...

PDF:2.7MB

by user

on
Category: Documents
21

views

Report

Comments

Description

Transcript

PDF:2.7MB
別紙様式(Ⅴ)-1
機能性の科学的根拠に関する点検表
1.製品概要
商品名
もっちり麦
機能性関与成分名
大麦β-グルカン
表示しようとする 本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンには
LDL(悪玉)コレステロールが高めの方の LDL(悪玉)コレステ
機能性
ロールを下げる機能、おなかの調子を整える機能があることが報
告されています。
2.科学的根拠
【臨床試験及び研究レビュー共通事項】
☐(主観的な指標によってのみ評価可能な機能性を表示しようとする場合)当
該指標は日本人において妥当性が得られ、かつ、当該分野において学術的に
広くコンセンサスが得られたものである。
☐(最終製品を用いた臨床試験又は研究レビューにおいて、実際に販売しよう
とする製品の試作品を用いて評価を行った場合)両者の間に同一性が失われ
ていないことについて、届出資料において考察されている。
☐最終製品を用いた臨床試験
(研究計画の事前登録)
☐UMIN 臨床試験登録システムに事前登録している注1。
☐(海外で実施する臨床試験の場合であって UMIN 臨床試験登録システムに事
前登録していないとき)WHO の臨床試験登録国際プラットフォームにリン
クされているデータベースへの登録をしている。
(臨床試験の実施方法)
☐「特定保健用食品の表示許可等について」(平成 26 年 10 月 30 日消食表第
259 号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項」
に示された試験方法に準拠している。
☐科学的合理性が担保された別の試験方法を用いている。
→☐別紙様式(Ⅴ)-2を添付
(臨床試験の結果)
☐国際的にコンセンサスの得られた指針に準拠した形式で査読付き論文とし
て公表されている論文を添付している注1。
☐(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本語
に適切に翻訳した資料を添付している。
☐研究計画について事前に倫理審査委員会の承認を受けたこと、並びに当該
倫理審査委員会の名称について論文中に記載されている。
☐(論文中に倫理審査委員会について記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ)
別紙様式(Ⅴ)-1
-3で補足説明している。
☐掲載雑誌は、著者等との間に利益相反による問題が否定できる。
☐最終製品に関する研究レビュー
機能性関与成分に関する研究レビュー
☐(サプリメント形状の加工食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験で肯定
的な結果が得られている。
(その他加工食品及び生鮮食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験又は観
察研究で肯定的な結果が得られている。
海外の文献データベースを用いた英語論文の検索のみではなく、国内の文
献データベースを用いた日本語論文の検索も行っている。
(機能性関与成分に関する研究レビューの場合)当該研究レビューに係る
成分と最終成分の同等性について考察されている。
(特定保健用食品の試験方法として記載された範囲内で軽症者等が含まれ
たデータを使用している場合)疾病に罹患していない者のデータのみを対
象とした研究レビューも併せて実施し、その結果を、研究レビュー報告書
及び別紙様式(Ⅰ)に報告している。
☐表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され
ている。
☐当該論文を添付している。
☐(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本
語に適切に翻訳した資料を添付している。
☐PRISMA 声明(2009 年)に準拠した形式で記載されている。
☐(PRISMA 声明(2009 年)に照らして十分に記載できていない事項がある
場合)別紙様式(Ⅴ)-3で補足説明している。
☐(検索に用いた全ての検索式が文献データベースごとに整理された形で
当該論文に記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ)-5その他の適切な様
式を用いて、全ての検索式を記載している。
☐(研究登録データベースを用いて検索した未報告の研究情報についてそ
の記載が当該論文にない場合、任意の取組として)別紙様式(Ⅴ)-9そ
の他の適切な様式を用いて記載している。
☐食品表示基準の施行前に査読付き論文として公表されている研究レ
ビュー論文を用いているため、上記の補足説明を省略している。
☐各論文の質評価が記載されている注2。
☐エビデンス総体の質評価が記載されている注2。
☐研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価
が記載されている注2。
表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され
ていない。
別紙様式(Ⅴ)-1
研究レビューの方法や結果等について、
別紙様式(Ⅴ)-4を添付している。
データベース検索結果が記載されている注3。
文献検索フローチャートが記載されている注3。
文献検索リストが記載されている注3。
☐任意の取組として、未報告研究リストが記載されている注3。
参考文献リストが記載されている注3。
各論文の質評価が記載されている注3。
エビデンス総体の質評価が記載されている注3。
全体サマリーが記載されている注3。
各論文の質評価が記載されている注3。
エビデンス総体の質評価が記載されている注3。
研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価が
記載されている注3。
注1 食品表示基準の施行後1年を超えない日までに開始(参加者1例目の登録)された研
究については、必須としない。
注2 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(添付の研究レビュー論文におい
て、これらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することが
できる。
)
注3 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(別紙様式(Ⅴ)-4において、
これらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することができ
る。
)
別紙様式(Ⅴ)-4
表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)
標題:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレ
ステロール低下の機能性に関するシステマティックレビュー
商品名:もっちり麦
機能性関与成分名:大麦β-グルカン
表示しようとする機能性:本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンには
LDL(悪玉)コレステロールの高めの方の LDL(悪玉)コレステロールを下げる機能、おな
かの調子を整える機能があることが報告されています。
作成日:2016 年 2 月 16 日
届出者名:永倉精麦株式会社
抄
録
目的 大麦β-グルカンは、大麦に含まれる食物繊維素材であり、その食経験は長い。その
機能については国内外で多数の報告があり、欧州や米国などではコレステロール低下や血
糖値上昇抑制についてヘルスクレームが認められている。そのため、大麦β-グルカンを摂
取することで、高コレステロール血症軽症者および疾病に罹患していない者のコレステロ
ール値を低下させる効果が認められるかどうかを、定性的に評価した。
方法 PubMed、JDeamⅡのデータベースをもとに大麦β-グルカンに関する論文の検索を行
い、さらにヒト介入試験に関するキーワード検索により、論文を抽出した。また、FDA や
EFSA の報告書から参考文献を集めた。調査対象とした論文からは試験デザイン、対象者属
性、効果などのデータを抽出し、論文の適格性を評価するとともに、大麦β-グルカンの機
能について定性的な評価を行った。
結果 本文を入手し、適格基準に合致しているかを精査した文献は 20 報、最終調査対象は
10 報であった。対象論文 10 報は、効果ありが 7 報、判定保留が 1 報、効果なしが 2 報であ
った。軽症者を対象とした論文は 5 報中、4 報で効果あり、1 報で判定保留であった。疾病
に罹患していない者のみを対象とした論文は 5 報あり、2 報は効果なしであったが、有害事
象は認められなかった。層別解析を行ったところ、疾病の境界域の者を対象とした論文 2
報ともに効果ありであった。日本人で最も有効摂取量が少なかった研究は大麦β-グルカン
として 1 日当たり 2.8gであった。
結論 研究レビューの結果、大麦β-グルカン摂取によるコレステロール低下機能は、高コ
レステロール血症軽症者および境界域の者に対して肯定的な効果が認められた。これらの
結果に基づいて、日本人の高コレステロール血症の境界域の者(疾病に罹患していない
者)では、大麦β-グルカンを 1 日あたり 3g以上摂取することでコレステロールの低下が
期待できると結論付けた。
1/9
別紙様式(Ⅴ)-4
はじめに
項目 3:論拠
大麦β-グルカンは食経験の長い大麦に含まれた食物繊維素材である。その構造は、β-1,3
グルカンとβ-1,4 グルカンが直鎖上に繋がっている(図 1)
。構造の違いから、酵母やキノ
コ由来のβ-グルカンとは異なる機能が報告されている。大麦β-グルカンの機能は血中コ
レステロールの低下、血糖値上昇抑制、大腸内発酵促進等多岐に渡り報告されており、こ
れらの機能に基づく健康強調表示が海外で認められている(表 1)。米国では血中コレステ
ロール低下による冠状動脈心疾患のリスク低減、EU では血中コレステロール低下による冠
状動脈心疾患のリスク低減だけでなく排便促進効果も認められている。しかし、大麦β-グ
ルカンの血中コレステロールの低下作用に関する研究レビューは確認できなかったことか
ら、大麦β-グルカンを摂取することで軽症域の高コレステロール血症の対象者の血中コレ
ステロール値を低下させる効果が認められるかどうかを既存の文献から定性的に評価し
た。また、日本人で 1 日当たりの摂取量についても検討を行った。
CH2OH
O
β-(1→4)結合
O
CH2OH
O
OH
O
CH2OH
O
OH
O
CH2OH
O
OH
OH
OH
CH2OH
O
β-(1→3)結合
O
HO
CH2OH O
O
OH
OH
OH
O
CH2OH
O
OH
O
HO
O
CH2OH
O
OH
OH
OH
O
CH2OH
O
OH
OH
O
CH2OH
O
OH
OH
O
OH
OH
セロトリオース
セロテトラオース
図 1 大麦β-グルカンの構造
表 1 各国の大麦β-グルカンに関するヘルスクレームの現状
効果
有効なβ-グルカン量
認められている地域
食後の血糖値の上昇を抑え
る
1 食中の糖質 30 g 当たり 4 g 以上
欧州(EU)
排便促進効果
100 g 当たり 6 g の食物繊維を含
み、β-グルカンとして 1 日 3 g 以
上
欧州(EU)
心疾患のリスクを下げる
1 日当たり 3 g 以上
米国、カナダ、欧州(EU)
血中コレステロールを下げる
1 日当たり 3 g 以上。1 食当たり少な
くとも 1 g 以上を含む
オーストラリア・ニュージーランド
欧州(EU)
※1
※1 米国では 1 食あたり少なくとも 0.75 g 以上、カナダでは 1 食あたり少なくとも 1 g 以上を含む
項目 4:目的
リサーチクエスチョン(以下 RQ)及び PICO を以下のように設定し研究レビューを実施し
た。高コレステロール血症軽症者は LDL-コレステロール値の平均値が 140 ㎎/dL 以上、160
2/9
別紙様式(Ⅴ)-4
㎎/dL 未満の者とし、疾病に罹患していない者は 140 ㎎/dL 未満とした。
RQ:
対象(P)
:
介入(I)
:
対照(C)
:
アウトカム(O)
:
研究デザイン(S)
:
大麦β-グルカンは、高コレステロール血症の軽症域者および疾病
に罹患していない者のコレステロールを下げるか
疾病に罹患していない者、もしくは高コレステロール血症軽症者
大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
プラセボの経口摂取
LDL-コレステロール値
ランダム化比較研究および非ランダム化比較研究
方法
項目 5:プロトコールと登録
本研究レビューは、平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告(公益財団法人日本健
康・栄養食品協会)の手法を参考に、新たに文献検索を実施した。レビュープロトコール
の登録は実施していない。項目 5 から項目 10 は大麦食品推進協議会に所属する企業の担当
者であるレビュワーB、C、D が実施した。項目 11 および 12 はレビュワーA から S の 19 名
で分担し、レビュワーE および F が項目 15 の実施および研究レビューを作成した。項目
13、14 および 16 は定性的研究レビューのため実施しなかった。システマティックレビュー
の実施に当たり、レビュワーA が監督、指導を行った。
項目 6:適格基準
研究特性:項目 4 に記載した PICO を用いた。
報告の特性:英語および日本語の論文を対象とした。大麦β-グルカンの効果を正確に評価
するため、検索対象期間の特定は行わず、項目 7 のデータベースに登録されている全期間
を対象とした。
項目 7:情報源
情報源として用いたデータベースは PubMed、JDreamⅡを用いた。更に EFSA・FDA 評価
書、参考情報を用いた。最終検索日については、JDreamⅡは 2012 年 9 月 27 日、PubMed と
EFSA・FDA 評価書、参考情報等は 2014 年 12 月 20 日であった。
項目 8:検索
大麦β-グルカンは EFSA および FDA においても評価されているため、評価書などで引用さ
れている論文の調査も行った。また、基原材料を大麦β-グルカンに特化して検索するた
め、PubMed では、検索式「beta glucan OR β-glucan AND barley」とし、その後、「MetaAnalysis」「Clinical Trial」
「RCT」についても検索した。JDreamⅡでは、
「beta glucan」で検索
し、その後「大麦」と「ヒト試験、ヒト臨床」「RCT 試験」を掛け合わせて検索した。
(詳
細な検索式は別紙様式(V)-5 参照)
。
項目 9:研究の選択、項目 10:データの収集プロセス
上記検索結果(項目 8)から、重複した論文、ヒト介入試験でヒットしたが動物試験であっ
たもの、総説、安全性論文、対象外の機能について論文を除外した(データの収集プロセ
3/9
別紙様式(Ⅴ)-4
スは別紙様式(V)-6 参照)
。日本人に対する外挿性は日本人もしくはアジア人での効果を
評価し、その効果が低い論文を除外することとした。
項目 11:データ項目
データは対象機能、査読の有無、試験対象(ヒト、動物、in vitro)
、研究デザイン、効果
(有意差)の有無、評価項目、情報源(PubMed、JDreamⅡ、その他)、利益相反(COI)に
関する記載、タイトル、著者、実施機関、雑誌名・巻号・ページ、研究目的、対象者、被
験者数、試験品の詳細、摂取形態、摂取方法、一日摂取量、摂取期間、結果および有害事
象の情報を抽出した。論文の適格性については査読の有無、研究デザイン(ランダム割り
付け、割り付けの隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析
