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日本における不動産と他資産クラスの トータル・リターン動向

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日本における不動産と他資産クラスの トータル・リターン動向
2012年麗澤大学不動産経済研究会
日本における不動産と他資産クラスの
トータル・リターン動向に関する比較分析
ー不動産,JREITs,株式,国債,そしてREOCs―
鈴木英晃
株式会社IPDジャパン,麗澤大学経済社会総合研究センター客員研究員
(レディング大学ヘンリー・ビジネス・スクール最終論文2011)
29 June 2012
[email protected]
1
目次
•
研究背景
•
先行研究
•
日本の不動産投資市場
•
不動産と他資産との比較
•
共和分分析(Co‐integration Analysis)
•
まとめ
•
今後の課題
•
アペンディクス:IPDとそのデータについて
29 June 2012
[email protected]
2
1章:研究背景
•
異なる資産同士をポートフォリオに組み込むことから得られる分散投資のメリットは大きい(モダン・ポー
トフォリオ理論).不動産もその一つの資産クラスである.
•
不動産は以下の理由から個人投資家にとって分散投資の難しいアセットであり,機関投資アセット
(institutional asset class)といえる.
–
–
–
–
取引額が高い(large portion)
分割可能性が低い(indivisibility)
取引コストが高さ(high transaction costs)
流動性の低さ(illiquidity)
•
•
•
近年のJREIT市場成熟,投資家の機関化
→不動産がマルチ・アセット・ポートフォリオの一部として組まれる場面もより多くなった
→深い不動産の理解が重要となってきた.
•
不動産投資の試算市場サイズ:JREITが7.8兆円なのに対し,私募ファンドは15.7兆円,グローバルファン
ドを含むと17.5兆円.(2010年時点,STB Research Institute, 2010)
•
UK,USにおいてマルチ・アセット・ポートフォリオに対して不動産が与える影響は多く研究されてきて数多く
の知見が既に得られている.しかし日本市場に関しての英語論文発表が見当たらない.つまり, 海外か
ら日本の状況は掴みづらい.
本研究は英語のレファレンスのみを用いて行う.
•
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3
2章:先行研究
•
日本国外において,特にU.S.のデータを用いたものが多く行われてきた.(Ibbotson & Siegel,1984;
Giliberto,1990;Clascock et al,2000; Clayton & MacKinnon,2001) •
純不動産因子 Pure Real Estate Factors
•
不動産とREITsのリターンには小さな相関しかみられないものの,株式と国債の影響を取り
除いた後には共通因子(純不動産因子)を見ることができる.REITsは表面的には不動産の
同等資産とは認識されないものの,REITsへ投資することは,いくらかの不動産投資の要素
を残すことを示している(Giliberto,1990).
•
不動産,REITsと株式市場の共和分(融合性/ Co‐integration)
•
REITsは1990年代初期に構造シフトを経験し,REITsのリターン行動は株式のものと似てきた.
株式ポートフォリオの中に,REITsにはあまりリスク分散としての役割が少ない(Clascock et al,2000).
•
REITsリターンのセンシティビティが,大規模資本株式に対して観測期間を通して減少してい
ることを見つけた(Clayton & MacKinnon,2001).しかし,小規模資本株式に対してのセンシティビ
ティは増加しており,これは周期性もあることがわかった:REITsが減退した市場にある場合,
リターンはREITsが強い市場にある場合よりも小規模資本株式に対するセンシティビティが
高い.REITsの不動産に対するセンシティビティは観測期間を通して増加していた.
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2章:先行研究(cont’d)
• USでの不動産の知見
•
不動産はREITsの根幹にあるもので,REITsのトータル・リターン動向は,短期間では株
式市場(特に小規模株式)に類似している.長期間では不動産に類似している.つまり
REITsは,株式と不動産の中間に位置するもの.REITsは構造変化を経験した.
•
日本はどうなのか?
