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第2会場 - いわき明星大学

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第2会場 - いわき明星大学
第2会場:16-205 会場世話人 石沢・中田
第1セッション(10:00~10:18) 座長:石沢 芳夫
10:00 2-A1 ScRh3Bx(x=0,0.5,1.0)の熱電変換特性と性能指数の評価
D05052 舟生 兼太,D04036 佐藤 貴仁,D04086 箕輪 裕介
第2セッション(10:20~10:44) 座長:清水 文直
10:20 2-E1 Rb2CdBr4の結晶育成と相転移の研究
10:32 2-E2 Rb2CdBr4の結晶育成と時間依存性の研究
D05010 大森 優樹
D05048 沼田 直哉
休憩(10:44~10:55)
第3セッション(10:55~11:45,13:00~14:08) 座長:中尾 剛
10:55
11:05
11:15
11:25
11:35
2-I1
2-I2
2-I3
2-I4
2-I5
ビデオチャットを用いた遠隔ゼミについて
PHPとMySQLを用いた自動車燃費管理システム
携帯電話の個体識別番号を用いた出欠管理システム
ネットワークを用いた連絡掲示板システム
スピードキューブの測定・集計ソフトウエアの開発
D05007 江井 雅俊
D05009 大竹 聡史
D05014 小幡 祐司
D05020 工藤 光
D05023 小林 昭夫
昼休み(11:45~13:00)
13:00
2-I6 モーションキャプチャデータファイルの解析及び活用
D05025 齋藤 弘行,D05030 四條 大紀,D05036 關口 武則
13:18
2-I7
2-I8
2-I9
2-I10
2-I11
13:28
13:38
13:48
13:58
福島県における教科「情報」の実施状況調査
ネットワーク帯域監視システム
データベースを用いたメール連絡システム
OpenPNEを用いたSNSサイトの構築
RFIDによる非接触認証技術について
D05037 髙﨑 潤平
D05043 栃窪 康行
D05054 堀井 芳則
D05063 山本 翔
D05067 渡邉 佳世
休憩(14:08~14:20)
第4セッション(14:20~14:40) 座長:中田 芳幸
14:20
14:30
2-J1 電子回折図形の強度計算とその可視化
2-J2 電子回折図形の解析プログラム開発
14:40 発表終了
D05038 高橋 登志也
D04090 吉田 圭介
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・制作・講読 要旨
2-A1
D04036
ScRh3Bx(x=0, 0.5, 1.0)の熱電変換特性と性能指数の評価
佐藤 貴仁、D04086
箕輪 裕介、D05052
舟生 兼太
指導教員
石沢
芳夫
<はじめに>
本実験では、ScRh3Bx(x=0, 0.5, 1.0)の電気抵抗率とゼーベック係数の温度変化を測定し、さらに
この 2 つのデータをもとに熱電特性の一つである出力因子を求め、性能指数を評価した。
<実験方法>
電気抵抗率の測定には四端子法を用いて約 11K から室温(300K)まで測定した。ゼーベック係
数の測定には定常法を用いて 80K から室温まで測定した。
<実験結果と解析>
1 電気抵抗率(ρ)の温度変化を図 1 に示した。x=1.0 の試料の室温(300K)での電気抵抗率は
0.361μΩmで残留抵抗率は 0.0845μΩm、x=0.5 の試料の室温(297K)での電気抵抗率は 0.153
μΩmで残留抵抗率は 0.0396μΩm、x=0 の試料の室温(294K)での電気抵抗率は 0.211μΩ
mで残留抵抗率は 0.0554μΩmとなる。電気抵抗率は温度が下がるとともに直線的に減少する。
ブロッホ・グリュナイゼンの式で温度変化を解析した結果、ScRh3Bx は金属特性を持つことが分
かった。図 1 の実線は計算曲線である。計算に用いたパラメータは表 1 に示した。R 因子が最も
小さい時に実験結果によく合うことが分かった。
2
ゼーベック係数(α)の温度変化を図2に示した。室温におけるゼーベック係数は x=1.0 で
は 2.80μV/K で p 型であり、x=0.5 では−5.62μV/K で n 型であり、x=0 では−5.87μV/K でn
型である。温度を下げるとゼーベック係数は直線的に減少し、金属の特性を示す。キャリア数は
x=1.0 のとき 2.38×1027/m3、x=0.5 のとき 1.06×1027/m3、x=0 のとき 1.04×1027/m3 である。
3
電気抵抗率とゼーベック係数から出力因子 P=α2/ρを求め、その温度変化を図 3 に示した。
室温での出力因子はx=1.0 で 22.0μW/K2m、x=0.5 で 207.2μW/K2m、x=0 で 181.8μW/K2m
で、x=0, 0.5 の出力因子の値は実用材料の約 1/10 であることが分かった。熱伝導率κをヴィーデ
ンマン・フランツの法則を適用して熱電変換性能指数Z=P/κを見積もった。室温付近での性能
指数は x=1.0 のとき約 1.07×10−6/K、x=0.5 のとき約 4.36×10−6/K、x=0 のとき約 4.93×
4
● ScRh 3 B x (x=1.0)
▲ ScRh 3 B x (x=0.5)
■ ScRh 3 B x (x=0)
0.3
ゼーベック係数/μVK -1
電気抵抗率/μΩm
0.4
0.2
0.1
● ScRh 3 B x (x=1.0)
▲ ScRh 3 B x (x=0.5)
■ ScRh 3 B x (x=0)
2
0
-2
-4
-6
0
0
100
200
300
0
100
図1
電気抵抗率の温度変化
200
温度/K
温度/K
図2
ゼーベック係数の温度変化
300
5
● ScRh 3 B x (x=1.0)
▲ ScRh 3 B x (x=0.5)
■ ScRh 3 B x (x=0)
200
性能指数Z/10 -6K -1
出力因子/μWK -2m-1
250
150
100
50
0
0
100
200
300
温度/K
図3
出力因子の温度変化
● ScRh 3 B x (x=1.0)
▲ ScRh 3 B x (x=0.5)
■ ScRh 3 B x (x=0)
4
3
2
1
0
0
100
図4
性能指数の温度変化
温度/K
200
300
10−6/K であると評価した。ZT の値は x=0 の試料では 1.5×10-3 であり実用材料の 1/103 程度とな
る事が分かった。性能指数の温度変化を図 4 に示す。
<まとめ>
1
ScRh3Bx(x=0 ,0.5 ,1.0)の電気抵抗率とゼーベック係数の温度変化は金属的性質を示すことが
分かった。R 因子が最も小さい時に実験結果によく合うことが分かった。
2
ScRh3Bx(x=1.0)でのゼーベック係数は電気伝導にかかわるキャリアは正孔、ScRh3Bx(x=0,
0.5)はゼーベック係数は負なのでキャリアは電子であることが分かった。
3
室温における出力因子は x=0.5 で最も大きく 207.2μW/K2m で実用材料の 1/10 程度である
ことが分かった。性能指数はx=0 のとき最も大きく 4.93×10−6/K であることが分かった。この
値は実用材料の 1/103 程度と評価された。
表1
RSSとRの比較と解析
ρ0
n
θD
RSS
(K)
(μΩm)2
R
ScRh3Bx
(μΩm)
1.0
0.0845
5
270
0.000099494
0.007561
0.5
0.0396
5
230
0.000008684
0.004954
0
0.0554
5
240
0.000015766
0.004944
表2
ホウ素組成
x
室温における ScRh3Bx(x=0 ,0.5 ,1.0)の熱電気特性
電気抵抗率
(μΩm)
ゼーベッ
ク係数
キャリア数
出力因子
性能指数
(1027/m3)
(μW/K2m)
(10−6/K)
(μV/K)
0
0.210
−5.87
1.04
181.8
4.93
0.5
0.153
−5.62
1.06
207.2
4.36
1.0
0.361
2.80
2.38
22.0
1.07
2008 年度
電子情報学科
卒業研究・製作・講読
要旨
2I-1 ビデオチャットを用いた遠隔ゼミについて
D05007 江井
雅俊
1.はじめに
研究室毎に行われるゼミへは、学校に来なけれ
ば参加することができない。
指導教員:中尾
剛
skype の短所
