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ソニカ
ダイハツ工業株式会社 通称名 工ンジン型式 車両型式 CBA-L405S CBA-L415S ソニカ 出典資料 適用時期 EX211B 修理主fNo. l(A巻) ]X21lB λ l(B巻) ]X211BB 修理書 No. 新型車解説書 KF-DET 2006.6~ 電子制御式ブレーキ及びボデー電装品の構造・機能と故障診断 I 電子制御式ブレーキ (EBD制御付き ABS) 1 システムの概要 二 L レク iロニ y クフレ キフ t ス デ fス ト リ ピ ム ン .EBD( E l e c t r o n i cBr叫~e ForceD i s t r i b u t i o n:電子制動力配分)制御付き ABSを設定している。 ① ABSは,急制動時や雪道などのすべりやすい路面での制勤時に車輸のロックによって生じるスリップを防 止すると共に,状況ごとに得られる最大限の制動能力を引き出すことで安定した車体姿勢と操舵能力の確保 を図るブレーキ・システムである。 ② EBD制御付き ABSは , ABSに加え,前後制動力配分制御を採用したシステムである。積載状態の変化や 減速度などによる荷重移動に合わせて前後輸のブレーキ力配分を適切にコントロールする。更に旋回中の制 動時においても左右輸の制動力をコントロールして車両安全性を確保する。 -故障時にはフェイルセーフ機能が働き,ウォーニング・ランプを点灯させて運転者に異常を知らせると共に ダイアグノーシス(自己診断)機能によって異常箇所を点検作業者に知らせる。 - 5 0 Y / / J ,l 、 d J〆 2 構造・機能 1) 構成部品の配置(図 I-1 ,2,3 ) フレーキ・フ jレード・ レベル・スイッチ リヤ車輪速センサ・口ータ DLC CVT.ECU 七J ABSアクチュ工ータ ABS.ECU パーキンク・ブレーキ・スイッチ ストップ・ランプ・スイッチ フロン卜車輪速センサ・口ータ 図 Iー 1 構成部品の配置 ABSウォ一二ング・ランフ。 モータ フレーキ・ウォ一二ング・ランフ。 コンビネーション メータ Gセンサ (4WD車のみ) 保持ソレノイド・フロン卜右 減圧ソレノイド・フロント右 ABS.ECU 保持ソレノイド・フロント左 ブレーキ・フルード・レベル・スイッチ パーキング・ブレーキ スイッチ 減圧ソレノイド・フロン卜左 車輪速センサ・フロント右 保持ソレノイド・りヤ右 車輪速センサ・フロント左 減圧ソレノイド・リヤ右 車輪速センサ・リヤ右 保持ソレノイド・りヤ左 車輪速センサ・リヤ左 減圧ソレノイド・リヤ左 ABSアクチュ工ータ リ ノ ク 口 フ ‘ 、ン一 ム一 -アー5 ス 司/﹄ 1 1 ・ 〒 図 ~II ) _ , . ノ ABS +BS ABS.F / L +BM AMl ACC 」白 ECU. I G l ・4、 3 問4ユ I G l AM2 モータ WA 2L 」年£乙」 BRL ST 1寸 l ノ 一 志 . 内 十 一 =,/Ij F / L 弓、ノー7 ・ 1 ソレノイド ABS.ECU コンヒネーション・メータ Gセンサ (4WD車) 持1 Vcc GSENS GGND / ¥ 丁ッ ECU・T 士z手 CVT.ECU S I O CVT.O SPO STOP ストッフ・.ランフ STP bPKB I SYSTEM'GND MOTOR.GND FR+ F R FL+ FLRR+ R R RL+ RLABSアクチュエータ 図 1-3 システム配線 2 ) 構成部品の構造・機能 ( 1 ) 車輪速センサ及びセンサ・口ータ 車輪速センサは,マグネットとコイルから構成されており,センサ・ロータが回転すると車輪速センサのコ イルを貫く磁束が変化しコイルに交流電圧が発生する。この交流電圧の周波数が車輪回転速度に比例して 変化することにより車輪速度を検出している。 5 2 1 / ノ ( イ ) フロン卜(図 1-4 ) 車輪速センサは,左右のステアリング・ナックルに,センサ・ロータはフロント・アクスル・ハブに取り付 けられている。 フロン卜車輪速センサ断面 図 1-4 フロン卜 (口)リヤ ( a ) 2WD車(図 Iー 5 ) リヤ・アクスル・ハブーイ本式を採用している。 図 Iー 5 リヤ ( 2WD車) ( b ) 4WD車(図 1-6 ) リヤ車輪速センサは, リヤ・アクスル・ハウジング・エンドに, リヤ車輪速センサ・ロータはリヤ・アクス ル・シャフトに圧入されている。 リヤ車輪速センサ断面 図 1-6 リヤ ( 4WD車) E1U 内 ぺU ~IY / 1 ; , っ// ) ( 2 ) ABSアクチュ工ータ(図 Iー 7, 8 ) ABS制御時に各車輸のブレーキに掛かる液圧を制御するためのもので, ABS.ECU,ソレノイド・バルブ, ポンプ,モータなどで構成されている。 エンジン・ルーム内の左ホイール・アーチ部に取り付けられている。 図 1-7 ABSアクチユ工ータ(各ブレーキ配管の接続先) ι壬弘 ポンプ ポンプ ABSアクチュエータ 図 1-8 アクチュエータ油圧回路 目:ハルフ開 田:バルブ閉 )(:オりフィス 唖:;..:フィルタ F円U 4 A ( イ ) ソレノイド・バルブ(図 1-9 ) ABS'ECUからの信号によりコイルに流れる電流を変化させ,プランジャを│二下させてバルブを開閉させる。 CUからの信号を受けると閉じる。 保持ソレノイド・バルブは通常閲し、ているが, E 減圧ソレノイド・バルブは通常閉じているが, E CUからの信号を受けると聞く。 この動きを組み合わせることでブレーキ液圧回路を増圧,保持.減圧の三つのモードに切り替える。 