•
日本に関する先行研究
•
Chiang, So, & Tang (2008)が日本のデータを用い,REITsと他の資産クラスとの関係性を,時
間経年から起因する動向変化に目を向けた研究を行った
•
JREITsは大規模資本株式及び小規模資本株式の両方よりも変動(volatility)が小さい.
JREITsと不動産の関係性は観測期間を通して増加している(前述U.S.で得られた知見と類似
するもの)
•
しかし同研究は検証に価格指数を用いた為,キャピタル・リターンのみを捉えるものである.
つまりインカム・リターンの考慮がない.
•
本研究はトータル・リターンを考慮する.
※彼らは,Clayton & MacKinnon (2001)が行った手法を用いて,2001年から2005年の価格データを用いアジア市場の一部として日
本市場を分析した.
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5
3章:日本の不動産投資市場
Overall, from 2003年11月 to 2010年9月
.015
•
•
住宅vs店舗が最も強く相関しているが,
全セクター通して相関は強い.
.010
.005
オフィスの月次リターンが一番高く,
変動も一番大きい.
.000
•
住宅は最も低い月次リターンと変動を有する.
-.005
•
店舗は両セクターの中間にある.
-.010
-.015
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
Log Differenced IPD Total Return
Log Differenced IPD Retail Total Return
Log Differenced IPD Office Total Return
Log Differenced IPD Residential Total Return
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6
3章:日本の不動産投資市場
Overall, from 2003年11月 to 2010年9月
.015
•
•
•
住宅vs店舗が最も強く相関しているが,
全体的にみても前セクター通して相関は強い.
.010
.005
オフィスの月次リターンが一番高く,
変動も一番大きい.
.000
住宅は最も低い月次リターンと変動を有する.
清水(2009)は賃貸住宅の賃料改定時における
-.005
-.010
Before After
賃料粘着性を指摘.
-.015
•
店舗は両セクターの中間にある.
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
Log Differenced IPD Total Return
Log Differenced IPD Retail Total Return
Log Differenced IPD Office Total Return
Log Differenced IPD Residential Total Return
清水&西村(2007)は,1990年代(バ
ブル後)に商業及び住宅のプライシ
ング構造に変化があったことを報告.
サブプライム・ショックの始まった
2007年中期を軸に前後の動向を見
る.
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7
3章:日本の不動産投資市場(Cont’d)
2007年中期以前の動向 (Nov03 to May07)
•
.016
2007年中期以前はそれぞれのセクター毎の動きを見せている.
.014
•
•
•
•
オフィスと店舗の相関は高い(0.75)
オフィスと住宅は低く相関(0.32)
店舗と住宅の相関は低い(0.09)
住宅の変動は0.07%とかなり低い(低リスク)
清水(2009)の報告で説明できる
賃料改訂の幅はUSと比較して低く
賃料改訂が無いケース:65%(US:29%)
89%の賃料改訂ケースで10%以下の改訂が行われた
月次での賃貸借解約の確立はランダムと指摘
.012
.010
.008
.006
.004
.002
2004
2005
2006
DLOG_IPD_OFFICE
DLOG_IPD_RES
DLOG_IPD_RETAIL
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3章:日本の不動産投資市場(Cont’d)
2007年中期以降の動向 (Jun07 to Jul 2010)
•
•
•
•
2007中期以降は,3セクターが同じ動きをしている.
オフィスvs店舗は期間を通してほぼ同じ相関
オフィスvs住宅の相関:
Mid2007前:低い(0.32)
Mid2007後:高い(0.85)
店舗vs住宅の相関は:
Mid2007前:とても低い(0.09)
Mid2007後:とても高い(0.94)
.016
.012
.008
.004
.000
-.004
-.008
-.012
07M07
08M01
08M07
09M01
09M07
10M01
10M07
DLOG_IPD_OFFICE
DLOG_IPD_RES
DLOG_IPD_RETAIL
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3章:日本の不動産投資市場(Cont’d)
2007年中期以降の動向 (Jun07 to Jul 2010)
•
•
•
•
2007中期以降は,3セクターが同じ動きをしている.
