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JABEE審査補足 - JABEE
JABEE審査補足 IEA-GAの改正、チームワーク、デザイン教育 一般社団法人日本技術者教育認定機構 (JABEE) www.jabee.org © JABEE 2006-2013 1 内容 国際的に活躍できる技術者育成 IEA2013 (Seoul):GAの改正 アウトカムズ評価と説明責任 学習・教育到達目標と評価方法の改善 WA継続審査における指摘 チームワーク力 エンジニアリング・デザイン教育 © JABEE 2006-2013 2 国際的に活躍できる技術者育成 認定会議での意見 国際的に活躍できる技術者育成に役立っているか? 文科省「国立大学のミッションの再定義」 アンケート調査 A.人材育成の方針 1)養成する人材像 2)国際水準の工学教育への対応 「JABEE認定」例示 対応 ・認識の程度、教育方法の工夫に注意を喚起 ・今年度は審査結果に反映させない ・JABEEにおける自己評価でも検討 © JABEE 2006-2013 3 IEA2013(International Engineering Alliance) 2013.6.17-22 韓国のSeoulで開催 25カ国・地域、115名参加 WA関係 ・JABEEの6年間継続正会員承認 指摘事項: 2004年 デザイン力教育に懸念 2012年 チームワーク力,国際化に懸念 ・中国(CAST)、フィリピンの暫定加盟承認 ・ドイツの暫定加盟メンバー期限切れ ・マカオの大学の香港による認定のWAでの承認を 拒否(中国(CAST)は賛成) ・GAの修正(本質的修正はない) © JABEE 2006-2013 4 GAの修正-1 Graduate Attributes and Professional Competencies Version 3 – Draft 2 - 21 February 2013 記号を付け,相互関係を明示 問題解決(problem solving)--------------------------P エンジニアリング活動(engineering activity)-----EA 知識プロフィール(engineering knowledge)-----K GAプロフィール(graduate attribute)-------------A ワシントン協定:WP, EA, WK, WA シドニー協定: SP, TA, SK, SA ダブリン協定: DP, NA, DK, DA © JABEE 2006-2013 5 4.1 難度に応じた問題解決の定義 知識・能力 複合的な問題 の項目 WP1 およびWP2 からの WP7までの内いくつかあるい は全ての項目を含むもの 1 知識の深さ WP1:多くが専門分野の最先端にある、又はその情 報に基づく広く深いエンジニアリング知識がないと 解決できない。その知識は、基本に帰り原理に立っ た分析アプローチを可能にするもので、知識プロ フィールのWK3, WK4, WK5, WK6 あるいは WK8 の一 つあるいは複数を含む。 2 要求事項相 WP2:広範囲な又は相対立する、テクニカルな問題、 互間の矛盾 エンジニアリング問題、及び他の問題を含んでいる の程度 3 求められる WP3:明白な解決策がなく、適切なモデルを考案する 分析の深さ ための解析に、抽象的思考と独創性が求められる WP4 –WP7省略 © JABEE 2006-2013 6 5.1 知識プロフィール ワシントン協定のプログラムは以下を提供する。 WK1:当該専門分野に適用できる自然科学(例えば、計算ベースの物理)の 体系的かつ理論ベースの理解。 WK2:当該専門分野に適用可能な解析やモデル化を支援する概念ベースの 数学、数値解析、統計学、一般的な内容のコンピュータ・情報科学の 体系的知識 WK3:エンジニアリング専門分野で必要なエンジニアリング基礎に関する 体系的かつ理論ベースの知識の形成 WK4:エンジニアリング専門分野における確立した実務領域に必要な様々な 理論的枠組及び知識体を与えるエンジニアリング専門の知識;その ほとんどは当該専門分野における最先端のものである WK5:一つの専門分野におけるエンジニアリング・デザインの基礎となる 知識 WK6:当該専門分野のいくつかの領域におけるエンジニアリング業務実践 (テクノロジー)に関する知識(マネジメント、評価の方法なども含む) WK7 -8省略 © JABEE 2006-2013 7 5.2 Graduate Attribute のプロフィール 区別する特性 ワシントン協定卒業生に対して 1 エンジニ アリング に関する 知識 理論的及び実践的な知 WA1:複合的なエンジニアリング問題を 識の種類と教育の広さ 