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波数積分法による強震動計算

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波数積分法による強震動計算
波数積分法による強震動計算
工学院大学・建築学科
学院大学 建築学科
久田嘉章
概要
○強震動予測の必要性
標準地震波(告示波など)と様々な
強震観測記録の違い(指向性パル
ス、フリングステップ)
○波数積分法による強震動計算法
震源・伝播・サイト特性
○計算コ ドと事例の紹介
○計算コードと事例の紹介
2000年改正基準法の入力地震動
(エルセントロ波型、ランダム位相)
800 gal
80 kine
1/5
速度応答スペクトル
(解放工学的基盤)
模擬地震動(加速度波形)
特徴的な観測強震動(変位波形)
と地震被害
2003年十勝沖地
堆積層表面波(長周期地震動)
震源近傍の強震動
(指向性パルス)
指向性パ
地表断層近傍の強震動
(
(フリングステップ)
グ
プ)
震の苫小牧市
におけるナフサ
タンクの全面火
災
1995年兵庫県南
部地震における
神戸市の木造
家屋の倒壊
1999年台湾・集
集地震による地
表断層上のRC
建物の傾斜
1940年Imperial Valley 地震(横ずれ断層)
El Centro波→ランダム波
波
ダ 波
1979年Imperial Valley 地震(横ずれ断層)
Meloland波→指向性パルス波
1995年兵庫県南部地震(横ずれ断層)
神戸大学(KBU)波→指向性パルス
1995年兵庫県南部地震
アスペリティーと指向性パルス
淡路側
神戸側
釜江 入倉(
釜江・入倉(1997)
)
1995年兵庫県南部地震
アスペリティーと指向性パルス
JMA-simu(FN)
JMA-obs
V e l(k in e )
155
0
-155
0
5
10
Time(sec)
15
V e l(k in e )
155
20
25
MOT i (FN)
MOT-simu(FN)
MOT-obs
0
-155
155
0
5
Time(sec)
15
No 5の寄与
No.5の寄与
V e l(k in e )
155
松島・ 川瀬(2000)
10
20
25
TKT
TKTsimu(FN)
( )
-220
0
5
10
Time(sec)
15
20
25
1995年兵庫県南部地震における
地震動(速度波形)の卓越方向
1995年兵庫県南部地震
木造家屋の倒壊方向
1995年兵庫県南部地震・神戸市で観測
された強震記録の地震応答スペクトル
加速度応答スペクトル(5%)
3000
改正基準法(工学的基盤)
改正基準法(第 種地盤)
改正基準法(第一種地盤)
改正基準法(第二種地盤)
改正基準法(第三種地盤)
JMA神戸(FN)
サイト特性有り
JMA鷹取(FN)
JMA葺合(FN)
(1.5倍程度)
加速
速度応答(
(gal)
2500
2000
1500
1000
500
0
0
1
2
3
周期(秒)
4
5
逆断層と指向性パルス
パルスが パルスが パルスが
出易い
出難い
出難い
パルスは出難い
震央
告示凌駕
断層面
直交成分
傾斜角小
傾斜角
傾斜角大
震源
震源
高角逆断層(例:1994年ノースリッ
高角逆断層(例
年ノ
リ
ジ地震、2004年新潟県中越地震)
低角逆断層(例:東京湾北
西部地震)
1994年米国・Northridge地震
(逆断層:震源モデル)
A’
断層面延長線
断層面
延長線
断層面
+15°線
5 km
断層面
+15°線
15°
15 km
A
震源
FN
FP
Wald ほか(1996)に震源モデル
傾斜角
40°
40
1994年Northridge地震(強震動)
1000
Forward (FN)
( )
1000
U56
800
SYL
400
SCS
200
velocity (cm/s)
NHL
600
NHL
600
SYL
400
SCS
200
RRS
0
0
10
20
30
0
time (s)
( )
-200
Backward (FN)
1000
SSU
800
U55
600
U53
400
U03
200
0
10
20
20
time (s)
1000
Backward (FP)
30
SSU
800
U55
600
U53
400
U03
200
SVA
0
0
30
10
20
30
time (s)
-200
time (s)
-200
10
-200
SVA
0
RRS
0
velocity (cm/s)
veelocity (cm/s))
800
velocity (cm/s)
Forward (FP)
U56
1994年Northridge地震(速度応答)
Forward (FN)
300
250
200
U56
NHL
SYL
SCS
RRS
veloc
city response (cm/s
Veloc
city Response
e (cm/s
350
150
100
50
0
350
Forward (FP)
300
震源・地盤?
