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第 4 期;平成 24 年 9 月~平成 25 年 2 月

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第 4 期;平成 24 年 9 月~平成 25 年 2 月
Ⅳ.学生・教員による子ども支援活動
(第 4 期;平成 24 年 9 月~平成 25 年 2 月)
1.第 4 期の学習・遊び支援活動の概要
1)第 4 期の学生スタッフの募集と学生リーダーによる方針論議の強化
第 3 期の最大の課題であった学生スタッフの拡充について、夏季休業中に学生リーダー
によるミーティングを行い(9 月 13 日)
、新規登録者の拡大に向けた方針を検討した。前
期同様の登録者向けガイダンスを実施することに加えて、学生リーダーによる手づくりの
チラシやポスターを学内に掲示し、1 年生の必修授業である「教養演習Ⅱ」での告知活動
を行った結果、後期早々に実施したガイダンス(10 月 5 日)では 1 年生の登録者数が 20
名を超えた。
また、登録学生スタッフ間で円滑な情報交換や連絡を行うために、携帯電話等での連絡
網を整備するとともに各自の所属グループを明確にすることによって、活動への参加呼び
かけをメール等の一括方式だけに頼るのではなく、学生同士の直接的な声かけによって
フォローし、継続的に参加しやすい仕組みづくりに取り組んだ。
特に、第 4 期は下記の通りこれまでにない新たな活動にチャレンジしたり、新規登録の
学生スタッフが増えたりするなど、さまざまなところで活動方針を検討する必要に迫られ
ることとなったが、各グループの学生リーダーがたびたびミーティングを開き、活動の準
備はもとより活動方針についての議論も積極的に行い、支援活動の方向性を学生たち自身
が手探りしながら見出していこうとする動きが見られたことは特筆すべき点である。学年
も所属クラスも非常に多岐にわたる登録学生スタッフをまとめていくことは容易なことで
はないが、子どもたちに今求められている支援とは何か、活動はどうあるべきかについて
一人ひとりが考える責任を感じながら取り組んでいく姿に筆者自身も勇気づけられること
が多かった。
2)
「土曜子どもキャンパス」
第 3 期同様、福島大学を活動場所として土曜子どもキャンパスを計 8 回実施(日時は次
頁の通り)したが、第 3 期との大きな違いは 2 度にわたり活動場所を学外に移しての土曜
子どもキャンパスを実施した点である(10 月 13 日、11 月 17 日)。
学外での活動は広々としたスペースで普段は体験できないようなことに参加者全員で思
いきり挑戦することができるという良さがある反面、子どもたちの活動範囲が拡大するこ
とによって、安全に活動し、円滑に企画を運営するための学生スタッフの拡充、現地の下
見や当日の天候を考慮した複数の企画立案など、綿密な事前の打ち合わせなどが必要と
なった。
しかし、こうした事前の準備や打ち合わせを通して、学生スタッフ同士の交流が図られ
たり、学内での土曜子どもキャンパスとは違った子どもたちの新たな一面を垣間見たりす
る機会にもなり、そのことが学生スタッフの活動に対する手応えにもつながっていったと
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いえる。たとえば、芋煮会では子どもたちが役割分担をして芋煮づくりに取り組む姿が見
られ、
あづま総合運動公園のサイクル広場ではおもしろ自転車に乗ったり、落ち葉の積もっ
た広場を転がって遊んだりして「疲れた」と言いつつも、何度もダッシュしながらそり滑
りにチャレンジする姿などが印象的であった。
さらに第 2 期同様、12 月にはクリスマス・パーティーを大学で実施したが、学生リーダー
の発案により、子どもたち自身がクリスマス・パーティーの会場で使用する飾り付けなど
を作ることができるように工夫し、学生と子どもたちが協同して準備できるようにした。
12 月 15 日のクリスマス・パーティー当日、各仮設住宅から参加した子どもたちの中には、
会場に着くや否や自分の作った飾り付けを探し回り、自分の作った折り紙の作品を見て喜
んでいる姿が見られ、学生スタッフだけが準備する企画ではなく子どもたちが参画する過
程を工夫して創り出していくことの重要性に気づかされた。
以下、土曜子どもキャンパスを実施した回は下記の通りである。
第1回
9 月 29 日 10 時~16 時(学内)月見だんごづくり・天体学習
第 2 回 10 月 13 日 10 時 30 分~14 時 30 分(フォレストパークあだたら)芋煮会
第 3 回 10 月 27 日 10 時~16 時(学内)ハロウィーンを楽しもう
第 4 回 11 月 17 日 10 時~16 時(学外)あづま総合運動公園での遊び、
こむこむでの遊び、ヤクルト工場見学
第 5 回 12 月 1 日
10 時~16 時(学内)クリスマス・パーティーの飾りづくり
第 6 回 12 月 15 日 11 時~14 時(学内)クリスマス・パーティー
第7回
1 月 26 日 10 時~16 時(学内)おもちで料理・雪遊び
第8回
2 月 16 日 10 時~16 時(学内)チョコレートでお菓子づくり・凧作り
3)仮設住宅での活動
土曜子どもキャンパスの実施に伴い、仮設住宅での遊び・学び支援は回数自体減ったも
のの全 6 か所の仮設住宅(笹谷東、しのぶ台、佐原、恵向、郭内、安達)で 5 回にわたっ
て実施してきた(10 月 6 日、10 月 20 日、11 月 10 日、12 月 8 日、2 月 23 日)
。活動日
を事前に告知してはいるものの、各仮設住宅でさまざまなイベントや行事が土曜日に集中
