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小学生・中学生・高校生のたばこ等についての調査

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小学生・中学生・高校生のたばこ等についての調査
結果の概要
1 小学生・中学生・高校生のたばこ等についての調査
児童・生徒の喫煙状況
◆ 今までに一口でも喫煙したことがある児童・生徒は減尐傾向にある。
◆ 初めてたばこを吸った時期として多かったのは、高校生男子では「中学生の時」、高校生女子
では「小学生の時」であった。
また、初めて吸った時期が「高校生の時」だった男子、「中学生の時」だった女子に、この1ヶ月1
日以上の喫煙者の割合が高かった。
◆ 「遊び(好奇心から)」でたばこを吸った高校生は、平成10年度・17年度調査よりも減尐した。
しかし、きっかけとしては、依然として「遊び(好奇心から)」が多く、次いで「友達のすすめ」「先輩
のすすめ」の順に多かった。
◆ この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生の1ヶ月間のたばこの入手方法(複数回答)として多い
のは、男子では「スーパー・コンビニで買った」、女子では「人からもらった」であった。また、数名
は自動販売機からも購入していた。
家族の喫煙状況
◆ 父親が喫煙していると回答した小中高校生の割合は、平成10年度・17年度調査と比べ減尐し
ているが、母親についてはほぼ横ばいもしくはやや増加傾向にあった。
中高生女子の喫煙については、特に母親の喫煙との関連が強く、母が喫煙している場合は、喫
煙していない場合に比べ、子どもが喫煙を経験する割合が高くなることが分かった。
「喫煙と健康」に関する学習
◆ たばこを吸うと身体に害があると思っている小中高校生は9割を占めていた。しかし、この1ヶ
月1日以上喫煙していた高校生では、身体への害について、あまり理解されていない傾向にあっ
た。
◆ 「喫煙と健康」について学習したことのある小学生は、平成17年度調査より減尐傾向にあっ
た。
◆ 未成年者の喫煙防止対策を学校教育ですすめるべきと思っている中高生は増加しており、学
校への期待が大きい。
喫煙意識
◆ 未成年者はたばこを吸ってはいけない(吸うべきではない)と思っている中高生は増加傾向に
あった。中学生では、たばこの害よりも法律上吸ってはいけないことを理由としてあげている生徒
の割合が高かった。
◆ 20歳になった時に「たばこは絶対吸っていない」と思っている小学生女子、中高生は平成10年
度・17年度調査と比べ、増加傾向にあった。
1
2 小学生・中学生の保護者に対するたばこについての調査
喫煙防止の取組
◆ 子どもがたばこを吸っているのを見た時に「注意してやめさせる」と回答した保護者は9割を占
めていた。
◆ 家庭における未成年者の喫煙防止対策として、「家庭でたばこの害について教え、子どもがた
ばこを吸わないようする」と考えている保護者の割合は高く、7割を占めていた。
◆ 学校における未成年者の喫煙防止対策として、「低学年からの禁煙教育」が必要と考えてい
る保護者の割合は高く、7割弱を占めていた。
◆ 地域における未成年者の喫煙防止対策として、「公共の場での禁煙・分煙の推進」が必要と
考えている保護者の割合は高く、7割を占めていた。
禁煙支援・受動喫煙防止に関する認知度
◆ 「禁煙を支援するグッズや禁煙外来」について知ってる保護者は7割。「健康増進法の受動喫
煙防止」について、内容も含め知っている保護者は2割弱であった。
2
1 小学生・中学生・高校生のたばこ等についての調査
(1)喫煙経験
今までに一口でも喫煙したことがある児童・生徒は減尐傾向
平成22年度調査では、今までに一口でもたばこを吸ったことがある者の割合は、小
学生では男子2.6%(19人)、女子1.2%(9人)、中学生では男子3.7%(26人)、女子
4.6%(29人)、高校生では男子13.3%(75人)、女子10.1%(55人)であり、学年があ
がるにつれ、その割合は増加している。
また、小学生、高校生では、男子の割合が高かったが、中学生では女子の割合が高
かった。
経年変化を見ると、平成10年度、平成17年度、平成22年度では調査ごとに半減して
いる。
今までに一口でも喫煙したことがある者の割合(男子)
小学生(5,6年生)
高校生(2年生)
%
70.0
中学生(2年生)
61.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
35.8
32.3
19.5
16.5
8.1
H10年度
13.3
3.7
2.6
H17年度
目標はゼロ!
H22年度
今までに一口でも喫煙したことがある者の割合(女子)
小学生(5,6年生)
高校生(2年生)
%
70.0
中学生(2年生)
60.0
50.0
37.0
40.0
30.0
23.1
19.9
8.7
10.0
20.0
10.0
10.1
4.6
1.2
3.7
0.0
H10年度
H17年度
○ 有効回答数
目標はゼロ!
H22年度
※今までに一口でも喫煙したことがある者:母数は有効回答数(下表参照)
H22年度
男子
参考(H10年度)
女子
男子
参考(H17年度)
女子
男子
女子
小学生(5,6年生)
732
727
692
691
642
672
中学生(2年生)
698
636
866
811
544
558
高校生(2年生)
564
546
698
527
601
574
※次ページ以降、母数が記載していないグラフは有効回答数(上表)を母数として割合を算出。
今までに一口でも喫煙したことがある者の割合(全国比較)
%
30.0
24.9
20.0
10.0
15.8
13.3
12.3
10.1
9.5
4.6
3.7
H22年度 県
0.0
中学生(2年生)
高校生(2年生)
中学生(2年生)
男子
高校生(2年生)
女子
3
この1ヶ月間に1日でも喫煙したことがある小学生は、男子0.8%(6人)、女子0%、
中学生では、男子0%、女子0.8%(5人)、高校生では、男子3.0%(17人)、女子2.9%
(16人)であった。
また、1ヶ月間毎日喫煙していた生徒は、中学生女子が1人、高校生男子が9人、高
校生女子が2人であった。
この1ヶ月間に1日でも喫煙したことがある者の割合(男子)
小学生
高校生
%
40.0
中学生
35.1
30.0
20.0
10.0
12.7
11.8
5.5
4.6
3.0
0.0
H22年度
0.8
2.3
0.0
H10年度
H17年度
目標はゼロ!
この1ヶ月間に1日でも喫煙したことがある者の割合(女子)
小学生
高校生
%
中学生
20.0
12.9
10.0
7.2
6.4
3.2
2.9
1.4
0.0
0.0
0.7
H10年度
H17年度
4
0.8
H22年度
目標はゼロ!
