかでは圧倒的
な年の差だ。この差を利用し尊敬する先生に強烈な信仰若しくは、尊敬できない反面教師
には徹底的な抵抗をすることで、些細な年の差を感じにくくできる。この結論では社会に
出たときにまたジレンマが発生してしまうが精神的な成長で学校よりは緩和できるのでは
ないだろうか。
- 123 -
●主題討論小討論「アイディア力」
日本が成長するためのアイディア力とは結論から言うと、真面目さを極めることである。
この班では、アイディア力と言われて連想するものを上げてもらった。クルトガ、アイフ
ォン(スマホ)
、などなど物を中心に挙げられた。このようなアイディアを新しい商品なの
か、元からあるもの工夫されているのかで分類できた。その結果、後者が過半数であった。
そこでいかに後者が生まれるのかを討論した。クルトガを例に挙げてみると、シャーペン
の芯に対するちょっとした不快感を見逃さなかったことがペン先が回転するといったアイ
ディアを引き出す要因となったのではないか。だとすればアイディア力とはその物をより
よくしようと考え続けた積み重ねの上に成り立つのではないだろうか。日本人にアイディ
ア力が足りないと言われているのはこの小さい積重ねを主張せずに終わってしまうことが
多いからではないかと推測した。この問題点を解決するには初等教育の段階で発言をしや
すい環境を作り、幼い頃から自己アピールになれることが有効的であると考えた。詳しい
自己アピールの方法は他班の伝える力の発表を参考にすることにした。また悪い意味で真
面目になることをやめる。つまり、○○はこう言う物だ、といった「もんだ」をやめること
だ。セオリー通りに動くことがアイディアの弊害になっている。
あるもの真面目に極めることは日本人の得意とするところである。これからもその真面
目さを捨てず物事を多角的に見ることができる意識を持つことができれば日本人のアイデ
ィアは飛躍的に向上するのではないか。
- 124 -
第 20 議題
議長 小幡 龍平(慶應義塾高等学校 2 年)
●自由討論「日本の端っこから元気に」
①日本を端っこから元気にするために、先ず各々の地元自慢を行いました。

あったかさ、一体感

アクセスの良さ

特徴的な建物(大学など)
、名物

郷土史や、物語の舞台になったことも

緑、手つかずの自然
②次に、逆に地元の悪い点をリストアップしていきました。

商店街の衰退

人口、特に子供の減少

高齢化
★ここで、前刀氏より、『共感⇒価値』というヒントを頂きました。
③実際に地域活性化のための方策を考えました。

大型ショッピングモールや行楽スポットの誘致

映画などのロケ地として使ってもらう

農業をやりたい人を招来
等の意見が出ました。その結果、都会と田舎でのニーズの違いが浮き彫りになり、田舎ら
しいものを都会へ、都会らしいものを田舎へもたらすことが地域の活性化において重要
であるという結論に達しました。
●主題討論小討論「アイディア力」
『アイデア』の意味を新明解国語辞典で調べたところ、
「考え・理念・観念。何かをする
についての考え。着想。
」とあった。
このことから、僕らはまずアイデアが必要になる場面について考えてみた。何かを解決
しなければいけなかったり、逆境やハプニングに陥ってしまったり、今までのやり方では
うまく事が運ばず方向性を転換しなければいけなくなってしまったりなど、
「現状を変えな
- 125 -
ければいけないマイナスの状況」がある。この状態で諦めてしまう人も多いが、そうでは
なかった人は不利な状況を覆すために行動へと移る。改良や独自性の確立、形勢逆転のた
めの作戦などの良い案を考える際に「アイデア」が必要になるのではないかと考えた。
次に、行動に移せる勇気のある人はどのような人間であるか考えた。なにかを変えたい!
という強い意志や信念を持ち、けして現状に満足しない向上心で溢れ、現実をしっかりと
見つめられ、かつこうしたいという確固たる理想がある人こそ、一歩前へ踏み出せるので
あろうと結論が出た。過去の偉人においてもそのような傾向が見られ、ときには周囲の人々
から「変わり者」
「反乱因子」などと烙印を押されてしまうことも多々あったが、そのよう
なレッテルに負けず自らの意思を貫き通した者だけがこうして現在までその偉業が語りつ
がれている。また、
「アイデア力があるからといって必ずしもトップの人間になれるわけで
はないが、トップの人間は必ずアイデア力を持っている」というシビアな意見も出た。
三つ目に、良いアイデアが出る時はどんなときが多いか、班の人に一人ずつ聞いた。す
ると、寝る直前やシャワーを浴びたり湯船に浸かったり、散歩、通学をしている時が多い
との意見が出た。つまり不意に、思いがけずといった場面ということである。これはどう
いうことであるかみんなで分析した。ある特定の物事について考えつめると、どうしても
視野が狭まってしまう。そしてふと気を抜いた(リラックスした)状況になり、視野が広
がった結果思いもよらないところにアイデアを見つける、という意見でまとまった。ただ
いこれは「天から降りてくる」といっても過言ではないほど、運に任せたものなので、ぼ
くらにはどうしようもない。なので、そのふとした瞬間に備えて、いかに準備を整えてい
くかを考えた。
より「良質で、独創的な」アイデアを思いつけるようにするためには、いろいろな物事
を深く知り、引き出しを多くしておく必要がある。なにも無いゼロの状態からいきなり何
か素晴らしいアイデアを思いつけ、と言われてもそれはとても難しいことだし誰にでも出
来ることではない。過去の事例をたくさん知っておくことで、それらとうまく比較しなが
ら今最も適した解決方法を探ることができる。いま自分が陥っている状況に似た、過去の
成功例・失敗例を参考にすることで、より優れたオリジナリティにあふれたアイデアを生
み出すことができる。
(例:日本がこの先戦争に巻き込まれない・起こさないために、明治
時代から昭和時代にかけての世界情勢を学び、今どうすればいいか考える)
- 126 -
〈参考〉主題討論小討論ブレインストーミング(抜粋)
- 127 -
- 128 -
- 129 -
- 130 -
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- 132 -
主題討論中討論、ゲスト大討論の内容
(1)中討論総評
20 班の内、小討論にて同じ小テーマで話し合った班を統合し、計4班に分けた。テーマ
は、
「伝える力」
「アイディア力」
「見抜く力」
「積極的な力」の 4 つである。
中討論は1時間で話し合いを行い、各班で話し合った内容はレジュメとして紙にまとめ
(一部 PowerPoint でまとめた班が有る)、最後のゲスト大討論に備えました。
1つの班に約 30 人が参加するという大規模な話し合いの形式をとったことで、話し合い
の形式は各班それぞれの個性が大きく出た。
・円上に座り意見を交し合う班
・リーダーを中心に話し合いを進めた班
・紙を中心に置き、話し合いを進めた班
・いくつかの小グループに分け、少しずつ意見をまとめた班
1時間でまとめあげることが出来なかった班も一部であったものの、ほとんどの班は意
見をまとめあげることに成功した。また、小討論にて埋もれてしまった意見が中討論で再
度検証されたことにより良い意見だったと気付く、といった場面も見受けられた。
しかしながら、問題点として 1 つの班が大人数という特徴から、声の大きい人の意見が
採択されやすい傾向にあり、討論時間の短さから議長を中心とした一部の人たちだけで議
論が進んでしまっていたところもあった。
- 133 -
(2)中討論総評
ゲスト大討論では、約 12 分の持ち時間の中で中討論での結果を発表し、発表終了後はゲ
ストである前刀禎明さんや参加者を交えて討論を行い、中討論で深く考えた意見を全体で
の質疑応答を通して更に掘り下げた。
発表の形態は中討論の時に生まれた班の個性が大きく現れ、各班とも個性的な発表だっ
た。
・寸劇のような劇を用いて発表を行った班
・スライドショーを用いた発表を行った班
・参加者の意見を取り入れながら発表を進めた班
・書画カメラを活用し、図などを用いて発表を行った班
(3)それぞれの議題の結論
●見抜く力
投票の結果、5 班の内容をさらに掘り下げることとなった。
・中討論
各班の発表資料を全員で見て、改めて把握、理解。その後は班ごとに簡単な説明、まと
めを行った。その後は投票で一位だった班の議長を中心に今の日本での見抜く力について
「足りない見抜く力とは?身につけるには?」と、「活用できる見抜く力とは?どのよう
に?」の二つにわけて、具体的な例(東京オリンピック、浮気)を出しながら議論して大討論
用のレジュメを作成し、終了。
・大討論
・見抜く観点として、人や物、未来である。
・日本人の成長→日本の成長
・多角的に本質を見ることが見抜く力ということであり、浮気であれ、情報社会であれ、
未来を成長させることになる。
という内容の結論で発表していた。
●伝える力
投票の結果、7 班の内容をさらに掘り下げることとなった。
・中討論
まず伝えるということは自分自身(意志、考え、口調など)をよく知らなければいけない
- 134 -
↓
伝えるというのは相手がいてこそ成り立つものであるから相手への思いやりが何よりも大
切である(例えをわかりやすいように固有名詞で話す、押し付けにしない。など)
↓
様々なツールを使いこなす(手紙、SNS、手話、言葉、行動、絵文字、背中、歌、表情、
声、電話、文字、点字、など)
↓
相手へと伝わる
・大討論
どのように物事を伝えるかについての発表を行いました。
物事をいかに伝えるのかは大事なスキルであり、とても有意義な発表でした。
●積極的な力
投票の結果、14 班の内容をさらに掘り下げることとなった。
◆14班の結論の軌道修正という形の討論

