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The Compelling Case for Unified Messaging

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The Compelling Case for Unified Messaging
ユニファイド メッセージングの価値
ユニファイド コミュニケーションの変化に伴い
ユニファイド メッセージングが多くの企業にとって適切な選択肢に
UniComm Consulting, LLC、社長
Marty Parker
更新日: 2009 年 10 月
要約
多くの企業において、ユニファイド メッセージングは通話応答のための最適なソリューション
となっています。
プレゼンス、インスタント メッセージング、電子メール、会議、コラボレーション ワークス
ペースなど、コミュニケーションのためのより優れた代替手段の出現により、ボイス メールを
使用することの重要性はこの 10 年間で大幅に低下しています。多くの企業において、ボイス
メールに残された価値は、他のオプションを持たないユーザーからの尐数の電話呼び出しに対
して応答することです。したがって、ボイス メールの残存する負荷を電子メール (Microsoft
Exchange Server 2007 など) と統合することで、ユーザーの生産性向上と費用削減が可能になり
ます。
一方で、業務プロセスおよび規制プロセスは発展し続けており、ボイス メール システムの要
件も変化しています。 現在の環境において、通話に応答して音声録音をユーザーの電子メール
の受信トレイに保存するユニファイド メッセージング (UM) ソリューションは、多くの企業に
とって最適なビジネス プロセスのオプションでもあり、業務の成果を向上させます。
このホワイト ペーパーでは、こうした進化する力に焦点を当て、新しい UM ソリューションに
よって実現するビジネス上の価値の大幅な向上について説明します。UM を実装することで、
組織はユーザーの生産性と業務の成果を向上させることができるだけでなく、従来のボイス メ
ール システムと比べて費用を削減できます。また、このホワイト ペーパーでは、UM ソリュー
ションに移行するための意思決定基準を提供します。マイクロソフトの UM ソリューションで
ある Exchange Server 2007 のユニファイド メッセージング機能については、意思決定基準の観
点から説明します。これにより、多くの企業にとってマイクロソフトの UM がビジネス上の価
値を提供するための効果的なソリューションであることがわかります。総所有コスト (TCO) に
関する分析では、Microsoft UM の TCO は、従来のボイス メールまたは今日の市場で一般的な
2 ベンダの UM ソリューションよりも 40% 低く抑えることが可能であることを示しています。
ii
© UniComm Consulting LLC
目次
要約: ............................................................................................................................................................. ii
ユニファイド メッセージングの概要...................................................................................................... 1
ユニファイド メッセージング : より優れたソリューション ........................................................... 1
ボイス メールの発展 利用の減尐により促進される UM への移行 ................................................. 2
ユニファイド メッセージングのビジネス上の価値 .............................................................................. 4
業務の成果の向上................................................................................................................................... 4
運用および法令遵守に関連する費用の削減 ....................................................................................... 7
各企業に適したユニファイド メッセージング ソリューションの選択 ............................................. 9
各企業におけるボイス メール使用状況の把握 .................................................................................. 9
ユニファイド メッセージングに関する意思決定基準 .................................................................... 10
UM に関する総所有コストの要素と例 .............................................................................................. 14
Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージング ........................................................................... 15
UM の選択肢としての Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージング................................ 15
顧客の事例............................................................................................................................................. 18
結論 ............................................................................................................................................................ 19
付録 :著者について ................................................................................................................................. 21
iii
© UniComm Consulting LLC
1
ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
ユニファイド メッセージングの概要
ユニファイド メッセージング : より優れたソリューション
ユニファイド メッセージング (UM) は、ボイス メールと電子メールを 1 つにまとめたものです。
応答のない着信通話は UM システムにルーティングされ、UM システムは発信者のメッセージ
を録音して、対象となる受信者が後で取り出すことができるように電子メールに保存します。
