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平成 24 年度都市内共同溝水素供給実験の結果概要

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平成 24 年度都市内共同溝水素供給実験の結果概要
平成 24 年度都市内共同溝水素供給実験の結果概要
1.実験対象範囲、実験設備の概要
つくば中央公園内の共同溝(延長約250m)を実験対象範囲とし、公園南側の地上部に
水素ボンベ、エキスポセンター手前の地上部に燃料電池を設置し、共同溝を経由して水
素ボンベから燃料電池までオンラインで水素供給を行うための技術を実証する。
ガス供給先
試験対象範囲案
C3-2
水素配管
C3-1
つくば中央公園
C4-4
ガスボンベ
図
水素供給実験対象範囲
上記区間に敷設されている二重管形式のガス供給用配管を試験対象施設とする。
表
試験対象配管設備の仕様
ガス供給管(内管)
管路材
ガス用ポリエチレン管
呼び径
図
外装管(外管)
硬質塩化ビニル管(VU)
25A
75A
接合部
ソケット継手(電気融着)
曲管部
内部エルボ継手挿入BOX継手(工場製作)
共同溝内の試験用配管敷設状況
図
1
ジョイント管(接着)
ガス送出設備(ガス庫)設置状況
水素ボンベを設置する「水素送出部」、共同溝内に水素供給配管を設置する「水素供
給部」、燃料電池を設置する「水素消費部」により実験設備を構成する。
水素送出部
水素消費部
水素供給部
ユニットハウス
ボンベ庫
LED 照明、電気調理器等
燃料電池
FC
H2 N2
水素ボンベ
直流電気制御
温水暖房器
窒素ボンベ
水素供給配管
C4-4 特殊部
つくば市共同溝
C3-2 特殊部
図
水素供給試験のシステム構成
ユニットハウス内にLED照明、パソコン、TV、電熱器等の電化製品を配置し、制御ユニ
ットで自家発電電力を直流、または交流に変換して家電製品に供給する。
クリーンエネルギーの最適利用
DCグリッドによる電力の効率的供給
LED 照明
リチウムイオン電池
太陽光発電
制御用パソコン
直流電力
発電電力
テレビ
発電電力
発電量、使用量の見える化
→自発的な需給コントロール
電熱器
冷蔵庫
水素供給
純水素燃料電池
制御ユニット
交流電力
暖房用放熱器
排熱(温水)
停電時も暖かくて明るい暮らし
水素ステーション
図
燃料電池を活用した低炭素・自立型住宅のイメージ
2
H2
水素ボンベ
容器元弁
ボンベ庫
PS
TC
圧力調整機
配管立面図
25A
呼び径
配管断面図
ガス用ポリエチレン管
管路材
水素供給管(内管)
75A
硬質塩化ビニル管
外装管(外管)
マイク②
図
合計2カ所
外装管内
水素検知器
マイク①
正弦波(250Hz)
スピーカー×2
マイク①
外装管内
水素検知器
共同溝特殊部
水素検知器
256m
共同溝内水素配管敷設延長:約 250m
外装管内
水素検知器
つくば市共同溝
水素供給配管(二重管)
マイク②を設置(マイク①と②の受信時間より音速を算定)
マイク②
PS 圧力計
TC 温度計
外気開放
鉛蓄電池
充放電
発電
電力
太陽光発電(1kW)
燃料電池内
水素供給弁
発電
流量計 セルスタック 電力
燃料電池(1kW)
FC
起動電力
圧逃し弁(30kPA)
LED・電気製品
ブレーカー コンバータ
ユニットハウス
水素消費部
ユニットハウス内
共同溝特殊部
水素検知器
消費側引込弁
消費側開放弁
ャビネット
配配管収容キ
管収容キャ
ビネット
外装管内
水素検知器
計測方法:共同溝を 2 区間に区分し、パルス音発信スピーカー・マイク①
水素漏洩による外装管内の音速変化を検知して警報を発信する
3.音速変化検知システム
計測方法:外装管内検知器5か所、共同溝特殊部内検知器3か所
水素漏洩による水素成分を検知して警報を発信する
2.水素成分検知システム
計測方法:ボンベ庫内圧力計、キャビネット内圧力計
水素漏洩による圧力低下を検知して警報を発信する
1.水素圧力検知システム
●3種類の水素漏洩検知システムを併用して実験の安全性を確保
水素供給部
共同溝内水素供給実験案内図
外装管内
水素検知器
共同溝特殊部
水素検知器
外装管送風機