することもあり、参加する子どもたちの数は多くはなかったが、12 月 8 日の活動ではクリ
スマス・パーティーの会場で使用する飾り付けなどを子どもたちと一緒に作成するなど、
仮設住宅での活動と土曜子どもキャンパスの企画を連動させる工夫も見られた。また、土
曜子どもキャンパスに参加できない子どもたちとも一緒に活動する貴重な時間にもなった。
4)遊び・学び支援<未来のたね>の活動を学外に発信する取り組み
昨年 3 月から避難所や仮設住宅などにおいて実施してきた<未来のたね>の活動に関し
て学外に発信する機会に恵まれた。震災直後から学生スタッフが地道に取り組んでいる支
援活動について学生スタッフが直接説明し、県内外の方々に広く知っていただく機会と
なった。
文部科学省との共同イベント・パネル展
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11 月 8 日
まなびピア 2012 での発表(コラッセふくしま)
11 月 10 日~11 日
教育復興シンポジウムⅡ(福島市保健福祉センター)3 月 2 日
5)第 5 期の活動に向けて
震災から 2 年が過ぎようとしている。学生スタッフが一主体となって実施する仮設住宅
での遊び・学び支援や土曜子どもキャンパスが、参加する子どもたちにとって必要とされ
る場所であり続けるには、学生スタッフが企画の立案から準備までを全て請け負うだけで
なく、参加する子どもたち自身が参加する必要感や新しい自分に出会える期待感をもち一
主体として継続的に参加したくなる場へと発展していくことが求められている。子どもた
ちの自立を支援する場・活動として<未来のたね>の取り組みが展開されるよう、
学生リー
ダーや学生スタッフとともに私自身も今何が子どもたちにとって必要であるのかを見通し、
学び続けていく必要性を強く感じる。
(吉永紀子)
2.体育科教員・学生による運動遊び
土曜子どもキャンパスの活動は、被災児童・生徒の学びと遊びの支援が中心である。学
生スタッフが中心となって作成した学びと遊びの活動計画に基づいて進められている。
学びは、子どもたちが持ち寄った課題を学生スタッフが助言する形で進められている。遊
びは、スタッフの意見を汲みながら多様なものが展開されている。
日常生活において仮説住宅や借り上げ住宅という限られた空間での活動を強いられてい
る子どもは運動遊びを欲しているし、必要でもある。そこで、遊びの時間では、運動遊び
が実施されることが多い。
第 3 期の活動では、この運動遊びが学生の計画ですすめられた。
Ⅲ-2の活動内容に記されているように、「ドッチビー」「しっぽとりゲーム」「スポーツ雪
合戦」
「大学探検オリエンテーリング」
「お祭りリレー」
「ドッヂボール」といたったもので
ある。子どもたちを楽しませようとする学生たちの意図がよく現れた企画である。
そこからは、毎回何か子どもの興味をひく運動遊びを新たに考えなければならなかった
学生の苦労が偲ばれる。また、その企画に合わせた場所の準備も必要である。大学の運動
施設は、土曜日には多くの運動部・
サークルが使用している。この使用
のローテーションに割り込んで予約
を取り付けることも困難が伴ったは
ずである。
これらのことを勘案し、第 4 期の
遊びの時間には、毎回「運動遊び」
を取り入れ、そこに本学の体育科教
員の協力を得ることとした。幸い体
育科教員は運動部・サークルとも関
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わりが深く、施設の確保も容易である。また、被災児童・生徒に今必要な運動は何か、と
いう観点からもアドバイスをすることもできる。
実際には、土曜子どもキャンパスの実施される土曜日の 11 時より 12 時 30 分の第 2 体
育館使用の事前予約を行った。この時間帯に体育館を使用予定であった運動部・サークル
の学生諸君の協力を得たことになる。また、運動の指導は体育科教員(森知高、鈴木裕美
子、菅家礼子、安田俊広)が行った。各教員の持ち味を生かした活動となったが、中心は
日頃の運動不足を解消し、ストレスを発散できる運動量の多いものが実施された。子ども
と活動をともにした学生も息を弾ませるような運動もあった。
年齢が異なる子どもたちは、運動の好みも様々である。したがって、指導にあたっては、
専門的技術を伴う運動はほとんど実施せず、子どもの運動欲求を満たす活動を促すような
場の設定が中心となった。輪、なわ、
(大小様々な)ボールが自由に使えるように設置され
た。この環境の中で、体育科教員の案配により、子ども達は自由奔放に活動した。
今後に向けての計画もある。所期の目的である運動不足の解消・ストレスの発散のみに
終わらず、まさにそれぞれの体育科教員の専門性を生かした指導を導入したい。子どもの
運動指向に合う運動を提供するとともに、技能向上の喜びを味わわせたい。そこには量的・
質的にもさらなる体育科教員の支援が必要であるし、体育科学生の参加も推進されなけれ
ばならない。
(森 知高)
3.土曜子どもキャンパス
(1)運動遊び&天体学習&月見だんごづくり(9 月 29 日)
①当日の様子
第 4 期の活動初日ということで、
子どもと学生が再会を果たした。活
動全体は、落ち着きがないように思
えたが、久々の活動ということもあ
り、嬉しさと楽しさがあったのだろ
う。学習時間にも積極的に学生に話
しかけている子どもが多く、この活
動が子どもたちに与える影響の大き
さを感じ取ることができた。
この日は中秋の名月の直前であっ
たため、月に関する企画を行った。
天体学習と団子作りである。まず、雰囲気を出すためにみんなでススキを取ってきた。
天体学習は、理科実験室にて行った。月に関するクイズで子どもに興味を持たせ、そこ