250
200
150
100
50
0
0
2
4
6
8
10
0
2
350
350
velocity response (cm
m/s
Backward (FN)
SSU
U55
U53
U03
SVA
300
250
200
150
4
6
8
10
period (s)
period (s)
Velocity Response (cm
m/s
U56
NHL
SYL
SCS
RRS
100
50
Backward (FP)
300
SSU
U55
U53
U03
SVA
250
200
150
100
50
0
0
0
2
4
6
period (s)
8
10
0
2
4
6
period (s)
8
10
東京湾北西部地震(M7.3)の強震動計算
1994ノースリッジ地震タイプ
1500
Waldモデル(N26E)
長さ63.6km
北
東
観測点
(新宿)
震源3
0
1000
震源1
震源5
幅 31.2km
20km
加
加速度(gal)
震源2
500
内閣府モデル(N26E)
T
0
10
20
30
40
-500
60
Time(s)
震源4
図1 断層面の投影図及び震源観測点配置図
50
-1000
1000
断層直交成分(N26E)
断層傾斜角=25度
JMA神戸
h=0.05
+σ
100波平均
断層平行成分(N116E)
断層平行成分(
)
-σ
→ 断層モデル2通り×震源5通り×応力降下量分布2通り×ラ
ンダム数5通りの計100波形の強震動計算
1999年台湾集集地震と地表断層出現
• 巨大な地表断層の出現
→フリングステップ
日本大学理工学部のホームページより
1999年台湾集集地震と観測強震動
地表断層出現とフリングステップ
1999 台湾・集集地震(逆断層・上盤側)
1999 台湾・集集地震
(地表断層近傍の地震被害 全戸調査)
(地表断層近傍の地震被害・全戸調査)
1999 台湾・集集地震
(地表断層近傍の地震被害・全戸調査)
1999 台湾・集集地震
(地表断層近傍の地震被害・全戸調査)
海洋型地震と
内陸型地震
糸魚川 静岡構造線
糸魚川-静岡構造線
上町断層帯
すべり
10 m→3m
宮城県
沖地震
南関東地震
南海・東南海・東海地震
神縄・国府津
-松田断層帯
富士川河口断層帯
すべり 7m
日本周辺の被害地震(「日本の地震活動」より)
本周辺 被害地震(「 本 地震活動 り)
全国を概観した地震動予測値図
:地震危険度マップ(1
地震危険度
プ( kmサイズ)
サイズ)
・プレート境界地震、
活断層などの震源の
発生確率、地盤増幅
の影響を考慮
影響を考慮
・震度(地震動の強
さ)・考慮期間・確率
の関係情報を表示
・地震波形もダウン
ロード可能
ド 能
全ての地震を考慮し、30年以内に震度6弱以上の地震動が発生する確率
強震動予測と入力地震動
:地震動予測値図の公開(例:JSHS)
地震動予測値図 公開(例
)
350
300
250
250
200
速度応答(cm/s)
200
速度(cm/s)
速
糸井川-静岡構造線(北・中部断層)
NS
150
100
50
EW
150
100
改正基準法(安全限界)
糸井川-静岡(NS)
50
0
糸井川-静岡(EW)
0
-50
10
20
30
40
50
60
時間(秒)
0
0
2
4
6
周期(秒)
-100
主要 断層 強震動予測波形
主要98断層の強震動予測波形
糸井川 静岡構造線
糸井川ー静岡構造線
(北・中部)の速度波形例
速度応答 ペクト
速度応答スペクトル
震源近傍における強震動(まとめ)
1)ランダム位相波(エルセントロ波・告示波)
1)ランダム位相波(エルセントロ波
告示波)
告示波レベル(短周期が卓越、継続時間はほぼ
震源の破壊時間) 免震が有効
震源の破壊時間)→免震が有効
2)指向性パルス(神戸波・ノースリッジ波)
M7以下では通常 断層破壊の進行方向 断層面
M7以下では通常、断層破壊の進行方向、断層面
の直交成分に現れる破壊力が非常に大きいキ
ラーパルス
ラ
パルス。震源アスペリティ
震源アスペリティーより発生→M7以
より発生→M7以
下では免震は有効、M7以上は?