外気開放
送出側開放弁
圧力計 温度計 流量計
窒素ボンベ
N2
容器元弁
送出側出口弁
安全弁元弁
安全弁(200kPa)
水素送出部
●漏洩水素の拡散をブロックする二重管構造を採用
3
図
平成24年度水素供給実験の実施工程(実験設備工事、性能検査、供給実験、実験設備撤去)
11 月~12 月
29 30
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
共同溝水素配管補強、
水素検知機器設置
ユニットハウス設置、燃料電
池設置、機器配線接続
共同溝~地上部水素
配管接続
水素濃度検知システム性
能検査
ユニットハウス太陽光パネル設
置、電気設備工事
水素配管の耐圧気密
性試験(ヘリウム使用)
音速検知システムの性能
試験(ヘリウム使用)
水素配管の気密性試
験(水素使用)
水素試験供給、燃料電
池試運転(水素使用)
水素供給、燃料電池運
転実験(水素使用)
水素検知機器撤去、機
器配線取り外し
水素配管撤去、ボンベ
庫撤去
燃料電池搬送、グレーチ
ング復旧
共同溝内足場、仮設撤
収、ユニットハウス撤去
4
*注:ボンベ庫設置のために伐採した植栽帯は、1 月 8 に現状復旧
6
図 共同溝内の試験用配管の占用位置
試験用配管
図
共同溝内の試験用配管の敷設経路
図
図
図
検知センサー取付用継手
外装管の接続要領
曲がり部BOXの構造
立ち上げ管路
図
水素消費部への立ち上げ管路
図
水素消費部への横引き管路
(上部カバー取り外し)
水素放出配管
水素開放弁
図
キャビネット内の水素解放弁
図
ユニットハウス側面の水素放出配管
(ステンレス管)
7
(参考2)水素消費設備の設置状況
つくば中央公園内の歩行者専用道路にユニットハウスと燃料電池を設置し、通気抗
グレーチングを貫通した水素配管を横引きして燃料電池に接続する。
ユニットハウス形状
配管収容キャビネット
純水素型燃料電池
図
ユニットハウス、燃料電池の配置図
8
9
水素
1,000W
燃料電池
優先順位②
1,140W
太陽電池
優先順位①
優先順位③
系統電力
電子負荷 500W
200W
DC48V
DC30~50V
鉛蓄電池
DC30~45V
AC100V
太陽電池出力
2,160W
電圧/電流/電力
図
900VA
燃料電池出力
凡例
電圧/電流/電力
:DC48V
1,500W
DC48V
:AC100V
DC24V
DC/DC コンバータ
:DC24V
AC100V
負荷消費電力
DC/AC コンバータ
DC40~50V
直流連系電圧
DC48V
負荷消費電力
2,000W
DC/DC コンバータ
DC40~50V
ユニットハウス内における配線系統図
DC/DC コンバータ
500W
電圧/電流/電力
蓄電池出力
放電コントローラ
放電
充電
充電コントローラ
2,160W
AC/DC コンバータ
1,600W
系統電力出力
電圧/電流/電力
:センサー
蛍光灯
40W
加湿器
270W
扇風機
20W
電気ポット
170W
TV・DVD
10W+20W
LED 街灯
17W
LED 照明
30W×3
表示モニター・PC
監視用ノートPC
温水循環ポンプ
制御用電源
図
ユニットハウス、太陽電池の外観
図
図
燃料電池、配管キャビネット
ユニットハウス内の直流電気製品
10
図
LED照明(フラットタイプ)
図
LED照明(街灯タイプ)
図
燃料電池排熱放熱器
図
11
分散電源等制御ユニット
(参考3)水素漏洩検知警報システムの設置状況
ライフラインの基幹となっている共同溝の機能維持を図るために、水素圧力検知シ
ステム、水素濃度検知システム、音速変化検知システムの3つの水素漏洩検知システ
ムを導入し、多重的な監視体制を構築することにより水素供給の安全性の確保を図る。
漏洩検知システムの計測データ及び異常データ計測時の警報は、水素送出部(ボン
ベ庫)及び水素受入部(燃料電池庫)の2箇所において同時に表示・発報できる通信
基盤を形成し、水素漏洩時の供給停止、使用停止、水素パージ作業等の応急対策を同
時にできる体制を構築した。
回転照明・ブザー
パトライト
騒音計
◍水素成分
検知警報
ボンベ庫
水素検知器
圧力計
警告画面・アラーム
水素ボンベ
MV2000
水素検知器