UM は、次のようなより優れた機能を提供するため、ボイス メッセージング システムに取って
代わる大幅に機能強化された手段となります。
 メッセージの保存 : 最も完全で効率的な UM システムでは、電子メール プラットフォー
ム (Microsoft Exchange Server 2007 など) を使用してすべての音声メッセージが保存さ
れます。このため、個別のボイス メール システムおよびメッセージ ストアの使用やメ
ンテナンスは不要になります。 その結果、費用の削減を通じてビジネス上の価値がも
たらされます。
 ユーザー インターフェイス : 最も生産的な UM システムは、電子メール クライアント
ソフトウェア (Microsoft Outlook など) を使用して、ユーザーのデスクトップ PC および
モバイル デバイス (ワイヤレス ラップトップあるいは Windows Mobile または
BlackBerry デバイスなどのスマート フォン) の両方を介してユーザーにメッセージを配
信します。これにより、ユーザーに対してすべての情報が 1 か所に提供されるため、メ
ッセージを確認するために電話をかける必要がなくなり、顧客およびビジネス取引に対
する応答性が向上します。こうして時間を節約し、エンド ユーザーの生産性を向上さ
せることで、ビジネス上の価値が生まれます。
 音声アクセス : UM システムでは、ハンズフリー モバイルを使用している場合やデータ
リンクが使用できない場合に役立つよう、ユーザーが各自のメッセージ、予定表、およ
びタスクへの音声電話アクセスを利用することも可能です。最適な UM システムは、強
力な音声コマンド インターフェイスを備えているため、ユーザーが各自のモバイル デ
バイスに触れて操作する必要はまったくありません。この機能もまた、情報に対するエ
ンド ユーザーのモバイル アクセスとユーザーの生産性全体の向上につながります。
後で説明するように、UM に対する他のいくつかのアプローチが市場に存在しますが、多くの
企業にとって最適なソリューションは、前述の単一のメッセージ ストアによるアプローチです。
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2
ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
今日の意思決定者にとって、UM は多くの企業における通話応答および音声メッセージのため
の推奨ソリューションです。では、この発展がどのように起こってきたのかを見ていきましょ
う。
ボイス メールの発展 利用の減尐により促進される UM への移行
ボイス メールは、PC、ラップトップ、携帯電話、およびスマート フォンがビジネスの標準に
なり、LAN やワイヤレス ネットワークが普及する以前の 1980 年代にビジネスの世界に登場し
ました。この環境において、ボイス メールは特に有効なアプリケーションでした。ボイス メ
ール システムを利用することで、企業は伝言用紙やメモ書きより低いコストで次の 4 つの主要
なサービスをユーザーに提供することができました1。
 着信応答 : 通話に応答がなかった場合に、ユーザーのためにメッセージを録音する。
 発信者インフォメーション サービス: オペレータ時間を節約するために発信者に情報を
提供する。
 ボイス メッセージング : ユーザーが複数のメールボックスに音声メッセージを送信でき
るようにする。
 通知 : メッセージを受信した場合に、着信ランプ、トーン、または着信音によってユー
ザーに通知する。
ボイス メールは、特に通話に応答するスタッフを配置する必要がなくなるので、便利かつ経済
的でした。伝言用紙やメモ書きを使用した場合に比べて業務をより迅速かつ効率的に行うこと
ができました。1990 年代までには、ほとんどすべての企業がボイス メール システムを使用し
ていました。
しかし、15 年後、より優れた新しいテクノロジによってボイス メールの要件が大幅に変わり、
ボイス メールの使用が減尐しました。特に 1993 年には、顧客に直接対応する職務またはコラ
ボレーション チームのアクティブなボイス メール ユーザーは、1 日の勤務時間に 15 ~ 24 の
音声メッセージと通話応答メッセージを受信していました。また、それほどコミュニケーショ
ンを必要としない職務のユーザーは、1 日の勤務時間に平均 4 通の通話応答メッセージを受信
していました2。ここ数年における実際の顧客の利用結果を見ると、ごくわずかの例外はあるも
のの、ハイテク、工業、運輸、接客、保険、大学の各部門において、平均ユーザーは 1 日の勤
務時間に約 1 通の通話応答メッセージを受信し、ボイス メッセージング (前述の定義を参照) の
1
『The Practical Guide to Voice Mail』Martin F. Parker 著、Osborne McGraw-Hill、1987 年
2 大手製造会社における社内利用状況、1993 年。
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3
ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
受信は 1 日の勤務時間あたり 0.1 メッセージという数字に近づいていることがわかっています3。
もちろん、ユーザーが電話を所有している限り、企業には今後もなんらかの通話応答 (ボイス
メール) システムが必要になりますが、使用パターンや結果として生じる要件は大幅に異なり
ます。
結果的に、多くの企業で、ボイス メッセージングは重要度も使用頻度も低いアプリケーション
になりました。ただし、依然として個別のプロビジョニング、管理、およびメンテナンスを必
要とします。UM は既存の電子メール システムに追加される拡張機能であるため、ボイス メー
ルに比べて運用が簡素化され、運用費も削減されます。また、UM は業務の成果と生産性を向
上させるための強力なツールです。そのため、費用の削減と業務成果の向上の両面において
UM のビジネス上の価値は圧倒的です。
この大幅な減尐の要因としては、次のようなより優れた新しいテクノロジの登場が挙げられま
す。
 多くのユーザーにとって、電子メールは「ボイス メッセージング」よりも優れたソリ
ューションです。電子メールでは文書記録が提供されるため、事実、数値、および記録
保持が必要とされるトランザクションにより適しています。また、電子メールには添付
ファイルを含めることができるため、情報共有により適しています (ボイス メール シス
テムで実現できたのはせいぜい FAX でした)。さらに、ボイス メッセージングが通常機
能するのは、単一の PBX ベースのシステムまたは単一の企業内のボイス メール システ
ムの内部ネットワークに限定されますが、電子メールは企業間でグローバルに機能しま
す。そのうえ、電子メールは Blackberry、Windows Mobile、および多くの携帯電話のそ
の他のオプションを通じて完全に移動可能になりました。ユーザーは新しい電子メール
を即座にひとめで確認できるため、既に示した統計に反映されているように電子メール
の方が明らかに優れています。
 ほとんどすべてのビジネス アプリケーションに対して、インターネット Web サイトは
「発信者サービス」より優れたソリューションです。PC やラップトップは一般に使用
されるビジネス コミュニケーション ツールであるため、以前の「ボイス メール発信者」
は「Web サイト利用者」になりました。道順案内のための地図、聴覚ではなく視覚に
よるメニュー、求職応募のためのフォームなど、情報サービスは Web 上でより効率的
に機能します。PC を持たない発信者には、通常、Microsoft Office Communications
Server 2007 Speech Server など、対話型音声応答 (IVR) システムで対応します。こうし