GDP が安定期に入っていることについて
・それを積極性につなげるのは難しいのではないか。
・世界経済は進んでいるのに、日本の経済は停滞している→実質の衰退
・その為に、日本は世界に出て行かなければならないし、積極性が必要になる。
・衰退している日本の為に個人が努力をし、個人で皆が頑張れば国のプラスになる
→国民の何割かは積極性を持つ必要がある

ハイリスクハイリターンが前提になっているが、成り立たない場合もあるのでは
・リスクとリターンの割合は五分五分ではなく、比較の問題。

GDP の成長はこれ以上必要ないのでは
・負ったリスクでこれまでの成長をなくす必要はなく、失敗の可能性も考えるべき。
→積極性≠リスク≠成長
→リスクをとる事も大切だが、全取りする必要はない。

積極的な力とは、好きな人に対する時も使われる。ただ、それは必ず行動であると
は限らない。

日本の成長とは?日本人か、経済か、外国で輝いている日本人はどうなのか
- 135 -
・日本で安定して生活できれば問題ない。
・積極的な力を使ってグローバル化を目指すと、アメリカの真似になるのではないか。
それよりはむしろ、日本人の強みを生かして戦うべき
・日本人の強みとは
世界の動きを客観的に見ていられる、謙虚
→積極性を前面に出だすのではなく、他国がやっていない方法で成長するべき。

積極性は絶対に必要か?
・全員が全ての場面でそうである必要はなく、別の部分も必要
・積極的はアメリカの真似になってしまう。
☆新しい分野に踏み出す、というのも大きなリスクなのではないか。だが、海外コン
プレックスの強い日本人が外国の真似をするのはあまり良くない。