3)フリングステップ(台湾波・ランダ ス波)
3)フリングステップ(台湾波・ランダース波)
地表断層のごく近傍における長周期で卓越する断
層すべり→耐震が有効 変形対策が必要
層すべり→耐震が有効。変形対策が必要
波数積分法による強震動計算
• 強震動地震学における理論的手法(文献1)
表現定理とグリーン関数(文献1
ン関数(文献1、2)
2)
• 表現定理とグリ
• 波数積分法:平行成層地盤におけるグリーン関数(文献2)
→高振動数でも計算可能→統計的震源モデルに適用(文献3)
• 震源特性:指向性効果、地表断層効果(文献1)
• 伝播・サイト特性:実体波と表面波の伝播・増幅(文献1)
• 計算事例の紹介(文献1)
計算コード・データのダウンロード
htt //k
http://kouzou.cc.kogakuin.ac.jp/
k k i
j / → Open
O
Dataへクリック
D t クリ ク
参考文献
1) 久田嘉章、地盤震動
久田嘉章、地盤震動-現象と理論-、第4章
現象と理論 、第4章 成層地盤の解析手法(分担)、日本建築
学会、84-102, 2005
2) 久田嘉章、建築の振動:応用編、6章 地震と地震動(分担)、80-140、朝倉書店、2008
3) Hisada, Y., Broadband strong motion simulation in layered half-space using stochastic
Green‘s
‘ function technique, Journal of Seismology, Vol.12, No.2, 265-279、2008
フーリエ変換
強震動地震学における
定式は振動数領域で行なう
フーリエ変換
∞
F (ω ) = ∫ f (t )e
−∞
フーリエ逆変換
逆変換
1
f (t ) =
2π
∫
∞
−∞
+ iωt
dt
F (ω )e −iωt dω
注意:工学におけるフーリエ変換の定義とは
指数部 符 が逆
指数部の符号が逆!
強震動計算 → ハイブリッド手法
低振動数:理論的手法→波数積分法、差分法など
低振動数
理論的手法 波数積分法 差分法など
高振動数:経験的・統計的手法→統計的グリーン関
数法など
マッチング振動数(0.5~2.0
ッ
グ振動数(
Hz))
フリングステップ、
指向性パルス、表面波・・・
ランダム波形・・・
波数積分法で扱える震源・地盤モデル
フリングステップ
表面波
(ラブ波 レイリー波)
(ラブ波、レイリー波)
観測点
観
地表断層
表層地盤
工学的基盤
地中断層
実体波
(P波、S波)
地震基盤
平行成層地盤
モホ反射波
ホ反射波
震源
モホロビッチ面
強震動計算の基礎式(表現定理)
表現定理(面震源による強震動の計算式)
U k (Y ; ω ) =
観測点Yの変位解
∫
Σ
T ik ( X , Y ; ω ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
グリーン関数 ソース点Xのダブルカッ
プル震源・すべり関数
ソース点 X
観測点 Y
グリーン関数
破壊フロント (地震動の伝播特性)
破壊開始点(震源)
震源特性:
点震
点震源(ダブルカップル震源)
ダブ カ プ 震
点震源(ラディエーションパターン)
面震源モデルと震源パラメータ
地表面
X (北)
走向角
Y(( 観測点)
(ϑ )
Y (東 )
断 層走向
グリー ン関数
( 長さ方向)
Z (下)
ア スペ リ テ ィ
す べ り (D、
上 盤で定義)
断層幅(W)
断層面の法線
ベクトル(n)
すべり角
破壊伝播
r
震源
(破壊開始点)
断層長さ(L)
λ
X(ソ
(ソース点)
ス点)
破壊フロン ト
ア ス ペ リテ ィ
下盤
傾斜角
(δ )
断層走向
(長さ方向)
擬似動力学的すべり速度関数
震源特性:震源近傍の強震動
ランダム波と指向性パルスの成因
• 横ずれ断層
北
パルスが出難い
パルスが出易い
震源特性の計算例
地中断層における指向性効果
地盤は半無限一様地盤
断層面を5×2=10の小断層に分割
各小断層で3×3=9点のガウス面積分を実施(滑らかな破壊伝播を再現)
震源特性の計算例
地中断層における指向性効果
15
15
断層面平行成分(EW)
断層面平行成分(EW)
10
10
断層面直交成分(NS)
0
-5
0
10
20
30
時間(秒)
-10
-15
5
速
速度(cm/
/s)
速度(cm
m/s)
5
断層面直交成分(NS)
0
-5
0
10
20
30
時間(秒)
-10
観測点1
-20
速度波形(観測点1)
-15
15
観測点2
-20
指向性パルス
速度波形(観測点2)
震源特性:震源近傍の強震動
地表断層とフリングステップ
• 横ずれ断層
N
観測点1
観測点2
観測
観測点3
