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学習指導等の改善・充実のポイント
平成24年度全国学力・学習状況調査の課題を踏まえた 学習指導等の改善・充実のポイント 調査事項等 1 調 査 日 平成24年4月17日(火) 2 調査事項 (1) 教科に関する調査 小学校第6学年:国語、算数、理科 中学校第3学年:国語、数学、理科 ※国語、算数・数学は、 「A 主として知識に関する問題」 (A 知識)と「B 主として活用に関する問題」 (B 活用)の各2種類、理科は、知識・活用の一体的な出題のため1種類 (2) 質問紙調査 ・児童生徒質問紙調査 … 学習意欲、学習方法、生活の諸側面 等 ・学校質問紙調査 … 指導方法、人的・物的な教育条件 等 3 調査方式と実施状況 文部科学省による抽出方式 実施状況 学校数(校) 抽出率(%) 児童生徒数(人) 小学校第6学年 中学校第3学年 162 132 20.6% 37.4% 10,756 17,904 調査結果の概要 1 教科・学年ごとの学力の定着状況 (1) 小・中学校とも全ての調査結果が全国平均の±5%の範囲内にあることから、全国と同程度である。 (文部科学省判断) ① 国語、算数・数学 ・ 基礎的・基本的な知識・技能を問う「A知識」の問題を中心に、小・中学校とも概ね全国を上回る。 ・ 過去の調査で「A知識」 「B活用」ともに課題が見られた中学校国語は、 「A知識」が全国を上回る一方、 「B活 用」については依然として意見、感想、説明等の記述式問題を中心に課題が見られる。 ② 理科(平成 24 年度新設) ・ 小学校では全国を下回り、中学校で全国を上回る。小学校については、課題の見られる領域に偏りがあり、物質 領域での実験の考察に顕著な課題が見られる。 (2) 問題別の特徴として、 「A知識」は、基礎的・基本的な内容については高い定着傾向が見られるが、メモを取りなが ら聞くこと(国)、公式や法則の意味を理解すること(算・数、理)など、一部課題も見られる。 「B活用」は、目的や意図に応じて情報を読み取り、条件に合わせて考えや意見を書くこと(国)、算数・数学の用語 を用いて事象の関係を理解し、適切に表現すること(算・数)、観察・実験結果を整理・分析・解釈した上で考察し、適 切な言葉を用いて説明すること(理)など、記述式問題を中心に課題が見られる。 教科に関する調査結果 <小学校> <中学校> 理 科 5.5 5.5 5.0 5.0 国語A 4.0 国語B 全国と同程度 の範囲 国語A 4.0 3.5 算数B H22 兵庫県 4.5 4.5 国語B 兵庫県 理 科 3.5 算数A 数学B 数学A 各年度の平均や散らばりを基に、全国平均が 5.0、文部科学省が同程度とする範囲が概ね 4.5−5.5 となるように統計処理 2 児童生徒の学習や生活に関する意識や学校の指導体制等の状況 (1) 過去に課題の見られた「学習習慣」や「言語活動・読解力」に関する児童生徒の意識や学校の指導体制の充実に上昇傾向 が見られるが、依然として児童生徒の予習・復習や作文に関する学習意欲に課題があり、新学習指導要領の趣旨を踏ま え、授業の改善を一層図ることが重要である。 (2) 理科の勉強が好きな児童生徒の割合は国語、算数・数学と比べて高いが、 「勉強が大切、役に立つ」と答えた割合は 低く、実生活と関連付け、見通しをもって観察・実験を行い、結果をふり返る等、科学の持つおもしろさや有用性につ いて興味・関心を高める指導が重要である。 (3) 児童生徒質問紙では「規範意識」 「自尊感情」 、学校質問紙では「地域との連携」が他の項目より高く、本県の「地域 住民の参画と協働」による体験教育等の取組が児童生徒の「心の教育」の充実に寄与していると考えられる。 兵 庫 県 教 育 委 員 会 1 教科・学年ごとの学力の定着状況 小学校 国語 【平成24年度の状況】 ○ 本県児童の小学校国語における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 区分別平均正答率については、 「A知識」は全国を上回り、 「B活用」は全国と差がない。 (平成22年度は「A知識」 「B活用」とも全国と差がなかった。 ) ○ 領域別正答率については、概ね全国を上回るが、 「B活用」の「話すこと・聞くこと」 、 「書くこと」は全国を下回る。 【主な課題】 ○ 話したり聞いたり、書いたり、読んだりする目的や意図に応じ、複数の情報を関係付けた上で、条件に合わせながら 自分の考えをまとめて記述することに課題が見られる。 区分別平均正答率(%)(全国との差)の H22 との比較 80 78 76 74 72 70 68 66 64 62 60 58 56 54 全国 15 85 平均正答数 県 14.0、全国 13.9 / 17 問 10 H24 H22 84.1 84 83.5 5 83.1 83 83.2 82.8 0 0問 2問 4問 6問 25 8問 10問 12問 14問 16問 82 81.7 <H24 B活用> 20 81.7 81.4 81 平均正答数 県 6.1、全国 6.1 / 11 問 15 5 0 0問 1問 2問 3問 4問 5問 6問 79.8 79.4 話す・聞く 7問 8問 9問 10問 11問 兵 庫 県 全 国 兵 庫 県 H24 56.4 54.5 H22 55.8 55.4 3.0 (国語A) 2.0 話す・聞く 1.0 58.3 57.5 書くこと 46.5 46.8 書くこと 77.7 77.0 領域別正答率(%)(全国との差)の経年比較 62.5 63.0 話す・聞く 78.8 78.0 平均正答数を百分率にしたものが平均正答率となる。その表記については、 誤差を考慮し、95%の確率で平均正答率のとる範囲(信頼区間)で示さ れ、全国と本県の信頼区間に重なりがある場合は統計上「差がない」 、重な らない場合は「上回る」 「下回る」となる。 24年度領域別の状況(B活用) 24年度領域別の状況(A知識) 全 国 兵 庫 県 80 10 国語(B活用) 全 国 国語(A知識) 86 県 20 兵 庫 県 <H24 A知識> 全 国 正答数ごとの分布状況(%) 25 0.0 書く -1.0 読む -2.0 言語 -3.0 82.3 82.1 読むこと H19 56.0 55.7 読むこと 本県 全国 80 H24 (国語B) 100 (%) 55.2 55.2 20 40 60 話す・聞く 1.0 86.3 60 H22 2.0 言語事項 40 H21 3.0 87.6 言語事項 H20 80 (%) 0.0 書く -1.0 読む -2.0 言語 -3.0 H19 H20 H21 H22 H24 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 ○「国語の授業内容がよく分かりますか」について、肯定的な 回答をした児童の割合は全国と同程度である。また、目的に 応じて資料を読み、自分の考えを話したり書いたりしている 児童の割合は、全国より低い。 ○学校の指導体制として、ほぼ全ての学校において漢字・語句 など基礎的・基本的な事項を定着させる授業を行っている。 また、目的や相手に応じて話したり聞いたりする授業を行っ ている学校の割合も、全国と同程度である。 質 問 事 項 H21 79.1 (-0.9) 児 童 国語の授業で目的に応じて資料を読 50.4 み,自分の考えを話したり,書いたりして (-5.6) いますか 国語の指導として,漢字・語句など基礎 98.4 的・基本的な事項を定着させる授業を (+0.5) 学 行いましたか 校 国語の指導として,目的や相手に応じ 88.3 て話したり聞いたりする授業を行いまし (+0.8) たか 国語の授業の内容はよく分かりますか H22 81.3 (-1) 54.3 (-5.8) 96.9 (-1.1) 83.8 (-4.9) H24 82.0 (-1.1) 55.0 (-6.3) 98.1 (+0.2) 84.0 (-1.7) 定着傾向が認められる問題例 ◇ 漢字の読み・建築(A1一(1)(※1)【90.4%/89.3%】(※2)) ・独立(A1一(2)【93.4%/92.1%】 ) ・許す(A1一(3)【95.3%/95.2%】 ) 漢字の書き・医者(A1二(1)【86.5%/83.1%】 ) ・太陽(A1二(2)【86.3%/82.8%】 ) ・布 (A1二(3)【90.6%/90.5%】 ) ◇ 百科事典を読み、目的に応じて中心となる内容を 取り出して書く・桜湯 (A5ア【91.4%/91.1%】) ・工芸品(A5イ【91.7%/92.2%】) (注) ※1 A1一(1)……A(主として知識に関する問題)の1一(1) -1- ※2 【90.4%/89.3%】……【本県の正答率/全国の正答率】 ◆課題が見られた問題例(A知識) 【A知識 2 】 ◆ ねらいを明確にして質問すること 高木さんの話の内容を聞きながら書いた 問題概要 質問について、そのねらいを適切に説明し たものを選択する。 (話すこと・聞くこと:選択式) 要因分析 正答率【66.4%/65.2%】 無解答率【0.8%/0.6%】 ・カードの中の「動物の名前をいくつか」が具体例 であるととらえることに課題がある。 ・話の中心や話し手の意図をとらえながら聞き、ね らいを明確にして質問をすることに課題がある。 指導上の工夫 解答の状況 1【9.2%/9.3%】 2【13.8%/15.0%】 ③【66.4%/65.2%】 4【9.6%/9.8%】 無解答【0.8%/0.6%】 メモを取りながら話を聞き、質問をする学習活動 ・話題について興味や関心をもち、要点や気付いた こと、疑問に思ったことなどをメモに取りながら 話を聞くことができるように指導することが大切 である。 ・相手の回答や話の展開に合わせて、メモを生かし て質問ができるように、ペアトークやグループ討 論等、学習形態を工夫することが大切である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P1(※3) ※○印は正答 (以降も同様に表記) 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 身近なことや経験したことなどから話 題を決め、必要な事柄を思い出す。 小学校中学年 関心のあることなどから話題を決 め、必要な事柄について調べ、要点 をメモする。 小学校高学年 考えたことや伝えたいことなどから話 題を決め、収集した知識や情報を関 係付ける。 中学校 社会生活の中から話題を決め、 自分の経験や知識を整理して考 えをまとめる。 スピーチやインタビューなどの活動においては、学年に応じて、5W1H 等の聞く観点に気を付けてメモを取ったり、メモ を生かし、目的や立場を明確にして質問したりすること 【A知識 7 】 ◆ 目的や意図に応じ、必要となる事柄を整理して簡潔に書くこと(条件作文) 取材した4つの内容を新聞の報道記事のリードにし 問題概要 正答例 金賞に選ばれたので、来 月開かれる全国大会に出 場することになった。 て一文︵二十字以上、三十字以内︶にまとめて書く。 (書くこと:記述式) 正答率【43.9%/43.2%】 無解答率【7.6%/7.5%】 ・二文、三文で書いており、一文の条件を満たしていな い。 ・取材した内容に触れずに解答している。 ・過去に「メモを基に児童会だよりの中に適切な内容を 書くこと」H22A4(※4) 【60.4%/60.3%】で も課題が見られた。 指導上の工夫 目的や意図に応じて、文の論理を考えて書く学習活動 ・新聞等を書く場合、取材した内容を箇条書きにしてい くつか挙げた後、5W1Hなど大切な事柄をつなぎ合 わせたりまとめたりする学習活動を取り入れていく 必要がある。 ・主述や修飾・被修飾の関係を確かめながら、求められ ている観点に応じて、自分や友達の書いた文章を推敲 していく学習を普段から意識的に行うことが大切で ある。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P2 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 続き方に注意しながら、つながりのあ る文や文章を書く。 要因分析 小学校中学年 中心を明確にし、目的や必要に応じ て書く。 小学校高学年 目的や意図に応じて簡単に書いたり 詳しく書いたりする。 中学校 相手に効果的に伝わるように 工夫して書く。 複数の情報を選り分け一つの情報とし、それを自分の考えとしてまとめて書くこと (注) ※3 国立教育政策研究所教育課程研究センター「授業アイディア例」(国立教育政策研究所 HP:http://www.nier.go.jp/参照) ※4 H22A4は平成 22 年度調査「A知識」の4の問題である(国立教育政策研究所 HP:http://www.nier.go.jp/参照) -2- ◆課題が見られた問題例(B活用) 【B活用 1 三】 ◆ 手紙の構成を理解し、後付けを書くこと 平川 春美 2 かがやきの森動物園 3 園長 宮本 真一 様 3 平成二十四年五月七日 2 1 問題概要 手紙の後付けに必要な、日付、署名、宛て名のそ れぞれの位置を適切に選択する。 1 中央小学校 六年一組 (書くこと:選択式) 要因分析 正答率【22.5%/23.5%】 無解答率【2.4%/2.1%】 ・日付と宛て名の位置を逆にとらえている。 ・普段の手紙の書き方が「宛て名を先に書く」機 会が多く、手紙の後付けの正しい順序や配置に ついての理解に課題がある。 ・過去に「はがきの表書きに必要な事柄を選択す ること」H21A3【69.9%/67.1%】でも課題 が見られた。 指導上の工夫 手紙を送る学習活動 ・手紙の後付けの配置については、他教科等も含 めて、実際に送る手紙を書く場面を設定するな どして、継続的に指導することが大切である。 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 伝えたいことを簡単な手紙に書く。 小学校中学年 目的に合わせて自分の考えが明 確になるように手紙を書く。 小学校高学年 文章全体の構成の効果を考えて、 手紙などを書く。 中学校 伝えたい事柄を明確にして、文章 の構成を工夫する。 国語科において、目的や意図に応じて内容の中心を明確にしたり、手紙の基本的な構成を踏まえたりして、実用的な 文章としての手紙を書くことを押さえ、総合的な学習の時間等において実際に手紙を書くこと 【B活用 2 二】 ◆ 資料を読み取った上で、質問をしたい内容を明確にすること(条件作文) 問題概要 資料﹁部活動に対する満足度﹂を読み 取った上で、中学生に質問したい内容を、 次の条件に合わせて書く。 ○ 資料の中の中学二年生の割合と中学 三年生の割合を比べてちがうこと、あ るいは両方に共通していることを取り 上げて、質問したいことをはっきりと 書くこと。 発表するように書くこと。 ︿正答例﹀ ﹁満足している﹂の割合をみると、中学校二年生の二十九% に対して、中学校三年生はそれよりも十五%も高くなって います。そのことから、中学校三年生に﹁どのような理由 で満足度が高くなるのですか。 ﹂と質問をしたいです。 ○ 六十字以上、百字以内にまとめて、 (話すこと・聞くこと、書くこと:記述式) 要因分析 正答率【51.6%/52.6%】 無解答率【15.4%/14.5%】 ・提示された(割合の)グラフの情報を、正確に読み 取ることに課題がある。 ・資料に含まれる具体的な数値を引用して、明確な質 問を書くことに課題がある。 ・過去に「グラフや表から情報を正しく読み取り、的 確に書くこと」H20A7【48.9%/47.5%】 、H21B2 【26.2%/25.7%】でも課題が見られた。 指導上の工夫 図表や絵、写真などから読み取ったことを基に、自分 の考えをまとめる学習活動 ・写真や絵からわかること、疑問に思うことを自由に 出し合ったり、自分で集めた情報を表やグラフに書 き表したりすることが、資料を読み取る力を付ける 上で大切である。 ・話し合い活動において、図表やグラフから読み取っ たことを根拠にして話し合うことが重要である。そ のためには、社会科や算数科などで学習した資料の 読み取り方を参考にすることが有効である。 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 身近な事物を簡単に説明 する文章などを書く。 小学校中学年 収集した資料を効果的に使 い、説明する文章などを書 く。 小学校高学年 中学校 引用したり、図表やグラフなど を用いたりして、自分の考えが 伝わるように書く。 論理の展開を工夫し、資料を適 切に引用して説得力のある文 章を書く。 社会や理科の学習内容と関連付けて、資料となる図表やグラフを的確に読み取り結果を説明したり、その内容を引用して 自分の考えをまとめたりすること -3- 【B活用 3 二】 ◆ 雑誌を読み、編集者の意図を推論すること (読むこと:選択式) 要因分析 問題概要 正答率【49.7%/51.0%】 無解答率【4.2%/3.8%】 ・問題文の「〈各回の主な内容〉を読み」と いう条件を正しくとらえられず、第1回の 記事から受ける印象だけで判断したこと が原因と考えられる。 ・3回ともマラソンについての特集であるこ とを読み取ることに課題がある。 雑誌『未来へはばたく☆小学生』の陸上競技に ついて書かれた記事を読んで、編集者の意図を説 明したものとして適切なものを選択する。 1 この特集を組むことによって、読者にいろい ろなスポーツに興味をもたせようとしている。 2 この特集は、トップランナーたちに読んでほ 指導上の工夫 しいということを読者に伝えようとしている。 3 この雑誌の中に、今回の特集以外に他の特集 複数の資料を関連付けて読む学習活動 ・文章に表や画像を入れることの効果につい ても考える場を持ち、編集者や筆者の工夫 を見つけていく。 ・新聞等を活用した教材を学ぶ際に、新聞形 式で表現するときのポイント(見出し、リ ード、段組、レイアウトなど)をしっかり つかませるようにする。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P5∼6 があることを読者に知らせようとしている。 4 この特集で取り上げていく全体の内容を示 し、読者に続けて読んでもらおうとしている。 解答の状況 1【34.1%/32.7%】 2【6.1%/6.1%】 3【6.0%/6.3%】④【49.7%/51.0%】 無解答【4.2%/3.8%】 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 事物の仕組みなどについて説明し た本や文章を読む。 小学校中学年 記録や報告の文章、図鑑や事典な どを読んで利用する。 中学校 新聞やインターネット、学校図書館 等の施設などを利用して得た情報 を比較する。 小学校高学年 編集の仕方や記事の書き方に注 意して新聞を読む。 観察カードや報告文など様々な言語活動を行う上で、表現の工夫(書き表し方)に着目しながら資料を関連付けて読む こと 【B活用 3 四】 ◆ 雑誌を読み、複数の記事を結び付けながら、自分の考えをまとめること(条件作文) 問題概要 の中には、どのような内容を書くとよいか。次の条件に合わせて書く。 日本の女子選手は、世界的に活やくしてきたと考えられます。そのように考 二時間十九分台の記録をもち、世界第十位までに入っているからです。 えた理由は、 ︿正答例﹀野口みずき選手、渋井陽子選手、高橋尚子選手の三人が ○ ﹁マラソンの世界記録上位5人﹂と﹁日本人選手の記録﹂の2つの記事を ︿条件﹀ とめたりして書くこと。 結び付けながら読み、考えの理由となる事実を、両方から取り出したり、ま とめて書くこと。 ○ ﹁そのように考えた理由は、 ﹂に続くように、四十字以上、六十字以内にま (読むこと、書くこと:記述式) 要因分析 正答率【38.6%/37.7%】無解答率【16.8%/17.0%】 ・どちらか一方の記事しか活用できず、二 つの記事から理由を挙げることができ ていないと考えられる。 ・決められた字数の中で、大切な言葉を落 とさないように簡潔に自分の考えをま とめることに課題がある。 ・過去に「資料の情報と決定した条件を関 連付け、理由を明確に説明すること」で も課題が見られた。 H20B3【32.0%/33.0%】、 H22B4【65.8%/65.5%】 指導上の工夫 本や文章の情報を基にして、自分の考えを 広げたり深めたりする学習活動 ・普段の授業の中で、必ず理由となる叙述 を引用しながら、自分の考えを述べるよ うにすることが大切である。 ・キーワードとなる言葉を見付け、それを 用いて表現することが重要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P5∼6 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 語と語や文と文との続き方に注意し ながら、つながりのある文章を書く。 