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『だれもがみんなにやさしいまちにするために』(PDF:1541KB)
はじめに うえ さいたまけん ち じ だ す きよ し こ わたしたちの住んでいるまちには、子ども、 こうれいしゃ しょうがい ひと こ そだ ちゅう ひと げん き ひと 高齢者、障害のある人、子育て中の人、元気な人な ひと く ど、さまざまな人が暮らしています。 い ぜん しょうがい ひと たい へんけん しかし、依然として障害のある人などに対する偏見 ご かい で いりぐち だん さ り よう や誤解があったり、出入口の段差などの利用しにくい のこ こうりゅう かつどう ところが残っていたりするため、みんなの交流や活動 じゅうぶん すす が十分に進まないこともあります。 けん ねんれい ちが しょうがい う む せいべつ そこで、県では、年齢の違い、障害の有無、性別な ひと たが き も どにかかわりなく、すべての人がお互いの気持ちや せいかつ そんちょう とも ささ あ ゆた く 生活を尊重し、共に支え合いながら豊かに暮らすこと ち いきしゃかい じつげん め ざ かんれん し さく じゅうじつ のできる地域社会の実現を目指し、関連施策の充実に つと 努めています。 さっ し ち いきしゃかい じつげん この冊子は、このような地域社会を実現するため、 けんみん みなさま し 県民の皆様に知っていただきたいことをまとめたもの です。 わたし に ほんいち いりょう ふく し けん けんみん 私は、「日本一の医療・福祉の県づくり」を県民の みなさま がた やくそく こん ご あんしん 皆様方に約束いたしました。今後とも、「安心・ あんぜん けんみん あんしん 安全」をキーワードとして、すべての県民が安心し あんぜん せいかつ しゃかい じつげん む ぜんりょく て、そして安全に生活できる社会の実現に向け、全力 と く で取り組んでいきます。 さっ し ち いき なか わ ひろ この冊子が地域の中でやさしさの輪を広げ、「だれ じつげん いちじょ もがみんなにやさしいまち」の実現ための一助になれ さいわ ば幸いです。 1 こま ひと み まちで困っている人を見かけたら、 こえ 「どうしました?」と声をかけてみてください だん さ ちい も じ あんないひょうじ まちには、段差があったり、小さな文字の案内表示だ さまざま せいやく り よう けだったりと、様々な制約や利用しにくいところがあ どうしました? く ふう お り、工夫してもうまくいかないこともあります。まちの なか こま て だす かん 押しましょうか? ひと 中で“困った”“手助けがほしい”と感じている人もい ます。 き ゆう き だ それに気づいたときには、勇気を出して「どうしまし こえ た?」と声をかけてください。 こえ おお たす そのひと声が、大きな助けになります。 さまざま ひと 様々な人の せいかつ 「いろいろな生活」があります こうれいしゃ しょうがい ひと くるま で しゅ わ 高齢者も障害のある人も、車いすで出かけたり手話で かい わ く ふう ひと あ せいかつ 会話したりと、いろいろと工夫してその人に合った生活 をしています。 こま たが すこ く ふう 困っていることがあれば、お互いに少しずつ工夫して たす あ さまざま ひと す 助け合い、様々な人が住んでいるこのまちを、“だれも がみんなにやさしいまち”にしていきたいものです。 おも こ 思い込みの どうじょう まえ あ 「同情や援助」ではなくて… こま ひと せき 前の席 えんじょ たいへん ひと き づ 空いてますよ どうじょう 困っている人や大変そうな人に気付いて、同情した いっぽうてき えんじょ めいわく ば あい り、一方的に援助したりしても、かえって迷惑な場合も あります。 あい て き も そんちょう こま き がる 相手の気持ちを尊重しながら、困ったときには気軽に て つだ 「どうしました?」「ちょっと手伝ってもらえません い あ たが かんけい きず か?」と言い合える、お互いさまの関係を築きたいもの です。 2 こうれいしゃ 高齢者のこと こうれいしゃ とし と きんにく ちから よわ なが きょ り 高齢者は、年を取るにしたがって筋肉の力が弱くなり、長い距離 ある す ばや うご むずか を歩いたり素早く動いたりすることが難しくなります。 からだ と むずか ころ 体のバランスを取ることも難しくなり、転んだり、つまずきやす おお くなり、大きなけがにつながることもあります。 め み みみ き また、目が見えにくくなったり、耳が聞こえにくくなったりして きます。 き も こんな気持ちがうれしいのです。 ありがとう どうぞ! どうしました? ■ 知し っ て い ま す か ? 高 うこ 齢 いれ 者 ゃし の こ と こま せき よう す み ●“どうぞ”と席をゆずってみてください。 ●困っている様子を見かけたら、 そうすれば“ありがとう”が返ってきます。 声をかけてみてください。 こえ かえ たの こうれいしゃ おお なか ●ウォーキングを楽しむ高齢者も多いのです。それでも、まちの中に、 やす ほんとう たす ちょっと休めるベンチやトイレがあると本当に助かります。 知っていますか?さまざまな人がいること 3 いろいろな配慮や活動 手助け入門 あか づ おや 赤ちゃん連れ の親のこと あか いっしょ で かあ とう に もつ 赤ちゃんと一緒に出かけるお母さんやお父さんは、荷物もいっぱ あか と ちゅう な だ いですし、赤ちゃんが途中で泣き出すこともあります。 まわ き か の 周りを気にしながら、おむつを替えたり、ミルクを飲ませたり たいへん と、もう大変です。 