...

Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を大量投入

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を大量投入
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を大量投入
2009年にはS/M-Class のHEV、2010年にはB-Class のFCVを投入
2008.5.22 No.680
旧DaimlerChrysler は、2007年8月3日、Chrysler部門の保有株の80.1% を、米国投資ファンドの Cerberus Capital
Management に売却した。07年10月の臨時株主総会で、社名をDaimler AGに変更し、今後は強固な財務基盤のも
とに、優れたpremium車の供給、高品質商用車の生産、きめ細かい顧客サービスを推進するとしている。
Mercedes-Benz, Maybach, smartブランドで構成するMercedes-Benz Cars 部門は、2007年に投入した新型車と、
COREプログラムによる効率化により (05年開始、07年9月に完了)、収益性が大幅に改善している。2007年販売は06
年比 3% 増加して過去最高の129.3万台。売上高は2% 増の524億Euroで、EBIT (利払い前の税引前当期利益) は
47.53億Euro (06年は 17.83億Euro)。売上高EBIT利益率は9.1% に達した (COREプログラムの2007年目標は7%)。
環境対応では、"持続可能なモビリティ (Sustainable Mobility)" を掲げて、2008年には、既存モデルの省燃費仕様
を20車種発売する他、米国Bin 5 適合のクリーンディーゼルSUVを全米で発売する。2009年には S-Class と MClass のハイブリッド車 (HEV)、2010年にはB-Classの燃料電池車 (FCV) を発売する計画。
Mercedes-Benz Cars の2007年販売は過去最高の129.3万台、EBIT利益率は9.1%
Mercedes-Benz Cars部門の2007年販売は129.3万台で、06年に続いて、過去最高を更新した (うちMercedesBenz ブランドは、3% 増の118万)。
2007年に投入した新型C-Classと新型smart fortwoが好調で、07年9月に完了したCOREプログラムによる業務効率
化も奏効し、EBITは2.7倍増の47.53億Euro、売上高EBIT利益率は 9.1% に達した (06年のEBIT利益率は3.5%)。
2008年も、第1四半期販売は17% 増の31.8万台で過去最高。売上高は4% 増の125億Euro、EBITは45% 増の1,152
百万Euroで、売上高EBIT利益率は9.2% に達している。
2008年通年でも、販売は、西欧/米国/日本は横這いだが、アジア/中南米/東欧で増加し、全体では過去最高を更
新する見込みとしている。
Daimler:Mercedes-Benz Cars の業績概要 (100万Euro)
2002年
Revenue
Operating
profit/EBIT
R & D expenditure
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2007年
2008年
1-3月
1-3月
50,170
51,446
49,630
47,831
51,410
52,430
12,070
12,497
3,020
3,126
1,666
(787)
1,783
4,753
792
1,152
2,794
2,687
2,634
2,469
2,274
2,733 2,495
2,939
2,343
1,633
1,698
1,910 Investments in
property,
plant and
equipment
Unit sales (台)
1,232,334 1,216,938 1,226,773 1,216,838 1,251,797 1,293,184 271,058 318,285
Production (台)
1,238,927 1,211,981 1,246,726 1,214,855 1,230,951 1,300,089 303,487 350,711
資料:Daimler Annual Report 2007, Q1 2008 Interim Report
(注)2004年までは U.S. GAAP (United States Generally Accepted Accounting Principles) 基準。05年から
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
1/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
1.IFRS (International Financial Reporting Standards) 基準。
2.収益指標として、Operating Profit に替えて、05年から EBIT (Earmings before interest and taxes) を使用し
ている。
Daimler Group の業績概要 (100万Euro)
2002年
2003年
2004年
147,408
136,437
Operating profit/EBIT
6,827
Net income/Net profit
5,098
Revenue
Net profit (loss) from
discontinued operations
R & D expenditure
Investments in property,
plant and equipment
2007年
2008年
1-3月
1-3月
99,399
23,370
23,455
4,992
8,710
3,292
1,976
2,253
3,166
4,855
2,715
1,335
1,962
617
(870)
(743)
(3)
2005年
2006年
2007年
142,059
95,209
99,222
5,686
5,754
2,873
448
2,466
5,942
5,571
5,658
3,928
3,733
4,148
869
1,065
7,145
6,614
6,386
6,480
5,874
4,247
843
823
資料:Daimler Annual Report 2007, Q1 2008 Interim Report
(注)
1.
