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( へいせい ) 25 年 ( ねん ) 4月 ( しがつ )
雲 峰 特別養護老人ホーム 眺峰園 平成25年4月 春号 〒694-0013 島根県大田市川合町吉永1025番地1 電話 0854-82-2830 ホームページ http://www.ssw.or.jp/korei_chouhou/ FAX 0854-82-2986 E-mail [email protected] つつじユニットのある日のできごと・・・すてきな笑顔に出会いたい (眺峰園ユニットケアの実践) 特別養護老人ホーム眺峰園 つつじユニット ユニットリーダー 加田美和 つつじユニットの中に居場所があって「その人らしさ」を表現してもらえたら・・・。 単に生活の中で役割を持つだけでなくお互いの間で、頼り、頼られるといった精神的な面での役割が生まれ ていけるような、そんな生活を送っていただけたらと思います。 「その人を知り、人それぞれの暮らしをサポートしていきたい。」その為には、入居者、ご家族と私たちが 一緒になって考えていくことが大切です。お互いに何でも話せるそんな関係をつくっていけたらと思っていま す。 つつじユニットでは、月1回地域の音楽ボランティアの方に来てもらって音楽を楽しんでいます。午前中に は、お菓子作りを楽しみます。お互いに役割を持ち、芋饅頭やアンパンを作りました。入居者が作りたい、食 べたいと話されたものを作ります。地域での生活ではお子さんやお孫さんの為に自慢の料理をふるまったり、 お菓子を作ったりすることがあったと思います。公民館行事などに参加をしていた方もいらっしゃったでしょ う。洗い物をする音やご飯の炊けるにおい、パンの焼けるにおいがリビング中に広がる、そんな普通の生活を してもらいたい!と思っています。また、音楽が持つ力は偉大で、音楽が流れればそこに人は集まります。笑 顔になります。人と人をつなげていく・・・そんな力も持っています。音楽だけでなく、一つひとつ楽しみを みつけてもらえるようなユニットにしていきたいと思っています。時には、入居者の得意料理をご家族と一緒 に作ることもいいでしょう。そこには普段の生活ときっと笑顔があると思います。一人が笑顔になるとまた一 人が笑顔になる、笑顔の絶えないつつじユニットにしていきたいと思っています。 一人ひとりの笑顔を見ると私たちも幸せを感じ癒されます。そんな笑顔を沢山見せていただけるように頑張っ ていきたいと思う今日頃ごろです。 ユニットリーダー研修に行ってきました。 特別養護老人ホーム眺峰園 ひまわりユニット ユニットリーダー 花澤 素良 今年1月、ユニットリーダー研修に行かせて頂きました。ユニットリーダー研修には講義研修 と実地研修があります。講義研修は3日間あり、ユニットケアの理念や環境、方法について講義 やグループワークなどを学びましたが、今回の実地研修はユニットケアを行っている施設に実習 に行き、具体的にどのように職員が動き、入居者が過ごしているのか学ぶものでした。今回は、 実地研修で感じたことや気付きを書かせて頂きます。 私は鳥取県西伯郡にある「ゆうらく」という特別養護老人ホームに行きました。ゆうらくは特養定員95人、ショートス テイは5床の9ユニットからなる施設です。その中の1ユニットで5日間実習をさせて頂きましたが、早番、遅番などその 施設の職員さんと同じ勤務時間で、入居者と一緒にその施設の食事を食べたり、一緒にリビングで過ごしたりする中で、 印象に残ったことを2つ取り上げたいと思います。 まずは、「介護員の歩く速さがとても気になった」ということです。実習中は、リビングや食堂の椅子に座って入居者 の様子や介護員の動きを観察する時間がたくさんありました。そうすると、介護員の歩く速さがとても速く感じたのです。 私の横を「さっ」と通り抜け、その後に風が「フー」っと吹いたように感じる…。私が座っていたので見上げるような格 好になり、介護員がとても大きく感じましたし、余計に速さが気になったのかもしれません。 その時、私は「これが普段ひまわりユニットの入居者の方が感じている私たち介護員なんだなぁ」と感じました。「こ れじゃ、声もかけにくいし、とても忙しそうに感じる…。しかも介護員の表情もよく見えるなぁ。無表情だと怖い感じが する」。介護員も、早歩きをしていたわけでもなく、怒っていたわけでもありませんが、入居者にはそういうふうに見え るのです。それは、きっとご家族も一緒だと思います。「次にこれをして、これを持ってきた時にあそこに行って…」な どと考えながら仕事をしていましたが、歩く速さや表情が入居者の方に与える影響になんて気付きませんでした。