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平成26年愛媛県若者のたばことアルコールの実態調査(結果概要)
平成26年愛媛県若者のたばことアルコールの実態調査(結果概要) 1.調査の目的 県民健康づくり運動を充実、発展させ、第2次県民健康づくり計画「えひめ健康づくり21」で目 指す、全ての県民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現を図るため、将 来の健康に関わる生活習慣が形成される若者世代の「喫煙」及び「飲酒」における健康課題を把握す るための調査を行う。 2.調査期間 平成26年1月~平成26年4月 3.調査対象 県内の大学・短期大学及び専修学校(以下大学等とする)に在籍する2~4年生。平成26年3月 末までの実施は2、3年生、4月実施は3、4年生が対象。 4.調査方法 自記式調査とし、県内の大学等に学生へのアンケート配布・回収を依頼。 5.調査項目 (1)基本項目 年齢、性別、出身地 (2)たばこに関する項目 小・中学校及び高校でのたばこに関する教育の有無、喫煙状況、家庭環境、たばこと関連する 病気等 (3)アルコール飲料(お酒)に関する項目 小・中学校及び高校での飲酒に関する教育の有無、飲酒状況、お酒の飲みすぎと関連する病気等 (4)健康づくり施策に関する項目 現在の健康状態、健康を保つために気を付けていること等 5.調査結果 総回答者数は4,086人で、年齢は16歳~59歳までの幅広い年齢層で構成されていたが、調 査目的の趣旨から、年齢が19歳~21歳までの回答者3,438人を抽出した。 (1)基本項目 【図1】 】年齢・性別 2,000 1,800 1,600 1,400 938 1,200 男 595 1,000 女 800 無回答 600 916 400 200 0 107 118 1 19歳 757 4 20歳 2 21歳 1 (2)たばこに関する項目 ◆喫煙状況 ・たばこを「吸っている」と回答した者の割合は男性は 18.7%、女性は 4.0%であった。 (図 2) ・現在たばこを吸っている者のうち禁煙したいと思っている者(チャンスがあれば禁煙したいと思う、 この1か月以内に禁煙する予定)の割合は、36.2%であった。 (図 3) 以上の結果から、喫煙者の約4割が禁煙したいと思っているため、禁煙支援を進めていく必要があ る。 【図2】 】喫煙状況 男 18.7 女 4.0 総計 2.6 68.5 7.6 3.6 89.6 3.6 11.0 0% 4.6 10% 5.5 79.5 20% 30% 吸っている 40% 吸っていたがやめた 50% 数回吸ったのみ 60% 70% 一度も吸ったことがない 80% 90% 100% 無回答 【図3】 】現在吸っている人の禁煙への関心 関心がない 6.1 4.8 関心はあるが、すぐに禁煙しようとは 考えていない 21.9 チャンスがあれば禁煙したいと思う 30.1 この1か月以内に禁煙する予定 37.1 無回答 (%) 2 ◆初めてたばこを吸った時期 ・初めてたばこを吸った時期について、一度も吸ったことがない者を含めた全体に対する割合は、小学 生以前は 1.4%、中学生は 4.6%、高校生は 3.6%、高校卒業後 20 歳までは 3.6%、20 歳になってから は 6.4%であった。(図 4) ・現在ばたこを吸っている者のうち 20 歳未満の時期に初めてたばこを吸った者の割合は、7割以上で あった。 (図 5) ・どの喫煙時期においても、吸い始めたきっかけは「好奇心から」の割合が高い傾向にあった。次いで、 小学生以前では「かっこいいから」、中学生以降では「友人・恋人に勧められて」と「周りが吸って いたから」の割合が高い傾向にあった。(図 6) ・初めてたばこを吸った時期が 20 歳未満の者は、20 歳になってから吸った者より、現在もたばこを吸 っている者の割合が高い傾向にあった。