小学校中学年 書こうとすることの中心を明確にし、 目的や必要に応じて理由や事例を 挙げて書く。 小学校高学年 引用したり、図表やグラフなどを用 いたりして、自分の考えが伝わるよ うに書く。 中学校 論理の展開を工夫し、資料を適切 に引用するなどして、説得力のある 文章を書く。 与えられた条件に対応させて文章を書く際、目安となる分量(字数)で簡潔にまとめること 他教科においても異なる種類の情報を併せて、読んで考えること -4- 小学校 算数 【平成24年度の状況】 ○ 本県児童の小学校算数における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 区分別平均正答率については、 「A知識」 、 「B活用」とも全国と差がない。 (平成22年度は「A知識」 「B活用」とも全国と差がなかった。 ) ○ 領域別正答率については、概ね全国を上回る。 ○ 「A知識」の図形及び「B活用」の「数量関係」は全国を下回る。 【主な課題】 ○ 算数の用語を用いて事象の関係を適切に理解し表現することや、方法や理由を条件に基づき、言葉や数を用いて必要 な事柄を過不足なく記述することに課題が見られる。 正答数ごとの分布状況(%) 区分別平均正答率(%)(全国との差)の H22 との比較 <H24 A知識> 77 県 全国 算数(B活用) 算数(A知識) 61 10 58.4 5 75 74.8 2問 4問 6問 15 8問 10問 12問 14問 16問 74.8 74 18問 73 平均正答数 県 7.7、全国 7.7 / 13 問 73.0 55 74.0 73.5 <H24 B活用> 73.1 58.7 57 74.4 0 0問 59.1 59 76 平均正答数 県 14.0、全国 13.9 / 19 問 60.3 H22 H24 53 51 72.9 10 49.6 72 H24 H22 0問 1問 2問 3問 4問 5問 6問 24年度領域別の状況(A知識) 量 と測定 73.0 71.7 図形 71.5 72.6 8問 9問 10問 11問 12問 13問 61.4 60.8 量 と測定 兵 庫 県 (算数A) 数と計算 量と測定 図形 数量関係 H19 63.9 63.3 図形 兵 庫 県 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 54.5 54.0 数 と計算 全 国 領域別正答率(%)(全国との差)の経年比較 24年度領域別の状況(B活用) 75.6 75.0 数 と計算 7問 兵 庫 県 0 47 全 国 兵 庫 県 71 49.1 47.8 全 国 5 H20 H21 H22 H24 (算数B) 3.0 2.0 数と計算 1.0 76.5 74.4 数 量関係 量と測定 0.0 49.4 49.5 数 量関係 -1.0 図形 -2.0 本県 全国 40 60 80 100 (%) 20 40 60 49.5 49 全 国 15 数量関係 -3.0 80 (%) H19 H20 H21 H22 H24 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 ○算数の勉強が大切だと思う児童の割合や算数の授業において 公式やきまりを習うとき、そのわけを理解するようにしてい る児童の割合は、全国と同程度である。 ○学校の指導体制として、ほぼすべての学校において計算問題 などの反復学習に取り組んでいる。 算数の少人数授業を行うにあたって、習熟の程度に応じた学 習集団の編制を行う学校の割合は全国より低いが、平成 22 年度と比較して増加傾向にある。 質 問 事 項 算数の勉強は大切だと思いますか 児 童 算数の授業で公式やきまりを習うとき, そのわけを理解するようにしていますか 算数の指導として,計算問題などの反 復練習をする授業を行いましたか 学 算数の授業において、少人数授業を行 校 うにあたって、習熟の程度に応じた少人 数学習集団の編制等の工夫をしました か H21 H22 H24 91.1 91.2 92.2 (-0.8) (-0.9) (-0.8) 75.6 76.8 78.2 (-3.1) (-2.9) (-2.5) 97.9 98.2 98.8 (-0.1) (+0.1) (+1.2) − 31.4 43.5 (-18.5) (-7.4) 定着傾向が認められる問題例 ◇ 整数、分数の四則計算 畑でとれたトマトの数 ・90×0.7(A1(4)【91.1%/90.8%】 ) 曜日 ・4/5÷8 (A7(4)【84.9%/82.4%】 ) トマトの数(個) 月 火 水 木 金 6 3 2 0 9 ◇ 測定値の平均を求めること ・5日間に畑で収穫したトマトの数から1日あたりの収穫数の平均を求める。 (A4【88.0%/86.9%】 ) ◇ 二つの数量の関係が比例の関係にあることを、表を用いて理解すること ・直方体の底面を変えず、高さを2倍,3倍…と変えたとき、体積の変化の仕方を答える。 (A9【87.1%/84.8%】 ) -5- ◆課題が見られた問題例(A知識) 【A知識 3 (1)】 (数と計算:選択式) ◆ 基準量(基準にする大きさ) 、比較量(割合に当たる大きさ) 、割合の三つを図と 対応させて2つの数量の関係を理解すること 問題 赤いテープと白いテープの長さについて、次のことが分かっています。 赤いテープの長さは120cmです。 赤いテープの長さは、白いテープの長さの 0.6 倍です。 (1)赤いテープと白いテープの長さの関係を正しく表している図はどれです か。次の1から4までの中から1つ選んで、その番号を書きましょう。 要因分析 正答率【35.8%/34.0%】 無解答率【1.2%/1.2%】 ・ほぼ半数の児童が3と解答しており、赤いテープの 長さは読み取れているが、どちらを基準量1にする のかが理解できていない。また、0.6 倍という言葉 から乗法に結び付けた児童がいると考えられる。 ・過去に「6m のテープの長さは 12m のテープの長 さ の 何 倍 か 求 め る 式 を 書 く こ と 」 H20A4(2) 【58.2%/55.5%】 「8m の重さが 4 ㎏の棒の 1m 、 の 重 さ を 求 め る 式 を 書 く こ と 」 H22A2(1) 【56.4%/53.8%】でも課題が見られた。 指導上の工夫 解答の状況 1【5.8%/5.8%】 2【7.2%/7.6%】 3【49.7%/51.1%】 ④【35.8%/34.0%】 無解答【1.2%/1.2%】 図を用いて数量の関係を理解できるようにする学習活動 ・問題の場面を表した図から、数量の関係(基準量、 比較量、割合)を的確にとらえることが大切である。 ・数量の関係を表した複数の図を提示し、正しく表し ている図を選んだり、その理由を説明したりするな どの工夫が必要である。 ・小学校3、4年生で学ぶ小数やそのかけ算・わり算 の意味を確実に理解させることが重要である。 ・参考資料: 「授業アイデア例」P7∼8 繰り返し指導のポイント 小学校2年 整数の乗法 簡単な2桁の数の乗法 小学校3年 整数の乗法・除法、小数 (小数の意味と表し方) 小学校4年 小数の計算 小数の乗・除 小学校5年 小数の計算 単位量当たりの大きさ(割合) 乗法・除法の意味を理解させるとともに、場面と図を関連させて2つの数量の関係を図や式に表すこと 【A知識 5 (2)】 ◆ 三角形の底辺と高さの関係について理解すること (量と測定:選択式) 要因分析 問題概要 三角形アイウの底辺をアイとするとき、対応する高さを選ぶ。 正答率【54.1%/54.6%】 無解答率【1.0%/1.2%】 ・底辺をアイとされているにも関わらず、高さを鉛直 に引かれた線分の長さ1ととらえたり、あるいは、 高さは三角形の内部にある2ととらえたりしてい ると考えられる。 ・過去に「方眼紙上の三角形の面積を求めること」 H21A6【69.0%/66.9%】でも課題が見られた。 ・他の図形に関する過去の問題で「長方形の形をした 公園と、平行四辺形の形をした公園について、面積 の広い方の公園を答え、その理由を説明する」 H19B5(3)【18.2%/17.9%】でも課題が見られ た。 指導上の工夫 解答の状況 1【11.2%/11.4%】 2【24.6%/24.3%】 3【7.7%/7.5%】 ○4【54.1%/54.6%】 無解答【1.0%/1.2%】 底辺の取り方によって高さが変わることが理解できる学習活動 ・三角形の面積を求めるには、どの部分の長さが必要 であるかを考えさせ、高さは底辺に対して決まるこ とを指導することが大切である。 ・安定した位置に置かれていない(いろいろな向きで 示される)様々な三角形を示し、視点を変えて図形 をとらえる活動を取り入れることも必要である。 繰り返し指導のポイント 小学校1年 量の大きさの比較 面積等の大きさの比較 小学校3年 図形 二等辺三角形 正三角形 小学校4年 図形・面積 直線の平行や垂直 面積の単位と測定 小学校5年 面積 三角形の面積 の求め方 中学校 空間図形 基本的な図形 の計量 いろいろな向きで示されている図形の多様な見方に慣れるような活動をすること -6- ※解答の状況:各設問の解答率(%)【本県/全国】 ◆課題が見られた問題例(B活用) 【B活用 2 ◆ 必要な情報から指定された高さにできるかどうかを判断し、その理由を言葉 や数を用いて的確に記述すること【理由の記述】 (2)】 (数と計算、量と測定、数量関係:記述式) 問題概要 中型の跳び箱を 70cm の高さにすることができるかどうかを判 断し、その理由を書く。 1 中型のとび箱を70㎝の高さにすることはできる。 2 中型のとび箱を70㎝の高さにすることはできない。 要因分析 正答率【26.5%/26.8%】 無解答率【1.2%/1.3%】 ・跳び箱の仕組みを考慮せずに 10cm を加える ことができると判断している。 ・3 段で 65cm、4 段で 80cm になることを観 察し、得られた事実を根拠にして説明すること に課題がある。 指導上の工夫 判断の根拠に必要な情報を取り出し、過不足な く説明する学習活動 ・根拠の不足した説明を示し、説明に必要な事 柄を考えさせることが大切である。 ・数量の関係や計算の結果から得られた事実を 根拠として、筋道を立てて考えたり、説明し たり、記述したりする活動を取り入れていく ことが重要である。 ・参考資料: 「授業アイデア例」P11∼12 (理由の例) 【例1】中型のとび箱を3段にすると、高さは 65cmです。次は、15cm高くなるので、4 段にすると、高 さは 80cmになります。だから、中型のとび箱を 70cmの高さすることはできません。 【例2】中型のとび箱を3段にすると、高さは 65cmです。70cmから中型のとび箱 3 段までの高さをひく と、70-65=5 になり、5cmあまります。中型のとび箱で 5cmの高さの段はありません。だから、 中型のとび箱を 70cmの高さにすることはできません。 繰り返し指導のポイント 小学校1年 整数の加・減 簡単な2桁の数の加・減 小学校2年 式による表現 量の単位と測定 中学校 いろいろな事象と関数 小学校4年 ともなって変わる二つの数量の関係 数量の関係や計算の結果から得られた事実を基に、筋道を立てて考えたり、説明したり、記述したりすること 【B活用 3 (2)】 ◆ 面積の関係を言葉や記号を用いて記述すること【事実の記述】 (量と測定、図形:記述式) 問題概要 面積が等しい直角三角形を基に、長方形に内接する四角形の 面積と長方形の面積の関係を書く。 要因分析 正答率【51.4%/51.2%】 無解答率【9.0%/8.6%】 ・四角形と白い部分の面積それぞれについての 事実をとらえることができているが、四角形 の面積が長方形の面積の半分になることをと らえることに課題がある。 指導上の工夫 正答 発見した事実が他の場面でも成立するかどうかを 考えることを通して、統合的・発展的な見方がで きる学習活動 ・既習図形の面積の求め方を用いて様々な図 形の面積を工夫して求めたり、求め方を説 明したりすることが大切である。 ・図形の構成や分解、敷き詰め等の活動を通 して、図形の性質や構成要素に目を向けな がら、図形についての理解を深めていくこ とが大切である。 ア ○と△と□と◎をあわせた大きさ イ ○と△と□と◎をあわせた大きさ ウ 四角形の面積は長方形の面積の半分になる 繰り返し指導のポイント 小学校2年 図形 三角形、四角形 小学校4年 図形 平行四辺形、ひし形、台形 小学校5年 面積 面積の求め方 中学校 平面図形 図形の移動 図形の構成・分解や敷き詰め等の活動を通して、図形の多様な見方を養うこと (注) 記述式問題は、下記のことについて記述することを求めている 言葉や数、式、図、表、グラフなど数学的用語を用いて簡潔に、筋道を立てて説明したり論理的に考えたりして、自ら納得したり他 者を説得したりできること -7- 【B活用 4 (3)】 (数と計算、量と測定:記述式) ◆ はかりの目盛りを適切に読み取り、与えられた条件を基に筋道を立てて 考え、重さの求め方を式や言葉を用いて記述すること【方法の記述】 問題概要 はかりの目盛りと1人分の材料と分量を基に、班の人数分のご飯を作るために 必要な水の重さの求め方と答えを書く。 正答 480g 求め方 【例 1】容器に米を入れた重さは 470g で、容器の重さは 150gだから、 470-150=320 で、米の重さは 320gになります。 水の重さは米の重さの 1.5 倍な ので、320×1.5=480 で、水の 重さは 480gになります。 【例 2】容器に米を入れた重さは 470g で、容器の重さは 150gだから、 470-150=320 で、米の重さは 320gになります。 1 人分の米の重さは 80gなの で、320÷80=4 で、班の人数は 4 人分になります。 1 人分の水の重さは 120gだか ら、120×4=480 で、水の重さ は 480gになります。 要因分析 正答率【33.1%/32.8%】 無解答率【10.6%/10.9%】 ・水は米の重さの 1.5 倍ということは理解 できているが、解決のために必要となる 米の重さを間違えているのが 24.1%と なっている。はかりの目盛りを読み間違 えたり、図イの重さを米の重さと読み取 ったりしたことが原因であると考えられ る。 指導上の工夫 解決の見通しを吟味する学習活動 ・問題を解決するために必要な情報とは何 か、どのような手順で考えていけばよい のかといった解決の見通しをもたせたり 話し合ったりすることが大切である。 ・この問題のように、解決するための手順 が必要な場合、授業において実際の操作 や活動を取り入れ、話し合い活動をする ことが大切である。 繰り返し指導のポイント 小学校1年 量の大きさの比較 小学校3年 計器による測定 いろいろな単位と測定 小学校6年 比 小学校 4 年 小数の計算 小数の乗・除 問題を解決するために必要な情報とは何か、どのような手順で考えていけばよいのかといった解決の見通しを吟味 する活動を取り入れること 【B活用 5 (3)】 (数量関係:記述式) ◆ 表から適切な数値を取り出して割合の大小を判断し、その理由を言葉や式を用い て記述すること【理由の記述】 問題概要 示された表から、合計の人数を基にした一輪車に乗れる人数の割合は、 男子と女子ではどちらの割合の方が大きいかを選び、そのわけを書く。 1 男子のほうが乗れる人数の割合が大きい 2 女子のほうが乗れる人数の割合が大きい 3 男子と女子の乗れる人数の割合は同じ 正答 3 わけ 【例】男子の乗れる人数の割合 9÷15 で、0.6 です。 女子の乗れる人数の割合 12÷20 で、0.6 です。 だから、男子と女子の乗 れる人数の割合は、0.6 で同じです。 要因分析 正答率 【21.2%/23.3%】 無解答率【10.7%/10.6%】 ・正答は男子 9÷15、女子 12÷20 であるが、 9÷6、12÷8といった解答が多く見られた。 比較量については理解できているが、どの値を 基準量とすればよいのか理解できていないと 考えられる。 ・過去に「割合の大小関係を基に判断のわけを書 く こ と 」 H21B5(3) 【 17.2%/17.7% 】、 H22B5(2)【15.2%/17.1%】でも課題が見 られた。 指導上の工夫 割合の考えを用いて比べるよさを理解する学習活動 ・割合の学習において、基準量、比較量、割合を 問題文の中から見つけることが重要である。 「Aを基にしたBの割合」「Aの□倍がBであ る」など、割合を表す表現を見て、何が基準量、 比較量、割合なのか判断させる学習が大切であ る。 繰り返し指導のポイント 小学校1年 絵や図を用いた数量の表現 小学校2年 簡単な表やグラフ 小学校3年 表や棒グラフ 小学校4年 資料の分類整理 二次元の表、折れ線グラフ 小学校5年 百分率 小学校6年 比例と反比例 資料の調べ方 日常生活と関連させて割合を用いる場面を授業の中に取り入れること -8- 中学校 資料の散らばりと代表値 ヒストグラムと相対度数 小学校 理科 【正答率等の状況】 ○ 本県児童の小学校理科における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 平均正答率については、全国を下回る。 ○ 領域別正答率については、概ね全国と大きな差がないが、「A 知識」の「物質」「生命」、「B活用」の「物質」で下回る。 【主な課題】 ○ 観察・実験の結果を整理し考察することや、科学的な言葉や概念を使用して考えたり説明したりすることに課題が見ら れる。(特に、物質領域において実験結果を整理し、考察することに顕著な課題が見られる。※グラフ 部分) 正答数ごとの分布状況(%) 64 平均正答数 県 14.3、全国 14.6 / 24 問 10 平均正答率(%)(全国との差) 理 科 (H24) 24年度領域別の状況(全体) 物質 58.7 61.4 エネルギー 59.7 59.8 63 <H24 全体> 県 8 62 全国 6 61.1 61 60.6 67.1 68.6 生命 60.8 4 60 2 58.9 0 0問 5問 10問 15問 20問 50.9 50.6 地球 59 本県 全国 58 兵庫県 0 20 40 60 80 100 全国 参考(設問別分布状況)※理科は知識・活用の問題を一括で出題され結果が公表されているため本県で作成 全国平均正答率を下回る問題と上回る問題 領 24年度領域別の状況(A知識) 物 77.7 85.8 物質 68.1 69.1 エネルギー 55.4 57.4 物質 生 命 地 球 A知識 B活用 1 問 3 問 A知識 3 問 B活用 3 問 1 問 2 問 3 問 3 問 2 問 2 問 1 問 小学校理科 7 14問(58%) 6 66.8 67.6 生命 質 エネルギー 54.1 53.6 エネルギー 68.1 71.1 生命 −(下回る)14問 +(上回る)10問 域 24年度領域別の状況(B活用) 10問(42%) 5 4 3 59.2 58.6 地球 1 40 60 80 6 7 4 5 2 3 0 1 -1 -3 -2 -5 -4 -7 80 -6 60 -9 40 -8 100(%) -1 0 0 100(%) -1 2 -1 1 本県 全国 2 45.4 45.4 地球 (%) 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 質 問 事 項 ○理科の勉強を大切だと思う児童、理科の勉強が好きだと思う児童の割合は、 全国と同程度である。また、理科の授業で自分の考えを周りの人に説明し たり発表したりしている児童の割合は、全国と同程度である。 ○観察や実験の結果を分析し解釈する指導を行う学校の割合は、全国と同程 度である。また、ほぼ全ての学校で、理科の指導として長期休業中に自由 研究や課題研究などの課題を与えており、この割合は全国より高い。一方、 補充的な学習の指導を行う学校の割合は、全国より低い。 理科の勉強は大切だと思いますか 児 理科の勉強は好きですか 童 理科の授業で、自分の考えを周りの人 に説明したり発表したりしている 理科の指導として,観察や実験の結果 を分析し解釈する指導を行いましたか 理科の指導として,長期休業期間中に 学 自由研究や課題研究などの家庭学習 校 の課題(宿題)を与えましたか 理科の指導として,補充的な学習の指 導を行いましたか 定着傾向が認められる問題例 ◇ 学習した植物の成長の規則性を、他の対象に適用すること 2人がまとめた図の中のア、イに当てはまるサクラのようすの 写真を1から4から選び、番号で答える。 (正答)2(2)ア:2【72.5%/73.0%】 イ:3【88.0%/88.4%】 -9- H24 85.7 (-0.6) 80.8 (-0.7) 46.3 (-0.4) 89.6 (-1.6) 91.3 (+7.6) 39.5 (-11.1) ◆課題が見られた問題例(A知識) 【 1 (1)(2) 】 ◆ 「質量保存」について、児童の予想や仮説を実験を通して修正・改善し、科学 的な見方や考え方につなげること (物質:選択式) 問題概要 (1)氷砂糖を細かく割った後の全体の重さ 氷砂糖を割る前 ビニルぶくろ (2g) 要因分析 氷砂糖を細かく割る (1)正答率【77.7%/85.8%】 無解答率【0.4%/0.3%】 ・「軽くなる」は、 「物は形が変わって小さくなると重さが なくなる」と考えており、細かい「粒子」にも質量があ るととらえることに課題がある。 (2)正答率【63.9%/76.3%】 無解答率【0.5%/0.4%】 ・ 「軽くなる」は、 「とけるとなくなる」と判断したり、 「重 くなる」は、もとの全体の重さを考察せずに、 「とけた砂 糖の分だけ重くなる」と判断したりしており、 「質量保存」 について、予想や仮説を修正・改善し、科学的な見方や 考え方につなげることに課題がある。 氷砂糖を割った後 細かく割った 氷砂糖 氷砂糖1個 (20g) 電子てんびん (はかり) ※氷砂糖は、砂糖水からゆっくりと水を蒸発させてつくったものです。 1 ② 3 4 22gより軽くなっていました。(15.5%) 22gと変わっていませんでした。(77.7%) 22gより重くなっていました。(5.0%) ビニルふくろの重さだけになっていました。(0.5%) 指導上の工夫 (2)氷砂糖を水に溶かした後の全体の重さ 氷砂糖をとかす前 よくふってすべてとかす 入れ物 ビニルぶくろ 水 100ml 氷砂糖 1 ② 3 4 実験後の考察で共通理解し、結論を導く学習活動 ・実験前に、児童それぞれの予想や仮説とその理由や根拠 がはっきりと示されていることが大切である。 ・実験後に、結果をもとに予想や仮説をふり返って考察し、 他者の考察と比較・分類・整理しながら図表などでモデ ル化し、科学的な用語を適切に用いて説明し合うことで、 科学的な見方や考え方を身に付けることが必要である。 実験の途中段階でも予想や仮説に立ち返りながら測定記 録を読み取り考察する学習活動 ・実験の最初と最後の測定・記録だけでなく、途中段階で も予想や仮説に立ち返りながら測定・記録して、定量的 に実感したり、考察したりする機会を増やすことが必要 である。 氷砂糖をとかした後 氷砂糖を すべてとか してつくった 砂糖水 空のビニル ぶくろ 192gより軽くなっていました。(12.5%) 192gと変わっていませんでした(63.9%) 192gより重くなっていました。(17.7%) ビニルふくろの入れ物と水 100mlの重さだけに なっていました。(4.7%) 繰り返し指導のポイント 小学校3年 物と重さ 小学校5年 物の溶け方 物の形と重さの実験 重さの保存について 中学校 水溶液 化学反応と物質の質量 酸・アルカリとイオン 物の形を変えてその重さを手にとって比較するなど体感により操作手順を理解した上で、自分の予想や仮説と実験結 果を照らし合わせて考察すること 【 4 (1) 】 小学校6年 水溶液の性質 水溶液に溶けているもの ◆ 方位磁針を適切に使用して方位を正しく読み取ること (地球:選択式) 要因分析 問題概要 方位磁針の適切な操作方法を選択し、その時の太陽の方位を記述する。 (問題)午後1時の太陽の方位を、正しく調べているのはどれですか。 下の1から4までの中から1つ選んで、その番号を書きましょ う。また、その時の太陽の方位を書きましょう。 (28.6%) (34.9%)※1 (17.7%) (17.7%) 正答率【28.6%/27.3%】 無解答率【3.2%/3.2%】 ・地図の上を「北」と見ることから、方位磁針も同様に前方 を「北」ととらえていたり、太陽が「南」を通り、「西」 に沈むという知識の先行で、太陽のある方位が「南」や「西」 であると判断をしたりしている誤答が多い。 ・方位磁針を使用する機会が少ないため、操作方法や方位の 見方を習得することに課題がある。 (29.2%) (29.2%) 指導上の工夫 (14.5%) (14.5%) (正答) ① 南西 (28.6%) 観察・実験器具を目的に応じて操作する学習活動 ・実際に使用する機会を増やし、具体的な操作を繰り返すこ とで、方位磁針の針と方位盤との関係などを理解し、操作 方法や方位の見方を習得することが大切である。 他教科や野外活動との関連を図った学習活動 ・社会科の「方位」の学習や、野外活動で地図と方位磁針を 使用する活動などと関連付けながら、日常生活において方 位を意識できるようにするとともに、理科での方位磁針の 適切な操作方法や名称を確実に習得することが大切であ る。 繰り返し指導のポイント 小学校3年 太陽と地面の様子 日陰の位置と太陽の動き 小学校4年 月と太陽 星の動き 小学校6年 月と太陽 月の位置や太陽の位置 中学校 天体の動きと地球の自転・公転 太陽系と恒星 各学年・各教科で実生活と関連付けて方位磁針の使い方や方位の見方などを確認し操作する回数を増やすことにより、 目的に応じた操作方法を確実に習得すること ※1 選択率:記述の誤答も含む(以降も同様に表記) -10- ※解答の状況:各設問の解答率(%)【本県/全国】 ◆課題が見られた問題例(B活用) 【 2 ◆ 植物の受粉と結実の関係を調べる実験結果について、その要因を検討した 上で理由を記述し、方法を改善すること【改善(※1) 】 (5) 】 (生物:選択・記述式) 問題概要 植物の受粉と結実の関係を調べる実験について、結果を基に方法 を改善して、その理由を記述する。 (問)花粉をつけなかったBのめばなにも、実ができています。どのよう に実験をやり直せばよいですか。選んだわけも書きましょう。 要因分析 正答率【29.2%/32.1%】 無解答率【5.1%/4.6%】 ・受粉の仕組みや受粉の要因の理解が、成長の質的変化の 順序性(時系列)に結び付いていないことが課題である。 ・受粉と結実の条件制御について、めばながさいた後では なく、つぼみの段階から受粉対策を行う必要について指 摘するなど、実験方法を批判的にとらえ、改善しようと することに課題がある。 指導上の工夫 ① AとBのめばなに、つぼみのときからふくろをかぶせておく。(64.5%) 2 AとBのめばなに、ふくろをかぶせない。(5.0%) 3 AとBのめしべの先に、花粉をつける。(9.1%) (15.2%) 4 Aのめしべの先に花粉をつけ、Aと B のめばなのふくろをはずす。 (わけ)風やこん虫、鳥などによって花粉が運ばれ、おしべの花粉が めしべの先につき、受粉してしまうことがあるから。 (29.2%) 条件に着目し、観察・実験方法を改善する学習活動 ・観察・実験結果に関して、妥当なデータが得られなかっ た場合、改めて条件を確認し、観察・実験方法を見直し、 再度行う学習活動が大切である。 科学的な言葉や概念を適切に使用する学習活動 ・受粉する条件を明確にするため、ふくろをかぶせる時期 をずらして実験し比較したり、自然界での花粉の運搬に ついて考えたりすることで、時系列にそって受粉の仕組 みや受粉の要因を理解することが必要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P15∼16 繰り返し指導のポイント 小学校4年 季節と生物 植物の成長と季節 中学校 生物と細胞、生物の成長と殖え方 生物の殖え方、遺伝の規則性と遺伝子 小学校5年 植物の発芽、成長、結実 植物の受粉、結実 結果を考察する段階で、常に観察・実験の内容や条件などについて見直し、次の観察・実験に生かすこと ◆ 天気の様子と気温の変化の関係について仮説の有効性を分析すること【分析(※2) 】 (地球:選択・記述式) 【 4 (5) 】 要因分析 問題概要 かげの様子から1日の天気を考え、気温の変化を表すグラフを選択する。 (23.0%) (16.5%) 正答率【16.8%/16.9%】 無解答率【6.5%/6.7%】 ・晴天時や曇天・雨など、標準的な天気での気温の観 察が主になり、天気の様子と関係付けた観察記録と 考察に課題がある。 ・データが部分的にない場合についても、天気の様子 と気温の変化とを関係付けてグラフを作成するとい うような経験をしていないことも要因であると考え られる。 指導上の工夫 (18.2%) (35.5%) (正答)4 午前 10 時から正午前まではくもっていたので気温があまり変わらないが、 それ以外の時間は晴れていたので気温は上がるから。(16.8%) 繰り返し指導のポイント 天気の変化と気温の変化を関係付けて考察する学習活動 ・ 「晴れ」と「くもり・雨」の天気の様子と気温変化 について、自分で予想や仮説を立てた上で測定記録 し、グラフの作成でそれぞれの特徴を考察する学習 が必要である。その上で、1日の途中で天気が変化 した場合について予想や仮説を立て、気温の測定記 録とデータが欠けた状況でグラフを作成し、天気の 変化について考察する学習活動が必要である。 気象情報を分析し天気の様子や変化を考察する学習活動 ・授業での気温記録だけでなく、百葉箱に設置されて いる記録温度計(自記温度計)やインターネットの データと天気を関係付けながら観察・記録し考察す ることが大切である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P19∼20 中学校 気象観測 小学校5年 天気の変化 気温、湿度、気圧、風向などの変化 雲の様子と天気の変化 と天気の関係を見い出す 天気の変化の予想 天気や気温の変化には、太陽と雲の様子が要因になっていることを、観察を通して実感を伴った理解につなげるなど、 気象情報を分析し、日常生活に活用して、天気の予想や変化を予想すること 小学校3年 かげのでき方と太陽の光 地面の温度くらべ 小学校4年 1日の気温の変化 天気による1日の気温の変化 (注)改善(※1) 身に付けた知識・技能を用いて、自分の考えと他者の考えの違いをとらえ、異なる視点から自分の考えを見直すことにより、 多面的に考察し、より妥当な考え方に改善し説明すること 分析(※2) 提示された自然の事物・現象について視点をもってとらえ、その視点に応じて対象から情報を取り出し、原因と結果などの 関係で考察すること -11- 【 3 (4) 】 (エネルギー:短答式) ◆ 電磁石の強さの変化に関わる条件を制御する実験において、変える条件と変えな い条件を仮説として構想し、その有効性を実験結果から判断すること【構想(※1) 】 問題概要 電磁石の強さを変える要因について、条件を制御しながら確かめる 実験を構想する。 要因分析 正答率【51.2%/50.6%】 無解答率【7.3%/7.2%】 ・電磁石の強さについての因果関係から、実験目的に 合わせた条件制御(変える条件と変えない条件)の 考え方に課題がある。 ・「電流」ではなく「電流の強さ」、「導線」ではなく 「導線の巻数」などと、一語文ではなく科学的な言 葉を適切に使用する言語力に課題がある。 指導上の工夫 (正答) ウ:電流の強さ 予想や仮説を実証するために条件を制御して実験を 構想する学習活動 ・電磁石の強さを変える複数の要因を確認した上で、 「電流の強さ」や「導線の巻数」など、実験の目的 に合わせて変える条件と変えない条件を整理し、実 験を構想することが大切である。 科学的な言葉を適切に使用する学習活動 「導線の巻数」などの科 ・学習の中で、 「電流の強さ」 学的な言葉を意識し、適切に繰り返して使用するこ とが重要である。 エ:導線の巻数 繰り返し指導のポイント 小学校3年 磁石の性質 電気の通り道 小学校4年 電気の働き 小学校5年 電流の働き 電磁石の強さ 小学校6年 電気の利用 発電、蓄電 中学校 電流、電流と磁界、 エネルギー 表などを用いて条件を制御しながら実験を構想するとともに、その方法を科学的な言葉を適切に使用し、説明すること 【 3 (5) 】 (物質:選択式) ◆ 温度によって水の状態が変化するという性質を理解し、姿を変えた水が物を動か す等の「エネルギーの見方」に適用すること【適用(※2) 】 問題概要 水の状態変化として、当てはまる言葉を選ぶ。 要因分析 正答率 オ【62.9%/62.1%】カ【42.2%/42.4%】 キ【46.3%/43.5%】 無解答率 オ【2.7%/2.4%】 カ【3.1%/2.8%】 キ【3.6%/3.4%】 ・水には、温度によって状態が変化する性質(気体、液体、 固体)についての実感を伴った理解に課題がある。 ・ 「空気」と「水の状態」 (湯気、水蒸気)の違いが理解でき ていないため、カでの誤答が見られる。 ・1回の実験だけで終わり、温めたり冷やしたりと双方向で 実験していないため、実感を伴った理解に結び付いていな い。 指導上の工夫 (正答)オ:水蒸気 カ:湯気【空気 23,1%/水蒸気 22.5%】 キ:温度 繰り返し指導のポイント 小学校4年 水のすがた 水の三態変化 科学的な言葉を適切に使用し現象を説明する学習活動 ・実験で、水が沸騰したり、冷えたりする様子を「可逆変化」 として扱い、 「水蒸気」 、 「湯気」 、 「温度」の用語の関係理 解を深め、それらの言葉を使って現象を適切に説明する学 習活動が大切である。 日常生活の現象と関係付けて定着を図る学習活動 ・水の状態変化をいろいろな場面で適用できるようにするた め、水をあたためた1回の実験だけでなく、冷めたことに よる変化(可逆変化)との双方向の実験が大切である。ま た、沸騰時に水蒸気が物を動かす現象等を関連付け、 「エ ネルギーの見方」に結び付けることが大切である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P17∼18 小学校年6年 電気の利用 電気の利用と発電 中学校 状態変化 物質の融点と沸点 実感を伴った理解を深めるため、水の状態変化を、 「粒子のもつエネルギー」に関連させて、日常生活と結び付けなが ら説明すること(学習する学年の間隔が大きいので、既習内容を振り返り、当該学年の観察・実験に生かすこと) (注) 構想(※1) 提示された自然の事物・現象について問題を明確にもち、変化したり制御したりすべき条件は何か、どうすれば適切な データが得られるかなど、解決に向けた方略をもつこと 適用(※2) 提示された自然の事物・現象を的確に理解し、それを自分の知識や経験と結び付けて解釈すること -12- 中学校 国語 【平成24年度の状況】 ○ 本県生徒の中学校国語における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 区分別平均正答率については、 「A知識」は全国を上回り、 「B活用」は全国を下回る。 (平成22年度は「A知識」 「B活用」とも全国と差がなかった。 ) ○ 領域別正答率については、 「A知識」の「読むこと」及び「言語事項」は全国を上回るものの、それ以外では、全国を 下回る。 【主な課題】 ○ 話したり聞いたり、書いたりする目的や意図に応じ、必要な情報を読み取ることや、着目した内容を明確にした上で 自分の考えを具体的に書くことに課題が見られる。 正答数ごとの分布状況(%) 15 区分別平均正答率(%)(全国との差)の H22 との比較 国語(A知識) <H24 A知識> 県 67 78 全国 H24 10 77 平均正答数 県 24.3、全国 24.0 / 32 問 5 0 5問 10問 15問 20問 25問 25 65 75.2 75.3 75.0 74 <H24 B活用> 65.5 65.4 75.5 75 30問 H22 66 76.5 76 0問 国語(B活用) 65.1 75.2 75.0 64 63.4 63 74.2 63.9 62.8 63.2 20 62 73 H24 10 H22 61.6 0問 1問 2問 3問 4問 5問 6問 7問 86.8 88.1 書くこと 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 75.0 73.7 言語事項 60.3 61.5 読むこと 言語事項 本県 全国 40 60 80 100 (%) 20 40 60 全 国 (国語A) 話す・聞く 書く 読む 言語 H19 67.1 65.4 読むこと 全 国 領域別正答率(%)(全国との差)の経年比較 56.1 57.4 書くこと 全 国 9問 59.0 59.9 87.0 話す・聞く 87.7 話す・聞く 8問 24年度領域別の状況(B活用) 24年度領域別の状況(A知識) 兵 庫 県 0 兵 庫 県 兵 庫 県 5 兵 庫 県 61 72 全 国 平均正答数 県 5.6、全国 5.7 / 9 問 15 80 (%) ※中学校国語B活用には「言語事項」領域はない H20 H21 H22 H24 (国語B) 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 話す・聞く 書く 読む H19 H20 H21 H22 H24 ※線がない部分はその領域での出題がない 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 ○「国語の授業がよく分かりますか」について、肯定的な回答 をした生徒の割合は全国と同程度であり、また、目的に応じ て資料を読み、自分の考えを話したり、書いたりしている生 徒の割合は全国より低いが、若干の増加傾向にある。 ○学校の指導体制については、ほぼ全ての学校において漢字・ 語句など基礎的・基本的な事項を定着させる授業を行ってい る。また、目的や相手に応じて話したり聞いたりする授業を 行う学校の割合は、全国より低いが、平成 22 年度と比較し て増加傾向にある。 質 問 事 項 H21 69.0 (+0.2) 生 徒 国語の授業で目的に応じて資料を読 33.2 み,自分の考えを話したり,書いたりして (-8.6) いますか 国語の指導として,漢字・語句など基礎 97.8 的・基本的な事項を定着させる授業を (-0.1) 学 行いましたか 校 国語の指導として,目的や相手に応じ 65.1 て話したり聞いたりする授業を行いまし (-11) たか 国語の授業の内容はよく分かりますか H22 68.5 (-1.4) 36.4 (-9.4) 97.8 (-0.1) 54.0 (-22.5) H24 68.7 (-2.5) 38.8 (-11.6) 98.5 (+0.9) 63.3 (-13.6) 定着傾向が認められる問題例 ◇ 歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す ・ 「あらはす」→「あらわす」(A7七2)【 93.9%/92.6%】 ◇ ひらがなで表記された作品名をローマ字で書く ・ 「たけくらべ」→「Takekurabe」 (A7六1) 【89.8%/88.8%】 ◇ ローマ字で表記された作品名を読み、ひらがなと漢字に直す ・ 「Tosa Nikki」→「とさにっき」 「土佐日記」(A7六2)【 83.1%/81.9%】 ◇ 聞き手や場面を意識して、適切な語句を選択して話す ・ 「難易度も高くなるので」を聞いて分かりやすい表現に直す → (例)「難しくなるので」(A4一)【 89.8%/90.1%】 -13- ◆課題が見られた問題例(A知識) 【A知識 4 二】 ◆ 話し言葉と書き言葉との違いを理解し、適切に使うこと ︿正答例﹀小学校では児童会活動と言われていた 生徒会活動のことです。 問題概要 生徒会長の山下さんが新入生に対して歓迎の言葉を述べ るときに、話し言葉と書き言葉との違いを理解し、場に応じ た話し言葉にする。 (言語事項) 要因分析 正答率【44.4%/47.1%】無解答率【8.3%/7.7%】 ・ 「生徒会活動」 「小学校」 「児童会活動」という三つ の情報の関係を適切にとらえることに課題があ る。 ・歓迎のことばにふさわしい言葉遣い(ですます調) で書くことに課題がある。 指導上の工夫 スピーチの内容や伝え方について質問したり助言 し合ったりする学習活動 ・スピーチ原稿を書く場合、話すことを前提とした ものであることを意識する必要がある。互いの原 稿を読み合ったり、スピーチを聞き合ったりして、 話し言葉と書き言葉の違いを理解することが大切 である。 ・スピーチ原稿をそのまま読むのではなく、メモを 用いてスピーチすることができるように指導する ことが重要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P1∼2 繰り返し指導のポイント 中学校 小学校高学年 伝えたい内容を柱立てしたメモを基 伝えたい内容を箇条書きにしたメモ に発表する。 を基に発表する。 日常生活の中の話題について、メモを見ながら適切な話し言葉(自分の言葉)で話すこと 小学校低学年 伝えたいことを自分の言葉で簡潔に 発表する。 【A知識 6 二】 小学校中学年 伝えたいことをスピーチ原稿やメモ を基にして発表する。 ◆ 目的に応じて必要な情報を読み取ること 2 高温のお湯で洗うこと。 