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鈴峯女子短期大学 自己点検・評価報告書

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鈴峯女子短期大学 自己点検・評価報告書
鈴峯女子短期大学
平成 26 年度 第三者評価
鈴峯女子短期大学
自己点検・評価報告書
平成 26 年 6 月
鈴峯女子短期大学
目次
自己点検・評価報告書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.自己点検・評価の基礎資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
2.自己点検・評価報告書の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
3.自己点検・評価の組織と活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
4.提出資料・備付資料一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
【基準Ⅰ 建学の精神と教育の効果】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
基準Ⅰ-A 建学の精神・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
基準Ⅰ-B 教育の効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44
基準Ⅰ-C 自己点検・評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
◇ 基準Ⅰについての特記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ 55
【基準Ⅱ 教育課程と学生支援】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
基準Ⅱ-A 教育課程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
基準Ⅱ-B 学生支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73
◇ 基準Ⅱについての特記事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92
【基準Ⅲ 教育資源と財的資源】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
基準Ⅲ-A 人的資源・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・95
基準Ⅲ-B 物的資源・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107
基準Ⅲ-C 技術的資源をはじめとするその他の教育資源・・・・・・・・・・・114
基準Ⅲ-D 財的資源・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118
◇ 基準Ⅲについての特記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・122
【基準Ⅳ リーダーシップとガバナンス】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・123
基準Ⅳ-A 理事長のリーダーシップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・125
基準Ⅳ-B 学長のリーダーシップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・129
基準Ⅳ-C ガバナンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・135
◇ 基準Ⅳについての特記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・139
【選択的評価基準 1.教養教育の取り組みについて】
・・・・・・・・・・・該当なし
【選択的評価基準 2.職業教育の取り組みについて】
・・・・・・・・・・・・141
【選択的評価基準 3.地域貢献の取り組みについて】
・・・・・・・・・・・・147
鈴峯女子短期大学
【基準Ⅰ 建学の精神と教育の効果】
(a)要約
■本学は建学の精神が確立している。
本学は、
「報恩感謝・実践」を建学の精神とし、
「学生便覧」(提出1)
、
「キャンパスガ
イド」
(提出2)
、
「ウェブサイト(情報公開)
」
、広報誌「すずらん」
(備付1)
、
「求人のお
願い」
(備付2)等を通じて学内外に表明するとともに、入学式、卒業式、保護者懇談会で
の理事長、学長、学園の PTA 組織である三鈴会の会長の言葉を通じて、建学の精神の共有
化を図っている。
■本学は教育目的・目標が確立している。
本学は「建学の精神『報恩感謝・実践』にもとづく人づくり」
、
「実践的な専門教育を重
視した大学づくり」
、
「地域社会に貢献できる大学づくり」をその教育理念とし、
「生きる力」
を培う人間教育を基本に、実践的な専門教育を重視した大学教育を施して、良識ある社会
人を育成することを教育目的(目標)として掲げ、日々の教育活動に当たっている。本学
ではこれらの教育目的(目標)を、
「ウェブサイト(情報公開)
」
、
「学生便覧」
、
「キャンパ
スガイド」等を通して学内外に表明している。
■本学は学習成果を定めている。
本学では、
「建学の精神」
、
「教育目的(目標)
」を受けて、本学の「ディプロマ・ポリシ
ー(卒業認定・学位授与に関する方針)
」を定めるとともに、さらに学科・コースごとに「デ
ィプロマ・ポリシー」を明示し、これを「学習成果」としてとらえている。
「ディプロマ・ポリシー」
、すなわち「学習成果」は、
「学生便覧」
、
「ウェブサイト(情
報公開)
」
、
「キャンパスガイド」等を通じて学内外に表明している。
■本学は教育の質を保証している。
本学では法令を順守し、法令に変更があれば、それを受けて教育研究委員会で検討し、
教育課程の適正化を図っている。
教育の質の向上・充実のための PDCA サイクルを根付かせるために、本学の事業計画に基
づき、毎年、センター・学科ごとに「行動計画」
(備付7)を作成し、それに基づき教育改
善に取り組んでいる。
教育効果の把握と教育内容の向上・充実を図るために、「就職先への『卒業生に関する
アンケート』調査」
(備付8)などの各種外部評価を実施している。また、各教員において
は、毎学期末に「学生による個別授業アンケート」
(備付9)を実施し、この結果を基に、
自らの授業の評価・改善に取り組んでいる。
■本学は自己点検・評価活動等の実施体制が確立し、向上・充実に向けて努力している。
本学では、
「鈴峯女子短期大学自己点検・評価委員会規程」(提出6)を定め、「自己点
検・評価委員会」を組織している。委員会は学長の諮問委員会とし、教育研究の質の向上
を図り、教育目的及び社会的使命を達成するために、教育研究活動の成果について、自ら
点検・評価している。
「行動計画」
(備付7)に基づく自己点検・評価は、
「自己点検・評価委員会」の構成員
と「部科長会」の構成員がほぼ同じであることから、
「部科長会」を中心に行っている。新
学期早々公表される「事業計画」に沿ってセンター・学科ごとに「行動計画」を作成し、
部科長会で協議した後、教授会で発表、年間の行動計画を共有している(P)
。その「行動
- 39 -
鈴峯女子短期大学
計画」に基づき実施し(D)
、年度末に年度当初の目標を達成できたかどうか自己点検・評
価して「行動計画実施結果報告書」
(備付 16)を作成し(C)
、それを基に次年度の行動計
画を作成している(A)
。こうして自己点検・評価の成果を活用しながら教育改善に努めて
いる。
また、
「5領域の業績(教員の年間業績報告書)
」
(備付 12)
、
「学生生活アンケート」
(備
付 11)
、
「学生による個別授業アンケート」
、
「意見箱」
(備付 14)等により、さらに具体的
な課題の明確化に努めている。
(b)行動計画
本学は、平成 27 年4月の法人合併にともない、修道学園鈴峯女子短期大学となる予定で
ある。また、平成 27 年4月入学生をもって学生募集を停止し、在学生の卒業とともに短期
大学を廃止する予定である。最後のひとりが卒業するまでの間、建学の精神「報恩感謝・
実践」に基づく教育を行えるよう修道学園と協議していく。
本学では、
「ディプロマ・ポリシー」の検討を重ねる中で、学習成果と教育の質の向上・
充実を図り、カリキュラムの体系化・構造化に努めてきた。現在では、
「ディプロマ・ポリ
シー」が具体的に定められ、それと教育課程との対応関係も明確に示されている。教員も
これを意識した授業を展開している。今後も学生への周知にさらに努めていきたい。
成績評価にあたっては、現在のところ GPA を導入していない。また、各授業科目の成績
評価を基にした「ディプロマ・ポリシー」ごとの GPA を算出しておらず、その達成状況が
数値化されていない。また、e-ポートフォリオ等の導入を行っていない。そのため、平成
26 年度には GPA と e-ポートフォリオを導入する予定である。
大学全体の「自己点検・評価」とその結果に基づく教育改善の取り組みは、毎年、本学
独自の「行動計画」の作成(P)
、実施(D)
、自己点検・評価(C)
、次年度の行動計画の作
成(A)という流れで行っており、自己点検・評価を活かした PDCA サイクルは確立してい
る。これまでは、教学面を中心に自己点検・評価を行ってきた。平成 25 年度は、第三者評
価に備え、管理・運営面も含め、
「自己点検・評価マニュアル」に沿った体系的な自己点検・
評価を行った。この自己点検・評価で明らかになった課題については、
「自己点検・評価委
員会」が主導して改善に取り組んでいく。
- 40 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅰ-A 建学の精神
(a)要約
■本学は建学の精神が確立している。
本学の建学の精神「報恩感謝・実践」は、初代理事長を務めた多山恒次郎の生活信条を
そのまま人間教育の理想としたものであり、その意味は「人間は天地万物の恵みによって
生かされていることを自覚し、常に感謝の気持ちをもって、日々の生活の中で実践してゆ
こう」というものである。本学は「建学の精神『報恩感謝・実践』にもとづく人づくり」
、
「実践的な専門教育を重視した大学づくり」
、
「地域社会に貢献できる大学づくり」をその
教育理念として、教育活動を展開している。
本学の建学の精神は「学生便覧」
(提出1)
、
「キャンパスガイド」
(提出2)
、
「ウェブサ
イト(情報公開)
」
、広報誌「すずらん」
(備付1)
、
「求人のお願い」
(備付2)等で学内外
に表明している。また、入学式、卒業式、保護者懇談会その他の行事の度に、理事長、学
長、
学園の PTA 組織である三鈴会の会長が、
「建学の精神」
に基づく人づくりについて触れ、
地域貢献、ボランティア活動への積極的な参加を呼びかけている。
本学設立以来「建学の精神」は変更されていないが、社会のニーズの変化や短期大学設
置基準の変更等の機会に、建学の精神に基づく教育理念や教育目的に関して再検討し、修
正を行っている。
(b)改善計画
平成 27 年4月に法人合併し、修道学園鈴峯女子短期大学となる予定である。また、平成
27 年4月入学生をもって学生募集を停止し、在学生の卒業とともに短期大学を廃止する予
定である。最後のひとりが卒業するまでの間、建学の精神「報恩感謝・実践」に基づく教
育を行えるよう修道学園と協議していく。
- 41 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅰ―A―1 建学の精神が確立している。
(a)現状
初代理事長多山恒次郎は、熱心な仏教信者で、奉仕の精神に富んだ人であった。昭和 14
年、社長を務めていた広島瓦斯電軌株式会社が、創立 30 周年を迎えるにあたり、
「会社の
発展は、地域住民のおかげであると感謝し、地域社会に何か還元したい」という目的で、
広島県佐伯郡井口村(現:広島県広島市西区井口4丁目)に広島商業実践女学校の設立を決
定した。
昭和 16 年に開校した広島商業実践女学校は、
その後、
広島実践高等女学校となり、
昭和 22 年4月、鈴峯女子専門学校に発展、その後、昭和 25 年に鈴峯女子専門学校を母体
に、鈴峯女子短期大学が設置された。
本学は、建学の精神「報恩感謝・実践」を継承し、地域の高等教育機関として、着実に
発展し、女性の自立と社会参加に貢献して、今年で創立 64 周年を迎えている。
(備付3)
建学の精神「報恩感謝・実践」は初代理事長を務めた多山恒次郎の生活信条を、そのま
ま人間教育の理想としたもので、その意味は、
「人間は天地万物の恵みによって生かされて
いることを自覚し、常に感謝の気持ちをもって、日々の生活の中で実践してゆこう」とい
うものである。そこには、実践を通して、人間性を涵養してゆこうという精神が強く流れ
ている。そのため、本学では、
「建学の精神『報恩感謝・実践』にもとづく人づくり」
、
「実
践的な専門教育を重視した大学づくり」
、
「地域社会に貢献できる大学づくり」をその教育
理念としている。
建学の精神「報恩感謝・実践」は「学生便覧」
(提出1)
「キャンパスガイド」
(提出2)
「ウェブサイト(情報公開)
」等で学内外に表明しているが、入学式、卒業式、保護者懇談
会その他の行事の度に、理事長、学長、三鈴会会長等が、本学の教育が「建学の精神」に
基づく人間教育であることを語っている。また、それについては、年 3 回発行される本学
の広報誌「すずらん」
(備付1)でも取り上げ、本学の学生、保護者、教職員はもとより、
各高等学校等にも配布し、学内外に表明している。
また、就職先企業に依頼する「求人のお願い」(備付2)のパンフレットにも学科・コ
ース紹介等に先だって、建学の精神「報恩感謝・実践」について紙面を割き、その建学の
精神に基づき、本学の教育を実践していることを表明している。
本学園の中学・高等学校と共用している講堂の前には、「報恩感謝・実践」を刻んだ石
碑が設けられており、その前を通る学生・生徒の目に日常的に触れるようにしている。
入学式後に行われる新入生対象のオリエンテーションの際には、学長が建学の精神につ
いて訓示する時間を設定し、学生たちへ周知するよう取り組んでいる。
(備付4)
また、様々な教育プログラムも建学の精神を基に構築されており、学内で十分共有され
ている。
建学の精神・教育理念、教育目的及び教育方針(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・
ポリシー、アドミッション・ポリシー)の確認は、何年に一度と決められてはいないが、
設置基準の見直しや中央教育審議会の答申等を受けて、その都度本学の教育改善の一環と
して時代の要請に適っているか点検している。
平成 23 年度の文部科学省の大学設置基準・短期大学設置基準の改正による「キャリア
ガイダンス」の義務付けと「学習成果型の教育方針の明示」にともない、建学の精神・教
- 42 -
鈴峯女子短期大学
育理念、教育目的及び教育方針(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アド
ミッション・ポリシー)について平成 21 年度、22 年度と検討を重ね、教育理念について
も修正を加えた。
(提出1)
(b)課題
平成 27 年4月に法人合併し、修道学園鈴峯女子短期大学となる予定である。また、平
成 27 年4月入学生をもって学生募集を停止し、
在学生の卒業とともに短期大学を廃止する
予定であるが、最後のひとりが卒業するまで、引き続き鈴峯学園の「建学の精神」に基づ
く教育をしていく必要がある。
- 43 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅰ-B 教育の効果
(a)要約
■本学は教育目的・目標が確立している。
本学では、建学の精神である「報恩感謝・実践」に基づき、
「生きる力」を培う人間教
育を基本に、実践的な専門教育を重視した大学教育を施して、良識ある社会人を育成する
ことを教育目的(目標)としている。さらに、求める学生像としての方針を示し、各学科
には、より具体的な教育目的(目標)が設定されている。これらの教育目標は、各学科・
コースの「ディプロマ・ポリシー」の基盤となっている。この「ディプロマ・ポリシー」
は、本学が学習成果としてとらえているものである。よって、これらの教育目標は、学習
成果を明確に示すものといえる。
本学ではこれらの教育目的(目標)を、「ウェブサイト(情報公開)」、「学生便覧」(提
出1)、「キャンパスガイド」(提出2)等で学内外に表明している。また、教育研究委
員会を中心に点検を行い、改定の必要があれば教授会で審議している。
■本学では学習成果を定めている。
本学では、「建学の精神」、「教育目的(目標)」を受けて、学科・コースごとに、「デ
ィプロマ・ポリシー」を定め、明示している。本学では、これを「学習成果」としてとら
えている。
「ディプロマ・ポリシー」は、「学生便覧」や、年度開始時のオリエンテーション等の
機会に学生に説明し、学外へは、本学の「ウェブサイト(情報公開)」やキャンパスガイド
を通じて表明している。
「ディプロマ・ポリシー」を質的・量的データとして測定するために、本学では「ディ
プロマ・ポリシー」に対応した教育課程を構造的に編成し、各授業科目の到達目標を「デ
ィプロマ・ポリシー」に対応させている。平成 23 年度と平成 24 年度には「鈴峯女子短期
大学の学びに関するアンケート調査」(備付5)を実施し、学生とともに学習成果を質的・
量的に測定しようとする試みを行った。また、「学びのカルテ」(備付6)といったワー
クシートを通して、修学期間中に3~4回学習成果を測定する機会を設け、学生の自己評
価の推移を把握し、学生が自らの学習成果を評価できる仕組みを持っている。あわせて、
単位認定や免許、資格の取得状況などでも学習成果を測定している。
「ディプロマ・ポリシー」については、教育研究委員会を中心に定期的に点検を行い、
改定の必要があれば教授会で審議している。
■本学では教育の質を保証している。
本学では法令を順守し、法令に変更があれば、それを受けて教育研究委員会を開催し、
教育課程の適正化を図っている。また、本学は複数の国家資格・免許の取得に携わってお
り、常に法令に則って専任教員が適正に配置されている。
教育の質の向上・充実のためのPDCAサイクルを根付かせるために、本学の事業計画に基
づき、毎年、各センターで「行動計画」(備付7)を作成し、それに基づき教育改善に取
り組んでいる。全学科で実施している卒業研究の発表に対する学生の学習成果の査定は、
量的な査定ではないが、数字では測れない期待した学習成果が生まれており、発表会が学
生の成長を知るための重要な機会になっている。
- 44 -
鈴峯女子短期大学
この他にも、本学では、教育効果の把握と教育内容の向上・充実を図るために、「就職
先への『卒業生に関するアンケート』調査」(備付8)などの各種調査を実施している。
さらに、学期末には「学生による個別授業アンケート」(備付9)を実施し、この結果を