観測点
A
B
破壊フロントが遠ざかる
破壊フロントが近づく
断層面ごく近傍における表示定理の
断層面積分の特異点の扱い
U k (Y ; ω ) =
∫
Σ
T ikD ( X , Y ; ω ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
14
12
10
In te g ran d
8
6
4
2
0
1
22
45
49
8
37
Length
15
41
13
17
21
25
29
33
9
5
• 観測点が断層面近傍にある
時、グリーン関数が1/r2に近
いオーダーで発散
• 発散点近傍に多数のグリーン
関数を分布させる必要
• 動的な成層地盤では多大な
計算時間
• 特異性は静的項に起因
Wid h
Width
1
グリ ン関数の断層面分布
グリーン関数の断層面分布
→ 静的項で発散
断層面近傍における強震動計算
(表示定理)
表示定理(オリジナル)
U k (Y ; ω ) =
∫
Σ
T ik ( X , Y ; ω ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
修正表示定理(Hisada and Bielak
Bielak, 2002)
{
}
U k (Y ; ω ) = ∫ Tik ( X , Y ; ω ) − TikS ( X , Y ) [Di ( X ; ω ) ]dΣ
Σ
+
Tik
TikS
∫
Σ
T ikS ( X , Y ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
:動的グリーン関数 → 幾何減衰: 1/r~1/√r → パルス波
:静的グリーン関数
グ
→ 幾何減衰: 1/r2 → Fling Step
震源特性の計算例
地表断層によるフリングステップ
表
グ
プ
震源特性の計算例(フリングステップ)
指向性パルス
フリングステップ
フリングステップ
強震動計算の基礎式(表現定理)
表現定理(面震源による強震動の計算式)
U k (Y ; ω ) =
観測点Yの変位解
∫
Σ
T ik ( X , Y ; ω ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
グリーン関数 ソース点Xのダブルカッ
プル震源・すべり関数
ソース点 X
観測点 Y
グリーン関数
破壊フロント (地震動の伝播特性)
破壊開始点(震源)
平行成層地盤のグリーン関数
(伝播 サイト特性)
(伝播・サイト特性)
○伝達マトリックス法
・古典:Haskellのマト
古典:Haskellのマト
リックス法
→高振動数で発散
高振動数で発散
・現在:R/Tマトリックス
現在 R/Tマトリックス
法(Kennett, Luco
and Apselなど)
→高振動数で安定
平行成層地盤のグリーン関数
(波数積分法:フーリエ・ベッセル変換より)
ベッセル関数
震源の加振向き
観測点の振動向き
深さ方向の振幅 (SH波)
(P-SV波)
波数
=ω/C
波数軸上で関数値が発散する極が表面波、分岐点は実体波に対応
実体波
速度Vp
速度Vs
表面波
速度
位相速度(C)
→波形の山谷
Rayleigh wave
群速度(U)
波群(エネル
→波群(エネル
ギー)の速度
常に
C≧U
Love Wave
実体波と表面波の計算
(2層地盤の例)
実体波と重複反射波
(震源1と観測点1)
実体波と表面波の計算
(2層地盤の例)
SH波とラブ波の伝播
(震源 と観測点
(震源2と観測点2~6)
)
X成分
表面波:距離とともに波形がバラバラになる→分散
P・SV波とレイリー波の伝播
(震源 と観測点
(震源2と観測点2~6)
)
表面波:距離とともに波形がバラバラになる→分散
分散曲線
(モードと周期と位相速度・群速度)
単純な2層地盤(基盤と表層)の例
表面波の卓越振動数
ラブ波のミディアムレスポンス
レイリー波のミディアムレスポンス
波数積分法による強震動計算
公開計算コード(Fortran)
○主な特徴
主な特徴
• 伝達マトリックス:R/Tマトリックス(Luco & Apsel)
→高振動数まで安定して計算
• 表面波の位相速度(極)を事前に計算(群速度・分散曲線・変
位応力ベクトル H/Vスペクトル M di
位応力ベクトル・H/Vスペクトル・Medium
R
Responseも計算・・)
も計算 )
• 振動数依存のQ値を導入可能
• すべり速度関数:二等辺三角形の重ね合せでどんな形状に
すべり速度関数
等辺三角形の重ね合せでどんな形状に
も対応
• 断層面積分:小断層でガウス積分(1×1~6×6点)
断層面積分 小断層でガウス積分(1×1 6×6点)
• 地表断層によるフリングステップ(静的項)も計算
• 破壊フロントにランダムな乱れを導入可能