ペーパーレス
レコーダー
中継盤
HUB
モニターPC①
警告画面・アラーム
◍音速変化
異常警報
HUB
水素検知器
◍供給圧力
異常警報
◍水素成分
検知警報
共同溝
モニターPC②
回転照明・ブザー
水素検知器
騒音計
パトライト
USB4431
水素検知器
ダイナミック信
号アナライザー
ユニットハウス
警告画面・アラーム
HUB
スピーカー
◍水素成分
検知警報
◍受入圧力
異常警報
データ
ロガー
スピーカー
USB4431
水素検知器
モニターPC③
ダイナミック信
号アナライザー
警告画面・アラーム
◍燃料電池
異常警報
騒音計
警告画面・アラーム
モニターPC④
水素検知器
HUB
HUB
水素検知器
モニターPC⑤
◍供給圧力
異常警報
◍水素成分
検知警報
警告画面・アラーム
◍音速変化
異常警報
圧力計
モニターPC⑥
燃料電池
騒音計
図
異常データ検知による警報発信フロー
12
図
外装管水素濃度検知器
図
共同溝特殊部上部水素濃度検知器
取付用の足場
図
13
共同溝水素濃度検知器
図
外装管音速計測装置(ダイナミック信号アナライザー2 セット)
図
外装管音波発信用のスピーカー設置個所
図
外装管音波受信用のマイクロフォン設置個所
14
図
ボンベ庫の監視装置(ペーパーレスレコーダー、モニターPC①、②)
図
図
ボンベ庫の漏洩警報発信機(パトライト)
ユニットハウスの監視装置(モニターPC④、⑤、⑥)
15
2.実験の実施経過
水素供給実験の安全確保に万全を期する観点から、ヘリウムを使用した点検、水素を
使用した点検の二段階の事前設備点検を実施し、水素配管の気密性、水素検知システム
の性能、燃料電池の制御方法等を検証し、水素供給実験の全工程を事前に実施した。
その後、事前実験で実験設備の安全性、作業方法が検証された水素供給実験を報道機
関、視察希望者、市民サポーターに公開して実施した。
実施状況
12 月 7 日(金)
試験・実験内容
水素濃度検知器、警報システムの性能試験
機能検証 データ記録
○
12 月 10 日(月) ヘリウムを使用した内管の耐圧試験
○
~11 日(火)
ヘリウムを使用した内管の気密性試験
○
設備点検・試験
外装管内伝達音波の検知試験
○
ヘリウム注入時の音速変化の検知試験
○
水素濃度検知、音速検知モニターの運用試験
○
12 月 12 日(水) 水素を使用した内管の気密性試験
○
○
~14 日(金)
定量水素送出時の圧力、流量の計測
○
○
設備点検・試験
水素を使用した燃料電池の立ち上げ・運転試験
○
○
強制排出時における外装管内通気量の計測
○
○
通常時の外装管内通気量の計測
○
○
電力負荷変動時の燃料電池出力変動の計測
○
△
太陽光発電出力変動時の燃料電池出力変動の計測
○
△
太陽光発電、燃料電池の電力供給量の計測
○
△
燃料電池の間断使用時の管内圧力、流量の計測
○
○
水素置換(窒素パージ)時の管内圧力、流量の計測
○
○
開放弁の瞬時開閉時の管内圧力、流量の計測
○
○
窒素置換(水素パージ)時の管内圧力、流量の計測
○
○
12 月 17 日(月) 電力負荷変動時の燃料電池出力変動の計測
○
~19 日(水)
太陽光発電出力変動時の燃料電池出力変動の計測
○
水素供給実験
太陽光発電、燃料電池の電力供給量の計測
○
燃料電池の間断使用時の管内圧力、流量の計測
○
水素置換(窒素パージ)時の管内圧力、流量の計測
○
開放弁の瞬時開閉時の管内圧力、流量の計測
○
窒素置換(水素パージ)時の管内圧力、流量の計測
○
16
3.実施内容と取得データ
(1)外装管内の通気性状の計測試験
①強制排出時における管内通気量の計測
送風機を使用して排出空気の流速を計測し、送風機の仕様(計画値)と実測値を比較
して管内空気排出による安全確保の実効性を検証する。
②通常時の管内通気量の計測
送風機を使用しない状況での外装管内空気の流速を連続的に計測し、両端で外気開放
している外装管の通気性状を把握する。
風速センサー
風速センサー
図
外装管内風速計の取付け状況(ボンベ庫内)
図
図
外気風速計の設置状況(ボンベ庫外上部)
外装管内送風機の設置状況
17
③排出口の計測データ
送風機を設置したボンベ庫の排出口側で計測された風速の時刻別変動をみると、ボン