あらっ! き も こんな気持ちがうれしいのです。 どうぞ! ありがとう げん き 元気があってい いですね おなかがすいてる みたいで… にんしん じょせい たいせつ ●妊娠している女性へのいたわりも大切です。 これぐらいでは こえ 声をかけづらいしねぇ あか な ●赤ちゃんが泣いていても、やさしく み まも 見守ってあげたいものです。 かいだん こま すがた み ■ 気き に し た こ と あ り ま す か ? 赤 かあ ち ゃ ん 連づ れ の 親 やお の こ と こえ ●階段で困っている姿を見かけたら、ちょっと声をかけて て つだ 手伝ってください。 こま て つだ こえ 困っているときに“手伝いましょうか”と声をかけても げん き らうと、うれしくなって、元気になれます。 4 くるま つか ひと 車いすを使っている人のこと ある ひと ある たいへん ひと くるま つか 歩けない人や歩くのが大変な人は、車いすを使っています。 くるま うご みち だん さ 車いすはタイヤがクルクルまわって動くので、道などに段差があ の かいだん のぼ ると乗りこえられません。階段は上れないので、エレベーターが ひつよう て うご くるま きゅう さか のぼ おお 必要です。手で動かす車いすは、急な坂が上れません。とても大き ちから ひつよう な力が必要なのです。 せいかつ こんなふうに生活しています。 そのコーヒー と 取ってください ■ 知し っ て い ま す か ?く 車 まる い す を 使 かつ っ て い る 人 とひ の こ と これかしら て とど たか ところ しょうひん ちか ●手の届かない高い所の商品は、近くの くるま つか ひと こま と たの ●車いすを使っていても、いつも困って 人に「取ってください」と頼めば、す いるわけではありません。 ぐに解決します。 つか じょうしゃ かいけつ おお スロープを使い乗車できるバスも多く なってきました。 くるま つか ひと じ どうしゃ ●車いすを使っている人にとって、自動車 たいせつ い どう しゅだん はとても大切な移動のための手段です。 ひら くるま ちか の ドアをいっぱい開き、車いすを近づけ乗 お ひろ り降りするので、どうしても広いスペー ひつよう スが必要です。 知っていますか?さまざまな人がいること 5 いろいろな配慮や活動 手助け入門 こま たいへん 困ったなぁ!? ひと き づ ●大変そうな人がいたら、気付いてください。 なに て つだ そして、「何か手伝うことはありますか?」 き と聞いてみてください。 わたし 私たちは おく い 奥に行くわ くるま つか ひと くるま あっ、 どうも はい ●車いすを使っている人は、車いすのまま入れる おお た き のう つか こ 大きめの多機能トイレを使います。混んでいる いちばんこま ひと はいりょ あ ときは、一番困っている人に配慮し、ゆずり合 き も も う気持ちを持ちたいものです。 で いりぐち かいぜん 出入口の改善が ひつよう 必要かなぁ だいじょうぶ 大丈夫ですよ、 て つだ 手伝いますから はい 入れますかぁ? く ふう き つ ●ちょっとした工夫に気が付いて、 すこ て だす 少しの手助けがあれば、みんなと おな たと 同じにできるのです。例えば、 いりぐち だん いた わた 入口に段があっても、板を渡すだ ■ だ れ に も で き る ! こ ん な こ と ︵く 車 まる い す を 使 かつ っ て い る 人 とひ ︶ はい けで入りやすくなります。 6 しかく しょうがい ひと 視覚に障害のある人のこと しかくしょうがい み み ちゅうしん み よる 視覚障害は、見えない/わずかに見える/中心が見えない/夜 み み かた とくせい ある は見えにくいなどの、見え方の特性です。このため、「歩くと よ か み まわ し ごと き」「読み書きするとき」「身の回りのことをするとき」「仕事 さん か こま のとき」「いろいろなことに参加するとき」に困ることもありま ほうこう み うしな みち まよ ゆうどうよう す。方向を見失ったり、道に迷ったりしないように、※誘導用ブ ある とき て ロックは歩く時の手がかりになっています。ですから、このブ うえ じ てんしゃ かんばん お たいへん き けん ロックの上に自転車や看板を置くと、大変危険です。 てん じ よ ひと わりあい い がい すく おんせい あんない のぞ なお、点字を読める人の割合は意外と少なく、音声の案内が望 まれています。 せいかつ ■ 知し っ て い ま す か ? 視し 覚 くか にし 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ の こ と こんなふうに生活しています。 み ひと ●見えない人はこのようにして ある 歩いています。 はくじょう しろ もうどうけん つ り、盲導犬を連れていたり、 とき もうどうけん あんない 時にはガイドヘルパー(案内 ●盲導犬がハーネスをつけている して一緒に歩いてくれる人) ときは、仕事をしているときで と歩いたりします。 す。声をかけたり、触ったりし いっしょ ある し ごと ひと こえ ある さわ ないでください。 した え み かた ひと み かた しや しょうがい ●下の絵のような見え方をしている人もいます。このような見え方を視野障害といいます。 はくじょう も ある ひと おお 白杖を持たずに歩いている人も多いのです。 み ・ぼやけて見える まわ み ・周りが見えない 知っていますか?さまざまな人がいること 7 も ※白杖(白いつえ)を持った ちゅうしん み ・中心が見えない くら み ・暗いと見えにくい いろいろな配慮や活動 手助け入門 しんごう あお か みせ あお しょうひん しゅるい わ ■お店で商品の種類が分からないとき ■信号が青に変わったとき か 青に変わり ましたよ こう さ てん じ こ ふ あん て さわ たす ・交差点では、事故にあわないか不安です。 ・手にとって触らせてもらうと助かります。 青になったとき声をかけてもらえると、 点字シールなどが貼られていると、とても 安心して渡れます。 便利です。 あお こえ あんしん わた こうじちゅう ちが てん じ べん り き けん ■工事中でいつもと違う危険がある は えき ■ だ れ に も で き る ! こ ん な こ と ︵ 視し 覚 くか にし 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ ︶ ある ■駅のホームを歩くとき とき こうじちゅう そっちは 工事中です。 でんしゃがわ まわ 電車側ですよ お回りください どう ろ こう じ ちが か せつ てんらく き けん つう ・道路工事のときは、いつもと違う仮設の ・ホームでは、転落の危険があります。通 歩道を歩かなければなりません。方向も 行を見守り、危ないときは声をかけてくだ 変わるので案内が必要です。 さい。求めがあれば、誘導します。 ほ どう か ある ほうこう あんない ひつよう こう み まも もと あぶ こえ ゆうどう 8 ちょうかく しょうがい ひと 聴覚に障害のある人のこと ちょうかくしょうがい き き なんちょう 聴覚障害といっても、聞こえない/わずかに聞こえる(難聴)な き てい ど さまざま き ねんれい さまざま う どの聞こえの程度は様々です。聞こえなくなった年齢も様々で、生 き ひと はな むずか はつおん めいりょう まれたときから聞こえない人は、話すことが難しく、発音が明瞭で ひと と ちゅう き ひと ちゅうとしっちょうしゃ ない人もいます。途中から聞こえなくなった人(中途失聴者)は、 はな き わ 話すことができるので、聞こえないことが分かってもらえないこと おお も多いのです。 きんきゅうじ ほうそう き じ ぶん たいへん 緊急時のサイレンや放送が聞こえないことや、自分が大変なときに つた こま だれかにそのことを伝えられないため困っています。 こんなふうにコミュニケーションしています。 しゅ わ ■ 知し っ て い ま す か ?ち 聴 うょ 覚 くか にし 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ の こ と ■『手話』でコミュニケーション ちょうかく しょうがい ひと なか おも しゅわ ●聴覚に障害のある人の中には、主に手話で にほんご コミュニケーションをするので、日本語の ぶんぽう わ ひと 文法がよく分からない人もいます。そのた ひつだん にがて すこ しゅ わ め、筆談は苦手です。少しでも手話ができ ひと たす る人がいると助かります。 うけつけまどぐち ・受付窓口などに しゅわ ひと あんしん 手話のできる人がいると安心できます。 ひつだん ■『筆談』でコミュニケーション かみ じ か つた ひつだん こうえんかい はな ようやく も じ か ●紙などに字を書いて伝える筆談や、講演会などで話していることを要約して文字で書く ようやく ひっき やく だ ちゅうとしっちょうしゃ なんちょう ひと つか 要約筆記もコミュニケーションに役立ちます。中途失聴者や難聴の人がよく使います。 さいきん り よう ようやくひっ き おお 最近では、パソコンを利用した要約筆記も多くなっています。 ひつだん たす ・ファックスや筆談ノートがあると助かります。 知っていますか?さまざまな人がいること 9 いろいろな配慮や活動 手助け入門 きんきゅうじ ほうそう わ ふ あん ●緊急時の放送が分からず、不安です。 でんこうひょうじ ひつだん じ こ じょうほう し あんしん 電光表示や筆談で事故などの情報を知らせてくれると安心できます。 びょういん けいさつ しゅ わ ず ●病院や警察などでは、手話や図による せつめい たす 説明があると助かります。 うし く くるま じてんしゃ ●後ろから来る車のクラクションや自転車 き ふ あん ひと のベルが聞こえず、不安な人がいること し を知ってください。 こうえんかい しゅわつうやく ■ だ れ に も で き る ! こ ん な こ と ︵ち 聴 うょ 覚 くか にし 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ ︶ ようやくひっき ●講演会などは、手話通訳や要約筆記を よう い 用意します。 10 ちてき しょうがい ひと 知的障害のある人のこと ちてきしょうがい ひと ち てき はったつ おく じ ぶん せいかつ 知的障害のある人は、知的な発達に遅れがあり、自分の生活を しゃかい あ むずか ひと とくべつ 社会に合わせていくのが難しい人です。あるものに特別なこだわ も おな こうどう く かえ ひと ひと りを持ったり、同じ行動を繰り返したりする人もいます。その人 あ ほうほう み しゃかいせいかつ えんじょ に合ったコミュニケーションの方法を見つけ、社会生活を援助す て さまざま ひろ か のうせい る手だてがあれば、様々なチャンスが広がる可能性があります。 あたた め みまも さりげなく、暖かい目で見守ってください。 こうどう はいりょ ほうほう こんな行動や配慮の方法があります。 いちばんまえ ボク一番前の せき この席がいいー!! ■ 知し っ て い ま す か ? 知 てち 的 しき 障 うょ 害 いが あ る 人 とひ の こ と ちてきしょうがい ひと き まも ●知的障害のある人は、決まりごとを守ったり、 あい て あ むずか じぶん おも 相手に合わせたりするのが難しく、自分の思う こうどう まわ ままに行動することがあります。