マスタ シリンター リザーハ 4 t 保持 ;威圧 保持 減圧 保持 減圧 ソレノイド ソレノイド ソレノイド ソレノイド ソレノイド ソレノイド t 4 ホイール・シリンダ ホイールシリンダ 増圧 減圧 保持 〈ソレノイド・バルブ作動〉 i 成圧ソレノイド・ノ〈ルブ 増!土モード 保持モード 減圧モード OFF(開) ON(閉) ON(閉) OFF(閉) OFF(閉) ON(開) )内はソレノイドの開閉状態 図 1-9 ソレノイド・ 1¥)レ ブ ( 口 ) リザーパ 各ソレノイド・バルブが減圧モードのとき,ホイール・シリンダからのブレーキ液を一時蓄える。 減圧モードによりホイール・シリンダからリザーパ聞の通路が開くと, リザーパのスプリング力に打ち勝つ てピストンを押し下げ,ホイール・シリンダからのブレーキ液がリザーバに流入する。 (パポンプ モータによって駆動され,減圧モード時にリザーパに蓄えらえたブレーキ液をマスタ・シリンダに戻す。 ( ニ ) ABS'ECU 各車輪速センサからの信号によって車輸の制御状態を推定し車輪がロックしないようにソレノイド・バル ブやポンプ・モータを制御している。また,システムを常時監視し異常を検出するとウォーニング・ラン プを点灯しフェイルセーフ機能を実行する。 ( 3 ) ウォーニング・ランプ コンビネーション・メータ内に A BSウォーニング・ランプ及びブレーキ・ウォーニング・ランプを設定し ている。システム正常 H 寺にはランプ・チェックのため I Gスイッチ“ ON"後約 3秒間点灯しその後消灯する。 システムに異常が発生した場合には, ABSウォーニング・ランプ及びブレーキ・ウォーニング・ランプが 常灯する。 ( イ ) ブレーキ・ウォ一二ング・ランプ EBDが作動できない異常が発生した場合, ABSウォーニング・ランプと同時点灯する。 ノfーキング・ブレーキ・スイッチ又はブレーキ・ブルード・レベル・スイッチが“ O N"の状態で点灯するご Fhd ロ-U L 空白型 J ( 口 ) ABSウォーニング・ランプ ABSに異常が発生した場合,ランプが常灯する。また, ダイアグノーシス・コードを出力する。 ( 4 ) パーキング・ブレーキ・スイッチ パーキング・ブレーキ・ペダル根元に取り付けられており,パーキング・ブレーキの操作状態を検出してい る。パーキング・ブレーキを掛けると“ O N"し こ の 信 号 は ABS'ECUに入力され,ブレーキ・ウォーニ ング・ランプが点灯する。 ( 5 ) ブレーキ・フルード・レベル・スイッチ ブレーキ・マスタ・シリンダ・リザーパ部に取り付‘けられており,ブレーキ液量が正常であるかどうかを検 N"しブレーキ・ウォーニング・ランプが点灯する。 出している。 液量が不足すると“ O ( 6 ) ストップ・ランプ・スイッチ ブレーキ・ペダル根元に取り付けられており,ブレーキ・ペダルの操作状態を検出している。ブレーキ・ペ ダルを踏むと“ ON"しペダルを放すと“ OFF"する。 ( 7 ) Gセンサ 4WD車の場合. 4輸が共に駆動輪として回転するために車輪速のみで ABSの制御を行うと制御が不確実に なる場合がある。そこで .Gセンサで減速度を検出し制御に利用することで ABSの制御を確実にしている。 Gセンサは,運転席と助手席の聞に取り付けられている。 3 ) システムの制御(図 Iー 1 0 ) ブレーキを踏むと車輪速度は車両速度より減少し車輪と路面の聞にスリップが生じる。このスリップの大 きさをスリップ率といい,次式で表される。 スリップ率=(車両速度 一般に, 1車両速度 車輪速度 ) タイヤと路面の聞の摩擦係数はスリップ率 0 . 1~ 0 .3の間で最大となって制動力も最大となり,車輪 がロックした状態ではこれより小さい値になる。 また,車両旋回中にタイヤの発生するコーナリング・フォースはスリップ率 Oのときに最大となり,スリッ プ率の増加と共にコーナリング・フォースも減少しロック状態(スリップ率1.0 )では最小となる。 前輪がロック状態で、ハンドル操作を行った場合,前輪の方向は変化するものの路面を滑るだけで車両の方向 は変化しない。後輸がロックした状態の場合は,路面摩擦係数の変化などの外力が加わると尻振り状態とな 骨りを始める。 り,車両は横i ABSは,各車輪の車輪速センサからの情報をもとに, タイヤのスリップ率を常に摩擦係数の高いスリップ 率領域になるように ABSアクチュエータを制御して各車輪に加えられるブレーキ液圧を増圧 し制動時において安定した車体姿勢や方向安定性の確保を図っている。 i 威圧,保持 Fhd phv 利用したい スリッフ.率の範囲 1 . 0 路面とタイヤの摩擦係数 雪路 氷上 。 0 . 5 スリップ率 ABS非装着車 1 . 0 (車輪ロック) ABS装着車 ABS装着車 ご¥ 一 出 日 旋回急制動時 固 自 ¥ U 障害物回避制勤時 ) ( 図 1-10 基本理論 前後制動力配分制御(図 1- 1 1 ) 前後制動力配分制御は,“止まる"性能をフルに引き出すことを目的として, 車両走行状態に応じた適切な前 後輸の制動力配分を実現したものである。 これにより,積載状態や減速度による荷重変化に応じて後輸の制動力を有効に活用できるため, 特に積載時 における制動踏力を軽減し,優れたブレーキの効き性能を確保している。 リヤ制動力 軽積載時の 一 戸 期l 動力配分 前後の制動力配分が 固定の場合 フロント制動力 図 1-1 1 前後制動力配分制御 5 7 ( 2 ) 液圧制御(図 Iー 1 2 ) ABS'ECUは,各輸の車輪速センサからの信号によって各車輪の速度及び減速度(J ' P :i j i u iの減速する大きさ) を算出し車体速度及びスリップ率を推定する。その結果をもとに最適な車体速度とスリップ率になるよう ABS'ECUは , A BSアクチュエータ│付のソレノイド・バルブを制御し,各車輪ごとにブレーキ液圧を増圧. 