(例数減少、選択的解析)によるバイアスリスク、利益相反(COI)の記載に応じて、論文
の採点を行い、適格性を QL1 から QL4 の 4 段階で評価し、QL4 は除外した。サブグループ
による層別解析によって効果ありと示された論文に関しては判定保留と評価した。
項目 12:個別研究のバイアスリスク
個々の研究におけるバイアスリスクは、研究デザイン(ランダム割り付け、割り付けの隠
匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析(例数減少、選択的
解析)によるバイアスリスクについて評価した。
項目 13:要約尺度
要約尺度は介入群と対照群の平均差を用いた。また、各群の前後の値、平均差、介入群と
対照群の平均差については別紙様式(V)-11 に記載した。
項目 14:結果の統合、項目 16:追加的解析
結果の統合はアウトカムの指標や摂取期間が完全に一致しない論文を集めているためデー
タ統合ができないと判断し、定性的研究レビューを実施した。追加的解析についてはメタ
アナリシスを実施していないため、対応していない。
項目 15:全研究のバイアスリスク
全研究のバイアスリスクについては、出版バイアスについて検討した。
結果
項目 17:研究の選択
(ⅰ)軽症者を含む評価
検索および絞込みの結果、本文を入手し、適格基準に合致しているかを精査した文献は 20
報に絞り込まれた(フロー:別紙様式(V)-6 参照)。さらに 2 次スクリーニングを行った
結果、介入試験のうち被験者が疾病に罹患していない者(LDL-コレステロールの平均値が
140 ㎎/dL 未満)および軽症者(LDL-コレステロールの平均値が 140 ㎎/dL 以上、160 ㎎
/dL 未満)を対象とした研究は 10 報であった(表 2)
。これらの文献には日本人を対象とし
た研究以外に米国、デンマークで行われた研究が含まれていたが、大麦β-グルカンは米
国、カナダ、欧州連合、オーストラリア、ニュージーランドおよび韓国など世界で幅広く
4/9
別紙様式(Ⅴ)-4
ヘルスクレームが認められており、日本人や同じモンゴロイドであるアジア人で効果がな
いと記載された論文がなかったため、日本人への外挿性が低いと思われる論文は無いと判
断した。
疾病に罹患していない者では 5 報中 3 報で効果が認められ、有害事象は認められなかっ
たことから、疾病に罹患していない者が摂取しても問題ないと考えられた(表 3)。また、
軽症者での研究では 5 報中 4 報で効果が認められた(1 報は判定保留)。
効果あり以外の論文 3 報のうち 1 報(文献番号 A-H-02)は、大麦β-グルカンの分子量
の違いにより、効果の有無が分かれたため判定保留とした。効果なしとした 1 報(文献番
号 A-H-01)は、被験者の LDL-コレステロール値が 92±8 ㎎/dL の疾病に罹患していない
者を対象とした試験であり、オーツ麦と大麦を摂取した結果、オーツ麦ではベースライン
と比較して有意な低下が認められたが(p<0.05)
、大麦では変化が確認できなかった。効果
なしとしたもう 1 報(文献番号 A-H-09)では、疾病に罹患していない者と高コレステロー
ルの被験者で試験を行い、高コレステロールの被験者では LDL-コレステロールの有意な低
下が認められ、疾病に罹患していない者では変化が認められなかった。
(ⅱ)疾病に罹患していない者のみの評価
疾病に罹患していない者では 5 報中 3 報で効果が認められた(表 3)。疾病に罹患してい
ない者を健常人(LDL-コレステロールの平均値が 120 ㎎/dL 未満)と疾病の境界域の者
(LDL-コレステロールの平均値が 120 ㎎/dL 以上、140 ㎎/dL 未満)で層別解析を行ったと
ころ、健常人の文献 3 報(A-H-14、A-H-01、A-H-09)では効果ありが 1 報、効果なしが 2
報に対し、疾病の境界域の者を対象とした文献 2 報(A-H-12、A-H-16)では共に効果あり
だった。以上の結果から、大麦β-グルカンは健常人のコレステロール値を下げることはな
く、疾病の境界域の者のコレステロール値を下げる傾向があることが認められた。また、
有害事象も認められなかったため、大麦β-グルカンは健常人が摂取しても問題はなく、疾
病の境界域の者に対してはコレステロールを下げる効果が期待される。
表 2 コレステロール関係の論文 10 報について、適格性(QL)別の効果の有無の数
ヒト介入試験
効果あり
判定保留
効果なし
負の効果あり
7報
1報
2報
0報
合計
RCT
総計:10 報
QL1
4報
QL2
3報
RCT
以外
RCT
1報
QL3
RCT
以外
RCT
RCT
以外
RCT
RCT
以外
1報
1報
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強ができたもの
対象者の LDL-コレステロールが 160 mg 以上のヒト試験 : 効果あり 4 報(効果なし 2 報)
(効果ありのうち 1 報は疾病に罹患していない者でも試験を行っており、効果なしの 1 報としても数えている)
その他 ヒト試験 : 2 報
動物試験 : 2 報
in vitro 試験 : 1 報
5/9
別紙様式(Ⅴ)-4
表 3 ヒト介入試験の有効性と LDL-コレステロール値(単位㎎/dL)
対象者
LDL-コレステロール値
疾病に
罹患していない者
140 未満
軽症者
病者
140 以上、160 未満
160 以上
3報
4報
4報
効果あり
判定保留
1報
効果なし
2報
2報
※1 つの論文で疾病に罹患していない者、病者の両方で試験を行っている研究はそれぞれ数えた
項目 18:研究の特性
評価対象として採用した研究論文は 10 報であり、対象者は平均年齢 20 歳以上の男女であ
った。なお、対象者には高コレステロール血症軽症者(LDL-コレステロール値 140 ㎎/dL
以上、160 ㎎/dL)も含まれていたため、疾病に罹患していない者(LDL-コレステロール値
140 ㎎/dL 未満)と分けて評価を行った。LDL-コレステロールに対する効果が認められたの
は、10 報中 7 報であり、1 日あたり 2.8 から 12.3gの大麦 β-グルカンを 4 から 12 週間継
続的に摂取することにより、その効果が認められた(表 4)
。
表 4 ヒト介入試験の有効性と 1 日摂取量
有効性
文献番号
適格性
1 日摂取量
実施国
対象者
効果あり
A-H-03
QL1
7.0 g
日本
軽症者
A-H-04
QL1
3.0 g, 5.0 g
米国
軽症者
A-H-12
QL1
12.3 g(1)
米国
疾病に罹患していない者
A-H-06
QL1
3.0 g, 6.0 g
米国
軽症者
A-H-10
QL2
3.0 g, 6.0 g(2)
米国
軽症者
A-H-16
QL2
2.8 g
日本
疾病に罹患していない者
A-H-14
QL2
8.9 g(2)
日本
疾病に罹患していない者
判定保留
A-H-02
QL1
6.0 g
米国
軽症者
効果なし
A-H-01
QL1
3.3 g
デンマーク
疾病に罹患していない者
A-H-09
QL3
6.0 g(1)
日本
疾病に罹患していない者
(1) 総食物繊維量
(2) 水溶性食物繊維量
項目 19:研究内のバイアスリスク
選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイアスについて
評価した結果を別紙様式(V)-11 に記載した。明らかに高いバイアスリスクが認められた
論文はなかった。
6/9
別紙様式(Ⅴ)-4
項目 20:個別の研究の結果
判定保留を除いた 9 報中 7 報で肯定的な結果が得られていることから、大麦β-グルカンに
血中コレステロール低下作用があることが考えられた。
項目 21:結果の統合、項目 23:追加的解析
研究レビューに用いた論文のアウトカムが完全に一致しないため、結果の統合は出来なか
った。追加的解析についても、メタアナリシスを実施していないため対応していない。
項目 22:全研究のバイアスリスク
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定できない
と考えられた。
考察
項目 24:エビデンスの要約
本文を入手し、適格基準に合致しているかを精査した文献は 20 報、最終調査対象で 10 報
であった。調査対象とした 10 報は、効果ありが 7 報、判定保留が 1 報、効果なしが 2 報で
あった。疾病に罹患していない者を対象とした試験では 5 報中 2 報で効果なしであった。
また、軽症者を対象とした試験では 5 報中、4 報で効果あり、1 報で判定保留であった。疾
病に罹患していない者のみの評価では疾病の境界域の者を対象とした論文 2 報ともに効果
ありだった。日本人を対象とした試験の中で最も有効摂取量が少なかった研究は大麦β-グ
ルカンとして 1 日あたり 2.8gであった。
判定保留とした理由は分子量の違いにより効果が異なったためであった。効果が認めら
れなかった 2 報(文献番号 A-H-01、A-H-09)は共通して疾病に罹患していない者を対象
とした研究であるが、そもそも、血中コレステロール値が正常な者では血中コレステロー
ルの低下は求められておらず、有害事象が報告されていないことから、疾病に罹患してい
ない者が摂取しても問題がないと考えた。また、A-H-09 では疾病に罹患していない者では
血中コレステロールの変化は認められなかったものの、血中コレステロールが高めの被験
者では有意な低下が認められている。このことから、大麦β-グルカンには血中コレステロ
ールが正常な被験者ではなく、高めの被験者で低下作用があると考えられる。
既述した通り、海外では大麦β-グルカンの血中コレステロール低下あるいは心疾患のリ
スク低減についてはヘルスクレームが認められており、1 日あたりの必要摂取量は大麦βグルカンとして 3.0g以上である。日本人を対象に行った臨床試験のうち、最も有効摂取量
が少なかった研究は A-H-16 であり、その摂取量は大麦β-グルカンとして 2.8gであった。
この研究は主要評価項目で腹囲および内臓脂肪面積を評価しており、副次的に血中コレス
テロールの濃度を評価しているが、高コレステロール血症軽症者に対して、大麦食摂取群
は LDL-コレステロールの変化量で二次元配置分散分析を行った結果、有意な上昇抑制効果
が得られている。以上のことから、血中コレステロール低下については、日本人でも 1 日
当たり、3.0g以上摂取することで効果が期待できる。
各主要論文で用いた大麦β-グルカンの形態は様々で、大麦を粉砕し、パンや麺に加工し
たり(文献番号 A-H-12、A-H-06)
、濃縮物や濃縮液を用いている(文献番号 A-H-01、AH-02、A-H-04)。また、国内で行われた試験は、4 報あり、おもに米に混ぜて摂取させてい
7/9
別紙様式(Ⅴ)-4
る(文献番号 A-H-14、A-H-03、A-H-09、A-H-16)。濃縮物や抽出物を使用した研究の中
で、効果が認められなかった 1 報(文献番号 A-H-01)は、既述した通り、試験対象者の
LDL-コレステロールが正常値(98±11 ㎎/dL)であったため効果が認められなかったと考
えられる。一方で、濃縮物や濃縮液を用いた試験においては判定保留とした A-H-02 では、
大麦β-グルカンの分子量によって効果が異なっており、低分子大麦β-グルカン(MW62,
000)では接種前後で有意な低下が認められたのに対し(p<0.05)、高分子大麦β-グルカン
(MW139,000)では変化がなかった。しかし、この研究ではプラセボ群との比較がなく摂取
前後での比較となっていること、被験者が軽症者であったことから、高分子大麦β-グルカ
ンの効果がなかったのではなく、LDL-コレステロール値の上昇を抑制していた可能性も否
定できない。また、LDL-コレステロールの変化量も低分子大麦β-グルカンで+1.6 ㎎/dL、
高分子大麦β-グルカンで-5.4 ㎎/dL であり、その変化量の差は有意ではない。一方で AH-04 では高分子大麦β-グルカン(1000 kDa)と低分子大麦β-グルカン(50-400kDa)
をそれぞれ 3gおよび 5g摂取させた結果、プラセボ群と比較しすべての試験群で LDL-コ
レステロールの低下が認められている。以上のことから大麦β-グルカンは抽出物であって
も効果が認められ、その効果は分子量の違いにかかわらず期待できるものと考えられた。
次にパンや麺、麦ご飯として摂取した試験では、疾病に罹患していない者を対象とした 1
報(文献番号 A-H-09)を除く全ての試験で有効性が認められており、加熱や調理方法の違
い、粉砕の有無に関わらず効果が認められるものと考えられた。
本研究では、これらの文献から得られた情報からは、大麦β-グルカンの有効最少量は明
らかにはできなかった。しかしながら、日本人での試験で 2.8gでも、血中コレステロール
の低減効果が認められ、海外で認められている 1 日あたり 3g以上の摂取で効果が期待でき
ることは確認できた。
各研究の利益相反(COI)に関する情報では、効果ありの 7 報のうち 4 報で被験物質の提
供が記載されていた。2 報では Intra mural agricultural research fund からの資金援助を受けて
いた。しかし、試験設計に食品メーカーなどが関与している記載はなかった。日本人を対
象とした研究のうち 2 報は食品メーカーによる研究報告であった。
項目 25:限界
本レビューの限界として、血中コレステロール低下に関する論文の多くが、高コレステロ
ールの被験者を対象としており、本調査対象から除外されたため調査対象論文数が少ない
こと、さらに、個々の研究や全研究のバイアスリスクが完全に否定できないことが挙げら
れる。また、試験食品の形態が異なっていることから麦ご飯での機能、海外で行われてい
る研究が多かったことから日本人への外挿性に対して完全に検討できなかった。
項目 26:結論
本レビューで用いた 10 報のうち、7 報がコレステロール低下の機能性に対して肯定的な評
価であった。高コレステロール血症軽症者では 5 報中 4 報が効果ありであり、残りの 1 報
は保留判定とした。疾病に罹患していない者を対象とした論文 5 報を健常人と疾病の境界
域の者で層別解析を行ったところ、疾病の境界域の者を対象とした論文 2 報ともに効果あ
りだった。また健常人を対象とした論文では 3 報中 2 報で効果なしだったが、有害事象の
報告もなかったため、疾病に罹患していない者が摂取しても問題はないと考えられた。以
上のことから、本研究の結論として、日本人で高コレステロール血症の境界域の者(疾病
8/9
別紙様式(Ⅴ)-4
に罹患していない者)では、大麦β-グルカンを 1 日あたり 3g以上摂取することで血中コ
レステロールの低減効果が期待できると結論付けた。
スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項
本レビューは大麦食品推進協議会の主宰で行った。外部からの資金提供はない。
各レビューワーの役割
研究代表者:メイン・A(大妻女子大学名誉教授)
、サブ・B(群栄化学工業㈱)
論文のスクリーニング:B(群栄化学工業(株))
、C((株)はくばく)、D((株)ADEKA)
論文のデータ抽出・要約:G、H、I(アサヒグループホールディングス(株))
、J(大塚食品
(株))
、E(大塚製薬(株))
、A、K(大妻女子大学)、L、M((株)大麦工房ロア)
、B(群栄化学
工業(株))
、N(サッポロビール(株))
、O(昭和産業(株))
、P(豊橋糧食工業(株))
、Q(永倉
精麦(株))
、R、C、F((株)はくばく)
、S、D((株)ADEKA)
抄録作成:E(大塚製薬㈱)
、F((株)はくばく)
PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》
 おおむね準拠している。
☐ あまり準拠できていない項目もある。(食品表示基準の施行後1年を超えない日までに、
PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要)
【備考】