た動向の例は、地図、情報、求人、および顧客とのやり取りのために推奨されるオプシ
ョンとして電子メールやチャットを提供している、ほとんどすべての企業 Web サイト
3
VoiceCon Orlando 2008 で著者が報告した実際の顧客データに基づく。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
で見受けられます。多くの顧客のボイス メール システムからの報告によると、自動応
答メールボックスの約 90% では、複数の週にわたるレポート作成期間中においてもト
ラフィックが発生していないことがわかります。
 プレゼンスとインスタント メッセージング (IM) は、社内の業務上の問題を解決する場
合に社内電話より優れたソリューションです4。従来の電話による通話では、発信者は、
受信者が電話に応じられる状態であるかどうかが電話をかける前にまったくわかりませ
ん。プレゼンスと IM を使用すると、ユーザーはだれが相談に応じることができるか迅
速に確認したり、最適なリソースを検索したりできます。または、連絡可能になった場
合に IM を開始できるよう必要な連絡先を登録できます。相手が取り込み中として表示
されている場合でも、IM ではテキストで即座に回答を得たり、尐なくとも音声通話の
時間を設定したりできる場合があります。いずれにしても、別の人に電話をして音声に
よる通話応答メッセージを残す必要はもうありません。結果は前に示したボイス メー
ルのデータに反映されていますが、PBX の報告においても通話件数に同様の減尐が示さ
れることが見込まれます。
ユニファイド メッセージングのビジネス上の価値
業務の成果の向上
企業は、ユニファイド メッセージング (UM) を使用してビジネス プロセスと業務の成果を向上
させることができます。UM の主な利用とメリットの例としては次のようなものがあります。
 エンド ユーザーの生産性の向上 : ナレッジ ワーカー、インフォメーション ワーカー、
および経営陣の利便性、効率性、および生産性が向上します。音声メッセージは、ユー
ザーの電子メール メッセージとまったく同じクライアント環境で同じ場所に保存され
るようになったため、UM のアプローチはユーザーに対して最高の生産性を一貫して提
供します。 デスク上では、ユーザーの音声メッセージと FAX メッセージは電子メール
と同じ受信トレイに表示され、フォルダ、ルール、グループ リスト、およびメッセー
ジの管理手法はまったく同じです。ユーザーはメッセージの見出しに簡単に目を通して、
アクションや応答が必要な最優先のメッセージを特定できます。 また、音声メッセー
ジに対して転送や返信を行う場合、またはミーティング招待状やコラボレーション ワ
ークスペース (SharePoint など) に音声メッセージをポストする場合に、ユーザーは音声
メッセージを電子メール メッセージとして簡単に処理できます。
4
Global Crossing の事例については、ホワイト ペーパー『UC ROI for Microsoft OCS 2007』を参照してください。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
モバイルの場合、ユーザーはテキストと音声の両方のメリットを活用できます。ユーザ
ーが Windows Mobile または同様のデバイスを読むことができる場合は、即座に新しい
音声メッセージを確認し、より迅速に行動を取って顧客に対応できます。 ユーザーが
両手を自由に使うことができるモバイル環境を必要とする場合、またはデータ ネット
ワークの圏外にいる場合、音声インターフェイスを使用することで、すべてのメッセー
ジ (ボイス メール、電子メール、および FAX) に対する音声アクセスが可能になるだけ
でなく、連絡先、予定表、およびタスクにアクセスすることもできます。テキスト モ
ードまたは音声モードのいずれの場合でも、ユーザーは転送、返信、通話などすべての
アクションを実行できます。
多くの音声メッセージは、顧客チームやサービス デスクのサポートまたはアクション
を必要とする顧客やビジネス パートナーから送信されるため、UM を使用することで顧
客への応答性が改善されます。また、顧客やパートナーの問題解決を迅速化して強化で
きます。これは、顧客やパートナーの最初のメッセージが電子メールの文字列またはコ
ラボレーション ワークスペースの記録に含まれ、迅速で正確な解決に役立つためです。
すべての業界において従業員の生産性が重要であることから、この領域ではすべての業
界にメリットがもたらされます。特に、販売およびサービス (応答性の向上)、金融サー
ビス (顧客のサポート活動の向上)、または物流 (トランザクションの高速化、処理能力
の向上) など、顧客に直接対応する分野で最高のメリットが得られます。 結果として、
迅速な情報アクセスとより優れた情報管理によって業務の成果が向上します。
 チームの生産性とコラボレーションの改善 : チームの活動のスピードと効率が向上しま
す。プレゼンス、IM、および電子メールによって、チームの活動における電話による通
話の必要性が低下しますが、それでも、プロジェクトの進行、または共同作業の向上の
ためには音声メッセージが有益であったり不可欠であったりする場合があります。たと
えば、顧客との面談または現場訪問の結果を音声メッセージとして記録して、コラボレ
ーション ワークスペースにポストするとチーム メンバにとってより迅速で効果的であ
る場合があります。同様に、チーム、あるいは場合によっては部署のメールボックス、
ヘルプ デスク、または同様の宛先に対して直接配信された顧客の音声メッセージは、
コラボレーション チーム スペースに簡単に保存できます。また、音声メッセージをデ
ィスカッション スレッドに統合することで、成果のスピード (モバイルまたはオフライ
ンの場合でもユーザーが業務に参加することが可能) および品質 (より豊かな表現または
強調された表現を使用) の両方が向上する可能性があります。
UM は、音声メッセージを統合されたオフィス環境の一部としてキャプチャすることで、
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
チームの生産性およびコラボレーションの強化を可能にします。製造業 (販売サイクル
の短縮、製品開発の高速化、サプライ チェーン管理の簡素化) から政府 (現場スタッフ
のレポート作成の強化、政府機関内および政府機関間のコラボレーションの拡大) に至
るまでさまざまな業界で、これらのメリットを業務に統合させることができます。基本
的に、各音声メッセージは、適切なビジネス プロセスに提出、転送、またはポストし
てコラボレーションの成果を加速化できます。
 ビジネス プロセスの最適化 : ビジネス アプリケーションのワークフローが改善されま
す。 企業によっては、顧客、パートナー、または従業員からの音声メッセージや FAX
メッセージに特定のビジネス プロセスを適用する必要があります。また、企業によっ
ては、ビジネス プロセスの中核的な要素として電子メール システムを使用します。UM
を使用すると、これら両方のニーズにより適切に対応できます。音声メッセージは電子
メールと同じメッセージング システムを使用するため、電子メールに適用されるすべ
てのプロセスをボイス メール メッセージに適用できるようになりました。
たとえば、メッセージの記録保持が要求される企業では、ビジネス プロセスを 2 つの
モード (ボイス メールおよび電子メール) から 1 つのモード (UM) に統合できるようにな
りました。このような活用法が、法律事務所、保険会社、一部の医療機関、多くの政府
機関、購買部門、人事部門などの業務システムで見られます。従来、こうした組織の一
部では、顧客記録の提出を行うことができるようにするために音声メッセージの手動転
写に実際に代金を支払っていましたが、メッセージが UM のメールボックス、フォルダ、
およびアーカイブ システムに含まれるようになると、明らかにそれを回避 (または尐な