基に、自らの授業の評価・改善に取り組んでいる。
(b)改善計画
現在のところ、成績評価に GPA を導入していない。また、各授業科目の成績評価を基に
した「ディプロマ・ポリシー」ごとの GPA を算出しておらず、その達成状況が数値化され
ていない。また、e-ポートフォリオ等の導入も行っていない。平成 26 年度には GPA と eポートフォリオを導入する予定である。
本学では、「ディプロマ・ポリシー」の検討を重ねる中で、学習成果と教育の質の向上・
充実を図り、カリキュラムの体系化・構造化に努めてきた。現在では、「ディプロマ・ポ
リシー」が具体的に定められ、それと教育課程との対応関係も明確に示されている。教員
もこれを意識した授業を展開している。今後も学生への一層の周知を図りたい。
- 45 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅰ-B-1 教育目的・目標が確立している。
(a)現状
本学では、鈴峯女子短期大学学則(以下「学則」という。)(提出5)に以下のように教育
目的(目標)を定めている。
第1条 鈴峯女子短期大学(以下,「本学」という。)は,教育基本法及び学校教育法の定めるところに従い,鈴峯学
園の建学の精神である「報恩感謝・実践」の精神と,「生きる力」を培う人間教育を基本に,実践的な専門教育を
重視した大学教育を施して,良識のある社会人を育成することを目的とする。
さらに、各学科の教育目的(目標)を以下のように設定している。
【各学科の目的】
(1)食物栄養学科は、食と健康に関する基礎的知識の修得と実践による技能修得を通じて、幅広い教養と豊かな人
間性及び専門性を身につけ、社会から信頼される人材を養成する。
(2)保育学科は、人間教育を重視し、豊かな感性と子どもへの強い愛情、幅広い教養と総合的な判断力、高度な専
門的知識と技術、健全な精神を備えた実践力のある地域社会に貢献できる保育者を養成する。
(3)言語文化情報学科は、さまざまな学問を背景とする知識に基づく自律的な知的探求を通じて、社会における人
間関係形成とその変革を実現するコミュニケーション力を備えた人材を養成する。
このように、本学では、建学の精神と教育目的(目標)において、学生が目指すべき人
物像、社会人像を明確に示している。また、後に詳しく述べるが、これらの教育目的(目
標)は、各学科・コースの「ディプロマ・ポリシー」の基盤となっている。この「ディプ
ロマ・ポリシー」は、本学が学習成果としてとらえているものである。よって、これらの
教育目的(目標)は、学習成果を明確に示すものといえる。
学科の教育目的(目標)については、本学「ウェブサイト(情報公開)」
、
「学生便覧」(提
出1)、
「キャンパスガイド」(提出2)やオリエンテーションで、学生に周知している。
すなわち、学科の教育目的(目標)は学則に明記されており、
「ウェブサイト(情報公開)」
でも閲覧できる。学内においては、
「学生便覧」に掲載し、4月の入学式後のオリエンテー
ションにおいても説明し、その後も繰り返し説明して学生に周知している。高校生に対し
ては、
「キャンパスガイド」で、教育目的(目標)を分かりやすい表現に書き換えて明示し
ている。
なお、教育目的(目標)については、教育研究委員会を中心に点検を行い、改定の必要
があれば教授会で審議している。
(b)課題
本学では、建学の精神を受けて教育目的(目標)を確立し、学内外に表明しているが、
今後も学生への一層の周知を図りたい。
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鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅰ-B-2 学習成果を定めている。
(a)現状
本学では、先の「建学の精神」を受けて、各学科・コースに、以下のような具体的な「デ
ィプロマ・ポリシー」を定めている。本学ではこれを「学習成果」としてとらえている。
【本学のディプロマ・ポリシー】
「知識基盤社会といわれる21世紀社会」で求められる能力は、幅広い教養と専門的な知識のみならず、様々
な実習や課外活動を通じて培われた社会人基礎力、自らのキャリアを創造する自己教育力といった総合的な
能力です。これが本学の目指す短期大学士力です。建学の精神を基にこの短期大学士力を身につけた学生に
学位を授与し、社会に送り出すことを本学の使命としています。
【各学科のディプロマ・ポリシー】
【食物栄養学科】
食物栄養学科では、以下に示す力を総合的に身につけた学生に学位を授与します。
1.本学の目指す短期大学士力を身につけ、社会人としての基本的な態度や姿勢を習得しています。
2.食と健康に関する基礎知識と実践による技能を習得しています。
3.社会から信頼される人材として、幅広い教養と豊かな人間性及び専門性を身につけています。
○栄養士コース:
1.建学の精神に基づく本学の目指す短期大学士力を身につけています。
2.栄養士として必要な専門的知識と技能を修得しています。
3.管理栄養士を目指すことのできる基礎力を備えています。
4.社会における栄養士の役割を理解しています。
○健康生活コース:
1.建学の精神に基づく本学の目指す短期大学士力を身につけています。
2.医療、福祉、食品企業、教育現場で活躍できる知識と技能を修得しています。
3.人々の健康生活に関する教育内容を多面的に学修しています。
4.社会における専門職(医療事務職、介護職、教職など)の役割を理解しています。
○医療情報コース:
1.建学の精神に基づく本学の目指す短期大学士力を身につけています。
2.医療、福祉、介護、企業の現場で活躍できる知識と技能を修得しています。
3.栄養・医療・福祉・情報に関する教育内容を総合的に学修しています。
4.社会における専門職(介護職、医療事務職など)の役割を理解しています。
○製菓コース:
1.建学の精神に基づく本学の目指す短期大学士力を身につけています。
2.現場に即応した製パンを含む菓子作りに必要な知識と技能を修得しています。
3.製菓衛生師、あるいはそれと同等レベルの教育内容を学修しています。
4.社会における専門職(製菓衛生師、パティシエールなど)の役割を理解しています。
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鈴峯女子短期大学
【保育学科】
保育学科では、以下に示す力を総合的に身につけた学生に学位を授与します。
1.子どもへの深い愛情と共に、保育職についての使命感と責任感を有しています。
2.地域の子育て支援のニーズや課題をよく理解し、それに適応できる実践力や保育に関する高い専門的知識
を備えています。
3.「これだけは誰にも負けない」という自信のある得意分野をもち、それを活かしてより本質的な保育活動
が実践できます。
4.主体的に問題に取り組み、創意工夫し問題を解決することができるなど、自らのキャリアを創造する「自
己教育力」を備えています。
5.適切なマナーやコミュニケーション力を身につけており、人や地域とのつながりを築くことができ、その
中で協同的かつ臨機応変に行動できます。
【言語文化情報学科】
言語文化情報学科では、以下に示す力を総合的に身につけた学生に学位を授与します。
1.生かされて生きていることを自覚し、お互いに助け合い、協力し合うことができます。
2.目標に向けて自己課題を設定し、学んでいくことができます。
3.日本語運用能力を高め、適切な挨拶、敬語表現を含むビジネスマナーが身についています。
4.社会で必要とされる専門的な知識・技能を身につけています。
5.ワープロソフト、表計算ソフトを使ってビジネス文書・表を作成できます。
6.パソコンを使って効果的なプレゼンテーションができます。
○英語コース
1.入学時より、英語検定2段階アップ、TOEIC○R スコアで 150 点アップするよう英語力を向上させています。
2.卒業後も引き続き実践できる「英語学習」の効果的な方法を身につけています。
3.各国の文化をしっかりと把握し、異文化を背景に持つ人たちと十分な意思疎通を図ることができます。
4.卒業後の目標を設定し、授業や諸活動に積極的に参加し、その達成に必要なスキルが身についています。
○日本語日本文化(^^)コース
1.日本文化を中心に、社会で活きるコミュニケーション能力を身につけています。
2.聞き手を意識したプレゼンテーション力を身につけています。
3.ビジネス文書、企画書作成のために文章力を身につけています。
4.学びをより広く深めるために、四年制大学への編入学ができる学力を身につけています。
○観光コース
1.適切な挨拶、敬語表現、立ち居振る舞いができます。
2.ワープロソフト、表計算ソフトを使って必要な文書・表の作成ができ、プレゼンテーションに活かすこと
ができます。
3.旅行業務の国家試験に合格できる知識を身につけます。
4.ホスピタリティの精神を理解し、心のこもった接客ができます。
○ビジネス・情報コース
1.ビジネスマナーや企業活動の基礎知識を習得しています。
2.ビジネス実務に必要な秘書・簿記・情報の技能を身につけています。
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鈴峯女子短期大学
3.情報処理技術を様々な場面に応用し、業務の効率化に活かすことができます。
4.秘書系、簿記系、情報系の何らかの検定に合格しています。
5.日本文化の関わりの中で習得するマナーを身につけ、実社会でのコミュニケーションに役立てます。
この「ディプロマ・ポリシー」は、学生便覧(提出1)に明示し、年度開始時のオリエ
ンテーション等の機会に学生に説明している。学外へは、本学「ウェブサイト(情報公開)」
を通じて表明している。
本学では、この「ディプロマ・ポリシー」で具体的に示されている学習成果を達成する
ために、「カリキュラム・ポリシー」のもと、これに対応した教育課程を構造的に編成し
ている。したがって、各授業科目の到達目標は「ディプロマ・ポリシー」に対応したもの
になっている。定期試験、授業内レポート等によって授業科目ごとになされる到達目標の
達成度の質的・量的測定、いわゆる成績評価が「ディプロマ・ポリシー」達成状況を測定
する指標となる。さらに、平成 23 年度、24 年度は「鈴峯女子短期大学の学びに関するア
ンケート調査」(備付5)を実施し、学生とともに学習成果を質的・量的に測定しようとす
る試みを行った。また、「学びのカルテ」(備付6)といったワークシートを通して、修学
期間中に3~4回学習成果を測定する機会を設け、
学生の自己評価の推移を把握している。
さらに、学生が自らの学習成果を評価できる仕組みを持っている。あわせて、単位認定や
免許、資格の取得状況などでも学習成果を測定している。
なお、「ディプロマ・ポリシー」については、教育研究委員会を中心に定期的に点検を
行い、改定の必要があれば教授会で審議している。
(b)課題
成績評価に GPA を導入していない。また、各授業科目の成績評価を基にした「ディプロ
マ・ポリシー」ごとの GPA を算出しておらず、その達成状況が数値化されていない。また、
e-ポートフォリオ等の導入を行っていない。そのため、平成 26 年度には GPA と e-ポート
フォリオの導入を検討する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅰ-B-3 教育の質を保証している。
(a)現状
学校教育法、短期大学設置基準、栄養士法、栄養士法施行令、栄養士法施行規則、栄養
士養成施設指導要領、製菓衛生師法、製菓衛生師法施行令、製菓衛生師法施行規則、教育
職員免許法、教育職員免許法施行規則等の変更については、文部科学省、厚生労働省の通
達、官報を適宜確認し、法令順守に努めている。法令に変更があった場合は、それを受け
て教育研究委員会を開催し、教育課程の適正化を図っている。また、食物栄養学科は栄養
士、製菓衛生師、中学校教諭(家庭)、栄養教諭、保育学科は保育士、幼稚園教諭という
ように、本学は複数の国家資格・免許の取得に携わっている。そのため、常に法令に則っ
て専任教員を適正に配置している。
教育の質の向上・充実のための PDCA サイクルを根付かせるために、本学の事業計画に
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鈴峯女子短期大学
基づき、現在、各センター・学科で「行動計画」(備付7)を作成し、それに基づき教育改
善に取り組んでいる。
全学科で実施している卒業研究の発表に対する学生の学習成果の査定は、量的な査定で
はないが、問題解決能力やプレゼンテーション能力、自己省察力など数字では測れない学
習成果が生まれており、発表会が学生の成長を知るための重要な機会になっている。
この他にも、本学では、教育効果の把握と教育内容の向上・充実を図るために、「就職
先への『卒業生に関するアンケート』調査」(備付8)などの各種調査を実施している。
さらに、各教員においても、学期末には「学生による個別授業アンケート」(備付9)
を実施し、この結果を基に、自らの授業の評価・改善に取り組んでいる。
(b)課題
本学では、「ディプロマ・ポリシー」の策定について検討を重ねる中で、学習成果と教
育の質の向上・充実を図り、カリキュラムの体系化・構造化に努めてきた。現在では、「デ
ィプロマ・ポリシー」が具体的に定められ、それと教育課程との対応関係も明確に示され
ている。教員もこれを意識した授業を展開している。今後も学生への一層の周知を図りた
い。
各部署におけるソフト面での改善はほぼできているが、ハード面での改善がなかなか進
んでいないのが現状である。情報機器や LL 教室の設備、備品等の老朽化などの課題はある
ものの、本学は修道学園との合併にともない、在学生の卒業をもって廃止される予定であ
ることから、必要最小限の改善に抑えざるを得ない状況となっている。
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鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅰ-C 自己点検・評価
(a)要約
■本学は自己点検・評価活動等の実施体制が確立し、向上・充実に向けて努力している。
本学の「自己点検・評価委員会」は、学長の諮問委員会とし、教育研究の質の向上を図
り、教育目的及び社会的使命を達成するために、教育研究活動の成果について、自ら点検・
評価することを目的としている。
まず、大学全体の「自己点検・評価」とその結果に基づく教育改善の取り組みは、毎年、
新学期早々公表される事業計画に基づいて、センター・学科ごとに「行動計画」
(備付7)
を作成することによって、実施している。
この「行動計画」に基づく自己点検・評価は、
「自己点検・評価委員会」の構成員と「部
科長会」の構成員がほぼ同じであることから、
「部科長会」を中心に行っている。新年度早々
公表される「事業計画」に基づいて、センター・学科ごとに「行動計画」を作成し、
「部科
長会」で協議した後、教授会で発表、年間の行動計画を共有している(P)
。その「行動計
画」に基づき実施し(D)
、年度末に年度当初の目標を達成できたかどうか自己点検・評価
して「行動計画実施結果報告書」
(備付 16)を作成(C)
、それを基に次年度の行動計画を
作成している(A)
。このように、自己点検・評価の成果を活用しながら教育改善を行う PDCA
サイクルが確立されている。なお、行動計画の作成、自己点検・評価に当たっては、教員
だけでなく事務職員も参加し、教職員が一丸となって教育改善に努めている。
また、全学的な自己点検・評価の取り組みとして「学生生活アンケート」
(備付 11)を
実施し、学生からの声を基に自己点検を行い、その結果を FD、SD に活かしている。
これらの取り組み以外に、各期の終わりには授業ごとに、
「学生による個別授業アンケ
ート」調査(備付9)を実施し、授業の改善に取り組んでいる。
教員の年間業績については、毎年度末に「研究業績」「教育業績」「職務業績」「学生指
導」
「社会貢献」の5領域について報告を求め、点検・評価し、
「5領域の業績(教員の年
間業績報告書)
」を作成している(備付 12)
。
本学の場合、概ね3年に一度自己点検・評価報告書を作成し、公表している。前回は「自
己点検・評価報告書第7号(平成 19 年度~平成 21 年度)
」
(備付 13)を作成し、香蘭女子
短期大学の相互評価を受けた(備付 17)
。第1回の第三者評価の結果や香蘭女子短期大学
による相互評価の結果を学内全体で共有し、改善すべき課題として取り組んできた。
平成 25 年度は、第三者評価に備え、
「自己点検・評価報告書」を作成する必要があった
ため、
「自己点検・評価委員会」を中心に、
「自己点検・評価マニュアル」に沿った体系的
な自己点検・評価を行った。
(b)改善計画
「5領域の業績(教員の年間業績報告書)」
、「学生生活アンケート」
、「学生による個別
授業アンケート」
、
「意見箱」等により、今後も具体的な課題の明確化に努めていく。
本学の「自己点検・評価」は、
「行動計画」の作成(P)
、実施(D)
、自己点検・評価(C)
、
次年度の行動計画の作成(A)という流れで行っており、PDCA サイクルは確立している。
ただし、
「自己点検・評価委員会」による「自己点検・評価報告書」は、概ね3年に 1 度作
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鈴峯女子短期大学
成し、その間は「自己点検・評価報告書」に代え、
「部科長会」による「行動計画」及び「行
動計画実施結果報告書」の作成に留まっている。このため、
「自己点検・評価委員会」が委
員会の目的を遂行しうるよう改善する。
自己点検・評価において明らかになった課題はできるところから解決し、教育改善につ
ないでいるが、経費のかかる改善事項に関しては、逼迫した財政状況もあってなかなか解
決できていない。平成 27 年4月、修道学園と法人合併することになっており、本学は平成
28 年度以降、広島修道大学の新学科等へ発展的に改組される予定である。平成 27 年4月
入学生を最後に学生募集を停止し、在学生が卒業する平成 29 年3月をもって、本学は廃止
されることとなっている。したがって、経費のかかる改善はその必要性を十分に吟味し、
在学生の学習に支障のないよう修道学園と協議していく。
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〔区分〕
基準Ⅰ-C-1 自己点検・評価活動等の実施体制が確立し、向上・充実に向けて努力し
ている。
(a)現状
本学では、
「鈴峯女子短期大学自己点検・評価委員会規程」
(提出6)を定め、
「自己点検・
評価委員会」を組織している。委員会は学長の諮問委員会とし、教育研究の質の向上を図
り、教育目的及び社会的使命を達成するために、教育研究活動の成果について、自ら点検・
評価することを目的としている。その目的を実現するために、次の事項について審議して
いる。
①5領域の教育研究活動成果に関する事項
②管理・運営に関する事項
③自己評価改革体制に関する事項
④外部評価への対応に関する事項
⑤その他必要な事項
また、委員会は、次に掲げる委員をもって組織することになっている。
①副学長
②学科長及び専攻科長
③センター長
④事務長
⑤学長が必要と認めた者
平成 21 年度から平成 24 年度までは、
「自己点検・評価委員会」の委員長は学長が務め
ていたが、平成 25 年度からは副学長が務めている。
本学では、毎年、現状分析と課題の洗い出しとその改善のために、以下のとおり自己点
検・評価の取り組みを行っている。