入居者 にとっては「家」であることを意識して、ゆっくり歩いたり、ちょっとした時間でも入居者の横に腰を落として声をかけ るということが、どんなに大切なことか学びました。 次は実習2日目の午前中、さぁ職員も休憩しようかという場面での出来事。介護員が私に「コーヒー嫌いじゃないです か?」と聞いて下さったのです。「大丈夫ですよ」と私は答えました…が… !!!「なんだこの質問は!」と、私はとても びっくりしました。というのも、私は「休憩=コーヒー」と当たり前に思っていました。でもこの介護員は「コーヒーが 嫌いな人もいるよね、だから聞いてから入れてあげよう」と思って、わざわざ聞いて下さったのです。私は衝撃を受けま した。「なんて優しい、思いやりのある介護員なんだ!実習生の私にまでこんなことを聞いてくれる。私は『砂糖とミル ク、いりますか?』と聞いたことはあるけど、こんな基本的なこと、今まで人に聞いたことなかった。ご家族にも勝手に コーヒーを出してしまっていた…。」と感動してしまいました。「コーヒー入れたので、どうぞ」と言われれば気づかな かったかもしれません。でもこの出来事があり、私は、何気ないことでも「当たり前」とか「普通」と思わず、必ず伺う ことが大切であることを学びました。そして、自分に壁を作らず、何もかも受け入れる柔軟さをもっと身につけないとい けない、と思いました。こんな質問が自然にできるということは、きっと普段からそういう気持ちや姿勢で入居者に接す ることができているのだと思います。素晴らしい介護員だと思いました。 という2つの体験ですが、ユニットリーダー研修と言いながらも、結局ユニットとは関係のないエピソードばかりを書 いてしまいました。実際は、24時間シートのこと、ユニット内の家具のことなど、ユニットに関する学びもたくさんあり ました。でも、今振り返ってみると、この実習で「ユニット」と同じくらいに「介護員」としての考え方や姿勢について も学んだように感じます。実習でも「ユニットケアは、よりよい援助をするためのひとつの手段にすぎない」と学びまし た。このことからも、よりよい援助をするためには「ユニットケア」を進めていくのと同時に、「1人の介護員としてど のように入居者や家族と向き合うか」ということを考えていくことも必要なのだと思いました。 眺峰園もユニットケア3年目を迎えました。ユニットケアを形にする年…。形になるだろうか?と不安もありますが、 前向きに、少しずつ前進していきたいと思います。 川合に生きる、川合と生きる(第2回) 「川合に生きる、川合と生きる」、第2回のゲストは、眺峰園も所在する吉永地区に暮らす「松田淳(まつだきよし)さ ん」です。 川合町の「新具蘇姫命神社(いわゆる吉永神社)」の総代には、「いやー、吉永神社にも子供みこしがほしいがなー。し かし購入する財源もないしなー。子供たちにみこしを担がせてやりたいが、どうにかならんかなー。」という悩みがありま した。そんな総代から相談を受け、「この想いになんとかこたえたい!」と立ち上がったのが、今回ご紹介する松田淳さん です。 【松田淳さん】 昭和12年に三瓶町多根で生まれた松田さん。自動車販売会社の社長として61歳で現役を引退後、2反の田んぼを借りて 寝る暇もないほど野菜作りに勤しみ、JAグリーンへ出荷していました。約10年前、中心人物として島根県社会福祉協議 会の事業「夢ファクトリー」に申請し、地元吉永地区に「あおぞら市場」をオープンさせます。並行して、法蔵寺山からの 電波が届かず満足なテレビ視聴環境になかった吉永上地区のため、共同受信施設を設置する活動にも取り組みます。NHK の調査に始まり、吉永神社の上にアンテナを設置するための事業を国に申請、アンテナから吉永上地区まで電線を引っ張り 快適な視聴環境を実現するとともに、受信設備の管理にも石見銀山テレビ開局まで携わりました。さらに福吉会の事務局長、 大田市老人組合連合会副会長、野菜作りに趣味のゴルフと、75歳の現在も超多忙な毎日を過ごしています。 【子どもみこし作り】 そんな超多忙な日々の中みこし作りに立ち上がった松田さん。平 手書きの設計図 成20年4月の新具蘇姫命神社例大祭でのデビューを目標に、農業の傍 ら、約1年前からみこし作りに取りかかりました。ものを作ることは昔 から好きで、特に竹細工でスプーンやフォークを作っていましたが、 もちろんみこしを自作した経験はありません。そこで北八幡宮にあっ た手作りみこしを手本とすることになりました。北八幡宮のみこしを 写真に撮って採寸し、それを元に自分で設計図を書きました。