1対多の通信に対応しておらず、同時に複数
起動することで複数地点との通信を行うこ
しかし、交通機関の不通や感染症への感染など
と自体は可能だが Web カメラが複数必要に
学校に来ることができないという状況に陥る可
なる、使用帯域が倍増するなどの問題が発生
能性は少なくはない。
する。
そこで、そのような状況に際したときに簡易的
ooVoo の長所
にであれゼミへ参加することができるような手
1対多の通信に対応しており、使用帯域も少
段を講じることはできないのかと考え、リアルタ
量である。
イムに情報をやりとりできるビデオチャットに
ooVoo の短所
着目した。
これを利用することができれば、遠隔地の人も
音質面に問題があり、エコーやノイズが混入
する可能性が高い。
手軽に打ち合わせなどを行うことができるだろ
う。
以上のことから、映像は ooVoo、音声は skype
を用いて通信することで諸問題を解決しようと
2.目的
考えた。
学内で行われるゼミへ、ビデオチャットを用い
て外部から参加するために必要な条件とはどの
ooVoo を用いた3点間の通信の様子を図1に
示す。
ようなものなのかを調査・試行する。
3.ビデオチャットについて
3.1
使用ソフト
本研究では「skype」と「ooVoo」という2種類
のビデオチャットを併用する。
これはそれぞれの長所、短所を相殺しようと試
みたものである。
3.2
各々のソフトの長所・短所
図1.ooVoo を用いた通信画面
skype の長所
1対1のビデオチャットに対応しており、エ
コーキャンセラ機能をもっていて音質に長
けている。
4.調査概要
始めに、ゼミに参加しているというために必要
な要素についての調査を行った。
最低限必要なものとしては音声、映像、そして
データの交換を行うことができる場という3点
が挙げられる。
まずは音声と映像、これらはビデオチャットを
用いてやりとりすることができる。
また、データの交換を行える場としてフリーサ
ービスの「senduit」を用いることで容易かつ迅
速に行うことができると考えた。
5.評価
本研究によって判明した必要な環境を用意し、
ゼミを行っている教室と研究室間で試験的に通
信を行った。
その結果、通信の確立やデータ等のやりとりは
問題なく行うことに成功した。
以上のことから、ADSL 以上の高速回線と Web
カメラ、ヘッドセットを用意することで CPU が
Senduit とは、無料で 100MB までのファイルを
Pentium4 や Core2 duo といった性能を持った PC
アップデートすることができ、保持期間を 30 分
を所持してさえいれば安価で簡易に遠隔地から
から 1 週間の間で任意に指定することができる
ビデオチャットを用いてゼミへの参加を行うこ
サービスである。
とができることがわかった。
次に、実際に通信を行った際に実用に耐えうる
音声、映像の品質の調査を行った。
映像の調査として、30 万画素と 130 万画素の
2種類の Web カメラを使用して一定の距離から
6.今後の課題
試験通信を行った際に、研究室側へ送られる音
声にエコーが混入してしまっていた。
検眼表の1番上の文字を判読できるかをテスト
これは本来1人で使うヘッドセットを多人数
を行ったが、どちらのカメラも問題なく判読する
の音声を拾わせようとしたために起こったもの
ことができた。テストの様子を図2、図3に各々
と考えられる。
示す。
続いて、音声の調査としてビデオチャットを実
際に使用して会話を問題なく行うことができる
よって、このヘッドセットをビデオ会議などで
使用されるグループ会話用のスピーカーフォン
に換えることで解決できるものと思われる。
かを試験したところ、Web カメラに付属のヘッド
セットを使用することで支障なく通信を行うこ
とができた。
次に、通信時の使用帯域について調査を行った
が、これは光回線は勿論、ISDN や ADSL といった
回線を使用しているときでも問題なく通信が行
えるかどうかを使用帯域制御・測定ツール
「NeGis」を用いて調べたものである。
図2.30 万画素 Web カメラの映像
2種類の異なる画素数のカメラを使用して
各々のケースの帯域を測定したところ、
双方ともに送受信に使用する帯域は 200Kbps か
ら 280Kbps であり、最低限 180Kbps 程の帯域を確
保することができれば問題なく通信を行えるこ
とがわかった。
このことから ADSL 回線や光通信を用いた環境
があれば、利用することができるということがわ
かる。
図3.130 万画素 Web カメラの映像
2008年 卒業研究・制作・講読 要旨
2-I2 PHP と MySQL を用いた自動車燃費管理システム
D05009 大竹聡史
指導教員:中尾
1.はじめに
現在、自動車の排出ガスが地球環境問題の
ひとつになっている。
そこで、自分の運転している自動車はどの
程度の燃費で走っているのかを知る必要があ
ると考えた。
剛
ドを入力してログインすると、自動車のガソ
リン給油時に発生する情報(油種・単価・給
油量・走行距離)を入力するページが現れる
(図2)。
2.目的
本研究では、自動車のガソリン給油時に発
生する情報をその場で記録・管理し、それら
の閲覧することを目的とする。
3.概要
3.1 システムの構成
以下に本システムの構成を図1に示す。
図2.入力画面
次に、情報を入力し、確認ボタンを押すと
入力した情報を確認する画面が現れる(図3)
。
もし、入力欄が空白であったり、数値以外の
文字が入力されていた場合は、エラーメッセ
ージが表示される。
図1.システムの構成図
携帯電話から情報を入力すると、それらは
データベースに登録される。データベースに
登録された情報は見やすい形で、パソコンか
ら閲覧できる。
3.2 制作環境
本システムの制作環境を以下に示す。
OS:Windows Vista
Web サーバ:Apache 2.2.9
データベース:MySQL 5.0.51b
開発言語:PHP 5.2.6
3.3 本システムの流れ
Ⅰ.情報を登録する場合
まず、携帯電話、もしくはパソコンから認
証ページにアクセスし、ユーザ ID とパスワー
図3.確認画面
最後に、情報を確認し、間違いがなければ
登録ボタンを押す。すると入力した情報がデ
ータベースに登録され、その情報から今回の
総額と燃費が表示される(図4)。
③ 燃費の推移を表示
データベースの情報から燃費の移り変
わりをグラフで表示するページである(図
7)。このページはパソコンからのみ閲覧
可能である。
図4.登録画面
Ⅱ.登録した情報を閲覧する場合
Ⅰと同じくログインすると、情報を入力す
るページが現れる。ここから、登録した情報
を閲覧するページにアクセスできる。また、
登録画面からもアクセスできる(図4)。閲覧
できるページは 4 つある。それを以下に示す。
① 登録状況を表示(パソコン)
今まで登録した情報(日付・油種・単価・
給油量・走行距離・総額・燃費)をパソコ
ンから閲覧できるページである(図5)。
図7.燃費の移り変わりを表示
④ 単価の推移を表示
データベースの情報から単価の移り変
わりをグラフで表示するページである(図
8)。このページもパソコンからのみ閲覧
可能である。
図5.詳細を表示(パソコン)
図8.単価の移り変わりを表示
② 登録状況を表示(モバイル)
今まで登録した情報(日付・単価・給油
量・走行距離・総額・燃費)を携帯電話か
ら閲覧できるページである(図6)
。
図6.詳細を表示(モバイル)
4.まとめ
ガソリンの給油時の情報を、携帯電話から
データベースに登録できた。また、情報の閲
覧もできた。パソコンから、燃費や単価の移
り変わりをグラフに表すことができた。
5.今後の課題
携帯電話の固体識別番号を利用して、個人
別にシステムを使用できると考えられる。
現状では、満タン時にしか対応していない
ので、満タンでない場合にも対応できればよ
り良いものになると考えられる。
2008 年度
電子情報学科
2-I3
D05014
小幡
卒業研究・製作・講読
要旨
携帯電話の個体識別番号を用いた出欠管理システム
祐司
指導教員:中尾
1. 背景
剛
3. 2 開発環境
現在、ゼミなどの欠席連絡は、メールや電話
本システムの開発環境を次に示す。
など様々な方法で行われている。これでは、欠
OS: Fedora6
席情報の一元管理は困難である。
Web サーバー: Apache 2.2.6
スクリプト言語: PHP 5.1.6
2. 目的
データベース: MySQL 5.0.27
本研究では、普及が進んでいる携帯電話を使
用し、インターネットを介して欠席連絡ができ、
3.
