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守山市スポーツ振興計画

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守山市スポーツ振興計画
守山市スポーツ振興計画
市民の豊かなスポーツライフの構築
平成16年6月
守
山
市
はじめに
文部科学省は、平成12年9月に「スポーツ振興基本計画」を策定し、公表しました。この基本
計画のなかで、生涯スポーツ社会の実現に向け、平成13年(2001年)度から平成22年(2010年)
度までの計画期間に、全国の各市区町村に尐なくとも一つは総合型地域スポーツクラブを育成す
ることを目標としています。
滋賀県でもこのことを受けて、平成14年3月に滋賀県生涯スポーツ振興計画(滋賀のスポーツ
デザイン2010)が策定されました。
本市におきましては、平成12年7月策定の第4次守山市総合計画(もりやまレインボープラン
2010)において「ひと・まち・自然が元気な健康都市 守山」をめざした「生涯スポーツの普及」
「スポーツ推進基盤の充実」「スポーツ活動の推進」により計画を進める予定でおりました。
しかし、国・県から示されました「スポーツ振興基本計画」との整合性を図るため、本市にお
いては、市内のスポーツ関係者、健康推進員、小学校・中学校の代表者を中心に、守山市スポー
ツ振興計画策定委員会を設置し、検討された結果を平成15年3月に報告書としてまとめていただ
きました。それをもとに、スポーツ振興にかかる長期的・総合的な視点から、本市の事情に即し
たスポーツ施策を主体的に進めるために、「守山市スポーツ振興計画」(市民の豊かなスポーツ
ライフの構築)を作成しました。
現在、本市のスポーツ振興のベンチマークであるスポーツを行っている割合(週1回以上運動
を行う成人の割合)は26.1%と全国平均の35%と比べると低い状況であります。しかし、「健康
もりやま2010」の調査によりますと、市民の健康づくりへの関心度は「たいへん関心がある」「尐
し関心がある」をあわせると90%になっています。つまり、多くの市民は健康に関心を持ち、「健
康でありたい」「からだを動かしたい」「何らかのかたちでスポーツを楽しみたい」などスポー
ツに対しての興味を持たれていることが窺えるのです。
このことから、明るく豊かで活力に満ちた社会の実現を図るために、ひとづくり・まちづくり・
環境づくりの3つの柱を中心に、健康スポーツ、競技スポーツ、レクリエーションスポーツ等の
各人口が現在の約2倍になるようにハード・ソフトの両面から推進を図ってまいりたいと考えま
す。
最後に、この計画の策定にあたり、貴重なご意見、ご提言をいただきました策定委員会の皆さ
まには心からお礼申し上げるとともに、今後、この計画の実現に向けて一層のご理解とご協力を
賜わりますようお願い申し上げます。
平成16年6月
守山市教育委員会 教育長
山川芳志郎
も
く
じ
守山市スポーツ振興計画展開図-------------------------------------1
スポーツ振興年次計画---------------------------------------------2
守山市スポーツ振興計画モデル図-----------------------------------3
1 スポーツの意義------------------------------------------------------4
2 本市のスポーツ振興の現状と課題--------------------------------------5
(1)低いスポーツ実施率
(2)自治会卖位のスポーツクラブの激減
(3)尐子化による中学校運動部員数の減尐
(4)高齢化社会を迎えた健康問題のクローズアップ
(5)スポーツ環境の整備
3 基本的な考え方----------------------------------------------------10
(1)計画の趣旨
(2)計画のねらい
(3)計画の期間
(4)計画の構成
(5)計画の推進
4 スポーツ振興施策の展開と方策--------------------------------------11
(1)地域における生涯スポーツの充実方策(まちづくり)
①総合型地域スポーツクラブの育成・定着
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)総合型地域スポーツクラブの育成・定着に向けての推進
(イ)総合型地域スポーツクラブ運営に関する支援
②健康づくりと交流の拡充
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)健康づくり活動の推進
(イ)スポーツ交流の促進
(ウ)高齢者スポーツの促進
(2)学校体育・スポーツの充実方策(ひとづくり)
①体育授業の指導の充実
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)運動に親しむ資質や能力の育成
(イ)体力・運動能力の向上
(ウ)指導者研修会の充実と外部指導者の活用
②運動部活動の活性化
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)運動部活動の運営の改善
(イ)地域指導者との連携
(ウ)複数校合同部活動の促進
(エ)指導者研修会の充実
(3)スポーツを支援する環境の整備・充実方策(環境づくり)
①スポーツ施設の整備・充実
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)市民運動公園等の各運動施設整備
(イ)学校体育施設整備
(ウ)市民の健康づくりに関する施設整備
②的確なスポーツ情報の提供
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
ホームページの充実
③指導者の養成・確保
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)スポーツリーダーバンクの設置
(イ)指導者研修会の充実
④競技力向上システムの構築
ア 現状と課題
イ 具体的な施策展開
(ア)指導者間の交流
(イ)指導者の派遣
(ウ)スポーツ尐年団・体育協会の運営改善
参考資料--------------------------------------------------------18
1 報告書
2 守山市スポーツ振興計画策定委員会設置要綱
3 守山市スポーツ振興計画策定委員会・会議概要
4 守山市スポーツ振興計画策定委員名簿
5 総合型地域スポーツクラブ育成計画
6 県内の総合型地域スポーツクラブの現状
7 注釈の説明ならびに追加項目
守山市スポーツ振興計画展開図
本市におけるスポーツ振興の現状と課題
