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第4回 福島潟河川改修事業環境保全対策検討会議
第 4 回 資料-2 第4回 福島潟河川改修事業環境保全対策検討会議 ―― 福島潟河川改修における環境保全対策について ―― 平成 19 年 3 月 9 日 新 潟 県 土 木 部 福島潟河川改修事業環境保全対策検討会議 第 4 回検討会議 資料-2 ∼ 目 次 ∼ 福島潟河川改修における環境保全対策について 1.整備目標 ·············································································· 1 2.潟水面拡大部の整備 ···································································· 3 (1)潟水面拡大部の平面形状について ····················································· 3 (2)緩衝帯の形状について ······························································· 4 (3)福島潟の水質について ······························································· 5 (4)潟水面拡大部の整備方針まとめ ······················································· 7 3.その他の施設の整備 ···································································· 9 (1)湖岸堤の築堤、嵩上げ ······························································· 9 (2)沈砂池の設置 ······································································· 9 (3)承水路の拡幅 ······································································· 10 4.環境に配慮した施工について ···························································· 11 (1)全体工程計画 ······································································· 11 (2)施工時期 ··········································································· 12 (3)施工方法 ··········································································· 13 5.モニタリング計画 ······································································ 14 (1)モニタリングの基本的な考え方 ······················································· 14 (2)評価対象の区分 ····································································· 14 (3)評価指標 ··········································································· 15 (4)調査方法 ··········································································· 17 (5)調査頻度 ··········································································· 17 (6)NPO等との連携 ··································································· 18 (7)評価のしくみ ······································································· 18 (8)モニタリングまとめ ································································· 19 1. 