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JCOG0206-MF - 日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG:Japan Clinical
Japan Clinical Oncology Group 婦人科腫瘍グループ 厚生労働科学研究費 「進行卵巣癌の予後改善を目指した集学的治療の研究」班(主任研究者:吉川裕之) 厚生労働省がん研究助成金 指定研究 4(14 指-4) 主任研究者:福田治彦(国立がんセンター研究所) 「多施設共同研究の質の向上のための研究体制確立に関する研究」 計画研究14-12 主任研究者:嘉村敏治(久留米大学産婦人科) 「婦人科悪性腫瘍に対する新たな治療法の開発に関する研究」 JCOG0206-MF OVCA-NAC-P2 III/IV 期卵巣癌、卵管癌、腹膜癌に対する術前化学療法の Feasibility study の実施計画書 研究代表者: 吉川 裕之(筑波大学臨床医学系産科婦人科) 〒305-8575 茨城県つくば市天王台 1-1-1 筑波大学臨床医学系産科婦人科 研究事務局: 恩田 貴志(国立がんセンター中央病院婦人科) 〒104-0045 東京都中央区築地 5-1-1 国立がんセンター中央病院 2001 年 10 月 13 日: JCOG 運営委員会プロトコールコンセプト(PC108)承認 2002 年 02 月 22 日: 計画書案第 1 版作成 2002 年 07 月 16 日: 計画書案第 2 版作成 2002 年 10 月 15 日: 計画書案第 3 版作成 2002 年 12 月 03 日: 計画書案第 4 版作成 2002 年 12 月 06 日: JCOG 臨床試験審査委員会承認 2002 年 12 月 26 日: 第 1 回改訂婦人科腫瘍グループ代表者承認 2003 年 03 月 13 日: 第 2 回改訂婦人科腫瘍グループ代表者承認 2003 年 06 月 24 日: 第 3 回改訂婦人科腫瘍グループ代表者承認 0. 概要 0.1. シェーマ 超音波/CT/MRIおよび腹水/胸水/腫瘍穿刺検体の細胞診により診断された 超音波/CT/MRIおよび腹水/胸水/腫瘍穿刺検体の細胞診により診断された III/IV期の卵巣、卵管、腹膜原発の表層上皮性間質性悪性腫瘍 III/IV期の卵巣、卵管、腹膜原発の表層上皮性間質性悪性腫瘍 登録 登録 診断的腹腔鏡による診断の確認 診断的腹腔鏡による診断の確認 正診 非正診 術前化学療法(NAC) 術前化学療法(NAC) TXL div d1 d1 TXL 175 175 mg/m mg/m22 div CBDCA CBDCA AUC AUC 66 div div d1 d1 3週毎4コース 3週毎4コース 4コース完遂して コース完遂して CR,PR,SD,NE 手術(ICS) 手術(ICS) プロトコール治療中止 後治療は自由 PD* PD*: 術前化学療法4コース後PDの 場合の他、術前化学療法2-3コース 後PDの場合も含む。 プロトコール治療中止 後治療は自由 術後化学療法 術後化学療法 TXL div d1 d1 TXL 175 175 mg/m mg/m22 div CBDCA CBDCA AUC AUC 66 div div d1 d1 3週毎4コース 3週毎4コース TXL:パクリタキセル(タキソール) CBDCA:カルボプラチン(パラプラチン) ICS:Interval Cytoreductive Surgery 増悪/再発が認められるまで無治療 0.2. 目的 卵巣癌、卵管癌、腹膜癌の進行症例の予後改善を目的として、術前化学療法の後に手術を行な う治療法の有用性を、従来の標準治療である手術の後に術後化学療法を行なう治療法を対照とし た、大規模第 III 相比較試験により検証することを予定している。本試験の目的は、術前/術後化学 療法と腫瘍縮小手術からなる治療法が、第 III 相の試験治療として適切かどうかを判断し、かつ第 III 相試験を行なう場合、試験治療群において診断的腹腔鏡が必須かどうかを決定することである。 Primary endpoint は完全腫瘍消失割合、secondary endpoints は、腹腔鏡前診断の総合正診割合、 細胞診/画像診断による原発臓器/組織診断の正診割合、画像診断による進行期診断の正診割合、術 前化学療法の奏効割合、手術(ICS)施行割合、薬物有害反応、手術合併症割合、生存期間、無増悪 生存期間とする。 -1- 0.3. 対象 0.3.1. 適格規準 1) 上腹部∼骨盤の画像(超音波、CT、MRI のいずれか)所見により、卵巣、卵管、腹膜いずれか の原発の悪性腫瘍と診断される。 2) 腹水、胸水または腫瘍穿刺検体の細胞診所見により、卵巣の表層上皮性間質性の悪性腫瘍に 相当する組織型が推定される。 3) 上腹部∼骨盤の画像(上記のもの)、 胸部の XP/CT およびシンチグラムなどの画像所見により、 あるいは細胞診で癌性胸水を証明することにより、進行期 III 期または IV 期と診断し得る。 4) 腫瘍縮小手術(Debulking surgery)の対象となりうる。(脳転移、骨髄転移、骨転移、多発性肺実 質転移、多発性肝実質転移が存在し、化学療法後に摘出できる見込みがない場合は対象外と するが、腹腔内腫瘍の optimal debulking が可能かどうかは問わない。) 5) CA125>200U/ml かつ CEA<20ng/ml 6) 測定可能病変を有する 7) 初回治療例。(当該疾患に対して、手術、化学療法、放射線療法の既往がなく、他の癌腫、疾 患に対しても化学療法、放射線療法の既往のない症例。) 8) 年令:20 才以上 75 才以下 9) PS (ECOG) 0-3 10) 以下にあげる諸臓器機能が保たれている。(登録前 14 日以内の最新の検査による。) ▪ 骨髄機能 WBC≧4,000/mm3、ANC(好中球:分節核球+桿状核球)≧2,000/mm3 Plt≧100,000/mm3 ▪ 肝機能 AST(GOT)≦60IU/L、ALT(GPT)≦60IU/L、Total serum bilirubin≦1.5mg/dl ▪ 腎機能 Serum creatinine≦1.5mg/dl、Calculated creatinine clearance≧50ml/min Ccr(ml/分) = 0.85 x (140-Age) x Body Weight(Kg) 72 x Serum Cr ▪ 心機能 正常または治療を必要としない程度の心電図変化 ▪ 呼吸機能 血液ガスにて PaO2≧70 胸水貯留例では、胸水穿刺を行った上で測定して良い。 11) 本人より文書による同意(インフォームド・コンセント)が得られた症例 0.4. 治療 診断的腹腔鏡+術前化学療法(NAC)+腫瘍縮小手術(ICS)+術後化学療法 術前/術後化学療法:以下の TJ 療法を 3 週 1 コースとして術前/術後とも 4 コース行なう。 TXL 175mg/m2 div day 1 CBDCA AUC 6 div day 1 0.5. 予定登録数と研究期間 予定登録症例数:56 例 登録期間:1 年、追跡期間:登録終了後 3 年、総研究期間:4 年 0.6. 問い合わせ先 適格規準、治療変更規準等、臨床的判断を要するもの:研究事務局(表紙、6.1. 、7.3.6. 、17.6. ) 登録手順、記録用紙(CRF)記入等:JCOG データセンター(6.1. 、10.2. 、17.10. ) 有害事象報告:JCOG 効果・安全性評価委員会事務局(17.9. ) -2-