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ドット径制御を目的としたインクジェットインク及びメディアの設計

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ドット径制御を目的としたインクジェットインク及びメディアの設計
「ドット径制御を目的とした
インクジェットインク
および
メディアの設計」
コニカテクノジーセンター(株)
IJTセンター 鈴木 真一
飯島 裕隆
1
インクジェットプリントの高画質化
カラー普及
写真画質化
第1世代
第2世代
高耐久性化
第3世代
画質
写真画質
★
空隙型メディア
RCベース
顔料インク
が注目されて
いる
多孔質技術
インク液小液滴化
1996
フォトインク
2000
year
2
インクジェット記録の画像単位
画像
画像形成単位
IJプリント
ドット(25∼50 µm)
発色単位
顔料粒子∼染料分子
(∼0.1 µm)∼(数十nm)
IJでは、ドットが画像構成の最小単位
粒状性や鮮鋭性などの画質に大きく影響
3
ドット径と解像度
最適ドット径
R=ドット径
120
ドッ ト径 ( μ m )
100
80
インク溢れ
60
40
20
r=単位画素
白抜け
バンディング
0
0
500
1000
1500
解像度=1inch/単位画素長さ
解像度(dpi)
4
最適なドット径
ドット径が小さい
白スジ
最適なドット径
インク溢れ
ドット径が大きい
5
顔料と染料のインクドット径の比較
80
(空隙型メディア)
Dot diameter(μm)
70
60
50
40
30
Dye ink
Pigment ink
20
10
0
5
10
15
ink droplet(pL)
20
染料同等ドット径にするには液滴量のアップが必要
インク溢れ
ブロンジング
研究の目的
・顔料インクの吸収プロセスの解析
・顔料インクのドット径の拡大する因子
6
色材の存在位置
Pigment ink
Same size
Dye ink
Ink absorptive layer
Micro-Porous Type
State of ink droplets landed on paper
顔料インクでは、顔料粒子はメディア内部
にほとんど侵入しない
7
顔料インク粒径とメディア空隙径
粒径分布の比較
1
頻度
0.8
顔料粒子
空孔径
0.6
0.4
0.2
0
0
100
200
300
400
空孔径or粒径(nm)
Micro-porous structuer
8
インクのメディアへの吸収プロセス
1)インクの着弾過程
2)インクの濡れ広がり過程
(数10μsオーダー)
顔料インク
空隙メディア
・ドット径との関係
・ドット径の制御可能な因子
3)インクの浸透過程
(msオーダー)
4)インクの定着過程
塩谷真、岡崎猛史、田村泰之
:電子写真学会誌,Vol.37,149(1997)
9
②濡れ広がり過程(メディアで制御)
接触角θ−メディア表面改質
D o t d ia m e t e r ( μ m )
70
θ
60
50
メディア表面とインクの
接触角を測定
40
(インク表面張力は一定)
30
20
30
40
50
60
70
Contact angle(θ)
メディア表面濡れ性を上げるとドット径は拡大
10
②濡れ広がり過程(インクで制御)
表面張力−インク溶媒による
Dot diameter(μ)
70
60
50
40
30
20
20
30
40
Ink surface tension(mN/m)
50
顔料インクの表面張力Downでもドット径は拡大
濡れ広がり課程の濡れ性向上で
ドット径の拡大が可能
11
③インク浸透過程(メディアで制御)
インク吸収性(速度)ーフィラーとバインダ
Dot Diameter(μm)
70
60
ブリストウ法にて測定。
(一定接触時間における
インク転移量[ml/m2]を吸収
速度とした)
50
40
30
20
0
10
20
30
Ink absorption rates(ml/m2)
顔料インクでは、インク吸収性を
変化させてもドット径は変わらない
12
③インク浸透過程
D o t diam e te r( μ m )
染料インク−インク吸収性(速度)
85
80
75
70
65
60
55
50
0
10
20
30
Ink absorption rate(ml/m2)
染料インクのドット径は、インク吸収性と相関が高い。
13
顔料インクのドット形成のプロセス
①インク着弾
ドット径が決まる
②インクの濡れ広がり過程
濡れ性の向上で色材
が表面拡散しやすくなる
③インクの浸透過程
色材拡散は起こらない
④インク定着過程
14
ドット径
まとめ
顔料インクと空隙メディアの組み合わせでの
ドット径の形成機構を検討した。
(1)顔料インクでは、色材がメディア内部に浸透せず、
ドット径はメディアに着弾したときの濡れ性と相関して
いることを見いだした。
(2)メディアとインク間の濡れ性を向上することで、顔
料インクのドット径は拡大することを見いだした。この
濡れ性は、インク、メディアのどちらでも調整できるこ
とがわかった。
15
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