誰にとってのリスクなのか?
リスクの大きさを知らないとそれをとることは出来ないし、大きく見積もりすぎたら
取るべきだったのに取れなかったということも有り得る。
→見積もれる力=積極性?
経験も必要なのではないか
◆結論
積極的な人とは、何でもリスクをとる人ではなく、リターン>リスクの時にはほぼ必ず
動く人のことである。消極的、ネガティブな人はリスクしか見えていないから行動できな
い。つまり、(見極める力=積極的な力)であり、根本としてリスクは負わなければい
けない。
また、積極性は、好きなことや物があって、その為に行動することである。だから、
「好
きこそ物の上手なれ」が成立できるような日本にしていくべきである。
- 136 -
【発表中使用したパワーポイント】
・大討論
物事に積極的に取り組むための方法についての発表を行いました。
寸劇のような手法も発表に取り入れ、積極的な力をわかりやすく伝えようとしていまし
た。
●アイディア力
投票の結果、18 班の内容をさらに掘り下げることとなった。
・中討論の内容、大討論の結論
○みんながアイディア力をつけるために何をすべきか?
・教育を変えるべき
→正解を求めすぎている
→異端が潰される空気
→偏差値至上主義←高度経済成長期の名残なのでは
- 137 -
→制度を変えにくい
○みんなのアイディア力が上がるとき
・お風呂
・ストレッチ
・散歩
・寝る前
・電車の中
・髪を切っているとき
→ボーっとしているとき
→日本人は忙しい
→子供は時間がある/日本は同じことをしがち。アイディアが出るタイミングは人それぞ
れ/日本人は予定を入れたがる
自分を見つめる→アイディアが出る
→あえていつもと違うことをして自分を客観視(=マンネリ化を打破)
結論:自分の知らない自分→アイディア
- 138 -
招待会議 2015 実行委員長⇔招待会議 2016 実行委員長
●招待会議 2015 実行委員長 山本啓太
今年の招待会議は過去 5 年ほどにわたりあまり変化がなかった討論手法を変えて、様々
なことに挑戦しました。すべてがうまく行ったとは思っていませんが、他の討論会では見
られないような討論を展開することができました。
僕が後輩のみなさんに伝えたいことはただ 1 つ。60 年近く開催し続けている伝統ある招
待会議ですが、昔のスタイルにとらわれてマンネリ化することは、参加者にとっても役員
にとってもつまらないことです。是非、後輩のみなさんには招待会議で様々な挑戦をして、
達成感を味わって欲しいです。それが失敗につながったとしても、その反省は後輩に受け
継がれていくので全く無駄ではないと思います。果敢に挑戦していってください。応援し
ています。
●招待会議 2016 実行委委員長 福井一玄
今年度の招待会議では、様々な経験をさせていただきました。今年度の招待会議の目的で
ある「多くの高校生をが集まり未来の創造について話し合う」ということを守りながら、
工夫を続け、招待会議の存在意義を来年度も示して参りたいと思っております。
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19. メディア掲載
●朝日中高生新聞 2015 年 8 月 9 日発行 12 面「GOGO 高校大学」にて掲載された。(転載
許可済み)
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20. 事後対談
part1
~前刀禎明様~
開催日
8 月 3 日(月)
開催場所
都内某所
参加者
前刀 禎明
様(元アップル米国本社副社長 兼 日本法人代表取締役社長、株式会社リア
ルディア代表取締役社長)
山本 啓太(招待会議実行委員長・3 年)
尾崎 峻登(招待会議実行副委員長・3 年)
鈴木 裕(招待会議デザイン担当・3 年)
福井 一玄(招待会議実行委員・2 年)
(以下敬称略)
◇率直な意見
前刀 やってみてどう?率直な意見、例えば、俺が回らせてもらった個別のグループでや
っていたグループディスカッション(=自由討論や主題討論小討論のこと)
。その時
のほうが活発だった。班をまとめて代表選んでやった瞬間に、どうでもいい人と好
きな様にまとめたい人とでは、誰がリーダーになるかでスタイルが結構違うので、
はなから自分が言いたい様にまとめていくスライドを用意していた人とか。自分が
用意していたものに内容をを持っていく、まとめ方をやったところもあるし。
全員 はい。
前刀 ディスカッションを、発表や全体のグループディスカッションにしたものは、まと
まり感に欠けた。
山本 中討論の時間も少しなかったですし、5 班が集まって一つの結論を出そうという感じ
だったのでかなりの無理があったのかもしれません。
前刀 今までそうだったの。
山本 いえ、今までとは違います。
前刀 前はどうやったの?
山本 前は個別で全部発表、20 班なら 20 回、発表していました。
前刀 発表した?
山本 はい。以前は四つのちからではなく一つのテーマについての討論だったので。
- 141 -
今回成功したのは、今までは発表を聞く時間が長かったので飽きている人が多かっ
た。それが今回は、5班の発表で、同じ討論もしていていろいろな解釈もできて。
あえて具体的に指示しないで、大まかなテーマに設定したので色々な班の解釈も出
来て。その点はよかったのですが、やはりそこからまとめる中討論が。
アンケートも集計したのですが、やっぱり中討論は改善する必要があるのかと。
前刀 どんな意見?
山本 議長ワンマンと時間が短い。
あと議長がいい加減、真剣さがたりないというご指摘も。
◇印象に残った企画
山本 印象に残った企画はありますか?
前刀 個人的には、みんなが各教室でやっていたほうが活発に意見が出ていたと思うし、
結構のびのびとできていた。これを中討論に持っていけたらよかった。でもなんと
なく、結局発表の上手いやつが、みんな選ばれるんだっていうのがあって。 こう、
ノリで話が上手な人を代表にえらんでいるというのはある。中身はちょっとおいて
おいて。そこはちょっと残念。見抜く力なんかも、教室でやった時、データの真実
をいかに見抜いていくのかっていうのは、これは現代的でいいと思うし、あと別の
とこは浮気を見抜くとか。
全員 笑
前刀 あの視点というか。それ以上に面白いと思ったけどね。
山本 ある意味、それが、一番僕たちが求めたというか、いろんな解釈があっていいなと
いう。浮気は想像しませんでしたね。
前刀 あの会議に参加するだけで、結構積極性があると思ったんだけど。意外とおとなしい
子もいるのね。
あと(ある班のアイスブレイキングについて)あれは相当時間ロスってるな笑
山本 自由討論の時間が短かったのに、アイスブレイキング入れている班が多くて。 自由
討論会自体がアイスブレイキングのつもりだったので。
前刀 そうそうそう。さらに下地をって。
山本 それが少し問題だったかもしれないですね。
◇ゲスト・基調講演での課題
山本 今回一番の目的の基調講演と主題討論をつなげるという目的。そういう目的もあった
んですけど、一応それは、達成できたかなと。
前刀 基調講演の話を参考にして、「こういう事を基調講演で言っていたから、こういう事
をやったほうがいいよね」というのが多かったからよかったよね。