オフィスvs店舗は期間を通してほぼ同じ相関
オフィスvs住宅の相関:
Mid2007前:低い(0.32)
Mid2007後:高い(0.85)
店舗vs住宅の相関は:
Mid2007前:とても低い(0.09)
Mid2007後:とても高い(0.94)
.016
.012
.008
.004
.000
-.004
-.008
-.012
07M07
08M01
08M07
09M01
09M07
10M01
10M07
Mid2007以前は各セクターそれぞ
DLOG_IPD_OFFICE
DLOG_IPD_RES
れのリターン動向を示していたが,
DLOG_IPD_RETAIL
Mid2007以降は,3セクター全てが
高い相関で推移.
2007年ショックからリカバリーの途
中?
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4章:不動産と他資産クラスとの比較
比較する資産クラス
•
JREITs(日本不動産投資信託,Japan Real Estate Investment Trusts)
不動産を原資とした資産クラス
–
–
–
•
株式市場で取引される事から,不動産と比べ,取引金額が小さい,流動性が高い,分割可能性が高い,取引コスト
が小さい(実物不動産の難点をもたない)
税免除要件を満たすため90%の収益を配当としなければならない(不動産ベースのリターン,のはず)
ファンド行動の影響も有する(レバレッジ,他資産への投資,ポートフォリオ・フィー&コスト等)
株式(Equities)
大型株式(Large Capital Equities, TOPIX 500)
–
大型で比較的安定している
小型株式(Small Capital Equities, TOPIX small)
–
–
•
日本国債(Government Bonds)
–
•
小規模で比較的変動の大きい
Clayton & MacKinnon(2001)は,JREITsと小規模資本株式のリターン動向が似ていることを報告
無リスク資産として広く理解されている資産クラス
REOCs(上場された不動産企業,Real Estate Operating Companies)
不動産取引(売買,賃貸,媒介,開発等)を企業行動とする上場企業
本研究ではいくつかの投資不動産市場との関連性を期待
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsの相関
•
不動産が高い0.37%のリターンを出しているに
も関わらず,変動は最も低い(国債より変動が
少ない).株式とREOCsとわずかに相関している.
JREITsと国債への相関は見られない.
• JREITsと株式は高く相関
→大規模資本株式と小規模資本株式のどちらと
相関/共和分しているのか?
→共和分に構造変化はあったのか?
→それぞれの資産のみで構成されているポートフォリ
オ
.3
(特に国債やJREITsのみで構成されるポートフォリオ
にお
.2
いて)での分散投資効果が高い.
.1
.0
-.1
-.2
-.3
2005
2006
2007
DLOG_IPD
DLOG_TOPIX_RE
DLOG_JP_10YRS_BOND
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2008
2009
2010
DLOG_TOPIX_REIT
DLOG_TOPIX
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsの相関
.2
.1
.0
-.1
-.2
-.3
2003
2004
2005
2006
2007
DLOG_IPD_OFFICE
DLOG_IPD_RETAIL
DLOG_TOPIX_SMALL
DLOG_JP_10YRS_BOND
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[email protected]
2008
2009
2010
DLOG_IPD_RES
DLOG_TOPIX_500
DLOG_TOPIX_REIT
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsの相関
Whole Period
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsの相関(Before Mid2007)
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsの相関(After Mid2007)
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4章:不動産と他資産クラスとの比較(Cont’d)
投資不動産,JREITs,株式,国債そしてREOCsのパフォーマンス推移
400
2007年ショックのマグニチュードは不動
産自身よりも不動産会社に与えた影響
のほうが大きい
350
300
オフィスが他アセットを
アウトパフォーム
250
200
150
100
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IPD Retail Total Return
他市場が2003年の水準を下回るなか,
国債と不動産3セクターは例外であった
IPD Office Total Return
IPD Residential Total Return
