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ロボット屋外テストフィールドに関する [Ⅰ] アンケート調査 [Ⅱ] 国内/海外
第4回 ロボット研究・実証拠点等に関する検討会 資料3 ロボット屋外テストフィールドに関する [Ⅰ] アンケート調査 [Ⅱ] 国内/海外施設の調査 中間報告 平成27年2月18日 (一財)製造科学技術センター [Ⅰ] アンケート調査 • アンケートの趣旨 ロボット屋外テストフィールドについて、具体的なニーズ、要 求などについて調査を行う • アンケート依頼先(53社) 既実施のCOCNアンケートで「2‐3年後に利用したいロボッ トがある」と回答した企業 新規に利用が見込めそうな企業を以下から選出 COCNメンバー、MSTC会員、本検討会メンバー、ロボット 工業会会員、災害対応ロボット産業集積支援事業採択 企業、JUAV会員 • アンケート回答 32の企業・団体から回答あり。内訳は、メーカー26社、航空 サービス2社、大学2、研究機関2 1 アンケート項目 1、テストフィールドに対し、貴社(部門)の期待する分野はどれですか 2、テストフィールドの運用に関する期待、要望 3、対象となる遠隔操作または自律移動型ロボット、重機 4、テストフィールドの利用目的 5、テストフィールドに対する要望について 6、テストセンターに必要と考えられる装置 7、特殊テスト設備の要否について 8、自社屋外テストフィールドの問題点 9、テストフィールドに対する要求について 10、テストフィールドの構成について 11、現時点での利用について 12、将来的(3年後以降)テストフィールドの利用について 13、テストフィールド施設使用費用の負担額について 14、運営主体 15、自由記載 2 利用見込み 35 利用見込みがある と回答した分野; UAV等 UGV等 UUV等 UAV・UGV等 UGV・UUV等 UAV・UGV・UUV等 29件 30 25 回 答 数 22件 20 15件 15 10 5 0 現時点で利用したい 2~3年後に利用したい 将来的(3年後以降)に利用したい 3 テストフィールドとして期待する分野 25 20 15 10 回 答 数 5 その他 火災対応 防爆認証試験 上下水道災害 プラント災害 原子力災害 テロ・ CBRN災害 水害・ 土砂崩れ 4 ※全回答企業・団体の回答合計(複数回答可) 構造物・ 土木インフラ災害 0 自社テストフィールドの問題点 15 回 答 数 維持費用負担が大きい 5 法的規制が障害( 電波法等) 実際の現場を模擬できず 常設でなくセットアップ、 解体が手間 スペースが不足 自社フィールドを保有せず 0 ※全回答企業・団体の回答合計(複数回答可) 25 20 10 5 テストフィールドに対する要求(UGV) 12 ※UGVで活用するとした回答者の回答合計 10 8 6 回 答 数 4 2 その他 ロボット性能認証評価 模擬災害現場のカスタマ イズ機能 災害を模擬した瓦礫・ 木材 散乱の常設 ある程度の広さの敷地 ( ( 更地) があれば可 0 6 必要な土地面積(UGV) 9 8 7 6 回 答 数 5 4 3 2 1 0 50m四方ほど 500m四方ほど 2km四方以上 ※UGVで活用するとした回答者の回答合計8 7 必要な空中空間の広さ(UAV) 14 12 10 回 答 数 8 6 4 2 0 100m四方 500m四方 5km四方以上 その他 ※UAVで活用するとした回答者の回答合計 8 必要な地面性状(UGV) 14 12 10 回 答 数 8 6 4 2 0 砂地 泥沼地 砂利 岩盤 標準土 その他 ※UGVで活用するとした回答者の回答合計 9 災害モックアップに対する要求(UGV) 9 8 7 6 回 答 数 5 4 3 2 1 0 山谷 河川 森林 泥濘地 池沼 岩盤 ※UGVで活用するとした回答者の回答合計 10 施設に対する要求 14 利用見込みがある と回答した分野; UGV+UGV・UUV等 UAV+UAV・UUV等 UGV・UAV+UAV・UGV・UUV等 12 10 8 回 答 数 6 4 2 その他 ルータ WiFi 宿泊施設 会議室 ロボット保管施設 