まず、大学全体の「自己点検・評価」とその結果に基づく教育改善の取り組みは、毎年、
新学期早々公表される事業計画に基づいて、センター・学科ごとに「行動計画」
(備付7)
を作成することによって、実施している。
この「行動計画」に基づく自己点検・評価は、
「自己点検・評価委員会」の構成員と「部
科長会」の構成員がほぼ同じであることから、
「部科長会」で教学面を中心に行っている。
新学期早々公表される「事業計画」に沿ってセンター・学科ごとに「行動計画」を作成し、
部科長会で協議した後、教授会で発表、年間の行動計画を共有している(P)
。その「行動
計画」に基づき実施し(D)
、年度末に年度当初の目標を達成できたかどうか自己点検・評
価して「行動計画実施結果報告書」
(備付 16)を作成(C)
、それを基に次年度の行動計画
を作成している(A)
。このように、自己点検・評価の成果を活用しながら教育改善を行う
PDCA サイクルが確立されている。
なお、行動計画作成にあたっては、教員だけでなく事務職員の意見も十分踏まえたもの
になっている。教務課、学生課、就職課などの職員から、学生の欠席状況、単位取得状況、
健康状態や就職活動状況等の報告を受け、学生の現状を把握している。また、ほとんどの
委員会に担当の事務職員も参加している。
(備付7、備付 15)
次に、本学では各期の終わりには授業ごとに、「学生による個別授業アンケート」調査
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を実施し、その結果とその分析結果を報告し、授業の改善に取り組んでいる(備付9)
。
また、毎年、
「学生生活アンケート」を実施し、学生からの声を基に自己点検を行い、そ
の結果を FD、SD に活かしている。
「学生による個別授業アンケート」を実施するようにな
ってからは、
「学生生活アンケート」の質問項目の多くが、事務職員の対応を問うものに変
更されているため、特に SD に活用されている(備付 11)
。
教員の年間業績については、毎年度末に「研究業績」「教育業績」「職務業績」「学生指
導」
「社会貢献」の5領域について報告を求め、点検・評価し、
「5領域の業績(教員の年
間業績報告書)
」を作成している(備付 12)
。平成 18 年度までは冊子にして教員に配布し
ていたが、平成 19 年度以降はファイル形式で保存し、閲覧できるようにしている。
平成 24 年度までは、
「授業公開」と「授業参観」を実施し(備付 10)
、授業に対する他
者評価を行い、問題点を明らかにすると同時に、他の教員の授業を見学することにより、
自らの授業改善に役立てていたが、公開する教員と参観する教員の時間調整がつかないな
どの問題があり、今年度は実施していない。
本学の場合、「自己点検・評価委員会」が中心となって、概ね3年に一度「自己点検・
評価報告書」を作成し、公表している。前回は自己点検・評価報告書第7号(平成 19 年度
~21 年度)(備付 13)を作成し、香蘭女子短期大学の相互評価を受けた(備付 17)
。前回の
第三者評価の結果やこの相互評価の結果は学内全体で共有し、改善すべき課題として取り
組んでいる。平成 25 年度は、第三者評価に備え、管理・運営面も含め、
「自己点検・評価
マニュアル」に沿った体系的な自己点検・評価を行い、
「自己点検・評価報告書」を作成し
た。
また、毎年、教員、職員合同の自己点検・評価の勉強会あるいは説明会を開催し、
「学生
生活アンケート」の結果報告や自己点検のあり方や必要性について、意識の共有化を図っ
ている。
(b)課題
本学の「自己点検・評価」は、
「行動計画」の作成(P)
、実施(D)
、自己点検・評価(C)
、
次年度の行動計画の作成(A)という流れで行っており、PDCA サイクルは確立している。
ただし、
「自己点検・評価委員会」による「自己点検・評価報告書」は、概ね3年に一度作
成し、その間は「自己点検・評価報告書」に代え、
「部科長会」による「行動計画」及び「行
動計画実施結果報告書」の作成に留まっている。
「自己点検・評価委員会」の一層の活性化
を図る必要がある。
自己点検・評価で明らかになった課題はできるところから解決し、教育改善につないで
いるが、経費のかかる改善事項に関しては、逼迫した財政状況もあってなかなか解決でき
ていない。平成 27 年4月、修道学園と法人合併することになっており、本学は平成 28 年
度以降、広島修道大学の新学科等へ発展的に改組される予定である。平成 27 年4月入学生
をもって学生募集を停止し、在学生が卒業する平成 29 年3月をもって、本学は廃止される
こととなっている。したがって、経費のかかる改善はその必要性を十分に吟味して、必要
最小限に留める必要がある。
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【基準Ⅰについての特記事項】
(1)以上の基準以外に建学の精神の効果について努力している事項
なし
(2)特別の事由や事情があり、以上の基準の求めることが実現(達成)できない事項
本学は、修道学園との合併にともない、広島修道大学の新学科等へ発展的に改組され、
平成 27 年4月の入学生を最後に、学生募集を停止し、在学生の卒業をもって廃止される予
定である。そのため、本学では短期大学設置基準や法令で定める基準はいうまでもなく充
たしているが、自己点検・評価の結果により改善が必要な課題のうち、長期的な使用が前
提となるハード面の改善を行うことは合理的ではない。また教職員人事に関しても、新学
科への改組等との関係で、修道学園との協議が必要である。
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【基準Ⅱ 教育課程と学生支援】
(a)要約
■本学は学位授与の方針を明確に示している。
本学では、卒業の要件及び学位授与の要件を「学則」(提出5)に明記し、
「学生便覧」
(提出1)
、
「ウェブサイト(情報公開)
」を通じて、学内外に表明している。また、学位授
与に関する方針すなわち「ディプロマ・ポリシー」は「学生便覧」に明記し、学生への周
知に努めている。
■本学は教育課程編成・実施の方針を明確に示している。
本学では、学位授与の定性的な規準であり、
「学習成果」としてもとらえられている「デ
ィプロマ・ポリシー」を達成するために「カリキュラム・ポリシー」を設定し、
「学生便覧」
において明確に示している。また、この「カリキュラム・ポリシー」のもと、学科・コー
スごとに構造的に教育課程を編成している。各授業の目的、到達目標はシラバス(提出 10)
に明記されており、
「ウェブサイト」で閲覧できるようになっている。
■本学は入学者受け入れの方針を明確に示している。
「ディプロマ・ポリシー」及び「カリキュラム・ポリシー」を踏まえ、本学では共通の
「アドミッション・ポリシー」と学科・コースごとに求める人材像を定め、
「学生便覧」
「キ
ャンパスガイド」
(提出2)
「ウェブサイト(情報公開)
」等を通じて学内外に明確に示し、
入学者受け入れを行っている。
■本学は学習成果の査定(アセスメント)は明確である。
本学では、学科・コースごとに具体的に「ディプロマ・ポリシー」を明示し、これを各
学科・コースの学習成果としてとらえている。各授業科目のシラバスではそれらに対応し
た到達目標を示すとともに、評価の方法を具体的に明示している。したがって、定期試験、
授業内レポート、小テスト、振り返りシート等によって授業科目ごとになされる到達目標
の達成度の質的・量的測定、いわゆる成績評価が「ディプロマ・ポリシー」達成状況測定
の基盤となっている。
■本学は学生の卒業後評価への取り組みを行っている。
学生支援センター・就職課が中心となって、平成 16 年度から「就職先への『卒業生ア
ンケート』調査」を実施し、その結果を教授会で全教員に公表し(備付8)
、学習成果の点
検・評価に利用している。
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて教育資源を有効に活用している。
教員は「ディプロマ・ポリシー」を念頭に置いて、担当する授業ごとにシラバスで授業
の目的、到達目標、評価の方法を具体的に記載し、学生に周知している。
(提出 10)そし
て、学生の学習成果をシラバスに示した評価の方法に従って総合的に評価し、学則第 31
条「成績の評価基準」に沿って S、A、B、C、D の5段階で厳格に評価している。
(提出1)
FD 活動の一つとして、各学期末に全授業科目を対象の「学生による個別授業アンケート」
(備付9)
、日常的に学生からの意見や要望を把握するための「意見箱」
(備付 14)の設置
等により、授業改善に努めている。
本学では、入学直後の全体のオリエンテーション、学科ごとに行われるオリエンテーシ
ョン、野外オリエンテーションセミナーにおいて、教員が学生に対して履修の仕方や学習
成果について説明している。さらにチューター制度、オフィスアワー制度を導入し、卒業
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に至るまできめ細かい指導を行っている。
事務職員は、教務課、学生課、就職課、入試広報課、及び庶務課に分かれて、それぞれ
規程に定められた担当業務を行い、教員と連携を図りながら学習、課外活動、就職支援等
に努めている。
平成 24 年度よりユニバーサルパスポートシステム (学内通称ベルツール)を導入し、
履
修登録・休講情報の通知等のオンライン掲示などを行い、管理業務の合理化と学生サービ
スの利便性を高めている。
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて学習支援を組織的に行っている。
平成 21 年度から平成 24 年度までは、AO 入学制試験、推薦入学制試験、鈴高鈴短特別選
抜制試験の入学予定者を対象に学科・コースごとに入学前指導を行ってきたが、平成 25
年度は、従来の学科・コースごとの指導に加えて全学的な入学前指導を 2 回行い、学習成
果の獲得に向けた学習の動機付けを行っている。
入学直後には全体のオリエンテーションと学科・コースごとのオリエンテーションを実
施し、
「学生便覧」
、
「シラバス」や各学科で作成した履修指導用の冊子等によって丁寧な指
導を行っている。
「コンピュータリテラシーⅠ・Ⅱ」や「英語Ⅰ・Ⅱ」においては能力別クラス編成を行
い、学生の学力に合わせた指導を行っている。専門領域においては基礎学力の不足する学
生に対して教員が個別指導に当たり、卒業延期者や退学者を出さないよう学科の教員間で
情報を共有し協力して支援している。
学習上の悩み相談は、各学科・コースのチューターならびにサブチューターが中心とな
って対応しているが、保健室や学生相談室に相談に来る学生も多い。
(備付 47)
進度の早い学生や優秀学生に対しては、個別指導を行い、学習意欲の維持・向上に努め
ている。
海外留学に関しては、イギリスのカンタベリー・クライスト・チャーチ大学と姉妹校提
携し、3ヶ月間、ホームステイをしながら語学を学ぶ体制を整えている。
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて学生の生活支援を組織的に行っている。
本学では、学生支援センターの下に学生課と就職課があり、各学科の教員と連携をとっ
て学生支援に当たっている他、保健室では、保健師または養護教諭の資格を持った職員を
終日配置し、学生の健康管理業務に携わっている。また、メンタルヘルスケアの初期対応
に加え、必要に応じて臨床発達心理士有資格の専任教員への相談や、月1~2回のペース
で設定している外部スクールカウンセラーによる相談(学生相談室)を行っている。
学生自治会は、全学生で組織され、新入生歓迎行事、鈴舞祭(大学祭)、献血、球技大
会、卒業パーティー等に加え、58 年にわたる児童養護施設「似島学園」の運動会に参加す
る「似島学園一日お姉さん」などを行っている。また、表Ⅱ-B-3-3 に示すように、文化系
17 団体、体育系 14 団体のサークルを公認している。
キャンパスアメニティとして、学生食堂を平成 16 年に改装・リニューアルし、カフェ
テリアも設け、学生が食事するだけでなく、自習や憩いの場としても利用できるようにな
った。現在ほとんどの証明書類等の発行は自動化され、学生が容易に証明書類を入手でき
るようになっている。
短大キャンパスから徒歩2分の場所に一通りの生活用品を完備した全室個室の学生寮
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があり、30~40 名の学生が利用している。常駐の管理人を配置しているほか、赤外線セン
サーや防犯カメラを数か所に設置し、セキュリティには万全を期している。
奨学金・減免制度としては、学園独自の給付型の「鈴峯学園特別奨学金制度」
(備付 48)
を設け、学生の生活支援に取り組んでいる。さらに、学園創立 70 周年を記念して、学園の
同窓生を対象として入学金・授業料等を奨学金として給付する制度も平成 23 年度より設け、
経済的負担の軽減に努めている。
(備付 48)
障がい者への支援としては、エレベーターやスロープを設置し、学内施設の整備を行っ
ている。平成 24 年度からは聴覚障がい者に、FM 無線式補聴器の貸与を行い学習支援に努
めている。
本学では、学生は教育課程内外の活動として積極的に地域の活動に参加している。地域
の力を借りて学生の就業力を育成するとともに地域の活性化に貢献するというシステムが
出来上がっている。これは、平成 22 年度文部科学省の就業力育成支援事業として取り組ん
だ「ベルキャリアコラボレーションの創成」による就業力育成プログラムを継続したもの
であり、組織的に社会貢献活動を行うものである。
(提出4)
■本学は進路支援を行っている。
本学では、学生の就職支援のために、「就職委員会」を設け、就職課職員と協力して学
生の就職指導、求人先の開拓等に当たっている。
就職課による就職指導は入学直後のオリエンテーションから始まり、卒業後も支援する
体制となっている。6 回の「就職ガイダンス」や「総合就職テスト」
、
「SPI 模擬試験」
、
「面
接試験」
、
「自己分析」
、
「公務員対策講座」
、
「マナー講座」等の就職試験対策講座を開き、
学生の就職支援に役立てている。
(備付 49、50)
学生が就職試験に役立つ資格を取得できるよう、
授業以外にも特別講座を開講するなど、
個別指導に当たっている。
本学では、毎月教授会で各学科・コース別の内定状況が報告され、全教職員が学生の内
定状況を共有し、協力して就職支援を行っている。
(備付 51)
。
編入学の支援に関しては、基礎科目の「個別指導科目」として「編入学講座」を開設し
個別指導を行っている。
(提出1)
■本学は入学者受け入れの方針を受験生に対して明確に示している。
本学では「キャンパスガイド」
(提出2)
「学生募集要項」
(提出8)において「アドミッ
ション・ポリシー(入学者受け入れの方針)
」を明確に示し、学生募集を行っている。
電話、電子メール等による問い合わせに対しては、入試広報課の職員が対応し、必要に
応じて学科の教員に連絡し、問い合わせに対して回答するようにしている。
広報に関しては「広報委員会規程」に基づき広報委員会を設置し、広報委員長を中心に
広報業務に当たっている。入試に関しては「入試委員会規程」に基づき入試委員会を設置
し、入試に関する事項について審議、決定し、教授会に図っている。
様々な入試制度を設け、多様な学生の受け入れを可能にしている。
(提出2、8)
入学生がスムーズに学生生活に入れるように、入学前には入学前指導を実施し、入学後
にも各種オリエンテーションを実施している。
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(b)行動計画
本学では「ディプロマ・ポリシー」を定め、学位授与の方針を明確にしている。卒業要
件、学位授与の学外への表明は、
「ウェブサイト(情報公開)
」上で閲覧できるようになっ
ているが、
「ウェブサイト(情報公開)
」のどこにあるのか見つけにくいという声がある。
そのため、平成 26 年度内に、学外者にも容易に見つけ出せるよう広報委員会で検討する。
学生の卒業後評価への取り組みについては、
「就職先への『卒業生に関するアンケート』
調査」を今後も毎年度実施し、データの蓄積を行い、学習成果の点検に活かしたい。
全教員を対象に教員相互の授業公開・授業参観を実施していた時期もあったが、教員の
授業担当コマ数が多いことや、学生への個別指導を充実させると教員相互の授業参観の時
間の確保が難しくなるなどの事情から、現在、いったん休止している。この授業公開・授
業参観は授業の改善に資することも多いため、もう一度工夫して実施できないか、平成 26
年度内に FD 委員会で検討する。
インターネットの普及によるハード本離れの影響か、図書館利用者、貸出数の減少傾向
が見られる。来館者の増員といった表面的な問題に留まらず、教育方法も含めた図書利用
を進める対策を、他大学の取り組みなどを参考に平成 26 年度内に図書・情報委員会で検討
する。
入学前指導は、AO 入学制試験、推薦入学制試験、鈴高鈴短特別選抜入学制試験の入学手
続き者に対して実施されている。合格から入学までの期間が短い試験入学制試験、大学入
試センター試験利用入学制試験の合格者には実施されていない。入学予定者全員に対して
実施することができないか平成 26 年度内に教育研究委員会で検討する。
基礎学力が不足する学生への対応については、基礎科目の中に卒業要件の単位とはなら
ない個別指導科目として「基礎講座」を設けている。単位認定することによって学習意欲
を持たせる意図で設定しているが、
「単位を取得しても卒業単位にはならない」などの理由
から履修する学生は僅少の状況が続いている。実際に基礎学力の不足する学生を支援する
科目として機能するように平成 26 年度内に教育研究委員会で検討する。
悩みをもっている学生が増加傾向にあり、チューターや保健室等では十分対応できない
場合もあることから、専門家に相談する機会を増やすことが望まれる。問題を抱えた学生
が、保健室や学生相談室を通じて専門家のカウンセリングを受けることができるよう、学
生委員会で再検討する。
積極的に採用試験にチャレンジする学生がいる一方で、就職意欲のない学生、意欲はあ
るが動き出すことのできない学生、呼び出しに応じない学生もいる。学生の意識改革を進
める方策を検討する必要がある。このような学生に対するきめ細やかな指導をどのように
充実していくかについて部科長会で検討する。
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鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅱ-A 教育課程
(a)要約
■本学は学位授与の方針を明確に示している。
本学では、卒業の要件及び学位授与の要件は「学則」
(提出5)に明記している。
「学則」
は、
「学生便覧」
(提出1)に掲載して、学生がいつでも参照できるようにしている。また、
この「学則」は本学「ウェブサイト(情報公開)
」上でも確認できるようにしており、これ
を通して卒業要件、学位授与要件等の学外への表明も行っている。
学位授与の方針として、履修上の定量的な基準は上述のとおりであるが、基準Ⅰで述べ
たとおり、
「ディプロマ・ポリシー」は本学が「学習成果」としてとらえているものであり、
教育課程はこれら「ディプロマ・ポリシー」を達成するためのものとして編成されている。