2004年までは U.S. GAAP 基準。05年から IFRS 基準。
2.2004年まで、旧 Chrysler Group の業績を含む。Chrysler Group の業績は、07年 1月から discontinued
operations に分類されたが、上表では比較のため、2005~06年の業績についても Chrysler Group が除かれ
ている (Daimler発表)。2005~07年の Net profit from discontinued operations は、上表の Net profit には
含まれていない、Chrysler Group 関連の Net profit を示している。
■Chrysler Group の業績概要 (100万Euro)
2002年
Revenue
Operating profit/Profit
before income taxes
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
60,181
49,321
49,498
56,753
54,856
30,037
609
(506)
1,427
2,652
184
(485)
資料:Daimler Annual Report 2007
(注)
1.
2004年まではU.S. GAAP 基準。05年から IFRS 基準。
2.2007年は、Chrysler Group が旧 DaimlerChrysler の傘下にあった 07年 1月から 8月 3日までの業績。売却が
完了した 8月 4日以降の Chrysler LLC の業績は、3ヶ月のタイムラグで、持分法により Daimler 業績に算入さ
れる。
Chrysler部門の保有株の80.1% を売却、社名をDaimler AGに変更
旧DaimlerChryslerは、2007年8月、Chrysler 部門の保有株の80.1% を米国投資ファンドのCerberus Capital
Management に売却した (Chrysler処理に関する07年の純損失は870百万Euro)。2007年10月にはDaimler AGに
社名変更し、乗用車部門も、Mercedes Car Group から、Mercedes-Benz Carsに名称変更した。
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
2/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
Daimler:Chrysler Group の売却と Daimler の再編
旧 DaimlerChrysler は、2007年 5月、Chrysler Group と北米地域を対象とする自動車事業と金融サ
ービス事業を、米国投資ファンドの Cerberus Capital Management に売却すると決定。Chrysler 関連
事業会社の全株式を保有する持株会社 Chrysler Holding LLC を設立し、その株式の 80.1% を
Cerberus に 52億Euro で売却した (2007年 8月 3日)。
Chrysler
売却
2007年 1月~8月 3日の Chrysler Activities による純損失は 117百万Euro、Chrysler の非連結化に
よる純損失は 753百万Euro で、これらを合計した Chrysler 関連の純損失は870百万Euro (Net profit
(loss) from Discontinued operations として計上)。
Chrysler Holding の株式の 19.9% を保有する Daimler は、2007年 8月 4日以降、Chrysler の業績を
持分法により、3ヶ月のタイムラグで、Vans, Buses, Other 部門に含めている。
2007年10月の臨時株主総会で、DaimlerChrysler AG から Daimler AG への社名変更を決定。
Chrysler 売却に伴い、乗用車部門 (Mercedes-Benz, smart, Maybach) を Mercedes-Benz Cars、商
Daimler
再編
用車部門 (Mercedes-Benz, Freightliner, Sterling, Western Star, Mitsubishi Fuso) を Daimler
Trucks、金融部門を Daimler Financial Services、その他部門 を Vans, Buses, Other という名称に
変更した。
Chrysler 売却後は、強固な財務基盤のもとに、優れた premium 車の供給、高品質商用車の生産、きめ
細かい顧客サービスを推進するとしている。
資料:Daimler Annual Report 2007
CORE プログラムを完了、2007年の売上高EBIT利益率は9.1%
Mercedes-Benz Cars部門は、売上高EBIT利益率7% を目標に、2005年2月から07年9月まで、COREプログラムによ
る業務効率化を実施した。07年には、コスト削減と収入増加を合わせて04年比71億Euroの増収となり、売上高EBIT