初めてたばこを吸った時期は、高校生男子では中学生の時が34.7%、高校生女子では小
学生の時が40%
「一口でもたばこを吸ったことがある」高校生のうち、初めて吸った時期をみると、
男子では、「小学生の時」が30.7%(23人)、「中学生の時」が34.7%(26人)、女子で
は、「小学生の時」が40.0%(22人)、「中学生の時」が30.9%(17人)であった。
H22年度 初めてたばこを吸った時期
(高校生男子)
H22年度 初めてたばこを吸った時期
(高校生女子)
(%)
時期不明, 3.6
(%)
時期不明,
17.3
小学生の時,
30.7
高校1,2年生
の時, 17.3
高校1,2年生
の時, 25.5
小学生の時,
40.0
中学生の時,
30.9
中学生の時,
34.7
(n=55人)
(n=75人)
※初めて吸った時期:母数は喫煙経験者数
高校生において、初めてたばこを吸った時期別に、この1ヶ月の喫煙状況をみると、
この1ヶ月1日以上喫煙していた者の割合が高いのは、男子では「高校1,2年生の時」
で38.5%(5人)、女子では「中学生の時」で41.2%(7人)であった。
H22年度 初めてたばこを吸った時期別
この1ヶ月の喫煙状況(高校生男子)
この1ヶ月1日以上喫煙あり
H22年度 初めてたばこを吸った時期別
この1ヶ月の喫煙状況(高校生女子)
この1ヶ月喫煙なし
この1ヶ月1日以上喫煙あり
無回答
100%
100%
80%
60%
40%
無回答
7.1
80%
61.5
73.1
82.6
60%
この1ヶ月喫煙なし
4.5
58.8
72.7
64.3
40%
20%
17.4
26.9
小学生の時
(23人)
中学生の時
(26人)
0%
38.5
20%
0%
高校1,2年生の時
(13人)
41.2
22.7
小学生の時
(22人)
中学生の時
(17人)
28.6
高校1,2年生の時
(14人)
平成22年度 初めてたばこを吸った時期とこの1ヶ月の喫煙状況(喫煙経験ありの高校生)
男子(人)
女子(人)
この1ヶ月1日以上
この1ヶ月喫煙なし
喫煙あり
小学生の時
中学生の時
高校1,2年生の時
時期不明
合計
4
7
5
1
17
19
19
8
7
53
無回答
この1ヶ月1日以上
この1ヶ月喫煙なし
喫煙あり
男子計
0
0
0
5
5
23
26
13
13
75
5
7
4
0
16
16
10
9
1
36
無回答
女子計
1
0
1
1
3
【まとめ】
○喫煙経験は、小学生・中学生・高校生とも減尐傾向にあり、中高生の喫煙経験は、全国よ
りも低率であった。今後、目標ゼロに向け、さらなる啓発・教育が必要である。
○喫煙経験のある高校生が初めて喫煙した時期をみると、男子では中学生の時、女子では
小学生の時が他の時期よりも多かった。しかし、初めて喫煙した時期が「高校生の時」だっ
た男子に、「中学生の時」だった女子に、この1ヶ月1日以上の喫煙者割合が高かったことよ
り、男子では高校生、女子では中学生の時から習慣化していく可能性があることがうかがえ
る。
5
22
17
14
2
55
(2)喫煙のきっかけ
「遊び(好奇心から)」でたばこを吸った高校生は、平成10年度・17年度調査よりも減尐。
しかし、きっかけとしては、依然として「遊び(好奇心から)」が多く、次いで「友達のすす
め」「先輩のすすめ」の順に多かった。
初めて吸ったきっかけを前回調査と比較すると、「遊び(好奇心から)」でたばこ
を吸った高校生は、男女とも、減尐している。
初めてたばこを吸ったきっかけ(高校生男子)
%
35.0
遊び(好奇心から)
30.0
友達のすすめ
先輩のすすめ
25.0
兄弟のすすめ
20.0
家族のすすめ
かっこいいから
15.0
大人の仲間入り
美容のため
10.0
コマーシャルをみて
イライラしたから
5.0
わからない
0.0
H10年度
H17年度
H22年度
(n=698人)
(n=601人)
(n=564人)
初めてたばこを吸ったきっかけ(高校生女子)
%
25.0
遊び(好奇心から)
友達のすすめ
20.0
先輩のすすめ
兄弟のすすめ
15.0
家族のすすめ
かっこいいから
大人の仲間入り
10.0
美容のため
コマーシャルをみて
5.0
イライラしたから
わからない
0.0
H10年度
(n=527人)
H17年度
(n=574人)
H22年度
(n=546人)
6
喫煙経験のある中学生が初めてたばこを吸ったきっかけは、「遊び(好奇心か
ら)」が、男子34.6%(9人)、女子31.0%(9人)、「友達のすすめ」が、男子7.7%
(2人)、女子24.1%(7人)であった。
喫煙経験のある高校生では、「遊び(好奇心から)」が、男子32.0%(24人)、女
子32.7%(18人)、「友達のすすめ」が、男子22.7%(17人)、女子16.4%(9人)、
「先輩からのすすめ」が、男子13.3%(10人)、女子12.7%(7人)であった。
H22年度 初めてたばこを吸ったきっかけ(男子)
小学生(5,6年生)
中学生(2年生)
0.0
10.0
20.0
高校生(2年生)
30.0
%
40.0
遊び(好奇心から)
友達のすすめ
先輩のすすめ
兄弟のすすめ
家族のすすめ
かっこいいから
大人の仲間入り
美容のため
コマーシャルをみて
イライラしたから
わからない
その他
H22年度 初めてたばこを吸ったきっかけ(女子)
小学生(5,6年生)
0.0
中学生(2年生)
10.0
20.0
高校生(2年生)
30.0
%
40.0
遊び(好奇心から)
友達のすすめ
先輩のすすめ
兄弟のすすめ
家族のすすめ
かっこいいから
大人の仲間入り
美容のため
コマーシャルをみて