この「ディプロマ・ポリシー」は「学生便覧」に明記し、学生への周知に努めている。
また、本学「ウェブサイト」上を通じて学外へも表明している。さらに、教育研究委員会
を中心に毎年度、検討を行い、改定の必要があれば教授会で審議している。
本学の卒業要件、学位授与の要件は、
「短期大学設置基準」が定める卒業要件、
「学位規
則」が定める学位授与の要件を満たしたものであること、また、
「ディプロマ・ポリシー」
の達成は、栄養士、製菓衛生師、幼稚園教諭、保育士等の国家資格・免許の取得につなが
るものであること、以上の2点により、本学の学位授与の方針は社会的通用性があると判
断される。
■本学は教育課程編成・実施の方針を明確に示している。
本学では、学位授与の定性的な規準であり、
「学習成果」としてもとらえられている「デ
ィプロマ・ポリシー」を達成するために「カリキュラム・ポリシー」のもと、学科・コー
スごとに構造的に教育課程を編成している。本学の全授業科目は、
「カリキュラム・ポリシ
ー」によって体系的に編成され、各授業科目で達成される学習成果は、
「ディプロマ・ポリ
シー」との対応の上で明確にされている。
成績評価は上述の「学則」に明示してあるように、教育の質の保証に向けて厳格に行っ
ている。試験は定期試験、追試験、再試験として授業科目ごとに行われている。各授業科
目のシラバスには、授業の目的、到達目標、授業計画、授業形態、評価の方法、教科書、
参考書を明記している。シラバスは、本学「ウェブサイト(情報公開)
」上で閲覧できるよ
うになっている。
各学科の教育課程への教員配置は、短期大学設置基準ならびに各種省令に従い、教員の
資格・業績を基に適正に行っている。新規採用教員については、人事委員会において当該
教員の資格・免許ならびに教育・研究業績を審査している。
■本学は入学者受け入れの方針を明確に示している。
「ディプロマ・ポリシー」及び「カリキュラム・ポリシー」をふまえ、本学では共通の
「アドミッション・ポリシー」を「鈴峯女子短期大学の『報恩感謝・実践』に基づく人間
教育を理解し、
『社会性と国際感覚を備え、自己を的確に表現できる自立した学生』になる
ことを目指す人。現代社会の問題に積極的に取り組み、社会に貢献しようという意欲のあ
る人。21世紀が求める社会人として必要な社会人基礎力を身につけるため、授業、校外実
習、課外活動に積極的に参加する意欲のある人。本学はそのような学生を求めています。
」
- 61 -
鈴峯女子短期大学
と定め、入学前の学習成果の把握・評価を明確にして入学者受け入れを行っている。入学
者選抜として4つの方法を設定し、
「アドミッション・ポリシー」との対応を図っている。
どの入学試験区分においても高等学校が作成する「調査書」の提出を義務付けており、
単に「評定平均値」を見るだけではなく出欠席の状況、課外活動、担任による所見などを
十分に吟味し、入学後の指導に役立てている。
■本学は学習成果の査定(アセスメント)は明確である。
本学では、学科・コースごとに具体的に「ディプロマ・ポリシー」を明示し、これを各
学科・コースの学習成果としてとらえている。各授業科目のシラバスではそれらに対応し
た到達目標を示している。
いずれの学科・コースにおいても各授業科目の目標はいずれかの「ディプロマ・ポリシ
ー」に対応したものになっている。したがって、定期試験、授業内レポート、小テスト等
によって授業科目ごとになされる到達目標の達成度の質的・量的測定、いわゆる成績評価
が「ディプロマ・ポリシー」達成状況測定の基盤となる。さらに、本学では卒業研究を必
修単位としているほか、保育学科では地域での保育活動(出前保育、わくわくこども広場)
、
「りんりん♪こどもフェスタすすがみね」
、
中四国保育学生研究大会等での発表等を参考に
して学習成果を複合的に算定している。食物栄養学科栄養士コースでは栄養士資格取得が
卒業必修要件であるが、卒業延期者も少ない。各学科においても、単位不足を理由にした
卒業延期者も少なく、
「ディプロマ・ポリシー」として定められた学習成果は、学生にとっ
て達成可能なものであり、2年という一定期間内での獲得が充分に可能であるということ
ができる。また、これらの資格・免許の取得により社会で求められる専門職に就くことが
可能になることから、本学での学習成果には、実際的な価値があると考えられる。
■本学は学生の卒業後評価への取り組みを行っている。
学生支援センター・就職課が中心となって、平成 16 年度から卒業生の就職先に対して
アンケート調査を継続して実施している。その結果は教授会にて全教員に公表し(備付 8)
、
学習成果の点検や学生指導に関わる課題の共有・授業改善に利用されている。これまでの
本学が積み上げてきたキャリア教育への取り組みが評価され、
平成 22 年 9 月に文部科学省
の「就業力育成支援事業」に採択された。本学は、その取り組みを平成 24 年度から中国・
四国 18 大学・短大が連携して採択された「産業界等との連携による中国・四国地域人材育
成事業」として継続して取り組んでいる。卒業後の卒業生に対する評価を、学生の学習成
果の点検の視点から見つめてきた結果であると判断している。
(b)改善計画
本学では「ディプロマ・ポリシー」を定め、学位授与の方針を明確にしている。卒業要
件、学位授与の学外への表明は、
「学生便覧」を本学「ウェブサイト(情報公開)
」上で閲
覧できるが、どこにあるのか見つけにくいという声がある。学外者にも容易に見つけ出せ
るように工夫したい。
設置基準を充たした教員配置となっているが、開講科目数が多く、専任教員のみでは十
分対応できない。そのため、多くの非常勤講師を配置している。さらにきめ細かい学生指
導を行うためには、専任教員の増員が求められるが、本学の財政状況と予定されている広
島修道大学の新学科等の設置及び短期大学の廃止を考えると、安易に増員できる状況には
- 62 -
鈴峯女子短期大学
ない。廃止するまでの間の教職員人事については、平成 26 年度、修道学園と協議する。
保育学科では前回の「第三者評価」
、
「相互評価」において、実習等の授業に当たる助手
の配置が行えていないとの指摘があった。現在は専任ではないが、外部資金等により非常
勤の助手を配置している。多様な学生が入学しており、よりきめ細かい指導が求められて
いる。この対策として外部資金による増員を行う予定である。
入学者受け入れの方針に合致する、入学前の学習成果の把握と評価の方法について、今
後さらに検討する必要がある。また調査書の扱いについても、数量化できない部分を重視
することもあり、
その評価については明確に示していない現状にどう対処するか検討する。
自己評価と他者評価との間に大きなギャップがある学生の入学が増えてきており、自己
評価と他者評価をすり合わせる機会を十分に確保することが求められる。学習成果の達成
状況の確認においては、資格・免許の取得率や入学者数に対する卒業者数の割合など、本
学独自の数値化を試みている。さらに GPA の導入により、学習成果の達成状況が可視化さ
れ学生に対する学習支援を考える際の基礎資料となることが期待される。今後もデータを
蓄積し、経年比較や入試状況との比較を行っていきたい。
学生の卒業後評価への取り組みについては、
「就職先への『卒業生に関するアンケート』
調査」を今後も毎年度実施し、データの蓄積を行い、学習成果の点検に活かし、教育改善
に取り組む。
- 63 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅱ-A-1 学位授与の方針を明確に示している。
(a)現状
本学では、卒業の要件及び学位授与の要件を、以下のように「学則」(提出5)に明記し
ている。
第32条 本学を卒業するためには,学生は2年以上在学し,別表第1に定めるところにより62単位以上を修得しなけ
ればならない。
第33条 前条の要件を満たした者には,教授会の議を経て,学長が卒業を認定する。
第34条 前条により卒業した者には,本学の学位規程の定めるところにより,短期大学士の学位を授与する。
成績評価の基準は、以下のように「学則」に明記している。
第31条 試験等による成績の評価は、S、A、B、C、Dの5段階とし、Dを不合格とする。成績と評価基準は,次のと
おりとする。100~90点をS、89~80点をA、79~70点をB、69~60点をC59~0点をDとする。
資格・免許取得の要件については、「学則」に明記している。そこでは、栄養士、中学
校教諭二種免許状(家庭)、栄養教諭二種免許状、訪問介護員(二級課程)、製菓衛生師
受験資格、幼稚園教諭二種免許状、保育士について詳細な要件が示されている。
「学則」は、いずれも「学生便覧」
(提出1)に掲載して、学生がいつでも参照できるよ
うにしている。また、この「学則」等は本学「ウェブサイト(情報公開)
」上でも確認でき
るようにしており、
これを通して卒業要件、
学位授与要件等の学外への表明も行っている。
学位授与の方針として、履修上の定量的な基準は上述のとおりであるが、基準Ⅰで述べ
たとおり、
「ディプロマ・ポリシー」は本学が「学習成果」としてとらえているものであり、
教育課程はこれら「ディプロマ・ポリシー」を達成するためのものとして編成されている。
この「ディプロマ・ポリシー」は「学生便覧」に明記し、学生への周知に努めている。
また、本学「ウェブサイト」上を通じて学外へも表明している。さらに、教育研究委員会
を中心に毎年度、点検を行い、改定の必要があれば教授会で審議している。
なお、本学の学位授与方針の社会的通用性については、次のとおりである。本学の卒業
要件は、学位授与の「学位規程」
(備付 72-D-17)が定める要件を満たしたものである。ま
た、
「ディプロマ・ポリシー」の達成は、栄養士、製菓衛生師、幼稚園教諭、保育士等、国
家資格・免許の取得につながるものであること、以上の2点により、本学の学位授与方針
は社会的通用性があると判断される。
(b)課題
本学では「ディプロマ・ポリシー」を定め、学位授与の方針を明確にしている。卒業要
件、学位授与の学外への表明は、
「学生便覧」を本学「ウェブサイト(情報公開)
」上で閲
覧できるようになっているが、どこにあるか、なかなか見つけられないという声がある。
学外者にも容易に閲覧できるように工夫したい。
- 64 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅱ-A-2 教育課程編成・実施の方針を明確に示している。
(a)現状
本学では、学位授与の定性的な規準であり、
「学習成果」としてもとらえられている「デ
ィプロマ・ポリシー」を達成するために、以下のとおり「カリキュラム・ポリシー」を定
め、明確に示している。
【本学のカリキュラム・ポリシー】
基礎科目・専門教育科目・課外活動を通じて、基礎学力・汎用的能力・マナー・社会人基礎力を効果的に身
につけるため、各学科で各能力育成のためのタイムスケジュールを作成し、教育にあたります。そのため、学
外での各種実習や年間行事を実践力育成の重要な場と位置付けたカリキュラム構成を目指しています。
【各学科のカリキュラム・ポリシー】
【食物栄養学科】
ディプロマ・ポリシーで示した学習成果を達成するため、以下のような方針のもとにカリキュラムを編成し
ています。
1.短期大学士力を涵養するとともに国際化・情報化に対応し得る教養を培う教育課程を編成しています。
2.食と栄養、医療と介護、製菓に関する知識と技能を獲得する専門教育科目を設定しています。
3.実験実習を中心とした実践的資質の向上を目指す系統的に編成された授業科目を配列しています。
4.給食管理実習、病院実習、介護実習、製菓企業研修などの学外実習を設定しています。
5.社会に即応できる資格・免許の取得を可能にする授業科目を設定しています。
○栄養士コース
1.栄養士法施行規則で規定された授業科目を基本に、即戦力として活躍できる栄養士を目指す教育課程を編
成しています。
2.法令規定以上に実験実習科目を設定し、質の高い栄養士を養成する教育課程を編成しています。
3.食育が重要視されている社会状況を踏まえ、栄養教諭二種免許状の取得を可能にする教職専門科目を設定
しています。
4.資格取得・就職支援のための授業科目を設定しています。
○健康生活コース
1.「食と栄養に関する授業科目」を基盤に「医療や介護に関する授業科目」を設定し、食品企業、医療、福
祉現場で活躍できる人材を養成する教育課程を編成しています。
2.中学校教諭二種免許状(家庭)の取得を可能にする教職専門科目を設定しています。
3.資格取得・就職支援のための授業科目を設定しています。
○医療情報コース
1.「食と栄養に関する授業科目」を基本に「医療・福祉・介護に関する授業科目」を設定し、医療と福祉、
食の現場で活躍できる人材を養成する教育課程を編成しています。
2.「情報に関する授業科目」を設け、医療機関での情報管理を目指すコ・メディカルを育成する教育課程を
編成しています。
3.資格取得・就職支援のための授業科目を設定しています。
○製菓コース
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鈴峯女子短期大学
1.製菓衛生師法施行規則で規定された授業科目を基本に、お菓子作りの専門家として活躍できる人材を養成
する教育課程を編成しています。
2.法令規定以上に実習科目を設け、質の高いお菓子作りのプロフェッショナルを育成する教育課程を編成し
ています。
3.資格取得・就職支援のための授業科目を設置しています。
【保育学科】
ディプロマ・ポリシーで示した学習成果を達成するため、以下のような保育に関する高い専門性、自己教育
力、社会人基礎力を育成する独自の専門型キャリア教育カリキュラムを編成しています。
1.「これだけは誰にも負けない」という自信のある得意分野をもつことができるように、保育内容から1つを
選び、2年間通して深く追求できる授業を設置しています。
2.地域の子育て支援のニーズや課題を身近に実感し、それに適応できる実践力や幅広い経験を得ることができ
るように、「りんりん♪」(広島西部子育て文化研究センター)での豊富な地域活動を提供しています。
3.各学生がそれぞれの必要と要求に応じて学習を進めていくことができるように、様々な授業で少人数による
グループ学習/個別指導を実施しています。
4.協同的な学びを通して、適切なマナーやコミュニケーション力、主体性や協調性を自然に身につけることが
できるように、様々な授業や地域活動の中で同・異年齢の集団、保育・教育現場の教職員、子どもの保護者と
それぞれ深く関わり合う機会を提供しています。
【言語文化情報学科】
ディプロマ・ポリシーで示した学習成果を達成するため、以下のような方針でカリキュラムを編成していま
す。
1. 専門的な知識・技術を身につけるためにコース制を設定しています。
2. コースの枠を超えた履修が可能な教育課程を編成しています。
3. 学びの意味を考え、自己省察できるようコア科目を設定しています。
4. キャリア教育をすすめるためキャリアゼミを各期に設定しています。
5.問題解決能力・協調性・コミュニケーション能力の育成、資格取得・就職・四年制大学への編入学支援のた
めの「未来対策活動」を設定しています。
○英語コース
1.英語検定4段階、ならびに TOEIC®テストの幅広いスコアに対応したカリキュラムを展開しています。
2.2年間の学習を通じて英語力を身につける「Practical English」をカリキュラムの柱に設定しています。
3.多種多様な「English Skills」を伸張する科目群を設定し、「学び方を学ぶ」ことを目指しています。
4.「Content」の科目群を設定し、文化的な価値観や基準について考え、学んでいく機会を用意しています。
5.卒業後の目標を達成するためのスキルが身につくように、その進展をチェックするシステムが準備されてい
ます。
○日本語日本文化(^^)コース
1.学生の「日常(^^)」が「学問(日本語日本文化)」と出会えるカリキュラムを展開しています。
2.古典文学から近現代文学、映画・アニメーション・ファッションなどのサブカルチャーにいたるまで、あら
ゆる文化に触れることのできるカリキュラムを展開しています。
3.プレゼンテーション能力や文章力を養成することのできるカリキュラムを用意しています。
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鈴峯女子短期大学
4.日本語の基礎知識を学び、運用能力を養い、日本語検定準一級・漢字検定準一級の認定を目指します。
5.学びをさらに深めるため、四年制大学への編入学が可能なカリキュラムを用意しています。
○観光コース
1.適切な挨拶や敬語表現、立ち居振る舞いができるように、実習を取り入れたカリキュラムを設定しています。
2.ワープロソフトや表計算ソフトを使いこなすための旅行企画の作成を目指した卒業研究を設定しています。
3.旅行業関連の国家試験合格を目指したカリキュラムを設定しています。
4.ホスピタリティの精神を身につけるためのカリキュラムを設定しています。
○ビジネス・情報コース
1.秘書・簿記・情報 の分野の実務能力を伸ばす実践的な内容のカリキュラムを設定しています。
2.画像編集技術やインターネットのビジネスへの関わりなど、応用分野の授業も設定しています。
3.特定分野を深く学び高度な知識・機能を身につけたい学生のために卒業研究を活用しています。
4.秘書検定試験の合格をめざした秘書知識、接遇マナーを身につけます。
この「カリキュラム・ポリシー」は、「学生便覧」
(提出1)で明示している。「学生便
覧」では、あわせて学科・コースごとに履修方法をより詳しく示している。
シラバスには、授業の目的、到達目標、授業計画、授業形態、評価の方法、教科書、参
考書を明記している。シラバスは、本学「ウェブサイト」上で閲覧できるようになってい
る。成績評価は上述の「学則」(提出5)に明示してあるように厳格に行われている。試験
は定期試験、追試験、再試験として授業科目ごとに行われている。受験資格は、授業科目
の履修登録をしていること、授業時間数の3分の2以上出席していることの条件を満たし
た学生に与えられる。試験場において不正行為を行った者に対しては、その後の受験を停
止し、当該授業科目を再履修させるものとしている。学業成績は、S、A、B、C、D の5段
階で行い、S、A、B、C を合格とし、D を不合格とする。なお、評価は 90 点以上 100 点まで
を S、80 点以上 89 点までを A、70 点以上 79 点までを B、60 点以上 69 点までを C、59 点以
下を D としている。追試験、再試験は各授業科目担当者の裁量に任されている。また、本
学では成績評価の厳格化と公平性を保つために、
「成績評価のアピール制」を導入し、
「学
生便覧」にその手順を以下のとおり明示している。
「受講科目の成績評価の結果は、コンピュータで処理します。成績の評価に納得できな
い場合は、ただちに、授業担当者に申し出てください。教育研究センター長が同席し、授
業担当者から説明を受けることができます。
」
平成 21 年度から平成 25 年度までの「成績評価のアピール制」を利用した学生は合計 25
人、大半はアピールするに当たらないものが多いが、成績評価の修正につながったものが
3件あった。その意味で、この「成績評価のアピール制」は機能していると言える。
各学科の教育課程を考慮した教員の配置は、
短期大学設置基準ならびに各種省令に従い、
教員の資格・業績を基に適正に行っている。新規採用教員については、人事委員会におい
て当該教員の資格・免許ならびに教育・研究業績を審査し、適正に配置している。
なお、教育課程及び教員配置については、教育研究委員会において定期的に見直しを行