3 データベースについて
一元管理できるシステムを構築する。また、皆
本システムでは、MySQL をデータベースと
がより使いやすく、簡単に出欠登録できること
して使用している。高速性と堅牢性のある
を目的としている。
SQL データベースである。
テーブルは、二つあり、新規登録テーブルに
3.
概要
は、学籍番号、名前、機種、ユーザーID、個体
3. 1 システム構成
識別番号を登録している。
本システム構成を図1に示す。
もう一つのテーブルには、シリアル ID、学
籍番号、月、日付、理由、連絡事項を登録して
Server
MySQL
欠席情報登録
いる。
これら二つのデータベースを用いて本シス
テムは構成されている。
Apache
PHP
欠席情報処理
登録情報、欠席情報送信
携帯電話
図1
システム構成図
4. システムの流れ
システムの流れを図 2 に示す。
まず、携帯電話でアクセスし、登録情報の確
認をする。あれば欠席登録に移動し、なければ
新規登録へ移動する。欠席情報がデータベース
システムの構成は、携帯電話からアクセスし、
Apache、PHP で処理したものが、MySQL に
よりデータベースに登録される。
へ登録されれば、管理画面で確認することがで
きる。
開始
登録情報の確認
図 4 欠席登録画面
No
登録情報あり
Yes
欠席登録へ
新規登録
図 5 管理画面
欠席登録画面で入力する
図 3 は、登録情報があれば、表示される画
面である。これは、個体識別番号で識別してい
データベースへ登録される
る。
図 4 は、欠席情報を登録する画面である。
管理画面より確認
ここで入力したデータがデータベースに登録
される。
そして図 5 の画面にて入力したデータを確
終了
図 2.システムの流れ
認、管理することができる。
5. まとめ
このシステムにより、出欠登録、出欠管理を
4. 1 システム画面
することができた。個体識別番号を用いること
で、認証を不要にし、登録が容易になった。ま
ここで主なシステム画面を図 3~5 に示す。
た、学生が欠席登録したものを、教員が管理画
面にて確認することが可能となる。
6. 今後の課題
管理画面を改良する必要がある。
選択した項目を削除する機能、削除するデータ
の表示である。また、欠席登録画面の細分化も
必要になる。今後これらの問題点を解決するこ
図 3 登録情報結果画面
とが必要である。
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・制作・講読 要旨
2-I4 ネットワークを用いた連絡掲示板システム
D05020
工藤 光
1.背景
現在、本学ではインターネットを通じて
の情報伝達手段は、本学ホームページ上の
指導教員:中尾 剛
助として、連絡用のメールアドレスの登録、
掲示の削除、新しいグループの作成、管理
者の追加といった機能を持つ。
IMU NEWS 程度しかなく、その情報も学
校全体にかかわる内容しかない。そのため
4.1.掲示の追加
学内の情報は掲示板を実際に見ることでし
掲示の追加では、まずパスワードで保護
か得られない。学部や学科など細かい単位
された管理者用ページにログインする必要
での情報をインターネット上で伝達する手
がある。この管理者用ページでは一度認証
段として、ネットワーク掲示板システムの
されるとログアウトするまでページ間でセ
必要性を提案する。
ッションが引き継がれ、管理者の情報を保
持する。
2.目的
本システムは掲示情報をグループごとに
掲示の追加は、
・掲示タイトル
・掲示の分類
分け、その情報を必要とする人がその場に
・掲示開始日
・掲示終了日
いながらにして得ることができることを目
・記事の内容
的としている。情報をグループごとに分け
を入力し登録することで掲示を管理するデ
て管理するのに MySQL を用いたデータベ
ータベースに追加される。このとき、掲示
ースを利用し、情報の伝達にはホームペー
が追加された旨をユーザに知らせるかどう
ジと PHP からのメール送信を使用する。
かを選択できる。実際の入力画面を図1.
に示す。
3.開発環境
本システムの開発環境を以下に示す。
使用端末:WindowsXP professional
開発言語:PHP
サーバ:Fedora Core
データベース:MySQL
4.システムの概要
本システムの機能は、掲示の追加、掲示
内容の閲覧、掲示の追加をユーザに伝達の
3つに大分できる。それらの詳しい機能は
以下の項に示す。また、それらの機能の補
図1.掲示の登録画面
4.2.掲示内容の閲覧
メールは掲示の追加の際に指定したグル
掲示内容の閲覧では、データベースから
ープに登録しているユーザ送信され、ユー
現在の掲載期間に該当する記事を自動的に
ザはメールに付与されるリンクを辿ること
検索し、その記事のタイトルを記事へのリ
で掲示の内容を確認できる。そのページの
ンクとして表示する。そのページの画面を
画面を図3.に示す。
図2.に示す。
5.まとめ
グループごとの掲示の分類、グループを
用いたメールでの連絡の機能により、記事
の追加をユーザ素早く知らせることができ
るようになった。また、記事に掲載の期間
の情報を付与することで、管理者による掲
示の公開・削除の労力を軽減することがで
図2.掲示の閲覧画面
きた。
また、デザイン部分の記述を CSS に分け
掲示の期間を過ぎた記事も削除されるの
ではなく、データベースに残り、管理画面
たため、デザインの変更の際に処理部分の
ソース誤って書き換えてしまう心配が無い。
から確認することもできる。
また、ユーザに通知された掲示追加のメ
6.今後の課題
ールにリンクされるページでは、処理内容
本システムでは、掲示の閲覧画面で掲示
の軽減のため、新しく追加された記事のみ
の表示をユーザごとに管理できない。その
が閲覧できるようになっている。
ため、掲示をグループごとに分けているが
利用しているのはメールでの掲示の通知の
4.3.掲示の追加をユーザに伝達
ときのみとなっている。今後の改善点とし
前項でも触れたが、管理者は掲示の追加
てユーザごとに処理を分け、指定したグル
の際に、ユーザにメールで掲示を通知する
ープの掲示のみを表示するなどの機能を追
ことができる。
加することが求められる。
また、処理部分とサーバなどの設定部分
を分けることで、ほかのシステムに容易に
移行できるようにすれば、より汎用性の高
いシステムにすることができると考える。
加えて、本システムは学生向けのサービ
ス提供を目的としているので、メールの発
信が授業の時間帯と重なってしまわないよ
うな配慮が必要である。
図3.通知メール画面
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・製作・講読 要旨
2-I5
D05023
1.