イライラしたから
わからない
その他
※たばこを初めて吸ったきっかけ:母数は喫煙経験者数
7
初めてたばこを吸った時期別に吸ったきっかけをみると、中学生の時に初めて吸っ
た高校生男子では、「遊び(好奇心から)」よりも「友達のすすめ」を理由とする生
徒の割合が高かったが、高校1,2年生の時に初めて吸った男子では「遊び(好奇心か
ら)」の割合が高かった。
高校生女子では、吸った時期に関係なく「遊び(好奇心から)」を理由とする生徒
の割合が高いが、「友達や先輩のすすめ(友達のすすめ+先輩のすすめ)」を理由と
する生徒も3割程度占めていた。
平成22年度 初めてたばこを吸った時期別
吸ったきっかけ(高校生女子)
平成22年度 初めてたばこを吸った時期別
吸ったきっかけ(高校生男子)
遊び(好奇心から)
先輩のすすめ
イライラしたから
100%
80%
60%
遊び(好奇心から)
先輩のすすめ
家族のすすめ
わからない
吸った事がない
友達のすすめ
家族のすすめ
わからない
100%
7.7
7.7
11.5
23.1
38.5
23.1
5.9
11.8
5.9
80%
7.7
7.7
7.1
7.1
14.3
17.6
60%
40%
友達のすすめ
兄弟のすすめ
イライラしたから
その他
17.6
35.7
41.2
35.7
40%
20%
20%
38.5
34.6
0%
0%
中学生の時…
中学生の時…
高校1,2年生の時…
高校1,2年生の時…
高校生のこの1ヶ月の喫煙の有無別に、吸ったきっかけをみると、「遊び(好奇心か
ら)」がきっかけだった者は、この1ヶ月1日以上喫煙していた男子で41.2%(7人)、
この1ヶ月喫煙なしの男子で32.1%(17人)であり、他の理由よりもその割合は高かっ
た。
また、この1ヶ月喫煙なしの女子では、「遊び(好奇心から)」の割合が高かったが、
この1ヶ月1日以上喫煙していた女子は、「イライラしたから」を理由とした生徒の割
平成22年度 この1ヶ月の喫煙有無別 初めてたばこを吸ったきっかけ(高校生)
遊び(好奇心から)
友達のすすめ
先輩のすすめ
兄弟のすすめ
大人の仲間入り
イライラしたから
わからない
その他
高校生男子
この1ヶ月1日以上喫煙あり
(17人)
高校生女子
0%
この1ヶ月1日以上喫煙あり
(16人)
20%
60%
41.2
この1ヶ月喫煙なし
(53人)
この1ヶ月喫煙なし
(36人)
40%
17.6
32.1
18.8
26.4
18.8
38.9
家族のすすめ
12.5
16.7
80%
11.8
17.6
15.1
6.3
25.0
11.1
100%
5.9 5.9
1.95.7 1.9 7.5
6.3
9.4
12.5
5.6 8.3 2.8 8.3
8.3
※この1ヶ月の喫煙日数不明は除く(男子5人、女子3人)
【まとめ】
○「遊び(好奇心から)」でたばこを吸った高校生は、平成10年度、17年度調査と比べ減尐
傾向にあった。
○中高生が吸ったきっかけとしては、依然として「遊び(好奇心から)」が多く、また、喫煙経
験のある高校生のうち、中高生の時に初めて吸った生徒は「先輩や友達のすすめ」がきっ
かけとなった者も尐なくないことより、中学校や高校でも、好奇心で吸わない、誘われても断
ることができるよう、たばこの有害性に関する教育が引き続き必要である。
○また、喫煙経験のある高校生女子で、この1ヶ月1日以上喫煙していた者は、「イライラし
たから」を理由とした生徒の割合が他の理由よりも多いことより、ストレスの面から習慣化し
ている可能性も考えられる。
8
(3)たばこの入手方法
この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生の、1ヶ月間のたばこの入手方法(複数回答)とし
て多いのは、男子では「スーパー・コンビニで買った」、女子では「人からもらった」
この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生の、1ヶ月間のたばこの入手方法(複数回答)
として多かったのは、男子では「スーパー・コンビニで買った」47.1%(8人)、女子
では「人からもらった」31.3%(5人)であった。
平成20年3月以降、タスポ導入により、未成年者は自動販売機での購入はできないが、
男子で3人、女子で3人は自動販売機から購入していた。
H22年度 この1ヶ月1日以上喫煙者の
ここ1ヶ月間のたばこの入手方法(高校生)
男子
0.0
10.0
女子
(%)
20.0
30.0
40.0
50.0
スーパー・コンビニで買った
家にあるたばこを吸った
自販機で買った
たばこ屋で買った
人からもらった
その他
(複数回答
男子:n=17人、女子:n=16人)
※ここ1ヶ月の間のたばこの入手方法:母数はこの1ヶ月1日以上喫煙者
【まとめ】
○たばこ販売については、対面販売や自動販売機での販売規制など未成年者への対応
がなされてきているが、この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生の、1ヶ月間のたばこの入
手方法として、スーパー・コンビニや自動販売機での購入があげられている。行動範囲が
広くなる年齢でもあるので、未成年者の購入を防ぐためにも地域での取組を一層促してい
く必要がある。
○また、平成22年度調査では、小学生でこの1ヶ月1日以上喫煙していた男子は6人であり、
その入手方法としては、全員「家にあるたばこを吸った」であった。家庭においても、はじめ
の1本を吸わせない環境作りが必要である。
9
(4)家族の喫煙状況
小中高校生とも父親が喫煙していると回答した生徒の割合は減尐
.