っている。
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鈴峯女子短期大学
(b)課題
文部科学省中央教育審議会の答申ならびに教育職員免許法と厚生労働省栄養士養成施
設・製菓衛生師養成施設、保育士養成施設の設置基準を充たした教員配置であるが、開講
科目数が多く、専任教員のみでは対応できない。そのため、多くの非常勤講師を配置して
いる。きめ細かい学生指導を行うためには専任教員の増員が求められるが、本学の財政状
況、また予定される平成 28 年度以降の広島修道大学の新学科等の設置及び平成 29 年3月
の短期大学の廃止を考慮して、教職員の組織体制を検討する必要がある。
保育学科では前回の「第三者評価」
、
「相互評価」において、実習等の授業に当たる助手
の配置が行えていないとの指摘があった。現在は専任ではないが、外部資金等により非常
勤の助手を配置している。多様な学生が入学しており、よりきめ細かい指導が求められて
いるため、さらなる増員が必要である。
〔区分〕
基準Ⅱ-A-3 入学者受け入れの方針を明確に示している。
(a)現状
本学が設置している3学科では、それぞれが「ディプロマ・ポリシー」及び「カリキュ
ラム・ポリシー」を踏まえ、おのおのの「アドミッション・ポリシー」を定めている。こ
れらのポリシーは、
「学生便覧」
(提出1)
、
「キャンパスガイド」
(提出2)
、
「学生募集要項」
(提出8)
、
「AO 入学試験案内」
(提出7)などの各種紙媒体はもちろんのこと、本学の「ウ
ェブサイト」にも掲載し、学内外に明確に表明している。
本学共通の「アドミッション・ポリシー」ならびに各学科・コースの「アドミッション・
ポリシー」は、以下のとおりである。
【本学のアドミッション・ポリシー】
1.鈴峯女子短期大学の「報恩感謝・実践」に基づく人間教育を理解し、「社会性と国際感覚を備え、自己を的
確に表現できる自立した学生」になることを目指す人。
2.現代社会の問題に積極的に取り組み、社会に貢献しようという意欲のある人。
3.21 世紀が求める社会人として必要な社会人基礎力を身につけるため、授業、校外実習、課外活動に積極的に
参加する意欲のある人。
本学はそのような学生を求めています。
【各学科のアドミッション・ポリシー】
【食物栄養学科】
1.食と栄養、医療と介護、製菓等に強い関心を持ち、これらの専門知識と技能を習得する意欲のある人。
2.学外で実施される給食管理実習・病院実習・介護実習・製菓企業研修などの現場体験を通して、習得した知
識と技能を実践レベルに高めることを目指す人。
3.人々の健康の維持増進に積極的に貢献することを目指す人。
○栄養士コース
人々の食生活を指導し、食と栄養のスペシャリストとして人々の健康を管理する栄養士・管理栄養士や栄養
教諭を目指す人。
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鈴峯女子短期大学
○健康生活コース
食の科学、医療と健康の科学を総合的に学び、医療事務と介護に必要な知識と技能を修得し、医療事務や介
護の現場で、さらに食品関連企業で、人々の健康に貢献することを目指す人。
○医療情報コース
病院で情報処理技能を使って診療録(カルテ)などの医療情報を整理・管理し、また訪問介護員として病院
の介護ステーションなどで人々の健康管理を目指す人。
○製菓コース
本格的な製菓実習を通して、お菓子作りの専門家としての技能を高め、短期大学生としての教養と明るさを
身につけ、社会に羽ばたくお菓子作りのプロフェッショナルを目指す人。
【保育学科】
1. 子どもや人との関わりが好きで、保育・教育について強い興味・関心を持ち、地域の保育・教育職を強く
志望している人。
2.健康や生活などの自己管理ができ、明るく積極的に行動できる人。
3.物事に対してあきらめずに粘り強く取り組むことができ、自ら振る舞いを謙虚に省みることができ、向上心
のある人。
4.学業、部活動、趣味、ボランティア活動など、何か一つのことに一生懸命に励んだことのある人。
5.他人の立場になって物事を考えることができ、他人への思いやりや感謝の気持ちを大切にする人。
【言語文化情報学科】
1.言語・文化・情報の分野に興味を持ち、専門的に学んでみたい人。
2.人間力を高め、自分自身を磨いてみたい人。
3.コミュニケーション力やビジネスマナーを身につけ、就職活動に積極的に取り組む人。
4.四年制大学に編入学したい人。
5.資格取得や各種検定試験に積極的にチャレンジする人。
6.目標をかなえるために努力を惜しまない人。
○英語コース
R
○
異文化コミュニケーションの技能を身につけ、TOEIC や英語検定などにチャレンジしながら、就職・編入学・
海外留学に活かせる英語運用力の向上を目指す人。
○日本語日本文化(^^)コース
日本語や日本文学、アニメや映画等のメディア文化に触れる中で自分自身の「ことば」を見つけ、相手と関
係性をつくり上げることを考えようとする人。
○観光コース
観光・旅行分野に高い関心を持ち、旅行業務の国家試験合格を目指す人や旅行代理店・ホテル・空港等への
就職に直結する様々な実習に意欲的に取り組める人。
○ビジネス情報コース
社会のトレンドに敏感で、パソコン・インターネットに関心を持ち表現力を高めたい人や、企業等の業務に
役立つ技能・資格の習得を目指す人。
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鈴峯女子短期大学
上記の、本学が求める学生像はいずれも、入学前の学習成果として本学が何を重視し、
評価するのかを明確に示すものとなっている。
どの入学試験区分においても高等学校が作成する「調査書」の提出を義務付けており、
単に「評定平均値」を見るだけではなく出欠席の状況、課外活動、担任による所見などを
十分に吟味し、入学後の指導に役立てている。
AO 入学制試験では、志願者の個性や特質を尊重しながら、本学で学びたいという志願者
の強い意欲や明確な目的意識、志願者のこれまでの様々な活動などについて、希望する学
科の専任教員(AO スタッフ)が時間をかけて丁寧に対話し、志願者の希望と本学の教育内
容が「接続可能」かどうかを総合的に判断している。従って、AO 入学制試験においては、
入学者受け入れ方針を反映しており、入学前の学習成果の評価が可能である。推薦入学制
試験においても、面接をとおして入学者受け入れ方針に合致するかどうか確認している。
試験入学制試験ならびに大学入試センター試験利用入学制試験では、調査書と選択科目の
点数を基準に選抜を行っているため、入学者受け入れ方針に対応しているかどうかを直接
確認できない状況である。しかしながら、年に4回のオープンキャンパス、会場形式の進
学相談会、さらには高等学校での進路説明会等で本学が求める学生像、学科・コースが求
める学生像について述べ、その上で本学への受験を勧めているため、大半の受験生は本学
の「アドミッション・ポリシー」を理解した上で受験しているものと考えている。
(b)課題
本学は、平成 27 年4月に修道学園と法人合併し、平成 27 年4月入学生をもって、学生
募集を停止する予定であるため、平成 26 年度入試が最後になる予定である。
〔区分〕
基準Ⅱ-A-4 学習成果の査定(アセスメント)は明確である。
(a)現状
前述のとおり、本学では、
「学生便覧」
(提出1)等で学科・コースごとに具体的に「デ
ィプロマ・ポリシー」を明示し、これを各学科・コースの学習成果としてとらえている。
各授業科目の到達目標は、これら「ディプロマ・ポリシー」に対応したものとして設定さ
れ、
「シラバス」
(提出 10)に明示されている。
「ディプロマ・ポリシー」
(=学習成果)の達成状況を測定する仕組みについては次のと
おりである。
各授業科目の目標はいずれかの「ディプロマ・ポリシー」に対応したものになっている。
したがって、定期試験、授業内レポート等によって授業科目ごとになされる到達目標の達
成度の質的・量的測定、いわゆる成績評価が「ディプロマ・ポリシー」達成状況測定の基
盤となる。
食物栄養学科の2コースを除き、その他の学科・コースでは、卒業研究を必修単位とし
ているほか、保育学科では地域での保育活動(出前保育、わくわくこども広場)
、
「りんり
ん♪こどもフェスタすずがみね」
、中四国保育学生研究大会等での発表をとおして、学習成
果を複合的に算定している。食物栄養学科栄養士コースでは栄養士資格取得が卒業要件で
あるが、卒業延期者も少ない。各学科においても、単位不足を理由にした卒業延期者も少
- 70 -
鈴峯女子短期大学
なく、
「ディプロマ・ポリシー」として定められた学習成果は、学生にとって達成可能なも
のとなっている。
また、各学科では、資格・免許の取得を目指すことができ、これらの資格・免許の取得
は、教育目標、学科・コースの「ディプロマ・ポリシー」と深く関わっている。特に、栄
養士コースにおける「栄養士資格」
、製菓コースの「製菓衛生師免許証」
、保育学科におけ
る「保育士資格」
「幼稚園教諭免許状」の取得率は、学科・コースの学習成果の達成状況を
確認する指標となっている。
平成 25 年度の栄養士資格の取得率は 100%、製菓衛生師免許の受験合格率は 100%、保
育学科の保育士資格の取得率は 79.1%、幼稚園教諭二種免許状は 76.7%であった。この結
果からも、本学の設定する学習成果は多くの学生にとって達成可能であり、一定期間内で
獲得可能であるといえる。また、これらの資格・免許の取得により社会で求められる専門
職に就くことが可能になることから、本学での学習成果には、実際的な価値があると考え
られる。
(b)課題
自己評価と他者評価との間に大きなギャップがある学生の入学が増えてきている。自己
評価と他者評価をすり合わせる機会を十分に確保することが求められる。現在、学習成果
の達成状況の確認のために、資格・免許の取得率や入学者数に対する卒業者数の割合など
の数値化を試みている。GPA による成績の数値化により、学習成果の達成状況をさらに可
視化することは、学生に対する有効な学習支援に資すると考えられるため、今年度中に GPA
の導入を検討する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅱ-A-5 学生の卒業後評価への取り組みを行っている。
(a)現状
学生支援センター・就職課が中心となって、平成 16 年度から就職先に対して表Ⅱ-A-5-1
に示す7項目のアンケート調査を継続して実施している。
表Ⅱ-A-5-1.
「就職先への『卒業生に関するアンケート』調査」の質問項目
① 採用試験:筆記・面接試験棟の成績
② 一般常識:一般的知識及び基礎学力
③ 接遇マナー:職場での礼儀作法
④ 資格技能:保有資格と技能の活用
⑤ 就労意欲:仕事への取り組み姿勢
⑥ 将来性:入社後の成長度と将来性
⑦ 総合評価:総合的な職務遂行能力
これらについて、
「期待水準を上回る」
、「期待水準」
、「期待水準を下回る」の3つの選
択肢で回答を求めたほか、本学の卒業生の様子・感想、本学に対する意見・要望等の自由
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鈴峯女子短期大学
記述を依頼している。調査の結果、回答された就職先の 80%以上が各調査項目で期待水準
あるいはそれ以上という回答であった。
これらの結果は、教授会で全教員に公表し(備付8)、学習成果の点検や教育に関する
課題を共有し、授業改善に利用している。
(b)課題
「就職先への『卒業生に関するアンケート』調査」の回収率は約 50~60%と決して高く
ない。より精度の高い調査にするため、回収率を向上させるための方策を検討する必要が
ある。また、先に記したように調査の結果、特に「一般的知識及び基礎学力」と「仕事へ
の取り組み姿勢」のレベルが低下傾向にある。この要因として、入学生の質的低下も考え
られることから、短期大学入学後の再教育や意識改善の方策についても検討する必要があ
る。
各学科・コースでは、企業から指摘された問題点を真摯に受け止め、それを念頭に置い
た学生指導や授業改善に取り組んでいる。しかし、自由記述に記載されている卒業生に対
する具体的な評価には、厳しい内容のものも少なくない。大学全入時代になり、多様な学
生、一部学力の低い学生も受け入れた結果、到達目標に今一歩達していない学生をも社会
に出さざるを得なかったことが影響していると考えられる。そのため、資格取得に関して
手厚い学習支援と厳格な学習成果の評価を実施し、責任をもって学生を社会に送り出せる
よう、検討している。
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鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅱ-B 学生支援
(a)要約
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて教育資源を有効に活用している。
教員は「ディプロマ・ポリシー」を念頭に置いて、担当する授業ごとにシラバスで授業
の目的、到達目標、評価の方法を具体的に記載し、学生に周知している。
(提出 10)そし
て、学生の学習成果をシラバスに示した評価の方法に従って総合的に評価し、学則第 31
条「成績の評価基準」に沿って S、A、B、C、D の5段階で厳格に評価している。
(提出5)
教員は、定期試験やレポートだけではなく、小テスト、振り返りシートなどを通して学
生の学習成果の状況や授業への参加状況等を把握し、学生のレベルに合った授業方法を選
択するよう心掛けている。
FD 活動の一つとして、各学期末には全授業科目を対象に「学生による個別授業アンケー
ト」
(備付9)を実施し、その結果を授業担当教員にフィードバックし、学生による授業評
価の結果を授業改善のために活用している。また、日常的に学生からの意見や要望を把握
するために、
「意見箱」
(備付 14)を設置し、その意見や要望に迅速に対応している。さら
に、毎年教員の教育力向上のために外部講師を招いて研修会を実施している。
学習成果を把握するために、平成 23 年度、24 年度は全学科で「鈴峯女子短期大学の学
びに関するアンケート調査」
(備付5)を、入学直後、1 年次の終了時、そして2年次の卒
業前の3回実施した。学習成果を測定する意図で実施したが、学習成果の可視化には役立
ったものの、結果は学科によりバラつきがあり、学習成果を測る指標としては不十分であ
った。そのため、現在それに代わる新しい指標となるコンピテンシーの開発に取り組んで
いる。
各教員は他の教員が担当するシラバスを確認しつつ、重複のないように配慮しながら、
自らが担当する授業科目のシラバスを作成している。電子シラバス閲覧システムはこれに
役立っている。
本学では、入学直後の全体のオリエンテーション、学科のオリエンテーション、野外オ
リエンテーションセミナーにおいて、教員が学生に対して履修の仕方や学習成果について
説明している。さらにチューター制度、オフィスアワー制度を導入し、学生と教員が対話
を行い、履修、卒業に至るまできめ細かい指導を行っている。特に言語文化情報学科の「キ
ャリアゼミⅠ~Ⅳ」
、保育学科の「保育基礎ゼミⅠ・Ⅱ」
、また、卒業研究のゼミ等では、
履修の仕方、学習方法、進路、人間関係に至るまで、きめ細かい支援を行っている。各学
科でも学科会議において学生の授業への出席状況、単位取得状況、成績状況、授業態度等
について意見交換し、配慮すべき学生について協力して指導に当たっている。
事務職員は、教務課、学生課、就職課、入試広報課及び庶務課に分かれて、それぞれ規
程に定められた担当業務を行い、教員と連携を図りながら学習、課外活動、就職支援等に
努めている。
平成 24 年度よりユニバーサルパスポートシステム(学内名称:ベルツール)を導入し、履
修登録・休講情報の通知等のオンライン掲示などを行い、管理業務の合理化と学生サービ
スの利便性を高めている。また、平成 24 年度より、Active Directory サーバーの導入に
より、学内 LAN とベルツールへのユーザー名を利用上統一することによりアクセスを簡便
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鈴峯女子短期大学
化した。
各学科とも、学生のコンピュータリテラシーの向上に向けて、課題・資料等をワープロ・
表計算・プレゼンテーションソフトを活用して作成させ、学内 LAN を利用して提出させる
教員も増えている。また、教員同士、サーバーを介して教材の共有化も図っている。
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて学習支援を組織的に行っている。
本学では、学習成果の獲得に向けた学習の動機付けを行うために、入学前指導及び入学
直後のオリエンテーションを実施している。
平成 21 年度から平成 24 年度までは、AO 入学制試験、推薦入学制試験、鈴高鈴短特別選
抜制試験の入学予定者を対象に学科・コースごとに入学前指導を行ってきたが、平成 25
年度はそれらの入学予定者に対して、従来の学科・コースごとの指導に加えて、全学的な
入学前指導を2回行った。学科・コースごとの入学前指導では高校までと大学での学びの
違い、専門教育への動機付けや基礎学力の向上を目指した内容になっている。毎年2月に
行われる卒業研究発表会には各学科とも高校生を招待し、学習成果の獲得に向けた動機付
けを行っている。
入学直後には全体のオリエンテーションと学科・コースごとのオリエンテーションを実
施し、学習の動機付けを行っている(備付 32)
。また、学科別に新入生対象の野外オリエ
ンテーションセミナーを1泊2日の日程で行い、新入生同士、また先輩や教職員との交流
を深め、入学後の教育活動を円滑なものにしている。以上のオリエンテーションでは、
「学
生便覧」
(提出 1)
「シラバス」や各学科で作成した履修指導用の冊子等(備付 33)によっ
て丁寧な指導を行っている。また、学生が入学後あるいは学期初めに目標を設定し(P)
、
活動を行い(D)
、学期末に振り返り(C)
、次の学期、あるいは学年に向けて目標を設定す
る(A)という「学びのカルテ」
(備付6)を導入し、学生自ら計画的に学習成果を獲得す
るための取り組みを全学的に行っている。平成 23 年度、24 年度には「ベルキャリアサポ
ートブック」
(提出4)や「鈴峯女子短期大学の学びに関するアンケート調査」を実施し、
学習成果を具体的に理解させることにもなった。
基礎学力が不足する学生に対しては、学科・コースごとに様々な取り組みを行っている。
実習のある学科では事前・事後指導を通じて基本的な文章の書き方指導を徹底して行って
いる。実習のない言語文化情報学科では「日本語検定」を全員に受験させ、日本語運用能
力の向上を図っている。
「コンピュータリテラシーⅠ・Ⅱ」や「英語Ⅰ・Ⅱ」においては能
力別クラス編成を行い、学生の学力に合わせた指導ができるよう配慮している。また、専
門領域においては基礎学力の不足する学生に対して教員が個別指導に当たり、卒業延期者
や退学者を出さないよう学科の教員間で情報を共有し協力して支援している。
学習上の悩み相談は、各学科・コースのチューターならびにサブチューターが中心とな
って対応している。保健室や学生相談室に相談に来る学生も多い(備付 47)
。各学科で月
に1~4回開催される学科会議では、学習上の問題を持っている学生の情報を、守秘義務
を配慮したうえで共有し、より円滑な学生生活が送れるように支援している。
進度の早い学生や優秀学生に対しては、各学科ともその学生にあった課題を個別に出し、