小林
スピードキューブの測定・集計ソフトウェアの開発
昭夫
背景
近年、脳力トレーニングなどの影響を受け、
指導教員:中尾
剛
号の面を正面に向け、時計回りに回す。また D’
など、ダッシュがつく場合は反時計回りに回す。
ルービックキューブの早解き(スピードキュー
ブ)が再ブームになっているが、測定した結果
4.
本システムについて
を毎回書き出すのは煩わしい。
4.1
製作環境
本研究で使用した環境を以下に記す。
2.
目的
本研究では、スピードキューブで測定した結
OS:Microsoft Windows Vista
Web サーバ:Apache 2.2.6
果や、その集計の煩わしさを解消し、結果の推
データベース:MySQL 5.0.27
移をグラフなどで視覚化し、見やすくすること
スクリプト言語:PHP 5.1.6 JavaScript
を目的とした。
4.2
3.
ルービックキューブの概要
3.1 スピードキューブについて
ソフトウェアの流れ
本ソフトウェアのフローチャートを図 1 に
記す。
スピードキューブとは、バラバラにくずした
①
開始
キューブをいかに早く元に戻せるか、という競
技である。しかし、一度測定しただけでは実力
No
と結果に誤差が生じるため、その誤差を修正す
ID・回数入力画面
測定回数分
るために、5 回または 12 回測定する。そして
表示
測定した?
その結果から、一番早いタイムと一番遅いタイ
ムを引き、平均値をとる。出た値が、記録とな
る。
Yes
ID・回数
入力・選択
キューブには、3×3×3 や 4×4×4 などが
あり、スピードキューブの種目にも、スタンダ
ードや目隠しなどがあるが、本研究では 3×3
×3 のスタンダードを基準とした。
3.2 回転記号
回転記号とは、ルービックキューブの手順を
集計結果
表示
スクランブル
・測定画面
表示
終了
スクランブル
・測定
終了
記述するときに使用される記号である。この記
号を用いると、手順を簡潔に書き記すことがで
測定結果
きる。各面の回転を表す記号として、
表示
B=Back(後面)・D=Down(下面)・F=Front(前
面)・L=Left(左面)・R=Right(右面)・U=Up(上
面)の 6 文字が使用される。回し方は、回転記
①
図1
本ソフトウェアのフローチャート
4.3 本ソフトウェアの利用方法
PC より、本ソフトウェアに Web ブラウザ
からアクセスする。ユーザ ID を入力し、測定
回数を選択した後、送信ボタンを押す。
次に、選択した測定回数分測定していなけれ
ば測定画面に戻って測定する。
測定回数分測定していれば、計測終了と表示
され、集計結果ボタンが表示されるのでボタン
を押す。
すると、今回測定したタイムが ID、タイム、
測定回数、測定時間と一緒にデータベースより
引き出され、表示される。その下には今回の記
録として、測定したタイムより最大最小を引い
た平均値を表示し、データベースへ書き込む。
図2
ID 入力・回数選択画面
更にその下には、これまでの結果がデータベ
ースより呼び出され、グラフで表示される。
回転記号が表示されるので、表示された記号
通りにキューブをスクランブルする。この回転
記号のパターンは、乱数を発生させ不適切な組
み合わせ(LL’など)を表示させないようにした。
準備ができたら、Enter を押して測定を開始す
る。
図5
図3
回転記号・タイマー画面
5.
集計グラフ
まとめ
本ソフトウェアを用いることにより、スピー
キューブを元に戻せたら、再度 Enter を押
ドキューブの測定、集計、推移の表示がまとめ
してタイマーを止める。すると、タイマーのボ
てできるので、手書きや手入力の煩わしさから
タンが消えるので、すぐ下にある結果送信ボタ
解消された。
ンを押し、結果を送信する。
結果を送信すると、自分のユーザ ID と結果
が表示され、ユーザ ID、タイム、測定回数、
日付がデータベースへ書き込まれる。
6.
今後の課題
GUI を強化し、より見やすく使いやすい操
作画面やグラフなどにする。
測定種目を 3×3×3 のスタンダードだけで
なく、2×2×2 や 4×4×4、目隠しや片手など
の種目にも対応できるようにしたい。
図4
測定結果・測定終了画面
2008 年度電子情報学科卒業研究・制作・講読要旨
2-I6 モーションキャプチャデータファイルの解析及び活用
D05025 齋藤 弘行,D05030 四條 大紀,D05036 關口 武則
指導教員:中尾 剛
ランスフォーム行列を合成するための情報で
ある。つまり、回転主軸となる軸の種類と数、
回転の合成順序が記述される。なお、ルートノ
ードには 3 次元位置の自由度も与えることが
できる。HIERARCHY 部で利用するキーワードは
z HIERARCHY
スケルトン階層構造の定義の開始を宣言
z JOINT (関節ノード)
OFFSET と CHANNELS(回転のみ)を要素に
持つ
必ず 1 つ以上の JOINT、End を子ノードに
持つ
z ROOT (ルートノード)
階層構造の唯一の始点となる特殊な
2. 目的
JOINT
この研究では、MC から取得できるデータフ
OFFSET、CHANNELS (位置と回転)を要素に
ァイルの BVH ファイルをどのようなファイル
持つ
か解析し、どのような活用ができるかを考える。
必ず 1 つ以上の JOINT もしくは End を子ノ
そして、それを実現できるソフトウェアを開発
ードに持つ
することを目的とする。
z End (エフェクタ)
階層構造の末端ノードとなる特殊な
3. モーションキャプチャについて
JOINT
MC はカメラ撮影された人や物体の動きをコ
OFFSET のみを要素に持つ
ンピュータに取り込み、映画などのコンピュー
子ノードは持たない
タアニメーションなどにおけるキャラクター
z OFFSET (関節オフセットベクトル)
の人間らしい動きの再現に利用される。
親ノードから関節ノードへの 3 次元オフ
セット成分
4. 解析
ルートノードの場合は、ワールド座標系に
4.1. BVH ファイルについて
おける初期位置
BVH ファイル形式とは、Biovision 社が提唱
X-Y-Z の順序で記述
した MC データファイルフォーマットである。
z CHANNELS (関節自由度)
BVH ファイルの特徴は、
関節自由度数に続き、位置の自由度
z テキスト形式での記述
(Xposition、Yposition、Zposition)、回
z 座標系は右手系、XYZ 各軸の扱い(どの軸
転 の 自 由 度 (Xrotation 、 Yrotation 、
が鉛直方向に対応するか等)は任意
Zrotation)を、ルートノードから末端に向
z 関節ノードに関する情報を記述
かう順序に定義する
z 関節回転はオイラー角形式で記述
z 回転角度の単位は Degree(度数表記)
4.3. MOTION 部
z キャラクタのスケルトン階層構造を記述
MOTION 部には、HIERARCHY 部で定義された
する HIERARCHY 部と、動作データを記述す
関節自由度に対応した、ルート位置と関節回
る MOTION 部の 2 つから構成
転角の時系列情報を記述する。MOTION 部で
4.2. HIERARGHY 部
利用するキーワードは
キーワードで始まる部分では、スケルトンの
z MOTION