くとも延期) することが可能になります。別の例として、UM ソリューションでは、企
業内のコミュニケーション (社長のメッセージなど)、または企業外部でのコミュニケー
ション (声の抑揚が重要になる、重要な顧客に対する営業担当者の応答など) のために個
人的に録音した音声メッセージを利用することも実用的です。テキストまたは音声を通
じて UM メッセージへのモバイル アクセスが改善されたことにより、アクセス遅延の
解消に伴ってビジネス プロセスをより迅速かつ効率的に進行できます。
既に説明したように、UM は多くの業界においてビジネス プロセスの価値を提供します。
業務成果の向上は、遅延の減尐、転写ステップの回避、およびプロセスの関係者に対す
る、情報へのシームレスな「場所を問わないアクセス」の結果として達成されます。
要約すると、ユニファイド メッセージングを使用した業務成果の向上には多くの可能性があり、
さまざまなケース スタディで、ビジネス価値の実現を成功させた事例が紹介されています。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
運用および法令遵守に関連する費用の削減
UM は、IT や通信の運用面だけでなく法令遵守についても多数のメリットをもたらします。こ
こでは、メリットが得られる主な分野を示します。経済的側面の詳細については、次の TCO の
セクションで説明します。
 単一のインフラストラクチャ。単一の UM メッセージ ストアを使用することで、メッ
セージング システムはボイス メールと電子メールの両方に対して 1 つのみとなります。
これにより、各従業員用の 2 つの個別のメールボックスの管理、2 つのヘルプ デスク
サポートの提供、2 種類のアプリケーション サーバーの管理、および 2 つの異なる一連
の管理手順の提供を行うための重複した手間をすべて省くことが可能になります。また、
システム管理とセキュリティが向上する可能性もあります。たとえば、パスワードの複
雑性とエージングの一貫したシングル サインオン制御、管理者アクセスおよび AAA (認
証、承認、アカウンティング) のサポート、また、最新の電子メール システム
(Exchange Server 2007 など) では、暗号化およびデジタル著作権管理が可能になります。
ソリューションの一部として今後も一連の音声サーバーが使用されますが、最適なソリ
ューションを利用することで、電子メール システム環境における統合要素またはサー
バーの役割としてこれらの音声サーバーの利用が可能になります。
 効率化されたディレクトリおよびメッセージ ストア管理。このアプローチでは、プロ
ビジョニングと管理を単一のディレクトリで行います。スタンドアロンのボイス メー
ル システムによってユーザー プロビジョニングのために企業のマスタ ディレクトリか
らのレプリケートが行われる場合がありますが、その場合でもユーザー プロファイル
を格納する別のディレクトリが存在し、ユーザーは、各自の連絡先エントリ、グループ
リスト、優先設定、録音された応答メッセージなどを追加できます。このような追加は
すべてバックアップと復旧のために管理する必要があり、場合によっては、ビジネス
プロセス上の理由からマスタ ディレクトリに統合し直す必要があります。これにより、
スキーマの拡張やサポート モデルに対するその他の複雑な問題が生じる可能性があり
ます。単一のシステムでは、スタンドアロンのボイス メール システムにおける費用の
かかる個別のストレージではなく、大容量のデータ ストレージ (SAN、NAS、または
DAS) のような費用削減の側面において、経済性を共有することもできます。
 業務継続および障害回復に関する単一の計画。メッセージ ストアの統合アプローチを
使用すると、2 つのシステムで手間を分散させたり重複させたりするのではなく、単一
のメッセージング システムのための最適な業務継続および障害回復ソリューションを
作成することに集中できます。たとえば、地理的に分散された 2 つのサイトで冗長シス
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
テムを設置し、サイト間でフェールオーバーを有効にすることが業務継続のガイドライ
ンで要求される場合、UM のアプローチでは、ボイス メールと電子メールを別々にサポ
ートする 4 つのシステムではなく、2 つのストレージ サブシステムのみが必要になりま
す。
 統制とコンプライアンスの向上。責任のあるすべての企業には、ドキュメントとメッセ
ージの保持、アーカイブ、および管理に関連する統制手順が用意されています。たとえ
ば、企業の情報、顧客のプライバシー、株主の利益を保護するのに適した、メッセージ
のエージング、アーカイブ基準、インデックスおよび検索手順、その他のプロセスなど
です。UM を使用すると、重複した、適合しない可能性のある方法ではなく、電子メー
ルおよびボイス メール全体で統合された単一のアプローチによって、これらの統制基
準を実装できるようになります。
法令遵守も UM を通じて向上させることができます。たとえば、HIPAA および FERPA
のようなプライバシー管理規制を、1 つの一貫したポリシーで、音声メッセージと電子
メール メッセージの両方について実装できます。デジタル著作権管理 (DRM) のような
先進の電子メール機能も活用できます。また、法的な開示要求については、ボイス メ
ールおよび電子メールに対応する 2 つの個別の手法ではなく、1 つの一貫した手順とツ
ールがあれば十分です。電子情報の開示に関する 2006 年の連邦最高裁判所の命令5は注
目に値します。この命令には、(音声メッセージのような)「合理的にアクセスできない」
情報に対しても、裁判所は「正当な理由」として開示命令を出す場合があり、さらに、
その情報が「合理的にアクセスできない」と被告人が主張した場合でも、原告は被告人
の情報を調査することを選択する場合があることが記載されています。これまで一部の
企業では、ボイス メールは合理的にアクセスできないという概念に依存してきました
が、今日のボイス メール (VM) システムが検索可能な形式でメッセージを保存するとい
う事実と、原告がその開示内容に対するアクセスを要求できることを合わせて考えると、
確実にすべてのボイス メールがアクセスおよび検閲の対象となります。結果として、
この目的のために多くの企業は、ボイス メールを電子メールと共に一貫して管理する
ためのより積極的なアプローチに移行しつつあります。UM のメッセージ保存に関する
単一ソリューションがこの目的に最適なのは明らかですが、独立した VM システムが選
択される場合もまだあります。
5
http://www.supremecourtus.gov/orders/courtorders/frcv06p.pdf および http://www.edgeblog.net/2006/supreme-court-releasesnew-e-discovery-rules/ の記事を参照してください。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
要約すると、UM を導入することにより、多くの企業で費用を削減できる可能性があります。
UM 導入の主な推進力となるのは、重複する手間または不要な手間を省き、ソリューション管
理を単一の統合環境にまとめることによる運用の簡素化です。さらに、一貫性のある単一のメ
ッセージング環境を使用して、情報管理を強化することで、企業の統制と法令遵守に関する費
用を削減することが可能です。後続の TCO のセクションでは、費用の計画、分析、および実現
に関する指針として、これらの費用削減における主要なカテゴリについて説明します。
このトピックに関する総合的な記事が、2007 年 2 月の『Business Communications Review』
に掲載されました6。
各企業に適したユニファイド メッセージング ソリューションの