利益率は9.1% に達した。
今後も、モジュール開発など長期的・構造的改善策を通常業務として実施し、2010年までに売上高EBIT利益率を
10% に高めるとしている。
Daimler:CORE (Costs Down, Revenue Up, Execution) プログラムを、2007年 9月に 完了
■COREプログラムの概要
05年 2月、Mercedes-Benz Cars 部門の効率化のため、開発からアフターサービス
概要
までの全 value chain を見直す CORE プログラムを開始。07年目標を売上高利益
率 7% として、43,000件余の改善を実施し、07年 9月にプログラムを完了した (12月
完了予定を前倒し)。
■COREプログラムの成果
売上高
利益率
収益増加
CORE プログラムにより、Mercedes-Benz Cars 部門の販売、コスト削減、品質保
証、生産性等が向上。07年の売上高利益率は 9.1% に達して、目標の 7% を上回っ
た。
07年には、CORE プログラムによるコスト削減が 04年比で 61億Euro、収入増加が
10億Euro となり、計 71億Euro の増収を達成。
CORE プログラムの品質改善、垂直統合、製品のモジュール化等により、車両 1台あ
生産性
たりの生産時間を 06年に 12%、07年には更に 10% 短縮。今後 3年間の追加対策に
より、さらに 10~15% 短縮する見込み。
人員削減
約 9,700人が退職。CORE プログラムのコスト削減で、人員削減が占めた割合は
8%。
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
3/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
モジュール
開発
全モデルに使用可能な、110 のモジュールを開発。今後の開発・生産を、迅速・高品
質・低コストとする基礎ができたとしている。
■今後の効率化活動と目標
今後の活動
今後の目標
CORE プログラムの、モジュール開発などの長期的・構造的・プロセス指向的改善策
は、通常業務に組み込み、今後も継続して実施する。
今後は、高効率なパワートレイン開発費用等が増加する見込みだが、2010年までに
売上高利益率を 10% とする。
資料:Daimler Annual Report 2007, Press Release 07.9.25
2007年に投入した新型C-Classと新型smart fortwoが好調
Mercedes-Benz Cars 部門は、2007年に投入した新型C-Class の sedan とstation wagonが好調で、
C/CLK/SLK-Class 販売は06年比18% 増加した。
smartブランドは、ラインアップが3モデルから、smart fortwo のみの1モデルに減少したが、販売台数は2006年水準
を維持した。08年1月に発売した米国でもsmart fortwo販売は好調で、09年には中国でも発売する予定。
Mercedes-Benz Cars:モデル別世界販売台数 (1,000台)
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
S/CL/SL-Class/SLR/Maybach
106.5
107.1
109
86
72
108
107
E/CLS-Class
201.4
242.3
305
294
265
243
231
C/CLK/SLK-Class
506.7
478.3
442
475
398
329
387
A/B-Class
190.6
171.5
147
143
263
292
275
M/R/GL/G-Class
108.3
110.8
88
77
95
177
180
1,113.5
1,110.0
1,092
1,075
1,093
1,149
1,180
116.2
122.3
125
152
124
103
103
1,229.7
1,232.3
1,217
1,227
1,217
1,252
1,293
Mercedes-Benz total
smart
Mercedes-Benz Cars total
(参考) BMW の世界販売台数
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
BMW+Rolls-Royce
881
913
928
1,024
1,128
1,186
1,278
Mini
25
144
176
184
200
188
223
BMW total
906
1,057
1,104
1,208
1,328
1,374
1,501
資料:Daimler と BMW の Annual Reports
2008年に、エントリーレベル Coupe と Compact SUV を新投入
Mercedes-Benz Carsは、2008年に、新規モデルのCLC-Class と GLK-Class を投入する。CLC-Classは、
Peugeot やBMW の小型 Coupeに対抗するエントリーレベルのPremium Coupe。GLK-ClassはCompact SUVで、