山本 去年まではそういうのなかったので。
前刀 討論に入ってはいたんでしょ?
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山本 アドバイスというか巡回はして頂いたのですが、完全に講演は独立しているといか、
講演と討論は別のものになっていたので。 そこは問題だとおもって変えました。
前刀 全くつながらなくないのはよくないよね。 これは、ゲスト講演者の問題かもしれな
い。
前刀 基調講演に対する意見は?
山本 アンケートで一番良かった企画で基調講演とかいた方が結構いらしたので。あと、例
年と違ってメモがとれて。例年よりは積極的になったと思います。
前刀 例年は机がないの?
尾崎 そうです。来往舎のシンポジウムスペースに。
前刀 なるほど。そんなにメモとんなくていいんだけどね。聞いて覚えてくれれば。
◇配信と動画についての課題
山本 あと、今年から配信を始めたんですけど、今回の配信は試験段階というか、実験とい
うか。 それで、Facebook での告知などはしなかったのですが...やっぱり、討論会で
の配信というのは、やはり東京に来られないひとでも参加できるので。
福井 問題は動画の質ですね。母が時々みていいた時には動画が結構切れてしまったそうな
ので。
山本 学校の Wi-Fi は微弱すぎて笑
前刀 来往舎の Wi-Fi はどう?
山本 あれはだめです。第六校舎は端っこなのでいいのですが。
前刀 へー。
山本 あと。取材ね。あれは、暴走だった。取材者を差し置いてディレクターが話してま
したね。
前刀 あれはどちらかというと性格では?笑
山本 そうですね。でも少し討論の邪魔かと
前刀 笑
山本 雰囲気作りになったという意見もあったので。あれはあれで。
◇ゲスト大討論での課題
前刀 あれはあれで、最後の〆になったし。
山本 前刀さんにこんなにお世話になってしまって。前刀さんいなかったら本当に回って
いなかったと思います。
前刀 笑。もっとね、各グループが積極的に意見をいえたらよかったね。
山本 あと僕が思ったのは、発表に出るのは議長と書記だけで、班全員はでていない。そ
れだと、班に意見を振ったとき、どうしても班長の意見になってしまう。
前刀 そうだね。
- 143 -
山本 来年は班全員を出して、全員に意見をふるとか。
◇招待会議全般の課題と抱えている問題に関して
山本 ところで今年の招待会議の参加者は 180 人。同意書のせいで、女子校の参加者が減
りました(注:配信等を行う都合上、参加規定を設けた)。でも、あれ以上参加者が
多いと話は回らないし、ちょうどよかったのではと思っています。以前本を読んだ
時 6 人がちょうどいいと書いてあったので。
前刀 笑
鈴木 そうなの?
山本 6~7 人が理想だそうだよ。
前刀 そのあと、集まったグループでなんかしたりしないの?
山本 ライングループはできます。Facebook も交換したりするので。それが、学生団体の
イベントの招待につながるので、SNS を使って知り合いが増えると。
前刀 他校の人で、何年か連続でくるひといる?
山本 はい。結構います。 でも、受験があると厳しい。
一同 あー。
尾崎 議長さんの 2 回目も
前刀 議長はオープンじゃないの?
山本 今年は応募順にどんどん採用してしまいました。 来年は一応レジュメをだしてもら
って、それで議長を決めるのもありだと思います。多くの議長さんが期限も守って
くれないので。その辺は来年福井君がやると。 僕たちはそういう結論に達していま
す。
◇今の高校生の印象
山本 前刀さんから見て、今の高校生と会ってみてどんな印象でしたか?
前刀 まず、誰かの人を呼んで聞く機会を設けてもらうっていうのは本当に幸せなことだと
思う。そこは学校の先生からも学べないことだし、ちょっと大学の先輩からも学べな
いことだったりするから本当に幸せだと思うと同時に、吸収できるところはどんどん
吸収していって生かしていって欲しいなと思うし、まあ自分が高校だったときにそん
な機会は無かったから比較しようが無いんだけど、いいなーと思って。
◇招待会議への参加意識への課題・塾高が抱える参画意識
山本 招待会議をやらないほうがいい意見もあって。
前刀 なんで?
尾崎 内部の参加者が多くない。
前刀 何割?
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尾崎 1 割
前刀 1 割!
山本 ポスターを作って配ったから認知度はあがりました。
鈴木 でも、その日に紙飛行機にされているのもみたから、作った側としては非常に悲しく
なった。
前刀 仕方ないよね。
尾崎 どちらかと言うと、慶應の人はそういうのに興味がないというイメージがあるとい
うか。
山本 慶應はみんなが行けば行くみたいな。
個人では行きたくてもみんなが行かないから行
かないという。
尾崎 だから、慶應でやらなくていいという意見の方もいらっしゃる、と。
山本 結構予算も使っているので。何かの部活に入っている人はそっちにまわしてほしいと
なるんですよね。それだけ、学校に認められているということなんですが、なかなか
その…
前刀 びっくり、びっくり。1割だったの。
山本 僕のクラスでは HR 放送のときに「そんなすごい人来るの!?」ってなって、なか
なか手応えあるなとおもったのですが…。
前刀 でも、来ないの笑
尾崎 僕のクラスでは、そもそも HR 放送を聞かないタイプの人間も多いので。
山本 結構手応えがあったんですよ。 去年と比べても。
前刀 告知はよかったの?
山本 宣伝は結構工夫したので。
前刀 認知度ははるかにあがったの?
山本 参加者も格段にあがった。去年5人だったので。 僕自身招待会議はいいイベントだ
と思うんですけど塾内の人数を増やさないと、そういう意見が出ても仕方がないとは
思います。
前刀 塾高生としての特性というか、そういうの参加してまじめに議論するのはばかばかし
い。
尾崎 そうですね。
前刀 一個人としてはちょっと興味あるんだけど、自分が参加するのはかっこわるいとか。
尾崎 そうですね。こんなゲストが来るといえばくるという意見もあったのですが、そんな
のは関係ないと。 やっぱ、中身に対し、討論ってあれじゃない?っていう。難しそ
うだし。
山本 あと、時期です。時期。夏休み中という、夏休み入っちゃうと。
前刀 どっか行っちゃうんじゃないの?
山本 はい。行きますね。あと部活なり、もう少し前にやった方が?
- 145 -
前刀 試験はいつ頃なの?
福井 二期制なので、夏休み明けです。
山本 やっぱり、6 月とかにやったほうがよかったのでは?
前刀 まあ、塾高生はもっときて、学んでくれというか、なんかもったいないなと。ほんと
は社会人になるとああいう講演はお金を出していくものだからね。やっぱかっこわる
いのかな。 もう少し、一日参加する意義を見い出さないと。 大学生は就活がからん
でくるから、こういうのすぐあつまるよ。ホールいっぱい。 質問とかして...それが
すぐに就活に関わるからさ。
山本 一日かけてまで、討論。難しい。
前刀 グループの議長さんは当日に向けて色々準備しているんでしょ。あれは参画意識があ
るよね。 その参加者の班をもっと早く組ませるというのもあるよね。 先に集まらせ