構造を定義する。関節の初期オフセット(ボー
モーションデータ部の記述開始を宣言
ンの長さと初期方向)、関節の親子接続関係、
z Frames: N
そして関節自由度の情報を記述する。BVH ファ
総フレーム数(時間長)N のモーションデ
イルにおける関節自由度とは、オイラー角形式
ータを記述すると宣言
で記述された回転情報から、関節回転を表すト
1. はじめに
MC(モーションキャプチャ)を使って取得し
たデータは全体的な動きを見たり、それを基に
したアニメーションを作成したりできる。しか
し、肘や膝の動きといった部分的な動きをデー
タとして取り出せない。できたとしても非常に
高価なソフトが必要であり、個人が扱うには現
実的ではない。部分的なデータを取り出せれば、
様々なスポーツのフォームの肘や膝の動きと
いった大事な動きをデータ化できる。それをス
ポーツの教材などに活かせるのではないかと
考えた。
z
Frame Time: SPF
フレーム当たりの時間長を記述
(seconds/sec)
4.4. オイラー角
BVH ファイルのルートノード以外の座標は、
オイラー角形式の回転行列合成で求められる。
オイラー角は基準座標系 X,Y,Z 軸それぞれの
周りの回転角度θxθyθz によって、3D の回転
を表現する形式である。これらのパラメータか
ら回転行列 Rx(θx),Ry(θy),Rz(θz) を計算
し,それらの合成によって回転行列を作成する。
ただし,乗算の順序によって合成結果は変わる
のでθxθyθz の並び順が異なるオイラー角
は,異なる回転を示すことに注意する必要があ
る。本研究で使用した BVH ファイルは Z-X-Y
の順で記述されていた。
5. 製作環境
次に製作環境を示す。
OS:Microsoft Windows XP SP2
言語:Visual Studio 6.0
使用ソフト: Toy Studio
C-Graph 3D
6. 活用方法
モーションデータの動きを、座標に置き換え
数値化したいと考え、BVH ファイルから座標デ
ータを抜き出すプログラムの作成を試した。図
1 に示したプログラムに BVH ファイルをドラッ
グ&ドロップをすると、このプログラムがある
ディレクトリに座標データだけを抜き出した
CSV ファイルを作成することができる。本研究
で作成したプログラムでは、基準点の座標のみ
抜き出すことができるプログラムを作成した。
図 2 にこのシステムの流れを示す。
Toy Studio という BVH ファイルのモーショ
ンを再生できるソフトで動きを確認する。右図
のプログラムで作成した CSV ファイルを
C-Graph 3D とい
う 3D グラフ作成
ソフトに読み込
ませ、その BVH
ファイルに記録
されているうご
きをグラフ化し
て上記の Toy
Studio との動き
を比較しグラフ
が動きと相違な
いことを確認し
図 1. フォーム
た。
開始
BVH ファイル
を D&D
“Frame”を
探す
次の行へ
No
“Frame”
を発見
Yes
2 行先へ
その行の左 3 つ
の値を抜き出す
次の行へ
Yes
次の行
がある
No
CVS ファイルに
出力
終了
図 2. システムの流れ
7. まとめと課題
今回の研究では BVH ファイルの解析はほ
ぼできた。活用の方面では BVH ファイルの座
標データを抜き出しグラフ化をしてみるこ
とを考え、基準点だけではあるが座標を取り
出すシステムを作りグラフ化に成功した。
今後の課題は、オイラー角での座標算出の
理論は大体わかったが、検証に至らなかった
ので検証をして基準点以外の座標を算出で
きるようにする。またその計算式を上記のプ
ログラムに組み込み、基準点以外の座標も取
り出せるようにする。
1
2008 年度
電子情報学科
2-I7
D05037
高崎
卒業研究・製作・講読
要旨
福島県における教科「情報」の実施状況調査
潤平
1.はじめに
指導教員:中尾
表 1 学生アンケートの回答者数
2003 年度より、高等学校において教科「情報」
年
度
剛
(単位:人)
’06
’07
’08
455
535
467
-----
75
-----
が実施されている。しかし、福島県では「情報」
本
のみで教員採用はほとんど実施されておらず、現
東日本国際大学経済学部
在は研修などにより免許を付与された他教科を
いわきコンピュータカレッジ
63
45
48
主とする教員が担当している場合が多い。その為、
磐城共立高等看護学校
29
40
39
537
695
554
学
情報教育の3つの観点をバランスよく身につけ
合
計
させる教科「情報」の目標が達成できていないと
懸念されている。また、「情報」を入試科目とし
表 2 教員アンケートの回答者数
てない大学が大半を占めているため、履修漏れな
年
ども社会問題になった。さらに、新課程による高
校卒業者が、高等教育機関への入学をするように
なり、高等教育機関での情報教育の見直しが必要
度
回答数
学校数
’06 (7月)
65 人
48 校
’07 (6月)
48 人
39 校
’08 (9月)
62 人
25 校
になってきた。そこで、2006 年度より福島県の
教科「情報」の実施状況と、学生がどのような授
600
業を受けてきたのかを調査する為、福島県内の高
500
等学校情報科教員、いわき市内の高等教育機関の
入学生に対して、アンケート調査を実施してきた。
本発表では、その結果から、2006 年度から 2008
年度の福島県における教科「情報」の実施状況の
変化を発表する。
座学
座学と実習
実習
400
300
200
100
0
06
07
08
06
ワープロ
07
08
06
表計算
07
08
プレゼン
06
07
08
情報倫理
06
07
08
PC仕組み
図 1 各学習項目の学習状況(学生)
2.アンケート調査の概要
理解した
どちらでもない
理解できない
100%
学生アンケートの回答数、実施学校名を表1、
90%
教員アンケートの回答数、学校数を表2に示す。
70%
80%
60%
50%
40%
3.アンケート調査の結果
30%
20%
これから示す図の学習項目は、情報教育の3つ
10%
0%
の観点をもとに、「ワープロ」「表計算」
「プレゼ
ン」
「情報倫理」
「PC 仕組」の5つで示す。学生
アンケートの結果から、各学習項目の学習状況を
図1に示す。各学習項目の理解状況を図2に示す。
06 07
08 06 07
ワープロ
08 06
表計算
07 08 06
プレゼン
07 08
情報倫理
06 07 08
PC仕組み
図 2 各学習項目の理解状況
続いて、教員アンケートの結果から、免許の取
得方法を図3に示す。そして、各学習項目の学習
状況に対して調査を教員に行った結果を図4に
示す。学生と教員の教科「情報」の必要性につい
が達成できていないのではないかと考える。
学生の各学習項目の理解状況は3年間を通し
てみると、「情報倫理」「PC の仕組み」について
て図5に示す。
は「理解できない」が減少していることがわかる。
その他
3%
しかし、全体的に「理解した」と評価した学生も減
臨時免許
12%
っており、「どちらでもない」という評価が増えた。
大学での
取得
30%
これは、学生個人の主観であるので、どこまでが
「理解した」に入るのか曖昧になったためである
研修によ
る取得
55%
と考える。
図 3 免許の取得方法(2008 年度)