平成10年度・17年度調査と比べ、父親がたばこを吸っていると回答した小中高校生の
割合は減尐してきており、平成22年度調査では小中高校生男女とも約4割であった。一
方、母親がたばこを吸っていると回答した小中高校生の割合は、ほぼ横ばいもしくはや
や増加傾向にあり、平成22年度調査では小中高校生男女とも約1割であった。
家族内の喫煙者(父、母)割合 (小学生女子)
家族内の喫煙者(父、母)割合 (小学生男子)
父
母
%
70.0
60.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
61.7
52.6
50.0
44.1
40.0
30.0
20.0
10.0
11.3
12.0
14.2
0.0
H10年度
H17年度
父
母
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
59.7
13.8
14.6
9.3
H17年度
H22年度
父
母
70.0
60.0
51.1
58.7
50.0
50.9
41.8
40.0
30.0
20.0
8.1
10.8
11.0
10.0
H17年度
H10年度
H22年度
父
母
48.8
43.4
30.0
20.0
7.0
8.5
0.0
H10年度
12.9
H17年度
H17年度
H22年度
家族内の喫煙者(父、母)割合 (高校生女子)
70.0
60.0
40.0
9.2
10.4
父
母
%
61.7
50.0
10.5
0.0
%
10.0
41.1
家族内の喫煙者(父、母)割合 (中学生女子)
家族内の喫煙者(父、母)割合 (高校生男子)
60.0
48.7
%
40.1
H10年度
70.0
61.2
H10年度
H22年度
家族内の喫煙者(父、母)割合 (中学生男子)
%
父
母
%
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
59.2
42.9
13.9
H10年度
H22年度
10
51.4
9.6
H17年度
13.4
H22年度
家族の喫煙状況と中高生の喫煙経験の有無との関連をみると、母が喫煙していると、
女子が喫煙を経験する割合が高くなり、中学生で14.6%(17人)、高校生で27.4%(20
人)を占めていた。
モザイク図
(1)父の喫煙状況と中学生の喫煙経験
○ 中学生男子
11人
11人
○ 中学生女子
15人
18人
喫煙経験あり
405人
264人
355人
247人
喫煙経験なし
父喫煙あり
父喫煙なし
父喫煙あり
父喫煙なし
(2)母の喫煙状況と中学生の喫煙経験
19人
○ 中学生男子
7人
17人
○ 中学生女子
12
喫煙経験あり
70
人
599人
532人
70
人
喫煙経験なし
母
喫
煙
あ
り
母喫煙なし
母喫煙なし
母
喫
煙
あ
り
11
モザイク図
(3)父の喫煙状況と高校生の喫煙経験
○ 高校生男子
○ 高校生女子
38人
37人
21人
34人
喫煙経験あり
279人
206人
289人
199人
喫煙経験なし
父喫煙あり
父喫煙なし
父喫煙あり
父喫煙なし
(4)母の喫煙状況と高校生の喫煙経験
○ 高校生男子
○ 高校生女子
10
人
65人
37
人
448人
母
喫
煙
あ
り
35人
20人
喫煙経験あり
435人
喫煙経験なし
53人
母喫煙なし
母
喫
煙
あ
り
母喫煙なし
【まとめ】
○小中高校生の父親が喫煙している割合は減尐しているが、母親が喫煙している割合は
ほぼ横ばい状態もしくはやや増加傾向にあった。
○中高生女子の喫煙については、特に母の喫煙との関連が強く、母が喫煙している場合は、
喫煙していない場合に比べ、中学生女子で4.7倍、高校生女子で3.7倍、子どもが喫煙を経
験する割合が高くなるという結果が得られた。
○今後、未成年者にはじめの1本を吸わせない、また、習慣化させないために、女性では
特に若い世代への啓発をすすめ、学童・思春期の子を持つ母の喫煙者を減らすことが対策
のひとつと考えられる。
12
(5)たばこと健康に関する意識
たばこを吸うと身体に害があると思っている小中高校生は9割
平成22年度調査では、たばこを吸うと身体に害があると思っている小中高校生は約9
割だった。
たばこの害としては、小学生では男女とも「肺がんになる」「肺が汚れる」「周囲に
害を与える」の順に多かった。中学生男子では「肺が汚れる」「肺がんになる」「周囲
に害を与える」、高校生男子では「肺がんになる」「肺が汚れる」「運動能力の低下」
の順に多く、中高生女子では「肺が汚れる」「肺がんになる」「妊娠中の胎児への害」
の順に多かった。
たばこを吸うと害があると思う者の割合(女子)
たばこを吸うと害があると思う者の割合(男子)
H10年度
%
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
89.9
82.9 86.1
H17年度
H22年度
91.8
83.4 89.0
小学生(5,6年生) 中学生(2年生)
0.0
89.5 88.2 92.9
%
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
高校生(2年生)
H10年度
87.7 90.3 92.2
H17年度
H22年度
89.6 93.5 93.4
小学生(5,6年生) 中学生(2年生)
平成22年度 認識しているたばこの害(男子)
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
95.3 93.4 96.0
高校生(2年生)
%
肺が汚れる
肺がんになる
心臓に負担をかける
血圧を上げる
小学生(5,6年生)
運動能力の低下
中学生(2年生)
記憶力の低下
高校生(2年生)
妊娠中の胎児への害
周囲に害を与える
歯周病になる
その他
(複数回答)
0.0
平成22年度 認識しているたばこの害(女子)
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
%
肺が汚れる
肺がんになる
心臓に負担をかける
血圧を上げる
運動能力の低下
小学生(5,6年生)
記憶力の低下
中学生(2年生)
妊娠中の胎児への害
高校生(2年生)
周囲に害を与える
歯周病になる
その他
(複数回答)
13
喫煙経験のある高校生のうち、この1ヶ月1日以上喫煙していた者の「喫煙による身体
への害」についての意識をみると、身体に害があると思っている男子は64.7%(11人)、
女子は62.5%(10人)であった。
平成22年度 この1ヶ月の喫煙有無別 喫煙による身体への害の意識(高校生)
思わない
多尐あるが大丈夫
高校生女子 高校生男子
0%
この1ヶ月1日以上喫煙あり(17人)
この1ヶ月喫煙なし(53人)
この1ヶ月1日以上喫煙あり(16人)
思う
20%
11.8
60%
23.5
80%
100%
64.7
5.7
12.5
分からない
40%
88.7
25.0
この1ヶ月喫煙なし(36人) 2.8
5.7
62.5
97.2
※この1ヶ月の喫煙日数不明は除く(男子5人、女子3人)
【まとめ】
○たばこを吸うと身体に害があると思っている児童・生徒は約9割であり、平成10年度、17
