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(理工学部・国際経済と企業の国際化・2016 後期) 第 14 回 EU の通貨

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(理工学部・国際経済と企業の国際化・2016 後期) 第 14 回 EU の通貨
(理工学部・国際経済と企業の国際化・2016 後期)
第 14 回 EU の通貨統合と新たな課題-ギリシャ危機とユーロの危機
1. 最適通貨圏(Optimum Currency Area)の理論
1968 年、R.A.マンデル『International Economics-国際経済学』
-内部における生産要素(資本と労働)の可動性がある地域は最適通貨
圏であり、その域内は固定相場制が望ましい。
非対称的な実物ショック(供給ショック、需要ショック、政策ショック)
-為替相場ではなく、域内の資本・労働の移動で対応(図 16-2)
2. ウェルナー・レポートと EMU 実現までの 30 年
1970 年、初めての公式 EMU(経済・通貨同盟)レポート
-経済政策の協調と為替変動幅の縮小による通貨同盟を指向
1973 年、6 カ国がスネーク制から共同フロート制へ移行
1979 年、EMS(欧州通貨制度)の創設、バスケット通貨・ECU の導入
-ERM(為替相場メカニズム)・公的 ECU による為替相場の固定
EMS 期の資本移動自由化と国際金融のトリレンマ(金融経済 7 章 3 節)
-固定為替制度(EMS)、資本の自由移動(市場統合)、金融政策の独
立性、の同時成立は不可能(図 16-1)
1992 年、マーストリヒト条約(EU 条約)調印、93 年、EU 発足
1998 年、EU15 カ国中、EMU 第一陣参加 11 カ国決定、ECB 創設、EMU
参加 4 条件-インフレ、長期金利、財政赤字・公的債務残高、為替相場
1999 年 1 月、単一通貨ユーロの導入-独、仏、ベネルクス 3 カ国、オー
ストリア、南欧 3 カ国、フィンランド、アイルランド(01 年ギリシャ、
07 年スロベニア、08 年キプロス、マルタ、09 年スロバキア、11 年エ
ストニア、14 年ラトビア、15 年リトアニア参加 EMU19 カ国に)
3. EU とユーロ域内の政策運営とユーロの危機(金融経済 7 章 4 節)
ECB による単一金融政策、財政政策の協調と安定成長協定(SGP)
EU 域内金融機関・主要産業の再編、巨大なユーロ域内債市場(表 16-1)
EU の拡大-2004 年 5 月、中東欧諸国 10 カ国加盟)2007 年 1 月、ルー
マニア、ブルガリア加盟、2013 年 7 月、クロアチア加盟 28 カ国に
2007 年 12 月、新基本条約(リスボン条約)調印-2009 年 12 月発効
ユーロの為替相場、為替取引(図 16-3、4)
2009 年~ギリシャ危機、2016 年 6 月英国の EU 離脱が国民投票で決定
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