より高い目標を実現できるよう個別指導を行い、学習意欲の維持・向上に努めている。具
体的には、より高い検定・資格試験の受験を奨励し、合格に至るよう個別指導している。
国公立大学への編入学や公務員試験や国家試験の合格などは個別指導の賜物である。
また、
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鈴峯女子短期大学
実習や各種行事においてリーダーとしての役割を担当させることによっても、学習意欲の
維持・向上を図っている。
すでに資格試験や検定試験に合格し、ある一定の学習成果を獲得している学生に関して
は、申請によって単位を認める「検定資格試験等取得の単位認定」制度を利用し、時間を
確保し、より高いレベルの学習を行うように支援している。
(提出1)
留学生の派遣に関しては、イギリスのカンタベリー・クライスト・チャーチ大学と姉妹
校提携し、毎年9月から 12 月までの3ヶ月間、ホームステイをしながら語学を学ぶ体制を
整えている。3ヶ月間の留学を終えた学生は英語スキルの上達とともに、実際に異文化に
触れ、視野を広げている。また、親元を離れ、海外でホームステイしながら生活すること
により自立した女性になり、その後の人生に好影響を与えている。
■本学は学科の学習成果の獲得に向けて学生の生活支援を組織的に行っている。
本学では、学生支援センターの下に学生課と就職課があり、各学科の教員と連携をとっ
て学生支援に当たっている。保健室では、保健師または養護教諭の資格を有する職員を終
日配置し、学生の健康管理業務に携わっている。また、メンタルヘルスケアの初期対応に
加え、必要に応じて臨床発達心理士有資格の専任教員への相談や月1~2回のペースで設
定している外部スクールカウンセラーによる相談(学生相談室)を行っている。
学生支援に関する事項の審議組織としては、図Ⅱ-B-3-2 に示すとおり、各種委員会・会
議を整備し、部科長会以下チューター会議までの委員会・会議と各学科会議等で重ねて審
議し、最終的に教授会で審議・決定している。
学生自治会は、全学生で組織され、新入生歓迎行事、鈴舞祭(大学祭)、献血、球技大
会、卒業パーティー等に加え、58 年にわたる児童養護施設「似島学園」の運動会に参加す
る「似島学園一日お姉さん」などを行っている。また、図Ⅱ-B-3-1 に示すように、文化系
17 団体、体育系 14 団体のサークルを公認している。
キャンパスアメニティとして、学生食堂を平成 16 年に改装・リニューアルし、カフェ
テリア感を高め、学生の食事だけでなく、自習や憩いの場としても利用されている。携帯
電話の普及・ネットワーク社会を反映し、学内に au と SoftBank の Wi-Fi オープンネット
ワークが設置されている。なお、現在ほとんどの証明書類等の発行は自動化され、学生が
容易に証明書類を入手できるようになっている。
宿舎が必要な遠隔地出身の学生に対しては、短大キャンパスから徒歩2分の場所に学生
寮があり、30~40 名の学生が利用している。利用者に対して部屋数に余裕があることから
現在は全室個室となっている。また、ベッド、タンス、座卓、パソコン(テレビ兼用)
、カ
ーテン等一通りの生活用品が準備されており、利用者の初期負担の軽減に努めている。常
駐の管理人を配置しているほか、赤外線センサーや防犯カメラを数か所に設置し、セキュ
リティには万全を期している。
(提出2)
奨学金・減免制度としては、日本学生支援機構奨学金(貸与)を扱っているほか、地方
自治体や民間各種団体による奨学金制度の相談・斡旋・指導を学生課で行っている。また、
学園独自の「鈴峯学園特別奨学金制度」として、月額1万円、年間 12 万円の給付型奨学金
制度を整備している。またそれに加えて家庭の経済状況や成績を考慮に入れた特待・減免
制度も整備し、学生委員会(奨学金審議会)で審査している。
(提出1、2、8)
社会人の受け入れを促進するために、平成 23 年度より学園創立 70 周年を記念して、学
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鈴峯女子短期大学
園の同窓生を対象として入学金・授業料等を奨学金として給付し、経済的負担の軽減に努
めている。
(備付 48)
障がい者への支援としては、A 棟にエレベーターを設置しているほか、各棟の1階部分
にスロープを設置して、ほぼ全ての教育棟に車椅子で移動できるようにしている。また、
平成 24 年度から聴覚障がい者に、FM 無線式補聴器の貸与を行い学習支援に努めている。
本学では、学生は教育課程内外の活動として積極的に地域の活動に参加している。特に
食物栄養学科と保育学科に対する地域からの要望が大きく、様々な依頼を受けている。ボ
ランティア活動の多くは「特別研究Ⅰ・Ⅱ」や「保育内容研究Ⅰ~Ⅳ」などに取り込んで
行われている。地域の力を借りて学生の就業力を育成するとともに地域の活性化に貢献す
るシステムが構築されている。これは、平成 22 年度文部科学省の就業力育成支援事業とし
て取り組んだ「ベルキャリアコラボレーションの創成」による就業力育成プログラム(提
出4、備付選択1)を継続したものであり、組織的に社会貢献活動を行うものである。
■本学は進路支援を行っている。
本学では、学生の就職支援のために、「鈴峯女子短期大学就職委員会規程」(備付
72-A-16-(11)
)に基づいて、
「就職委員会」を設けている。就職委員会では、学生の就職に
関わる指導相談に関する事項、求人先の開拓に関する事項、就職情報の収集及び提供に関
する事項、学内外関係機関との連携に関する事項、その他就職支援に関する事項について
審議し、学生の就職活動を計画的に支援している。
事務組織としては、学生支援センターに就職課を設け、学生支援センター長の下に就職
課長1名と職員1名を配置し、日常業務として学生の就職支援に当たっている。就職委員
会で決定された年間計画(備付 49)にしたがって、入学直後のオリエンテーションから就
職指導が始まり、卒業後も支援する体制となっている。1年生の7月に第 1 回就職ガイダ
ンスが始まり、2年生の4月までに6回開催される。また、就職ガイダンスの他に「総合
就職テスト」
、
「SPI 模擬試験」
、
「面接試験」
、
「自己分析」
、
「公務員対策講座」
、
「マナー講
座」等の就職試験対策講座を開き、学生の就職支援に役立てている。(備付 50)
また、就職課長と教員は学生の就職先を開拓するため、企業訪問を行っている。採用実
績のある企業にはお礼を述べるとともに、
卒業生の動向を把握し、
就職課に報告している。
実習のある学科・コースの教員は、実習の依頼や巡回指導の機会を利用して、求人の依頼
や採用状況等の情報収集を行っている。
学生が就職試験に役立つ資格を取得できるよう、
授業以外にも特別講座を開講するなど、
個別指導に当たっている。その結果、取得できた資格を活かした就職率は年々上昇し、平
成 25 年度には 70.0%となっている。
(備付 51)
本学では、卒業時に就職状況が報告されるだけでなく、毎月教授会で各学科・コース別
の内定状況が報告され、全教職員が学生の内定状況を共有している。また、各学科の教員
は在籍中の学生の活動状況や就職内定状況、内定職種などについて情報を共有し、必要に
応じて個別面談の実施、
履歴書やエントリーシートの書き方、
模擬面接などを行っている。
編入学の支援に関しては、基礎科目の「個別指導科目」として「編入学講座」を開設し
ており、授業担当教員が学生の希望する学科の試験科目等を考慮して、四年制大学への編
入学を希望する学生に、個別指導を行っている。
■本学は入学者受け入れの方針を受験生に対して明確に示している。
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本学は、
「キャンパスガイド」
(提出2)
「学生募集要項」
(提出8)
「AO 入学試験案内」
(提
出7)において、受験生に入学者受け入れの方針を明示している。
電話、電子メール等による問い合わせに対しては、入試広報課の職員が対応し、要望に
応じてキャンパスガイドや募集要項等を送付している。また必要に応じて学科の教員に連
絡し、問い合わせに対して回答している。
広報に関しては「鈴峯女子短期大学広報委員会規程」
(備付 72-A-16-(12))に基づき広
報委員会を設置し、広報委員長を中心に広報業務に当たっている。主な業務としてキャン
パスガイドの作成、広報誌「すずらん」
(備付1)の発行、ホームページの更新等に当たっ
ている。入試に関しては「鈴峯女子短期大学入試委員会規程」
(備付 72-A-16-(7))に基づ
き入試委員会を設置し、入試委員長を中心に「入学試験実施要領」
、入試関連行事の年間計
画、オープンキャンパス等について審議、決定し、教授会に諮っている。決定事項にした
がって、入試広報課職員を中心に入試業務に当たっている。
様々な入試制度を設け、多様な学生の受け入れを可能にしている。募集対象も現役の高
校生に留まらず、社会人、外国人留学生、帰国生徒を対象とした特別選抜制入学試験を実
施し、幅広く対応している。
入学生がスムーズに学生生活に入れるように、入学前には入学前指導を実施し、入学後
には2日間にわたる全学的なオリエンテーションと学科別オリエンテーションを実施する
ほか、1泊2日の野外オリエンテーションセミナーを実施している。
(b)改善計画
全教員を対象に教員相互の授業公開・授業参観を実施していた時期もあったが、教員の
授業担当コマ数が多いことや、学生への個別指導を充実させると教員相互の授業参観の時
間の確保が難しくなるなどの事情から、現在、いったん休止している。しかし、授業公開・
授業参観は授業の改善に資することも多いため、
もう一度工夫して実施できないか FD 委員
会で検討する。
インターネットの普及によるハード本離れの影響か、図書館利用者、貸出数の減少傾向
が見られる。来館者の増員といった表面的な問題に留まらず、教育方法も含めた図書利用
を進める対策を他大学の取り組みなどを参考に図書・情報委員会で検討する。
入学前指導は、AO 入学制試験、推薦入学制試験、鈴高鈴短特別選抜入学制試験の入学手
続き者に対して実施されている。合格から入学までの期間が短い試験入学制試験、大学入
試センター試験利用入学制試験の合格者には実施されていない。入学予定者全員に対して
実施する制度が可能かどうか検討する。
基礎学力が不足する学生への対応については、基礎科目の中に卒業要件の単位とはなら
ない個別指導科目として「基礎講座」を設けている。単位認定することによって学習意欲
を持たせる意図で設定しているが、
「単位を取得しても卒業単位にはならない」などの理由
から履修する学生は僅少の状況が続いている。実際に基礎学力の不足する学生を支援する
科目として機能するように平成 26 年度内に教育研究委員会で検討する。
悩みをもっている学生が増加傾向にあり、チューターや保健室等では十分対応できない
場合もあり、専門家に相談する機会を増やすことが望まれる。問題を抱えた学生が、保健
室や学生相談室を通じて専門家のカウンセリングを受けることができるよう、学生委員会
- 77 -
鈴峯女子短期大学
で再検討する。
イギリスへの留学は、入学者減などの影響もあり、参加者が非常に少なくなっている。
留学生の受け入れ促進と併せて、留学希望者を増やす方策を検討したい。
積極的に採用試験にチャレンジする学生がいる一方で、就職意欲のない学生、意欲はあ
るが動き出すことのできない学生、呼び出しに応じない学生もいる。学生の意識改革を進
める方策を検討する必要がある。このような学生たちに対する個別指導を充実させるため
の時間の確保も検討すべき課題である。
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鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅱ-B-1 学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて教育資源を有効に活用してい
る。
(a)現状
教員は、自らが担当する授業科目が「ディプロマ・ポリシー」のどこに関わるものであ
るかを把握し、授業ごとに「シラバス」で授業の目的、到達目標、評価の方法を具体的に
記載し、学生に周知している。
(提出 10)そして、学生の学習成果を「シラバス」に示し
た評価の方法に従って総合的に評価し、学則第 31 条「成績の評価基準」に沿って S、A、B、
C、D の5段階で厳格に評価している。
(提出1)
教員は、定期試験やレポートだけではなく、小テスト、振り返りシートなどを通して学
生の学習成果の状況や授業への参加状況等を把握し、学生のレベルに合った授業方法を選
択するよう心掛けている。
教員は、シラバスで示している到達目標は達成できるよう努めているが、それが独りよ
がりのものにならないよう、FD 活動の一つとして、学期末には全授業科目対象に「学生に
よる個別授業アンケート」
(備付9)を実施し、集計した学生による授業評価を数値とグラ
フで示すとともに自由記述に関しても授業科目担当教員にフィードバックし、学生による
授業評価の結果を授業改善のために活用している。
そのほかに FD 活動として、
教員の教育力向上につながるように教職員が希望するテーマ
を取り上げ、外部講師を招いて研修会を実施している。さらに、日常的に学生からの意見
や要望を把握するために、
「意見箱」
(備付 14)を設置し、その意見や要望に迅速に対応し
ている。
「学生による個別授業アンケート」は学期末に行うため、すぐには対応できないた
めである。このように、学生による授業評価、学生からの意見や要望を活かして授業改善
に取り組んでいる。
また、学習成果を把握するために、平成 23 年度、24 年度には全学科で「鈴峯女子短期
大学の学びに関するアンケート調査」
(備付5)を実施した。入学直後、1 年次終了時、そ
して2年次の卒業前の3回実施し、学習成果を測定しようとした。学習成果の可視化には
役立ったが、明確な成果を上げることができなかったため、現在、新しい指標となるコン
ピテンシーの開発に取り組んでいる。
栄養士、製菓衛生師、保育士等の資格取得に関わる授業科目については、厚生労働省か
ら各授業科目の内容に関してガイドラインが示されている。各教員はこのガイドライン、
及び他の教員が担当するシラバスを確認しつつ、重複のないように配慮しながら、自らが
担当する授業科目のシラバスを作成している。電子シラバス閲覧システムはこれに役立っ
ている。
その他の授業科目においては、
主に学科ごとに授業内容について話し合い、
意思の疎通、
協力・調整を図っている。繰り返し授業で取り組んでいくべき内容と重複を避けるべき内
容について共通認識をし、関連のある授業科目担当者同士で協力している。例えば、
「基礎
科目」で全学的に行っている「キャリア教育」
、学科で行っている「キャリアゼミⅠ・Ⅱ」
、
教育課程外で就職課が行う「就職対策講座」において、それぞれで「自己 PR」について触
れている。それは自分に自信がもてず、自分の長所を容易に見つけることのできない最近
の学生に、繰り返し指導する必要があるためである。正しい敬語を使った挨拶の仕方やビ
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鈴峯女子短期大学
ジネスマナーに関しても何度も繰り返し授業で触れるようにしている。
国家試験に向けての授業等においては時間の制約もあるため、重複しないように授業内
容を調整し、効率的に学ぶことができるよう配慮している。
入学直後の全体のオリエンテーション、学科のオリエンテーション、野外オリエンテー
ションセミナーにおいて教員が履修の仕方や学習成果について説明するだけでなく、チュ
ーター制度、オフィスアワー制度を導入し、学生と教員が対話を行い、履修及び卒業に至
るきめ細かい指導を行っている。特に言語文化情報学科の「キャリアゼミⅠ~Ⅳ」
、保育学
科の「保育基礎ゼミⅠ・Ⅱ」
、また、全学科で行っている卒業研究のゼミ等で履修の仕方、
学習方法、進路、人間関係に至るまできめ細かいサポートをしている。
また、各学科では学科会議において学生の授業への出席状況、単位取得状況、成績状況、
授業態度等について意見交換し、気になる学生について協力して指導に当たっている。ま
た、保護者からの相談や苦情に関しても複数の教員が協力して当たり、よりよい解決策を
導くように取り組んでいる。
事務職員は、教務課、学生課、就職課、入試広報課及び庶務課に分かれて、それぞれ規
程に定められた業務を行っている。教務担当の職員は、全学生の成績の管理、保護者への
成績表の送付等を通じて、また、履修登録時の履修相談及び単位取得の確認等を通じて学
習成果の獲得に貢献するとともに、教育目的・目標の達成状況を把握している。学生及び
就職担当の職員は、学生の学習状況を把握しながら、奨学金申請、授業料免除及び就職支
援に貢献している。入試担当の職員は、教員と連携しつつ、入学前指導が有効に展開され
るように努めている。
また、全事務職員は、教授会の会議資料をはじめ議事録等の確認及び SD 委員会での情
報共有により学生支援を行っている。
このように、それぞれの担当職務を通じて、学生個々の学習、課外活動及び諸手続き等
において教員と連携を図りながら学習成果が達成できるように責任を果たしている。
本学にはメディアセンターが設置されており、図書館員と情報支援員の2名の事務職員
を配置して学生支援に当たっている。図書館のウェブサイトを設置し、図書館案内や蔵書
検索サービス等を提供している。さらに館内にパソコンを配置し、館内でインターネット
を使って検索できるようにしている。貸し出し本の傾向、購入希望なども参考に選書を行
うとともに、書店でのブックハンティングを行い、学生自ら選書を行う機会を設け、図書・
視聴覚教材の利用促進に当たっている。また、毎月各学科の教員から推薦された図書を推
薦図書として学生に提示し、学生に読書の機会を増やす取り組みを行っている。
平成 24 年度よりユニバーサルパスポート(学内名称:ベルツール)を導入し、履修登録・
休講情報の通知等のオンライン掲示を行い、管理業務の合理化と学生サービスの利便性を
高めている。また、平成 24 年度より、Active Directory サーバーの導入により、学内 LAN
とベルツールへのユーザー名を利用上統一することによりアクセスを簡便化した。
各学科とも、学生のコンピュータリテラシーの向上に向けて、課題・資料等をワープロ・
表計算・プレゼンテーションソフトを活用して作成させ、学内 LAN を利用して提出させる
教員も増えている。また、教員同士、サーバーを介して教材の共有化も図っている。
利用技術については、システムの導入あるいは改変時に教職員に講習・説明会を実施し
てきた。近年は履修登録システムの導入以外は利用上の大きな環境の変更はないため、新
- 80 -
鈴峯女子短期大学
任教職員に対して個別に行っている。
(b)課題
全教員を対象に教員相互の「授業公開」と「授業参観」を実施していた時期もあったが、
教員の授業担当コマ数が多いことや、学生への個別指導を充実させると教員相互の授業参
観の時間の確保が難しくなるなどの事情から、現在、いったん休止している。今後、
「授業
公開」と「授業参観」が工夫して再開できるかどうかを検討する必要がある。
インターネットの普及によるハード本離れの影響か、図書館利用者、貸出数の減少傾向
が見られる。来館者の増員といった表面的な問題に留まらず、教育方法も含めた図書利用
を進める対策が必要である。
〔区分〕
基準Ⅱ-B-2 学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて学習支援を組織的に行ってい
