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第2次伊那市健康増進計画

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第2次伊那市健康増進計画
第2次
伊那市健康増進計画
- 健康いーな21-
目
次
第 1 章 伊那市「健康いーな21」の策定にあたって
1
基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2
計画の性格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
3
計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
第 2 章 伊那市の概況
1
伊那市の人口と世帯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2
出生の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
3
主な死因別死亡の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
4
疾病別・医療費別受診状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
5
障がい者の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
6
介護保険の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
第 3 章 第 2 次伊那市健康増進計画の目標と取組
1
基本理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
2
目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
■目標と取組(計画)
◆
生活習慣病の予防と重症化予防=健康寿命の延伸=・・・・・・・・・・・ 11
◆
こころの健康維持と自殺の防止・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
◆
アルコール・たばこの適正習慣への改善・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
◆
感染症の防止・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
◆
難病対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
◆
口腔の健康の保持・増進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
■各分野の状況と課題
1
生活習慣病・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
2
脳血管疾患・心疾患・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
3
糖尿病・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
4
がん予防・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
5
運動習慣・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
6
こころの健康・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
7
アルコールについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
8
喫煙の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
9
感染症の防止・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41
10
難病対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45
11
歯の健康状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
◆ い~なプラン親子21
1
妊娠期・産褥期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50
2
乳幼児期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
3
児童期~思春期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 64
4
伊那市の療育システム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67
5
ライフステージにあわせた保健活動・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68
伊那市健康づくり推進協議会委員名簿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・69
第1章 伊那市「健康い~な21」の策定にあたって
1 基本理念
健康で安心して暮らせるまちづくり
~生涯を通した健康づくり~
長 野 県 の 平 均 寿 命 ( 平 成 22 年 ) は 、 男 性 80.88 歳 、 女 性 87.18 歳 で あ り 、 と も に
全 国 1 位 で す 。 平 成 22 年 市 町 村 別 の 平 均 寿 命 は 今 年 4 月 に 公 表 さ れ る 予 定 で す が 、
伊 那 市 に お い て も 、こ れ ま で の 県 の 平 均 寿 命 と ほ ぼ 同 じ で あ り 、長 寿 の 市 と い え ま す 。
一方、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である「健康
寿 命 」 に つ い て み ま す と 、 長 野 県 ( 平 成 22 年 ) は 男 性 全 国 6 位 ( 71.17 歳 )、 女 性 全
国 17 位 ( 74.0 歳 ) で あ り 、 平 均 寿 命 と 比 較 す る と 日 常 生 活 に 制 限 の あ る 「 不 健 康 な
期 間 」 が 、 男 性 9.71 年 、 女 性 13.18 年 と 推 計 さ れ ま す 。
市町村毎の健康寿命は算出されていませんが、介護情報等の資料に基づき推計しま
すと、伊那市は男女とも県平均を上回ると思われます。急激な高齢化や個人の生活ス
タイルの変化と多様化に伴い、食生活・運動習慣等を原因とする生活習慣病・メタボ
リックシンドローム(内臓脂肪症候群)が増加しています。その結果、脳血管疾患や
心臓病、人工透析など重大な疾病の治療が必要な人や認知症、寝たきりなどの要介護
状態にもつながっていきます。市民の生活の質の低下を防ぐとともに、医療費や介護
給付費の軽減も期待できる健康寿命の延伸を、伊那市の目標として活動します。
また、少子高齢化、晩婚化、景気低迷や雇用問題など複雑な現代社会において、こ
ころの問題を抱える人が増加しています。市民一人ひとりが、すくすくと健やかに育
ち、はつらつと生きがいを持って働き、実り豊かな充実した人生を全うできることが
より大切になります。
そ こ で 、 各 個 人 が 自 ら の 状 態 を 知 り 、「 自 分 の 健 康 は 、 自 分 で 守 り つ く る 」 と の 意
識 を 高 め 、健 康 を 実 現 し よ う と 努 力 す る と と も に 、社 会 全 体 が 個 人 の 健 康 づ く り を 総
合 的 に 支 援 す る 環 境 づ く り を す す め 、健 康 で 明 る い ま ち づ く り を 目 指 す た め に「 第 2
次 伊 那 市 健 康 増 進 計 画 ( 健 康 い ~な 2 1 )」 を 策 定 し ま す 。
1
2 計 画 の性 格
こ の 計 画 は 、国 の 第 3 次 国 民 計 画 健 康 づ く り 対 策 と し て 策 定 さ れ た「 健 康 日 本 2 1 」
計画と、県の「健康グレードアップながの21」計画、及び「すこやか親子21」計
画に対応した、生涯を通じた伊那市の健康づくり計画とします。
また、伊那市総合計画、伊那市地域福祉計画、伊那市高齢者福祉計画、伊那市食育
推進計画、次世代育成支援行動計画、伊那市障がい者計画との整合性を図り、それぞ
れの保健部門計画としての性格を持ちます。
「い~なプラン親子21」は、伊那市における母子保健計画です。
この計画は、安心して子どもを産み、健やかに育てることの基礎となる母子保健対
策 の 推 進 の 指 針 で あ る と と も に 、少 子・高 齢 社 会 に お い て 、地 域 住 民 が 健 康 で 明 る く 、
元気に生活できる社会の実現を図るための伊那市健康増進計画(健康いーな21)
の一環となるものです。
3 計 画 の期 間
こ の 計 画 は 平 成 25 年 度 を 初 年 度 と し 平 成 29 年 度 を 目 標 年 度 と す る 5 年 間 の 計 画 で
す。
な お 、 中 間 評 価 時 期 を 27 年 度 と し 、 必 要 に 応 じ て 適 時 評 価 し 計 画 の 見 直 し を 行 い
ます。
2
第 2 章 伊 那 市 の概 況
1 伊 那 市 の人 口 と世 帯
(1 )人 口 と 世 帯 数 の 推 移
伊 那 市 の 人 口 は 、 平 成 24 年 4 月 現 在 、 7 1 ,133 人 、 世 帯 数 26 ,67 6 世 帯 と な っ て
い ま す 。平 成 19 年 以 降 人 口 が 減 少 傾 向 に あ り 、特 に 高 遠 地 区 の 減 少 率 が 高 く な っ
て い ま す 。 世 帯 数 で は 、 平 成 20 年 以 降 、 人 口 と 同 様 に 減 少 傾 向 に あ り ま す 。 1 世
帯当たりの人員数も減少傾向にあり、今後も核家族化の傾向が増すことが予測さ
れ て い ま す 。( 図 1)
(図 1)
(人)
80,000
70,000
2,123
2,131
7,035
6,909
2.75
60,000
(世 帯 )
28,000
2,091
6,762
27,229
2,080
6,614
2.71
1,988
2,028
6,490
2.71
2.67
2.71
50,000
26,975
27,500
6,338
2.69
27,030
26,774
26,684
27,000
26,676
40,000
26,500
65,012
30,000
64,880
64,472
63,734
63,280
62,807
69,508
26,000
20,000
25,500
10,000
25,000
0
H19
伊那市全体
74,178
旧伊那市
H20
73,912
旧高遠町
H21
73,325
旧長谷村
H22
72,428
伊那市
H23
H24
H27
71,798
71,133
69,508
世帯構成人員
(2 )地 区 別 ・ 性 別 ・ 人 口 ・ 世 帯 数 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 外 国 人 含 む )
地区名
伊 那
富 県
美 篶
手 良
東春近
西箕輪
西春近
高遠町
長 谷
合 計
世帯数
( 表 1)
日
本
人
外
国
人
合
計
男
女
計
世帯 男
女
計 世帯 男
女
計
世帯
14,857 15,465 30,322 12,047 543 707 1,250 750 15,400 16,172 31,572 12,557
1,628 1,749 3,377 1,112
1
12
13
11 1,629 1,761 3,390 1,112
3,348 3,512 6,860 2,402
54
56 110
77 3,402 3,568 6,970 2,462
1,196 1,201 2,397
782
2
15
17
14 1,198 1,216 2,414
786
2,820 2,824 5,644 1,836
22
38
60
44 2,842 2,862 5,704 1,859
3,108 3,125 6,233 2,393
68 105 173 116 3,176 3,230 6,406 2,464
3,050 3,173 6,223 2,141
52
76 128
83 3,102 3,249 6,351 2,203
2,989 3,310 6,299 2,399
9
30
39
33 2,998 3,340 6,338 2,410
920 1,063 1,983
823
1
4
5
4
921 1,067 1,988
823
33,916 35,422 69,338 25,935 752 1,043 1,795 1,132 34,668 36,465 71,133 26,676
3
(3 )年 齢 別 人 口 構 成 比 の 推 移
少 子 高 齢 化 の 進 行 に よ り 、1 5 歳 未 満 人 口 の 割 合 は 減 少 、6 5 歳 以 上 人 口 の 割 合 が 増
加 し て い ま す 。平 成 2 4 年 4 月 1 日 現 在 の 伊 那 市 の 高 齢 化 率 は 26.5 % で 、4 人 に 1 人
が高齢者という状況です。今後はますます高齢者が増えていくことから、元気では
つらつとした高齢者が増加していくことが望まれます。そのためにも若い年代から
健 康 意 識 を 高 め 、 健 康 づ く り に 取 り 組 む こ と が 大 切 で す 。 ( 図 2)
(図 2)
年 齢 別 人 口 構 成 比 の年 次 推 移
100%
1 4 .7
1 4 .9
1 4 .2
1 3 .9
1 4 .6
80%
15 歳 未 満
60%
5 9 .0
5 9 .6
5 9 .7
5 9 .5
5 9 .2
15~64 歳
65 歳 以 上
40%
20%
2 5 .5
2 6 .2
2 6 .1
2 6 .5
2 6 .1
0%
H20
H21
H22
H23
H24
2 出 生 の状 況
(1) 出 生 数 の 年 次 推 移
出 生 数 は 年 々 減 少 の 傾 向 に あ り ま す 。 (表 1 )
(表 1 )
年
H 1 9( 年 間 )
H 20
H 21
H 22
H 23
716
684
660
559
566
( 29)
( 31)
( 27)
( 17)
( 7)
出生数
()内 は
外国人数
(2)出 生 率 と 合 計 特 殊 出 生 率
合 計 特 殊 出 生 率 は 全 国 に 比 べ 高 率 で す が 、 H 22 年 か ら 県 平 均 よ り 低 率 と な っ て
い ま す 。 (図 1 )
合 計 特 殊 出 生 率 の年 次 推 移
(図 1 )
2
1.72
1.55
1.67
1.63
1.53
1.5
1.47
1.43
1.44
1.45
1.44
1.48
1.5
1.37
1.34
1.32
1.39
1.37
1.39
1
県
伊那市
0.5
0
全国
H18
H19
H20
H21
*合計特殊出生率:1 人の女性が一生に産む子供の数
4
H22
H23
3 主 な死 因 別 死 亡 の状 況
(1 )平 成 2 3 年 度 死 因 別 死 亡 状 況
平 成 23 年 の 伊 那 市 の 死 因 状 況 は 、 1 位 は 悪 性 新 生 物 、 2 位 は 脳 血 管 疾 患 、 3 位
肺 炎 、 4 位 虚 血 性 心 疾 患 と な っ て い ま す 。( 図 1 )
(図 1)
図 1 主 な死 因 割 合 の年 次 推 移
30%
26.3%
26.0%
25.0%
25.6%
25%
24.6%
18.6%
20%
20.0%
16.1%
15.2%
16.1%
15.1%
15%
11.6%
10%
7.1%
5%
0%
H1 8
12.6%
14.8%
13.6%
13.4%
14.1%
12.6%
6.4%
5.7%
6.0%
6.3%
4.7%
H1 9
悪性新生物
H2 0
H2 1
脳血管疾患
H2 2
肺炎
H2 3
虚血性心疾患
男 女 別 の 死 因 で は 、男 女 と も に 1 位 は 悪 性 新 生 物 、2 位 は 男 性 が 肺 炎・気 管 支 炎 、
女 性 は 脳 血 管 疾 患 と な っ て い ま す 。( 図 2 - 1、 図 2 - 2 )
図2-1
図2-2
H 23死因
23 死因(
死因 ( 男 )
自殺 2.9%
その他
18.7%
H 23死因
23 死因(
死因 ( 女 )
その他
24.0%
悪性新生物
29.6%
不慮の事故
5.5%
自殺 1.0%
老衰 3.6%
肺炎、気管支炎
15.1%
その他心疾患
5.2%
不慮の事故
2.8%
脳血管疾患
14.3%
老衰 10.8%
虚血性心疾患
5.2%
肺炎、気管支炎
10.3%
5
悪性新生物
19.8%
脳血管疾患
14.0%
虚血性心疾患
4.3%
その他心疾患
13.3%
(2 ) 65 歳 未 満 の 死 因 状 況
65 歳 未 満 の 死 亡 原 因 の 内 訳 は 、 1 位 は 男 女 と も 悪 性 新 生 物 で 、 男 性 は 37 .7 % 、 女
性 は 56 .5 % で す 。 ま た 、 脳 血 管 疾 患 ・ 虚 血 性 心 疾 患 に よ る 死 亡 は 男 性 の み と な っ て
います。
6 5 歳 以 上 の 死 亡 原 因 の 1 位 は 、男 女 と も 悪 性 新 生 物 で 、男 性 28 .3 %、女 性 17 .5 % 、
2 位 は 男 性 が 肺 炎 、 気 管 支 炎 16 .0% 、 女 性 が 脳 血 管 疾 患 1 4. 9 % で す 。( 図 3 -1 、 3 -2 )
( 図 3 -1 )
H 23
男性合計 385 人(100%)
65歳未満
65 歳未満・
歳未満 ・ 65 歳以上死因割合(
歳以上死因割合 ( 男 )
4.8%
65歳以上
28.3%
0.6%
4.2%
15.4%
16.0%
19.6%
5.7%
332人
(86.2%)
5.4%
5.7%
37.7%
65歳未満
7.5%
53人
(13.8%)
7.5%
9.4%
50%
60%
17.0%
13.2%
1.9%
0%
10%
20%
30%
40%
70%