整備目標 第 1 回検討会議において、現況の潟環境を以下の5つに区分し、評価を行ったところ、 『な だらかな水際の浅い水場』が、最も重要度が高い場であると評価された。その環境が有する 機能を保全・拡大することとを基本として、整備目標を定める。 ヨシ原 なだらかな水際∼浅い水場 水路・水溜り 切立った水際 ∼深い水場 水田 図-1.1 表-1.1 項 目 水田(一部休耕田) なだらかな水際∼浅い水場 福島潟の環境区分 福島潟の環境区分の評価 水路・水溜り 切立った水際∼深い水場 ヨシ原 特徴的な植生 潟水面拡大箇所である東側には特定種植 抽水植物(ヨシ、マコモ、ガマなど)の 止水域には浮葉植物が見られる。 物が多く見られる。 他、沈水植物(エビモなど)や浮葉植物 (コウホネやヒシ)が生育する。 生物の利用形態 の概況 ○用排水路を含めた水田は、カエル類の 主な生息場所である。また、ユスリカ の幼虫のほか、ゲンゴロウの仲間など 水生昆虫もみられる。 ○メダカやドジョウなどが産卵場等に利 用するほか、オオタニシやアメリカザ リガニなど魚介類も生息する。 ○落穂や作物の破片のほか、これらの小 型生物は鳥類の採食対象となる。 ○休耕田のうち、浅い水場∼泥地状態の 場所では、干潟に多いチドリの仲間も 見られる。 ○上記の植生が作る空間は、水草自体が ○ヨシ原(浮島)内に散在する水路・水 ○主に植物遺体を多く含む砂泥が河床材 ○草地性のバッタ類や、地表を徘徊する ゴミムシの仲間が多く生息している。 料であり、ユスリカ類の幼虫やイトミ 溜りは、カエル類の産卵場所となる。 モノアラガイなど巻貝の生活場所であ ミズ類が優占する。また、砂泥底は二 ○鳥類のうち、オオヨシキリ、コヨシキ るほか、コイなどの産卵にも利用され ○ヨシ原内としては陽が射し易い開けた リ、オオジュリンなどが昆虫類を対象 枚貝(イシガイ)なども生息する。 空間なので、暗い群落内部とは異なる る。また、小型魚類の休息場所的な利 に採食場として利用する他、営巣地と 植物相が見られる。 (ミズアオイやクサ ○水中ではウグイやオイカワなどが、ユ 用もされると考えられる。 しても利用している。 スリカ等を摂食する場として利用する イなど) ○巻貝や小型魚類等を捕食する肉食の水 ことが多い。また、二枚貝はアカヒレ ○ヨシ原や堤防にはネズミ類やモグラ類 生昆虫類(タイコウチやヤゴなど)の ○承水路や潟の水路からヨシ原(浮島) が生息している。鳥類のうち、ネズミ タビラなど一部の魚類の産卵に利用さ 内につながる水路の場合、メダカ等小 生息する場でもある。 類を捕食するチュウヒなどが採食場と れる。 型魚類や止水性魚類の生息場所とな ○バン、カイツブリなどが繁殖に利用す して利用している。 る。増水時には、承水路・潟内流路か ○水面上は、主にカモの仲間など水鳥が る。 止水的な場所を中心に休息や採餌の場 ○タヌキ、イタチが採食場として利用し らの魚類の逃げ場等としても利用され ○ヒシクイがマコモを、コハクチョウが ている。 として利用する。 ると考えられる。 水草等を採食する。 各種生物の生息場や採食場となってい る。乾田だけでなく、湿地化した休耕田 など水分条件も多様である。なお、休耕 田化した場合の維持管理が必要となる。 ヒシクイの餌であるマコモを供給する場 水生生物の生息環境としては重要である 水生生物の生息環境としては重要である 生態系上位種の利用が多く見られること であるとともに、潟湖や湿地の特徴的な が、他の区域に比べると重要度はやや低 が、他の区域に比べると重要度はやや低 から、環境の重要度は高い。 植生である抽水、沈水、浮葉植物が多く い。 い。 生育することから、もっとも重要度が高 い場であると言える。 評 価 ヨシ原と若干のヤナギやハンノキが水辺 ヨシ等の高茎草本類 を形成している。 沈水植物は比較的少ない。 1 前述の評価等を踏まえて、整備目標を設定する。 整 備 目 標 ∼河川改修と環境保全の調和を目指して∼ 福島潟河川改修事業は、潟の貯留量を増大させるための湖岸堤の整備と潟水面の拡 大、洪水をスムーズに流下させるための承水路の拡幅、流入土砂を軽減するための沈砂 池の設置を行うものである。 福島潟はオオヒシクイの日本一の越冬地であり、オニバスの北限地であるなど、「動 植物の宝庫」として知られており、河川工事を行うに当たっては、これら動植物の生息 環境に配慮していく必要があり、河川工事と環境保全の調和を目指すものとする。 現存する良好な環境を保全する 現存する潟中央部の環境を保全するとともに、拡大部等に生育する希少な植物等を移 植により保全する。 変化に富んだ水域環境を創出し、多様な生物の生息環境を確保する。 なだらかな水際の浅い水場だけでなく、部分的に深みを設けたり、水際線に変化をつ けたりすることで、魚類などの水生動物の生息環境を確保する。承水路部においても河 道幅の余裕に応じて、水際線の変化をつける。 福島潟のシンボル的な生物の生息環境を拡大する。 