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ARLISS2013に向けた取り組み - UNISEC 大学宇宙工学コンソーシアム

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ARLISS2013に向けた取り組み - UNISEC 大学宇宙工学コンソーシアム
ARLISS2013に向けた取り組み
杉本悠太
中村友哉
梯 友哉
2012/7/22
UNISON代表
アクセルスペース
UNISAS代表
UNISEC総会/活動報告会
~CanSat惑星間探査コンテストの提案~
1
– ①UNISASからのミッション!
– ②アクセルスペース主催のコンペ!
UNISEC総会/活動報告会
• UNISASとUNISONが協力して、
日本の宇宙開発の未来を切り開いていく仕組みを提案!
2012/7/22
UNISAS×AXELSPACE→CanSat
2
そもそも、ARLISSとは...
UNISEC総会/活動報告会
2012/7/22
ARLISS
(A Rocket Launch for International Student Satellites)
• 350ml缶サイズの超小型人工衛星CanSatおよびOpen Classの惑星探査
機ローバーのサブオービタル(大気圏内)打ち上げ実証実験.
• アメリカネバダ州のブラックロック砂漠にてアマチュアロケットグループ
「エアロパック」の協力のもと、 世界各国の大学が製作した衛星の打ち
上げを行う.
• ロケットから放出された小さな空き缶衛星やローバーが,砂漠中の目的
地に自律的に降りる/走ることを競うカムバックコンペティションも開催.
• 1999 年からアメリカ合衆国ネバダ州ブラックロック砂漠において行われ
ており, 今年で13年目,14回目の開催である.2009年より学生が主体と
なって運営を行っている.
3
これまでのARLISSの取り組み方
• 開発期間
3月中旬-9月初旬
• コンペティション
UNISEC総会/活動報告会
2012/7/22
– カムバックコンペティション(スポンサー賞有)
– チャレンジコンペティション(2009年-2010年)
– ミッションコンペティション(2011年-)
4
これまでのARLISSの取り組み方
• 制御履歴提出率
– カムバックコンペティションにおける提出率は
例年20-30%
• 成功チーム数
~ARLISS2011
UNISEC総会/活動報告会
2012/7/22
• カムバックコンペティション ゴール達成 2チーム
5
ARLISSにおける課題と要因
課題
• 成功率が低い!
– 過去14年間取り組んできて,ようやく2団体がゴールを達成
– 制御履歴の提出率が20-30%であることは,成功率云々
以前の問題と認識
開発期間が半年しかない
実際の開発に移るまでに時間が掛かる
参加団体間の情報共有ができていない
スポンサーが1つのコンペのみについている
強い開発要求が不十分
SPindle
2012/7/22
•
•
•
•
•
UNISEC総会/活動報告会
要因
6
SPindleについて
主にスケジュール的な要因に対し,「Spindle」を実施してきた
– i) :Cansatのミッションを確実に効率よく成功に導くための支援を行う
– ii):SE/PMの体系的な知識を教え,実践の中で理解を深めてもらう
– iii):2012年度から, CanSat開発団体の情報共有も
– うまく利用した団体には成果が見られた
• 大阪府立大:ARLISSにおいてミッション達成
• 実際の衛星打ち上げが実現
– 全体の成功率向上はまだ実現していない
2012/7/22
• これまでの成果
UNISEC総会/活動報告会
• 2010年に,UNISONメンバーおよび坂本・神武・白坂ら教員らが
立ち上げた教育プログラム.
• Systems Engineering / Project Management introductory lessonの略
• 目的
7
SPindleについて
詳しくは,翌日のTakumi Conf.の発表を参照.
UNISEC総会/活動報告会
10:55-11:45 UNISEC 2012-002
Cansat開発を通じたシステム・エンジニアリング教育の実践
坂本 啓(東工大),神武直彦(慶応大),白坂成功,伊藤琢博
(阪府大),山田皓司(東理大),成田伸一郎(JAXA)
2012/7/22
2nd UNISEC Space Takumi Conference
開催日時: 平成24年7月23日(月)10:00-16:30
開催場所: 東京工業大学・大岡山キャンパス
石川台3号館3階304会議室
8
ARLISSにおける課題 その2
ARLISSでの成功率が低い要因
開発期間が半年しかない
実際の開発に移るまでに時間が掛かる
参加団体間の情報共有ができていない
スポンサーが1つのコンペのみについている
強い開発要求が不十分
SPindle
•
•
•
•
•
賞金付きのカムバックコンペのみ知名度が上昇している
ミッションコンペティションの意義が浸透していない
砂漠での実証実験にとどまり,実際の宇宙開発へと繋がらない
国際大会でありながら,日本の団体が大半を占める状況である
重要なリソースであるコストの計画・検証が不足している
2012/7/22
その他の課題
UNISEC総会/活動報告会
•
•
•
•
•
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新コンテストの提案
UNISASとUNISONが協力して、
日本の宇宙開発の未来を切り開いていく仕組みを提案!
