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展開方向点検総括表
資料2(政策点検調書 様式6) ■展開方向点検総括表 所属 下北地域県民局 作成者(電話) 地域 下北 展開方向 ① 下北の総力を結集 した下北まるごと 観光の推進 取組内容 (下北半島観光コンテンツ開発事業H21・22/下 北地域着地型旅行商品チェックアップ事業H23・ 24/自然体験プログラム開発事業H21-23/下 北半島・広域観光イノベーター事業H21-23) ・地域の関係者によるワークショップの開催など により、着地型旅行商品を造成し、着地型旅行 商品冊子「感動半島しもきた」を作成して、エー ジェントへの販売促進活動を実施した。 また、下北の自然特性を生かしたエコツーリズ ムに力点をおいた自然体験プログラムを造成し、 図鑑の作成などを行った。 成果 ・着地型旅行商品は旅行エージェントにより商品 化されたほか、地元観光団体主体での着地型旅 行商品の継続的なブラッシュアップの仕組が構 築された。 また、自然体験プログラムの推進も図られ、下 北らしい観光資源の磨き上げが推進された。 (下北半島イメージ発信事業H21・22/下北半島 ・首都圏や近隣道県における下北の認知度が向 と首都圏交流推進事業/近場を攻める下北半 上し、下北食材の利用拡大が図られるなど、交 島観光推進事業H21・22) 流が拡大した。 ・東京都世田谷区下北沢地区において定期市 (年3~4回)を開催し、下北地域の特産品販売 などを実施したほか、下北地域でのツアー、イン ターシップを実施した。 また、近隣道県を対象に下北地域のPRなどを 行った。 (下北学を活用した観光人材育成事業(H21・22) ・下北検定合格者により構成される「下北を知る ・「下北学」を活用した観光ボランティアガイドなど 会」の会員が域内周遊バスに観光ガイドとして乗 の人財育成を行った。 車したほか、同会が自主的に研修を行うなどの 態勢が構築された。 (下北教育旅行受入れ体制構築事業H24~) ・地元の観光や地域づくり活動の関係者が事業 ・教育旅行の受入れ態勢構築に向け、専門家を に参加し、教育旅行の受入れの気運が高まり、 招いてのワークショップ3回、モニターツアー2 態勢構築に向けた検討が進んだ。 回、先進地視察1回を実施した。 観光に寄与する地 域産業の充実 ○農業 (「一球入魂かぼちゃ」ブランド化推進事業H21・ 22) ・一球入魂かぼちゃの産地化づくりに向け、生産 者を組織し、商標を取得するなどブランド化を進 め、首都圏等への販売強化を図った。 (まさかりアピオス産地づくり事業H24・25) ・アピオスの産地化を図るため、栽培実証ほの 設置や栽培講習会、料理講習会、フォーラムを 開催した。 ○農業 ・平成24年度における一球入魂かぼちゃの栽培 面積は平成21年度に比べ約2倍に増加し、産地 化が進んだ。 ○畜産 (立ち上がれ下北酪農活性化事業H22・23) (もっとよくなる「下北酪農」生乳生産推進事業 H24・25) ・下北酪農活性化協議会を組織化し、地域飼料 資源の活用や生産性の向上、乳質改善指導な どに取り組んだ。 ・下北産牛乳の認知度の向上と地産地消を推進 するため、販売促進活動や新商品開発を支援し た。 ○畜産 ・現地実証の実施により、1地区で新型機械が導 入され、粗飼料生産の効率化、品質向上が図ら れた。 ・飼料用稲の作付面積及び利用農家戸数がH21 年度の2戸4.3haからH23年度には11戸29.6haに 増加した。 ・地元産生乳と地域の農産物を使用した新たな 乳製品の開発のため、ボイセンベリーアイスなど の試作品を作成した。