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監査中期方針 - 河内長野市ホームページ
監査中期方針 (平成27年度~平成29年度) 平成27年3月27日決定 河内長野市監査委員 監査中期方針 目 次 1.「監査中期方針」策定の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.「監査中期方針」の計画期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3.監査の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 4.監査の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 5.基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 6.重点プラン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1.「監査中期方針」策定の目的 平成12年4月1日の地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に 関する法律の施行以降、国及び府から多くの事務が市に権限移譲され、地 方公共団体の事務は、より多岐にわたるものとなってきています。 また、地方公共団体の会計制度においては、より透明性の高い財務情報 を開示していくため、企業会計基準の見直し、地方公営企業会計制度の見 直し、地方公会計の整備推進などが行われてきました。 現在、国等においては、議会、監査委員、長、市民のそれぞれの役割を 踏まえ、地方公共団体のガバナンスが全体として機能を発揮するため、 「議 会制度や監査制度等の地方公共団体のガバナンスのあり方等」の審議が行 われているところです。 一方、人口減少や少子高齢化が進行し、地方財政の状況が厳しさを増す 中、地方公共団体は、財政の透明性を高め、議会や市民に対する説明責任 をより適切に行うことが求められるようになってきています。 ひるがえって、本市においては、生活保護費不正支出事件が平成25年 10月に発覚し、外部調査委員会や市議会の特別委員会などにより、様々 な観点から、事件解明の検証が行われたところです。 本市監査委員は、このような情勢に対応し、これまで以上に実効性のあ る厳正、公正な監査を行い、監査機能の充実・強化を一段と図るために、 「監査中期方針」を策定しました。 2.「監査中期方針」の計画期間 「監査中期方針」の計画期間は、平成27年度から平成29年度までと します。 1 3.監査の現状 (1)から(11)までの監査等(以下単に「監査」という。)の現状を分 類し、分析しました。 (1)例月現金出納検査 地方自治法第235条の2第1項の規定による例月現金出納検査は、 会計管理者及び水道事業管理者が保管する現金の出納事務の前月分を 対象に実施しています。 (2)指定金融機関等監査 地方自治法第235条の2第2項又は地方公営企業法第27条の2 第1項の規定による指定金融機関(出納取扱金融機関)が取り扱う公 金の収納又は支払いの事務に関する監査は、監査委員が必要と認める とき又は市長若しくは水道事業管理者の要求があるときに実施するこ ととなっていますが、最近は実施していません。 (3)一般会計・特別会計決算審査 地方自治法第233条第2項の規定による一般会計・特別会計決算 の審査は、毎年7月初旬から行い、7月下旬までに審査意見を附して います。 (4)基金運用状況審査 地方自治法第241条第5項の規定による基金運用の審査は、毎年 6月初旬から行い、7月下旬までの一般会計・特別会計決算の審査と 併せて審査意見を附しています。 (5)公営企業会計決算審査 地方公営企業法第30条第2項の規定による公営企業会計(水道事 業会計)決算の審査は、毎年6月初旬から行い、6月下旬までに審査 意見を附しています。 2 (6)定期監査 地方自治法第199条第1項及び第4項の規定による定期監査は、 従来は、毎年度対象部局を選択し、4年で全部局を監査するように実 施していましたが、平成25年度からは3年で全部局を監査するよう に変更し、実施しています。 (7)行政監査 地方自治法第199条第2項の規定による行政監査は、定期監査実 施にあわせて行っています。しかし、全庁的にテーマを選定する本来 の行政監査は、実施していません。 (8)財政援助団体等監査(公の施設の指定管理者監査含む。) 地方自治法第199条第7項の規定による財政援助団体等監査は、 所管部局の定期監査に並行して実施しています。また、平成24年度 からは、年間1団体を対象とした財政援助団体等監査の事前調査を監 査法人に委託しています。 (9)工事監査 地方自治法第199条第1項及び第5項の規定による随時監査の一 つとして工事監査を行っています。工事監査は、工事施工部局を対象 に執行中の工事を抽出し、適時実施しています。 なお、技術調査は、第三者に委託しています。 (10)財政健全化審査 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項の規定によ る財政健全化審査は、毎年7月初旬から行い、8月中旬までに審査意 見を附しています。 (11)経営健全化審査 地方公共団体の財政の健全化に関する法律第22条第1項の規定に よる経営健全化審査は、毎年6月初旬から行い、8月中旬までに審査 意見を附しています。 3 4.監査の課題 監査の現状で分類した種類ごとにその課題を分析しました。 (1)例月現金出納検査 例月現金出納検査は、河内長野市監査委員条例(昭和39年河内長 野市条例第6号)第2条の規定に基づき、毎月22日に実施する必要 があります。