上記様式に若干の修正を加えることは差し支えないが、PRISMA 声明チェックリス
ト(2009 年)に準拠した、詳細な記載でなければならない(少なくとも上記項目に
沿った記載は必須とする。
)
。

2段組にする等のレイアウト変更及び本文の文字数は任意とする。

「はじめに」から「各レビューワーの役割」までの各項目については、上記様式と
は別の適切な様式を用いて記載してもよい。この場合、当該項目の箇所には「提出
資料○○に記載」等と記載すること。
9/9
別紙様式(Ⅴ)-5
データベース検索結果
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステロール
低下の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチクエスチョン:大麦β-グルカンは、高コレステロール血症の軽症域者および疾病に罹患して
いない者のコレステロールを下げるか
日付:2014/12/20
検索者:レビュワーB、C、D
データベース:PubMed
#
検索式
文献数
1 beta glucan OR β-glucan AND barley
572
2 Filter 1*''Clinical Trial''
34
3 Filter 1*''RCT(Randomized Controlled Trial)''
34
4 Filter 1*''Meta-Analysis''
5
6
7
8
9
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
3
別紙様式(Ⅴ)-5
データベース検索結果
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステロール
低下の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチクエスチョン:大麦β-グルカンは、高コレステロール血症の軽症域者および疾病に罹患して
いない者のコレステロールを下げるか
日付:2012/09/27
検索者:レビュワーB、C、D
データベース:JdreamⅡ
#
検索式
文献数
1 beta glucan
2 大麦×''ヒト試験、ヒト臨床''
3 大麦×''RCT試験''
4
5
6
7
8
9
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
30836
29
1
別紙様式(Ⅴ)-6
文献検索フローチャート
商品名: もっちり麦
最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステ
ロール低下の機能性に関するシステマティックレビュー
タイトル:
PubMed(最終検索日:2014/12/20) (n =71)
JdreamⅡ(最終検索日:2012/9/27) (n =30)
・
データベース検索により
特定された文献から、重複を除外し
た文献(n=52)
他の情報源から特定された文献(n=170)
1次スクリーニングの対象文献
除外文献
(n =222)
(n =202)
本文を入手し、適格基準に合致しているかを
精査した文献(n=20)
本文を精査した結果、
除外すべき理由があり
除外した文献(n=10)
システマティックレビューに用いた文献数
(n=10)
メタアナリシスを行った文献数(n= )
メタアナリシスは実施していないため、
システマティックレビューに用いた文献数を記載
メタアナリシスは実施していないため、省略
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-7
採用文献リスト
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステロール低下の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
著者名(海外の機
関に属する者につ
いては、当該機関
が存在する国名も
記載する。)
AShimizu et al.
H-03
掲載雑誌
タイトル
研究デザイン
PICO又はPECO
Effect of High β
-Glucan Barley
・日本人
on Serum
・30-60歳
Cholesterol
P:日本人男性
・男性
Concentrations
I:麦ごはん
・BMI>22 kg/m2
Plant Foods Hum
and Visceral Fat RCT(並行群間試 C:白米
サッポロビール株 ・LDL-CHO 140Nutr. 2007
Area in Japanese 験)
O:総コレステロー 式会社
220 mg/dL
Mar;63(1):21-5
Men-A
ル、LDL-コレステ
・T-CHO 220-300
Randomized,
ロール
mg/dL
Double-blinded,
・その他、疾患が
Placeboないこと
controlled Trial
The effects of
concentrated
P:米国人成人男
barleyβ・glucan
女
Br J Nutr. 2007 on blood lipids
I:β-グルカン抽
A- Keenan JM et al.
RCT(並行群間試
Jun;97(6):1162-8. in a population
出物
H-04 (米国)
験)
Epub 2007 Apr 20 of
C:プラセボ
hypercholesterola
O:血糖値、インス
emic men and
リン
women
A- R.K.Newman
H-12 (米国)
A- Behall KM et al.
H-06 (米国)
セッティング(研究 対象者特性
が実施された場所
等。海外で行われ
た研究について
は、当該国名も記
載する。)
University of
Minnesota,
Medical School,
Department of
Family Medicine
and Community
Health(米国)
介入(食品や機能
性関与成分の種
類、摂取量、介入
(摂取)期間等)
・麦ごはん
・1日2食
・大麦β-グルカ
ン7g/日
・12週間
対照(プラセボ、何 解析方法(ITT、
もしない等)
FAS、PPS等)
白米食
Repeated
measures
ANOVA
主要アウトカム
副次アウトカム
総コレステロール BMI
LDL-コレステ
腹囲
ロール
内臓脂肪面積
害
査読の有無
記載なし
査読有り
人種:白人、年
齢:25~73歳、性
別:男75・女80、
その他:LDL-コ
レステロール1300
~1900mg/ℓ、
TAG<400mg/ℓ、
空腹時血糖値<
1260mg/ℓ、糖尿
病、癌、第二高脂
血症、心臓心疾
患、慢性疾患者、
6ヶ月以内に大き
く体重が変化した
ものなど除外。半
分はメタボリック
シンドロームの人
を選択した。
・ジュース、シリア
ル
・大麦β-グルカ
ン3g/日(ジュー
スから1.5g、シリ
アルから1.5g)ま
たは大麦β-グル プラセボ
カン5g/日(ジュー
スから2g、シリア
ルから3g)
・4週間予備軍摂
取の後、6週間摂
取
ANOVA(continus
variable)、χ2-テ 血糖値
スト(categorical インスリン
variable)
血中コレステロー
記載なし
ル
査読有り
TG
体重
記載なし
査読有り
記載なし
査読有り
NUTRITION
REPORTS
INTERNATIONAL
Vol. 39 No. 4
749-760
HYPOCHOLESTE
ROLEMIC
EFFECT OF
RCT(交差試験)
BARLEY FOODS
ON HEALTHY
MEN
P:米国人成人男
性
I:大麦配合食
Montana State
C:小麦配合食
University(米国)
O:HDL-コレステ
ロール、LDL-コレ
ステロール
・アメリカ人
・35歳以上
・男性
・慢性病にかかっ
ていない。また、
肥満でなく脂質制
御薬を使用してい
ない健康人
・パン、バー、マ
フィン、クッキー、
シリアル
・2食を大麦配合
小麦食
食に置き換える
・食物繊維として
12.3g/日摂取
・4週間
直線回帰モデル
(fitting linear
regression
models)
計算は、MATLAB
プログラム使用
HDL-コレステ
ロール
LDL-コレステ
ロール
Am J Clin Nutr.,
80(5):1185-93
Diets containing
barley
significantly
reduce lipids in
RCT(交差試験)
mildly
hypercholesterole
mic men and
women
Diet & Human
Performance
Laboratory,
P:米国人成人男
Beltsville Human
女
Nutrition
I:大麦配合食
Research Center,
C:小麦または玄
Agricultural
米配合食
Research
O:血糖値、インス
Service, US
リン
Department of
Agriculture(米
国)
実施国USA、年
齢層:30代後半
~50台前半、性
別:男7、女(閉経
後)9、女(閉経
前)9、コレステ
ロール上限以上
(200~240㎎/d
L)だが、正常血
圧、女性は6カ月
体重安定
・朝食:パンケー
キ、昼食:サラダ
晩飯:スチームし
た大麦、夜食:シ
リアルバー
小麦食、玄米食
・1日4回に分けて
摂取
・大麦β-グルカ
ンとして3g/日、
6g/日
ANOVA
血中コレステロー
TG
ル
A- Kay M. Behall et
H-10 al.(米国)
Journal of the
American College
of Nutrition, Vol.
23, No. 1, 55–62
(2004)
Lipids
Significantly
Reduced by Diets
Containing Barley RCT(交差試験)
in Moderately
Hypercholesterol
emic Men
・シリアル、ケー
・人種:米国(実 キ、ピラフ、クッ
P:米国人成人男
施国)
キー
I:大麦配合食
Beltsville Human
・年齢層:45.6± ・1日4回に分けて
C:小麦または玄 Nutrition
2.5才
摂取
小麦食、玄米食
米配合食
Research Center
・性別:男性
・水溶性食物繊
O:LDL-コレステ (米国)
・その他:コレステ 維として3g/日、
ロール
ロール値やや高め 6g/日
・5週間
人種:日本人
年齢層:BMIが25
前後の20歳以上
50歳以下
性別:男女
A松岡翼ら
H-16
P:日本人成人男
大麦食が過体重
女
ルミナコイド研
日本人男女のメタ
RCT(並行群間試 I:麦ごはん
究、Vol.18、25- ボリックシンド
㈱はくばく
験)
C:白米
33(2014)
ローム関連指標
O:腹囲、内臓脂
に及ぼす影響
肪
Effect of Barley
Intake on Glucose
Tolerance, Lipid
RCT(交差試験)
Metabolism, and
Bowel Function in
Women
・人種:日本
・年齢層:20.4±
1.3
P:日本人女性
・性別:女性
I:麦ごはん
・本人または家族
C:白米
山梨大学医学部 に心疾患、糖尿
O:総コレステロー
病、高コレステ
ル、LDL-コレステ
ロール血症、胃
ロール
腸不良、食物アレ
ルギーのない被
験者
ALi J et al.
H-14
Nutrition. 2003
Nov-Dec;19(1112):926-9.
A- Smith KN et al.
H-02 (米国)
Physiological
P:米国在住成人
effects of
男女
J Am Coll Nutr. concentrated
RCT(並行群間試 I:β-グルカン抽 University of
2008
barley beta験)
出物
Minnesota(米国)
Jun;27(3):434-40. glucan in mildly
C:プラセボ
hypercholesterole
O:総/HDL比
mic adults.
A- Ibrügger S et al.
H-01 (デンマーク)
J Nutr. 2013
Oct;143(10),
1579-85.
Extracted oat and
barley β-glucans
do not affect
cholesterol
RCT(交差試験)
metabolism in
young healthy
adults.
備考:重篤な疾患
の罹患歴がある
者、心臓・肝臓・
腎臓に疾患を有
する者、食品(大
麦)に対するアレ
ルギーを有する
人、試験責任医
師が不適当と判
断した者などを除
外。
P:コペンハーゲ
ン在住、成人、白
人男女
I:β-グルカン抽
University of
出物
Copenhagen(デン
C:プラセボ
マーク)
O:LDL-コレステ
ロール、HDL-コレ
ステロール、中性
脂肪
喫煙習慣のない
英語の読み書き
(リテラシー)がで
きる22から65歳
の男女。トータル
コレステロール値
が200mg/dl以上
・麦ごはん
・1日2回に分けて
摂取
白米食
・大麦β-グルカ
ンとして2.8g/日
・12週間
・麦ごはん
・1日3回、4週間
継続接種
・水溶性食物繊
維体重1㎏当たり
0.18g
・平均体重49.3㎏
より、水溶性食物
繊維摂取量は
49.3*0.18=8.874g
/日
混合モデル分散
分析
analysis of
variance using a
LDL-コレステ
mixed model
ロール
procedure
(PCSAS, Version
8.2, SAS Institute,
Cary, NC)
平衡化期間に数
名において胃腸
の不快感が認め
られた。その主な
総コレステロール
ものは食品が多く
HDL-コレステ
て食後の満腹感
ロール
査読有り
が強いというもの
総/HDL比
であった。腹部膨
TG
満感、鼓腸(水溶
性食物繊維が多
いため)も多かっ
た。
試験食群間の経
時的変化:反復
測定分散分析
試験食群間の測
定日毎の比較:
対応のないt検定
腹囲
試験食群内の試
内臓脂肪面積
験前後の比較:t
検定
腹囲と内臓脂肪
面積の関係:スピ
アマンの順位相
関係数
血中コレステロー
ル
特になし
体重
BMI
査読有り
トリグリセロール
HDL-コレステ
ロール
FFA
記載なし
査読有り
LDL-コレステ
ロール
CRP
副作用なしとの記
査読有り
載あり
血圧
体重
特になし
白米食
・水溶性食物繊
維体重1㎏当たり
0.08g
総コレステロール
繰り返しのある分
・平均体重49.3㎏
LDL-コレステ
散分析
より、水溶性食物
ロール
繊維量は
49.3*0.08=3.944g
/日
・抽出物をスムー
ジー状に加工し
分子量が異なる
たもの
β-グルカン抽出
・大麦β-グルカ