解決するために、WK1からWK4の数学、 と深さ 自然科学、エンジニアリング基礎、及び 一つのエンジニアリング専門の知識を応 用する 2 問題分析 分析の複雑さ WA2:複合的なエンジニアリング問題に ついて、数学、自然科学、エンジニアリ ング・サイエンスの原理の理解に基づい た知識を用いてその全容を同定し系統立 て、文献を調べ分析し、具体的な結論を 得る (WK1 から WK4) 3 解決策の エンジニアリング問題 WA3:複合的なエンジニアリング問題に デザイン/ の広さユニークさ、す ついて、公衆の衛生と安全、文化、社会 開発 なわち問題のオリジナ 及び環境に適切に配慮しつつ、定められ リティの程度と解決法 た要件を満たす解決策をデザインし、か が確認され又は体系化 つ、システム、構成要素又は工程をデザ されている程度 インする (WK5) WA4 -12省略 © JABEE 2006-2013 8 GAの修正-2 2.3の追加 Graduate Attributes and the Quality of Programmes 相互承認での実質的同等性の判断は、GAの記述 のみならず下記の教育の質の評価に基づく ・プログラムデザインと教育資源 ・教育・学習プロセス ・学生の学びのアセスメント ・修了生がGAを満たしていることの確認 GAのfinance の意味明示 economic decision-making © JABEE 2006-2013 9 アウトカムズ評価と説明責任 「アウトカズムが達成されていればアプローチ にはこだわらない」には注意必要 下記の評価は必要(WA2.3およびJABEE基準) ・プログラムデザインと教育資源 ・教育・学習プロセス ・学生の学びのアセスメント ・修了生がGAを満たしていることの確認 説明責任 ・文科省から修士課程認定で技術者倫理が保証 されている証拠提示要求 ・技術士1次試験免除に値するかという疑念 JABEE,審査員,プログラムの責任重大 © JABEE 2006-2013 10 学習・教育到達目標の改善 到達目標:プログラム設計、評価、改善に不可欠 改善のための変更は推奨 従来A判定でも改善が望まれるもの多 特に水準の記述あいまい 水準:幅と深さ ・今回のIEA2013 GA改正 ・Bloom‘s Taxonomy ・http://www.jabee.org/activity/symposium/ 国際的に通用する技術者教育ワークショップ シリーズ 第1回-学習・教育到達目標設定法と その達成度評価法 © JABEE 2006-2013 11 評価方法の改善:継続的改善-役に立つ評価 • 学位レベルが分かるだけでなく、教育改 善に役立つ評価(assessment と evaluation の区別) • 到達目標評価に基づき何が有効で維持す べきか、何が有効でなく改善が必要かを 判断するのに役立つ評価 © JABEE 2006-2013 12 評価方法 筆記試験 態度,参加状況などの観察,比較 Scored Rubrics Demonstration, e-Portfolio その他 http://www.jabee.org/activity/symposium/ JABEE-日工教共催「国際的に通用する技術者教育ワーク ショップシリーズ 第1回」-学習・教育到達目標設定法と その達成度評価法(エンジニアリング・デザイン能力育成科 目を対象として) © JABEE 2006-2013 13 Demonstration, e-Portfolio 「・・の学習、経験で、このようなやり方で・・の 成果を挙げたので、・・の能力がある」と自己証明 し、教員がそれを評価 e-portfolioでは、ITを利用して、より詳細な情報を 整理蓄積 学習者が到達目標を理解し、 いかなる変化がどの 程度あれば身に着いたと言えるのかというルーブ リック的な評価知識を持つことが必要 学習効果を上げるだけでなく、就職時や資格試験の 面接でも有利 多くの国での資格審査では、demonstration とそれに 関する面接試験で評価 © JABEE 2006-2013 14 Demonstrationの例 University of the Fraser Valley(CANADA) ・Learning Outcomes 特定の情報を伝達する文書作成の手順を記述できる ・Learning Demonstration Statements 私は、何の目的で、誰に対する文書かを明らかにして、 文書を制作する計画案を立てることで、特定の情報を伝 える文書を作成する手順を示した。 私は、良くデザインされた文書が編集者と批評者からな るチームで作業する際、効率的な編集に如何に役立つか という価値が分かる。 ・Evidence 種々のフォント、サイズ、色、文書とイメージを取り扱 えるソフトを使用して、設計・製作したチラシ © JABEE 2006-2013 15 審査における対応 「役に立つ評価」を実施しているかに注意 特に継続審査での基準4では重要 ルブリック、デモンストレーション、e-ポートフ ォーリオについて、知っているか、実施を検討し たことあるかを問う. 知らない場合や検討していない場合、検討してみ ることを勧める. 検討している場合、実施の予定、問題点を聞く. ルブリックについての認識がなく、評価方法に工 夫がない場合は問題 PDCAには到達目標、評価方法の改善も含む 参考文献 © JABEE 2006-2013 参照 16 WAの継続審査における指摘 • 2004年 • 2012年 デザイン力教育に懸念 チームワーク力,国際化に懸念 ---in particular comments relating to the importance of Team and Multidisciplinary Team work as a key attribute of graduates, the proportion of complementary studies in the programmes and scope for more internationalisation (for instance the introduction of additional foreign staff and students) in the programmes. © JABEE 2006-2013 17 チームワークの重要性と基準 全学生が自分と異なった意見の人達と協力して問題解決を する経験をすべき(米国産業界,非政府関係者の90%以上が 要求-2013年米国リベラルアーツ教育) Collaborative Leadership WAの定義 Individual and Team work: Role in and diversity of team WA9: Function effectively as an individual, and as a member or leader in diverse teams and in multi-disciplinary settings. JABEEの解説:基準1(2)(i) チームで仕事をするための能力 他分野の人を含む他者と協働するための能力を示しており、個別基準に 定める次の内容も参考にして、具体的な学習・教育到達目標が設定され ていることが求められる。 ・他者と協働する際に、自己のなすべき行動を的確に判断し、実行する 能力 ・他者と協働する際に、他者のとるべき行動を判断し、適切に働きかけ る能力 © JABEE 2006-2013 18 現在、望まれている教育 ・視点や価値観が異なる異分野、異文化の人からなる チームでの問題解決力、リーダーシップ力 -国際的に活躍できる人材育成 ・デザイン教育の重視 ・講義主体の授業から協働的学びを取り入れ モジュール化された授業への変換 講義、実験、実習、討議、PBL等を適切に組合わせ て「体験⇒内省⇒抽象化⇒体験」サイクルを実現 © JABEE 2006-2013 19 科学技術イノベーション実現のための人材育成 平成25年版 科学技術白書 p.129 PBLによる問題解決・デザイン教育 ① d.schoool ・米国スタンフォード大学など ・異なる分野の人々と協調する能力を身につけ、将来単純に は解決できない課題に実践的に行動できる人材育成 ・医学、工学、経営学、人文科学、科学など幅広い専門と多 様な背景を備えた人々が数名から10名程度のチーム ・企業が抱える既存のビジネスに関するテーマに加え、開発 途上国や社会問題など企業が余り取り組まないテーマ ② オーリンカレッジ (米国) ・エンジニアは「イノベーションの専門家」 ・約半分は現実的課題による学際的なチームによるPBL ・総仕上げに、産学連携の課題解決型学習、特定分野の研究や 試作ではなく、現実社会にある課題に対し、ニーズ把握、市場 調査、技術的研究、製品デザイン、既存製品の改良、ビジネス としての成立可能性の分析 © JABEE 2006-2013 20 審査への対応 認識の程度を問い、認識不足の場合、 注意を促す 審査員独自の教育観は主張しない チームワークに対するWAの国際化に対する 指摘は、今年度は審査結果に反映させない © JABEE 2006-2013 21 エンジニアリング・デザイン教育 ワシントン協定(Engineer) 複合的なエンジニアリング問題について、公衆の 衛生と安全、文化、社会及び環境に適切に配慮しつ つ、定められた要件を満たす解決策をデザインし、 かつシステム、構成要素又は工程をデザインする。 