3 中性洗剤で洗うこと。 4 ぬるま湯で洗うこと。 もう一つ忘れてはいけないことがあります。それは、 羊毛がアルカリ性の洗剤や高温のお湯で洗うと、繊維そ さが失われてしまいます。それを防ぐためには、中性洗 のものが変質してしまい、羊毛が本来もっている柔らか 剤を使い三十度程度のぬるま湯で洗うのがよいとされて います。 解答の状況 問題概要 羊毛でできた衣服の洗濯の仕方について説明する文章の 内容を踏まえて洗濯する場合、次の取り扱い絵表示の内容 に加えて気をつけなければならないことは何か。 1 アルカリ性の洗剤で洗うこと。 (読むこと:選択式) 1【2.4%/2.1%】 2【1.6%/1.6%】 ③【39.8%/40.3%】 4【55.5%/55.4%】 無解答【0.7%/0.6%】 要因分析 正答率【39.8%/40.3%】 無解答率【0.7%/0.6%】 ・本文中にある「中性洗剤を使い 三十度程度の ぬるま湯で洗うのがよいとされています。 」の二 つの項目の読み取りに課題がある。 ・ 「三十度程度」と「ぬるま湯」が同義語として使 われていることの理解に課題がある。 指導上の工夫 明確な目的をもち、自分にとって必要な内容を取捨 選択しながら、説明的な文章を読む学習活動 ・目的に応じて必要な情報を読み取る際には、自分 にとって必要な事柄を明確にし、それに応じて情 報を取捨選択しながら読み取るように指導する ことが大切である。 ・同一の教材を用いた学習であっても、個々に異な る目的をもって文章を読み、必要な情報を整理す る指導などが必要である。 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 時間的な順序や事柄の順序を考え ながら読む。 小学校中学年 中心となる語や段落相互の関係を とらえて読む。 小学校高学年 文章の内容を的確におさえ、要旨 をとらえて読む。 中学校 目的や必要に応じて要約したり、要 旨をとらえたりして読む。 文章と図表との関連を整理したり、図表が果たしている役割や図表が用いられていることの効果について確認したり すること -14- ※解答の状況:各設問の解答率(%)【本県/全国】 ◆課題が見られた問題例(B活用) 【B活用 ◆ 相手の発言を注意して聞き、自分の考えを具体的に話すこと(条件作文) 1 三】 作家の大岡玲さんと女優の壇ふみさんの対談﹁美しい日本語とは﹂ 問題概要 を読んで、あなたは、これからどのような言葉の使い方をしたいと考 えるか。条件1から条件3にしたがって、具体的に書く。 条件1 対談での大岡さん、壇さんのいずれかの発言の内容を取り上 げて書くこと。 条件2 これから使っていきたい言葉の例を挙げて書くこと。 ︿正答例﹀ ﹁残していきたいと思う美しい言葉は、個々人が 積極的に使うべきです。 ﹂という大岡さんの発言に 納得した。先日、本を読んでいて﹁たおやか﹂と いう言葉を初めて知り、やわらかくて美しい言葉 だと思った。このような美しい言葉を積極的に使 いたい。 条件3 八十字以上、百二十字以内で書くこと。 (話すこと・聞くこと、書くこと:記述式) 要因分析 正答率【19.0%/19.7%】 無解答率【16.2%/13.9%】 ・ 「これから使っていきたい言葉の例を挙げていない」 「発 言の内容に関する感想に終始している」 「対談のどの発 言の内容を取り上げているのか明確に分からない」な ど与えられた三つの条件を満たしていない。 ・過去に「自分の立場や意図を明確にして話し合うこと」 H21 小学校国語 B2【26.2%/25.7%】でも課題が 見られた。 指導上の工夫 自分の考えを具体例を挙げて話す学習活動 ・対話や討論などの内容を基に自分の考えを表現する際 には、話し手の考えに対する賛否などを示すだけでな く、自分の体験や読書の経験などに基づいた具体例を 挙げるなどして、自分の考えを分かりやすく表現する ような学習活動を取り入れることが大切である。 ・互いの発表を聞き合い、発表の内容を構成、記述の仕 方などについて意見を交流することが重要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P3∼4 繰り返し指導のポイント 中学校 小学校高学年 話し手の意図をとらえながら聞き、 必要に応じて質問しながら聞き取 自分の意見と比べるなどして考えを り、自分の考えとの共通点や相違点 を整理する。 まとめる。 話の中心・話し手の意図に注意しながら聞き、自分の考えと比べたり、事柄を順序立て構成を工夫しながら話したり すること 小学校低学年 大事なことを落とさないようにしなが ら、興味を持って聞く。 ◆ 資料に書かれている情報の中から必要な内容を選び、伝えたい事柄が明確に伝わ るように書くこと(条件作文) 〈正答例〉ピントが合うと「ピピッ」と音がして、画面 中央の四角い枠が緑になります。ピントが合 っていないと四角い枠が赤になるので、指を 離してからもう一度押してください。 問題概要 デジタルカメラの使用説明書を条件1から条件2にした がって、祖母向けに分かりやすく書き換えなさい。 条件1 ﹁緑﹂ 、 ﹁赤﹂ 、 ﹁ピピッ﹂という言葉をすべて使って 書くこと。 条件2 六十字以上、八十字以内で書くこと。 【B活用 2 三】 (書くこと、読むこと :記述式) 小学校中学年 話の中心に気を付けて聞き、質問 をしたり感想を述べたりする。 要因分析 正答率【67.1%/68.4%】 無解答率【9.2%/8.1%】 ・ 「使用説明書」から必要な内容を抜き出すことに課題 がある。 ・ 「緑」 、 「赤」 、 「ピピッ」という指定された語句の全て、 または一部が用いられていない。 ・過去に「目的や意図に応じて事象や意見を関連付け て書くこと」H21B1 【56.7%/59.1%】 、H22 A9【60.3%/60.9%】でも課題が見られた。 指導上の工夫 相手や目的に応じて伝えたい事柄が明確に伝わるよう に書く学習活動 ・伝えたい情報を正確に理解した上で整理し、それが 効果的に伝わるように説明する順序を考えたり、図 表を用いたりするなどの工夫をすることが大切であ る。 ・実際に書いた文章を相手の立場に立って読み返し、 推敲することが重要である。 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 語と語や文と文との続き方に注意しなが ら、つながりのある文や文章を書く。 小学校中学年 目的や必要に応じて理由や事 例を挙げて書く。 小学校高学年 目的や意図に応じて簡単に書いたり 詳しく書いたりする。 中学校 相手に効果的に伝わるように、説明を 加えたり、描写を工夫したりして書く。 読み手に自分の考えや気持ちを的確に伝えるために、根拠となる事柄や具体例(図表など)を適切に示して書くこと -15- 【B活用 3 二】 ◆ 物語の場面の展開や表現の特徴をとらえること (読むこと:選択式) 問題概要 3 秋 4 冬 物語﹁二ひきの蛙﹂に描かれている季節を、次の 2 夏 1から4までの中からすべて選ぶ。 1 春 要因分析 正答率【31.6%/34.2%】 無解答率【0.8%/0.7%】 ・季節を直接表す語句(春・冬)に着目するこ とはできているが、「もうすぐ冬のやってく ることをおもいだしました。」という表現か ら、それが秋の場面であることをとらえられ ていない。 指導上の工夫 様々な言語活動を通して文学的な文章を主体 的に読む学習活動 ・文学的な文章を読む際には、それぞれの場面 がどのように設定されているか(時・場所・ 人物など)を本文中の言葉に即してとらえる ことが大切である。 ・場面がどのように展開しているかをとらえる とともに、登場人物の心情や行動、情景描写 などに注意して読むことが重要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P5∼6 解答の状況 1,3,4 と解答【31.6%/34.2%】 1,4 と解答【53.1%/50.9%】 無解答【0.8%/0.7%】 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 場面の様子について、登場人物の 行動を中心に想像を広げながら読 む。 小学校中学年 場面の移り変わりに注意しながら、 登場人物の性格や気持ちの変化、 情景などを想像して読む。 小学校高学年 登場人物の相互関係や心情、場面 についての描写をとらえて読む。 中学校 場面の展開や登場人物などの描写 に注意して読み、内容の理解に役 立てる。 場面の展開や登場人物の心情、情景などを叙述に注意して読み取った上で、想像を広げながら読むこと 【B活用 3 三】 ◆ 朗読の仕方の工夫について、理由を考えること(条件作文) 問題概要 ﹁やあ、きみの黄色は美しい。 ﹂をどのように工夫して朗読するか。 あなたの考える朗読の仕方の工夫とその理由を、次の条件1から条件3 にしたがって書く。 条件1 ○には朗読の仕方の工夫を、▼にはその理由を書くこと。 条件2 ▼は、物語の内容を踏まえ、物語の中の言葉を使って書くこと。 以内で書くこと。 ︿正答例﹀ ○ さわやかな気分が伝わるように、高く大きな声で読む。 ▼ 緑の蛙も黄色の蛙も池の水で泥土を洗い落としてきれいになり、 体だけではなく気持ちもさっぱりしたから。 条件3 ○は、十五字以上、三十字以内で、▼は、四十字以上、六十字 (書くこと、読むこと:記述式) 要因分析 正答率【57.3%/58.9%】 無解答率【14.8%/13.6%】 ・物語の内容の正しい理解に課題がある。 ・声の出し方に関する具体的な工夫を書くこ とに課題がある。 ・過去に「作品の展開や心情の変化を読むこ と」H19B2二【66.8%/68.5%】でも 課題が見られた。 指導上の工夫 自分の読み取った内容を表現する学習活動 ・文学的な文章を朗読する際には、自分なり に解釈したことに基づいて、声に出して表 現することが大切である。 ・作品に出てくる情景や登場人物の心情など を理解し、それにふさわしい(緩急、強弱、 間の取り方などに気をつけて)朗読をする ことが必要である。 繰り返し指導のポイント 小学校低学年 語と語、文と文との続き方に注意 しながら、文や文章を書く。 小学校中学年 目的や必要に応じて理由 や事例を挙げて書く。 小学校高学年 目的や意図に応じて簡単に書い たり詳しく書いたりする。 中学校 伝えたい事実や事柄について、自分の 考えや気持ちの根拠を明確にして書く。 文学的な文章の音読の在り方について、その根拠を書き表したり、実際に音読したりすること -16- 中学校 数学 【平成24年度の状況】 ○ 本県生徒の中学校数学における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 区分別平均正答率については、 「A知識」では全国を上回り、 「B活用」は全国と差がない。 (平成22年度は「A知識」 「B活用」とも全国を上回っていた。 ) ○ 領域別正答率については、すべての領域において全国を上回る。 【主な課題】 ○ 数学的な結果を事象に即して解釈したり、数学的に表現された事柄をとらえたりすること及び、判断の理由を数学的 な表現を用いて説明することや問題解決の方法を数学的に説明することに課題が見られる。 正答数ごとの分布状況(%) 区分別平均正答率(%)(全国との差)の H22 との比較 数学(A知識) 県 全国 69 6 平均正答数 県 23.0、全国 22.4 / 36 問 H24 数学(B活用) 51 H22 68.0 68 50.6 50 49.5 4 67 49 66 48 49.2 48.8 0 0問 5問 10問 15問 12 20問 25問 30問 65 35問 66.1 64.8 62.0 64 <H24 B活用> 平均正答数 県 7.5、全国 7.4 / 15 問 63 8 47 64.5 63.0 62 45 62.3 44 62.0 0問 1問 2問 3問 4問 5問 6問 7問 69.2 9問 10問 11問 12問 13問 14問 15問 40.9 67.5 67.3 図形 54.7 数量関係 60.2 図形 66.7 40 60 80 100 (%) 39.9 39.8 20 40 60 兵 庫 県 全 国 兵 庫 県 図形 数量関係 H20 H21 H22 H24 (数学B) 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 -3.0 本県 全国 数と式 H19 59.7 数量関係 52.1 (数学A) 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 -2.0 41.1 数と式 43.1 領域別正答率(%)(全国との差)の経年比較 24年度領域別の状況(B活用) 24年度領域別の状況(A知識) 数と式 8問 43.5 43.6 43 全 国 兵 庫 県 0 45.8 46 61 4 H22 H24 全 国 2 全 国 <H24 A知識> 兵 庫 県 8 80 (%) 数と式 図形 数量関係 H19 H20 H21 H22 H24 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 ○数学ができるようになりたいと思っている生徒の割合や問題 を解くとき、もっと簡単な方法がないか考える生徒の割合は、 生 徒 全国と同程度である。 ○学校の指導体制として、ほぼすべての学校において計算問題 などの反復学習に取り組んでおり、その割合は、若干の増加 傾向にある。数学の少人数授業を行うにあたって、習熟の程 度に応じた学習集団の編制を行う学校は全国より低い。 質 問 事 項 数学ができるようになりたい 数学の授業で問題を解くとき,もっと簡 単に解く方法がないか考えますか 数学の指導として,計算問題などの反 復練習をする授業を行いましたか 学 数学の授業において、少人数授業を行 校 うにあたって、習熟の程度に応じた少人 数学習集団の編制等の工夫をしました か 定着傾向が認められる問題例 ◇ 正負の計算や連立方程式の計算 ・6-(-7) (A1(2)【92.3%/88.5%】 ) ・ ◇ a+b=8 ) 2a+b=11 (A3(2)【82.9%/80.5%】 回転体を構成する平面図形を選択すること ・1 回転させるとできる平面図形として正しいものを選ぶ。 (A5(2)【87.5%/86.9%】 ) ◇ 作図によってできる図形の特徴を的確にとらえること ・線対称な図形を対称軸で折り返したとき、対応する点を答える。 (B4(1)【89.1%/89.0%】 ) -17- H21 91.3 (-0.2) 61.6 (-.02) 94.1 (-0.8) − H22 H24 91.9 92.1 (-0.3) (-0.7) 64.0 65.0 (-0.9) (-1.3) 92.8 96.9 (-2.0) (+1.2) 31.6 32.7 (-9.8) (-5.2) ◆課題が見られた問題例(A知識) 【A知識 2 (3)】 ◆ 文字の値が整数の時に、式の値について考察すること 要因分析 (数と式:短答式) 正答率【36.5%/36.6%】 無解答率【3.9%/4.8%】 ・26.6%が 78、100 のみを解答している。aは整数 であることを確認していなかったり、整数に 0 を含 まないと考えていたりしている。また、2aは偶数 を示すことを理解しているが、偶数に 0 を含まない と判断している。 ・H24A 6 (2)「n 角形の内角の和を求める式で、 (n―2)が表すものを選ぶ」 【44.8%/45.7%】で も見られるように文字を含む式を公式としてとらえ るだけではなく、文字が取り得る値やその範囲につ いて理解を深めることが課題である。 問題 aを整数とするとき、式 2aで表すことの できる数を、次の中からすべて選びなさい。 0 1 35 78 100 解答の状況 ・0、78、100 と解答【36.5%/36.6%】 〔正答〕 ・78、100 と解答【26.6%/24.9%】 指導上の工夫 ・78 と解答【0.5%/0.5%】 文字を利用することのよさを実感する学習活動 ・式の意味を読み取り、文字を変数としてとらえたり、 文字式の意味を理解したりすること、また、数の範 囲に基づいて式の値を考察することが大切である。 さらに、事象における数量の大小関係を不等式に表 したり、不等式から数量の大小関係を事象に即して 読み取ったりすることも必要である。 ・無解答【3.9%/4.8%】 繰り返し指導のポイント 小学校5年 整数の性質 偶数と奇数 小学校6年 文字を用いた式 a,χなどの文字を用いて 数量を式に表すこと 中学校1年 文字を用いた式 文字を用いることの必要性 と意味 中学校2年 文字を用いた式の四則計算 文字を用いて表したり読み 取ったりすること 整数や自然数の定義を各場面で確認し、文字の取り得る値の範囲の理解を深め、式の値を求めること 【A知識 12 】 ◆ 具体的な事象における2つの数量の関係を式に表し、それが一次関数であること を判断すること (数量関係:選択式) 問題 下のアからオまでの中に、y がχの一次関数である ものがあります。正しいものを1つ選びなさい。 ア 面積が 60 ㎠の長方形で、縦の長さがχ㎝のときの横の長 さy㎝ イ 1500 m の道のりをχm 歩いたときの残りの道のり y m ウ 身長χ㎝の人の体重 y ㎏ エ 6 m のリボンをχ人で同じ長さに分けるときの1人分の 長さ y m オ ある地点での午後χ時の気温 y℃ 解答の状況 ア【16.2%/17.7%】 イ【40.6%/37.9%】 ウ【7.4%/7.9%】 エ【29.3%/29.8%】 オ【4.8%/4.8%】 無解答【1.5%/1.8%】 要因分析 正答率【40.6%/37.9%】 無解答率【1.5%/1.8%】 ・アまたはエと回答している生徒が 45.5%おり、 反比例の関係を一次関数ととらえていると考え られる。 ・y=1500-χと式で表したときに、この式が一次 関数と判断できない。 ・過去に「一次関数を表した事象を選ぶこと」 H19A11(1)【64.7%/63.8%】でも課題が見 られた。 指導上の工夫 具体的な事象の中から一次関数を見出す学習活動 ・2つの数量の関係を式で表し、この式をy= aχ+bの形に表すことができることから一次 関数と判断できるように指導することが大切で ある。 ・具体的な数値を用いて変化や対応の様子を調べ、 変化の割合が一定であるかどうかを確かめる活 動を取り入れることが大切である。 繰り返し指導のポイント 小学校5年 簡単な比例 小学校6年 比例と反比例 中学校1年 比例・反比例 比例反比例の意味 中学校3年 関数y=aχ2 事象と関数y=aχ2 中学校2年 一次関数 事象と一次関数 具体的な数値から数量の関係を見出すとき、表・グラフ・式を用いて表すこと -18- ※解答の状況:各設問の解答率(%)【本県/全国】 ◆課題が見られた問題例(B活用) 【B活用 1 (2)】 (数と式:記述式) ◆ 数学的な結果を事象に即して解釈することを通して、成り立つ事柄を判断し、 その理由を数学的な表現を用いて説明すること【理由の説明】 問題 きどう 人工衛星が地球の周りを通る道すじのことを軌道といいます。地表からの高度 35800 ㎞の ISS と高度 400 ㎞のひまわり 7 号が地球を 1 周するときの軌道の長さ の差は、次のように求める ことができます。 要因分析 正答率【9.3%/9.9%】 無解答率【3.6%/4.7%】 ・アを選択した誤答 57.4%は2つの軌道に rが使われていることから軌道の長さの 差もrに影響すると考えており、数学的に 処理された結果を読み取り判断すること に課題がある。 ・無解答率が低いのは、記号のみの解答が多 いためであると考えられる。 指導上の工夫 このように、2 つの人工衛星の軌道の長さの差は約 70800π㎞であることが分かります。 上の からは、この軌道の長さの差について、さらに分かることがあります。下のア、イの 中から正しいものを1つ選びなさい。また、それが正しいことの理由を説明しなさい。 ア 軌道の長さの差は、地球の半径の値によって決まる。 イ 軌道の長さの差は、地球の半径の値に関係なく決まる。 正答 イ 理由例 軌道の長さの差を計算する過程で、rの項がなくなるので、軌道の長さの差は、地球の半 径の値に関係なく決まる。 事柄が成り立つ理由を、数学的な表現を用いて 的確に説明する学習活動 ・事柄が成り立つ理由を数学的な表現を用 いて的確に説明することが大切である。 例えば、 「計算過程でrがなくなることか ら軌道の長さの差はrに関係なく決ま る」など、文字で表された式の意味を的 確に理解させておく必要がある。 ・数学的に表現されたり、処理されたりし た結果を考察し、筋道を立てて説明して 伝える活動が大切である。 