物
ン6g/日
・6週間
人種:白人(コペ
ンハーゲン居住) ・カシスシロップま
年齢層:22.9±2.1 たはヨーグルトに
性別:男女
抽出物を溶解
・食事と共に摂取
備考:慢性病患 ・大麦β-グルカ
プラセボ
者、喫煙者、週10 ン3.3g/日(ヨーグ
時間以上の運動 ルト、シロップそ
をする者、薬物療 れぞれ1食当たり
法中の者、サプリ 1.65g配合)
メント常者などを ・3週間
除く
異なる群間の比
較はt-検定(両
側)で実施し、群
内比較はpaired
総/HDL比
t-検定。カテゴ
リー別の値はカイ
二乗検定で実施
した
ANCOVA
(random-effects
model)
LDL-コレステ
ロール
HDL-コレステ
ロール
中性脂肪
査読有り
A- Sachie Ikegami
H-09 et. Al
Effect of boiled
barley-ricePlant Foods Hum feeding in
非RCT(オープン
Nutr. 1996
hypercholesterole
試験)
Jun;49(4):317-28. mic and
normolipemic
subjects
P:日本人成人男
女
I:麦ごはん
国立健康・栄養
C:白米
研究所
O:総コレステロー
ル、LDL-コレステ
ロール
・人種:日本
・試験①成人男
性5名、LDL-コレ
ステロール健常
者
・②成人男性20
名、LDL-コレステ
ロールの平均が
160㎎/dl以上の
者
・試験③閉経後
の成人女性7名、
LDL-コレステ
ロールの平均値
が160㎎/dl以上
の者
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
・麦ごはん
・1日2回に分けて
摂取 食物繊維
6.1g/日
白米食
・試験①:4週間、
試験②:2週間、
試験③:2週間
paired Student t
test
総コレステロール
Atherogenic index
LDL-コレステ
記載なし
LDLリポ蛋白
ロール
査読有り
別紙様式(Ⅴ)-8
除外文献リスト
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステロール低
下の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
A-H-05
A-H-07
A-H-08
A-H-11
著者名
掲載雑誌
タイトル
Changes in serum lipids and
postprandial glucose and insulin
Biörklund M, van
concentrations after
Eur J Clin Nutr.,
Rees A, Mensink
consumption of beverages with
59(11):1272-81
RP, Onning G
beta-glucans from oats or
barley: a randomised dosecontrolled trial.
Randomized controlled
crossover study of the effect
G F Keogh, GJS
Am J Clin Nutr 78, of a highly beta-glucanCooper, TB Mulvey
711-8(2003)
enriched barley on
et al
cardiovascular disease risk
factors in mildly
Graeme H
Barley and wheat
McIntosh, Joanna Am J Clin Nutr.
foods:influence on plasma
Whyte, Rosemary 1991
cholesterol concentrations in
May;53(5):1205-9
McArthur, Paul J
hypercholesterolemic men
Nestel
Diabetes Res Clin
Hinata M, Ono M,
Metabolic improvement of male
Pract
Midorikawa S,
prisoners with type 2 diabetes
77 (2007) 327-332
Nakanishi K.
in Fukushima Prison, Japan.
除外理由
被験者のLDL-CHOの値が
160㎎/dl以上であるため。ま
た、試験デザインが単回投与
で血糖値を主要評価項目とし
た試験のため
被験者のLDL-CHOの値が
160 mg/dL以上であるため
被験者のLDL-CHOの値が
160 mg/dL以上であるため
観察研究のため
Journal of the
American Dietetic Cholesterol-loweping effect
被験者のLDL-CHOの値が
A-H-13 Joanner R. Lupton
Association, vol. 94, of barley bran flour and oil 160 mg/dL以上であるため
65-70
Oat beta-glucan increases bile
acid excretion and a fiber-rich
A Lia, G Hallmans, Am J Clin Nutr, 62,
A-H-15
barley fraction increases
大腸切開手術患者のため
A-S Sandberg et al 1245-51 (1995)
cholesterol excretion in
ileostomy subjects.
Barley beta-glucans alter
Wang L, Newman J Nutr. 1992
intestinal viscosity and
A-A-01 RK, Newman CW, Nov;122(11):2292
reduce plasma cholesterol
Hofer PJ.
-7.
concentrations in chick
Short-chain fatty acids
Hara H, Haga S,
J Nutr. 1999, 129, suppress cholesterol
A-A-02 Aoyama Y,
942-8.
synthesis in rat liver and
Kiriyama S.
intestine.
Postprandial
I Bourdon, W
lipid,glucose,insulin,and
Am J Clin Nutr
B-H-14 Yokoyama, P
cholecystokinin responses in
69, 55-63(1999)
Davis et al
men fed barley pasta
enriched with β-glucan
In vitro bile-acid binding and
J Agric Food
Kim HJ, White
fermentation of high,
A-I-01
Chem. 2010 Jan
PJ.
medium, and low molecular
13;58(1):628-34.
weight beta-glucan.
動物試験のため
動物試験のため
単回投与試験で試験デザ
インが異なること、主要評
価項目が血糖であるため
インビトロ試験のため
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-10
参考文献リスト
商品名:もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコ
レステロール低下の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
参考1
著者名、タイトル、掲載雑誌等
著者名:(公)日本健康・栄養食品協会
タイトル:「4.2.1大麦由来β-グルカン」
掲載雑誌:平成24年度「食品の機能性評価事業」結果報告 16-29
著者名:Hinata M, Ono M, Midorikawa S, Nakanishi K.
参考2
タイトル:「Metabolic improvement of male prisoners with type 2 diabetes in Fukushima
Prison,Japan.」
掲載雑誌:Diabetes Res Clin Pract. 77(2007)327-332
著者名:A Lia, G Hallmans,A-S Sandberg et al
参考3
タイトル:「Oat beta-glucan increases bile acid excretion and a fiber-rich barley
fraction increases cholesterol excretion in ileostomy subjects.」
掲載雑誌:Am J Clin Nutr.62,1245-51(1995)
著者名:Wang L, Newman RK, Newman CW, Hofer PJ.
参考4
タイトル:「Barley beta-glucans alter intestinal viscosity and reduce plasma cholesterol
concentrations in chicks.」
掲載雑誌:J Nutr.1992 Nov;122(11):2292-7.
著者名:Hara H, Haga S, Aoyama Y, Kiriyama S.
参考5
タイトル:「Short-chain fatty acids suppress cholesterol synthesis in ratliver and
intestine.」
掲載雑誌:J Nutr.1999,129,942-8.
著者名:Kim HJ, White PJ.
参考6
タイトル:「In vitro bile-acid binding and fermentation of high, medium, and low
molecular weight beta-glucan.
掲載雑誌:J Agric Food Chem. 2010 Jan 13;58(1):628-34.
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合)
各論文の質評価シート(臨床試験)
商品名: もっちり麦
本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンにはLDL(悪
表示しようとする機能性 玉)コレステロールが高めの方のLDL(悪玉)コレステロールを下げる機
能、おなかの調子を整える機能があることが報告されています。
対象 疾病に罹患していないもの、もしくは高コレステロール血症軽症者
*各項目の評価は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階
介入 大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
まとめは“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。
対照 プラセボの経口摂取
アウトカム
LDL-コレステロール値
個別研究
研究
コード
①選択バイアス
研究
ランダム 割り付けの
デザイン
化
隠蔵
各アウトカムごとに別紙にまとめる。
②盲検性バ
イアス
③盲検性
バイアス
参加者
アウトカム
評価者
バイアスリスク*
④症例減少
バイアス
ITT、
FAS、
PPS
不完全
アウトカ
ムデータ
非直接性*
⑤選択的
アウトカム
報告
⑥その他の
バイアス
まとめ
対象
介入
対照
各群の前後の値
アウトカ
ム
まとめ
効果指標
対照群
(前値)
対照群
(後値)
対照群
平均差
p値
介入群
(前値)
介入群
(後値)
介入群
平均差
p値
介入群
vs
対照群
p値
コメント
平均差
RCT(並
A-H-03 行群間試
験)
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-04 行群間試
験)
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-04 行群間試
験)
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-04 行群間試
験)
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-04 行群間試
験)
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
A-H-12
RCT(交
差試験)
0
0
0
-2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
A-H-06
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
A-H-06
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
A-H-06
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
A-H-10
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
-1
0
0
0
0
0
A-H-10
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
-1
0
0
0
0
0
A-H-10
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
-1
-1
0
0
-1
0
0
0
0
0
0
0
-1
0
-1
-1
0
0
-1
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-16 行群間試
験)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(mmol/L
LDL-コレ
ステロー
ル値
(mmol/L
LDL-コレ
ステロー
ル値
(mmol/L
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
160.0± 159.5±
23.9
24.4
(Baseline) (12週)
153.4± 147.7±
16.4
27.7
(Baseline) (12週)
-0.5
-5.7
-5.2
0.041
152.7±
13.9
(Pre)
150.9±
24.3
(6週)
-1.8
ns
154.5±
16.5
(Pre)
132.0±
11.4
(6週)
-22.5
p<0.05
-20.7
p<0.05
5gHMW
152.7±
13.9
(Pre)
150.9±
24.3
(6週)
-1.8