○低いスポーツ実施率
○自治会卖位のスポーツクラブの激減
○尐子化による、スポーツ尐年団員数、運動部員数の減尐
○高齢化社会を迎えた健康問題のクローズアップ
○スポーツ環境の整備
施
策
目
標
◆スポーツの振興を総合的に図り、市民の豊かなスポーツライフの実現をめざす
◆成人の週1回以上のスポーツ実施率を、50%にすることをめざす
目標達成のための基本的な考え方
健康スポーツ・競技スポーツ・レクリエーションスポーツ等の各活動人口が、現在の
15,000人の約2倍となるようにハード・ソフトの両面から計画を推進する。
地域における生涯スポーツ充実方策
学校体育・スポーツの充実方策
スポーツを支援する環境の整備・
(まちづくり)
(ひとづくり)
充実方策(環境づくり)
市民の健康の保持・増進のために
生涯にわたって継続的にスポーツ
市民がいつでも気軽にスポーツに
スポーツ活動の推進を図るとと
に親しむ資質や能力を育成すると
取り組める環境づくりや、競技力
もに、スポーツを通じた地域住民
共に、体力・運動能力を向上させ、
向上に向けた指導体制づくりをめ
の交流を進める。
健康の保持増進の基礎を培う。
ざす。
流を図る。
①総合型地域スポーツクラブの育成・
①教科体育の指導の充実
①スポーツ施設の整備・充実
定着
・運動に親しむ資質や能力の
・クラブの育成、定着に向け
ての推進
育成
・学校体育施設整備
・体力・運動能力の向上
・クラブ運営に関する支援
②健康づくりと交流の拡充
・健康づくり活動の推進
・市民運動公園等の各運動施設整備
・指導者研修会の充実と外部
指導者の活用
・市民の健康づくりに関する施
設整備
②的確なスポーツ情報の提供
②運動部活動の活性化
・ホームページの充実
・スポーツ交流の促進
・運動部活動の運営の改善
・高齢者スポーツの促進
・地域指導者との連携
・スポーツリーダーバンクの設置
・複数校合同部活動の促進
・指導者研修会の充実
・指導者研修会の充実
③指導者の養成・確保
④競技力向上システムの構築
・指導者の派遣
・指導者間の交流
・スポ尐、体協の運営改善
明 る く 豊 か で 活 力 に 満 ち た 社 会 の 実 現
1
スポーツ振興年次計画
2004
2005
2006
2007
2008
2009
(16)
(17)
(18)
(19)
(20)
(21)
総合型地域
2010
(22)
設立・活動開始
スポーツクラブ
設立準備・会員募集
(モデル学区)
事業趣旨説明会・組織づくり・スポーツ振興委員会主催事業開催
設立・活動開始、7学区連合運営組織設立検討
総合型地域
スポーツクラブ
(その他の学区)
設立準備・会員募集
事業趣旨説明会・スポーツ振興委員会設立・スポーツ振興委員会主催事業開催
1日1万歩運動の推進・市内一斉スポーツデーの検討
健康づくり活動
(ウォーキング)
ウォーキングカレンダー配布・自治会毎にウォーキングコースの設定
出前ウォーキング講座開催・おすすめウォーキングコースの紹介(HP)
運動部活動
部活動改革(校長会・運動部活動担当者会議)
総合運動部の検討・外部指導者の活用検討
体育協会
スポーツリーダーバンク指導者登録
スポーツ少年団
体育協会・スポーツ尐年団運営改善
市民運動公園等の各運動施設整備の検討
施設整備
学校体育施設整備
市民の健康づくりに関する施設整備の検討
2
守山市スポーツ振興計画モデル図
JOCなど
A:オリンピックでメダル獲
得が期待される選手
成人
アスリート層
成人スポーツ
B:オリンピック出場可能な
選手
C:有望な選手
愛好家層
D:ジュニアトップレ
A
概ね
20 歳
ベル選手層
B
C
ジュニアスポーツ
愛好家層
D
ユースエイジ
ジュニアエイジ
アスリート層
概ね
12 歳
県広域スポー
ツセンター・
県体育協会
ジュニアスポーツ初心者層
地域スポーツクラブ ・スポーツ 尐年
団
愛好家層
アスリート層
(平成 9 年度保健体育審議会答申を参考に作成)
《スポーツ活動人口概念図》
目標:成人の週1回以上のスポーツ実施率ベンチマーク 26%を、2010 年には 50%にする。
各活動人口は現状の約 2 倍と想定する。
2004年
2010年
アスリート層
オリンピック
国体・近畿
県民体育大会
ジュニア層
コミュニティー層
総合型 ・
ウォーキ
ング
3
1
スポーツの意義
スポーツは、人生をより豊かで充実したものにするとともに、人間の身体的・精神的な欲求を
満足させる世界共通の人類の文化の一つである。心身の両面に影響を与える文化としてのスポー
ツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や心身の健全な発達に必要不可欠なものであり、人々
が生涯にわたってスポーツに親しむことは、以下のような極めて大きな意義を有している。
①体を動かすという人間の本源的な欲求を満たす。
②爽快感、達成感、他者との連帯感等の精神的な充足や楽しさ、喜びをもたらす。
③健康の保持増進や体力の向上に役立つ。
④精神的なストレスの発散ができる。
⑤生活習慣病の予防につながる。
さらに、スポーツは社会的には次のような意義を有している。
①青尐年の心身の健全な発達を促す。
自己責任や克己心・フェアプレイの精神を培う。また、仲間との交流を通じて、青尐年
のコミュニケーション能力を育成し、豊かな心と他人に対する思いやりの心を育む。
②地域における連帯感を醸成する。
スポーツを通じて地域住民が交流を深めていくことは、地域住民相互の新たな連携を促
進するとともに、地域の一体感や活力が醸成され、人間関係の希薄化などの問題を抱え
ている地域社会の再生につながる。
③市民の心身両面にわたる健康の保持増進に大きく貢献し、医療費の節減の効果が期待される。
このように多様な意義を有する文化としてのスポーツは、現代社会に生きるすべての人々にと
って欠くことのできないものとなっており、市民一人ひとりが自らスポーツを行うことにより、
心身ともに健康で活力ある生活の形成が期待できる。
近年、都市化や生活の利便化等により、日常生活における身体活動の機会や場が減尐している。
また、社会は複雑・高度化し、高齢化が急激に進展、生活水準は向上し、自由時間が増大する等私
たちを取り巻く社会環境が急激に変化していくにつれ、国民の意識や価値観は仕事中心から生活重
視となってきている。このような中では、スポーツが心身ともに健康な生活を営む上で不可欠なも
のと認識され、今後ますますその重要性が高まるものと考えられる。
4
2
本市のスポーツ振興の現状と課題
(1)低いスポーツ実施率
成人のスポーツ実施率(週に1回以上運動を行う者の割合)は、国の37.2%に対し本市は26.1%
と低い状態にある1)。したがって、国のスポーツ振興基本計画において政策目標として掲げられて
いるスポーツ実施率と同じ50%になることを目標に振興する必要がある。