そのため、周 り かい たと りから理解されにくいのです。例えば、こだわ せき すわ りの席に座れないとパニックになることもあり ます。 こえ とき かんたん こと ば わ ●声をかける時はやさしく、簡単な言葉で分かりやす はな そ てい ど く話します。ひらがなを添えれば、ある程度コミュ ひと ニケーションできる人もいます。 き ほんてき ようけん か あらかじめ基本的な用件などをイラストで書いてお ゆび き、指さしでコミュニケーションができるようにす ほうほう かんが る方法も考えられています。 知っていますか?さまざまな人がいること 11 いろいろな配慮や活動 手助け入門 なか まちの中で 生活しています!! せいかつ きっさてん ばいてん なか いろいろ ば しょ じ りつ せいかつ め ざ はたら ■喫茶店や売店などまちの中の色々な場所で、自立した生活を目指し働いています。 なか ち いき かた ちか しょうがっこう こうりゅう ■まちの中で、地域の方や近くの小学校などと交流しています。 しょくいん ひと いっしょ きっ さ てん うんえい ●職員の人たちと一緒に喫茶店を運営 しています。 きょうどうさぎょうしょ つく なら ●共同作業所で作ったクッキーを並 ちか しょうがっこう べたコーナーです。近くの小学校 こうりゅう かべ せい と さくひん と交流があり、壁には生徒の作品 てん じ を展示しています。 きょうどうさぎょうしょ しょうがい ひと 共同作業所では、障害のある人が さぎょう にちじょうせいかつ し えん 作業をしたり、日常生活の支援を う 受けたりしています。 きっ さ きんじょ ひと ●喫茶コーナーには、近所の人もよく おとず しゅざいきょうりょく かわぐち し 訪れます。 〈取材協力:川口市「すいーつばたけ」〉 なか せいかつ ひと ■まちの中の※グループホームで生活している人たちもいます。 れい ●グループホームの例 ■ ま ち の 中 かな で 生 いせ 活 つか し て い ま す ! きょうどう ●共同のリビング しゅざいきょうりょく さいたまけん て いくせいかい 〈取材協力:「埼玉県手をつなぐ育成会」〉 12 せいしん しょうがい ひと 精神障害のある人のこと せいしんしょうがい ひと ひと ふ あん おお も きんちょう 精神障害のある人は、人より不安を多く持っていたり、緊張した おお しゃかいせいかつ にちじょうせいかつ おく うえ さまざま こんなん りすることが多く、社会生活や日常生活を送る上で様々な困難があ せいしんしっかん しょうじょう あんてい こま み ります。精神疾患の症状が安定しても、細かいことにこだわる、身 ととの ひと づ あ にが て こんなん だしなみをうまく整えられない、人付き合いが苦手などの困難があ ひと る人もいます。 まわ ひと ひろ あたた こころ せっ こんなん かる 周りの人が広く暖かい心で接することで、こうした困難を軽くで きることがあります。 せいかつ こんなふうに生活しています。 ■ 知し っ て い ま す か ?せ 精 しい 神 しん 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ の こ と せいしんしょうがい ひと ご かい へんけん ●精神障害のある人について誤解や偏見 も ひと おお ただ り かい を持つ人が多いようです。正しく理解 ひと すく たよ ひと してくれる人が少ないので、頼れる人 ひと がほしいという人もいます。 な かた はじ ば しょ こうどう ●慣れないやり方や初めての場所ではうまく行動できないことが くすり の ふく さ よう はや お あります。また、薬を飲んでいるので、その副作用で早く起き つか かわ ひと られない、疲れやすい、のどが渇くという人もいます。 きょうどうさぎょうしょ ●グループホームや共同作業所、※デイ ふ あんしん じ りつ ケアなどを増やし、安心して自立した せいかつ 知っていますか?さまざまな人がいること 13 おく ねが 生活を送りたいと願っています。 いろいろな配慮や活動 手助け入門 なか まちの中で 生活しています!! せいかつ なか せんもん せ わ にん きょうりょく せいかつ し ごと ■まちの中で、専門の世話人と協力しながら、こんな生活や仕事をしています。 にん せいかつ きょうどう ■グループホームでは、4∼5人で生活し、みんなの共同のリビングもあります。 きょうどうさぎょうしょ つく はんばい けいえい きっ さ てん ■共同作業所では、クッキーを作って販売しています。みんなで経営する喫茶店に きんじょ ひと しょくじ ちゃ の おとず は、近所の人が食事やお茶を飲みに訪れます。 ない きょうどう きょうどうさぎょうしょ づく ●グループホーム内には、共同のリビング ●共同作業所では、クッキー作りを や談話室もあります。 しています。 だん わ しつ なか きっ さ てん けいえい ち いき ●まちの中で、喫茶店を経営しています。 まつ みせ だ ■ ま ち の 中 かな で 生 いせ 活 つか し て い ま す ! さん か ●地域のお祭りにお店を出して参加して います。 しゅざいきょうりょく み さと し ふく し かい かわ さとふく し かい 〈取材協力:三郷市「みさと福祉会」「川の郷福祉会」〉 14 なんびょう ないぶ しょうがい ひと 難病・内部障害のある人のこと なんびょう げんいん わ ちりょうほうほう かくりつ びょうき 難病とは、原因が分からす、治療方法の確立されていない病気 まんせいてき しゃかいせいかつ おく うえ こんなん びょうき や、慢性的で社会生活を送る上での困難のある病気のことをいいま ないぶしょうがい しんぞう じんぞう こきゅうき ちょくちょう す。