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平成27年度体力向上指導資料「新体力テストの実施に向けて」
平成 27 年度指導資料 Vol.2 新体力テストの実施に向けて ~子どもがもてる力を最大限発揮できる新体力テストの実施~ 平成 27 年度 新体力テスト指導改善エキスパート養成事業 エキスパート教員作成資料 子どもの体力・運動能力の向上の意義と新体力テストの活用 実態把握と取組 の改善が求めら れています。 「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」は、平成10年 から実施している「新体力テスト」を用いて、子どもの体力 の状況を把握するとともに、日常生活における運動習慣及び 基本的な生活習慣などの状況を把握し、その改善を通して、 体力・運動能力を向上させることを目的としています。 検証改善サイク ルの確立が求め られています。 平成23年8月に施行された「スポーツ基本法」を受け、文部 科学省では、平成24年3月に「スポーツ基本計画」を公表しまし た。 この中で、「今後10年以内に子どもの体力が昭和60年頃の水 準を上回ることができるよう、今後5年間、体力の向上傾向が維 持され、確実なものとなることを目標とする。」としています。 具体的な施策展開は、「幼児期からの子どもの体力向上方策の 推進」を図るために、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査等 に基づいたすべての子どもの体力向上に向けた取組において検 証改善サイクルの確立を促進する。」としています。 新体力テストの 活用が求められ ています。 学習指導要領解説 総則編では、「これからの社会を生きる 児童に、健やかな心身の育成を図ることは極めて重要である。 体力は、人間の活動の源であり、健康の維持のほか意欲や気力 といった精神面の充実に大きくかかわっており、生きる力を支 える重要な要素である。」と示しており、各学校において、 ・地域や学校の実態及び新体力テストなどを用いた児童の体力 や健康状態等の的確な把握 ・学校の全体計画の作成 ・地域の関係機関・団体と協力した計画的、継続的な指導 を行うことが重要です。 新体力テストを活用することは、子どもたち の体力・運動能力の実態を把握し、体育の授業 等において課題を解決するために有効です。 「平成 26 年度 釧路管内体力向上指導資料 Vol.1より抜粋」 握力 実施前のウォーミングアップ(例) ① ② グッパー運動(10回程度) ・相手と向かい合い、お互いの右手、左手 を握り合い引っ張り合う。 ・手を「軽く握る」 、「開く」を繰り返す。 グッ パー ひっぱり運動(10秒程度) お腹に 力を入れ てやって みよう。 Point 手はクロス 実施方法 ① 握力計の指針が外側になるように持ち、 図のように握る。この場合、人差し指の第2関節 が、 ほぼ直角になるように握りの幅を調節する。 ② 直立の姿勢で両足を左右に自然に開き腕を自然に下げ、 握力計を身体や衣服に触れないよ うにして力いっぱい握りしめる。この際、 握力計を振り回さないようにする。 実施のポイント 正しい姿勢 ○ 正しい姿勢で、一瞬で自分の全力を出そう。 ○「もうこれ以上握れない」と思ったところか ら、もう1回頑張ってみよう! 悪い姿勢 握る時は、お腹に 力を入れよう! 両手を 使おうと する。 このような 形になるよう に握ろう! 体を曲 げて、手 を下に下 げる。 Point 握り方 握るグリップ を指の真ん中の 長さにしよう。 長座体前屈 実施前のウォーミングアップ(例) 【伸ばす】 【温める】 【伸ばす】 ② ハーキーステップ ① 四股ふみと肩入れ 写真 トン モモ 5秒間、そ の場で足を 小刻みに動 かし、筋肉を 温めよう。 Point 実施方法 ① ② ③ モモ ② ハーキーステップ トン ヒザ トン 太ももの 裏の筋肉を しっかり伸 ばそう。 【温める】 ③ トン、トン、トン(リズミカルに3回) トン ヒザ トン 足首 トン つま先 すぐに 測定 長座体前屈 1・2回目 は、 「モモ」 「ヒ ザ」 「足首」の 順でタッチ 3回目は、 「モモ」 「ヒザ」 「つま先」の 順でタッチ ※測定に段ボールで作った箱を使用する場合 初期姿勢として、箱の間に入れ、長座姿勢をとる。壁に背・尻をぴったりと付ける。肩幅の広 さで両手のひらを下にして、手のひらの中央付近が、厚紙の手前端にかかるように置き、胸を張 って、両肘を伸ばしたまま両手で背筋を伸ばす。 