現況で最も重要度の高い「なだらかな水際の浅い水場」を形成し、マコモをはじめ水生 植物の生育を促し、福島潟のシンボル的な生物であるヒシクイやコハクチョウの餌場と なる環境を創出する。また、「なだらかな水際の浅い水場」によって形成される水面、抽 水性のヨシ原、河岸の樹木等は様々な生物の生息環境となりうる。 2 2.潟水面拡大部の整備 (1)潟水面拡大部の平面形状について 潟湖内に細かい流路がたくさんあった状態は、昭和 20 年代及び昭和 40 年代の航空写真で確認でき る。細かい流路が形成されている地形は、潟西部の排水側に、流水が集まる形状で形成されている。 流入支川部はスムーズな排水を考慮し、直線状に分岐をできるだけ設けない形状とするが、水面部 から承水路への接続部分は、細かい流路を模した形状とする。 細かい流路 図-2.2 流路を設けた平面形状 多様かつ複雑な水際部 潟水面を拡大する部分は昭和 40 年時点で既に農地であった。 潟湖内が全体に 陸域化している 細かい流路 農地が整備された 承水路が開削された 昭和 20 年代撮影 昭和 40 年撮影 昭和 48 年撮影 図-2.1 福島潟の変遷(航空写真) 3 (2)緩衝帯の形状について 変化を付けた緩衝帯の平面形状 緩衝帯の幅は、事例からみたヒシクイへの影響距離 150m を基本とするが、維持管理、調査、環境 の多様性、景観等を考慮し、一定の幅としない。 また、人の利用や進入に関わる基本的な考え方は、福島潟の自然環境の保全・創出、維持管理等 を考慮し、以下の通りとする。 ○湖岸堤天端は管理用通路とし、一般車両は通行させないが、散策等の自由使用は可能とする。 堤防天端は天端幅 5m のうち、管理等を考慮して幅 4m を舗装する。 ○潟内掘削のため施工時に設置した工事用道路は維持管理、調査時の活用等を考慮し、その一部 を撤去せずに残す。 ※様々な観点からのルールづくりは、別途、検討する必要がある。 図-2.4 緩衝帯の平面形状 図-2.3(1) 潟西部鳥類観測ステーション 付近からの眺望 図-2.3(2) 雁晴舎からの眺望 4 (3)福島潟の水質について これまでの水質の経年変化の状況、水位変動(図-2.5)があることや 1 年を通じて風速 2m 以上の 風がある(図-2.7)ことなどから、停滞水域の防止に対して寄与できると思われる。現在、福島潟 豊 橋 の水質調査地点は、図-2.6 に示す位置であるが、施工後には、拡大部に水質調査地点を増設し、モ 福島潟大橋 ニタリングしていくこととする。 万十郎川合流点 オニバス自生地 野鳥観測ステーション 図-2.6 水質調査位置図 図-2.5 福島潟の日水位の変動状況 5 (4)潟水面拡大部の整備方針まとめ 表-2.2 潟水面拡大部の整備内容 エリア区分 設定の考え方 なだらかな水 ○止水環境を形成するため、承水路及び流入支川の堤外水路とは分離する。 際の浅い水場 ○水質を考慮して水の循環を確保するために、承水路や堤外水路との接続部は複数設ける。 ゾーン ○水際部は平面的に変化に富んだ形状とし、河岸は現況のマコモ生育箇所を参考に1:3∼1:30程度の緩やかな勾配とする。 ○掘削は段階的に行うが、初期段階においては、マコモ生育範囲の水位との比高や河岸勾配などの条件の妥当性を確認しやすいよ うに、できるだけ、単純な形状とする。その後、段階的に順次、現況の潟中央部を模した複雑な形状を創出していく。 ○地盤高 水面部 :TP-1.5m∼-1.0m、魚類の生息に配慮して、部分的にTP-2.0m以下の深みを設ける マコモ群落:TP-1.0m∼-0.6m(マコモ生育の一般的知見と福島潟での生息状況から設定) 緩衝帯ゾーン ○幅 :150m(オオヒシクイの干渉距離を考慮して設定) ○地盤高 :TP-0.40m(治水上必要な掘削高さより設定) 上記を基本とするが、維持管理、調査、環境の多様性、景観等を考慮し、幅、地盤高とも一律としない。 ○緩衝帯ゾーンの一部は、維持浚渫土の仮置き場として活用する。 保全ゾーン ○現況の特定種植物の生育状況を参考に、起伏のある地形を形成し、特定種植物を中心に多様な植生が生育できる環境を目指す。 ○地盤高 :TP+0.5m程度(現況地盤高を活かす) 流入支川 ○敷高:TP-2.0m程度 潟水面拡大部への土砂流入を軽減するために、上述した水面部の底高(TP-1.5m)よりも低く設定するとともに、承水路 へのスムーズな排水を目的として水路を拡幅する。なお、魚類の行き来が可能となるように水面の連続性を確保する。 なだらかな水際の浅い水場ゾーン 図-2.8 緩衝帯ゾーン 潟水面拡大部の高さ 7 3.その他の施設の整備 (1)湖岸堤の築堤、嵩上げ (2)沈砂池の設置 表-3.1 湖岸堤の築堤、嵩上げ 項目 整備方針及び 内容 項目 築堤土は、当該地の掘削土を用い、築堤表面に現地発生の表土を用いる。 期待される効果 留意事項 表-3.1 湖岸堤の築堤、嵩上げ → 元々の自然植生の回復を図る 内容 整備方針及び 池内は、土砂の捕捉をうながすためのヨシ原が形成されやすい水深・形状 期待される効果 とする。 →景観の向上 →水路や沈砂地に対する緩衝帯機能 工事に伴い発生した残土を堤防に腹付けし、緩傾斜化することも検討する。 →鳥類の採餌場、生息場 留意事項 土砂堆積への維持管理を要する。 S=1:4,000 豊橋 福島潟大橋 荒川川 折居川 9 (3)承水路の拡幅 項目 内容 整備方針及び ①高水敷幅の余裕を活かして、ワンドや中ノ島を設置する。 期待される効果 ②水際部は、平面線形や水深に変化を持たせる。 ③植生や自然素材を用いた河岸構造とする。 →抽水植物等の生育 →魚類の生息環境の向上、仔稚魚の成育場、魚類の洪水時 の避難場所 →水生昆虫類等の生息場、 →景観の向上 留意事項 ・ワンド内には、魚類の鳥類からの避難場所として、植生等 によるカバーを形成する。ただし、植樹は行わず、自然回 復に期待する。 ・豊橋上流右岸側のエリアは、部分的に特定種植物がまとま って生育しているため、それらを保全するようにワンドの 10 形状を設定する。 10 4.環境に配慮した施工について (1)全体工程計画 表-4.1 工 項目 H15 H16 H17 H18 H19 H20 程 H21 (年 H22 度) H23 (築堤土確保のための先行掘削) 1)潟水面の拡大、掘削 2)湖岸堤の築堤、嵩上げ 全体の概略工程 承水路部 H26 H27 H28 H29 (完成)+2.70m (暫定)+2.00m (完成)+2.70m (暫定)+2.00m 有 堤 部 3)承水路の拡幅 H25 (掘削) (暫定)+2.00m 無 堤 部 H24 (完成)+2.70m (掘削) (掘削) 4)沈砂地の設置 1)施工手順の基本的な考え方 ①特定種植物の移植や抽水植物の再生を伴うため、事前に移植・再生の試験施工を行い、必要な知見を得 る。 ②「なだらかな水際の浅い水場ゾーン」はブロック区分を行い、築堤等の施工と整合を図りながら掘削する。 ③掘削前に必要に応じて特定種植物を保全ゾーンへ移植することとし、確認状況によっては、調査、移植 作業等に配慮し、施工順序を調整する。現況の潟中央部へ影響を与えないように各ブロック内を掘削し、 河岸の地形を整備した後に承水路や流入河川の接続水路と連続させて、通水する。 2)各ブロックの施工手順 松岡川 弁助川 新江川 吹切川 ①流入水路沿いならびに各ブロック周囲に工事用道路を作る。 吉浦幹線 万代川 ②その道路を使って流入水路を掘削する。 ③特定種植物を保全ゾーンへ移植する。 ④なだらかな水際の浅い水場ゾーンの築堤に近いところを掘削し、掘削土は築堤に使用する。 ⑤水面拡大部の掘削を行う。掘削土は緩衝帯ゾーンや水面拡大部の一部用地を利用して仮置きする。仮 置き土は2期盛土に使用する。 ⑥各ブロックの掘削が完了した時点で現況水路と接続する。 マコモの移植は最初に施工する区域でのみ試験的に行い、以後はその知見を活かして、地形を整備す 図-4.1 潟水面拡大部平面図 るだけで自然再生させる。 11 (2)施工時期 表-4.3 施工時期は、鳥類の渡来時期、繁殖時期、魚類の産卵時期等に配慮して設定する。また、特定種植 物の移植再生は、当該植生の生育上、最適な時期を選んで行うこととする。 表-4.2 区分 農業 1月 2月 3月 4月 区分 ①承水路 沈砂池 施工に関わる各種時期 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 非かんがい期 非かんがい期 かんがい期 河川管理 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 騒音等に極力配慮する 騒音等に極力配慮する ②湖岸堤 (潟北東部) 騒音等に極力配慮する 騒音等に極力配慮する ③潟水面 の拡大 騒音等に極力配慮するとともに餌 場利用箇所は掘削時期を考慮する 騒音等に極力配慮するとともに餌 場利用箇所は掘削時期を考慮する ヒシクイ(越冬) ヒシクイ(越冬) コハクチョウ(越冬) コハクチョウ(越冬) 夏鳥、留鳥等の繁殖期 魚類 2月 ④水域に接 する箇所 出水期 鳥類 1月 各整備の施工適時期 ヒシクイの越冬時期においては、以下の方法で騒音等に配慮する。 ①低騒音タイプの重機を使用する。 ②ヒシクイ類が採餌行動を取る早朝時間帯は工事を行わない。 メダカの産卵時期 ウケクチウグイの産卵時期 ○施工時期設定の考え方 ・干拓地はヒシクイや、コハクチョウが集団分布していることから、越冬時期にあたる10月∼3 月に隣接する承水路等の施工を行う際には、騒音等に極力配慮して整備を行う。 ・築堤は1年を通じて施工が可能であるが、ヒシクイ等の越冬時期にあたる10月∼3月は騒音等に 極力配慮する。 ・潟水面の拡大は、1年を通じて行うこととするが、鳥類等の利用に配慮してすることを基本と する。他の箇所と同様に騒音を軽減するとともに、一部、ヒシクイの餌場として利用されてい る箇所付近はできる限り越冬時期を避ける。 ・現況の水域に接する箇所の掘削等は、魚類の産卵時期後に行う。 