選択
企業にとって UM のビジネス上の価値が圧倒的である場合、組織と業務のためにその最適なソ
リューションを選択することをお勧めします。このセクションでは、その選択の支援として方
法論や基準について説明します。
各企業におけるボイス メール使用状況の把握
重要なステップは、自社における現在のボイス メールの使用レベルを把握することです。多く
の場合、使用率はインストールされたボイス メール システムの処理能力をはるかに下回って
います。これは、プレゼンス、IM、電子メール、対話型音声応答 (IVR) システムなど、より優
れたオプションがボイス メールに取って代わっているためです。新しい UM システムの選択、
構成、および展開のための参考情報として、既存のボイス メール システムで複数のレポート
を実行して現在の使用レベルと使用パターンを判断することが可能です。
 メールボックスの使用状況レポート : このレポートは、一定の期間 (1 週間または 1 か
月など) に、各ユーザーのメールボックスで受信したそれぞれの種類 (通話応答メッセー
ジまたは音声メッセージ) のメッセージ数を示します。多くの場合、80% 以上のユーザ
ーは 1 日あたり平均約 1 通の通話応答メッセージを受信します。これは、ボイス メー
ル用のメールボックスが限定的に使用され、音声メッセージがまったく作成および送信
されていないことを示しています。他の 20% について、レポートには、UM 計画のた
めの参考情報として、通話応答またはボイス メッセージングの活動がより多いユーザ
ー、役割、および部署が示されます。
6
http://www.parkerbiz.com/files/BCR_VM_Article_Feb_2007.pdf を参照してください。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
 発信者サービスまたは専用のメールボックスに関するレポート : このレポートは、
「IVR のような」発信者サービス ボックスの使用状況を示します。これは、発信者サー
ビスを新しい UM システムまたは IVR/Speech Server ソリューションに移行する計画、
あるいは必要がなくなった発信者サービスのメールボックスを廃止する計画を立てる場
合に重要です。
 システム トラフィックに関するレポート : このレポートは、合計接続時間、またシステ
ムによっては、既存のボイス メール システムに対するポート別の接続時間を示します。
これは、現在使用中の容量および代替システムで必要とされる可能性のある容量を示し
ます。多くの場合、現在の容量の 50% 未満が使用されています。また、このレポート
は、システム間のボイス メール メッセージ ネットワーキングが展開されている場合、
その機能の使用状況 (多くの場合最小またはゼロ) を示します。
この使用状況に関する情報は、適切に構成された最適な UM ソリューションを選択するうえで
の指針となります。
ユニファイド メッセージングに関する意思決定基準
新しい UM システムの規模だけでなく、多くのソリューション機能も、ユニファイド メッセー
ジング システムの購入と導入に至るうえで重要です。 現在市場で明らかになっている主要なポ
イントは次のとおりです。
 ユーザー インターフェイス。ボイス メールはタッチトーン アクセスを使用した音によ
るインターフェイスであるため、多くの場合、ユーザーが新しいシステムに移行するの
は困難です。これは、ユーザーが、習得したパターンや「筋肉の記憶」を利用して既存
のボイス メール システムにアクセスするためです。ボイス メールと UM プロバイダの
多くは、いずれも他の従来のシステムの種類に対応する、ユーザーの現在のシステム
インターフェイスとまったく同じ複製を独自に生成しようと試みています。いくつかの
プロバイダは、代替しようとしているシステムの最も一般的なコマンドを複製すること
に成功しましたが、古いシステムを新しいシステムに完全に複製することに成功したプ
ロバイダはまだ存在しません。ほとんどすべての場合において、不足している機能また
は異なる機能を見つけて、通信会社、IT 部門、または経営幹部に問題を提起するユーザ
ーが現れます。
UM システムの新機能に焦点を当て、サポートや (ROI で証明された) トレーニング投資
などの変更点を強調することをお勧めします。多くの従業員や関係者は、意味のある変
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
更であれば支持して受け入れます。
 シングル ベンダ。多くの企業は、必要でない限りマルチベンダ方式に移行することを
ためらいます。これまでボイス メールの場合、PBX プロバイダをシングル ベンダとし
て扱うことでこの問題に対処しました。しかし、UM を推進するビジネス コミュニケー
ションとしてプレゼンス/IM、電子メール、および Web サイトへの移行に伴い、電子メ
ールまたはユニファイド コミュニケーション (UC) ベンダがより論理的なシングル ベン
ダとなっています。また、多くの企業が単一の電子メール システムへの統一を行って
いますが、依然として多くの種類の PBX がインストールされています。このため、UM
に対する最適なシングル ベンダの選択肢として電子メール プロバイダがさらに支持さ
れます。
 移行オプション。多くの企業は、20 年にわたって構築された大規模で複雑なボイス メ
ール システムをインストールしています。使用パターンは大幅に変わっている可能性
がありますが (前の「各企業におけるボイス メール使用状況の把握」を参照)、IT/通信
および経営幹部は、新しいシステムへ徐々に移行することを期待しています。ユーザー
インターフェイス (上記参照) 以外に、既存のシステムを維持しながら新しいシステムを
追加する機能は、多くの場合きわめて重要です。主要な要素として、通話範囲およびメ
ッセージ着信表示が引き続き正常に機能するようにするための PBX 統合、およびメッセ
ージ ネットワーキング (機能が使用されている場合) があります (前の「各企業における
ボイス メール使用状況の把握」を参照)。また、場合によっては、従来のソリューショ
ンのドキュメントが不十分であるために、「発信者サービス」アプリケーションの変換
または再構築が課題となります。優れたツール キットを備えた音声対応の新しいシス
テムが、この検討事項に対応するうえで重要な要素となります。
多くの場合、使用状況の分析に基づくと、移行計画は、新しい UM システムをインスト
ールしてから論理上の組織グループまたは職務グループでユーザーをシステムに移行し、
同時に UM システムに関するユーザー トレーニングを実施する、という簡単なものに
できることが明らかになっています。そのため、移行は最小限の基準になり、使用状況
の分析がこの領域における指針となります。
 アーキテクチャとロードマップ。アーキテクチャに関する最も重要な考慮事項としては、
堅牢性 (信頼性、および中断や単一障害点などに対する最小限の影響)、スケーラビリテ
ィ、セキュリティ、管理、相互運用 (インターフェイスの種類、実績のある相互運用パ
ートナーの数)、柔軟性 (機能の数と種類および実証された適用範囲の例)、および拡張性
(付属の API およびアプリケーション ツールキットの種類) が挙げられます。ロードマッ
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
プに関する考慮事項には、サプライヤが主張する投資計画、適時に高品質の拡張機能を
提供することに関するサプライヤの実績、および予期される製品のライフ サイクルに
おけるサプライヤの財務状況と見通しが含まれます。
 新しいソリューション、ビジネス アプリケーション、および ROI。これは、おそらく
全体の中で最も興味を引く問題です。多くの企業は過去 10 年間において、自社のボイ