る。
(a)現状
学習成果の獲得に向けて学習の動機付けをするために、表Ⅱ-B-2-1 に示すとおり入学前
指導及び入学直後のオリエンテーションを実施している。
表Ⅱ-B-2-1. 入学前及び入学直後の指導・支援体制
(平成 25 年度)
時
期
指 導 ・ 支 援
対
象
入学前
10 月中旬~3 月
入学前指導(入学準備プログラム)
3学科共通・学科別
入学
4 月上旬(1 日)
オリエンテーション(講堂・教室)
3学科共通・学科別
直後
4 月上旬(1 泊 2 日)
野外オリエンテーションセミナー
学科別
入学予定者に対して、入学前指導として「3学科共通課題」及び「学科別の特色ある課
題」を課している。食物栄養学科では、2月上旬に開催される卒業研究発表会の日にレポ
ートや作品の提出を求めるとともに、その日に入学予定者、在学生、教職員が相互に意見
交換を行って、学習成果の獲得に向けての動機付けを行っている。保育学科では、保育者
に求められることや大学での学びについてのガイダンスを入学前指導日(2~3回)に行
っている。言語文化情報学科では、何を学び、何を目指すのか、高校と大学での学びの違
い、入学までに準備しておくことについて、ガイダンスを行っている。
入学式の翌日あるいは翌々日に、学内においてオリエンテーションを実施している。全
体のオリエンテーションでは、学長、教育研究センター長、学生支援センター長、就職課
長が、建学の精神・教育理念・教育目的・教育方針・キャリアガイダンスや履修要領、学
生生活について説明し、学習の動機付けを行っている。全体のオリエンテーションの後、
各学科・コースに分かれ、学科長ならびにチューターが学習方法・履修方法や資格・免許
に必要な科目選択のためのガイダンスを行っている。
4月初旬には、学科別に新入生対象の野外オリエンテーションセミナーを1泊2日の日
程で行っている。2年生が野外オリセミリーダーとして、行き先、オリエンテーションの
- 81 -
鈴峯女子短期大学
内容、レクリエーションなどの綿密な研修計画を立て、教員と相談しつつ、学科・コース
やカリキュラムの特徴、履修方法、履修モデル等が理解できる冊子を作成し、当日の運営
も行っている。
「社会人基礎力」をつけるためには、授業とともに教育課程外の活動も重要
であることを説明し、積極的に様々な行事に参加するように呼びかけている。野外オリエ
ンテーションセミナーでは、新入生、在学生、教職員間で双方向の交流が深められ、入学
後の教育活動を円滑なものにしている。また、2年生にとっても学習方法等を見直すよい
機会となっている。
(備付 33)
大学全体の取組として、食物栄養学科、保育学科、言語文化情報学科、いずれの学科に
おいても、平成 23 年度、24 年度には、
「ベルキャリアプログラム」の一環として、
「ベル
キャリアサポートブック」
(提出4)によって、
「6つの力」の育成について時間をかけて
ガイダンスを行い、周知を図った。また、
「学びのカルテ」
(備付6)を導入し、入学時に
卒業後の大きな目標を立て、各期開始時にその目標に近づくための具体的な目標を立てて
記述し、各期末に達成度を自己評価した。さらに、
「6つの力」を学生自身が自己評価する
ために、
「鈴峯女子短期大学の学びに関するアンケート調査」
(備付5)を実施し、学習成
果の獲得に向けて支援を行った。
食物栄養学科では、
「チューターによる履修指導」や「特別研究Ⅰ・Ⅱ(卒業研究)
」の
時間に、
「学生便覧」(提出1)を用いて丁寧に学習方法や科目選択のためのガイダンスを行
っている。保育学科では、
「保育基礎ゼミⅠ・Ⅱ」や「卒業研究」の時間に、保育者に必要
な技術や保育学生に求められるコンピテンシー、
各自の考える保育者像に応じた目標設定、
目標達成のための方法、進路・生活を含めたキャリア教育を行っている。保育学科が独自
に作成している資料としては、
「自己教育力リーフレット」
(備付 20)
、
「保育コンピテンシ
ー(学習到達度表)
」
(備付 20)
、
「保育技術リスト」
(備付 20)
、
「My カリキュラム」
(備付
20)がある。また、校外実習に向けた印刷物として、
『実習の手引き』
(備付 20)を発行し
ている。言語文化情報学科では、平成 21 年度~24 年度「キャリアゼミⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」
において、
「履修モデル」
(備付 33)
、
「未来対策活動 冊子」
(備付 31)等を用いて、学習成
果の獲得に向けて指導を行った。平成 25 年度には、
「キャリアゼミⅠ・Ⅱ」において、将
来の進路を視野に入れ、自分の就きたい職業に必要な能力を学生自身が調べ、そのために
必要な授業科目は何かを考える時間を十分確保するとともに、その成果を各自が作成した
ポスターを使って発表する取り組みなどを行った。
基礎学力が不足する学生に対しては、
「基礎科目」の「個別指導科目」のなかに、
「基礎
講座」を配置して対応しているが、実際には、卒業資格に必要な単位には算入されないた
め、履修する学生は少ない。
食物栄養学科では、専門教育科目の授業の中で、専門領域の内容とともに、基礎的な事
項(たとえば、数的理解)を加えて指導し、レポート等の提出を求めている。栄養士コー
スでは、基本的な文章作成能力を高めるために、
「中国新聞朝刊」のコラム「天風録」を活
用した指導を実施し、校外実習記録の記述に効果が認められた。保育学科では、校外実習
前の課題として、基本的な文章の書き方の添削や学習への動機付けなどを、小グループな
らびに個別指導により実施している。また、長期休暇中に、マナー、コミュニケーション、
文章作成、基本的な保育技術、ピアノ等の個別指導を行っている。言語文化情報学科では、
日本語運用能力を高めるため、1年生全員に「日本語検定」の受験を課している。また、
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鈴峯女子短期大学
R
英検の合格、TOEIC○
試験のスコアアップを目指して、個別に補習授業を行い、基礎学力が
不足する学生の学習成果の獲得に向けて支援している。
学習上の悩みを持っている学生には、各学科・コースのチューターならびにサブチュー
ターが中心となって指導助言を行っている。より専門的な知見の必要な学生に対しては、
保健室や学生相談室で対応している。各学科では、月に 1 回から4回、学科会議を開催し、
学習上の問題をもっている学生の情報を、守秘義務を配慮した上で共有し、学生がより円
滑な学生生活を送れるように支援している。保育学科では、平成 25 年度は、キャリア教育
事業支援スタッフとして非常勤職員を配置し、学習上の悩みなどの相談について、よりき
め細かく対応できた。
進度の早い学生や優秀学生に対しては、食物栄養学科では校外実習や各種行事等におい
てリーダーとしての役割を担当させることによって、学習意欲の維持を図っている。栄養
士コースでは、栄養士実力認定試験(全国栄養士養成施設協会)
、健康生活コース・医療情
報コースでは、
「医事管理士」
・
「病歴記録管理士」
・
「医療管理秘書士」能力認定試験(一般
財団法人日本病院管理教育協会・社団法人医療教育協会)
、製菓コースでは、製菓衛生師国
家試験をそれぞれ受験する。その試験において、より高い得点を目指して努力させること
によって、学習意欲の維持を図っている。保育学科では、編入学試験に向けた学習支援と
公務員試験対策を行っている。編入学試験の指導については、サブチューターやチュータ
ーが相談に乗り、関係する教員が専門領域の指導を個別に行っている。公務員試験対策に
ついては、教員が週 1 回程度、補習授業を行っている。また、教育課程のなかに、
「卒業研
究」や「保育内容研究」
、といった得意分野を活かす科目を設置しており、学生の能力のあ
った課題を与えて、学習意欲の維持・向上を図っている。言語文化情報学科では、英語の
授業において、能力別に3クラスに分けて指導を行っている。優秀学生に対しては、学生
の力量にあった課題を課して対応し、学習意欲の向上に努めている。また、
「未来対策活動」
では、学生の興味関心とそのレベルにあった学習支援を展開している。その成果として、
最近 5 年間に、広島大学に編入学した学生が3名、秘書技能検定準 1 級合格者2名、国内
R
旅行業務取扱管理者試験合格者 29 名、総合旅行業務取扱管理者試験合格者 15 名、TOEIC○
500 点以上 27 名、
国内及び海外旅行地理検定2級以上合格者5名という実績を上げている。
(備付 19)
各学科共通の事項として、すでに資格試験や検定試験に合格し、ある一定の学習成果を
獲得している学生に関しては、
「検定資格試験等取得の単位認定」制度により、単位を認め
ることによって、時間を有効に使い、より高いレベルの学習を行うことができるように支
援している。
(提出1)
また、学位記授与式の日に、全国栄養士養成施設協会、食品科学教育協議会、一般社団
法人医療教育協会、日本フードスペシャリスト協会、日本フードコーディネーター協会、
全国製菓衛生師養成施設協会、全国保育士養成施設協会から成績優秀者として推薦された
学生を表彰している。
留学生の受け入れに関しては、平成 23 年度までは中国からの留学生を受け入れたが、
それ以降は受け入れていない。これまでの本学への留学生は能力が高く、他の日本人学生
の模範となっていた事例も多かった。東日本大震災の影響や日中関係の悪化等により留学
生が途絶えたのは残念である。留学生の派遣に関しては、英国国立カンタベリー・クライ
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鈴峯女子短期大学
スト・チャーチ大学と姉妹校提携し、毎年9月から 12 月までの3ヶ月間、ホームステイを
しながら語学を学ぶ体制を整えている。3ヶ月間滞在することができない学生のために、
2週間の海外語学・文化研修もあわせて行っている。3ヶ月間の留学を終えた学生は英語
スキルの上達とともに、実際に異文化に触れ、視野を広げている。また、親元を離れ、海
外でホームステイしながら生活することにより自立した女性になり、その後の人生に好影
響を与えている。
(b)課題
学習の動機付けを確実にする仕組みをさらに充実させる必要がある。入学前指導は、AO
入学制試験、推薦入学制試験、鈴高鈴短特別選抜入学制試験、社会人特別選抜入学制試験
の入学予定者に対して実施しており、合格から入学までの期間が短い、試験入学制試験と
大学入試センター試験利用入学制試験の合格者には実施していない。入学予定者全員に対
して実施する制度を早急に検討する必要がある。
基礎学力が不足する学生については、「個別指導科目」の「基礎講座」を受講するよう
に勧めているが、卒業要件の単位ではないため、受講生が僅少である。本学学生の状況に
適する実施可能な方法を検討する必要がある。
学習上の悩みや人間関係の悩みをもっている学生が増加傾向にあり、チューターや保健
室等では十分対応できない場合が出てきた。専門家に相談する機会を増やすことが望まれ
る。問題を抱えた学生が、保健室や学生相談室を通じて専門家のカウンセリングを受ける
ことができるよう、再検討する必要がある。
留学生の受け入れが平成 24 年度以降途絶えているため、留学生の受け入れ促進策を検
討する必要がある。また、留学による学習成果には計り知れないものがあるが、イギリス
への留学を希望する学生は減少している。そのため、今後、参加希望者の増加策の検討が
必要である。
〔区分〕
基準Ⅱ-B-3 学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて学生の生活支援を組織的に行
っている。
(a)現状
学生への支援実施体制としては、図Ⅱ-B-3-1 に示すとおり、学生支援センターの下に学
生課・就職課があり、各学科と連携をとっている。また、各学科では、学科会議等によっ
て所属学生に関する情報を共有し、学生の動向の把握に努めている。
- 84 -
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図Ⅱ-B-3-1.学生への支援実施体制
学生支援センター
学生課
 総合的指導助言
保健室・学生相談室
 身体上の問題に関する指導助言
 心の悩みに関する指導助言
就職課
 就職に関する指導助言
各学科
各学科会議
 学生の動向把握のための情報共
有
 個別支援の検討
クラスチューター
サブチューター
ゼミ担当者
学生
国際交流センター
 留学生に対する指導助言
 直接的指導助言
学生課管轄の保健室では、保健師または養護教諭の資格を持った職員を終日配置し、学
生の健康管理に関わる事柄を担っており、傷病の一次対応に加え、健康診断、専門医や病
院への紹介、学生傷害保険の受付も行っている。また、メンタルヘルスケアの初期対応に
加え、必要に応じて臨床発達心理士有資格の専任教員への相談や月1~2回のペースで設
定している外部スクールカウンセラーによる相談(学生相談室)を行っている。
国際交流センターが中心となって、留学生の学習・生活支援を行う体制が整備されてい
る。国際交流センターでは、留学生の生活支援として大学が身元保証人となってアパート
を借り、留学生を広島空港に迎えに行き、アパートまで連れて行くことから始まり、入学
後の履修指導、その後の進学相談、在留資格の変更などの学習支援も含めて留学生のサポ
ート全般を行ってきた。また、日本語教育のために外国語科目として「日本語Ⅰ」及び「日
本語Ⅱ」を1年次に開講している(提出1)
。これまで、中国から毎年5名程度の留学生を
受け入れていたが、
東日本大震災の風評被害と日中関係の悪化等により、
留学生は激減し、
現在は在籍していない。
学生支援に関する事項の審議組織としては、図Ⅱ-B-3-2 に示すとおり、各種委員会・会
議を整備し、部科長会以下チューター会議までの委員会・会議と各学科会議等で重ねて審
議し、最終的に教授会で審議・決定している。
- 85 -
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図Ⅱ-B-3-2.学生支援関連審議体制
学長
部科長会
教育研究委員会
食物栄養学科会議
FD 委員会
学生委員会
教
保育学科会議
就職委員会
授
会
言語文化情報学科会議
ベルキャリア推進委員会
ベルキャリア推進部会
チューター会議
SD 委員会
学生自治会は、全学生で組織され、新入生へのサークル紹介、鈴舞祭(大学祭)、献血
事業、球技大会、卒業パーティー等に加え、58 年にわたる児童養護施設におけるボランテ
ィア交流会である「似島学園一日お姉さん」の参加学生の募集、事前説明、当日の運営等
を行っている。学生自治会の学生たちへの指導助言は、学生支援センター長ならびに学生
課職員が中心になって行っている。
本学では、学生が縦横のつながりを持ち、有意義な学生生活を送るために、サークルな
どの課外活動も奨励しており、表Ⅱ-B-3-3 に示すように、文化系 17 団体、体育系 14 団体
のサークルを公認している。これらのサークルの助言指導には、専任教員が顧問として配
置されている。また、学生がサークル等を立ちあげる場合は、学生が教員に顧問就任を依
頼し、学生課に届け出れば認められ、ここ数年、様々なサークルが誕生している。
表Ⅱ-B-3-3.本学公認のサークル一覧
【文化系】
English Club、映画研究会、華道部、書道部、茶道部、美術部、文芸部、放送部、天文部、ロック部、自然観
察会、マナークラブ、プーさんのお菓子工房、ボランティア部、創作部、手指操作鍛錬部、ウインドアンサン
ブル
【体育系】
スポーツ同好会、バスケットボール部、バドミントン部、競技スキー部、硬式庭球部、卓球部、
バレーボール部、エスキーテニス部、ソフトテニス部、体脂肪燃焼サークル、カープファンクラブ、フットサ
ル部、陸上部、完コピーダンスサークル
*「カープファンクラブ」は、広島カープファン名物であるスクワット応援があることから体育系としている。
- 86 -
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キャンパスアメニティとして、学生食堂を平成 16 年に改装・リニューアルし、カフェ
テリア感を高め、学生の食事だけでなく、自習や憩いの場としても利用されている。また、
自動販売機等については、A 棟 1 階に増設し、飲料だけでなく、学生のニーズに応えて、
アイスクリーム、パン、カップ麺等も設置している。文具類等の売店は短大キャンパス内
にはないが、道を隔てた併設の中学校・高等学校の敷地内に設置されているほか、24 時間
営業のスーパーマーケット及び個人文具店が学園にほぼ隣接している。携帯電話の普及・
ネットワーク社会を反映し、学内に au と SoftBank の Wi-Fi オープンネットワークが設置
されている。なお、現在ほとんどの証明書類等の発行は自動化され、学生が即座に証明書
類を入手できるようになっている。
宿舎が必要な遠隔地出身の学生に対して、短大キャンパスから徒歩2分の場所に学生寮
があり、30~40 名の学生が利用している。利用者に対して部屋数に余裕があることから現
在は全室個室となっている。また、ベッド、タンス、座卓、パソコン(テレビ兼用)
、カー
テン等一通りの生活用品が準備されており、利用者の初期負担の軽減に努めている。セキ
ュリティについては、常駐の管理人を配置しているほか、赤外線センサーや防犯カメラを
数か所に設置している。なお、一人暮らしを希望する入学予定者に対しては、申し出があ
れば学生課がアパートを紹介している。
本学の立地は JR、私鉄、バスなど公共交通機関の利便性が良い。しかし、古くからの住
宅街であり、周辺道路の幅が狭い。また、最寄りの JR 線・私鉄線(踏切共用)と国道2号
線が並走しているため、近くにある踏切は朝夕の渋滞が多く、事故が多発している。さら
に、本学の周辺は通勤・通学者が非常に多いため、事故防止のために自家用車ならびにバ
イクによる通学を禁じている。なお、キャンパス内には屋根はないものの自転車用の駐輪
スペースを設けている。
奨学金・減免制度(提出2、8)としては、日本学生支援機構奨学金(貸与)の第一種
(無利子)及び第二種(有利子)を扱っているほか、地方自治体や民間各種団体による奨
学金制度の相談・斡旋・指導を学生課で行っている。また、学園独自に「鈴峯学園特別奨
学金制度」として、月額1万円の給付型奨学金制度を整備している。なお、家庭の経済状
況に成績も加味して審査する特待・減免制度を整備し、学生委員会(奨学金審議会)が対
応している。
事前に個別相談を行ったうえで、社会人特別選抜制試験によって社会人の受け入れを行
っている。入学後に社会人入学生の学習を支援する特別な体制は整えていないが、入学後
しばらく経った後、学長を中心に社会人入学生との懇談を行うほか、チューターが中心と
なり、個々の状況に応じて個別に対応している。また、社会人の受け入れを促進するため
に、平成 23 年度より学園創立 70 周年を記念して、学園の同窓生を対象として入学金・授
業料等を奨学金として給付し、経済的負担の軽減に努めている。
(備付 48)
長期履修学生の受け入れについては、学則第 59 条に明記し、体制を整備している。
障がい者への支援としては、ほとんどの授業が教育棟(A 棟)で行われ、この棟にはエ
レベーターが設置されている。また、ほとんどの建物の1階部分にはスロープを設置して
おり、A 棟を起点とすれば、ほぼ全ての教育棟に移動できるようになっている。本学では
聴覚障がい者の入学があり、その対応として、平成 24 年度に FM 無線式補聴器を購入し、