年度、22年度と調査を追うごとにその割合は徐々に増加している。
○喫煙経験のある高校生のうち、この1ヶ月1日以上喫煙あり者と、1ヶ月喫煙なし者とを比
較すると、この1ヶ月1日以上喫煙ありの高校生は男女とも6割の生徒しか「喫煙は身体に
害がある」と認識しておらず、たばこの有害性についてあまり理解されていない現状にある
と思われる。
○学校では、現在、学習指導要領に基づき、小学校5,6年生、中学校3年生、高校で「喫煙
と健康」についての授業が行われている。高校生で既に喫煙が習慣化している可能性が
ある生徒(この1ヶ月1日以上喫煙している=習慣化している と、みなした)は、身体への
害についての理解が不十分であると思われるため、「喫煙と健康」について学校での教育
が引き続き必要であると考える。
14
(6)喫煙と健康についての学習
「喫煙と健康」について学習したことのある小学生は、平成17年度調査より減尐
平成22年度調査では、「喫煙と健康」について学習したことがある小学生は男子で
31.3%、女子で38.0%であり、平成17年度調査と比べ男子は17.9ポイント、女子は15.3ポ
イント減尐していた。
学習したことがある者の学習場面は、小中高校生の男女とも「学校で学習した」割合
が高かった。「家族から聞いた」「テレビで見た」小学生の割合は、平成10年度、17年
度、22年度調査と徐々に減尐している。
「喫煙と健康」について学習したことがある者の
割合(男子)
H10年度
%
100.0
H17年度
H22年度
90.7 89.5 94.9
74.1 70.5
80.0
60.0
40.0
「喫煙と健康」について学習したことがある者の
割合(女子)
H22年度
93.2 92.7 96.9
75.8 73.7
53.3
60.0
31.3
H17年度
80.0
49.2
25.0
H10年度
%
100.0
36.7
40.0
20.0
20.0
0.0
0.0
38.0
38.5
25.8
小学生(5,6年生) 中学生(2年生) 高校生(2年生)
小学生(5,6年生) 中学生(2年生) 高校生(2年生)
「喫煙と健康」についての学習場面(小学生男子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
%
H22年度
60.0
80.0
100.0
家族から聞いた
テレビで見た
雑誌(本)で見た
友達に聞いた
学校で学習した
(回答は2つまで)
その他
「喫煙と健康」についての学習場面(小学生女子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
H22年度
60.0
%
80.0
100.0
家族から聞いた
テレビで見た
雑誌(本)で見た
友達に聞いた
学校で学習した
(回答は2つまで)
その他
※「喫煙と健康」についての学習場面:母数は「喫煙と健康」について学習したことがある者
※小学生の回答は2つまで。
15
「喫煙と健康」についての学習場面(中学生男子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
%
H22年度
60.0
80.0
100.0
家族から聞…
テレビで見た
雑誌(本)で…
友達に聞いた
学校で学習した
その他
(複数回答)
「喫煙と健康」についての学習場面(中学生女子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
H22年度
60.0
%
80.0
100.0
家族から聞いた
テレビで見た
雑誌(本)で見た
友達に聞いた
学校で学習した
その他
(複数回答)
「喫煙と健康」についての学習場面(高校生男子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
H22年度
60.0
%
80.0
100.0
家族から聞いた
テレビで見た
雑誌(本)で見た
友達に聞いた
学校で学習した
その他
(複数回答)
「喫煙と健康」についての学習場面(高校生女子)
H10年度
0.0
20.0
H17年度
40.0
%
H22年度
60.0
80.0
100.0
家族から聞いた
テレビで見た
雑誌(本)で見た
※「喫煙と健康」についての学習場
面:母数は「喫煙と健康」について学習
したことがある者
友達に聞いた
学校で学習した
その他
(複数回答)
【まとめ】
○平成12~16年度の5年間、各保健所では小中学校と連携し、防煙教育を重点的に行って
きた。この取組は、「喫煙と健康」について学習したことがある小中学生の割合が平成17年
度調査時で多かったことと整合性がとれる。
○平成22年度調査では、9割以上の高校生は学習したことがあり、一方、小学生では4割以
下であった。高校生で学習した者が高率である理由としては、平成12~16年度に小学校で
防煙教育受けた生徒が含まれること、学習指導要領に基づき教育を受ける機会が多かった
ことが考えられる。
○今後、より多くの小中学生が「喫煙と健康」について意識し、たばこを一口でも吸わないた
めに、学校だけでなく、家庭や地域でも学べる環境を整えていくことが大切と考える。
16
(7)未成年者の喫煙防止と喫煙についての意識
未成年者の喫煙防止対策を学校教育ですすめるべきと思っている中高生は増加
平成10年度・17年度調査と比べ、未成年者の喫煙防止対策は「学校教育ですすめるべ
き」と思っている中高生が増え、「関心がない」「わからない」生徒は減尐傾向にある。
未成年者の喫煙防止対策のすすめ方(中学生男子)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
%
学校教育ですすめるべき
家庭教育ですすめるべき
地域社会ですすめるべき
H10年度
必要がない
H17年度
関心がない
H22年度
わからない
その他
未成年者の喫煙防止対策のすすめ方(中学生女子)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
%
学校教育ですすめるべき
家庭教育ですすめるべき
地域社会ですすめるべき
H10年度
必要がない
H17年度
関心がない
H22年度
わからない
その他
未成年者の喫煙防止対策のすすめ方(高校生男子)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
%
学校教育ですすめるべき
家庭教育ですすめるべき
地域社会ですすめるべき
H10年度
必要がない
H17年度
関心がない
H22年度
わからない
その他
未成年者の喫煙防止対策のすすめ方(高校生女子)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
%
学校教育ですすめるべき
家庭教育ですすめるべき
地域社会ですすめるべき
H10年度
必要がない
H17年度
関心がない
H22年度
わからない
その他
17
未成年者はたばこを吸ってはいけない(吸うべきではない)と思っている中高生は増加。
中学生では、たばこの害よりも法律上吸ってはいけないことを理由としてあげている生徒
の割合が高い。
中高生とも、平成10年度調査と比べ、未成年者は吸ってはいけない(法律上吸っては