JP BENCHMARK 10 YEAR DS GOVT. INDEX ‐ TOT RETURN IND
TOPIX 500 ‐ TOT RETURN IND
TOPIX REAL ESTATE ‐ TOT RETURN IND
TOPIX SMALL ‐ TOT RETURN IND
TOPIX REIT INDEX ‐ TOT RETURN IND
[email protected]
J‐10
A‐10
J‐10
O‐09
J‐09
A‐09
J‐09
O‐08
J‐08
A‐08
J‐08
O‐07
J‐07
A‐07
J‐07
O‐06
J‐06
A‐06
J‐06
O‐05
J‐05
A‐05
J‐05
O‐04
J‐04
A‐04
J‐04
O‐03
50
17
5章:共和分分析(融合性分析/Co‐integration Analysis)
Unit‐Root Test (stationarity)
REOCs
REOCs
(Level Series)
(First Difference)
Period
ADF
PP
ADF
PP
10/2003-9/2010
-1.266
-1.182
-6.086***
-6.039***
10/2003-5/2007
-1.543
-1.559
-4.851***
-4.851***
6/2007-9/2010
-1.642
-1.652
-4.871***
-4.776***
Government Bonds
Government Bonds
(Level Series)
(First Difference)
Period
ADF
PP
ADF
10/2003-9/2010
-0.001
0.051
-8.845***
-8.843***
10/2033-5/2007
-1.499
-1.561
-6.108***
-6.100***
6/2007-9/2010
-0.314
0.251
-6.359***
-6.982***
PP
*Significant at the 10% confidence level
**Significant at the 5% confidence level
***Significant at the 1% confidence level
The Author's Calculation
不動産市場(3セクター)は,本分析に不向きと
判断し除外した.
JREITsと株式,国債,REOCsの融合性を分析する.
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5章:共和分分析 (Cont’d)
JREITsとその他アセットの共和分
大型株式とは観測期間全体を通しての融合cointegrationが見られた(USでは小型株式).
2007中期以前のJREITsは,小型株式,国債そしてREOCsと融合していなかったにも関わらず,
2007中期以降は,それらと融合をみせている.
.6
.4
.2
.0
-.2
-.4
-.6
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
RES_JREIT_ON_BOND
RES_JREIT_ON_LARGECAP
RES_JREIT_ON_REOC
RES_JREIT_ON_SMALLCAP
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19
6章:まとめ
•
不動産のボラティリティは国債よりも低いが,リターンは国債よりも高い
–
–
–
•
•
JREITsと直接不動産のトータル・リターン動向に相関は見られなかった
JREITsは,大型株式と期間を通して共和分(融合性/co‐integration)を見せている
が,2007年中期からはその他の資産とも融合性を見せ出した.
–
–
–
•
コア・インベストメント・アセット
US,UKで認識されているような中リスク中リターンではない.
(今後のトピック)リスク・プレミアムの動向
JREITsはリターン上では大型株式と類似したアセットである
トータル・リターンのみを見ると,JREITsはUnderlying Marketである不動産の性質が見られない.
(今後のトピック)配当のみを見てはどういった変化が見られるのか?
不動産は,株式,国債,JREITsで構成される単資産/他資産ポートフォリオで分散投資効果
をもたらすといえる.
–
(今後のトピック)最適なポートフォリオの組み合わせはどうか?
29 June 2012
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20
7章:本研究の残された課題
鑑定評価ベース・不動産インデックスの問題
•
依頼者の影響(Client Influence)
–
•
評価の誤差(Valuation Error)
–
–
–
–
•
Crosby et al(2004)はドラフト・ミーティングの場で評価額の改訂が依頼者の影響によって行われる
傾向を指摘
取引価格 vs.直近の鑑定評価額(RICS, 2011)
+‐10% dif, 57% sales
+‐20% dif, 82% sales
Weighted average absolute difference 12.5%
平準化問題(Smoothing Effect)
–
同じ不動産を評価する際に以前の評価額と古い情報にウェイトを置き過ぎることにより発生
(Clayton, Geltner, & Hamilton,2001).
