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Agilent MXAシグナル・アナライザ N9073A-1FP W

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Agilent MXAシグナル・アナライザ N9073A-1FP W
Agilent MXAシグナル・アナライザ
N9073A-1FP
W-CDMA測定アプリケーション
N9073A-2FP
HSDPA/HSUPA測定アプリケーション
Technical Overview
デモ・ガイド
N9020A MXAシグナル・アナライザは、
標準的なスペクトラム・アナライザ機能、
性能と速度の両立により、包括的なRF測定を実現します。
N9073A W-CDMA測定アプリケーションは、3GPPベースの
基地局/UEのデザイン、評価、製造に便利なワンボタン測定と
変調解析機能を備えています。
開発/製造用3GPPコンフォーマンス・テスト
Agilent N9020A MXAシグナル・アナ
ライザは、強力なワンボタン測定機能、
優れた機能、最高速の測定速度を備え、
最高26.5 GHzのミッドレンジ・アナラ
イザでは最高の性能を提供します。
3GPP規格は複雑なので、システムの
開発/評価には、柔軟性の高い高度な
変 調 解 析 が 必 要 で す 。 N9073A WCDMA測定アプリケーションは、
MXAシグナル・アナライザの測定機能
を拡張し、3GPPシステムの開発/製
造が容易になります。
N9073A W-CDMA測定アプリケーション搭載のMXAシグナル・アナライザ
●
●
RFパワー測定、スプリアス・サー
チ、デジタル復調、一般的なスペ
クトラム解析を1台のアナライザで
提供することにより、テスト・シ
ステムを簡素化
多くの機能と直感的なユーザ・イ
ンタフェースにより、トラブルシ
ューティング/デザイン検証を効
率化
●
速度、信頼性、使いやすさによる、
製造の効率化
●
ファームウェアの継続的な更新に
よる、最新の3GPP規格への対応
N9073A W-CDMA測定アプリケーショ
ンには、以下の2つのオプションがあ
ります。
●
●
N9073A-1FP:W-CDMA測定 アプ
リケーション
●
製品の概要と測定機能
●
デモ・ガイド
●
MXA W-CDMA測定アプリケーシ
ョンの主な仕様
●
オーダ情報
●
関連カタログ
N9073A-2FP:HSDPA/HSUPA測定
アプリケーション
N9073A-1FP W-CDMA測定アプリケー
ションでは、3GPPリリース99∼リリ
ース6のTechnical Specifications Group
TS25.141およびTS34.121に基づいたト
ランスミッタ・テストが可能です。
16QAMのダウンリンクHS-PDSCHや
拡散係数2(3GPPリリース5および6で
定 義 ) の E - D P C C H な ど の
HSDPA/HSUPA信号の復調解析を行な
うには、N9073A-2FPも必要です。
N9073A-1FPおよび2FPの機能は、
Agilent PSA/E4406A測定パーソナリテ
ィ(W-CDMA用のオプションBAFと
HSDPA/HSUPA用のオプション210)
と下位互換性があります。
2
本書の内容を以下に示します。
すべてのデモで、N9073A-1FPおよび
2FP搭載のN9020AとN7600B Signal
Studioソフトウェア搭載のAgilent
N5182A MXGベクトル信号発生器を使
用しています。 [ ] で囲まれたキー入
力はフロントパネル・キーを表しま
す。画面の右端にあるソフトキーは太
字で記載しています。
測定機能
測定機能
N9073A-1FP
W-CDMA測定アプリケーション
●
チャネル・パワー
●
ACLR用隣接チャネル漏洩電力
●
スペクトラム・エミッション・マ
スク
N9073A-2FP
HSDPA/HSUPA測定アプリケーショ
ンは1FPに以下の機能を追加(*)
* 2FPを使用するには1FPが必要です。
●
スプリアス・エミッション
●
占有帯域幅
●
パワー統計CCDF
●
コード・ドメイン解析
●
変調精度(コンポジットEVM)
●
パワー制御(スロット・パワー、
PRACHパワー、UE位相不連続部用
のスロット位相)
●
QPSK EVM
●
モニタ・スペクトラム1
●
IQ波形2
●
●
1
2
コード・ドメイン解析
●
既定義テスト・モデル5
●
HS-PDSCH 16QAM/QPSK自動検
出機能
●
復調ビット(2進、16進フォー
マット)
●
AMC信号解析
●
3GPP TS25.213で 定 義 さ れ た
DPCH/E-DPCH構成に基づいた
適切なパワーβの計算
●
ダウンリンクのE-RGCH/
E-AGCH/E-HICH解析
●
アップリンクのSF2復調の
E-DPCCH/E-DPDCH
変調精度
●
EVM測定用のHSDPA/HSUPA信
号
モニタ・スペクトラムは、簡単な周波数ドメイン測定です。
マーカやトレース演算などのツールも必要な場合は、掃引
スペクトラム・アナライザをスペクトラム・アナライザ・
モードで使用してください。
IQ波形とは、I/Qをサンプリングしたタイム・ドメインの
トレースです。
3
デモの準備
デモの準備
Agilent MXGおよびMXAでこれらの復
調を実行するには、右の測定器とソフ
トウェアが必要です。測定器のファー
ムウェア/ソフトウェアを最新バージ
ョンにアップデートしてください。
最新バージョンは以下のURLから入手
できます。
www.agilent.co.jp/find/mxg
www.agilent.co.jp/find/mxa
測定器
モデル番号
必要なオプション
Agilent MXGベクトル
信号発生器
N5182A
●
Signal Studioソフトウェア N7600B
●
3GPP W-CDMA FDD
MXAシグナル・アナライザ
●
503、508、513または526:26.5 GHz
までの周波数レンジ
EA3:3.6 GHz電子式アッテネータ(推奨)
P0x:プリアンプ(推奨)
B25:解析帯域幅25 MHz(W-CDMA
ダウンリンクの4キャリアCCDFなどの、
10 MHz∼25 MHzのレンジでの解析に必要)
N9020A
503または506:3 GHzまたは6 GHzの
周波数レンジ
● 651、652または654:内蔵ベースバンド・
ジェネレータ
● UNV:拡張ダイナミック・レンジ
(ACP性能を高めるために必要)
●
●
●
MXA測定アプリケーション
N9073A
●
●
Signal Studio用
コントローラPC
4
●