また、よくある誤びゅう等は、全庁的な周知を徹底し、 再発防止を図る必要があります。 (2)指定金融機関等監査 指定金融機関等監査は、必要性を検討する必要があります。 (3)一般会計・特別会計決算審査 一般会計・特別会計決算審査の意見書は、わかりやすい冊子にする 必要があります。 (4)基金運用状況審査 基金運用状況審査の意見書は、わかりやすい冊子にする必要があり ます。 (5)公営企業会計決算審査 公営企業会計決算審査の意見書は、わかりやすい冊子にする必要が あります。平成26年度から公営企業会計制度が見直されたため、審 査方法等を検討し、その意見書の記載方法等を見直す必要があります。 4 (6)定期監査 定期監査は、4年から3年で全部局を監査するように変更したとこ ろですが、監査の頻度を多くするだけではなく、より内容の充実した 監査を検討する必要があります。また、指摘事項は、全庁的な周知を 徹底し、再発防止を図る必要があります。なお、経済性、効率性及び 有効性等を検証する業績監査は、実施できていません。 (7)行政監査 行政監査は、行政事務の中からテーマを選定し、その実施方法など を検討していく必要があります。 (8)財政援助団体等監査(公の施設の指定管理者監査含む。) 財政援助団体等監査は、専門性及び客観性を高めより効率的に行う ため、監査法人を活用した事前調査を実施するとともに、その手法を とりいれた監査を検討する必要があります。 (9)工事監査 工事監査は、技術調査を第三者に委託していますが、委託事業者の 活用方法を検討する必要があります。 (10)財政健全化審査 財政健全化審査の意見書は、わかりやすい冊子にする必要がありま す。 (11)経営健全化審査 経営健全化審査の意見書は、わかりやすい冊子にする必要がありま す。 5 5.基本方針 策定の目的、現状及び課題を踏まえ、監査の実効性を高めることにより、 市に対する市民の信頼を確保し、透明性のあるものにしていく必要があり、 また、様々な制度改正・法改正に精通し、適正な監査を実施していくため には、監査の専門性の向上が必要です。これらのことから、次のとおり、 基本方針を定めます。 1 市民の信頼を高めるための監査の実施 2 監査の専門性の向上 6.重点プラン 基本方針を踏まえ、平成27年度から平成29年度までに次の6つの重 点プランを行います。 1 市民の信頼を高めるための監査の実施 (1) 誤びゅう等の再発防止の取組み ① 例月現金出納検査で誤りが多い事項及び定期監査の指摘事項等は、 全庁的に周知を徹底し、再発防止に努めます。 ● 年度版の「監査の概要」を作成し、庁内ネットに掲載します。 ● 庁内関係部署と連携し、例月現金出納検査で誤りが多い事項 及び定期監査の指摘事項等の再発防止を検討します。 ● 計画期間内に全部局を対象に定期監査を実施します。 ② 組織としてのチェック機能が働いているかを主眼とし、監査を行い ます。 ● 市が事務を執行するにあたり、組織としてのチェック機能が 働いているかの内部統制の観点も含めて、例月現金出納検査、 定期監査等を行います。 6 (2) 現金等の取扱いに係る現地監査の実施 ① 現金等を取り扱う部局の定期監査を行う際は、その部局の現金等の 取扱いが適正に行われているかに着目し、監査を行います。 ● 監査委員事務局職員が、現金等を取り扱っている場所に出向き、 現地監査を行い、現金・切手等と帳簿が一致するか等を確認します。 ● 現金等の取扱いを一人で行っていないか、現金等をどのような 流れで収納等を行っているか、組織としてのチェック機能が働い ているかに着目し、監査を行います。 (3) 法令遵守の観点からの監査 ① 法令、条例、規則、要綱等(「法令等」という。)に基づく事務が、 適正に行われているかに着目し、監査を行います。 ● 監査対象部局が行っている事務が、法令等を遵守しているか を確認します。 ② 監査を通じて、法令遵守の考え方を全庁的に啓発します。 ● 定期監査の際は、根拠法令の確認を行い、監査対象部局職員 に法令遵守の基本的な考え方を確認します。 (4) わかりやすい決算審査意見書等の作成 ① 市民がみてわかりやすい意見書を作成し、市ホームページに公開し ます。 ● 一般会計・特別会計決算審査意見書、財政健全化審査の意見書等 は、体裁や記載方法を見直し、わかりやすい意見書を作成します。 ● 公営企業会計制度の見直しに伴い、審査方法等を検討し、わかり やすい意見書を作成します。 7 2 監査の専門性の向上 (5) 監査法人等を活用した監査の実施 ① 外部の視点を導入し、専門的なノウハウを活用した監査を実施する ため、監査法人等に業務を委託し、監査を行います。 ● 監査法人等を活用し、財政援助団体等の監査を行います。 (6) 監査委員事務局職員のスキルアップ ① 監査の専門性を向上させるため、スキルアップに努めます。 ● 監査等の研修等に参加し、その専門性を高めます。 ● 法令等の改正や河内長野市例規集の内容について自己研さんに 努めます。 ● 財政援助団体等監査の事前調査に立ち会い、効果的な財政援助 団体等監査を行う手法を学びます。 8 「監査中期方針」の体系図 目 的 これまで以上に実効性のある厳正、公正な監査を行い、 監査機能の充実・強化を一段と図ります。 基本方針1 市民の信頼を 高めるための 監査の実施 基本方針2 監査の専門性 の向上 重点プラン(5) 重点プラン(1) 監査法人等を活用した 監査の実施 誤びゅう等の再発防止の 取組み 重点プラン(6) 重点プラン(2) 監査委員事務局職員の スキルアップ 現金等の取扱いに係る 現地監査の実施 重点プラン(3) 法令遵守の観点からの監査 重点プラン(4) わかりやすい決算審査意見書 等の作成 9