80%
悪性新生物
脳血管疾患
虚血性心疾患
その他心疾患
老衰
不慮の事故
自殺
その他
90%
100%
肺炎、気管支炎
( 図 3 -2 )
H
H 23
65歳未満
65 歳未満・
歳未満 ・ 65歳以上死因割合
65 歳以上死因割合(
歳以上死因割合 ( 女 )
女性合計400人(100%)
0.3%
65歳以上
17.5%
14.9%
10.9%
13.8%
377人
(94.3%)
24.1%
11.4%
4.5%
2.7%
4.3%
65歳未満
56.5%
4.3%
13.0%
21.7%
23人
(5.7%)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
悪性新生物
脳血管疾患
虚血性心疾患
その他心疾患
老衰
不慮の事故
自殺
その他
6
80%
90%
肺炎、気管支炎
100%
4 疾 病 別 ・医 療 費 別 受 診 状 況
医療費データ(レセプト)から、伊那市国民健康保険被保険者の医療機関への受診状況
を み る と 、入 院 外 で は 生 活 習 慣 病 の 占 め る 割 合 が 26.7% と な り ま す 。そ の 中 で も 、高 血 圧
性心疾患の割合が最も高く、次いで、高脂血症、糖尿病、その他の心疾患の順となってい
ま す 。 入 院 で も 生 活 習 慣 病 の 割 合 が 18.9%と 一 番 高 く 、 そ の 中 で も 一 番 高 い の は 糖 尿 病 で
あ り 、 次 い で そ の 他 の 心 疾 患 、 高 血 圧 性 心 疾 患 、 脳 卒 中 の 順 と な っ て い ま す 。 (図 1 、 2 )
疾 病 別 受 診 状 況 ( H23 年 5 月 レ セ プ ト よ り 入 院 外 ・ 入 院 )
その他
24.1%
(図 1 )
≪入院外≫
糖尿病
4.2%
筋骨格系疾患
10.5%
高脂血症
5.6%
医療費
皮膚疾患
1億4600万円
4600万円
3.7%
その他肝疾患
1.9%
胃・十二指腸炎・潰瘍
5.4%
感染症
2.3%
歯科
5.6%
精神疾患
耳疾患
2.8%
0.7%
眼疾患
7.2%
高血圧性心疾患
7.0%
生活習慣病
26.7%
虚血性心疾患
1.8%
その他の心疾患
3.4%
脳卒中
1.5%
腎疾患
0.1%
その他
3.1%
悪性新生物
2.1%
呼吸器系疾患
6.9%
(図 2 )
≪入院≫
その他
41.9%
医療費
1億9940万円
9940万円
筋骨格系疾患
6.2%
他
18.9%
皮膚疾患
2.9%
その他肝疾患
1.3%
悪性新生物
6.0%
胃・十二指腸炎・潰瘍
3.8%
感染症
2.9%
耳疾患
0.3%
眼疾患
2.6%
精神疾患
8.7%
糖尿病
3.4%
高脂血症
1.6%
高血圧性心疾患
3.0%
虚血性心疾患
2.1%
その他の心疾患
3.1%
脳卒中
2.9%
その他
2.8%
呼吸器系疾患
4.6%
*腎疾患・歯科疾患による
入院はなし
7
5 障がい者
がい者の状況
(図1) 身体障害者手帳等級別所有者数
等級別
年次
1級
2級
3級
4級
5級
H19
583
390
475
563
196
H20
604
387
478
569
190
H21
664
395
486
611
199
H22
685
380
500
606
194
H23
777
417
524
664
190
(図2)
6級
159
160
161
159
181
合計
2366
2388
2516
2524
2753
障害者手帳を取得することによ
り、障がい者と認定され、各種障
がい者サービスを受けることがで
きるようになります。
取得は任意ですが、市では取得
を勧めており、今後とも増加が見
込まれます。
近年の傾向として、身体障害者
手帳においては心臓など内部疾
患、療育手帳(知的障がい者)に
おいては成年になってからの取
得、精神障害者福祉手帳において
は統合失調症、うつ病で取得する
人が増加します。
(図1~図4・表1~表2)
等級別の推移
人数
800
700
600
500
400
300
200
100
0
1級
2級
3級
4級
5級
6級
H19
H20
H21
H22
H23
(表1) 程度別療育手帳所持者数状況
(表2)精神障害者保健福祉手帳所持者数状況
程度別
等級別
年次
年次
A1
A2
B1
B2
合計
1級
2級
3級
合計
H19
144
6
127
107
384
H19
131
82
15
228
H20
164
8
141
109
422
H20
138
88
19
245
H21
178
11
169
139
497
H21
154
105
24
283
H22
185
12
173
149
519
H22
166
108
25
299
H23
194
12
178
168
552
H23
179
121
24
324
(図3)
人数
(図4)
療育手帳所持者数
200
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
精神保健福祉手帳保持者推移
A1
人数
200
A2
150
B1
100
B2
50
1級
2級
3級
0
H19 H20 H21 H22 H23
H19 H20 H21 H22 H23
※療育手帳のA1・・・IQ35以下
療育手帳のA2及びB1・・・IQ36~50
療育手帳のB2・・・IQ51~75
3障害(身体・知的・精神)の手帳の保持者は重複している方がいます。施策は、「伊那市
障がい者計画」(障がい者プラン)に従い、担当課と連携して支援をしていきます。
8
6 介 護 保 険 の状 況
(1 )介 護 認 定 状 況
介 護 認 定 者 数 と 介 護 認 定 率 は 年 々 増 加 し て い ま す 。( 図 1 ・ 図 2)
( 図 1)
伊 那 市 介 護 認 定 者 数 の 年 次 推 移 各 年 1 0 月 1 日 現 在 「 伊 那 市 の 介 護 保 険 」 より )
人
2957
3000
2900
2825
2800
2700
2700
2629
2576
2600
2500
2400
H1 9
H2 0
H2 1
H2 2
H2 3
(図 2)
介 護 認 定 率 の年 次 推 移
18%
16%
14%
12%
10%
8%
6%
4%
2%
0%
13.86
13.97
14.07
14.66
H1 9
H2 0
H2 1
H2 2
15.37
H2 3
(2 )介 護 認 定 の 原 因 疾 患
介 護 認 定 を 申 請 す る 65 歳 未 満 の 疾 患 割 合 は 、脳 血 管 疾 患 及 び 心 疾 患 の 血 管 の 病 変 に
よ る も の が 、 50% 前 後 と 高 率 に な っ て い ま す 。( 図 3)
全 介 護 認 定 の脳 血 管 疾 患 及 び
心 疾 患 割 合 の年 次 推 移
(図 3)
H23
H22
32.0%
65 歳 未 満 介 護 認 定 者 の 脳 卒 中 ・
心 疾 患 割 合 の年 次 推 移
68.0%
33.9%
53.7%
H23
66.1%
H22
H21
H20
32.3%
67.7%
39.8%
H21
60.2%
H20
H19
31.0%
69.0%
46.3%
58.3%
41.7%
58.6%
41.4%
51.5%
48.5%
49.2%
50.8%
H19
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0%
20%
40%
60%
80%
脳 血 管 疾 患 及 び心 疾 患
脳 血 管 疾 患 及 び心 疾 患
その他 の疾 患
その他 の疾 患
9
100%
第 3 章 第 2 次伊那市健康増進計画の目標と取組
1 基本理念
健康で安心して暮らせるまちづくり
~生涯を通した健康づくり~
2 目 標
基本理念にある、市民一人ひとりが健康で安心して暮らせるまちづくりを目指し、次のとおり目標
を設定し、健康づくりを推進していきます。
◆ 目標1 生活習慣病の予防と重症化予防=健康寿命の延伸=
(1) 健康づくりに対する意識を高め、年 1 回健康診断を受けて生活習慣を改善する
(2) 循環器疾患の危険因子を減らし、重症化を防ぐ
(3) 糖尿病有病者の増加を防ぐとともに、重症化を防ぐ
(4) がん予防及びがんの早期発見により、がんの死亡者を減らす
(5) 運動に対する意識を高め、運動習慣者を増やす
◆ 目標2 こころの健康維持と自殺の防止
(1) 自殺死亡者を減らす
◆ 目標3 アルコール・たばこの適正習慣への改善
(1) 適正飲酒とアルコールの害について認識を深め、アルコール習慣を改善する
(2) 喫煙が健康に及ぼす影響について認識を深め、喫煙の習慣を改善する
◆ 目標4 感染症の防止
(1) 結核患者の新規発症を減らす
(2) HIV感染者、エイズ患者を減らす
◆ 目標5 難病対策
(1) 難病を持ちながらも、いきいきとした生活を送る
◆ 目標6 口腔の健康の保持・増進
(1) 【乳幼児期】健全な歯・口腔の育成と口腔機能の獲得を進める
(2) 【学齢期】口腔機能の向上を進める
(3) 【成人期】健全な口腔状態の維持を進める
(4) 【高齢期】歯の喪失防止に取り組む
(5) 【障がい者】定期的な歯科健診、歯科医療が受けられる環境づくりを進める
(6) 歯科口腔保健の推進体制の整備に取り組む
10
■目標と取組(計画)
目標
現状値
(平成23年度)
*印は表示の年度
指標の目安
第1次計画
目標値
(H24年度)
評価
65%
不良
45%
目標達成
説明会参加率
75.2%
増加
目標達成
はつらつ健診受診率
男5.4% 女15.4%
増加
良好
目標設定
なし
-
減少
目標達成
特定健康診査の受診率
35.3%
(H23年度法定報告)
特定健診受診率と特定保
健指導実施率の向上
(はつらつ・集団地区健診)
若年者(20歳~39歳)の
健康診断受診率の向上
(H23年度法定報告)
男116.8 女116
*(H15~19年)
脳血管疾患・心筋梗塞の
標準化死亡比の減少
心筋梗塞標準化死亡比
男114.3 女98.7
*(H15~19年)
収縮期血圧130mmHg以上
割合
36.7%
拡張期血圧85mmHg以上
割合
20.2%
(2)循環器疾患の危険因 高血圧の改善
子を減らし、重症化を防
ぐ
総コレステロール
目標設定
240mg/dl以上の割合
なし
男12.8% 女23.6%
P22-24
-
脂質異常症の減少
=
健
康
寿
命
の
延
伸
特定保健指導の実施率
73.7%
脳血管疾患標準化死亡比
=
◆
生
活
習
慣
病
の
予
防
と
重
症
化
予
防
(1)健康づくりに対する
意識を高め、年1回健康
診断を受けて生活習慣を
改善する
健診結果説明会の参加率
の向上
P21
LDLコレステロール
160mg/dl以上の割合
男10.1% 女12.7%
目標設定
なし
メタボリックシンドロー
メタボリックシンドロー
ムの該当者及び予備群の
ムの該当者及び予備群の
25%減少
減少割合H20年度比
減少
11.0%減少
11
不良
第2次計画目標値
(H29年度目標)
60%
75%
第2次計画目標値への具体的な取組
【活発な啓発活動】
市報、ケーブルテレビ、文字放送、有線放送、健(検)診カレンダーの全戸配布、公用
車の啓発ステッカー、啓発のぼり旗、保育園と連携した啓発をします。
【健康教育の強化】
①地域住民への健康教育を行います。(保健委員会や民生委員会等での受診勧奨)
【健診の取りまとめ・案内通知の工夫】
分かりやすく魅力ある案内の検討と対象者個々に合わせた健診案内を実施します。
90%
【未受診者対策】
男 7%
女 17%
①未希望者全員への受診券発券と指定医療機関への周知をします。
②健診未受診者への受診勧奨(はがき・電話等)をします。
③健診案内通知への過去の個人データ同封の検討をします。
【指定医療機関、保健委員会や民生委員会との連携】
指定医療機関、保健委員会や民生委員会へ健診受診勧奨の協力を依頼します。
【市民への情報提供の徹底】
市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、有線放送、ハッピーバース講座、乳幼児健診,
減少
健康教室、脳いきいき教室等の機会を利用して周知します。
①減塩対策(塩の働き、味噌汁の塩分測定、食品塩分含有量など)
②脳卒中予防と高血圧対策(血圧の正しいはかり方、血圧値分類、合併症など)
③腎臓疾患対策(腎臓の働き、腎臓を守る食生活など)
収縮期血圧 ④肥満対策(運動、バランス食、食品カロリーなど)
31.7%
⑤糖尿病予防対策(インスリンのメカニズム、合併症など)
拡張期血圧
15.2%
【栄養講座、健康教育等を開催し、上記①~⑤を周知】
男10.8%
女20.6%
①地域住民を対象にした「健康を考える集い」、健康教室や栄養講座を行います。
②区の集会、商工会、保健委員会、民生委員会等の団体へ周知します。
③健康まつりを開催します。
男7.3% 【健診結果説明会の開催、特定保健指導の実施】
女10.3% ①はつらつ健診、特定健診受診者全員への面接指導を行います。
②特定保健指導対象者への具体的な個別保健指導と継続支援をします。
③特定保健指導対象者へのグループ指導をします。
25%減少
12
目標
現状値
(平成23年度)
*印は表示の年度
指標の目安
第1次計画
目標値
(H24年度)
評価
糖尿病腎症による年間新 糖尿病性腎症の新規透析者
規透析導入者の減少
5人
国保レセプト情報からの
糖尿病患者数
男999人 女836人
=
健
康
寿
命
の
延
伸
-
減少
不良
目標設定
なし
-
50%
不良
がんの標準化死亡比
男73.1% 女76.4%
*(H15~19年)
がんによる死亡者の減少
=
◆
生
活
習
慣
病
の
予
防
と
重
症
化
予
防
糖尿病治療継続者の割合
【HbA1c(JDS値)
糖尿病治療継続者の割合 6.1%以上者で治療中と回答し
の増加
た者の割合】
43%
目標設定
(3)糖尿病有病者の増加
なし
血糖コントロール不良者
を防ぐとともに、重症化
血糖コントロール指標に の割合
を防ぐ
おけるコントロール不良 【HbA1c(JDS値)
8.0%以上の者の割合】
者の割合の減少
0.7%
P24-26
特定健診受診者で糖尿病
治療中またはHbA1c6.1%
以上者の割合
9.4%
糖尿病有病者増加の抑制
65歳未満がん死亡者割合
男37.7% 女56.5%
【がん検診受診率】
(4)がん予防及びがんの
早期発見により、がんの
死亡者を減らす
P27-30
胃がん検診
(36歳以上) 16.5%
大腸がん検診
(36歳以上) 25.4%
がん検診受診率の向上
子宮頸がん検診
(21歳以上) 26.0%
マンモグラフィー検診
(41~75歳) 36.5%
らせんCT検診
(41~74歳) 29.3%
13
第2次計画目標値
(H29年度目標)
3人
60%
0.5%
第2次計画目標値への具体的な取組
【要注意ハイリスク者への効果的な継続支援】
①健診の結果によりハイリスク者フォルダを作成し、保健師、栄養士が適切にフォローを
実施します。
・高血糖者 → HbA1c値(ヘモグロビンA1c) 8.0%以上
・高血圧者 → 最高血圧160㎜Hg以上、または、最低血圧100㎜Hg以上
・腎機能低下者 → eGFR値(推算糸球体ろ過量) 60以下
②医療機関と連携し、要受診者は確実に医療につなげます。
【インターバル速歩運動等を推進し、運動継続者の増加を図る】
①インターバル速歩運動を実践する「すこやか健康塾事業」への参加者の増加を図ります。
②「市民みんなですこやかウォーキング事業」に取り組み、ウォーキング人口の拡大をします。
増加させない ③市内各地で行っている運動や、ウォーキングマップにより運動の情報を発信します。
【糖尿病予防のための健康教育を実施】
①65歳誕生月講座(い~な元気応援セミナー)の機会に、糖尿病予防について啓発します。
増加させない ②要注意者を対象に、糖尿病予防教室を開催します。
減少
減少
【活発な啓発活動】
①市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、文字放送、有線放送、健(検)診カレンダー
の全戸配布、公用車への啓発ステッカー、啓発のぼり旗、保育園と連携した啓発をしま
す。
②がん予防とがん検診の重要性について、あらゆる機会をとらえて啓発します。
・地域住民への健康教育(保健委員会、民生委員会、健康まつり、乳幼児健診、ハッピー
バース講座、成人式等)
・児童向けの健康教育(保育園、幼稚園、学校保健委員会)など
③若い人が集まる店舗や市報以外の雑誌等に掲載してもらうよう検討します。
【乳がんの自己検診法の普及】
がん検診、地域住民への健康教育、乳幼児健診、すくすくベビー、健康まつり等の機会
に周知します。
【国庫補助事業である、がん検診推進事業の積極的な活用】
50%
①乳がん、子宮頸がん検診の特別重点年齢への、無料クーポン券等の配布を継続して行い
ます。
②子宮頸がん検診における一定年齢の女性への、HPV(ヒトパピローマウィルス)検査
の上乗せを実施します。
③大腸がん検診の特別重点年齢への、無料クーポン券等の配布を実施します。
【がん検診未受診者と未希望者への受診勧奨の強化】
①はがきや受診券の発送などで受診勧奨を行います。
②経年未受診者へ通知や電話で受診勧奨を行います。
14
目標
現状値
(平成23年度)
*印は表示の年度
指標の目安
第1次計画
目標値
(H24年度)
特定健診受診者で歩行等
日常生活における歩数の の身体活動を1日1時間以
増加
増加
上実施している割合
男41.1% 女49.7%
(5)運動に対する意識を
高め、運動習慣者を増や
す
特定健診受診者で運動習
慣者割合
【1回30分以上の運動を週2
P31
目標設定
日以上、1年以上実施】
なし
20歳~64歳 42%
65歳~74歳 65.6%
運動習慣者の割合の増加
「市民みんなですこやか
目標設定
ウォーキング事業」の運
なし
動継続者数
◆
こ
こ
ろ
の
健
康
維
持
と
自
殺
の
防
止
自殺死亡者を減らす
P32-35
自殺死亡率
(人口10万対) 20.9
自殺死亡率の減少
15
24
評価
不良
-
-
目標達成
第2次計画目標値
(H29年度目標)
第2次計画目標値への具体的な取組
【活発な啓発活動】
50%
①市報、ケーブルテレビ、文字放送、有線放送で運動の大切さや気軽にできる運動などを
紹介します。
②運動に適した市内のウォーキングロードを紹介します。
③健診の結果説明会等で「伊那市総合型地域スポーツクラブ」やウォーキングイベント等
を紹介します。
【インターバル速歩運動の推進】
20~64歳50%
65~74歳70%
5,000人
①インターバル速歩運動を推進するため「すこやか健康塾」の参加者を増やし、市内に普