BMW X3/Audi Q5の対抗車とされる。
2009年には、新型E-Classのsedan/estateと新型CLKを発売し、S-ClassとGL-Classをマイナーチェンジする。
Mercedes-Benz Cars:2007~2010年モデル計画の概要
発売
時期
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
概要
4/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
新型
CClass
2007 旧モデルより、長さが 3.9インチ、幅が 1.7インチ大きい。欧州では 07年 4月、米国では 07年夏に
年
発売。外装・内装が異なる 2モデル (sport と luxury) がある。
sedan
新型
C-
2007
Class
年12
station
月
C-Class sedan とほぼ同性能で、荷室スペースはセグメント中で最大級の 1,500L。米国発売予定
はない。
wagon
2007
年 4 ボディーをひと回り大きくし、新しいドライブトレインや、安全装置を導入して、快適性・安全性・走行
月
性能・環境性能を改善。smart fortwo cdi は量産車で最も燃費が良く (3.3L/100km)、CO2 排出
(欧
量も少ない (88g/km)。
州)
新型
2008
smart
年 1
for
月
two
(米
米国では、Penske Automotive Group の子会社、Smart USA が、31州 68店のディーラーで販
売。エントリーモデルは 12,000ドル、Coupe は14,000ドル、Cabriolet は 17,000ドル。
国)
2009
年央 交通量の多い中国の都市に適する車として、環境意識の高い消費者や、車を "個性の表現" とみ
(中
なす人々向けに発売する。
国)
CLCClass
2008 エントリーレベルの Premium Coupeで、Peugeot 407 Coupe/BMW 1 series Coupe の対抗車とさ
年 6 れる。ドイツでの価格は、28,113Euro から。ターボディーゼルエンジン搭載車の燃費は、5.8~
月
6.1L/100km。稼働率の低いブラジル Juiz de Fora 工場で kit から組み立てる。
2008
GLKClass
年10 2列 5人乗りの Compact SUV。新型 C-Class と platform を共有。BMW X3/Audi Q5 の対抗
月
車。オンロードとオフロードの両方で高い走行性能を発揮する。ドイツ Bremen 工場で生産する。米
(欧
国/中国には09年投入。
州)
新型
E-
2009
Class
年
中型セダンで、BMW 5 series/Audi A6 対抗車とされる。スタイルは大幅に変更する見込み。
Sedan
新型
E-
2009
Class
年
E-Class のステーションワゴン。
Estate
新型
2009
CLK
年
クーペとコンバーティブル。新型 C-Class をベースにフルモデルチェンジ。
■マイナーチェンジ計画
SL
SLK
2008 高級オープンカー。 新開発の direct-steer system を搭載。12気筒と 8気筒エンジンに、新たに 2
年春 種の 6気筒エンジンも加える。
2008 2座席のスポーツカー。電動格納式ルーフにより、オープンカーからクーペに切り替え可能。4気筒/6
年春 気筒エンジンは出力・トルクが増加しているが、燃費と CO2 排出量は低減している。
4-door coupe。外装はフロントグリルを変更し、サイドミラー面積を 32% 拡大。サイドミラーに組み込
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
5/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
2008 んだウィンカーランプと、リアコンビネーションランプには LED を採用。新たに、V6 3L エンジン搭載
CLS
年春 のエントリーモデル CLS280 を追加 (エンジンバリエーションは、他に V6 3.5L, V8 5.5L, V8
6.2L)。
AClass 2008 A-Class は 3ドアクーペと 5ドアサルーン、B-Class は Sports Tourer。いずれも全面的にデザイン
B-
年
を変更し、環境性能も向上。一部モデルには、start/stop system を搭載する。
Class
M-
2008 中型 SUV。ヘッドライトやバンパーのデザインを変更し、最新の PRE-SAFE システムやアクティブヘ
Class
年
ッドレストを搭載。
S-
2009
Class
年
GL-
2009
Class
年
Mercedes-Benz ブランドの Flagship モデルである大型セダン。
高級フルサイズ SUV。
資料:Daimler Annual Report 2007, Annual Press Conference 2007 Results,