– モチベーションを上げるような新ミッションの企画
– 実際の宇宙開発に繋がるような強いミッション要求の実現
– 賞金付きコンペティションの実施
– 翌年の開発にすぐに着手できる体制をインスパイア
• ARLISS2012終了時に,ARLISS2013を告知
(海外勢の継続した参加を積極的に呼び掛ける)
2012/7/22
• ②アクセルスペース主催のコンペ
UNISEC総会/活動報告会
• ①UNISASからのミッション
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①UNISASからのミッション
惑星間探査ミッション
近い将来、惑星探査を行う我が国のミッションに際し、小型探査システムを
本当に搭載できるようなロードマップを示しつつ開発を進めること.
•
UNISASの審査員がARLISSの実験結果・示されたロードマップ・開発プロセス
から,搭載実現性を評価する.
•
現在宇宙開発の第一線で活躍されているUNISASメンバーから,SPindleの
仕組みの中で助言を受けることができる.
•
本ミッションを選択しても,希望すればミッションコンペ・カムバックコンペにも
参加できる.
UNISEC総会/活動報告会
•
2012/7/22
「はやぶさ」に搭載された「ミネルバ」のように,惑星探査機から分離して対象天
体を捕まえる小型宇宙システムを提案し,近い将来に自分たちの手でそのシス
テムを宇宙に送ることを目指してそのシステムの主要な機能をCanSatで具現化
してARLISSで実証する.
11
Cansatで惑星間探査ミッションを行う目的
– ロケット放出からターゲットまでのCome Backを行うCansatコンペ
ティションは、環境は異なるものの対象天体捕捉のための技術を
実証する実践的な機会となり得る可能性を秘めている。
– (大きなミッション要求からの引っ張り上げが可能)
2012/7/22
– 「ひてん」におけるスウィングバイ、
「はやぶさ」におけるイオンエンジン、
「IKAROS」におけるソーラセイルと、
我が国は深宇宙探査のための
航行技術を着々を手にしている。
これらはいずれも対象天体に到達
するための技術であった。
– 一方、これから先はまさに対象天体を
捕まえる捕捉技術が必要とされている。
これがEntry(突入)‐Decent(降下)
‐Landing(着陸)技術である。
UNISEC総会/活動報告会
• 実深宇宙探査機につながる技術実証という強いミッション要求
12
学生の手で宇宙開発を
NASA/EDL Road Map
当初のCanSatは、実際の宇宙へのアクセスまでの道筋を考えていたはず。
近年のCanSatは、なんとなくで上げてしまっていないか?
UNISEC総会/活動報告会
このような宇宙開発の現状の中で、どのような
小型宇宙システムが今後必要かを考え,
近い将来に自分たちの手でそのシステムを
宇宙に送ることを目指し,
Cansatによる技術実証を行っていくことが重要.
2012/7/22
火星大気に突入する
エアロキャプチャシーケンスのイメージ
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EDLに伴う惑星探査技術
火星EDLシーケンス(例)
Entry Phase
(空力誘導技術)
※深宇宙探査
→質量ペイロード比の向上
→重量・電力の制約
MSL着陸点候補(例)
EDLにおける着陸精度
Landing Phase
※誘導能力が
落ちる低速度
領域では、
風誤差が支配的
→大気密度予測
→ロバストな制御
出展:MSL Landing Selection Users Guide
To Engineering Constraints, JPL/NASA
※ピンポイント
ランディングの
ためが必要
→地形などの特徴
抽出による誘導
2012/7/22
Decent Phase
UNISEC総会/活動報告会
25㎞
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②コンペティション
• 開発予算
– 参加チームには10万円/1チーム(TBD)を支給!