繰り返し指導のポイント 小学校5年 図形 円周率 (直径と円周の長さ) 小学校6年 文字を用いた式 a,χなどの文字を用いて 数量を式に表すこと 中学校1年 文字を用いた式 文字を用いた式に表すこと 中学校2年 文字を用いた式の四則計算 文字を用いた式で表したり 読み取ったりすること ある事柄が成り立つ理由を、数学的な表現を用いて的確に説明できること 【B活用 3 (2)】 (数量関係(資料の活用) :記述式) ◆ 資料の傾向を的確にとらえ、判断の理由を数学的な表現を用いて 説明すること【理由の説明】 問題 原田選手と船木選手のヒストグラムを比較して、そこから分かる特徴をもとに、次の 1 回でより遠く へ飛びそうな選手を一人選ぶとすると、どちらを選びますか。また、選んだ理由を、二人のヒストグラ ムの特徴を比較して説明しなさい。どちらの選手を選んで説明してもかまいません。 正答 ※いずれを選んでも理由の説明が正しけ れば正答である 「原田選手」選択した理由 原田選手の記録の方が船木選手記録よ り 130m以上の階級の累積度数が大きい ので、原田選手の方が次の 1 回でより遠く へ飛びそうな選手である。だから、原田選 手を選ぶ。 「船木選手」選択した理由 船木選手の記録の方が原田選手の記録 より範囲が小さく、階級の中央の値の大き いところに記録が集まっているので、船木 選手の方が次の 1 回でより遠くへ飛びそ うな選手である。だから、船木選手を選ぶ。 要因分析 正答率【45.3%/46.1%】 無解答率【4.1%/4.9%】 ・根拠として適切ではないヒストグラムの特 徴や最頻値を含む階級度数のみに着目して いる。 ・理由の説明に数学的な表現を用いずに解答 している。 指導上の工夫 判断の理由を数学的な表現を用いて的確に 説明する学習活動 ・日常的な表現を数学的に表現し直すこと で、より的確な説明に洗練する場面を設定 することが大切である。 ・生徒にとって身近な問題を解決する場面を 設定することが大切である。その際、資料 を生徒自らが収集し、度数分布表やヒスト グラムを作成したり、代表値を求めたりす るなどして、問題解決に生かす活動を取り 入れるようにする。 ・参考資料: 「授業アイデア例」P7∼8 繰り返し指導のポイント 小学校4年 資料の分類整理 2つの観点の表、折れ線グ ラフ 小学校6年 資料の調べ方 資料の平均、度数分布 中学校1年 資料の散らばりと代表値 ヒストグラムや代表値を用 いること 中学校3年 標本調査 標本調査を行うこと 説明する際に、日常的な事象を数学的な表現で表し、より的確な説明に洗練していくこと -19- 【B活用 5 (3)】 ◆ 問題解決の方法を数学的に説明すること【方法の説明】 (図形:記述式) 要因分析 問題 江戸時代の数学書「塵劫記」には、 日常生活で役立つ様々な計算が紹介 されています。下の図は、木の高さの 求め方を紹介した部分です。 正答率【23.0%/22.5%】 無解答率【43.9%43.5%】 ・無解答及び誤答では数学的な表現で書かれた 文を正確に読み取ることや図形の性質を理解 することに課題がある。 ・方法の説明のために「直角二等辺三角形の性 質」と「AE を CE に置き換える」という考え 方を的確に説明することに課題がある。 指導上の工夫 木の高さの求め方では、CE の長さを直接測る代わりに、次のような方法を用いて、CE の長さを 求められるようにしています。 長方形の性質を用いて、CE の長さを DB の長さに置き換える。 AE についてもその長さを直接測る代わりに、手順 1 で△ACE の∠ACE を 45°にすること によって、AE の長さを求められるようにしています。その方法を、上の□のように説明しなさい。 正答 (例)二等辺三角形の性質を用いて、AE の長さを CE の長さに置き換える。 問題解決の方法や手順を、数学的な表現を用い て的確に説明する学習活動 ・日常的な事象について図形に着目、観察し図 形の性質を生かす場面を設定することによ り、数学の有用性を感じ積極的に利用するこ とが大切である。 ・学習したことを用いて問題解決に取り組み、 数学的な表現を用いて、筋道立てて説明した り、伝え合ったりする活動が大切である。 ・参考資料: 「授業アイデア例」P9∼10 繰り返し指導のポイント 小学校5年 簡単な 比例の関係 小学校6年 比・図形 縮図と拡大図 中学校1年 平面図形 基本的な図形の計量 中学校2年 図形の合同 三角形や平行四辺形 の基本的な性質 中学校3年 図形の相似 相似な図形の相似比と面 積比及び体積比の関係 日常的な事象を図形に着目して観察し、図形の性質を問題解決に生かすこと 【B活用 6 (2)】 ◆ 図形の性質を数量の関係に着目してとらえ直し、その特徴を数学的に表現すること (数量関係:短答式) 要因分析 問題 正多角形の1つの外角の大きさについて、 「正多角形の 頂点の数を決めると、それにともなって正多角形の 1 つ の外角の大きさがただ1つ決まる」という関係があるこ とが分かります。 ① 下線部を、次のように表すとき、 ① と ② に当てはまる言葉を書きなさい。 ② ① は ② 正答率【17.2%/17.4%】 無解答率【31.6%/31.0%】 ・31.5%の生徒が正多角形の1つの外角の大きさと 頂点の数の順序を逆に解答している。独立変数と 従属変数の関係を把握することに課題がある。 指導上の工夫 事象における数量の関係を関数の視点から考察する学習活動 ・2つの事柄の関係を表にまとめ、その表を観察す ることなどを通して、関数の定義(「一方(A)を決 めるとそれにともなって他方(B)もただ一つ決ま る」ことから、 「(B)は(A)の関数である」ととらえ 直すことができる)を指導することが重要である。 ・扇形の中心角の大きさと弧の長さや面積との関係、 多角形の頂点の数と内角の和との関係についても 図形の性質を関数の視点からとらえることができ る。 ・参考資料: 「授業アイデア例」P11∼12 の関数である。 解答の状況 (正答)①正多角形の1つの外角の大きさ、②正多角形の頂点の数 【15.8%/16.0%】 ①正多角形の頂点の数、②正多角形1つの外角の大きさ 【23.9%/25.2%】 繰り返し指導のポイント 小学校5年 図形 多角形や正多角形 小学校5年 数量の関係の見方や考え方 2つの数量関係を調べる 中学校1年 比例,反比例 関数関係の意味 中学校2年 一次関数 事象と一次関数 ともなって変わる2つの数量の関係を表、グラフ、式、言葉で表現し、関数としてとらえる活動を取り入れること -20- 中学校 理科 【平成24年度の状況】 ○ 本県生徒の中学校理科における学力の定着状況は、全体として全国と同程度である。 ○ 平均正答率については、全国を上回る。 ○ 領域別正答率については、概ね全国を上回るが、 「B活用」の「物理」のみ下回る。 【主な課題】 基礎的・基本的な知識や技能を活用して、根拠のある仮説を設定し、それを実証するための観察・実験を計画・実施す ることや、実験結果をもとに仮説や実験計画をふり返って考察し、必要に応じて改善することに課題がある。 正答数ごとの分布状況(%) 平均正答率(%)(全国との差) 平均正答数 県 13.5、全国 13.3 / 26 問 54 <H24 全体> 53 10 24年度領域別の状況(全体) 46.6 45.9 物理 52.5 県 全国 8 理 科 (H24) 52 57.0 56.9 化学 6 51 51.1 51.3 50.9 4 50 生物 52.8 50.7 地学 52.9 52.0 2 49 0 0問 5問 10問 15問 20問 25問 本県 全国 48 兵庫県 全国 参考(設問別分布状況)※理科は知識・活用の問題を一括で出題され結果が公表されているため本県で作成 33.6 30.5 物理 60.9 60.7 化学 24年度領域別の状況(B活用) 物理 54.3 55.2 化学 55.2 55.0 20 40 60 80 100 全国平均正答率を下回る問題と上回る問題 領 24年度領域別の状況(A知識) 0 域 −(下回る)10問 +(上回る)16問 A知識 物 理 4 問 化 学 2 問 生 地 B活用 A知識 B活用 3 問 1 問 1 問 1 問 2 問 物 1 問 2 問 3 問 学 2 問 3 問 1 問 中学校理科 4 68.6 62.9 生物 16問(62%) 10問(38%) 44.9 44.7 生物 3 2 29.8 30.0 1 7 6 4 5 0 3 100 (%) 2 80 1 60 0 40 -1 20 -2 100 (%) -3 80 -4 60 -5 40 -6 20 -8 全国 -7 本県 -9 地学 -1 2 -1 1 -1 0 75.9 74.1 地学 (%) 児童生徒の意識や学校の指導体制等の状況 質 問 事 項 ○理科の勉強は大切だと思う生徒、理科の勉強が好きな生徒の割合は、全国 と同程度である。一方、自分の考えを周りの人に説明したり発表したりす る生徒の割合は、全国より低い。 ○ほぼ全ての学校において、長期休業中に自由研究や課題研究などの家庭学 習の課題を与えており、その割合は全国より高い。一方、生徒が自ら考え た仮説をもとに観察、実験の計画を立てさせる指導を行っている学校の割 合や、観察や実験の結果を分析し解釈する指導を行う学校の割合は、全国 より低い。 定着傾向が認められる問題例 ◇ 地層のつながりや成り立ちを調べるために、断層の有無や 地層に含まれている粒に着目するという地層観察の技能に関 する知識 3 (1)説明の中のAとBに入る適切なものを選ぶ。 Aイ Bア【87.0%/86.9%】 A ア しゅう曲 イ 断層 B ア 形 イ 数 A、Bに入る適切なものをそれぞれ選ぶ -21- 理科の勉強は大切だと思いますか 生 徒 理科の勉強は好きですか 理科の授業で、自分の考えを周りの人 に説明したり発表したりしている 理科の指導として,長期休業期間中に 自由研究や課題研究などの家庭学習 の課題(宿題)を与えましたか 学 理科の指導として,生徒が自ら考えた仮 校 説をもとに観察,実験の計画を立てさせ る指導を行いましたか 理科の指導として,観察や実験の結果 を分析し解釈する指導を行いましたか H24 64.8 (-3.7) 58.0 (-3.6) 20.5 (-6.9) 96.9 (+16.5) 48.0 (-13.8) 80.2 (-8.7) ◆課題が見られた問題例(A知識) 【 4 (1) 】 (化学:短答式) ◆ 特定の質量パーセント濃度の水溶液をつくるために必要な溶質と溶媒の質量を 求める経験を増やすこと(実験を通して実感を伴った計算の理解につなげる) 要因分析 問題概要 特定の濃度の食塩水をつくるために必要な食塩と水の質量を計算で求める。 正答率【49.5%/49.8%】 無解答率【19.5%/18.8%】 ・質量パーセント濃度の意味の理解や、計算方法が定 着していないため、「食塩 10g 水 100g」等、適切 な数値が記述できていない等、計算で求めた数値が 妥当であるかどうかを判断することに課題がある。 指導上の工夫 (問題) 望さんは、食塩水の濃度を調べ、10%にすることとしました。その 食塩水を 1000gつくるために、必要な食塩と質量は、それぞれ何g ですか。 (正答) 食塩の質量 100g 水の質量 900g (式)(例)1000×0.1=100(食塩の質量) 1000―100=900(水の質量) 繰り返し指導のポイント 小学校5年 物の溶け方 物が水に溶ける量 実験から計算につなぎ、質量パーセント濃度の理解 を深める学習活動 ・質量パーセント濃度の計算式の持つ意味を理解し た上で、繰り返し計算する量を増やすことが重要 である。その際、計算だけでなく、数種類の溶質 で水溶液をつくる実験等を通して、技能を習得す るとともに、実感を伴った数値の理解につなげる ことが大切である。 ・物質が水に溶けているときの様子を、図や絵など を用いて表現し考察するなど、粒子のモデルと関 連付けながら説明できるようにすることが大切で ある。 ・算数(小学校5年の「割合」 )との関連を図り、グ ラフや図などを活用し、確実に定着するように継 続的に計算することが大切である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P19∼20 中学校1年 水溶液の性質 質量パーセント濃度 小学校6年 水よう液の性質 酸・アルカリ、水溶液と金属 中学校3年 水溶液とイオン 身近な飲み物を例に、式の持つ意味を理解して計算し、図表にまとめて関係を理解できるようにする等、実験で得た データや計算で求めた数値が妥当であるかどうかを吟味すること 【 2 (6) 】 (物理:短答式) ◆ 実験で電力量を比較し、計算によって定量的に求めることにより、電気器具の 特性を理解することを通して、科学の有用性を実感すること 要因分析 問題概要 60W の白熱電球と 9W の LED 電球を、それぞれ1時間使用する 場合に消費する電力量の差は何kJかを求める。 (1000J=1kJとして、式と答えを書く。 ) 昌夫さんは、新聞を読んで、LED 電球(発光ダイオードを利用した 電球型 LED ランプ)に注目が集まり、白熱電球の生産が縮小されて いることを知りました。 (問題) 昌夫さんは、60W の白熱電球と 9W の LED 電球を、それぞれ 1時間使用する場合に消費する電力量の差を求めることにしまし た。これらの電力量の差は何 kJ ですか。式と答えを書きなさい。 ただし、1000J = 1kJ です。 (正答)183.6kJ (式)(例)(60×3600)―(9×3600)=183600(J) 183600÷1000=183.6(kJ) 繰り返し指導のポイント 小学校3年 電気の通り道 電気を通すつなぎ方 小学校4年 電気の働き 乾電池の数とつなぎ方 光電池の働き 正答率【15.4%/11.1%】無解答率【36.0%/41.1%】 ・電力量の式を正しく立てられないなど、電力量の意味 の理解に課題がある。 ・定量的な計算や単位の換算を正しく行うことに課題が ある。 指導上の工夫 実験で得た定量的な結果を分析・解釈する学習活動 ・電熱線に電流を流し、一定量の水の温度が上昇する ことについて、様々な条件での実験を通して、実際 に体感しながら関連する要因を見い出し、熱量や電 力量の理解につなげることが必要である。 電力量の理解を深める学習指導 ・単位を理解した上で定量的な計算をすることが必要 である。そのためには、実験で体感した「熱量のち がい」から「電力量の違い」を想定して計算につな げるなど、実験を中心とした学習活動の工夫が必要 である。 科学の有用性を実感する学習指導 ・小学校で定性的に学習してきた「電気」について、 実生活で利用している様々な電気器具を、中学校で 学習した「法則」を用いて、定量的に比較できるよ さを味わう学習活動を通して、科学の有用性を実感 できるようにすることが大切である。 小学校6年 電気の利用 電気の変換(光、音、熱) 中学校 電流 電気とそのエネルギー (電力量、熱量) 定量的な関係式を使った計算を繰り返し、表やグラフにまとめて関係性を理解できるようにすること。また、省エネ ルギーを視野に入れたエコ活動等、日常生活での活用につなげること -22- ※解答の状況:各設問の解答率(%)【本県/全国】 ◆課題が見られた問題例(B活用) 【 1 (6) 】 (生物:短答式) ◆ 実験結果の考察から新たな課題を見い出し、花が開く温度について、その変化 の範囲を予想し、追実験を計画すること【構想(※1) 】 問題概要 チューリップの花が開く温度を明らかにする追実験を計画するに当たって、 実験結果の考察から設定する温度を答える。 図5 【動機】 図 5 のように、花が 13 時には開いてい て、21 時には閉じていた。疑問に思い、 表 1 のように整理した。13 時と 21 時の違 いは、日光と室温であったので、「チューリ ップの花が開くには、光や温度が関係する」 と予測して調べることにした。 【方法】 花が閉じているチューリップを生けた4 つの花びんAから D を用意する。光と温度 の条件を変え、それ以外の条件は同じにし、 しばらくおいた後に、花の状態を観察する。 【結果】 実験の結果を表2にまとめた。 【感想】 今度は何℃でチューリップの花が開きは じめるかを調べたい。 要因分析 正答率【32.4%/33.9%】 無解答率【9.1%/8.3%】 ・実験結果を考察して適切な温度の変域を設定すること や設定をもとに追実験を計画することに課題がある。 ・開花に関する変化の様子を時間の流れで理解すること に課題がある。 ・問題文から解答するためのキーワードを抽出すること に課題がある。 指導上の工夫 課題を解決するための観察・実験を計画する学習活動 ・観察・実験に関して、開花するための条件を生徒の仮 説を基に具体的に設定し、観察・実験を計画する学習 活動を充実することが大切である。 仮説を実証するため独立変数と変域を再設定する学習活動 ・実験結果が仮説の実証にならなかった場合、再度、仮 説を検討しなおし変数と変域を考えて設定し、追実験 をする学習活動を充実することが必要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P13∼14 (問題) 【感想】の下線部を調べるために、4つの温度を設定し実験を行うとするな らば、それぞれ何℃に設定するとよいですか。設定する温度を低い方から 順に整数で書きなさい。 (正答) 12℃,14℃,16℃,18℃ など 繰り返し指導のポイント 小学校3年 昆虫と植物 植物の成長と体のつくり 中学校 植物の体のつくりと働き 花のつくりと働き 小学校4年 季節と生物 植物の成長と季節 身近な生物の継続的な観察や栽培を通して、生物の体のつくりと働きについて観点を明確にして観察し比較するこ とで共通点や規則性を見い出したり、体のつくりと働きとの関連を説明したりすること 【 2 (2) 】 (物理:記述式) ◆ 直列つなぎや並列つなぎに関する知識を活用して、実験方法を検討し、改善する 方法を説明すること【検討・改善(※2) 】 問題概要 1つの回路で、2つの実験と同じ結果を 得るための測定方法を説明する。 実験1 【目的】豆電球に加える電圧を変化させた ときの豆電球の光り方と豆電球に 流れる電流の大きさを調べる。 【方法】図1の回路で実験を行う 要因分析 図1 正答率【8.1%/7.6%】 無解答率【20.1%/19.6%】 ・回路(直列・並列)の違いによる電圧と電流の関係 を理解できておらず、問題文の「同じ結果」を「電 流の大きさが同じになる。 」と正しく判断できていな いことから、長文の説明文を正しく読み取り、測定 方法を検討・改善して説明することに課題がある。 図3 実験2 【方法】図3の回路で、豆電球を発光ダイ オードに変えて実験を行う。 【考察1】 先生:昌夫さんは、実験1、2を別々に行い、その結果をまとめたの ですね。ところで、家庭では、いろいろな電気器具を同時に 使いますね。家庭の回路のように、豆電球と発光ダイオード を1つの回路で同時に使用しても測定できますね。このよう に、1つの回路で、実験1、2と同じ結果を得るためには、ど のような回路をつくって測定すればよいですか。 昌夫:豆電球と発光ダイオードに同じ電流を流すために、それらを 直列につないで測定すればよいと思います。 (2)先生の問いかけに対する昌夫さんの考えには、誤りがあります。 実験1、2と同じ結果を得るために、下線部を正しく書き直しな さい。 (正答)豆電球と発光ダイオードに同じ電圧を加えるために、 それらを並列につないで測定すればよい。 繰り返し指導のポイント 小学校3年 電気の通り道 電気を通すつなぎ方 小学校4年 電気の働き 乾電池の数とつなぎ方 (直列・並列つなぎ) 指導上の工夫 科学的な概念と根拠から、論理的に説明する学習活動 ・直列・並列回路における電圧・電流の関係など科学 的な概念を正しく理解し、日常生活や社会と関連付 けて活用することが大切である。 ・問題文を読みながら、必要な用語等に印をつけ、そ の妥当性を検討することが必要である。 理科で習得した知識・技能等を活用する学習活動 ・家庭の回路では電圧が一定であることを、各種電気 器具の電圧表示を調べること等で確認した上で、条 件を整理することが重要である。また、小学校で学 習しない「電圧」について、「水」に置き換えた実 験をするなど、生徒がイメージしやすい実験を工夫 し、理解につなげることが大切である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P15∼16 小学校5年 電気の利用 電気による発熱 中学校 電流 回路と電流・電圧 電流、電圧と抵抗 電流回路における探究的な観察・実験を通して電流や電圧に関する規則性を見出し、それを川の水の流れと川の落差 等に置き換えて考えたり、日常生活等と関連付けたりして、電流と電圧の関係や電流の働きについて理解すること (注)構 想 (※1) 基礎的・基本的な知識・技能を活用して、自然の事物・現象の中に見出した問題や課題の解決のために、予想や仮説を 立てたり、観察・実験の条件を考えたりすることで観察・実験を計画すること 検討・改善(※2) 観察・実験の結果に基づいて課題の解決・未解決を考察し、未解決のことがあれば予想・仮説や実験計画、その根拠に ついて検討しなおし、仮説や実験計画の改善を図ること -23- 【 3 (3) 】 (地学:選択・記述式) ◆ 地層観察の結果をもとにして考察し、自分の考察と比較しながら他者の考察を検討 し、異なる考えがある場合により望ましい考えに高め合い改善すること。