ベ庫外部の風速が日中は2m/s程度観測されたのに対して、平常時の外装管の風速はほと
んど計測されなかった。送風機の運転時には、5.5m/s程度の風速が計測された。
風速 m/s
6
外気(風速)
外装管内(風速)
5
送風機運転
4
3
2
1
0
1
00:00
1441
02:00
図
2881
04:00
4321
06:00
5761
08:00
7201
10:00
8641
12:00
10081
14:00
11521
16:00
12961
18:00
14401
20:00
15841
22:00
24:00
外装管内風速、外気風速の計測データ(12 日 0:00~24:00)
風速 m/s
6
外気(風速)
外装管内(風速)
5
4
3
2
1
0
1
14:35
1461
:40
図
121
14:45
181
14:50
14241
:55
送風機運転時間の外装管内風速計測データ(12 日 14:35~14:55)
18
④吸込み口の計測データ
送風機の運転時にユニットハウスの吸込み口で携帯型の風速計で風速を計測した結果
を見ると、開口部の計測ポイントでばらつきがあるものの、計測値は4.68~5.46m/sと
なっており、排出口で計測した5.5m/sに近い風速が計測された。
外装管(75A)
● 5.25~5.42m/s
内管(25A)
● 4.68~5.11m/s
● 5.35~5.46m/s
● 5.26~5.50m/s
図
吸込み口の風速計測箇所と計測結果
(12 月 13 日
図
11:35~11:39 外気温 16℃
外装管吸込み口風速の計測状況
19
湿度 30%)
(2)外装管内伝達音波の計測試験
①外装管内伝達音波の検知
外装管の2点で同音源の音を検知し瞬時に音速を算定するシステムを試験運用し、検知
しやすい音源、マイク位置を設定
→外装管全区間のケース、及び2区間に区分するケースを実施
②ヘリウム注入時の音速変化の検知
外装管内にヘリウムを注入し、外装管内の音速を連続的に計測することにより、ヘリ
ウムの混合割合による音速変化の差異と漏洩検知の目安となる閾値を把握する。
図
図
外装管内伝達音波の計測状況
ヘリウムの注入による音速変化検知試験
20
21
図
音速計測(第 1 区間)
外装管内音速計測箇所(共同溝内を2区間に区分して計測)
音速計測(第2区間)
(水素検知器
設置個所)
ヘリウム
注入箇所
③計測データの概要
スピーカーから発信される音の振幅を2本のマイクで捉えて、スピーカーからの距離
の違いによる振幅のずれを瞬時に表示し、音速を計算するソフトウェアを開発し、振幅
データを計測しやすい音の周波数を試行し特定した。
特定した周波数(250Hz)の音を一定間隔で発信し、2本のマイクが捉えた音の振幅デ
ータ、音速データをモニター上で監視できるようにした。
通常時(空気)の振幅の波形(黄色表示)と外装管に毎分15Lのヘリウムを5分間注入
した振幅の波形(赤色表示)を記録し、音速の変動の有無を把握した。
図
音速計測モニター画面(マイク 1、マイク 2 の波形)
図
音速計測データの詳細(マイク 1、マイク 2 の波形)
22
(3)水素供給用配管の耐圧気密性試験
①ヘリウム充填後の管内圧力変動有無の確認
燃料電池に接続する延伸区間を含めて全区間を対象にヘリウムを使用した耐圧試験、
気密性試験を行い、水素の供給設備として実用性能が維持されているかを検査する。
②水素充填後の管内圧力変動有無の確認
燃料電池に接続する延伸区間を含めて全区間を対象に水素を使用した気密性試験を行
い、水素の供給設備として実用性能が維持されているかを検査する。
図
ヘリウム充填後の気密性試験
図
管内圧力のモニター状況
23
(4)内管の水素導通性状の計測試験
①燃料電池の間断使用時の管内圧力、流量の計測
水素圧力、流量を一定にして燃料電池を定格運転した後に急停止した際の水素圧力、
流量の変動を計測することにより、低圧供給時の管内圧力ピーク値を把握する。
②定量水素送出時の管内圧力、流量の計測
水素置換(外気放出)時の配管の入口圧力、出口圧力、流速を計測し、250mの配管に
おける低圧水素の定量送出時の圧力損失を把握する。