60
座学
座学と実習
実習
50
5.まとめ
調査結果より、昨年、一昨年と同様に「ワープ
ロ」「表計算」
「プレゼンテーション」の実習の割
40
合が多いことや、学生の理解度などは3年間を通
30
20
して高いことがわかった。これに対し、「情報倫
10
理」などの専門性が高い単元に関しては、「理解
できない」と回答した割合は減少してはいるが、
0
06 07 08 06 07 08 06
07 08 06 07 08 06 07 08
PC仕組み
「どちらでもない」と回答した割合が増加してい
図 4 各学習項目の学習状況(教員)
る傾向が見られた。このことから、情報科教員に
ワープロ
必要が
ない
6%
表計算
無回答
7%
プレゼン
情報倫理
対して、専門的な知識や、スキルを高め、教科「情
無回答
9%
報」を専門とする教員を増やしていくことが必要
必要で
ない
20%
必要
87%
であると考える。また、免許更新講習を気に「情
必要が
ある
71%
図 5 教科「情報」の必要性
4.調査結果の考察
学生の各学習項目の学習状況の結果をみると、
報」の専門課程を持つ大学が、情報科教員を対象
に研修会などを実施し、教科に対する苦手意識を
取り除くことが出来ると考える。
6.今後の課題
これからも高等学校や、大学における情報教育
「ワープロ」
「表計算」
「プレゼンテーション」な
のあり方についてまとめて行きたいと考えてい
どのソフトウェアの利用方法を中心とした授業
る。また、教員や大学、専門学校などの入学生を
が3年間を通して見ても多い。そして、「コンピ
対象としたアンケートを引き続き実施していき
ュータの仕組み」などの専門的な知識を必要とす
たいと考えている。また、出身地別などにまとめ、
る学習項目の学習状況はいずれも少ない。また、
純粋な県別でのデータを取りたいと考えている。
この傾向は3年間特に変化は見られなかった。こ
れは、多くの高等学校において情報を専門として
いる教員が少ない。そのため、ソフトの使用方法
7.最後に
アンケート調査へ協力いただいた学生の方々、
を中心とした授業が行われ、専門的な分野をあま
御多忙の中、ご協力していただいた福島県内の高
り行わないため、情報教育の3つの観点をバラン
等学校情報科教員の皆様にお礼を申し上げます。
スよく身につけさせると言う教科「情報」の目標
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・制作・講読 要旨
2-I8 ネットワーク帯域監視システム
D05043 栃窪 康行
1.はじめに
Windows の普及により、知識の浅いユーザーで
もネットワークを利用できるようになった。これに伴
い、内外の要因によるネットワークの不正利用の
問題が懸念される。
内的要因としては、ファイル共有等による大容量
かつ長時間の帯域占有が考えられる。
外的要因としては、スパイウェアなどにより外部
に情報が送信されてしまう問題がある。
また、単にネットワークの1秒あたりの転送量及び
合計の転送量を把握することは多くの面で有用と
考えている。
2.目的
本システムは、グラフによるリアルタイムでのネッ
トワーク利用状況の表示や設定した条件で警告を
行うことにより、ネットワークの不正利用を報せるこ
とを目的とする。
3.本システムの概要
3.1 機能
本システムを動作させている環境のネットワーク
を監視し、リアルタイムで情報を表示する。
送信・受信の1秒あたりの転送量と、本システム
を動作させてからの合計転送量を文字列で表示
する。また、そのデータを元に1秒あたりの転送量
をリアルタイムにグラフで表示する。
設定した条件が満たされるとメッセージボックスを
表示してユーザーに警告を発し、また同時に E メ
ールにて管理者にネットワークの不正利用を報せ
る。
3.2 開発環境
本システムの開発環境を次に示す。
使用 OS
: Microsoft WindowsXP sp1
使用ソフト : Microsoft Visual C++ 6.0
言語等
: C 言語(WIN32API 使用)
3.3 使用技術
転送量の取得には、比較的容易に実装でき、互
換性の高い、パフォーマンスモニタの API 群を使
用した。
E メールの送信には、Windows 上で TCP/IP 等
の機能を実現するために用意された Winsock を
用いた。
指導教員
中尾 剛
4.本システムの動作手順
コンボボックスから監視対象のインターフェイスを
選択する。
計測開始ボタンを押す(図1)。
図1 ネットワークインターフェイスカードの選択
計測開始ボタンを押したときにダイアログボック
ス
が立ち上がる。
送信・受信それぞれ個別に警告を発する条件を
入力する。チェックボックスをチェックした条件が有
効になる。指定した容量を超えてから指定した秒
数が経過した際に警告を発する(図2)。
警告メールを送信する宛先の E メールアドレス
を記入する。
同じく送信先 SMTP サーバーを記入する。
OK ボタンを押して設定を終了すると自動的に
動作が開始される。
図2 アラート条件設定ダイアログ
5.実行結果
5.1 計測
動作開始後に指定したインターフェイスが通信を
行うと上部にバイト単位で通信量が表示される。そ
れぞれ1秒あたりの通信量と計測を開始してから
の通信量がある。
また、その変化を視覚的にとらえるために1秒あ
たりの通信量をグラフで表示する。縦軸が容量で、
単位はメガバイト毎秒である。インターネット利用を
主な対象としているので、現在最も高速な光回線
での理論上の最高速度である 100Mbps をバイト
換算した値を上限としている。左に最新情報を描
画し、右にスクロールする。受信を赤色、送信を青
色で描画している(図3)。
図5 警告メール本文
図3 計測中の画面
5.2 警告動作
設定した条件が満たされると、それを報せるメッ
セージボックスが表示される。送信か受信のどちら
の条件が満たされたかわかるようになっている。ま
た、E メールを送信する旨も表示される(図4)。
図4 警告メッセージ
その後で設定したメールアドレスに警告メールを
送信する(図5)。こちらも送信か受信のどちらかが
判別でき、設定した転送量および経過時間の条
件を本文に反映させる仕組みになっている。
なお、通信が瞬間的に途切れたり、通信量が設
定値よりも低下したときの対策として、3秒間は条
件から外れても時間のカウントを止めないような仕
組みを設けている。
6.まとめ
ネットワークのモニタリングの機能としては、充分
な精度で計測することができた。また、それをリア
ルタイムにスクロールするグラフを用いることによっ
て視覚的に変化をとらえられる機能を実装できた。
更に転送量の合計を記録することによって、本シ
ステムを稼働させてからのネットワーク使用量を管
理するのに有用である。
監視の機能としては、画面上に警告のメッセージ
ボックスを表示することにより、ユーザーが自発的
にネットワークの使用を抑制、または中止すること
を促す機能を実装できた。また、同時に管理者に
E メールで警告を送信することにより、管理者がネ
ットワークの使用状況を把握でき、種々の対応を
する上で重要な情報を得られる機能を持たせるこ
とができた。
7.今後の課題
警告の機能までは実装できたが、それによって
必ずしもユーザーが指示に従うとは限らない点が