ス メッセージング ソリューションにほとんど変更を加えていないため、新しいアプリ
ケーションに対する需要はほとんどありません。 しかし、このホワイト ペーパーで説
明したビジネス上の価値によって、UM および UM がもたらす広範囲にわたる変化が、
業務の成果を向上させて費用を削減する重要な機会を提供することがわかります。たと
えば、発信者の ID を考慮し、高度な音声認識スクリプト、エンタープライズ プレゼン
ス、およびインスタント メッセージングを利用する、十分に計画および記述された連
絡先着信管理のためのアプリケーションは、ボイス メール システムの重要な機能強化
になります。各企業は、十分な対応を受けて UM が提供するアプリケーションとビジネ
ス上の価値に戦略的な視点から注目し、重要な ROI の機会を特定することができます。
価値を重視した投資は、ボイス メールの単純な同種製品の交換よりも優れたものにな
ります。
 運用、統制、およびコンプライアンス。ほとんどすべての企業は、UM に関する意思決
定を検討する場合に、運用、統制、およびコンプライアンスの問題を考慮します。業務
運用、業務継続、および障害回復を改善させるための多くの機会が存在します。既に説
明したように、システム管理に関する多くの要素も大幅な改善が可能です。統制および
コンプライアンスにおける傾向は、場合によっては「事を荒立てない」アプローチです
が、特に現在の動向および規制に関する新しいテーマが検討されている場合には、改善
のための重要な機会がこれらの領域に存在します。
 総所有コスト (TCO)。TCO という要素だけでは UM に関する意思決定プロセスは推進
されませんが、TCO が重要な要素となる場合もあります。詳細については次のセクショ
ンで説明しますが、要約すると、シングル ベンダの UM ソリューションの TCO は、デ
ュアル ベンダまたはデュアル システムを選択した場合の TCO よりも 40% 以上低く抑
えることが可能です。メンテナンス費およびベンダの安定性も TCO の考慮事項におけ
る要素となります。
 組織的責任。最後に、重要なこととして、一部の組織における UM に関する意思決定は、
これまでの既存の組織的役割によって意識的または無意識のうちに影響を受けます。個
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
別のボイス メール システムと電子メール システムを維持することで現在の役割と責任
が保護されるという認識がよく見受けられますが、既に提案した多くの推進要素に基づ
くと変更は避けられない可能性が高いので、多くの場合、これは短絡的な考え方である
と言えます。(1) 2 ベンダ アプローチ (メッセージを電子メール システムに保存するボ
イス メール システム) または (2) メッセージ アクセスに電子メール クライアントを使
用するボイス メール システムのいずれかの方法により 2 つのシステム間での分離が維
持される場合でも、ボイス メール チームは電子メール チームの協力に完全に依存する
ようになります。業界幹部からのフィードバックに基づいた最適なソリューションは、
この問題にさらに力を入れ、テクノロジに関する動向に適応するための進展を積極的に
進めることです。
以上の 8 つの要素を慎重に考慮することにより、企業がユニファイド メッセージングに関する
最適な意思決定をするうえでの一貫性のある指針となります。これらの要素は、以下のセクシ
ョンの Microsoft Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージングに適用されます。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
UM に関する総所有コストの要素と例
総所有コスト (TCO) の削減は、ボイス メールの代替ソリューションを導入する場合の主要なメ
リットになる可能性があります。次の表では、音声サーバーで 100 セッションの処理能力を必
要とし、システムの冗長性を備えた、社員 5,000 人の企業におけるボイス メールの代替に関す
る 3 つのオプションの TCO を比較しています。
ソリューションの種類
UM 用の電子メール
クライアントを
使用した
ボイス メール
(2 ベンダ)
個別のボイス
システムを使用した
ユニファイド
メッセージング
(2 ベンダ)
電子メールの
役割としての
ユニファイド
メッセージング
音声サーバー
(シングル ベンダ)
要素
コメント
ライセンス
サーバー
インストールとセットアップ
$
$
$
180,000
60,000
30,000
$
$
$
192,000
52,800
30,000
$
$
$
87,500
30,000
15,000
ボイス メール (ポート単位)、
UM (ユーザー単位)
冗長構成
サーバーのセットアップ
移行とトレーニング
ユーザー管理/ヘルプ デスク
システム/サーバー管理
メンテナンス
$
$
$
$
40,000
150,000
105,000
72,000
$
$
$
$
52,500
112,500
105,000
127,440
$
$
$
$
65,000
75,000
52,500
79,125
アカウント、発信者のアプリケーション、
トレーニング
3 年間の合計
3 年間の合計
3 年間の合計
合計 3 年間の TCO
$
637,000
$
672,240
$
404,125
ユーザーあたりの年間 TCO
$
42.47
$
44.82
$
26.94
出典: UniComm Consulting
and BCR Magazine Feb. 2007
シングル ベンダの UM ソリューションの TCO7 は、次の主要な要素について、他の 2 つのオプ
ションの TCO よりも約 40% 低くなっています。
 ライセンス : この表のシングル ベンダ モデルでは、ボイス メールを個別のシステムで
はなく、電子メールの機能として扱っています。割引適用後の Microsoft Exchange 向け
Enterprise CAL の場合を示しています。
 サーバー :シングル ベンダ ソリューションでは、2 つの音声サーバー (それぞれのポー
ト数は 100) を使用すると想定しています。一方、他の 2 つのオプションでは、サーバ
ーの付加的なオーバーヘッドまたは音声メッセージの保存機能のために、4 つの音声サ
ーバー (それぞれのポート数は 64 以下) を使用すると想定しています。
 システム管理 : 電子メール クライアント バージョンでは、4 つのサーバーを管理するた
めのアカウント管理/ヘルプ デスク (常勤換算) とサーバー管理者 (50% の常勤換算) を必
要としています。2 ベンダのメッセージ ストア統合では、そのモデルにおける個別のサ
7
2007 年 2 月の『BCR Magazine』も参照してください。 www.parkerbiz.com/files/BCR_VM_Article_Feb_2007.pdf
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
ーバーおよび統合負荷のために、管理/ヘルプ デスク (75% の常勤換算) スタッフとサー
バー管理者 (50% の常勤換算) を必要としています。シングル ベンダ バージョンでは、
追加された電子メール サーバーの役割のために、管理/ヘルプ デスク (50% の常勤換算)
スタッフとサーバー管理者 (25% の常勤換算) を必要としています。
 メンテナンスについては、それぞれの種類のソリューションについて業界での標準的な
割合を基に想定しています。2 ベンダ ソリューションでは、通常は、その複雑さのため
にメンテナンス費が高額になります。
要約すると、大規模なシングル ベンダの UM ソリューションのユーザーあたりの年間費用は
26.94 ドルであり、他の 2 つのオプションを大幅に下回っています。このため、他のソリュー
ションに比較して、TCO で平均 250,000 ドルを削減できます。また、「投資」の割合が下がる