及を図ります。
②特定保健指導対象者に、すこやか健康塾の積極的な案内を行います。
③すこやか健康塾の終了生が地域で運動を普及する仕組みづくりを行います。
*「インターバル速歩」とは、信州大学医学部と教育学部が「科学的根拠にもとづいた健
康増進」の手法として確立し、松本市を中心に実践し、県内に広げている運動のひとつで
す。
【市民みんなですこやかウォーキング事業の取組】
体力の維持・強化、生活習慣病予防を推進し、健康寿命の向上に向けて、ウォーキングを
する人口を増やす事業に取り組みます。
【こころの病気や自殺についての正しい理解の普及と相談窓口の周知】
①市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、有線放送等で、相談窓口の周知をします。
②毎週火曜日に実施している各支所の「健康相談日」を「からだとこころの健康相談日」
に名称を変更します。
③こころの健康づくり講演会、市報、ケーブルテレビ、有線放送等でこころの健康(ストレスチェックや
ストレスへの対処法)、こころの病気、自殺予防等について啓発を行います。
④若者が興味をもって見られる市ホームページの新設に取り組み、自殺予防、うつチェッ
クリスト、各種教室、相談窓口を周知します。
⑤企業管理者、産業医、産業カウンセラー、学校関係者、NPO法人等と更に連携して事業を
実施し、相談窓口や市の保健サービス等については会社や学校保健室、公共施設、スー
パー、コンビニエンスストアなどを通して、幅広い人たちに周知します。
【こころの病気に対して早期発見・早期対応ができる体制づくり】
16.7
①はつらつ健診、特定健診結果説明で「うつチェック」の実施と相談を継続し、早期発
見・対応ができるようにします。
②赤ちゃん訪問で母親への「産後うつチェック」を継続し、早期対応、継続支援ができる
ようにします。
③市民一人ひとりが自分の周囲の人のこころの健康に関心を持ち、気になった人に声をか
け、専門家につなげていけるようにゲートキーパーの養成を行います。
④保健福祉事務所、消費生活センター、社会福祉協議会や行政関係機関と連携をとり自殺
予防に取り組むよう、自殺予防ネットワーク会議体制を立ち上げます。
【こころの病気を持っても、自死遺族となっても安心して暮らせる地域づくり】
①医療機関、関係団体等と連絡会を実施しながら、個別の対応や各支援者ができる支援を
共有し、地域全体の支援体制を考えます。
②精神障がい者の活動を支えてくれるボランティアの養成を行います。
③自死遺族交流会を継続して実施し支援を行います。また、身近な人が遺族となったとき
話を聞いてあげられる傾聴についての研修会を行います。
16
目標
ー
◆
ア
ル
コ
ル
・
た
ば
こ
の
適
正
習
慣
へ
の
改
善
指標の目安
現状値
(平成23年度)
*印は表示の年度
目標値
(H24年度)
伊那健康センター特定健
多量飲酒者(純アルコー
診受診者で多量飲酒者の 目標設定
ル量が男40g以上・女20
割合
なし
(1)適正飲酒とアルコー g以上)の減少
男16.3% 女5.4%
ルの害について認識を深
飲酒経験のある未成年者
め、アルコール習慣を改
の割合
善する
減少
未成年者の飲酒をなくす
【上伊那管内中学1年生】
男40.5% 女39.5%
P36-38
妊娠中の飲酒をなくす
妊娠中の飲酒の割合
4.8%
成人の喫煙率の減少
伊那健康センター特定健
診受診者の現在喫煙して
いる人の割合
男18.3% 女3.7%
(2)喫煙が健康に及ぼす
未成年者の喫煙割合
影響について認識を深 未成年者の喫煙をなくす 【上伊那管内中学1年生】
め、喫煙の習慣を改善す
男5.2% 女2.4%
る
P39-40
評価
-
不良
目標設定
なし
-
男32%
女3%
良好
0%
不良
妊娠中で喫煙している人
目標設定
妊娠中の喫煙をなくす の割合
なし
3.9%
-
伊那市の施設97ヵ所の
受動喫煙防止対策措置が 防止対策措置状況
目標設定
行われている施設の増加 (H24)
なし
80.4%
-
新規結核登録者数の減少 新規結核登録者数 5人
◆
感
染
症
の
防
止
第1次計画
(1)結核患者の新規発症
を減らす
BCG接種率の増加
P41-42
BCG接種率 97.0%
胸部レントゲン検診受診 胸部レントゲン検診受診率
(65歳以上) 60.9%
率の増加
減少
目標達成
増加
不良
増加
良好
(2)新型インフルエンザ
国及び県の対策指針に基
発生時に備えた準備をす 伊那市新型インフルエン
目標設定
づく行動計画は策定済み
る
ザ対策行動計画の策定
なし
(H21.4)
P42
-
HIV感染者、エイズ患者
報告数
(3)HIV感染者・エイズ患
HIV感染者、エイズ患
【長野県】 0.630
者を減らす
者報告数増加の抑制
(人口10万対)
P43-44
*(H20~22年)
◆
対難
策病
難病を持ちながらも、い
きいきとした生活を送る
P45
-
-
17
-
-
目標設定
なし
-
第2次計画目標値
(H29年度目標)
第2次計画目標値への具体的な取組
【アルコールと健康への影響、適正飲酒ついての知識の普及】
男14.5%
女 4.0%
①市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、有線放送、健診結果説明会、健康まつり等を
活用し啓発します。
②未成年者の飲酒について、学校と連携して児童生徒や保護者への教育を行います。
0%
0%
③妊娠中の飲酒が胎児に与える影響について、母子健康手帳発行時健康相談、ハッピー
バース講座等で教育を行います。
④妊娠前からの知識の普及として、学校で行う「高校生抱っこ体験」や出前講座の実施、
婚姻届出窓口や産婦人科窓口に設置できるチラシの作成を検討します。
【喫煙と健康への影響、禁煙治療についての知識の普及】
男16.0%
女 3.0%
0%
0%
①市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、有線放送等を活用し、タバコの害について周
知します。
②はつらつ・特定・いきいき健診や結果説明会、また、肺がん検診会場で知識の普及、禁
煙を勧めます。
③はつらつ・特定・いきいき健診やがん検診で禁煙外来の情報提供をします。また、肺が
ん検診精検者で喫煙者には、結果とともに禁煙外来の情報を同封します。
④学校と連携して、未成年者の喫煙の影響について教育し、喫煙を防止します。
⑤母子健康手帳発行時健康相談、ハッピーバース講座等で妊婦、夫に対して喫煙の影響に
ついて教育し、喫煙を防止します。
※学校での禁煙教育、イベントへの参加、啓発グッズの提供など禁煙友愛会の協力を得
て、喫煙防止の取組を行っていきます。
【受動喫煙防止対策措置施設の増加】
100%
4人
対策措置が未実施の施設に、理解が得られるような働きかけ方を、県と協力して検討して
いきます。
【正しい知識の普及、検診受診と予防接種の勧奨】
①結核が現在でも発症する病気であることを市報、市ホームページ、ケーブルテレビ、有
線放送等を活用して周知します。
100%
65%
策定
②乳児の赤ちゃん訪問時に結核について説明をするとともに、BCG接種の勧奨をします。ま
た、3か月乳児健診で接種状況を確認します。
③高齢者の発症が多いので、脳いきいき教室等で教育を行い、結核検診(胸部レントゲン
検査)を必ず受診するように勧めます。
【伊那市新型インフルエンザ等対策行動計画の策定】
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく行動計画を策定します。
【正しい知識の普及、相談・検査窓口の周知】
-
①学校と連携して、性教育とともに感染症について知識の普及をします。
②保健福祉事務所と連携し、市報、市ホームページ、ハッピーバース講座等で知識の普
及、検査・相談窓口の周知をします。
-
難病を持ちながらも、フォーマル、インフォーマルなサービスを積極的に利用して、いき
いきと生活できるよう、健康相談や福祉サービス相談窓口の周知を強化します。
【相談窓口、福祉サービス等の周知】
18
目標
指標の目安
現状値
(平成23年度)
*印は表示の年度
第1次計画
目標値
(H24年度)
評価
目標設定
なし
-
(2)【学齢期】
むし歯のない児童の割合 目標設定
口腔機能の向上を進める むし歯のない12歳児の増加
59.5%
なし
P46-47
-
3歳児健診でのむし歯の
むし歯のない3歳児の増加 ない児の割合
(1)【乳幼児期】
80.4%
健全な歯・口腔の育成と
口腔機能の獲得を進める
P46
3歳児健診での不正咬合
不正咬合等のある3歳児
のある児の割合
の減少
11.3%
◆
口
腔
の
健
康
の
保
持
・
増
進
進行した歯周炎を有する
進行した歯周炎を有する
者の割合
40歳代の減少
9.3%
(3)【成人期】
健全な口腔状態の維持を
未処置歯を有する40歳代 未処置歯を有する者の割合 目標設定
進める
の減少
なし
27.8%
-
P47-48
喪失歯のない40歳代の
減少
喪失歯のない者の割合
55.6%
未処置歯を有する60歳代 未処置歯を有する者の割合
の減少
21.7%
(4)【高齢期】
進行した歯周炎を有する
歯の喪失防止に取り組む 進行した歯周炎を有する
目標設定
者の割合
60歳代の減少
なし
35.5%
P48-49
-
20本以上の自分の歯を有 自分の歯を有する者の増加
する80歳代の増加
*(H24年)40.0%
(5)【障がい者】
定期的な歯科健診、歯科
医療が受けられる環境づ
くりを進める
P49
「在宅重度心身障がい児
県で実施する「在宅重度
(者)の健康を支える訪
心身障がい児(者)の健
目標設定
問歯科健診事業」
康を支える訪問歯科健診
なし
希望者数
事業」利用者の増加
0人
(6)歯科口腔保健の推進
過去1年間に歯科健診を
過去1年間に歯科健診を
受診した者の割合
体制の整備に取り組む
受診した者の増加
35.6%
P49
19
目標設定
なし
-
-
第2次計画目標値
(H29年度目標)
第2次計画目標値への具体的な取組
【知識の普及】
85%
①2歳児健診でフッ化物歯面塗布の効果や歯科医院で行う塗布方法等について情報提供をします。
②幼児健診、子育て支援センター、保育園など母子が集まる機会に口腔保健について知識の普及を
行います。
【乳幼児健診での歯科健診と歯科指導の実施】
】
①歯科医師会と連携し、歯科健診は1歳6か月児健診、2歳児健診、3歳児健診で実施します。
②歯科衛生士による歯科相談は10か月乳児健診、1歳6か月児健診、2歳児健診、3歳児健診で実施し
ます。
10.0%
【むし歯のある乳幼児への個別支援】
①2歳児健診でのむし歯保有児に対しては書面で歯科医院の受診を指示し、未受診児のフォローを
行い、確実に歯科治療につながるよう支援します。
②2歳児健診から3歳児健診間のむし歯の増加は、3歳児健診で歯科衛生士の個別指導を強化します。
64%
教育委員会、小・中学校養護教諭と連携して、学童期のむし歯予防、口腔衛生について指
導をします。
8.0%
【知識の普及】
①歯科医師会と連携し、地域や保健委員会等で歯科医師による講演会を開催し、口腔衛生
について知識の普及をします。
②母子健康手帳発行時健康相談で妊娠中の歯周病が胎児に与える影響について周知し、妊
娠中の歯科医院への受診を勧めます。
20.0%
【成人歯科健診、歯科相談の実施】
①特定健診を伊那健康センターで受診する者に対して、歯科健診料の補助を行います。
51.0%
②肺がん検診で行っている歯科衛生士による歯科相談を充実強化します。
③ハッピーバース講座で歯科衛生士による歯科相談を充実強化します。
④歯科医師会と連携し、健康まつりの無料歯科健診を継続実施します。
20.0%
【知識の普及】
①脳いきいき教室や元気アップ教室等の高齢者が集まる機会等で、口腔機能向上の普及に
取り組みます。
34.0%
45.0%
②介護サービス提供者やケアマネジャー、教室スタッフ等が口腔機能の向上に取り組める
よう、歯科医師会や歯科衛生士会と連携し研修会を実施します。
③要介護者で歯科受診を希望する者が、かかりつけ医による訪問歯科診療を利用できるよ
う適切に支援します。
<詳細は伊那市高齢者イーナプラン参照>
増加
平成24年度から左記事業対象児(者)は、在宅児(者)に加え、施設入所児(者)、通
所児(者)まで拡大しました。この事業の利用児(者)を拡大して歯科健診を勧めます。
<詳細は伊那市障がい者計画参照>
40.0%
歯科医師会、歯科衛生士会との連携により、定期的な歯科健診の重要性を周知し、受診
を勧めます。
20
■各分野の状況 と課題
1 生活習慣病
(1)健 診 受 診 等 の 状 況
①特定健診・特定保健指導について
◆ 現 状 : 特 定 健 診 受 診 率 は 、 第 1次 計 画 の 目 標 値 の 65% に 到 達 で き て い ま せ ん 。 一 方 、
特 定 保 健 指 導 率 は 年 々 増 加 し 、 目 標 の 45% を 達 成 し て い ま す 。 ( 図 1)
(図 1)
特 定 健 診 受 診 率 及 び特 定 保 健 指 導 率 (法 定 報 告 値 )
73.7
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
59.2
35.0
33.9
34.1
35.3
21.0
6.1
20年 度
21年 度
23年 度
22年 度
特定健診受診率
特定保健指導率
◆ 課 題 : 特 定 健 診 受 診 率 ・ 特 定 保 健 指 導 率 を 第 2次 計 画 の 目 標 値 ( 特 定 健 診 受 診 率
60%、 特 定 保 健 指 導 実 施 率 75%) に 到 達 さ せ る こ と が 必 要 で す 。
※
※
※
特 定 健 診 :40 歳 ~ 74 歳 ま で の 方 を 対 象 に 、 各 医 療 保 険 者 が 責 任 を も っ て 実 施 す る 健 康
診査です。伊那市は伊那市国民健康保険の加入者を対象に実施しています。
特定健診保健指導:特定健診の結果、ある一定の基準に合致した人がその対象とな
り、保健師・栄養士等が行う保健指導です。
特 定 健 診 実 施 率 ・ 特 定 保 健 指 導 率 : 国 の 定 め る 特 定 健 診 等 の 実 施 率 は 第 1 期 の 平 成 24
年 度 ま で と 第 2期 ( 案 ) の 平 成 29年 度 ま で で 、 下 記 の よ う に 設 定 さ れ て い ま す 。
第 1期 目 標
平 成 20~24年 度
第 2期 目 標 平 成 25~29年 度
特 定 健 診 受 診 (実 施 )率
65%
60%
特定保健指導実施率
45%
60%
② 39歳 以 下 の 健 康 診 査 の 受 診 率 に つ い て
◆ 現 状 : 男 女 と も に 受 診 率 が 低 く 、 横 ば い の 状 況 で す 。 ( 図 2)
(図 2)
39歳 以 下 健 診 受 診 率
男
20%
15.3%
14.9%
15.2%
女
15.4%
14.6%
12.6%
15%
10%
4.9%
5.1%
5%
0%
5.0%
3.8%
H18
H19
5.4%
4.0%
H20
H21
H22
H23
◆ 課題:会社等他の場所で健診を受診できているか受診状況を把握し、受診機会の
ない者の受診を増やしていくことが必要です。
21
2 脳 血 管 疾 患 ・心 疾 患
脳血管疾患と心疾患を含む循環器疾患は、がんと並んで主要死因の大きな一角を占
めています。循環器疾患は、血管の損傷によって起こる疾患で、予防は基本的には危険
因子の管理であり、確立した危険因子としては、高血圧、脂質異常、喫煙、糖尿病の4
つがあります。
(1)脳 血 管 疾 患 、 心 筋 梗 塞 の 標 準 化 死 亡 比 の 減 少
◆ 現 状 : 伊 那 市 の 脳 血 管 疾 患 、 心 筋 梗 塞 の 男 性 標 準 化 死 亡 比 は 100を 超 え て お り 、 高
い状況になっています。(表1、2)
(表 1)
※ 標 準 化 死 亡 比 : 異 な っ た 年 齢 構 成 の 地 域 の 死 亡 率 の 比 較 に 用 い ま す 。 国 の 平 均 を 100 と し
て 、 100 以 上 で あ れ ば 死 亡 率 が 高 く 、 100 以 下 で あ れ ば 死 亡 率 が 低 い と 判
断されます。
(表 2)
脳血管疾患
標準化死亡比
男
女
H5~9
H10~14
心筋梗塞
標準化死亡比
H15~19
H5~9
H10~14
H15~19
長野県
92.7
94.5
105.3
伊那保健所
79.2
77.9
107.0
116.8
伊那市
83.8
62.9
114.3
122.1
118.9
長野県
91.6
92.3
99.4
126.2
121.0
122.4
伊那保健所
58.9
77.7
96.4
118.9
106.3
116.0
伊那市
81.4
59.4
98.7
長野県
114.6
115.5
115.5
伊那保健所
121.1
111.4
118.5
伊那市
118.9
97.0
長野県
121.0
伊那保健所
伊那市
男
女
◆ 課 題 : 脳 血 管 疾 患 、 心 疾 患 の 発 症 、 死 亡 を 減 少 さ せ る こ と で す 。 (取 組 は P12参 照 )
(2)高 血 圧 の 改 善
高血圧は、脳血管疾患や虚血性心疾患などあらゆる循環器疾患の危険因子であり、
循環器疾患の発症や死亡に対しては、他の危険因子と比べるとその影響は大きいと
言われています。
◆ 現 状 : 第 1次 計 画 で の 目 標 は 「 正 常 高 値 血 圧 以 上 ( 130以 上 / 85以 上 ) の 者 の 割 合
の 減 少 」 で し た 。 平 成 18年 度 か ら 比 べ る と 減 少 し て い ま す が 、 こ こ 2年 増 加 傾 向 に
な っ て い ま す 。 ( 図 1)
平 成 22年 度 の 治 療 な し の 者 の 状 況 で は 正 常 血 圧 の 者 が 68.7 % 、 Ⅰ ~ Ⅲ 度 の 高 血 圧
の 者 が 約 17% い ま す 。 ( 図 2)
( 図 1)
血 圧 の状 況
収 縮 期 血 圧 130以 上
拡 張 期 血 圧 85以 上
50%
42.0%
40.2%
40%
39.0%
36.7%
31.1%
30%
24.5%
31.7%
22.8%
22.6%
17.3%
20%
20.2%
15.3%
10%
0%
18年 度
19年 度
20年 度
22
21年 度
22年 度
23年 度
( 図 2)
治療中(
治療中(高血圧)
高血圧)の者の状況
80%
60%
40%
20%
0%
404人
H
2
2
247人
281人
59人
受診勧奨レベル
受診勧奨レベル
治療なしの
治療なしの者