初期姿勢をとったときの箱の手前右または左の角に零点を合わせる。 被測定者は、両手を厚紙から離さずにゆっくりと前屈して、箱全体を真っ直ぐ前方にできるだ け遠くまで滑らせる。 実施のポイント ○ 体の力を抜き、息をはきながらやろう。 「息をゆっくり吐いて~」 「ふぅ~~~(全部吐き出す)」 悪い姿勢 体の力を抜き、息を「ふぅ~」と吐きながら、 ゆっくりと、ギリギリまで伸びよう! Point 頭をさげる ふぅ~~~ ~~~~ 頭を上 げない。 つま先を 上げない。 つま先を 伸ばす 上体起こし 実施前のウォーミングアップ(例) ① ゆりかご(10回程度) 背中をしっかりと丸め、前後に揺れる。 ゆりかご、おしりウォーク ともに、お腹に力を入れて行 うことがポイントです。 上体起こしでは、お腹の筋 力をかなり使うので、ウォー ミングアップでは、筋肉を温 める程度にしましょう。 体をマッ トになれさ せよう。 ② おしりウォ-ク (3~5Mぐらい) Point 実施方法 ① マット上で仰向けになり、両手を軽く握り、両腕を胸の前で組む。両膝の角度は9 0度。 ② 補助者は、被測定者の足の上に座り両膝をおさえ、固定する。 ③ 「始め」の合図で、仰臥姿勢から、両肘と両大腿部が付くまで上体を起こす。その後、素早く 初めの姿勢(肩甲骨の一部がつく程度)に戻り、30秒間できるだけ数多く繰り返す。 実施のポイント ○ おさえる人は、大事なサポーター。 ○ 目標回数を聞いて、大きな声で励ま しながら数えよう。 Point おさえる人はしっかりと座り 足をガッチリ押さえよう! 背中を丸めよう! ・相手の足の甲におしりをのせる。 ・足を絡ませ、手で膝をしっかり固定する。 ここまでさげる ここまであげる おへそを見ながら! しっかり押さえないと、足が上が ってしまい、やりにくいぞ! 反復横とび 実施前のウォーミングアップ(例) ① サイドステップの往復 (5~10M・3~5往復) ペアになって 向かい合い、手を つないでサイド ステップを行っ てもよいです。 ポイントは、腰 を落として、すり 足をするように。 ② 横とびも、ペア で向かい合わせ になり、時間や回 数で競争させて みましょう。 ポイントは、高 くとび過ぎず、リ ズムよく。 両足をそろえた横とび (10回~20回) Point 実施方法 ○ 中央ラインをまたいで立ち、「始め」の合図で右側のラインを越すか、または、踏む までサイドステップし( 足の一部がラインを踏んでいればよい)、次に中央ラインにも どり、さらに左側のラインを越すかまたは触れるまでサイドステップする。 気を付けよう! 実施のポイント ○ 頭の高さを変えず、上半身を中央からぶ れさせないように、足だけ伸ばして、無駄な くステップ。 ○ かたく絞った濡れ雑巾を踏んで、グリップ 力アップ。 中腰の姿勢になり、頭はできるだけ 真ん中に残して、足だけ伸ばそう。 上体が伸びていると、足を伸ばせ ず、移動距離や時間が長くなるぞ。 Point ラインは踏 めばOK。 ラインを大き く越えると、移 動距離が長くな り、もったいな いぞ。 50m走 実施前のウォーミングアップ(例) ① ハーキーステップ ・ニワトリのように足を 素早く動かす ② もも上げ運動 ・指先を目線の高さまで上げる。 ・足の裏は、地面に向ける。 ・上げた足は、反対の膝まで上げる。 実施方法 ① ② スタートは、スタンディングスタートの要領で行う。 スタートの合図は、「位置について」、「用意」の後、音または声を発すると同時に旗を下 から上へ振り上げることによって行う。 実施のポイント ○ ○ スタートは、少しでも速く体を前へ! 最後の10mが大切!スピードが落ちないよう、コースを55mに 設定し、50m地点で計測。 ゴール直前 でスピードを 落とさない。 Point Point ス タ ー ト で、前かがみ になるとスピ ードが出やす いよ! 腕は伸 ばさずに ふろう! Point ゴールの 時は、胸をつ きだそう! 20mシャトルラン ② タッチ後、中央に向 かって走る。 中央で仲間とぶつ からないように走る。 壁タッチランニング ① 壁に タッチ する 2チームに分けて、 体育館の中央から壁に 向かって走り、壁にタ ッチする。 反対の壁に向かって 走る。 壁に5回タッチした ら、中央に集合する。 実施方法 ① ② 一方の線上に立ち、5秒間のカウントダウンの後の電子音によりスタートする。 一定の間隔で1音ずつ電子音が鳴る。電子音が次に鳴るまでに2 0m先の線に達し、足が線 を越えるか、触れたら、その場で向きを変える。この動作を繰り返す。