ため、シングル ベンダの UM ソリューションの 40% の利益は、ソリューションの ROI を約 2
倍にする効果があります。シングル ベンダの UM ソリューションの小規模な構成 (500 ユーザ
ー以下) では、年間の TCO が高くなりますが (ユーザーごとに年間で最大 74 ドル)、それでも他
のオプションに比べて 20% ~ 30% の利益が見られます。
Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージング
UM の選択肢としての Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージン
グ
2006 年 12 月に発表され、2007 年 1 月にリリースされた Microsoft Exchange Server 2007 ユニ
ファイド メッセージング (Microsoft UM) は、音声および UM の市場における多くの顧客層で
最適な製品であることが証明されています。製品設計が優れているので、Exchange Server
2007 に含まれる音声サーバーの役割を展開するだけで済みます。Microsoft UM システムと 1
つまたは複数の PBX との接続 (統合) は、「メッセージあり」インジケータの制御を含め、
Dialogic、Quintum、AudioCodes などのサプライヤから提供される SIP ベースのゲートウェイ
を介して完了します。これらのゲートウェイは、従来の TDM スイッチおよび最新の IP PBX ブ
ランドの両方を含むさまざまな種類の PBX に接続するため、展開に柔軟性を持たせることがで
きます。
ユーザー インターフェイスも非常に優れており、通話応答、発信者サービス、およびボイス
メッセージング アプリケーションのための TouchTone® と音声認識を利用できます。もちろ
ん、ユーザーは、Microsoft Outlook や Outlook Web Access だけでなく、Exchange 電子メール
を受信できる任意のモバイル デバイスを介してメッセージを受信して処理します。注目に値す
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
る点として、Microsoft UM では、実際の顧客の要件のインテリジェントな分析、およびボイス
メールの進化を反映した、通話応答および発信者サービス アプリケーションに重点が置かれて
います。 Microsoft Exchange 2010 UM には、音声メッセージに適用されるデジタル著作権管理
(DRM) も含まれているため、メッセージのセキュリティとプライバシーが大幅に向上します。
Exchange 2010 では、スタンドアロンのボイス メール システムを別のフォレストに実装して、
音声メッセージと電子メール メッセージを混在させないようにすることもできます。スタンド
アロンの VM でも、通話応答や音声によるメッセージ検索などの機能をすべて使用できます。
このオプションに関心を持つ企業としては、前述の統制上の理由で音声メッセージと電子メー
ル メッセージを混在させたくない企業、まだ Exchange 2010 に移行する準備ができていない企
業、ビジネスでさまざまな電子メール システムを使用している企業などが考えられます。スタ
ンドアロン ボイス メール ユーザーが将来 UM ソリューションに移行するのも簡単です。
最も印象的なユーザー インターフェイス機能は、音声を有効化して Microsoft Outlook と完全
に統合し、Microsoft の焦点である「どこからでも可能なアクセス」を提供する機能です。 ユ
ーザーは単に Microsoft UM にダイヤルインするだけで、電子メール、連絡先、グローバル ア
ドレス一覧、予定表、およびタスクにアクセスできます。また、優れた機能の 1 つとして、ユ
ーザーは遅刻することをミーティングの参加者に通知できます。これにより、参加者全員の苛
立ちや無駄な通話を抑えることができます。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
次の表では、前のセクションで定義したユニファイド メッセージングに関する 8 つの意思決定
基準に照らして、Microsoft UM を評価しています。
基準
ユーザー インターフ
ェイス
シングル ベンダ
移行オプション
評価と評点 (5 が最高)
[4] Microsoft UM は、特に Microsoft
Outlook の連絡先、Global Address List
、予定表、タスクなど、ユーザーの日
常業務と統合するための、音声と
TouchTone® を介した最適なインター
フェイスを備えています。
一部のボイス メッセージング機能は含
まれていませんが、それは現在の市場
の要件を適切に反映してのことです。
Microsoft Office Communications
Server (OCS) 2007 では、「転送」機能
などいくつかの高度な機能を備えてい
ます。
[4] Microsoft UM は Exchange UM のた
めの非常に優れたオプションを備えて
います。ただし、OCS と共に使用する
場合を除き、Microsoft UM のインスト
ールには、VAR、PBX 統合、およびゲ
ートウェイとメッセージ着信通知のた
めのサードパーティ製品が必要になり
ます。
[4] Microsoft UM の PBX ゲートウェイ
統合には優れた柔軟性があります。た
だし、Microsoft UM のユーザー インタ
ーフェイスが類似しているのは Octel
Aria のボイス メールのみです。したが
って、多くの場合エンド ユーザーの再
トレーニングが必要になります。ま
た、ボイス メール ネットワーク (必要
な場合) への統合は複雑で、いくつかの
制限があります。Microsoft UM は他の
電子メール (Domino など) とは連動し
ません。Exchange 2010 では、スタン
ドアロン VM オプションによって移行
の柔軟性が向上しています。
コメント
メッセージおよび Outlook に
対して使用する音声インター
フェイスは非常に優れていま
す。このカテゴリで評価が [4]
以上のサプライヤは現在存在
しません。
一部の SIP ベースの IP PBX で
はゲートウェイは必要ありま
せん。
注意:これほど高い評価を受け
るサプライヤは他にありませ
ん。また、Exchange 2007 ま
たは 2010 をベースとするシ
ングル ベンダ オプションは
他にありません。
「移行オプション」のセクシ
ョンで示したように、新しい
ソリューションへの投資と、
その新しいソリューションに
対するユーザーの再トレーニ
ングが必要とされ推奨されま
す。
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
基準
アーキテクチャとロ
ードマップ
評価と評点 (5 が最高)
[5] Microsoft UM は UM のための適切
なアーキテクチャです。このアーキテ
クチャは SIP ベースで、IP テレフォニ
ー システムの進化に対応できます。ロ
ードマップは強力なサプライヤによっ
て十分にサポートされています。
新しいソリューショ
ン、アプリケーショ
ン、および ROI
[5] Microsoft UM は、新しいビジネス
ソリューションに対して最大のアプリ
ケーションの柔軟性を提供します。
API、および OCS 2007 との共存はいず
れも強力な機能です。Exchange 向けの
大規模な VAR コミュニティおよび
Microsoft UM 向けの拡大し続ける VAR
コミュニティによって、今後もこの機
能が改善されていきます。高い価値の
創出と低い TCO に基づき、ROI は最大
になります。
[5] Exchange 2007 および Exchange