問題である。これは IP を無効にするという技術で
ネットワークの使用を遮断するという技術で克服可
能である。従って、これを実装することが最大の課
題と考える。
ユーザーが使用している PC 上で実行している
ので、本システムを終了されてしまう恐れがある。
終了処理をフックして暗号化したパスワードを入力
しないと終了されない等の対策を行わないとこの
用途としての有用性は低い。
警告メッセージおよび警告メールの本文は現在
のところ固定されており、使用者が変更することは
できない。これを変更することによって、どのような
方針で本システムを稼働させているかということを
示す点で必要である。
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・制作・講読 要旨
2-I9 データベースを用いたメール連絡システム
D05054 堀井芳則
指導教員 中尾
1.背景
剛
図1は、本システムの構成図を簡略化して表
現在、中尾研究室ではメールで連絡する際に
した図である。
メールサーバの aliases を使って一斉にメール
本システムでは、ユーザー情報の管理、メー
を送っている。しかし、研究生同士が連絡を取
ル送信をするサーバコンピュータと利用者の
るとき、互いにメールアドレスを知らないこと
携帯電話から構成される。利用者はユーザー認
がある。また、人によってはメールアドレスを
証行い、送信フォームからメールを送信するこ
公開したくない人もいる。
とができる。
そこでメールアドレスを知らなくても互い
にメールでやりとりできるシステムがあれば、
詳しいシステムの内容は「5.システムの流
れ」に記す。
連絡が即座に取れると考えた。
これにより研究生同士での連絡が簡単に取
れるようになり、さらに互いの親睦を深めるこ
とができるようになる。
3.2
個体識別番号
今回の研究では、利用者を認証に携帯電話の
個体識別番号を用いている。
個体識別番号とは端末固有情報(契約者固有
ID)と呼ばれる。主に携帯電話の製造番号を
2.目的
本システムでは、メールアドレスを知らない
特定する「携帯電話固有の識別番号」である。
場合でも氏名を選択するだけでメールを送信
できるようにする。また、本文の最後に返信用
の URL と送信者の氏名を添付してメールでの
3.3
製作環境
次に本システムの製作環境を下記に記す。
OS:
fedora 5
Web サーバ:
Apache 2.2.2.-1-3
3.システム概要
データベース:
MySQL 5.1.6
3.1
スクリプト言語:
PHP 5.1.6
送受信をできるようにするのが目的である。
システムの構成
本システムの構成図を図1として記す。
4.テーブル構成
サーバ
(Apache)
個体識別による
ユーザー認証
本システムで使用したテーブルの構成を記
SQL 文
MySQL
結果送信
PHP
認証結果
送信フォーム
【携帯電話】
【サーバ】
図1.システム構成図
す。
テーブル名:
DATE01
DATE_NUMBER:
学籍番号
DATE_NAME:
氏名
DATE_ADDRESS:
メールアドレス
DATE_SELF:
個体識別番号
5.システムの流れ
知らせることができる(メール作成を行う送信
本システムの流れを図2として記す。
フォームを図4に記す)
。
開始
送信フォーム
認証フォーム
送信完了
登録フォーム
終了
個体識別番号
データベースに登録
Y
されているか
図2.システムフローチャート
図4.送信フォーム
携帯電話から図3に記すログインページに
アクセスし[ログイン]のボタンを押す。ログイ
ン時には携帯電話の個体識別番号によってロ
グインするので、誰かになりすますということ
は不可能である。
6.まとめ
個体識別番号によってワンクリックでユー
ザーを特定することができた。それにより、メ
ールを送信する際、誰が送信したメールなのか
を簡単に特定できるになった。また、データベ
ースを使用することにより大量のデータを一
括管理することができメールアドレス、個体識
別番号の管理に役立った。
7.今後の課題
図3.ログインページ
誰がメールフォームを利用したのか履歴を
残せるようにする(悪用された際、人物特定の
携帯電話から送られる個体識別番号によっ
ため)。
て誰がログインしてきたかをデータベースか
携帯キャリアを振り分けるソースコードの
ら検索し、一致したユーザーの名前を件名に挿
短縮をする(docomo と Softbank では個体識
入する。一致しなかった場合はエラーメッセー
別番号を取得する変数が同じなので、この2つ
ジと登録フォームの URL を出力する。
を同じプログラムにできれば短縮をすること
次に、本文を入力し送信ボタンを押して送信
する。
このときにデータベースから誰が送信した
かを特定し、本文の最後に送信者の名前を付け
加える。これにより誰から来たメールなのかを
ができる)。
PC からでも利用できるようにする(現段階
では PC には個体識別番号が無いために誰が
ログインしたのか特定できないため)。
2008 年度
電子情報学科 卒業研究・製作・購読 要旨
2-I10 OpenPNE を用いた SNS サイトの構築
D05063 山本 翔
指導教員:中尾
剛
恐れがあるため、Web サーバー間の通信内容
1.背景
近年、SNS(ソーシャルネットワーングサ
を暗号化する。ここでは、Web サーバーに
ービス)と呼ばれるコミュニティサイトの
mod_ssl を導入して、URL を http://~では
利用者が急増しており、代表的なものとし
なく、https://~でアクセスすることによ
て MySpace(マイスペース)や mixi(ミクシ
って、Web サーバー間の通信内容を暗号化す
ィ)がある。SNS とは、ブログに色々と機能
るようにする事である。
を追加したものでコミュニティという集ま
りがある。そこに参加することで、自分と
同じ嗜好の人と交流することができるので
ある。しかし、最近になり mixi を利用する
者のマナーが問題視され始めてきた。個人
情報の漏洩、他人に対する誹謗中傷、犯罪
自慢、出会い系サイト業者の混入、挙句の
果てには先日の個人による、コミュニティ
乗っ取りなど様々である。その状況を危惧
した人達はコミュニティごとにソーシャル
図1.システム構成図
ネットワーキングサイトを立ち上げるよう
・SSL 通信の携帯電話における問題
になってきている。
本システムでは、新規登録の際に SSL 通
信が行われる。その際、送られてきたサー
2.目的
バー証明書が、認証局(公式のサイト)で
本研究では、学内外でも研究室のSNS
発行されたものでない場合、正当であるか
に接続し、交流を深める研究室オリジナル
どうかの判断ができないため警告画面が表
の安全なコミュニティシステムを開発・構
示される。Docomo と softbank の場合は「安
築する。また、現在研究室に存在するSN
全性の確認ができません。接続しますか?」
Sサイトは携帯電話からの接続は出来ない
と警告画面が表示され「はい」か「いいえ」
ので接続できるようにする。
のどちらかを選択できる。
「はい」を選ぶと
ページは表示されるが新規登録画面ではな
3.システムの概要
くログイン画面へ強制的に移される。また、
3.1
au は「このサイトは安全でない可能性があ
システムの構成
本システムの構成を図 1 に示す。図1.
