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平成 27 年度 二国間クレジット取得等インフラ整備調査

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平成 27 年度 二国間クレジット取得等インフラ整備調査
平成 27 年度
二国間クレジット取得等インフラ整備調査事業
(方法論の策定・検証に関する調査)
報告書
平成 28 年 3 月
一般財団法人 日本エネルギー経済研究所
はじめに
我が国は、日本の優れた低炭素技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及
や対策実施を通じた海外における温室効果ガスの排出削減・吸収への貢献を定量的に評
価 し つ つ 、 我 が 国 の 削 減 目 標 の 達 成 に 活 用 す る た め 、 二 国 間 ク レ ジ ッ ト 制 度 ( Joint
Crediting Mechanism 。以下「JCM」)という。)を構築・実施している。この JCM を巡っ
ては、今日までアジアやアフリカ等 16 か国との間で JCM を開始するための二国間文書
に署名しており(平成 28 年 3 月 20 日現在)、各国の政府関係者から構成されるそれぞれ
の合同委員会を開催し、運用に必要な規則・ガイドライン類を採択するなど、制度の運
用が開始されつつある。
本調査では、JCM の実施に係る二国間文書に署名した国のうち、既に JCM 合同委員
会を開催し、ガイドラインを採択済みであるなど、早期に JCM の運用が本格化すること
が期待される国において実施されることが見込まれるプロジェクトの方法論(適格性要
件、リファレンス排出量の設定等を含む削減量計測方法、モニタリング手法等)を精査
し、取りまとめを行った。
具体的には、ラオス、インドネシア、チリにおいて実施が想定されるプロジェクトか
ら 3 プロジェクトを選定し、精査の上取りまとめを行った。また、これまでの調査で行
ったプロジェクトの方法論について、合同委員会で採択できていない 5 プロジェクトに
ついて、採択のためのフォローアップを行った。加えて、 方法論とりまとめの進捗状
況及び成果について、必要に応じて、関係各国の政府関係者に対して説明を行っ
た。本報告書はこれらの結果をまとめたものである。内容の 一部については株式会
社三菱総合研究所への外注を行ったことを付言しておく。
平成 28 年 3 月
一般財団法人 日本エネルギー経済研究所
1.方法論の整備 ·············································································· 1
1.1.高効率データセンタ導入による省エネ(ラオス) ·································· 2
1.2. 水力発電(インドネシア) ······························································· 17
1.3. IGCC 発電(チリ) ········································································ 18
2. 方法論の整備のフォローアップ ······················································ 25
2.1.
2.2.
2.3.
2.4.
2.5.
ボイラ運転最適化(インドネシア) ···················································· 26
製油所操業効率最適化(インドネシア) ·············································· 42
コンビニエンスストアでの高効率空調・照明導入(ベトナム) ················ 71
マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(ケニア) ···························· 85
マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(エチオピア) ····················· 105
3. 方法論整備状況の対外説明 ·························································· 119
3.1 インドネシア ··············································································· 119
3.2 ケニア ························································································ 127
3.3. エチオピア ··················································································· 136
1.方法論の整備
本調査においては、昨年度までの類似調査に引き続き、JCM の実施に係る二国間文書に
署名した国のうち、主として、平成 27 年 2 月 1 日現在において、既に JCM 合同委員会を開
催し、ガイドラインを採択済みであるなど、早期に JCM の運用が本格化することが期待さ
れる国において実施が見込まれるプロジェクトの方法論(適格性要件、リファレンス排出
量の設定等を含む削減量計測方法、モニタリング手法等)を精査し、取りまとめを行った。
具体的には、経済産業省地球環境連携室殿と協議の上で、ラオス、インドネシア、チリに
おいて実施が想定されるプロジェクトから以下の 3 プロジェクトを選定し、精査の上取り
まとめを行った。

高効率データセンタ導入による省エネ(ラオス)(Energy Efficient program through
construction of energy-efficient containerized data centre in the Lao People's Democratic
Republic)

水力発電(インドネシア)(Installation of Grid-connected Run-of-river Hydro Power Plant)

IGCC 発電(チリ)
(GHG emission reductions through construction of an integrated gasification
combined cycle (IGCC) power plant)
これらの方法論整備に当たっての背景要因、概要、検討事項、方法論案等を以下に説明
する。
1
1.1.高効率データセンタ導入による省エネ(ラオス)
1.1.1. 方法論の背景要因
本方法論は、ラオスにおける省エネ性能の高いデータセンタ(以下、DC)の導入によっ
て GHG 排出削減を行う事業に適用されるものである。また、本事業は、以下の観点からラ
オスの持続可能な発展に寄与するものと考えられる。
① 政府用の DC 整備により、ラオスの IT ガバナンス向上に寄与
② 増加を続ける電力需要を抑制すると共に削減分の電力輸出増加に寄与
①ラオスの DC 事情
本事業の FS 調査報告書によると、現在ラオスでは、性能・情報セキュリティーの観点か
ら、政府や企業が安心して利用できる DC が存在せず、メールシステムが未整備であること
から、政府関係者であっても gmail 等のフリーメールを業務に使用している例も多いという
1
。このため、信頼性のある DC を整備すること自体がラオスの IT 戦略上重要なタスクとな
っている。
②ラオスの電力事情
図 1.1.1 は、一般社団法人 海外電力調査会が公表したラオスにおける電力需要の見通し
であり、ラオスの電力需要は今後急速に増加する見通しであることがわかる。ラオスは近
年 8%程度の GDP 成長を遂げているが、電力需要については、その伸び以上に成長するこ
とが想定されている。このため、省エネの促進は増加を続ける電力需要の緩和に寄与する
ものと考えられる。
6000
MW
4000
2000
0
2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
図 1.1.1 ラオスの電力需要見通し
(出所)海外電力
2015 年 4 月号のデータを基に日本エネルギー経済研究所作成
一方、電力供給面を見ると、ラオスでは豊富な水力資源によって、近年輸出用の水力発
電所の開発が進められている。ラオス政府は、水力発電を貴重な外貨獲得手段として位置
付けており、図 1.1.2 に示す通り、輸出用の設備容量を大幅に増強し積極的な電力輸出を行
っている。このため、ラオス国内の省エネの進展は、そのまま電力輸出の増加に繋がり、
外貨の獲得に寄与することとなる。
1
平成 26 年度地球温暖化対策技術普及等推進事業 「ラオスにおけるコンテナ型データセンタの導入によ
る JCM プロジェクト実現可能性調査に係る調査報告書」
2
14,000
総発電量(GWh)
12,000
10,000
国内需要 (GWh)
輸出 (GWh)
輸入 (GWh)
8,000
6,000
4,000
2,000
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
図 1.1.2 ラオスの総発電量、国内電力消費及び輸出入
(出所)ラオス政府発表資料から日本エネルギー経済研究所作成
上記の背景により、経済産業省・NEDO の支援の下、JCM を通じたラオスにおける省エ
ネ型のデータセンタの導入に向けた取組が現在進められている。
通常の DC は、ビル型形式であり、大型の建物の中にサーバ等の IT 機器が格納され、機
器の安定稼働及び保全のために常に空調が管理されたものである。その一方で、現在新た
な DC としてコンテナ型の DC が普及しつつある。この DC は小型コンテナの中に IT 機器
や空調機器がコンパクトに集約されることで、小規模な DC の構築を可能にし、必要に応じ
て低コストで容量の追加を可能にしている2。また、耐久性が高く高温下でも正常に稼働す
る IT 機器を導入することで、DC 内の気温を通常のものよりも高く設定することが可能と
なり、ラオスのような気候下において、DC 内の温度設定をコントロールするための空調需
要が大幅に削減されるというメリットがある。DC 内の空調設定温度を 1℃増加することで、
電力コストが 4~5%節減できると報告されており3、高温稼働が可能な IT 機器の導入は有効
な省エネ施策であると言える。
また、空調も常時エアコンで調整せず、可能な限り外気を利用することで、エアコンの
電力使用量を低減させることも可能となる。
こうした背景から、本方法論では以下の要件を設定することとした。(詳細は次項にて記
述)
 コンテナ型の DC とすること
 高温でも正常に動作する IT 機器を導入すること
 外気を利用した省エネ空調設備を導入すること
1.1.1.1. 方法論における用語の定義及び適格性要件の考え方
(用語の定義)
本方法論では、用語の定義に関して、以下の 4 点を記載している。
① コンテナ型 DC
② 外気冷却
③ 自動切り替え
2
IIJ「松江データセンターパークについて」http://www.iij.ad.jp/DC/about/
平成 26 年度地球温暖化対策技術普及等推進事業 「ラオスにおけるコンテナ型データセンタの導入によ
る JCM プロジェクト実現可能性調査に係る調査報告書」
3
3
④ 遠隔制御
①コンテナ型 DC
コンテナ型の DC は、一般的な貨物用コンテナの寸法を前提とする。
②外気冷却
外気冷却は外気を直接利用する冷却方式を指す。
③自動切り替え
空調管理(冷却)に関して、ある基準温度を設定し、その温度以下では外気を用いた冷
却を行い、基準を超えそうな場合に自動でエアコンによる空調に切り替える機能を指す。
④遠隔制御の定義
運用に関して、DC 内での有人操作ではなく遠隔操作により対応すること。遠隔制御を行
うことで、作業員が出入りする際のドアの開閉等に伴う DC 内の温度上昇を回避することが
できる。
(適格性要件)
本方法論では以下の 3 点を適格性要件として設定する
① DC の性能:新規に高効率 DC を導入。データセンタの PUE (Power Usage Effectiveness)
設計値は 1.3 以下であり、気密性は IEC60529 基準において IP-54 以上であること。
② IT 機器の動作温度:導入する DC では、メーカー推奨の動作温度の上限が 40℃以上
の IT 機器を用いること。
③ IT 機器の発売時期:IT 機器は妥当性確認の時点で、メーカーによる保証期間内の新
品を使用すること。
①DC の性能
PUE を用いて導入する DC の基準を設けるとともに、DC の気密性について規定している。
本法本論では、DC の省エネ性能を測る指標として PUE を用いることとした。PUE は IT
機器のエネルギー消費量とデータセンタのエネルギー消費量を比較したもので、IT 機器の
エネルギー消費量に対する空調設備等の付帯設備のエネルギー消費割合を示す指標である
(下式参照)
。PUE は数字が小さいほどデータセンタ全体に占める付帯設備のエネルギー消
費割合が小さいことを示し、一般的に高効率なデータセンタと見なされる。
PUE=
データセンタ全体 IT 機器
空調等の付帯設備 のエネルギー消費
IT 機器のエネルギー消費
本方法論の適格性要件として、PUE の値を 1.3 以下(1.3 より高効率)としている。同様
のコンテナ型 DC が PUE 値 1.2 を達成している例もあることから4、適格性要件を 1.3 より
高効率とすることで高性能な DC の導入を促している。また、これによって低効率な DC の
導入を排除している。
気密性の適格性要件では、IEC60529 の IP-54 としている。IP-54 は十の位の「5」と一の
位の「4」の 2 つの評価結果であり、十の位の「5」評価は、固形物に対する 7 段階保護等
級(0~6、6 が最も優れている)のうちの 5(有害な影響が発生するほどの粉じんを防ぐ)
を指しており、一の位の「4」は液体に対する 9 段階の保護等級(0~6、6 が最も優れてい
る)のうちの 4(あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない)を指している。これら
の基準を設けることにより、DC がダストや風雨に対する耐性を持つことを確保している。
4
前掲注 3 参照。
4
②IT 機器の動作温度
上述の通り、本方法論で想定する DC は高温時でも動作可能な点により、空調需要を低減
することを目指している。このため、より高い動作温度が保証されている製品を使用する
必要がある。たとえば、表 1.1.1 に示す通り、主なメーカーによるサーバ動作温度の上限は
35℃~40℃程度であり、本方法論の適格性要件では動作可能温度の上限が 40℃以上とされ
ている機器を導入することとした。
表 1.1.1 主なメーカーの代表的ラックサーバの動作温度
メーカー
製品名
動作温度
HA8000/RS440 (AN/BN)
日立
10~40℃
System x3650 M5
レノボ
5 ~ 40℃
NEC
R110h-1 Express5800 シリーズ
5~40℃
PRIMERGY RX2540 M1
富士通
10 ~35 ℃
(出所)各メーカーウェブサイトの製品ページから日本エネルギー経済研究所作成
③IT 機器の発売時期
プロジェクト実施に際して、IT 機器そのものの効率を担保するため、新品かつ発売され
てからの時期を限定した適格性要件を設定した。ただし、プロジェクトで使用する IT 機器
の全てに基準を設けることは、必要とされる IT 機器の多さから考えると現実的ではない。
このため、DC の消費電力の 6 割程度を占める5とされるサーバに限定した基準を設けること
とした。
サーバが発売されてからの時期を限定する「新しさ」の指標としては、各メーカーが通
常設定する保証期間を用いた。図 1.1.3 に示す通り、プロジェクトの妥当性確認の時点で、
メーカーによる保証期間(通常 3 年程度)以上時間が経過していないことを要件とした。
サーバの
購入日
妥当性確認日
時間軸
サーバの
保証期間
図 1.1.3 適格性要件としての製品保証期間の位置づけ
(出所)日本エネルギー経済研究所作成
1.1.1.2. リファレンスシナリオ及びリファレンス排出量の考え方
(1)リファレンスシナリオ
リファレンスシナリオはインターネット用のサーバやストレージなどの IT 機器を備えた
一般的なデータセンタを導入するものであり、ここでは施設する方式(ビル型・コンテナ
型など)は問わない。
コンテナ型のデータセンタは省スペースで高い空調効率という特徴を有しており、ビル
5
同上。
5
型と比較して省エネルギーと言える。しかし、日本国内にある既存のデータセンタはビル
型が多数を占めており、また、ラオスに至ってはハイレベルなデータセンタそのものが存
在していない状況である。このような状況を勘案し、リファレンスシナリオでは施設する
データセンタの方式をビル型やコンテナ型など特定せず、一般的なデータセンタと定義し
た。
(2)リファレンス排出量
リファレンス排出量は、プロジェクトにて実際に消費された IT 機器の消費電力量にリフ
ァレンスシナリオの PUE(2.0)を乗じた値に対して、ディーゼル発電機の排出係数とグリ
ッドの排出係数のどちらか小さい値の積によって算出する。以下ではクレジット対象(排
出量削減)となる消費電力量の算出方法について概要を説明した後、リファレンスシナリ
オの PUE を 2.0 に設定した理由および排出係数の選択理由について記載する。
クレジッ
ト対象
4MWh
付帯設備
消費電力量
10MWh
リファレンスシナリオの消費電力量
6MWh
IT機器
消費電
力量
20MWh
図 1.1.4:リファレンスシナリオにおけるクレジット対象消費電力量のイメージ
リファレンスシナリオの消費電力量は、プロジェクトで実測された IT 機器の消費電力量
の 2 倍(PUE が 2.0)とし、付帯設備を加えたデータセンタ全体の消費電力量との差分がク
レジット対象の消費電力量となる。図 1.1.4 を例にした場合、IT 機器の消費電力量実績が
10MWh とするならば、リファレンスシナリオの消費電力量は 10MWh×2.0=20MWh とな
る。そして、空調や照明など付帯設備の消費電力量が 4MWh とすると、リファレンスシナ
リオの消費電力量から全体の消費電力量である 14MWh を差し引いた 6MWh がクレジット
の対象となる。
・リファレンスシナリオの PUE を 2.0 に設定した理由
PUE の算出に当たっては、シンガポールの国内データセンタに係る PUE 調査結果(PUE:
2.07)について、ラオスの気象条件で補正した結果を根拠としている。
シンガポールの国家環境庁(National Environment Agency :NEA)は、同国内にある 23 の
既存のデータセンタにおいて年間の PUE を調査した6結果として、平均値として 2.07(最高
効率:1.67、最低効率:3.31)であることを公表している。ただし、PUE は気温に影響を受
けることから、本方法論のリファレンス排出量は、シンガポール国内の調査結果(2.07)を
ラオスの気象条件に照らし合わせて補正した値を採用することが適当であると考える。
ラオスとシンガポールは同じ熱帯気候だが、シンガポールの熱帯雨林気候に対してラオ
6
National Environment Agency (NEA) “Data Centre Energy Efficiency Benchmarking”
6
スは熱帯モンスーン気候と、熱帯気候の中で異なる気候帯に属している。熱帯雨林気候の
気温は常夏で四季の区別がないことが特徴である。一方、熱帯モンスーン気候は一般に暑
季、雨季、乾季に分けられ、乾季の冬季に冷涼な気候となる傾向がある。
図 1.1.5 は気象庁が公表している地点別の月別平均気温における、ラオス(ビエンチャン)
とシンガポールの平年値(1981~2010 年の観測値による平均値)である。各月の平均気温
を眺めると、3 月から 10 月の期間ではほぼ同じ気温で推移しており、11 月から 2 月の期間
においてシンガポールよりもビエンチャンの方が冷涼であることがわかる。また、両国間
の気温差は 12 月と 1 月で約 4℃、11 月と 2 月では約 2℃である。
(℃ )
35
30
25
20
シンガポール
15
ビエンチャン
10
5
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12 ( 月)
(ラオスとシンガポールの位置関係)
(月別平均気温の平年値)
図 1.1.5:ラオスとシンガポールの対比
外気温が高いとデータセンタ内の温度を下げるために空調(冷房)調整が必要となるこ
とから、気温とエネルギー消費量には正の相関関係があるものと考えられる。このため、
ラオスの年間 PUE 値は、シンガポールの「2.07」よりも数値上で小さく(高効率と)なる
ことが想定されることから、この 11 月から 2 月の気象条件の差を補正するため、気温と PUE
の関係を示した図 1.1.6 を基にして検討を行った。図 1.1.6 は、グリーン IT 推進協議会調査
分析委員会による、月別平均気温と PUE の関係について調査した結果7である。同調査は立
地の異なる 6 カ所のデータセンタについて、月の平均気温と PUE との関係を示したもので
あり、20℃を境としてそれ以上では、気温と PUE の間に正の相関関係が確認される。
図 1.1.6:月別平均気温と PUE
例えばビエンチャンで最も低い平均気温は 12 月の 22.4℃であり、シンガポールの最も高
い平均気温は 5 月と 6 月の 28.4℃である。下記のデータセンタの調査結果と照らし合わせ
7
グリーン IT 推進協議会調査分析委員会(2011)「2010 年度グリーン IT 推進協議会調査分析委員会 報告
書」
7
ると、データセンタ C 以外の 5 つのサンプルにおいて、この 2 つの気温の PUE 差を検討す
ることができる。ここでは 22.4℃、28.4℃の気温による PUE の実績データはないものの、
実績値を結んだ線で最も差の大きいデータセンタ E でも 0.2 よりは小さいことが読み取れる。
ここから、保守性確保の観点により、11 月から 2 月までの 4 カ月間について、ビエンチ
ャンの PUE はシンガポールよりも 0.2 小さいものと仮定して、先に述べた PUE「2.07」の
補正を行う。なお、残りの 8 ヵ月は月別平均気温がほぼ重なっていることから PUE は同値
と判断した。以上の検討から、気象条件を補正した PUE は下記の通り、2.003 と計算される。
PUE の値として「2.003」でも保守性が確保されるものの、本方法論では 2.0 を採用するこ
ととした。
2.07
8 ヵ月
12 ヵ月
2.07
0.20
4 ヵ月
12 ヵ月
=2.003
・排出係数
リファレンスシナリオはディーゼル発電機あるいはグリッドから供給される電力によっ
てデータセンタの電力を賄うものであり、2 つの排出係数のうち、小さい方を採用すること
としている。
まずディーゼル発電機の排出係数として、発電容量・タイプ別に排出係数を取り纏めた
RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS”(2008)
(表 1.1.2 参照)を参考とし、最も保守的な 0.8 tCO2eq/MWh の排出係数を用いた。
表 1.1.2:ディーゼル発電機の発電容量・タイプ別排出係数
出典:RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS
(2008) [http://www.retscreen.net/ang/emission_factors_for_diesel_generator_image.php]
なお、グリッドの排出係数は、ラオスの水資源環境庁(Water Resources and Environment
Administration: WREA)が公表している 0.5595 tCO2eq/MWh を採用している。
1.1.1.3. PUE 採用における課題と解決策
本方法論では PUE を用いてリファレンス排出量を算定している。前述の通り、PUE はデ
ータセンタで消費するエネルギーと IT 機器が消費するエネルギーの比率であり、データセ
ンタの効率を示す指標として使用されている。ただ、指標の特性上、IT 機器と比較した空
調や照明等の付帯設備の効率性評価が可能な一方で、IT 機器そのものの効率を表すことが
できないことから、万能な指標とは言い難い。
つまり、エネルギー消費量の多い非効率な IT 機器を導入すると、理論的には PUE が 1 に
8
収束してしまうという課題がある。
PUE
データセンタ全体 IT 機器と付帯設備 のエネルギー消費量
IT 機器のエネルギー消費量
1
付帯設備のエネルギー消費量
IT 機器のエネルギー消費量
ただ、データセンタの効率を図るための全世界的な指標は存在していないことから、本
方法論では非効率的な IT 機器が導入されないよう、適格性要件に「導入するサーバは新品
であり、妥当性確認時点でメーカーによる保証期間の範囲内であること」という規定を設
ける措置を取った上で、PUE を指標として採用することとした。
1.1.2 方法論
1.1.2.1 方法論の概要
表 1.1.3 方法論の概要
項目
概要
方法論名
ラオスにおける高効率データセンタ導入による省エネ
適格性要件
1. データセンタの PUE (Power Usage Effectiveness) 設計値は 1.3 以下であ
り、気密性は IEC60529 基準において IP-54 以上であること。
2. データセンタでは、メーカー推奨の動作温度の上限が 40℃以上の IT 機器
を用いること。
3. IT 機器は妥当性確認の時点で、メーカーによる保証期間内の新品を使用
すること。
考慮する排出源 リファレンス排出:PUE が 2.0 のデータセンタによる電力消費に伴う CO2 排出
リファレンス排
出量の算出方法
プロジェクト排
出量の算出方法
プロジェクト排出:プロジェクトによって導入された高効率データセンタによ
る電力消費に伴う CO2 排出量
プロジェクトにて実際に消費されたデータセンタの消費電力量にリファレン
スシナリオの PUE(2.0)を乗じた値に対して、ディーゼル発電機の排出係数
とグリッドの排出係数のどちらか小さい値の積によって算出する。
プロジェクトにて実際に消費されたデータセンタの消費電力量にディーゼル
発電機の排出係数とグリッドの排出係数のどちらか小さい値の積によって算
出する。
その他
9
1.1.2.2 方法論本文
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting proposed methodology
Host Country
Lao People's Democratic Republic
Name of the methodology proponents
Toyota Tsusho Corporation
submitting this form
Internet Initiative Japan Inc.
Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co., Ltd
Sectoral scope(s) to which the Proposed
3. Energy demand
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
Energy Efficiency Program through installation and
version number
operation of energy-efficient data centre(DC) in the
Lao PDR – Ver-0.0
List of documents to be attached to this form
The attached draft JCM-PDD:
(please check):
Additional information
Date of completion
MM/2016
History of the proposed methodology
Version
A.
Date
Contents revised
Title of the methodology
Energy Efficient program through installation and operation of energy-efficient data centre in
the Lao PDR
B.
Terms and definitions
Terms
Definition
Project Data Centre
Freight container, transportable by container truck and/or trailer and outfitted
(Project DC)
with components including server racks, power supplies and communication
wirings, cooling and fire-extinguishing facilities, and the following features:
- Outside-air cooling method
- Remote management system
- Automatic switching
Reference DC
Data centre which has its PUE value of 2.0.
Automatic
A system to automatically switch on the refrigerated air conditioning system
10
switching
when the cooling capacity of the outside air is not sufficient to meet the
recommended temperature condition, cooling will be automatically switched to
refrigerated air conditioning mode.
Power Usage
PUE is the metric to show the efficiency of Data centre (DC) power use. PUE
Effectiveness
is defined by the following formula;
(PUE)
PUE =
Overall electricity consumption of DC
Electricity consumption of IT equipments of DC
Outside-air cooling
A method of cooling which efficiently utilizes outside air. Outside-air cooling
method
method involves direct intake of the outside air to inside of the DC in order to
cool the room temperature to meet the DC-recommended temperature
condition.
Remote
A system which remotely monitors and controls the temperature and electricity
management system consumption within the project DC to control a variety of equipment including
cooling and IT equipment and to achieve stable operation automatically without
using human on-site monitoring or operation, in order to reduce energy loss
caused by manual operation, such as door opening and closing to operate
manually and adopt the method to reduce automatically energy consumption
losses for maintenance.
DC-recommended
The recommended temperature condition for IT equipment operation which is
temperature
established by the manufacturers.
condition
C.
Summary of the methodology
Items
1.
2.
Summary
GHG emission reduction
Energy conservation achieved by the use of energy-efficient project
measures
DC in place of the reference DC.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated by multiplying the
emissions
monitored electricity consumption by the ratio of efficiency of
reference and project DCs and the emission factor of the grid
power.
3.
Calculation of project
GHG emissions associated with electricity consumption of project
emissions
DC are calculated by multiplying the monitored electricity
consumption of the project DC by the emission factor of the grid
power.
11
4.
Monitoring parameters
Electricity consumption of entire project DC and IT equipment
respectively.
D. Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
The project DC is newly introduced, highly efficient with designed PUE value
under 1.3, and highly air-tight with IEC60529 value no less than IP-54.
Criterion 2
The project DC adopts both IT equipment with recommended upper limit
temperature by manufacturer 40 degrees C or higher.
Criterion 3
The servers installed in the project DC are purchased brand-new.
These
servers must be within the support period on the day of validation.
E. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Electricity consumption by reference DC
CO2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Electricity consumption by project DC
CO2
F. Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
Reference emissions are calculated by multiplying the monitored electricity consumption of the
project DC by the ratio of efficiencies of reference and project DCs and by the CO2 emission
factor of the electricity consumed.
In this methodology, PUE values are adopted as the efficiency indicator of DCs. Net emission
reduction is achieved in this methodology by conservatively selecting the PUE values for both
the project and the reference DC.
In this methodology, the default value of the PUE of the reference DC is conservatively set at
2.0.
The PUE of project DC is calculated with monitored electricity consumption.
12
F.2. Calculation of reference emissions
Reference emissions are calculated as follows:
n