• 賞金
– 優勝賞金10万円!(TBD、レビューにより審査)
2012/7/22
– 2012年10月~
ARLISSミッション案を策定,予算案も含めてコンテストに応募
– 2013年4月~
SPindleの枠組みでUNISASメンバー助言の下でCanSatを開発
(この辺でレビューを兼ねてアクセルスペース見学ツアー企画?)
– 2013年9月
ARLISS
– 2013年10月
ARLISS後のレビュー会等で,UNISASメンバー等による審査を実施
UNISEC総会/活動報告会
• スケジュール(案)
15
まとめ
• 過去14年間行なってきたARLISSについて、
近年生じている課題を整理した
成功率が低い(SPindleでも解決を図っている)
賞金付きのカムバックコンペのみ知名度が高い
実際の宇宙開発へと繋がらない
国際大会だが,日本の団体ばかり
–
–
–
–
SPindleと連携したコンテスト
アクセルスペーススポンサーの賞金付きコンペ
実際の宇宙へのつながりを考える必要性
長期スパンでのコンテスト実施
※詳細は,別途案内を出させて頂きます。
2012/7/22
• 新しい取り組みとして、
「CanSat惑星間探査コンテスト」を提案した
UNISEC総会/活動報告会
–
–
–
–
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UNISEC総会/活動報告会
ご質問・ご要望などございましたら、
杉本 :[email protected]
梯 :[email protected]
までご連絡下さい。
2012/7/22
ご静聴ありがとうございました。
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UNISEC総会/活動報告会
2012/7/22
以降 参照資料
18
対象天体を捕まえるための要素技術
惑星間探査には、対象天体を捕まえるための技術要素として以下が挙げられる。
=EDL技術: Entry(突入) – Decent(効果) - Landing(着陸)
① 高精度な位置決定技術
• Delta DORを用いた深宇宙軌道からの軌道決定技術、など
② 空力誘導、位置制御技術
• 突入前後における位置制御、突入中における大気密度・空力性能・大気突入
条件等の不確実性を補償した軌道投入、空力誘導制御
• 化学推進による対象天体の軌道投入よりも圧倒的な質量ペイロード比の向上
④ 熱空力設計技術
• 突入中の加熱と、深宇宙巡航中の熱制御両立を図った設計
⑤ 対象天体の大気密度予測技術
• 既存のデータベース、および地上探査機、周回機を利用した高精度な
大気密度を予測
2012/7/22
• 実在気体効果を伴う突入条件下での空力性能、加熱率予測技術
UNISEC総会/活動報告会
③ 軽量耐熱材料技術
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世界的な動向と位置づけ
•
国際宇宙探査ロードマップ
UNISEC総会/活動報告会
•
主要な宇宙機関が参加する国際宇宙探査協働グループ(ISECG)で昨年ま
とめられた国際宇宙探査ロードマップでは、最終目標を有人火星探査とする
ことでまとめられた。
米国オバマ政権は、2030年代半ばまでに、有人火星探査を実施する方針
を打ち出している。
大型の国際協力によるミッションでは、10年以上前よりアーキテクチャの本
格的な検討を開始すると推測されるが、本ミッションにより2020年までに実
証を行い、技術成熟度を上げることで、2020年代中盤(ISS運用終了後)にお
いて、現状リスクが高いと判断される「対象天体捕捉技術」を国際協力にお
ける我が国の貢献の一つとして、提示することが期待できる。
2012/7/22
•
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EDL技術の展望
惑星探査EDL技術
地球近傍における月
遷移軌道やラグラン
ジュ点から有人往還
において、エアロアシ
スト技術の活用が可
能。
EDL
(要素技術レベル)
精密軌道決定、軌道
制御、大気密度予測
等、大気アシストを構
成する各要素技術は、
今後我が国でも想定
されるEDLにおいて
も必要な技術として
貢献可能である。
無人惑星
探査
現状、無人惑星探査
はエアロブレーキに
より3カ月間程度をか
け、徐々に軌道を下
げる手法をとっている。
しかし、推進剤の使
用、および複数回の
スラスタ使用によるリ
スクも指摘される。将
来的に大気キャプ
チャのリスクが下が
れば、無人惑星探査
への貢献も可能。
UNISEC総会/活動報告会
有人ミッションでは時
間をかけて周回軌道
に入るエアロブレー
キは生命維持を考慮
すると非効率的。一
挙に低軌道の周回軌
道に入る大気キャプ
チャの活用は極めて
効果的。
AOTV
2012/7/22
火星有人
探査
21
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