この設 計図からみこしの各パーツを手作りしましたが、ここまでの作業が非 常に大変だったと松田さんは話します。2月から3月までのみこし作り 追い込みの時期、寒い作業場で毎日夜10時や11時まで作業を続けま した。 工程 【子どもみこしデビュー】 平成20年4月8日、松田さんの想いが込められた子どもみこしを子どもたちが担ぐ新具蘇姫命神社例大祭の日がやってき ました。当日は天候にも恵まれ、子どもたちは笑顔で吉永地区をみこしと一緒にねり歩きました。松田さんによると「子ど もも喜ぶけど、じじやばばも喜びます。」とのことで、実際に川合地区以外に住む孫を例大祭に呼び寄せてみこしを担がせ ることを楽しみにしている川合地区の方もおられます。「みこし作りはとても大変だったと思いますが、いかがですか?」 と尋ねると、「あー、大変でしたが、やってよかったですわー!」と松田さんは笑顔で答えられました。 完成した「子どもみこし」 【今年の例大祭】 平成25年4月7日(日)、今年の新具蘇姫命神社例大祭に眺峰園からも出かけて きました。台風のような天気だったこの日、残念ながら子どもみこしは中止となり ましたが、新具蘇姫命神社には地元の方々が集まっていました。お手伝いのやさし いお母さん方が作るあたたかい蕎麦を食べながら、「人のためになにかをしたいと いう気持ちも大いにあるが、自分も楽しむためというのがいちばん。」という松田 さんの言葉を思い出しました。 松田さんご夫妻(淳さん・喜恵子さん) 松田さん宅のきれんげ 松田さん宅のホップ 松田さん宅のしゃくなげ 退職・転勤のごあいさつ 看護師 品川 美智子 (退職) 「定年退職の日を迎えて」 「感謝」 34年間の事業団勤務を終えた今、頭に浮かぶのはこの言葉です。 看護師として、特別養護老人ホームで入居者の方々の生活支援に携わらせていただき、多くのことを 学ばせていただきました。 特に最後の2年間は、眺峰園でのユニットケアに携わらせていただき、充実した日々を過ごしたよう に思います。各ユニットにお邪魔すると、入居者の方が中心となっての団子やパン作り、七輪で秋刀魚 を焼いたり焼肉をしたり、いろいろな場面で季節や家庭的な雰囲気が感じられるようになりました。こ のような園での取組みは、きっと入居者やそのご家族の幸せな思い出になると信じています。私自身も9 1歳の要介護の義母との生活を送っており、義母は小規模多機能型居宅介護を利用しています。その事業所での行事参加や花見などでの 笑顔の写真が届くと、「ああ、こんなこともしてもらっているんだ」と、とても幸せな気持ちになります。病気があるから、何らかのハ ンディキャップがあるからと言って、生活が制限されるのではなく、その人らしい生活を継続させるためにどうしたらよいのか、私たち にできることは何かについて、常に考えるようになりました。 今、島根県社会福祉事業団という組織の中で、多くのよき先輩やよき同僚に助けてもらいながら、高齢の方の看護・介護に関わり続け られたことを幸せに思います。 みなさま、本当にありがとうございました。 グループリーダー 平井 瑞枝 (退職) 桜の季節も終わりを告げ、山々に新緑がまぶしいほどに輝き、新しい季節の到来を感じさせます。眺峰園 も既に新年度のスタートを切り、職員の方も何かとお忙しい日々をお過ごしの事と思います。しかし、入居 者の方にとっては、区切りなく毎日が穏やかに流れていっていることを、遠く出雲の地から思いを巡らせて いる今日この頃でございます。 さて私こと、この度3月31日をもちまして眺峰園を最後に島根県社会福祉事業団を退職いたしました。在 職32年の内には身体障がいや知的障がいをお持ちの方への支援にも微力ながら携わらせていただきましたが、 ここ眺峰園では10年と一番長く勤めさせていただきました。毎日の通勤途上、様々に表情を変える湖陵や田儀の海に、時に癒され、時に 厳しく諫められ、また三瓶のその揺るぎない姿に勇気を頂いてきました。しかし、何より今の私を形作ってくださったのは、眺峰園で出 会った沢山の入居者の方やご家族の方、そして共に力を合わせてきた職員の方々、地域で眺峰園をサポートしてくださっている方々です。 皆さんから頂いた多くの教えと一緒に自分自身が大切に思っている言葉は、「受容」です。この福祉の世界では 基本的な言葉ではありますが、これを実行することはとても難しい事だと思います。20歳頃に出会った本の 「在るがままに受け入れよ」という言葉に非常にインパクトを受け、以来何かあるとこの言葉を思い出して、と ても気持ちが楽になったり、悩んだ時の道しるべになったり何度も助けられてきました。