RE p   EC PJ ,i , p  REF

i 1
 PJ ,i

  EFelec


(1)
Where
REp
=
Reference emissions during the period p [tCO2/p]
ECPJ,i,p
=
Electricity consumption by project DC i during the period p
n
=
Number of DCs whose aggregate electricity consumption are measured by
[MWh /p]
one electricity meter [dimensionless]
i
=
An index variable for each DC
PJ`,i
=
Energy efficiency (PUE) of project DC8 [dimensionless]
REF
=
Energy efficiency (PUE) of reference DC9 [dimensionless]
EFelec
=
CO2 emission factor of electricity consumed [t CO2 /MWh]
G. Calculation of project emissions
Project emissions are calculated as follows:
n
PEp   ECPJ ,i ,p  EFelec
i1
(2)
Where
PEp
=
Project emissions during the period p [tCO2/p]
ECPJ,i,p
=
Sum of the electricity consumption by surveyed project DC i during the
period p [MWh/p]
EFelec
8
9
=
CO2 emission factor of electricity consumed [tCO2/MWh]
PUE of the project DC selected using steps as stipulated in Section F.1.
PUE of the reference DC selected using steps as stipulated in Section F.1
13
H. Calculation of emissions reductions
ER p  RE p  PE p
(3)
Where
ERp
=
Emission reduction during the period p [tCO2/p]
REp
=
Reference emission during the period p [tCO2/p]
PEp
=
Project emission during the period p [tCO2/p]
I. Data and parameters fixed ex ante
Data and parameters fixed ex ante are listed below
Parameter
REF
EFelec
Description of data
Source
10
Energy efficiency (PUE) of reference DC
Grid emission factor
When captive power generation is not available
at the project site, the most recent Laotian
national grid emission factor [EFgrid] is applied;
When captive power generation becomes
available at the project site, [EFcaptive ] is fixed
for the monitoring period thereafter;
[EFgrid]
Water Resources and
Environment Administration of
Lao (WREA), DNA for CDM
unless otherwise instructed by
the Joint Committee.
[EFcaptive]
CDM approved small scale
methodology: AMS-I.A
When captive power generation is available at
the project site, [EFcaptive ] is conservatively
selected as below and fixed for the monitoring
period thereafter;
EFelec = min(EFgrid, EFcaptive)
EFcaptive = 0.8 t CO2 /MWh*
EFgrid = 0.5595 t CO2 /MWh**
*The most recent emission factor is available
from CDM approved small scale methodology
AMS-I.A at the time of validation is applied.
n
10
Number of DCs whose aggregate electricity
consumption are measured by one electricity
meter
PUE of the reference DC selected using the steps as stipulated in Section F.1
14
The project proponent selects
スプレッドシート
1.1.2.3.
a) Input sheet
JCM_LPDR_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet)
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(1)
ECPJ,p
Total power consumption of
the project
(2)
ECDC,p
Power consumption of IT
equipments of project
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
EFelec
The most recent Laotian national grid CO2
emission factor
[Attachment to Proposed Methodology Form]
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
0 MWh
0 MWh
(c)
Estimated
Values
(f)
Monitoring
option
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
(i)
Monitoring
frequency
(j)
Other
comments
Option C
monitored data by
the electricity meter Data is collected and recorded by an electricity
based project
meter for the project as a whole.
monitoring system
Monthly
monitoring
n/a
Option C
monitored data by
the electricity meter Data is collected and recorded by an electricity
based project
meter for only the IT equipments.
monitoring system
Monthly
monitoring
n/a
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
0.5595 tCO2/MWh
Water Resouces and Environment Administration of Lao (WREA), DNA for CDM unless
otherwise instructed by the Joint Committee.
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
Units
CO2 emission reductions
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Option C
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
15
n/a
b) Calculation process sheet
JCM_LPDR_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during the period of year y
Value
Units
tCO2/y
n/a
Parameter
ERy
2. Selected default values, etc.
Rereference PUE
n/a
2.0 -
InvLossRE
3. Calculations for reference emissions
tCO 2/y
Reference emissions during the period of year y
Total power consumption of the project
Power consumption of IT equipments of project
REp
Electricity
0.00 MWh/p
EGSUP,p
Electricity
0.00 MWh/p
ECDEL,p
CO2 emission factor for 8 Interconnection Systems or subregional power grid , from which electricity is displaced due to the
project during period p
PUE of reference DC
PUE of project DC
n/a
0.5595 tCO2/MWh
EFgrid
n/a
2.0 -
PCLossPJ
n/a
-
PCLoss RE
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period of year y
0 tCO2/y
n/a
PEy
[List of Default Values]
PUE of reference DC
2.0
%
CO2 Emission factor of captive power generation of CDM
approved small scale methodology: AMS-I.A
0.8
tCO2/MWh
DC ID
p
ID of the DC
Monitored Month
-
MM/YYYY
ECDC,p
Power consumption of
IT equipments of
project
MWh
1.1.3. その他
特になし。
16
p
Monitored Month
MM/YYYY
ECPJ,p
Total power
consumption of the
project
MWh
1.2. 水力発電(インドネシア)
1.2.1. 方法論の背景要因
インドネシアにおける水力発電所に関する方法論について整備を行った。
系統に連系する再生可能エネルギー発電プロジェクトでは、通常はリファレンス排出量
が(発電電力量)×(電力系統原単位)で定義される。また、プロジェクト排出量につ
いて、バイオマス発電では若干の補助燃料、地熱発電所では非凝縮性ガス(CO2、メタ
ン)による排出を計上するのに対し、太陽光、風力、水力発電ではプロジェクト排出量
通常はゼロである。このような方法論で「保守的な」系統原単位を定義するのは困難で
あり、また発電電力量は高い精度で測定されるので、恣意的な割引は不自然である。従
って、これらのプロジェクトは JCM の規程に基づく「正味の排出削減」を定義しにくい
という特徴がある。
今回の方法論整備に当たり、方法論の対象となることが考えられるプロジェクトは変
電設備を発電所と併せて建設することに着目した。この点を活用し、本方法論ではリフ
ァレンス排出量及びプロジェクト排出量の計算のそれぞれについて変電設備での損失や
電力消費量を保守的に計算することにより「正味の排出削減」を盛り込むこととした。
このため、このような計算を用いることが可能であることが適格性要件の 1 つとなって
いる。
17
1.3. IGCC 発電(チリ)
1.3.1. 方法論の背景要因
近年、国際的には石炭火力発電への逆風が強い。しかし、途上国の石炭火力のニーズ
は未だ大きく、石炭火力発電技術を JCM としてクレジット化する際には特に合理的で透
明性のある方法論の策定が重要となる。ここでは近年石炭火力発電所が急増しているチ
リにおける IGCC プロジェクトを想定した方法論について検討する。
1.3.2. 方法論
1.3.2.1. 方法論の概要
本方法論の概要は下記のとおり。なお、リファレンス排出量の構成要素であるリファ
レンス発電所の原単位はプロジェクト期間中に事後的にモニタリングする手法も考えら
れるが、ここでは簡素化のために事前に固定する手法を採用する。
表 1.3.1 方法論の概要
項目
方法論名
用語の定義
概要
GHG emission reductions through construction of an integrated gasification combined
cycle (IGCC) power plant
下記について説明。

IGCC: 温度 条件 、効 率 等 に つ い て 記 載 ( 実 際 の プ ラ ン ト に 合 わ せ た 調 整 が
必要)
適格性要件
# 適格性要件
1 IGCC プラ ン トで あ る こ と
考慮する排出源
リファレンス排出
量の算出方法
正味排出削減の担
保
プロジェクト排出
量の算出方法
そ の 他( モ ニ タ リ ン
グ等
背景 等
IGCC 自 体 が 高 度 な 技 術 水 準 を 示
唆す るた め。
IGCC( 及び リフ ァレ ン ス 発 電 所 ) に 起 因 す る CO 2 排出 量
発 電 電 力 量 ×リ フ ァ レ ンス 原単 位
リ フ ァ レ ン ス 排 出 量 - プロ ジェ クト 排出 量
プ ロ ジ ェ ク ト に お い て 消費 した 石炭 の量 に起 因す る。
発 電 電 力 量 、 プ ロ ジ ェ クト にお いて 消費 した 石炭 の量 、熱 量原 単位
リファレンス原単位については、チリの電源構成の状況を踏まえる必要があるが、下
記のオプションが想定される。チリではすべての個別発電所の情報が CNE(国家エネル
ギー委員会)のウェブサイト に公表されている(スペイン語)。10 年以上前から前月の
データまで入手可能である。データの内訳は、グリッド別、発電所別の発電容量、送電
容量、発電端発電量及び 中央連系系統(Sistema Interconectado Central :SIC)、北部連系系
統( Sistema Interconectado del Norte Grande:SING)の燃料消費量等である。また、CDEC-SIC
(SIC 経済給電センター)、CDEC-SING(SING 経済給電センター)のウェブサイト で
もそれぞれのグリッド内の発電所の情報が公表されている。CDEC には送電端発電量の
情報もある。
表 1.3.2 系統原単位(単位 t-CO 2 /MWh)
電力系統
SIC
SING
全体
上位 15%
(CDM 同様)
1.018
0.826
0.928
上位 50%
1.080
0.955
0.993
(出典:CDEC-SIC 及び CDEC-SING データ)
18
火力全体
1.116
1.002
1.057
上記のように設定した原単位に対して、保守性の担保のために次のような加工が考え
られる。

リファレンス原単位の検討:チリの石炭火力発電所は全て亜臨界圧火力であり、
このためリファレンスを超臨界圧とすれば非常に保守的となる。なお、CDM 方
法論 ACM0013 は、プロジェクトのホスト国で同種の燃料を用いた発電所の上位
20%よりさらに優れた技術を導入することを条件としている。

データ取得時と運開時の間の効率向上の考慮:上記同様 CDM 方法論 ACM0013
のように、データ取得時と運開時の間の効率向上(約 0.3%/年)を加味するよう
な方法も考えられる。また、「上位 15%」の原単位は保守的であると考えられる
が、CDM を踏襲したものであるため、正味排出削減の担保方法についても検討
課題として存在する。
1.3.2.2. 方法論本文
方法論本文について以下に記載する。チリのフォーマットは現在時点で確定していな
いため、他国のフォーマットにより代用した。
JCM Proposed Methodology Form
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting the proposed methodology
Host Country
Republic of Chile
Name of the methodology proponents
-
submitting this form
Sectoral scope(s) to which the Proposed
1. Energy Industries
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
GHG emission reductions through construction
version number
of an integrated gasification combined cycle
(IGCC) power plant ver 1.0
List of documents to be attached to this
The attached draft JCM-PDD:
form (please check):
Additional information
Date of completion
History of the proposed methodology
Version
Date
Contents revised
19
C. Title of the methodology
GHG emission reductions through construction of an integrated gasification combined
cycle (IGCC) power plant
D. Terms and definitions
Terms
Definitions
Integrated
An integrated gasification combined cycle (IGCC) is a power
Gasification
generation technology that converts fuel to syngas (a mixture of
Combined Cycle
hydrogen and carbon monoxide). And the syngas is converted to
(IGCC)
electricity in a combined cycle power consisting of a gas turbine
process and a steam turbine process which includes a heat recovery
steam generator (HRSG).
E. Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
GHG emission reduction is achieved by constructing an
measures
IGCC plant which displaces existing or new coal power
plant.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated on the basis of electricity
emissions
generation by the project power plant and reference CO 2
emission factor
Calculation of project
Project emissions are calculated on the basis of energy
emissions
consumption by the project power plant (quantity of coal
consumed, net calorific value of coal, carbon content of
coal).
Monitoring parameters
electricity generation by the project power plant, quantity
of coal consumed, net calorific value of coal, carbon
content of coal
F. Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
20
Criterion 1
The project newly installs an IGCC power plant
G. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
CO 2 emitted from the reference power plant
CO 2
Project emissions
Emission sources
GHG types
CO 2 emitted from the project power plant
CO2
H. Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
Reference CO2 emission factor of the grid is conservatively established.
F.2. Calculation of reference emissions
Reference emissions are calculated as follows:
p
Where
RE p
EG p
=
=
EF RE
=
I.
Reference emissions during the period p.
Electricity generation by the project power plant during the
period p.
Emission factor of the reference power plant
Calculation of project emissions
Project emissions are calculated as follows:
p
p
Where
PE p
FC p
=
=
NCV p
=
EF coal,p
=
,p
Project emissions during the period p.
Fuel (coal) consumption by the project power plant during the
period p.
Net calorific value of coal consumed by the project power plant
during the period p.
Emission factor of coal consumed by the project power plant
21
during the period p.
J. Calculation of emissions reductions
Emissions reductions are calculated as follows:
p
Where
ER p
RE p
PE p
=
=
=
Emissions reductions during the period p.
Reference emissions during the period p.
Project emissions during the period p.
K. Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
EF RE
Description of data
Source
Emission factor of the reference power plant
Derived from an analysis of
existing coal power plants in
the Chilean grid
EFcoal,p
Emission factor of coal consumed by the
project power plant during the period p.
22
IPCC 2006 GL
1.3.2.3. スプレッドシート
本件はプロジェクトの事業者及び立地地点等について不確実性があり、このためリフ
ァレンス原単位を事前及び事後で策定するか、及びプロジェクトで使用する石炭の性質
が現時点で確定していない。このためスプレッドシートについては不確定要素が高いた
め、本報告書ではデフォルト値が存在するものとして作成する。
a) Input Sheet
JCM_MX_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Input Sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
(f)
Monitoring
option
1
EGp
Electricity generation by the
project power plant during the
period p.
MWh
2
FCp
Fuel (coal) consumption by
the project power plant during
the period p.
tonnes fuel C
NCVp
Net calorific value of coal
consumed by the project
power plant during the period
p.
3
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
EFRE
Electricity generation by the project power
plant during the period p.
EFcoal,p
Emission factor of coal consumed by the
project power plant during the period p.
0 TJ/t-coal
(c)
Estimated
Values
C
C
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
(i)
Monitoring
frequency
electricity meters
cross check with ivoice
continuous
weigh bridges
cross check with ivoice
continuous
Own record
calorific matres.
annual
(j)
Other
comments
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
0.9 t-CO2/MWh AS per proposed in the methodology
0.0189 t-CO2/TJ
IPCC 2006 GL
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
Units
0 tCO2/p
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Option C
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
23
b) Calculation Process Sheet
JCM_MX_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Value
Emission reductions during the period p
Units
0 tCO2 /p
Parameter
ERp
2. Selected default values, etc.
18.9 GJ/t
Net calorific value of coal consumed by the project power plant during the period p.
NCVp
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions during the period p
0 tCO2 /p
REp
0 tCO2 /p
PEp
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period p
[List of Default Values]
Default net calorific value of coal
18.9 GJ/t
0.0961 t-CO2/GJ
Default emission factor of coal
1.3.3. その他
特になし。
24
2. 方法論の整備のフォローアップ
これまでに整備を行った方法論案のうち、合同委員会で承認を得ることができていな
い案件について、採択に向けたフォローアップを行った。具体的には、経済産業省地球
環境連携室殿と協議の上で、下記の 5 つのプロジェクトについて整備を行った。

ユーティリティ最適化省エネ(インドネシア)(GHG emission reductions through
optimization of boiler operation in Indonesia)

製油所最適化省エネ(インドネシア)(GHG emission reductions through optimization of
refinery plant operation in Indonesia)

コンビニエンスストアでの高効率空調・照明導入(ベトナム)
(ベトナム)
(Installation
of high efficiency lighting and air conditioning systems for convenience stores)

マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(ケニア)(Electrification of communities
using Micro hydropower generation)

マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(エチオピア)(Electrification of
communities using Micro hydropower generation)
これらの方法論整備のフォローアップに当たっての背景要因、概要、検討事項、方法論
案等を以下に説明する。
25
2.1. ボイラ運転最適化(インドネシア)
2.1.1. 方法論の背景要因
イ ン ド ネ シ ア に お け る ボ イ ラ 運 転 最 適 化 方 法 論 ( GHG emission reductions through
optimization of boiler operation in Indonesia)は、H25 年度調査に基づき作成した方法論素
案(GHG emission reductions through optimization of utility system operation in Indonesia)
に基づいてはいるが、インドネシア側の要請に伴いシミュレーションを廃したことによ
るアプローチの全面的変更、及び機器更新、データ不備の場合の対策を盛り込む等の変
更を設けている。
本方法論の概要については「平成 26 年度二国間クレジット取得等インフラ整備調査事
業(方法論の策定・検証に関する調査)」において詳述したが、本業務においては、経済
産業省殿からのコメントを受領し、修正を試みた。
2.1.2. 方法論
2.1.2.1. 方法論の概要
本方法論の概要は下記のとおり。
表 2.1.1 方法論の概要
項目
方法論名
用語の定義
概要
GHG emission reductions through optimization of boiler operation in
Indonesia
下記について定義。

Utility Facility Operation Optimization Technology:線形計画法を用い
た最適化を行うソフトウェア技術。
適格性要件
#
適 格 性要 件
背景 等
1 Utility Facility Operation Optimization プロ ジェ クト の説 明。
Technology の 導 入 によ るボ イラ 稼動 の
最適化を行う。
2 導 入 サ イ ト は 既 存 の産 業施 設で あり 、2 導 入 対 象 技 術 を 用 い た 最 適 化 は 複 数
つ 以 上 の ボ イ ラ を 配備 して いる 。
のボイラがあり初めて実施可能とな
るた め。
3 個別ボイラについて、過去のエネルギ 過去のエネルギー消費量、蒸気生産
ー消費量、蒸気生産量データが入手可 量データはリファレンス排出量の計
能である。
算に 不可 欠で ある ため 。
4 全ての蒸気需要は施設内部で満たさ 蒸気が外部から調達されるとする
れ 、 外 部 か ら 調 達 され ない 。
と、ボイラ負荷と稼動の関係に関す
る前 提条 件が 異な って くる 。
考慮する排出源
ボイラにより消費される化石燃料及に起因する CO 2 排出。
リ フ ァ レ ンス 排 出 下記のように算出。
量の算出方法

PDD 提出前 6 か月以内の期間に至る 1 年以内における、本技術毎時
の燃料消費量データを入手。当該燃料の熱量原単位及び CO 2 排出原
単位を乗じて毎時の CO 2 排出量を算出する。
上記で算出した毎時の CO 2 排出量と毎時の蒸気生産量データに基づき、
y=ax+b で表される相関式を得る。ただし下記のような処理を行う。

立ち上げ、停止、メンテナンス時、機器・計測機器の誤作動時、運
転レンジ(設備運用者もしくは機器スペック)から逸脱した時のデ
ータを除く。
26
項目


概要
相関係数 R2 が 0.49 を下回る場合、標準偏差の 2 倍以上の外れ値を取
り除き、再度相関の算出を実施。それでも相関係数 R2 が 0.49 を下回
る場合は別記 1 の手法で相関式を算出する。
プロジェクト実施後またはリファレンス排出量算出に必要な過去デ
ータの採取時に機器が更新された場合は別記 2 の手法で排出量を補
正する。
上 記 で 求 め た 相 関 式 に つ い て 、 プ ロ ジ ェ ク ト 導 入 後 の 蒸 気 生 産 量 の 実績
値を代入し、リファレンス排出量を得る。
別記 1:過去のデータの相関係数が外れ値を除外しても 0.49 に満たない
場合、下記の措置を講じる。

個別ボイラについて過去データの相関を取り、R2 が 0.49 に満たない
ボイラについて測定機器(燃料計、蒸気フローメータ)の校正を実
施。

校正実施後、1 か月の測定キャンペーンを実施。相関を得る。

誤差が認められた機器のデータについて、誤差が認められなかった
機器のデータを下に、キャンペーンで得られた相関式を利用して誤
差が認められた機器のデータを補正する(両方の機器に誤差が認め
られた場合は蒸気フローメータの値に基づき燃料消費量を算出す
る)。

上記の措置を講じても相関が 0.49 を下回った場合は、方法論は該当
しない(プロジェクトは不適格となる)。
別記 2:プロジェクト実施後またはリファレンス排出量算出に必要な過去
デ ー タ の 採 取 時 に 機 器 が 更 新 さ れ た 場 合 、 導 入 さ れ た ボ イ ラ は そ れ より
CO 2 排出原単位が高い既存のボイラを、導入されたボイラの定格出力に至
るまで代替すると仮定して過去の期間における CO 2 排出量データを補正
する。
正 味 排 出 削減 の 担 Utility Facility Operation Optimization Technology の導入により、ボイラへ
保
の 燃 料 供 給 等 に 関 す る 補 機 ( フ ァ ン 、 ポ ン プ 等 ) の エ ネ ル ギ ー 消 費 量も
削減されるが、これらに起因する排出削減量を考慮しない。
プ ロ ジ ェ クト 排 出 Utility Facility Operation Optimization Technology 導入後のボイラによる燃
量の算出方法
料消費量に基づき算出。
そ の 他 ( モニ タ リ 蒸気生産量、燃料消費量については、API MPMS Chapter 14.3.3(Orifice
ング等
Metering of Natural Gas and Other related Hydrocarbon Fluids)またはメーカ
ー諸元に準拠することとしている。
27
2.1.2.2. 方法論本文
JCM Proposed Methodology Form
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting the proposed methodology
Host Country
Republic of Indonesia
Name of the methodology proponents
Azbil Corporation
submitting this form
Sectoral scope(s) to which the Proposed
Energy demand
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
GHG emission reductions through
version number
optimization of boiler operation in Indonesia,
ver.1.0
List of documents to be attached to this
The attached draft JCM-PDD:
form (please check):
Additional information
Date of completion
08/10/2014
History of the proposed methodology
Version
Date
Contents revised
1.0
08/10/2014
First edition
2.0
14/05/2015
Second edition for consideration at JC4
L. Title of the methodology
GHG emission reductions through optimization of utility system operation in Indonesia
M. Terms and definitions
Terms
Utility
Facility
Definitions
Operation
Optimization Technology
Technology to optimize the operation of existing utility
facilities such as boilers through application of software
algorithm using linear programming method or non-linear
programming method.
28
N. Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
The project achieves energy conservation in boilers,
measures
through operation optimization by applying Utility
Facility Operation Optimization Technology.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated on the basis of monitored
emissions
project steam generation and specific CO 2 emission per
steam generated, through analysis of historical relationship
between steam generation and fuel consumption of boilers.
Calculation of project
Project emissions are calculated on the basis of monitored
emissions
fuel consumption and emission factor of fuel consumed
after implementation of the project.
Monitoring parameters
Energy consumption and steam generation in boilers.
O. Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
The project is implementation of operation optimization of boilers to
generate steam, through introduction of Utility Facility Operation
Optimization Technology.
Criterion 2
The site of introduction is an existing industrial facility which includes two
or more boilers to generate steam.
Criterion 3
Historical data for fuel consumption, fuel characteristics (type of fuel, net
calorific value) and generation of steam is identifiable for individual boiler
for at least one year, as specified in the methodology.
Criterion 4
All steam demand is met internally and not sourced from outside the
industrial facility.
P. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Emissions from fossil fuel consumption by boilers
29
CO 2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Emissions from fossil fuel consumption for by boilers
CO 2
Q. Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
Reference emissions are calculated under the assumption that the current boilers continue
to be used. When new boilers are introduced to substitute existing boilers or as capacity
expansion, procedure to recalculate reference emissions is provided.
In order to establish reference emissions, CO 2 emission is calculated on the basis of
regression obtained through regression analysis of historical CO 2 emission, with historical
steam generation as variables.
Ensuring net emission reduction
The methodology ensures conservativeness by not including the associated reduction of
fuel for auxiliary equipments (e.g. fans and pumps) which is expected to occur as a result
of the project. Furthermore, the methodology ensures net reduction by adopting a
conservative assumption when boilers are replaced.
F.2. Calculation of reference emissions
Step 1. Calculation of historical emissions
Historical emissions is calculated as follows:

Obtain data on hourly fuel consumption for the historical period of one year preceding
introduction of Utility Facility Operation Optimization Technology up to the period not
earlier than 6 months before submission of the draft PDD to the secretariat.