平成14年度「健康もりやま21アンケート調査」から、市民のスポーツに対する現状と課題をま
とめると以下のとおりである。
①市民のスポーツ実施状況の現状
平成14年度の「健康もりやま21アンケート調査」によると、意識的にスポーツを実施している
市民を年齢別にみると、10歳代を除くと60歳代の女性が40.6%と最も高くなっており、20~30歳
代の女性が24%と最も低くなっている。
具体的にスポーツができない理由としては、以下の事由が挙げられている。
・忙しくて時間がない・・・・・・・・・・・49.0%(20~40歳代)
・仕事や家事で疲れている・・・・・・・・・30.6%(20~40歳代女性)
・一緒にする仲間がいない・・・・・・・・・20.2%
・運動が苦手・・・・・・・・・・・・・・・17.2%
・施設や場所がない・・・・・・・・・・・・14.3%
「スポーツをすると疲れる」「スポーツは得意な人がやるもの」という消極的な意見がみられ、
まだまだスポーツが身近に感じられていない現状が窺える。
なお、市民がどのようなスポーツに親しんでいるかをみると、ウォーキングが49%と最も多く、
以下体操(ストレッチ、ラジオ体操)、球技、水泳、ランニングとなっており、球技種目を除く
と一人でできる種目であるという特徴がみられる。このことからは、仲間と一緒に取り組むこと
5
が実際には難しい状況にあることが推察される。
②市民のスポーツ実施に対する願い
なかなかスポーツに取り組みにくいのが現状ではあるが、
スポーツに参加できる条件として挙げ
られた意見は以下のとおりである。
・時間的なゆとり・・・・・・・・・・・・・・・・62.8%
・いつでも気軽に利用できる施設の設置・・・・・・47.7%
・公共の室内プールの設置・・・・・・・・・・・・29.5%
・一緒に参加してくれる仲間の存在・・・・・・・・28.1%
・年齢や体力に応じたイベントや教室の開催・・・・・14.7%
・ウォーキングに適した道路の整備・・・・・・・・14.0%
・土、日のイベントや教室の開催・・・・・・・・・12.0%
・夜間のイベントや教室の開催・・・・・・・・・・10.1%
「時間的なゆとり」が一番の条件として挙げられていたことからは、仕事優先の社会のために、
自分の時間がもてない現状が窺える。また、多くの市民がスポーツを楽しめるイベントや教室の
開催を望んでいることから、スポーツをやりたいと思った時に、近所に環境の整った施設があり、
そこに行けばたくさんの仲間とスポーツができるという環境整備が市民から求められているよう
である。
(2)自治会単位のスポーツクラブの激減
地域スポーツクラブ数・会員数の推移
60
ク
ラ
ブ
数
4000
クラブ数
40
会員数
20
3000
2000
人
数
(人)
1000
0
0
1985
1995
2000
2002
年
びわこ国体が開催された後の1985年当時、市内には自治会卖位のスポーツクラブが50存在し、
1クラブあたり約70人の会員がいた。しかし、現在では学区毎のスポーツ振興組織の消滅や会員
の高齢化による会員数の減尐等により、多くのスポーツクラブが消滅した。このような現状から、
地域住民の健康の保持増進はもとより、地域のコミュニティーを再生するためにも、地域に密着
したスポーツの振興に取り組むことが必要である。
6
(3)少子化による中学校運動部員数の減少
生徒数・運動部員数の推移
4000
人
数
(人)
3500
生徒数
3000
部員数
2500
2000
1500
1985
1998
2000
年
2001
2002
1985年からの15年間で、市内の児童数・生徒数はともに約1,500名減尐している。生徒数の減尐
は教師(指導者)の減尐や高齢化をもたらし、そのことは運動部数の減尐にもつながっている。
そのため、市内の各中学校では、いくつかの部活動で外部指導者を活用している。今後は外部指
導者の活用をさらに進め、複数校による合同運動部活動なども視野に入れた取り組みが必要であ
る。
また、放課後の過ごし方が変容してきた関係で、子どもたちが屋外で身体を動かして遊ぶ機会
が減尐している。子どもたちの体力低下やスポーツ離れなどの現象はこのような遊びの変容とも
関わりがある。したがって、生涯スポーツの基礎をつくる幼児期や学校期における子どもたちの
スポーツとの関わりを見直す必要がある。
(4)高齢化社会を迎えた健康問題のクローズアップ
総人口および年齢3区分人口の推移
年
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
総人口
41,439
46,763
53,052
58,561
61,859
65,542
70,000
74,000
年尐人口
10,940
12,643
13,643
12,933
11,738
11,309
11,760
12,876
生産人口
27,279
30,334
35,024
40,275
43,397
45,839
48,020
48,544
老年人口
3,220
3,786
4,385
5,353
6,724
8,394
10,220
12,580
1975~2000年は国勢調査、
2005・2010年は「第4次守山市総合計画」における推計人口
年尐人口…0~14歳 生産人口…15~64歳
老年人口…65歳以上
7
(人)
年少人口
生産人口
老年人口
年齢3区分人口比率の推移
年
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
0%
20%
40%
60%
80%
100%
本市の年齢3区分の推移をみると、65歳以上のいわゆる老年人口の割合は、2000年度では総人
口に対して12.8%である。今後この割合は増大し、2010年度には17.0%になると予想されている。
最近は、ウォーキングやグラウンドゴルフに親しむ高齢者の姿を多く見かけるようになったが、
まだまだ本市では高齢者がスポーツに取り組める機会や施設が十分ではない。長野県飯田市にお
いては、温水プールを中心としたスポーツ施設を建設した結果、一人あたりの老人保健医療費が
建設前より1年間で12.7%減尐したという実績をあげている。したがって、高齢者にとっては生
きがいづくり、健康づくりという観点からスポーツの果たす役割は大きく、積極的なスポーツと
の関わりが大切であると思われる。
(5)スポーツ環境の整備
スポーツ施設(環境)に対する市民の声より 「健康もりやま21アンケート調査自由記述」平成14年
①市内のスポーツ施設に対して
・運動公園のテニスコートは、球がイレギュラーすることがある。
・現在ある施設を点検補修して活用度を高めてほしい。
・公共施設を拡大してほしい。テニスコートをもっと多くつくってほしい。
・運動公園に、プールがあればもっと利用できる。
・市民体育館の無料開放日をもっと増やしてほしい。他のスポーツ施設も無料で使用できると、
みんな運動がしやすい。