て、 あと、むしろ競わせるとかそこで。
山本 その会だけでなくて事前に。それもいいかもしれませんね。
前刀 消化不良なところあるよね。今回ね。詰め込みすぎて。
山本 自由討論自体、グループのメンバーを和ますという意味があったので、事前に集まっ
ていれば、円滑に。
前刀 事前にね 2、3 回会ってとかね。
山本 もっとコンパクトに出来るかも知れませんね。
前刀 そこにきて、はじめましてー、自己紹介に入りますーとかね。そういうのをやるから
ね、よけいに時間食っちゃうし。その場を事前にやっておけば、もっとやりやすくな
るよね。
山本 プレイベントみたいな。
前刀 当日は招待会議の大会みたいな。 そういう立体的な構成も考えるとか。
◇今回の成果と以後への対策
前刀 参加のメリットがないとね。
山本 そうですね。時間がなかったので。 あと、将来展望講座というのがあって、そこで
活躍していらっしゃる方を呼んで、講演してもうという会を 12 月にやっていて、こ
れはちゃんと 100 人くらい来ています。
前刀 どうして?
山本 やっぱり身近さと放課後というのはありますね。
前刀 なるほど。
鈴木:友達に招待会議の基調講演だけ聞きたいといわれたんですよ。最終的は来なかった
のですが一日拘束されるのは大きいというのはそこからもいえるのでは。
尾崎 最初に基調講演をやることで、参加者の増加も見込めるかな。
山本 もっとコンパクトにしたかった。ちゃんとした討論したければ、一日では足りない。
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昔は、二日連続でやっていたんですよ。
前刀 土日とか?
鈴木 もはやサミット。
前刀 あと発表の内容を公表するとか。やりっ放し感がある。
福井 出来れば今後の活動につなげたいですね。
前刀 班分けはどうやってるの?
山本 第 5 希望まで希望をとっていて…。
前刀 一応希望とってるんだ。
福井 はい。男女比を意識したり第3希望で収まるように工夫しているんです。
前刀 招待会議全体のやりっ放し感はもったいない。 どうしたらいいのかディスカッショ
ンしたことも来年に活かしたほうがいい。 参加する意識も、それじゃー講演だけで
いい、となってしまう。 他校の人も交えてディスカッションをしたいという欲求は
あるわけで。
山本 ディスカッションや討論会と聞くと固いというか。
前刀 妙に場慣れしたもいたよね。最後にいろいろ宣伝してたことか、大学生かよ、みたい
な。 参加しても適当に発表して終わりとかいうのもあるよね。 みんな何をめざして
きたのかな?そもそも。
一同 沈黙
◇今年度から来年度への提言
山本 来年誰をよんでいいけど、質は保ってね。
鈴木 質を保ってね。
山本 質はこだわってね。こんなにこだわったんだから。
前刀 なんていうのかな。誰を呼ぶのかは後付けでくるくらい、なにをやるのかがあって。
質を保とうとおもったらね。その延長で、ゲストは決めるとか。客寄せだけ考えるの
もありだけどね。スポットで10分いましたとかだとね。皆さんからの提言を。来年
に向けて。
山本 無理しないほうがいいよ。ただ、僕はかなり挑戦したけど、副実行委員長がちゃんと
していたから、現実的に無理なことはちゃんとカットしていたから。
尾崎 お前(福井)は突っ走るじゃん。お前それ聞きなさいねっていう。
山本 実行委員長はある程度野望を持ったほうがいいけど。 副実行委員長がかなりサポー
トしてくれないと、ダメでしょ。聞いた方がいいよいろんな人の意見を。
- 147 -
- 148 -
part2
~羽田校長先生~
開催日
8 月 3 日(月)
開催場所
慶應義塾高等学校
参加者
羽田 功 校長(慶應義塾高等学校校長)
山本 啓太(招待会議実行委員長・3 年)
鈴木 裕(招待会議デザイン担当・3 年)
福井 一玄(招待会議実行委員・2 年)
(以下敬称略)
◇総評、スケジュール管理について
山本 感想文にも書いていただいたのですが、当日を通しての感想をお願いします。
校長 当日の段取りは別として、準備して(当日に)漕ぎ着けて。
ゲストも紆余曲折あったみたいだけど、前刀さんは良いゲストだよね。
色々な学校の生徒会に声をかけて組織を作って、具体的な準備をして、当日運営し
て、今日まで含めて事後の整理をするという、全体の流れに関しては、すごく大変
な事業を、山本くんを中心にやりとげたというのは感心します。よくあれだけのこ
とを高校生だけの力でやりとげたなということは、とても高く評価できるだろうな
と思います。でも、当日の段取りは悪かったな。
一同 笑
山本 自由討論と小討論で時間調整を行ったが、中討論で時間が伸び、ゲスト大討論と閉会
式の動画が伸びてしまって。交流会を自由解散しないような形になってしまったこと
で、(18 時 20 分に終わるところが)18 時 35 分くらいに終わったのが失敗でした。
校長 こういう長丁場の企画は、まず時間が押すんです。時間が余ってどうしようとなるの
も困るんだけど、
僕が色々なところに顔をだしている経験からも時間がよりも早く終
わったという経験はない。だから、ある程度それを読み込んでおかないとなかなかこ
ういうスケジュールは作りにくい。
山本 そうですね。
校長 要するにさ、表向きのスケジュールと運営側が持っているスケジュールみたいな。
こういうことがおこったらどうするという、ある程度のリスク予想をしておく。
それをどういう風に現場にマネジメントしていくかという危機管理体制みたいなの
は、どこかでやる側には必要なんだよ。その代わり、それを一般の参加者に知られ
ちゃいけないんだけど、何かあったらぱっと対応できる。そこのところは、これで
- 149 -
も上手くいくかはわからないけれど、リスクマネージメントはこういう企画をやる
上で大事になると思う。
◇中討論について
校長 中討論会で時間を上手く有効に使うことが出来なかった、ということだけれども、
その中討論会でのリーダーに関して、小討論会もそうなんだれど、事前にどれくら
いの打ち合わせをしてるの。大変だろうけど。
山本 事前に議長会を2回行っているので。一ヶ月くらい前に1回、前日にもう一回。
そのほかには、当日再確認を行いました。それで本番という感じでした。
校長 それで、そのとりわけ直前のゲネリハみたいのをやってみた時と、当日の流れはどれ
位シンクロしてた?
福井 小討論はシンクロしていましたが、中討論はばらつきがありました。
山本 30 人をまとめるというのは結構議長も慣れていないので、それもあったと思います。
10 人でやる討論は、議長さんは慣れているので。中討論は改善の余地ありと。
校長 そうだね。まず、小討論でやったことをまとめていくというのは、大変な力技にな
るんじゃない。小討論の空気でそれぞれのグループが動いていたのを中に変えてい
かなくてはいけない。そこが進行役が最初に問われる技量だよね。で、空気を変え
ていって、中討論だよという意識を全員が共有しないとなかなか、中討論としての
議論は難しいんだと思う。でも、そこが上手くいくと、じゃあ全体で中討論で話し
たことをどう大討論に生かすかという意識がそのグループごとに芽生えて芽生えて
いけば、大討論の方もスムーズに繋がっていくんだと思うんだけど。