1FP:W-CDMA測定アプリケーション
2FP:HSDPA/HSUPA測定アプリケーション
N7600Bをインストールし、信号波形を作成
して、GPIB/LAN(TCP/IP)経由でAgilent
MXGにダウンロードしてください。インストー
ルおよびセットアップ方法については、オンラ
イン・マニュアルを参照してください。
デモの準備(続き)
50 Ω RFケーブルを使って、Agilent MXGの50 Ω RF出力をMXAの50 Ω
RF入力に接続した後、両方の測定器の電源をオンにします。
次に、W-CDMA信号(テスト・モデル1)を作成するために、Agilent MXGと
Signal Studioソフトウェアを設定します。
手順
ソフトウェアの操作
Signal Studioソフトウェアで:
Signal Studioソフトウェアを起動
します。
Start > Program > Agilent Signal Studio >
3GPP W-CDMA
GPIB/LAN(TCP/IP)経由で接続された
ハードウェアとして、Agilent MXGを
設定します。
Signal Studioの指示に従って、Agilent N5182A
MXGに接続します。
信号の基本パラメータを、中心周波数
2.14 GHz、振幅−20 dBm、RF出力
オンに設定します。
左側にあるエクスプローラ・メニューのHardwareで
Signal Generatorをクリックします。
一番上の緑のボタン [Preset] を押します。
Frequency=2.14 GHz、Amplitude=−20 dBm、
RF Out=On、ALC=On
波形セットアップのを選択します。
デフォルト設定は
WCDMA FDD Downlink with Test
Model 1 + 64 DPCHです。
左側にあるエクスプローラ・メニューのWaveform
Setupの下のCarrier 1をクリックします。
Channel Configuration=Test Model 1 + 64
DPCH
Channel Configurationメニューをプルダウンして、
W-CDMA FDDダウンリンク用の設定の数を確認
します。
詳細チャネル・セットアップのテスト
信号の条件を確認します。
Channel Setupをクリックして、各チャネルの
パラメータ、ステート、CDP/CCDF表示を確認します。
信号をAgilent MXGにダウンロード
します。
一番上のツールバーのGenerate and Download
ボタンを押します。
エラーが発生した場合は、Signal Studioソフトウェア
のオンライン・ヘルプを参照してください。
信号ファイルを保存します。
File > save As ...> WCDMA_Demo1.scp
(任意の名前)。
波形ファイルをエクスポートします。
File > Export Waveform Data > Demo1.wfm
(任意の名前)。
5
チャネル・パワー
チャネル・パワー
チャネル・パワー測定では、特定の帯
域幅(3GPP W-CDMA技術仕様に従っ
て、デフォルトは5 MHz)内のチャネ
ル・パワーとパワー・スペクトラム密
度(PSD)(dBm/Hz単位)が測定され
ます。
以下のチャネル・パワー測定パラメー
タを制御できます。
●
積分帯域幅(デフォルトは5 MHz)
●
トレースのアベレージング回数
(デフォルトは200回)
●
データ・ポイント、101∼20001
(デフォルトは1001)
●
RRCフィルタ・オン、フレキシブ
ル・フィルタのα値(デフォルト
はオフ)
●
トリガ・ソース:フリーラン、ビ
デオ、ライン、外部1/2、RFバース
ト、周期タイマ(デフォルトはフ
リーラン)
手順
MXA W-CDMAモードで:
W-CDMAモードに設定します。
[Mode Preset] [Mode] W-CDMA with
N9073A-2FPをインストールしている
HSDPA/HSUPA
場合は、W-CDMA with HSDPA/HSUPA
キーを使用します。
基地局(ダウンリンク)用のトランスミッタ [Mode Setup] Radio Device BTS MS
無線機を選択します。
中心周波数を2.14 GHzに設定します。
[FREQ] [2.14] GHz
チャネル・パワー測定を実行します。
[Meas] Channel Power
図1.
6
キー入力
W-CDMAモードでのチャネル・パワー測定
ACP
隣接チャネル漏洩電力(ACP)
トランスミッタのチャネル漏洩電力を
減らすことにより、同時に送信できる
チャネル数が増加し、基地局の効率が
向上します。ACPRは3GPP W-CDMA
規格ではACLR(隣接チャネル漏洩電
力比)と呼ばれ、隣接チャネルのパワ
ーを送信パワーを基準にして測定した
ものです。この規格では、送信チャネ
ルと隣接チャネルの両方のパワーを、
ロールオフ・ファクタが0.22のルー
ト・ナイキスト・フィルタ(RRC)を
使用して測定する必要があります。
●
最大12個の搬送波のマルチキャリ
アACPの測定(図3は、4キャリア
W-CDMAのACPのサンプルを示し
たものです)
●
積分帯域幅の調整が可能
●
最大6個のチャネル・オフセットの
選択
●
チャネル・オフセット周波数の選
択
●
絶対パワーと相対パワーの調整/
表示
●
スペクトラム・トレース上での棒
グラフの表示
●
内蔵のアベレージング・ディテク
タ(RMS)による高速化/高確度
の実現
●
RRCフィルタ・オン、フレキシブ
ル・フィルタのα値
●
雑音補正のオン/オフ(デフォル
トはオフ)
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
Test Model 1、64 DPCH、
2.14 GHzでACPを測定します。
[Meas] ACP
アッテネータを変更してパワー・レベル
を変更します。
[AMPTD] Attenuation > [上向き] [下向き]
矢印キー(アッテネータを増減)
1対のオフセットのリミットを調整
します。信号がリミット要件を満たさ
ないと、左上コーナにある緑のPASS
インジケータが赤いFAILに変わります。
[Meas Setup] Offset/Limits > Offset A > More >
Rel Lim(Car)> [−90] dB
雑音補正をオンにして、測定結果を比較
します。雑音補正をオンにした方が確度
の高いACP結果が得られます(図2)
。
[Meas Setup] More > Noise Correction On Off
7
ACP(続き)
8
図2.
リミット・テストでFAILインジケータが点灯したACPと雑音補正
図3.