また、内部障害は、心臓・腎臓・呼吸器・ぼうこう・直腸・ しょうちょう からだ ない ぶ ぞう き しょうがい 小腸といった体の内部にある臓器などの障害をいいます。こうした なんびょう ないぶしょうがい ひと つか なん せいかつ ほ じょ よう 難病や内部障害のある人は疲れやすかったり、何らかの生活補助用 ぐ つか せいかつ せいやく おお つういん か 具を使ったりしているため、生活での制約が多くあり、通院が欠か せません。 ないぶしょうがい ひと がいけん しょうがい わ 内部障害のある人は、外見では障害があることが分かりません。 まわ はいりょ ふ だん く し ごと じゅうじ たす 周りのさりげない配慮が、普段の暮らしや仕事への従事を助けてく れます。 せいかつ き 切ってくれて とくせい こんな生活の特性もあります。 ■ 知し っ て い ま す か ?な 難 びん 病 うょ ・ 内 いな 部 しぶ 障 うょ 害 いが の あ る 人 とひ の こ と き 切らなきゃ よかった ピッ だいじょうぶ 大丈夫ですか? こま よう す み けいたいでんわ でん ぱ しんぞう ●困った様子を見かけたら ●携帯電話などの電波が心臓のペースメー 「どうしました?」と声をかけてもら カーに悪影響を及ぼす可能性があります。 えると助かります。 優先席では、電源を切るようにします。 こえ あくえいきょう たす ゆうせんせき なんびょう こ およ でんげん か のうせい き がっ ●難病の子どもたちも、学 こう べんきょう 校で勉強しています。い びょうき ろいろな病気があり、そ こま れぞれ困っていることが ちが たと しんぞう 違います。例えば、心臓 びょう ひと かいだん のぼ 病の人は、階段を上るの たいへん が大変です。 知っていますか?さまざまな人がいること 15 はいりょ た き のう ●※オストメイトに配慮した※多機能 ふ トイレも増えてきています。 いろいろな配慮や活動 手助け入門 なか まちの中にこんな はいりょ 配慮があります!! おとず はいりょ しょうてんがい ■だれもが訪れやすいよう配慮された商店街があります。 ほう ち じてんしゃ かんばん しょうひん だ 放置自転車をなくしたり、看板や商品のはみ出しをなくしたりしていこうという と く はじ 取り組みも始まっています。 しょうてんがい なか くるま とお あんしん ある ●商店街の中は車も通らず安心して歩けます。 だん さ ひろ みち 段差もなく、ゆったりした広い道でだれに ある も歩きやすくなっています。 しょうてんがい ところどころ こう じ てんしゃ ちょうじ かんほう ち ●商店街の所々にベンチがあって、高 ●自転車の長時間放置をしないよう、 齢者や子どもがひと休みできる配慮 まちに来る人に依頼する活動もして があります。 います。 れいしゃ こ やす で いりぐち はいりょ もう く り よう ひと はいりょ い らい かつどう ■ ま ち の 中 かな に こ ん な 配 いは 慮 ょり が あ り ま す ! みせ ●出入口にスロープを設け、だれにも利用しやすくなるよう配慮されたお店がありま みせ かた き も あらわ す。お店の方の気持ちが表れています。 しゅざいきょうりょく かわぐち し かわぐちぎん ざしょうてんがいしんこうくみあい じゅ 〈取材協力:川口市「川口銀座商店街振興組合(樹モール)」〉 16 なか まちの中には せいかつ いろいろな生活があります!! ち いき こ そだ し えん ■地域の子育て支援 ようちえんにゅうがくまえ こ おや 幼稚園入学前の子どもとその親 ちゅうしん ち いき じ ち かいかん り よう を中心に、地域の自治会館を利用 つき かい きょうどうほ いく おこな して月1回の共同保育を行ってい ち いき こ そだ けいけんしゃ かつどう ます。地域の子育て経験者が活動 ささ を支えています。 ち いき こ そだ けいけんしゃ こ そだ ちゅう かあ ●地域の子育て経験者は、子育て中のお母 よ そうだんあい て さんの良き相談相手にもなっています。 まいかい にんてい ど おや こ さん か ●毎回20∼30人程度の親子が参加して います。 しゅざいきょうりょく あげ お し こ そだ 〈取材協力:上尾市「子育てサークルあいくちゃん」〉 ■ ま ち の 中 かな に は い ろ い ろ な 生 いせ 活 つか が あ り ま す ! ち いき なか せいかつ かつどう ■地域の中での生活や活動 しょうがい ひと ち いき ひと いっしょ 障害のある人も、地域の人たちと一緒 せいかつ さまざま かつどう おこな に生活し、様々な活動を行っています。 いっしょ こうえんせいそう ●ボランティアと一緒に公園清掃を しています。 しょうがい ひと せいかつ し えん おこな かつどう ●障害のある人へ生活支援を行う活動 もあります。 しゅざいきょうりょく さいたまけん て いくせいかい 〈取材協力:「埼玉県手をつなぐ育成会」 あげ お し 上尾市「パーソナルアシスタントサービスのっく」 さいたま しょうがいしゃ じりつ せいかつ きょうかい (社)埼玉障害者自立生活協会〉 知っていますか?さまざまな人がいること 17 しょうがい こ いっしょ ●障害のある子どももみんなと一緒に がっこう かよ 学校に通っています。 いろいろな配慮や活動 手助け入門 り よう し ■ケア理容師 こうれいしゃ しょうがいしゃ かいてき り よう ていきょう ひつよう ち しき ぎじゅつ 高齢者や障害者に快適な理容サービスを提供するため、必要な知識や技術につ けんしゅう おこな いての研修を行っています。 さまざま きゃく ていきょう ●様々なお客さまにサービスを提供 しています。 