・市の公共スポーツ施設の充実。スポーツクラブ並の場所がほしい。(マシン・プール・サウ
ナ等)
・気軽に体育館や遊具を使いたい。雤の日などに自由に使えれば、卓球・バレー・バドミント
ンなどが楽しめる。
・希望ヶ丘やふれあい公園のように、オープンでお金のかからない場所がほしい。
・
野球場を新しくしてほしい。
・遊具が老朽化してきているので新しくしてほしい。
8
②ウォーキングを楽しむにあたって
・夜歩いていると、街灯がなかったり、あっても暗かったりするので、安心して歩けるように
してほしい。
・歩道がでこぼこでしているので、しっかり整備してほしい。
・市内名所、公園と公園を結ぶウォーキングコースなどを整備してほしい。
・ウォーキングを楽しめる施設がほしい。
・子どもと安心して散歩できるように、歩道を確保してほしい。また、夜間でも安心して歩け
るように、電灯を多くするなどの対策をとってほしい。
・子どもたちも大きくなり、自分のことにも目を向けられる余裕が出てきた今、基礎体力づく
りとしてウォーキングから始めようと、できるだけ遠くまで歩くように心がけている。歩行
者側にたって思うことは、歩道の不備が目に付く。
・ ペットの散歩を兼ねて夜に歩くことが多いが、街灯が尐なく車の通り道は特に危険を感じる。
自動車の通らない道は、全く街灯がないので不便である。
③プール・ジムの設立に関して
・公共の温水プールを作ってほしい。
・ぜひ温水プールを作ってほしい。野洲町のプールを利用しているが、利用者も多く、守山か
らもたくさん来られている。家族でも老人でも利用できるので、健康づくりだけでなく、コ
ミュニケーションづくりにも役立つ。
・水泳は身体(特に足)への負担が尐なく、全身運動には最適なスポーツなので、市民が安い
使用料で利用できる温水プールがほしい。
・市民であれば使いやすい料金で、夜間でも利用できる温水プールの設置を要望する。
・ 駅のまわりに温水プールやスポーツジムなど、通勤帰りに利用できる施設を作ってほしい。
・もう尐し便利な所にプールを作ってほしい。
・市の中心に市民プールがあった方がいい。一年を通じて泳げるプールがほしい。市の主催
でスイミングスクールなどをしてほしい。
・公共の温水プールが守山にはないので、スイミングクラブに入った。腰や体が楽になり、本
当に楽しく習っている。費用が尐し高いので、公共の温水プールをぜひ早く作ってほしい。
④公園・広場に関して
・気軽に自由に健康づくりができる施設として、中心地(駅周辺)に多目的公園があればいい。
・駅周辺なので仕方がないかもしれないが、子ども達が安心して遊べる広場が尐なすぎる。
・町内に一つでも自由に使えるグラウンドがあれば、親子のコミュニケーションができていい。
・子どもの遊び場がないので、自宅の近くに公園があればいい。
アンケート調査の結果からもわかるように、市のスポーツ活動の拠点である市民運動公園施設は、
老朽化が目立つとともに、高齢者や障害者が利用しやすい環境とは言い難い。また、市民の多く
がウォーキングや水中運動に関心を持っているものの、それらのスポーツを楽しむための施設は、
市内には十分整っていない。したがって、今後は、市民が快適にスポーツを行うことができる施
設の設立と既存施設の整備を考える必要がある。
9
3
基本的な考え方
(1)計画の趣旨
健康への関心の高まりや、人生をより豊かに生きようという願いが強まる中、スポーツには大
きな期待が寄せられている。とりわけ、地域コミュニティーの再生や体力の向上・精神的なスト
レスの発散・生活習慣病の予防等、スポーツの果たす役割は非常に大きくなっている。このよう
な状況のもと、2010年に向けて国・県がめざすスポーツ振興や本市がめざすまちづくりの基本的
方向(第4次守山市総合計画「もりやまレインボープラン2010」)を踏まえつつ、市民の豊かな
スポーツライフの構築をめざして「守山市スポーツ振興計画」を策定するものである。
(2)計画のねらい
市民の豊かなスポーツライフを築き、明るく豊かで活力に満ちた社会の実現をめざし、ひとづ
くり・まちづくり・環境づくりの観点から、市民スポーツの総合的な振興を図り、成人の週1回
以上のスポーツ実施率を50%以上とすることを目標とする2)。
(3)計画の期間
期間は、平成16年(2004年)を初年度とし、平成22年(2010年)を目標年度とする7年間とする。
(4)計画の構成
市民だれもがスポーツを通じて豊かな人生を享受できることをめざし、スポーツに対する市民
の多様なかかわり方を尊重するとともに、それぞれのライフステージにおいて自己実現が図れる
ように「生涯スポーツの充実」、「学校体育・スポーツの充実」、「スポーツを支援する環境の
整備・充実」の3部構成とする。
(5)計画の推進
この計画を推進していくために「守山市スポーツ振興計画推進協議会」(仮称)を設置し、具
体的な計画の推進を図る。なお、必要に応じて内容の見直しを行う。
10
4
スポーツ振興施策の展開と方策
施策目標
(1)スポーツの振興を総合的に図り、市民の豊かなスポーツライフの実現をめざす。
(2)成人の週1回以上のスポーツ実施率が、できるだけ早期に50%になることをめざす。
(1)地域における生涯スポーツの充実方策(まちづくり)
重点目標
市民の健康の保持増進と明るく豊かで活力に満ちた社会を形成するために、スポーツの活性
化を図るとともに、スポーツを通じて地域住民が交流を図ることをめざす。
重点目標達成のための施策
誰もがスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会をできるだけ早期に実現するために、
市民が日常的にスポーツを行う場として「総合型地域スポーツクラブ」の設立を計画的に推進す
る。また、市民の多様化・高度化するスポーツニーズを的確に把握し、市民が気軽に参加でき交
流が深められるようなイベントの開催に努める。
① 総合型地域スポーツクラブの育成・定着
ア 現状と課題
本市のスポーツ振興の現状でも述べたように、成人の週1回以上のスポーツ実施率は26.1%と
低く、このような現状は成人の体力や運動能力の低下、精神的なストレスの増大を招いている。
また、地域に密着したスポーツクラブが激減していることは、地域住民同士の交流の機会を減尐
させ、人間関係の希薄化を導いている。これらのことから、地域住民の健康の保持増進はもとよ
り、地域のコミュニティーを再生するためにも、地域に根ざした新しい魅力あるスポーツを行う
場として、「総合型地域スポーツクラブ」の育成と定着が求められている。
これまでのスポーツクラブは、年齢の近い者同士がひとつの競技を専門に行っていくものが多く、
どうしても技術的な成熟や勝敗を重視する傾向にあった。したがって、誰もが気軽にスポーツに
取り組むためのクラブとは言い難かった。それに対して、「総合型地域スポーツクラブ」とは、