ns
154.6±
19.9
(Pre)
134.3±
12.8
(6週)
-20.3
p<0.05
-18.5
p<0.05
5gLMW
152.7±
13.9
(Pre)
150.9±
24.3
(6週)
-1.8
ns
152.8±
18.1
(Pre)
138.8±
20.3
(6週)
-14
p<0.05
-12.2
p<0.05
3gHMW
152.7±
13.9
(Pre)
150.9±
24.3
(6週)
-1.8
ns
153.9±
15.1
(Pre)
140.5±
15.1
(6週)
-13.4
p<0.05
-11.6
p<0.05
3gLMW
119.0±
33.6
(Initial)
132.6±
30.1
(4週)
13.6
p<0.05
120.4±
32.6
(Initial)
113.7±
21.8
(4週)
-6.7
ns
-20.3
p<0.05
3.93±
0.13
(5週)
3.82±
0.13
(5週)
-0.11
ns
Low-βglucan
3.93±
0.13
(5週)
3.57±
0.13
(5週)
-0.36
p<0.05
Mediumβglucan
3.93±
0.13
(5週)
3.50±
0.13
(5週)
-0.43
p<0.05
High-βglucan
154.2±
8.2
(試験前)
152.3±
8.3
(5週)
-1.9
154.2±
8.2
(試験前)
130.4±
8.6
(5週)
-23.8
-21.9
p<0.0001
Low-βglucan
154.2±
8.2
(試験前)
152.3±
8.3
(5週)
-1.9
154.2±
8.2
(試験前)
130.0±
8.3
(5週)
-24.2
-22.3
p<0.0001
Mediumβglucan
154.2±
8.2
(試験前)
152.3±
8.3
(5週)
-1.9
154.2±
8.2
(試験前)
116.1±
8.2
(5週)
-38.1
-36.2
p<0.0001
High-βglucan
122±28
(試験開
始時)
131±22
(12週)
9
129±30
(試験開
始時)
128±29
(12週)
-1
-10
p<0.05
(反復測
定分散分
析)
p<0.05
ns
A-H-14
RCT(交
差試験)
0
0
-2
-2
0
0
0
0
-1
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-02 行群間試
験)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(並
A-H-02 行群間試
験)
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
RCT(交
差試験)
0
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
非RCT
A-H-09 (オープ
ン試験)
-2
0
0
0
0
-2
0
0
0
0
0
A-H-01
LDL-コレ
ステロー 53.7±8.4 52.8±9.2
ル値
(Before)
(4週)
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー
ル値
(㎎/dl)
LDL-コレ
ステロー 2.39±
2.35±
ル値
0.17
0.21
(mmol/L
LDL-コレ
ステロー
ル値
(mmol/L
53.1±10 41.7±8.4
(Before)
(4週)
-0.9
-0.04
ns
RCT(交
差試験)
試験食品は
メニューが
異なるた
め、外観が
異なってい
る。
試験食品は
メニューが
異なるた
め、外観が
異なってい
る。
RCT(交
A-H-10
差試験)
試験食品は
メニューが
異なるた
め、外観が
異なってい
る。
試験食品は
メニューが
異なるた
め、外観が
異なってい
る。
A-H-16
内容は開示
していない
が外観が異
なるため。
A-H-06
A-H-09
試験物質の
詳細な説明
がないためバ
イアスリスク
ありとした。
オープン試
験のため、
割り付けを
行っていな
い。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
-10.5
146.7±
29
148.3
1.6
152.4±
29
147
-5.4
p<0.05
2.42±
0.18
2.38±
0.18
-0.09
ns
3.66±
0.24
(開始時)
3.36±
0.36
(12週)
-0.3
ns
コメント(該当するセルに記入)
全被験者
の初期値
は記載が
ないが、
クロス
オーバー
のため、
対照群と
介入群の
初期値は
変わらな
いと仮定
してい
る。
-11.4
全被験者
の初期値
は記載が
ないが、
クロス
オーバー
のため、
対照群と
介入群の
初期値は
変わらな
いと仮定
してい
る。
p<0.05
High MW
Low MW
-0.05
ns
試験①疾
病に罹患
していな
い者
別紙様式(Ⅴ)-13a (連続変数を指標とした場合)
エビデンス総体の質評価シート
商品名: もっちり麦
表示しようとする機能性
本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンには
LDL(悪玉)コレステロールが高めの方のLDL(悪玉)コレステロール
を下げる機能、おなかの調子を整える機能があることが報告されて
います。
エビデンスの強さはRCT は“強(A)”からスタート,観察研究は弱(C)からスタート
対象 疾病に罹患していないもの、もしくは高コレステロール血症軽症者
*各項目は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階
介入 大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
**エビデンスの強さは“強(A)”,“中(B)”,“弱(C)”,“非常に弱(D)”の4 段階
対照 プラセボの経口摂取
各群の前後の値
エビデンス総体
アウトカム
その他
研究デザ バイアス 非直接性
上昇要因
* 非一貫性 (出版バ
イン/研
不精確
*
*
*
イアスな (観察研究*) 効果指標
リスク
究数
ど*)
RCT(並
LDL-コレステ
行群間試
ロール値
験)/8
0
0
0
0
-1
対照群
(前値)
対照群
(後値)
対照群
平均差
介入群
(前値)
介入群
(後値)
-1
0
0
0
-1
0
非RCT
LDL-コレステ
(オープン
ロール値
試験)/2
-2
0
0
0
-1
0
コメント
平均差
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
0
RCT(交
LDL-コレステ
差試験)
ロール値
/9
介入群
平均差
介入群
vs
対照群
メタアナリシスを
実施していないため、
省略した。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
コメント(該当するセルに記入)
事前登録
が進んで
いないた
め、出版
バイアス
は否定で
きない。
RCT(並
LDL-コレステ
行群間試
ロール値
験)/8
外観で試
験食が分
かるた
め、盲検
性バイア
スは否定
できな
い。
事前登録
が進んで
いないた
め、出版
バイアス
は否定で
きない。
非RCT
非RCT試
LDL-コレステ
(オープン 験のた
ロール値
試験)/2 め。
事前登録
が進んで
いないた
め、出版
バイアス
は否定で
きない。
RCT(交
LDL-コレステ
差試験)
ロール値
/9
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-14
サマリーシート(定性的研究レビュー)
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」によるコレステロール低
下の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチ
クエスチョン
大麦β-グルカンは、高コレステロール血症の軽症域者および疾病に罹患していない
者のコレステロールを下げるか
P
疾病に罹患していない者、もしくは高コレステロール血症軽症者
I(E)
大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
C
プラセボ群の経口摂取
01
LDL-コレステロール値
バイアスリスクの
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定で
まとめ
きないと考えられた。
しかし、個々の研究における、選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評
価者)、症例減少バイアスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不
明」であり、明らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
非直接性の
まとめ
全ての論文で血中コレステロール値の低下作用が評価され、リサーチクエスチョンと
得られたエビデンス総体の間には大きな乖離はないことから、非直接性に問題はない
と考えられた。
非一貫性その他
効果なしの2報はいずれも疾病に罹患していない者を対象とした試験であって、高コレ
のまとめ
ステロール血症軽症者を対象者とはしていない。効果ありの7報の研究間で大きな相
違はなく、高コレステロール血症軽症者を対象とした試験の中では一貫して肯定的な
結果が得られていることから、非一貫性に問題はないと考えられた。
効果ありの論文の研究デザインは全てランダム化比較研究であった。
コメント
(ⅰ)軽症者を含む評価
効果が認められなかった2報は共通して疾病に罹患していない者を対象とした研究で
あるが、そもそも、血中コレステロール値が正常者では血中コレステロールの低下は
求められていない。判定保留とした1報は、対照群にプラセボではなく分子量の異なる
大麦β-グルカン抽出物を使用しており、大麦β-グルカンによる高コレステロール低
下効果を評価したものではない。また、高コレステロール血症軽症者では5報中4報で
LDL-コレステロールの有意な低下が認められており、これらの結果をまとめた総合考
察で大麦β-グルカンを摂取することにより、高コレステロール血症軽症者の血中コレ
ステロールの低下効果が期待されると報告している。このことから、大麦β-グルカン
には血中コレステロールの低下作用があると考えられる。
効果ありの7報のうち4報で被験物質の提供が記載されていた。2報ではIntra mural
agricultural research fundからの資金援助を受けていた。しかし、試験設計に食品メー
カーなどが関与している記載はなかった。
(ⅱ)疾病に罹患していない者のみの評価
5報中3報で効果が認められ、健常人と疾病の境界域の者で層別解析を行ったところ、
疾病の境界域の者を対象とした文献2報ではともに効果ありだった。一方で、健常人
では効果ありが3報中1報であり、大麦β-グルカンが健常人のコレステロール値を下
げることなく、疾病の境界域の者のコレステロール値を下げる傾向が認められた。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-4
表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)
標題:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内
環境の改善の機能性に関するシステマティックレビュー
商品名:もっちり麦
機能性関与成分名:大麦β-グルカン
表示しようとする機能性:本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンには
LDL(悪玉)コレステロールの高めの方の LDL(悪玉)コレステロールを下げる機能、おな
かの調子を整える機能があることが報告されています。
作成日:2016 年 2 月 16 日
届出者名:永倉精麦株式会社
抄
録
目的 疾病に罹患していない者に対する大麦β-グルカンの摂取による腸内環境の改善効果
について、研究レビューを実施し、検証することを目的とした。
方法 本調査は平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告を素に、新たな文献を追加
して行った。すなわち、PubMed、JDreamⅡのデータベースをもとに大麦およびβ-グルカン
に関する論文の検索を行い、さらにヒト介入試験に関するキーワード検索により、論文を
抽出した。また FDA や EFSA の報告書から参考文献を集めた。調査対象とした論文からは
試験デザイン、対象者属性、効果などのデータを抽出し、論文の適格性を評価するととも
に、大麦β-グルカンの機能について定性的な評価を行い、1 日当たりの摂取量も検討し
た。
結果 調査対象とした論文は、腸内環境について 4 報中 3 報で効果が認められ、1 報が判定
保留であった。日本人を対象とした試験はなかったが、最も有効摂取量が少なかったもの
は、大麦β-グルカンとして 2.9g/日であった。
結論 研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦β-グルカン摂取による肯定的な結
果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦β-グルカンを、1 日当たり 3
g以上摂取することで、腸内環境の改善効果が期待できると結論付けた。
はじめに
項目 3:論拠
大麦β-グルカンの機能は血糖値上昇抑制、血中コレステロールの低下、大腸内発酵促進な
ど多岐に渡り報告されており、これらの機能に基づく健康強調表示が海外で認められてい
る。米国およびカナダでは冠状動脈心疾患のリスク低減が認められており、EU では血中コ
レステロールだけでなく、血糖値上昇抑制や排便促進効果も認められている。
食物繊維の研究においては、腸内環境改善効果が注目されており、腸管内においてオリ
ゴ糖や水溶性食物繊維がビフィズス菌等の腸内細菌に選択的に資化されることで、腸内菌
叢のバランスを改善し、さらに腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸などの働きにより、宿主の
健康維持に寄与すると考えられている。腸内環境改善効果は、腸内細菌叢、血中短鎖脂肪
酸量、呼気中の水素産生量(腸内細菌により生成した水素は、一部血中に移行)により確
1/7
別紙様式(Ⅴ)-4
認することができる。
そこで本報では、疾病に罹患していない者に対する、腸内環境改善に関連する大麦β-グ
ルカン介入試験を調査し、大麦β-グルカンを摂取することによる腸内環境改善効果につい
