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洗濯機パン排水口周りからの漏水
洗濯機パン排水口周りからの漏水 整理番号:01‐05 登録年月:2001 年月 分類 コード 時期:竣工後 1 年 ①現象 101 ④設備部位 453 ②建物用途 206 ⑤発生時期 502 ③建築部位 306 ⑥原因 603 ● 不具合の内容 集合住宅の洗面所天井から漏水しているとの連絡を受け、上階住戸を調査した。漏水が発生した時 間前後に洗濯機から排水を行ったことが分かり、洗濯機パンを取外したところ、排水口周りから漏 水していたことが分かった。 ● 原因 洗濯機パンの排水口と排水トラップとの締付け不良により、洗濯機パンへの排水が排水口から床下スラ ブへ漏水した。一般に洗濯機パンまでの排水管(排水用硬質塩化ビニル管が多い)は床仕上げまでに配 管し、洗濯機パン及びその排水トラップは、床および壁が仕上がってから取付ける場合が多い。従って 排水管と洗濯機パンとの位置、高さにズレが生じやすい。本件は位置ズレに対して排水トラップを無理 に締付けたために、パッキンが偏って変形したまま締付けられ、洗濯機の振動等によりパッキンがずれ て漏水に至った。(図−1) 壁 パッキン(歪んで締付) 床仕上げ 洗濯機パン 排水トラップ (床開口) 床仕上げ 「逃げ」を考慮 床仕上げ前 に配管 固定 排水管 排水トラップ (図−2) (図−1) 仮受け台 (図−3) ● 対策 排水トラップが正規の位置(寄り)、高さになるように、排水管(排水用硬質塩化ビニル管)を施工し直 した。 ● 再発防止策 洗濯機パン取付け作業の手順は次のように行う。 1) 排水トラップが正規の位置(寄り)、高さに取付けられるように、「逃げ」の取れる配管ルート(図 −2)とする。規定の排水勾配を確保するように注意する。 2) 床下地の施工前に洗濯機パンの位置の墨を正確に出し、洗濯パンのメーカーが指定する位置まで 配管する。配管端部(接合および調整代を考慮する)を床バンド等で固定する。(図−2) 3) 床仕上げ後、床にトラップ取付け用の開口を設け、メーカー指定の位置、高さに排水トラップを 配置し、配管を接続する。床開口は 200×400mm 程度とする。排水トラップはぐらつかないように仮 受け台で支持をする。 (図−3) 4) メーカーの取付け手順に従って排水トラップをパンに締付ける。パッキンの捩れ、偏肉が生じな いように注意し、締付けを確実に行う。 排水トラップと排水管の接続には、合成ゴム製の可とう管継手の使用を避けることが望まし い。(接続部の信頼性等から床下の点検できない隠蔽部への適用は望ましくない) 備考 23