保持. ìlJ~ 圧させ,ホイール・シリンダに掛かるブレーキ液圧を制御している。 スリップ率(減圧用設定値) スリップ率(保持用設定値) 疑似車体速度 車輪速度 時間 , 夜 圧 圧持圧 減保増 l「一一寸(l-一一一 時間 図 1-12 基本制御 ABSの油圧系統は,右前輪,左前輪.右後輪,左後 W l l i iの 4 系統がある。 以下の作動説明は前輪の l系統のみについて行うが,ほかの系統についても同様の作動である。 ( イ ) 通常作動時 ( A B S非作動時) ( 図 1-1 3 ) ① ABS'ECUからの信号が入力されないためにソレノイド・バルブには通電されず,保持ソレノイド・パル ブは開いた状態となり,減圧ソレノイド・バルブは閉じた状態になる。 (];この状態でブレーキ・ペダルを踏み込み,マスタ・シリンダからのブレーキ法圧が上昇すると,ブレーキ液 は保持ソレノイド・バルブを流れてホイール・シリンダへ送られる。 ③このときポンプは作動しない。ブレーキ・ペダルを放すと,ホイール・シリンダのブレーキ液は保持ソレノ イド・バルブとチェック・バルブの両方を通ってマスタ・シリンダへ戻る。 フレーキ マスタ・シリンタ 保持ソレノイド・バルブ 1 リザーハ チェック・ハルブ 1車輪速センサ 図1 -13 通常作動時 ( A B S非作動時) -5 8 ' 1メ / w, ソI ( 口 ) 急制勤時 (ABS作動時) (ABS制御作動〉 ABS作動1 1 寺 減n:モード 1 i ! H,¥モード W 1 I Iモード 保持ソレノイド・バルブ ON(I 羽) ON(INJ ) OFF(開) ì"~ 圧ソレノイド・ノ f ルブ ON(開) O F F ( I U j ) OFF(! U j ) ホイール・シリンダ油圧 i l l l圧を t 友 く i l l l l 1を保持する i l l l圧を i 1fける ( )I)~ はソレノイド・バルブ開閉状態 ( a ) 減圧モード(図 1-14) ① ABS'ECUは信号をソレノイド・バルブに出力し各ソレノイド・バルブは作動する。 ②ブレーキ液は減圧ソレノイド・バルブを通り, リザーパへ流れ液圧を減圧させる。 ③ ABS作動中はポンプが作動してリザーパにたまったブレーキ液をマスタ・シリンダに戻す。 ④ブレーキ液の減圧の速度は減圧モードと保持モードの繰り返しによって制御される。 ブレーキ・マスタ・シリンダ 保持ソレノイド・バルブ 』 ' ' L_ーーーーーーーーーーーー----------・開ーー__司 車輪速センサ ーーーーー・・・・・ー・四四回司ーーーーーーー_, 図 1-14 減圧モード ( b ) イ呆持モード(図 Iー 1 5 ) ① ABS'ECUは信号を保持ソレノイド・バルブのみに出力しブレーキ液は経路を遮断される。 ②ホイール・シリンダのブレーキ液圧は保持される。 フレーキ マスタ・シリンダ 保持ソレノイド・パルフ ポンプ 「 1 リザーパ l 1車輪速センサ l L _ー ーーー・圃・・・・ーーーーーーー-ーーーー・ーー・・・・ 図 1-15 保持モード ( c ) 増圧モード(図 1- 1 6 ) ① ABS'ECUは信号をソレノイド・バルブに出力せず,ブレーキ液はホイール・シリンダに送られ,液圧を 増圧させる。 ②リザーパにブレーキ法が残っている場合は,ポンプが作動してリザーバ内のブレーキ液をマスタ・シリンダ に戻すへ d D 庁 叶 ハ /-11 J/¥¥ ③ブレーキ液の増圧の速度は増圧モードと保持モードの繰り返しによって制御される。 フレーキマスタ 保持ソレノイド シリンダ バルフ 寸 リザーバ :j 車輪速センサ ホイール・シリンダ 図 1-16 増圧モード ( 3 ) イニシャル・チェック機能 ( イ ) ランプ回路 IGスイッチを“ ON"にすると. ABS'ECUは ABSウォーニング・ランプとブレーキ・ウォーニング・ラン プを約 3秒間点灯させ,ランプ回路のチェックを行う。 ( 口 ) アクチュ工ータ駆動 IGスイッチを“ ON"にしストップ・ランプ・スイッチが“ OFF"の状態で走行し始めると. ABS'ECUは ABSアクチュエータ内の各ソレノイド・バルブ及びモータの作動チェックを行う。 重望日 アクチユエータのイニシヤル・チェック時は.エンジン・ルームからモータなどの作動音が聞こえるが異常 ではない。 ( 4 ) ダイアグノーシス機能 ダイアグノーシスとは 1 文障診断"という意味で, システムの入出力系統に異常があった場合に. ECUが異 常項目を点検作業者に知らせる機能である。異常が発生すると ECUが異常項目を記憶する。なお,この機 能は不揮発性 ROM( EEPROM)に書き込まれるため,電源を失った状態でも診断結果は記憶されている。 ダイアグノーシスの詳細は修理書を参照すること。 ( 5 ) テスト・モード機能 ABSにはシステム構成部品の故障や回路の断線,短絡などを検出するダイアグノーシス機能のほかに各セ ンサからの出力値を点検しセンサの良否を判定するテスト・モード機能がある。 テスト・モードは以下について点検し各センサの出力値異常及び車輪速センサ・ロータの変形や歯欠けな どを検出する。 ①車輪速センサの出力電圧 ②車輪速センサの出力周期 ③ Gセンサの出力電圧 (4WD車のみ) ( 6 ) フェイルセーフ機能 システムの入出力信号系統に異常が発生した場合でもシステムが誤作動を起こさないように制御する機能で ある。 フェイルセーフが働いた場合は,コンビネーション・メータ内の ABSウォーニング・ランプとブレーキ・ ウォーニング・ランプを同時点灯させ運転者に異常を知らせると共に. EBD制御及び ABS市 J I 御を禁止する。 