いけない+たばこの害を考えると吸ってはいけない)と思っている生徒が増えており、
中学生男子で80.9%(法律上51.9%、たばこの害29.1%)、女子で81.0%(法律上42.6%、
たばこの害38.4%)、高校生男子で67.9%(法律上34.9%、たばこの害33.0%)、女子で
80.4%(法律上30.8%、たばこの害49.6%)であった。
中学生では、たばこの害よりも法律上吸ってはいけないと思っている生徒の割合が高
かった。
「自分の責任で吸うならかまわない」と思っている中高生は男女とも減尐しているが、
高校生男子では、たばこを吸うことを容認している(自分の責任で吸うならかまわない
+吸ってもいいが友達を誘ってはいけない)生徒は24.4%であった。
未成年者の喫煙についての意識(男子)
法律上吸ってはいけない
自分の責任で吸うならかまわない
分からない
無回答
0%
たばこの害を考え吸うべきでない
吸ってもいいが友達を誘ってはいけない
その他
20%
40%
60%
80%
100%
高校生(2年生)
中学生(2年生)
1.0
27.5
H10年度
30.3
21.9
2.1 1.0
7.5
0.6 0.7
51.9
H22年度
29.1
7.0
0.7 4.2
0.4
18.5
H10年度
32.1
34.9
H22年度
2.6 1.1
0.4 1.2
35.1
33.0
6.3
19.1
2.7
5.3
未成年者の喫煙についての意識(女子)
法律上吸ってはいけない
自分の責任で吸うならかまわない
分からない
無回答
中学生(2年生)
0%
20%
たばこの害を考え吸うべきでない
吸ってもいいが友達を誘ってはいけない
その他
40%
26.3
H10年度
60%
40.4
80%
100%
0.8 1.7
17.6
5.8
0.2
1.3 0.3
42.6
H22年度
38.4
6.8
0.3 7.2
高校生(2年生)
0.5
H10年度
H22年度
18.2
46.7
2.8 1.7 2.1
23.9
30.8
49.6
18
13.0
0.2 0.2
2.6 1.5
認識しているたばこの害のうち、身体の健康に関する5項目(肺が汚れる、肺がんに
なる、心臓に負担をかける、血圧をあげる、歯周病になる)の回答数別に、未成年者の
喫煙についての高校生の意識をみたところ、高校生女子では、身体の健康に関する項目
を多く選択するほど、「たばこの害を考え吸うべきではない」と思っている生徒の割合
が高かった。
未成年者はたばこの害を考え吸うべきではないと思っている高校生の割合
(認識しているたばこの害の回答数別)
%
70.0
62.8
60.6
60.0
39.8
40.0
30.0
47.9
46.3
50.0
30.8
39.0
37.7
31.9
34.1
高校生男子
27.3
高校生女子
20.0
20.0
10.0
0.0
0
1
2
3
4
5
認識しているたばこの害(肺の汚れ、肺がん、心臓、血圧、歯周病の5項目)の回答数 (個)
【まとめ】
○未成年者の喫煙防止対策には学校教育で進めるべきとの意見が多く、学校への期待が
大きいと思われる。
○平成12~16年度の5年間、各保健所で実施した防煙教育等教育の効果やtaspo導入等社
会情勢の変化により、未成年者はたばこを吸ってはいけない(吸うべきでない)と思っている
中高生が増えてきていると思われる。
○高校生女子では、身体への有害性に関する認識の程度により、「たばこの害を考えて吸う
べきではない」と思っている生徒の割合が高くなっている。今後も、自らの意志で吸わないよ
う、たばこの害の知識と健康への意識を高めていく教育が必要である。
19
20歳になった時に「たばこは絶対吸っていない」と思っている小学生女子、中高生男女は
増加
平成22年度調査では、20歳になった時に「たばこは絶対吸っていない」と思っている
小学生は男子46.0%、女子62.2%、中学生では男子47.4%、女子60.7%、高校生では男子
51.2%、女子69.8%であり、小学生男子を除き、平成10年度・17年度調査よりも増加し
ている。
20歳の時の喫煙イメージ(小学生男子)
20歳の時の喫煙イメージ(小学生女子)
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
%
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
%
70.0
50.0
46.6
46.0
40.0
50.0
30.0
30.5
27.5
20.0
21.2
15.8
10.0
4.5
H10年度
22.7
19.2
1.6
H17年度
25.8
18.4
7.1
1.9
30.0
49.5
31.0
25.4
23.8
3.7
0.7
0.0
1.5
0.7
20.0
10.0
0.0
14.2
3.9
1.0
H10年度
H22年度
10.9
H17年度
H22年度
20歳の時の喫煙イメージ(中学生女子)
20歳の時の喫煙イメージ(中学生男子)
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
%
56.3
40.0
9.7
0.0
62.2
60.0
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
%
70.0
60.7
50.0
47.4
50.0
40.0
38.2
30.0
30.1
29.1
17.8
16.3
20.0
10.0
28.4
23.6
20.4
19.3
7.2
0.0
H10年度
H17年度
4.9
2.0
30.0
20.0
10.0
0.0
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
26.7
5.5
3.0
10.2
5.4
2.9
8.2
2.4
1.7
H17年度
50.0
30.7
25.5
13.6
12.3
15.0
8.0
5.5
0.0
H10年度
H17年度
69.8
70.0
61.1
60.0
40.0
27.2
25.1
21.6
H22年度
絶対に吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
絶対吸っていない
わからない
80.0
44.9
10.0
26.5
15.5
%
51.2
50.0
20.0
29.2
20歳の時の喫煙イメージ(高校生女子)
60.0
30.0
46.2
H10年度
H22年度
20歳の時の喫煙イメージ(高校生男子)
%
53.9
40.0
9.4
3.5
60.0
30.0
12.1
3.2
2.5
52.2
40.0
29.8
20.0
10.0
0.0
H22年度
9.1
6.1
2.7
H10年度
20
21.8
21.4
9.1
4.5
2.8
4.9
2.2
1.5
H17年度
H22年度
喫煙状況別に20歳の時の喫煙イメージをみると、喫煙経験のない高校生は男女とも
「絶対吸っていない」と強い意志を持っている生徒の割合が高く、男子で55.9%、女子
で72.7%だった。
この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生は、男女とも「絶対吸っている」と思ってい