様々な年齢層の人が様々な種目を技術レベルに関係なく楽しめるスポーツクラブという意味であ
る。そこでは、地域の人が気軽に多種目のスポーツが行え、多世代・異年齢の人が参加できると
いう面から注目されおり、県内でも数か所で既に設立されている。(参考資料 県内の総合型地域
スポーツクラブの現状参照)
なお、2000年9月に当時の文部省から告示されたスポーツ振興基本計画においては、今後10年間
で、全国の各市町村において尐なくとも一つは「総合型地域スポーツクラブ」を育成することと
している。
イ 具体的な施策展開
(ア)総合型地域スポーツクラブの育成・定着に向けての推進
現在、市内には学校体育施設や公共スポーツ施設を拠点としたスポーツ団体があるが、そのほ
とんどはひとつの種目を行う卖一種目型で、メンバーが固定されていたり活動場所が限定されて
いたりして、誰でも、いつでも、どこでも、そしていつまでも各自の興味・目的に応じてスポー
11
ツに親しめる環境とは言い難い。こうした状況を改善し、市民の誰もが生涯にわたりスポーツに
親しむことができる生涯スポーツ社会を実現するためには、身近な生活圏である学区程度の地域
において、地域の住民の誰もが参加でき、いくつものスポーツに親しめる「総合型地域スポーツ
クラブ」を育成する必要があると考える。現在、既に県内においていくつかの市町村において総
合型地域スポーツクラブが設立され運営されている。(資料「県内の総合型地域スポーツクラブ
の現状」参照)しかし、設立にあたっては、地域の住民の願いや現状に応じた形にしていくこと
が重要である。
本市における総合型地域スポーツクラブの基本的な考え方
ア 子どもから高齢者まで誰もが気軽に参加でき、楽しめることを目標に活動する。
(魅力あるプログラムの提供)
イ 既存の地域スポーツクラブや同好会を中心に、地域住民参加型へ発展させる。
(参加条件を整える)
ウ 総合型地域スポーツクラブは、地域住民の健康づくりや交流の場とする。
エ 会員から会費を徴収し、地域住民が主体的に運営する。
オ 学区を卖位とする3)。
上に示した基本的な考え方を踏まえ、本市ではモデル学区を定め計画を推進することにした。
(参考資料「総合型地域スポーツクラブ育成計画」参照)
(イ)総合型地域スポーツクラブ運営に関する支援
・学校体育施設をスポーツクラブの拠点施設として運用するために、必要に応じて施設開放に関
する規則等を見直し改正する。(月、水および第三日曜日の開放・料金に関すること等)
・市内の大学や高校・民間のスポーツ施設を、スポーツクラブの活動場所として利用できるよう
に、必要に応じて関係機関に働きかける。
・市民の様々なニーズに対応するためにスポーツリーダーバンクを開設し、指導者の確保に努め
る。
・交流の場となるクラブハウス(事務所・談話室等)として、各地区会館や各小中学校の空き教
室の利用を検討する。
・スポーツクラブの事業に対して、スポーツ振興基金を募ったり、スポーツ振興くじの配分金を
活用したりして助成する。
・7学区連合運営組織を設置し、「総合型地域スポーツクラブ」相互の情報交換を図るとともに、
親睦と交流を深める大会等の開催を推進する。
② 健康づくりと交流の拡充
ア 現状と課題
生活環境の利便化や情報化の進展等により、体を動かす機会や人と人とが触れ合う機会が減尐
したことは、体力・運動能力の低下だけではなく、人間関係の希薄化、精神的なストレスの増大
など、心身両面にわたる健康上の問題を助長してきている。これらのことから、明るく豊かで活
12
に満ちた社会を形成していくためには、スポーツ活動の生活化を図ることや、スポーツを通じた
地域住民の交流を図ることが大切であると考えられる。
イ 具体的な施策展開
(ア)健康づくり活動の推進
健康づくりには、食生活の改善とともに体力に応じたスポーツの実践が必要である。そのため
には、市民一人ひとりが身近で手軽な運動であるウォーキングなどを暮らしの中に取り入れ、生
涯にわたって継続して健康づくりを実践していくことが必要である。また、健康増進課との連携
を図り「生活習慣病対策事業」として行われている健康相談や運動教室等を各種スポーツイベン
トと連携して一本化していくことによって、多くの市民が参加できるように検討する。
・1日1万歩運動の推進 (ウォーキング講座の開催、ウォーキングカレンダーの配布〈国民年
金課〉、自治会毎のウォーキングコースの設定、おすすめウォーキ
ングコースの紹介〈ホームページ〉等)
・市内一斉スポーツデーの実施検討
・健康増進課「健康もりやま21」とのタイアップ(スポーツ大会の健康コーナーにおいての
健康相談や運動教室の開催を検討)
(イ)スポーツ交流の促進
子どもから高齢者まで、地域住民が一堂に集まってスポーツを楽しみ、世代間を超えた交流が
図れる大会等の開催を促進する。
・体育指導委員による「もりもりスポーツ広場」の充実、小学校施設の開放事業等の実施検討。
(ウ)高齢者スポーツの促進
高齢者の健康づくりや生きがいづくり、世代間の交流を推進するために、「参加すること、楽
しむこと」を目的とした高齢者でも参加できる各種スポーツ大会を積極的に開催するとともに、
誰もが気軽にできるニュースポーツの普及を図る。
・誰でも気軽にできるスポーツとして、グラウンドゴルフ等の普及を図る。
13
(2)学校体育・スポーツの充実方策(ひとづくり)
重点目標
生涯にわたって継続的に運動に親しむことのできる資質や能力を身に付けさせるとともに、体
力・運動能力の向上と健康の保持増進を図る。また、子どもたちのスポーツに対する多様なニー
ズに応えるために、地域との連携を密にして、学校体育と社会体育の充実を図り、将来の地域ス
ポーツ振興やまちづくりの主役となる子どもたちの健全育成を図る。
重点目標達成のための施策
生涯にわたる豊かなスポーツライフと健康の保持増進の基礎を培う観点から、児童生徒にとっ
て魅力ある体育授業となるように教員の指導力の向上を図る。さらに、学校の運動部活動を活性
化させるために、運動部活動の運営の改善を図り、指導者の育成を推進するとともに、地域の指
導者の活用や複数校合同運動部活動の推進を進める。
①
体育授業の指導の充実
ア 現状と課題
最近の児童生徒は、日常生活において体を動かす機会や場所が減尐していることによって、基
礎的な体力や運動能力が年々低下していく傾向にある。また、児童生徒の生活習慣の乱れや精神
的なストレスの高まりなどには、体を思いっきり動かす体験が尐ないことも要因であると思われ
る。したがって、児童生徒に運動の機会を定期的に提供し、生涯にわたり運動に親しむ契機とな
る学校における体育授業の重要性は、ますます高まるものと思われる。
イ 具体的な施策展開
(ア)運動に親しむ資質や能力の育成(運動好きの子どもを育てる)
豊かな人間性の育成と生涯にわたる豊かなスポーツライフの基礎を培うという観点から、個に
応じた指導の充実を図り、今までできなかったことができるようになった喜び(満足感・達成感)