4キャリアW-CDMAのACP(サンプル画面)
スペクトラム・エミッション・マスク(SEM)
スペクトラム・エミッション・マスク
(SEM)
3GPP規格で求められているスペクト
ラム・エミッション・マスク測定に
は、さまざまな周波数オフセット、パ
ワー・リミット/測定帯域幅(分解能
帯域幅)が含まれています。図4は、
キャリアからの周波数オフセットに対
するパワー密度の仕様要件を示したも
のです(3GPP TS25.104 v.6.9.0から抜
粋)。MXAを使用すると、この規格に
適合した多くの測定が容易に行えま
す。
注記:
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
スペクトラム・エミッション・マスク
測定をオンにします。
[Meas] Spectrum Emission Mask
表示する値のタイプを選択します。
選択した値のタイプに応じて、下側の
ウィンドウの測定値が変化するのを
確認します(図5)
。
[View/Display] Abs Pwr Freqまたは
Rel Pwr FreqまたはIntegrated Power
カスタマイズ可能なオフセット/
リミットを表示します。A∼Fの6組の
オフセットまたは個々のオフセットの
測定パラメータ/リミット値を設定
できます。
[Meas Setup] Offset/Limits > More > Limits
キャリアからの周波数オフセット Δf(MHz)
SEMのデフォルト設定は、TS25.141で定義さ
れているテストの許容値を考慮しています。
スペクトラム・エミッション・マスクの説明図
図4.
SEM用のW-CDMA規格(TS 25.104 v.6.9.0から)
9
スペクトラム・エミッション・マスク(SEM)
(続き)
図5.
10
スペクトラム・エミッション・マスク
スプリアス・エミッション
スプリアス・エミッション
スプリアス・エミッション測定では、
3GPPで定義されている周波数バンド
のスプリアス・エミッションのパワ
ー・レベルを確認/測定します。この
測定では、合否判定リミットとレポー
トされるスプリアスしきい値を設定で
きます。最大200個の値の表示が可能
なテーブルに測定結果が表示されるの
で便利です。
注記:
MXAでRMSディテクタを使用してい
る場合は、VBWはRBW:VBWが10:1に
なるように自動的に設定されます。
このデモの手順では、レンジ・テーブルの編集方法と検出されたスプリアスのサ
ーチ方法を示します。このレンジ・テーブルは、3GPP TS25.141 v7.4.0
Section 6.5.3.7.2 (バンドI、カテゴリB)から引用しています。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
スプリアス・エミッションに設定します。
[Meas] Spurious emissions
下の表のようにレンジ・テーブルを
編集します。ここでは、2.14 GHzの
搬送波用に変更します。
[Meas Setup] Range Table
レンジ スタート
ストップ
RBW
フィルタ
スタート・リミットの絶対値
1
9 kHz
150 kHz
1 kHz
ガウシアン
−36 dBm
2
150 kHz
30 MHz
10 kHz
ガウシアン
−36 dBm
3
30 MHz
1 GHz
100 kHz ガウシアン
−36 dBm
4
1 GHz
2.1 GHz
1 MHz
ガウシアン
−30 dBm
5
2.1 GHz
2.1 GHz
1 MHz
ガウシアン
−25 dBm
6
2.1 GHz
2.1275 GHz 1 MHz
ガウシアン
−15 dBm
7
2.1525 GHz 2.18 GHz
1 MHz
ガウシアン
−15 dBm
8
2.18 GHz
2.18 GHz
1 MHz
ガウシアン
−25 dBm
9
2.18 GHz
12.75 GHz
1 MHz
ガウシアン
−30 dBm
単一のスプリアス測定を実行します。
[Single]
検出されたスプリアスを5次で
サーチします(図6)
。
[Meas Setup] Spur > 5 [Enter]
11
スプリアス・エミッション(続き)
注記:MXAは、一番下に“AC
coupled: Accy unspec'd < 10 MHz”とい
う警告ステータスを表示します。これ
は、測定周波数が10 MHzを下回ると
表示されます。詳細については、
MXAのユーザーズ・ガイドを参照し
てください。
図6.
12
スプリアス・エミッション
占有帯域幅
占有帯域幅
3GPP規格では、占有帯域幅(OBW)
は全チャネル・パワーの99%を含む帯
域幅と定義されていて、送信された
W-CDMA信号の占有帯域幅を5 MHz以
下にすることを求めています。
この測定では、表示スパンの全パワーが測定されます。さらに、スパンの上限と下
限でそれぞれパワーの0.5%を占めるようになるまで、右端と左端から内側に向っ
てパワーが測定されます。このようにして計算された差が占有帯域幅となります。
3GPP規格に従って、MXAの合否判定リミット値は、デフォルトでは5 MHzです。
●
占有帯域幅%パワーの変更が可能
手順
●
99%の占有帯域幅とx dB帯域幅の
測定
MXA W-CDMAモードで:
キー入力
占有帯域幅を測定します(図7)
。
図7.
[Meas] Occupied Bandwidth [Meas Setup]
占有帯域幅
13
パワー統計(CCDF)
パワー統計(CCDF)
相補累積分布関数(CCDF)は、ピー
ク/平均パワー比(PAR)対確率のプロ
ットで、信号のパワー統計の特性を表
しています。増幅器は優れた隣接チャ
ネル漏洩電力性能を維持しながら、信
号の高いPARに対応できなければなら
ないので、CCDFはW-CDMA/HSDPA
基地局用のパワーアンプをデザインす
る際に重要なツールとなります。マル
チキャリア・パワーアンプのデザイン
では、さらに複雑になります。
●
基準トレースの設定、ガウシアン
雑音トレースとの比較
●
測定帯域幅と測定間隔の選択
●
トリガ・ソースの選択:ビデオ、
ライン、外部1/2、RFバースト、周
期タイマ
14
ここでは、W-CDMAのCCDFの測定が簡単であることを示します。
W-CDMAマルチキャリア・プリアンプ(MCPA)をCCDFで測定する場合は、
広い解析帯域幅(最大25 MHz)に対応するためにN9020A-B25が必要です。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
CDDFを測定し、セットアップ・
メニューを確認します(図8)
。
[Meas] Power Stat CCDF
パワー統計CCDF(続き)
図8.
CCDF
図9.