また、H24年度から地元 スーパーでの「下北の牛乳」の販売がスタートし た(販売数量:約1.4t)。 ・これまでほとんど栽培のなかったアピオスを、 60名の農家が80a作付けし、首都圏等への販売 を開始した。 所管部 地域連携部 資料2(政策点検調書 様式6) ○林業 ○林業 (下北スギ間伐材利用キノコ生産モデル事業H24 ・切り捨て間伐材の有効利用が図られた。 ~26) ・下北スギ間伐材利用キノコ生産研究会 (キノコの発生はH26年秋の予定) を立ち上げ、栽培実証などについて協議したほ か、キノコ栽培講習会を開催し、スギ原木への植 菌及び仮伏せを行った。 ※植菌本数:5団体計750本 ○水産 (下北こんぶ生産安定化事業H24・25) ・津軽海峡の暖流域と寒流域に生育するコンブ 母藻から種苗を生産し、コンブ種苗糸を巻き付け た立縄式養殖施設を佐井村、風間浦村2地区に 投入し、潜水で育成状況を確認する。 ○水産 ・コンブ種苗糸を巻き付けた立縄式養殖施設を 佐井村、風間浦村ともに120本づつ計240本投入 した。3月下旬に潜水で育成状況を確認予定。 地域農林水産部 ② (下北のうまい海活用促進事業H24・25) ・アイナメを高鮮度処理し、死後硬直を遅くするこ ・高鮮度処理したアイナメは、何もしない対照区 とにより、刺身で食べられる期間を長くする試験 よりも約15時間死後硬直が遅くなり、刺身の美 を行った。 味しさが約70時間保持された。 (下北元気なさけづくりプランレベルアップ事業 H22・23) ・サケ資源を回復させるため、従来のふ化場飼 育に加えて、漁業者によるサケ稚魚の海中飼育 を実施し、大型の稚魚を放流することにより、サ ケ親魚の回帰率向上を図った。 (くらげに負けない下北さけづくり事業H24・25) ・大型クラゲが大量来襲時の漁業被害を防止す るため、10月に下北沿岸で漁獲される親魚を 使った早期資源及び12月に川内川の遡上親魚 を使って晩期資源を造成する。 (津軽海峡きあんこうブランド化推進事業 H22・ 23) ・資源管理方策の一つとして、2㎏未満の小型個 体の再放流を指導するとともにアンコウを標識放 流し、生態調査を行った。 ・風間浦アンコウのブランド化を図るため、協議 会を設置し、基準を満たしたアンコウには「ブラン ドタグ」を装着し、試験出荷を実施した。 ・海中飼育開始当初は、5漁協で425万尾の放流 尾数であったが、飼育技術の向上により、現在で は8漁協で750万尾を放流しており、4年後の回 帰率向上に期待したい。 ・大型クラゲ対策では、10月の早期資源として、 下北沿岸で漁獲されたサケ親魚を使用する予定 であったが、サケの来遊時期が遅れたため実施 できなかった。12月の晩期資源については、川 内川の遡上親魚から計画どおり採卵し、飼育管 理を経て大畑川へ放流予定。 ・標識放流による生態調査の結果、アンコウの移 動回遊、深浅移動等の知見が得られ、漁業者の 操業位置、漁具の設置水深等の判断材料となっ ている。 ・ブランド化を図った結果、平均単価が平成17年 の424円/kgから平成23年には939円/kg、平成2 4年も931円/kgと倍増した。ゆかい村あんこう祭 りへの来場者数も年々増加している。 (ほたてがい養殖業協業化モデル実証化事業 H22・23) ・ホタテガイ養殖業者の協業化を目的として、 ニーズを把握するための検討会を開催し、先行 地視察を行った。 ・検討会を延べ6回開催し、ニーズ及び経営実態 を把握するとともに、佐賀県の仮屋漁協、肥前漁 協及び有明海漁協を訪問し、現地講習会を受講 し意見交換した。 ・ホタテガイ養殖業の協業化モデルを作成し、実 ・3漁業者が協業して2隻で行う実証試験操業を 証試験操業を行った。 行った結果、人件費、燃料代などの経費削減と なった。 (下北水産物まるごと活用促進事業H22・23/下 北味わい弁当創出事業H23・24) ・カタクチイワシ等抵利用魚の活用促進のため加 ・下北ならではの食材の加工や弁当への活用な 工品開発やフォーラムを実施した。 ど消費・流通拡大の可能性が高まった。 ・下北らしい弁当づくりをめざし、下北の食材を使 用したおかずの審査やそれを紹介するフォーラ ムを開催したほか、弁当を紹介するポスター及 び包装用として食材マップをプリントしたバンダナ を作成した。 地域連携部 資料2(政策点検調書 様式6) 地域の特長を生か した産業づくり ③ ④ 下北地域の一体 感を形成する仕組 みづくり ・むつ市に所在する原子力・海洋関係の研究機 関との共催で情報交換会(年2回)、シンポジウ ム(年1回)を実施し連携を図った。 ・原子力・海洋関係研究機関との連携が強化さ れ、原子力・海洋科学産業への理解が深められ た。 (下北学を活用した観光人材育成事業H21・22/ 下北学普及促進事業H23・24) ・下北検定合格者により「下北を知る会」を設置 し、会員を対象として下北学を活用した観光ボラ ンティアガイドの育成を図ったほか、次代を担うこ ども達などに地域のことを知ってもらうため、下 北を知る勉強会や地域資源を巡る親子体験学 習会、寒立馬絵画コンクールなどを行った。 ・「下北を知る会」と地域の観光商工・地域づくり 団体などとが連携して、下北学の普及、観光ガイ ドの育成に取り組む態勢が構築され、「下北学」 を通じた地域への誇りが醸成された。 (下北農林水産業連携活性化推進事業H23・24) ・農林水産業が連携し、新商品の開発や情報発 ・地域に精通した下北在住の地域コラボマネー 信などを企画する人財の育成とこれを実践する ジャー5名を認定し、モデルコラボとして、ものづ 体制構築を図った。 くり及び癒やしの空間活用に取り組んだ結果、海 峡サーモン生ちゃんちゃんなどの連携商品が5 品開発され、秋・冬のこどもまつりなどの新たなイ ベントが8回開催された。 地域連携部 地域連携部 地域農林水産 成果、課題を表す指標等 【指標の名称1】 下北地域の観光地点観光入込客数の推移 【指標等の説明】 観光地点観光入込客数は、着地型旅行商品の開発などに取り組んでいるが、年々減少している。 【指標の名称2】 サケ漁獲量の推移 【指標等の説明】 サケ漁獲量は稚魚放流などに取り組んでいるが、減少傾向にある。 現状と課題 今後の取組の方向性 ・着地型旅行商品の開発、ブラッシュアップの態勢構築や首都 圏との交流により認知度の向上などは図られたものの、下北 地域の観光客入込数は減少傾向にあることから、情報発信態 勢の強化、観光関係者のみならず地域住民一人ひとりの観光 客受入推進に対する意識の醸成、リピーター確保のための仕 組みづくりなどが必要である。 ・これまで開発した着地型旅行商品を活用しながら、教育旅行の 誘致などによる定期的・恒常的な受入の確保をめざすほか、大 間・函館間の新フェリー就航や平成27年度の北海道新幹線開業 を見据え、航路による観光客を対象とする受入態勢を強化するな ど、好機を的確に生かし、県内外への情報発信を強化して、交流 人口拡大に向けた取組を行う。 ○農業 ・一球入魂かぼちゃやアピオスなど下北地域の気候・風土に 適した作物の作付け拡大を目指しているが、小規模経営の農 家が多いことから、安定した販売に向けた収量・品質の確保 が課題となっている。 ・5名の地域コラボマネージャーを中心に連携が活発化してき たが、持続した取組とするための仕組みがなく、商品の販売先 が限定されている。 ○農業 ・下北に適した作物の重点的な作付け拡大とさらなるブランド化を 進め、新規就農者などの栽培者を確保するとともに、技術の平準 化のための生産者組織の活動強化を図る。 ○畜産 ・下北酪農活性化協議会を組織化し、地域の飼料資源の活用 や乳質改善のための指導を実施しているが、高齢化や後継者 不足などもあって、乳質改善に対する意識が低い生産者の対 応及び「下北の牛乳」の定着化を推進するため支援が必要で ある。 ○畜産 ・乳質改善・環境美化コンクールの実施など、乳質改善や環境美 化についての取組を継続し、下北の酪農に対するイメージアップ と所得向上の取組を強化する。また、「下北の牛乳」の定期的な 販売に向け、販売店との連携を密にするとともに、イベント等での PRなどの取組を支援する。 ・下北地域の肉用子牛は、県の共進会や全国の共進会にお いても優秀な成績を獲得しているにもかかわらず、市場取引 価格が県平均より低いことから、その原因を調査するととも に、購買者ニーズに合った特徴ある下北産肉用子牛生産を推 進する必要がある。 ・子牛市場買参人へのアンケート調査やニーズ調査を実施すると ともに、管内の子牛購買先への現地調査や生産者の視察研修の 実施により、下北の特徴を活かした優良子牛づくりの態勢を強化 する。 ・連携活動を自立・持続した取組とするため、地域コラボマネー ジャーをさらに育成し、コーディネート機能を強化するとともに、新 たなビジネス素材の掘り起こしと市場開拓を実施する。 資料2(政策点検調書 様式6) ○林業 ・木材価格の長期低迷などにより、間伐などの森林整備や森 林病虫獣害に対して所有者の関心が薄れてきており、健全な 森林の維持・増進を図る必要がある。 ○林業 ・間伐などの森林整備事業に加えて、切り捨て間伐材を活用した キノコ栽培やクマハギ被害対策を進めるなど、経営意欲の向上に 向けた取組を強化する。 ○水産 ・サケ、マス稚魚の放流、コンブ種苗糸の投入等つくり育てる 漁業の継続は必要不可欠であるが、一方でサケマス漁獲量 の低迷、コンブ群落の減少など課題が生じている。 ・アイナメの高鮮度処理技術による高鮮度状態の維持及び旨 み成分の保持、キアンコウのタグの装着や2㎏未満は再放流 する基準の設定などにより地域ブランドを目指しているが、ど ちらも取組開始から日が浅く消費者の認知度が低い。 ・ホタテガイ養殖業3経営体を2隻の船で輪番制で操業する協 業化は、人件費、燃料費等コスト削減となったが、一方で地元 雇用者の減少、船上作業の協調に気兼ねし自由に作業がで きないなどの意見がある。 ○水産 ・さらに種苗放流などを継続するとともに、サケマス稚魚の健苗育 成、高水温耐性のあるコンブ種苗の培養など海洋環境の変化に 対応しうる種苗の増産に努める。 ・高鮮度処理技術を他の魚種へ応用し、汎用性を高めるととも に、高鮮度状態を維持したまま首都圏向け出荷態勢を確立する。 また、例年開催しているアンコウ祭り、消費者へのネット販売、 ホームページを充実させ、県外観光客を獲得する。 ・漁村内の少子高齢化が進む中、いずれ訪れる人手不足に対処 するため、現在の協業化モデルを強行するのでなく、臨機応変に 妥協点を見いだし、漁業者に合ったスタイルに改良する。 ・原子力や海洋関係の研究機関と共同したシンポジウム開催 ・エネルギー関連産業やICTを活用した情報関連産業の育成に向 などにより、エネルギーに関する知識の普及啓発は推進され けた取組を検討する。 たが、さらに具体的な関連産業の振興や雇用促進に向けた取 組が必要である。 ・「下北を知る会」を中心にした地域団体の連携による下北学 ・地域への愛着・誇りの醸成、地域を支える人財の育成をめざし、 普及が進んできたが、さらに地域主導による下北普及態勢の 「下北を知る会」の活動支援や各団体等が行う下北学普及の取 強化や観光ボランティアガイドの育成などを推進する必要が 組への協力を継続する。 ある。