や、仲間と一緒に体を動かす楽しさ(爽快感)を数多く体験できる授業展開を一層推進していく。
・小学校では「めあて学習」、中学校、高等学校では「選択制授業」の推進を図る。
・体育の授業では、児童生徒に体を動かす楽しさや喜びを味わわせるだけでなく、運動の課題を
克服するために自ら考えたり工夫したりする場を設け、生涯体育への意欲を持たせるような授
業展開となるように留意する。
(イ)体力・運動能力の向上
児童生徒の体力・運動能力の低下傾向は、日常生活における運動の機会の減尐や遊びを通して
の多様な動きの経験不足、さらには体育の授業における運動強度の不足などに起因すると推察さ
れる。これらのことから、すべての児童生徒に自己の体力や生活に応じた体力向上を図るための
実践力を身に付けさせ、生涯にわたる豊かなスポーツライフの基礎を培うための適切な運動習慣
の育成に努めることが大切である。
・新体力テストの経年の変化を示した体力テスト記録表を活用し、自己の体力に対する児童生徒
の意識を高め、自ら体力を高めようとする意識を持たせる。
・各校園において外遊びを奨励する。
・休み時間に、クラス全員で遊ぶ「全員遊び」の日を推進する。
・鉄棒や縄跳びカード等を用いて、休み時間における主体的な運動への取り組みを一層推進する。
14
・ジャンピングボードや屋外バスケットゴールを設置するなどして、子どもたちが体を動かした
くなるような環境づくりを進める。
・スポーツ尐年団や総合型地域スポーツクラブへの入会を奨励し、体を動かす機会を確保する。
(ウ)指導者研修会の充実と地域指導者の活用
個に応じた指導の充実を図るために、学校体育実技指導者講習会など各種研修事業の充実を図
り指導者の資質向上に努める。また、スポーツリーダーバンクを有効に活用し、登録者を体育授
業や地域でのスポーツ活動にゲストティーチャーとして招聘するなどした指導の工夫を図る。
②
運動部活動の活性化
ア 現状と課題
市内中学校の生徒数は、1985年から2000年の15年間で約1,500人減尐している。生徒数の減尐は
部活動の入部者の減尐につながり、そのためにチームが編成できない競技種目が生じている。ま
た、生徒数の減尐によって教員数も減尐し、指導者が不足しているために生徒が十分な指導を受
けられないといった状況も生じている。このような現状の中で、運動部活動を存続するためには
地域との連携を深め、今までのような学校だけによる指導という形を変容させる必要がある。
イ 具体的な施策展開
(ア)運動部活動の運営の改善
生徒の自主性や主体性を尊重した指導に努めるとともに、活動目標や活動計画を改善し、個々
の生徒の能力を最大限に伸ばし、やりがいのある運動部活動をめざす。
・校長会などを通じて、部活動改革についての理解を求める。
・運動部活動担当者会議等を開催し、望ましい部活動の運営について協議する場を設ける。
*勝利至上主義から生徒の自主性や主体性を重視した活動になるようにする。
*成長期におけるスポーツ障害を予防するため、練習内容や活動日数を配慮する。
*学校週5日制の趣旨を踏まえ、第3日曜日(守山っ子ふれあいサンデー)を休養日とするなど、
ゆとりのある活動とする。
(イ)地域指導者との連携
スポーツリーダーバンクを利用し、地域の優れた指導者を招聘して生徒の多様なニーズに応え
る。また、スポーツ尐年団や体育協会との交流・連携を図り、一貫した指導体制づくりに努める。
(ウ)複数校合同部活動への取り組み
スポーツを行いたいという生徒の関心や意欲に応えるために、学校の実態等に応じて、近隣の
学校と合同で運動部を組織し、日常の活動を行う複数校合同運動部活動について取り組む。
(エ)指導者研修会の充実
各競技の専門的な技術指導やスポーツ医・科学に基づく合理的・効果的なトレーニング指導な
どを目的とした講習会や研修会を実施する。また、県広域スポーツセンターとの連携を進め、指
導者に対する新しい情報提供に努める。
15
(3)スポーツを支援する環境の整備・充実方策(環境づくり)
重点目標
スポーツ活動の拠点である市民運動公園内の施設や、学校体育施設の整備と充実を図り、市民
が快適にスポーツを行うことができる環境づくりを推進する。また、市民のスポーツ活動を支援す
るための的確な情報提供や指導者の確保に努める。
重点目標達成のための施策
本市のスポーツ活動の拠点である市民運動公園や、地域での活動拠点である学校体育施設の整
備を段階的に進めていく。また、市民の多様なニーズに対応できるように、インターネット等に
よる的確なスポーツ情報の提供を図り、市民のスポーツ活動を支援する。
①
スポーツ施設の整備・充実
ア 現状と課題
市民運動公園内の施設は、老朽化が目立つとともに、高齢者や障害者に配慮した設備が完備さ
れておらず、市民にとって必ずしも利用しやすい環境とは言えない。また、市内の学校体育施設
は、スポーツに対する地域住民の要望に十分応えるだけの機能を満たしていない。このような公
共スポーツ施設や学校体育施設を、総合型地域スポーツクラブの活動の場として有効利用できる
ように充実させる必要がある。
イ 具体的な施策展開
(ア)市民運動公園等の各運動施設整備4)
市民運動公園の整備の検討
市民運動公園以外の各運動施設整備の検討
テニスコート・弓道場・サッカー場 等
(イ)学校体育施設整備
地域開放事業としての一部改修等
(ウ)市民の健康づくりに関する施設整備
温水プール、ウォーキングコース等の設置の検討
(エ)高齢者や身障者に使いやすい施設整備5)
各運動施設にスロープ、エレベータの設置等の検討
②
的確なスポーツ情報の提供
ア 現状と課題
本市におけるこれまでのスポーツ情報の提供手段は、主に市の広報や有線放送によるものであ
った。しかし、市民が主体的にスポーツ活動に取り組むためには、新鮮なスポーツに関する様々
な情報が容易に入手できる環境の整備が必要である。そこでホームページによるスポーツ情報の
提供を開始しているが、更なる充実が必要である。
イ 具体的な施策展開
市民の多様なニーズに応えられるように、ホームページの内容をさらに充実させる。(各種行
事の開催案内・結果報告、市内スポーツ団体の紹介、スポーツリーダーバンク登録者の情報提供、
16
おすすめウォーキングコースの紹介等)
③
指導者の養成・確保
ア 現状と課題
市民の総合型地域スポーツクラブや運動部活動への指導者に対するニーズは、ますます高まり、
多様化することが予想される。このようなニーズに対応するため、指導者登録制度(スポーツリ
ーダーバンク)の整備や指導者の資質や能力の向上を図る講習会や研修会の開催が必要である。
イ 具体的な施策展開
(ア)スポーツリーダーバンクの設置
各種のスポーツ活動を行うにあたっての適切な指導者が求められている中、各種目の指導者を
スポーツリーダーバンクに登録し、要請に応じて指導に当たるシステム化を進める。