25 MHz帯域幅の4キャリアW-CDMAのCCDF(オプションB25搭載時のサンプル)
15
コード・ドメイン
コード・ドメイン解析
コード・ドメイン解析では、さまざま
な結果およびトレースが得られます。
まず、コード・ドメイン・パワー解析
では、コード・チャネルの信号パワー
の分布を測定し、全信号パワーにノー
マライズします。この測定により、各
コード・チャネルが適切なレベルで動
作していることを確認できます。この
測定は、コード化からRF部までのト
ランスミッタのデザイン上の問題の特
定にも有効です。増幅器の非線形性な
どのシステムの欠陥は、コード・ドメ
インのパワーの不適切な分布として現
われます。
●
●
ピークEVM、RMS EVM、位相/
振幅誤差、全パワー、チャネル・
パワーの測定
パラメータの手動調整によるデー
タの再復調:0∼511のコード・チ
ャネルの選択、7.5 ksps∼960 ksps
のシンボル・レートの設定
●
複数の同期オプションの中からの
選択、同期タイプの選択:CPICH、
SCH、シンボル・ベース、STTDの
アンテナ2 CPICH、ダウンリンク用
のTSTDのSCHアンテナ1または2
●
プリアンブルの署名検出との
PRACHメッセージ同期、アップリ
ンク用のDPCCH同期
16
ここでは、W-CDMA信号をコード・ドメイン測定で解析します。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
コード・ドメイン測定を実行します。
[Meas] Code Domain
同期開始スロット番号を指定します。
[Meas Setup] Sync Start Slot 0 On/Off
シングル測定に変更します。
[Single]
同期開始スロット番号を指定します。
[Meas Setup]
特定のチャネルのパワーとシンボル・
レートをマーカを使ってモニタします。
C8(16)のPICH(ページング・
インジケータ・チャネル)。
[Marker] [32] [Enter]
C8(16)のアクティブ・マーカを
使って、コード・チャネルの特性を
調べます(図10)。
[Marker->] Mkr -> Despread
I/Qシンボル・ビットを表示します。
[View/Display] Demod Bits
選択したスロットをシンボル・パワー・
オフ・ギャップにシフトします。
[Meas Setup] Meas Offset、またはノブを回すか、
[上向き] [下向き] 矢印キーを使用
ビット・フォーマットをバイナリ
(0、1)からトライステート(0、1、X)
に変更して、復調ビットのバースト・
オフ期間を見やすくします(図11)
。
[Meas Setup] Symbol Analysis >
DTX/Burst Detect On/Off
コード・ドメイン(続き)
●
アクティブ・チャネルの識別
●
パワー・グラフ/指標、CDP/CDE
グラフ、I/Qエラー、コード・ドメ
イン4分割表示、復調ビットの表示
●
8/16フレームと捕捉インターバル
による詳細な解析
●
圧縮モード、バースト/DTX、閉ル
ープ・ダイバーシティ用の高度な
シンボル解析
図10.
コード・ドメインのパワー・グラフ(PICH、C8(16)にマーカを設定)
図11.
コード・ドメインのシンボル・パワーと復調ビット(XXXXで示されたパワー・オフ期間)
17
コード・ドメイン(続き)
3GPPリリース5以降のHSDPA
3GPP規格のリリース5では、パケッ
ト・データの効率を高め、ピーク・デ
ータ・レートの向上とパケット遅延の
短縮を実現するために、HSDPA(高
速ダウンリンク・パケット・アクセ
ス)が追加されています。
理論上のピーク・データ・レートは最
大で約14 Mbpsです。W-CDMAシステ
ムの性能を高めるために、HSDPAで
は、無線機インタフェースに多くの変
更が加えられています。これらの変更
は主に物理層に関係しています。
●
QPSK/16 QAM変調の新しい高速ダ
ウンリンク・チャネルHS-PDSCH、
関連するHS-PDSCHのUE識別子/
チャネル・パラメータを送信する
HS-SCCH
●
新しいアップリンク制御チャネル
HS-DPCCH
●
AMC(Adaptive Modulation and
Coding)を使用した高速リンク適応
●
ハイブリッド自動再送要求
(HARQ)の使用
18
ここでは、W-CDMAテスト・モデル1からHSDPAテスト・モデル5+8 HSPDSCHに信号を変更します。
手順
ソフトウェアの操作
Signal Studioソフトウェアで:
波形セットアップを、テスト・モデル
1+64 DPCHのW-CDMA FDD
ダウンリンクからテスト・モデル5+
8 HS-PDSCHに変更します。
左側にあるエクスプローラ・メニュー上の
Waveform Setupの下のCarrier 1をクリックします。
Channel Configuration = Test Model 5 +
8 HS-PDSCH
詳細チャネル・セットアップのテスト
信号の条件を確認します。
Channel Setupをクリックして、各チャネルの
パラメータ、ステート、CDP/CCDF表示を確認します。
信号をAgilent MXGにダウンロード
します。
一番上のツールバー上のGenerate and Download
を押します。
コード・ドメイン(続き)
N9073Aでは、特定のニーズに合わせ
て測定をカスタマイズできます。捕捉
インターバルの設定により測定の長さ
が決まります:短くすれば高速測定が
可能で、長くすれば詳細な解析が可能
になります。ダウンリンクのテスト・
モデルがあらかじめププログラムさ
れ、アクティブ・チャネルの識別が簡
単に行えます。
ここでは、HSDPAテスト・モデル5をコード・ドメイン解析で調べます。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
パワー・グラフに戻ります。
[View/Display] Power Graph & Metrics
アクティブ・チャネルの識別に、ユーザ
定義のテスト・モデルを使用します。
[Meas Setup] Symbol Boundary >
Predefined Test Models >
Test Model 5 w/8 HSPDSCH
測定を連続からシングルに変更します。
[Single]
選択したHS-PDSCHのパワーとシンボル・ [Marker] [140] [Enter]
レートを確認します。
マークしたコード・チャネル(C4(4)の
HS-PDSCH)を逆拡散します。
[Marker->] Mkr -> Despread
表示を切り替えて選択したHS-PDSCHを
モニタします(図12)
。
[View/Display] Code Domain(Quad View)
復調ビットの表示を変更し、選択した
[View/Display] Demod Bits
ウィンドウを下に移動し、ビット・
[Next Window](ウィンドウ回転矢印を使用)
フォーマットを2進から16進に切り替えます(x 2 times)
(図13)。
[View/Display] Demod Bit Format Binary/Hex
19
コード・ドメイン(続き)
コード・ドメイン4分割表示:
左上:コード・ドメイン・パワー・グ
ラフ。
右上:シンボル・パワー・トレース
(黄)、チップ・パワー・トレース(ア
クアブルー)
。
左下:選択したコード・チャネルの
I/Qシンボル・コンスタレーション。
右下:選択したコード・チャネルのシ
ンボル解析結果。
図12.