6 0 h円 、 〆 3 故障診断 1 ) ダイアグノーシス・コードの点検 ( 1 ) 表示方法 ( イ ) 外部診断器による表示方法 ①車両を停止状態にする。 ②I Gスイッチ“ LOCK"後. DLCに外部診断器を接続する。 ③I Gスイッチ“ ON"後,外部診断器を使用してダイアグノーシス・コードを読み取る。 ( 口 ) ABSウォーニング・ランプによる表示方法(図 1-1 7, 1 8 ) ①車両を停止状態にする。 ιむ ②I Gスイッチ“ LOCK"の状態でインストルメント・パネ DLCの ECU-T端子と E端子を短絡する。 DLCの短絡には必ず指定の特殊工具を使用する。 . DLCの短絡位置を間違えると故障の原因になるた ル下にある 宜主己 図 Iー 1 7 DLC め絶対に間違えない。 特殊工具:0 9 9 9 1-8 7 4 0 3-0 0 0 0 9 9 9 1-8 7 4 0 4-0 0 0 ③I Gスイッチ“ ON"後, ABSウォーニング・ランプの点滅回数を読み取る。 . 2 5~ 0 . 5秒間消灯し. 0 . 2 5秒間隔で点滅する。 正常な場合は, 3秒間点灯後 0 4秒の間隔をおいて同一コードが出力される。 異常コードが一つの場合は, . 5秒間隔で出力され,一巡すると 4秒間隔をおいて再度出力 異常コードが複数の場合は.異なるコードが 2 される。 直互 ・D LCの短絡時は ABS以外のウォーニング ランプも点滅するが システムの異常ではない。 -複数のコードが出力する場合は.コード番号の小さいものから順に出力される。 ON I Gスイッチ LOCK ON I Gスイッチ LOCK 川 山 川 ハ 一 ω 門司 コード 3 1 (システム異常時(コード N o . 2 1,N O . 3 1の場合)) {システム正常時〉 図 1-18 ダイアグノーシス・コード表示方法 ( 2 ) 消去方法 ( イ ) 外部診断器による消去方法 室主日 ・異常コード発生箇所を点検・修理したときは,次に示す方法で E CUの記憶しているコードの消去を行う。 -異常コードが消去できない場合は,再び異常コード発生箇所の点検修理を行う。 -呉常コードの消去を行うとフリーズ・フレーム・データも消去されるので.事前に消去してよいか確認する υ 6 1 - 一 ff j J ノ │ 1 ①車両を停止状態にする。 ②I Gスイッチ“ LOCK"後 , DLCに外部診断器を接続する。 ③I Gスイッチ“ ON"後,外部診断器を使用してダイアグノーシス・コードを消去する。 ( 口 ) ストップ・ランプ・スイッチによる消去方法(図 1-19, 20) 直亙 次に示す方法で E CUの記憶しているコードの消去を行う。 異常コード発生箇所を点検修理したときは ' i去を行った場合は白動的にテスト・モード機能に移り. -記憶 i ABSウォーニング・ランプが点滅する。こ の場合は,引き続きテスト・モード機能を実行し各センサに異常がないことを確認する。 -異常コードが消去できない場合は,再び異常コード発生箇所の点検・修理を行う。 C D車両を停止状態にする。 主I Gスイッチ“ LOCK"の状態でインストルメント・パネル下にある DLCの ECU-T端子と E端子を短絡する o E孟jJ 'DLCの短絡には必ず指定の特殊工具を使用する。 .DLCの短絡位置を間違えると故障の原岡になるため組対に間違えない。 9 9 9 1-8 7 4 0 3-0 0 0 特 殊 工 具 :0 0 9 9 9 1-8 7 4 0 4-0 0 0 Gスイッチ“ ON"後 , 0 . 5秒から 3秒 以 内 に ブ レ ー キ ・ ベ ②I ダ ル を 踏 み 始 め , そ の 時 点 か ら 5秒 間 で 8回以上ストッ プ ・ ラ ン プ ・ ス イ ッ チ の 刀 N",“ OFF"を繰り返す。 豆望日 の 姐 異常コードの消去を終了した時点で、故障が継続して いる場合は,異常コードを再記憶し ABSウォー ' 少 消 灯1 : & :, 夕、イアグノーシス・ ニング・ランプは 41 コードとテスト・モード・コードを出力する。 -故障がない場合には.テスト・モード・コードのみ を出力する 図 1-19 ストッフ・ランプ・スイッチによる消去 0 ・ダイアグノーシス・コードが消去できなかった場合は,一度 I Gスイッチを“ L O C K "に し 再 度 上 記 の 作 業 を行う。 ④ ECU-T端子と E端子を開放する。 亙~ ECU-T端子と E端子を開放した時点で l怖 が な い 場 合 は A BSウォーニング・ランプが点滅(テスト モー Gスイッチを " L O C K "の状態にしてから車両を走行させて各センサ ド表示)する。ここで短絡を解除し一度 I の機能点検を行う。 6 2 T 戸 ﹂ 絡放 短開 U NK OC チ凶 ツ ﹁U ス G イ ON ストップ ランプ・スイッチ OFF 3秒以内!一 5秒以内 ー ノ l 全ダイアダノーシス・コード記憶消去 テスト・モード・コード │記憶あり 己主主と 灯灯 点プ消 ン hJ -7 ン オ qu υ ロ ウ A タイアグノーシス・コード出力 図 I-20 タ イ ア グ ノ ー シ ス ・ コ ー ド 消 去 方 法 ( 3 ) 夕、イアグノーシス診断内容 コード ' 1 0 . : i;'~ 4桁 C 0 2 0 0 ウォーニング表示 : t.J~ 2 N ] 2 1 C 0 2 0 5 2 2 C0210 2 3 C 0 2 1 5 2 4 C 0 2 2 6 5 2 C 0 2 2 6 5 3 C0236 5 4 C 0 2 3 6 5 5 C 0 2 4 6 5 6 C 0 2 4 6 5 7 C 0 2 5 6 5 8 C 0 2 5 6 5 9 C 0 2 7 3 1 3 C 0 2 7 4 1 4 C 0 2 7 8 1 1 C 