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から難易度の高い内容を、先生方
にご教授いただいた。低学年では
理解することが難しいのではない
かと思っていたが、真剣に聞く様
子が見てとれた。前期の土曜子ど
もキャンパスでも感じられたが、
理科に興味がある子どもたちが多
い。子どもの興味関心のあること
を学生全体で共有し、今後の企画
に生かしていきたい。
その後、調理室に移動して団子
作りを行った。天体学習で、中秋の名月になぜお月見団子をお供えするのかを説明し、活
動の流れを作るよう配慮した。グループに分かれ、団子を作成する人、味付けをする人等
役割を子どもたち自身に決めるよう求めた。そして、役割を分担した後は各自役割をしっ
かりこなそうと努力していた。さらには、他の人を手伝う様子も見受けられた。出来上がっ
たらみんなで「いただきます」と挨拶をし、自分たちで作った団子をおいしそうに、満足
そうに食べていた。
「ごちそうさま」をした後は全員で片付けをした。以前は、やる人とや
らない人がはっきりと分かれていたが、全員で出来るようになったのは成長の証である。
反省はたくさんあったが、それを今後の活動に生かしていきたい。
②支援活動を通して得たもの
土曜子どもキャンパスは学生と子ども、子ども同士、そして学生同士の関係作りの一翼
を担っていると実感している。毎回企画を立て、活動をすることで連帯感を生む。互いに
知らなかったことを学び、
同じ喜びを共有する中で、
良い関係性が形成されているはずだ。
また、子ども同士お互いの出来ないことを埋め合うことで、感謝の気持ちが生まれるとと
もに、自然と協力が可能となってきた。また、学生が企画することは、子どもたちに何を
学んでほしいか、を考えることとなり、子どもを常に意識した活動が出来ている。
他人を思いやる気持ちを持つことが良い関係を創り上げていくには必要不可欠である。
この活動は、それを自然に、無意識に出来るようにするための場になっているのではない
だろうか。
徐々に子どもたち、そして私たち自身の置かれている環境、そして求めるものも変わっ
てきている。そのような中で、いかに良い関係を作り上げていくのか、そして互いを理解
していくにはどのような活動が効果的か、ということが重要である。そのためにも、継続
した活動が重要である。仮設住宅から転居し活動に参加できなくなっている子どもがいる
のも事実である。しかし、この活動を求める子ども、そして保護者がいる限り、続けてい
かなければならない。
(鈴木美和子)
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(2)野外に出かけていも煮会を楽しもう(10 月 13 日)
①企画と準備
第 4 期の活動が始まって初めての校外での土曜子どもキャンパスとなったが、9 月 25
日にフォレストパークあだたらに下見に行き、実際にいも煮を作ったうえで、10 月 13 日
のいも煮会に臨んだ。
下見をした際にわかったことは、1 点目はバスの降車場所からいも煮を作る場所までの
移動時間についてである。受付がある施設で降車し、そこからいも煮を作るために別の施
設まで歩いて行かなければならないのだが、そこまでの道のりが予想以上に遠かったこと
である。大人の足でも 10 分程度かかる道のりであった。13 日当日は子どもと一緒にバス
降車場所から調理場所まで歩くことを考えると、時間がさらに掛かってしまいいも煮を作
る時間が遅くなってしまうのではないだろうかと思った。なによりフォレストパークあだ
たらの敷地面積が広大な上に、周りが木々に囲まれているため、子どもたちが迷子になっ
てしまわないか不安でもあった。そのため、子どもだけでトイレや離れた場所に移動させ
ず、学生や大人と一緒に行動することを徹底する必要性があった。
2 点目はいも煮を作る際に、何もすることがない子どもが出てきてしまうのではないか
ということである。水の量や野菜を入れる順序、味付けなどに多少気を付けなければなら
ないものの、
調理の手順も複雑ではないためどうしても手が空く子どもが出てきてしまう。
その対策として、係を増やすことで何もしない子どもがなるべく出ないようにした。具体
的には野菜を洗う係、洗った野菜を切る係、切り分けた野菜をざるに入れる係、鍋に水を
入れ火にかける係、ゴミを分別する美化係などを設けた。
3 点目は雨天の場合は何を行うかである。荒天の際は、いも煮は学生が交代制で作り、
子どもたちはフォレストパークあだたらの施設内で活動する予定であった。校外ならでは
の活動を考えたのだが、
フルーツバスケットやダンス、カルタやトランプなどこれまで行っ
てきた遊びしか思い付かず、当日は晴れであることを祈るばかりであった。
当日までの準備で苦労したことは、当日い
も煮を作る際の子どもたちのグループ分けで
ある。これまでの土曜子どもキャンパスの活
動や仮設住宅での活動を通して、子どもたち
の仲が良い、
悪いといった友達関係、
リーダー
シップを取れるなどの子どもの性格をおおよ
そ把握することができた。これに加えて子ど
もの学年の偏りがあまり出ないようにグルー
プ編成をするのが難しかった。
②当日の様子
当日は天候に恵まれたので外でいも煮会を行うことができた。また、参加人数は子ども
24 名に対して、ボランティア学生が 30 名近く参加してくれたため、子どもを 1 人で行動
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させないということを徹底することができた。
福島方面のバスの現地への到着が予定より遅くなってしまった。そのため、先に到着し
た二本松・本宮方面のバスの子どもたちは、福島方面の子どもたちが到着するまで、自由