【検討・改善】 要因分析 問題概要 地層観察の結果から,過去の火山活動が活発だった時期の回数についての 他者の考察を検討し,適切な回数を選び,その根拠を説明する。 正答率【10.0%/10.4%】 無解答率【5.1%/6.0%】 ・ローム層が火山活動によるものであるという理解が できていなかったり、4カ所の露頭に見られる凝灰 岩層を別々の火山噴火によるものととらええてし まったりしており、地層に対する「空間の広がり」 と「時間の経過による積み重なり」の理解に課題が ある。 ・他者の考察を検討する以前に、生徒自身が自らの予 想や仮説の有効性を検討して考察できていること が大事である。 指導上の工夫 (問題)火山活動が活発だった時期の回数は、少なくとも何回と考えられま すか。最も適切なものを下のアからオまでの中から1つ選びなさ い。また、回数をそのように考えた理由を書きなさい。 ア 1回 イ 2回 ウ 3回 エ 4回 オ 6回 (答)ア 1回(13.8%) イ 2回(26.5%) ウ 3回(17.6%) エ 4回(20.6%) オ 6回(16.3%) (理由)1つのローム層が見られ、4つの露頭に見られる凝灰岩層はつながった 同一の地層であり、1つの凝灰岩層が見られるから(10.0%) 自らの考えや他者の考えを検討し改善する学習活動 ・特徴的な地層の拡がりに着目し、自分の考えと他者 の考えの同じところと違うところを検討する場面 を取り入れ、火山灰層や凝灰岩層がつながった同一 地層になることを考察することが大切である。 野外観察などを重視した学習活動 ・野外観察など直接体験を重視し、地層の特徴となる 時間的・空間的な広がりについてのデータを得るこ とと、科学的な知識に基づいてデータを考察するこ とが大切である。また、同一市町内の学校が連携し て、教材を共有できる体制の工夫も必要である。 ・参考資料: 「授業アイディア例」P17∼18 繰り返し指導のポイント 小学校4年 水の状態変化 小学校5年 流れる水のはたらき 小学校6年 土地のつくりと変化 中学校1年 火山と地震 可能な限り地域の野外観察から得た記録等を分析し、他地域のデータと比較検討したり、学校付近で野外観察がで きない場合は、岩石や地層の写真を提示し、自らの考えや他者の考えを検討したりして改善すること 【 4 (4) 】 (物理:記述式) ◆ 飽和水溶液について、自分の考察を検討した上で、他者からの指摘を分析・解釈 し、その根拠を正しく説明すること【分析・解釈(※3) 】 問題概要 「いくらでも食塩水を濃くできるわけではない」という他者からの指摘を 分析し解釈して、食塩水がいくらでも濃くできるわけではない理由を説明す る。 要因分析 正答率【47.6%/46.6%】 無解答率【26.9%/26.9%】 ・正答率が5割以下であり、無解答率が高いのは、食 塩の溶解度や飽和についての理解ができていないこ とが考えられ、科学的な言葉や概念を正しく理解す ること、また、それを正しく使用して説明すること に課題がある。 指導上の工夫 (問題) 望さんは、和宏さんの考えが正しくないと指摘しています。下線部の 理由を書きなさい。 (正答)食塩水が飽和状態になると、ある一定量以上の食塩を 溶かすことができなくなるから。 繰り返し指導のポイント 小学校5年 物のとけ方 物が水に溶ける量 小学校5年 水よう液の性質 酸・アルカリ、水溶液と金属 観察・実験の技能を身に付け、定量的に扱う学習活動 ・生徒自身が再結晶の実験や溶解度と関連付けた予想 や仮説を立てて実証し、科学的な言葉を正しく使用 して説明できるようにすることが大切である。 生徒の疑問から仮説を設定し、科学的に探究する学習活動 ・水に溶ける食塩の量には限りがあることを、生徒自 身が予想や仮説をもとに、見通しを持って実験する ことや、結果をグラフ・図表等で確認し、飽和水溶 液について実感を伴った理解を深めることが大切 である。 (ワークシートやレポートの活用) ・参考資料: 「授業アイディア例」P19∼20 中学校1年 水溶液の性質 中学校3年 水溶液とイオン 実際に水に物質を溶かす実験を通して、溶解度・飽和の概念や実験結果に基づく質量パーセント濃度の計算などの 理解を深めるとともに、理解したことを根拠にして事象を分析・解釈して説明すること (注) 分析・解釈(※3) 基礎的・基本的な知識・技能を活用して、観察・実験の結果などを仮説に基づいて分析し解釈すること -24- 2 児童生徒の学習や生活に関する意識や学校の指導体制等の状況 平成24年度 調査結果チャート <中学校> <小学校> 児童生徒質問紙調査 国語A 学習習慣 生活習慣 5.5 国語A 国語B 5.0 学習習慣 算数A 生活習慣 4.5 言語活動・読解力 5.5 国語B 5.0 数学A 4.5 4.0 算数B 言語活動・読解力 3.5 4.0 数学B 3.5 自尊感情 理科 規範意識 国語への関心等 理科への関心等 理科 自尊感情 規範意識 国語への関心等 理科への関心等 算数への関心等 数学への関心等 兵庫県 H22 兵庫県 全国と同程度 の範囲 学校質問紙調査 国語A 教員研修・教職員の取組 地域人材・施設の活用 5.5 5.0 国語A 国語B 教員研修・教職員の取組 算数A 地域人材・施設の活用 4.0 家庭学習への取組 算数B 理科の指導法 個に応じた指導(算数) 数学A 4.0 数学B 3.5 3.5 学力向上に向けた取組・ 指導方法 5.0 国語B 4.5 4.5 家庭学習への取組 5.5 学力向上に向けた取組・ 指導方法 理科 国語科の指導法 理科の指導法 個に応じた指導(数学) 算数科の指導法 理科 国語科の指導法 数学科の指導法 平成24年度調査結果チャートは、全国的な状況との関係において、視覚的に本県の児童生徒の学力や学習状況、学校の指導状況の 特徴を把握することができるよう、スコアで表現したものです。本リーフレットでは各年度の平均や散らばりを基に、本県の特徴をよ り把握しやすくするため、中心が 3.5、全国平均 5.0、最大値 5.7 となるよう設定し、さらに文部科学省が全国と同程度とする範囲が 概ね 4.5−5.5 となるように統計処理しています。 なお、スコア値等の計算方法については、国立教育政策研究所のホームページを参考にしてください。 http://www.nier.go.jp/12chousakekkahoukoku/index.htm 児童生徒質問紙調査及び学校質問紙調査の結果(概要) 児童生徒質問紙調査及び学校質問紙調査の結果(概要) 1 児童生徒の学習や生活への意識等(児童生徒質問紙調査) ・ 「規範意識」 、 「自尊感情」 、 「生活習慣」への意識については小・中学校共通して他項目より高い。一方、 「教科(国 語、算数・数学、理科)への関心・意欲・態度」 、及び「言語活動・読解力」への意識、 「学習習慣」への意識は小・ 中学校共通して他項目より低い。 <各領域における代表的な質問内容例> ○規範意識…学校の規則や友達との約束を守る。いじめはいけないと思う。 ○自尊感情…自分にはよいところがある。将来の夢や目標を持っている。物事を最後までやりとげてうれしかったことがある。 ○生活習慣…毎日、同じくらいの時刻に寝て(起きて)いる。朝食を毎日食べている。 ●教科への関心等…(教科の勉強について)好き。内容がよくわかる。大切だと思う。将来役にたつと思う。 ●言語活動・読解力…普段の授業で話し合う活動を行っている。自分の考えを説明したり書いたりするのは難しい。 ●学習習慣…家で学校の宿題をしている。家で学校の授業の予習(復習)をしている。 2 校内の推進体制や家庭・地域との連携等の状況(学校質問紙調査) ・ 「学力向上に向けた取組・指導方法」 、 「家庭学習への取組」 、及び「地域人材・施設の活用」についての取組状況は、 小・中学校共通して比較的充実している。一方、小学校算数では「個に応じた指導」 、中学校では「国語科及び理科の 指導法」 、 「教員研修・教職員の取組状況」について課題がある。 <各領域における代表的な質問内容例> ○学力向上に向けた取組・指導方法…学習規律、学習方法に関する指導。補充的な学習サポートの実施。 ○家庭学習への取組…保護者に対する家庭学習を促す働きかけ。家庭学習に関する校内の共通理解。 ○地域人材・施設の活用…地域人材を招聘した授業の実施。職場見学や職場体験活動の実施。学校支援ボランティアの参加。 ●個に応じた指導(小学校算数)…学習内容の習熟の程度に応じた指導(少人数学習集団の編制や教材作成の工夫) 。 ●国語科及び理科の指導法(中学校)…国語で様々な文章を読む習慣を付ける授業や理科で科学的体験をする授業の実施。 ●教員研修・教職員の取組状況(中学校)…授業研究を伴う校内研修、指導計画の作成時の教職員の協力体制の状況。 -25- 児童生徒の学習や生活への意識等 (児童生徒質問紙調査) ① 国語への関心・意欲・態度と学力 ○ 国語の授業で自分の考えを書くとき、考えの理由が分かるように気をつけて書いている児童生徒ほど正答率が高い 傾向が見られる。なお、肯定的な回答の割合は、過去の調査と比較すると、小学校では若干増加傾向であり、中学校 では変化がない。また、全国の状況と比較すると、小学校では同程度であり、中学校では低い。 Q 国語の授業で自分の考えを書くとき、考えの理由が分かるように気をつけて書いていますか? 中学校 2 当てはまる 28.7 H24 40.5 25.6 H22 41.1 23.8 6.9 25.7 7.3 H24 13.8 38.4 33.7 13.8 H22 14.3 37.3 34.2 13.7 1 2 小 国語の授業で自分の考えを書くと 学 き,考えの理由が分かるように気を 校 つけて書いていますか 中 学 校 (数値は肯定的回答の割合(%)) H21 64.3 (-1.9) 49.7 (-5.4) (中学校) 選択肢 全国の状況との比較(H24) 上段:本県、 下段:(全国との差) (小学校) 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 100% 100 80 60 40 20 0 (%) 4 80% 1 60% 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 2 40% 当てはまらない 回答別の平均正答率※ 100 80 60 40 20 0 (%) 3 20% 4 どちらかといえば当てはまらない 4 0% 3 どちらかといえば当てはまる 平均正答率 小学校 1 学力との相関傾向が見られた類似の設問 H22 H24 66.7 69.2 (-2.5) (-2.1) 51.6 52.2 (-6.1) (-7.2) ○ 国語の勉強は大切だと思いますか。 ○ 国語の授業の内容はよく分かりますか。 ○ 読書は好きですか。 ○ 国語の授業で目的に応じて資料を読み、自分の考え を話したり、書いたりしていますか。 ○ 国語の授業で意見などを発表するとき、うまく伝わ るように話の組み立てを工夫していますか。 ○ 国語の授業で文章を読むとき、段落や話のまとまり ごとに内容を理解しながら読んでいますか。 ☆肯定的な回答の割合は、 「当てはまる」 「どちらかといえば 当てはまる」の値の合計である。 (以下同じ) 指導上の工夫 ○ 児童生徒が、目的や意図に応じて資料を読み取り、考えの根拠を明確にしながら自分の考えや意見を伝 え合ったり、推敲し合ったりするなど、協同的な学習活動を意図的・計画的に設定し、表現する喜び等を 味わわせる授業づくりが大切である。 ② 算数・数学への関心・意欲・態度と学力 ○ 算数・数学の問題の解き方が分からないとき、あきらめずにいろいろな方法を考える児童生徒ほど正答率が高い傾 向が見られる。なお、肯定的な回答の割合は、過去の調査と比較すると、小学校では若干増加傾向であり、中学校で は若干減少傾向である。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 Q 算数・数学の問題の解き方が分からないとき、あきらめずにいろいろな方法を考えますか? 当てはまる 2 どちらかといえば当てはまる 44.0 H24 34.2 41.3 H22 34.4 29.3 H24 25.3 小 学 算数(数学)の問題の解き方が分か 校 らないときは,あきらめずにいろいろ 中 な方法を考えますか 学 校 H21 76.3 (-0.5) 63.4 (-1.4) (%) (中学校) 100% 学力との相関傾向が見られた類似の設問 全国の状況との比較(H24) 上段:本県、 下段:(全国との差) (小学校) 1 (%) 2 8.9 当てはまらない 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 80% 100 80 60 40 20 0 4 23.4 60% 10.2 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 1 40% 6.2 100 80 60 40 20 0 2 36.2 20% 5.6 4 どちらかといえば当てはまらない 3 0% 17.7 34.8 30.8 H22 16.0 3 4 中学校 小学校 1 ○ 算数・数学の勉強は大切だと思いますか。 ○ 算数・数学の授業の内容はよく分かりますか。 ○ 算数の授業で新しい問題に出会った時、それを解い てみたいと思いますか。 (小学校) ○ 数学ができるようになりたいですか。 (中学校) ○ 算数・数学の授業で問題を解くとき、もっと簡単な 方法がないか考えますか。 ○ 算数・数学の授業で公式やきまりを習うとき、その 根拠を理解するようにしていますか。 ○ 算数・数学の授業で問題の解き方や考え方が分かる ようにノートに書いていますか。 H22 H24 75.7 78.2 (-1.6) (-0.9) 67.0 64.1 (-0.1) (-1.9) 指導上の工夫 ○ 具体物や図表・グラフを活用したり、作業や体験などの活動を取り入れたりすることを通じて、課題解 決・課題追究の過程を重視し、実生活と関連付けて知識・技能を活用することの有用性を実感できる授業 づくりが大切である。 (注) ※ グラフは、平成 24 年度における各質問の回答状況と各教科の平均正答率の相関状況(縦軸:平均正答率、横軸:選択肢)を表す。 また、相関の状況を把握しやすくするため、本紙では折れ線グラフを用いている。 -26- ③ 理科への関心・意欲・態度と学力 ○ 将来、理科や科学技術に関係する職業に就きたいと思う児童生徒ほど正答率が高い傾向が見られる。なお、肯定的 な回答の割合は、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度であるが、その割合は3割未満である。 ○ 理科の授業で、観察や実験の結果からどのようなことが分かったか考えている児童生徒や観察や実験の進め方や考 え方がまちがっていないかをふり返って考えている児童生徒ほど正答率が高い傾向が見られる。なお、肯定的な回答 の割合は、全国の状況と比較すると、小学校では全国と同程度であり、中学校では低い。 1 2 当てはまる 3 どちらかといえば当てはまる 4 どちらかといえば当てはまらない 当てはまらない 15.0 H24 9.1 H24 13.4 12.1 53.0 24.9 理科 (%) 1 (小学校) 2 100% 理科 3 80% 1 60% 2 40% 3 (%) 20% 0% 100 80 60 40 20 0 4 100 80 60 40 20 0 45.9 25.2 4 中学校 小学校 Q 将来、理科や科学技術に関係する職業に就きたいと思いますか? (中学校) 20.0 31.5 (%) (小学校) (%) 1 80% 2 60% 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 40% 100 80 60 40 20 0 4 20% 18.1 34.7 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 1 0% 5.5 2 小学校 14.6 36.2 3 H24 37.5 100 80 60 40 20 0 4 H24 中学校 Q 理科の授業で、観察や実験の結果からどのようなことが分かったか考えていますか? (中学校) 100% 80% (%) 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 将来、理科や科学技術に関係する 職業に就きたいと思いますか 理科の授業で、観察や実験の結果 から、どのようなことが分かったのか 考えていますか 理科の授業で、観察や実験の進め 方や考え方がまちがっていないかを ふり返って考えている (%) (中学校) 100% 全国の状況との比較(H24) 上段:本県、 下段:(全国との差) (小学校) 1 60% 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 2 40% 20.7 100 80 60 40 20 0 3 20% 0% 35.8 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 4 28.4 100 80 60 40 20 0 9.9 1 13.9 27.5 2 小学校 34.9 3 H24 26.8 4 H24 中学校 Q 理科の授業で、観察や実験の進め方や考え方がまちがっていないかふり返って考えていますか? 国語、算数・数学との比較 (H24) H24 28.4 (+0.1) 21.2 (-1.6) 73.7 (-3.4) 46.1 (-10.4) 61.7 (-3.5) 42.3 (-7.5) 上段:本県、 下段:(全国との差) 学力との相関傾向が見られた類似の設問 ○自然の中で遊んだことや自然観察をしたことがある。 ○科学や自然について疑問を持ち、その疑問について人 に質問したり、調べたりすることがある。 ○理科の授業で学習したことを普段の生活の中で活用で きないか考えますか。 ○理科の授業で自分の考えを周りの人に説明したり発表 したりしている。 ※この頁に取り上げている設問は、すべて相関傾向が見 られた類似の設問である。 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 教科の勉強は好きですか 教科の勉強は大切だと思いますか 教科の授業の内容はよく分かります か 教科の授業で学習したことは、将 来、社会に出たときに役立つと思い ますか 国語 61.5 (-1.5) 56.7 (-1.9) 91.2 (-1.4) 88.7 (-1.6) 82.0 (-1.1) 68.7 (-2.5) 86.2 (-2.7) 79.8 (-3.3) 算数・数学 60.9 (-4.0) 49.3 (-2.8) 92.2 (-0.8) 79.6 (-2.5) 76.4 (-2.7) 62.1 (-2.8) 89.4 (-0.9) 68.6 (-3.2) 理科 80.8 (-0.7) 58.0 (-3.6) 85.7 (-0.6) 64.8 (-3.7) 84.6 (-1.4) 61.5 (-2.6) 71.8 (-1.4) 47.7 (-4.2) ○「理科の勉強は好き」と回答した児童生徒の割合は、 他教科と比較すると高い。一方、「理科の勉強は大切 だと思う」 、 「理科の学習が、将来、社会に出たときに 役立つと思う」と回答した児童生徒の割合は低い。 ○上記の理科の関心、態度、意欲に関する質問に肯定的 な回答をした児童生徒の割合は小学校が高い。 指導上の工夫 ○ 予想や仮説に基づき見通しをもって観察・実験を行い、それを定量的に記録した結果について考察し、 疑問に思ったり、納得したりしながら自らの学習をふり返るなど科学的な見方・考え方を高めることが大 切である。 ◆ 各教科等において、体験学習を通じて児童生徒の主体的な活動を重視し、互いの考え、意見を交流する 中で、学習に対する見通しを持たせたりふり返らせたりし、分かる喜び、できる喜びを体得させることが 重要である。 「体験」と「ことば」の重視 -27- ④ 規範意識と学力 ○ 人の気持ちが分かる人間になりたいと思う児童生徒ほど、正答率が高い傾向が見られる。なお、肯定的な回答の割 合は、過去の調査と比較すると、小学校では変化がなく、中学校では若干増加傾向である。また、全国の状況と比較 すると、小・中学校とも全国と同程度である。 Q 人の気持ちが分かる人間になりたいと思いますか? 