0 2 7 9 1 2 C 1 2 3 5 2 5 C 1 2 3 6 2 6 C 1 2 3 8 2 7 C 1 2 3 9 2 8 C 1 2 4 1 1 5 C 1 2 4 1 1 6 3 2 C 1 2 4 4 C 1 2 4 5、 以 3 1 C 1 2 5 1 5 1 C 1 3 0 0 7 7 ※・ 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 (あり : 0. なし x) 診断内容 コード fj~ 町、 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 o 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 (あり:(コ守なし ノ 4 W D ' I ' 6 3 x) 診I ' j r J項目 診断系統 司自If~û 述センサ・フロント心 |却fffi!/ 免J~~:骨 f l i輪 j 宝センサ・フロント左 │折線短絡 , 1 主輪速センサ・リヤ右 │折線/短絡 車 車i i } j 主センサ・リヤ K l l ' J r 線/知給 保J 3ソレノイド-フロント右 断線短絡 減l 五 ソレノイド・フロント右 断線/短絡 j~l 持ソレノイド・フロント li~ 断 線 /*~~骨 減圧ソレノイド・フロント左 断線/短絡 保+~;ソレノイド・リヤ右 Ijrrk~~ :短絡 i J ,主任ソレノイド・リヤ右 I f U i ( /短 絡 j j ! H、 I ソレノイド・リヤ左 断線短絡 ω 自 二{二ソレノイド・リヤ左 I H r M j ( 短絡 モータ・リレー 断線 モータ・リレー 短絡 ソレノイド・リレー 附線 ソレノイド・リレー 主任給 市 * I l i ; 生センサ・フロントむ 周j り j N A常 ' I q i 市速センサ・フロント左 ! 吋 知 J a で' m . 1 1 i愉述センサ・リヤイ i ! 川 ~p~jlfÍliì ;主センサ・リヤ 1 , : 4、 I、 i 周期j 異常 司"会 t 旬 i ' 電源低電圧 ' , { i :W 町 J~ 電i W r 九電 J T Gセンサ 断線! rl[~;fi- Gセンサ 1 8 1若 / i l U J W常 モータ 不 IDI~民呉? ABS'ECU ECUI} 、 j 部 i ' & 1 符 ( ¥ 4 J J寸 J 2 ) 外部診断器及び車載故障診断装置の活用による故障診断 ABS系 統 に 不 具 合 が 発 生 し 外 部 診 断 器 又 は ABSウォーニング・ランプによりダイアグノーシス・コード が出力された場合にはダイアグノーシス・コード一覧の項目に従って点検・整備を行う必要がある。ここで は,車輪速センサ系統異常を例として点検・整備方法を説明する。 また,ダイアグノーシス・コードを出力しない系統の故障診断においては,不具合現象をもとに,構成部品. 配線, コネクタなどの点検・整備を行う必要がある。ここでは, ABSウォーニング・ランプ系統異常を例 として点検・整備方法を説明する。 i) 車輪速センサ系統異常 0 2 1 5 / 2 4 ) ① 症 状 :ABS, EBD制御の禁止。(ダイアグノーシス・コード C ②故障内容:車輪速センサ・リヤ左系統の接触抵抗 ③点検方法.外部診断器を使用する場合 i i ) ABSウォーニング・ランプ系統異常 ① 症 状 :ABSウォーニング・ランプ常灯 ②故障内容:ABSウォーニング・ランプ系統の断線 ③点検方法:外部診断器を使用しない場合 ( 1 ) 車輪速センサ系統異常(ワイヤ・ハーネス接触抵抗) ( 図 1- 21) ブレーキ ~ アクチュエータ (ABS) 巨百 巨E 巨日 匡 量 画 巨日 図 1-2 1 車輪速センサ系統 (イ)症状 フェイルセーフが働き, ABSウォーニング・ランプとブレーキ・ウォーニング・ランプを同時点灯させる と共に, EBD制 御 及 び ABS制御を禁止する。ダイアグノーシス・コード:C 0 2 1 5 / 2 4を検出。 ( 口 ) 原因説明 kQ)により, ABS'ECU内部の抵抗に掛かる 左リヤ車輪速センサ・ワイヤ・ハーネス下流側の援触抵抗(lO 電圧が下がることから, ABS'ECUは車輪速センサ系統断線を検知しフェイルセーフ状態になる。 制点検方法 (外部診断器を使用する場合〉 ( a ) 正常時 LJの値が,車速に応じて変化する くむデータ・モニタ[車輪速 R 64 ν (、ヅゐ出品、むと) ②リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ 2 (+)~ボデー・アース間電圧⑪:約 O.9V( コネクタ接続 H寺) ③リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタl(-)~ボデー・アース間電圧⑪:約 OV( コネクタ接続時) ④リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ 2(+)~ ABSアクチュエータ車両ハーネス側コネクタ 7(RL+ ) , リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ 1(-)~ ABSアクチュエータ車両ハーネス側コネクタ 6(RL-) 聞に導通あり。 ( b ) 異常時 ①データ・モニタ[車輪速 RLJの値が,変化しない。 (+)~ボデー-アース間電圧の:約 3.3V( コネクタ接続時) ②リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ 2 ③リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ l (-)~ボデー・アース間電圧⑪:約 3.0V( コネクタ接続時) ④リヤ車輪速センサ車両ハーネス側コネクタ 1(一) ~ABS アクチュエータ車両ハーネス側コネクタ 6 (RL-) 聞の抵抗値⑥:lOkQ。 ( 2 ) ABSウォーニング・ランプ系統異常(ワイヤ・ハーネス断線) ( 図 Iー 2 2 ) I C521 巨日 匡日 匡~ ブレーキ・アクチュエータ (ABS) コンビネーション・ メータ アて [ : J i.~.宗 図 1-2 2 ABSウォーニンク・ランプ系統 6 5 ( 売' I i I庁 、 、. ' / ii : (イ)症状 I Gスイッチ ONで ABSウオーニング・ランプカ t常灯する。 ( ロ ) 原因説明 ブレーキ・ウォーニング・ランフ。は消灯していることから. ABSウォーニング・ランフ。系統の不具合と判 断できる。(ダイアグノーシス・コード出力時は. ABSウォーニング・ランプ,ブレーキ・ウォーニング・ ランプが共に常灯する。) ウォーニング・ランプ・チェック時(IGスイッチ ON後 3干少間)は. ABS'ECU内のウォーニング・ランプ 回路を遮断するため,コンビネーション・メータ内にウォーニング・ランプ回路に電流が流れ,ウォーニン グ・ランプが点灯する。 I Gスイッチ ON3秒経過後は ABS'ECUI 村のウォーニング・ランプ回路がつなが G 2からの電流は抵抗の少ない ABS'ECUへ流れ,ウォーニング・ランプは消灯する。 り. I この場合,コンビネーション・メータ ~ABS' ECU聞のハーネスに断線があることから. I Gスイッチ ON 3秒経過後でもコンビネーション・メータ内のウオーニング・ランプ回路に電流が流れ,ウォーニング・ラ ンプは点灯し続ける。 川点検方法 (外部診断器を使用しない場合〉 ( a ) 正常時 ① ABSアクチュエータ・ハーネス側コネクタ 3(+I G )端子 ボデー・アース間電圧.バッテリ電圧。(IGス イッチ ONの状態にて測定) ②I Gスイッチ ON後 3秒間, コンビネーション・メータ・ハーネス 1 & I Jコネクタ 3 0(ABS)端子 ボデー・アー ス間電圧の:約 1 1 .5V(コネクタ接続時) ③I Gスイッチ ON後 3秒 以 上 経 過 時 , コ ン ビ ネ ー シ ョ ン ・ メ ー タ ・ ハ ー ネ ス 1 M I Jコネクタ 3 0(ABS)端 子 ボ . 5 V デー・アース間電圧⑪:約 0 ④ ABSアクチュエータ・ハーネス側コネクタ 3 0(WA)端子 コンビネーション・メータ・ハーネス側コネク タ 30(ABS)端子間導通あり ( b ) 異常時 ①I Gスイッチ ON後 3秒 以 上 経 過 時 , コ ン ビ ネ ー シ ョ ン ・ メ ー タ ・ ハ ー ネ ス 側 コ ネ ク タ 30(ABS)端 子 ボ デー・アース間電圧⑪:約1l.5V ② ABSアクチュエータ・ハーネス側コネクタ 30(WA)端子 タ 30(ABS)端子問導通なし 6 6 コンビネーション・メータ・ハーネス側コネク ' / 1γゾ ノ ) J E ボデー電装品 1 システムの概要(図 Eー 1) ボデー統合 E CU 力一テシ・スイッチ アンサ・バック・フザー ホーン サイド・ターン・ランプ ルーム・ランプ 図 r-1 システム・ブロック 1) キー・フリー制御 .キ一.フリ一 ECUカか、らの信号により全ドアの“ LOCK .ワイヤレス作動にてドアの "LOCK パ /fツ クi 市 制 H 削 リ 荏 街 御 I l をf 行 子 う O -ワイヤレス作動にてドアを“ UNLOCK"後,約 3 0秒間いずれかのドアが“開"にならなかった場合には自動で O C I ( '作動させる。 ドアを“ L 2 ) ルーム・ランプ制御 ・いずれかのドア“開"時にルーム・ランプを点灯させる。 ・いずれかのドア“開"が約 1 0分間継続した場合にバッテリ上がりを防止するため, ドア“開"時に点灯してい るルーム・ランプを消灯させる。 ・いずれかのドア“開"→“閉"又はワイヤレス作動によるドア“ UNLOCK"時に一定時間ルーム・ランプを点 灯させる 0 ・I Gスイッチを“ ON"→“ OFF"にしたとき,一定時間ルーム・ランプを点灯させる。 3 ) サイド・ターン・ランプ制御 ・ハザード・スイッチ“ ON"時に,ハザード・ランプを点滅させる。 .I Gスイッチ“ ON"かつ,サイド・ターン・ランプ・スイッチ“ ON"時にサイド・ターン・ランプを点滅させ る。また,ランプ玉切れの際は, メータ内のインジケータをハイ・フラッシャ点滅させる。 4 ) セキュリティ制御 -ワイヤレス作動によるドア“ LOCK"後,ワイヤレス作動以外でドア“ UNLOCK"を行うと警報作動としてハ ザード・ランフ。点滅,ホーン吹鳴,メータ内インジケータ点滅制御を行う。 5 ) L lN通信制御 -ネットワークを構成しているすべての ECUが l本の通信ラインを利用するために,各 ECUが通信線を使用 するタイミングをずらすことによってデータを送信することも受信することも可能とした時分割多重双方向 通信システムである L IN通信システムを一部の回路に使用している。 LIN通信システムで用いられるデータは,それぞれの ECUの識別用 I D (ノード I D ),通信データ内容などの 情報が含まれたデジタル信号によって構成されており,通信がスムーズ、かっ確実に行われるよう各 ECUは 共通の通信プロトコル(通信規則)t こ従って通信を行っている。 67 6) 1 ¥ワー・ドア・ロック制御 ・運転席ドアのロック・レバー(運転席ドア・コントロール・スイッチ)又は運転席キー・シリンダの操作に連 “ UNLOCK"を操作できる。 