16QAMシンボル解析でのHS-PDSCHのコード・ドメイン4分割表示
図13.
16進フォーマットのコード・ドメイン復調ビット
復調ビット:
下側のウィンドウには、測定インター
バル内の選択したコード・チャネルの
復調ビットが表示されています。
20
コード・ドメイン(続き)
3GPPリリース6のHSUPA
HSUPA(高速アップリンク・パケッ
ト・アクセス)は、アップリンクのデ
ータ・レートの向上を目的とした、
3GPPリリース6で定義されたW-CDMA
およびHSDPAの新しいテクノロジー
です。また、3GPP規格ではE-DCH
(エンハンスド専用チャネル)とも呼
ばれています。理論上は、これにより、
E-DPCCH(E-DCH専用物理制御チャネ
ル)とE-DPDCH(E-DCH専用物理デー
タ・チャネル)のアップリンク物理チ
ャネルが新たに追加され、アップリン
クのデータ・レートが5.76 Mbpsに向上
します。ダウンリンクには、HSUPA用
の 物 理 チ ャ ネ ル が 3 つ( E - A G C H 、
E-RGCH、E-HICH)あります。
N9073A-2FPには、以下のHSUPA用の
機能があります。
●
拡散係数2および4のE-DPDCHの自
動検出
ここでは、HSDPAダウンリンク・テスト・モデル5の信号をHSUPAアップリン
ク信号に変更します。
手順
ソフトウェアの操作
Signal Studioソフトウェアで:
キャリア1 W-CDMA FDDダウンリンク
信号を削除します。
左側にあるエクスプローラ・メニューの
Waveform Setupの下のCarrier 1をクリックします。
ツールバーの [X] を押すか、PCのキーボードの
[Delete] を使用します。
W-CDMA FDDアップリンクの搬送波を
新しい設定に指定します。
ツールバーの [+] を押し、ドロップダウン・メニュー
からW-CDMA FDD Uplinkを選択します。
アップリンク用に中心周波数を
1.95 GHzに設定します。
一番上の緑のボタン [Preset] を押します。
Frequency=1.95 GHz、Amplitude=−20 dBm、
RF Output=On、ALC=On
チャネル構成をデフォルトのDPCCH
からDPCCH+E-DPCCH+
4 E-DPDCHに変更します。
Channel Configuration =
DPCCH + E-DPCCH + 4 E-DPDCH
詳細チャネル・セットアップのテスト
信号の条件を確認します。
Channel Setupをクリックして、各チャネルの
パラメータ、ステート、CDP/CCDF表示を確認します。
信号をAgilent MXGにダウンロード
します。
一番上のツールバー上のGenerate and Downloadを
押します。
ここでは、SF 2およびSF4のE-DPDCHでHSUPA信号を調べます。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
●
3GPP規格の構成に基づいた
E-DPCCHパワーβ
アップリンク・コード・ドメイン解析用
の無線機を変更します。
[Mode Setup] Radio Device BTS MS
[FREQ] [1.95] GHz
●
適応変調解析機能
パワー・グラフに戻ります。
[View/Display] Power Graph & Metrics
選択したE-DPDCHのパワーとシンボル・
レートを確認します。
[Marker] [130] [Enter]
適切なβを計算するために構成を変更し、
シングル測定を行います。(図14)
[Meas Setup] {DPCH/E-DPCH Config} -> 3
(no DPDCH)[Single] [Restart]
マークしたコード・チャネルE-DPDCH
を逆拡散します。
[Marker->] Mkr -> Despread
コード・ドメイン4分割表示でシンボル
解析結果を確認します(図15)
。
[View/Display] Code Domain(Quad View)
21
コード・ドメイン(続き)
22
図14.
HSUPA信号のコード・ドメイン・パワー・グラフ
図15.
SF2シンボル解析でのE-DPDCHのコード・ドメイン4分割表示
変調精度(コンポジットEVM)
変調精度(コンポジットEVM)
エラー・ベクトル振幅(EVM)は、
ダウンリンクとアップリンクの両方の
3GPPコンフォーマンス・テストで定
義されています。EVMは、一般的な
変調品質の指標として、デジタル通信
で広く用いられています。変調精度
(コンポジットEVM)は、マルチコー
ド・チャネル信号のEVMの指標で、
マルチチャネル信号のトランスミッタ
の品質評価、拡散/スクランブル誤差
の検出、ベースバンドとRFセクショ
ンの間の問題の識別、信号に大きな干
渉を引き起こす誤差の解析に有効で
す。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
シングル測定制御の変調精度測定を選択
します(図16)。右側に示されている
I/Qの実測極座標ベクトル表示と左側に
示されている定量データをモニタします。
15スロット(1フレーム)の振幅誤差、
位相誤差、EVMプロットを表示します
(図17)。
[Meas] Mod Accuracy(Composite EVM)
[Single]
[View/Display] I/Q Error
変調精度の主な特長:
ダウンリンク:
ダウンリンク/アップリンクに共通:
●
W-CDMA/HSDPAチャネル構成の
自動検出
●
W-CDMA、HSDPA、HSUPAチャ
ネル構成の自動検出
コンポジットEVM、ピークCDE、
位相/振幅/周波数誤差の測定
●
●
最大15スロット(1フレーム)の捕
捉インターバルによる、3GPPリリ
ース6の要件への対応
デュアル・アンテナ測定用のSTTD
(空間−時間送信ダイバーシティ)
測定
プリアングルの署名検出との
PRACHメッセージ同期と、DPCCH
同期
●
複数の同期オプションの中から選
択、同期タイプの設定:CPICH、
SCH、シンボル・ベース、STTDの
アンテナ2 CPICH、TSTDのSCHア
ンテナ1または2
●
●
●
さまざまな表示:I/Q極座標グラ
フ、I/Q誤差、コード・ドメイン・
パワー、スロットCDE/EVM
●
捕捉時間サマリ・テーブルとピー
ク/平均指標による解析
●
個々のコード・チャネルをパイロ
ット・チャネルに合わせて調整し、
位相誤差による影響を低減する、
マルチチャネル評価機能
●
低レベル信号を測定するための内
蔵プリアンプ(オプション)
アップリンク:
23
変調精度(コンポジットEVM)
(続き)
変調精度の表示/トレース
I/Qの実測極座標グラフ:
指標(左)とI/Qの実測極座標ベクト
ル・グラフ(右)。アベレージングを
オンにしても、I/Q極座標とトレース
はアベレージングされません。
I/Q誤差:1フレーム長で捕捉された
EVM(上)、振幅誤差(中央)、位相
誤差(下)の3つのウィンドウ。チッ
プ・トレースとして表示。同期開始ス
ロット番号を設定した場合は、I/Q誤
差表示には、EVM、振幅誤差、位相
誤差に問題があるスロットが表示され
ます。
コード・ドメイン・パワー:パワー棒
グラフ(上のウィンドウ)と指標(下
のウィンドウ)。アクティブとして検
出された各コード・チャネルが、コー
ド番号、パワー、CDE(dB単位)と
ともにリスト表示されます。
図16.