http://hneng.ta.chiba-u.jp:8080/ シドニー協定(Technologist) 大まかに示されたエンジニアリング・テクノロジ ーの問題について、公衆の衛生と安全、文化、社会 及び環境に適切に配慮しつつ、定められた要件を満 たす解決策をデザインし、かつ、システム、構成要 素又は工程のデザインに貢献する。 © JABEE 2006-2013 22 デザイン教育の重要性 技術者の役割 人類生存(生活の維持・向上)に必須 - 地球のSustainability – 資源・エネルギ・水 日本では特に必要(商品開発を含む) - 日本のsustainability- 地震、原発、製造業の海外移転 教育ー学習の質の向上-国際的に活躍できる人材育成 (従来の積み上げ方式教育からの脱却) 創造性、自己学習能力、深く多面的に考える能力、etc.-JABEE基準1 正解のある問題と正解のない問題を解くための記憶構造は異なる。 原因を知ることと解決することは別の能力 研究者教育があれば良いのか? ・研究成果を生かすエンジニアリングができるより多くの人材が不可欠 ・科学研究者と開発研究者の区別、デザインのための開発的研究極めて 重要 ・オルテガの野蛮人(代表例は実験科学者) © JABEE 2006-2013 23 デザイン教育の国際的動向 製図中心の設計教育からデザイン全体とエンジ ニアリング教育への転換 problem-based learning (PBL)の導入 デザインをコアにした新たなカリキュラム 国際プロジェクトおよび共同プロジェクトへの 企業支援(グローバル化エンジニアリング) デザイン教育担当者以外にも認識の程度を問う 認識不足の場合、注意を促す 審査員独自の教育観は主張しない © JABEE 2006-2013 24 JABEEにおける対応 ・エンジニアリング・デザイン能力の涵養は、技術者 教育を特徴づける極めて重要な要素 ・昨年年実施のWA継続審査で改善が評価されたが、 デザイン能力の教育はますます重要になっており十 分とは言えない 「JABEE におけるエンジニアリング・デザイン教育へ の対応 基本方針」( 2009 年2 月公表) <http://www.jabee.org/OpenHomePage/news.htm#design> © JABEE 2006-2013 25 2012年版JABEE個別基準 基準1(2)(e) 「(e)種々の科学、技術及び情報を活用し て社会の要求を解決するためのデザイン能力」に関し て、以下の観点を考慮して学習・教育達成目標が設定 されていること。 • 解決すべき問題を認識する能力 • 公共の福祉、環境保全、経済性などの考慮すべき制約条 件を特定する能力 • 解決すべき課題を論理的に特定、整理、分析する能力 • 課題の解決に必要な、数学、自然科学、該当する分野の 科学技術に関する系統的知識を適用し、種々の制約条件 を考慮して解決に向けた具体的方針を立案する能力 • 立案した方針に従って、実際に問題を解決する能力 © JABEE 2006-2013 26 ABETの基準 Criterion 5. Curriculum Students must be prepared for engineering practice through a curriculum culminating in a major design experience based on the knowledge and skills acquired in earlier course work and incorporating appropriate engineering standards and multiple realistic constraints. © JABEE 2006-2013 27 ABETにおけるデザイン教育の例 1 年次 エンジニアリングとは何かという内容の 必須科目 1 年次~3 年次 専門に関係する数学、基礎科学な らびにエンジニアリング・サイエンスの科目(関 連科目の単位取得、人文社会科学科目の単位取得、 技術者倫理、エンジニアリング・エコノミックス、 コミュ二ケ-ション能力等の履修が条件) 4 年次 エンジニアリング・デザイン系科目(関連 知識取得科目と実践経験科目<PBL>またはその 合同科目) *卒業研究とは別 © JABEE 2006-2013 28 デザイン教育へのJABEEの基本方針 デザイン教育のさらなる充実を通じたわが国の技術 者教育の質保証の動きを加速する必要がある。 2012 年以降の認定審査にあたっては、この主旨を 踏まえ、次の[評価観点]による評価を、総合して基 準への適合度を判定 © JABEE 2006-2013 29 デザイン教育の[評価観点-1] 1. デザイン能力に関して具体的な達成目標を設定しているか。 2. 学生にデザインあるいは問題解決策についての学習体験をさ せているか。 3. 