(図 7) 以上の結果から、小学生以前、中学生及び高校生の時期に初めてたばこを吸った者のうち、約6割 の者は現在もたばこを吸っているため、早い時期からの喫煙対策が重要である。 【図4】初めてたばこを吸った時期 1.4 3.6 4.6 3.6 小学生以前 6.4 中学生 高校生 高校卒業後20歳まで 20歳になってから 一度も吸ったことがない 79.9 無回答 (%) 【図5】 】現在たばこを吸っている者の初めてたばこを吸った時期 小学生以前 7.6 26.8 中学生 28.2 高校生 高校卒業後20歳まで 17.3 20歳になってから 20.1 (%) 3 【図6】 】喫煙時期ときっかけ 小学生以前 41.7 中学生 35.1 高校生 28.1 高校卒業後20歳まで 13.5 23.7 20歳になってから 5.6 13.0 9.9 20% 16.7 40% 5.2 21.5 7.5 29.5 50% 60% 70% 80% かっこいいから 大人の気分を味わいたくて 痩せると思ったから 家族に勧められて 友人・恋人に勧められて 先輩に勧められて 周りが吸っていたから 特に理由はない その他 無回答 5.2 7.5 7.8 好奇心から 5.6 6.1 24.0 15.5 30% 8.3 23.7 17.2 10.9 10% 5.6 16.7 5.2 12.9 25.6 0% 11.1 90% 6.2 100% 【図7】 】初めてたばこを吸った時期と喫煙 小学生以前 57.1 中学生 26.5 16.3 17.2 66.2 高校生 60.7 高校卒業後20歳まで 10% 20% 吸っている 23.8 23.8 13.7 45.2 0% 21.3 18.0 52.5 20歳になってから 16.6 30% 40% 50% 吸っていたがやめた 41.1 60% 70% 80% 90% 100% 数回吸ったのみ ◆たばこに関する教育と家庭環境 ・たばこに関する教育を受けた者は、受けたことがない又は受けたかどうか覚えていない者より、喫煙 率が低い傾向にあった。 (図 8) ・小・中学生及び高校生の時にたばこに関する教育を受けた者は、設問として掲げたたばこと関連する 病気すべてにおいて認知率が高く、高校生の時より小・中学生の時に受けた者の方が認知率が高い傾 向にあった。また、たばこに関する教育を受けたことがない又は受けたかどうか覚えていない者は、 胃潰瘍と糖尿病を除いて、認知率が低い傾向にあった。(図 9) ・家庭にたばこを吸う人がいる者は、いない者より喫煙率が高い傾向にあった。 (図 10) 4 以上の結果から、喫煙対策には、小学生からの早期の教育と家庭への働きかけが重要である。 【図8】 】たばこに関する教育と喫煙状況 たばこに関する教育と喫煙状況 受けたことがない 又は 受けたかどうか 覚えていない 17.9 高校生の時に受けた 3.9 11.1 5.4 小・中学生の時に受けた 10.2 3.3 小・中学生及び高校生の時に受けた 10.1 2.7 0% 72.1 4.7 78.2 6.3 79.9 4.5 10% 吸っている 5.8 82.3 20% 30% 吸っていたがやめた 40% 50% 数回吸ったのみ 60% 70% 一度も吸ったことがない 80% 90% 100% 無回答 【図9】 】たばこに関する教育とたばこに関連する病気の認知 たばこに関する教育とたばこに関連する病気の認知 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 受けたことがない 又は 受けたかどうか覚えていない 高校生の時に受けた 小・中学生の時に受けた 小・中学生及び高校生の時に受けた 【図10】 】家庭にたばこを吸う人の有無と喫煙 いる 14.7 以前はいたが、今はいない 4.5 10.9 以前からいない 4.4 0% 吸っている 3.4 5.9 74.5 6.0 79.1 4.2 89.1 10% 20% 30% 吸っていたがやめた 40% 50% 数回吸ったのみ 5 60% 70% 一度も吸ったことがない 80% 90% 無回答 100% (3)アルコール飲料(お酒)に関する項目 ◆飲酒状況 ・週5回以上飲酒する者の割合は男性は 4.4%、女性は 1.8%であった。