て、腸内細菌の測定、呼気中の水素濃度の測定、そして血漿中に含まれる短鎖脂肪酸を測
定した試験結果をもとに、大麦β-グルカンを摂取することで、腸内環境改善に効果が認め
られるかどうかを、既存の文献から定性的に評価を行った。また、日本人での 1 日当たり
の摂取量についても検討を行った。
項目 4:目的
リサーチクエスチョン(以下 RQ)及び PICO を以下のように設定し研究レビューを実施し
た。
RQ:
大麦β-グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認
められるか
対象(P)
疾病に罹患していないもの
介入(I)
大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
対照(C)
プラセボまたは、高β-グルカンではない通常の大麦
アウトカム(O)
腸内環境(糞便中の菌叢、血中の短鎖脂肪酸量、呼気中の水
素濃度)
研究デザイン(S)
ランダム化比較試験(RCT)
方法
項目 5:プロトコールと登録
本研究レビューは、平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告(公益財団法人日本健
康・栄養食品協会)の手法を参考に、新たに文献検索を実施した。レビュープロトコール
の登録は実施していない。項目 5 から項目 10 は大麦食品推進協議会に所属する企業の担当
者であるレビュワーB、C、D が実施した。項目 11 および 12 はレビュワーA から S の 19 名
で分担し、レビュワーE および F が項目 15 の実施および研究レビューを作成した。項目
13、14 および 16 は定性的研究レビューのため実施しなかった。システマティックレビュー
の実施に当たり、レビュワーA が監督、指導を行った。
項目 6:適格基準
研究特性:項目 4 に記載した PICO を用いた。
報告の特性:英語および日本語の論文を対象とした。大麦β-グルカンの効果を正確に評価
するため、検索対象期間の特定は行わず、項目 7 のデータベースに登録されている全期間
を対象とした。
項目 7:情報源
情報源として用いたデータベースは PubMed、JDreamⅡを用いた。更に EFSA・FDA 評価
書、参考情報を用いた。最終検索日については、JDreamⅡは 2012 年 9 月 27 日、PubMed と
EFSA・FDA 評価書、参考情報等は 2014 年 12 月 20 日であった。
項目 8:検索
大麦β-グルカンは EFSA および FDA においても評価されているため、評価書などで引用さ
れている論文の調査も行った。また基原材料を大麦β-グルカンに特化して検索するため、
PubMed では、検索式を「beta glucan OR β-glucan AND barley」とし、その後、「MetaAnalysis」「Clinical Trial」
「RCT」についても検索した。JDreamⅡでは、
「beta glucan」で検索
し、その後「大麦」と「ヒト試験、ヒト臨床」「RCT 試験」を掛け合わせて検索した。
(詳
細な検索式は別紙様式(V)-5 参照)
。
2/7
別紙様式(Ⅴ)-4
項目 9:研究の選択、項目 10:データの収集プロセス
上記検索結果(項目 8)から、重複した論文、ヒト介入試験でヒットしたが動物試験であっ
たもの、総説、安全性論文、対象外の機能についての論文を除外した(データの収集プロ
セスは別紙様式(V)-6 参照)
。日本人への外挿性は日本人もしくはアジア人での効果を評
価し、その効果が低い論文を除外することとした。
項目 11:データ項目
データは対象機能、査読の有無、試験対象(ヒト、動物、in vitro)
、研究デザイン、効果
(有意差)の有無、評価項目、情報源(PubMed、JDreamⅡ、その他)、利益相反(COI)に
関する記載、タイトル、著者、実施機関、雑誌名・巻号・ページ、研究目的、対象者、被
験者数、試験品の詳細、摂取形態、摂取方法、一日摂取量、摂取期間、結果および有害事
象の情報を抽出した。論文の適格性については査読の有無、研究デザイン(ランダム割り
付け、割り付けの隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析
(例数減少、選択的解析)によるバイアスリスク、利益相反(COI)の記載に応じて、論文
の採点を行い、適格性を QL1 から QL4 の 4 段階で評価し、QL4 は除外した。サブグループ
による層別解析によって効果ありと示された論文に関しては判定保留と評価した。
項目 12:個別研究のバイアスリスク
個々の研究におけるバイアスリスクは、研究デザイン(ランダム割り付け、割り付けの隠
匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析(例数減少、選択的
解析)によるバイアスリスクについて評価した。
項目 13:要約尺度
要約尺度は介入群と対照群の平均差を用いた。また、各群の前後の値、平均差、介入群と
対照群の平均差については別紙様式(V)-11 に記載した。
項目 14:結果の統合、項目 16:追加的解析
結果の統合はアウトカムの指標や摂取期間が完全に一致しない論文を集めているためデー
タ統合ができないと判断し、定性的研究レビューを実施した。追加的解析についてはメタ
アナリシスを実施していないため、対応していない。
項目 15:全研究のバイアスリスク
全研究のバイアスリスクについては、出版バイアスについて検討した。
結果
項目 17:研究の選択
研究の選択は上記項目 9 に沿って従った(フロー:別紙様式(V)-6)
。なお、本文を入手
し、適格基準に合致しているかを精査した文献は 7 報、そのうちヒト介入試験の論文は全
部で 5 報であった。その中から大腸切開手術患者を対象とした試験の 1 報を除外し、4 報の
論文が調査対象であった。
調査対象となった論文 4 報の結果は効果ありとする論文が 3 報、
判定保留が 1 報であった(表 1)
。判定保留とした 1 報は層別解析を行った結果、50 代以上
の被験者は、30 日後に Bifidobacteria や Bacteroides の有意な増加がみられ、全体では変
化が認められなかったことから、バイアスリスクを考慮し、判定保留とした。
3/7
別紙様式(Ⅴ)-4
表1
腸内環境改善関係の論文 4 報について、質(QL)別の効果の有無の数
ヒト介入試験
効果あり
判定保留
効果なし
負の効果あり
3報
1報
0報
0報
合計
RCT
以外
RCT
総計:4 報
QL1
2報
QL2
1報
RCT
RCT
以外
RCT
RCT
以外
RCT
RCT
以外
1報
QL3
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強ができたもの
対象者が病者(大腸切開手術患者)であったため除外:1 報
動物試験:1 報
in vitro 試験:1 報
項目 18:研究の特性
評価対象として採用した研究論文は 4 報であり、対象者は 21~70 歳の健康な男女であっ
た。腸内環境に対する有効性が認められたのは 4 報中 3 報であった。いずれの研究論文も、
大麦β-グルカンを 1 回食べた後の呼気中の水素濃度を腸内環境改善の指標として調べてお
り、大麦β-グルカンの摂取量は 2.6~23.4g であった(表 2)
。
表2
ヒト介入試験の有効性と 1 日摂取量
有効性
文献番号
適格性
1 日摂取量
実施国
効果あり
C-H-03
QL1
6.2 g(試験群), 1.9 g(対象群)
米国
C-H-02
QL1
5.2~23.4g(1)
スウェーデン
B-H-25
QL2
2.6~6.3 g(1)
スウェーデン
C-H-04
QL1
0.75 g
オーストラリア
判定保留
(1) 水溶性食物繊維として記載
項目 19:研究内のバイアスリスク
選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイアスについて
評価した結果を別紙様式(V)-11 に記載した。明らかに高いバイアスリスクが認められた
論文はなかった。
項目 20:個別の研究の結果
1 報の判定保留を含め、すべての試験で肯定的な考察がされたことから、大麦β-グルカン
に腸内環境改善効果があることが考えられた。
4/7
別紙様式(Ⅴ)-4
項目 21:結果の統合、項目 23:追加的解析
個別の研究の結果、結果の統合、追加的解析については、メタアナリシスを実施していな
いため対応していない。
項目 22:全研究のバイアスリスク
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定できない
と考えられた。
考察
項目 24:エビデンスの要約
大麦β-グルカンの腸内環境改善効果に関する論文は調査対象とした論文が 4 報と少なかっ
たものの、1 報の判定保留を含め、すべての試験で肯定的な考察がされている。さらに、食
物繊維に整腸作用があり、腸内細菌叢のバランス改善に働くことは多くの繊維素材でも認
められていることから、大麦β-グルカンにおいても同様な腸内環境改善効果が示された。
また、腸内環境改善効果の試験に関しては、試験方法が確立していないため、長期摂取を行
い糞便中の菌叢を測定した試験(文献 C-H-04)や単回投与を行い、呼気中の水素濃度を腸
内発酵のマーカーとして用いた試験(文献番号 C-H-03,B-H-25)、血漿中の短鎖脂肪酸を測
定した試験(文献番号 C-H-02)など異なる試験がなされていたが、共通して腸内改善効果
を検討している研究であると判断し調査対象とした。菌叢解析を行った試験(文献番号 CH-04)では層別解析により有意差が認められているものの、全体では菌叢に大きな違いは
見られなかった。これは試験に参加した被験者の個体差が大きかったため、サブグループ
での解析など、より被験者の属性を狭く設定しなければ有意差が得られなかったと考えら
れる。一方で呼気水素濃度をマーカーとしている試験では、試験食摂取により腸内発酵が
促進されることを総合的に評価していることもあり、腸内菌叢の変化などを直接説明でき
ないものの、宿主への有効性や腸内環境改善効果については検討しやすい研究方法と言え
る。今回の調査対象となった論文でも、呼気水素濃度をマーカーとした研究では全て効果
ありとの結論が得られた。
効果ありとした 3 報の大麦β-グルカン摂取量は、大麦由来の炭水化物量として 50g との
記載はあるものの、大麦β-グルカンの明確な摂取量は記載されていない報告が 1 報(文献
番号 C-H-02)
、大麦β-グルカンの摂取量が 6.2g であるが、プラセボ群で 1.9g の大麦β-グ
ルカンを摂取しているため、大麦β-グルカン摂取量の差は 4.3g の報告が 1 報(文献番号
C-H—03)
、主に大麦β-グルカンから成る水溶性食物繊維としては 2.6 から 6.3g(有効量と
しては 2.9 から 6.3g)ではあるものの、その調理方法が試験群によって異なる文献が 1 報
(文献番号 B-H-25)あり、有効摂取量については明らかにすることができなかった。大麦
β-グルカンの腸内環境改善効果を検討した日本人に対する研究は、調査対象とした論文に
5/7
別紙様式(Ⅴ)-4
は存在しなかった。しかし、大麦β-グルカンの作用機序としては小腸で消化されず大腸に
届き腸内細菌の増殖・発酵を促進するため、人種による消化酵素などによる影響が少ない
と考えられる。そのため、外国人を対象とした論文でも日本人への外挿性が低い論文は無
いと考えられる。今回調査した論文では、大麦の調理方法の違いに関しては、少なくとも麦
ご飯、パン、ケーキにおいても同様の効果が確認された。なお、文献数が少なく、抽出物や
分子量の違いによる報告はなかったが、食物繊維・オリゴ糖等の作用機序を含めて考える
と、抽出物や低分子品にも同様の効果があることが期待できる。
以上の調査結果より、大麦β-グルカンの腸内環境改善機能の有効最少量は 2.9gであっ
た。しかし、これらの研究報告は全て海外で行われている研究であるため、日本人に対する
有効性は明らかにすることは出来なかった。これらの研究報告は欧米で行われていたが、
韓国で腸内環境を改善する機能についてヘルスクレームが認められていることから、同じ
黄色人種である日本人においても同様の効果があると考えられる。以上のことから、日本
人においても少なくとも 3g以上の大麦β-グルカンを摂取することで腸内環境改善効果が
期待できると結論付けた。
各研究の試験実施機関は大学などの研究機関であったが、素材の提供を受けている試験
は判定保留の 1 報(文献番号 C-H-04)および効果ありの 1 報(文献番号 B-H-25)であった。
利益相反(COI)の情報から、バイアスリスクが考えられた論文 2 報のうち 1 報は、文献番
号 C-H-04 であり、既に述べたとおり層別解析の結果、肯定的な見解を示しているが、判定
保留としている。また、もう 1 報(文献番号 B-H-25)は、試験材料の提供を受けているが、
2 社から受けており、中立的立場で研究を行っているものと考えられた。
項目 25:限界
本レビューの限界として、大麦β-グルカンの腸内環境改善に関する論文報告数が少ないこ
と、さらに、個々の研究や全研究のバイアスリスクが完全に否定できないことが挙げられ
る。
項目 26:結論
エビデンス総体の評価に用いた 4 報のうち、1 報の判定保留を含め 4 報全てが肯定的であっ
た。これらの結果に基づいて、日本人では、大麦β-グルカンを 1 日あたり 3g以上摂取す
ることで、腸内環境改善効果が期待できると結論付けた。
スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項
本レビューは大麦食品推進協議会の主宰で行った。外部からの資金提供はない。
6/7
別紙様式(Ⅴ)-4
各レビューワーの役割
研究代表者:メイン・A(大妻女子大学名誉教授)
、サブ・B(群栄化学工業㈱)
論文のスクリーニング:B(群栄化学工業(株))
、C((株)はくばく)、D((株)ADEKA)
論文のデータ抽出・要約:G、H、I(アサヒグループホールディングス(株))
、J(大塚食品
(株))
、E(大塚製薬(株))
、A、K(大妻女子大学)、L、M((株)大麦工房ロア)
、B(群栄化学
工業(株))
、N(サッポロビール(株))
、O(昭和産業(株))
、P(豊橋糧食工業(株))
、Q(永倉
精麦(株))
、R、C、F((株)はくばく)
、S、D((株)ADEKA)
抄録作成:E(大塚製薬㈱)
、F((株)はくばく)
PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》
 おおむね準拠している。
☐ あまり準拠できていない項目もある。(食品表示基準の施行後1年を超えない日までに、
PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要)
【備考】