学生に以下のような能力が育成される複合的で解が複数存在 する課題を提示しているか。 (1) 複数のアイデアを提案できる。 (2) 大学で学ぶ複数の知識を応用できる。 (3) コミュニケション力ならびにチームワーク力。 (4) 創造性(既存の原理や知識を組み合わせて、新規の概念 または物を創り出せる)。 (5) コスト等の制約条件や評価尺度を考慮できる。 (6) 自然や社会への影響(公衆の健康・安全、文化、経済、 環境、倫理等)について考察できる。 © JABEE 2006-2013 30 デザイン教育の[評価観点-2] 4. 以下のような内容を含む達成度評価を実施しているか。 (1) 解決すべき課題の内容を良く考えている。 (2) 制約条件を考慮したデザイン(あるいは解決策)とな っ ている。 (3) デザイン(あるいは解決策)の結果を分かりやすく提 示している。 (4) その他、当該プログラムのデザイン教育に関連する学 習達成目標を満足している。(例えば、構想力/構想し たものを図、文章、式、プログラム等で表現する能力/ 計画的に実施する能力など) 5. 上記 2.~4.についての裏付け資料があるか。 © JABEE 2006-2013 31 卒業研究によるデザイン教育の留意点 卒業研究を主要なデザイン教育として位置づけてい るプログラムの場合には、前記の評価観点と共に以下 の点に特に留意が必要。 (a)「卒業研究」科目では、共通の学習達成目標が具 体的に設定されていて、履修生全員に実質的に同 等の教育が行われ、前記4.の(1)-(4)が含まれる 達成度評価が行われているか。 (b) 卒業研究のテーマは、前記の3.に適合して設定 されているか。因みに、単に指導教員の指示にの み従って実施する卒業研究の場合は、デザイン教 育として位置づけることは出来ないと考えられる 。 © JABEE 2006-2013 32 デザイン・プロジェクトのルブリック例 S.A.Ambrose et al. How Learning Works, John Wiley & Sons, 2010 項目 優秀 合格 問題設定 一般的課題と 顧客の要求に 基づいた 目的の設定 全ての重要な目的と その他の目的が同定 され適切な優先順位 づけがなされている 重要な目的は全て 多くの重要な目的 同定されているが が同定されていな その他の目的で1, い 2抜けており、優 先順位づけがなさ れていない 意思決定の 根拠となる 関連情報を 収集、同定 全ての関連情報を 情報源を含めて収 集され有効。デザ イン提言はこれら の情報で支持され ている 十分な情報が収集 されほとんどの情 報源が確実。 デザイン提言はほ ぼこれらの情報で 支持されている © JABEE 2006-2013 不合格 不十分な情報で、 情報源もあいま い。デザイン提 言を支持する情 報がない 33 おわりに 国際的に活躍できる人材育成に一層の努力 役に立つ評価を通じての絶えざる教育改 革・改善 PDCAに学習・教育到達目標、評価方法の改 善も重要 説明責任の自覚 学習・教育到達目標に関する裏付け資料の評価に 十分な時間を!(レベルの判断) 役に立つ評価になるように独自の意見ではない 適切な助言を!(継続的改善) © JABEE 2006-2013 34 参考文献 1)https://www.engineersaustralia.org.au/sites/default/files/shado/E ducation/echartered/thought_starters_for_preparing_engineering_ competency_claims_in_echartered.pdf 2)https://www.engineersaustralia.org.au/sites/default/files/shado/E ducation/echartered/echartered_engineering_competency_claims_example_a.pdf 3) M.Q.Patton: Utilization-focused Evaluation, Sage, 2008 4)Thomas Angelo and Patricia K. Cross 1993) Classroom Assessment Techniques, San Francisco; Jossey-Bass. 5)http://www.ufv.ca/PLAR/Students_and_Prospective_Students/Le arning_Outcomes_and_Learning_Demonstration_Statements.htm 6)T.P.Light, H.L.Chen and J.C.Ittelson, Documenting Learning with ePortfolios; A Guide for