るため接続できません。(発行者エラー)」
のブラウザと web サーバー間の矢印間は SSL
と表示され、
通信で行っている。
そのまま切断されてしまう。
・SSL 通信とは
解決策としては、以下の 3 つが上げられる。
ユーザ名やパスワード等の機密情報を
Web ブラウザから入力する場合、盗聴される
①携帯電話専用の、SSL 通信を使用しないペ
ージを作成する。
②証明書の発行会社に申請し、自己証明が
に説明する。
可能で有効な証明書を作成する。
(費用が発
・Skype の呼び出し機能について
プロフィール変更(図3.参照)または、
生する)
③携帯電話側で警告を無視し、強行突破す
新規登録の際に、SkypeID(Skype で新規ア
るようにする。(au はこれができない)
カウント作成をする)入力する事により、
よって以上の中の①の方法を行うことにし
skype の呼び出し(図4.参照)が可能にな
た。
り、マイフレンドとチャットや通話が可能
・ OpenPNE の使用
になる。
SNSサイトの立ち上げに使用した。
4.開発環境
本システムの開発環境を以下に示す。
OS:Fedra9
サーバー:Apche2.2.9
使用言語:PHP5.2.6 HTML
使用データベース:MySQL5.0.51
図3.設定変更画面
データーベース管理:phpMyadmin
OpenPNE 2.10.3
5.システムの流れ
本システムの流れを説明する。
①サーバーのトップページに接続する。ロ
グインフォームに e-mail アドレス、パスワ
ードを入力しログインする。
図 4.Skype の呼び出し
②新規登録の際には、管理者にメールを送
信してもらい、新規登録ページに同意をし
て、新規登録フォームにてパスワードなど
6.結論
SSL 通信問題は残るものの、携帯電話から
を入力して登録する。
の接続をできるようにした。これにより手
③ログインするとポップアップで起動する
軽にどこでも接続できるようなった。また
と SNS ウィンドウが開かれる。
(図2.参照)
Skype 呼び出し機能の導入に成功し、マイフ
レンドとのチャットや通話を実現させ交流
しやすい環境を作成した。
7.今後の課題
Skype ではなく、使いやすく、主流になっ
ている msn のメッセンジャーの呼び出し機
能追加の予定である。また、携帯電話固体
図2.SNS ウィンドウ
次に Skype の呼び出し機能について簡単
識別番号を用いた管理システムの導入する
予定である。
2008 年度 電子情報学科 卒業研究・制作・講読 要旨
2-I11 RFIDによる非接触認証技術について
D05067 渡辺 佳世
指導教員:中尾 剛
1.はじめに
RFID
と
タに近づけることで、リーダ/ライタのアン
は
、
[Radio
Frequency
テナから発生している電磁波をタグ側のア
Identification]の略で、1980 年頃に電子的
ンテナで受け取り、IC の動作に必要な電圧
なメモリを非接触で更新する技術として、欧
に変換することで、電源が供給され情報のや
米で始まった比較的古い技術である。流通業
りとりが出来る。
界では、バーコードに代わる商品識別・管理
技術として研究が進められてきた。
3.2 「IC タグ」、「リーダ/ライタ」の種類
図 2 に「IC タグ」を示す。
2.目的
現在、この技術は流通業界に限らず、社会
のIT化・自動化を進めていく上での技術と
しても期待されている。そこで、本研究では
RFID システムの概要をはじめ、
・ バーコードとの比較
・ 比較により分かるメリット、デメリット
図 2.IC タグの多様な種類
IC タグは、メモリとして機能する IC チ
・ 利用例
ップ部と通信内容のエンコード・デコード等
・ 問題点
を行う制御部、IC チップに電源を供給する
等について理解する。
と共に情報の送受信用のアンテナとして機
そして、それらを理解した上で今後の課題
等を考え、まとめとする。
能するアンテナ部から構成される。電源はア
ンテナを通じて供給されるため、IC タグ側
に電池等は必要ない。
3.RFID システムとは
次に、図 3 に「リーダ/ライタ」を示す。
3.1 基本的な仕組み
図 1 に、RFID システムの基本的な仕組み
を示す。
図 3. 「リーダ/ライタ」の多様な種類
リーダ/ライタは、IC タグに対して電源を
供給すると共に、情報の送受信を行うアンテ
ナ部分と、通信内容のエンコード・デコード
図 1.RFID システムの仕組み
電波を発する小型アンテナと、書き込み可
や上位システムとの通信を行う制御部から
構成される。
能な IC チップを埋め込んだ「IC タグ」と、
これらはそれぞれ、目的に応じて様々な形
タグ上の情報を読み書きする「リーダ/ライ
状のものが存在する。5 章で利用例を述べる。
タ」とで構成される。IC タグをリーダ/ライ
…サービスと省力化の両方が実現
4.バーコードとの比較
ユーザは、自分で 10 冊くらいま
表 1 に、バーコードとの比較を簡単に示す。
方式
RFID
バーコード
交信周波数(最大値)
2.45GHz
LED レーザ
交信距離(最大値)
~5m
~1m
データの書き換え
◎
×
データ量(バイト)
~4k
~20
耐光ノイズ性
◎
△
耐汚れ・耐水性・耐
○
×
で一括読み取りして貸し借りが
できる
油性
図書館側は、ユーザの勝手な持ち
出しを管理でき、棚卸時間を大幅
に短縮できる
6.問題点
第一に、コストの問題がある。例えば、ラ
ベルタイプのものでも1つ 10~20 円になっ
遮断物の影響
○
×
てしまう。そして、このシステムには欠かせ
価格
△
◎
ない「電波」「電磁波」の持つ限界を超えない
表 1.RFID とバーコードの比較
範囲の活用も重要となってくる。人体の防護、
RFID の《メリット》
医療電子機器への影響、規格などがある為で
・読み取り範囲が拡大
ある。また、RFID は見えない特性を持つこ
・データの書き換え可能による環境負荷の削
とから、読取ミスなどのトラブルが発生した
時に原因の特定が難しく、対処方法を確立す
減
・データ量の削減⇒質の向上
る必要がある。さらに、国によって周波数が
・透過性、耐汚れ等に優れている⇒効率化
異なってくる為、普及に時間がかかる事にな
《デメリット》
る。次に、違った観点から考える。外国では
・コストがかかる
動物(ペットや家畜等)の体内に IC チップを
・電波、電磁波による影響の心配
埋め込み、輸送や追跡に利用したりして識別
5.利用例
をする所が多く存在する。そういった生物に
ここでは、いろいろな場面で使われている
例をいくつか挙げていく。
おける識別・管理等は、どこまでが許される
のかが問題である。
・JR 東日本の Suica(運賃の自動精算)
・回転寿司、食堂の精算システム
…迅速、正確な計算
・リネン管理
…クリーニング回数の最適化、誤配
送の防止
・手ぶら旅行
…誤積み込み防止、セキュリティ面
の向上
・図書館の蔵書管理
7.まとめ
とても便利で期待度が高い反面、厳しい条
件や規格等が多く存在する事が分かった。ま
た、商品管理や物流管理のように人が介在す
るシステムである限り、文字やバーコードと
の共存が望ましいという事も分かった。
バーコードや磁気カードだけでは実現で
きない事を RFID が補い、高付加価値を理解
してもらうことも重要である。
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