たしかに、規模的に難しいよね。30 名とか 40 名は。数名から 10 名くらいが少人数
で討論する場合の一般的な討論のイメージだと思うけど。じゃあ、中討論で議長を
含め難しさを感じたとしたら、そこをどうやったら改善できるんだろう。
山本 時間が足りない以外に、選挙により一位になった班の意見に偏り、発言できない人が
出てきてしまった。発言できない人は、中討論をやるからには仕方ないが、発言しな
い人も聞いていて楽しむのであればいいが、飽きている人もいたのが問題だった。
校長 そうだね。そこが難しい所だね。幾つかの小グループを纏めて中グループを作って、
なおかつ、中グループでやる時に小グループの討論の中で一つに特化して話すとな
ると、温度差があるよね。選べばれたほうはその気になるかもしれないけど、全体
的には下がってしまう。そこの温度差を調整する時に、やり方としては、今のやり
方を用いながら、他の温度を引き上げるということを考えるのか、あるいは小討論
をせっかくやったんだから生かしたいということは分かるんだけど、中討論のグル
ープに変わった段階で上手く繋げながら、なおかつ、特定の議論ではないテーマと
かを設定しなおすというのもあるよね。全く違うものである必要はないかもしれな
いけど。仕切り直しという印象 を持たせるということ。
- 150 -
山本 同じ内容を掘り下げるということですか。討論として関連しているけど、内容は違
うという感じですか。同じ内容だと掘り下げるといっても分からない班もあったの
で。
校長:多分そっちのほうが、参加する全員の意識としては参加しやすいかな。ただもう一
方で、主催者側が議論自体を広げるというか衣装直しをするよりは、深めたいと考
えたとすれば今回のやりかたになると思うんだけども。そうなると、小討論でもと
もとそれについて討論していたグループと、中討論で初見で考えなくてはいけない
様なグループという温度差がどうしてもつきまとってしまうということであれば、
それぞれグルーピングしたときにそれぞれ 共通した言葉を持っていられれば、少な
くとも小討論と違った形の討論は可能だと思う んだよね。それが深まっているかは
その場になってみないとわかんないと思うけど、ただ、頭の回転の仕方の一つとし
ては、ある種の時系列でまとめていって、深堀りできるところは深堀りしましょう、
頭をどう切り替えていくかという対応力を問うというやり方もある。でそうすると、
その場では時間を厳守する。そこで止まってしまえば、そのグループはそこまでの
グループだったということで結果を自分たちが受け入れざる終えないという。こう
いう進行は一見、管理的かもしれないけど、実際に社会にでて、会社の会議なんか
では、じゃあ議論が深まってきたから 30 分延長しようかなんてことはできないとい
うことはいくらでもあるわけじゃない。限られた時間の中でなにをどう表現するの
かということに対して、トレーニングするということも大事なことなの。
ここにでてくるテーマは誰が考えたの。
山本 自由討論は議長ですが、それ以外は興味がある分野として考えました。
自由討論は軽いテーマで、主題討論の為のアイスブレイキングという位置付けだっ
た。
校長 今アイスブレイキングという言い方をしたけど、だとすればその分なおさら引き上げ
ていく必要があるんじゃないかな。ここはアイスブレイクの時間だと割り切ってしま
う。
山本 本当はそうしたかったのですが、昨年までは時間を結構とっていた上、これを期待し
ていた人もいた。議長の気持ちの面でも明言はしなかった。その為時間も短くした。
校長 課題としては、小討論、中討論、ゲスト大討論までを通してのある種の大枠のフレー
ムとしては主催者側として考えているんだろうけど、それぞれのパートの役割分担と
いうようなもの、
例えばアイスブレイキングなんかの要素が自由討論や小討論で強い
ならそれをどう刷り込ませるかということとかは、裏スケジュールなんかじゃないけ
ど、表には出さないけど、意図した形でパートの意図を伝えていく。これは自由討論
だから、
好きなものを好きなテーマで思うようにやってという言い方ももちろんもあ
りだけど、じ ゃあこれが中討論から最終的な討論に繋がっていくかということにな
ると、結局この中で一つを選ぶというある種の競争が起こってしまって、そこから抜
- 151 -
け落ちてしまったものが大半になってしまう。そうすると、小討論でやった議論はな
んだったんだという、意識ももう一方では働くと思う。それがさっき言った温度差に
も繋がっていくと思うので。だから自由討論では、ここは関心のあることで頭を柔ら
かくしておいてくれ、というようなアイスブレイキングでもいいかなと僕は思った。
(自由討論や小討論で話し合ったことが)次のテーマや最終的なテーマに少しでも関
わりのあることであれば、参加者がどうこれを生すかという話で。グループで生かそ
うということを考えると、1 日って長丁場だけど、これだけの人数がいて、これだけ
のテーマをそれぞれが扱いながら、最後の一つの場を提供しようとすると、1 日って
短いよね。だからなるべく、その 1 日の中でってことになると、一つのパートに負
荷をかけすぎない。だから最初の方は自由な空気でお互いに名前を覚えて、話しやす
くなったねという感じで。それでもし、それぞれのテーマで互いに深い関心をもった
というのであれば、それはそのあとで自主的にもう一回話してみようかという風に任
せてしまったほうがいいのかなと。それで次の中討論でこのテーマでというところは、
ディベートではないが、与えられたテーマでこれだけのことを様々なバックグラウン
ドを持った人が集まったときに、何かをやろうとするときには押し付けかもしれない
けど。中討論でやるときはこれを話してみようかみたいなこういう形でのある種の主
導力は主催者側が持ってしまっても俺はいいんじゃないかと思う。自主性ばかりにま
かせてしまうということがおこりえるから。
山本 中討論とかの議長は、投票から選べれた人ではなく、塾内から出す。あまり討論に熱
をもっていない人がいいんじゃないかと。
校長 そうね。取りまとめ役とかも含めて、中討論は、中討論としてどれだけ討論が成り立
つかということが問題になってくると思うので。そうすると、ある程度の形なんかは
作ってしまったほうが効果的だと僕は思うから。そういう仕掛けをしてしまってもい
いんじゃないか。仕掛けじゃないように見せられるほうがいいんだけど、仕掛けをし
ておくというのは多分必要なことなのかもしれないと思う。こういうことをやるうえ
では。
(中略)中討論に関しては色々な工夫があって伝わったというのはよかったと
思うけど、こういうのはね、僕らが学会や研究会でもそういうことはよく起こるんだ
けどね、プレゼンが上手いやつっているのがいるだよ。その人のテクニックに引き込
めれて、
冷静に聞いてみると大したこと言ってないじゃないということがなんかいい
ことに聞こえてしまったりとか。逆に、本当はすごいこと考えてるんだけど、表現力
が足りないと思っていることをちゃんと伝えられなかったり。その辺のことのすくい
取り方や受け止め方というのは意外と難しいところがあって、コンペの怖さっていう
のはそこなんだよ。それでその場の雰囲気を上手くするやつに引っ張られちゃうと、