なしの者の状況
血圧分類
8人
0%
40.4%
正常血圧
68.7%
24.7%
正常高値
14.4%
28.1%
Ⅰ度(軽症)
12.6%
5.9%
Ⅱ度(中等症)
3.6%
0.8%
Ⅲ度(重症)
0.8%
20%
40%
60%
80%
2221人
465人
407人
117人
25人
◆課題:治療なしの者のうち、正常血圧の者の割合を増やし、Ⅰ~Ⅲ度の高血圧の者
の 割 合 を 減 ら す こ と が 必 要 で す 。 ( 取 組 は P12参 照 )
(3)脂 質 異 常 症 の 減 少
脂質異常症は冠動脈(心臓の血管)疾患の危険因子であり、発症、死亡のリスク
が 明 ら か に 上 昇 す る の は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 160㎎ / dl以 上 ( 総 コ レ ス テ ロ ー ル 240
㎎ / dl以 上 ) か ら が 多 い と 言 わ れ て い ま す 。
◆ 現 状 : LDLコ レ ス テ ロ ー ル が 160㎎ / dl以 上 の 者 の 割 合 が 国 の 現 状 よ り も 高 い 状 況
に あ り ま す 。 ( 表 1)
(表 1)
H23 年 度
LDL コレステロール
総 コレステロール
160mg/dl以 上
240mg/dl以 上
男
女
男
女
国 の現 状
8.3%
11.7%
13.8%
22.0%
国 の目 標
6.2%
8.8%
-
-
伊 那 市 の現 状
10.1%
12.7%
-
-
注 : 脂 質 異 常 と は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 値 の 異 常 値 を 指 し ま す 。
( 図 3)
治療中(
治療中(LDL)
LDL)の者の状況
80%
H
2
2
60%
40%
20%
0%
359人
135人
63人
受診勧奨レベル
受診勧奨レベル
治療なしの
治療なしの者
なしの者の状況
分類
34人
0%
60.7%
120未満
48.3%
22.8%
120~139
25.9%
10.7%
140~159
15.6%
5.8%
160以上
10.2%
20%
40%
60%
80%
1761人
942人
567人
373人
◆ 課 題 : LDLコ レ ス テ ロ ー ル 160㎎ / dl以 上 の 者 の 割 合 を 減 ら し 、 120㎎ / dl未 満 の 者
の 割 合 を 増 や す こ と が 必 要 で す 。 併 せ て 、 治 療 な し の 者 の う ち 、 140㎎ / dl以 上 の
者の割合を減らすことも必要です。
23
(4)メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム の 該 当 者 、 予 備 群 の 減 少
メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム と 循 環 器 疾 患 と の 関 連 は 証 明 さ れ て お り 、 平 成 20年 度
か ら 始 ま っ た 生 活 習 慣 病 予 防 の た め の 特 定 健 診 で は 、 減 少 が 評 価 項 目 の 1つ と さ れ
ています。
◆ 現 状 : 平 成 20年 度 か ら の 減 少 率 は 5.8% に と ど ま っ て い ま す 。 ( 図 4)
(図 4)
(人)
メタボリックシンドローム該当者
メタボリックシンドローム 該当者+
該当者 + 予備群 (法定報告より)
1000
831
800
764
758
21年度
8.8%
22年度
12.6%
824
600
400
200
0
20年度
H20年度比減少率
23年度
5.8%
※ 減 少 率 = 平 成 20年 内 臓 脂 肪 症 候 群 該 当 者 及 び 予 備 群 推 定 数 - 該 当 年 度 内 臓 脂 肪 症 候 群 該 当 者
及 び 予 備 群 推 定 数 / 平 成 20年 内 臓 脂 肪 症 候 群 該 当 者 及 び 予 備 群 推 定 数
※ 推 定 数 は 平 成 20 年 度 の メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム 該 当 者 及 び 予 備 群 の 出 現 割 合 を 該 当 年 度 の
特定健康診査対象者数に乗じて算出。
◆ 課 題 : メ タ ボ リ ッ ク シ ン ド ロ ー ム 該 当 者 及 び 予 備 群 の 減 少 率 を 25% ま で 上 げ る こ と
です。
3 糖尿病
糖尿病は心血管疾患のリスクを高め、神経障害、網膜症、腎症、足病変といった合
併症の併発などによって、生活の質に多大な影響を及ぼします。
また、現在、糖尿病は新規人工透析導入の最大の原因疾患であるとともに、心筋梗塞
や 脳 卒 中 の リ ス ク を 2~ 3倍 増 加 さ せ る と さ れ て い ま す 。
(1)人 工 透 析 の 現 状
近年、全国的には糖尿病性腎症による新規透析導入患者数は、増加から横ばいに
転じています。
◆現状:国保加入者の状況を見ると、年によりばらつきはあるものの、平均すると1
年 で 7人 程 度 の 新 規 透 析 導 入 者 が い ま す 。 ま た 、 平 成 22, 23年 は 糖 尿 病 性 腎 症 に よ
る 透 析 導 入 が 5名 ず つ い ま す 。 ( 図 1、 表 1 H16-H23年 国 保 5月 分 レ セ プ ト よ り )
(図 1)
新 規 人 工 透 析 導 入 者 (国 保 )
糖尿病性
腎炎 他
人
12
10
8
6
4
2
0
H23
H16
H17
H18
H19
24
H20
H21
H22
H16
H17
H18
H19
糖尿病性
4
6
1
1
腎炎
他
4
4
4
10
合
計
8
10
5
11
年
(表 1)
度
H20
原因疾患
H21
H22
H23
合計
1
5
5
23
1
5
3
6
37
1
6
8
11
60
◆課題:糖尿病性腎症による透析の新規導入を減少させることです。
( 2) 糖 尿 病 治 療 継 続 者 の 割 合 の 増 加
糖尿病における治療中断を減少させることは、糖尿病合併症の抑制のために必
須です。
◆ 現 状 : 国 ( H22 63.7%) と 比 較 す る と 平 成 22年 度 の HbA1c6.1以 上 の に お け る 治 療
者 の 割 合 が 低 く な っ て い ま す 。 ( 図 2)
(図 2)
人
400
350
300
250
200
150
100
50
0
372
53.8%
363
298
339
41.6%
40.4%
60%
50%
40%
43.0%
30%
20%
10%
H20
H21
HbA1c6.1以 上
H22
0%
H23
治 療 中 の割 合
◆ 課 題 : HbA1c6.1(JDS 値 ) 以 上 の 者 の う ち 治 療 を 継 続 し て い る 割 合 を 増 加 さ せ る こ と
です。
※ HbA1c: 糖 代 謝 の 指 標 で 、 血 糖 値 の 1~ 2か 月 の 平 均 を 表 す も の で す 。
※ HbA1c6.1( JDS値 ) 以 上 は 「 糖 尿 病 型 」 と 判 定 す る 値 で す 。 ( 糖 尿 病 ガ イ ド よ り )
( 3) 血 糖 コ ン ト ロ ー ル 指 標 に お け る コ ン ト ロ ー ル 不 良 者 の 割 合 の 減 少
血 糖 の コ ン ト ロ ー ル 指 標 と し て 、 HbA1cが 8.0以 上 は 「 血 糖 コ ン ト ロ ー ル 不 可 」
と 位 置 づ け ら れ て い ま す 。 ま た 、 HbA1c8.0 を 超 え る と 、 細 小 血 管 症 へ の 進 展 の 危
険が大きい状態であり、明らかに網膜症のリスクが増加するとされています。
◆ 現 状 : 血 糖 コ ン ト ロ ー ル 不 可 と さ れ る 、 HbA1c8.0以 上 の 割 合 は 国 ( H21度
よ り も 低 い で す が 、 横 ば い 状 態 に あ り ま す 。 (図 3)
(図 3)
%
1.20%)
血 糖 コントロール不 良 者 (HbA1c8.0以 上 )
1.0
0.8
0.95%
0.6
0.66%
0.72%
H22
H23
0.49%
0.4
0.2
0.0
H20
H21
25
◆課題:重大な合併症、心血管疾患の抑制のためにも血糖コントロール不良者を減少
させることです。
( 4) 糖 尿 病 有 病 者 増 加 の 抑 制
◆現状:国保レセプトからみると、糖尿病有病者は増加しており、健診結果において
も HbA1cが 6.1以 上 の 割 合 が 増 加 し て い ま す 。 ( 図 4、 図 5)
(図 4)
男
糖尿病受診割合
5 月 診 療 分 国 保 レ セプト より
0.12
0.10
10.8%
972人
9.0%
818 人
8.4%
750 人
0.08
11.1%
999人
8.9%
836 人
8.9%
841 人
0.06
0.04
女
6.1%
6.7%
560 人
641 人
0.02
0
(図 5)
H20
371
350
300
H22
H23
全受診者における治療中の割合
人
400
H21
363
339
298
10%
8%
9.1%
250
7.3%
200
9.4%
8.0%
6%
4%
150
100
2%
50
0
H20
H21
H22
HbA1c(JDS)6.1以 上 の人 数
◆課題:糖尿病有病者の増加を抑制していくことです。
26
H23
割合
0%
4 がん予
がん 予 防
(1)各 種 が ん 検 診 の 受 診 率 の 年 次 推 移
◆ 現 状 : 平 成 20 年 度 か ら は わ ず か で す が 、 受 診 率 は 伸 び て き て い ま す 。( 図 1)
(図 1)
胃
各 がん検 診 の受 診 率 の年 次 推 移
50%
大腸
40%
30%
肺
20%
子宮
10%
乳
0%
胃
大腸
肺
子宮
乳
H13
14.1
18.4
42.0
12.9
15.2
H18
17.2
22.2
17.8
14.7
15.5
H19
16.6
22.9
7.5
14.4
13.5
H20
14.4
20.2
13.9
16.0
16.0
H21
15.6
22.2
20.0
24.5
24.5
H22
15.7
22.8
25.3
24.5
24.9
H23
16.5
25.4
29.3
26.0
22.6
(2)40 歳 ~ 69 歳 ま で の が ん 検 診 の 受 診 率 と 全 国 比 較
◆現状
・全国と比較すると、胃がん検診、子宮がん検診が特に低くなっています。
・ 乳 が ん 検 診 の 受 診 率 は 一 番 高 く 44.3%と な っ て い ま す 。( 図 2)
(図 2)
%
40~69 歳 の受 診 率 (H22 年 度 )
50
40
30
44.3
34.3
24.9
23.0
21.2
26.3
27.4
22.5
22.6
20.8
16.8
20
31.4
32.0
10
0
胃
大腸
全国 男性
肺
全国 女性
伊那市
子宮
乳
※子 宮 は、20 歳 ~69 歳
①胃がん検診の年代別受診率と地区別受診率
◆現状
・ 60 歳 代 、 70 歳 代 の 順 に 受 診 率 が 高 く な っ て い ま す 。
・ 働 き ざ か り の 30 代 ~ 50 代 の 受 診 率 が 低 く な っ て い ま す 。( 図 3)
(図 3)
胃 がん検 診 年 代 別 受 診 率 (H22 年 度 )
50%
26.8
25%
7.1
17.6
12.7
9.7
0%
30 歳 代
40 歳 代
27
50 歳 代
60 歳 代
70 歳 以 上
◆課題:働きざかりの年代層が受診しやすい体制づくりが必要です。
◆ 現 状:受 診 率 の 高 い 地 区 は 西 箕 輪 ・富 県 地 区 、低 い 地 区 は 長 谷 地 区 、旧 伊 那 町 地 区 と な
っ て い ま す 。( 図 4) 理 由 と し て 、 合 併 前 、 長 谷 地 区 は 「 総 合 健 診 」 と 称 し て 、 循 環
器 健 診 と 胃 が ん・大 腸 が ん・前 立 腺 が ん 検 診 、子 宮 が ん 検 診・乳 が ん 検 診 を 合 わ せ て
実 施 し て い た こ と が あ げ ら れ ま す 。合 併 し て 、各 種 健( 検 )診 そ れ ぞ れ の 実 施 と な っ
た こ と や 、平 成 20 年 度 か ら 特 定 健 診 が 国 民 健 康 保 険 加 入 者 の み の 健 診 と な っ た こ と
が 、 極 端 な 減 少 に つ な が っ た と 思 わ れ ま す 。( H16 年 長 谷 村 胃 が ん 検 診
31.8%
県衛生年報より)
胃 がん検 診 地 区 別 受 診 率 (H22 年 度 )
(図 4)
28.9
30%
23.7
19.6
20%
17.1
15.6
19.7
17.0
15.7
13.0
10.1
10%
0%
伊那
竜西
伊那
竜東
西箕輪 手良
美篶
高遠
長谷
富県
東春近 西春近
◆課題:長谷地区については各検診の同時実施等の体制作りが必要です。
旧 伊 那 町 地 区 の 竜 西 地 区・竜 東 地 区 に つ い て は 、受 診 率 が 低 い こ と の 分 析 が 必 要 で す 。
②子宮がん検診の年代別受診率と地区別受診率
◆ 現 状 : 60 代 か ら 順 に 50 代 40 代 30 代 と 若 年 に な る ほ ど 、受 診 率 が 下 が っ て き て い ま
す 。 20 代 の 受 診 率 が 10%台 と 特 に 低 く な っ て い ま す 。( 図 5)
(図 5)
子 宮 がん検 診 年 代 別 受 診 者 率 (H22 年 度 )
%
50
27.4
31.4
32.4
37.1
25
12.1
11.9
0
20 歳 代
30 歳 代
40 歳 代
◆ 課 題 : 20 代 の 受 診 率 の 向 上 が 必 要 で す 。
28
50 歳 代
60 歳 代
70 歳 以 上
◆現状:受診率の高い地区は富県地区・手良地区・美篶地区・西春近地区となっていま
す。低い地区は長谷地区・西箕輪地区・旧伊那町地区の竜西地区・竜東地区となって
います。
( 図 6)長 谷 地 区 は 胃 が ん 検 診 の 場 合 と 同 じ 理 由 で 受 診 率 が 低 く な っ て い る と
思 わ れ ま す 。( H16 年 長 谷 村
(図 6)
子 宮 が ん 検 診 21.6%
県衛生年報より)
子 宮 がん検 診 地 区 別 受 診 率 (H22 年 度 )
%
30
20
23.7
16.2
16.6
21.8
15.9
24.3
20.5
19.8
18.9
12.8
10
0
伊那
竜西
伊那
竜東
西箕輪 手良
美篶
高遠
長谷
富県
東春近 西春近
◆課題:長谷地区については、胃がん検診の課題と同様に各検診の同時実施等の体制が
必要です。その他の地区については、受診率が低いことについての分析が必要です。
(3)各 が ん 検 診 の 結 果 状 況
①精 密 検 査 が必 要 となる割 合
◆現状:精密検査が必要となる人の割合は、近年あまり変化はなく、胃がん検診が最も
多 い 状 況 で す 。( 図 7)
(図 7)
各 がん検 診 の要 精 検 率 (平 成 23 年 度 )
%
25
19.6
20
15
10
7.3
6.2
4.8
5
0
1.9
1.7
胃
大腸
肺
子宮
乳
(視 触 診 )
乳
(マンモ)
②精密検査を受診した割合
◆ 現 状 : 全 体 的 に は 受 診 率 が 低 下 傾 向 で し た が 、 23 年 度 は 精 密 検 査 受 診 率 向 上
対 策 に 取 り 組 ん だ 結 果 、 向 上 し ま し た 。( 図 8)
◆ 課 題 : 全 て の が ん 検 診 に お い て 、 精 密 検 査 率 を 100% に 近 づ け た い と 考 え ま す 。
特に大腸は低いので、受診勧奨が必要となります。
29
(図 8)
各がん検診の精密検査受診率
H13
H18
H19
H20
H21
H22
H23
100.0%
50.0%
0.0%
胃
大腸
肺
子宮
乳(視触診)
乳(マンモ)
H13
85.5%
77.3%
94.1%
93.3%
95.7%
H18
69.8%
59.3%
91.8%
71.8%
57.7%
92.7%
H19
67.9%
50.9%
90.6%
80.0%
79.3%
94.6%
H20
67.9%
64.9%
80.3%
70.3%
75.8%
75.8%
H21
70.3%
62.1%
91.9%
86.7%
80.6%
90.2%
H22
72.1%
65.6%
89.4%
58.1%
57.1%
73.5%
H23
85.1%
75.5%
92.4%
82.0%
87.5%
77.2%
( 図 9)
各 がん検 診 におけるがん発 見 数
15
10
0
5
1
1
3
0
7
8
7
3
6
4
1 9
8
5
3
2
4
5
6
6
7
7 1 1
6
12
1
胃
大腸
肺
H18
H13
0
H19
H20
5
5
4
1
0
0 0 0 0
子宮
1
H22
乳 (マンモ)
H23
( 図 10)
主 要 死 亡 原 因 標 準 化 死 亡 比 (H15-19)
長野県
伊那保健所
伊那市
女
性
女
性
140
120
全 国 平 均 :100
100
80
60
40
20
0
男
性
女
性
胃 がん
男
性
女
性
大 腸 がん
男
性
女
性
肝 がん
30
男
性
肺 がん
3
0 0
乳 (視 触 診 )
H21
4
男
性
脳卒中
5 運動習慣
年代別運動量と運動習慣の推移
図 1 - 1 日常生活 において 歩行 または 同等 の 身体活動 を 1 日 1 時間以上実施
60.0%
47.2%
46.6%
50.0%
43.7%
39.5% 41.3%
40.0% 35.5% 33.1% 32.7% 35.0%
30.0%
51.4%
47.0% 46.8%
48.1%
52.5%
39.3%
29.1%
はい
20.0%
10.0%
0.0%
H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23
20から64歳
65歳以上
20から64歳
男性
65歳以上
女性
図 1 - 2 1 回 30分以上
30 分以上 の 軽 く 汗 をかく運動
をかく 運動 を 週 2 日以上 1 年以上実施
37.0%
40.0%
30.0%
26.9%
36.7%
31.8%