③開放弁の瞬時閉鎖、瞬時開放時の管内流量、圧力の計測
水素を大容量で大気放出時に、開放弁を瞬時に閉鎖、及び開放することにより、燃料
電池群の水素消費の瞬時変動を想定した管内水素の流量、圧力の変動を把握する。
図
水素送出の圧力調整
図
大気放出時の水素流量
24
④計測データの概要
水素供給及び燃料電池の運転・停止実験を行った13時~16時の燃料電池発電量、水素
流量、水素供給圧力の時刻別変動データより、発電量と水素流量の相関性と、出力変動
時の供給圧力の増減が捉えられた。
燃料電池発電量 kW
供給側流量 L/分
圧力kPa
900
20
燃料電池発電量
800
18
供給側流量
供給側圧力
16
700
14
600
12
500
10
400
8
300
6
200
4
100
2
0
13:00:01
図
13:30:01
14:00:01
14:30:01
15:00:01
15:30:01
0
16:00:01
燃料電池発電量と水素送出流量、圧力計測データ(17 日 13:00~16:00)
燃料電池発電量 kW
供給側流量 L/分
圧力kPa
20
1000
燃料電池発電量
900
18
供給側流量
供給側圧力
800
16
700
14
600
12
500
10
400
8
300
6
200
4
100
2
0
13:00:01
図
13:30:01
14:00:01
14:30:01
15:00:01
15:30:01
0
16:00:01
燃料電池間断使用時の水素流量、圧力計測データ(18 日 13:00~16:00)
25
(5)内管の水素導通性状の計測試験
①窒素置換(水素パージ)時の管内圧力、流量の計測
窒素置換時の窒素供給圧力、流量、送出時間と放出口における水素濃度を計測し、水
素パージの性状と目安時間を把握する。
②水素置換(窒素パージ)時の管内圧力、流量の計測
水素置換時の水素供給圧力、流量、送出時間と放出口における水素濃度を計測し、窒
素パージの性状と目安時間を把握する。
図
パージ作業の操作状況(ボンベ庫)
図
開放弁の操作状況(配管収容キャビネット)
26
③窒素置換(水素パージ)の計測データ
水素供給実験後に管内水素を窒素で置換する際の窒素供給圧力、流量を計測した。窒
素送出時の供給圧力の増加、外気放出管抵抗(p7の写真参照)による窒素流量及び圧力
の安定、窒素置換後の外気放出管抵抗の増加による窒素流量の減少及び圧力の増加が捉
えられた。
放出管出口で水素濃度を計測したが、濃度は瞬時に低下しパージのタイミングを計測
することは困難であった。窒素流量減少及び圧力増加が安定化した後も200ppmの水素濃
度が検知されたが、燃焼限界を大きく下回っているため、安定化後10秒の段階で水素パ
ージが完了するものと設定し、公開実験の際に運用した。窒素置換後には水素放出時に
は聞かれなかった放出管抵抗による摩擦音が発生することを確認した。
図
大気放出口(テフロン管に付け替え)における水素濃度の計測
供給側流量 L/分
供給側圧力 kPa
70
40
供給側流速
供給側圧力
60
35
30
50
25
40
20
30
15
20
10
10
5
0
15:59:01
図
16:00:01
16:01:01
16:02:01
16:03:01
16:04:01
16:05:01
16:06:01
16:07:01
16:08:01
16:09:01
0
16:10:01
窒素置換(水素パージ)における流量、圧力計測データ(13 日 15:59~16:10)
27
④水素置換(窒素パージ)の計測データ
水素供給実験前に管内窒素を水素で置換する際の水素供給圧力、流量を計測した。圧
力安定までの水素流量の増減、窒素の外気放出管抵抗(p7の写真参照)による水素流量
及び圧力の安定、水素置換後の外気放出管抵抗の減少による水素流量の増加及び圧力の
低下が捉えられた。
水素パージにおける知見を応用し、水素流量増加及び圧力減少が安定化した後10秒の
段階で窒素パージが完了するものと設定し、公開実験の際に運用した。
供給側流量 L/分
供給側圧力 kPa
120
40
供給側流量
110
供給側圧力
35
100
90
30
80
25
70
60
20
50
15
40
30
10
20
5
10
0