時間にした。福島方面の子どもたちが現地に到着したところで、子どもたちの係分担を行
い、早速いも煮作りに取りかかった。まず初めにいも煮の作り方の確認を行ったのだが、
もっと丁寧に説明すれば良かったと反省している。当日まで打ち合わせの時間があまり取
れなかったため、
学生間での当日の流れの確認が不十分であった。参加した学生の中には、
不安に感じた人がいるかもしれない。しかし、分からないところは学生同士で意見交換し
合うなど、子どもたちに不安を感じさせることなく活動出来ていたようだ。
子どもたちに野菜を切らせる場面では、包丁の持ち方などでハラハラさせられるところ
があったが、怪我もすることがなく無事に切り終えることができた。味付けに苦戦してい
る場面見られたが、いずれのグループもおいしいいも煮を完成させていた。野菜の形や大
きさ、味付けもグループ毎に異なるため、子どもたちは他のグループのいも煮と自分のグ
ループのいも煮を食べ比べていた。
予定ではいも煮の後に 1 時間程度遊
ぶ時間を設けていたのだが、バスの到
着が遅くなったことやいも煮を作るの
に予想以上に時間が掛かってしまった
ため、遊ぶ時間が少なくなってしまっ
た。子どもたちに自由時間を十分に確
保できなかったが、大きなトラブルも
無く、初めての校外活動を無事に終え
ることが出来た。
③支援活動を通して得たもの
今回のいも煮会は子どもたちとの楽しく食べるだけではなく、第 4 期から新規に参加し
てくれた学生との交流を深めることも目的にあった。そういった意味では、このいも煮会
は有意義なものになったのではないだろうか。また今回の土曜子どもキャンパスの参加学
生のうち、約半数が新規のボランティア学生であったが、臨機応変に動いてくれたためと
ても心強かった。
私は今回の土曜子どもキャンパスで 2 回目の運営担当であったが、改めて全体をまとめ
る大変さを知った。自分だけが当日の流れを把握していても、参加学生全員が把握してい
なければスムーズに活動することは出来ない。前述したように、当日までの打ち合わせを
もっと入念に行い、学生同士での情報共有を徹底しておくべきであったと反省している。
来期の土曜子どもキャンパスも校外での活動が行われると思うが、参加学生全員での情報
共有を徹底し、子どもと学生が共に楽しめる活動にしていきたい。
(金子将大)
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(3)ハロウィーンを楽しもう(10 月 27 日)
①企画と準備
秋真っ盛りの 10 月末、この日の
土曜子どもキャンパスのテーマはハ
ロウィーンに設定した。事前にイン
ターネットを使って、ハロウィーン
に関する図柄やゲームの情報を集め、
準備を始めた。前もって生協食堂に
学生スタッフが集まり、ゲームの打
ち合わせをし、こうもり・おばけ・
カボチャなど、色画用紙を使ってハ
ロウィーンの飾りを作った。
当日は、
会場の大会議室の壁や黒板を、製作
した飾りやモールで飾り付け、パーティーの雰囲気を作った。
②当日の様子
いつものとおり、朝の会、勉強の時間を過ごし、体育館で運動遊びをした。しかし、大
会議室に残って運動遊びに行かない子や、移動途中に大学祭準備で練習していたジャグリ
ングに見とれてしまう子が出てしまい、全体行動ができなかった。昼食後は、学生が用意
したハロウィーン企画である。子どもたちを2つのグループに分け、次のゲームを楽しん
だ。
・
「モンスター・ダンシング」 音楽をかけて踊り、音楽が止まったらその場で止まる“だ
るまさんがころんだ”を応用したゲームで、最後まで残った子どもの数を競った。
・
「アイボール・レーシング」 お玉の上にカラーボールを載せて、コーンを回って戻り、
ボールを箱に入れる。次の人へお玉を渡してリレーをし、箱の中のボールの数を競った。
・
「ゴースト・ビンゴ」 魔女や十字架などハロウィーンにちなんだイラストを配置して、
グループごとにビンゴ用紙を作った。学生スタッフから出されるクイズの答えに当てはま
るイラストを見つけ、ビンゴゲームを楽しんだ。
最後は、景品のおやつをみんなで分けて食べた。おやつの後は、自由時間になり、紙飛行
機や折り紙、剣づくりなどで楽しんだ。
(中村恵子)
③支援活動を通して得たもの
当日の反省会の内容を以下に採録する。
<学生スタッフから>
・同じ活動の場にいながら、お互いを知らない状態では、困ったことがあっても助けを求
めるのは厳しい。事前ミーティングで自己紹介の場を設定するだけでも、だいぶかわるの
では。
・移動の際、たまたま活動していたジャグリングに夢中になり、そこから動かなくなった
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子どもがいた。とりあえず見守りながらその場にとどまったが、どこまでの自由を許可す
るのか決めておく必要があった。
・これからの季節、子どもたちは身体を動かす時間がどんどん短くなってくる。今回の活
動のように、身体を使ったゲームがあると、子どもたちの生き生きとした姿が見られるの
ではないか。
・自由時間が設定されていたが、学年の大きい子どもほど、遊びを見つけるのに苦労して
いた。こちらから選択肢を提供することで、より有意義に時間を使うことができるように
なると思う。
・運営の学生にしかわからないことが多く、何をする時間か子どもに説明できない時間が
あった。参加スタッフ間でもっと情報を共有し、力を合わせて子どもキャンパスを作って
いく必要がある。
・子どもによっては、学習の時間内に勉強へのエンジンがかからない子どもも見受けられ
た。勉強のあとに自由時間という選択肢なら、学習と遊びとをうまく両立できるのではな
いか。
・学生から子どもに対する言葉使いについて、気になる場面がいくつかあった。子どもを