29.9% 28.9% 33.8%
24.5%
27.7% 27.3%
21.5% 22.4%
17.7% 16.1% 16.7%
20.0%
19.6%
はい
10.0%
0.0%
H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23 H20 H21 H22 H23
20から64歳
65歳以上
20から64歳
男性
65歳以上
女性
◆現状
・ 20 歳 ~ 64 歳 ま で 働 き ざ か り の 年 齢 で 運 動 量 率 ・ 運 動 習 慣 率 が 低 い 状 況 で す 。
・運動量率は女性、運動習慣率は男性のほうが高率となっています。
・女性は 1 年以上運動する習慣は低いものの、運動しているときは比較的長い時間
運 動 で き ま す 。( 図 1-1、 図 1-2)
◆ 課 題 : 20 歳 ~ 64 歳 ま で 働 き ざ か り の 年 齢 に 運 動 量 ・ 運 動 習 慣 を 身 に つ け て も ら う こ
とが必要です。
運 動 のとりくみ
伊 那 市 で は 信 州 大 学 医 学 部 と 教 育 学 部 で 推 奨 す る 「 イン ター バ ル 速 歩 」( 「 科 学
的 根 拠 に基 づいた健 康 増 進 」の運 動 )をとりいれた「すこやか健 康 塾 」を、平 成 18 年
より開 催 しています。1 回 平 均 参 加 者 40 人 、平 成 18 年 ~24 年 度 で約 300 人 参 加 し
ています。
事 業 の効 果 は、ヘモグロビン A1c の値 、HDL コレステロール値 、体 重 、体 脂 肪 、
BMI の体 格 の指 標 に 改 善 がありま した。速 歩 の実 施 頻 度 も目 標 値 を超 えており、現
在 は OB 会 も発 足 しています。
31
6 こころの健
こころの 健 康
(1)自 殺 死 亡 に つ い て
◆現状
・平成 9 年からの自殺による死亡率を見ると年による増減はありますが、伊那市
に お い て は 県 や 国 の 死 亡 率 と 比 較 す る と 高 い 傾 向 で す 。( 図 1、 図 2)
・ 年 代 別 自 殺 者 数 を 見 る と 、 30 代 か ら 60 代 の 働 き 盛 り の 男 性 の 自 殺 者 数 が 高 い
傾向があり、この年代が自殺のハイリスクな年代といえます。女性は高齢にな
る ほ ど 増 加 す る 傾 向 が あ り ま す 。( 図 3)
( 図 1)
自殺死亡率(人口10万対)の年次推移
40
30
20
10
0
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
国
18.8 25.4
25.0 24.1
23.3 23.8 25.5
24.0 24.2
23.7 24.4 24.0
24.4 23.4
22.9
県
20.7 24.6
26.0 26.4
22.1 22.3 26.4
23.5 25.4
22.8 22.9 25.2
24.7 23.6
23.3
伊那市 22.2 25.4
19.0 28.4
25.6 33.8 27.2
35.2 36.6
19.4 27.9
35.3 15.3
20.9
* H18 伊 那 市 資 料 な し
( 図 2)
伊那市年度別自殺者数
人
25
20
22
21
16
20
16
14
13
15
21
19
15
12
11
10
5
0
H12
( 図 3)
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
男
年 代 別 男 女 別 自 殺 者 数 (H14~H23)
人
30
H21
H22
H23
女
27
23
25
23
23
20
15
15
12
10
5
3
0
10 代
0
2
20 代
6
3
7
7
9
7
2
30 代
32
40 代
50 代
60 代
70 代
80 代
1 1
90 代
◆原因・課題
・ 健 康 問 題 、 経 済 ・ 生 活 問 題 、 家 庭 問 題 が 3 大 原 因 と さ れ て い ま す 。 (警 察 庁 よ り )
・ 自 殺 の 背 景 に は 1 人 4 つ以 上 の 悩 み を 持 ってい た と い う 結 果 が 出 さ れ て い ま す 。
( 自 殺 対 策 支 援 セ ン タ ー 自 殺 実 態 調 査 )伊 那 市 に お い て も 、少 し で も 自 殺 者 を 減
らすために、自殺防止対策を行っていく必要があります。
(2)
精神疾患について
◆現状1
・平 成 23 年 5 月 現 在 、精 神 疾 患 で 1 年 以 上 入 院 し て い る 人 は 38 人 で す 。平 成 18
年 5 月 の 精 神 疾 患 で 1 年 以 上 入 院 し て い る 人 は 75 人 で し た 。( 図 4)
・精 神 疾 患 の 内 容 で は 、外 来 は 躁 う つ 病 を 含 む 気 分 障 害 が 最 も 多 く 、入 院 は 統 合 失 調
症 が 最 も 多 く な っ て い ま す 。( 図 5、 6)
・性 別 で み る と 統 合 失 調 症 は 男 性 に 多 く 、躁 う つ 病 を 含 む 気 分 障 害 は 女 性 に 多 い 傾 向
が あ り ま す 。( 図 5、 6)
・外 来 、入 院 を 含 め た 精 神 疾 患 の 中 で は 、躁 う つ 病 が 一 番 多 く 、特 に う つ 病 は 自 殺 と
最も関連のある要因とされています。
(図 4)
精 神 疾 患 での入 院 期 間
80
平 成 18 年
平 成 23 年
75
60
47
42
38
40
20
0
1 年以上入院
1 年未満入院
精 神 疾 患 別 患 者 数 :外 来 (H23)
(図 5)
人
250
200
150
206
124
107
105
100
29
50
57
25
39
30
てんかん
33
39
その他 の精 神 及 び行
動 の障 害
神 経 症 性 障 害 、 ストレ
ス関 連 障 害 及 び身 体
表現性障害
気 分 [感 情 ]障 害 (躁
うつ病 を含 む)
統 合 失 調 症 、統 合 失
調 症 型 障 害 及 び妄 想
性障害
0
外来件数 男
外来件数 女
( 図 6)
入院件数 男
精 神 疾 患 別 患 者 数 :入 院 (H23)
人
入院件数 女
50
40
24
30
21
14
20
9
1
10
2
3
1
3
2
0
てんかん
その他 の精 神 及 び行
動 の障 害
神 経 症 性 障 害 、スト
レス関 連 障 害 及 び身
体表現性障害
気 分 [感 情 ]障 害 (躁
うつ病 を含 む)
統 合 失 調 症 、統 合 失
調 症 型 障 害 及 び妄
想性障害
◆ 課 題 : 地 域 で 本 人 の QOL( 物 質 的 な 豊 か さ だ け で な く 、 精 神 面 を 含 め た 生 活 全 般
の豊かさ)を維持、向上させるための支援の充実が必要と思われます。
◆現状2:伊那市の自殺者の自殺時の実態では、精神疾患を持っていた 8 割のうち、う
つ 病 だ っ た 者 は 7 割 い ま し た 。( 図 7、 8)
( 図 8)
(図7)
伊 那 市 自 殺 者 の疾 患 内 訳
伊 那 市 自 殺 者 の精 神 疾 患 の内 訳
(H14~23)総 数 22人
(H14~23)総 数 17人
神 経 科 疾 患 6%
肺 気 腫 5%
脳卒中
後 遺 症 10%
統合失調症
6%
難 病 5%
心気症
6%
アルコール
依 存 症 6%
うつ病
精神疾患
81%
70%
躁 うつ病 6%
◆課題:精神疾患と自殺には深い関連があることから、うつ状態の人を早期に発見し、
受診に結びつけることが大切と思われます。
34
◆現状3
・平 成 23 年 5 月 の 伊 那 市 国 保 レ セ プ ト か ら 精 神 疾 患 を 持 つ 人 の 生 活 習 慣 病 と の 関
連 を み る と 、外 来 者 で は 高 血 圧 32.0%( 80 人 )、脂 質 異 常 症 36.0%( 90 人 )、糖
尿 病 18.4%( 46 人 )、 心 疾 患 4.0% ( 10 人 )、 脳 血 管 疾 患 9.6%( 24 人 )、 入 院 者
で は 高 血 圧 17.6% 、
( 9 人 )脂 質 異 常 症 29.4%( 15 人 )、糖 尿 病 29.4%( 15 人 )、
心 疾 患 7.8%( 4 人 )、脳 血 管 疾 患 15.7%( 8 人 )と 生 活 習 慣 病 の リ ス ク を 併 せ 持
つ 人 が 多 く い ま す 。( 図 9、 10)
・ 20 代 、 30 代 で も 脂 質 異 常 症 や 糖 尿 病 の 人 が い ま す 。
(図 9)
精神疾患かつ生活習慣病:外来(H23)
19
20
15
12
11
10
5
1
1111
女
男
43
1
3
15
14
10
7
56
4
22
1
54
8
15
12
11
5 664
1
21
男
女
98
6
3
99
男
女
2
0
男
19以下
女
男
20代
高血圧
女
男
30代
女
男
40代
脂質異常
女
50代
糖尿病
60-64
心疾患
65以上
脳血管疾患
(図 10)
精神疾患かつ生活習慣病:入院(H23)
6
5
4
3
2
1
0
5
5
4
3
1
男
女
19以下
高血圧
男
女
20代
3
1
11
1 11
1
11
22
2
22
2
1 11 1 11
1 11
男
女
男
女
男
女
30代
脂質異常
40代
糖尿病
50代
心疾患
男
女
60-64
男
女
65以上
脳血管疾患
◆課題:精神疾患患者の生活習慣病予防についても支援していく必要があります。
35
7 アルコールについて
アルコール について
(1)飲 酒 の 状 況
◆現状
・ 伊 那 健 康 セ ン タ ー 受 診 者 の 状 況 を み る と 、 毎 日 飲 酒 す る 男 性 は 34.7%、 女 性 は
3.7% い ま す 。平 成 18 年 、平 成 21 年 と 比 較 す る と 、男 女 と も に 、毎 日 飲 酒 す る
人 の 割 合 が 高 く な っ て い ま す 。( 図 1)
・生 活 習 慣 病 の リ ス ク を 高 め る 量( 男 性 は 純 ア ル コ ー ル 量 で 40g 以 上 、女 性 で 20
g 以 上 )を 飲 酒 し て い る 者 の 割 合 を み る と 、男 性 は 16.3%、女 性 は 5.4% の 人 が
基 準 以 上 の 飲 酒 を し て い ま す 。ま た 、男 女 と も 40 歳 代・50 歳 代 で 、基 準 以 上 の
飲 酒 を し て い る 者 が 多 い と い え ま す 。( 図 2)
アルコー摂取日数(合計)
(図 1)
100%
11.3%
80%
9.8%
28.5%
0.7%
5.0%
34.7%
0.5%
4.0%
3.7%
2.0%
33.3%
9.0%
60%
40%
55.4%
54.2%
56.3%
H18
H21
H23
20%
93.8%
95.5%
94.3%
H18
H21
H23
0%
男
女
5日以下
6日
7日
40代
50代
合計
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者
(男性40g以上、女性20g以上)
( 図 2)
30%
25%
20%
25.0%
25.0%
16.1%
16.3%
16.0%
6.4%
9.4%
6.2%
12.5%
15%
10%
25.9%
22.2%
17.3%
7.7%
5%
14.3%
7.8%
4.5%
7.7%
5.4%
0%
H18
H21
H23
H18
男
H21
H23
女
*主 な酒 類 の多 量 飲 酒 となる 1 日 の量 の目 安
お酒 の種 類
(
アルコール
度数
)
ビール
清酒
ウイスキー
焼 酎 (25 度 )
ワイン
中 瓶 1 本 500ml
1 合 180ml
ブランデー
1 合 180ml
1 杯 120ml
ダブル 60ml
(5%)
(15%)
(43%)
(25%)
(12%)
男性
中瓶 2 本
2合
ダブル 2 杯
1合
3杯
女性
中瓶 1 本
1合
ダブル 1 杯
0.5 合
1.5 杯
36
◆課題
・ 男 性 の 40 歳 代 、 50 歳 代 は 自 殺 者 も 多 い こ と か ら ス ト レ ス を お 酒 で 解 消 し て い る
こと も考 えら れ 、生 活習 慣病 予防 と 同時 にこ ころ の健 康 につ いて も配 慮し な がら
の取組を行っていく必要があると考えます。
・女性は、男性に比べアルコールが体に与える影響や依存症になるリスクは、少量
でも高くなるので、適正飲酒の支援を行うことが必要と考えます。
( 2) 未 成 年 者 の 飲 酒 の 状 況
◆現状
・ 平 成 23 年 に 長 野 県 が 実 施 し た 未 成 年 の 飲 酒 状 況 等 調 査 の 結 果 、 上 伊 那 の 中 学 1 年
男 子 の 飲 酒 経 験 率 は 40.5% 、中 学 1 年 女 子 は 39.5% で 男 子 女 子 と も 国 よ り 高 く な っ
て い ま す 。( 図 3、 4)
・中学 1 年生が初めてお酒を飲んだきっかけは、男女とも「好奇心」が最も多く、つ
い で 「 親 や そ の 他 家 族 の す す め 」 と な っ て い ま す 。( 図 5)
( 図 3)
( 図 4)
飲 酒 経 験 率 中 学 1年 男 子 (H23)
%
%
44.2
50
40
50
40.5
35.7
40
30
30
20
20
10
10
0
全国
長野県
飲 酒 経 験 率 中 学 1年 女 子 (H23 )
0
上伊那
35.2
全国
40.7
39.5
長野県
上伊那
( 図 5)
初 めてお酒 を飲 んだきっかけ(中 学 1年 生 )(複 数 回 答 )
男
女
分 からない
いらいら
テレビを見 て
健 康 によい
大 人 の仲 間 と
かっこいい
親 のすすめ
兄 弟 すすめ
先 輩 すすめ
友 達 すすめ
好奇心
その他
0
10
20
37
30
40
50
◆課題
・未成年者の飲酒については、飲酒経験のある中学 1 年生の状況やアルコールの入手
先の調査から、地域、家庭において、未成年者の飲酒について寛容な風潮があると
推測でき、それを変えていくことも必要と思われます。
・未成年からの飲酒は、体や脳への影響が大きく、将来アルコール依存症に陥る危険
性も高くなることから、未成年の飲酒問題について、学校や行政、地域でのさらな
る取組が求められます。
(3)妊 娠 中 の 飲 酒 の 状 況
◆現状
・伊那市の 3 か月健診を受診した母親にアンケートを実施したところ、妊娠中に飲酒
を し て い た 人 は 4.8% ( 時 々 飲 酒 )、 毎 日 飲 酒 は 0% で し た 。( 図 6)
・ 平 成 22 年 に 国 で 実 施 し た 乳 幼 児 身 体 発 育 調 査 で は 妊 娠 中 に 飲 酒 を し て い た 母 親 は
8.7% で 、 平 成 23 年 に 県 で 実 施 し た ア ン ケ ー ト で は 妊 娠 中 に 飲 酒 を し て い た 母 親 は
5.5% で し た 。
◆課題
・国、県と比較すると妊娠中の飲酒率は低いですが、妊娠中の飲酒は妊婦自身の妊娠
合 併 症 の リ ス ク を 高 め る だ け で な く 胎 児 に も 悪 影 響 が あ る の で 、妊 娠 中 の 飲 酒 を な
くす教育、支援が必要です。
妊 娠 中 の飲 酒 の状 況
(図 6)
1.2
8.7
出産後
90.2
毎日
時々
飲 まない
0
4.8
妊娠中
95.2
10.4
41.8
妊娠前
0%
20%
47.8
40%
38
60%
80%
100%
8 喫 煙 の状 況
( 1) 喫 煙 率 の 年 次 推 移
◆ 現 状 : 伊 那 健 康 セ ン タ ー 受 診 者 の 喫 煙 状 況 は 、 男 女 と も 減 少 傾 向 で す 。( 図 1 )
(図 1 )
%
喫 煙 率 の推 移
33.6
40
男性
女性
35
平均
24.5
30
25
18.3
20
14.8
15
6.1
11.0
10
3.3
5
0
H18
3.7
H23
H21
年度
◆課題:喫煙は、がん、循環器疾患、糖尿病をはじめ多くの疾患の確立した原因な
ので、喫煙率の低下はこれらの疾患の発症や死亡を減少させることにつながりま
す。そのため、今後もさらに喫煙の悪影響を伝えるとともに、禁煙の支援を行っ
ていきます。
(2)未 成 年 者 の 喫 煙 の 状 況
◆現状
・ 平 成 23 年 に 長 野 県 が 実 施 し た 未 成 年 の 喫 煙 状 況 等 調 査 の 結 果 、 上 伊 那 の 中 学 1 年
男 子 の 喫 煙 経 験 率 は 5.2% 、 中 学 1 年 女 子 は 2.4% で し た 。( 図 3)
・喫煙経験率は男子女子とも国の調査と比較すると少なく、県の状況と比較すると同
割 合 で し た 。 平 成 18 年 と 比 較 す る と 喫 煙 率 は 低 下 し て い ま す 。( 図 2、 3)
(図 2)
( 図 3)
男
女
喫 煙 経 験 率 中 学 1 年 (H18 )
男
女
喫 煙 経 験 率 中 学 1年 (H23 )
%
%
12
13.3
14
9.9
10
12
10.4
8
10
7.3
8
6
5.9
6
5.2
4.6
4.7
4.9
4.6
4
2.4
4
2.3
2
2
0
0
市
県
国
39
上伊那
県
国
(図 4)
初 めてたばこを吸 ったきっかけ(中 学 1年 生 )(複 数 回 答 )
分 からない
中 1男 子
いらいらしたから
中 1女 子
テレビ・ コマーシャルを見 て
美 容 にいい
大 人 の仲 間 入 り
かっこいい
親 やその他 家 族 の勧 め
兄 弟 姉 妹 の勧 め
先 輩 の勧 め
友 達 や仲 間 の勧 め
好奇心
%
0
10
20
30
40
50
60
◆課題:未成年者の喫煙のきっかけは男女とも好奇心が最も多く、ついで友達や仲間の
勧めとなっています。
( 図 4)未 成 年 か ら の 喫 煙 は 健 康 に 多 大 な 影 響 を 及 ぼ し 、か つ 成 人
期を通した喫煙継続につながりやすいことから、成人期の禁煙支援とともに家庭、学校
等と一緒に取組をしていくことが大切です。
( 3) 妊 娠 中 の 喫 煙 の 状 況
◆現状
・3 か月健診を受診した母親にアンケートを実施した結果、喫煙をしていた人は妊娠
前 12.7% 、 妊 娠 中 3.9% 、 出 産 後 3.7%で し た 。( 図 5)