Calculate hourly CO 2 emission according to the following formulae.
HE j ,xh   ( FCi , j ,xh  NCVi  EFi )
(1)
i
30
HExh   HE j , xh
(2)
j
Where
HE xh
=
Historical CO 2 emissions on hour h in the historical 1-year period x.
[tCO2/h]
HE j,xh
=
Historical CO 2 emission from boiler j on hour h in the historical 1-year
period x. [tCO2/h]
Consumption of fossil fuel i by the boiler j on hour h in the historical
FC i,j,xh
=
NCV i
=
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel type i. [tCO2/GJ]
1-year period x.[mass or volume unit/h]
Step.2. Regression analysis
Plot the data with hourly data of historical steam generation by the boilers (ST xh ) on the
x-axis and hourly total CO 2 emission by the boilers (HE xh ) on the y-axis. Omit data obtained
during periods of startup, shutdown, maintenance or malfunction of equipment or
measurement device, and periods of operating outside the operating range specified by the
project participants or by the equipment manufacturer. Perform a linear regression analysis.
If the regression coefficient R 2 of the plotted data is smaller than 0.49, omit statistical
outliers with a plot outside 2 times the standard deviation from the regression line. Repeat
the process until the R 2 of the plotted data is larger than 0.49. Perform a linear regression
analysis with the remaining data to derive a linear regression equation as follows
HExh  a  STxh  b
(3)
Where
HE xh
=
Historical CO 2 emission from boilers on hour h in the historical 1-year
period x. [tCO2/h]
ST xh
=
Historical steam generation by the boilers on hour h in the historical
1-year period x. [tonnes steam/h]
a
=
Parameter derived as a result of linear regression analysis (specific
emission factor).[tCO 2 /tonnes steam]
b
=
Parameter derived as a result of linear regression analysis.(y-intercept)
31
[tCO 2 /h].
If the resulting regression coefficient R 2 remains below 0.49 as a result of the analysis, then
conduct the following procedure..
-
Perform regression analysis for individual boiler for the same historical 1-year
period x. Obtain regression coefficient R for each boiler by using the same
procedure as stated above.
Identify boilers which resulted in the resulting regression coefficient R 2 is lower
-
than 0.49. For such boiler, re-calibrate measurement equipments attached to the
boiler (fuel flow meters, steam flow meters). Conduct a one-month campaign
without operating the Utility Facility Operation Optimization Technology. Perform a
linear regression analysis based on the data obtained during the one-month
campaign, by using the same procedure as stated above, to yield a regression
equation as follows:
HEj, ch  a j  STj ,ch  bj
(4)
Where
HE j ,ch  ( FCi , j ,ch  NCVi  EFi )
(5)
i
HE j,ch
=
Historical CO 2 emission from the boiler j on hour h in the one-month
campaign c. [tCO2/h]
ST j,xh
=
Historical steam generation by the boiler j on hour h in the one-month
campaign c. [tonnes steam/h]
Parameters derived as a result of linear multivariate regression
aj, bj
=
analysis for individual boiler j based on the data obtained in the
one-month campaign.
Consumption of fuel i by the boiler j on hour h in the one-month
FC i,j,ch
=
NCV i
=
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel type i. [tCO2/GJ]
campaign c. [mass or volume unit/h]
32
-
Re-perform steps 1 and 2 but by substituting for the boiler which has conducted the
campaign, ST j,xh by (HE j,xh – bj) / a j for cases where only steam flow meters are
found to be deficient, and HE j,xh by a j × ST j,xh .+b j in all other cases. where ST j,xh is
the historical steam generation by the boiler j on hour h in the historical 1-year
period x. If the regression coefficient R 2 of the regression analysis according to step
2 with the adjusted data is still below 0.49, the methodology is not applicable.
Step.3.Calculation of reference emissions
Reference emissions are calculated as follows:
RE p  ( a  STp ,h  b )
h
(6)
Where
RE p
=
Reference emissions during a given time period p. [tCO 2 /p]
ST p ,h
=
Process steam generation on hour h during a given time period p.
[tonnes steam/h].
a
=
Parameter derived as a result of linear regression analysis (specific
emission factor).[tCO 2 /tonnes steam]
b
=
Parameter derived as a result of linear regression analysis.(y-intercept)
[tCO 2 /h].
Annex: Provisions for recalculation of reference emissions when new boilers are
introduced.
When new boilers such as boilers are introduced, reference emissions obtained as
above are no longer valid, and need to be recalculated under the following procedure.
To undergo this procedure, historical data for energy consumption and
generation of
each boiler is required. The procedure applies to cases when new boilers replace
existing boilers, and when new boilers are introduced to provide additional capacity.
Step i: Calculate historical CO 2 emission on hour h in the historical period x for
all existing boilers.
The calculation is conducted according to the following equation.
33
∑
,
, , ,
(7)
Where
HE j,xh
=
Historical CO 2 emission from the boiler j on hour h in the historical
1-year period x. [tCO2/h]
Consumption of fuel i by the boiler j on hour h in the historical 1-year
FC i,j,xh
=
NCV i
=
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel type i. [tCO2/GJ]
period x. [mass or volume unit/h]
Step ii: Calculate design CO 2 emission factor of existing boiler
For each existing boiler, calculate its design CO 2 emission factor as follows
,
(8)
Where
EF ,j
=
EF i,j
=
ηj
=
Design CO 2 emission factor of boiler j.
[tCO2/GJ-steam]
Weighted average CO 2 emission factor of the fuel i consumed by
boiler j in the historical 1-year period x.
[tCO2/ GJ-fuel]
Design efficiency of existing boiler j. [dimensionless][ GJ-fuel/ GJ-steam]
For boilers providing the same utility as the new boiler, rank each existing boiler
according to the descending order of Design CO 2 emission factor.
Step iii: Adjust CO 2 emission factor of existing boiler (HE j,xh )
Adjust CO 2 emission factor of existing boiler (HE j,xh ), starting from the existing
boiler whose design CO 2 emission factor is highest, up to the theoretical
maximum amount of utility that can be provided by the new boiler (assuming a
capacity factor of 100%), as follows:
, ,
,
min
,1
(9)
34
Where EF new is EF j for the new boiler.
Step iv: Recalculate HE xh
Recalculate HE xh (Historical CO 2 emissions on hour h in the historical 1-year
period x) based on the adjusted and non-adjusted values of HE j,xh .
Step v: Recalculate the regression analysis
Linear multivariate regression analysis as described in step 2 is recalculated, using
HE adj,xh obtained above instead of HE x,h .
When boilers are introduced during the 1-year historical period, undergo the
recalculation steps i and v for the period before introduction of new boilers.
R. Calculation of project emissions
Project emissions are calculated on the basis of fuel consumption.
PE p   ( FCi , p  NCVi  EFi )
i
(10)
Where
PE p
=
Project emissions during a given time period p. [tCO 2 /p]
FC i,p
=
NCV i
=
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel type i. [tCO2/GJ]
Consumption of fossil fuel i by the boiler during a given time period p.
[mass or volume unit/p]
S. Calculation of emissions reductions
Emission reductions are calculated as follows:
.
ERp  REp  PEp
35
(11)
Where
ER p
=
Emission reductions during a given time period p. [tCO 2 /p]
RE p
=
Reference emissions during a given time period p. [tCO 2 /p]
PE p
=
Project emissions during a given time period p. [tCO 2 /p]
T. Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
FC i,j,xh
Description of data
Source
Own record.
Consumption of fuel i by the
boiler j on hour h in the historical
1-year period x.
FC i,j,ch
Own record.
Consumption of fuel i by the
boiler j on hour h in the
one-month campaign c.
NCV i
Net calorific value of fossil fuel
type i.
EF i
CO 2 emission factor of fossil fuel
type i.
ST xh
Historical steam generation by the
In the order of preference,
a) values provided by the fuel
supplier;
b) measurement by the project
participants;
c) regional or national default
values;
d) IPCC default values provided in
table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Giudelines on National
GHG Inventories. Lower value
is applied.
In the order of preference,
a) values provided by the fuel
supplier;
b) measurement by the project
participants;
c) regional or national default
values;
d) IPCC default values provided in
table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Giudelines on National
GHG Inventories. Lower value
is applied.
Own record.
boilers on hour h in the historical
1-year period x.
ST j,ch
Historical steam generation by the
36
Own record.
boiler j on hour h in the
one-month campaign c.
ST j,xh
Historical steam generation by the
Own record.
boilers j on hour h in the
historical 1-year period x.
a,b
Parameters derived as a result of
Calculated according to step 2 in
linear multivariate regression
section F2.
analysis
aj, bj
Parameters derived as a result of
Calculated according to step 2 in
linear multivariate regression
section F2.
analysis
37
2.1.2.3. スプレッドシート
a) Input sheet
JCM_ID_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
(f)
Monitoring
option
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
(i)
Monitoring
frequency
1
FCcoal,p
Consumption of coal during a
given time period p.
1
mass or
C
volume unit
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter. Calibrated according
to API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification
Hourly
2
FCHFO,p
Consumption of heavy fuel oil
during a given time period p.
2
mass or
C
volume unit
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter. Calibrated according
to API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification
Hourly
3
FCdiesel,p
Consumption of diesel during
a given time period p.
3
mass or
C
volume unit
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter. Calibrated according
to API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification
Hourly
4
FCLPG,p
Consumption of LPG during a
given time period p.
4
mass or
C
volume unit
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter. Calibrated according
to API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification
Hourly
5
FCNG,p
Consumption of natural gas
during a given time period p.
5
mass or
C
volume unit
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter. Calibrated according
to API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification
Hourly
6
STp,h
Process steam generation on
hour h during a given time
period p.
6
tonnes
steam/h
On-site
measurements.
On-site measurement by flow meter, thermometers and
pressure gauges (if necessary) to calculate the enthalpy of
Hourly
produced steam and feed water. Calibrated according to
API MPMS 14.3 or by manufacturer's specification.
C
38
(j)
Other
comments
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
(c)
Estimated
Values
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
1a
Parameter derived as a result
of linear regression analysis
(specific emission factor).
8
t-CO2/tsteam
Calculated according to steps 1 and 2 of section F2
2b
Parameter derived as a result
of linear regression
analysis.(y-intercept).
9 t-CO2/h
Calculated according to steps 1 and 2 of section F2
3 NCVcoal
Net calorific value of coal
18.9 GJ/t
4 NCVHFO
Net calorific value of HFO
39.8 GJ/t
5 NCVdiesel
Net calorific value of diesel
41.4 GJ/t
6 NCVLPG
Net calorific value of LPG
44.8 GJ/t
7 NCVgas
Net calorific value of natural
gas
46.5 GJ/t
8 EFcoal
CO2 emission factor of coal
0.0961 t-CO2/GJ
9 EFHFO
CO2 emission factor of HFO
0.0755 t-CO2/GJ
10 EFdiesel
CO2 emission factor of diesel
0.0726 t-CO2/GJ
11 EFLPG
CO2 emission factor of LPG
0.0616 t-CO2/GJ
12 EFgas
CO2 emission factor of
natural gas
0.0543 t-CO2/GJ
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
Units
56 tCO2/y
[Monitoring option]
Option B
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
Option A
39
b) Calculation process sheet
JCM_ID_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during a given time period p
Value
Units
56.95949352 tCO2/y
Parameter
ERy
2. Selected default values, etc.
Net calorific value of coal
Coal
18.9 GJ/t
NCVcoal
Net calorific value of HFO
HFO
39.8 GJ/t
NCVHFO
Net calorific value of diesel
Diesel
41.4 GJ/t
NCVdiesel
Net calorific value of LPG
LPG
44.8 GJ/t
NCVLPG
Net calorific value of natural gas
Natural gas
46.5 GJ/t
NCVgas
CO2 emission factor of coal
Coal
0.0961 kgCO2/GJ
EFcoal
CO2 emission factor of HFO
HFO
0.0755 kgCO2/GJ
EFHFO
CO2 emission factor of diesel
Diesel
0.0726 kgCO2/GJ
EFdiesel
CO2 emission factor of LPG
LPG
0.0616 kgCO2/GJ
EFLPG
CO2 emission factor of natural gas
Natural gas
0.0543 kgCO2/GJ
EFgas
57 tCO2/y
REy
0.04050648 tCO2/p
PEp
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions during a given time period p
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during a given time period p
Project emissions (coal) during a given time period p
0.00181629 tCO2/p
Project coal consumption during a given time period p
Net calorific value of coal
Coal
CO2 emission factor of coal
Coal
Project emissions (heavy fuel oil) during a given time period p
1 t
FC coal,p
18.9 GJ/t
NCVcoal
0.0961 kgCO2/GJ
EFcoal
0.0060098 tCO2/p
Project HFO consumption during a given time period p
2 t
Net calorific value of HFO
HFO
CO2 emission factor of HFO
HFO
Project emissions (diesel) during a given time period p
39.8 GJ/t
0.0755 kgCO2/GJ
FC HFO,p
NCVHFO
EFHFO
0.00901692 tCO2/p
Project diesel consumption during a given time period p
Net calorific value of diesel
Diesel
CO2 emission factor of diesel
Diesel
Project emissions (LPG) during a given time period p
3 t
FC diesel,p
41.4 GJ/t
NCVdiesel
0.0726 kgCO2/GJ
EFdiesel
0.01103872 tCO2/p
Project LPG consumption during a given time period p
Net calorific value of LPG
LPG
CO2 emission factor of LPG
LPG
Project emissions (natural gas) during a given time period p
4 t
FC LPG,p
44.8 GJ/t
NCVLPG
0.0616 kgCO2/GJ
EFLPG
0.01262475 tCO2/p
Project natural gas consumption during a given time period p
Net calorific value of natural gas
Natural gas
CO2 emission factor of natural gas
Natural gas
40
5 t
FC gas,p
46.5 GJ/t
NCVgas
0.0543 kgCO2/GJ
EFgas
[List of Default Values]
Net calorific value of fossil fuel
NCVi
Default net calorific value of coal
18.9
GJ/t
Default net calorific value of heavy fuel oil
39.8
GJ/t
Default net calorific value of diesel oil
41.4
GJ/t
Default net calorific value of LPG
44.8
GJ/t
Default net calorific value of natural gas
46.5
GJ/t
CO2 emisson factor of fossil fuel
EFi
Default emission factor of coal
0.0961
t-CO2/GJ
Default emission factor of heavy fuel oil
0.0755
t-CO2/GJ
Default emission factor of diesel oil
0.0726
t-CO2/GJ
Default emission factor of LPG
0.0616
t-CO2/GJ
Default emission factor of natural gas
0.0543
t-CO2/GJ
2.1.3 その他
当該方法論は 2015 年 5 月に行われたインドネシア政府との JCM 合同委員会において
承認された。
41
2.2. 製油所操業効率最適化(インドネシア)
2.2.1 方法論の背景要因
インドネシアにおける製油所操業効率最適化方法論(GHG emission reductions through
optimization of refinery plant operation in Indonesia)は平成 25 年度に整備した方法論を発
展させ、Advance Process Control(APC:高度プロセス制御)の導入によりもたらされる
可能性のある 4 つの排出削減メカニズムを可能な限り抽出できるようにすることを目的
として作成した。
本方法論の概要については「平成 26 年度二国間クレジット取得等インフラ整備調査事
業(方法論の策定・検証に関する調査)」において詳述したが、本業務においては、経済
産業省殿からのコメントを受領し、修正を試みた。
2.2.2. 方法論
2.2.2.1. 方法論の概要
本方法論の概要は下記のとおり。
表 2.2.1 方法論の概要
項目
方法論名
用語の定義
概要
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia
下記について説明。

分散制御システム(DCS)

高度プロセス制御(APC)

水素化分解装置(HCU)

水素製造装置(HPU)

反応塔

脱ブタン装置

改質器
適格性要件
# 適格性要件
1 製 油 所 に お け る 既 存の 一つ また は複 数
の HPU、 HCU に 対 す る APC の 導 入 。
2 APC が導入 さ れる 設 備 に は DCS が既に
導入されている。
3 通 常 及 び 予 防 的 な メン テナ ンス 以上 の
レ ト ロ フ ィ ッ ト が 実施 され ない (検 証
時 に 確 認 )。
4 各 装 置 に お け る 原 料あ るい は生 産量
( 水 素 )、燃 料消 費 、水 素 消 費 が 既 定 の
間 隔 に よ り 電 子 的 に取 得、 集計 、記 録
されている。
背景 等
プロ ジェ クト の説 明。
APC に フ ィ ー ド さ れ る デ ー タ が 存
在す るこ とを 担保 。
機器 更新 等が 行わ れる と、 リフ ァ
レン ス排 出量 算定 式の 妥当 性が 失
われ るた め。
リフ ァレ ンス 排出 量、 プロ ジェ ク
ト排 出量 を算 定す るた めに 必要 な
条件 。
考慮する排出源
HPU、HCU における化石燃料の燃焼に起因する CO 2 排出量
リ フ ァ レ ンス 排 出
下記のように推計。なお APC 導入前のデータを取得する期間は次の 2 通
量の算出方法
りのいずれかとし、オプション 1 を優先。

PDD 提出前 6 か月以内の期間に至る 3 年間(日別データ)。

連続 30 日間(毎時データ)。ただし定修後 1 年以内の場合に限る(導
入後に APC を外す「キャンペーン」を用いることを許可する。
これらのデータに対し、y=ax+b で表される相関式を得る。ただし下記の
ような処理を行う。

立ち上げ、停止、メンテナンス(負荷率 50%未満の日)、機器・計測
機器の誤作動がある日を除く。
42
項目
概要
相関係数 R2 が 0.49 を下回るか、y 切片が 0 未満であった場合は標準
偏差の 2 倍以上の外れ値を取り除き、再度相関の算出を実施(R2 が
0.49 以上となるか、y 切片が正となるまでこの作業を行う)。最終的
に相関係数 R2 が 0.49 を下回るか、y 切片が 0 未満であった場合は方
法論の適用対象外とする。

上記で求めた相関式について、プロジェクト導入後の通油量または水素
生産量の実績値を代入し、リファレンス排出量を得る。具体的には下記
のとおり。
# 導入サ
イト
A HCU
削減サ
イト
HCU
B
HCU
HCU
C
HCU
HPU
D
HPU
HPU
排出削減メカニズム
算出方法
HCU 反 応 塔 に お け る 水 素 
所要量の最適化に伴う温
度 上 昇 が も た ら す HCU 反
応塔ヒーターのエネルギ

ー消費最小化。
過 去 の 原 料 投 入 量 ( FI HCUR )、 HCU
ヒ ー タ ー 燃 料 消 費 量 ( FC HCU R ) か
ら FI HCUR あ た り エ ネ ル ギ ー 消 費 量
を 算 出 ( y=ax+b)。
それにプロジェクト実施後の
FI HCUR 、エ ネ ル ギ ー の CO 2 原 単 位 を
乗じてリファレンス排出量を算
出。
HCU 脱 ブ タ ン 装 置

過 去 の 原 料 投 入 量 ( FI HCUD )、 HCU
( debutanizer)の 圧 力 変 動
リ ボ イ ラ ー 燃 料 消 費 量 ( FC HCUD )
の 最 小 化 が も た ら す HCU
か ら FI HCUD あ た り エ ネ ル ギ ー 消 費
脱ブタン装置のエネルギ
量 を 算 出 ( y=cx+d)。
ー 消 費 最 小 化 及 び 低 圧 化 。
それにプロジェクト実施後の
FI HCUD 、エ ネ ル ギ ー の CO 2 原 単 位 を
乗じてリファレンス排出量を算
出。
HCU 反 応 塔 に お け る 水 素 
過 去 の HPU で の 水 素 生 産 量
所要量の最適化がもたら
( HP HP U )、 HPU で の 燃 料 消 費 量
( FC HP U )か ら 水 素 生 産 量 あ た り エ
す HPU で の 水 素 製 造 量 削
ネ ル ギ ー 消 費 量 を 産 出( ① y=ex+f)
減・水 素 製 造 に 必 要 な エ ネ

過 去 の HCU で の 原 料 投 入 量
ルギーの最小化。
( FI HCUR )と 水 素 消 費 量( H HCU )か
ら水素消費原単位を算出
( ② y=gx+h)。

プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 後 の FI HCUR を ②
に代入してリファレンス水素需要
量を算出、それを①に代入し、エ
ネ ル ギ ー の CO 2 原 単 位 を 乗 じ て リ
ファレンス排出量を算出
( y=e(gx+h ) +f)。
HPU に お け る 水 素 製 造 時 
過 去 の HPU で の 水 素 生 産 量
エネルギーの最小化。
( HP HP U )、 HPU で の 燃 料 消 費 量
( FC HP U )か ら 水 素 生 産 量 あ た り エ
ネ ル ギ ー 消 費 量 を 産 出 ( y=ex+f)

それにプロジェクト実施後の水素
生 産 量 、 エ ネ ル ギ ー の CO 2 原 単 位
を乗じてリファレンス排出量を算
出。
正 味 排 出 削減 の 担 APC の導入により、外部の蒸気・電力供給量も削減されるが、これらに
保
起因する排出削減量を考慮しない。
プ ロ ジ ェ クト 排 出
# 導入サ 削減サ 排出削減メ
算出方法
量の算出方法
A
イト
HCU
イト
HCU
カニズム
上記参照

B
HCU
HCU
上記参照

C
HCU
HPU
上記参照

43
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 後 の HCU ヒ ー タ ー で の 燃 料 消
費 量 に 、燃 料 の 熱 量 原 単 位 、CO 2 原 単 位 を 乗 じ て
プロジェクト排出量を算出。
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 後 の HCU リ ボ イ ラ ー で の 燃 料
消 費 量 に 、燃 料 の 熱 量 原 単 位 、CO 2 原 単 位 を 乗 じ
てプロジェクト排出量を算出。
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 後 の HCU で の 水 素 需 要 量 を
項目
概要
D
HPU
HPU
上記参照

y=ex+f に 代 入 し 、エ ネ ル ギ ー 消 費 量 を 算 出 。そ れ
に エ ネ ル ギ ー の CO 2 原 単 位 を 乗 じ て プ ロ ジ ェ ク
ト排出量を算出
プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 後 の HPU で の 燃 料 消 費 量 に 、
燃 料 の 熱 量 原 単 位 、CO 2 原 単 位 を 乗 じ て プ ロ ジ ェ
クト排出量を算出。
そ の 他 ( モニ タ リ 燃料消費量、通油量等については重量または体積ベースの計測に基づく。
ング等
タンクからの供給についてはタンクのゲージでも良いが、毎年 1 度以上
の校正、及び毎日またはシフト毎の記録を義務向ける。
2.2.2.2. 方法論本文
JCM Proposed Methodology Form
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting the proposed methodology
Host Country
Republic of Indonesia
Name of the methodology proponents
Yokogawa Electric Corporation
submitting this form
Sectoral scope(s) to which the Proposed
3. Energy demand
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
GHG emission reductions through
version number
optimization of refinery plant operation in
Indonesia
List of documents to be attached to this
The attached draft JCM-PDD:
form (please check):
Additional information
Date of completion
08/10/2014
History of the proposed methodology
Version
Date
Contents revised
1.0
08/10/2014
First edition
2.0
14/05/2015
Second edition for consideration at JC4
44
A. Title of the methodology
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation in Indonesia
B. Terms and definitions
Terms
Definitions
Distributed Control System
An IT system used to control the production line in an
(DCS)
industry. DCS refers to decentralized elements or
subsystems to control distributed processes or complete
manufacturing systems, where each section of a process
has its own computerized system that controls the
operation and is different from a centrally located device
controlling all process or systems. The entire system of
controllers is connected by network for communication
and monitoring.
Advanced Process Control
An IT system incorporating statistical analysis, decision
(APC)
theory, engineering, signal processing and artificial
intelligence. APC is typically used to either refine process
control or address a specific issue associated with a
process, by connecting to a DCS and providing direction
of operation. Key systems referred as APC are:

Dynamic linear process model identifier consisting of
combination of following technologies:
・
Multi-variable Statistical Analysis
・
Finite Impulse Response
・
Parametric Model
・
Step Response
・
Linear Dynamic Model Identifier

Control performance diagnosis equipment

Multi-variable model based predictive controller

Quality estimator
Whereas a DCS requires adjustment of the set points
manually for each variable by operator, APC automatically
45
controls process for the optimization of production, and/
or energy efficiency when it is activated.
Hydro cracking unit (HCU)
A process unit in an integrated crude oil refinery which
produces oil (naphtha, kerosene, diesel) from heavy gas
oil and hydrogen.
Hydrogen production unit
A process unit in an integrated crude oil refinery which
(HPU)
produces hydrogen from natural gas and steam.
Reactor
A production equipment in HCU where heavy gas oil is
heated up at pre-heater and heater, then cracked into
produced oil by hydrogen and catalyst.
Debutanizer
A production equipment in HCU to remove
butane in produced oil by vaporizing the oil at
heater (reboiler) and partially condensing the
butane at top of the column and flows the
remaining butane gas to downstream process
by own pressure.
Reformer
A production equipment in HPU to produce hydrogen from
natural gas and steam by heating and reacting.
C.Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
Introduction of plant optimization control systems (APC)
measures
that reduce energy consumption in the hydrogen
production unit (HPU) and hydro cracking unit (HCU) at a
refinery plant.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated on the basis of historical
emissions
specific emissions per feed (or production volume), and the
feed input (or production volume) after implementation of
the project. Historical specific emissions per feed (or
production volume) is determined on the basis of the fuel
consumption and feed input (or production volume) to HPU
and HCU during a historical period before implementation of
46
the project in certain range of period.
The reference emissions will be calculated as an average of
historical specific emissions in some variation of the feed
input.
Calculation of project
Project emissions are calculated on the basis of monitored
emissions
fuel consumption at HPU and HCU.
Monitoring parameters
Quantity of feed input (or production volume) to the
process unit, fuel consumption, and hydrogen production
at HPU, hydrogen consumption at HCU.
D.Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
The project introduces APC to existing single or multiple hydrogen
production unit (HPU) and/or hydro cracking unit (HCU) at a refinery plant.
APC serves one or more of the following functions:
Location of
installation
Criterion 2
A
HCU
B
HCU
C
HCU
D
HPU
Location of Mechanism of emission reduction
emission
reduction
HCU
Reduction in heater fuel consumption due
to increased reactor column temperature
HCU
Reduction in reboiler fuel consumption in
debutanizers due to reduced variability of
column top pressure and lower the pressure
HPU
Reduction in fuel consumption in HPU due
to reduced hydrogen demand in HCU
HPU
Improved efficiency of hydrogen
production in HPU
The process unit where APC is introduced has been equipped with DCS in
operation before the start of project.
Criterion 3
Retrofit and replacement of the process units, cleaning of heat exchangers
and/or columns which are performed during a turnaround beyond the regular
maintenance activities are not taken place at the process unit where APC is
introduced (this criterion is checked upon each instance of verification, and
credit will be issued only up to the date of such retrofit). Regular
maintenance includes daily inspections and lubrication of rotating
equipment, as specified in instruction manual and/or maintenance manual
which is defined by users.
47
Criterion 4
Feed (or production volume), fossil fuel consumption, and hydrogen
consumption at the process unit are acquired, integrated and recorded
electrically according to pre-determined time intervals.
E. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Fossil fuel combustion at HPU and HCU
CO 2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Fossil fuel combustion at HPU and HCU
CO 2
F.Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
Reference emissions are calculated on the basis of historical specific emissions per feed (or
production volume), and feed (or production volume) after implementation of project.
Historical specific emissions per input is determined on the basis of energy consumption
and input to HPU and HCU during a historical period before implementation of the project.
If multiple units exist in the refinery for the same target process (i.e. multiple HPU units or
HCU units), calculation will be carried out for each unit.
Depending on the location of installation of APC, emission reduction in HPU and HCU
can occur as follows:
APC installation location Emission reduction in HCU
HCU (reactor column)
A. Reduction in heater fuel
consumption due to
increased
column temperature.
(RE HCU1,p - PE HCU1,p )
HCU (debutanizer)
B. Reduction of reboiler fuel
consumption in debutanizers
due to reduced variability of
column top pressure and
lowering the pressure to the
required level.
48
Emission reduction in HPU
C. Emission reduction in HPU
as a result of reduction in
hydrogen demand in HCU
(RE HPU1,p - PE HPU1,p )
None
(RE HCU2,p - PE HCU2,p )
None
HPU
D. Emission reduction in HPU
as a result of improved
efficiency of hydrogen
production.
(RE HPU2,p - PE HPU2,p )
Therefore, it should be noted that emission reduction in HPU can occur due either to
installation of APC in HCU or in HPU. The former is calculated in terms of reduced
average hydrogen consumption per feed, and the latter due to improved average efficiency
of hydrogen production.
Ensuring net emission reduction
The methodology assures net reduction by not taking into account for reduction in
consumption of electricity and steam from outside the process (on-site generators and
boilers) which occurs as a result of process optimization due to implementation of the
project.
Furthermore, CO 2 emission from chemical reaction in HPU is also reduced due
to reduction in hydrogen demand in HCU, but this is not taken into account, leading to
additional conservativeness.
F.2. Calculation of reference emissions
Reference emissions are calculated as per one of the following options.

Options A1, B1, C1, and D1: reference emissions are calculated using historical
three-year data.