HSUPA信号の変調精度
図17.
15スロットの誤差プロット
ピーク/平均指標:平均/ピーク・ホ
ールド統計結果が示された数値テーブ
ル。
捕捉時間サマリ:サマリ・テーブルに
は、コンフォーマンス・テストの複数
のスロットの測定結果が表示されま
す。ピーク(ワースト)スロット値が
黄色で強調表示されます。
スロットCDE/EVM:EVM(上)、ピ
ークCDE(中央)、周波数誤差(下)
の3つのウィンドウがあります。スロ
ット・ベースで計算されます。
24
変調精度(コンポジットEVM)
(続き)
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
コード・ドメイン・パワーを表示して、
チャネル・パワーとCDEを確認します。
ズーム・キーで表示を拡大してリストを
調べます。
[View/Display] Code Domain Power
[Next Window](ウィンドウ回転矢印を使用)
[Zoom](ウィンドウの拡大)
ピーク/平均指標を表示して、
アベレージング期間でのワースト値を
モニタします。
[View/Display] Peak/Avg Metrics
捕捉した15スロットのサマリ・テーブル
を表示します。捕捉期間の平均値が一番
下に表示されます(図18)
。
[View/Display] Capture Time Summary
スロット・ベースのトレースに、EVM、
ピークCDE、周波数誤差を表示します。
[View/Display] Slot CDE/EVM
図18.
捕捉時間のサマリ
25
パワー測定
パワー測定
パワー測定機能は、W-CDMA(3GPP)
の主要機能の1つで、3GPPアップリン
ク・コンフォーマンス・テスト用のソ
リューションです。この機能を使用す
ると、移動機用の3GPPトランスミッ
タ/コンポーネント/デバイスを正確
に設計、評価、検証できます。
パワー測定には、以下の3種類の測定
があります。
●
スロット・パワー測定:アップリ
ンク・スロットのパワー・レベル
を測定(図19)
。
●
PRACHパワー測定:アップリンク
のPRACHプリアンブル・パワー・
レベルとメッセージ・パワー・レ
ベルを測定(図20)
。
●
スロット位相測定:アップリン
ク・スロットのスロット・パワー
に加えて、位相誤差、周波数誤差、
EVMを測定。3GPP UE位相不連続
部を使用(図21)
。
スロット・パワー測定では、アップリ
ンクのスロット・パワー・レベルを測
定します。
PRACHパワー測定では、アップリン
クのPRACHプリアンブル・パワー・
レベルとメッセージ・パワー・レベル
を測定します。
スロット位相測定では、アップリン
ク・スロットのスロット・パワーに加
えて、位相誤差、周波数誤差、EVM
を測定します。
スロット・パワー/PRACHパワー測定
は、以下の2つの方法を用いて行うこ
とができます。
●
波形法は非同期です。捕捉インタ
ーバルによって指定されたフレー
ム数(1∼8)の間、指定の情報帯
域幅とフィルタ・タイプを使用し
て測定します。この方法は、
DPCCHと同期がとられないので、
チップ・パワー法に比べて高速で
す。
●
チップ・パワー法はチップ・タイ
ミングに同期します。この方法で
は、無線システムのチップ・クロ
ック・タイミングに基づいて、パ
ワー測定の結果が再度サンプリン
グされます。チップ・タイミング
に同期するので、波形法に比べて
低速になります。
スロット位相測定は、常に同期チッ
プ・タイミングに基づいて行われま
す。
注記:
デバイスでBTSを選択した場合は、パ
ワー測定はオンになりますが、この測
定はアップリンクのパワー解析用で
す。ダウンリンクのパワーについては、
コード・ドメイン測定で測定して、選
択したコード・チャネルのシンボル・
パワー・トレースを確認します。
パワー測定機能のサンプルについては、図19、20、21を参照してください。1
GHzのテスト信号サンプルが使用されています。
26
パワー測定(続き)
図19.
スロット・パワーのパワー測定
図20.
PRACHパワーのパワー測定
27
パワー測定(続き)
図21.
28
UE位相不連続部のパワー測定(サンプル画面)
QPSK EVM
QPSK EVM
QPSKのエラー・ベクトル振幅(EVM)
測定は、位相/振幅変調品質の指標で、
理想信号と実際の信号のコンスタレー
ションを計算して、%で表示します。
これらの位相誤差と周波数誤差は、
W-CDMA(3GPP)システムの変調品
質の指標で、QPSK EVM測定により定
量化できます。これは、QPSK変調方
式の信号チャネル信号に対してのみ有
効で、W-CDMA信号が同期に失敗し
た場合のトラブルシューティングにも
使用できます。また、デスクランブリ
ングしなくても、QPSK方式のシング
ルコード・チャネルのEVMを測定で
きます。さらに、より長い測定インタ
ーバル(最大4096チップ)を用いるこ
とにより、PRACHプリアンブルEVM
にも適用できます。マルチコード・チ
ャネル信号に対しては、変調精度(コ
ンポジットEVM)測定をW-CDMAモ
ードで使用できます。
手順
ソフトウェアの操作
Signal Studioソフトウェアで:
HSUPAアップリンク信号用に
新しいファイルを作成します。
File > New
チャネル構成をHSUPA構成から
DPCCHのみに変更します。
Configuration = DPCCH
中心周波数を1.95 GHzに設定します。
一番上の緑のボタン [Preset] を押します。
Frequency=1.95 GHz、Amplitude=−20 dBm、
RF Output=On、ALC=On
詳細チャネル・セットアップのテスト
信号の条件を確認します。
Channel Setupをクリックして、各チャネルの
パラメータ、ステート、CDP/CCDF表示を確認します。
信号をAgilent MXGにダウンロード
します。
一番上のツールバー上のGenerate and Download
ボタンを押します。
手順
キー入力
MXA W-CDMAモードで:
QPSK EVM測定を実行します(図22)。
I/Q誤差4分割表示に表示を切り替えます
(図23)。
[MEAS] QPSK EVM
[View/Display] I/Q Error
29
QPSK EVM(続き)
30
図22.