・ 妊 娠 中 に 喫 煙 を し て い た 人 は 、 平 成 22 年 に 国 で 実 施 し た 乳 幼 児 身 体 発 育 調 査 に お
い て 5.0% 、 平 成 23 年 に 県 で 実 施 し た ア ン ケ ー ト で は 2.8% で し た 。 国 と 比 較 す る
と妊娠中の喫煙率は低いですが、県より喫煙率は高くなっています。
(図 5)
妊 娠 前 ・妊 娠 中 ・出 産 後 の喫 煙 状 況
3.7
96.3
出産後
3.9
はい
96.1
妊娠中
いいえ
12.7
87.3
妊娠前
0%
20%
40%
60%
80%
100%
◆課題:妊娠中の喫煙は、妊婦自身の妊娠合併症だけでなく、児の低体重、出生後の乳
幼児突然死症候群のリスクも高めるため、妊娠中の喫煙をなくす教育、支援が必要で
す。
40
9 感 染 症 の防 止
( 1) 結 核 に つ い て
◆現状
・ 新 規 登 録 者 に つ い て 年 代 別 の 状 況 を 見 る と 、 70 歳 以 上 の 高 齢 者 が 占 め る 割 合 が
高く、若い時に感染した人が高齢になって免疫力が低下したことにより発病し
た と 考 え ら れ ま す 。( 表 1)
・ 20 歳 代 ~ 40 歳 代 の 若 年 層 の 発 病 も あ り ま す 。( 表 1)
・伊那市における結核の新規登録者数は減少傾向ですが、今後さらに高齢化が進
む こ と や 、 免 疫 の 少 な い 若 い 世 代 で の 感 染 の 可 能 性 も あ り ま す 。( 図 1)
(表 1)
年次別・年齢階級別新登録結核患者数(伊那市)
区分
H19
H20
H21
H22
H23
総数
8
10
4
9
5
0~4歳
5~9歳
10~14 歳
15~19 歳
20~29 歳
1
30~39 歳
2
40~49 歳
1
2
1
3
50~59 歳
1
60~69 歳
2
1
1
3
70~79 歳
6
7
2
3
(図 1 )
人
結核発症者登録者数
登録患者数
新 登 録 数 (再 掲 )
40
30
11
8
10
4
9
5
20
19
16
17
H20
H21
H22
20
10
22
22
0
H18
H19
41
H23
① BCG 接 種 と 胸 部 レ ン ト ゲ ン
◆ 現 状 : 65 歳 以 上 の 胸 部 レ ン ト ゲ ン 検 診 の 受 診 率 は 50% 以 上 で 、 乳 児 の BCG 予 防
接 種 率 は 98% ~ 99% と な っ て い ま す 。( 図 2、 3)
◆ 課 題 : 胸 部 レ ン ト ゲ ン 検 診 の 受 診 率 ア ッ プ と BCG 予 防 接 種 率 100% と す る こ と に
加え、病気の内容や予防の啓発など継続して対策を行っていく必要があります。
(図 2)
%
( 図 3)
65 歳 以 上 胸 部 レントゲン受 診 率
%
80
100
BCG 予 防 接 種 接 種 率
99.2 99.4 99.3
60.9
60
52.3
98.9 98.9
54.8
40
95
20
0
H18
H21
H23
受 診 対 象 者 は医 療 機 関 、健 康 センター
肺 がん検 診 受 診 者 を除 いた者
90
H19
H20
H21
H22
H23
(2 )新 型 イ ン フ ル エ ン ザ
◆ 現 状: 平 成 24 年 5 月 11 日 に 新 型 イ ン フ ル エ ン ザ 等 対 策 特 別 措 置 法 が 公 布 さ れ 、平
成 25 年 5 月 11 日 ま で に 施 行 さ れ る 同 法 に 基 づ き 、 国 に お い て 行 動 計 画 を 策 定 す
ることになっています。
国の行動計画策定後に、県も行動計画を策定し、その後市町村が行動計画を策
定することになっており、新型インフルエンザ発生時に備えた準備を進める必要
があります。
42
(3)HIV感染・エイズ予防
◆現状1
・長野県内の HIV 感染者、エイズ患者の報告数の順位は低下の傾向です。
(表 1)
・長野県内の感染者、患者の国籍を見ると、最近 5 か年は日本人が 7 割を占めています。そのうち
日本人の年代を見ると 20 歳代から中高年まで年齢層は幅広くなっています。
(図 1)
全国の人口 10 万人当たりのHIV感染者、エイズ患者 報告数<3 か年平均>
(表1)
H18~20 年 平均
H19~21 年 平均
順位
都道府県
人
順位
都道府県
人
1
東京都
3.993
1
東京都
3.954
1
東京都
3.947
2
大阪府
2.185
2
大阪府
2.495
2
大阪府
2.790
3
沖縄県
1.641
3
沖縄県
1.865
3
愛知県
1.499
0.835
24
0.599
21
長野県
全国平均
1.152
長野県
全国平均
・・・
人
・・・
都道府県
・・・
順位
10
(図 1)
H20~22 年 平均
1.177
長野県
全国平均
0.630
1.189
県内のHIV感染者・エイズ患者届出数(H19~23)
うち日本人の年代別
国籍別・男女別
外国人男性
3%
日本人女性 7%
60 歳以上
20 歳代
11%
14%
外国人女性
23%
50 歳代 24%
30 歳代
20%
日本人男性 67%
40 歳代 31%
・感染者、患者の診断区分別の割合をみると HIV 感染者として報告される者は約 6 割、エイズ患者
として報告される者が約 4 割近くとなっています。全国ではエイズ患者として報告される者は約
3割ですが、長野県はエイズを発症してから発見される(発見が遅れる)ケースが多い状況です。
(図 2)
・感染者、患者の感染経路については、全国では「同性間の性的接触」が最も多く、長野県は「異性間の性的接触が
最も多くなっています。
(図3)
43
(図2)県内のHIV感染者・エイズ患者届出数(診断区分別=感染者と患者の割合)
診断区分別 (H19~H23)
年代ごとの割合
(H19~H23)
人
エイズ患者
HIV 感染者
25
20
エイズ患者
43%
HIV 感染者
57%
13
15
10
5
11
5
8
2
4
20 歳代
30 歳代
0
13
10
40 歳代
5
3
50 歳代
60 歳以上
(図3) 県内のHIV感染者・エイズ患者届出数(感染原因別)
感染経路別累計(H23)
異性間の性的接触
全国
長野県
75.1
32.3
6.2
同姓間の性的接触
47.9
0.9
0.5
母子感染 0.4
0
静注薬物乱用
17.4
19.3
不明・その他
0
10
20
30
40
50
60
70
80
◆ 現状2:伊那保健福祉事務所エイズ検査の件数は、減少傾向です。
(図 4)
◆ 課題 :長野県内の状況からもエイズは、もはや特定の人の問題ではなく、誰でも感染する可能
性がある身近な問題となっており、正しい知識の普及や相談・検査窓口の周知などの取組が重要
となります。
(図4)
伊那保健福祉事務所におけるエイズ検査件数の推移
228
250
180
200
183
150
120
114
100
50
0
H19
H20
H21
44
H22
H23
10 難病対策
◆現状
・難病患者福祉金交付者数をみると、人工透析患者数が多いことが特徴として見られます。
(表 1)
・難病患者への福祉サービスとして難病患者等居宅生活支援事業(ホームヘルプサービス、短期入
所、日常生活用具給付事業)がありますが、平成 19~23 年度の利用者はありませんでした。
◆課題
・今後人工透析患者の増加を防ぐ対策が重要となってきます。また、難病患者が、病気と付き合
いながら充実した生活を送れるような支援が必要と思われます。
・健康相談の窓口や福祉サービスの利用を周知し、本人、家族が迷わず相談できる対策が必要で
す。
(表 1)
難病患者福祉金対象者数(年度末支給対象者)
病 名
H19
重症筋無力症
単位:人
H20
H21
H22
H23
6
6
7
7
5
10
14
13
12
12
5
6
3
2
1
15
14
14
15
14
25
27
31
30
31
脊髄小脳変性症
26
27
27
26
29
パーキンソン病関連疾患
40
39
33
34
33
後縦靭帯骨化症
9
12
13
11
13
多系統萎縮症
6
7
6
5
5
悪性新生物
1
1
2
2
1
内分泌疾患
3
3
4
5
9
102
90
97
99
97
82
83
84
88
96
330
329
334
336
346
全身性エリテマトーデス
再生不良性貧血
強皮症、皮膚筋炎及び多発性筋炎
特定疾患 潰瘍性大腸炎
小児特疾
人工透析
その他
計
45
11 歯 の 健 康 状 況
【乳幼児期】
◆現状
・伊 那 市 の 3 歳 児 健 診 の 際 の 歯 科 健 診 結 果 を み る と 、国 、県 と 比 べ る と む し 歯 の な い
幼 児 が 多 く な っ て い ま す 。( 図 1 )
・ 不 正 咬 合 等 が 認 め ら れ る 児 は 国 、 県 と あ ま り 変 わ り が あ り ま せ ん 。( 図 2)
( 図 1)
3 歳 のむし歯 のない幼 児 の割 合
%
85
78.5
80
75
80.4
79.2 80.8
73.9
70.2 71.4
70
65
60
H 22 年
H 16 年
国
H 23 年
県
市
( 図 2)
3歳 児 で不 正 咬 合 等 が認 められる児 の割 合
%
14
12
12.3
10.6
11.3
11.1
9.8
10
8.8
7.7
8
6
4
2
0
国 ( H21) 県 ( H22)
H19
H20
H21
H22
H23
◆課題:乳幼児期は生涯にわたるむし歯予防のための習慣が身につく時期のため、さら
にむし歯のない児が増えるような取組が必要です。
【学齢期】
◆現状
・ 学 校 保 健 統 計 で は 、伊 那 市 内 の 12 歳 で む し 歯 の な い 児 童 は 59.5% で 、県( 54.9% )
に 比 べ 多 く な っ て い ま す 。( 図 3)
・ 1 人 平 均 む し 歯 数 も 国 、 県 に 比 べ 少 な い 状 況 で す 。( 図 4)
46
( 図 3)
( 図 4)
本
12 歳 児 でむし歯 のない児 童 ・生 徒 の割 合
2
%
1.6
59.5
60
12 歳 児 の1人 平 均 むし歯 数
1.9
1.5
1.3
1.1
58
0.9
1
56
54.9
0.5
54
0
H 16 年
H 22 年
H 23 年
52
県
国
市
県
市
【 成 人 期 ( 妊 産 婦 を 含 む )】
◆ 現 状 1:伊 那 健 康 セ ン タ ー を 受 診 し た 、40 歳 代 に お け る 進 行 し た 歯 周 病 を 有 す る 者 は
年 々 減 少 傾 向 で す 。 ま た 、 国 と 比 較 し て も 低 い で す 。( 図 5)
(図 5)
40歳 代 における進 行 した歯 周 病 を有 する者 の割 合
%
40
37.3
30
18.3
20
14.9
9.3
10
0
国 ( H21)
H18
H21
H23
◆ 現 状 2: 40 歳 代 の 未 処 置 歯 を 有 す る 者 は 国 と 比 較 す る と 低 く な っ て い ま す 。( 図 6)
(図 6)
40歳 代 の未 処 置 歯 を有 する者 の割 合
%
50
40.3
40
27.8
27.4
30
16.7
20
10
0
国 (H17)
H18
47
H21
H23
◆ 現 状 3: 40 歳 代 で 喪 失 歯 の な い 者 の 割 合 は 国 と 比 較 す る と 多 い と い え ま す 。( 図 7)
(図 7)
40歳 代 で喪 失 歯 のない者 の割 合
%
70
63.1
58.3
55.6
H18
H21
H23
54.1
60
50
40
30
20
10
0
国 ( H17)
◆課題:伊那健康センター受診者という、健康に関心があるだろうと予測される集団で
の傾向のため、どのデータも国、県と比較すると伊那市は良い状態です。このような
状況から、幅広い集団に、歯の健康に関心を持ってもらえるような取組の見直しも必
要になってくると考えます。成人期の健全な口腔状態の維持が、高齢期の歯の喪失防
止につながること、また、歯周病が生活習慣病、早産、低出生体重児、骨粗しょう症
などと関連することは明確であるため、今後、さらに口腔保健について知識の普及、
指導を行っていく必要があると思われます。
【高齢期】
◆ 現 状 1 : 伊 那 健 康 セ ン タ ー を 受 診 し た 60 歳 の 未 処 置 歯 を 有 す る 者 の 割 合 は 21.7% で
し た 。( 図 8)
(図 8)
60 歳 の未 処 置 歯 を有 する者 の割 合
%
60
50.0
50
37.6
40
30
21.7
12.5
20
10
0
国 (H17)
H18
H21
H23
◆現状2:進行した歯周病(4 ㎜以上の深い歯周ポケットを有する者)を有する者は
35.5% で 国 と 比 較 す る と 少 な い で す 。市 の 状 況 は 経 年 で 見 る と 、ほ と ん ど 変 化 が あ り
ま せ ん 。( 図 9)
(図 9)
60 歳 代 に お け る 進 行 し た 歯 周 病 を 有 す る 者 の 割 合
%
70
60
54.7
58.1
50
40
34.6
34.4
H18
H21
35.5
30
20
10
0
国 (H17)
県 (H22)
48
H23
◆現状3:伊那市内で行っている「脳いきいき教室」において行ったアンケート結果で、
80 歳 で 20 本 以 上 の 自 分 の 歯 を 有 す る 者 の 割 合 は 40.0% で し た 。( 図 10)
(図 10)
80歳 で20本 以 上 自 分 の歯 を有 する者 の割 合
%
38.4
50
40.0
25.0
40
30
20
10
0
国 (H17)
県 (H22)
市 (H24)
◆課題:歯の喪失は健全な摂食や構音(発音)など生活機能にも影響を与えます。歯の
喪失と寿命との間には有意な関連性があることは多くの調査から明らかにされていま
す。若いころからの歯科保健の取組が高齢期の寝たきり予防、健康寿命の延伸につな
がると考えます。
【障がい者】
「伊那市障がい者計画」参照
【歯科口腔保健の推進体制の整備】
○歯科健診の受診状況
◆ 現 状:1 0 歳 代 ~ 30 歳 代 は ア ン ケ ー ト と 健 診 結 果 説 明 会 、40 歳 代 以 降 は 健 診 結 果 説 明
会で調査しました。定期歯科健診受診の状況を見ると、どの年代も県に比べ健診を受
け て い る 割 合 が 高 く な っ て い ま す 。( 図 11)
(図 11)
% 毎年定期的に歯科健診を受けている人の割合
60
50
40
33.6
24.6
30
県
55.8
54.7
44.2
40.4
市
27.0
11.1
20
15.2
13.6
15.1
7.1
10
0
10 歳 代
20 歳 代
30 歳 代
40 歳 代
50 歳 代
60 歳 代
70 歳 代
◆課題:定期的な歯科健診による継続的な口腔の管理は、歯や口腔の健康状態を保つた
めに大切です。特に定期的な歯科健診は、成人期の歯周病予防において重要な役割を
果たすとされています。成人期からの定期的な歯科受診が、生涯を通じて円滑な口腔
機能を営むことが可能になることを伝え、勧奨していくことが大切と思われます。
49
い~なプラン親子 21
この計画は、安心して子どもを産み、すこやかに育てることの基礎となる母子保健対策
の 推 進 の 指 針 と な る も の で す 。 県 の 「す こ や か 親 子 2 1 」 と 整 合 性 を 図 り ま し た 。
1 妊 娠 期 ・ 産 褥 期 ~ 安 心 して妊
して 妊 娠 ・ 出 産 ・ 育 児 ができるための支
ができるための 支 援 の 充 実 ~
健康な妊娠・出産を迎えるためには、まず妊婦自身の身体的、精神的健康が大切です。
また妊婦を支える夫、家族、行政、地域の力も欠くことはできません。出産はその後の育
児にも大きく影響するので、順調な子育てのスタートを切るために、妊娠期の健康を大切
に考え、安心して出産育児ができるための支援を行います。
《目標》
母 体 が 健 康 を 保 持 し 、 落 ち 着 いた環
いた 環 境 の 中 で 安 心 して妊
して 妊 娠 出 産 ができる
妊娠期は体が大きく変化する時期なので、体への関心も高くなります。母子手帳交付時
は 妊 婦 本 人 が 来 所 す る こ と が 多 く 、ほ ぼ 全 員 の 妊 婦 に 個 別 に 関 わ る 大 切 な 機 会 に な り ま す 。
また、両親学級等に参加することで、出産を終えてからの子育てや妊婦自身と家族の生涯
に渡っての健康管理について学習することができます。この機会に、妊婦自ら妊娠による
体のメカニズムを理解して、妊娠中のバランスのとれた食事と妊婦の健全な体づくりと胎
児の発育を関連づけることにより食の大切さを理解することができます。
妊娠中からのバランスのとれた食事と妊婦の健全な体づくりは、最近増加傾向にある
2500g 未 満 の 低 出 生 体 重 児 の 出 生 を 減 ら す た め の 重 要 な 支 援 に も な り ま す 。
目 標 実 現 のための取
のための 取 組
1
健康な妊娠・出産ができるための支援に努めます
(1)妊 娠 届 け 時 の 妊 婦 相 談 の 内 容 の 充 実
・妊娠から出産後までの母子の健康維持に関するしおりの作成
(ハッピーバース講座の必要性・栄養の取り方・たばこ・飲酒について・歯周病
予防など)
(2)婚 姻 届 け 時 に 今 後 の 健 康 な 体 づ く り に つ な が る パ ン フ レ ッ ト の 配 布
(3) 妊 娠 中 に 異 常 の あ っ た 妊 婦 に は 、 出 産 後 新 生 児 訪 問 時 に 継 続 的 支 援 の 実 施
(4)女 性 の 痩 せ 傾 向 を 改 善 す る た め に 、 学 校 関 係 者 と の 連 携 と 知 識 の 啓 発
2
妊産婦の心と体の健康を保つための支援に努めます
(1)養 育 支 援 ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 し 、 切 れ 目 の な い 支 援 の 充 実
(2)子 育 て 支 援 課 ・ 子 ど も 相 談 室 及 び 各 関 係 機 関 と の 連 携
(3)新 生 児 訪 問 時 に 産 後 の 母 の 気 持 ち に 関 す る 確 認 と 個 別 支 援
50
指標
1 ハッピーバース講座の参加率
( 図 1)
ハッピーバース講
ハッピーバース 講 座 受 講 者 ( 初 妊 婦 ) の 推 移
350
300
250
80%
286
248 62.1%
234