盛り上げる場合でも、挑発的な言葉を用いると、思わぬトラブル・ケガにつながることも
ある。
<新規参加スタッフから>
・子どもたちとの接触の際、危険な場面がいくつか見受けられ、どうすればよいかわから
なかった。→子どもの気分を盛り上げることも大切だが、時には落ち着かせることも学生
の役割。
・勉強に気の向かない子どもがおり、
どのように意欲づけをすればよいか困ってしまった。
→出ないときはどうしても出ないもの。絶えず働きかけは行うが、次にできればそれでよ
い。
・子どもたちにうまく指示を通すことができず、どうすればよいのかわからなくなった。
→子ども安全に楽しく活動するために
も、時には厳しく。目を見て落ち着い
て諭すだけでも効果がある。
<先生から>
・やはり子どもたちはパワフルであり、
それについて行ける男子学生は必要不
可欠。
・学生スタッフは「先生」ではなく「友
だち」でもなく、強いて言えば「お兄
さん・お姉さん」である。近すぎず遠
すぎず、子どもたちとの適切な距離感
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を大切にして欲しい。
・困りごとは一人で抱え込んではいけない。自分の悩みはきっと誰もが直面しうるもの。
友だちや上級生、先生方に報告・相談し、より多くの人数で共有することにより、子ども
たちとのより良い関わり方をしていくための要素としていけるのではないか。
(小檜山岳)
(4)あづま運動公園&こむこむ&ヤクルト工場見学(11 月 17 日)
①企画と準備
今回はいつものように大学で行うのではなく、大学の外に出て子どもたちと様々な体験
をするという企画であった。まずは、あづま運動公園に向かい、自転車とソリすべりをし
て遊んだ。当初アスレチックと自転車で遊ぶ予定だったが、天候が悪くアスレチックで遊
ぶことはできなかった。しかし、あづま運動公園には、大人数で乗ることができる自転車
や変わったこぎ方をする自転車がたくさんある。また、自転車コースの中央にはソリすべ
りのできる場所もあったため、子どもたちは自転車とソリで元気に体を動かして遊んでい
た。昼食後、子どもたちから行きたいという希望が多く寄せられた「こむこむ」に向かい、
4 階の常設展示室で遊んだ。
「こむこむ」には、虫や動物の標本や楽器など子どもたちが夢
中になるような展示品や施設が備わっている。一時間ほど自由に遊んだ後、ヤクルト工場
へ向い、ヤクルト製品のお話や普段見ることのできない工場の内部を見学した。今まで、
頻繁に飲んでいたヤクルトについて、
実際にはよくわからなかったことな
どを知る機会となった。
準備としては、あづま運動、
「こむ
こむ」に実際に下見に行った。場所
の広さや移動ルート、トイレ、遊ぶ
際の危険な場所などの確認をした。
事前に下見に行ったことで、当日の
動きをイメージすることができた。
②当日の様子
あづま運動公園では、自転車で遊んだ際、みんながとても楽しそうな顔をしていた。あ
づま運動にある自転車は、普通の自転車とは違って乗る姿勢やハンドルさばきなども難し
いため、子どもたちは自転車をこぐことに必死になっており、夢中になって遊んでいた。
またソリすべりでは、スピードも速く、よく滑ったため、子どもたちとってはとてもスリ
ル満点なソリだったと思う。大声を出しながら滑っている子もいれば、満面の笑みを浮か
べながら滑っている子もいて、とても楽しそうだった。また、ソリは 5 つしかなかったが、
子どもたち同士できちんと譲り合いながら遊んでいる姿が見られ、感心した。子どもたち
が元気に体を動かしながら遊んでいる姿が印象的であった。
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「こむこむ」には、巨大な迷路や月の重力を体験できるコーナー、虫や動物の標本や剥
製など、とても珍しいものがたくさんある。子どもたちにとって、あまりなじみのない遊
び道具や展示物が数多くあった。そのため、子どもたちは様々なものに興味を持ち、夢中
になって遊んでいた。
また、ヤクルト工場ではヤクルト製品のお話を聞き、その後工場の内部の見学をした。
ヤクルトについては、子どもたちも知らなかったことが多くあったと思う。工場の内部に
は、たくさんの機械や大きなタンクなどがあった。子どもたちはその工場内の様子に圧倒
されると同時にヤクルトについて様々なことを知ることができた貴重な経験になったので
はないかと思う。
③支援活動を通して感じたこと
今回は、大学ではなく外に出て活動することの良さを感じた。2012 年 4 月から土曜キャ
ンパスは継続して行われてきたが、今回のように大学の外に出て活動することは、芋煮会
を含め二度目であった。子どもたちも行ったことのない場所に行けるということもあり、
とても楽しそうに遊んでいた。土曜子どもキャンパスで大学外へ行くことは、子どもたち
にとっても一つの楽しみになり、充実した活動ができるのではないかと私は思う。今後も
子どもたちの興味や季節のイベ
ントに合わせて、できる限り
様々な活動を取り入れていけた
らいいなと思う。
また、私は子どもたちの表情
が本当に穏やかになってきたと
感じた。震災直後は鋭い目つき
をした子や体でぶつかってくる
子が多かったが、最近ではその
ような姿はあまり見られなく
なってきたように思う。今回の
土曜キャンパスで特に印象的だった様子は、そり滑りをしている時の子どもたちの表情で
ある。子どもたちは、外で体を思い切り動かすことを本当に楽しんでいるようであり、と
ても良い顔をしていた。私は、その姿を見て子どもたちが少しずつ変化してきていること
を感じ、嬉しく思った。今後も継続して、子どもたちと関わっていきたいと思う。
(高橋加奈)
(5)クリスマス・パーティーの準備&グミキャンディーづくり(12 月 1 日)