上記様式に若干の修正を加えることは差し支えないが、PRISMA 声明チェックリス
ト(2009 年)に準拠した、詳細な記載でなければならない(少なくとも上記項目に
沿った記載は必須とする。
)
。

2段組にする等のレイアウト変更及び本文の文字数は任意とする。

「はじめに」から「各レビューワーの役割」までの各項目については、上記様式と
は別の適切な様式を用いて記載してもよい。この場合、当該項目の箇所には「提出
資料○○に記載」等と記載すること。
7/7
別紙様式(Ⅴ)-5
データベース検索結果
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の改
善の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチクエスチョン:大麦β-グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認められるか
日付:2014/12/20
検索者:レビュワーB、C、D
データベース:PubMed
#
検索式
文献数
1 beta glucan OR β-glucan AND barley
572
2 Filter 1*''Clinical Trial''
34
3 Filter 1*''RCT(Randomized Controlled Trial)''
34
4 Filter 1*''Meta-Analysis''
5
6
7
8
9
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
3
別紙様式(Ⅴ)-5
データベース検索結果
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の改
善の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチクエスチョン:大麦β-グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認められるか
日付:2012/09/27
検索者:レビュワーB、C、D
データベース:JdreamⅡ
#
検索式
文献数
1 beta glucan
2 大麦×''ヒト試験、ヒト臨床''
3 大麦×''RCT試験''
4
5
6
7
8
9
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
30836
29
1
別紙様式(Ⅴ)-6
文献検索フローチャート
商品名: もっちり麦
最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の
改善の機能性に関するシステマティックレビュー
タイトル:
PubMed(最終検索日:2014/12/20) (n =71)
JdreamⅡ(最終検索日:2012/9/27) (n =30)
・
データベース検索により
特定された文献から、重複を除外し
た文献(n=52)
他の情報源から特定された文献(n=170)
1次スクリーニングの対象文献
除外文献
(n =222)
(n =215)
本文を入手し、適格基準に合致しているかを
精査した文献(n=7)
本文を精査した結果、
除外すべき理由があり
除外した文献(n=3)
システマティックレビューに用いた文献数
(n=4)
メタアナリシスを行った文献数(n= )
メタアナリシスは実施していないため、
システマティックレビューに用いた文献数を記載
メタアナリシスは実施していないため、省略
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-7
採用文献リスト
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の改善の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
著者名(海外の機 掲載雑誌
関に属する者につ
いては、当該機関
が存在する国名も
記載する。)
C- CH Lifschitz et
H-03 al.(米国)
タイトル
研究デザイン
Carbohydrate
digestion in
J Nutr 132,
humans from a
RCT(交差試験)
2593-2596(2002) beta-glucanenriched barley is
reduced.
A cereal-based
evening meal rich
J Nutr. 2010
in indigestible
C- Nilsson AC et al. Nov;140(11):1932
carbohydrates
RCT(交差試験)
H-02 (スウェーデン)
-6. Epub 2010
increases plasma
Sep 1.
butyrate the next
morning.
PICO又はPECO
セッティング(研究 対象者特性
が実施された場所
等。海外で行われ
た研究について
は、当該国名も記
載する。)
害
査読の有無
記載なし
査読有り
血糖値
インスリン
遊離脂肪酸
非パラメトリック
血漿中の短鎖脂 GLP-1
ANOVA両側検
記載なし
肪酸
呼気中の水素濃
定、95%信頼区間
度
満腹感
空腹感
査読有り
人種:記載なし
健常者:12名(女
5、男7)
年齢:21-41歳
BMI:22.1±2.0
試験前2週間は抗
生物質及びプロ
バイオティクスの
摂取をしないこと
・大麦粥、大麦粒
など
・試験①では朝食
に試験食を摂取、
試験②では夕食
に試験食を摂取。
両試験ともに共通
食を第2食として 小麦パン
昼食または朝食
に摂取した。
・1食当たりの炭
水化物として
50g、水溶性食物
繊維として2.66.3g
ANOVA Turkey's
GI
多重比較、
呼気中の水素濃
標準食摂取後の
記載なし
Spearman's rank
度
耐糖能
correlation
査読有り
人種記載なし
39-70歳
男性17名女性35
名
健常人
・大麦β-グルカ
ンを含むパンケー
キ
・1切れを1日の好
きな時間に摂取 プラセボ
・大麦β-グルカ
ンとして0.75g/日
・30日間継続摂
取
パラメトリックな値
に関してはくりか
えしのある
ANOVA。ノンパラ
メトリックにはフ
糞便中の菌叢
リードマン検定。
多重性検討はボ
ンフェローニ法を
使用。
査読有り
人種:記載はな
い、米国
年齢層:25歳か
ら42歳の健常人
性別:女性6人、
男性4人
P:健常者
US農務省/ARS その他:過去15日
I:高β-グルカン
小児栄養セン
以内に抗生物質
大麦食
ター、テキサス小 の投与を受けて
C:通常大麦食
児病院 /Bayer いない。栄養士に
O:呼気中の水素
医科大学
よって前夜の食
濃度
事の指導を受け、
朝食絶食をしてい
る。また、事前に
呼気へのH2排泄
のあることを確認
している。
介入(食品や機能
性関与成分の種
類、摂取量、介入
(摂取)期間等)
対照(プラセボ、何 解析方法(ITT、
もしない等)
FAS、PPS等)
Am J Clin Nutr
B- Nilsson AC et al.
87, 645H-25 (スウェーデン)
654(2008)
Food Research
C- Evdokia K. Mitsou International 43
H-04 et al.(ギリシャ) (2010) 1086–
1092
Prebiotic
potential of
barley derived bP:健常者
glucan at low
I:β-グルカンを
intake levels: A
RCT(並行群間試
含むパンケーキ
randomised,
験)
C:プラセボ
double-blinded,
O:糞便中の菌叢
placebocontrolled clinical
study
P:健常者
I:大麦を配合した
食事
C:小麦パン
Lund University.
O:(主要評価)
(スウェーデン)
GI、耐糖能、(副
次評価)呼気中の
水素濃度
Department of
Dietetics and
Nutritional
Science,
Harokopio
University,(ギリ
シャ)
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
副次アウトカム
・茹でた大麦
・朝食に試験食を
摂取、昼食に共
通食を摂取
通常大麦(大麦β
ANOVA paired t 呼気中の水素濃
・大麦β-グルカ -グルカン1.9g/
呼気中の13CO2
tests
度
ン6.2g/食
食)
・朝食に摂取し呼
気酸素濃度等の
経時変化を測定
・大麦粒などを配
合したパン
P:健常者
・夕食時の試験食
I:大麦を配合した
を摂取、朝食に共
Lund University.
食事
通食を摂取
(スウェーデン)
人種:記載なし
C:小麦を配合し
・炭水化物として
Aarhus
健常者:17名(女
た食事
50gを摂取
University.Univer 6、男11)
小麦食
O:(主要評価)血
・夕食に試験食を
sity of
年齢:22-32歳
漿中の短鎖脂肪
摂取し、翌朝朝食
Comenhagen(デ BMI:22.5±2.1
酸、(副次評価)
に共通食を摂取
ンマーク)
呼気中の水素濃
後、血糖値及び
度
血中短鎖脂肪酸
の経時変化を実
施した。
Effect of cereal
test breakfasts
differing in
glkcemic index
and content of
RCT(交差試験)
indigestible
carbohydrates on
daylong glucose
tolerance in
healthy subjects.
主要アウトカム
記載なし
副作用なし
別紙様式(Ⅴ)-8
除外文献リスト
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の改善
の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
著者名
Turunen K,
Tsouvelakidou E,
Nomikos T,
C-H-01 Mountzouris KC,
Karamanolis D,
Triantafillidis J,
Kyriacou A.
掲載雑誌
除外理由
Anaerobe.
Impact of beta-glucan on the
2011
faecal microbiota of
大腸ポリープ切開患者を対象
Dec;17(6):403-6.
polypectomized patients: a pilot とした試験のため
Epub 2011 Apr 16.
study.
J D Butzner, R
Gut
C-A-01 Parmar, C J Bell, V 38, 568-573, 1996
Dalal
C-I-01
タイトル
Hughes SA, Shewry
FEMS Microbiol
PR, Gibson GR,
Ecol. 2008
McCleary BV,
Jun;64(3):482-93
Rastall RA.
Butyrate enema therapy
stimulates mucosal repair
動物試験のため
in experimental colitis in the rat
In vitro fermentation of oat and
barley derived beta-glucans by インビトロ試験のため
human faecal microbiota.
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-10
参考文献リスト
商品名:もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による
腸内環境の改善の機能性に関するシステマティックレビュー
No.
参考1
著者名、タイトル、掲載雑誌等
著者名:(公)日本健康・栄養食品協会
タイトル:「4.2.1大麦由来β-グルカン」
掲載雑誌:平成24年度「食品の機能性評価事業」結果報告 16-29
著者名:Turunen K, Tsouvelakidou E, Nomikos T, Mountzouris KC, Karamanolis D,
Triantafillidis J, Kyriacou A.
参考2
タイトル:「Impact of beta-glucan on the faecal microbiota of polypectomized
patients:a pilot study.」
掲載雑誌:Anaerobe.2011 Dce;17(6):403-6. Epub 2011 Apr 16.
著者名:J D Butzner,R Parmar, C J Bell, V Dalal
参考3
タイトル:「Butyrate enema therapy stimulates mucosal repairin experimental colitis in
the rat」
掲載雑誌:Gut 38, 568-573, 1996
著者名:Hughes SA, Shewry PR, Gibson GR, McCleary BV, Rastall RA
参考4
タイトル:「In vitro fermentation of oat and barley derived beta-glucans by human
faecal microbiota.」
掲載雑誌:FEMS Microbiol Ecol.2008 Jun;64(3):482-93
著者名:食品医薬品安全処
参考5
タイトル:General Provisions「Ⅱ.2.4.4.8 Barley Fiber」
掲載雑誌:Health Functional Food Code 2010.09 p107
他の様式を用いる場合は、この表と同等以上に詳細なものであること。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合)
各論文の質評価シート(臨床試験)
商品名: もっちり麦
本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンにはLDL
表示しようとする機能性 (悪玉)コレステロールが高めの方のLDL(悪玉)コレステロールを下げ
る機能、おなかの調子を整える機能があることが報告されています。
対象 疾病に罹患していないもの
*各項目の評価は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階
介入 大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
まとめは“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。
対照 プラセボまたは、高β-グルカンではない通常の大麦
アウトカム
腸内環境(糞便中の菌叢、血中の短鎖脂肪酸、呼気中の水素濃度)
個別研究
研究
コード
①選択バイアス
研究
ランダム 割り付けの
デザイン
化
隠蔵
②盲検性バ
イアス
参加者
各アウトカムごとに別紙にまとめる。
バイアスリスク*
④症例減少
③盲検性
バイアス
バイアス
アウトカム
評価者
ITT、
FAS、
PPS
非直接性*
⑤選択的
⑥その他の
不完全 アウトカム
バイアス
報告
アウトカ
ムデータ
各群の前後の値
まとめ
対象 介入 対照 アウトカム
まとめ
効果指標
対照群
(前値)
対照群
(後値)
対照群
平均差
p値
介入群
(前値)
介入群
(後値)
介入群
平均差
p値
介入群
vs
対照群
p値
コメント
平均差
C-H-03
RCT(交
差試験)
0
0
0
-1
0
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
呼気水素濃度(AUC)
5178±
4759
8658±
6582
3480
p<0.05
RCT(交
C-H-02
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酪酸