2010 との完全な統合により、運用の容
易さと効率性、および一貫した統制と
コンプライアンスのための最適なコン
テキストが提供されます。
[5] 優れたアーキテクチャ、シングル ベ
ンダ アプローチ、および自動プロビジ
ョニングにより、UM カテゴリにおい
て最も低い TCO が実現します。
[4] これはすべてのサプライヤにとって
の課題ですが、Microsoft UM は
Exchange ソフトウェアの一部であるた
め、最も明確で単純な組織的選択を可
能にします。
運用、統制、および
コンプライアンス
総所有コスト (TCO)
組織的責任
コメント
Microsoft Exchange 2010 UM
には、メッセージ着信通知、
デジタル著作権管理、個人用
配布リストなどの重要な機能
が含まれています。また、ス
タンドアロン VM のみのオプ
ションも用意されています。
意外なことですが、ボイス メ
ール プロバイダまたは
Microsoft UM 以外のプロバイ
ダのほとんどは、API や開発
ツールキットを提供していま
せん。
前述の TCO のセクションを参
照してください。
注意:他のすべてのサプライヤ
の組織的選択ははるかに不明
確であるため、他のサプライ
ヤがこれほど高い評価を受け
ることはありません。
5 段階評価で 4.57 という平均点は、2009 年の UM 市場において最高の評価です。Microsoft
Exchange Server 2007 UM が、ボイス メッセージングまたは UM システムのアップグレードや
代替を検討している企業にとって考慮に値するソリューションであることは明らかです。
顧客の事例
Microsoft Exchange Server 2007 UM を評価するうえでのもう 1 つの要素は、他の企業が実現し
たビジネス上の価値を評価することです。Microsoft UM は、多くの顧客のケース スタディに
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
反映されているように高い評価を受けてきました。 参照
:http://www.microsoft.com/exchange/evaluation/casestudies/default.mspx.
以下に一部を示します。
 Lifetime Products : 米国ユタ州および中国で操業する、1,700 人の従業員を擁するこの
製造会社では、デスクトップやモバイル デバイスについてメッセージへのアクセスを
高速化し、メッセージへの「場所を問わないアクセス」を提供することで、大幅に生産
性を向上させることができました。さらに、既存のボイス メール システムを廃止して
メンテナンス費を削減し、従業員 1 人あたり年間 16 ドルの IT 管理費を削減しました。
FAX 機器を廃止して FAX をユーザーの UM メールボックスに直接配信することにより、
600,000 ドルの費用削減が実現しています。
 ベルビュー市 : 1,400 人の従業員を擁するこの自治体は、使用している既存の Nortel
PBX を、Nortel と Microsoft が共同で提供する新しい Innovative Communications
Alliance ソリューション (Exchange 2007 UM を含む) にアップグレードしました。その
結果、ユーザーは UM の「場所を問わないアクセス」機能によって生産性を向上させて
います。 また、この自治体では、管理フォルダを利用して、公的な記録に必要な音声
メッセージをアーカイブしています。
 Eastern Health : オーストラリアのビクトリア州にある 7,000 人の従業員を擁するこの
医療機関では、多くの施設間および施設内での移動中のアクセスを「場所を問わないア
クセス」によって改善し、Microsoft Outlook の UM メッセージに組み込まれたプレゼ
ンス機能を使用して応答性を改善させることにより、スタッフの効率性を大幅に向上さ
せました。 単一の統合された管理環境を通じて費用の削減が実現しています。
結論
現在の多くのボイス メッセージングとユニファイド メッセージングに関する製品およびアー
キテクチャが開発された 1990 年代以降、ボイス メッセージング市場は大幅に変わりました。
電子メール、プレゼンス、インスタント メッセージング、Web サイト、モバイル デバイス、
および音声認識の力によって、スタンドアロンのボイス メッセージング システムの使用と価
値が低下しました。
統合されたメッセージ ストア (電子メール システムへのメッセージの保存) を備えたユニファ
イド メッセージング (UM) は、ボイス メール市場に残る通話応答、発信者サービス、および通
知の要件に対応する新しい最適なソリューションとして登場しています。単一のメッセージ ス
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
トアは、デスクトップおよびモバイルの電子メール ソリューションのアクセスと通知に関する
すべてのメリットを活用し、単一システムの実装に基づく総所有コストの削減を実現します。
Microsoft Exchange Server 2007 UM は、次のような企業に最適な UM ソリューションとして新
たに登場しました。
 メッセージング プラットフォームのために Microsoft Exchange を使用している、また
は使用することを計画している
 生産性、ワークフロー、またはコラボレーション アプリケーションから最大の ROI 機
会を得ている
 ユーザーに新しい価値および機能を提供する必要がある
 必要なユーザー トレーニングおよび移行プロジェクトへの投資に前向きである
以上の 4 つの特徴を反映する企業では、Exchange Server 2007 への移行と同時に、または移行
の直後に、Microsoft Exchange Server 2007 UM の使用を真剣に検討する必要があります。
Microsoft Exchange Server 2007 UM の詳細については、次の Web ページを参照してください
。
http://www.microsoft.com/exchange/evaluation/unifiedmessaging/default.mspx
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ユニファイド メッセージングが不可欠となる状況
付録 : 著者について
UniComm Consulting, LLC、社長、Marty Parker
Marty Parker は、1983 年以来ボイス メッセージング業界に大きく貢献
してきました。業界初の主要な VAR で指導者の役割を担い、1980 年代
半ばから 1990 年代前半にはボイス メールおよび UM の新規ベンチャ
ー企業で CEO を務めました。また、AT&T、Lucent、および Avaya で
は取締役に就き、1990 年代半ばのボイス メールの普及、1997 年の
Octel の買収、Lotus Notes および Microsoft Exchange 向けのユニファ
イド メッセージングの 2 つのシステム群の導入に積極的に関与しまし
た。『The Practical Guide to Voice Mail』(Osborne McGraw-Hill、1986
年、ISBN: 0-07-881243-7) の著者でもあります。2001 年以降は、ユニファイド コミュニケーシ
ョンに対象を広げ、現在は UniComm Consulting の社長および UCStrategies.com の共同創業者
として、UC およびボイス メール/UM の戦略企画、ソリューション設計、RFP およびベンダ選
択において企業顧客をサポートしています。
© UniComm Consulting LLC
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