工作機械 工具類 撮影装置 ディスプレイ ケーブル類 燃料、油脂共有施設 クレーン 分解組立ピッ ト 0 11 (回) 年間使用頻度 5 4 3 2 1 0 ※全回答企業・団体の回答合計(複数回答不可) 12 (日) 1回あたりの平均使用日数 8 7 6 5 4 3 2 1 0 ※全回答企業・団体の回答合計(複数回答不可) 13 許容できる施設使用負担額(年間) 12 10 8 回 答 数 6 4 2 0 10 万円 50万円 100万円 500万円 1000万円以上 その他 ※全回答企業・団体の回答合計(複数回答不可) 14 アンケート結果のまとめと示唆 ・利用見込みがありそうな企業等に対してアンケートを実施 した点を勘案する必要があるものの、テストフィールドが あれば「利用したい」とのニーズは一定割合存在。また、 ニーズは増加傾向。 ・他方で、利用見込額は50万円/年間が中心であり、民需 に関していえば、大規模なテストフィールドを独立採算で 運営していくのに十分な実需があるか慎重に見極めてい くことが肝要。 15 [Ⅱ] 国内/海外施設の調査 文献調査等を中心に、ロボットテストフィー ルドをはじめ広く災害対応訓練施設等につ いて調査を実施(国内外) 一部国内施設については、事業主体、採算 性、運営組織、特色などに重点を置いて聞 き取り調査を実施 16 国内施設の調査 ⇒内容、規模など様々であるものの、少なくとも100か所ほどの施 設の存在を確認 17 国内施設(公的主体)の例 拠点名 生活支援ロボット 安全検証センター (公財)北九州産業学術推進機構 ロボット技術センター つくばモビリティロボット実験特区 場所 茨城県つくば市 福岡県北九州市 茨城県つくば市 用途 生活支援・介護ロボット等の試 験・評価・認証等 公共施設等の実証フィールドとして 市内公道をモビリティロボット走行 の提供 に提供 施設/ 設備 ・強度試験設備 ・走行安定性試験設備 ・EMC試験設備 等 北九州産業学術推進機構(FAIS) の各施設(オフィス、研究室など) 利用者 生活支援、介護機器等の メーカー 採算性 利用者負担及び国事業の 実施 特徴 生活支援ロボットの 認証事業を実施 北九州市のロボット関連事業者  ̄ モビリティロボット製造者・利用者 地域ロボット産業振興のため各自治体が予算を拠出し運営 (一部は利用者負担) FAISの一部として運営 「つくばチャレンジ」など自治体主 導のロボット産業振興策を併せて 実施 ⇒ロボット政策上必要な拠点整備か、自治体によるロボット産業振興 18 のための拠点整備のいずれか 国内施設(民間主体)の例 拠点名 (一財)日本自動車研究所 城里テストセンター ニッスイマリン工業(株) 日本サバ イバルトレーニングセンター ヤマハ発動機(株) スカイテックアカデミー 場所 茨城県城里町 福岡県北九州市 全国複数の特約店 用途 自動車・自動車関連部品の製品 試験 国内外の基準に準拠した洋上サバ 農業用無人ヘリコプターの操縦 イバル訓練(船員訓練) 資格取得 施設/ 設備 ・テストコース ・管理棟 ・食堂 ・宿舎 ・整備工場 等 ・訓練用プール ・消化訓練施設 ・救命艇設備 ・講義室 等 ・学科教習場 ・実技フィールド 農業用無人ヘリコプター利用者 利用者 自動車関連メーカー 船舶関連企業、石油開発企業、自 治体防災航空隊 等 採算性 ― ― 特徴 高速周回路など各社が対応でき ない様々なニーズに対応  ̄ 自社の乗員配船事業に必要なため 購入者へのサポートの一環 設置 ⇒独立採算で運営できるニーズが積みあがっているか、採算がとれ なくても自社のビジネスモデルの中で施設が必要かのいずれか 19 海外施設の例(米国) Disaster City Guardian Centers UASテストサイト 場所 テキサス州ブライトン 米国ジョージア州ペリー (Perry GA) 全米6箇所 用途 災害対応訓練・ロボット試 験用施設 災害訓練用施設 UAV試験用施設 (FAAが選定) 運営 テキサスA&M大学 (TEEX) 民間 大学、各州 施設 概要 オクラホマシティ連邦政府ビル 爆破事件を契機に1997年に設立。 初期投資800万ドル、さらに3年前 (2011年)に施設増設のために100 万ドルが投資された。 