12 (3)施工方法 1)低騒音、低振動型建設機械の使用 2)工事期間中の工事区域の濁水処理 福島潟の築堤工、承水路、堤内地の掘削工事には、下記に示す重機を使用するが、周辺への環 境、特に鳥類への影響をできるだけ低減するために、低騒音、低振動の建設重機を使用する。 工事、特に潟内・承水路の水中掘削箇所は、工事による濁水が周辺環境に影響を与える懸念が ある。 よって、工事区域の濁水処理は、下記の考え方に基づいて計画する。 機種 使用箇所 姿 図 濁水処理の考え方 ①濁水を増やさない。 濁水は、水と土が接することにより発生する。 よって、湧水や降雨時の水は、広がって滞留させることなく、できるだけ早く流下させるように ブルドーザー 築堤工 堤内地、高水敷掘削整地工 土側溝等で誘導する。 また、裸地は濁水が増える要素があるので、裸地は転圧して土が流れにくくなるようにする。ま た、雨の降る時期には、裸地化はできるだけしないようにする。 潟内の掘削等で、水面より高い土地が広い場合には、潟の水域に掘削箇所の濁水が直接流れ込ま ないように現地盤をある程度の幅を残して仕切り堤防とし、ブロック分割して施工するように計画 する。 築堤工 バックホウ 承水路掘削工 堤内地掘削工 ②発生した濁水を処理する。 発生した濁水は、そのままにしておけば量が増え、最後には潟に流出するので、その対策として は、沈砂池を設け、濁水処理対策を行う。 濁水処理装置を使うことも考えられるが、今回の掘削工事は、汚水の発生はない(PH 処理は必 要ない)と考えられるので、濁水処理のみと考え、低コストで処理が可能なものとする。 沈砂池は素掘りとし、処理水は、自然流下を基準とするか、排水が難しい場合には仮設ポンプを 設置する。 クラムシェル 承水路 堤内地掘削工 13 5. モニタリング計画 (1)モニタリングの基本的な考え方 (2)評価対象の区分 福島潟の自然環境の保全と整備に向けて、地形や水面等の物理環境の変化とそれが及ぼす生物、 福島潟河川改修事業環境保全対策のモニタリングは、潟水面拡大部などの整備地区を対象とし 生態系への影響など知見が十分でない事項が多い。このため、順応的・段階的にモニタリングを行 て行うとともに、未整備箇所を含めた福島潟全体を対象として行う。 いながら、仮説と検証の繰り返しにより知見の蓄積と整備へのフィードバックを行う必要がある。 表-5.1 ・個々の整備内容について、整備効果の状況を評価する。 モニタリングの区分と考え方 福島潟全体 ・河川の物理的環境、生物相を指標として、整備前と整備後の状況を比較し、整備 整備地区 モニタリング 保全状態の評価 整備の適正評価 の目的 多様で特徴的な自然環境とそれを利用す 想定される整備後の効果を把握し、インパクト・レスポン ・関係機関・団体、地域住民等と河川管理者との協働により様々な視点で評価する。 る生物の生息・生育状況について、維持 スに関する技術的知見の蓄積と、整備の適正を評価する。 ・評価にあたっては、必要に応じて、学識者や関係機関・団体の助言を得る場を設 されているか、あるいは機能が低下して 整備後の長期的な評価 いないか、を長期的に評価する。 整備目的に応じた状態が維持されているか、あるいは機能 による変化(効果)を調査する。 ける。 が低下していないか、を長期的に評価する。 評価方法 評価指標を明確にした上で、次の観点 評価指標を明確にした上で、次の観点から評価する から評価する ①指標種の出現状況、生息・生育状況 の時間変化 例)マコモ群落の面積、魚類の種数、 体長組成、鳥類の集団分布や繁 殖状況 環境保全対策の検討 事前調査 整備中調査 生物環境の評価 河川管理者 評価を行う。 査 図-5.1 モニタリングの流れ 例)法勾配や水位との比高に応じた抽水植物の生 育状況 ・定期的に行う環境調査結果を活用し ・定期的に行う環境調査結果を活用するとともに、 要因の除去 Ok モニタリングの継続 整備指標に着目した比較分析 調 out ○物理環境調査 ○生物生息調査 ②河岸勾配、掘削の深さ、水深、水位との比高など 既往生物調査結果を参考に、生物的評 価指標を設定し、モニタリングの対象 を明確化する。 ■生物的評価指標 ・現在の良好な潟環境を指標する種 ・生態系に着目する観点から、上位 性、典型性、特殊性に着目した種 ・マイナス要因の指標として外来種 に着目 評 価 整備後調査 例)マコモ群落の面積、魚類の種数、体長組成、鳥 類の集団分布や繁殖状況 評価指標 施工(掘削等) 物理環境の評価 ①指標種の出現状況、生息・生育状況の時間変化 施工前、施工後の追跡調査を通じて効果分析を行 う。 主 体 生物的評価指標に加えて、生物の生息・生育条件に 関連する物理的評価指標を設定する。この際、自然 再生整備の内容を十分踏まえる。 ■生物的評価指標 ・整備目的に応じた環境への依存度が強く、環境変 化の影響を受けやすい種 ・確認しやすい種で、比較的よく知られた種 ・生態系を把握する観点から、上位性、典型性、特 殊性に着目した種 ・マイナス要因の指標として外来種に着目 ■物理的評価指標 ・地形、土壌・水分条件、水位との比高、水環境特 性(水質、水深)など 関係機関・団 体と河川管 理者との協 働 ・関係機関・団体による活動からの情報により、状態を把握する。 (変調が認められた場合は、必要に応じて詳細な調査を行う) 14 (3)評価指標 2)生物的評価指標 整備後の状態が目標とした姿に近づいているか、期待する機能を有しているかを、調査を通じて 評価するために、評価指標を設定する。 1)物理的評価指標 整備によって期待する機能と強く関連する物理的な条件を抽出する。 表-5.2 物理的評価指標 整備メニュー 物理的評価指標 潟水面拡大部 河岸勾配、水位との比高 水場ゾーン 水質 潟水面拡大部 土壌水分条件 平成 15∼16 年度の調査で確認された種を対象に生物的評価指標を選定する。 【指標種選定の基本方針】 ・当該環境への依存度が強く、環境変化の影響を受けやすい種を選定 ・調査が容易であること ・同じような生態的地位を占める種が多い場合は、その中から代表的なものを選定 上位、典型、特殊性の考え方は「環境アセスメント技術ガイド 生態系(財団法人自然環境セ ンター) 」を参考に以下のとおりとした。 上位性 典型性 保全ゾーン 沈砂池 沈砂池内の土砂堆積厚、水深 承水路拡幅部 ワンド内の流速、水深、水質 (ワンド) 特殊性 生態系の栄養段階の上位に位置する種で、生態系の攪乱や環境変化などの影響を受けやすい種 ・魚食性の哺乳類、鳥類 ・両生類、爬虫類 ・肉食性昆虫類 対象地域で生物間の相互作用や生態系の機能に重要な役割を担うような種 植物では現存量や占有面積の大きい種、動物では個体数が多い種、生物群集の多様性を特徴づ ける種、対象範囲内に広くかつ多く分布し、当該環境を代表する種 生態系が有する重要な機能(水質浄化機能、動物の生息場所の形成、動物の移動経路の提供、 物質生産機能)を指標する種 ・濾過食者などの高い水質浄化機能を有するもの ・ヨシ帯などの動物の生息場所を形成する環境への依存度が高いもの ・回遊性種など河川が有する連続性に依存度が高いもの ・汽水域に特有な生態系における低次消費者であり、他の生物の餌として重要なもの 対象地域において、占有面積が比較的小規模で周囲にはみられない環境に生息する種 特殊な環境要素や特異な場の存在に生息が強く規定される種 外来種については、良好な環境の維持において、競合する外来種を選定する。基本的には該当地 区で現況において確認されている種の中から選定した。 15 【生物的評価指標】 ③沈砂池 ①潟水面拡大部・緩やかな水際の浅い水場ゾーン 表-5.3(1) 区分 典 型 性 ヨシ、マコモ等の抽水植物 コウホネ、ヒシ類、マツモ等の浮葉植物、浮遊植物 魚類 ドジョウ、ギンブナ(静水域や緩い流れを好む) 小型魚、稚魚など(止水環境に依存する) オオクチバス(在来魚への影響が大きい) 昆虫類 特 殊 性 評価指標種 植物 鳥類 典 型 性 ヒシクイ(マコモを餌とする) ハクチョウ類(水草などを餌とする) オオヨシキリ(ヨシ原で繁殖する種) カモ類(越冬地として止水環境を利用する種) ツルアブラガヤ、イチョウウキゴケ、ヒメビシ、ミズアオイ(水域∼湿地) ミクリ(流入支川、水路) 魚類 メダカ、ウケクチウグイ 底生動物 モノアラガイ 鳥類 マガン、ハクガン、ヨシガモ、 昆虫類 コオイムシ、エゾコガムシ、オオルリハムシ 評価指標種 植物 ヨシ、マコモ等の抽水植物 魚類 ドジョウ、ギンブナ(静水域や緩い流れを好む) 小型魚、稚魚など(止水環境に依存する) オオクチバス(在来魚への影響が大きい) 鳥類 ヒシクイ(マコモを餌とする) ハクチョウ類(水草などを餌とする) オオヨシキリ(ヨシ原で繁殖する種) 昆虫類 トンボ目、ゲンゴロウ科、マツモムシ科(水面、水中で生活する種) オサムシ科(水際の湿地等に依存する種) ハムシ科、ツトガ科(水際の植生等に依存する種) トンボ目、ゲンゴロウ科、マツモムシ科(水面、水中で生活する種) オサムシ科(水際の湿地等に依存する種) ハムシ科、ツトガ科(水際の植生等に依存する種) 植物 鳥類 生物的評価指標(沈砂池) 区分 赤字は負の指標を示す ④堤防法面 表-5.3(4) 生物的評価指標(堤防法面) 区分 典 型 性 両生類、哺乳 トノサマガエル 類、爬虫類 上 位 性 表-5.3(3) 生物的評価指標(潟水面拡大部 水場ゾーン) 植物 評価指標種 在来種植物 外来種植物 赤字は負の指標を示す チュウヒ、オジロワシ、オオタカ 両生類、哺乳 キツネ、イタチ、タヌキ 類、爬虫類 ⑤承水路の拡幅部・ワンド等 表-5.3(5) 赤字は負の指標を示す 生物的評価指標(承水路) 区分 ②潟水面拡大部・保全ゾーン 表-5.3(2) 区分 特 殊 性 植物 生物的評価指標(潟水面拡大部 保全ゾーン) 典 型 性 植物 ヨシ、マコモ等の抽水植物 コウホネ、ヒシ類、マツモ等の浮葉植物、浮遊植物 魚類 