9:53:01
図
9:54:01
9:55:01
9:56:01
9:57:01
9:58:01
9:59:01
10:00:01
0
10:01:01
水素置換(窒素パージ)における流量、圧力計測データ(14 日 9:51~10:01)
供給側流量 L/分
供給側圧力 kPa
40
100
供給側流量
90
供給側圧力
35
80
30
70
25
60
20
50
40
15
30
10
20
5
10
0
9:53:01
図
9:54:01
9:55:01
9:56:01
9:57:01
9:58:01
9:59:01
10:00:01
0
10:01:01
水素置換(窒素パージ)における流量、圧力計測データ(17 日 9:53~10:01)
28
(6)燃料電池運用の公開実験
①電力負荷変動時における燃料電池出力変動の計測
太陽光発電の出力を切り離した状態で、ユニットハウス内で使用する電気製品を変え
て電力負荷が変動した場合の燃料電池の発電量、水素消費量を計測し、負荷変動の幅、
時間に対応して燃料電池が正確に追随するかを把握する。
②太陽光発電出力変動時における燃料電池出力変動の計測
電気製品による電力負荷が一定の状態で、太陽光発電による発電出力が変動した場合
の燃料電池の発電量、水素消費量を計測し、出力変動の幅、時間に対応して燃料電池が
正確に追随するかを把握する。
図
太陽電池出力安定時の再現
図
太陽電池出力低下時の再現
29
③計測データの概要
太陽電池出力の変動、電力使用量の増減及び燃料電池の運転・停止実験を行った13時
~16時の太陽電池発電量、燃料電池発電量、系統電力使用量、電力負荷使用量の時刻別
変動データより、電力負荷に対する各分散電源の供給比率、太陽電池出力の変動時にお
ける燃料電池の追随性が捉えられた。
発電量、電力使用量 kW
800
太陽電池発電量
燃料電池発電量
700
系統電力使用量
電力負荷使用量
600
500
400
300
200
100
0
1
13:01
図
31
13:31
61
14:01
91
14:31
121
15:01
151
15:31
181
16:01
ユニットハウスにおける発電量、電力使用量計測データ(17 日 13:01~16:01)
発電量、電力使用量 kW
800
太陽電池発電量
燃料電池発電量
700
系統電力使用量
電力負荷使用量
600
500
400
300
200
100
0
1
13:01
図
31
13:31
61
14:01
91
14:31
121
15:01
151
15:31
181
16:01
ユニットハウスにおける発電量、電力使用量計測データ(18 日 13:01~16:01)
30
発電量、電力使用量 kW
800
太陽電池発電量
700
燃料電池発電量
系統電力使用量
電力負荷使用量
600
500
400
300
200
100
0
1
13:01
図
31
13:31
61
14:01
91
14:31
121
15:01
151
15:31
181
16:01
ユニットハウスにおける発電量、電力使用量計測データ(19 日 13:01~16:01)
31
4.公開実験参加者の状況
公開実験への参加者は3日間で約100名であった。各実験日の主な参加者は以下の通り。
・12月17日:マスコミ記者、国総研関係者等
・12月18日:つくば市職員、環境サポーター等
・12月19日:水素供給・利用技術研究組合、占用企業等
掲載紙
日付
掲載面
見出し
読売新聞
12/19 朝刊
p32
水素発電やっています
日本経済新聞
12/18 朝刊
p18
家庭用燃料電池水素供給の実験 国土技術政策総合研
毎日新聞
12/19 朝刊
p26
地下配管で家庭まで水素供給 燃料電池で自家発電、
CO2削減に期待 国総研国内初の実証実験
茨城新聞
12/18 朝刊
p24
共同溝使い水素供給実験 太陽光と連動、発電も
図
17 日実験開始時のあいさつ
図
17 日マスコミ記者等への説明状況
32
図
18 日つくば市職員等への説明状況
図
18 日共同溝内部の視察状況
図
18 日環境サポーターへの説明状況
33
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