①企画と準備
クリスマス・パーティー前ということで、会場・サプライズ係を中心としたクリスマス
キャンドル・クリスマスツリーの飾り作りの時間を設け、子どもたちに「クリスマス・パー
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ティー」へのワクワクした期待感を持ってもらえるよう心がけた。
<当日の流れ>
時間
内容
場所
10:05~
朝の会
大会議室
10:15~
学習の時間
大会議室
11:00~
運動遊び
第二体育館
12:10~
昼食
大会議室
13:00~
クリスマス・パーティー準備
大会議室
14:40~
グミキャンディー作り
調理室
15:45~
帰りの会
大会議室
②当日の様子
雪の影響で、バスの到着が遅れ、開始時間が遅れてしまうということもあったが、少し
ずつ調整しほぼ予定通りすべての企画を行うことができた。
運動遊びでは、
学生と二人一組で行う遊びを中心に、
ストレッチやおにごっこなどを行っ
た。学生と一緒に体育館全体を走り回っている子どもたちは、とても楽しそうで、子ども
たちが学生を引っ張って行っていた。そんな子どもたちの元気さに、くたくたになってい
る学生も多く見受けられた。
クリスマス・パーティー準備では、
「ペットボトルを使ったクリスマスキャンドル作り」
、
「折り紙のサンタさん、雪だるま、星作り」、
「お花作り」など 3 つのコーナーに分かれ、
活動を行った。それぞれ創造力を膨らませ、工夫しながら何個も作っていて、熱中する姿
がとても印象的だった。
グミキャンディー作りでは、
ジュースを使って簡単に作れるグミキャンディーを作った。
好きなジュースを選び、分量を量り、
しっかりと混ぜて、氷水で冷やすと
固まるという工程である。分量を量
る時は、とても真剣な顔つきだった
のが、固めている時は、待ちきれな
いのか揺らしてみたり、触ってみよ
うとしてみたりしていて、その表情
の変化がとても面白いなと感じた。
最後に、型抜きをしてみんなで食べ、
おうちの人へのお土産に持ち帰る子
もいた。
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子どもたちの感想をみると、どの
企画も楽しんでくれているようであ
る。
「思いっきり遊ぶことが楽しかっ
た」と言う子もいれば、「熱中して
キャンドルを作ったことが難しかっ
たけれど楽しかった」と言う子、
「グ
ミキャンディーが上手に作れて嬉し
かった」と言う子、さらには「全部
楽しかった」と言う子もいた。そも
そも大学生と会うこと、遊ぶことを
楽しみにして来ていることを改めて嬉しく感じた。
③支援活動を通して得たもの
何度活動を重ねてきても、毎回反省が出てくる。そもそも土曜子どもキャンパスには、
小学 1 年生~中学生の幅広い年齢層の子どもたちが集まる。企画を考えるのも一苦労であ
る。
「1 年生の○○ちゃんには難しいかな」「でも、中学生の△△くんには簡単だよね」な
どと毎回楽しみに来てくれる子どもたちのことを考えて、企画を考えている。来てくれた
子どもたち全員に楽しんでもらうことを想いとしていても、実際はなかなか上手くはいか
ない。そのため、毎回行う反省会はとても大切だと感じている。その反省を次にどんどん
生かしていくことで、よりよいものを作り上げていくことができると私は考えている。反
省と実践のくり返しを重ねてきたからこそ、たくさん悩みながらもここまで活動を変化さ
せながらやって来れたのだ。
子どもたちの実態を踏まえ、さらに自分たちの思いを重ね、今後さらに変化してくるだ
ろう私たちに求められる支援の方法、活動の仕方を模索しながら、私たち大学生も子ども
たちと共に成長していきたい。
(小木曽朋美)
(6)クリスマス・パーティー(12 月 15
日)
①企画と準備
クリスマス・パーティーは、昨年度に引き続
き 2 回目の開催となった。約 1 か月前から実行
委員を中心に企画を練り、いくつかの係に分か
れて準備を開始した。
今年のクリスマス・パーティーの一番の特色
は、
「子どもたちと一緒につくり上げる」という
こと。昨年度は、
「子どもたちを招待して、楽し
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んでもらう」という想いから、学生がすべての準備を行っていた。しかし、今年のクリス
マス・パーティーを企画する際に、私たちにはただ楽しんでもらうために子どもたちを招
待することに違和感をおぼえた。それは、この約一年間の活動を通して、私たち学生と子
どもたちの間には、つながり・信頼関係が出来てきているということ、一年前とは異なる、
成長した子ども達の姿を知っていたからだと思う。そこで今回は、子どもたちにも手伝っ
てもらって、一緒につくり上げることで、子どもたちにより充実した時間を過ごしてほし
いと考えた。しかし、週に 1 度会う程度で、学年もバラバラな子ども達とできることは限
られていて、悩んだこともあったが、クリスマスキャンドルやクリスマスツリーの飾り作
りをすることに決定した。12 月 1 日の子どもキャンパスと 8 日の仮設住宅での活動では、
学生と子どもたちが一緒にクリスマス・パーティーの飾り作りを行った。
今回は記者会見なども行い、普段子どもキャンパスの活動に登録していない子への参加
も呼び掛けた。
②当日の様子
子どもたちは、クリスマスカラーに飾り付けされた会場に入ると、自分が作ったクリス
マスキャンドルや飾りを見つけ、
「これ、自分が作ったんだ!」と自慢気に学生に話してい
る様子が見うけられた。
全員が揃うと会場の電気が消え、
サンタとトナカイに扮した学生の進
行でパーティーが始まり、子どもた
ちの作ったキャンドルにも火が灯さ
れ、より一層素敵な雰囲気にしてく
れていた。