り よう し みせ れい ●ケア理容師のいるお店の例。 けんしゅうしゅうりょうしゃ しゃしん り よう 研修修了者には、写真のようなケア理容 し こう ふ 師のマークが交付されています。 り よう し けんしゅう よう す ●ケア理容師の研修の様子です。 しゅざいきょうりょく さいたまけん りようせいかつえいせいどうぎょうくみあい し 〈取材協力:埼玉県理容生活衛生同業組合/さいたま市「ヘアーサロン・オハラ」〉 けんちょうない ■県庁内のアンテナショップ けんちょうない しょうがい ひと かつどう ささ ひと つく あつ 県庁内には、障害のある人とその活動を支える人たちで作ったグループが集ま きょうどう うんえい みせ まいにちおお り ようしゃ おとず り、共同で運営しているお店があります。毎日多くの利用者が訪れています。 しょうひん はんばい ●いろいろな商品を販売しています。 ちゅうもん う べんとう ■ ま ち の 中 かな に は い ろ い ろ な 生 いせ 活 つか が あ り ま す ! はいたつ ●注文を受け、お弁当を配達しています。 しゅざいきょうりょく 〈取材協力:アンテナショップ「かっぽ」〉 18 かつどう こんなボランティア活動が あります!! りよう し せつせい び おこな じんてき し えん かつよう ■だれにも利用しやすくなるよう施設整備を行うほか、人的な支援を活用したバリアフ すす リーのまちづくりを進めているまちがあります。 しん と しん しょうがいしゃ こうれいしゃ き ぼう ■さいたま新都心の「バリアフリーまちづくりボランティア」は、障害者や高齢者の希望 そんちょう ひと し えん おこな なか たの かつどう を尊重しながら、その人にあった支援を行うほか、まちの中で楽しく活動するための じょうほうていきょう おこな 情報提供などを行っています。 しんとしんえきしゅうへん ●新都心駅周辺マップ ■ こ ん な ボ ラ ン テ ィ ア 活 つか 動 うど が あ り ま す ! さまざま し えん ●『ふれあいプラザ』は様々な支援の ●『ふれあいプラザ』にはボランティアが 拠点となっています。 常駐し、利用者に合った支援をしています。 きょてん えきまえ そうごうあんないじょ しん と しん おとず じょうちゅう し かく り ようしゃ しょうがい あ ひと し えん おんせいあんない ●駅前の総合案内所では、新都心を訪れ ●視覚に障害のある人のために音声案内 る人に情報提供などをしています。 をする端末を貸し出しています。 ひと じょうほうていきょう しゅざいきょうりょく たんまつ か だ しん と しん 〈取材協力:さいたま新都心バリアフリーまちづくりボランティア〉 知っていますか?さまざまな人がいること 19 いろいろな配慮や活動 手助け入門 おとず ひと あんしん す しょうがい ●訪れた人が安心して過ごせるよう、 さまざま し えん おこな ひと こうりゅう し えん 様々な支援が行われています。 つう ●障害のある人との交流を通じ、どのよ まな うに支援するかを学びます。 「ふれあいプラザ」ではこんな サポートをしています。 くるま か だ が じゅにゅう ●車いすやベビーカーを貸し出して ●おむつ替えや授乳のためのスペー います。 スも用意されています。 よう い しかく しょうがい ひと てん じ てん じ ばん がいこくじん ●視覚に障害のある人のために点字 ●点字版ガイドマップや外国人のための プリントサービスを行うほか、 ガイドマップ(英語、中国語、ハング ファクスも設置しています。 ル、ポルトガル語の4か国語に対応) おこな せっ ち ■ こ ん な ボ ラ ン テ ィ ア 活 つか 動 うど が あ り ま す ! えい ご ちゅうごくご ご こく ご たいおう よう い が用意されています。 20 かつどう こんな活動が あります!! きぎょう しゃかいこうけんかつどう しょうがい ひと こ そだ ちゅう おや こ げいじゅつか きんじょ かた ■企業の社会貢献活動として、障害のある人・子育て中の親子・芸術家・近所の方など こうりゅう き かい もう かつどう ば ていきょう の交流の機会を設け、活動の場を提供しています。 さまざま ひと さん か はんばい しょくじかい はな かい そうだんかい しゅう ■ここでは、様々な人が参加した、パンの販売、食事会、お話しの会、相談会、就 ろうけんしゅうかい こ そだ おんがくかい た う さまざま かつどう おこな 労研修会、子育てサロン、音楽会、田植えなど様々な活動を行っています。 ■ こ ん な 活 どつか 動う が あ り ま す ! さまざま ひと あつ こうりゅう すす こうりゅうし へんしゅう はっそう さぎょう おこな ●様々な人が集まり、交流を進める ●交流紙の編集・発送などの作業を行っ 食事会が開かれています。 ています。 しょくじかい こ そだ ひら ちゅう かあ ちゅうしん しょうがい ひと しゅうろう けんしゅう ●子育て中のお母さんを中心としたサー ●障害のある人の就労についての研修 クル活動が行われています。 会も開催されています。 かつどう おこな かい かいさい しゅざいきょうりょく し わ 〈取材協力:さいたま市「はあとねっと輪っふる」〉 知っていますか?さまざまな人がいること 21 いろいろな配慮や活動 手助け入門 しゅわにゅうもん 手話入門 ちょうかく しょうがい ひと ひつだん じゅうぶん 聴覚に障害のある人とのコミュニケーションは、筆談だけでは十分に 聴 覚 に 障 害 の あ る 人 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン す る た め に たいおう ち ょ う か く しゅ わ つか ひと あい て すこ しゅ わ 対応できません。