(イ)指導者研修会の充実
どの種目においても目的や技能のレベル、発達段階などに応じた適切な指導ができる質の高い
指導者が重要になってきている。そのため、指導者の資質・能力の向上を図る多種多様な講習会
や実技研修会等の開催を推進する。
④
競技力向上システムの構築
ア 現状と課題
ジュニア期の指導については、スポーツ尐年団や運動部活動指導者が、また一般の競技者につ
いては、体育協会の各競技団体指導者がそれぞれの考え方に基づき指導を行っているのが現状で
ある。しかしながらこの方法では、競技者の能力を将来にわたって適切に伸ばすための継続的な
指導を行うことが難しい。したがって、指導者間の連携と交流を図り、優れた素質を有する競技
者がより高いレベルの競技者へと育成される一貫した指導のシステムを構築する必要がある。
イ 具体的な施策展開
(ア)指導者間交流
スポーツ尐年団指導者と中学校運動部活動指導者、さらに各種競技団体指導者が長期ビジョン
のもとに子ども達のスポーツ活動に一貫した指導できる連絡会議(情報交換)や合同練習等を積極
的に開催し、互いに連携や協力ができる体制をつくる。また、スポーツ尐年団や体育協会等の組織
の長による会議を開催し、意見交換や情報交換ができる場を設ける。
(イ)指導者の派遣
各種スポーツ団体の要請に応じて、スポーツリーダーバンク登録者を外部指導者として派遣する。
(ウ)スポーツ少年団・体育協会の運営改善
スポーツ尐年団…「スポーツ好きの子どもの育成・スポーツ人口の拡大」
・設立趣旨に則った活動の見直し
・卖一種目型から総合型への転換
体育協会…「競技力向上・生涯スポーツ振興」
・各競技団体によるスポーツ教室の開催…底辺拡大
・各競技団体の活動の活性化
17
参考資料
19
20
〔参考資料1〕
報
告
書
平成14年7月に本策定委員として委嘱を受け、平成14年8月26日に守山市教育委員会より、
「守山市のスポーツ振興計画の策定について」の諮問を受けました。
守山市においては、平成12年7月に「ひと・まち・自然が元気な健康都市 守山」をめざし、
第4次守山市総合計画(もりやまレインボープラン2010)が策定されております。
国においては、昭和36年のスポーツ振興法制定以来はじめて、平成12年9月13日に我が国
のスポーツ振興の根幹をなすマスタープランとして「スポーツ振興基本計画」が告示されまし
た。このことを受け、滋賀県においても、国の答申や計画を踏まえながら「滋賀県生涯スポー
ツ振興計画」(滋賀のスポーツデザイン 2010)が策定され、21世紀の可能な限り早い時期に
おいて、スポーツが県民の生活にとけ込み、地域の文化として定着し、県民が豊かなスポーツ
ライフを送れる生涯スポーツ社会の実現をめざそうとしています。
そこで、本市においても、守山市第4次総合計画の推進を踏まえ、国・県との整合性を図り
ながら、市民の豊かなスポーツライフの構築をめざすことが必要であります。
当委員会としましては、現在、本市の成人の週1回以上のスポーツ実施率26.1%を、国・県
が示す目標値の50%に達することをめざし、「守山市スポーツ振興計画」をとりまとめまし
た。その中では、3つの柱として「ひとづくり・まちづくり・環境づくり」を設け、スポーツ
振興のための展開図・年次計画・計画モデル図を示しました。また、国が進めようとしている
総合型地域スポーツクラブについても、本市としての基本的な考え方などを提示しております。
言うまでもなく、スポーツを振興推進するにあたっては、年次計画の具現化が大切であります。
したがいまして、守山市スポーツ振興計画推進協議会を設置して、計画の推進と計画内容等の
見直しも行う必要があると考えております。
今後は、スポーツと市民がよりよい関係になるよう、委員一同、それぞれの立場から積極的
に参画してまいりたいと思います。市におかれましては、スポーツ振興に関する積極的な基本
計画を策定され、「守山市のスポーツ振興」の推進に努めていただきますことを期待しており
ます。
平 成 15年 ( 2003年 ) 3 月 7 日
守山市スポーツ振興計画策定委員会
21
〔参考資料2〕
○守山市スポーツ振興計画策定委員会設置要綱
(平成 14 年7月 11 日)
(設置目的)
第1条
この要綱は、長期的・総合的な視点から本市がめざす今後のスポーツ振興の基本を示すとと
もに、本市の実情に即したスポーツ振興施策を主体的に進めるための「守山市スポーツ振興計画」
(以下「計画」という。)を策定するため、守山市スポーツ振興計画策定委員会(以下「委員会」という。)
を設置する。
(任務)
第2条 委員会は、本市のスポーツの振興を図るために必要な事項を調査、審議し計画を作成するも
のとする。
(組織)
第3条 委員会は、委員 11 人(別表構成員)をもって組織する。
(委員長および副委員長)
2 委員会に、委員長および副委員長 1 人を置く。
3 委員長および副委員長は、委員の互選によって定める。
4 委員長は、委員会を代表し会務を総括する。
5 副委員長は、委員長を輔佐し、委員長に事故があるときは、または委員長が欠けたときは、その
職務を代理する。
(会議の招集等)
第4条 委員会の会議(以下「会議」という。
)は、委員長が召集する。
2 会議は、委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。
3 会議の議長は、委員長をもってあてる。
4 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
5 委員長が必要と認めたときは、会議に関係者を招き意見を聞くことができる。
(任期)
第5条 委員の任期は、計画の完了までとする。
(庶務)
第6条 委員会の事務局は別表のとおりとし、庶務は教育委員会事務局スポーツ振興課において処理
をする。
(その他)
第7条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営その他必要な事項は委員長が定める。
付 則
この要綱は、平成 14 年7月 11 日から施行する。
22
〔参考資料3〕
守山市スポーツ振興計画策定委員会・会議概要
月/日
第1回
8/26(月)
内
容
本市スポーツ振興の現状と課題
スポーツを支援する環境づくり案の検討
① スポーツ施設の整備・充実
第2回
9/25(水)
② 的確なスポーツ情報の提供
③ 一環指導システムの構築
④ 指導者の養成・確保
生涯スポーツの充実方策(まちづくり)案の検討
第3回
10/31(木)
① 総合型地域スポーツクラブの育成・定着
② 健康づくりと交流の拡充
学校体育・スポーツの充実方策(ひとづくり)案の検討
第4回
11/29(金)
① 教科体育の指導、充実
② スポ尐・運動部活動の活性化
第5回
12/16(月)
本市スポーツ振興に関わる、各団体ごとの取り組み報告
第6回
1/29(水)