Press Release 08.3.19/08.4.4/08.4.20, Automotive News Europe 07.9.12/08.1.21/08.2.4/08.3.3,
Automotive News 07.9.3/08.1.14
"持続可能なモビリティ" を目指して、環境対応技術を開発
Daimlerは、環境対応技術を、"持続可能なモビリティ (Sustainable Mobility)" 技術と位置付けて、研究開発を進め
ている。そのアプローチとして、(1) パワートレイン改善やハイブリッド開発等の省燃費技術、(2) 先進的な代替燃料、
(3) 燃料電池車等の排出ガスゼロ車、の3段階を設定している。
Mercedes-Benz Cars部門は、2008年に、既存モデルの省燃費仕様車 BlueEFFICIENCYを20車種発売し、Bin 5
適合クリーンディーゼルSUVのML/GL/R-Class BlueTECを全米50州で発売する。2009年にはS-Class と MClassのハイブリッド車、2010年にはB-Classの燃料電池車を発売する計画。
Daimler:持続可能なモビリティ (Sustainable Mobility) への 3段階のアプローチ
現在
省燃費技術
パワートレインの省燃費化、ハイブリッド開発など
↓
先進的な代替燃料
第 2世代のバイオ燃料開発
将来
排出ガスゼロの車
燃料電池、リチウムイオン電池の利用
資料:Daimler Annual Report 2007
■Daimler の省燃費技術
パワートレイン
ガソリンエンジン
ディーゼルエンジン
省燃費タイプのエンジン
第 2世代
直噴エンジン
(V6/V8 CGI series)
BLUETEC
クリーンディーゼル
軽量化や、
トランスミッション
最適効率の
トルクコンバーター
ダブルクラッチ
Hybrid パワートレイン
エネルギー制御
スタート/ストップ
熱制御
Hybrid モジュール
エネルギー
(ガソリン/ディーゼル)
最適化
新型コモンレール
直噴・小型化した
ディーゼルエンジン
新世代
マイルド Hybrid
ターボチャージング
(直列 4気筒, ピエゾ式
トランスミッション
フル Hybrid
車両最適化
インジェクター採用)
DiesOtto
(ディーゼルエンジンの高効率な燃焼方式
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
6/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
を採用した次世代ガソリンエンジン)
資料:Daimler Annual Press Conference 2007 Results, Press Release 08.4.10
■Daimler:3種の省燃費モデル
既存のモデルに、エンジン/空気力学/タイヤの改善、車体軽量化など、様々な 省燃費技術を
施した仕様車。
EU で販売される新車の CO2 平均排出量を、2012年までに 120g/km (現行目標は
BlueEFFICIENCY
160g/km) に低減するという EU委員会案を基準にすると、Mercedes は 2006年の 184g/km
から 25% 削減して 138 g/km とする必要がある。Mercedes は、BlueEfficiency モデルによ
り、10g/km を低減する計画。
2008年に、E-Class を除く全シリーズで、20 の BlueEFFICIENCY モデルを発売し、燃費を
12% 低減する計画 (E-Class は、次期型モデルを09年に発売してから導入)。
クリーンなディーゼルエンジン搭載車。
排出ガス後処理システムとして NOx storage converter (NOx 吸蔵還元触媒) を搭載した E
320 BlueTEC を2006年10月に米国 45州で発売。07年10月には、改良した新型 E 320
BlueTEC
BlueTEC を、排出ガス基準が厳しい California 州にも投入した。欧州では2007年末に 欧州
Euro 5 適合の E 300 BlueTEC を発売。
尿素 SCR (選択還元触媒) を採用した SUV の ML320, GL320, R320 BlueTEC は、米国
Tier2Bin 5 にも、2015年導入予定の 欧州 Euro 6 にも適合可能。2008年秋に全米 50州で、
2009年に欧州で発売予定。
ハイブリッドシステム搭載車。
BlueHYBRID
2009年にも S/M-Class を発売する予定。S400 BlueHYBRID はマイルドハイブリッド方式で、
V6 3.5L ガソリンエンジン、stop/start system、リチウムイオン電池 を搭載。燃費は
7.9L/100km、CO2 排出量は 190g/km。
■代替燃料の開発
Daimler は、07年10月、バイオ燃料メーカーの Choren Industries に、VW と共同で出資すると発表 (出資比率は
2社合計で 50% 以下)。次世代バイオ燃料であるバイオマス液化燃料 (BTL:Biomass to Liquid) の普及を図る。
BTL は、食物以外の植物や木屑を原料とすることが可能で、実や根を含む植物全体を原料にできる。