計算事例紹介:1992年Landers地震
W ld and
Wald
dH
Heatonのモデル(1994)
t のモデル(1994)
文献:Hisada, Y, and J. Bielak, Effects of Sedimentary Layers
on Directivity Pulse and Fling Step
Step, 13WCEE
13WCEE, 2004
120
Fault Parallel Component (N40W)
120
100
100
FP (simulation)
( i l i )
FP (observation)
60
40
断層平行成分
20
0
-20 0
20
-40
40
60
40
断層直交成分
20
0
-20 0
20
180
160
Fault Parallel Component (N40W)
displac
cement (cm
m)
200
150
FP (simulation)
FP (observation)
100
変位波形
50
0
0
20
40
time (s)
60
40
60
速度波形
-60
-80
250
displac
cement (cm
m)
FN (observation)
60
-40
40
速度波形
time (s)
-60
FN (simulation)
80
velocity (cm/s)
velocity
y (cm/s)
80
-50
Fault Normal Component (N130W)
time (s)
Fault Normal Component (N130E)
FN (simulation)
140
120
FN (observation)
100
80
60
40
変位波形
20
0
-20
20 0
-40
20
40
time (s)
60
波数積分法による強震動計算の流れ
○計算手順
①表面波の位相速度(分散曲線)を計算
(波数軸上の極に相当):phs3sQ-v3.f
②波数積分法による強震動計算(振動数
領域) flt12 1 3 f
領域):grflt12sx1-v3.f
③フーリエ逆変換(時間領域):grfftsp
③フ
リエ逆変換(時間領域):grfftsp.ff
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
時間・周波数データ: phs3sQ-v3.f、grflt12sx1-v3.f
*** Data for Delta Time, Duration, and Minimum Period ***
Delta TimeNumber of Time (must be Power of 2)
0.5
128
Minimum PImaginary Omega for Phinney's method
1
0.01
→時間刻みを0.5秒で128点(=27、継続時間=64
秒)で 最小周期1秒(>時間刻みの2倍)で計
秒)で、最小周期1秒(>時間刻みの2倍)で計
算。円振動数ωの虚数部を0.01とする(Phinney
法のため)。
法のため)
地盤モデル(平行成層地盤)
Num. Density (g/cm3) Vp (km/s) Qp Vs (km/s) Qs Thickness (km)
1
2.3
3.8
100
1.98
30
1.5
2
26
2.6
55
5.5
600
3 15
3.15
300
25
2.5
3
27
2.7
62
6.2
600
3 52
3.52
300
22 0
22.0
4
2.87
6.8
600
3.83
300
6.0
5
3.5
8.0
600
4.64
300
0.0
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
地盤データ: phs3sQ-v3.f、grflt12sx1-v3.f
*** MEDIUM DATA ***
NL (N (Note: Frequency-Dependent Q; Qp(f) = Qp0 x f ** Qpf & Qs(f) = Qs0 x f ** Qsf
5
Layer density(t/m3)Vp(m/s) Qp0 (Qp(f)=Qpf Vs(m/s) Qs0 (Qs(f) Qsf Thichness(m)
1
23
2.3
3800
100
0
1980
30
0
1500
2
2.6
5500
600
0
3150
300
0
2500
3
2.7
6200
600
0
3520
300
0
22000
4
2 87
2.87
6800
600
0
3830
300
0
6000
5
3.5
8000
600
0
4640
300
0
0
→5層地盤。Q値の振動数依存なし。
5層地盤 Q値の振動数依存なし