動して,助手席,左右後席及びバック・ドアの“ LOCK", -キー挿入状態で、のドア・ロックによるキー閉じこみを防止する。 2 構造・機能 ボデー電装品は,ボデー統合 ECUにより各システムの制御l が行われている。ここでは,パワー・ドア・ ロック・システムの構造・機能について説明する。 1) 構成部品の配置(図 I-2 ) マッフ。・ランフ。()レーム・ランフヲ リヤ ドア・ロック・モタ リヤ・ドア・カーテシ・スイッチ フロン卜・ドア・力一テシ・スイッチ フロント・ドア・ロック・モータ ステアリング・コラム アッパ付きスイッチ・フラケット コンビネーション・メータ (メータ ECU内蔵) リヤ・ドア・ロック・モータ リヤ・ドア・力一テシ・スイッチ ボデー統合 ECU フロン卜・ドア・力一テシ・スイッチ フロン卜・ドア・ロック・モータ 図1I-2 構成部品の配置 -6 8 J 2 ) 構成部品の構造・機能 ( 1 ) ボデー統合 ECU( 図n -3 ) インストルメント-パネル左下にあるヒューズ・ブロック裏側に取り付けられている。 ボデー統合 ECUは全ドアの“ LOCK", “U NLOCKμ 制御を行う。 (裏側〉 図l l-3 ボデー統合 ECU ( 2 ) カーテシ・スイッチ(図1I- 4 ) フロント・ドア, リヤ・ドアのカーテシ・スイッチには,防水性向上を目的として.本体スイッチ部とクッ ション部を一体とした形状を採用している。このスイッチは本体とコネクタを直結している。 s s ' yにカーテシ・スイッチ機能をもたせている。 パック・ドアには,パック・ドア・ロック A 1 /一 フロント・ドア/リヤ・ドア ;¥ック・ドア 図l l-4 カーテシ・スイッチ 3 ) システムの制御 ( 1 ) 運転席ドア・ロック連動パワー・ドア・ロック制御 (付イ)ドア,ロツク.コントロ一ル.スイツチの前状態が“ UNLOCK ほカか、のすべてのドア.ロックを“ LOCK"の状態に移行する。 -運転席ドア・ロック・レバー(運転席ドア・コントロール・スイッチ)を“ UNLOCK"から“ LOCK"に変化さ せたとき -運転席キー・シリンダにキーを差し込み,キーを“ LOCK"側に操作したとき (ロ)ドア・ロック・コントロール・スイッチの前状態が“ LOCK"かつ,次のいずれかの条件が成立したとき,ほ かのすべてのドア・ロックを "UNLOCK"の状態に移行する。 -運転席ドア・ロック・レバー(運転席ドア・コントロール・スイッチ)を“ LOCK"から“ UNLOCK"に変化さ せたとき ・運転席キー-シリンダにキーを差し込み.キーを“ UNLOCK"側に操作したとき - 6 9- r i ,¥ ( 2 ) キー閉じ込み防止機能 (イ)次のすべての条件が成立したとき, ドア・ロックの“ LOCK"ilJlJ御終了後,即ドア・ロックをアンロックして キーの閉じ込みを防止する。 - イ グ ニ シ ョ ン ・ キ ー ・ シ リ ン ダ に キ ー が 差 し 込 ま れ て い る ( キ ー ・ ス イ ッ チ “O N") .いずれかのドアが聞いている(カーテシ・スイッチ“ O N") ・ 運 転 席 ド ア ・ ロ ッ ク ・ レ バ ー ( 運 転 席 ド ア ・ コ ン ト ロ ー ル ・ ス イ ッ チ ) を “ UNLOCK"から“ LOCK"に変化さ せた (ロ)次のすべての条件が成立して l秒経過後, ドア・ロックをアンロックしてキーの閉じ込みを防止する 0 .イグニション・キー・シリンダにキーが差し込まれている(キー・スイッチ“O N") .車速が lOkm/h未満 -運転席ドア・ロック・レバーが“ LOCK"状態(運転席ドア・コントロール・スイッチが“ LOCK"状態) .いずれかのドアが“開"→全ドア“閉"に変化(カーテシ・スイッチ刀 N"→ 刀 FF") ( 3 ) L lN通 信 ボ デ ー 統 合 ECUは , メ ー タ 内 の メ ー タ ECUと キ ー ・ フ リ ー ECUと の 通 信 に LIN通信を採用している。 〈ボデー統合 ECU通信内容一覧[LlN通信]) 対象 ECU 信号名称 送信 受信 運転席ドア・ロック・ポジション状態 ボデー統合 ECU キー・フリー ECU ルーム・ランプ点灯状態 ボデー統合 ECU メータ ECU カーテシ・スイッチ信号 ボデー統合 ECU キー・スイッチ信号 ボデー統合 ECU メータ ECU 右ターン・スイッチ信号 ホ、デ一統合 ECU メータ ECU 左ターン・スイッチ信号 ボデー統合 ECU メータ ECU 警報作動履歴 ボデー統合 ECU メータ ECU インジケータ情報 ボデー統合 ECU キー・フリー ECU ブザー情報 ボデー統合 ECU メータ ECU ECU-T端子信号 メータ ECU 車迷信号 メータ ECU キー・スイァチ状態 キー・フリー ECU キー・フリー・ドア・ロック信号 キー・フリー ECU ホ、デ一統合 ECU キー・フリー・ドア・アンロック信号 キー・フリー ECU ボデー統合 ECU キー・フリー・ドア・ロック反転信号 キー・フリー ECU ボデー統合 ECU ブザー駆動要求(キー・フリー) キー・フリー ECU セキュリテイ・ハザード日 L ; J要求 キー・フリー ECU ボデー統合 ECU セキュリティ・アンセット要求 キー・フリー ECU ボデー統合 ECU メータ ECU キー・フリー ECU ボデー統合 ECU キー・フリー ECU ボデー統合 ECU ホ、デ一統合 ECU メータ ECU ボデー統合 ECU メータ ECU ( イ ) ウ工イケ・アップ/スリープ機能 ボ デ ー 統 合 ECU(LIN通信システム)は I Gスイッチが“ ACC"と“ LOCK"の 位 置 に お け る 使 用 電 流 を 抑 え る た めのウェイク・アップ/スリープ機能を備えている υ 7 0 ノノ li f o ー (¥ ( 口 ) ダイアグノーシス(自己診断機能) ダイアグノーシスとは“故障診断"という意味で, システムに異常があった場合に, 作業者に知らせる機能である。