–
個々のアセットレベルでは標準化問題の影響は小さいものの,一旦集合化(インデックスの為等)さ
れると影響は高くなる(Brown & Matysiak,2000).
日本においても地価公示の標準化問題が指摘されている(Shimizu & Nishimura,2006).
平準化問題は,アセット・アロケーションにも影響を及ぼす(Key & Marcato, 2007)
–
–
29 June 2012
[email protected]
21
7章:本研究の残された課題(cont’d)
鑑定評価ベース・不動産インデックスの問題
同様の平準化問題を有する英国のプロパティ・インデックスと日本のものを比較しても,明らかに変動
が少ない(日本国債よりも少ない).
UK IPD Property Index vs. Japan IPD Property Index
日本特有の要因がある可能性
•
日本の経済状況
–
他国を見渡しても日本程,
経済が低迷している国はない.
–
日本経済をより深く分析を
したほうが良いのではないか?
•
•
•
29 June 2012
少子高齢化
為替
資源 etc.
[email protected]
22
Reference
Brown, G. R., & Matysiak, G. A. (2000). Sticky Valuations, Aggregation Effects, and Property Indices. Journal of Real Estate Finance and Economics , 20 (1),
49-66.
Chiang, Y., So, C., & Tang, B. (2008). Time-varying performance of four Asia-Pacific REITs. Journal of Property Investment & Finance , 26 (3), 210-231.
Clascock, J. L., Lu, C., & So, R. W. (2000). Further Evidence on the Integration of REIT, Bond, and Stock Returns. Journal of Real Estate Finance and
Economics , 20:2, 177-194.
Clayton, J., & MacKinnon, G. (2001). The Time-Varying Nature of the Link between REIT, Real Estate and Financial Asset Returns. Jornal of Real Estate
Potfolio Management , Vol. 7 (No. 1), 43-54.
Clayton, J., Geltner, D., & Hamilton, S. W. (2001). Smoothing Commercial Property Valuation: Evidence from Individual Appraisals. Real Estate Economics ,
V29 (3), 337-360.
Crosby, N., Hughes, C. and Murdoch, J. (2004). Influences on Secured Lending Property Valuation. Working Papers in Real Estate & Planning 14/04. pp26
Giliberto, S. M. (1990). Equity Real Estate Investment Trusts and Real Estate Returns. The Journal of Real Estate Reserach , 259-263.
Ibbotson, R., & Siegel, L. (1984). Real Estate Returns: A Comparison with Other Investments. AREUEA Journal , Vol. 12 (No. 3), 219-242.
Key, T. & Marcato, G. (2007), Smoothing and Implication for Asset Allocation Choices, Journal of Portfolio Management, Vol. 33 No. 5, pp. 85-99.
RICS (2011). “RICS IPD Valuation and Sale Price Report UK 2011”. Download: valuation. Retrieved at 28th June 2012:
http://www.rics.org/site/scripts/download_info.aspx?downloadID=8253&fileID=11127
Shimizu, C. (2009). Investment Characteristics of Housing Market. Working Report , No. 34.
Shimizu, C.& Nishimura, K. (2005). Biases in appraisal land price information: the case of Japan. Journal of Property Investment & Finance Vol. 24 No. 2, 2006
pp. 150-175
STB Research Institute. (2011). Survey on Privately Placed Real Estate Funds in Japan -January 2011. News Release , 4.