QPSK EVM(極座標グラフ)
図23.
QPSK EVM(I/Q誤差4分割表示)
N9073Aの主な仕様
W-CDMAおよび
HSDPA/HSUPA測定
アプリケーション
3GPP TS 25.141基地局要件への
適合
れます。100%と示された許容範囲は、
100%のリミット・テスト測定から導
出されます。製品保証の対象となるの
は、100%のリミット・テスト測定だ
けです。
注記:95%と示された許容範囲は、
95%の信頼度で95%の測定から導出さ
従属節
名称
3GPP要件のテスト機器の
許容範囲(2006年3月時点)
測定器の許容範囲
補足情報
規格区分(測定名)
6.2.1
最大出力パワー(チャネル・パワー)
±0.7 dB(95%)
±0.30 dB(95%)
6.2.2
CPICHパワー確度(コード・ドメイン)
±0.8 dB(95%)
±0.32 dB(95%)
6.3
周波数誤差(変調精度)
±12 Hz(95%)
±5 Hz(100%)
6.4.2
パワー制御ステップ(コード・ドメイン)
1 dBステップ
10回の1 dBステップ
±0.1 dB(95%)
±0.1 dB(95%)
±0.03 dB(100%)
±0.03 dB(100%)
6.4.3
パワー・ダイナミック・レンジ
±1.1 dB(95%)
±0.14 dB(100%)
6.4.4
全パワー・ダイナミック・レンジ
(コード・ドメイン)
±0.3 dB(95%)
±0.06 dB(100%)
6.5.1
占有帯域幅
±100 kHz(95%)
±10 kHz(100%)
6.5.2.1
スペクトラム・エミッション・マスク
±1.5 dB(95%)
±0.34 dB(95%)
6.5.2.2
ACLR
5 MHzオフセット
10 MHzオフセット
±0.8 dB(95%)
±0.8 dB(95%)
±0.49 dB(100%)
±0.44 dB(100%)
スプリアス・エミッション
f ≦ 2.2 GHz
2.2 GHz < f ≦ 4 GHz
4 GHz < f
±1.5 dB(95%)
±2.0 dB(95%)
±4.0 dB(95%)
±0.36 dB(95%)
±1.17 dB(95%)
±1.54 dB(95%)
EVM(変調精度)
±2.5%(95%)
±0.5%(100%)
6.5.3
6.7.1
6.7.2
ピーク・コード・ドメイン誤差
(変調精度)
±1.0 dB(95%)
±1.0 dB(100%)
6.7.3
Txダイバーシティの時間調整誤差
(変調精度)
±26 ns(95%)
[= 0.1 Tc]
±5 ns(100%)
タイムベース誤差を含む
絶対ピーク
12.5%∼22.5%の
範囲のEVM
31
N9073Aの主な仕様(続き)
チャネル・パワー
RF入力の最小パワー
−50 dBm(公称値)
絶対パワー確度(減衰=10 dB)
±0.80 dB、±0.30 dB(95%の信頼度)
測定フロア
−83.8 dBm(公称値)
隣接チャネル漏洩電力(ACPR、ACLR)
シングルキャリア
RF入力の最小パワー
−36 dBm(公称値)
ACPR確度
RRC重み、3.84 MHzの雑音帯域幅、方法=IBW
または高速
無線機
MS(UE)
MS(UE)
BTS
BTS
BTS
オフセット周波数
5 MHz
10 MHz
5 MHz
10 MHz
5 MHz
ダイナミック・レンジ
オフセット
雑音補正
周波数
オフ
5 MHz
オフ
5 MHz
オフ
10 MHz
オン
5 MHz
オン
10 MHz
方法
IBW
高速
IBW
IBW
IBW
RRC重みの確度
隣接チャネルの白色雑音
TOIによるスペクトラム
CW誤差(実効値)
±0.14
±0.21
±0.49
±0.44
±0.21
dB(ACPR −30∼−36 dBc)
dB(ACPR −40∼−46 dBc)
dB(ACPR −42∼−48 dBc)
dB(ACPR −48∼−53 dBc)
dB(−48 dBc、非干渉ACPR)
RRC重み、3.84 MHzの雑音帯域幅
ダイナミック・レンジ
(代表値)
最適ML(公称値)
−73 dB
−8 dBm
−72 dB
−9 dBm
−79 dB
−2 dBm
−78 dB
−8 dBm
−82 dB
−2 dBm
0.00 dB(公称値)
0.001 dB(公称値)
0.012 dB(公称値)
マルチキャリア
ACPRダイナミック・レンジ
(2キャリア、5 MHzのオフセット)
−70 dB(公称値)
ACPR確度(2キャリア、
±0.42 dB(公称値)
5 MHzのオフセット、−48 dBcのACPR)
ACPRダイナミック・レンジ
(4キャリア、5 MHzのオフセット)
ACPR確度(4キャリア、5 MHzの
オフセット、BTS、非コヒーレントな
TOI、ACPRレンジ−42∼−48 dB)
32
ダイナミック・レンジ(公称値) 最適ML(公称値)
−64 dB(NCオフ)
−18 dB(NCオン)
−72 dB(NCオン)
−21 dB(NCオン)
±0.39 dB(NCオフ、最適ML −18 dBm(公称値)
±0.15 dB(NCオン、最適ML −21 dBm(公称値)
N9073Aの主な仕様(続き)
スペクトラム・エミッション・マスク
ダイナミック・レンジ、
2.515 MHzの相対オフセット
81.9 dB、(88.2 dB、代表値)
感度、2.515 MHzの絶対オフセット
−99.7 dBm、
(−104.7 dBm、代表値)
確度、2.515 MHzのオフセット
相対値
絶対値(20∼30℃)
±0.12 dB
±0.86 dB、
(±0.34 dB、95%の信頼度)
スプリアス・エミッション
テーブルによるスプリアス信号、領域全体をサーチ
ダイナミック・レンジ、相対値
95.3 dB、(100.3 dB、代表値)
感度、絶対値
−84.4 dBm、
(−89.4 dBm、代表値)
確度
周波数レンジ
20 Hz∼3.6 GHz
3.5 GHz∼8.4 GHz
8.3 GHz∼13.6 GHz
減衰=10 dB
±0.36 dB(95%の信頼度)
±1.17 dB(95%の信頼度)
±1.54 dB(95%の信頼度)