シャンメリーで乾杯した後、みん
なでクリスマス料理やケーキを食べ、
お腹いっぱいになった後は、ジェス
チャーゲームやビンゴ大会で楽しん
だ。土曜子どもキャンパスの活動を振り替える、スライドショーの時間もあり、たくさん
の活動をしてきたことを振り替えることができた。
最後に、サプライズのサンタクロースが登場!サンタさんからプレゼントをもらい、よ
ほどうれしかったのか、すぐ作り始めてしまう子や「こんなのもらったんだよ!」と学生
に教えている子もいた。
クリスマス・パーティーはあっという間に感じた。それほど楽しかったのだろう。友達
と一緒に、学生と一緒に、めいっぱい楽しんでくれている子どもたちの表情をたくさん見
ることができて、とても嬉しく感じた。
子どもたちも学生も教員もみんな楽しむことができ、たくさんの笑顔で溢れていたクリ
スマス・パーティーとなった。
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③子ども支援活動を通して得たもの
2012 年の締めくくりの活動のクリスマス・パーティーということで、いつも以上に学生
スタッフの準備などが大変だったのだが、大学生の力を感じさせられた。今年は 1~4 年
生まで参加してくれたので、4 年生の先輩方からアドバイスをたくさんいただき、また、
今後活動の中心となってくる 1、2 年生の新たな力も感じ、みんなの力が集結したからこ
そ、あの素敵な「クリスマス・パーティー」ができたのだと思う。
成長しているのは子どもたちだけでなく、私たち学生も共に成長させてもらっているの
だなと感じ、もっと多くの活動を子どもたちと一緒に体験していき、それを振り返って自
分たちの経験につなげていき、子どもたちのために学生なりに深く考えたより良い活動に
どんどん進化していけたらいいなと思っている。
私たち学生スタッフは、このクリスマス・パーティーから成功を感じるとともに、この
活動をまた新たなの形へ変化させていく必要性も感じている。子どもたちのよりよい成長
を願い、目の前にいる子どもたちの実態を捉えながら、大学生の私たちだからこそできる
ことを追求していき、さらに充実した活動、その時の現状に適した活動にしていきたいと
考えている。今後もひとつひとつの課題に真摯に向き合っていきたいと思う。
(クリスマス・パーティー実行委員長 小木曽朋美)
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(7)もち料理を楽しもう&雪遊びをしよう(1 月 26 日)
①土曜子どもキャンパスの企画と準備
1 日の流れとしては、午前中に勉強・餅つ
き、お昼にみんなでつくったお雑煮を食べて
から、午後雪遊びである。
餅つきは、杵と臼をつかって人文棟ロータ
リーで行った。準備段階では、杵や臼といっ
た道具を使うのは準備が大変なため、既成の
餅を使うなど他の案も検討した。しかし、や
はり杵と臼を使ってもち米をつく体験をして
ほしいということで、先生方の協力を得て餅
つきが実現した。また、子どもたちが自分の
お昼を自分たちでつくって食べたらいつもと
は違うのではないかと考え、お昼ご飯のお雑
煮をつくるという企画に決定した。
午後の雪遊びは、ソリすべり、かまくらや
雪だるまをつくる企画を考えた。こちらも、
雨天時や雪がなくなってしまった場合を考え、雪遊びをやめて室内で節分にちなんだ
遊びをすることなど、様々なパターンの案を考えた。しかし、外で思いっきり遊んで
ほしいという願いがあり、雪遊びに決定した。
午前中の勉強に関しては、本が年齢や興味に合ったものが少ないということで、何
冊か子どもの興味に合いそうな本を選んで買っていくなどの工夫もした。
②当日の様子
当日の朝は、雪のため送迎バスに大幅な遅れがみられた。子どもたちの到着時刻も
バスごとに大きく異なってしまった。しかし、学習の時間は、一部勉強をやらない子
どももいたが、用意しておいた本に夢中になって真剣に本を読み始める姿も見られた。
全体的に落ち着いて学習に取り組んでおり、朝の会が食い込んでしまったこともあっ
て、時間が少なかったようにさえ思えた。
お雑煮づくりは、材料ごとにグループをわけ、切る作業を協力して行った。高学年
の子どもが低学年の子どもに切り方を教えている姿も見られた。洗う係や切る係、自
分の班の材料を切り終わったら違う班の材料を切るのを手伝うなど、役割分担をしな
がら協力してつくることができた。味付けは先生方にやっていただいた。餅つきでは、
一列に並び順番に餅をついた。大人用の餅つきセットだったが、自分たちのご飯をつ
くるということで、責任をもって、重い杵で一生懸命、餅をついている姿がみられた。
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雪遊びでは、想像してい
たよりもそり遊びが人気で、
飽きずにひたすら滑り続け
ていた。上る側と滑る側を
きちんとルールとして決め、
安全面を考えながら活動を
した。しかし、子どもたち
が一斉に滑ってしまってぶ
つかりそうになったなど配
慮が足りなかった部分が
あった。途中で一度子ども
たちを集め、再度安全面について注意を行うと、学生の合図で安全に滑り、怪我なく
笑顔で活動を終えることができた。二人用のソリも用意しており、今まであまり話し
たことのなかった 2 人が一緒にソリに乗って滑ったり、順番にソリを交代したりする
様子も見られた。
雪遊びのあとは、木工クラフト、コマづくりを用意し、好きなことをできる時間を
つくり、落ち着ける時間をつくった。
③支援活動を通して得たもの
今回の活動で感じたことは大きく2つある。1つは、子どもたちにとって魅力的な活動
をつくっていかなければならないということである。そのためには、子どもたちの実態を