いつも手話を使っている人は、相手が少しでも手話が あんしん まわ ひと しゅ わ おぼ できると、安心できるのです。そのため、周りの人に手話を覚えてほし のぞ ひと おお いと望んでいる人も多いのです。 した し ょ う が い ず きほんてき しゅ わ しゅ わ れんしゅう つか な 下の図は基本的なあいさつの手話です。手話は、練習して使い慣れな つか しちょうそん しゃかいふくしきょうぎかい いと、なかなか使えないものですが、市町村や社会福祉協議会などで かいさい しゅわきょうしつ なら ひと ほうほう 開催される手話教室で習うのも一つの方法でしょう。 き ●わたしは ●すみません ●聞こえません ひ と みぎて みけん みぎて かお ひと 右手で眉間をつまみ、右手を顔 ちゅうおう お の中央から下ろす。 か はな みみ よこ て した 耳の横で手のひらを下にし ゆびさき じょうげ ふ て、指先を上下に振る。 ねが ●書いて ひだり ゆび 人さし指で、鼻もし むね さ くは胸を指す。 て みぎて うえ 左の手のひらに、右手で上 した か から下へ書く。 ゆび も じ ●ありがとう ●お願いします みぎて かお ちゅうおう ひだりてこう お 右手を顔の中央から下ろす。 みぎて ■ 手 ゅし 話 にわ 入 うゅ 門 んも ちょっかく 左手甲に右手を直角にの うえ あ せ、上に上げる。 しゅわきょうしつ れい ■手話教室 ■指文字の例(こんにちは) ん こ 「ン」をかく カギの形 に ち は ニの形 22 にゅうもん ガイドヘルプ入門 し かく しょうがい ひと こま よう す き つ こえ 視覚に障害のある人が困っている様子に気が付いたら、まず声をかけて ■ ガ イ ド ヘ ル プに 入 うゅ 門 んも 視 覚 に 障 害 の あ る 人 を 案 内 す る た め に し か く し ょ う が い て だす ひつよう き さわ て ひ 手助けが必要か、聞いてください。いきなり触ったり、手を引いたりして て だす き はいけません。そして、どのような手助けがほしいのかをよく聞きます。 うで きほん ある けっ ●腕をつかんでもらうのが基本。また、歩き まわ じょうきょう はな せつめい ながら周りの状況を話して説明します。 て ひ ぱ お ●決して手を引っ張ったり、押したりしない。 はくじょう も また、白杖を持ってはいけません。 ひ と あ ん な い かいだん つね じょうきょう つた ゆうどう ●階段では、常に状況を伝えながら誘導します。 と のぼ ほちょう み いちだんいちだんかくじつ かいだん お し いったん止まり、上りか 歩調を見て、一段一段確実 階段が終わったら、知らせ 下りか知らせます。 に上り(下り)ます。 ていったん止まります。 くだ て し ゆうどう て のぼ そ ●手すりへの誘導は手を添えます。 でん わ しょうひん おな (電話や商品についても同じです) くだ きんせん と う わた ばあい きんがく ●金銭を受け渡しする場合は、金額・ こえ だ つた おつりを声に出してはっきり伝えます。 えんだま まい 10円玉3枚で えん 30円のおつり です 知っていますか?さまざまな人がいること 23 いろいろな配慮や活動 手助け入門 て くるま にゅうもん だす 車いすの手助け入門 車 い す を 使 用 し て い る 人 を 手 助 け す る た め に く る ま てだす しんどう 振動しないように お ゆっくり押して ください。 きほん くるま つか あぁ∼ 手助けする基本は、車いすを使って そうすれば いる本人に、どのようにすればよいの いいんだね か、よく聞くことです。車いすは使う ほんにん き ひと し よ う くるま あ とくべつ つか ちょうせい 人に合わせて特別に調整されているの お も あ ぶ で、押したり持ち上げたりしていい部 ぶん ちが たの 分が違います。それに、頼みたいこと ひと ちが は、人によってそれぞれ違っているか らです。 ひ と さかみち て だ す ば あい て だす ■坂道の場合の手助け くだ <下り> くだ ひ もど 下りは引き戻すようにし のぼ ます。グリップはしっか <上り> にぎ にぎ て はな しっかりグリップを握っ り握って、手が離れない て、上りは押し戻されな ように注意します。 いよう力を込めて、ゆっ *急な坂の場合、本人の くり押します。 希望により後ろ向きで下 のぼ ちから お ちゅうい もど きゅう こ さか ばあい きぼう お うし ほんにん む ばあい る場合もあります。 だん あ ■段を上がるとき あ だん の こうりん お くだ ■く 車 まる い す の 手て 助 すだ けに 入 うゅ 門 んも あ ①キャスターを上げる ②キャスターを段に乗せる ③後輪をゆっくり押し上げる だん お ■段を下りるとき こうりん お すこ う うし ひ お ①後輪を下ろす ②キャスターを少し浮かせ、後ろに引く ③キャスターを下ろす お ぎ み お (やや押し気味にするとゆっくり下ろせます。) 24 にゅうもん コミュニケーション入門 わ かい わ き ほん かんたん こと ば はな 分かりやすい会話の基本は、やさしく簡単な言葉でゆっくりと話しか ■ わ か り や す い 会 いか 話 にわ 入 うゅ 門 んも 知 的 障 害 の あ る 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 進 め る た め に よ ち ひと つた けることです。また、ひらがなが読める人もいるので、伝えたいことを わ て き し ょ う が い か ひと ほうほう え ず つか 分かりやすく書くのも一つの方法です。