異常が発生すると コード N o ECUが異常項目を記憶する。 ウォーニング表示 ! す え LCD (あり 4桁 0ーなし ECUが異常項目を点検 コード記憶 x) (あり:0.なし: x) 診断│人j容 0 0 1 0 × × 正常,y_はバッテリのマイナス端子を外したことによりダイア 0 1 1, 0 0 1 2がI 引l¥力されていない状態 グノーシス・コード 0 0 0 1 1 × × ボ デ ー 統 合 ECU通信異常(ショート│徐く) 0 0 1 2 × × キー・フリー通信異常・(ショー卜除く) 0 0 2 1 × × 通i 言1 2シ ョ ー ト /ECU内部通{百回路ショート 3 故障診断 1) 不具合現象による故障診断 ダイアグノーシス機能を有する機構の故障診断では, ダイアグノーシス・コードを出力することにより不具 合箇所を絞り込む方法が一般的であるが, この方法はエンジン・コントロール, ABS, トランスミッショ ン・コントロールなどのコントロール・ユニット ( E C U )に入出力されるセンサやアクチュエータを用いる 機構(系統)に限定されることが多い。このため, ダイアグノーシス機能を有していない機構やダイアグノー シス・コードを記憶しない系統の故障診断においては,不具合現象をもとに,構成部品,配線,コネクタな どを点検・整備を行う必要がある。この場合において該当の機構の配線系統を十分に理解し電気配線図を 最大限に活用して点検・整備を行うことが早期整備完了につながる。 ここではパワー・ドア・ロック系統に関する不具合(症例)を例として,点検・整備方法を説明する。 i) パワー・ドア・ロック系統異常 ①症状:運転席ドア・コントロール・スイッチでパワー・ドア・ロック作動しない。 ②故障内容 運転席ドア・コントロール・スイッチ系統の短絡 ③点検方法 外部診断器を使用しない場合 ( 1 ) パワー・ドア・ロック系統異常 ( イ ) 症状:運転席ドア・コントロール・スイッチでパワー・ドア・ロック作動しない。(短絡) この系統は運転席ドア・コントロール・スイッチ→ボデー統合 ECU→各ドア・ロック・モータで構成され ている。 システム正常時は運転席ドア・コントロール・スイッチ操作で各ドア・ロックの“ L OCK"/ “U NLOCK"を連 動で行える。 CU→ボデー統合 ECUを通じて同様の操作を行える。 また,キーレス/キー・フリー操作でもキー・フリー E ( 口 ) 原因説明 この症状の場合,運転席ドア・コントロール・スイッチの操作をしているにもかかわらず,⑪,⑪が常時 OV(異常)であった。 また,このような場合は運転席ドア・コントロール・スイッチ単体の故障も考えられるが,⑥,⑥の導通は 正常,そのほかの電圧も正常ということから,運転席ドア・コントロール・スイッチ“ L OCK"側上流が断線 又は短絡していることが判断できる。ここで⑥の電圧を測定することにより電圧が約 OVであり, ELlコネ クタを切り離した後,コネクタヒ流側の電圧を測定してみると,常時約 12Vであることからインパネ・ワ イヤ t oフロント・ドア・ワイヤ RH.EL1コネクタ 2帯端子 - 7 1 一 運転席ドア・コントロール・スイッチ L 0 5コ 喧堅企型空 ネクタ 6番端子間ハーネスが短絡していると判断できる。 このシステムは,ボデー統合 ECUがドア・コントロール・スイッチの現在状態と前回状態を見て制御を 行っているが,“ LOCK"側の上流が短絡していたので,現在と前回のスイッチ・ポジション状態の不一致, “ LOCK",“ UNLOCK"の同時入力と認識をしてしまい,このような状況となった。 また,このような場合はドア・ロック・モータ系統の作動確認を行うことで,不具合箇所の特定を行うこと ができる。 川点検方法 (外部診断器を使用しない場合) (図1I- 5 ) ( a ) 不具合箇所を絞り込む LOCK"/ “ UNLOCK"を行い,パワー・ドア・ロック作動するかを確認す キーレス操作にてドア・ロックの " る 。 パワー・ドア・ロック作動する:キーレス操作でのパワー・ドア・ロック作動はキー・フリー ECU→ ボ デー統合 ECU →各ドア・ロック・モータという系統になるため,ボデー統合 ECU~ 各ドア・ロック・モー タ間系統は正常と判断できる。 これにより,配線図に示す ラインの電圧点検・導通点検を行う。 ?豆話[ 白 黒 白 黒 回出 ! . I i I l 巨E @D マ 島墨田 図 ll-5 パワー・ドア・ロック系統 7 2 ~ J JJ 、 / 、 ¥ ¥ ノ ( b ) 正常時 .⑪は常時約 1 2Vである。 “"LOCK -⑥は運転席ドア・コントロール・スイッチが“ UNLOCK"状態で約 OV, .⑪は運転!席市ドア.コントロ一ル.スイツチが“ UNLOCK"状態で約 5V,“ LOCK"状態で約 OVでで、ある O .⑪は常時約 OVである。 “ LOCK"状態で約 OVである .@は運転席ドア・コントロール・スイッチが“ UNLOCK"状態で約 5V, 0 ・@は運転席ドア・コントロール・スイッチが“ UNLOCK"状態で導通がある。 ・0は運転席ドア・コントロール・スイッチが“ LOCK"状態で導通がある。 ( c ) 異常時(インパネ・ワイヤ t oフロン卜・ドア・ワイヤ RH• EL1コネクタ 2番端子 ロール・スイッチ L05コネクタ 6番端子間短絡) 2 V ) -⑪.⑪が常時約 OVである。(⑪は ELlコネクタ切り離し後,常時約 1 運転席ドア・コント 丹、 υ 門/