その流れで投票してしまう。それがとりわけこういう短い時間のなかでやろうとする
とそこをどこまで、織り込んでおくかということは必要だと思う。だけど、じゃあこ
うしろというのは出来ないと思うしやらないほうがいいとはおもうけど、管理運営す
- 152 -
る側にそのようなことがあるというのは考えておいてもいいかなと思う。僕の個人的
な経験も含めて痛感してる。
山本 中討論でスピーチの上手い人が話しを持っていってしまうというということに関し
てですが、僕は多分限られたスペースで付箋を書いたり貼ったりすれば、抽象的にま
とめる時に意外と大したことないなと気づかされると思うし、逆に意外といい意見だ
なというのも見つかると思うので、一度黒板とかに書いてみるということが必要なの
ではないかと思いました。
校長 いいと思う。いいと思ったのはね、こういった少人数であろうと中規模の議論であろ
うとそうなんだけれど、最終的にプレゼンというのはオーラルで判断していくものな
んだよね。で、言葉で口を通して表現している時に、実は体全体を使って表現してい
るんだよね。それがある種のマジックを生み出していくってことになるんだけど、こ
れをある種の文語化していく、文章語化していくという作業はこれとは全然違う集約
した話しをしていかないといけないし、これらをすべて言葉に詰め込んでいかないと
いけないという作業がある。同じプレゼンテーションでも言葉でプレゼンテーション
していくのと文語でプレゼンテーションしていくのとでは質感が全く違う。本当は両
方必要なんだけれど。
だから確かにやってくれるなら上手いやつが話してくれる方が
伝わるんだけれど、もうひとつは言葉を僕らがヘルプ、文章化するというのは、時間
が重層化する。言葉は聞いているだけだったら一方的に消えていくじゃん。だけど、
書かれた言葉っていうのは戻れるから、何度も吟味できるし、だからこの二つの部分
というのは、できれば上手く噛み合わせられると、それぞれで考えていくことが、得
意不得意っていうのもグループごとに出るかもしれないけれど、少なくともそれぞれ
を課題として少なくとも自分たちで考える、まとめていく、そういう宿題というか条
件は課してはいいのかもしれない。うん。
山本 去年はグルーピングや KJ 法を使っていたが、今年は議長会が少なく、議長が KJ 法
を理解していなかったため、実施しなかった。黒板に箇条書きとかでも書くことは
必要なかと今思いました。
校長 それは、どこかでやっていったらいいとおもうよね。 言った人間とは別の人が言葉
に変えてくれることで、最近はみんなできるようになったけれど、PC なんかを使う
とまとめ役の人は聞きながら、ある種の第三者的な立場からまとめて、画面に映し出
すような技術がある人がいると面白いよね。たまにいるんだよ。聞いている内に言葉
になっていてすげーなっていうやつ。それが出来なくても、手書きでもいいし、黒板
書きでもいいし、その付箋でもなんでもいいけど、言葉化するっていう要素は大事か
なと思う。
◇基調講演について
校長 基調講演に関しては、前刀さん、ああいう経歴の持ち主だからさすがに上手いよね。
- 153 -
準備も、
あのスライドはあちこちで使っているんだろうなとは思いながら見てたんだ
けど、日本が成長するためにという非常に抽象的ですごくでかいテーマだよね。それ
に関しては事前にどれくらい打ち合わせしてきたの?
山本 直接会って、どういうことをやるのかや、解釈の確認や意味について考えました。
校長 主題討論のテーマは四つだよね。これに関しては(基調講演で)それを意識してくれた
んだろうなというのは聞いててよく分かったし、ありがたい。
山本 基調講演の話から討論へ繋げていく班が多かった。
校長 慣れてるし、
全体の場の雰囲気を的確に掴むという点ではゲストとしてよかった。基
調講演も色んな意味で、ああいうプレゼンが上手いよね。個人のこと、それから自分
の関わった会社や事業や人間関係のこととか、色々具体的なことを話ながら伝えてい
く、自分を伝えていくと同時に、物の考え方とかを上手く話していて、みんなずげー
なと思って聴いていたんだと思うけど、すごいけれど、前刀さん自身が特別な存在じ
ゃなくって、
この人の言っていることは特例中の特例じゃないかという印象を与えな
いようにしてたね。招待会議に参加している人に求められている物を的確に把握して
いて、性格的なこともあるけど、あんまり押し付けがましくもないよね。実際やって
きていることを聞くと改めてすごい人だなと感じるし、あの行動力。あれって、割合、
イノベーション的な能力を働かせている人に共通していることがあって、あのバイタ
リティーやタフネスは日本が成長するためにというテーマのなかで日本人に求めら
れていることなのかもしれないし、日本人には弱いところかもしれない。そういうこ
とも色々なメディアを通じて教えてくれた。そこにぼくは面白いと思う。
◇ゲスト大討論について
校長 ゲスト大討論は、前刀さんも言ってたけどほとんどゲストが仕切ってたよね笑
山本 本当は司会をおいて、やろうと思ったのですが、ゲストとの話し合いで、お任せする
ことになったんです。
校長 なるほどね。あれはあれで、俺は最後にゲストをこんなにこき使ってという話をした
けれども、下手に進行役を間に入れるよりはその方がいいかもしれない。ほらね、進
行役ってまとめ役になっちゃうんだよね。そろそろ次にいかなくちゃいけないからと
勝手に思って、この場のこの話はそろそろまとめようかということで、上手くそれが
噛み合っていくと全体の流れが作れることもあるんだけど、一方で、逆に操作してし
まったりとか。話を小さく、(または)綺麗にまとめてしまいかねないので、その点で
言えば、
前刀さんみたいなタイプの人であればこれでいい。まあ、ゲスト次第だよね。
当然これができない人もいるし。司会やってもらったほうがいいって人もいるからそ
こは、もうそれぞれのテーマとかゲストの資質みたいなものでこの討論の運営は決ま
ってくるかなと。ただ、これはある意味しょうがないんだけどね、あれだけの人数で
いわゆる、討論という言葉で我々がイメージする場はすごく難しい。つまりどうして
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も質問になっちゃうじゃない。話をきいて疑問を持ったから、または前刀さんのキャ
リアから気になるところについて聞きたいとか。そこのところがもう一工夫できると
したらあの場でなにが出来たのかなということなんだけどね。
◇招待会議の存在意義に関して
山本 塾高生の参加が少ないことに関してどう思いますか?招待会議不要論を唱える人も
いるのですが。
校長 企画ね。すごい歴史が長いし、あとね、先日参加したイベントに、たまたま声をかけ
たら塾高出身が何名かいて、お前招待会議どうだったという話しをしてるんだよ。そ
こで、俺は行けなかったよ、いや俺は行けたよみたいな話をしてて、だから出てない
奴からしても印象に残ってるんだよ。それで、行けたら行きたかったけれど、行けな
かったというような話をしてたから。そういった点でいうと、参加者の数はもちろん
多い方がいいんだけど、そういうものに関して気になっている仲間みたいなものは結