電子音の前に線に達し てしまった場合は、向きを変え、電子音を待ち、電子音が鳴った後に走り始める。 ③ 設定された速度を維持できなくなり走るのをやめたとき、または、2回続けてどちらかの足 で線に触れることができなくなったときに、テストを終了する。なお、電子音からの遅れが1 回の場合、次の電子音に間に合い、遅れを解消できれば、テストを継続することができる。 実施のポイント 走りも折り返しも無駄な力を使わず省エネラン 【スピードが、ゆっくりのとき】 まっすぐ折り返そう! Point Point 同じスピードで走ろう! 走 る 速 さ 【スピードが、速くなってからは】 Point 走 る 速 さ 折り返した後にスピードアップ! その後は余裕をもって走ろう! 回るように折り返そう! (ふくらみすぎはダメ! ) Point 立ち幅とび 実施前のウォーミングアップ(例) ① 両腕の振りと両膝の屈伸運動 ・1つずつ→1つ越し→自分の目標の所に跳ぶ ・テープやケンステップなどでも実施可能 ② ケンパ、ラダー ・ケン、パ、ケン、パ、ケン、ケン、パのリズム ・テープやケンステップなどでも実施可能 Point 実施方法 ① 両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端 つま先を定規 にそろうように立つ。 ② などに当ててか らジャンプ 両足で同時に踏み切って前方へとぶ。 実施のポイント ○ 腕の振りが大切! 教員が、「イチ」 、「ニの」 、「サン」とリズムのよい声かけを。 ○ 濡れ雑巾を踏んで、グリップ力を高めてからトライ。 サンで両腕の反動を生 かし斜め上へジャンプ イチで両 腕を前に振 り上げて Point 空中姿勢は 「くの字」 ニのでし ゃがんで両 腕を後ろへ 着地は膝を 曲げて両足を そろえて ソフトボール・ハンドボール投げ 実施前のウォーミングアップ(例) ① マエケン体操 ② 上手に投げられない子どもへの 指導のポイント 上半身のひねり ③ 目線を上げ て、遠くを見る。 ② 前かがみで肩 の力を抜いてク ロール動作。 Point 肘を高く 上げる。 (ボール を後頭部 に付ける 意識で) 投げるときの体のひねり を意識し、持ったボールを後 ろに投げるつもりで。 ① 投げる方 向に対して 横向きに構 える。 実施方法 ① ② 投球は地面に描かれた円内から行う。 投球中または投球後、円を踏んだり、越したりし て円外に出てはならない。 ③ 投げ終わったときは、静止してから、円外に出る。 実施のポイント ○ 一歩の助走と腕の振 りを大きく速く! ○ 目標地点にコーンな どを置こう。 目線は上げて 遠くを見る! ひじを大き く引こう! スタートは線ギリギリから! ④ 踏み出した足のつま先を 投げる方へ向ける。 腕の振り が小さい と、力が出 ないぞ! 気を付けよう! 障害物があると思って 斜め上に投げると飛ぶぞ! 同じ側の手 と足が同時に 出ると、上手 に投げられな いぞ! Point 平成 27 年度指導資料作成者 【中学校】 市町村名 釧 路 市 釧 路 市 釧 路 町 厚 岸 町 浜 中 町 標 茶 町 弟子屈町 鶴 居 村 白 糠 町 学 校 名 釧路市立景雲中学校 釧路市立桜が丘中学校 釧路町立富原中学校 厚岸町立厚岸中学校 浜中町立霧多布中学校 標茶町立阿歴内中学校 弟子屈町立川湯中学校 鶴居村立幌呂中学校 白糠町立庶路中学校 高 本 八 池 齊 奥 池 松 吉 名 義 隆 貢 雅 彦 慎 吾 哲 夫 和 人 優 介 達 郎 孝 博 備 考 エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート エキスパート 【小学校】 市町村名 釧 路 市 厚 岸 町 浜 中 町 学 校 名 釧路市立昭和小学校 厚岸町立厚岸小学校 浜中町立霧多布小学校 氏 名 齋 藤 伸 二 齊 藤 則 康 上 田 真太郎 備 考 体育専科教員 体育専科教員 エキスパート 氏 坂 田 城 上 藤 山 田 永 田 この他、本資料編集の全般にわたり、北海道教育庁釧路教育局において以下の者が担当した。 教 育 支 援 課 長 教育支援課義務教育指導班主 査 教育支援課義務教育指導班指導主事 教育支援課義務教育指導班指導主事 教育支援課義務教育指導班指導主事 教育支援課義務教育指導班指導主事 教育支援課義務教育指導班指導主事 柴 田 冨 田 猪 子 木野下 長谷川 若 林 塩 谷 直 政 尚 順 幹 佳 亨 樹 文 大 子 浩 子 新体力テストの実施に向けて ~子どもがもてる力を最大限発揮できる新体力テストの実施~ 平成 27 年6月発行 ~ALL釧路で体力向上~