る生徒の割合が高かったが、女子では「たぶん吸っていない+絶対吸っていない」と
思っている生徒も37.5%いた。
平成22年度 喫煙経験・この1ヶ月の喫煙状況別
20歳の時の喫煙イメージ(高校生)
絶対吸っている
たぶん吸っている
たぶん吸っていない
高校生女子
高校生男子
0%
10%
20%
この1ヶ月1日以上喫煙あり(17人)
喫煙経験はあるが、この1ヶ月喫煙なし(53人)
絶対吸っていない
30%
40%
47.1
5.7 9.4
喫煙経験なし(483人) 0.6
1.7
34.0
喫煙経験なし(488人) 0.4
1.6
80%
90% 100%
11.8
28.3
25.0
11.8
22.6
10.8
18.8
42.9
20.3
70%
55.9
31.3
喫煙経験はあるが、この1ヶ月喫煙なし(35人) 2.9
60%
29.4
31.1
この1ヶ月1日以上喫煙あり(16人)
50%
わからない
48.6
72.7
18.8
6.3
5.7
4.9
※喫煙経験及び20歳の時の喫煙イメージ不明は除く(男子11人、女子7人)
%
80.0
(再掲) 20歳の時には「絶対吸っていない」と思っている高校生の割合
(喫煙状況別)
72.7
55.9
60.0
40.0
この1ヶ月1日以上喫煙あり
(17人)
喫煙経験はあるが、この
1ヶ月喫煙なし(53人)
喫煙経験なし(483人)
48.6
28.3
18.8
20.0
0.0
高校生男子
高校生女子
【まとめ】
○高校生では、数年後である20歳の時の喫煙状況が想像しやすく、また、小学校から高校
までの間に学習する機会が多くあったため、「絶対吸っていない」と強い意志を持っている者
の割合が小中学生よりも多かったと思われる。
○この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生では、20歳の時にも「絶対吸っている」と想像して
いる生徒の割合が高かったが、女子では、吸っていないと思っている生徒も4割弱いた。
○高校では、喫煙している生徒が、できるだけ早期に卒煙できるよう、学習指導要領に基づ
く教育のほか、場合によっては、支援体制の検討も必要であると考える。
21
(8)飲酒経験
喫煙経験のある高校生は、男女とも、喫煙経験のない者に比べ、この1ヶ月に飲酒した
者の割合が高い。また、この1ヶ月1日以上喫煙していた女子のほとんどが、この1ヶ月に
飲酒している。
喫煙経験のある高校生は、男女とも、喫煙経験のない高校生と比べ、この1ヶ月に飲
酒したことがある生徒の割合が高かった。中でも、この1ヶ月1日以上喫煙していた女子
の93.8%(15人)は、この1ヶ月に飲酒しており、男子(64.7%:11人)よりも高い割合
を占めていた。
平成22年度 喫煙経験・この1ヶ月の喫煙状況別
この1ヶ月の飲酒状況(高校生)
この1ヶ月に飲酒あり
この1ヶ月に飲酒なし
高校生女子
高校生男子
0%
20%
40%
この1ヶ月1日以上喫煙あり(17人)
60%
64.7
喫煙経験はあるが、この1ヶ月喫煙なし(52人)
44.2
16.4
83.6
この1ヶ月1日以上喫煙あり(16人)
93.8
喫煙経験はあるが、この1ヶ月喫煙なし(36人)
6.3
63.9
喫煙経験なし(488人)
100%
35.3
55.8
喫煙経験なし(482人)
80%
36.1
20.3
79.7
※喫煙経験及び1ヶ月の飲酒状況不明は除く(男子13人、女子7人)
今までに尐しでも飲酒したことがある者の割合(全国比較)
H22年度 県
%
70.0
80.0
60.0
(参考)H20年度 全国
50.4
65.2
59.6
56.4
43.2
38.4
63.2
53.8
41.9
40.0
20.0
0.0
小学生(5,6年生)
中学生(2年生)
高校生(2年生)
小学生(5,6年生)
男子
中学生(2年生)
高校生(2年生)
女子
※小学生の全国調査データなし
【まとめ】
○喫煙経験のある高校生は、同時に飲酒経験もある傾向にあった。特に、この1ヶ月1日以
上喫煙していた女子は、飲酒も習慣化している可能性がうかがえた。
○飲酒経験(今までに尐しでもお酒を飲んだ)については、食文化や行事などの影響を大きく
受けると考えられる。しかし、飲酒は喫煙と同様、健康にあまりよくない生活習慣を保有する
ことが考えられるので、学習指導要領に基づいた教育により、「飲酒と健康」について児童・
生徒の意識を高めていくことが必要である。
22
2 小学生・中学生の保護者に対するたばこについての調査
子どもがたばこを吸っているのを見た時に「注意してやめさせる」と回答した保護者は9割
子どもがたばこを吸っているのを見つけた時の行動として、「注意してやめさせ
る」と回答した保護者は9割で、父母間で意識の差は見られなかった。
平成22年度 子どもの喫煙を見たときの保護者の行動
注意してやめさせる 適度に吸うように言う 何もしない わからない 無回答
中学生保護者
小学生保護者
0%
20%
40%
60%
父(221人)
91.9
母(1108人)
91.5
父(175人)
93.1
母(972人)
93.4
80%
100%
家庭における未成年者の喫煙防止対策として、「家庭でたばこの害について教え、子ども
がたばこを吸わないようする」と考えている保護者の割合は高い
家庭における未成年者の喫煙防止対策として、「家庭でたばこの害について教え、子
どもがたばこを吸わないようにする」と考えている保護者の割合が高く、次いで「家族
が禁煙する」であった。
家庭における、未成年者喫煙防止対策についての考え(保護者)
H17年度
0.0
H22年度
20.0
40.0
%
80.0
60.0
家族が禁煙する
家庭でたばこの害について教
え、
子どもが吸わないようにする
家の中を禁煙とする
家にたばこや灰皿を置かない
子どもの前で吸わない
その他
(複数回答)
特になし
※家庭における、未成年者喫煙防止対策についての考え:母数は小中学生保護者合計の有効回答数(H22年度:2520人)
※次ページ以降、母数が記載していないグラフは小中学生保護者合計の有効回答数(H22年度:2520人)を母数として割合を算出
23
父母の喫煙有無別に家庭での取組意識をみると、父母とも自らが喫煙している場合、
家庭でたばこの害について教えたり、自らが禁煙すると考える父母の割合は尐なかっ
た。
また、母自らは喫煙していないが夫は喫煙している場合、母は子どもにたばこの害
について教え、子どもが吸わないようにしようと考えているほか、夫には禁煙してほ
しい気持ちがあることがうかがえた。
H22年度 父母の喫煙有無別 「家庭における、未成年者喫煙防止対策について」母の考え
0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
%
家族が禁煙する
家庭でたばこの害について教
え、…
家の中を禁煙とする
父母:喫煙あり (n=107人)
家にたばこや灰皿を置かない
父:喫煙あり 母:喫煙なし (n=684人)
父:喫煙なし 母:喫煙あり (n=116人)
子どもの前で吸わない
父母:喫煙なし (n=1173人)
その他
(回答者:母