スポーツ振興計画(報告案)の検討
第7回
2/27(木)
スポーツ振興計画(報告案)再検討・完成
23
〔参考資料4〕
「守山市スポーツ振興計画」策定委員名簿
(敬称略)
氏
名
役
薫
職
等
今
井
守山市体育指導委員会委員長
西
村
金
治
守山市体育指導委員会副委員長
津
田
増
雄
守山市体育協会副会長
竹
村
治
郎
守山市体育協会事務局長
飯
塚
西
澤
功
雄
福
井
康
裕
井
上
典
子
守山市健康推進員代表
小
田
清
栄
守山市健康推進員代表
川
嶋
祥
吾
守山市小学校体育連盟代表
安
土
保
徹
守山市スポーツ尐年団本部長
守山市スポーツ尐年団事務局長
(財)守山市文化体育振興事業団主事
守山市中学校体育連盟代表
24
〔参考資料5〕
総合型地域スポーツクラブ育成計画
平成16~17年度 … 啓発・組織づくり
①総合型地域スポーツクラブの意義や必要性を、市民に啓発する。
市広報や啓発用パンフレットを通して、各種の会合の場などを市民へ知らせる。
②学区別事業趣旨説明会を開催する。
地域住民及び既存スポーツ団体等に啓発し、理念や意義の共通理解を図る。
③各学区に「スポーツ振興委員会」を設立し、推進母体とする。
④自治会長会の場で、総合型地域スポーツクラブの意義や必要性についての理解を求め、各自治会の
「まちづくり推進会議」の中に、スポーツ・健康部会(仮称)を新たに作ってもらう。
まちづくり推進会議
青
少
年
部
会
市
民
活
動
部
会
同
和
部
会
ス
ポ
―
ツ
・
健
康
部
会
学区スポーツ振興委員会
・スポーツ振興委員
1~4名
・体育指導委員
4名
・会館長
1名
(委員長は、当面体育指導委員がする)
⑤スポーツ振興委員会主催で年間2~3回事業を実施し、地域住民のスポーツに対する気運を高める。
・学区歩こう会、スポーツ交流会(1000円パーティー)、学区民の集い、スポーツコーナー等
平成17~18年度 … ○○学区での設立準備
①設立準備委員会の結成(地域住民主体の組織)
構成メンバー(案) ・スポーツ振興委員 ・体育指導委員 ・会館長 ・健康推進員代表
・自治会代表 ・地域スポーツクラブ代表 ・スポーツ尐年団代表
・学校代表 ・PTA代表 ・子ども会代表
②設立準備委員会において、運営の基本的枠組を決定する。
理念・設立目的の明確化
組織・運営組織づくり、開設種目の設定、対象者および指導者の確定
事業・通常的なクラブの活動、スポーツイベントの開催、広報活動、健康づくり推進事業
施設・クラブ事務局の設置、スポーツ施設の利用調整
財務・予算計画や財源の見通し、会費、入会費の扱い
③会員を募集する。 ・募集要項の作成、入会申込書、会員証等の作成
平成18度 …
○○学区総合型地域スポーツクラブ設立
25
総合型地域スポーツクラブ概要(案)
○○スポーツクラブ
運営委員(地域住民が主体的に運営)
支援・協力
教育委員会
交流の場(事務局・談話室等)となるクラブハウス(会館・空き教室)
(啓発パンフレット作成)
体育協会・スポ少
(指導者の派遣)
体育指導委員
活動拠点(○○小・△△中)
その他の施設(民間施設を含む)
県広域スポーツセンター
(指導者の育成
スポーツ情報の提供)
■開設種目案(既存の地域スポーツクラブ・同好会を核にする)
・バレーボール
・ビーチボール
・ソフトボール
・バスケットボール
・バドミントン
・卓球
・テニス
・キンボール
・ゲートボール
・グラウンドゴルフ
・エアロビクス
・ジャズダンス
・ウォーキング
・サッカー
など
地域の住民全員の参加
(総合型地域スポーツクラブ育成マニュアルを参考に作成)
[その他の学区における準備について]
※ 学区別の事業趣旨説明会等は、○○学区と並行して進める。
※ スポーツ振興委員会の立ち上げ等については、学区により多尐時間的なずれが生じる
ことが考えられるので、立ち上がった学区から順次、次の段階へと取り組みを進める。
平成 16~19 年度 … 啓発・組織づくり
平成 16~21 年度 … 設立準備・会員募集
平成 18~22 年度 … 各学区での総合型地域スポーツクラブ設立
26
〔参考資料6〕
県内の総合型地域スポーツクラブの現状
クラブ名(郡市)
会員数
設立年月日
コミスポ
ようかいち
(八日市)
H15,4/1
近江スポーツ
クラブ
(近江町)
H15,4/1
鮎っ子クラブ
(土山町)
H10,4/1
希望が丘
らく・楽スポーツ
クラブ
(甲单町)
H14,8/3
さざなみ
スポーツクラブ
(中主町)
H15より
はーと貴生川
スポーツクラブ
(水口町)
H14,9
YASU
ほほえみクラブ
(野洲町)
H15,4/5
320
年(月)会費
入会金¥1000
月会費
大人 \500
中学生以下\250
ファミリー \1000
主な活動日
主な活動場所
種目によって活動日が 市内小中学校
異なる
市内体育施設
主な活動種目
ビーチボール
キンボール
バドミントン
バレーボール
卓球
エアロビクス
ウォーキング など
バドミントン
フラグフットボール
登山
スキー
マリンスポーツ
バーベキュー など
入会金¥1000
年会費
一般・ジュニア\5000
指導者会員\3000
ファミリー \10000
毎週日曜日
年会費\500
其の他実費が必要
毎週指定曜日のサイク
ルが基本
鮎河小学校
種目によって活動日が
異なる
フットサル
球技
キャンプ
登山
スキー,スケート
ボーリング など
1回につき
大人\200
中学生以下
\100
毎月奇数土曜日が基本 希望が丘小学校
ファミリーバドミントン
卓球
キンボール
ドッチビー
キックベースボール
ペタンク
ハイキング など
243
年会費
3歳以下 \500
中学生以下 \3000
高校生以上 \5000
60歳以上 \4000
家族 \10000
B&G体育館
B&Gプール
毎週土,日曜日が基本 町民体育館
公民館ホール
中主中学校
サタデースポーツ(フリー)
アラカルトスポーツ(フリー)
アクアビクス
テニス
ヨガ
マリンスポーツ など
275
入会金 \1000
年会費 大人 \6000
中学生以下 \3000
家族 \10000
32
100
1回あ
たり
30程
度
748
年会費
中学生以下 \3000
大人 \6000
60歳以上 \5300
家族 \10000
中央公民館
町民グラウンド
町民体育館
小学校
貴生川小学校
貴生川体育館
毎週指定曜日のサイク
杣川グラウンド
ルが基本
杣川ターゲットゴルフ場
野洲北中学校
毎週指定曜日のサイク
町内小学校
ルが基本
総合体育館
種目によって活動日が
勤労者体育館
異なる
総合福祉センター
27
ユニホッケー
バウンドテニス
ターゲットバードゴルフ
ウォーキング など
ジャズサイズ
リズム体操
バスケットボール
ソフトバレーボール
太極拳
硬式テニス
グラウンドゴルフ
ソフトボール
野球
ニュースポーツ など
Fly UP