TEEX全体として2013年度は、6、 557の訓練クラスが開催され、 169,402人が訓練を受けた。年間 予算は$79.7 million (FY 2014))。 その殆どは訓練コース受講費用 で賄われているとのこと。 内訳は、消防関係80%、軍関係 者20%で他に石油化学系の会社 などの利用もあり。 2005年のカトリーナハリケーンを契 機に$50millionの出資を受けて建設 が開始され2011年にスタート。社員 数5名の小企業。敷地内に人的災害、 自然災害を模擬した多種のモック アップを装備し、各種の災害発生を 模擬した緊急対応トレーニングや認 証の支援を実施。 ノースダゴダ州、アラスカ州、 ネバダ州、テキサス州、ニュー ヨーク州、ジョージア州の各州1 箇所に認められた有人航空機 飛行空域内でのUAV飛行が認 められる特区。 各テストサイトには、UAS(無 人航空機システム)の安全や空 域統合に関する共通のミッショ ン、地域の特性を反映した固有 のミッションが与えられており、 2016年を目途に研究開発が進 められる予定。 敷地面積:830エーカ(約330万㎡)の 訓練施設 →102000FT(約1万㎡) セキュアオ フィス、アカデミックスペース →75エーカ(約30万㎡)模擬市街地 7000人まで訓練が可能 NISTロボットテスト施設 メリーランド州ガイザー スバーグ 災害対応ロボットの評価、 認証 NIST(米国国立標準技 術研究所) NISTは、ロボット性能計測の ための標準手法開発、ロボット のテスト方法標準化を実施。 本施設は、都市災害時にお ける人命救助、爆弾処理、軍 事作戦などへの活用を想定し たロボットについての試験施設 として設立された。様々な現場 を模擬したセットが設置されロ ボット開発者にロボットの性能 向上、機能向上のためのテスト の場を提供している。 屋内スペースは892㎡、屋外 スペースは1,524㎡である。最 大60名まで参加できる会議室 を保有している。 ⇒大災害を契機に施設が整備され、訓練等に有効に利用されている。 20 海外施設の例(欧州)・・・ICARUSプロジェトで使用される施設 Belgian military base of Marche‐en‐ Famenne Escola Naval CMRE CTUAV 場所 ベルギー(内陸側) ポルトガル、リスボン近郊 イタリア、ラ・スペツ イア市 スペイン、モイア(バルセ ロナ近郊) 所有 ベルギー軍 ポルトガル海軍 軍、NATO施設、 民間会社 施設 概要 市街戦想定訓練、爆 発物処理訓練など、ベ ルギー軍兵士訓練基 地内の施設。瓦礫 フィールド、IEDレーン、 模擬スケルトン家屋か らなる村などから構成。 ICARUSプロジェクトに おいてはUAV及びUAV とUGVの連携試験に使 われる。 ポルトガル軍基地内に設け られた施設である。ポルト ガル海軍リサーチセンタ (CINAV)がマリンロボット、 飛行ロボットの試験のため の施設を擁している。 ICARUSプロジェクトで無料 借用している。 イタリア軍基地内に 設けられている。 ICARUSプロジェクト では、主にUUV、 USVの試験、UUV・ USVとUAV・UGVとの 連携試験に使用さ れる。 企業、大学等へのUAV試 験施設提供、顧客への UAV利用システムソリュー ションの提供。隔離・分離 された 2,500ha、最大高 度4,000ftに及ぶUAV試験 専用空域を保有。また長 さ350m、幅20m、長さ 210m、幅20mの滑走路 ICARUSプロジェクトとは: ICARUSプロジェクトは、人間の捜索、救助チームを現場で支援できるロボットツール の開発を目的として、ヨーロピアン・コミッション(the European Commission’s Directorate-General for Enterprise and Industry)がFP7(第七次枠組み計画(20072013))の中から17.5M€を拠出され、2012年2月にスタートした。欧州各国から24パー トナーが参加しており、2016年1月まで4年間かけて開発と実証を進めている。 21 ご清聴有難うございました