■燃料電池車の開発
Daimler は、2007年末現在、乗用車 60台、大型バス 37台、Van 3台、合計 100台の燃料電池車を、各国政府が
支援する計画や一般ドライバーの日常走行に使用するプロジェクトを実施中。現在までに、多様な気候の中で、
400万km、19万時間の走行試験を実施した。
2007年11月、Ford および Ballard Power Systems と、燃料電池技術を開発し、利用を推進する Automotive
Fuel Cell Cooperation (従業員 150人) を設立した (Daimler 50.1%、Ford 30% 出資)。
2010年には、B-Class の燃料電池車を発売する計画。燃料電池車の大規模生産は、2012~2015年からと予測し
ている。
資料:Daimler Annual Report 2007, Speech by the Chairman at the Annual Meeting 08.4.9,
Press Release 07.10.16, Automotive News Europe 08.3.3
日米欧での販売は横這い、ロシア/インド/中国を含むその他地域は大幅増加
Mercedes-Benz Carsの2007年の西欧販売は1.8% 減の779,000台 (ドイツは付加価値税増税の影響で2.8% 減の
343,000台)。米国販売は微増の253,000台。日本販売は4.2% 減の46,000台だった。
一方、日米欧を除いた新興市場での販売は大幅に増加し、25.7% 増の 215,000台。今後も、新興市場におけるプレ
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
7/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
ゼンスをさらに高めて、販売拡大を図るとしている。
Mercedes-Benz Cars の地域別販売台数 (卸売台数) (台)
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2007年
2008年
1-3月
1-3月
西欧
813,000
820,690
776,574
785,000
779,000
159,487
178,474
ドイツ
390,000
386,867
354,911
353,000
343,000
72,165
73,813
ドイツを除く西欧
423,000
433,823
421,663
432,000
436,000
87,322
104,661
米国
219,000
222,501
231,851
248,000
253,000
54,669
67,219
日本
46,000
41,382
48,294
48,000
46,000
10,311
9,474
その他
139,000
142,200
160,119
171,000
215,000
46,591
63,118
1,217,000
1,226,773
1,216,838
1,252,000
1,293,000
271,058
318,285
Mercedes-Benz Cars 合計
資料:Daimler Annual Report 2007, Q1 2008 Interim Report
(注)2007年の合計には、南アフリカで Mercedes-Benz が製造・販売した三菱ブランド車 10,100台を含む。
■Mercedes-Benz Cars:新興市場の状況
2007年の販売台数は、06年比 61% 増。
ロシア
ロシア市場のプレミアムブランドの中では最も早く成長。ディーラー網は 38都市をカバー。
モスクワにブランドセンターを設立。
2007年の販売台数は、06年比 17% 増。
インド
95年に現地生産を開始。09年に Hero Group とトラックの合弁生産を開始する。
ディーラー網は 27都市をカバー。
2007年の販売台数は、06年比 64% 増。
中国
06年 9月、北京に新工場を設立。06年から E-Class、07年から C-Class 生産を開始。
09年から Mercedes-Benz Van 生産も開始する。中期的には、年産能力 25,000台を計画。
ディーラーは 80店舗以上。
資料:Daimler Annual Report 2007, Annual Press Conference 2007 Results
Mercedes-Benz CarsのLight Vehicle 生産:2013年は186万台 (CSM Worldwide予測)
CSM Worldwide社によれば、Mercedes-Benz Cars部門のLight Vehicle 生産は、2013年には186万台に達する
(07年実績は155万台)。
うちドイツでの増加は110万台規模から120万台規模に10万台。中国では1万台弱から7万台規模、ブラジルでは2万
台から4万台規模、南アフリカでは2万台から5万台規模に増加する。smart ブランド車を生産するフランスでも、10万
台から13万台規模に増加する。
また、2011年に生産を開始するルーマニアでは、2013年に10万台規模に達する。米国では、07年の17万台から漸