Options A2, B2, C2, and D2: reference emissions are calculated using data of thirty
consecutive operating days taken not more than one year after turnaround., for
reasons of conservativeness. Such data can be obtained from historical records or
from a campaign.
Options A1,B1,C1,D1 are the preferred approach.
1. Installation of APC in HCU
Emission reduction due to installation of APC in HCU can be divided into a) emission
reduction at reactor in HCU from reduction in fuel consumption, b) emission reduction at
debutanizer in HCU, and c) emission reduction at reformer in HPU from reduction in
hydrogen consumption in HCU. Therefore, reference emission can be divided accordingly,
as follows:
49
A. Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction
in heater fuel consumption due to increased reactor column temperature (RE HCU1,p )
Option A1: Where data on daily feed input and fossil fuel consumption for the
historical three-year period is available.
Step A1-1: Obtain data on daily feed input to reactor in HCU (FI HCURd ) and fossil fuel
consumption in HCU reactor heater (FC HCUR , i,d ) for the three years preceding introduction
of APC or (if APC is not yet introduced) three years up to the period not earlier than 6
months before submission of the draft PDD to the secretariat. Convert FC HCU
i,d
into energy
consumption EC HCUR,d by multiplying by net calorific value of fossil fuel type i (NCV i ), as
follows:
,
∑
(1)
,,
Where
EC HCURd
=
FC HCUR,i,d
=
NCV i
=
Energy consumption of fuel i on day d during the historical three-year
period in HCU reactor heater. [GJ]
Daily consumption of fossil fuel type i on day d during the historical
three-year period in HCU reactor heater.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
Step A1-2: Plot the data with daily feed input in day d during the historical period
(FI HCURd : mass or volume unit) on the x-axis and EC HCUR , d on the y-axis. Omit data
obtained during periods of startup , shutdown, maintenance (defined as periods where daily
consumption of feed input is less than 50% of its daily rated capacity), or malfunction of
equipment or measurement device. Perform a linear regression analysis with non-negative
y-intercept. If the regression coefficient R 2 of the plotted data is smaller than 0.49 or the
y-intercept is negative, omit statistical outliers with a plot outside 2 times the standard
deviation from the regression line. Repeat the process until the R 2 of the plotted data is
larger than 0.49 and until the y-intercept is not negative. Perform a linear regression
analysis with the remaining data with a non-negative y-intercept to derive a linear
regression equation y = ax + b where variable y is the energy consumption of the process
(in GJ), variable x is the daily feed input (tonnes or other appropriate mass or volume unit),
a is the specific energy consumption of process per feed. If the R 2 of the plotted data
50
remain lower than 0.49 or the y-intercept remains below zero, then the methodology is not
applicable.
Step A1-3: Obtain reference emissions by the following equation.
,
,
(2)
,
and
∑
,
Where
RE HCU1,p
,,
∑
=
a
=
b
=
FI HCUR,p
=
EF HCUR,p
=
FC HCUR,i,p
=
NCV i
EF i
=
=
(3)
,,
Reference emission to calculate emission reduction in HCU as a result
of reduction in fuel consumption due to increased column temperature
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Constant (specific emission factor) obtained by the regression analysis
as per step A1-2. [GJ/mass or volume unit]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per step
A1-2. [GJ]
Feed input to HCU reactor during a given time period p. [mass or
volume unit]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in HCU
reactor heater during a given time period p. [tCO 2 /GJ]
Consumption of fossil fuel type i during a given time period p in HCU
reactor heater.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During a given time period p, only the days where daily consumption of feed input is equal
to or more than 50% of its daily rated capacity is eligible.
Option A2: Where data for the historical three-year data cannot be obtained, RE HCU1,p
is derived by the following procedure.
Step A2-1: Obtain data on hourly feed input in HCU and fossil fuel consumption in HCU
heater without installation of APC for a period of thirty consecutive operating days, taken
not more than one year after turnaround. Obtain data on hourly feed input and energy
consumption. Conduct a campaign if necessary.
Step A2-2: Derive a linear regression equation using the method described in step A1-2 but
using the hourly data during the thirty consecutive operating days obtained in step A2-1.
Step A2-3: Calculate RE HCU1,p using the equation described in step A1-3 but using the
51
regression parameters obtained in step A2-2.
B. Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction
in reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced variability of column top
pressure and lower the pressure (RE HCU2,p )
Option B1: Where data on daily feed input to debutanizer and fossil fuel consumption
for the historical three-year period is available.
Step B1-1: Obtain data on daily feed input in HCU debutanizer (FI HCUD,d ) and fossil fuel
consumption at debutanizer reboiler in HCU (FC HCUD , i,d ) for the three years preceding
introduction of APC or (if APC is not yet introduced) three years up to the period not
earlier than 6 months before submission of the draft PDD to the secretariat.. Convert
FC HCUD
i,d
into energy consumption EC HCUD,d by multiplying by net calorific value of fossil
fuel type i (NCV i ), as follows:
,
∑
(4)
,,
Where
EC HCUD,d
=
FC HCUD,i,d
=
NCV i
=
Energy consumption of fuel i on day d during the historical three-year
period at HCU debutanizer reboiler. [GJ]
Daily consumption of fossil fuel type i on day d during the historical
three-year period at HCU debutanizer reboiler.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
Step B1-2: Plot the data with daily feed input in day d during the historical period
(FI HCUD,d : mass or volume unit) on the x-axis and EC HCUD , d on the y-axis. Omit data
obtained during periods of startup, shutdown, maintenance (defined as periods where daily
consumption of feed input is less than 50% of its daily rated capacity), or malfunction of
equipment or measurement device. Perform a linear regression analysis with non-negative
y-intercept. If the regression coefficient R 2 of the plotted data is smaller than 0.49 or the
y-intercept is negative, omit statistical outliers with a plot outside 2 times the standard
deviation from the regression line. Repeat the process until the R 2 of the plotted data is
larger than 0.49 and until the y-intercept is not negative. Perform a linear regression
analysis with the remaining data with a non-negative y-intercept to derive a linear
regression equation y = cx + d where variable y is the energy consumption of the process
(in GJ), variable x is the daily feed input (tonnes or other appropriate mass or volume unit),
52
c is the specific energy consumption of process per feed. If the R 2 of the plotted data
remain lower than 0.49 or the y-intercept remains below zero, then the methodology is not
applicable.
Step B1-3: Obtain reference emissions by the following equation.
,
,
(5)
,
and
∑
,
Where
RE HCU2,p
,,
∑
=
c
=
d
=
FI HCUD,p
=
EF HCUD,p
=
FC HCUDi,p
=
NCV i
EF i
=
=
(6)
,,
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to
reduced variability of column top pressure and lower the pressure
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Constant (specific emission factor) obtained by the regression analysis
as per step B1-2. [GJ/mass or volume unit]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per step
B1-2. [GJ]
Feed input to HCU debutanizer during a given time period p. [mass or
volume unit]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in HCU
debutanizer reboiler during a given time period p. [tCO 2 /GJ]
Consumption of fossil fuel type i during a given time period p in HCU
debutanizer reboiler.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input is equal to or
more than 50% of its daily rated capacity is eligible.
Option B2: Where data for the historical three-year data cannot be obtained, RE HCU2,p
is derived by the following procedure.
Step B2-1: Obtain data on hourly feed input in HCU and fossil fuel consumption in HCU
reboiler without installation of APC for a period of thirty consecutive operating days, taken
not more than one year after turnaround. Obtain data on hourly feed input and energy
consumption. Conduct a campaign if necessary.
Step B2-2: Derive a linear regression equation using the method described in step B1-2 but
using the hourly data during the thirty consecutive operating days obtained in step B2-1.
53
Step B2-3: Obtain reference emissions using the equation described in step B1-3 but using
the regression parameters obtained in step B2-2.
C. Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of reduction
in hydrogen demand in HCU (RE HPU1,p )
Option C1: Where data on daily feed input and hydrogen consumption in HCU,
hydrogen production and fuel consumption in HPU for the historical three-year
period is available.
Step C1-1: Obtain data on daily hydrogen consumption in HCU (HC HCU,d ), daily feed input
in HCU reactor (FI HCUR,d ), daily hydrogen production at HPU (HP HPU,d ), fossil fuel
consumption in HPU (FC HPU , i,d ) for the three years preceding introduction of APC or (if
APC is not yet introduced) three years up to the period not earlier than 6 months before
submission of the draft PDD to the secretariat.. Convert FC HPUi,d into energy consumption
EC HPU,d by multiplying by net calorific value of fossil fuel type i (NCV i ), as follows:
,
∑
,,
(7)
Where
EC HPUd
=
FC HPU,i,d
=
NCV i
=
Energy consumption of fuel i on day d during the historical three-year
period in HPU reformer heater. [GJ]
Daily consumption of fossil fuel type i on day d during the historical
three-year period in HPU reformer heater.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
Step C1-2: Regression analysis (energy consumption in HPU per hydrogen
production)
Plot the data with HP HPU,d (Nm 3 ) on the x-axis and EC HPU,d (GJ) on the y-axis. Omit data
obtained during periods of startup, shutdown, maintenance (defined as periods where daily
consumption of feed input is less than 50% of its daily rated capacity), or malfunction of
equipment or measurement device. Perform a linear regression analysis with non-negative
y-intercept. If the regression coefficient R 2 of the plotted data is smaller than 0.49 or the
y-intercept is negative, omit statistical outliers with a plot outside 2 times the standard
deviation from the regression line. Repeat the process until the R 2 of the plotted data is
54
larger than 0.49 and until the y-intercept is not negative. Perform a linear regression
analysis with the remaining data with a non-negative y-intercept to derive a linear
regression equation y = ex + f where variable y is the EC HPU,d and variable x is HP HPU,d (in
Nm 3 ), e is the specific energy consumption of process per hydrogen production. If the R 2 of
the plotted data remain lower than 0.49 or the y-intercept remains below zero, then the
methodology is not applicable.
Step C1-3: Regression analysis (hydrogen consumption in HCU per feed input)
Plot the data with FI HCUR,d (mass or volume unit) on the x-axis and HC HCU,d (Nm 3 ) on the
y-axis. Omit data obtained during periods of startup or maintenance (defined as periods
where daily consumption of feed input is less than 50% of its daily rated capacity, or
malfunction of equipment or measurement device. Perform a linear regression analysis
with y-intercept. If the regression coefficient R 2 of the plotted data is smaller than 0.49,
omit statistical outliers with a plot outside 2 times the standard deviation from the
regression line. Repeat the process until the R 2 of the plotted data is larger than 0.49.
Perform a linear regression analysis with the remaining data to derive a linear regression
equation y = gx + h where variable y is the hydrogen consumption in HCU (in Nm 3 ),
variable x is the daily feed input (tonnes or other appropriate mass or volume unit), g is the
specific hydrogen consumption of process per feed. If the R 2 of the plotted data remain
lower than 0.49, then the methodology is not applicable.
Step C1-4: Obtain reference emissions by the following equation.
,
,
,
(8)
and
∑
,
Where
RE HPU1,p
,,
∑
=
e
=
f
=
g
=
,,
(9)
Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a result
of reduction in hydrogen demand in HCU during a given time period p.
[tCO 2 /p]
Constant (specific energy consumption per hydrogen production)
obtained by the regression analysis as per step C1-2. [GJ/ Nm3 ]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per step
C1-2. [GJ]
Constant (specific hydrogen consumption per feed input) obtained by
55
h
=
FI HCURp
=
EF HPU,p
=
FC HPU,i,p
=
NCV i
=
the regression analysis as per step C1-3. [Nm3 /mass or volume unit]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per step
C1-3. [Nm 3 ]
Feed input to HCU reactor during a given time period p. [mass or
volume unit]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in HPU
during a given time period p. [tCO 2 /GJ]
Consumption of fossil fuel type i during a given time period p in
HPU.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is
equal to or more than 50% of its daily rated capacity is eligible.
Option C2: Where data for the historical three-year data cannot be obtained, RE HPU1,p
is derived by the following procedure.
Step C2-1: Obtain data on hourly hydrogen consumption in HCU, hourly feed input in
HCU reactor, hourly hydrogen production at HPU, fossil fuel consumption in HPU without
the introduction of APC for a period of thirty consecutive operating days, taken not more
than one year after turnaround. Obtain data on hourly feed input and energy consumption.
Conduct a campaign if necessary.
Step C2-2: Regression analysis (energy consumption in HPU per hydrogen
production)
Derive a linear regression equation to obtain the paramters e and f using the method
described in step C1-2, based on the data obtained in step C2-1.
Step C2-3: Regression analysis (hydrogen consumption in HCU per feed input)
Derive a linear regression equation to obtain the paramters g and h using the method
described in step C1-3, based on the data obtained in step C2-1.
Step C2-4: Obtain reference emissions using the equation described in step C1-4 but using
the regression parameters obtained in steps C2-2 and C2-3.
2. Installation of APC in HPU
D. Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of improved
efficiency of hydrogen production (RE HPU2,p )
56
Option D1: Where data on daily hydrogen production and fuel consumption in HPU
for the historical three-year period is available.
Step D1-1 : Calculation of specific energy consumption of hydrogen production.
See steps C1-1 and C1-2. Note that it is not necessary to obtain daily hydrogen
consumption in HCU (HC HCU,d ), and daily feed input in HCU reactor (FI HCUR,d ) for the
purpose of step D1-1.
Step D1-2: Calculation of reference emissions to calculate emission reductions in HPU
as a result of improved efficiency of hydrogen production.
,
And
,
∑
,
(10)
,
,,
∑
(11)
,,
Where
RE HPU2,p
=
e
=
f
=
HP HPU,p
EF HPU,p
=
=
Reference emissions to calculate emission reductions in HPU as a
result of improved efficiency of hydrogen production. [t-CO2 ]
Constant (specific energy consumption per hydrogen production)
obtained by the regression analysis as per step C1-2. [GJ/ Nm3 ]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per
step C1-2. [GJ]
Hydrogen production during a given time period p in HPU.[Nm 3 ]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in
HPU during a given time period p. [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
Option D2: Where data for the historical three-year data cannot be obtained, RE HPU2,p
is derived by the following procedure.
Step D2-1 : Calculation of specific energy consumption of hydrogen production.
Derive a linear regression equation to obtain the paramters e and f using the method
described in step C1-2, based on the data obtained in step C2-1.
Step D2-2: Calculation of reference emissions to calculate emission reductions in HPU
as a result of improved efficiency of hydrogen production.
Obtain reference emissions using the equation described in step C1-2 but using the
regression parameters obtained in steps D2-1.
57
G.Calculation of project emissions
Project emissions are calculated as follows:
1. Installation of APC in HCU
A. Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction in
heater fuel consumption due to increased reactor column temperature (PE HCU1,p )
PE HCU1,p is calculated as follows:
PEHCU1,p  ( FCHCUR,i , p  NCVi  EFi )
i
(12)
Where
PE HCU1,p
=
FC HCUR,i,p
=
NCV i
=
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in fuel consumption due to increased column temperature
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Consumption of fossil fuel i in HCU reactor heater during the period p.
[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
B. Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction in
reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced variability of column top
pressure and lower the pressure (PE HCU2,p )
PE HCU2,p is calculated as follows:
,
∑
,,
(13)
Where
PE HCU2,p
=
FC HCUDi,p
=
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced
variability of column top pressure and lower the pressure during a
given time period p. [tCO 2 /p]
Consumption of fossil fuel type i during a given time period p in HCU
debutanizer reboiler.[mass or volume unit]
58
NCV i
=
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to debutanizer is
more than 50% of its daily rated capacity is eligible.
C. Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of reduction in
hydrogen demand in HCU (PE HPU1,p )
PE HPU1,p is calculated as follows:
,
,
(14)
,
Where
PE HPU1,p
=
e
=
f
=
HC HCU,p
=
EF HPU,p
=
Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a
result of reduction in hydrogen demand in HCU during a given
time period p. [tCO 2 /p]
Constant (specific energy consumption per hydrogen production)
obtained by the regression analysis as per step C1-2. [GJ/ Nm3 ]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per
step C1-2. [GJ]
Hydrogen consumption in HCU during a given time period p.
[Nm 3 ]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in
HPU during the historical three-year period, obtained by the
equation in step C1-2. [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
2. Installation of APC in HPU
D. Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result of improved
efficiency of hydrogen production (PE HPU2,p )
PE HPU2,p is calculated as follows:
,
∑
(15)
,,
Where
PE HPU2,p
=
FC HPU,i,p
=
NCV i
=
Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result
of improved efficiency of hydrogen production during a given time
period p.[ tCO 2 ]
Consumption of fossil fuel i in HPU during the period p. [mass or
volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
59
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
H.Calculation of emissions reductions
Emission reductions are calculated as follows:
,
,
,
,
(16)
Where
ER p
RE HCU1,p
=
=
PE HCU1,p
=
RE HCU2,p
=
PE HCU2,p
=
RE HPU1,p
=
PE HPU1,p
=
RE HPU2,p
=
PE HPU2,p
=
Emission reductions during a given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in fuel consumption due to increased reactor
column temperature during a given time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in fuel consumption due to increased reactor column
temperature during a given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to
reduced variability of column top pressure and lower the pressure
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced
variability of column top pressure and lower the pressure during a
given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a result
of reduction in hydrogen demand in HCU during a given time period p.
[tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of
reduction in hydrogen demand in HCU during a given time period p.
[tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reductions in HPU as a
result of improved efficiency of hydrogen production during a given
time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result
of improved efficiency of hydrogen production during a given time
period p. [tCO 2 /p]
60
I.Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
Description of data
Source
FC HCUR,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period at reactor heater in
HCU. [mass or volume unit]
NCV i
Net calorific value of fossil fuel type i
[ GJ/mass or volume unit]
FI HCUR,d
Daily feed input in day d during the
In the order of preference,
e) values provided by
the fuel supplier;
f) measurement by the
project participants;
g) regional or national
default values;
h) IPCC default values
provided in table 1.2
of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Guidelines on
National GHG
Inventories. Lower
value is applied.
Plant-specific record.
historical period in HCU reactor.
[mass or volume unit]
EF i
CO 2 emission factor of fossil fuel i
[tCO 2 /GJ]
FI HCUD,d
Daily feed input in day d during the
In the order of preference,
e) values provided by
the fuel supplier;
f) measurement by the
project participants;
g) regional or national
default values;
h) IPCC default values
provided in table 1.4
of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Guidelines on
National GHG
Inventories. Lower
value is applied.
Plant-specific record.
historical period at debutanizer in
HCU. [mass or volume unit]
FC HCUD,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
on day d during the historical
three-year period in HCU debutanizer
61
Plant-specific record.
reboiler.[mass or volume unit]
HC HCU,d
Daily hydrogen consumption at HCU
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period. [Nm 3 ]
HP HPU,d
Daily hydrogen production at HPU on
Plant-specific record.
day d during the historical three-year
period. [Nm 3 ]
FC HPU,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period in HPU. [mass or
volume unit]
a, b, c, d, e, f, g, h
Parameters derived as a result of linear
regression analyses
Calculated according to the
procedure described in
section F2.
U. Calculation of project emissions
Project emissions are calculated as follows:
2. Installation of APC in HCU
A. Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction in
heater fuel consumption due to increased reactor column temperature (PE HCU1,p )
PE HCU1,p is calculated as follows:
PEHCU1,p  ( FCHCUR,i , p  NCVi  EFi )
i
(12)
Where
PE HCU1,p
=
FC HCUR,i,p
=
NCV i
=
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in fuel consumption due to increased column temperature
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Consumption of fossil fuel i in HCU reactor heater during the period p.
[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
62
B. Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of reduction in
reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced variability of column top
pressure and lower the pressure (PE HCU2,p )
PE HCU2,p is calculated as follows:
,
∑
(13)
,,
Where
PE HCU2,p
=
FC HCUDi,p
=
NCV i
=
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced
variability of column top pressure and lower the pressure during a
given time period p. [tCO 2 /p]
Daily consumption of fossil fuel type i during the time period p in
HCU debutanizer reboiler.[mass or volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
EF i
=
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to debutanizer is
more than 50% of its daily rated capacity is eligible.
C. Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of reduction in
hydrogen demand in HCU (PE HPU1,p )
PE HPU1,p is calculated as follows:
,
,
(14)
,
Where
PE HPU1,p
=
e
=
f
=
HC HCU,p
=
EF HPU,p
=
Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a
result of reduction in hydrogen demand in HCU during a given
time period p. [tCO 2 /p]
Constant (specific energy consumption per hydrogen production)
obtained by the regression analysis as per step C1-2. [GJ/ Nm3 ]
Constant (y-intercept) obtained by the regression analysis as per
step C1-2. [GJ]
Hydrogen consumption in HCU during a given time period p.
[Nm 3 ]
Weighted average CO 2 emission factor of fossil fuel consumed in
HPU during the historical three-year period, obtained by the
equation in step C1-2. [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
63
2. Installation of APC in HPU
D. Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result of improved
efficiency of hydrogen production (PE HPU2,p )
PE HPU2,p is calculated as follows:
,
∑
(15)
,
Where
PE HPU2,p
=
FC HPU,i,p
=
NCV i
EF i
=
=
Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result
of improved efficiency of hydrogen production during the time period
p.[ tCO 2 ]
Consumption of fossil fuel i in HPU during the period p. [mass or
volume unit]
Net calorific value of fossil fuel type i.[ GJ/mass or volume unit]
CO 2 emission factor of fossil fuel i [tCO 2 /GJ]
During the period p, only the days where daily consumption of feed input to reactor is more
than 50% of its daily rated capacity is eligible.
V. Calculation of emissions reductions
Emission reductions are calculated as follows:
,
,
,
,
(16)
Where
ER p
RE HCU1,p
=
=
PE HCU1,p
=
RE HCU2,p
=
PE HCU2,p
=
RE HPU1,p
=
PE HPU1,p
=
Emission reductions during a given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in fuel consumption due to increased reactor
column temperature during a given time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in fuel consumption due to increased reactor column
temperature during a given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to
reduced variability of column top pressure and lower the pressure
during a given time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a result of
reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to reduced
variability of column top pressure and lower the pressure during a
given time period p. [tCO 2 /p]
Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a result
of reduction in hydrogen demand in HCU during a given time period p.
[tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a result of
reduction in hydrogen demand in HCU during a given time period p.
[tCO 2 /p]
64
RE HPU2,p
=
PE HPU2,p
=
Reference emissions to calculate emission reductions in HPU as a
result of improved efficiency of hydrogen production during a given
time period p. [tCO 2 /p]
Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a result
of improved efficiency of hydrogen production during a given time
period p. [tCO 2 /p]
W. Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
Description of data
Source
FC HCUR,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period at reactor heater in
HCU. [mass or volume unit]
NCV i
Net calorific value of fossil fuel type i
[ GJ/mass or volume unit]
FI HCUR,d
Daily feed input in day d during the
In the order of preference,
i) values provided by
the fuel supplier;
j) measurement by the
project participants;
k) regional or national
default values;
l) IPCC default values
provided in table 1.2
of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Guidelines on
National GHG
Inventories.
Plant-specific record.
historical period in HCU reactor.
[mass or volume unit]
EF i
CO 2 emission factor of fossil fuel i
[tCO 2 /GJ]
FI HCUD,d
Daily feed input in day d during the
historical period at debutanizer in
HCU. [mass or volume unit]
65
In the order of preference,
i) values provided by
the fuel supplier;
j) measurement by the
project participants;
k) regional or national
default values;
l) IPCC default values
provided in table 1.4
of Ch.1 Vol.2 of 2006
IPCC Guidelines on
National GHG
Inventories.
Plant-specific record.
FC HCUD,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period in HCU debutanizer
reboiler.[mass or volume unit]
HC HCU,d
Daily hydrogen consumption at HCU
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period. [Nm 3 ]
HP HPU,d
Daily hydrogen production at HPU on
Plant-specific record.
day d during the historical three-year
period. [Nm 3 ]
FC HPU,i,d
Daily consumption of fossil fuel type i
Plant-specific record.
on day d during the historical
three-year period in HPU. [mass or
volume unit]
a, b, c, d, e, f, g, h
Parameters derived as a result of linear
regression analyses
66
Calculated according to the
procedure described in
section F2.
2.2.2.3. スプレッドシート
a) Input sheet
JCM_ID_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
(f)
Monitoring
option
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
mass or
100 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(1)
FI HCUR,p
Feed input to HCU reactor
during the period p.
(3)
FCHCUR,gas,p
Consumption of natural gas
during the period p in HCU
reactor heater.
mass or
1 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(4)
FCHCUR,diesel,p
Consumption of diesel oil
during the period p in HCU
reactor heater.
mass or
2 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(5)
FCHCUR,HFO,p
Consumption of residual oil
during the period p in HCU
reactor heater.
mass or
3 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(6)
FCHCUR,i,p
Consumption of other fuel
during the period p in HCU
reactor heater.
mass or
0 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(7)
FI HCUD,p
Feed input to HCU
debutanizer during the period
p.
mass or
100 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(8)
FCHCUD,gas,p
Consumption of natural gas
during the period p in HCU
debutanizer reboiler.
mass or
1 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(9)
FCHCUD,diesel,p
Consumption of diesel oil
during the period p in HCU
debutanizer reboiler.
mass or
2 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(10)
FCHCUD,HFO,p
Consumption of residual oil
during the period p in HCU
debutanizer reboiler.
mass or
3 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(11)
FCHCUD,i,p
Consumption of other fuel i
during the period p in HCU
debutanizer reboiler.
mass or
0 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(12)
FCHPU,gas,p
Consumption of natural gas
during the period p in HPU.
mass or
1 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(13)
FCHPU,diesel,p
Consumption of diesel oil
during the period p in HPU
mass or
2 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(14)
FCHPU,HFO,p
Consumption of residual oil
during the period p in HPU.
mass or
3 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(15)
FCHPU,i,p
Consumption of other fuel
during the period p in HPU.
mass or
0 volume
unit.
Option C
On-site
measurements.
(16)
HPHPU,p
Hydrogen production during
the period p in HPU
99 Nm3
Option C
On-site
measurements.
(17)
HCHCU,p
Hydrogen consumption in
HCU during the period p.
98 Nm3
Option C
On-site
measurements.
67
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
Use either mass or volume meters. In cases where fuel is supplied from small daily
tanks, rulers can be used to determine mass or volume of the fuel consumed, with the
following conditions: The rule gauge is part of the daily tank and calibrated at least
once a year and have a book of control for recording the measurements (on a daily
basis or per shift);
• Accessories such as transducers, sonar and piezoelectronic devices are accepted if
they are properly calibrated with the ruler gauge and receiving a reasonable
maintenance;
• In case of daily tanks with pre-heaters for heavy oil, the calibration will be made with
the system at typical operational conditions.
(i)
Monitoring
frequency
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
Periodically, as
specified according
to national or inhouse rules
(j)
Other
comments
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
(c)
Estimated
Values
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
a
Constant (specific emission factor) obtained by
the regression analysis as per step A1-2
GJ / mass
1 or volume
unit
Calculated according to the procedure described in section F2.
b
Constant (y-intercept) obtained by the regression
analysis as per step A1-2
2 GJ
Calculated according to the procedure described in section F2.
c
Constant (specific emission factor) obtained by
the regression analysis as per step B1-2
GJ / mass
3 or volume
unit
Calculated according to the procedure described in section F2.
d
Constant (y-intercept) obtained by the regression
analysis as per step B1-2
4 GJ
Calculated according to the procedure described in section F2.
e
Constant (specific energy consumption per
hydrogen production) obtained by the regression
analysis as per step C1-2.
f
Constant (y-intercept) obtained by the regression
analysis as per step C1-2.
0.1 GJ / Nm3
6 GJ
Calculated according to the procedure described in section F2.
Calculated according to the procedure described in section F2.
3
g
Constant (specific hydrogen consumption per
feed input) obtained by the regression analysis as
per step C1-3.
Nm / mass
7 or volume Calculated according to the procedure described in section F2.
unit
h
Constant (y-intercept) obtained by the regression
analysis as per step C1-3.
8 Nm3
NCV gas
Net calorific value of natural gas
GJ / mass
4 or volume
unit
NCV diesel
Net calorific value of diesel
GJ / mass
5 or volume
unit
NCV HFO
Net calorific value of residual oil
GJ / mass
6 or volume
unit
NCV i
Net calorific value of any other fuel used
GJ / mass
7 or volume
unit
EF gas
CO2 emission factor of natural gas
8 t-CO2/GJ
EF diesel
CO2 emission factor of diesel
9 t-CO2/GJ
EF HFO
CO2 emission factor of residual oil
10 t-CO2/GJ
EF i
CO2 emission factor of any other fuel used
11 t-CO2/GJ