(μmol/L)
2.0±0.18
2.5±0.26
0.5
ns
OB
RCT(交
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酪酸
(μmol/L)
2.0±0.18
2.3±0.21
0.3
ns
1/2OB
0
酪酸
(μmol/L)
2.0±0.18
2.3±0.17
0.3
ns
cutOB
C-H-02
RCT(交
C-H-02
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
RCT(交
C-H-02
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酪酸
(μmol/L)
2.0±0.18
2.8±0.29
0.8
p<0.01
HAB
RCT(交
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酪酸
(μmol/L)
2.0±0.18
2.6±0.29
0.6
p<0.05
HBB
2.0±0.18
2.6±0.31
0.6
ns
C-H-02
RCT(交
C-H-02
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酪酸
(μmol/L)
C-H-02
RCT(交
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
酢酸
(μmol/L)
148±
7.72
ns
C-H-02
RCT(交
差試験)
0
-1
0
0
-1
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
プロピオン酸
(μmol/L)
7.4±0.26
ns
RCT(交
B-H-25
差試験)
0
0
-2
0
0
0
0
0
-1
0
0
0
0
0
呼気水素濃度(ppm)
17.2±2.6
25.0±3.5
7.8
ns
大麦粥
RCT(交
B-H-25
差試験)
0
0
-2
0
0
0
0
0
-1
0
0
0
0
0
呼気水素濃度(ppm)
17.2±2.6
46.3±6.5
29.1
p<0.05
大麦粥
RCT(交
B-H-25
差試験)
0
0
-2
0
0
0
0
0
-1
0
0
0
0
0
呼気水素濃度(ppm)
17.2±2.6
31.7±4.1
14.5
P<0.05
白パンに
大麦食物
繊維添加
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
Bacteroides spp.
(log10 CFU/g feces)
9.05±
0.55
9.17±
0.55
0.12
8.96±
0.55
9.14±
0.55
0.2
ns
0
0
0
0
-1
-1
0
0
0
0
0
0
0
0
Bifidobacterium spp.
(log10 CFU/g feces)
9.09±
0.93
9.17±
0.76
0.08
8.44±
1.74
8.89±
1.11
0.45
ns
0
0
0
0
-1
-1
-2
0
0
0
0
0
0
0
Bacteroides spp.
(log10 CFU/g feces)
9.12±
0.67
9.35±
0.47
0.23
8.60±
0.55
9.22±
0.54
0.42
p<0.05
0
0
0
0
-1
-1
-2
0
0
0
0
0
0
0
Bifidobacterium spp.
(log10 CFU/g feces)
9.12±
0.87
9.19±
0.57
0.07
8.06±
1.52
8.87±
1.22
0.81
p<0.05
RCT(並
C-H-04 行群間試
験)
RCT(並
C-H-04 行群間試
験)
RCT(並
C-H-04 行群間試
験)
RCT(並
C-H-04 行群間試
験)
WWB+RS
+DF
各試験食
をまとめ
た
各試験食
をまとめ
た
30日後、
対象者50
歳以上
30日後、
対象者50
歳以上
コメント(該当するセルに記入)
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
C-H-03
C-H-02
食品の外観
が異なるた
め
B-H-25
食品の外観
が異なるた
め
C-H-04
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
食品形態、アウトカム
の数が多いため、酢
記載なし
酸、プロピオン酸につ
いてはまとめた。
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
層別解析
を行った場
合には、-2
とした。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
様々な菌を解析してい
るため、有意差がある
もののみ表記
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
記載なし
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
AUCのた
め、前値
の記載は
なし
層別解析
で効果あ
りと結論
づけてい
るため、
判定保留
とした。
別紙様式(Ⅴ)-13a (連続変数を指標とした場合)
エビデンス総体の質評価シート
商品名: もっちり麦
本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンにはLDL
表示しようとする機能性 (悪玉)コレステロールが高めの方のLDL(悪玉)コレステロールを下げ
る機能、おなかの調子を整える機能があることが報告されています。
エビデンスの強さはRCT は“強(A)”からスタート,観察研究は弱(C)からスタート
対象 疾病に罹患していないもの
*各項目は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階
介入 大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
**エビデンスの強さは“強(A)”,“中(B)”,“弱(C)”,“非常に弱(D)”の4 段階
対照 プラセボまたは、高β-グルカンではない通常の大麦
各群の前後の値
エビデンス総体
アウトカム
その他
研究デザ バイアス 非直接性
非一貫性
上昇要因
対照群
(出版バイア
イン/研
不精確*
*
*
*
* 効果指標
(前値)
リスク
(観察研究
)
*
究数
スなど )
対照群
(後値)
対照群
平均差
介入群
(前値)
介入群
(後値)
介入群
平均差
介入群
vs
対照群
コメント
平均差
RCT(交
呼気水素濃度 差試験)
/4
-1
0
0
-1
-1
0
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
血漿中の RCT(交
酢酸濃度 差試験)
(短鎖脂肪酸) /1
0
0
0
0
-1
0
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
血漿中の RCT(交
プロピオン酸 差試験)
(短鎖脂肪酸) /1
血漿中の RCT(交
酪酸濃度 差試験)
(短鎖脂肪酸) /6
0
0
0
0
0
0
0
0
-1
-1
0
0
メタアナリシスを
実施していないため、
省略した。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
糞便中の
Bacteroides
RCT(並
行群間試
験)/3
RCT(並
Bifidobacteriu 行群間試
m
験)/1
0
0
0
0
-1
0
糞便中の
0
0
0
0
-1
大麦粥の
み効果が
認められ
なかっ
た。
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
0
メタアナリシスを
実施していないため、
省略した。
コメント(該当するセルに記入)
外観で試
験食が分
RCT(交 かるた
呼気水素濃度
差試験) め、盲検
(AUC)
/4
性バイア
スは否定
できない
血漿中の RCT(交
酢酸濃度 差試験)
(短鎖脂肪酸) /2
血漿中の RCT(交
プロピオン酸 差試験)
(短鎖脂肪酸) /2
血漿中の RCT(交
酪酸濃度 差試験)
(短鎖脂肪酸) /2
糞便中の
Bacteroides
糞便中の
RCT(並
行群間試
験)/3
RCT(並
Bifidobacteriu 行群間試
m
験)/1
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
事前登録が
進んでいない
ため、出版バ
イアスは否定
できない。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
メタアナリシスを
実施していないた
め、データの統合
はしなかった。
別紙様式(Ⅴ)-14
サマリーシート(定性的研究レビュー)
商品名: もっちり麦
タイトル:最終製品「もっちり麦」に含有する機能性関与成分「大麦β-グルカン」による腸内環境の改善
の機能性に関するシステマティックレビュー
リサーチ
クエスチョン
大麦β-グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認められるか?
P
疾病に罹患していない者
I(E)
大麦β-グルカンの経口摂取(食品形態は問わない)
C
プラセボまたは、高β-グルカンではない通常の大麦
01
腸内環境(糞便中の菌叢、血中の短鎖脂肪酸量、呼気中の水素濃度)
バイアスリスクの
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定で
まとめ
きないと考えられた。
しかし、個々の研究における、選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評
価者)、症例減少バイアスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不
明」であり、明らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
非直接性の
まとめ
呼気水素濃度をマーカーとしている試験では、試験食摂取により腸内発酵が促進され
ることを総合的に評価していることもあり、腸内菌叢の変化などを直接説明できないも
のの、共通して腸内改善効果を検討している研究であること、またリサーチクエスチョ
ンと得られたエビデンス総体の間には大きな乖離はないことから非直接性に問題はな
いと考えられた。
非一貫性その他
腸内環境改善効果の試験に関しては、試験方法が確立していないため、長期摂取を
のまとめ
行い糞便中の菌叢を測定した試験や、呼気中の水素濃度を腸内発酵のマーカーとし
て用いた試験など異なる試験がなされていたが、共通して腸内改善効果を検討してい
る研究であり、1報の判定保留を含め、すべての試験で腸内環境改善に対し肯定的な
考察がされていることから、総合的にみて、大麦β-グルカン摂取により腸内環境の
改善効果が期待できることが示された。
研究デザインは全報告において無作為化コントロール試験であった。
コメント
バイアスリスクが完全に否定できない問題はあるが、大麦β-グルカンの腸内環境改
善効果に関する論文は調査対象とした論文が4報と少なかったものの、1報の判定保
留を含め、すべての試験で肯定的な考察がされている。さらに、食物繊維に整腸作用
があり、腸内細菌叢のバランス改善に働くことは多くの繊維素材でも認められているこ
とから、大麦β-グルカンにおいても同様な腸内環境改善効果が示された。
各研究の試験実施機関は大学などの研究機関であったが、素材の提供を受けている
試験は判定保留の1報および効果ありの1報であった。利益相反(COI)の情報から、
バイアスリスクが考えられた論文2報のうち1報は、層別解析の結果肯定的な見解を
示しているが、判定保留としている。また、もう1報は、試験材料の提供を受けている
が、2社から受けており、中立的立場で研究を行っているものと考えられた。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
別紙様式(Ⅴ)-16
研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シート
商品名: もっちり麦
大麦β-グルカンによるコレステロール低下に関する研究レビュー
1.食品性状
大麦β-グルカンを含む食品の性状は麦ご飯、パン、マフィンなどの粉製品、飲料などであり、特定の摂取形態で
なくとも効果が認められており、当該製品の摂取形態である麦ご飯を摂取した試験でも効果が認められているこ
とから、当該製品の食品形態は適切と考えられた。
2.対象者
研究レビューの対象者は設定したPICO通り、疾病に罹患していない者、もしくは高コレステロール血症軽症者
(LDL-コレステロールの平均が140㎎/dl以上、160㎎/dl未満の者)とした。軽症者を対象とした論文は5報中、4報
で効果あり、1報で判定保留であった。疾病に罹患していない者を対象とした論文は5報あり、2報は効果なしで
あったが、有害事象は認められなかった。層別解析を行ったところ、疾病の境界域の者を対象とした論文2報とも
に効果ありであった。そのため、疾病の境界域の者には効果があると考えられた。また、採用した論文の中には
日本人を対象とした試験で効果が認められている。
3.機能性関与成分の定性的性状
研究レビューで用いられた大麦β-グルカンは抽出し、分子量が異なるものでも有効性が認められていることか
ら、定性的性状に関わらず有効性が認められると推測された。当該製品は大麦穀粒に含まれる大麦β-グルカ
ンは抽出や酵素処理などを行っておらず、研究レビューで効果が認められた大麦β-グルカンと同等であると考
えられた。
4.一日当たりの摂取目安量
一日当たりの摂取目安量は2.8g以上で効果が認められており、日本人での有効最少量も2.8gであったことから、
一日当たり3.0g以上摂取することが望ましいと考えられた。
5.研究レビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性
研究レビューで用いたアウトカムはLDL-コレステロールであるため、表示しようとするコレステロール低下の評価
指標として適切に判断した。
大麦β-グルカンによる腸内環境の改善に関する研究レビュー
1.食品性状
大麦β-グルカンを含む食品の性状は茹でた大麦、パンなど、特定の摂取形態でなくとも効果が認められてお
り、当該製品の摂取形態である麦ご飯での試験はないものの、摂取形態が似ている茹でた大麦粒の試験でも効
果が認められていることから、当該製品の食品形態は適切と考えられた。
2.対象者
研究レビューの対象者は設定したPICO通り、疾病に罹患していない者を対象としており、腸内環境が気になる人
は適切と考えられた。また、腸内環境については日本人を対象とした文献はなかったが、韓国でヘルスクレーム
が認められていることから、同じ黄色人種である日本人でも効果があると考えた。
3.機能性関与成分の定性的性状
研究レビューで用いられた大麦β-グルカンは酵素処理や抽出物ではなく、大麦の粒や粉砕した大麦をそのまま
食品として摂取しており、当該製品と性状が同等と考えられた。
4.一日当たりの摂取目安量
一日当たりの摂取目安量は2.9g以上で効果が認められたことから、3.0g以上の摂取で効果が認められると考えら
れた。
5.研究レビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性
研究レビューで用いたアウトカムは呼気中の水素濃度や糞便中の菌叢であり、これらの指標は腸内環境を表す
指標として一般的に用いられているため、適切と考えられた。
【閲覧に当たっての注意】
本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる
可能性があるので注意すること。
Fly UP