複数回答)
特になし
※母数は、母が回答した家族の喫煙状況の該当者数
H22年度 父の喫煙有無別 「家庭における、未成年者喫煙防止対策について」父の考え
0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
%
家族が禁煙する
家庭でたばこの害について教
え、…
家の中を禁煙とする
父:喫煙あり (n=189
人)
家にたばこや灰皿を置かない
子どもの前で吸わない
その他
(回答者:父
特になし
複数回答)
※母数は、父が回答した家族の喫煙状況の該当者数(下表をもとに、父の喫煙有無の2区分で計算)
○ 回答者別 家族の喫煙状況
(人)
父:喫煙あり 父:喫煙なし
父母:喫煙あり
父母:喫煙なし
計
母:喫煙なし 母:喫煙あり
回答者:母
107
684
116
1173
2080
回答者:父
25
164
4
24
203
396
学校における未成年者の喫煙防止対策として、「低学年からの禁煙教育」が必要と考え
ている保護者の割合は高い
学校における未成年者の喫煙防止対策として、「低学年からの禁煙教育を行う」こ
とが必要と考えている保護者の割合が高く、次いで「学校を禁煙にする」であった。
学校における、未成年者喫煙防止対策についての考え(保護者)
H17年度
0.0
20.0
H22年度
40.0
%
60.0
80.0
低学年のうちから禁煙教育を行う
学校を禁煙にする
教師が禁煙する
取り締まりを強化する
処罰を厳しくする
その他
特になし
(複数回答)
地域における未成年者の喫煙防止対策として、「公共の場での禁煙・分煙の推進」と考え
ている保護者の割合は7割
平成17年度調査と比べ、「公共の場での禁煙・分煙の推進」「職場における禁煙・分
煙の推進」「適切な情報提供」が必要と考えている保護者の割合は増加しており、「公
共の場での禁煙・分煙」を求める意見が最も多かった。
地域における、未成年者喫煙防止対策についての考え(保護者)
H17年度
0.0
%
H22年度
20.0
40.0
60.0
大人が吸わないようにする
公共の場での禁煙・分煙
を推進する
職場における禁煙・分煙
を推進する
たばこと健康に関する
適切な情報提供をする
その他
特になし
(複数回答)
25
80.0
「禁煙を支援するグッズや禁煙外来」について知ってる保護者は7割。「健康増進法の受
動喫煙防止」について内容も含め知っている保護者は2割弱。
禁煙を支援するグッズ(ニコチンガム、禁煙パッチ等)や禁煙外来について知って
いる保護者は73.1%であり、どちらも知らない保護者は3.1%であった。
また、健康増進法にたばこの受動喫煙防止について盛り込まれたことを内容も含め
知っている保護者は18.5%であり、知らない保護者は38.8%であった。
平成22年度 健康増進法「受動喫煙防止」
についての認知度(保護者) (%)
平成22年度 禁煙を支援するグッズや
禁煙外来の認知度(保護者) (%)
無回答,
0.5
どちらも知
らない, 3.1
内容をだ
いたい
知ってい
る, 18.5
禁煙グッ
ズは知っ
ている,
21.3
禁煙外来
は知って
いる, 1.9
無回答,
1.0
知らない,
38.8
聞いたこと
はあるが
内容は知
らない,
41.7
どちらも
知ってい
る, 73.1
【まとめ】
○学校での取組としては、低学年からの教育を期待している保護者が多かった。また、家
庭での取組としては、家庭でたばこの害について教えると回答した保護者が多かった。
これらより、学校教育への期待は大きいと同時に、家庭での教育も必要と考えている保護
者が多いことがうかがえる。
○しかし、父または母自らが喫煙している場合は、喫煙なしの父母と比べ、家庭でたばこ
の害を教えるとよいと考えている保護者の割合は低かった。また、「家族(喫煙している自
らも含む)が禁煙する」必要があると考えている保護者の割合も、喫煙なしの父母と比べ、
低かった。
○これまでの分析結果より、小学生では家にあるたばこを吸っていたこと、中高生女子で
は、親(特に母)が喫煙している場合、本人も喫煙を経験する可能性が高くなることをふま
えると、家族が禁煙したり、家庭を無煙状態にすることが、未成年者の喫煙防止対策のひ
とつとして考えられる。
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考察
1 成果
児童・生徒の喫煙状況と環境整備
◆ 喫煙経験のある小中高校生は減尐傾向にあり、また、喫煙による身体への害について理解し
ている小中高校生は調査毎に増加している。
これは、今までのたばこに関する教育(防煙悉皆戦略5カ年事業など)や環境整備が進んだ成果
であり、「喫煙と健康」に関する知識と実際の行動が伴ってきていると考えられる。
2 課題
学校での教育・支援
◆ この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生は男女とも約3%おり、この生徒達は喫煙が習慣化し
ている可能性がある。
また、初めてたばこを吸った時期が「高校生の時」だった男子に、「中学生の時」だった女子に、
この1ヶ月1日以上の喫煙者割合が高かった。
これらより、小学生はもとより、中学校、高校でもはじめの1本を吸わせないための教育を徹底
して行うことが必要であると考える。
◆ 防煙教育等により、「未成年者はたばこを吸ってはいけない(吸うべきではない)」と思っている
中高生は増えている。子ども達に、法律上吸ってはいけないことを教えることも大切ではあるが、
たばこの害について理解させることがより重要と思われるので、学校等での教育が引き続き必要
である。
◆ 20歳の時の喫煙イメージとして、「たばこは絶対吸っていない」と強い意志を持っている小中
高校生は男子で5割前後、女子で6~7割であった。
この1ヶ月1日以上喫煙していた高校生は、数年後(20歳の時)も絶対吸っていると想像してい
る生徒の割合が高かったが、女子では吸っていない(たぶん吸っていない+絶対吸っていない)
と想像している生徒も4割を占めていた。これは、将来の出産を意識していることが考えられ、「喫
煙による身体への害」が理解されているものと思われる。
喫煙が習慣化している可能性がある高校生が、たばこの有害性を理解し、できるだけ早期に卒
煙できるよう、場合によっては高校での支援体制の検討も必要であると考える。
家庭・地域での取組
◆ 喫煙経験のある中高生女子は、特に母親の喫煙との関連が強くみられる。未成年者(特に女
性)の喫煙防止を進めるためには、母親自らが喫煙しないようにすることが必要である。しかし、
喫煙している保護者(父、母)の意識をみると、未成年者の喫煙防止対策として自らが禁煙すると
考える父母の割合は尐なかった。
これらより、女性では、中高生~40歳代を対象として「喫煙と健康」に関する啓発を一層進めて
いく必要があると考える。
◆ たばこの販売については、対面販売や自動販売機での販売規制など未成年者への対応がな
されてきている。しかし、まだ購入している現状もあるので、地域での取組を一層促していく必要
があると考える。
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