52.2%
42.3%
200
150
90%
80.3%
295
261
70%
60%
51.7%
188
154
154
50%
135
121
40%
30%
100
20%
50
10%
0
0%
H19
H20
H21
初妊婦数
H22
H23
初妊婦参加者数
初妊婦参加率
◆ 現 状:平 成 23 年 度 の 初 妊 婦 の 参 加 率 は 51.7%で あ り 、経 年 で は 減 少 傾 向 に あ り ま す (
。 図 1)
◆課題:初妊婦の講座受講率が減っています。初めての妊娠と出産、安心して出産を迎
え、また産後の子育てが行えるよう講座の受講を勧めていく必要があります。
◆ 目 標 : 初 妊 婦 の 講 座 参 加 率 → 70%
2
妊娠中の異常の内容と割合
平 成 23 年 妊 娠 中 の 異 常 の 割 合
( 図 2)
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
29.7%
21.0%
12.0%
7.5%
4.1%
4.2%
1.4%
1.9%
その他
妊娠高血圧症候群
高血圧
尿糖
浮腫
つわり
尿蛋白
切迫早産
貧血
51
3.5%
◆ 現 状:妊 娠 中 の 何 ら か の 異 常 と し て は 、つ わ り の あ る 妊 婦 が 29.7% で 一 番 多 く 、次 に
貧 血 の 21.0%が 多 い で す 。 妊 娠 高 血 圧 症 候 群 は 1.4% で す 。( 図 2)
◆課題
・つわり時の生活の注意や貧血予防のための栄養管理の継続支援が必要です。
・妊娠高血圧症候群など、異常があった妊婦に対して出産後の支援が確立できていま
せん。
◆ 目 標 : 新 生 児 訪 問 に よ る 高 血 圧 産 婦 指 導 率 100%
3
低出生体重児
出生率
( 図 3)
2500 g 未満の
未満 の 低出生体重児の
低出生体重児 の 出生率
60%
50%
44.9% 47.0%
42.6%
48.6%
42.7%
47.9%
40%
30%
20%
10%
9.4%
8.8%
8.1%
0%
H20
2500g未満
H21
2500~3000g未満
H23
3000g以上
◆ 現 状 : 2500g 未 満 の 低 出 生 体 重 児 の 割 合 が 増 え て い ま す 。
平 成 20 年 8.1%→ 平 成 23 年 9.4%( 図 3)
◆ 課 題:妊 婦 の 歯 周 病 、や せ 、喫 煙 と い っ た こ と が 低 出 生 体 重 児 の リ ス ク を 高 め る た め 、
低体重での出生を予防ができるよう情報提供を行っていく必要があります。
◆ 目 標 : 2500g 未 満 の 低 出 生 体 重 児 の 出 生 率 の 減 少
4
妊婦の適正なBMIの率・・・食育推進計画参照
5
妊婦の喫煙・飲酒率・・・健康増進計画の喫煙・飲酒の状況を参照
52
6
エジンバラ産後うつ病質問票等の実施割合
( 図 4)
エジンバラ実施割合
エジンバラ実施割合
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
71.9%
60.0%
H21
H23
◆ 現 状 : エ ジ ン バ ラ 産 後 う つ 病 質 問 票 等 の 実 施 割 合 は 増 え て い ま す 。( 図 4)
平 成 21 年 度 60.0% → 平 成 23 年 度 71.9% ( 実 施 後 の 支 援 数 は 43 件 )。 エ ジ ン バ ラ を
とる基準が、スタッフ間で統一されていない現状があります。
◆課題
・訪問児にエジンバラ産後うつ病質問票等を実施することにより、その後の支援につ
ながるケースは多い一方で、家庭状況や産婦の状況によりエジンバラ産後うつ病質
問票等を実施できない場合があります。
・訪問時期が遅いケースについては、支援が遅れてしまう場合が考えられます。
エジンバラ産後うつ病質問票等のとり方をスタッフ間で統一していくことが必要で
す。
◆ 目 標 : エ ジ ン バ ラ 産 後 う つ 病 質 問 票 等 実 施 率 → 80%
(注)エジンバラ産後うつ病質問票等
・ エ ジ ン バ ラ 産 後 う つ 病 質 問 票 ( EPDS)
・ 産後支援チェックシート
・ 赤ちゃんへの気持ち質問票(ボンディング)
産褥期のうつ病を検出するために開発されたスクリーニング
テストで、産後うつ病を早期に発見し、必要な援助を早期に
提供するためのツールです。
53
2 乳 幼 児 期 ~ 子 どもと母
どもと 母 親 の 心 と 体 の 健 康 の 確 保 と 増 進 ~
人 格 形 成 の 基 本 的 な と こ ろ は 3 歳 く ら い ま で の 親 と の 関 わ り や 、受 け た 養 育 に よ っ て 決
まると言われています。乳児期は、親との情緒ある感情の対話(笑顔、語りかけ、歌、抱
っこ等)を通して親子の愛着関係を深めていきます。その後 3 歳くらいまでに、人間関係
に必要な高度の感情(人の痛みに共感できる、恥ずかしい、悪かったなど)が発達し、人
間関係をつくる能力の基礎がつくられます。
( 社 会 福 祉 学 博 士・臨 床 ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー :
ヘネシー澄子氏による)出生から 6 歳までは、大人の2倍も脳神経回路が発達する大切な
時期なので、親を含め周りの大人の適切な関わりが大切です。
子育てを取り巻く状況は、核家族化、不慣れな子育てによる育児不安の増大等、大きく
変化していますが、その中で親は一生懸命子育てをしています。親が心身共に健康で穏や
かに子育てできるための支援を行います。
《目標》
子 どもと母
どもと 母 親 の 心 と 体 の 健 康 を 保 つ ことができる
こと ができる
出産後、母親の気持ちには様々な変化があり、嬉しい気持ちの反面、言いようのない不
安感を持つ産婦も多く見受けられます。また子どもの発達発育に沿って、どのように対応
して良いかがわからず一人で悩む母親もいます。こうした親の気持ちに寄り添い、親の体
と心の健康保持につながる支援や、気軽に相談できる体制作りが必要です。
目標実現のための取組
1
子どもの健全な発育・発達を促し、安心して子育てできるための支援に努めます
(1)出 生 後 1 か 月 以 内 の 母 ( 親 ) へ の 連 絡 徹 底
(2)新 生 児 訪 問 は な る べ く 早 く 行 い 、 遅 く も 2 か 月 以 内 に は 訪 問 を 実 施
(3)母 子 に 関 す る 相 談 を 継 続 し 、 内 容 を 充 実 さ せ る
(母乳相談・育児栄養相談・発育発達相談・各支所での相談)
(4)助 産 師 と の 連 携
(5)乳 幼 児 健 診 欠 席 者 へ の 連 絡 の 徹 底 と そ の 後 の 支 援
2
子どもと母親が健康を保持増進できるための支援に努めます
(1)早 寝 早 起 き を 含 め た 生 活 リ ズ ム の 必 要 性 と テ レ ビ や DVD が 発 達 に 与 え る 影 響 を 伝
える。
・6 か月児健診から 3 歳児健診時に話題提供
・ 1.6 歳 児 健 診 時 に は 『 こ と ば の ビ ル 』 を 用 い た 生 活 リ ズ ム の 話 題 提 供 の 継 続
・乳幼児の集まる場所での話題提供
(注)ことばのビル:乳幼児期からの規則正しい生活、十分な運動、安定した子
関係などのことばの基礎になるいろいろな力により、ことばの理解や発声がで
き る と い う 考 え 方 。(「 健 診 と こ と ば の 相 談 」 中 川 信 子 著 よ り )
(2)予 防 接 種 を 適 正 時 期 に 接 種 で き る よ う 継 続 し た 支 援 の 充 実
54
3
親への支援体制を整備し安心して育児を行うための支援に努めます
(1)各 種 相 談 の 継 続 と 周 知 の 徹 底
・各支所での相談の強化
・すくすくベビーの内容の見直し
・発育・発達相談の継続と啓蒙
(2)乳 幼 児 健 診 に 対 す る 意 見 を 聴 き 、 定 期 的 に 内 容 の 見 直 し を 実 施
(3)幼 児 期 の 自 助 グ ル ー プ 活 動 の 継 続
(4)地 域 住 民 組 織 や 関 係 機 関 と の 連 携
4
育児・療育ネットワークの充実を図り楽しく子育てできるための支援に努めます
(1)養 育 支 援 ネ ッ ト ワ ー ク の 構 築
(2)伊 那 市 子 育 て 支 援 サ ー ビ ス の 活 用 の 継 続 と 利 用 の 強 化
(3)訪 問 や 健 診 時 の 相 談 体 制 の 整 備
(4)伊 那 市 療 育 シ ス テ ム の 充 実
( 療 育 シ ス テ ム 図 は P 69)
(5)虐 待 早 期 発 見 と 予 防 の た め の 関 係 機 関 と の 連 携 の 強 化
55
指標
1
出 生 後 の 訪 問 の 数 及 び 連 絡 時 期 と 訪 問 時 期 の 割 合 (H22.8 月 生 ~ H23.7 月 生 )
( 図 1)
( 図 2)
訪問の連絡時期
3ヶ月以上
0%(2)
2~3ヶ月
4%(19)
(件 数 )
訪問時期
連絡不可
2%(11)
訪問不可
6%(28)
3ヶ月以上
4%(20)
1ヶ月以内
39%(182)
(件 (件
数 )数 )
1ヶ月以内
12%(59)
2~3ヶ月
29%(147)
1~2ヶ月
55%(247)
1~2ヶ月
49%(246)
◆現状
・ 連 絡 時 期 は 1 ~ 2 か 月 以 内 が 55%で 一 番 多 く 、 1 か 月 以 内 の 連 絡 は 39% で し た 。
連 絡 で き な い 家 庭 は 2% あ り ま し た 。( 図 1)
・訪 問 時 期 は 1 ~ 2 か 月 以 内 が 49%で 一 番 多 く 、訪 問 で き な い 家 庭 は 6%あ り ま し た 。
( 図 2)
◆課題
・産 後 う つ の 早 期 発 見 や 子 育 て の 不 安 感・負 担 感 に 早 期 に 支 援 を 行 う こ と が 大 切 で す
が、連絡時期が2か月以上過ぎてしまう家庭や連絡がつかない家庭があります。
・全部の家庭への訪問ができていません。
◆ 目 標 : 産 後 1 か 月 以 内 の 連 絡 → 50%以 上
産 後 2 か 月 以 内 の 訪 問 → 70%以 上
2
母乳哺育率
( 図 3)
母 乳 哺 育 率 の推 移
73.7%
75%
71.7%
70%
64.8%
65.9%
65%
73.6%
72.2% 72.5%
71.0%
67.5%
66.8% 69.0%
67.9%
67.2%
63.9%
62.5%
60%
55%
H15
H16
H17
H18
H19
伊那市
H20
H21
H22
H23
上伊那
◆ 現 状 : 伊 那 市 の 母 乳 哺 育 率 は 上 伊 那 の 平 均 に 比 べ て 高 く な っ て い ま す 。( 図 3)
◆課題:母乳で育てたいという母親が多い一方で、母乳が出ないことで悩む母親への支
援が必要です。
◆目標:母乳哺育率→現状維持
70% 以 上
56
3
( 平 成 23 年 度 実 績 )
乳幼児健診の受診率
( 表 1)
3か月
6か月
10か月
1.6歳
2歳
3歳
該 当 児 (人 )
555
551
588
575
596
650
受 診 児 (人 )
541
540
568
550
576
621
受 診 率 (%)
97.5%
98.0%
96.6%
95.7%
96.6%
95.5%
受診
H22
99.5%
98.3%
97.2%
95.7%
95.5%
96.6%
率の
H21
98.7%
97.2%
96.1%
96.4%
98.2%
93.4%
推移
H20
100%
96.8%
96.3%
94.6%
92.5%
90.7%
(%)
H19
98.5%
96.8%
94.9%
94.5%
95.1%
91.6%
◆ 現 状 : 乳 幼 児 健 診 の 各 健 診 と も 受 診 率 は 95% を 超 え て い ま す 。( 表 1)
◆課題:健診を受診しない家庭との連絡と他の支援方法を考える必要があります。
( 受 診 で き な い 対 象 児 が 10 人 ~ 29 人 )
◆ 目 標 : 健 診 受 診 率 → 各 健 診 95% 以 上 維 持
4
早寝・早起きの状況
( 図 4)
H18
生 活 リズム
100%
80%
82.9
64.0
H23
80.4
77.7
71.1
60.0
60%
H21
66.1
54.0
69.6
59.7
40.0
51.6
40%
20%
0%
1.6 歳
3歳
朝 7 時 までに起 きる児
1.6 歳
3歳
夜 9 時 までに寝 る児
◆現状
① 朝 7 時 ま で に 起 き る 幼 児 ( 図 4)
・ 1.6 歳 で は 平 成 18 年 64% → 平 成 21 年 77.7 %→ 平 成 23 年 82.9%
・
3 歳 で は 平 成 18 年 60% → 平 成 21 年 71.1% → 平 成 23 年 80.4%
② 夜 9 時 ま で に 寝 る 幼 児 ( 図 4)
・ 1.6 歳 で は 平 成 18 年 54% → 平 成 21 年 66.1% → 平 成 23 年 69.6%
・
3 歳 で は 平 成 18 年 40% → 平 成 21 年 51.6% → 平 成 23 年 59.7%
◆ 課 題 : 朝 7 時 ま で に 起 き 、夜 9 時 ま で に 寝 る こ と の で き る 幼 児 は 年 々 多 く な っ て い ま
す が 、就 寝 時 間 で は 、1.6 歳 よ り 3 歳 の 方 が 遅 い 傾 向 は 続 い て い ま す 。機 会 を 捉 え て 、
継続的に早寝・早起きの必要性を伝えていく必要があります。
◆目標:7 時前に起床
→ 1.6 歳 ・ 3 歳 共 に 90%
9 時 ま で に 就 寝 → 1.6 歳 ・ 3 歳 共 に 70%
57
5
テ レ ビ ・ DVD 等 を 見 る 時 間
( 図 5)
テレビ,DVDを2時間以上見る家庭の割合
65.0%
70%
55.0%
60%
46.0%
50%
45.5%
H18
H21
H23
40%
26.7%
30%
20.9%
20%
10%
0%
1.6歳
3歳
◆ 現 状 : 1.6 歳
平 成 18 年 46% → 平 成 23 年 20.9%
3歳
平 成 18 年 65% → 平 成 23 年 26.7%
( 図 5)
◆課題:2 時間以上見ている家庭は減っていますが、年齢が上がるに従い 2 時間以上見
ている率が高くなっているため、継続した情報提供が必要となります。
◆ 目 標 : 一 日 に テ レ ビ や DVD を 見 る 時 間
6
2 時 間 以 内 → 1.6 歳 ・ 3 歳 共 に 20% 以 下
予防接種率
( 図 6)
( 図 7)
BCG 接 種 状 況
MR 接 種 状 況
未 接 種 4 人 (0.7% )
◆ 現 状 : BCG 接 種 状 況
MR 接 種 状 況
未 接 種7 人 (1 .6%)
接種
接種
602 人
( 99.3%)
599 人
( 98.4%)
国
99.1% ( 1 歳 で の 把 握 )
伊那市
99.3% ( H21.1~12 月 生 )
国
81.4% ( 2 歳 で の 把 握 )
伊那市
98.4% ( H21.1~12 月 生 )
( 図 6)
( 図 7)
◆課題:伊那市の予防接種率は高い状況ですが、今後も維持できるように働きかける
ことが大切です。
◆ 目 標 : B C G → 100%
MR→ 現 状 維 持
58
7
母親の育児に対する困り感の割合
伊那市では乳幼児健診のおたずね用紙に今の気持ちを 6 つの顔から選んでもらって
います。④⑤⑥の顔は育児の困り感ありと判断し、特に⑤⑥の顔は日常的に困ってい
ると判断します。
①
②
③
④
⑤
⑥
( 図 8)
母親の育児への困り感
50%
45%
② 43.3%
40%
① 38.6%
② 43.0%
① 36.9%
② 45.2%
② 42.9%
② 41.1%
② 41.3%
① 38.9%
① 34.9%
35%
① 30.6%
30%
① 24.7%
25%
20%
15%
③ 20.6%
③ 18.6%
③ 15.0%
③ 13.0%
③ 15.0%
③ 13.1%
10%
5%
④ 4.8%
⑤ 0.4%
0%
⑥ 0.0%
④ 3.2%
⑤ 1.4%
⑥ 0.5%
3か月児
(547人)
6か月児
(561人)
④ 4.4%
④ 1.7%
⑤ 0.7%
⑥ 0.4%
10か月児
(540人)
⑤ 1.9%
⑥ 0.9%
1.6歳児
(567人)
①
②
③
④
⑤
⑥
④ 7.2%
④ 6.2%
⑤ 5.1%
⑤ 2.5%
⑥ 1.1%
⑥ 1.0%
2歳児
(601人)
3歳児
(651人)
(平 成 23 年 度 実 績 )
◆ 現 状 : 育 児 の 困 り 感 が あ る と 考 え ら れ る ④ ⑤ ⑥ の 顔 の 割 合 ( 図 8)
3 か 月 → 5.2%
6 か 月 → 5.1%
幼 児 : 1.6 か 月 → 7.2%
2 歳 → 9.7%
乳児:
10 か 月 → 2.8%
3 歳 → 13.4%
◆課題:乳児 3 か月は親が育児に慣れずに戸惑うことが多く、幼児では年齢が進むに従
って育児の困り感が多くなります。虐待へとつながる可能性もあるので、乳幼児の母
親同志で話せる機会を作り、子どもにあった養育ができるような支援が大切です。
◆ 目 標:育 児 の 困 り 感 が あ る と 考 え ら れ る ⑤ ⑥ の 顔 に ○ を し た 母 へ の 健 診 後 の 継 続 支 援 を
100% 行 う 。
59
8
平 成 23 年 度
各健診時における保健師への相談内容
( 表 2)
3 か月
要観察
69
内容
6 か月
延数
要観察
発達
31
発育
28
135
内容
要観察
発育
63
発達
38
90
内容
延数
発達
41
発育
40
6
育児環境
11
離乳食
2
授乳
1
離乳食
10
育児環境
2
皮膚
1
生 活 リズム
3
疾病
1
その他
2
湿疹
3
母子関係
1
疾病
1
その他
3
母子関係
1
その他
5
計
69
1 歳 6 か月
187
延数
育児環境
計
要観察
10 か月
区分
計
135
2歳
延数
発育
27
発達
要観察
188
区分
90
3歳
延数
要観察
延数
発育
16
発育
7
93
発達
66
発達
78
言語
56
言語
77
言語
45
情緒行動
42
行動
48
情緒・行動
62
運動機能
3
運動機能
1
運動機能
1
食事
2
スキンケア
0
スキンケア
0
生活リズム
1
食事
4
食事
2
育児環境
5