Calculated according to the procedure described in section F2.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.2 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
In the order of preference, a) values provided by the fuel supplier, b) measurement by the
project participants, c) regional or national default values, d) Lower value of IPCC default
values provided in the table 1.4 of Ch.1 Vol.2 of 2006 IPCC Giudelines on National GHG
Inventories.
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
Units
CO2 emission reductions
3,651 tCO2/y
[Monitoring option]
Option B
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
Option A
68
b) Calculation process sheet
JCM_ID_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during the period of year y
Value
Units
3199.540168 tCO2/y
Parameter
ERy
2. Selected default values, etc.
Net calorific value of natural gas
natural gas
4 GJ / mass or volu NCVgas
Net calorific value of diesel oil
diesel oil
5 GJ / mass or volu NCVdiesel
Net calorific value of residual oil
residual oil
6 GJ / mass or volu NCVHFO
Net calorific value of any other fuel
any other fuel
0 GJ / mass or volu
NCVi
Emission factor of natural gas
natural gas
8 tCO2/GJ
EFgas
Emission factor of diesel oil
diesel oil
9 tCO2/GJ
EFdiesel
Emission factor of residual oil
residual oil
10 tCO2/GJ
EFHFO
Emission factor of any other fuel
any other fuel
0 tCO2/GJ
EFi
Weighted average CO2 emission factor of fossil fuel consumed in HCU reactor heater during a given time period p.
NA
9.4375 tCO2/GJ
EFHCUR,p
Weighted average CO2 emission factor of fossil fuel consumed in HCU debutanizer reboiler during a given time period p.
NA
9.3404 tCO2/GJ
EFHCUD,p
Weighted average CO2 emission factor of fossil fuel consumed in HPU during a given time period p.
NA
9.2903 tCO2/GJ
EFHPU,p
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions during the period p
4,663.33 tCO2/p
REp
Reference emission to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in fuel consumption due to increased column
All fuels
temperature during a given time period p.
Reference emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due
All fuels
to reduced variability of column top pressure and lower the
pressure during a given time period p.
Reference emissions to calculate emission reduction in HPU as a
result of reduction in hydrogen demand in HCU during a given time All fuels
period p.
962.63 tCO2/p
REHCU1,p
2,839.49 tCO2/p
REHCU2,p
713.50 tCO2/p
REHPU1,p
Reference emissions to calculate emission reductions in HPU as
All fuels
a result of improved efficiency of hydrogen production.
147.72 tCO2/p
REHPU2,p
1463.79 tCO2/p
PEp
All fuels
302.00 tCO2/p
PEHCU1,p
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due
All fuels
to reduced variability of column top pressure and lower the
pressure during a given time period p
439.00 tCO2/p
PEHCU2,p
Project emissions to calculate emission reduction in HPU as a
result of reduction in hydrogen demand in HCU during a given time All fuels
period p.
146.79 tCO2/p
PEHPU1,p
Project emissions to calculate emission reductions in HPU as a
result of improved efficiency of hydrogen production during a given All fuels
time period p.
576.00 tCO2/p
PEHPU2,p
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period p
Project emissions to calculate emission reduction in HCU as a
result of reduction in fuel consumption due to increased column
temperature during a given time period p
69
[List of Default Values]
Net calorific value of fossil fuel
Default net calorific value of natural gas
46.5 GJ/t
Default net calorific value of diesel oil
41.4 GJ/t
Default net calorific value of residual oil
39.8 GJ/t
Default net calorific value of any other fuel
39.8 GJ/t
CO2 emisson factor of fossil fuel
Default emission factor of natural gas
0.0543 t-CO2/GJ
Default emission factor of diesel oil
0.0726 t-CO2/GJ
Default emission factor of residual oil
0.0755 t-CO2/GJ
Default emission factor of any other fuel
0.0755 t-CO2/GJ
2.2.3. その他
当該方法論は 2015 年 5 月に行われたインドネシア政府との JCM 合同委員会において
承認された。
70
2.3. コンビニエンスストアでの高効率空調・照明導入(ベトナム)
2.3.1. 方法論の背景要因
本方法論は、平成 23 年度11及び平成 24 年度12のコンビニエンスストアの省エネルギー化
による二国間クレジット創出の発掘及び案件組成調査をベースとして開発された。アジア
地域を中心に出店拡大が見込まれるコンビニエンスストアにおいて、現地店舗で使用され
ている標準の設備機器と日本の省エネ(高エネルギー効率)設備機器が異なっている。従
って、同方法論の開発により、既に出店している店舗の改装および新規の出店におけるエ
コ店舗化を進めることで、地球温暖化防止へ貢献することが期待される。一方、比較的小
規模のコンビニエンスストア店舗においては、1 店舗あたりの CO2 排出量が小さい上に対
象店舗数が多いため、モニタリング費用を低コストに抑えることが求められる。そのため、
当初はベースラインとなる店舗とプロジェクト店舗の全体の電力消費量の差から削減量の
算出を行う方法論が検討されたものの、ベトナムにおいてはモデル式を策定するために必
要なデータがまだ充分ではなかったため、機器ごとの電力消費量から算出する方法論とな
った。本方法論の開発の経緯と変遷については 2014 年度の「二国間クレジット取得等イン
フラ整備調査事業報告書」を参照されたい13。
本方法論の検討においては NEDO 地球温暖化対策技術普及等推進事業の提案企業である
株式会社 NTT データ経営研究所14を始めとする各関係者との検討会議等を経て、開発・修
正されている。
2.3.1.1. 適格性要件の考え方
店舗の定義
本方法論はコンビニエンスストアにおいて省エネ機器を新規導入または置き換えること
による省エネ化プロジェクトを対象としている。適用条件の店舗の定義については、店舗
形態や運用が規格化された小規模店舗であることが前提となるため、売り場面積が一定規
模の範囲を対象としている。
対象機器の適格性要件
導入機器の適格性要件として、照明機器及び空調両方に省エネ機器を導入することとして
いる。
2.3.1.2. リファレンス排出量の考え方
本方法論においてのリファレンス排出量は、電力消費量にグリッドからの CO2 排出係数を
乗じることで算出する。電力消費量は各機器による電力消費量を算出し、機器ごとの消費
量を合算することで算出する。
リファレンス照明の電力消費量は、モニタリングしたプロジェクト照明の電力消費量に
プロジェクト照明機器とリファレンス照明機器のエネルギー効率の比を乗じることで算出
する。
同じくリファレンスエアコンの電力消費量は、モニタリングしたプロジェクトエアコン
11
平成 23 年度成果報告書「地球温暖化対策技術普及等推進事業タイ王国・ベトナム社会主義共和国にお
けるコンビニエンスストア・エコ店舗化プロジェクトの案件発掘調査」株式会社 NTT データ経営研究所、
2012 年 2 月
12
平成 24 年度成果報告書「地球温暖化対策技術普及等推進事業タイ王国・ベトナム社会主義共和国にお
けるコンビニエンスストア・エコ店舗化プロジェクトの案件組成調査」
(株) NTT データ経営研究所、2013 年 2 月
13
「平成 26 年度二国間クレジット取得等インフラ整備調査事業 方法論の策定・検証に関する調査:二次
公募報告書」一般財団法人 日本エネルギー経済研究所、2015 年 3 月
14
NEDO 地球温暖化対策技術普及等推進事業(MRV 適用調査)
「ベトナム社会主義国共和国におけるエコ
コンビニプロジェクトの MRV 適用調査事業」
71
の電力消費量にプロジェクトエアコンとリファレンスエアコンのエネルギー効率の比を乗
じることで算出する。
2.3.1.3. Net Emission Reduction の担保方法
本方法論においてはプロジェクト機器とリファレンス機器のエネルギー効率の比をもっ
て電力消費量を算出していることから、リファレンス機器のエネルギー効率を保守的に設
定することにより、Net Emission Reduction の担保している。
すなわち、リファレンス照明機器の省エネ効率(ηRE)及びリファレンスエアコンの省エネ効
率(CSPFRE)についてベトナムの省エネラベル等級の内、もっとも厳しい等級値とすることで、
Net Emission Reduction を担保した。
2.3.1.4. 精緻化に向けた検討課題
本年度においては主に以下の改善を実施した。
表 2.3.1 主な改善点
区分
単純化
整合性
容易性
その他
目的
方法論をより分かりや
すくするため
既存方法論との整合性
事業者の追加的調査の
負担を緩和し、実施を
容易に
事例
・面積要件を含むコンビニエンスストアの定義につい
て定義の個所で分かりやすくまとめる。
・用語の定義について VN_AM002 に合わせる。
(イン
バータ、CSPF、EF の定義など)
・照明及び空調のリファレンス機の効率値としてベト
ナムの省エネ基準とラベルの数値を採用
・参照する場合は出典を明記
照明機器
本方法論においては、当初、ベトナムでは照明に関する省エネの取り組みが進んでおらず、
グロー式等の効率の悪い照明が多く使われており、電子式バラストは普及していない現状
を踏まえ、リファレンス照明機器の省エネ効率のデフォルト値としてもっとも効率の高い
ノンインバータタイプの蛍光灯の効率を採用していた。しかし、ベトナムにおいても、2013
年には省エネラベルが義務化され、2015 年からは最低エネルギー効率基準が導入され、高
効率照明の普及が加速化する環境が整いつつあることから、リファレンス照明機器の効率
水準としてベトナムの省エネラベルの等級値を採用している。ただし、最近では LED も市
場に出始めている。LED に関する省エネラベル制度については、未だ導入されるに至って
いないことから現段階では必要とは判断されないが、将来的にはベトナム市場における
LED の普及状況を踏まえたリファレンス照明機器の設定が必要となってくると考えられる。
エアコン
当初、エアコンに関しては、インドネシアの JCM 方法論である JCM_ID_AM0004_Ver1.015
を参照して開発されていたが、類似の方法論として、高効率エアコンの導入に関する方法
論 VN_PM00316が提案されていたことも勘案し、同方法論においては、リファレンスエアコ
ンの効率をベトナム省エネラベル等級の 5 級以上とし、Net Emission Reduction を担保した。
また、エアコンにおいては COP など定格出力時の効率評価を採用すると、低負荷時のイン
バータ制御運転によるインバータエアコンの省エネ性能が正しく評価されないため、本来
より省エネ効果が過小評価される問題が生じる。そのため、本方法論においては冷房期間
15
JCM_ID_AM004_ver01.0, Installation of Inverter-Type Air Conditioning System for Cooling for Grocery Store
https://www.jcm.go.jp/id-jp/methodologies/10/approved_pdf_file
16
JCM_VN_F_PM_ver01.0, Introduction of room air conditioners equipped with inverters to public sector buildings
https://www.jcm.go.jp/vn-jp/methodologies/16/methodology_file
72
における期間効率評価指標である CSPF(Cooling seasonal performance factor)をエネルギー
効率指標として採用している。
ノンインバータ機が普及しているアジア諸国においては省エネ基準とラベル制度におい
て、エアコンのエネルギー効率指標としては EER(energy efficiency ratio)を採用している
場合が多い。従って、本方法論のように CSPF を採用する場合は、参照できる基準値を得る
ことが困難となる問題があった。一方、ベトナムはアセアン地域においては先駆的にイン
バータエアコンを対象にエネルギー効率指標として CSPF を採用しているため、本方法論に
おいてベトナムの省エネ基準値を参照し、リファレンスエアコンのエネルギー効率水準を
比較的簡単に設定することが可能となったのである。
本方法論の検討時には、ベトナムの省エネ基準とラベル制度においては、CSPF が用いら
れるのはインバータエアコンのみであり、ノンインバータエアコンの場合は引き続き EER
を採用していた。しかし、2015 年 11 月、ベトナム政府はインバータエアコンとノンインバ
ータエアコンすべてに対して CSPF をエネルギー効率指標として採用することを発表し、合
わせて新しい省エネ基準値及びラベル等級値を公表している(TCVN 7830:2015)。この新し
い基準値は 2017 年から適用される見込みである。従って、今後は本方法論で引用されてい
るエアコンの省エネ基準値テーブルを適正更新して行くことが望ましい。
2.3.2 方法論
2.3.2.1 方法論の概要
表 2.3.2 方法論の概要
項目
方法論名
概要
Installation of high efficiency lighting and air conditioning systems for
convenience stores
適格性要件
・高効率照明または空調機を新築または既存のコンビニに設置すること
・エアコンの冷媒のオゾン層破壊係数(ODP)がゼロであること。
・エアコンの除去の際に冷媒の大気中への放出を防ぐための計画が準備されて
いること。エアコンの代替の場合、排出量の認証時に上記計画を実施する。
考慮する排出源 リファレンス排出:リファレンス照明機器及びリファレンスエアコンの電力使
用に伴う CO2 排出
プロジェクト排出:プロジェクト照明機器及びプロジェクトエアコンの電力使
用に伴う CO2 排出
リ フ ァ レ ン ス 排 プロジェクトによって導入される高効率機器と既存機器とのエネルギー効率
出量の算出方法 比を用いて各機器による電力消費量を算出し、機器ごとの消費量を合算するこ
とで算出する。
プ ロ ジ ェ ク ト 排 各機器による電力消費量を実測し、機器ごとの消費量を合算することで算出す
出量の算出方法 る
その他
73
2.3.2.2. 方法論本体
JCM Proposed Methodology Form
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting the proposed methodology
Host Country
The Socialist Republic of Vietnam
Name of the methodology proponents
NTT DATA Institute of Management Consulting,
submitting this form
Inc.
Sectoral scope(s) to which the Proposed
3 Energy demand
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
Installation of high efficiency lighting and air
version number
conditioning systems for convenience stores,
Version1.0
List of documents to be attached to this form
The attached draft JCM-PDD:
(please check):
Additional information
Date of completion
xx/xx/2015
History of the proposed methodology
Version
1.0
Date
xx/xx/2015
Contents revised
First Edition
X. Title of the methodology
Installation of high efficiency lighting and air conditioning systems for convenience stores,
Version1.0
Y. Terms and definitions
Terms
Definitions
A type of retail store which is open throughout the year and is open
Convenience store
long hours (more than 14 hours a day), selling a large variety of
goods including foods and sundry goods etc. which are relatively
small and packaged, in a standardized selling space between 30 m2
74
and 250m2.
High efficiency lighting
Lighting equipments with luminous efficiency above 100lm/W.
Inverter
A device included in air conditioning systems and other
motor-operated appliances, whose function is to vary the speed of
the compressor motor in line with different load demand, for
example to enable variable refrigerant flow to optimally regulate
the temperature.
Energy efficiency of air conditioning systems factoring into the
seasonal temperature variation, defined as the ratio of the total
Cooling seasonal
annual amount of heat that the air conditioning systems can remove
performance factor (CSPF)
from the indoor air when operated for cooling active mode to the
total annual amount of energy consumed by the equipment during
the same period.
Z. Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
This methodology applies to the project that aims for saving
measures
energy by introducing high efficiency lighting and air
conditioning systems equipped with inverters in convenience
stores in Vietnam.
Calculation of reference
Reference emission is the summation of GHG emissions from
emissions
reference lighting and air conditioning systems.
GHG emissions from reference lighting are calculated by
multiplying electricity consumption of project lighting by the ratio
of efficiency of reference to project lighting and CO2 emission
factor of consumed electricity.
GHG emissions from reference air conditioning systems are
calculated by multiplying electricity consumption of project air
conditioning systems by the ratio of efficiency of reference to
project air conditioning systems and CO2 emission factor for
consumed electricity.
Calculation of project
Project emissions are calculated from power consumption of
emissions
project lighting and air conditioning systems equipped with
75
inverters and CO2 emission factor for consumed electricity.
Monitoring parameters
・ Electricity consumption of project lighting
・ Electricity consumption of air conditioning systems
equipped with inverters
AA.Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
This methodology is applicable to projects which install high efficiency lighting
and/or air conditioning systems in newly established or existing convenience stores.
Criterion 2
Ozone Depletion Potential (ODP) of the refrigerant used for project air conditioning
systems is 0 (zero).
Criterion 3
Plans to prevent release of refrigerants into the atmosphere at the time of the air
conditioning systems removal are prepared. In the case of replacing existing air
conditioning systems by project air conditioning systems, execution of the
prevention plan is checked at the time of verification, in order to confirm that
refrigerant used for the existing air conditioning systems removed by the project is
not released to the air.
BB. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Electricity consumption by reference lighting
CO2
Electricity consumption by reference air conditioning systems
CO2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Electricity consumption by project high efficiency lighting
CO2
Electricity consumption by project air conditioning systems equipped CO2
with inverters
CC.Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
76
Reference emissions are calculated by multiplying electricity consumption of the project by the
ratio of efficiency of reference to project equipment and emission factor of electricity.
Individual electricity consumption is derived from monitored or calculated electricity
consumption by the high efficiency lighting and air conditioning systems equipped with
inverters.
The methodology ensures net emission reductions, since luminous efficiency of reference
fluorescent lighting (ηRE) and CSPF of reference air conditioning systems (CSPFRE) are set at
the highest categories according to respective Vietnamese standards.
F.2. Calculation of reference emissions
REp = RElight,p + REair, p
………………
(Eq. 1)
Where,
REp
Reference emissions during a given period p
[tCO2/p]
RElight,p
Reference emissions by the lighting during a given
[tCO2/p]
period p
REair, p
Reference emissions by the air conditioning systems
[tCO2/p]
during a given period p
RElight,p = EC light,pj, p
,
,
EFelec
………………
(Eq. 2)
Where,
EC light,pj,p
Electricity consumption of project lighting during a
given period p
[kWh/p]
This value will be monitored directly, otherwise, can be
obtained by Eq.3.
ηRE
Luminous efficiency of reference lighting
[lm/W]
ηPJ
Luminous efficiency of project lighting
[lm/W]
EFelec
CO2 emission factor for electricity of regional grid
system in Vietnam
[CO2/kWh]
For projects which EClight,pj,p is not monitored, it can be calculated as follows:
77
EC light,pj, p = ECR light,pj
tp
………………
(Eq. 3)
ECR light,pj
Rated electricity consumption of project lighting
[kW]
tp
Operating hours of the project lighting during a given
[h/p]
period p
∑
,
,
,,
SPF
,
S
,
………………
(Eq. 4)
Where,
EC air,pj,i,p
Electricity consumption of project air conditioning
system i during a given period p
[kWh/p]
CSPFRE,i
CSPF of reference air conditioning system i
[dimensionless]
CSPFPJ,i
CSPF of project air conditioning system i
[dimensionless]
i
Type of air conditioning system
[dimensionless]
DD.Calculation of project emissions
PEp = PElight,p +PEair, p
………………
(Eq. 5)
Where,
PEp
Project emissions during a given period p
[tCO2/p]
PElight,p
Project emissions by project lighting during a given
[tCO2/p]
period p
PEair, p,i
Project emissions by project air conditioning system i
[tCO2/p]
during a given period p
PElight,p = EC light,pj,p
,
∑
,
EFelec
………………
………………
,,
(Eq. 6)
(Eq. 7)
EE. Calculation of emissions reductions
Emission reductions are calculated as the difference between the reference emissions and
project emissions, as follows:
78
ERp = REp - PEp
………………
(Eq. 8)
FF. Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
EFelec
Description of data
Source
CO2 emission factor of electricity consumed.
[EFgrid]
Ministry of Natural
When captive power generation is not available at the
Resources and
project site, then the most recent Vietnamese national grid
Environment of Vietnam
emission factor [EFgrid] available at the time of validation
(MONRE), Vietnamese
is applied as [EFelec] and fixed for the monitoring period
DNA for CDM unless
thereafter.
otherwise instructed by
the Joint Committee.
When captive power generation is available at the project
site, then [EFelec] is conservatively selected as below and
[EFcaptive]
fixed for the monitoring period thereafter:
CDM approved small
EFelec = min(EFgrid, EFcaptive)
scale methodology:
EFcaptive = 0.8 tCO2/MWh*
AMS-I.A
*The most recent emission factor available from
CDM approved small scale methodology AMS-I.A at
the time of validation is applied
ηRE
Luminous efficiency of reference lighting is set to be that
Vietnam national
of “High level” category lamp(which is the highest value
standard TCVN
for each rated capacity), based on the Vietnamese national
8249:2013 (Tubular
standard TCVN 8249:2013, as indicated in Table 1.
fluorescent lamps –
energy efficiency).
Table 1. Luminous efficiency of reference lighting
Energy efficiency
Power range
Color temperature Tc
< 4 400 K
≧ 4 400 K
High level
High level
Up to 20
68
62
More than 20 to 40
78
72
More than 40 to 65
80
75
W
ηPJ
lm/W
Color temperature Tc
Luminous efficiency of project lighting. The value
79
Rated/provided by the
prepared by manufacturer is applied. When more than
technology supplier
one type of lighting equipment is installed, the
luminous efficiency of weighted average value
amongst the installed equipment is applied.
ECR light,pj
Rated electricity consumption of project lighting
Rated/provided by the
technology supplier
CSPFRE,i
CSPF of reference air conditioning systems is set to be that Vietnam national
of “grade 5” air conditioners (which is the highest value
standard TCVN
for each rated capacity), based on the Vietnamese national
7830:2012 (Non-ducted
standard TCVN 7830:2012, as indicated in Table 2.
air conditioners –
energy efficiency).
Table 2. CSPF for Reference Air Conditioning Systems
Type of
Rated capacity (φ)
appliance
W (BTU/h)
Single
-
3.40
φ< 4 500
3.80
(φ< 15 000)
Split
4 500 ≤φ< 7 000
(15 000 ≤φ< 24 000)
7 000 ≤φ< 14 000
(24 000 ≤φ< 48 000)
CSPFPJ,i
Grade 5
3.60
3.40
CSPF of project air conditioning system i. The value
Rated/provided by
prepared by the manufacturer is applied.
technology supplier
80
2.3.2.3. スプレッドシート
a) Input sheet
Joint Crediting Mechanism Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(c)
(d)
Parameters
Description of data
Estimated
Values
1
EClight,pj,p
Electric consumption of project lighting
100,000
kWh
Option C
Monitored data
Electricity consumption is measured by an electricity meter.
monitored
Measurement is recorded either manually or electronically.
continuously,
The electricity meter is calibrated or replaced, in line with relevant Vietnamese
recorded monthly
national standards, international standards, or manufacturer's specification.
2
ECair,pj,i,p
Electric consumption of inverter-type
air conditioning system i
200,000
kWh
Option C
Monitored data
Electricity consumption is measured by an electricity meter.
monitored
Measurement is recorded either manually or electronically.
continuously,
The electricity meter is calibrated or replaced, in line with relevant Vietnamese
recorded monthly
national standards, international standards, or manufacturer's specification.
3
tp
Operating hours of the project lighting
during a given period p
h/p
Option C
Monitored data
Operating hours are checked against an operation record taken by the project monitored and
participant
recorded monthly
Monitoring point
No.
(b)
(e)
(f)
Units
Monitoring
option
(g)
Source of data
81
(h)
(i)
(j)
Measurement methods and procedures
Monitoring
frequency
Other
comments
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
(f)
Parameters
Description of data
Estimated
Values
Units
Source of data
Other comments
CO2 emission factor of electricity consumed.
When captive power generation is not available at the
project site, then the most recent Vietnamese national grid
emission factor [EFgrid] available at the time of validation is
applied as [EFelec] and fixed for the monitoring period
thereafter.
EFelec
When captive power generation is available at the project
site, then [EFelec] is conservatively selected as below and
fixed for the monitoring period thereafter:
EFelec = min(EFgrid, EFcaptive)
EFcaptive = 0.8 tCO2/MWh*
[EFgrid]
Ministry of Natural Resources and Environment of Vietnam (MONRE), Vietnamese DNA for CDM unless otherwise
instructed by the Joint Committee.
0.541
kgCO2 /kWh
[EFcaptive]
CDM approved small scale methodology: AMS-I.A
*The most recent emission factor available from CDM
approved small scale methodology AMS-I.A at the time of
validation is applied
ηRE
Luminous efficiency of reference lighting.
ηPJ
Luminous efficiency of project lighting. The value prepared
by manufacturer is applied. When more than one type of
lighting equipment is installed, the luminous efficiency of
lowest value amongst the installed equipments is applied.
CSPFRE,i
CSPF of reference air conditioning system i, as indicated in
Table 1.
The value of CSPF for reference air conditioning system i is
obtained from rated capacity and highest grade one(grade
5) in order to ensure conservativeness for CO2 emission
reduction.
CSPFPJ,i
CSPF of project air conditioning system i. The value of
cooling capacity and rated power consumption used in the
calculation of CSPF prepared by manufacturer is applied.
72
lm/W
Luminous efficiency of reference lighting is set to be that of “High level” category lamp(which is the highest value for each
rated capacity), based on the Vietnamese national standard TCVN 8249:2013
108
lm/W
Specifications of project lighting prepared for the quotation or factory acceptance test data by manufacturer.
4 dimensionless
CSPF of reference air conditioning systems is set to be that of “grade 5” air conditioners (which is the highest value for
each rated capacity), based on the Vietnamese national standard TCVN 7830:2012
5.14 dimensionless Specifications of project air conditioning system for the quotation or factory acceptance test data by manufacturer.
82
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
Units
65 tCO2 /p
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
83
.b) Calculation process sheet
Joint Crediting Mechanism Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during the period p
Value
65.2
Units
Parameter
tCO2 /p
ERp
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor for an Indonesian regional grid system
Electricity
0.541
kgCO2 /kWh
EFelec
Luminous efficiency of reference lighting
Electricity
72
lm/W
ηRE
Luminous efficiency of project lighting
Electricity
108
lm/W
ηPJ
CSPF of reference air conditioning system i
Electricity
3.80
dimensionless
CSPFRE,i
CSPF of project air conditioning system i
Electricity
5.14
dimensionless
CSPFPJ,i
Rated electricity consumption of project lighting
Electricity
kW
ECR light,pj
227.4
tCO2 /p
REp
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions during the period p
Reference electric consumption
Electricity consumption of project lighting during a given period
p
Electricity
150,000
kWh/p
EC light,pj,p
Electricity consumption of reference air conditioning system i
during a given period p
Electricity
270,526
kWh/p
EC air,pj,i,p
162.2
tCO2 /p
PEp
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period p
Project electric consumption
Electricity consumption of project lighting during a given period
p
Electricity
100,000
kWh/p
EC light,pj,p
Electricity consumption of reference air conditioning system i
during a given period p
Electricity
200,000
kWh/p
EC air,pj,i,p
[List of Default Values]
Luminous efficiency of reference lighting [lm]
Power range W
Up to 20
More than 20 to 40
More than 40 to 65
Energy efficiency lm/W
Color temperature Tc
Color temperature Tc
< 4 400 K
≧ 4 400 K
High level
High level
68
62
78
72
80
75
CSPF of reference air conditioning system i [dimensionless]
Type of appliance
Single
Split
Rated capacity (φ)
W (BTU/h)
-
Grade 5
3.4
φ< 4 500
(φ< 15 000)
3.8
4 500 ≤φ< 7 000
(15 000 ≤φ< 24 000)
3.6
7 000 ≤φ< 14 000
(24 000 ≤φ< 48 000)
3.4
2.3.3. その他
特になし。
84
2.4. マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(ケニア)
2.4.1. 方法論の背景要因
本方法論は、ケニアにおいてマイクロ水力発電の導入によってコミュニティの電力を賄
い、グリッドあるいは化石燃料によって発電された電力の使用およびケロシンの電灯利用
を回避するものである。本方法論は、グリッドからの電力供給を代替する、「①グリッド代
替ケース(グリッド接続地域)」、小型発電機に用いるディーゼル燃料あるいは電灯(ラン
タン)に用いるケロシンの使用を回避する、
「②化石燃料代替ケース(グリッド未接続地域)」
、
と大きく 2 つに分類している点が特徴である。なお、CDM の方法論では、①のグリッド代
替ケースに関して、
「AMS-I.D. グリッド接続の再生可能発電」、②の化石燃料代替ケースに
関して、無電化地域における再生可能エネルギーを用いた電化事業に係る CDM の方法論で
は「AMS-I.L. 再生可能エネルギーを利用した地域の電化」があり、本法論はこれらに対応
した構造となっている。
2.4.1.1. 適格性要件の考え方
(1) 対象地域に係る適格性要件
本方法論は、主として無電化地域における電化事業を対象として作成している。ケニア
では無電化地域が未だ多数存在しており、IEA の統計17によると、2013 年におけるケニアの
平均電化率は 20%であり、都市部の 60%に対して、地方の電化率は 7%と極端に低い値で
ある。
こうした現状を踏まえ、ケニアの国家エネルギー政策では、地方電化の推進によって 2030
年までに電化率 100%18の目標を掲げている、しかし、オフグリッドの集落(地域)がナシ
ョナルグリッドに接続するためにはケニア電灯・電力公社(KPLC:Kenya Power & Lighting
Company Limited)に対する多大な費用を支払わなければならない。例えば、現在設置され
ている送電網の末端の変圧器から 600m 以内で接続する場合はおよそ 35,000KSh(単位:ケ
ニアシリング、35,000KSh は日本円で約 38,500 円(平成 28 年 2 月 24 日時点))、1km 離れ
ている場合では 100 万 KSh(同 110 万円)など、既存グリッドとの距離に応じて金額が設定
されている19。本方法論の案件発掘調査20によると、これに加えて別途、電線、電柱、メー
ターの費用が上乗せされるとのことである。接続費用は複数の住人や集落単位にて共同で
支払うケースが多く、大きな集落であれば一軒当たりの負担は軽くなるが、小さな集落や
送電網までの距離がある地域では負担額は大きくなる。このため政府による一部補助が行
われているものの、接続費用に係る障壁は依然大きいものとなっている。
以上のような状況から、現状のナショナルグリッドへの接続は容易ではないが、接続に
関する各種制度は随時変更(改善)されることが考えられる。実際の FS のプロジェクトで
はナショナルグリッドによってコミュニティ内の一部(1 軒)が電化されており、適格性要
件では電化地域も対象とした方法論が求められる。このため、リファレンス排出量は算定
に当たっては、グリッド接続可能地域(Grid-accessible area)とグリッド接続不可能地域
(Grid-inaccessible area)に分けた計算方法を設定した。
なお、本方法論では、敷設したマイクロ水力発電をナショナルグリッドに接続すること
は認めていない。
(2) 発電機・設置場所に係る適格性要件
マイクロ水力発電機の発電容量は 30kW 以下で、上流の水面と下流の水面との高低差が
17
IEA “World Energy Outlook2015”
REPUBLIC OF KENYA Ministry of Energy and Petroleum “NATIONAL ENERGY POLICY” (2013)
19
日本貿易振興機構「BOP ビジネス潜在ニーズ調査報告書 ケニアのエネルギー分野」
(2010 年)
20
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「地球温暖化対策技術普及等推進事業 エチオピア
連邦民主共和国・ケニア共和国におけるマイクロ水力発電によるコミュニティー電化事業の案件発掘調査」
(2014 年)
18
85
5m 以下の開放型水路(流れ込み式の水路)に設置することとしている。一般的に 100kW 以
下の出力規模を持つ水力発電はマイクロ水力発電に分類されており21、30kW 以下ではその
中でも小さな規模である。数十 kW 程度のマイクロ水力発電所は灌漑用水路など小さな水路
で設置可能であり、そのポテンシャルは非常に大きいものと想定されるが、技術的な制約
等からこれまでほとんど導入されていない。このため、本方法論においては、優れた技術
の積極的な導入推進を図るべく、一般的なマイクロ水力発電の水準よりも小規模な設備容
量に設定している。
案件発掘調査によると、マイクロ水力発電技術を有するシーベルインターナショナルが
持つ発電機は、単体の発電能力が 0.5kW~40kW 程度のものが多く、また、15kW 以下の発
電機の導入実績が多いという特徴がある。
これらの状況を検討した結果、発電容量を 30kW 以下とし、また、発電機の設置場所につ
いても高低差を 5m 以内に狭めた要件を設定した。この要件を設定することで、無電化地域
でのマイクロ水力発電導入に伴う電化の促進など、これまで水力発電が実施されていなか
った地域への導入が期待される。
表 2.4.1. 容量別の水力発電の分類
大水力発電
中水力発電
小水力発電
ミニ水力発電
マイクロ水力発電
容
量
100,000kW~
10,000kW~100,000kW
1,000kW~10,000kW
100kW~1,000kW
~100kW
(出典:独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」)
(3) モニタリングに係る適格性要件
本方法論では、電力計によってコミュニティ全体の消費電力量をモニタリングすること
要件にしている。リファレンス排出量は電力消費量から算定しているが、以下に述べる通
り、これは発電した電力量が消費量より多くなる事態が想定されるためである。
一般的に水力発電は、昼夜や年間を通して安定した発電が可能とされる。また、適格性
要件に規定する流れ込み式では、貯水池を保有しておらず水路の水量変化によって発電量
が変動する特性を持っている。一方、事業の実施が想定される地域では、主に夜中におけ
る照明を中心とした電力需要が考えられ、昼間の安定した需要は見込めない。これらの状
況を勘案すると、発電した電力量をリファレンス排出量に算定することは適当ではなく、
実際に消費した電力量をモニタリングすることが適切である。
2.4.1.2. リファレンスシナリオ及びリファレンス排出量の考え方
(1)リファレンスシナリオ
本方法論のリファレンスシナリオは、グリッドによる電力供給が可能な「①グリッド接
続可能地域」
、グリッドによる電力供給が不可能で小型発電機あるいはケロシンランプに用
いるディーゼル(とケロシンランプ)使用を回避する「②グリッド接続不可能地域」、と大
きく 2 つに分類している。また、グリッド未接続地域ではモニタリングの方法によりさら
に 2 種類に分けている。
グリッド接続可能地域はコミュニティ(ケニアでは village という単位)内にグリッドに
接続する消費者が少なくとも1戸(または機器)以上存在している地域であり、グリッド
未接続地域はグリッドによる電力供給が全く存在しない地域と定義している。
(2)リファレンス排出量
21
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」(2003 年)
86
リファレンスシナリオはグリッド接続可能か不可能か、グリッド接続不可能の場合はモ
ニタリングの方法によりさらに 2 つに分類している。このモニタリング方法の差は個別モ
ニタリング、すなわち各戸単位でのモニタリングを行うか否かである(図 2.4.1 参照)。な
お、各戸のモニタリングについて、全戸モニタリングの要件は設けておらず、1戸以上モ
ニタリングする場合は個別モニタリングのリファレンスシナリオに分類される。以下では
各々のシナリオに対するリファレンス排出量の考え方と算定方法について記載する。
図:2.4.1 排出量算定に係るフローチャート
グリッド接続
可能地域である
YES
グリッド接続可能地域
NO
個別モニタリン
グを行う
YES
グリッド接続不可能地域
(Calculation method 1)
NO
グリッド接続不可能地域
(Calculation method 2)
・
グリッド接続可能地域
グリッド接続可能地域のリファレンスシナリオは、グリッドからの電力供給が可能とな
っている状況であり、リファレンス排出量はケニア環境省が公表するグリッドの排出係数22
とコミュニティの全体の消費電力量を基に算定する(下式参照)。
RE y  ECtotal , y  EFCO 2,Grid
REy:期間 y のリファレンス排出量(tCO2eq)
ECtotal,y:期間 y にプロジェクトによってコミュニティ全体が消費した電力量(MWh)
EFCO2,Grid:グリッドの排出係数(0.5893 tCO2eq/MWh)
・
グリッド接続不可能地域
グリッド接続不可能地域では、リファレンスシナリオは化石燃料による電灯利用および
電力を使用する状況であり、ディーゼル発電機による電力利用とケロシンを原料とする電
灯利用を想定している。リファレンス排出量はモニタリングの方法に応じて 2 種類の算定
方法を設定しており、共に電力消費量から算定することとしている。
(Calculation method 1)はディーゼル発電機による電力利用を念頭に、コミュニティ全体
で消費された電力量とディーゼル発電機の排出係数を乗じた算定方法である。(Calculation
method 2)はコミュニティ全体で消費された電力量を「ケロシンランプによる電灯利用」相
当分と「ディーゼル発電機による電力利用」相当分に区別し、ケロシンの電灯利用におけ
る排出係数およびディーゼル発電機の排出係数を各々の消費量に乗じて合計した算定方法
である。なお、リファレンスシナリオで「ケロシンランプによる電灯利用」を設定した背
景には、ケニア政府による要望23(案件発掘調査)がある。以上のようにグリッド接続不可
22
The National Management Authority (NEMA) “ GRID EMISSION FACTOR REPUBLIC OF KENYA”(2014)
ケロシンの電灯利用における排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)はディーゼル発電機の排出係数(1.0
tCO2eq/MWh)よりも大きく、また現地の実態に沿ったリファレンスシナリオであることが要望に至った背
23
87
能地域では、コミュニティ全体の消費電力量のモニタリングに加えて個別のモニタリング
を行うか否かでリファレンスシナリオを分けている。
(Calculation method 1)のリファレンス排出量の計算式は下記の通りである。算定に用い
た排出係数に関して、ディーゼル発電機は発電容量・タイプ別に排出係数を取り纏めた
RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS”(2008)
(表 2.4.2 参照)を参考とし、保守性を担保した 1.0 tCO2eq/MWh の排出係数を用いている。
この値を採用した理由については別項「2.4.1.3. Net Emission Reduction の担保方法」におい
て記載している。
(Calculation method 1)
RE y  ECtotal , y  EFCO 2
REy:期間 y のリファレンス排出量(tCO2eq)
ECtotal,y:期間 y にプロジェクトによってコミュニティ全体が消費した電力量(MWh)
EFCO2:ディーゼル発電機の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)
表 2.4.2 ディーゼル発電機の発電容量・タイプ別排出係数
出典:RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS
(2008) [http://www.retscreen.net/ang/emission_factors_for_diesel_generator_image.php]
(Calculation method 2)のリファレンス排出量の計算式は下記の通りである。
(Calculation method 2)
RE y  RE55, y  RE ot , y
My
RE55, y   EC i , y  EFCO 2, FUEL
i 1
My
REot , y  ( ECtotal , y   ECi , y )  EFCO 2,ELEC
i 1
REy:期間 y のリファレンス排出量(tCO2eq)
RE55,y:期間 y の「ケロシンランプによる電灯利用」相当分のリファレンス排出量(tCO2eq)
景と考えられる。
88
REot,y:期間 y の「ディーゼル発電機による電力利用」相当分リファレンス排出量(tCO2eq)
ECi,y:期間 y にプロジェクトによって個別モニタリングした消費者 i のうち、年間 55kWh
までの消費電力量(MWh)
ECtotal,y:期間 y にプロジェクトによってコミュニティ全体が消費した電力量(MWh)
EFCO2,FUEL:「ケロシンランプによる電灯利用」相当分の排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)
EFCO2,ELEC:「ディーゼル発電機による電力利用」相当分の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)
M:期間 y にプロジェクトによって個別モニタリングした消費者の数
算定式では、ケロシンの電灯利用における排出係数を用いており、ここでは CDM 方法論
AMS-I.L に関する CDM-SSC WG の資料「Rationale for default factors used in the proposed
methodology SSC-I.L “Electrification of rural communities using renewable energy”」において導
き出された係数を参考としている。ケロシンランプによる電灯利用相当分は、CDM 方法論
AMS-I.L を参考に、個別のモニタリングを行った施設毎に年間 55kWh 分までと見なしてい
る。CDM 方法論 AMS-I.L 策定根拠としては、CDM-SSC WG の資料「Rationale for default
factors used in the proposed methodology SSC-I.L “Electrification of rural communities using
renewable energy”」が挙げられ、ここでは、IEA,UNDP,UNIDO「Energy Poverty: How to make
modern energy access universal? Special early excerpt of the World Energy Outlook 2010 for the
UN General Assembly on the Millennium Development Goals.」を参考として、農村部の家庭の
照明に関する電力のミニマムサービスレベルを 15W の蛍光灯 2 本に設定しており、1 日当
たりの使用時間を 5 時間と仮定して年間 55kWh(≒15W×2 本×5 時間×365 日)の電力消
費と推計している。なお、55kWh を超える消費量については、ケロシンランプを用いた電
灯以外の用途(ラジオ、扇風機、携帯電話充電器など)と見なしており、本方法論でもこ
の考えを採用している。
ケロシンランプの電灯利用を考慮した、CDM 方法論 AMS-I.L におけるベースライン排出
量の算定では、全戸モニタリングを必須とし、各施設における年間の消費電力量を 3 段階
(55kWh まで、55~250kWh、250kWh 超)に分け、各段階の消費電力量にそれぞれ異なる
排出係数を乗じて足し合わせた値としている。しかし、経済性等を勘案すると、全戸モニ
タリングは現実的ではないことから、本方法論では全戸モニタリングを必須とせず、モニ
タリングした施設に限定して、その年間 55kWh までの消費電力量をケロシンランプの電灯
利用分としてリファレンス排出量に適用している。
なお、その他(個別モニタリングした施設の 55kWh 超分および個別モニタリングしてい
ない施設の消費電力量)については、ディーゼル発電機の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)を
乗じた値によるリファレンス排出量としている。
2.4.1.3. Net Emission Reduction の担保方法
グリッド接続可能地域に適用する排出係数は前述の通り、ケニア環境省が公表する資料
を用いている。この資料では、2020 年までのグリッド排出係数(0.5993 tCO2eq/MWh)と
2020 年以降のグリッド排出係数(0.5893 tCO2eq/MWh)が記載されているが、本方法論では
より係数の小さい 2020 年以降のグリッド排出係数を適用することで保守性を担保している。
また、グリッド接続不可能地域では以下に記載するように、ディーゼル発電機の排出係
数およびケロシンの電灯利用における排出係数において保守性を確保している。
ディーゼル発電機に関して、本方法論では CDM 方法論 AMS-I.F と同様、発電機の容量・
タ イ プ 別 に 纏 め ら れ た RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL
GENERATOP SYSTEMS”(2008)を適用している。本方法論は 30kW 以下の発電容量を持つ
マイクロ水力発電を適格性要件としており、代替されるディーゼル発電機の容量も同規模
と想定されることから、表 2.4.2.における 15kW 以上 35kW 未満の排出係数(1.9 t-CO2/MWh
など)と対応している。しかし、本方法論では適格性要件よりも高効率な 35kW 以上 135kW
未満のディーゼル発電機において、最も効率的な値である 1.0 t-CO2/MWh を採用することで
保守性を担保している。
89
一方、ケロシンランプの排出量では、ケロシンランプ照明を蛍光灯(15W、2 本)の照明
にて代替することを仮定して推計しているが、照度はケロシンランプの 182 ルクスに対し
て蛍光灯は 2 本で 240 ルクスとより強い光での代替としている。すなわち、ケロシンラン
プ以上の照度により設定されたケロシンの電灯利用における排出係数は、保守的な計算に
より導かれたものである。
2.4.1.4. プロジェクトについて
本方法論の適用が可能と想定されるプロジェクトがケニアの首都ナイロビからおよそ
100km 離れた北東に位置するムエア(MWEA)にて実施される。プロジェクトの概要は図
2.4.2 および表 2.4.3 に示す通りである。
エチオピア
ムエア
(MWEA)
タンザニア
図 2.4.2 プロジェクト実施地
出典:Google マップ
表 2.4.3 プロジェクトの概要
実施場所
ケニア共和国 ムエア(首都ナイロビから 98km)
実施目的
無電化村への電力供給(約 200 世帯分)
設置場所
灌漑用水路
設備容量
定格発電 20kW
落差
3m 未満
登録された場合、適用が想定される グリッド接続地域(グリッド接続施設が 1 件あり)
リファレンスシナリオ
出典:日本アジアグループ株式会社、UNIDO
マイクロ水力発電機は日本アジアグループ傘下の JAG シーベル株式会社製で発電出力は
20kW であり、灌漑用水路の 2m 前後の落差がある場所に設置されている。灌漑用水路は全
長約 9km で、2m 程度の落差が複数存在していることから、他の場所にも設置することが可
能と見られる。また、灌漑用水路に沿って未舗装の砂地とグリッドが並んでおり、プロジ
ェクトの供給コミュニティにはすでにグリッドに接続して電力を使用している施設が 1 件
存在している。このため、仮に本件が JCM のプロジェクトとして認定された場合、リファ
レンスシナリオはグリッド接続可能地域であり、グリッド係数を用いてリファレンス排出
量を計算することになるものと想定される。
また、日本アジアグループのプレス資料24では本プロジェクトを通じて約 200 世帯に対し
て電力供給を行うこととしており、出力 20kW の発電機で全て賄うとすれば、単純平均で 1
世帯当たりの最大需要はおよそ 100W 程度までと想定される。この規模は、15W の蛍光灯 2
本、ラジオ 10W、扇風機 20W、携帯電話の充電器 20W を同時に利用できる水準である。な
お、当プロジェクトの出力調整は主に手動で対応し、調整の補助として配電盤が格納され
24
日本アジアグループ株式会社(http:// www.japanasiagroup.jp/cms/pdf/1010/2015-03-23.pdf)
90
るコンテナの上部にダミーロードガバナとして電熱線コイルが設置されている。ダミーロ
ードガバナは発電した電力のうち消費されずに余った電力をダミーの抵抗で消費すること
でバランスを取る装置であり、今回の発電機のようにグリッドに接続あるいは蓄電機能が
備わっていない単独の系統設備では必要な装置である25。当プロジェクトでは運用面をほぼ
人力で行うことが想定されており、運転要員のキャパシティ・ビルディングが今後の課題
として挙げられる。
なお、当プロジェクトが JCM として採択(グリッド接続可能地域適用)として、仮にマイ
クロ水力発電による電力が全て消費されたものとすると、年間のリファレンス排出量は 20kW×
24 時間×365 日×0.5893 tCO2eq/MWh =175.2 tCO2eq と計算される。
図 2.4.3 プロジェクトの写真
(写真説明)
左:発電機。2 つの水車が備わっているが、視察の際は右側の 1 つが停止していた。
中:発電機の上流側からの写真。水路の上流からは落葉や果実、さらには動物の死骸など大
きなものも流れてくることがある。その際は人力で除去作業等の対応を行う必要がある。
右:配電盤が格納されたコンテナ。上部にはダミーロードガバナが設置されている。
2.4.1.5. 方法論適用に関する課題と作成に至るまでに検討した課題の整理