ドジョウ、ギンブナ(静水域や緩い流れを好む) 小型魚、稚魚など(止水環境に依存する) オオクチバス(在来魚への影響が大きい) 昆虫類 トンボ目、ゲンゴロウ科、マツモムシ科(水面、水中で生活する種) オサムシ科(水際の湿地等に依存する種) ハムシ科、ツトガ科(水際の植生等に依存する種) 植物 ツルアブラガヤ、イチョウウキゴケ、ヒメビシ、ミズアオイ(水域∼湿地) ミクリ(流入支川、水路) 魚類 メダカ、ウケクチウグイ 底生動物 モノアラガイ 両生類、 トノサマガエル 評価指標種 保全、移植した特定種植物 ミズワラビ、ナガバノウナギツカミ、ヌカボタデ、ノダイオウ、バイカモ、 オニバス、ヒツジグサ、マツモ、ミズタガラシ、ヒメビシ、ミツガシワ、ガガブ タ、 アサザ、アブノメ、ヒシモドキ、タカアザミ、クロモ、トチカガミ、コウガイモ、 オオミズヒキモ近縁種、ササバモ、ミズアオイ、ミクリ、ツルアブラガヤ、 イチョウウキゴケ ブタクサ、セイタカアワダチソウ(在来種への影響が大きい人為的影響の指標) 赤字は負の指標を示す 特 殊 性 評価指標種 赤字は負の指標を示す 16 (4)調査方法 表-5.4 大項目 物理環境調査 調査方法 小項目 調査方法・留意事項等 河岸勾配 任意に設定した植生断面位置において簡易測量を行う。水位との比高は既存観測所 水位との比高 のデータを活用して求める。 水質 整備箇所に調査地点を設定し、潟湖内の他地区と調査方法、時期等を合わせて調査 する。 生物調査 流速、水深 平常時に 1 回行う。 魚類 河川水辺の国勢調査と同様の方法で行うことを基本とするが、以下の点に留意して 底生動物 行う。 鳥類 ・鳥類については、繁殖等の利用形態を把握する。また、集団分布状況、採餌等の 昆虫類 利用状況、個体群の変化にも留意する。 両生類 ・魚類は体長組成の調査を通じて、再生産の有無を把握する。 なお、植生、昆虫類については、 哺乳類 ・植生は、物理環境調査との関係に着目して調査を行う。 標本を保存するものとする。 爬虫類 (河岸勾配、水位との比高等) (5)調査頻度 ○福島潟全体の調査は、5 年毎に行う。平成 15 年度及び 16 年度の調査結果を施工前の状態として位置づける。 ○潟水面拡大部などの整備箇所は、整備後 2∼3 年程度は毎年調査を行い、安定傾向にあると評価されれば、順次調査頻度を小さくして いく。 ○NPO 等の協力が得られ、日常的な観察により、異常等が確認された場合には、必要に応じて詳細な調査を実施する。 表-5.5 調査対象 福島潟全体 整 施工前 H15 H16 ● H17 福島潟環境保全対策の施工とモニタリングのサイクルのイメージ H18 施 H19 ● 中 H21 ∼ H22 施 H23 ● 潟水面拡大部 工 H24 後 H25 H26 H28 築堤・嵩上 施工(完成+2.70) 施工 ● 沈砂池 ● H30 H31 H32 ● ● 施工(暫定+2.00) ● 所 H29 ● ● 承水路 H27 施工 備 箇 工 H20 以後は適宜 調査を行う 以後は適宜 ● 調査を行う 以後は適宜 調査を行う 施工 ● ※環境省調査や民間による調査等も活用する ● 以後は適宜 調査を行う ●、●は調査を示す 17 (7)評価のしくみ (6)NPO等との連携 福島潟では、NPO等が長年にわたり、調査・維持管理活動を行っている。モニタリングにあ モニタリング結果の評価にあたっては、河川管理者による調査結果を中心に、NPO等による調 たっては、NPO等との連携を図り、調査情報の共有化、調査結果の評価への参画も検討する必 査、環境省などの公表資料、市の観測結果、学術研究調査資料などを合わせて、総合的に評価する。 要がある。 さらに、必要に応じて、調査・評価方法の見直し、整備内容の見直しなどを必要に応じて行う。 連携のイメージは、下の図に示す通りである。 総合的な評価 日常的に福島潟に接する市民、NPO等の目で、経過を観察し、異常・変調を早期に発見する とともに、データを蓄積し、評価の基礎資料とする。 ・環境保全対策の効果の評価 一方、河川管理者は、NPO等の継続的な活動の支援の一環として、情報交換、連携の場を設 ・調査・評価方法の検討、見直し けるように努める。 ・整備内容の見直し ・調査、活動情報の提供 ・調査、評価への参画 河川管理者 (新潟県) NPO等 継続的な取組みを支援 ・活動の場の提供 ・発表機会の提供、支援(シンポ ジウム、見学会などの開催) ・情報の公開 【市町】 【NPO等】 【河川管理者】 【環境省】 【大学等】 水質調査 鳥類調査 生物調査 ガンカモ類調査 学術研究 水質調査、等 物理環境調査 自然環境保全基礎調査 参考:環境省の調査結果の活用 新たな市民関心層の 活動機会の確保 活用できる環境省の公表資料(福島潟を調査地点としているもの)は以下のものがあり、これ らは、NPO等も調査に携わっている。 ●全国ガン・カモ類飛来情報 ●ガンカモ科鳥類の生息調査 自治体(新潟市) ・必要に応じて、一般市民の参加 の窓口となる ・ビュー福島潟の管理、活動拠点 の提供 地域の一般市民 (個人、町会、学校) 図-5.2 NPO等との連携のイメージ 表-5.6 環境省 ガンカモ科鳥類の生息調査(福島潟)確認個体数 調査年 種名 オオハクチョウ ハクチョウ類 コハクチョウ アメリカハクチョウ ハクチョウ類種不明 シジュウカラガン マガン ガン類 ヒシクイ ハクガン サカツラガン マガモ カルガモ コガモ オカヨシガモ ヒドリガモ オナガガモ カモ類 ハシビロガモ ホシハジロ キンクロハジロ カモ類種不明 トモエガモ ミコアイサ 全21種 確認種数 1999 1,362 1990 5 920 1991 1,570 1992 6 485 1993 1,394 1994 4 1,313 1995 9 1,210 1996 880 1997 1,420 16 1,889 56 1,579 14 1,300 1,243 300 85 2,540 140 1,720 70 2,280 2 330 75 2,800 35 172 140 600 732 1,210 2,520 2,200 590 2 700 1 1,215 7 555 1,500 72 4,500 4,639 133 1,561 126 39 2 2 3 17 4 12 159 6 6 2000 42 2,807 2001 49 97 1 2 74 3,892 5 26 3,037 1 169 2,442 7 1,186 215 3,608 5,330 290 3,827 1,741 8 2,987 1 4 10 83 8 2 2 6 1,521 2 3 1,575 1 15 1 800 1999 1,486 3,363 30 1 1998 7 2 7 7 1 10 7 6 32 9 1 48 339 39 5 5 5 13 15 12 調査月:1月 18 (8)モニタリングまとめ 表-5.7 区分 整備内容 福島潟全体 調査区分 物理環境 − 生物調査 福島潟環境保全対策 モニタリング(案)総括表 モニタリング項目 調査箇所 調査内容 調査方法 水位 既往の水位観測所 日水位、時刻水位 自記水位計 水質 既往の水質調査地点 BOD、COD、DO、SS、総窒素、総リン 採水分析 土砂 既往の水質調査地点 底質 採取分析 植物相調査 既往の生物調査地点 植生図作成調査、群落組成調査 目視(航空写真等も活用) 整備箇所に応じた新設調査地点 特定種植物調査 動物相調査 魚類、底生動物、鳥類、陸上昆虫類 調査時期 年 4 回∼年 12 回(毎年) 春、夏、秋 目視、採捕、目撃、他 両生類、爬虫類、哺乳類 (体長組成、利用状況等含む) 潟水面拡大部 なだらかな水際 物理環境 地形、水位 代表横断面 の水場ゾーン 横断測量、深浅測量 測量 (河岸勾配、水位との比高) 生物調査 水質 潟水面拡大部で 2、3 箇所 BOD、COD、DO、SS、総窒素、総リン 採水分析 植物相調査 水際部を中心に潟水面拡大部全般 植生断面調査、マコモ群落調査 目視 年 4 回∼年 12 回(毎年) 植生調査(水生植物に着目) 動物相調査 保全ゾーン 物理環境 潟水面拡大部 魚類(種、体長組成等)、 採捕、目視 魚類:年 3 回(春、夏、秋) 底生動物(種) 底生動物:年 4 回(春、夏、秋、冬) 鳥類(種、繁殖・採餌等の利用等) 鳥類:年 5 回(*1) 地形、水位 代表横断面 横断測量(地形、水位との比高) 測量 測量:年 1 回 土壌 土壌水分 地下水位または、土壌の含水比 現地測定または、室内分析 期別(かんがい期、非かんがい期)に 1回 生物調査 その他の整備 築堤・嵩上げ 植物相調査 植物相調査 全般 特定種植物調査 目視 年 2 回(春、秋) 施工区分毎に 1∼2 箇所 コドラートによる被度調査 目視 春、夏 (在来種、外来種の比) 承水路の拡幅 物理環境 生物調査 沈砂池の整備 水質 ワンド内 1 地点 BOD、COD、DO、SS、総窒素、総リン 採水分析 年 4 回∼年 12 回(毎年) 水深、流速 ワンド内数地点 水深、流速測定 現地測定 年1回 植物相調査 ワンド内数地点 水生植物 目視 年 3 回(春、夏、秋) 動物相調査 ワンド内数地点 魚類(種、体長組成)底生動物(種) 採捕、目視、目撃 魚類、昆虫類、両生類:年 3 回(春、 (仔稚魚や小型魚の生息状況) 夏、秋) 昆虫類(種) 、両生類(種) 底生動物:年 4 回(春、夏、秋、冬) 物理環境 地形、水位 代表横断面 横断測量、深浅測量、水位 生物調査 植物相調査 沈砂池内全般 植生調査(ヨシ等の抽水植物に着目) 目視 年1回 魚類(種、体長組成)底生動物(種) 採捕、目視、目撃 魚類、昆虫類:年 3 回(春、夏、秋) (仔稚魚や小型魚の生息状況) 底生動物:年 4 回(春、夏、秋、冬) 昆虫類(種) 鳥類:年 5 回(*1) 動物相調査 測量、水位計 測量:年 1 回、水位:月 1 回 鳥類(種、繁殖・採餌等の利用等) (*1)春、繁殖期、夏、秋、冬 19