構いるんじゃないかと思うんだよね。で少なくとも、招待会議という名前自体はかな
り定着していると思う。ごく限られた OB の話だけれども感じられたので、そんなに
簡単に辞めてしまうのはもったいないと思う。ここまで積み重ねてきているし。あと、
なるべくこう生徒会主体となってやっていくのは、うちは馬鹿でかい学校だからさ、
逆に大事だと思う。少人数であれば、顔見知りがいてあれやろうこれやろうといえば
自ずとと生まれてくるかもしれないけれど、そんな中で、(イベントの数は)少なくて
も、こういうことを学校になんらかの形で波及させていきたいという意図や熱意やエ
ネルギーというのは僕はすごく大事だと思う。だから僕はこういったものは出来る限
りは続けていって欲しい。で、さっき最初にも言ったけれど、準備も大変だし、それ
がなかなか伝わっていかない。具体的な数字として返ってこない。これはね、こうい
った企画はそういう側面を持っていて、大学で庄内のセミナーをやりますって言った
って、結局 20 名から 30 名だから。大学全部だよ。声かけて。何万人いる学生の中
で、返ってくるのはそれだけだ。だからそう考えると、そんなもんなんだと思ってい
た方がいい。これで、1200 人(全校生徒の半分)が来たら異常なことだよ。
一同 笑
校長 だろ。そういうもんなんだよ。でも、そういったものは一杯あったほうがいいの、色々
なものが。でその中で関心のあるやつが、俺はこれに関心があるから顔出すよ、俺は
こっちにしたとか、スケジュールが合わないからこっちにしたとか、そんな理由の中
で、取り付く島があるっていうことが大事なんだよ。島が無くなっちゃうと、それっ
きりで何も動かなくなっちゃうから。だからそういった点でもこういったことは出来
るだけ続けていって欲しいし、ただその上で、校長として言っていいことか分からな
いけれども、日本が成長するためにということはすごく大きなテーマじゃない。大事
なテーマ。切り口としては、小討論や中討論のような色々な切り口が可能じゃない。
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ということは、極端な話、
ここ5年間は日本の成長でやろうぜという考え方もできる。
ぜ、その代わり今年は範囲を絞って、今年はこの範囲でやろうかという考え方。で、
その時に、食事や栄養とか、うちは体連が活発だから体作りとか、栄養や栄養学的に
はどう考えるかとか、じゃあ広い意味で食育をテーマにしようかみたいな。僕だった
ら、将来展望講座じゃないけれど、同窓会かなにかを巻き込んで、企業とかで関係す
るものがあれば紹介して貰って、そことタイアップしてもらうとか。
山本 かなり大掛かり笑
校長 大掛かりかもしれないけれど、それほど、かりいしに行くわけじゃないから、一緒に
なにかやっていきたいという提案を君たちがしていくわけ。それに乗ってくれれば、
ある種のスポンサーになってくれたり、もしかしたら資料や人を出してくれたりとか。
で、そういう形でのやり方ていうのもあると思う。そうすると、企業は企業で意義付
けしてくれるし、表にそういったものも出せるし、でそうすると、逆にそういったも
のと組んでいるんだというものが新しい関心として、掻き立てられてくる、引き立て
られるかもしれない、引き起こされるかもしれない。で、そういう工夫というのを企
画の段階で行ってもいいかもしれない。従来型のやり方を踏襲しようと思うとどうし
ても限界があると思う。で、そうすると、従来型に対する評価というのは従来のもの
に対するもので、
例えば、
人がどれくい集まったかとか、お金の使い方の基準とかで、
はからてれてしまうと思う。どこかでそういう基準を、そうじゃない、招待会議自体
の意義付けというのも考えていくし、それに対するキャプチャーというようなものも、
色んな可能性を模索していくんだという形でも、イノベーティブな形での招待会議を
実現していこうという考え方や取り組み方もあるんじゃないかと思う。さっきの企業
どうこうというのは一例だけれど。
山本 招待会議は伝統のある名前だから続けて欲しいが、毎年改革だという人よりは、い
いところは引き継いで欲しい。2011 年のテーマからずっと同じで。
校長 形骸化してるな。
山本 高校生の可能性とかのテーマをやっていて、他の高校にも真似されていたので、名前
は同じでも、やり方が見えるような様々なスタイルを考えたりしました。
僕は、ずっと続けられるスタイルというのを作りたがる人もいたのですが、その年ご
とにゲストや企業に合わせて変わっていくという形がいいかなと思っています。よく
ないところは変えていこうという動きは続いて欲しい。
校長 やる側が楽しくなくてはいけないね。さっきの持続性を重視したいという考え方、こ
ういうやり方に当てはめていけば、こういうものができますよということであれば、
だれがやっても出来るという企画になってしまう。例えば、5人集めれば形になりま
すよというような。でもそれだと、どんどん形骸化してしまうよね。やる意味が失わ
れていってしまう。かなり自由度が高い感じで、自分のやりたいことをその時々でや
っていくのはかなりのエネルギーが必要で大変なことだと思うけど、ただし、それ以
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上にこれをやれるんだったら面白いかなというものが上手く引き出せるような場作
り、そういった場は続くようにしていけば、多分いいだろうし。
◇企画書に関して
山本 最終的な企画と当初の企画とは全然違いますし。
校長 色々と面白いじゃない。
山本 ドイツで一人で考えていたアイディアは大筋からずれてたりとか。
校長 違う環境の中で考え直したというのは大切なことだよね。
山本 ドイツにいた頃の企画書はカタカタ語が多かったと言われました。
一同 笑
山本 見ててうざいと言われました。日本に帰ってなおして。
校長 修正が入ったか笑
山本 ゲストの方が変わる度に書きましたね。企画書は。
校長 その度に名前が変わってたのか笑
校長 いずれにしても企画とかが変わっていくのは当たり前で、それは次回は、多少うざっ
たい言い方かもしれないけれど、面白いだろ、転々としていくところが。変わりなが
ら色々なことをやっていかなくてはならない。で、多分こういったことをやらなかっ
たら読まなかったような本も読んだだろうし。
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感謝メッセージ
開催に当たりお力添えを頂きました方々に深く御礼申し上げます。
・前刀 禎明様
・慶應義塾高等学校
・羽田 功 校長
・丸田 巖 主事
・協議会教諭:飯塚 学 先生、麻田 育弘 先生、猪塚 利雄 先生
・事務室関係者
・用務員室関係者
・慶應義塾大学関係者
・日吉キャンパス事務センター
・今回参加してくださった高校生の皆様
誠にありがとうございました。
2015 年度慶應義塾高等学校生徒会招待会議実行委員会
委員長
副委員長
山本 啓太(写真中央)
白井 俊平(写真左)
尾崎 峻登(写真右)
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