方法論適用に関する課題
本方法論ではリファレンスシナリオを 3 つに分類した構造を取っている。そのうち
(Calculation method 2)のリファレンスシナリオは「ケロシンランプによる電灯利用」の回避
分を考慮したもので、ケニア政府の要望26を受けて方法論に取り入れている。ケニア政府が
指摘するように本方法論の適用が想定されるコミュニティではケロシンランプの利用が実
態として考えられるため、リファレンスシナリオに「ケロシンランプによる電灯利用」相当
分を計上することは適切であると言える。
ただし、(Calculation method 2)は各戸単位でのモニタリングを課すため、実際のプロジ
ェクトで適用される可能性は少ないものと考えられる。さらに、このリファレンスシナリ
オ排出量はコミュニティ全体と各戸の年間消費電力量により計算されることから、各々の
消費電力量を同日にモニタリングすることが求められる。個別モニタリングの件数が少数
であれば問題とならないが、消費世帯が多い場合や全戸でのモニタリングを行う場合には
25
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」(2003 年)
ケロシンの電灯利用における排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)はディーゼル発電機の値(1.0 tCO2eq/MWh)
よりも大きく、また現地の実態に沿ったリファレンスシナリオであることが要望に至った背景と考えられ
る。
26
91
時間的制約等による問題が生じる恐れがある。