「受容」とは消極的な 言葉に思われますが、とても前向きな言葉でもあると思います。受け入れる事によって自分の向くべき方向性が 導き出されるように思います。 これからも入居者の方の生活が、誰にも遠慮することなく、より自分らしく、そして安心できるものとなる為 の追求は継続されていかれると思いますが、とても意義の深い、尊い仕事であると思います。この仕事に微力な がら携われたことに、そして皆さんとの暖かい出会いに心から感謝申し上げ、あわせまして未来の眺峰園の益々 の発展を陰ながらお祈りし、お礼の言葉とさせていただきます。 あやめユニット ユニットリーダー 江藤 広志(転勤) このたびの人事異動で、浜田市の偕生園に行くことになりました。眺峰園では平成20年から5年間勤務させてい ただきましたが、入居者の方、ご家族、職員等たくさんの人に出会い、楽しく過ごすことができたことを、本当に 感謝しています。 今後のみなさまのますますのご活躍をお祈りしながら、最後にひとこと、 「眺峰園サイコー!」 管理栄養士 竹下 美穂子 (転勤) このたび、眺峰園のお隣の清風園に転勤することになりました。眺峰園在任中はたくさ んの方に支えられ、たくさんのことを学ばせていただきました。眺峰園で約8年間お世話 になり、ありがとうございました。 MyFavorite テーマ「この春聴きたい1曲」 MyFavoriteとは?・・・眺峰園職員がテーマに沿って「大好きなものを紹介する」という、なんのひねりもないコーナー です。 ■ さくらユニット 介護員 西村 友里恵 ◎いきものがかり/「SAKURA」 私が春に聴きたい1曲は、いきものがかりの「SAKURA」です。ちょっぴり切なく、でも未 来へ進もうって思える青春ソングですが、この曲を聴くと青春をしていた大阪での学生時代を 思い出します。一度、いきものがかりのLIVEに行った時に、この曲を生演奏で聴きましたが、 鳥肌が立ちました!いきものがかりには名曲が多いのですが、この「SAKURA」はその中でも 特に名曲だ!と私は思います。 (動画です)http://www.youtube.com/watch?v=0aDN2vTfadE ■ 看護師 吉田 奈津美 ◎JYJ/「LONG WAY」 最近流行のK-POP。現在、日本でも多くの韓国アイドルが活躍しています。私も以前に2回 ほど、JYJと東方神起のコンサートに行ってきました。友人の誘いで行ったので曲や人物名も 知らないままにコンサートを鑑賞しましたが、歌・ダンスともにかっこよくて、とても魅力的 でした。JYJのコンサートに行った時に「LONGWAY」という曲がありました。この曲の中 では「♪歩いていく、前に」「♪歩くよ、前に」というフレーズが繰り返し歌われます。落ち 込んでいるときや何かに迷ったときに、自らの意思で前に前に進んで行こうと思えて、とても 勇気づけられる曲です。これから先、私自身もこの曲のように前に前に進んでいけるように、 日々がんばっていきます。!(^^)! アニョハセヨー☆ (動画です)http://www.youtube.com/watch?v=B5ZDkO-HBo0 ■ 生活相談員 多根 啓吾 ◎フィッシュマンズ/「MY LIFE」 僕はK-POPには疎いので、このJ-POPを聴きたいなと思いました。曲もかわいらしくて大 好きですが、この曲の歌詞に元気をもらったりもします。ただでさえ寂しさを感じる別れの季 節、がんばっても思いどおりにいかないことに悲しくなったり、過ぎていく時間のスピードに 困惑するとき、「今はいいよMyLife・・・風が吹けば未来が笑う」と聴くと、やることやって あとはそんな風が吹くのを待ってればいいかなって素直に感じます。あまりこのCDは売ってな いカモ!ですが、機会があれば聴いてみてください♪ (動画です)http://www.youtube.com/watch?v=72A9CoDvSvM 新任職員の紹介です。 右から 看護師 森 さつき「1日でも早く入居者の方に顔を覚えていた だけるようがんばります。」 管理栄養士 坂本 菊江「おいしい食事が届けられるようにがん ばります。」 介護支援専門リーダー 佐藤 節子「よろぴくお願いします!」 ひまわりユニット介護員 千原 綾祐「介護の仕事は経験があ りませんが、1日も早く入居者の方のお役に立てるよう精進します。未熟 者ですが、よろしくお願いします。」 かきつばたユニット介護員 三原 麻裕美「早くこの施設にも 入居者の方にも慣れ、眺峰園の一員となれるようがんばりますので、ど うぞよろしくお願いします。ふだんは『かきつばたユニット』を担当さ せていただいていますので、見かけたら気軽に声をかけてください。」