(図 11) ・週5日以上飲酒する者のうち、1回の飲酒量が1合未満の者の割合は、男性は 31.9%、女性は 18.2% であった。また、2合以上の者の割合は、男性は 38.9%、女性は 48.5%であった。(図 12) 以上の結果から、週5日以上飲酒する者のうち、1回の飲酒量が適量を過ぎている者も多いため、 適正飲酒についての情報提供が必要である。 【図11】 】飲酒状況 男 4.4 女 1.8 総計 3.1 0% 17.6 36.6 23.7 38.3 12.3 32.9 37.5 14.8 10% 20% 週5日以上飲む 15.5 30% 週1~4日飲む 13.7 28.5 40% 50% 月2~3日飲む 60% 14.6 70% 年に数回飲む 80% 全く飲まない 90% 100% 無回答 【図12】 】週5日以上飲酒する者の1回の飲酒量 男 29.2 31.9 女 27.3 18.2 総計 27.6 0% 10% 38.9 28.6 20% 30% 1 1合未満 6.1 48.5 40% 41.9 50% 2 1~2合未満 6 60% 2合以上 70% 無回答 80% 90% 100% ◆飲み始めた時期 ・飲酒時期が早い者ほど、飲み始めたきっかけは「家族に勧められて」の割合が高い傾向にあった。 (図 13) ・飲み始めた時期が早い者ほど、飲酒頻度が高い者の割合が高い傾向にあった。 (図 14) ・飲み始めた時期が早い者ほど、1回の飲酒量が多い傾向にあった。 (図 15) 以上の結果から、飲み始めた時期が早い者ほど、飲酒頻度が高く、1回の飲酒量が多い傾向にあっ たため、早い時期からの飲酒対策が重要である。また、飲酒時期が早い者ほど、 「家族に勧められて」 飲酒している傾向にあったため、家庭への働きかけも大切である。 【図13】 】飲酒時期ときっかけ 小学生以前 23.1 6.2 中学生 4.6 2.5 30.1 高校生 22.5 高校卒業後20歳まで 2.5 20歳になってから 12.0 0% 2.7 5.4 10% 5.7 6.3 7.2 5.6 3.1 4.9 3.3 27.2 4.0 39.1 21.2 40% 5.5 36.8 26.8 30% 3.1 3.1 24.5 11.7 14.8 9.8 7.2 20% 20.0 7.7 5.5 14.1 7.9 1.8 15.3 30.8 50% 60% 70% 3.7 80% 好奇心から かっこいいから 大人の気分を味わいたくて 家族に勧められて 友人・恋人に勧められて 先輩に勧められて 周りが飲んでいたから 理由は特にない その他 無回答 90% 2.7 100% 【図14】 】飲み始めた時期と飲酒状況 小学生以前 20.0 中学生 20.0 28.2 8.6 高校生 5.4 高校卒業後20歳まで 2.4 20歳になってから 2.3 0% 43.1 44.8 20.5 18.4 29.9 44.2 18.3 47.7 15.5 10% 16.9 31.6 40.3 42.0 20% 週5日以上飲む 30% 40% 50% 週1~4日飲む 7 60% 月2~3日飲む 70% 年に数回飲む 80% 90% 100% 【図15】 】飲み始めた時期と飲酒量 小学生以前 30.8 中学生 18.5 22.7 12.3 7.7 33.1 高校生 27.4 30.1 20歳になってから 10% 1合未満 20% 1~2合未満 40% 2~3合未満 50% 60% 3~4合未満 3.9 10.1 70% 4~5合未満 7.4 7.4 29.0 30% 6.7 4.6 14.6 51.6 0% 10.4 9.5 16.6 39.2 12.3 11.7 13.5 33.5 高校卒業後20歳まで 16.9 80% 5合以上 4.2 5.1 90% 100% 無回答 ◆飲酒に関する教育 ・学校で飲酒に関する教育を受けた者は、受けたことがない又は受けたかどうか覚えていない者と比べ て、週5日以上飲む及び週1~4日飲む者の割合がやや低い傾向にあった。 (図 16) ・小・中学生及び高校生の時に飲酒に関する教育を受けた者は、設問として掲げた飲酒と関連する病気 すべてにおいて認知率が高く、高校生の時より小・中学生の時に受けた者の方が認知率が高い傾向に あった。また、飲酒に関する教育を受けたことがない又は受けたかどうか覚えていない者は、大腸が んと痛風を除いて、認知率が低い傾向にあった。 (図 17) 以上の結果から、飲酒対策には、小学生からの早期の教育が重要である。 【図16】 】飲酒に関する 飲酒に関する教育と飲酒状況 に関する教育と飲酒状況 受けたことがない 又は 受けたかどうか 覚えていない 5.2 高校生の時に受けた 2.3 小・中学生の時に受けた 2.9 小・中学生及び高校生の時に受けた 2.6 0% 週5日以上飲む 16.1 13.6 36.6 20% 週1~4日飲む 30% 14.3 15.1 31.2 40% 月2~3日飲む 8 13.6 27.4 39.3 14.3 16.7 30.3 39.3 15.7 10% 26.9 33.4 50% 60% 年に数回飲む 70% 全く飲まない 80% 90% 無回答 100% 【図17】 】飲酒に関する 飲酒に関する教育と飲酒に関連する病気の認知 に関する教育と飲酒に関連する病気の認知 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 受けたことがない 又は 受けたかどうか覚えていない 高校生の時に受けた 小・中学生の時に受けた 小・中学生及び高校生の時に受けた (4)健康づくり施策に関する項目 ・今の健康状態をよい又はややよいと感じている者の割合は、男性は 81.3%、女性は 85.6%であった。 (図 18) ・健康を保つために気を付けていることで、一番多い項目は「たばこを吸わない」、続いて「アルコー ルを飲みすぎないように心掛けている」、 「栄養のバランスや食生活に気を付けている」、 「良い休養、 睡眠をとるよう心掛けている」であった。 (図 19) ・健康を保つために気を付けている項目が多い者は、自分の健康状態がよいと思っている割合が高い傾 向にあった。(図 20) 以上の結果から、「たばこ吸わない」以外は、5割に満たないことと「気を付けていることはない」 を選択している者も1割いることから、自分の健康は自分でつくる意識啓発と情報提供が今後、より 必要である。 【図18】 】健康状態の自己評価 男 38.6 女 42.7 43.0 42.6 0% 10% 20% 30% 40% よい 50% ややよい 9 60% やや悪い 3.4 15.3 12.9 70% 悪い 80% 90% 1.5 100% 【図19】 】健康を保つために気を付けていること たばこを吸わない 61.9 アルコールを飲みすぎないように心掛けている 38.2 栄養のバランスや食生活に気を付けている 37.7 良い休養、睡眠をとるよう心掛けている 36.7 運動を生活に取り入れるよう心掛けている 28.1 受動喫煙を避けるように気を付けている 26.5 歯や口の健康に気を付けている 25.1 その他 0.8 気を付けていることはない 10.8 0 20 40 60 80 100 (%) 【図20】 】健康状態と健康に気を付けている項目数 0 36.8 1 37.4 17.7 39.5 2 40.5 37.0 3 17.0 48.8 4 42.8 5 43.4 6 11.6 43.4 12.5 44.3 11.5 61.2 7 31.8 60.0 8 7.0 35.8 75.0 10% 20% 30% 3.6 16.4 44.5 38.6 0% 8.1 2.1 2.1 25.0 40% よい 50% ややよい 10 60% やや悪い 70% 悪い 80% 90% 100%