検討内容の整理
上記課題を解決するため、(Calculation method 2)における「ケロシンランプによる電灯利
用」相当分を電力消費世帯数に一律 55kWh を乗じた値とし、この値にケロシンの電灯利用
における排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)を適用する簡易的な方法を検討した。
その結果、方法論の適格性の観点から、簡易モニタリングは取り入れず、個別モニタリ
ングを課すこととした。電力消費世帯数だけの簡易モニタリングでは、消費世帯 i の年間の
「ケロシンランプによる電灯利用」相当分を正確にモニタリングすることが不可能であるこ
とが主な理由である。
(Calculation method 2)で取り入れる 55kWh の「ケロシンランプによ
る電灯利用」相当分はあくまで 1 年間の消費量であることから、世帯数だけのモニタリン
グでは消費世帯 i の電力消費期間の判断ができない。すなわち、消費世帯 i が仮にモニタリ
ングの数ヶ月前から電力を消費していた場合でも、年間の消費量に相当する 55kWh が適用
される過大推計の可能性が排除できない。下図において、t 期のリファレンス排出量の算定
に当たって、
消費を開始して 1 年未満の世帯 B に 55kWh を適用することは不適切である)。
また、理論上、コミュニティ全体の消費量より「55kWh×消費世帯数」が上回ってしまうこ
とも考えられる。
以上のことから、電力消費世帯数だけの簡易モニタリングにより方法論の利便性は高ま
るものと認識はするが、方法論の適格性を重視して厳格なモニタリングを課す現在の構成
とした。ただし、モニタリングの簡易化については、今後も改善の検討をする余地がある
ものと考える。
t
t+1
A
○
(電力消費開始)
(電力消費開始)
B
○
t 期(1 年間)
(モニタリング実施)
(モニタリング実施)
図 2.4.4 想定されるプロジェクトのタイムフレーム
92
2.4.2. 方法論
2.4.2.1. 方法論の概要
表 2.4.4 方法論の概要
項目
方法論名
適格性要件
概要
Electrification of communities using Micro hydropower generation
 流れ込み式の水力発電施設の新設による電化事業であること。
 発電機は上流の水面と下流の水面の高低差が 5m 以下の開放型水路に設
置されること。
 ナショナルグリッドなど他のグリッドに接続しない独立型の電化事業と
すること。
 各発電機の容量は 30kW 以下であること。
 電力計によってコミュニティ全体の消費電力量をモニタリングするこ
と。
考慮する排出源 リファレンス排出:グリッドからの電力消費、ケロシンランプの電灯使用およ
びディーゼル発電による電力消費に伴う CO2 排出
プロジェクト排出:考慮しない
リ フ ァ レ ン ス 排 (1)グリッド接続可能地域
出量の算出方法
コミュニティ全体で消費された電力量とグリッドの排出係数を乗じて算定。
(2)グリッド接続不可能地域
(Calculation method 1)
コミュニティ全体で消費された電力量とディーゼル発電機の排出係数を乗
じて算定。
(Calculation method 2)
コミュニティ全体で消費された電力量を「ケロシンランプによる電灯利用」
相当分と「ディーゼル発電機による電力利用」相当分に区別し、ケロシンの電
灯利用における排出係数およびディーゼル発電機の排出係数を各々の消費量
に乗じて合計した算定。
プ ロ ジ ェ ク ト 排 排出されない。
出量の算出方法
その他
93
2.4.2.2. 方法論本文
Joint Crediting Mechanism Approved Methodology KE_AM001
“Electrification of communities using Micro hydropower generation”
GG.
Title of the methodology
Electrification of communities using Micro hydropower generation, version 1.0
HH.
Terms and definitions
Terms
Definitions
Micro hydropower
Micro hydropower generation unit is a hydropower generation unit
generation unit
with generation capacity of 30 kW or less.
Run-of-river power
Run-of-river power generation is a method of power generation that
generation
uses water running in a river or a waterway directly into power
generation unit without storing water in a reservoir.
Open channel
The waterway with a free surface open to the atmosphere.
Grid-accessible area
The area which is defined as a village where at least one electricity
consumer is connected to national electricity grid, but there are other
electricity consumers who are not connected to national electricity grid
on the day of validation.
Grid-inaccessible area
The area which is defined as a village which is not classified as
“grid-accessible area” defined above on the day of validation.
II. Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
Displacement of electricity using diesel fuel and/or lighting
measures
using kerosene by installation and operation of the micro
hydropower generation unit.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated on the basis of the consumption
emissions
of electricity generated by micro hydropower generation unit
multiplied by either;
1) Emission factor of national electricity grid (for grid-accessible
area case) or
94
2) Emission factor of diesel or kerosene (for grid-inaccessible area
case).
Calculation of project
The project does not assume any project emissions.
emissions
Monitoring parameters
The quantity of total electricity consumption by the consumers
as a whole and/or each consumer.
JJ. Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
The project installs a run-of-river micro hydropower generation unit which is not
connected to national electricity grid.
Criterion 2
The micro hydropower generation unit is installed in open channel with difference of
elevation of 5m or less between the upstream and downstream.
Criterion 3
Project monitors the quantity of total electricity consumption by the consumers as a
whole.
KK.
Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Consumption of electricity from national electricity grid
CO2
Consumption of electricity from diesel generation unit
CO2
Consumption of lighting from kerosene lamps
CO2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Generation of electricity from micro hydropower unit(s)
N/A
LL. Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
There are two types of reference scenarios depending on the accessibility to national electricity grid.
When the project is executed in an area which is defined as a village where at least one electricity
consumer is connected to national electricity grid, but there are other electricity consumers who are
not connected to national electricity grid on the day of validation (defined as “Grid-accessible
area”), the reference scenario assumes emissions due to electricity supplied by the national
electricity grid.
95
When the project is executed in an area which is defined as a village which is not classified as
“Grid-accessible area” on the day of validation (defined as “grid-inaccessible area”), the reference
scenario assumes the emissions due to electricity supplied by diesel generation unit or kerosene
lamps.
In the case of grid-inaccessible area, if electricity consumption of individual consumer is monitored
(hereafter “individual monitoring”), the calculation method 2 can be applied as necessary. If
individual monitoring is not in place, the calculation method 1 is applied for any grid-inaccessible
area cases.
In the case of grid-accessible area, the grid emission factor of 0.5893 tCO2/ MWh, which is the
lowest value suggested by Republic of Kenya (2014) for the standardised baseline of CDM project
activities in the second and third crediting periods, is chosen to fulfill the requirement of net
emission reduction.
Similarly, for grid-inaccessible area case, the reference emissions are calculated in view of ensuring
their conservativeness with the emission factor of 1.0 tCO2/ MWh for diesel generation unit which is
less than the lowest value indicated in Table I.F.1 in CDM SSC methodology AMS-I.F for the
equivalent load factor to the micro hydropower generation unit of 30kW.
F.2. Calculation of reference emissions
1. Grid-accessible area case:
RE y  ECtotal , y  EFCO 2,Grid
RE y
Reference CO2 emissions in year y. [tCO2/yr]
ECtotal , y
Total electricity consumption by the consumers in year y of the project.
[MWh]
EFCO 2,Grid CO2 emission factor of the national electricity grid. [0.5893 tCO2/ MWh]
2. Grid-inaccessible area case :
2.1 Calculation method 1:
RE y  ECtotal , y  EFCO 2
RE y
Reference CO2 emissions in year y. [tCO2/yr]
ECtotal , y Total electricity consumption by the consumers in year y of the project. [MWh]
EFCO 2
CO2 emission factor of the diesel generation unit. [1.0 tCO2/ MWh]
96
2.2 Calculation method 2:
RE y  RE55, y  RE ot , y
My
RE55, y   EC i , y  EFCO 2, FUEL
i 1
My
REot , y  ( ECtotal , y   ECi , y )  EFCO 2,ELEC
i 1
RE y
Reference CO2 emissions in year y. [tCO2/yr]
RE55, y
Reference CO2 emissions by consumers with individual monitoring that
consumed equal to or less than 55 kWh of electricity in year y. [tCO2/yr]
RE ot , y
RE ot , y  RE y  RE 55, y
Reference CO2 emissions for electricity consumption by the consumers
with individual monitoring that consumed more than 55kWh, excluding
their first 55kWh consumed (accounted as displacement of kerosene
lamps), and electricity consumption of consumers without individual
monitoring.
EC i , y
Electricity consumption by each consumer i with individual monitoring that
ECtotal , y
consumed equal to or less than 55 kWh in year y of the project. [MWh]
Total electricity consumption by the consumers in year y of the project.
[MWh]
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps. [6.8 tCO2/ MWh]
EFCO 2, FUEL
EFCO 2, ELEC CO2 emission factor of the diesel generation unit. [1.0 tCO2/ MWh]
Number of household(s) of individual monitoring in the project activity.
M
MM.
Calculation of project emissions
There are no project emissions.
PE y  0
NN.Calculation of emissions reductions
ERy  RE y
97
OO.
Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
EFCO 2,Grid
Description of data
Source
CO2 emission factor of national electricity grid
The National Environment
(0.5893 tCO2/ MWh)
Management Authority (NEMA)
“GRID EMISSION FACTOR
REPUBLIC OF KENYA” (2014)
EFCO 2
CO2 emission factor of the diesel generation
Table I.F.1 in CDM SSC
unit. (1.0 tCO2/ MWh)
methodology AMS-I.F
CO2 emission factor of the most efficient diesel
“Renewable electricity
generation unit with capacity of 35 to 135kW,
generation for captive use and
which is more conservative than the CO2
mini-grid” Ver.2
emission factor of the most efficient diesel
generation unit with capacity up to 30kW.
EFCO 2, FUEL
CO2 emission factor of the lighting from
CDM-SSC WG [Rationale for
kerosene lamps. (6.8 tCO2/ MWh)
default factors used in the
proposed methodology SSC-I.L
“Electrification of rural
communities using renewable
energy”]
EFCO 2, ELEC
CO2 emission factor of the diesel generation
Table I.F.1 in CDM SSC
unit. (1.0 tCO2/ MWh)
methodology AMS-I.F
“Renewable electricity
generation for captive use and
mini-grid” Ver.2
History of the document
Version
01.0
Date
3 February 2016
Contents revised
JC2, Annex 7
Initial approval.
98
2.4.2.3 スプレッドシート
a) Input sheet
(Grid-accessible area)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Input Sheet) [Attachment to Project Design Document]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
point No.
(1)
Parameters
Description of data
Total electricity consumption by
the consumers in year y of the
project
ECtotal,y
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(a)
(b)
Parameters
Description of data
(d)
Estimated
Values
(e)
(f)
(g)
Units
Monitoring
option
Source of
data
0.000 MWh
Option C
Monitored
data
(h)
(i)
(j)
Measurement methods and procedures
Monitoring
frequency
Other
comments
Total electricity consumption by the consumers in year y of the project.
Electricity meter is calibrated in line with international/national standards or Annually
manufacturer's specification.
(c)
(d)
(e)
(f)
Estimated
Values
Units
Source of data
Other comments
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
n/a
Units
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
99
(Grid-inaccessible area)
(Calculation method 1)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Input Sheet) [Attachment to Project Design Document]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
point No.
(1)
Parameters
Description of data
Total electricity consumption by
the consumers in year y of the
project
ECtotal,y
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(a)
(b)
Parameters
Description of data
(d)
Estimated
Values
(e)
(f)
(g)
Units
Monitoring
option
Source of
data
0.000 MWh
Option C
Monitored
data
(h)
(i)
(j)
Measurement methods and procedures
Monitoring
frequency
Other
comments
Total electricity consumption by the consumers in year y of the project.
Electricity meter is calibrated in line with international/national standards or Annually
manufacturer's specification.
(c)
(d)
(e)
(f)
Estimated
Values
Units
Source of data
Other comments
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
n/a
Units
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
100
(Calculation method 2)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Input Sheet) [Attachment to Project Design Document]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
point No.
Parameters
Description of data
(d)
(e)
(f)
(g)
(h)
(i)
(j)
Estimated
Values
Units
Monitoring
option
Source of
data
Measurement methods and procedures
Monitoring
frequency
Other
comments
ECtotal,y
Total electricity consumption by
the consumers in year y of the
project
0.000 MWh
Option C
Monitored
data
Total electricity consumption by the consumers in year y of the project.
Electricity meter is calibrated in line with international/national standards or Annually
manufacturer's specification.
n/a
(2)
∑ECi,y
Electricity consumption by each
consumer i with individual
monitoring that consumed equal
to or less than 55 kWh in year y
of the project
0.000 MWh
Option C
Monitored
data
The individual electricity consumption is measured in electricity meter.
Electricity meter is calibrated in line with international/national standards or Annually
manufacturer's specification.
n/a
(3)
M
Number of household(s) of
individual monitoring in the
project activity.
0 -
Option C
Monitored
data
Number of consumers of individual monitoring in the project activity is
done together with ECtotal,y and ECi,y.
n/a
(1)
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(a)
(b)
Parameters
Description of data
(c)
(d)
(e)
(f)
Estimated
Values
Units
Source of data
Other comments
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
Annually
Units
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Option C
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
101
b) Calculation process sheet
(Grid-accessible area)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Calculation Process Sheet) [Attachment to Project Design Document]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions in year y
Value
Units
Parameter
n/a
0.0 tCO2 /y
ERy
n/a
0.5893 tCO2 /MWh
EFCO2,Grid
n/a
0.0 tCO2 /y
REy
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor of national electricity grid
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions in year y
Total electricity consumption by the consumers in year y of the
project
Electricity
CO2 emission factor of national electricity grid
Electricity
0.000 MWh
ECtotal,y
0.5893 tCO2 /MWh
EFCO2,Grid
0.0 tCO2 /y
PEy
4. Calculations of the project emissions
Project emissions in year y
n/a
[List of Default Values]
EFCO2,Grid
0.5893 tCO2 /MWh
CO2 emission factor of national electricity grid
(Grid-inaccessible area)
(Calculation method 1)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Calculation Process Sheet) [Attachment to Project Design Document]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions in year y
Value
n/a
Units
0.0 tCO2/y
Parameter
ERy
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor of the diesel generation unit
Diesel
1.0 tCO 2/MWh
EFCO2
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions in year y
0.0 tCO2/y
n/a
Total electricity consumption by the consumers in year y of the
project
Electricity
CO2 emission factor of the diesel generation unit
Electricity
0.000 MWh
1.0 tCO2/MWh
REy
ECtotal,y
EFCO2
4. Calculations of the project emissions
Project emissions in year y
n/a
0.0 tCO2/y
[List of Default Values]
EFCO2
CO2 emission factor of the diesel generation unit
102
1.0 tCO2/MWh
PEy
(Calculation method 2)
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
Monitoring Plan Sheet (Calculation Process Sheet) [Attachment to Project Design Document]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions in year y
Value
Units
n/a
Parameter
0.0 tCO2/y
ERy
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor of the diesel generation unit
Diesel
1.0 tCO 2/MWh
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps
Kerosene
6.8 tCO 2/MWh
EFCO2,FUEL
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions in year y
n/a
0.0 tCO2/y
REy
Electricity consumption by each consumer i with individual
monitoring that consumed equal to or less than 55 kWh in year y
of the project.
Electricity
0.000 MWh
∑ECi,y
Total electricity consumption by the consumers in year y of the
project
Electricity
0.000 MWh
ECtotal,y
Consumption by consumers with individual monitoring that
consumed more than 55kWh excluding their first 55kWh
consumed (accounted as displacement of kerosene lamps) and
consumers without individual monitoring.
Electricity
0.000 MWh
ECtotal,y
-∑ECi,y
CO2 emission factor of the diesel generation unit
Diesel
1.0 tCO 2/MWh
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps
Kerosene
6.8 tCO 2/MWh
EFCO2,FUEL
4. Calculations of the project emissions
Project emissions in year y
n/a
0.0 tCO2/y
[List of Default Values]
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of the diesel generation unit
1.0 tCO2/MWh
EFCO2,FUEL
CO2 emission factor of the lighting
from kerosene lamps
6.8 tCO2/MWh
Monitoring Spreadsheet: JCM_KE_AM001_ver01.0
Sectoral scope: 01
i
Customer
number
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
ECi,y
Consumption of electricity with
Electricity consumption by each consumer i with
individual monitoring in year y individual monitoring that consumed equal to or less
of the project.
than 55 kWh in year y of the project.
MWh/y
MWh/y
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
103
PEy
2.4.3 その他
当該方法論は 2016 年 2 月に行われたケニア政府との JCM 合同委員会において承認された。
104
2.5. マイクロ水力発電によるコミュニティ電化(エチオピア)
2.5.1 方法論の背景要因
本方法論は、エチオピアの無電化地域において、マイクロ水力発電の導入によってコミ
ュニティの電力を賄い、化石燃料(ディーゼル)によって小型発電された電力使用および
ケロシンランプの電灯利用を回避するものである。なお、無電化地域における再生可能エ
ネルギーを用いた電化事業に係る CDM の方法論では AMS-I.L があり、これに対応した構造
となっている。
2.5.1.1. 適格性要件の考え方
(1) 対象地域に係る適格性要件
本方法論は、主として無電化地域における電化事業を対象として作成している。
エチオピアでは無電化地域が未だ多数存在しており、IEA の統計27によると、2013 年にお
けるエチオピアの平均電化率は 24%であり、都市部の 85%に対して地方の電化率は 10%と
極端に低い値である。
本 方 法 論 の 案 件 発 掘 調 査 28 に よ る と 、 エ チ オ ピ ア で は 地 方 電 化 の マ ス タ ー プ ラ ン
「Ethiopian Power System Expansion Master Plan study : Interim Report」の中で、2037 年までに
電化率 95%を目指す計画が織り込まれている。ただし、ここでいう電化率は「100km 圏内
にグリッドが到達している人口」と定義付けされており、一般的な電化率とは大きく異な
っている。また、同調査でのエチオピア政府関係者に対するヒアリングによると、電化政
策は主に都市部や公共施設を優先にグリッドの拡張および発電容量の増強を行うこととし
ており、農村などの地域における電化事業は消極的な姿勢であると記載されている。この
ような状況を勘案し、適格性要件において無電化地域を採用している。
(2) 発電機・設置場所に係る適格性要件
マイクロ水力発電機の発電容量は 30kW 以下で、上流の水面と下流の水面との高低差が
5m 以下の開放型水路(流れ込み式の水路)に設置することとしている。一般的に 100kW 以
下の出力規模を持つ水力発電はマイクロ水力発電に分類される29。本方法論においては、優
れた技術の積極的な導入推進を図るべく、この水準よりも小規模な設備容量に設定してい
る。数十 kW 程度のマイクロ水力発電所は灌漑用水路など小さな水路で設置可能であり、そ
のポテンシャルは非常に大きいものと想定されるが、技術的な制約等からこれまでほとん
ど導入されていない。案件発掘調査によると、マイクロ水力発電技術を有するシーベルイ
ンターナショナルが持つ発電機は、単体の発電能力が 0.5kW~40kW 程度のものが多く、ま
た、15kW 以下の発電機の導入実績が多いという特徴がある。
これらの状況を検討した結果、発電容量を 30kW 以下とし、また、発電機の設置場所につ
いても高低差を 5m 以内に狭めた要件を設定した。この要件を設定することで、無電化地域
でのマイクロ水力発電導入に伴う電化の促進など、これまで水力発電が実施されていなか
った地域への導入が期待される。
27
IEA “World Energy Outlook2015”
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「地球温暖化対策技術普及等推進事業 エチオピア
連邦民主共和国・ケニア共和国におけるマイクロ水力発電によるコミュニティー電化事業の案件発掘調査」
(2014 年)
29
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」(2003 年)
28
105
表 2.5.1 容量別の水力発電の分類
大水力発電
中水力発電
小水力発電
ミニ水力発電
マイクロ水力発電
容
量
100,000kW~
10,000kW~100,000kW
1,000kW~10,000kW
100kW~1,000kW
~100kW
(出典:独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構「マイクロ水力発電導入ガイドブック」)
(3) モニタリングに係る適格性要件
本方法論では、電力計によってコミュニティ全体の消費電力量をモニタリングすること
要件にしている。リファレンス排出量は電力消費量から算定しており、これは発電した電
力量が消費量より多くなる事態が想定されるためである。
一般的に水力発電は、昼夜や年間を通して安定した発電が可能とされる。また、適格性
要件に規定する流れ込み式では、貯水池を保有しておらず水路の水量変化によって発電量
が変動する特性を持っている。一方、事業の実施が想定される地域では、主に夜中におけ
る照明需要が考えられ、昼間の安定した需要は見込めない。これらの状況を勘案すると、
発電した電力量をリファレンス排出量に算定することは適当ではなく、実際に消費した電
力量をモニタリングすることが適切である。
2.5.1.2. リファレンスシナリオ及びリファレンス排出量の考え方
(1)リファレンスシナリオ
本方法論のリファレンスシナリオは、グリッドによる電力供給が全く存在しない地域と
定義している。ここで、グリッドがコミュニティ目前に位置している場合や、グリッドが
コミュニティを横断している中、グリッドに接続していない地域の取り扱いについて検討
する必要があるが、本方法論ではグリッド接続の有無を判断基準としており、これらの場
合でもグリッド接続不可能地域とした。この理由は先に述べた障壁によって、グリッドの
接続が事実上不可能な地域を想定しているためである。
(2)リファレンス排出量
リファレンスシナリオは化石燃料による電灯利用および電力を使用する状況であり、ケ
ロシンランプを原料とする電灯利用とディーゼル発電機による電力利用を想定している。
リファレンス排出量はモニタリングの方法に応じて 2 種類の算定方法を設定しており、共
に電力消費量から算定することとしている。このモニタリング方法の差は個別モニタリン
グ、すなわち各戸単位でのモニタリングを行うか否かである。以下では 2 つのシナリオに
対するリファレンス排出量の考え方と算定方法について記載する。
①Calculation method 1
(Calculation method 1)はディーゼル発電機による電力利用を念頭に、コミュニティ全体
で消費された電力量とディーゼル発電機の排出係数を乗じた算定方法である。
(Calculation method 1)のリファレンス排出量の計算式は下記の通りである。算定に用い
た排出係数に関して、ディーゼル発電機は発電容量・タイプ別に排出係数を取り纏めた
RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS”(2008)
(表 2.5.2 参照)を参考とし保守性を担保した 1.0 tCO2eq/MWh の排出係数を用いている。
この値を採用した理由については別項「2.5.1.3. Net Emission Reduction の担保方法」で記載
している。
(Calculation method 1)
RE y  ECtotal , y  EFCO 2
106
REy:期間 y のリファレンス排出量(tCO2eq)
ECtotal,y:期間 y にプロジェクトによってコミュニティ全体が消費した電力量(MWh)
EFCO2:ディーゼル発電機の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)
表 2.5.2 ディーゼル発電機の発電容量・タイプ別排出係数
出典:RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL GENERATOP SYSTEMS
(2008) [http://www.retscreen.net/ang/emission_factors_for_diesel_generator_image.php]
②Calculation method 2
(Calculation method 2)はコミュニティ全体で消費された電力量を「ケロシンランプによ
る電灯利用」相当分と「ディーゼル発電機による電力利用」相当分に区別し、ケロシンの
電灯利用における排出係数およびディーゼル発電機の排出係数を各々の消費量に乗じて合
計した算定方法である。リファレンスシナリオで「ケロシンランプによる電灯利用」を設
定した背景には、エチオピア政府による要望30(案件発掘調査)がある。
(Calculation method 2)のリファレンス排出量の計算式は下記の通りである。算定式では、
ケロシンの電灯利用における排出係数を用いており、ここでは CDM 方法論 AMS-I.L に関
する CDM-SSC WG の資料「Rationale for default factors used in the proposed methodology
SSC-I.L “Electrification of rural communities using renewable energy”」において導き出された係
数を参考としている。ケロシンランプによる電灯利用相当分は、CDM 方法論 AMS-I.L を参
考に、個別のモニタリングを行った各施設当たり年間 55kWh 分までと見なしている。CDM
方法論 AMS-I.L 策定根拠としては、CDM-SSC WG の資料「Rationale for default factors used in
the proposed methodology SSC-I.L “Electrification of rural communities using renewable energy”」
が挙げられ、ここでは、IEA,UNDP,UNIDO「Energy Poverty: How to make modern energy access
universal? Special early excerpt of the World Energy Outlook 2010 for the UN General Assembly on
the Millennium Development Goals.」を参考として、農村部の家庭の照明に関する電力のミニ
マムサービスレベルを 15W の蛍光灯 2 本に設定しており、1 日当たりの使用時間を 5 時間
と仮定して年間 55kWh(≒15W×2 本×5 時間×365 日)の電力消費と推計している。なお、
55kWh を超える消費量については、ケロシンランプを用いた電灯以外の用途(ラジオ、扇
風機など)と見なしており、本方法論でもこの考えを採用している。
CDM 方法論 AMS-I.L におけるケロシンランプの電灯利用を考慮したベースライン排出量
30
ケロシンの電灯利用における排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)はディーゼル発電機の値(1.0 tCO2eq/MWh)
よりも大きく、また現地の実態に沿ったリファレンスシナリオであることが要望に至った背景と考えられ
る。
107
では、全戸モニタリングを必須とし、各施設における年間の消費電力量を 3 段階(55kWh
まで、55~250kWh、250kWh 超)に分け、各段階の消費電力量にそれぞれ異なる排出係数
を乗じて足し合わせた値としている。しかし、経済性等を勘案すると、全戸モニタリング
は現実的ではないことから、本方法論では全戸モニタリングを必須とせず、モニタリング
した施設に限定して、その年間 55kWh までの消費電力量をケロシンランプの電灯利用分と
してリファレンス排出量に適用している。
なお、その他(個別モニタリングした施設の 55kWh 超分および個別モニタリングしてい
ない施設の消費電力量)については、ディーゼル発電機の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)を
乗じた値によるリファレンス排出量としている。
(Calculation method 2)
RE y  RE55, y  RE ot , y
My
RE55, y   EC i , y  EFCO 2, FUEL
i 1
My
REot , y  ( ECtotal , y   ECi , y )  EFCO 2,ELEC
i 1
REy:期間 y のリファレンス排出量(tCO2eq)
RE55,y:期間 y の「ケロシンランプによる電灯利用」相当分のリファレンス排出量(tCO2eq)
REot,y:期間 y の「ディーゼル発電機による電力利用」相当分リファレンス排出量(tCO2eq)
ECi,y:期間 y にプロジェクトによって個別モニタリングした消費者 i のうち、年間 55kWh
までの消費電力量(MWh)
ECtotal,y:期間 y にプロジェクトによってコミュニティ全体が消費した電力量(MWh)
EFCO2,FUEL:「ケロシンランプによる電灯利用」相当分の排出係数(6.8 tCO2eq/MWh)
EFCO2,ELEC:「ディーゼル発電機による電力利用」相当分の排出係数(1.0 tCO2eq/MWh)
M:期間 y にプロジェクトによって個別モニタリングした消費者の数
2.5.1.3. Net Emission Reduction の担保方法
本方法論ではディーゼル発電機の排出係数およびケロシンの電灯利用における排出係数
において保守性を確保している。
ディーゼル発電機において、本方法論では CDM 方法論 AMS-I.F と同様、発電機の容量・
タ イ プ 別 に 纏 め ら れ た RETScreen International “EMISSION FACTORS FOR DIESEL
GENERATOP SYSTEMS”(2008)を適用している。本方法論は 30kW 以下の発電容量を持つ
マイクロ水力発電を適格性要件としており、代替されるディーゼル発電機の容量も同規模
と想定されることから、表 2.5.2 においては 15kW 以上 35kW 未満の排出係数と対応してい
る。しかし、本方法論では適格性要件よりも高効率な 35kW 以上 135kW 未満のディーゼル
発電機において、最も効率的な値である 1.0 t-CO2/MWh を採用することで保守性を担保して
いる。
一方で、ケロシンランプの排出量では、ケロシンランプ照明を蛍光灯(15W、2 本)の照
明にて代替することを仮定して推計しているが、照度はケロシンランプの 182 ルクスに対
して蛍光灯は 2 本で 240 ルクスとより強い光での代替としている。すなわち、ケロシンラ
ンプ以上の照度により設定されたケロシンの電灯利用における排出係数は、保守的な計算
により導かれたものである。
108
2.5.2. 方法論
2.5.2.1. 方法論の概要
表 2.5.3 方法論の概要
項目
方法論名
適格性要件
概要
Electrification of communities using Micro hydropower generation
 無電化地域における流れ込み式の水力発電施設の新設による電化事業で
あること。
 発電機は上流の水面と下流の水面の高低差が 5m 以下の開放型水路に設
置されること。
 ナショナルグリッドなど他のグリッドに接続しない独立型の電化事業と
すること。
 各発電機の容量は 30kW 以下であること。
 電力計によってコミュニティ全体の消費電力量をモニタリングするこ
と。
考慮する排出源 リファレンス排出:ケロシンランプの電灯使用およびディーゼル発電による電
力消費に伴う CO2 排出
プロジェクト排出:考慮しない
リ フ ァ レ ン ス 排 (Calculation method 1)
出量の算出方法
コミュニティ全体で消費された電力量とディーゼル発電機の排出係数を乗
じて算定。
(Calculation method 2)
コミュニティ全体で消費された電力量を「ケロシンランプによる電灯利用」
相当分と「ディーゼル発電機による電力利用」相当分に区別し、ケロシンの電
灯利用における排出係数およびディーゼル発電機の排出係数を各々の消費量
に乗じて合計した算定。
プ ロ ジ ェ ク ト 排 排出されない。
出量の算出方法
その他
109
2.5.2.2. 方法論本文
JCM Proposed Methodology Form
Cover sheet of the Proposed Methodology Form
Form for submitting the proposed methodology
Host Country
Ethiopia
Name of the methodology proponents
submitting this form
Sectoral scope(s) to which the Proposed
1.Energy industries (Renewable sources)
Methodology applies
Title of the proposed methodology, and
Electrification of communities using Micro
version number
hydropower generation
List of documents to be attached to this form
The attached draft JCM-PDD:
(please check):
Additional information
Date of completion
History of the proposed methodology
Version
Date
Contents revised
PP. Title of the methodology
Electrification of communities using micro hydropower generation
QQ.
Terms and definitions
Terms
Definitions
Micro hydropower
Micro hydropower generation unit is a hydropower generation unit
generation unit
with generation capacity of 30 kW or less.
Run-of-river power
Run-of-river power generation is a method of power generation that
generation
uses water running in a river or a waterway directly into power
generation unit without storing water in a reservoir.
110
Open channel
The waterway with a free surface open to the atmosphere.
RR.Summary of the methodology
Items
Summary
GHG emission reduction
Displacement of electricity using diesel fuel and/or lighting
measures
using kerosene by installation and operation of the micro
hydropower generation unit.
Calculation of reference
Reference emissions are calculated on the basis of the consumption
emissions
of electricity generated by micro hydropower generation unit
multiplied by emission factor of diesel or kerosene.
Calculation of project
The project does not assume any project emissions.
emissions
Monitoring parameters
The quantity of total electricity consumption by the consumers
as a whole and/or each consumer.
SS. Eligibility criteria
This methodology is applicable to projects that satisfy all of the following criteria.
Criterion 1
The project installs a run-of-river micro hydropower generation unit which is not
connected to national electricity grid.
Criterion 2
The micro hydropower generation unit is installed in open channel with difference of
elevation of 5m or less between the upstream and downstream.
Criterion 3
Project monitors the quantity of total electricity consumption by the consumers as a
whole.
TT. Emission Sources and GHG types
Reference emissions
Emission sources
GHG types
Consumption of electricity from diesel generation unit
CO2
Consumption of lighting from kerosene lamps
CO2
Project emissions
Emission sources
GHG types
Generation of electricity from micro hydropower unit(s)
111
N/A
UU.Establishment and calculation of reference emissions
F.1. Establishment of reference emissions
The project is executed in the off-grid area. Therefore, the reference scenario assumes the emissions
due to electricity supplied by diesel generation unit or kerosene lamps.
If electricity consumption of individual consumer is monitored (hereafter “individual monitoring”),
the calculation method 2 can be applied as necessary. If individual monitoring is not in place, the
calculation method 1 is applied for any cases.
In order to fulfill the requirement of net emission reduction, the reference emissions are calculated
based upon the emission factor of 1.0 tCO2/ MWh for diesel generation unit which is less than the
lowest value indicated in Table I.F.1 in CDM SSC methodology AMS-I.F for the equivalent load
factor to the micro hydropower generation unit of 30kW.
F.2. Calculation of reference emissions
1. Calculation method 1:
RE y  ECtotal , y  EFCO 2
RE y
Reference CO2 emissions in year y. [tCO2/yr]
EC com, y Total electricity consumption by the community in year y of the project.
(MWh)
EFCO 2
CO2 emission factor of the diesel generation unit. (1.0 tCO2/ MWh)
2. Calculation method 2:
RE y  RE55, y  RE ot , y
My
RE55, y   EC i , y  EFCO 2, FUEL
i 1
My
REot , y  ( ECtotal , y   ECi , y )  EFCO 2, ELEC
i 1
RE y
Reference CO2 emissions in year y. [tCO2/yr]
RE55, y
Reference CO2 emissions for consumers with individual monitoring that
consumed equal to or less than 55 kWh of electricity in year y. [tCO2/yr]
112
RE ot , y
RE ot , y  RE y  RE 55, y
Reference CO2 emissions for electricity consumption by consumers with
individual monitoring that consumed more than 55kWh excluding their first
55kWh consumed (accounted as displacement of kerosene lamps) and
electricity consumption of consumers without individual monitoring.
ECi , y
Annual Electricity consumption by each consumer i with individual
monitoring that consumed equal to or less than 55 kWh in year y of the
ECtotal , y
project. (MWh)
Total annual electricity consumption by the consumers in year y of the
project. (MWh)
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps. (6.8 tCO2/ MWh)
EFCO 2, FUEL
EFCO 2, ELEC CO2 emission factor of the diesel generation unit. (1.0 tCO2/ MWh)
Number of household(s) of individual monitoring in the project activity.
M
VV.Calculation of project emissions
There are no project emissions.
PE y  0
WW.
Calculation of emissions reductions
ER y  RE y
XX.Data and parameters fixed ex ante
The source of each data and parameter fixed ex ante is listed as below.
Parameter
EFCO 2
Description of data
Source
CO2 emission factor of the diesel generation
Table I.F.1 in CDM SSC
unit. (1.0 tCO2/ MWh)
methodology AMS-I.F
CO2 emission factor of the most efficient diesel
“Renewable electricity
generation unit with capacity of 35 to 135kW,
generation for captive use and
which is more conservative than the CO2
mini-grid” Ver.2
emission factor of the most efficient diesel
generation unit with capacity up to 30kW.
EFCO 2, FUEL
CO2 emission factor of the lighting from
CDM-SSC WG [Rationale for
kerosene lamps. (6.8 tCO2/ MWh)
default factors used in the
proposed methodology SSC-I.L
“Electrification of rural
113
communities using renewable
energy”]
EFCO 2, ELEC
CO2 emission factor of the diesel generation
Table I.F.1 in CDM SSC
unit. (1.0 tCO2/ MWh)
methodology AMS-I.F
“Renewable electricity
generation for captive use and
mini-grid” Ver.2
114
2.5.2.3. スプレッドシート
a) Input sheet
(Calculation method 1)
JCM_ET_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(1)
ECtotal,y
Total electricity consumption
by the consumers in year y of
the project
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
0 MWh
(c)
Estimated
Values
(f)
Monitoring
option
Option C
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
Monitored data
(i)
Monitoring
frequency
Total electricity consumption by the consumers in year y of
the project.
Electricity meter is calibrated in line with
Annually
international/national standards or manufacturer's
specification.
(j)
Other
comments
n/a
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
Units
CO2 emission reductions
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Option B
Option C
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
115
(Calculation method 2)
JCM_ET_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (input sheet) [Attachment to Proposed Methodology Form]
Table 1: Parameters to be monitored ex post
(a)
(b)
(c)
Monitoring
Parameters
Description of data
point No.
(d)
Estimated
Values
(e)
Units
(f)
Monitoring
option
(g)
(h)
Source of data
Measurement methods and procedures
(i)
Monitoring
frequency
(j)
Other
comments
Monitored data
Total electricity consumption by the consumers in year y of
the project.
Electricity meter is calibrated in line with
Annually
international/national standards or manufacturer's
specification.
n/a
ECtotal,y
Total electricity consumption
by the consumers in year y of
the project
(2)
ECi,y
Electricity consumption by
each consumer i with
individual monitoring that
consumed equal to or less
than 55 kWh in year y of the
project
0 MWh
Option C
Monitored data
The individual electricity consumption is measured in
electricity meter.
Electricity meter is calibrated in line with
international/national standards or manufacturer's
specification.
Annually
n/a
(3)
M
Number of consumers of
individual monitoring in the
project activity.
0-
Option C
Monitored data
Number of consumers of individual monitoring in the project
Annually
activity is done together with ECtotal,y and ECi,y.
n/a
(1)
Table 2: Project-specific parameters to be fixed ex ante
(b)
(a)
Description of data
Parameters
0 MWh
(c)
Estimated
Values
Option C
(d)
(e)
(f)
Units
Source of data
Other comments
Table3: Ex-ante estimation of CO2 emission reductions
CO2 emission reductions
Units
0 tCO2/y
[Monitoring option]
Option A
Option B
Option C
Based on public data which is measured by entities other than the project participants (Data used: publicly recognized data such as statistical data and specifications)
Based on the amount of transaction which is measured directly using measuring equipments (Data used: commercial evidence such as invoices)
Based on the actual measurement using measuring equipments (Data used: measured values)
116
b) Calculation process sheet
( Calculation method 1)
JCM_ET_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during the period of year y
Value
n/a
Units
Parameter
0 tCO2/y
ERy
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor of the diesel-fired power generation calculate
Diesel
1.0 tCO2/MWh
EFCO2
3. Calculations for reference emissions
0 tCO2/y
Reference emissions during the period of year y
Total electricity consumption by the consumers in year y of the
project
Electricity
CO2 emission factor of diesel-fired generation
Electricity
REy
0 MWh
ECtotal,y
1.0 tCO2/MWh
EFCO2
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period of year y
0 tCO2/y
n/a
PEy
[List of Default Values]
EFCO2
CO2 emission factor of
the diesel-fired power generation
1.0 tCO2/MWh
( Calculation method 2)
JCM_ET_F_PMS_ver01.0
JCM Proposed Methodology Spreadsheet Form (Calculation Process Sheet)
[Attachment to Proposed Methodology Form]
1. Calculations for emission reductions
Fuel type
Emission reductions during the period of year y
Value
n/a
Units
0 tCO2/y
Parameter
ERy
2. Selected default values, etc.
CO2 emission factor of the diesel-fired power generation calculate
Diesel
1.0 tCO2/MWh
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps
Kerosene
6.8 tCO2/MWh
EFCO2,FUEL
3. Calculations for reference emissions
Reference emissions during the period of year y
0 tCO2/y
REy
Electricity consumption by each consumer with individual
monitoring that consumed equal to or less than 55 kWh in year y
of the project.
Electricity
0 MWh
∑ECi,y
Total electricity consumption by the consumers in year y of the
project
Electricity
0 MWh
ECtotal,y
Consumption by consumers with individual monitoring that
consumed more than 55kWh excluding their first 55kWh
consumed (accounted as displacement of kerosene lamps) and
consumers without individual monitoring.
Electricity
0 MWh
ECtotal,y
-∑ECi,y
CO2 emission factor of diesel-fired generation
Diesel
1.0 tCO2/MWh
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of the lighting from kerosene lamps.
Kerosene
6.8 tCO2/MWh
EFCO2,FUEL
4. Calculations of the project emissions
Project emissions during the period of year y
0 tCO2/y
n/a
[List of Default Values]
EFCO2,ELEC
CO2 emission factor of
the diesel-fired power generation
1.0 tCO2/MWh
EFCO2,FUEL
CO2 emission factor of the lighting
from kerosene lamps
6.8 tCO2/MWh
117
PEy
i
Customer number
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
Sectoral scope: 01
EGi,y
Consumption of electricity
Consumption of electricity with individual monitoring
with individual monitoring that consumed equal to or
less than 55 kWh in year y of
in year y of the project.
the project.
MWh/y
MWh/y
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
2.5.3. そ の 他
特になし。
118
3. 方 法 論 整 備 状 況 の 対 外 説 明
3.1 イ ン ド ネ シ ア
2015 年 5 月 18 日 に ビ ン タ ロ ( イ ン ド ネ シ ア ) に お い て 開 催 さ れ た イ ン ド ネ
シ ア 政 府 と の JCM 合 同 委 員 会 に お い て 、「 ユ ー テ ィ リ テ ィ 最 適 化 省 エ ネ 」( 2.1
参 照 ) 及 び 「 製 油 所 最 適 化 省 エ ネ 」( 2.2 参 照 ) に つ い て 説 明 を 行 っ た 。 説 明 資
料は以下の通りである。
Overview of optimization methodologies
May.18, 2015, Bintaro
Mitsubishi Research Institute Inc.
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
Overview of Optimization methodologies
What is optimization?
 Minimization of energy requirements to achieve a given level of service (processing
of oil, provision of utilities).
 Utilization of information / computing technologies (vv. Replacement of equipment or
process), processing information on demand and throughput, and calculating the
optimal configuration of energy provision.
General characteristics
 Proportion of emission reduction is small (few percentage points) i.e. it is not
plausible to achieve a drastic reduction through optimization.
 This poses a challenge in quantifying the impact. The calculation may not always
result in emission reductions in some circumstances.
JCM considerations
 Due to the proportionally small reduction, assuring conservativeness is difficult
 Net reduction can be assured in not counting emission reductions associated with the
main cause of emission reductions.
 Electricity for aux. equipments, methane slips, etc.
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
2
119
Common structure of optimization methodologies
Regression
Yhist = a*Xhist + b
•
X. Service (eg. Processing of oil
/ provision of utilities)
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
After implementation, compare the
reference emission with actual
emission
Y: CO2 emission (energy
consumption)
Y: CO2 emission (energy
consumption)
Before implementation, obtain historical
relationship between service and
emission through linear regression
Calculated emission
Y = a*XPJ + b
PEday2
Day 2
REday2
REday1
Increase
Reduction
PEday1
Day 1
X: Service (eg. Processing of oil
/ provision of utilities)
3
Specific issues pertaining to optimization methodologies (1)
 Choice of historical period to determine specific emission / energy consumption:
How long?
 Long enough to absorb key factors of fluctuation and short-term irregularities.
 Short enough to be able to obtain data, and remove the effect of equipment turnover.
 Duration applied to the two methodologies are not the same
 PM006: Key fluctuation is seasonal effect (annual) and equipment turnaround (several
years)… 3 years daily data
 PM007: Seasonal effect is not a factor. Equipment turnover may be a factor (especially for
facilities with a large no. of boilers, which are most suited to the methodology) …1 year
hourly data
 Contingency procedures are provided for cases where historical data is not available
or insufficient.
 PM006: Duration of historical period is reduced to one month, so long as it is within one
year of turnaround (when the facility is most energy efficient).
 PM007: Includes procedures to address cases when equipment (boiler) has been replaced
(likely to occur in the long run). It is conservatively assumed that the new equipment
replaces the highest emitting boilers, up to the capacity of the new equipment.
Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
4
120
Specific issues pertaining to optimization methodologies (2)
How good should a correlation be?
 In reality, many factors come into play (fluctuation of input and output, metering error,
environmental effect), so the historical correlation is less than 1. But should we mandate
the historical correlation to be above a certain value?.
 Yes. Weak correlation casts doubt in the original approach, even though the underlying
logic is clear.
What is the threshold?
 The threshold should be one that demonstrates strong statistical correlation.
 We propose R2 >= 0.49., a value proposed by statisticians. If the correlation is above
that, then the soundness of the methodology is demonstrated.
What should be done in cases where the threshold is not achieved?
 PM006: Omit statistical outliers. If the R2 remains below 0.49 or the y-intercept remains
below zero, then the methodology is not applicable.
 PM007: Omit statistical outliers. If it is found that one of the boilers has a regression
coefficient R2 below 0.49, then conduct recalibration for that boiler through a one-month
campaign, re-perform the overall regression. If the overall regression is still below 0.49,
the methodology is not applicable.
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5
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia (PM006) Overview of project
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6
121
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia (PM006) Summary of methodology
Items
Summary
Introduction of plant optimization control systems (APC) that reduce energy
consumption in the hydrogen production unit (HPU) and hydro cracking unit
(HCU) at a refinery plant.
Reference emissions are calculated on the basis of historical specific emission
per feed (or production volume), and the feed input (or production volume) after
implementation of project.
Historical specific emission per feed (or production volume) is determined on the
basis of the fuel consumption and feed input (or production volume) to HPU and
HCU during a historical period before implementation of project in certain range
of period.
 The reference emission will be calculated as an average of historical specific
emission in some variation of the feed input.
Calculation
of  Project emissions are calculated on the basis of monitored fuel consumption at
project emissions
HPU and HCU.
Monitoring
 Quantity of feed input (or production volume) to the process unit, fuel
parameters
consumption, and hydrogen production at HPU, hydrogen consumption at HCU.
GHG
emission 
reduction
measures
Calculation
of 
reference
emissions