占有帯域幅
RF入力の最小パワー
−30 dBm(公称値)
周波数確度
±10 kHz(RBW=30 kHz、ポイント数=1001、
スパン=10 MHz)
パワー統計(CCDF)
ヒストグラム分解能
0.01 dB
33
N9073Aの主な仕様(続き)
コード・ドメイン
BTS測定、−25 dBm ≦ ミキサ・レベル ≦ −15 dBm、20∼30℃
コード・ドメイン・パワー
絶対確度
(−10 dBc CPICH、減衰=10 dB)
±0.32 dB(95%の信頼度)
相対確度
CDPレンジ:0∼−10 dBc
CDPレンジ:−10∼−30 dBc
CDPレンジ:−30∼−40 dBc
±0.015 dB
±0.06 dB
±0.07 dB
確度、パワー制御ステップ
CDPレンジ:0∼−10 dBc
CDPレンジ:−10∼−30 dBc
±0.03 dB
±0.12 dB
確度、パワー・ダイナミック・レンジ
CDPレンジ:0∼−40 dBc
±0.14 dB
シンボル・パワー対時間
シンボル・パワー対時間の相対確度
CDPレンジ:0∼−10 dBc
CDPレンジ:−10∼−30 dBc
CDPレンジ:−30∼−40 dBc
±0.015 dB
±0.06 dB
±0.07 dB
確度、シンボル・エラー
ベクトル振幅
CDPレンジ:0∼−25 dBc
±1.0%(公称値)
変調精度(コンポジットEVM)
BTS測定、−25 dBm ≦ ミキサ・レベル ≦ −15 dBm、20∼30℃
コンポジットEVM確度
±1.0%、(12.5%∼22.5%のレンジで±0.5%)
ピーク・コード・ドメイン誤差の確度
±1.0 dB
I/Q原点オフセット、DUT最大オフセット
−10 dBc(公称値)
I/Q原点オフセット、アナライザの
雑音フロア
−50 dBc(公称値)
周波数誤差のレンジ
±3 kHz(公称値)
周波数誤差の確度
±5 Hz+(トランスミッタの周波数×
周波数基準の確度)
時間オフセット
相対フレーム・オフセット確度
相対オフセット確度
(STTDモードの場合)
34
±5.0 ns(公称値)
±1.25 ns
N9073Aの主な仕様(続き)
パワー測定
5 MHzの分解能帯域幅を使用
絶対パワー測定確度
0∼−20 dBm
−20∼−60 dBm
±0.7 dB(公称値)
±1.0 dB(公称値)
相対パワー測定確度
ステップ・レンジ:±1.5 dB
ステップ・レンジ:±3.0 dB
ステップ・レンジ:±4.5 dB
ステップ・レンジ:±26.0 dB
±0.1 dB(公称値)
±0.15 dB(公称値)
±0.2 dB(公称値)
±0.3 dB(公称値)
QPSK EVM
−25 dBm ≦ ミキサ・レベル ≦ −15 dBm、20∼30℃
EVM
レンジ
フロア
確度
0∼25%
1.5%
±1.0%
I/Q原点オフセット
DUT最大オフセット
アナライザのノイズ・フロア
−10 dBc(公称値)
−50 dBc(公称値)
周波数誤差
レンジ
確度
±30 kHz(公称値)
±5 Hz+(トランスミッタの周波数×周波数基準の確度)
35
アジレント・テクノロジー株式会社
MXAシグナル・アナライザのオーダ情報
本社〒192-8510 東京都八王子市高倉町 9-1
計測お客様窓口
受付時間 9:00-19:00(土・日・祭日を除く)
MXAシグナル・アナライザのオーダ
情報
FAX、E-mail、Webは24時間受け付けています。
TEL ■■ 0120-421-345
(042-656-7832)
■■
FAX
0120-421-678
(042-656-7840)
詳細については、『MXA構成ガイド』
(5989-4943JAJP)をご覧ください。
測定器
モデル番号
必要なオプション
MXAシグナル・アナライザ
N9020A
●
MXA測定アプリケーション
N9073A
Email
503、508、513または526:
26.5 GHzまでの周波数レンジ
● EA3:3.6 GHz電子式アッテネータ
(推奨)
● P0x:プリアンプ(推奨)
● B25:25 MHz解析帯域幅
(W-CDMAダウンリンクの4キャリア
CCDFなどの10 MHz∼25 MHzの
帯域幅での解析に必要)
●
●
[email protected]
電子計測ホームページ
www.agilent.co.jp
●
記載事項は変更になる場合があります。
ご発注の際はご確認ください。
Copyright 2007
アジレント・テクノロジー株式会社
1FP:W-CDMA測定アプリケーション
2FP:HSDPA/HSUPA測定
アプリケーション
関連カタログ
タイトル
N9020A MXAシグナル・アナライザ
カタログ・タイプ
カタログ番号
Brochure
5989-5047JAJP
N9020A MXAシグナル・アナライザr
Photo Card
5989-4940JAJP
Agilent MXA Signal Analyzer
Data Sheet
5989-4942EN
MXAシグナル・アナライザ
Configuration Guide
5989-4943JAJP
MXAシグナル・アナライザを使用した
デジタル変調信号の測定/
トラブルシューティング
Application Note
5989-4944JAJP
MXAプリセレクタ同調機能を使用した
マイクロ波スペクトラム解析の振幅確度の向上
Application Note
5989-4946JAJP
Agilent MXAシグナル・アナライザによる
測定速度の高速化
Application Note
5989-4947JAJP
スペクトラム解析の基礎
Application Note 150
5952-0292JAJP
Vector Signal Analysis Basics
Application Note 150-15 5989-1121EN
製品のWebサイト
最新のアプリケーション/製品情報に
ついては、以下の製品のWebサイトを
ご覧ください。
www.agilent.co.jp/find/mxa
January 15, 2007
5989-5352JAJP
0000-00DEP
Fly UP