知ることが必要である。初めのときより子どもたちが企画に混ざってくれるようになった
ことは、子どもたちのことを少しずつ知ることができて、その子どもたちのために企画を
考えているからだと思う。つくるという活動は子どもたちを夢中にさせ、役割分担をしな
がら1つのものを作り上げることは、協力・思いやり・責任感がうまれる。外で遊ぶこと
は、子どもたちに開放感を与えてくれる。どのような姿になってほしいのか、子どもたち
のことを想像しながら企画を考えていきたい。2つめは、注意する時は注意しなければな
らないということである。回を重ねるごとに 1 日の流れやルールが子どもたちの中に浸透
してきて、活動がスムーズになったが、馴れ合いになることなく、けじめをつけて子ども
たちとかかわっていくことが大切である。決められたルールは必ず守らなければいけない
ということ、人を傷つけてしまったり危険がある場合も同様であり、子どもたちにしっか
り伝えていかなければならないと思った。このようなことを考慮に入れながら、この子ど
もたちにとって魅力的な活動を展開していけたらと思う。
(根本 真理)
(8)チョコレートお菓子づくり&たこづくり(2 月 16 日)
①企画と準備
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運動遊びは安田俊広先生に企画をお願いし、第 2 体育館でボールとソフトフリスビーで
遊んだ。
お菓子作りでは、担当学生(木村紗友里さん、吉田
美咲さん)が中村恵子先生と相談して、2 月なのでバ
レンタインのチョコづくり(デコレーションチョコ
と米はぜチョコクランチ)とチョコチップクッキー
を作ることになった。1 月 30 日に A グループのメ
ンバーのみで事前事前打ち合わせ、2 月 13 日に当日
参加するメンバーでの事前打ち合わせを行い、大体
の調理時間と必要と思われる注意事項を考えた。
ものづくりは担当学生(坂本佳奈子さん、大関浩さん)が天形先生と相談して、凧づくり
を企画することに決めた。2 月 7 日に凧の試作を行い、作り方や絵の具での描き具合を確
認した。また、後片付けを簡単にするためにパレットは卵パックを使い、机には新聞紙を
敷いた。
今回の子どもキャンパスは今年度最後の子どもキャンパスの活動だということもあり、
いつもは感想用紙に感想を書いてもらうだけだったが、今回は「感想の木」を作り、そこ
に今年度の楽しかったことや来年度やりたいことなどを花の形の付箋に書いて貼ってもら
おうと考えた。
②当日の様子
今回の子どもキャンパスは 27 人もの子どもたちが参加したが、全体的に落ち着いてい
たのが印象的だった。朝の会から帰りの会まで、
「話を聞く」ということができており、4
月の子どもたちと比べると大きく成長した部分だなと思う。おかげで時間を見て行動した
り、その時その時の活動での約束事を守ること
ができ、楽しく充実した活動になった。また今
回、全ての活動で共通して、
「分け合う・譲り合
う・助け合う」様子を見ることができた。運動
遊びでは限られた遊び道具を貸し合ったり、お
菓子作りでは役割分担をしたり、作ったお菓子
を分け合ったりしていた。そしてそれは同じ仮
設の子同士だけでなく、仮設の違う子ども同士
でもみられた。子どもキャンパスを通じて、子
どもと学生の関わりだけではなく、子ども同士
の関わりも深まっているのだなと感じた。
学生スタッフの人数が子どもたちの数を下回
り、十分な活動ができないのではないかと心配
だったが、学生スタッフの臨機応変な対応と協
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力のおかげで特に大きな問題もなく活動を終えることができた。また福島方面の送迎時に
具合の悪くなった子がいたが、送迎担当学生がその様子を記録していたので適切な対応を
取ることができたと思う。今回の反省点として、移動時に元気のよい子どもたちは次の活
動場所まで走って行ってしまうので、先頭で誘導する学生が少ないことがあげられた。
③支援活動を通して得たもの
今年度の土曜子どもキャンパスの活動を通して、
特に長期的支援の大切さを学んだ。継続的に子ども
たちと関わり続ければ、子どもたちは学生の名前を
覚えてくれるし、自分たちから一緒に遊ぼうと声を
かけてきてくれる。だから私たちも毎回子どもたち
に会うことをとても楽しみに活動に参加している。
今年 1 年で子どもたちとの距離が一気に縮まった
と思う。土曜子どもキャンパスを通して、子どもた
ちとの絆を得ることができた。来年度からも継続的に子どもたちに関わってより一層仲を深
めたい。そして、これからは絆が深まったからこそできる支援を行いたいと思う。
(伊藤朱音)
「感想の木」より
お菓子作り(団子・ゼリー・キャンディーグミ・チョ
コ)が楽しかった。/カラオケをやりたい。/マカ
ロンを作りたい。みんなで、ケーキを作って一緒に
食べたい。/またそりすべりがしたい。/キャンプ
が楽しかった。/鬼ごっこがしたい。/ハワイアン
ズに行きたい。/ディズニーランドに行きたい。/
ドッヂボールがしたい。/クリスマスパーティーが
楽しかった。/そりすべりが楽しかった。/もっと
お菓子をつくりたい。/次は段ボールのおもちゃで
遊びたい。/みんなで遊べてよかった。/餅つきを
して楽しかった。/数回しか参加できませんでした
が、毎回楽しかったです。学生の皆さんとの会話が
一番楽しかったです。来年度も参加する機会があれ
ば、ぜひ参加したい。/転んでけがをしたとき、優
しくしてもらった。/大学生と遊んだりして楽し
かった。そりや雪だるまの遊びは相当疲れました。
大学生と話しやすかった。/活動時間を長くしてほ
しい。
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