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7
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia (PM006) Eligibility criteria
Criterion 1
The project introduces APC to existing single or multiple hydrogen production unit (HPU) and/or hydro
cracking unit (HCU) at a refinery plant. APC serves one or more of the following functions:
Location
installation
A
HCU
B
HCU
C
HCU
D
HPU
of Location of Mechanism of emission reduction
emission
reduction
HCU
Reduction in heater fuel consumption due to increased reactor
column temperature
HCU
Reduction in reboiler fuel consumption in debutanizers due to
reduced variability of column top pressure and lower the
pressure
HPU
Reduction in fuel consumption in HPU due to reduced hydrogen
demand in HCU
HPU
Improved efficiency of hydrogen production in HPU
Criterion 2
The process unit where APC is introduced has been equipped with DCS in operation before the start of
project.
Criterion 3
Retrofit and replacement of the process units, cleaning of heat exchangers and/or columns which are
performed during a turnaround beyond the regular maintenance activities are not taken place at the process
unit where APC is introduced (this criterion is checked upon each instance of verification, and credit will be
issued only up to the date of such retrofit). Regular maintenance include daily inspections and lubrication of
rotating equipment, as specified in instruction manual and/or maintenance manual which is defined by users.
Criterion 4
Feed (or production volume), fossil fuel consumption, and hydrogen consumption at the process unit are
acquired, integrated and recorded electrically according to pre-determined time intervals.
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8
122
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia (PM006) Calculation of emission reduction
Four mechanisms of emission reduction
APC
ER
Mechanism
Reference and project emissions
A HCU HCU Reduction in heater fuel
consumption due to increased
column temperature.
Feed input during a given time period.
X Historical emission per feed input.
(y = ax + b)
To be compared with emission from actual fuel consumption
B HCU HCU Reduction of reboiler fuel
consumption in debutanizers
due to reduced variability of
column top pressure.
Feed input during a given time period.
X Historical emission per feed input.
(y = cx + d)
To be compared with emission from actual fuel consumption
C HCU HPU Emission reduction in HPU as
a result of reduction in
hydrogen demand in HCU.
Feed input during a given time period.
X Historical hydrogen consumption per feed input.
X Historical emission per hydrogen production.
(y = e(gx+h) + f)
To be compared with actual hydrogen consumption X
historical emission per hydrogen production.
D HPU HPU Emission reduction in HPU as
a result of improved efficiency
of hydrogen production.
Hydrogen production during a given time period.
X Historical emission per hydrogen production
(y = ex + f).
To be compared with emission from actual fuel consumption
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9
GHG emission reductions through optimization of refinery plant operation
in Indonesia (PM006) Other considerations
Net emission reduction
 Assures net reduction by not taking into account for reduction in consumption of electricity and steam
from outside the process (on-site generators and boilers) which occurs as a result of process
optimization due to implementation of the project.
 CO2 emission from chemical reaction in HPU is also reduced due to reduction in hydrogen demand in
HCU, but this is not taken into account, leading to additional conservativeness.
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10
123
GHG emission reductions through optimization of utility system operation
in Indonesia (PM007) Overview of project
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GHG emission reductions through optimization of utility system operation
in Indonesia (PM007) Summary of methdology
Items
Summary
GHG
emission The project achieves energy conservation in boilers,
reduction measures
through operation optimization by applying Utility
Facility Operation Optimization Technology.
Calculation of reference Reference emissions are calculated on the basis of
emissions
monitored project steam generation and specific CO2
emission per steam generated, through analysis of
historical relationship between steam generation and
fuel consumption of boilers.
Calculation of project Project emissions are calculated on the basis of
emissions
monitored fuel consumption and emission factor of
fuel consumed after implementation of the project.
Monitoring parameters
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Energy consumption and steam generation in boilers .
12
124
GHG emission reductions through optimization of utility system operation
in Indonesia (PM007) Eligibility criteria
Criterion 1
The project is implementation of operation optimization of boilers to
generate steam, through introduction of Utility Facility Operation
Optimization Technology.
Criterion 2
The site of introduction is an existing industrial facility which includes
two or more boilers to generate steam.
Criterion 3
Historical data for fuel consumption, fuel characteristics (type of fuel,
net calorific value) and generation of steam is identifiable for individual
boiler for at least one year, as specified in the methodology.
Criterion 4
All steam demand is met internally and not sourced from outside the
industrial facility.
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13
GHG emission reductions through optimization of utility system operation
in Indonesia (PM007) Calculation of emission reduction
APC
ER
Mechanism
Reference and project emissions
A HCU HCU Reduction in emission due to
Steam generation during a given time period.
optimization of boiler operation X Historical emission per steam generation.
(y = ax + b)
To be compared with emission from actual fuel consumption
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14
125
GHG emission reductions through optimization of utility system operation
in Indonesia (PM007) other considerations
Net emission reduction
 Not including the associated reduction of fuel for auxiliary equipments (e.g. fans and pumps) which is
expected to occur as a result of the project.
 Furthermore, the methodology ensures net reduction by adopting a conservative assumption when
boilers are replaced.
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15
当該 2 つの方法論に関しては、これまで数次に亘るインドネシア政府との協
議 が 行 わ れ て き た 。 そ の 過 程 で 、「 ユ ー テ ィ リ テ ィ 最 適 化 省 エ ネ 」( 2.1 参 照 )
については、電力のモニタリング及び系統原単位データが不要である点、非線
形プログラミング手法を用いた最適化にも適用すべきである点等の指摘がなさ
れ 、 ま た 、「 製 油 所 最 適 化 省 エ ネ 」( 2.2 参 照 ) に つ い て は 、 燃 料 消 費 を HPU 及
び HCU の 毎 日 の 消 費 量 と し て 定 義 さ れ る べ き 点 、 リ フ ァ レ ン ス 排 出 量 は 過 去
の排出原単位の平均として定義されるべき点等の指摘がなされた。これらの指
摘を踏まえて方法論の改訂を行ってきたところであるが、上記の資料を用いた
今回の説明では特段のコメントはなく、追加的な方法論の改訂は要請されなか
った。
126
3.2 ケ ニ ア
2016 年 2 月 3 日 に ナ イ ロ ビ ( ケ ニ ア ) で 開 催 さ れ た ケ ニ ア 政 府 と の JCM 合
同 委 員 会 に お い て 、「 マ イ ク ロ 水 力 発 電 に よ る コ ミ ュ ニ テ ィ 電 化 」( 2.4 参 照 )
について説明を行った。説明資料は以下の通りである。なお、ケニア政府に対
し て は 、2015 年 12 月 10 日 に も 気 候 変 動 枠 組 条 約 COP21( パ リ )会 場 内 に お い
て同様の事前説明を行っている。
Proposed methodology for micro hydropower generation project
in Republic of Kenya Institute of Energy Economics Japan (IEEJ)
3 February 2016 Nairobi, Kenya
Overview of methodology
• Title: Electrification of communities using micro hydropower generation
• This methodology can be applied to micro hydropower generation projects implemented in Republic of Kenya
– Electrification of rural communities which is not connected to national electricity grid
– Assuming, if project would not have occurred, diesel generation unit and/or kerosene lamps would be used in “grid‐inaccessible area”
– But in case of “grid‐accessible area”, grid emission factor would be used instead 2
127
Project overview picture
Monitoring of electricity consumption by each Individual consumer (“Individual monitoring”) (Optional)
Community X
Distribution point for individual consumers
Individual consumer A
Individual consumer B
Micro hydro power generation
Individual consumer C
Individual consumer D
Monitoring of electricity consumption as whole community (Must)
Individual consumer E
Individual consumer F
3
Micro hydropower generation?
• Generation capacity of individual unit =< 30kW
• Height Difference of =<5m b/w upstream and downstream (incl. nearly flat area)
• Simple “Run‐of‐river” type station
– No need for construction of reservoir
• Installed on usual “open‐channel” waterway
– No need for construction of water conduit pipe • Not connected to national electricity grid even in “grid accessible area” project taken place at rural community area
4
128
An example of “open‐channel” waterway
5
Micro hydropower generation unit (Generation capacity of 20kW)
6
129
Calculation of GHG emission reduction
• (GHG emission reduction) = (Reference emission) – (project emission)
Project emissions are zero
• Reference emissions are calculated classified into either “Grid‐
accessible area case” or “Grid‐inaccessible area case”
•“Grid‐inaccessible area case” is further divided into calculation method 1 or 2 depending upon if electricity consumption is monitored individually or not.
• When electricity consumption is monitored both individually (“individual monitoring”) and as a whole of community  Calculation method 2
• When electricity consumption is monitored only as a whole of community
 Calculation method 1
7
Flow‐chart for application of methodology
Is project implemented in “grid‐accessible area” or “grid‐inaccessible area”? Yes
Grid‐accessible area case:
Apply grid emission factor for calculation of reference emissions
No
Grid‐inaccessible area case:
Is Electricity consumption monitored both individually (“individual monitoring”) and as a whole of community? Yes
Apply calculation method 2: Assuming Kerosene lamps would be used to fulfill the electricity consumption up to 55kWh/each consumer p.a. and diesel generation unit would be used to fulfill the rest of electricity consumption if the project would have not occurred
No
Apply Calculation method 1: Assuming diesel generation unit would be used to fulfill whole electricity consumption if the project would have not occurred
8
130
“Grid‐accessible area”
Village Y
Community X
Micro hydro power generation
At least one consumer connected to national electricity grid 9
Emission factor for “Grid‐accessible area case”
• Grid emission factor of 0.5893tCO2/MWh applies with the assumption that the community could potentially connect to the national electricity grid if the project would not have occurred
• The value of grid emission factor is chosen ensuring conservativeness
10
131
“Grid‐inaccessible are case”
Emission factors for calculation method 1 and 2
• Calculation method 1: – Emission factor of 1.0t‐CO2/MWh for diesel generation unit applies, assuming that electricity would be supplied by diesel generation unit if the project would have not occurred
• Calculation Method 2: – Emission factor of 6.8t‐CO2/MWh for kerosene lamps applies electricity consumption up to 55kWh/each consumer p.a. as a minimum required amount of electricity used for lighting service for each individual consumer. – Emission factor of 1.0t‐CO2/MWh for diesel generation unit applies rest of the electricity consumption
11
“Grid‐inaccessible are case” Rational of calculation method 1
Example: Annual total electricity consumption as a whole community X
3000kWh
= can be considered as a whole amount of electricity used in the community for a range of various services including lighting, radio/TV, mobile phone charge, fridge, fan etc, but no individual data are available
Emission factor of diesel generation unit applies
3.000MWh*1.0tCO2/MWh = 3.0tCO2
12
132
“Grid‐inaccessible are case” Rational of calculation method 2
Example: Annual electricity consumption of individual consumer A
255kWh
55 kWh
200 kWh
= generally considered as a minimum = can be considered as an amount of required amount of electricity used for electricity used for other than lighting lighting service for each individual service such as radio/TV, mobile phone consumer (taken from CDM‐AMS.I.L)
charge, fridge, fan etc
 Emission factor of kerosene lamp applies Emission factor of diesel generation unit  0.055MWh*6.8tCO2/MWh = 0.374tCO2 applies
 0.200MWh*1.0tCO2/MWh = 0.2tCO2 13
Emission factor of diesel generation unit
Source: CDM SSC methodology AMS.I.F Ver.2
133
14
Emission factor of kerosene lamp
• Emission factor of 6.8 tCO2/ MWh is set for kerosene lamp • Assumptions:
– Basic energy services for lighting are “two 15W CFLs” run for 5 hours/day  Consuming electricity of 55 kWh/year (IEA, 2010)
– Two 15W CFLs = 240 lux
• A kerosene lamp (= 182 lux) consumes 0.08 litres/hour
– 0.08 litres*5 hours*365 days = 146 litres/year
– 146 litres/year of Kerosene combustion = 0.375 tCO2/year
– Recalling basic energy services for lighting is 55 kWh/year – 0.375tCO2 = 55 kWh
 6.8tCO2/MWh
15
Emission factor of grid emission factor
• For “Grid‐accessible area case”
• Grid emission factor of 0.5893 tCO2/ MWh is chosen • The value suggested by “GRID EMISSION FACTOR REPUBLIC OF KENYA” (Republic of Kenya, 2014) for the standardised
baseline of CDM project activities in the second and third crediting periods
16
134
上記の資料を用いた当方の説明に対して、ケニア政府からは、グリッド接続
不 可 能 地 域 で Calculation method 2 を 適 用 す る 場 合 に 要 求 さ れ て い る 個 別 モ ニ タ
リングと一括モニタリングでの排出係数の違いについての確認、ケロシンラン
プからの排出量算定の前提と根拠、グリッド接続可能地域におけるグリッド排
出係数を用いることの妥当性等について説明を求めるコメントがあった。これ
に 対 し て 、当 方 か ら は 詳 細 な 追 加 説 明 を 行 い 、先 方 の 了 解 を 得 た 。結 果 と し て 、
方法論に対する特段の改訂は要請されなかった。
135
3.3. エ チ オ ピ ア
2016 年 2 月 5 日 に ア ジ ス ア ベ バ( エ チ オ ピ ア )で 開 催 さ れ た エ チ オ ピ ア 政 府
と の JCM 合 同 委 員 会 に お い て 、「 マ イ ク ロ 水 力 発 電 に よ る コ ミ ュ ニ テ ィ 電 化 」
( 2.5 参 照 ) に つ い て 説 明 を 行 っ た 。 説 明 資 料 は 以 下 の 通 り で あ る 。 な お 、 エ
チ オ ピ ア 政 府 に 対 し て は 、 2015 年 12 月 1 日 に も 気 候 変 動 枠 組 条 約 COP21( パ
リ)会場内において同様の事前説明を行っている。
Proposed methodology for micro hydropower generation project
in Republic of Ethiopia Institute of Energy Economics Japan (IEEJ)
5 February 2016 Addis Ababa, Ethiopia
Overview of methodology
• Title: Electrification of communities using micro hydropower generation
• This methodology can be applied to micro hydropower generation projects implemented Republic of Ethiopia
– Electrification of rural communities which is not connected to national electricity grid
– Assuming, if project would not have occurred, diesel generation unit and/or kerosene lamps would be used
2
136
Project overview picture
Monitoring of electricity consumption by each Individual consumer (“Individual monitoring”) (Optional)
Community X
Distribution point for individual consumers
Individual consumer A
Individual consumer B
Micro hydro power generation
Individual consumer C
Individual consumer D
Monitoring of electricity consumption as whole community (Must)
Individual consumer E
Individual consumer F
3
Micro hydropower generation?
• Generation capacity of individual unit =< 30kW
• Height Difference of =<5m b/w upstream and downstream (incl. nearly flat area)
• Simple “Run‐of‐river” type station
– No need for construction of reservoir
• Installed on usual “open‐channel” waterway
– No need for construction of water conduit pipe • Not connected to national electricity grid project taken place at rural community area
4
137
An example of “open‐channel” waterway
5
Micro hydropower generation unit (Generation capacity of 20kW)
6
138
Calculation of GHG emission reduction
• (GHG emission reduction) = (Reference emissions) – (project emissions)
Project emissions are zero
Reference emissions are calculated by either calculation method 1 or method 2 depending upon if electricity consumption is monitored individually or not.
• When electricity consumption is monitored both individually (“individual monitoring”) and as a whole of community  Calculation method 2
• When electricity consumption is monitored only as a whole of community  Calculation method 1 7
Emission factors for calculation method 1 and 2
• Calculation method 1:
– Emission factor of 1.0t‐CO2/MWh for diesel generation unit applies, assuming that electricity would be supplied by diesel generation unit if the project would not have occurred
• Calculation Method 2: – Emission factor of 6.8t‐CO2/MWh for kerosene lamps applies for electricity consumption up to 55kWh/each consumer p.a. as a minimum required amount of electricity used for lighting service for each individual consumer
– Emission factor of 1.0t‐CO2/MWh for diesel generation unit applies the rest of the electricity consumption
8
139
Rational of calculation method 1
Example: Annual total electricity consumption as a whole community X
3000kWh
= can be considered as a whole amount of electricity used in the community for a range of various services including lighting, radio/TV, mobile phone charge, fridge, fan etc, but no individual data are available
Emission factor of diesel generation unit applies
3.000MWh*1.0tCO2/MWh = 3.0tCO2
9
Rational of calculation method 2
Example: Annual electricity consumption of individual consumer A
255kWh
55 kWh
200 kWh
= considered as a minimum required = can be considered as an amount of amount of electricity used for lighting electricity used for other than lighting service for each individual consumer (taken service such as radio/TV, mobile phone from CDM‐AMS.I.L)
charge, fridge, fan etc
 Emission factor of kerosene lamp applies Emission factor of diesel generation unit  0.055MWh*6.8tCO2/MWh = 0.374tCO2 applies
 0.200MWh*1.0tCO2/MWh = 0.2tCO2 10
140
Emission factor of diesel generation unit
Source: CDM SSC methodology AMS.I.F Ver.2
11
Emission factor of kerosene lamp
• Emission factor of 6.8 tCO2/ MWh is set for kerosene lamp • Assumptions:
– Basic energy services for lighting are “two 15W CFLs” run for 5 hours/day  Consuming electricity of 55 kWh/year (IEA, 2010)
– Two 15W CFLs = 240 lux
• A kerosene lamp (= 182 lux) consumes 0.08 litres/hour
– 0.08 litres*5 hours*365 days = 146 litres/year
– 146 litres/year of Kerosene combustion = 0.375 tCO2/year
– Recalling basic energy services for lighting is 55 kWh/year – 0.375tCO2 = 55 kWh
 6.8tCO2/MWh
12
141
上記の資料を用いた当方の説明に対して、エチオピア政府からは、プロジェ
ク ト 実 施 の 際 の 排 出 量 等 の MRV に 関 す る エ チ オ ピ ア 側 の ノ ウ ハ ウ 蓄 積 と キ ャ
パシティ・ビルディングの必要性等についてコメントがなされた。これに対し
て、当方からは当該事項はプロジェクト実施に係る課題であり、方法論の承認
に関する議論ではないことを説明し、先方の了解を得た。結果として、方法論
に対する特段の改訂は要請されなかった。
(以上)
142
(様式2)
二次利用未承諾リスト
報告書の題名 方法論の策定・検証に関する調査
委託事業名 平成27年度二国間クレジット取得等インフラ整備調査事業
受注事業者名 一般財団法人日本エネルギー経済研究所
頁
7
8
図表番号
図1.1.6
表1.1.2
タイトル
月別平均気温とPUE
ディーゼル発電機の発電容量・タイプ別排出係数
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