2 当てはまる どちらかといえば当てはまる 22.5 71.0 H24 24.4 67.4 H22 上段:本県、 下段:(全国との差) H21 91.3 (-0.1) 92.0 (+0.1) (%) (中学校) 100% 学力との相関傾向が見られた類似の設問 全国の状況との比較(H24) 小 学 校 人の気持ちが分かる人間になりたい 中 と思いますか 学 校 (小学校) 1 (%) 2 2.2 4.9 80% 当てはまらない 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 60% 100 80 60 40 20 0 4 40% 1 20% 2.0 3.5 1.6 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 2 0% 6.0 100 80 60 40 20 0 4 どちらかといえば当てはまらない 3 21.6 71.1 H22 1.7 18.7 76.1 H24 4.8 3 4 中学校 小学校 1 ○ 学校の規則を守っていますか。 ○ 友達との約束を守っていますか。 ○ 人の役に立つ人間になりたいと思いますか。 ○ いじめは、どんな理由があってもいけないことだと 思いますか。 ○ 近所の人に会ったときは、あいさつをしていますか。 H22 H24 91.8 93.5 (-0.2) (-0.6) 92.7 94.8 (0.0) (-0.1) 指導上の工夫 ○ 学校や学級における生活上の問題について話し合いを通じ解決する活動を一層重視するとともに、望ま しい人間関係や集団生活を形成するため、同年齢の他、異学年、幼児、高齢者、地域の人々など異年齢交 流を行い、時と場に応じた言動や相手を尊重し多様な考えをまとめる態度を育成することが重要である。 ○ ネット上のいじめが新たな問題として生じていることに留意し、子どもに情報モラルを身に付けさせる 指導の充実を図るとともに、教員が情報リテラシーを向上させることが大切である。 ⑤ 自尊感情と学力 ○ ものごとを最後までやりとげて、うれしかったことがある児童生徒ほど、正答率が高い傾向が見られる。なお、肯 定的な回答の割合は、過去の調査と比較すると、小・中学校とも変化がない。また、全国の状況と比較すると、小・ 中学校とも全国と同程度である。 Q ものごとを最後までやりとげて、うれしかったことはありますか? 2 当てはまる どちらかといえば当てはまる 21.1 73.1 H24 23.7 4.2 1.6 5.0 67.7 24.9 5.5 1.8 0% 20% 40% 60% 80% (%) 上段:本県、 下段:(全国との差) H21 93.6 (-0.2) 91.4 (-0.5) (%) (中学校) 100% 学力との相関傾向が見られた類似の設問 全国の状況との比較(H24) 小 学 校 ものごとを最後までやりとげて,うれ 中 しかったことがありますか 学 校 (小学校) 1 H22 1.3 2 1.7 当てはまらない 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 5.5 100 80 60 40 20 0 4 23.4 1 69.4 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 2 70.0 H24 100 80 60 40 20 0 4 どちらかといえば当てはまらない 3 H22 3 4 中学校 小学校 1 ○ 自分には、よいところがあると思いますか。 ○ 学校で友達に会うのは楽しいと思いますか。 H22 H24 93.7 94.2 (-0.4) (-0.3) 92.6 92.8 (-0.1) (-0.4) 指導上の工夫 ○ 学級の中で、豊かな人間関係を育み、達成感や喜び等を共有し、安心して帰属できる居場所となるよう 学級経営に努めるとともに、道徳教育と体験活動を心の教育の両輪として自他の生命や存在がかけがえの ないものであると実感させる教育活動を進めることが大切である。また、家庭や地域と連携し、子どもの 努力やがんばりが適切に評価される教育環境をつくることが重要である。 -28- ⑥ 言語活動・読解力への意識と学力 ○ 普段の授業で自分の考えを発表する機会が与えられていると思う児童生徒ほど、正答率が高い傾向が見られる。な お、肯定的な回答の割合は、過去の調査と比較すると、小・中学校とも変化がない。また、全国の状況と比較すると、 小・中学校とも同程度である。 ○ 学校の授業などで、自分の考えを他の人に説明したり、文章を書いたりすることは難しいと思う児童生徒ほど、正 答率が低い傾向が見られる。なお、文章を書いたりすることが難しいと思う児童生徒の割合は、過去の調査と比較す ると、小・中学校とも若干減少傾向である。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 Q 普段の授業で自分の考えを発表する機会が与えられていると思いますか? 1 小学校 H24 35.0 13.9 4.1 47.3 34.4 13.6 4.4 80% (%) (%) (小学校) 1 60% 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 2 40% 当てはまらない 3 7.5 20% 100 80 60 40 20 0 4 7.1 19.8 1 19.2 41.5 2 42.3 30.9 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 3 31.2 H22 100 80 60 40 20 0 4 どちらかといえば当てはまらない 4 H24 0% 3 どちらかといえば当てはまる 46.9 H22 中学校 2 当てはまる (中学校) 100% Q 学校の授業などで、自分の考えを他の人に説明したり、文章を書いたりすることは難しいと思いますか? 27.0 小学校 H24 30.3 H22 23.4 36.7 34.5 16.4 上段:本県、 下段:(全国との差) (%) (中学校) 100% 全国の状況との比較(H24) 学力との相関傾向が見られた類似の設問 H21 79.6 普段の授業で自分の考えを発表す (+0.3) る機会が与えられていると思います 69.5 か (-0.1) 65.4 学校の授業などで、自分の考えをほ (+1.0) かの人に説明したり、文章に書いた 76.3 りするのは難しいと思いますか (+1.8) 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 (小学校) 1 (%) 2 7.1 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 80% 100 80 60 40 20 0 4 15.0 60% 1 40% 2 34.6 20% 7.9 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 3 0% 11.3 100 80 60 40 20 0 4 42.8 H22 13.0 20.8 40.3 H24 中学校 36.2 H22 81.7 (+0.2) 72.4 (-0.9) 67.0 (+1.6) 77.4 (+2.3) ● 学校の授業などで、自分の考えを他の人に説明した り、文章を書いたりすることは難しいと思いますか。 ● 国語 B-1 の問題にあるような、長い文章を読むこ とは難しいと思いますか。 H24 81.9 (+0.2) 73.5 (-3.4) 63.2 (+1.6) 74.8 (+2.4) ○ 読書は好きですか。 ○ 新聞やニュースに関心がありますか。 ※ ●は肯定的な回答で正答率が低くなる場合の相関 傾向を示しています。 (以降同様の表記) 指導上の工夫 ○ 教科等において付けたい力を見極め、それにふさわしい言語活動を選定するとともに、何をどう思考し、 判断し、表現するのかという課題設定や課題研究の過程に言語活動を位置付け、発問や指示を具体的に行 うなど、思考力・判断力・表現力等高める授業を構想することが重要である。 <参考>「ことばの力」育成事業(H23・24)http://www.hyogo-c.ed.jp/~gimu-bo/gakuryokutyousa/H23kotobanotikara/00_top.htm ○ 「読み聞かせ」 「読書の日」などの保護者・地域と連携した読書活動を推進するとともに、読んだ本に ついて要旨や感想を相互に紹介し、読書意欲を喚起して、読解力・表現力を向上させることが重要である。 <参考> 読書習慣と学力 1 2 1時間以上、2時間未満 2時間以上 3 30分以上、1時間未満 4 10分以上、30分未満 6 5 10分未満 全くしない Q 家や図書館で、普段(月∼金曜日) 、一日当たりどれくらいの時間、読書をしますか? 中学校 小学校 100 6.9 H24 9.1 6.4 H22 H24 4.9 16.4 9.9 7.2 25.2 17.6 13.0 17.6 25.3 19.2 24.7 18.1 14.0 100 80 22.7 80 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 60 40 41.6 20 H22 4.7 13.4 13.5 H21 34.0 (-1.2) 23.6 (-2.5) 1 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 家や図書館で、普段(月∼金曜 校 日)、1日30分以上、読書をします 中 か 学 校 2 (%) 3 0 4 -29- 20 5 ○ 1日に全く読書をしない児童生徒よりも適度な時間読書を する児童生徒ほど正答率は高い。 過去の調査と比較すると、家や図書館で、普段、1日30 分以上読書をしている児童生徒の割合に変化はない。また、 全国の状況と比較すると同程度である。 (小学校) 40 6 (%) 1 100% 2 80% 3 60% 0 4 40% 39.7 5 20% 21.3 6 0% 7.2 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 60 H22 33.9 (-2.0) 25.3 (-2.0) (中学校) H24 32.4 (-2.4) 25.1 (-3.0) ⑦ 生活習慣と学力 ○ 普段、テレビやビデオ・DVD を見たり、聞いたり、またインターネットをしたりする 1 日当たりの時間が長い児童生 徒ほど正答率が低い傾向が見られる。 ○ 過去の調査と比較すると、小学校では、テレビ等の時間は変化がなく、インターネットの時間が若干増加傾向であ り、中学校では、テレビ等の時間が若干減少傾向であるが、インターネットの時間が増加傾向である。また、全国の 状況と比較すると、テレビ等やインターネットの時間は同程度である。 2 3時間以上、4時間未満 1 4時間以上 3 2時間以上、3時間未満 4 5 1時間未満 1時間以上、2時間未満 24.8 H24 19.1 23.1 H22 19.8 15.3 H24 17.2 13.0 23.8 20.9 12.2 26.3 26.2 40 20 0 (%) 1 (小学校) 20 2 (%) 40 3 80% 0 60 4 12.6 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 80 5 60% 60 1 40% 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 2 20% 100 80 14.9 23.6 27.1 100 3 18.8 0% 21.0 4 17.6 H22 22.0 5 中学校 小学校 Q 普段(月∼金曜日) 、1日当たりどれくらいの時間、テレビやビデオ・DVD を見たり、聞いたりしますか? (中学校) 100% Q 普段(月∼金曜日) 、1日当たりどれくらいの時間、インターネット(携帯電話を含む)をしますか? 78.3 普段(月∼金曜日),テレビやビデ オ・DVDを2時間以上、見たり,聞 いたりしますか 普段(月∼金曜日),1日当たり1時 間以上,インターネットをしますか (%) 1 上段:本県、 下段:(全国との差) 0 (中学校) 100% 学力との相関傾向が見られた類似の設問 全国の状況との比較(H24) 小 学 校 中 学 校 小 学 校 中 学 校 (小学校) 20 2 (%) 40 3 80% 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 60 4 60% 80 5 40% 0 1 20% 64.3 2 0% 20 3 17.5 9.4 40 58.5 4 H22 4.3 4.3 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 60 80.8 18.4 100 80 5 中学校 小学校 100 11.6 2.6 5.0 2.4 4.3 H22 11.0 2.0 1.8 11.1 H24 6.3 5.6 H24 H21 68.5 (-1.0) 64.7 (-0.2) 18.3 (+0.6) 34.2 (+0.8) H22 66.7 (-0.9) 63.5 (-0.1) 19.1 (+1.0) 35.5 (+0.5) ○ 朝食を食べていますか。 ○ 家の人と学校の出来事について話をしていますか。 ● 普段(月∼金曜日) 、1日当たりどれくらいの時間、 テレビゲーム(携帯電話を含む)をしますか? H24 65.9 (-0.2) 58.7 (-0.4) 21.7 (+0.6) 41.4 (-1.8) 指導上の工夫 ○ アンケート等により家庭生活について実態把 握し、インターネットの活用方法など家庭生活 のポイントを記した通信や手引きを配布すると ともに、ふり返りカードなどで、保護者と児童 生徒が生活目標を共有できるよう家庭と連携す ることが大切である。 ⑧ 学習習慣と学力 ○ 家で自分で計画を立てて勉強している児童生徒ほど正答率が高い傾向が見られる。なお、肯定的な回答の割合は、 過去の調査と比較すると、小・中学校とも変化はない。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度であ る。 1 当てはまる 2 どちらかといえば当てはまる 3 4 どちらかといえば当てはまらない 当てはまらない 中学校 小学校 Q 家で自分で計画を立てて勉強をしていますか? H24 24.0 31.9 30.9 H22 24.1 31.8 32.0 60% 21.7 80% 100% (%) 上段:本県、 下段:(全国との差) H21 53.5 (-1.2) 35.6 (-2.3) (%) (中学校) 学力との相関傾向が見られた類似の設問 全国の状況との比較(H24) 小 学 校 家で自分で計画を立てて勉強をし 中 ていますか 学 校 (小学校) 1 40% 2 20% 国語A 国語B 数学A 数学B 理科 3 0% 21.7 100 80 60 40 20 0 4 38.9 1 39.0 27.3 2 26.6 12.0 国語A 国語B 算数A 算数B 理科 3 12.6 H22 11.9 100 80 60 40 20 0 4 H24 13.2 ○ 家で、学校の宿題をしていますか。 ○ 家で、学校の授業の復習をしていますか。 ○ 家で、学校の授業の予習をしていますか。 ○ 学校の授業時間以外に、普段(月∼金曜日) 、1日当 たりどれくらいの時間、勉強をしますか。 ○ 土曜日や日曜日など学校が休みの日に、一日当たり どれくらいの時間、勉強しますか。 H22 H24 55.9 55.9 (-2.4) (-2.1) 39.3 39.2 (-2.5) (-3.7) 指導上の工夫 ○ 家庭と連携して児童生徒の学習状況を把握し、改善策を学校だより等で啓発するとともに、個に応じ て学習計画を立てさせるなど、学習習慣の確立を図るとともに、調べ学習や自主的な読書などにより、 学習意欲を高めることが重要である。 -30- 校内の推進体制や家庭・地域との連携等の状況 (学校質問紙調査) ① 各教科の指導方法等の工夫Ⅰ 国語科の指導方法 ○ 書く習慣を付ける授業を行っている学校の割合は、過去の状況と比較すると、小・中学校とも変化がない。また、全国 の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 ○ 目的や相手に応じて話したり聞いたりする授業を行っている学校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は変化 がなく、中学校は増加傾向である。また、全国の状況と比較すると、小学校は同程度であり、中学校では低い。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 小学校 H24 中学校 Q 国語の指導として、書く習慣を付ける授業を行いましたか? H24 29.9 31.7 H22 0% 20% 40% 0.0 57.8 11.5 0.0 55.4 12.9 0.0 60% 80% 100% 中学校 小学校 Q 国語の指導として、目的や相手に応じて話したり聞いたりす る授業を行いましたか? 24.0 H24 60.0 21.8 H22 16.2 57.2 12.2 H22 0% 0.0 33.6 41.8 20% 0.0 16.0 62.0 6.1 H24 2.3 1.4 44.6 40% 60% 全国の状況との比較(H24) 0.0 10.3 59.0 30.7 H22 11.7 60.6 27.8 全く行っていない 80% 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 国語の指導として,書く習慣を付け 校 る授業を行いましたか 中 学 (数値は肯定的回答の割合(%)) 校 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 国語の指導として,目的や相手に応 校 じて話したり聞いたりする授業を行 中 いましたか 学 校 H21 H22 H24 89.8 89.7 88.4 (+0.7) (+0.3) (-1.4) 90.0 87.1 87.7 (-0.9) (-4.0) (-3.9) H21 H22 H24 88.3 83.8 84.0 (+0.8) (-4.9) (-1.7) 65.1 54.0 63.3 (-11) (-22.5) (-13.6) 100% 取組のポイント ○ 学習指導案において、単元に位置付ける言語活動、その言語活動がもつ特徴、単元題材のねらいの 実践との関連などを明確にし、発表・案内・報告・編集・鑑賞・批評などの言語活動の能力を確実に 身に付けられるよう継続的に指導することが重要である。 算数・数学の指導方法 ○ 実生活における事象と関連を図った授業を行った学校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は変化がなく、中 学校は増加傾向である。また、全国の状況と比較すると、小学校は同程度であり、中学校は低い。 ○ 発展的な学習の指導を行った学校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は変化がなく、中学校は増加傾向であ る。全国の状況と比較すると、小学校は低く、中学校は同程度である。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 中学校 小学校 Q 算数・数学の指導として、実生活における事象と関連を図っ た授業を行いましたか? 6.0 38.2 0.6 上段:本県、 下段:(全国との差) 52.9 39.9 1.2 小 学 算数・数学の指導として,実生活に 校 おける事象との関連を図った授業を 中 行いましたか 学 校 H22 3.6 47.8 43.6 H24 3.9 3.9 58.3 33.0 0% 全国の状況との比較(H24) 56.3 H24 4.8 H22 全く行っていない 20% 40% 5.1 60% 80% 100% H21 H22 H24 60.1 58.9 61.1 (-1.8) (-3.7) (-2.0) 38.0 36.6 47.5 (-11.9) (-15.0) (-8.0) 中学校 小学校 Q 算数・数学の指導として、発展的な学習の指導を行いました か? 38.8 H24 4.9 H22 2.4 39.8 10.1 H22 0% 54.2 3.6 3.9 43.2 41.6 20% 3.1 41.0 51.4 H24 3.0 53.2 40% 60% 5.0 80% 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 校 算数・数学の指導として,発展的な 中 学習の指導を行いましたか 学 校 H21 H22 H24 45.6 42.2 43.7 (-8.9) (-11.7) (-10.2) 50.3 51.7 54.4 (-4.2) (-5.0) (-4.1) 100% 取組のポイント ○ 実生活の事象について、言葉や数・式、図表、グラフなどの数学的な表現を用いて、考察し表現し たり、その過程を振り返り、考えを深めたりする学習活動(算数的活動・数学的活動)を充実すること が大切である。 -31- ①各教科の指導方法等の工夫Ⅱ 理科の指導方法 ○ 児童生徒が科学的な体験や自然体験をする授業を行った学校、観察や実験の際のノート等への記録・記述の方法 を指導した学校の割合は、全国の状況と比較すると、小学校は同程度であり、中学校では低い。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 全く行っていない 中学校小学校 Q 理科の指導として、児童生徒が科学的な体験や自然体験をする授業を行いましたか? 67.3 17.3 H24 H24 14.8 49.8 9.2 0% 20% 37.9 40% 60% 全国の状況との比較(H24) 0.6 上段:本県、 下段:(全国との差) 2.3 80% 小 学 理科の指導として,生徒が科学的な 校 体験や自然体験をする授業を行い 中 ましたか 学 校 100% 中学校小学校 Q 理科の指導として、小学校において観察や実験の際のノート等への 記録・記述の方法の指導や、中学校においてはレポートの作成方法に 関する指導をしましたか? 上段:本県、 下段:(全国との差) 27.7 H24 65.5 13.0 H24 53.6 0% 20% 2.3 30.3 40% 小 学 理科の指導として,観察や実験のレ 校 ポートの作成方法に関する指導を 中 行いましたか 学 校 6.8 60% 80% 100% H24 84.6 (+2.8) 59.0 (-15.0) H24 93.2 (+3.0) 66.6 (-8.1) 取組のポイント ○ 科学的な思考力・判断力・表現力等を育成する観点から、観察・実験により児童生徒の実体験を重視 するとともに、児童生徒の予想や仮説を基に観察・実験を行い、定量的に記録した結果から考察する過 程において、最適なタイミングで言語活動を位置付けることが重要である。 個に応じた指導(算数・数学等) ○ 算数・数学の授業において、習熟の程度に応じた少人数指導を行うに当たって、学習プリント等の教材を工夫した学 校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は若干増加傾向であるが、中学校は変化がない。また、全国の状況と 比較すると、小・中学校とも低い。 ○ 特別支援教育を理解し、授業の中で児童生徒の特性に応じた指導上の工夫を行っている学校の割合は、全国の状 況と比較すると、小学校は同程度であり、中学校では高い。 習熟の程度に応じて既存の教材を組み合わせて 個々の児童生徒の個人差に合わせて作成 すべての学習集団で同一の教材 習熟の程度に応じて独自に作成 習熟の程度に応じて編制していない 中学校 小学校 Q 算数・数学の授業において、習熟の程度に応じた少人数指導を行うに当たって、学習プリント等の教材として主 にどのような教材を用いましたか? 全国の状況との比較(H24) 19.3 H24 10.5 12.4 53.5 3.0 上段:本県、 下段:(全国との差) H22 12.8 13.3 6.0 H24 13.7 12.3 6.1 16.5 H22 10.8 0% 5.8 小 学 校 中 学 校 65.0 0.7 0.7 20% <参考> 64.4 2.4 66.2 40% 60% よく行った 80% 100% どちらかといえば、行った H22 21.7 H24 25.9 算数・数学の授業において、習熟の 程度に応じた少人数指導を行うに (-20.8) (-15.5) 当たって、学習プリント等の教材に 17.3 19.1 工夫をしましたか (-15.3) (-11.1) あまり行っていない 全く行っていない 小学校 H24 中学校 Q 教員は特別支援教育を理解し、授業の中で児童生徒の特性に応じた指導上の工夫(板書や説明の仕方、教材の工 夫など)を行っていますか? (平成 24 年度新設) 全国の状況との比較(H24) H24 23.6 67.8 22.1 0% 7.4 66.5 20% 40% 9.9 60% 80% 上段:本県、 下段:(全国との差) 0.6 0.8 100% 小 学 校 中 学 校 教員は特別支援教育を理解し、授 業の中で児童生徒の特性に応じた 指導上の工夫(板書や説明の仕 方、教材の工夫など)を行っていま すか? H24 91.4 (+3.9) 88.6 (+5.7) 取組のポイント ○ 一人一人の学習状況を把握し、教材や学習方法の個別化を図り学習内容を確実に定着させることが 大切である。また、基礎・基本の定着に加えて、言語活動や協同的な学習の観点から、児童生徒の興 味・関心や学習内容の習熟の程度に応じた多様な学習集団を編制することが重要である。 -32- ② 学力向上に向けた取組・指導方法 ○ 児童生徒の発言や活動の時間を確保して授業を進めている学校の割合は、過去の状況と比較すると、小・中学校と も若干増加傾向である。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 ○ 長期休業日を利用した補充的な学習サポートを実施する学校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は若干増 加傾向であり、中学校では変化がない。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも高い。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない Q 児童生徒の発言や活動の時間を確保して授業を進めていますか? 小学校 中学校 42.6 H24 H24 14.4 H22 13.7 53.7 32.5 H22 4.9 75.6 20% 上段:本県、 下段:(全国との差) 0.6 9.2 72.7 0% 全国の状況との比較(H24) 3.7 62.0 13.6 40% 60% 80% 全く行っていない 100% 小 学 校 児童生徒の発言や活動の時間を確 中 保して授業を進めていますか 学 校 H21 H22 H24 96.8 94.5 96.3 (-0.6) (-2.7) (-0.7) 89.7 86.4 90.0 (-2.8) (-5.9) (-3.8) Q 長期休業日を利用した補充的な学習サポートを実施しましたか? 延べ 13 日以上 27.6 4.3 1.2 4.2 0.6 10.6 H24 小学校 H24 中学校 42.9 13.7 0% 20% 40% 60% 実施していない 小 学 校 長期休業日を利用した補充的な学 中 習サポートを実施しましたか 学 校 7.6 21.3 20.1 49.5 1 日∼延べ 4 日 上段:本県、 下段:(全国との差) 26.5 30.1 41.0 16.9 7.2 延べ 5∼8 日 39.8 23.5 H22 H22 延べ 9∼12 日 9.4 80% H21 H22 H24 66.9 69.3 72.9 (+9.9) (+10.7) (+9.5) 89.7 90.5 91.7 (+9.4) (+10.2) (+7.6) 100% 取組のポイント ○ 学校全体で、発達段階に応じて学習規律、学習方法や言語活動、理数教育の指導について共通理解を図 るとともに、学校行事や会議等の精選、効率化を進め、個別の学習指導や教育相談など子どもに向き合う 時間を十分確保することが重要である。 ③ 家庭学習への取組 ○ 家庭学習の取組として、調べたり文章を書いたりしてくる宿題を出している学校の割合は、過去の状況と比較すると、小・ 中学校とも変化がない。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 ○ 家庭学習の取組として、児童生徒に家庭での学習方法等の具体例を挙げながら教えるようにしている学校の割合は、過 去の状況と比較すると、小学校は変化がなく、中学校は減少傾向である。また、全国の状況と比較すると、小学校は同程度 であり、中学校では低い。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 中学校 小学校 Q 家庭学習の取組として、調べたり文章を書いたりしてくる宿 題を出していますか? 59.9 18.6 H24 56.6 21.7 H22 H24 9.3 H22 8.6 55.2 20% 0.0 21.8 0.0 32.5 2.3 0.0 42.4 48.2 0% 21.5 40% 60% 80% 100% 全く行っていない 全国の状況との比較(H24) 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 家庭学習の取組として,調べたり文 校 章を書いたりしてくる宿題を出してい 中 ますか 学 校 H22 H24 78.3 78.5 (+6.1) (+3.8) 56.8 64.5 (+0.3) (+4.6) Q 家庭での学習方法等を児童生徒に具体例を挙げながら教える ようにしていますか? 小学校 中学校 上段:本県、 下段:(全国との差) H24 H24 60.5 29.1 62.1 27.7 H22 15.0 64.8 20.2 0% 9.6 18.0 60.7 19.8 H22 9.8 20% 40% 60% 80% 0.6 0.6 0.7 0.0 小 学 校 中 学 校 家庭学習の取組として,学校では, 生徒に家庭での学習方法等を具体 例を挙げながら教えるようにしていま すか H22 H24 89.8 89.6 (+1.5) (-0.6) 85.0 80.5 (+0.9) (-6.1) 100% 取組のポイント 指導上の工夫 ○ 「学習タイム」や授業と家庭学習の関連を明確にし、課題の与え方や評価・指導方法等について、校内 の教職員で共通理解を図るとともに、児童生徒の宿題についても個別化を図り、適切に評価・指導するこ とが大切である。 ○ 連絡帳や学級通信を通じて、保護者に対して具体的に家庭学習方法を知らせることが大切である。 -33- ④ 学校間や地域との連携 ○ 学校支援ボランティアの仕組みにより、保護者や地域の人が学校における教育活動やさまざまな活動に参加してくれる学 校の割合は、過去の状況と比較すると、小学校は若干増加傾向であり、中学校は増加傾向である。また、全国の状況と比較 すると、小・中学校とも高い。 ○ 教科の指導内容や指導方法について近隣の小・中学校と連携を行っている学校の割合は、全国の状況と比較すると、小・ 中学校とも同程度である。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 全く行っていない 小学校 H24 中学校 Q 学校支援ボランティアの仕組みにより、保護者や地域の人が学校における教育活動やさまざまな活動に参加してく れていますか? H24 9.7 52.9 26.0 20% 0% 40% 60% 6.1 上段:本県、 下段:(全国との差) 10.6 18.7 10.1 50.3 20.8 H22 6.0 44.0 43.9 H22 全国の状況との比較(H24) 3.7 3.7 46.2 46.3 80% 100% 小学校 H24 79.7 20.3 中学校 Q 教科の指導内容や指導方法について近隣の小学校(中学校) と連携(教師の合同研修、教師の交流、教育課程の接続など) を行っていますか? (平成 24 年度新設) H24 79.5 19.7 0% 20% 40% 60% 80% 小 学 校 中 学 校 H21 84.7 H22 87.9 H24 92.5 学校支援ボランティアの仕組みによ り,保護者や地域の人が学校にお (+11.6) (+12.0) (+13.6) ける教育活動やさまざまな活動に参 66.8 71.1 78.9 加してくれていますか (+11.7) (+13.8) (+14.3) 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 校 中 学 校 教科の指導内容や指導方法につい て近隣の小学校(中学校)と連携 (教師の合同研修、教師の交流、教 育課程の接続など)を行っています か H24 79.7 (+2.2) 79.5 (+1.3) 100% 取組のポイント ○ 小・中学校が学力・学習状況調査や生活アンケートを合同で分析し、中学校区の課題を明確にするとと もに、改善策を教員はもとより家庭、地域と共有し、義務教育9年間を見通した特色ある教育活動、教育 環境を確立することが重要である。 ⑤ 教員研修・教職員の取組 ○ 学校でテーマを決め、講師を招聘するなどの校内研修を行っている学校の割合は、過去の状況と比較すると、小・中学校と も若干増加傾向である。また、全国の状況と比較すると、小・中学校とも高い。 ○ 模擬授業や事例研究など、実践的な研修を行う学校の割合は、過去の状況と比較すると、小・中学校とも変化がない。ま た、全国の状況と比較すると、小・中学校とも同程度である。 よく行った どちらかといえば、行った あまり行っていない 全く行っていない 中学校 小学校 Q 各学校でテーマを決め、講師を招聘するなどの校内研修を行っていますか? 24.7 72.9 H24 29.5 65.7 H22 0% 20% 40% 60% 0.8 0.0 13.7 55.4 30.9 H22 8.4 45.2 44.8 H24 0.0 2.4 4.8 0.0 80% 100% 小学校 H24 中学校 Q 模擬授業や事例研究など、実践的な研修を行っていますか? H24 36.3 60.0 H22 19.4 54.6 25.2 0% 18.1 47.8 33.3 H22 20% 0.6 1.2 3.1 0.6 29.1 69.1 40% 60% 80% 0.0 0.7 全国の状況との比較(H24) 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 学校でテーマを決め,講師を招聘 校 するなどの校内研修を行っています 中 か 学 校 上段:本県、 下段:(全国との差) 小 学 校 模擬授業や事例研究など,実践的 中 な研修を行っていますか 学 校 H21 H22 H24 98.0 95.2 97.6 (+6.1) (+3.0) (+5.6) 86.9 86.3 90.0 (+4.3) (+3.9) (+6.1) H21 H22 H24 94.2 96.3 98.2 (+0.5) (+1.9) (+3.6) 82.1 79.8 81.1 (-0.4) (-3.4) (-4.2) 100% 取組のポイント ○ 校内研修は、児童生徒の実態に応じて課題を焦点化し、講師招聘だけでなく、模擬授業や事例研究など の実践的研修を加え、計画的に推進することが大切である。また、授業参観の観点を明確にした参観カー ドを活用するなど授業研究の効率化を図るとともに、全員が意見交流しやすいように工夫することが大切 である。 -34- 本県の重点的な取組の状況と調査結果 − 学力向上実践推進委員会提言 − 「複数の情報を整理して考えを構成し、ことばで表現する力」など、国際的な学力観に基づく新学習指導要領は、 小学校で H23 年度、中学校で H24 年度から始まったばかりであり、その趣旨の徹底には、小・中学校が課題や 指導法を共有して授業改善をさらに進める必要がある。 1 学習タイム 小・中学校とも、国語における漢字・語句や算数・数学における計算問題などの反復練習がほぼ全ての学校で実施され るようになり、国語、算数・数学の「知識に関する問題」が上昇傾向にあるなど基礎的・基本的な知識・技能の定着に効 果が見られる。一方、小・中学校とも、家庭学習への働きかけを充実させているが、家で計画を立てて学習に取り組むこ となどの児童生徒の意識に継続して課題があり、今後は、学習タイムや授業における学習内容と家庭学習の関連を図った り、課題を個に応じて出題したりするなど、学習意欲を高めるための取組内容を充実させることが大切である。 2「ことばの力」の育成 新学習指導要領の全面実施を踏まえ、小・中学校とも言語活動など学力向上に向けた取組・指導方法に工夫が見られ、 言語活動・読解力に関する児童生徒の意識も上昇傾向にあるが、全国の状況と比較して課題が見られる。また、中学校国 語「活用」にも継続して課題が見られることから、教科等において付けたい力を見極め、それにふさわしい言語活動を選 定し、課題解決や課題探究の過程に位置付け、発問や指示を具体的に行うなど、思考力・判断力・表現力等を高める授業 の工夫改善を行うことが大切である。 <参考>「ことばの力」育成事業 実践研究校の取組 http://www.hyogo-c.ed.jp/~gimu-bo/index.html 3 兵庫型教科担任制 教科の指導内容や指導方法について近隣の小・中学校と連携を行っている学校の割合は、全国を上回り、学級担任制か ら教科担任制の円滑な移行を図る兵庫型教科担任制の教育効果が見られる。また、算数は「知識」で上昇傾向にあるが、 理科で課題が見られたことから、兵庫型教科担任制の教科担任制や少人数授業による指導を理科においても充実させる必 要がある。 4 兵庫型「体験教育」 学校支援ボランティアの仕組により保護者・地域住民が学校の教育活動に参加している学校は、全国と比較して顕著 に高く、県民の参画と協働による本県の取組の成果が反映されている。また、児童生徒の規範意識や自尊感情が他の項目 よりも高く、命の大切さや思いやりの心、規範意識を養うなど、兵庫型「体験教育」の取組が寄与していると考えられる。 分析の基準の考え方 ○ 平成 24 年度抽出調査の結果における正答率や回答率は、全数調査と仮定した推計値で誤差を含む。 教科に関する調査・児童生徒質問紙調査: 国±0.2%程度 県±1.0%程度 学校質問紙調査 : 国±1.0%程度 県±5∼10%程度 ○ 本県児童生徒と全国との比較の評価は、次を基準としている。 +5.1%以上(高い) ±5.0%以内(同程度) −5.1%以下(低い) ※ 数値の大小のみを記述する場合は「上回る」 「差がない」 「下回る」と表現を使い分けている。 ○ 本県児童生徒の各設問における正答率の評価については、次を基準としている。 80%以上(∼は相当数の児童生徒ができている) 、 70%未満(∼に課題がある) ※ 教科に関する調査について掲載した設問は、この基準で問題を抽出したうえで、学習指導要領 の領域や全国の状況との差を考慮して選定 ○ 質問紙調査における経年変化の判断基準については、平成 22 年度と比較して次のように表記している。 5.0 ポイント以上の増加(減少) → 「増加(減少)傾向にある」 2.0 ポイント以上 4.9 ポイント以下の増加(減少) → 「若干の増加(減少)傾向にある」 ※なお、本紙の質問紙グラフに掲載されている数値は無回答を除くため、その合計が 100%にならない場合がある。 参考:設問の分布状況(教科に関する調査) 教科 国語 小 学 校 区分 平均正答率 知識 1 4 .0 / 1 7 1 3 .9 / 1 7 6 .1 / 1 1 6 .1 / 1 1 1 4 .0 / 1 9 1 3 .9 / 1 9 7 .7 / 1 3 7 .7 / 1 3 1 4 .3 / 2 4 1 4 .6 / 2 4 2 4 .3 / 3 2 2 4 .0 / 3 2 5 .6 / 9 5 .7 / 9 2 3 .0 / 3 6 2 2 .4 / 3 6 7 .5 / 1 5 7 .4 / 1 5 1 3 .5 / 2 6 1 3 .3 / 2 6 活用 知識 算数 活用 理科 知識 国語 中 学 校 活用 知識 数学 活用 理科 正答率による設問の分布 8割 以 上 12 12 2 2 9 9 3 3 2 3 17 17 2 3 5 5 1 1 2 2 8割 未 満 7割 以 上 3 3 0 0 3 3 2 2 5 5 7 4 2 1 5 5 3 3 4 4 7割 未 満 2 2 9 9 7 7 8 8 17 16 8 11 5 5 26 26 11 11 20 20 全 国 との 差 による設 問 の 分 布 上回る 差がない 下回る 14 3 0 ※ 「平 均 正 答 率 」「正 答 率 の 分 布 」の 上 段 は 県 、 下 段 は 国 、 「全 国 と の 差 の 分 布 」の ( 編 集 平成 24 年度学力向上実践推進委員会、兵庫県教育委員会事務局義務教育課 発 行 兵庫県教育委員会 (平成24年11月) 4 2 5 13 0 6 10 0 3 8 2 17 (4 ) 0 0 14 (2 ) 15 1 8 30 (1 ) 7 0 6 1 7 16 (1 ) 0 10 ) は ± 5 ホ ゚イ ン ト を 超 え る 問 題 数 兵庫県神戸市中央区下山手通5−10−1 -35-