生活リズム
3
生活リズム
3
母子関係
8
育児環境
その他
5
しつけ
10
3
10
母子関係
計
201
区分
育児環境
しつけ
母子関係
19
0
12
歯
0
歯
1
疾病
4
疾病
3
その他
4
その他
4
246
計
237
242
計
◆ 現 状 : 相 談 内 容 は 年 齢 が 上 が る に つ れ て 、 多 岐 に わ た っ て い ま す 。( 表 2)
◆課題:幼児では発達・行動に関する相談が多くなり、母親は幼児の様々な行動に対す
る対応に苦慮しています。母親の気持ちを聞き、相談にのっていくことが必要です。
◆目標:子育てに不安や悩みがある母を減らします。
(困り感の顔表示からも判断します)
60
9
健診の満足度
( 表 3)
乳 幼 児 健 診 の満 足 度
回 答 109 人
人数
満 足 していない
どちらともいえない
人数
割 合 (%)
(人 )
満足
健 診 の感 想 (重 複 回 答 )
70
8
31
64.2 安 心 できた
7.4
割 合 (%)
(人 )
21
19.3
13
11.9
16
13.8
保 健 師 のアドバイスが参 考 になった
47
43.1
栄 養 指 導 が良 かった
37
33.9
心 理 士 のアドバイスが良 かった
13
11.9
はみがき指 導 が良 かった
24
22.0
友 達 ができた
16
13.8
時 間 が長 い
6
5.5
個 別 の相 談 がしにくい
2
1.8
14
12.8
2
1.8
形 式 的 だった
13
11.9
その他
16
13.8
医 師 の アドバ イスが 良 かった
28.4 歯 科 検 診 が良 かった
決 まりだから受 けた
知 っていることばかり
( 平 成 23 年 11 月 ~ 平 成 24 年 1 月 実 施 の 県 の ア ン ケ ー ト か ら 伊 那 市 分 を 抜 粋 )
◆ 現 状: 健 診 に 満 足 し て い る と 答 え た 方 は 64.2% で 、健 診 に 満 足 し な い 、ま た は ど ち ら と
も い え な い と 答 え た 方 は 35.8%で し た 。理 由 と し て は 、
『形式的』
『時間が長い』
『午前が
良 い 』 が 多 か っ た で す 。( 表 3)
◆課題:3 人に 1 人が健診に対して不満を感じています。保護者の意見を参考に、改善す
る必要があります。
◆ 目 標 : 健 診 に 満 足 し て い る 者 の 割 合 を 70% 以 上 に し ま す 。
61
10
子育てサービスの活用年次推移
( 図 9)
( 図 10)
すくすくベビー実施状況
800
600
400
621
505
473
61
48
47
35
205
176
200
703
264
0
H20
H21
H22
実人数(組)
延人数(組)
ママヘルプサービスの利用状況
12
70
60
50
40
30
20
10
0
6
6
4
4
2
7
7
10
8
5
6
6
4
2
2
0
0
H18
H23
実施回数
H19 H20
利用者数
H21 H22 H23
申請者数
( 図 12)
H23
11739
H22
12427
子育て支援センターでの相談件数
14450
800
12704
H19
13081
628
20000
30000
H18
40000
654
698
H19
H20
H21
H22
H23
( 図 14)
ファミリーサポート利用件数の経年
ファミリーサポート 登録会員数の推移
800《 課 題 》
250
619
532
585
503
200
50
0
0
H20
H21
H22
163
107
48
6
59
63
65
78
7
7
10
11
H19
H20
協力会員
H23
195
146
150
100
H19
175
200
487
400
H18
相談件数(延べ)
0
12453
( 図 13)
505
770
200
15610
10000
763
400
15073
10473
762
600
12550
H20
0
1000
親(延べ)
子(延べ)
15237
9919
600
4
4
子育て支援センター利用状況
H18
7
7
8
( 図 11)
H21
12
10
10
H21
H22
H23
依頼会員
両方会員
◆ 現 状 と 課 題 : す く す く ベ ビ ー は 平 成 23 年 度 に 会 場 を 増 や し 対 応 し た た め 、 参 加 人 数
は増えていますが、反面子育て支援センターの利用が減っています。子供が集まる機
会には積極的に参加し親同士の交流を深め、子育てを一人で抱えることがないように
支 援 す る こ と が 重 要 で す 。( 図 9~ 図 14)
◆目標:各子育てサービスの利用数の増加
62
11
虐待の状況
( 図 15)
通告数及び
通告数及 び 要保護児童数の
要保護児童数 の 推移
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
148
148
90
90
37
42
42
H20年度
H21年度
H22年度
160
120
96
67
要保護児童数
( 図 16)
要保護家庭数
57
H23年度
虐待通告数
( 図 17)
H 23 年度主たる
年度主 たる虐待者
たる 虐待者
H 23 年度虐待の
年度虐待の 種別
その他
9%
ネグレクト
38%
性的
9%
実父
18%
身体的
32%
実父以外
の父親
4%
実母
69%
心理的
21%
◆現状
・ 通 告 数 は 年 々 増 加 の 傾 向 が あ り ま す 。( 図 15)
・ 虐 待 の 内 容 で 一 番 多 い の は ネ グ レ ク ト で 38% で し た 。( 図 16)
・ 主 た る 虐 待 者 は 実 母 が 圧 倒 的 に 多 く 69% で し た 。( 図 17)
◆ 課 題:幼 少 時 代 に 虐 待 を 受 け た 子 ど も が 親 に な り 、自 分 が 受 け た 虐 待 を 我 が 子 に 繰 り
返 す『 世 代 間 連 鎖 』が 大 き な 問 題 で あ り 、早 期 に 親 の 心 に 向 か い 合 い 、連 鎖 を 防 ぐ こ
とが重要です。
◆目標:母の気持ちに寄り添い、育児支援を継続し、関連機関につなげていきます。
63
3
児童期~思春期
~ 学 童 から思
から 思 春 期 の 保 健 対 策 の 充 実 ~
この時期は、心身の健康や将来について考え、健康問題を解決する力を身につけるとと
もに、自分自身を大切にしていくことが必要となります。明るく生活できるための家庭環
境を整え、体と心が穏やかに成長するための支援を行っていきます。
《目標》
自 分 の 身 体 や 命 の 大 切 さを自
さを 自 覚 し 、 年 令 に 応 じた健
じた 健 康 問 題 に 取 り 組 む ことがで
こと ができる
がで きる
思春期は身体面では第2次性徴によって始まり急激な変化を遂げます。しかし、精神発
達が未熟であり、身体的変化についていけず、気持ちが不安定になる時期でもあります。
身体的、精神的、社会的にも大きく変化するこの時期を乗り越えるために、健康について
自己管理ができる力を養い、思春期の心身の発達段階に応じた健康教育、命や性の大切さ
を学ぶための赤ちゃんふれあい体験学習などの性教育が大切です。また、心身ともに健全
な発達を促すためには、親(家族)の支えと理解が大きく影響するため、親(家族)への
支援も必要になります。
思春期の心身における変化に対する課題と現状を十分把握し、小中高校と連携した取組
を行い、保健・健康教育を促進し、思春期の児童生徒及び親に対して自分自身を大切にし
ていけるための支援を行います。
目標実現のための取組
1
学童から思春期において心身の健康と性に関する正しい知識を得るための支援に努
めます
(1)3 歳 児 健 診 時 に 『 生 ま れ て き て く れ て あ り が と う 』 の 話 の 継 続 実 施 。
(2)赤 ち ゃ ん 抱 っ こ 体 験 の 継 続 と 拡 大 ( 中 学 校 ・ 高 校 )
(3)児 童 ・ 生 徒 の 健 康 問 題 解 決 の た め の 伊 那 市 保 健 関 係 連 絡 会 の 継 続 と 連 携 の 強 化
(4)不 登 校 児 童 ・ 生 徒 の 減 少 に む け て 子 ど も 相 談 室 と の 連 携 の 充 実
(5)各 関 係 機 関 と の 連 携 強 化
64
指標
1
赤ちゃん抱っこ体験の実績
( 表 1)
実施高校数
H22 年
H23 年
内容
1
2
① 事 前 学 習( 高 校 に 出 向 き 一 時 間 の 授 業 で 赤 ち ゃ
校
校
んの特徴について学習する)
② 当 日 6 か 月 児 健 診 ま た は 10 か 月 児 健 診 で 体 験
体験生徒数
23
人
③ 事 後 学 習( 命 の 大 切 さ・健 康 な 心 と 体 づ く り に
32 人
ついて話し合う)
( 表 1)
◆ 現 状 : 抱 っ こ 体 験 を 平 成 22 年 は 高 校 1 校 、 平 成 23 年 は 高 校 2 校 が 体 験 し ま し た 。
◆課題:体験した児童生徒は命の大切さが理解でき、親のありがたさを実感しました。
生の体験を多くの児童・生徒にしていくことは必要だと考えます。
中学生の体験ができていません。
◆目標:中学校の取組→3 校
高校生の抱っこ体験→5 校
に増やします
2 上 伊 那 の 10 歳 代 の 人 工 妊 娠 中 絶 数 の 推 移
( 図 1)
人工妊娠中絶年代別件数の年次推移(上伊那)
600
50歳以上
400
40歳代
30歳代
200
20歳代
0
50歳以上
15年
16年
17年
18年
19年
20年
21年
22年
0
0
0
0
0
1
0
0
40歳代
50
27
36
29
11
34
39
30
30歳代
185
151
149
165
77
144
130
142
20歳代
210
192
165
143
85
115
108
142
10歳代
54
61
34
41
25
25
22
34
10歳代
(※上伊那市町村に届け出提出があったもの)
◆ 現 状 : 10 歳 代 の 人 工 妊 娠 中 絶 の 件 数 は 平 成 22 年 34 件 で す 。( 図 1)
◆ 課 題:人 工 妊 娠 中 絶 数 は 減 少 傾 向 に あ り ま す が 、10 歳 代 が 占 め る 割 合 は 、過 去 8 年 全
届 出 者 数 に 対 し て 10% 前 後 で 推 移 し て い ま す 。思 春 期 に 命 に つ い て 考 え る こ と 、自 分
の健康管理について考えることは大切なので、さらに、赤ちゃん抱っこ体験の対象者
の範囲を広げていくことが大切です。
◆ 目 標 : 10 歳 代 の 人 工 妊 娠 中 絶 者 の 減 少
65
3
不登校の児童・生徒数の推移
( 図 2)
全国
小 学 校 における不 登 校 児 童 の割 合 の推 移
県
伊那市
0.8%
0.7%
0.6%
0.5%
0.4%
0.3%
0.2%
0.1%
0%
17 年 度
( 図 3)
18 年 度
19 年 度
20 年 度
21 年 度
全国
中 学 校 における不 登 校 生 徒 の割 合 の推 移
県
22 年 度
伊那市
4.0%
3.5%
3.0%
2.5%
2.0%
1.5%
1.0%
0.5%
0%
17 年 度
18 年 度
19 年 度
20 年 度
21 年 度
22 年 度
◆現状
・ 小 学 校 の 不 登 校 児 童 の 割 合 は 、 平 成 22 年 度 に は 伊 那 市 の 割 合 が 全 国 の 割 合 を 下 回
り 、 か な り 減 少 し ま し た 。( 図 2)
・中学校の不登校生徒の割合は、相対的に減少傾向にありますが、伊那市の割合は、
全 国 の 割 合 を 上 回 っ て い ま す 。( 図 3)
・各小中学校では不登校対応チームなどを構成し、家庭の実状に応じての取組を実施
しています。
◆課題:小学校からの支援体制を十分に行うことで、子どもたちが集団適応でき、学校
生活を楽しく過ごせることが必要です。不登校につながる背景や原因は様々ですが、
子どもの心の危機に周囲が早く気づき、関係者の連携により早期に支援につなげ、継
続した対応の中で心を開いてもらうための支援が重要です。
◆目標:不登校生徒数の減少
66
4 伊那市の
伊那市の療育システム
療育システム システム 平成24
平成24年度
24年度
乳幼児 (0~3歳)
保育園 (3~5歳)
義務教育 (小学校~中学校)
早期発見 ・ 早期支援
療育・
療育・保育
継続支援
社会人
高校
就労・
就労・自立支援
子ども相談室
就
教
学
育
相
相
談
談
・
行
政
機
関
・
教
育
機
関
小鳩園
新生児訪問
遊びの部屋
3~4か月児健診
すくすくBaby
6~7か月児相談
遊びの教室
10~11か月児健診
1歳6か月児健診
2歳児健診
小グループ
たんぽぽ・どんぐり
自助グループ
通園部門
ペアレントトレーニング
『小鳩園』 児童発達支援事業
就
園
支
援
相談部門
放課後等児童デイサービス
(学童期SST)
療育相談 『こばと』
保育園巡回相談
グループ指導(保育園)
67
3歳児健診
育児相談(母乳・離乳
食相談・発達)
各保育園
ふれあい保育
子育て支援
センター
園解放
育児相談
育児相談
各公民館
育児サークル
小学校
小学校特別
支援教育
小
中
連
絡
会
中学校
中学校特別
支援教育
高校
高校ごとに対応
各幼稚園
特別支援学校
医
療
機
関
相
談
機
関
幼
保
小
連
絡
会
上伊那圏域障害者 総
合支援センター
きらりあ
伊那保健福祉事務所
児童相談所
親の会
・つばさの会 (広汎性)
・こんぺいとう(自閉症伊那中心)
・トマトの会 (自閉症小鳩園卒園児対象)
・プチトマト (自閉症小鳩園卒園児対象)
・いちごの会 (広汎性)
・かたつむりの会 (ダウン症児上伊那)
・さくらんぼの会 (病弱児上伊那)
就労支援事業
・ゆめわーく (水神町)
・輪っこはうす・コスモスの家 (水神町)
・さくらの家 (長谷)
・はらっぱのレストラン (前橋町)
・アンサンブル伊那 (西箕輪)
・ゆいまーる (水神町)
・信州こころん (東春近)
・ハッピークローバー (西春近)
大人
5 ライフステージにあわせた保健活動
妊娠期
起
こ
り
う
る
問
題
出産
乳幼児
学童期
思春期
妊婦のやせ・肥満
マタニティブルー
生活リズムの乱れ
高血圧症候群
産後うつ症状
偏った食事
アルコール
早産
低体重出産
むし歯の発生
喫煙
母子愛着行動の芽生え
喫煙や飲酒による胎盤
への影響
母乳トラブル
育児困難
偏った食事
母子愛着不形成
子どもの虐待
身近な支援者不在
離乳食の悩み
壮年期(40歳~)
肥満
高齢期(65歳~)
後期高齢期(75歳~)
心筋梗塞、脳卒中、腎不全
生活習慣病
早死 障害
人工透析
不登校
介護保険認定
心の問題
アトピーの増加
つわり・貧血
青年期(20歳~)
偏った食生活
運動不足
小児の肥満
自分の身体や命の大切さを
母体が健康を維持し落ち着いた環境の中で安心して妊娠・出 子どもと母親の心と体の健 自覚し年齢に応じた健康問
産ができる
康を保つ事ができる
題に取り組める
①バランスのとれた栄養 ①低体重出生児の予防
目
標
③がん予防
②妊娠中の適正な体重 ②切れ目のない育児支援体
増加
制の充実
③妊娠中の不安の軽減 ③母乳哺育率の維持推進
①母乳哺育の支援
④母子愛着行動への支援
④高血圧症候群予防
⑤親意識(母性・父性)へ
の確立の支援
①禁煙教育、アルコー
(食事・生活リズム)
ルの知識を理解する
④咀嚼力と歯の健康支援
②離乳食・幼児食支援
③生活習慣を身につける
④歯の健康
安心した楽しい子育て
①生活習慣病予防 生活習慣病予防 早世予防
68
②命を大切に
する心の確立
②こころの健康づくり
(自殺防止対策事業)
安定した家族に向け
ての支援(父性、地
域)
妊婦相談の充実
主
な
活
動
妊婦健診受診券発行
ハッピーバース講座
・出産後1か月以内の連絡と
早期訪問の実施(全戸)
・各種相談事業の充実(母乳相
談・支所相談・発育発達相談など)
療育支援ネットワークに
より育児支援体制の充実
・乳幼児健診
・母乳、育児、離乳食相談
・子育て支援サービス
への参加・利用の勧め
介護予防
③健全な性の理解
・禁煙教育
・性教育
・中高校生の乳
幼児体験事業
健康診査の充実
個別健康教育 受診率など職域との連携
うつ予防 医療機関との連携
住民への啓発
運動機能の向上、維持
栄養改善
閉じこもり予防
うつ予防認知症予防
・むし歯予防
・妊娠高血圧産婦のフォロー 保育園から中学までの保健関係者連絡会の開催
子育て支援・養育支援事業
婚姻届時の健康情報の
提示実施)
活
動
の
元
に
な
る
計
画
発達障害等の療育支援
障害者等のQOLの向上支援
い~なプラン親子21
食育推進計画
健 康 増 進 計 画
特定健康診査等実施計画
労働安全衛生法
関
係
す
る
法
律
母子保健法
学校保健法
高齢者福祉計画
介護保険事業計画
介護保険法
高齢者の医療の確保に関する法律
精神保健福祉法
健康増進法
伊那市健康づくり
伊那市健康づくり推進協議会
づくり推進協議会
平成24年度委員名簿
役 職
所 属
那
会 長
伊
会
清
水
宏
明
副会長
伊 那 市 保 健 委 員 連 合 会
小
林
惠
子
副会長
伊 那 市 赤 十 字 奉 仕 団
小
池
真
弓
委 員
伊 那 保 健 福 祉 事 務 所
雨
委 員
伊 那 市 小 中 学 校 長 会
服
部
史
子
委 員
伊
会
廣
岡
明
美
委 員
伊
会
平
澤
長
利
委 員
伊那市国民健康保険運営協議会
向
山
委 員
長 野 県 栄 養 士 会 伊 那 支 部
清
水
委 員
伊那市食生活改善推進協議会
有
賀
委 員
伊 那 市 高 齢 者 ク ラ ブ 連 合 会
飯
塚
冬
美
委 員
中
会
春
日
幸
子
委 員
伊 那 市 保 育 園 保 護 者 連 合 会
城
村
義
人
委 員
伊
会
小
松
朝
雄
委 員
伊 那 市 社 会 福 祉 協 議 会
小
池
浩
史
委 員
伊 那 市 福 祉 団 体 連 絡 協 議 会
中
委 員
伊 那 市 民 生 児 童 委 員 協 議 会
橋
爪
初
彦
委 員
伊 那 市 ス ポ ー ツ 推 進 委 員 会
松
本
守
博
委 員
公
表
池
上
謙
委 員
商
表
伊
藤
正
委 員
上 伊 那 農 業 協 同 組 合
北
那
市
氏 名
市
那
歯
市
部
P
那
市
科
薬
T
長
館
団
師
医
師
剤
A
区
民
工
医
師
連
合
会
長
代
体
代
69
宮
進
真 理 子
昭
喜 志 子
野
原
子
隆
利
保
Fly UP