College Instructors, JOSSEY-BASS HIGHER & ADULT ED. SERIES (2012) © JABEE 2006-2013 35 Assessment & Evaluation 項目 Assessment Evaluation アセスメント 評価 形成的: 時期, 主要目的 注目点 利用 総合的: 進行中, 学びの改善 最後, 質の評価 プロセス重視: 成果重視: いかに学びが行われ 何が学ばれたのか ているか 診断: 判断: 改善点の同定 総合的水準・質、 総合点 Angelo, T and Cross, K.P., et. al. © JABEE 2006-2013 36 役立つ評価の例 アウトカムズ チームで効率的に仕事をし、組織のゴールを達成 する能力 教育法 マネジメントの講義+PBL Assessment & Evaluation 毎回短時間で宿題(読書)に関するクイズを個人、 チームに対して実施。チーム結果は、個人の最高点 より常に良かった。→ 継続すべき、他の授業でも 導入 © JABEE 2006-2013 37 Scoring rubric の例: 文章力(1) By B. M. Moskal 社会人レポートの初稿として合格 – ポイント 3 - ・容易に読め、下記が明確である 。 1. 効果的な接続副詞を十分に使用してる 2. 専門家が使用する書式に従っている 3. 図表は分かりやすく、文書の目的を明瞭に 支持している ・文章は明解、簡潔で文法的な間違いが少ない © JABEE 2006-2013 38 Scoring rubric の例: 文章力(2) 適切(Adequate)– ポイント 2 – ・文書が容易に読め、下記が認められる. 1. 基本的な接続副詞が使用されている 2. 構造化された書式で記述している 3. 図表が挿入されているが、説明が不十分 ・文章には下記の点で気になる点があるが少ない 1. 思考の流れ 2. 図表での説明 3. 文法と構造 © JABEE 2006-2013 39 Scoring rubric の例: 文章力(3) 改善が必要 - ポイント 1・下記の複数の理由で、読みにくい 1. 不適切な接続副詞の使用 2. 不明瞭な書式の採用 3. 不十分な、あるいは関係のない情報を含む 4. 良く理解できない図表 ・下記の点で、気になる点が多い。 1. 思考の流れ 2. 図表での説明 3. 文法と構造 不適切 - ポイント 0 ・内容が構造化されていない。 ・読みにくく、理解困難 © JABEE 2006-2013 40 下記の主張にどう回答しますか? 1. JABEEの評価は大学あるいは履修生 個人の評価でなく、コースの評価で ある 2. 授業の効果の証は学生全員が試験に 合格し、単位を修得することである 3. JABEEの評価方法は分かったので、 今後は認定を受けずに自分達で質を 保証する © JABEE 2006-2013 41 大学あるいは履修生個人の評価でなく コースの評価である • 大学の教育評価は、本来、プログラム(コース)評価の積み 重ねであるべきで、プログラム評価が不可欠です。 • 「プログラム評価」という意味は、履修者個人の評価をプロ グラムがシステムとして確実に実施し、アウトカムズを達成 した学生のみを修了生としているかどうかなどを評価すると いう意味です。この意味で、個人評価を含むものです。単に 「計画通りに授業等を実施しているかどうかの評価」ではあ りません。 • 大学での適切な評価と同様な個人評価を第三者が実施すれば 膨大な費用が発生します。 また教育改善に結びつけることは容易ではありません。 • プログラム側でのシステムとしての個人保証が重要です。 © JABEE 2006-2013 42 授業の効果の証は学生全員が試験に 合格し、単位を修得することである ・単位だけから、学びの水準が分かりますか? ・教育の改善点が分かりますか? ・単位を取得したからといってIEA等で国際的に要求され ている技術者の基礎能力があると言えますか、世界に 通用しますか? ・就職試験の面接時に、「何ができますか?」と聞かれ 「単位を取得した科目の全てができます」と学生が回答 したら試験担当者はどう思うでしょうか? ・知識以外の能力が試験で分かるようになっていますか? ・一回の試験結果で判断していませんか? © JABEE 2006-2013 43 JABEEの評価方法は分かったので、 今後は認定を受けずに自分達で評価する • 当事者だけで、いろんな「思い込み」を排除でき るでしょうか? • 甘えや驕りを防止できますか? • 当事者だけで客観的で公正な評価ができると世界 は思っているでしょうか? -世界の常識は「第三者評価」(外の目) -国際的に通用する教育には不可欠 © JABEE 2006-2013 44