減して2011年に13万台に縮小するが、2013年には16万台に回復する。
Daimler の国別 Light Vehicle 生産 (CSM Worldwide 社予測) (台)
Manufacturer
2007年
2008年
2009年
2010年
2012年
Daimler
27,427
24,311
25,248
Austria
Magna-Steyr
4,855
3,271
2,462
Brazil
Daimler
19,170
39,710
45,120
44,800
42,780
42,208
36,569
7,018
15,873
25,301
36,066
50,144
55,315
54,538
3,355
9,499
11,428
11,911
12,011
DaimlerChrysler
China
Fujian-Daimler
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
22,062
2013年
Argentina
Beijing Benz-
21,120
2011年
2,179 22,755
23,393
8/9
2016/4/5
Daimler:省燃費のBlueEFFICIENCY仕様を 大量投入 ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
Total
7,018
15,873
28,656
45,565
61,572
67,226
66,549
1,829
2,280
2,817
3,787
3,728
3,786
3,531
102,660
123,171
132,750
122,498
121,771
124,275
126,385
Egyptian
Egypt
German
Automotive
France
Daimler
(smart ブランド)
Daimler
1,061,703 1,099,564 1,183,154 1,154,919 1,155,761 1,145,522 1,173,598
Daimler
(Mybach ブラン
Germany
320
295
288
194
167
195
464
1,190
3,614
4,289
4,156
ド)
HWA
Karmann
19,287
Total
14,559
12,243
12,893 1,081,310 1,114,418 1,195,685 1,169,196 1,159,542 1,150,006 1,178,218
India
Daimler
2,633
2,510
2,362
2,778
2,807
2,920
2,992
Indonesia
Daimler
1,526
1,425
1,987
2,362
1,932
1,463
1,183
Iran
Top Khodro
Malaysia
Romania
South
98
Isuzu Hicom
171 2,206
Malaysia
Daimler
2,288
2,998
3,826
3,505
2,967
3,542
5,564
39,212
97,107
Daimler
23,335
54,514
56,605
54,654
51,268
48,016
42,907
Spain
Daimler
97,103
100,006
92,454
85,556
92,916
97,601
106,485
Thailand
Thonburi
1,990
4,309
5,194
6,476
4,559
4,107
3,649
UK
Daimler
283
222
US
Daimler
174,356
166,272
154,288
137,880
129,310
160,963
164,730
Vietnam
Daimler
1,925
2,837
3,870
4,125
4,089
3,991
3,970
Africa
Mercedes-Benz Cars 部門
1,549,724 1,657,588 1,752,654 1,706,802 1,707,405 1,771,496 1,861,210
Freightliner ブランド
Grand Total
158 3,044
2,746
2,719
2,569
2,653
3,084
3,165
1,552,768 1,660,334 1,755,373 1,709,371 1,710,058 1,774,580 1,864,375
資料:CSM Worldwide "Light Vehicle Forecast (May, 2008)"
(注) 1.すべて、Daimler が Design Parent の Light Vehicle 生産。
Light Vehicle は乗用車と車両総重量 3.5t 以下の小型商用車。
2.本表の無断転載を禁じます。転載には CSM Worldwide 社の許諾が必要となります。
出典:マークラインズ
Copyright(C)MarkLines Co., Ltd. All rights reserved.
http://www.marklines.com/ja/report/rep680_200806
9/9
Fly UP