密度、Vp、Qp、Vs、Qs、層厚
震源モデル:3つの断層面の重合わせ
Camp Rock/Emerson
Fault (CEF)
Homestead Valley
Fault (HVF)
Johnson Valley
Fault (JVF)
観測点
(L
(Lucerne
Valley)
V ll )
震源
断層基準点・小断層番号ほか
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
断層モデルデータ1: grflt12sx1-v3.f
*** Seimic Fault Parameters (after Wald and Heaton,
Heaton BSSA,
BSSA 1994 Combined
Length (m) Width (m) Num. of SNum. of SNumber of Gaussian Points per Su
36000
15000
12
6
4
Start Time oStrike (deg) Dip (deg) Vr (m/s) dtr (s; av random number for dtr (in
0
320
90
2700
0
1
Location of Y(m)
Z(m)
(Note: X->North, Y->East, Z->Down)
21818
5119
7000
Location of Y(m)
Z(m)
(Note: X->North, Y->East, Z->Down)
50949
4015
15000
→断層長さ・幅、小断層分割数、ガウス点数
ガ
角、傾 角、 壊 播 度、
走向角、傾斜角、破壊伝播速度、フロント乱れ無
震源位置、断層基準点位置(X,Y,Z)
すべり速度関数(小断層ごと)
二等辺三角形の重合せ(6個)
すべり量(面積)
すべり速度
時間(秒)
破壊開始時間
1秒
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
断層モデルデータ2: grflt12sx1-v3.f
Number of TInterval Tim Slip Velocity Func.(
Func (
6
1
1
Time Windo 1st Half Rise2nd Half Rise Time
1
05
0.5
05
0.5
2
0.5
0.5
3
0.5
0.5 すべり速度
4
05
0.5
05
0.5
5
0.5
0.5
6
0.5
0.5
すべり量(面積)
→すべり速度関数
時間(秒)
破壊開始時間
1秒
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
断層モデルデータ3: grflt12sx1-v3.f
Slip and Rake Data Pattern (=1: Regular Patten (ex. grflt12s.f), =2: Time Window
1
Sub-FaultSlip of 1st Slip of 2nd Slip of 3rd Slip of 4th Slip of 5th Slip of 6th
1
0.02
0.13
0.24
0.11
0
0.15
2
0
0.34
0.08
0
0
0
3
0
0.29
0
0
0
0
4
0.33
0.42
0.13
0
0
0.02
Sub-FaultRake
1
2
3
4
of 1stRake
180
180
180
180
of 2stRake
180
180
180
180
of 3stRake
180
180
180
180
of 4stRake
180
180
180
180
of 5stRake
180
180
180
180
of 6st
180
180
180
180
→小断層・すべり時間ごとのすべり量・すべり角
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
波数積分データ:
波数積分デ
タ: grflt12sx1
grflt12sx1-v3
v3.ff
*** Data for Static Wavenumber Integration using Greenfield's Quadrature **
The first cInitial Number of Intgegration Points for Adaptive Newton
Newton-Cotes
Cotes Qua
2
16
The seconInitial Number of Intgegration Points for Adaptive Newton-Cotes Qua
10
32
*** Data for Dynamic Wavenumber Integration using Simpson's and Filon's qu
Number of Integration Points from 0 to om/Ryleigh(min)