絵や図を使ってコミュニケー ほうほう かんが ションする方法も考えられています。 え つか ■絵を使ったコミュニケーションのイメージ こま よう す たいおう 困っている様子がある がわ こま 対応する側が困っている ひ と こま こと ば 困っている。 言葉の意味が通じない。 そわそわしている。 何を言っているのか分からない。 ぶつぶつ言っている。 何かを伝えたいことは分かる。 なに い い み つう い なに わ つた わ す す え み はな ゆび 絵を見せて、話しかける たと こうばん たと ●例えば交番で びょういん たと ●例えば病院で さんしょう ないよう こた 指さした内容に答える めいじ やすだ みせ ●例えばお店で けんこうざいだん <参照:(財)明治安田こころの健康財団 http://www.my-kokoro.jp> 知っていますか?さまざまな人がいること 25 いろいろな配慮や活動 手助け入門 た き のう ■多機能トイレ くるま し ようしゃ が ひつよう ひと てい ど ひろ こ しつがた 車いす使用者をはじめ、オストメイト、おむつ替えの必要な人など、ある程度広い個室型のトイレが ひつよう り ようしゃ たいおう やく いじょう ひろ て か 必要な利用者に対応したトイレ。約2メートル×2メートル以上の広さがあり、手すり・おむつ替えシー べん にょう ふくろ あら なが そな ト・ベビーチェア・オストメイトが便や尿をためておく袋(パウチ)を洗うための流しなどを備えていま す。 ゆうどうよう ■誘導用ブロック しかくしょうがい ひと あんぜん ある ほ どう えきしゃ けんちくぶつ ゆか ふ せつ てんじょう 視覚障害のある人が、安全に歩きやすいよう、歩道、駅舎、建築物の床などに敷設された点状または せんじょう とっ き いろ げんそく き いろ ふ せつ ほうほう いってい きじゅん 線状の突起のあるブロックです。色は原則として黄色で、敷設の方法にも一定の基準があります。 しかくしょうがい ひと とっ き あし うら かん はくじょう さぐ そ ある 視覚障害のある人は、この突起を足の裏で感じたり、白杖で探ったりしながら、ブロックに沿って歩き じゃくし ひと み ひと いろ たよ ある ます。また、弱視の人(見えにくい人)はブロックの色も頼りにして歩きます。 てんじょう とっ き き けんとう けいこく せんじょう とっ き せん ほうこう ほ こう 点状の突起のあるものは危険等の警告を、線状の突起のあるものは線の方向にまっすぐ歩行するよう ほうこう し じ うえ じてんしゃ かんばん しかくしょうがい ひと あんぜん 方向を指示しています。そのため、ブロックの上に自転車や看板などがあると視覚障害のある人が安全に ほ こう 歩行できないのです。 はくじょう ■ 用 うよ 語ご 解 せいか 説つ ■白杖 しかくしょうがい ひと ある とき つか はくじょう しろ だい じ やくわり 視覚障害のある人が歩く時に使う白杖(白いつえ)には、大事な3つの役割があります。 あんぜんかく ほ だん さ あな き けん ば しょ き づ あんぜん ある やくわり ①安全確保:段差や穴などの危険な場所に気付き、安全に歩くための役割があります。 じょうほうしゅうしゅう ただ ほうこう ある さき よう す わ さぐ ②情報収集:正しい方向かどうかなど、歩く1メートル 先の様子が分かるように探ります。 ひと くるま うんてん ひと しかくしょうがい ひと ③シンボル:まわりの人や車の運転をしている人に、視覚障害のある人がいることがわかるよ し やくわり うに知 らせる役割があります。 ■オストメイト ちょくちょう ぼうこう きのうしょうがい なお しんたい ぞうせつ じんこう もん じんこうぼうこう 直腸、膀胱(ぼうこう)などの機能障害を治すために、身体に造設した人工こう門、人口膀胱(ぼうこう) も ひと よ のことをストーマといいます。このストーマを持っている人をオストメイトと呼んでいます。 ■グループホーム ちてきしょうがい ひと せいしんしょうがい ひと こうれいしゃ ち いき じ りつ せいかつ ば にん 知的障害のある人、精神障害のある人、高齢者が、それぞれ地域で自立して生活する場として、4∼5人 きょうどう く じゅうたく かなら せんもん せ わ にん じょうちゅう にゅうきょしゃ せいかつ せ わ が共同で暮らす住宅です。グループホームには、必ず専門の世話人が常駐し、入居者の生活について世話し さいたまけん かずおお ます。埼玉県にも数多くのグループホームがあります。 せいしん か ■デイケア(精神科デイケア) せいしん か びょういん しゅう かいてい どおこな かつどう いこ ば 精神科の病院やクリニックで週4回程度行われているグループ活動です。憩いの場としてのグループ かつどう くんれんてき ないよう とくしょく 活動から訓練的な内容のグループまでそれぞれの特色があります。 26 ふく し たいおう へんしゅうかいぎ ●福祉のまちづくりソフト対応ハンドブック編集会議 やぁ!! げん き 元気かい こんにちは!! へんしゅう はっこう さいたまけんけんこうふく し ぶ しゃかいふく し か 編集・発行 : 埼玉県健康福祉部社会福祉課 れんらくさき さいたまけん し うら わ く たかさご 連絡先 : 〒330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1 でん わ 電話 048-830-3217 ファクス 048-830-4782 http://www.pref.saitama.jp/A04/BJ00/fukumati/top.htm へんしゅうきょうりょく 編集協力 : ㈱アークポイント ㈱コア か とう イラスト : 加藤マカロン 平成16年3月