29 June 2012
[email protected]
23
Appendix: IPDとそのデータについて
•
Investment Property Databank Ltd. (IPD)
– 25カ国のインデックスを発行(フィーシビリティ調査含め32カ国)
– 英国ロンドン本社
– 日本法人:株式会社IPDジャパン (K.K. IPD),九段南
– 日本データベース:9.3兆円規模
•
不動産投資ポートフォリオの分析評価
– ベンチマーク作成
•
不動産投資インデックス
– 総合収益指数(資本成長率,収益率)
– UK: Monthly, Quarterly, Annual
– 日本: Monthly Annual (Bi-Annualで評価される不動産をベースとして算出)
•
研究/出版
– 鑑定評価価格と売却価格の差に関する研究(スポンサー:RICS)
– ソルベンシーⅡレポート(スポンサー:保険会社複数)
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[email protected]
24
29 June 2012
[email protected]
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J
(2010
5
31
2010 9 7
Released 7 September 2010
)
Total Return of real estate assets owned by the J-REITs, 31 May 2010
Quarter
Q1 09
Quarter
Q2 09
Quarter
Q3 09
Quarter
Q4 09
Year to
Dec 07
Year to
Dec 08
Year to
Dec 09
-2.7
-1.2
-3.3
-2.0
-3.7
-3.3
-3.5
-2.5
-1.4
-2.7
-4.1
-2.6
-1.7
-2.6
-0.7
-2.1
-0.4
-2.4
-1.7
-1.2
0.8
-0.7
-0.5
-1.7
14.3
13.2
6.7
14.1
12.6
15.5
1.3
2.8
-6.5
1.9
-1.4
-0.5
-9.2
-7.2
-4.5
-7.4
-8.4
-9.6
-4.1
-2.3
-5.5
-2.9
-5.0
-5.1
1.7
2.6
-1.6
2.5
0.6
1.3
-9.2
-6.9
-1.3
-7.0
-8.4
-7.1
Dec / 12
Mar / 3
Feb / 2
Feb / 2
Dec / 12
Apr / 4
822
579
514
266
302
136
-3.9
-2.5
-4.0
-1.3
-2.5
-1.9
-2.8
-1.1
-2.6
0.2
-1.7
-1.4
-2.0
-2.9
-2.6
-1.2
-2.0
-3.5
-2.9
-0.1
0.7
-3.4
-0.1
-4.0
-6.0
-1.5
-3.3
-2.9
-1.1
-1.7
-2.7
-3.1
-3.0
-1.2
-2.5
-3.8
-2.6
-2.6
-0.5
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Balanced
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Retail
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Hotel
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Residential
Industrial
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Japan Real Estate Investment Corporation
Japan Retail Fund Investment Corporation
Orix REIT Inc.
Japan Prime Realty Investment Corporation
Premier Investment Corporation
Tokyu REIT Inc.
Global One Real Estate Investment Corporation
Nomura Real Estate Office Fund Inc.
United Urban Investment Corporation
MORI TRUST Sogo Reit Inc.
Nippon Residential Investment Corporation
Tokyo Growth REIT Fund
Frontier Real Estate Investment Corporation
New City Residence Investment Corporation
CRESCENDO Investment Corporation
Japan Logistics Fund, Inc.
Fukuoka REIT Corporation
Prospect Residential Investment Corporation
Japan Single-residence REIT Inc.
Kenedix Realty Investment Corporation
Joint Reit Investment Corporation
LaSalle REIT Managers
FC Residential Investment Corporation
DA Office Investment Corporation
Hankyu REIT, Inc.
Advance Residence Investment Corporation
Starts Proceed Investment Corporation
LCP Investment Corporation
Japan Hotel and Resort, Inc.
Top REIT, Inc
Japan Office Investment Corporation
BLife Investment Corporation
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Japan Rental Housing Investments Inc.
Japan Excellent, Inc
Nippon Accomodations Fund, Inc.
MID REIT, Inc
Nippon Commercial Investment Corporation
Mori Hills REIT Investment Corporation
Nomura Real Estate Residential Fund, Inc.
Industrial & Infrastructure Fund Investment Corpor a
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Median
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/ Contacts
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3-7-1, Nishi-Shinjuku, Shinjuku-ku
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29 June 2012
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3 years
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