200
Number of Integration Points from om/Ryl(min) to om/c(final)
50
F
Factor
for
f c(final):
(fi l) c(final)=Ryl(min)/Factor
(fi l) R l( i )/F
(Ex.,
(E 10)
10
→静的項:積分路変換法+Newton Cotes則
→静的項:積分路変換法+Newton-Cotes則
動的項:Simpson則(小波数)、Filon積分法(大波数)
入力データ例:grflt12s1.in-CEF
(Camp Rock/Emerson Fault)
フーリエ変換・観測点データ: grflt12sx1-v3.f
*** CHANGE OF SIGNS OF IMAGINARY PARTS OF FINAL RESULTS (FOR FFT) *
Change sign (=1), or do not change sign (=0)
1
*** OBSERVATION POINT ***
NUMBER OF Obserbvation Points
1
Observati Location: XY (m)
Z (m)
1
63578
-9182
0 : Luc
→フーリエ変換の虚数部の符号を逆転(地震学
定
定義→工学変換)
変換
観測点:LUCの座標位置(X,Y,Z)
① 表面波・位相速度の計算
(分散曲線、Medium Response)
• phs3sQ-v3.f
Medium Response of Love Wave (Up to Mode 5)
Dispersion Curves of Love Wave (Up to Mode 5)
5000
4.50E-08
4.00E-08
4500
U 0 3.50E-08
4000
C 1
Mediu
um Response
U 1
3500
C 2
3000
3.00E-08
M 0
2.50E-08
U 2
M 1
C 3 2.00E-08
M 2
2500
U 3
2000
U 4
M 3
C 4 1.50E-08
C 5
1500
位相速度
群速度
M 4
M 5
1.00E-08
U 5 5.00E-09
0.00E+00
1000
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
frequency
q
y ((Hz))
frequencies (Hz)
Love波の分散曲線
Love波のMedium Response
H/Vスペクトル
1000
H/Vスペクトル(レイリー波)
100
10
H/V
Phase and Grroup Velocities ((m/s)
C 0
1
0
0.2
0.4
0.6
0.1
0.01
0.8
M 0
M 1
M 2
M 3
M 4
M 5
M 6
0.001
Frequency (Hz)
1
② 波数積分法による波形計算
(振動数領域、速度波形出力)
・grflt12sx1-v2.f
修正表示定理(Hisada and Bielak, 2002)
{
}
U k (Y ; ω ) = ∫ Tik ( X , Y ; ω ) − TikS ( X , Y ) [Di ( X ; ω ) ]dΣ
Σ
+
∫
Σ
T ikS ( X , Y ) [D i ( X ; ω ) ]d Σ
動的グリ ン関数
動的グリーン関数
(実体波・表面波)
静的グリーン関数
(断層面近傍の項)
③ フーリエ逆変換(フィルター、時間領域)
リ 逆変換( ィルタ 、時間領域)
・grfftspx.f
LUC(CEF断層のみ)
FP
FN
Z(UD)
速 度 (c m / s)
75
50
25
0
-25
25
0
10
20
30
40
時間(秒)
200
LUC(CEF断層のみ)
150
FP
FN
Z(UD)
変 位 (cm )
100
100
50
0
0
-50
-50
速度波形(出力波形)
10
20
30
40
時間(秒)
変位波形(速度波形を時間積分)
おわりに
○強震動予測の必要性
標準地震波(告示波など)と様々な強震観測記
録の違い(指向性パルス フリングステップ)
録の違い(指向性パルス、フリングステップ)
○波数積分法による強震動計算法
震源 伝播 サイト特性
震源・伝播・サイト特性
○計算コードと事例の紹介
計算コード・データのダウンロード
htt //k
http://kouzou.cc.kogakuin.ac.jp/
k k i
j /
→ Open Dataへクリック
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