対象の学生に貸与し、学習支援に当たった。
- 87 -
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学生の社会活動については、
「個別指導科目」として「ボランティア学習」という科目を
設定し、ボランティア活動の単位認定を行うことにより、ボランティア活動の意義を理解
した上で、積極的に参加するよう促している。
食物栄養学科ならびに保育学科では、サービスラーニングの一環として、学生食堂「鈴
かふぇ」
、
「地域交流クリスマス会」
、
「こどもお菓子くらぶ」
、
「出前保育」
、
「遊びの出前」
や給食管理実習における地域独居高齢者への「配食サービス」等などを行って、就業力の
育成に努めている。
平成 25 年度で 58 年に及ぶ交流活動である「似島学園一日お姉さん」は、児童養護施設
である似島学園の運動会に、学園生一人ひとりと本学の学生が1日だけの縁組を行い、園
児のために手作り弁当を持参し、一緒に競技や演技を行い、縁組をした学園生をお姉さん
として応援するという文字どおり 1 日だけのお姉さんを務める交流行事である(備付1)
。
この交流を通じて、学生は心の交流の大切さを学び、成長している。
学生生活に関する学生の意見や要望は、チューターが中心となって日常的に聴取するよ
うに努めている。定期的な取り組みとしては、学年末に「学生生活アンケート」
(備付 11)
を自己点検・評価委員会が、寮生活については「第二寮アンケート」
(備付 22)を学生課
がそれぞれ中心となって実施し、集計結果を教授会において公表して学生生活環境の改善
のための参考資料として活用している。
(b)課題
潜在的に様々な問題を抱えた学生が増加していることから、支援体制の強化を検討する
必要がある。現在の嘱託スクールカウンセラーの待機時間帯は 10:00~16:00 であり、この
時間帯では、授業の詰まっている短期大学生ではなかなか利用することができない状況に
ある。そこで、さしあたっては、金曜日の 16:15 以降の授業のない時間帯を含めて、カウ
ンセラー待機曜日と時間帯の変更、さらにはカウンセラー待機日の増加について検討する
必要がある。
サークルについては、部員不在により、活動休止状態のサークルが多数みられる。所属
部員が存在しているサークルであっても、とくに2年次生は学外実習が多く、大学に来る
ことのできない日も多くなるため、実質休部状態にあるものも少なくない。活動の活性化
を図るために何らかの方策の検討が必要である。
また、Wi-Fi オープンネットワークでは、学生の中には docomo の利用者も多いため、
docomo Wi-Fi の誘致を検討する。その他、施設・設備面についての学生の要望に対する改
善については、予算との関係上、緊急性を精査し、可能なものから取り組む必要がある。
〔区分〕
基準Ⅱ-B-4 進路支援を行っている。
(a)現状
本学では、学生の就職支援のために、「鈴峯女子短期大学就職委員会規程」(備付
72-A-16-(11))に基づいて、
「就職委員会」を設けている。就職委員会は学生支援センター
長、各学科・専攻科2年生のチューター、就職課長、その他学長が必要と認めた者から組
織されており、学生の就職に関わる指導相談に関する事項、求人先の開拓に関する事項、
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就職情報の収集及び提供に関する事項、学内外関係機関との連携に関する事項、その他就
職支援に関する事項について審議し、学生の就職活動を計画的に支援している。
また、事務組織としては、学生支援センターに就職課を設け、学生支援センター長の下
に就職課長1名と職員1名を配置し、日常業務として学生の就職支援に当たっている。就
職委員会で決定された年間計画にしたがって、入学直後のオリエンテーションから就職指
導が始まり、卒業後も支援する体制となっている。1年生の7月に第1回就職ガイダンス
が始まり、2年生の4月までに6回開催される。また就職ガイダンスの他に「総合就職テ
スト」
、
「SPI 模擬試験」
、
「面接試験」
、
「自己分析」
、
「公務員対策講座」
、
「マナー講座」等
の就職試験対策講座を開き、学生の就職支援に役立てている。
(備付 49、50)
就職課には求人票や公務員試験の日程、企業説明会の開催日程ポスターが掲示されてい
るほか、採用試験対策の書籍、採用試験を受けた学生の報告が記載されている企業別ファ
イルなどが置かれ、学生が自由に閲覧できる。また、求人票に記載されている企業をその
場で調べることができる検索用パソコンも設置されている。
就職指導室が設置されており、
就職課長が就職相談、履歴書の書き方、模擬面接などを行い、採用試験に向けたきめ細か
い指導を行っている。
また、就職課長と教員は学生の就職先を開拓するため、企業訪問を行っている。この中
で採用実績のある企業では、就職した卒業生の状況を把握し、就職課に報告している。実
習のある学科・コースの教員は、実習の依頼や巡回指導の機会を利用して、求人の依頼や
採用状況等の情報収集を行っている。
就職試験対策とは別に、
「基礎科目」の「基礎教養科目」に卒業要件に関わる選択必修
科目として「キャリア教育」を開講し、学生が職業を含む自分自身の生き方(キャリア)
について主体的に考え、判断できる「キャリアプランニング能力」の育成に取り組んでい
る。
(備付選択3)
学生が就職試験に役立つ資格を取得できるよう、授業以外にも特別講座を開講し、個別
指導にも当たっている。その結果、取得できた資格を活かした就職率は年々上昇し、平成
25 年度には 70.0%となっている。
(備付 51)
また、平成 22 年9月末に文部科学省によって選定された「就業力育成支援事業」を契
機として「ベルキャリア推進委員会」が発足した。平成 24 年度からは文部科学省の「産業
界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」に採択された「産業界等との連携に
よる中国・四国地域人材育成事業」において継続して取り組んでいる。この取り組みの結
果を学生の就職支援に活用している。なお、
「就職先への『卒業生に関するアンケート』調
査」によると、低下傾向にあった「筆記・面接試験等の成績」については、平成 25 年3月
卒業生の場合、単年であるため明確には判断できないが前年度に比べて大幅に上昇した。
(備付8)
本学では、卒業時に就職状況が報告されるだけでなく、毎月教授会で各学科・コース別
の内定状況が報告され、全教職員が学生の内定状況を共有している(備付 51)
。また、各
学科の教員は在籍中の学生の活動状況や就職内定状況、内定職種などについて情報を共有
し、必要に応じて個別面談、履歴書やエントリーシートの書き方、模擬面接などを行って
いる。
毎年5月、卒業生を招き、学生時代の就職活動や現在の業務内容等を在学生に直接伝え
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てもらうプレイスメントセミナーを開催している。全体会の後、各学科に分かれ懇談会形
式で話ができ、学生たちの就職意識の向上に役立っている。
(備付選択4)
編入学の支援に関しては、基礎科目の「個別指導科目」として「編入学講座」を開設し
ており(提出1)
、授業担当教員が学生の希望する学科の試験科目等を考慮して、四年制大
学への編入学を希望する学生に、
個別指導をしてもらう教員を紹介している。
ここ数年は、
国公立大学への編入学を希望する学生が言語文化情報学科の学生だったため、言語文化情
報学科の日本語担当教員や英語担当教員がそれぞれチームを組んで学生に個別に指導を行
った。その結果、この5年間に広島大学文学部に3名の学生が編入学している。私立の四
年制大学への編入学については、指定校を含む編入学募集一覧を掲示板に掲示し、学生に
紹介している。募集要項が送付される度に、編入学募集一覧を更新している。指定校推薦
で編入学試験を受けたい学生はチューターに申し出ることになっている。学科会議でその
学生が指定校推薦にふさわしいと判断した場合には、学科からその旨を教務課に報告し、
教務委員会で審議・決定し、教授会で報告している。
(b)課題
本学においても、
「挨拶ができない」
、
「敬語が使えない」
、
「時間を守れない」といった学
生が多くなりつつある。挨拶や敬語が不十分な学生に対して、模擬面接を行い、スキルア
ップを図っているが、なかなか身につかない状況にある。
また、学生たちの就職への意識がなかなか高まらない原因は、「前に踏み出す力」が不
足していることにある。そのため、本学では教育課程内外の活動を通じて、学生の積極性
や主体性を育てる取り組みを行っているが、その意図を理解し積極的に参加する学生と、
できる限り避けてしまう学生に分かれてしまっている。保育学科が行っている「保育内容
研究Ⅰ~Ⅳ」のように必修科目の中で、学生たちが主体的に計画・立案し、学んでいくこ
とができるカリキュラムを全学的に検討していく必要がある。
積極的に採用試験にチャレンジする学生がいる一方で、就職意欲のない学生、意欲はあ
るが動き出すことのできない学生、呼び出しに応じない学生もいる。学生の意識改革を進
める方策と併せて、学生に対する個別指導を充実させる方策を検討する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅱ-B-5 入学者受け入れの方針を受験生に対して明確に示している。
(a)現状
「キャンパスガイド」
(提出2)
、
「学生募集要項」
(提出8)
、
「AO 入学試験案内」
(提出
7)等で、受験生に対してアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)を明確に
示している。
電話、電子メール、あるいは直接の来訪などによる受験に関する種々の問い合わせに対
して、可能な限り即時に対応している。また、希望の学科が分かっている場合には当該学
科の教員が対応し説明を行っている。
広報については、広報委員長を中心に広報委員会が、また入試関係については、入試委
員長を中心に入試委員会が、担当の事務職員と連携しながらそれぞれの業務に当たってい
る。なお、平成 25 年度からは主に高校訪問を担当する契約職員を配置し、学生募集活動の
- 90 -
鈴峯女子短期大学
強化を図っている。
入試制度としては、推薦入学制(第一次日程、第二次日程)
、試験入学制(A 日程、B 日
程、C 日程)
、大学入試センター試験利用入学制(前期、後期)
、アドミッション・オフィ
ス入学制を整え、時期的にも多様な選抜の機会を設けている。また、募集対象も現役の高
校生に留まらず、社会人、外国人留学生、帰国生徒を対象にした特別選抜入学制も実施し、
幅広く対応している。
入学手続者に対する「入学前指導」については 全学的な指導を2回と各学科による指
導を随時行っており、その中で授業や学生生活についての情報を提供し、入学後、安心し
て学生生活を送れるように配慮している。
入学者が学習や学生生活についての情報を得るために、新入生対象のガイダンスが、入
学式後2日間にわたり入念に行われている。これに加えて、各学科で実施される1泊2日
の「野外オリエンテーションセミナー」では、2年生が中心となり、さまざまなプログラ
ムを通して新入生が安心して、そして楽しく学習に取り組み、学生生活を送れるよう指導
している。また、学生が学習や生活環境を構築していけるように、さらに専門的学習への
関心や意欲を高めていけるように、保育学科では「基礎ゼミⅠ、Ⅱ」を、言語文化情報学
科では「キャリアゼミⅠ、Ⅱ」
、
「ことばのゼミⅠ、Ⅱ」を授業に組み込むなど、さまざま
な取り組みを行っている。
(b)課題
本学は、平成 27 年4月に修道学園と法人合併し、平成 27 年4月入学生をもって学生募
集を停止する予定であるため、平成 26 年度入試が最後になる予定である。
また、入学前指導に関しては、遠方からの入学予定者の便宜を図るため、電子メールな
どを利用した指導の充実を検討する。
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鈴峯女子短期大学
【基準Ⅱについての特記事項】
(1)以上の基準以外に教育課程と学生支援について努力している事項
食物栄養学科では、専門分野に特化した海外研修を実施している。フランスのル・コル
ドン・ブルー料理学校他における「海外料理・文化研修」及び、洋菓子とパンを学ぶ「欧
州パティスリー・ブーランジェ研修」を実施している。「海外料理・文化研修」は、平成
25 年度で実施回数が 25 回となる伝統ある研修となっている。毎年参加学生は 10 名程度で
あるが、国際的視野をもった人材育成に貢献している。この研修は、本学の正規の単位に
認定されている。
(提出1)
また、保育学科では平成 24 年度よりキャリア教育支援として非常勤スタッフ(ベルキャ
リア事業支援スタッフ)が学生指導並びに個別相談を行う体制を採っており、また、特別
支援のニーズを有している学生について、
チューターを中心とし個別指導を実施している。
言語文化情報学科では、その前身である「外国語科」の時代から「海外語学研修」を実
施しており、昭和 61 年度の第1回海外語学研修は1週間足らずの短期の研修であったが、
2週間から 1 ヶ月、さらには3ヶ月と研修期間も伸びた。その過程の中で、3ヵ月の「イ
ギリス語学留学」ならびに2週間の「イギリス文化研修」が導入され、現在に至っている。
言語文化情報学科に入学する学生は他学科同様、学習支援、生活支援の必要な学生が散
見される。学習についていくのが容易ではない学生、精神的なケアが必要な学生、授業料
が未納の学生、欠席が多い学生について、情報の共有化を図り、学科の教員全員で学生支
援を行うため、平成 25 年度からは、ほぼ毎週のペースで学科会議を開き、学生の動向につ
いて話し合い、教員同士が協力して支援する体制を採ってきた。これは、以前卒業した学
習支援の必要な学生の保護者から苦情を受けた反省から、細やかな支援を行う必要がある
という認識に立ち、情報の共有の必要性を感じて始めたことである。現在、特に欠席の多
い学生に対して教員同士が情報共有し、卒業に向けてどのように指導するかを話し合いな
がら指導に当たっている。また、保護者からの相談について、複雑なものに関しては複数
の教員で対応し、よりよい対応ができるようにしている。
(2)特別の事由や事情があり、以上の基準の求めることが実現(達成)できない事項
きめ細かい学生指導を行うためには、専任教員の増員が求められる。本学は平成 27 年
春に修道学園との合併を控え、新学科設立の準備に入っていることから、新たな教職員人
事に関しては、控えざるを得ない。今後、将来構想との関係で、修道学園との協議が必要
である。
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鈴峯女子短期大学
【基準Ⅲ 教育資源と財的資源】
(a)要約
■本学はカリキュラム・ポリシーに基づいて教員組織を整備している。
本学の「カリキュラム・ポリシー」及び、短期大学設置基準、栄養士養成施設指定基準、
製菓衛生師養成施設指定基準、指定保育士養成施設指定基準、及び教育職員免許課程認定
審査基準に基づき教員を組織している。教員の採用、昇任についても、
「鈴峯女子短期大学
専任教員選考規程」(備付 72-D-4)等が整備され、厳格に運用されている。
■本学の専任教員は、カリキュラム・ポリシーに基づいて教育研究活動を行っている。
本学では、論文発表や学会活動、さらには制作発表等により、各学科の「カリキュラム・
ポリシー」に基づいて、教育研究活動が展開されている。その成果については、毎年「5
領域の業績(教員の年間業績報告書)
」(備付 12)を作成している。さらに、本学独自に『鈴
峯女子短期大学人文社会科学研究集報』(備付 57)と『鈴峯女子短大研究集報自然科学』(備
付 58)を発行し、研究成果を発表する機会を保証している。専任教員の研究室や研究日の
確保、研究費の確保、海外派遣の充実、FD 研修の充実にも努めている。
■本学は学習成果を向上させるための事務組織を整備している。
事務組織は、大学事務を行う専門的な職能を有している専任職員を必要に応じて人員配
置し、責任体制を明確にしている(備付 59)
。事務局の施設設備として必要な設備を設け、
職場環境を整えている。事務職員は、教員や他の部署とも密に連携、協力しながら、学習
支援を行っている。防災対策、情報セキュリティについても、十分な体制を整えている。
SD 研修も積極的に行っている。
■本学は人事管理を適切に行っている。
「鈴峯学園就業規則」等の諸規程(備付 72)を整備しており、適正に管理している。こ
れらの規程の教職員への周知は、規程改廃の都度、教職員に通知するとともに、サーバー
に保管されている規程集を更新し、常に最新の情報を得られるようにしている。また、全
教職員を対象とした健康診断も適正に実施している。
■本学は、法令の定める規模の校地、校舎、施設設備等を整備しており、それらを有効に
活用している。
校地及び校舎の面積は、短期大学設置基準に定める面積を満たしている。講義室、演習
室、実験・実習室及び情報処理・語学実習室等の各教室は、教育研究上の目的を達成する
ため、教育研究にふさわしい環境の整備に努めている。また、栄養士養成施設及び製菓衛
生師養成施設として、給食実習室、製菓実習室等に必要な設備や備品等を備えている。
■本学は施設設備の維持管理を適切に行っている。
施設設備の維持管理については「鈴峯学園経理規程」(備付 72-C-1)、
「鈴峯学園経理規
程施行細則」(備付 72-C-2)及び「鈴峯学園修繕費支出及び資本的支出に関する取扱い要領」
(備付 72-C-3)に基づき、施設設備、資産、消耗品及び備品等を適切に維持管理している。
また、専門業者による設備の定期点検も適切に実施している。警備員の常駐、防災・防犯
対策も、適切に行っている。
また、情報セキュリティについては、
「鈴峯学園個人情報保護規程」(備付 72-A-7)及び
「鈴峯女子短期大学個人情報の取扱い細則」(備付 72-A-8)に基づき、個人情報の管理及び
システムの保護等の対策も講じている。地球環境保全対策としても、実施可能な活動に取
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鈴峯女子短期大学
り組んでいる。
■本学は学科・専攻科の教育課程編成・実施の方針に基づいて学習成果を獲得させるため
に技術的資源を整備している。
カリキュラムどおりに授業を進めていくために、実習室、実験室、演習室等の各施設を
設けている。また、一般教室への視聴覚機材の貸出及び LAN 回線配備により視聴覚に対応
した授業に対応できるようになっている。また、情報処理演習室、音楽演習室の開放をは
じめとした授業終了後の利用サービスを実施するとともに、課外の地域活動等のための設
備・備品も整備して、学生の学習環境を整えている。
■本学は財的資源を適切に管理している。
これまで教育環境の拡充引当特定資産や第2号基本金を計上していなかったが、平成 24
年度に中長期的な資金計画を策定し、
平成 25 年度から校舎建替引当特定資産を確保するよ
うにして、財的資源の確保に着手している。
■本学は財務実態を把握し、財政上の安定を確保するよう計画を策定・管理している。
教育内容、教育環境整備、財務の三つの計画からなる「鈴峯学園第三期構造改革プラン」
(備付 68)に沿って、事業計画を策定し、教育課程の充実及び学生支援に取り組んでいる。
学内外に経営情報公開を積極的に行い、周知を図っている。
(b)行動計画
本学は「カリキュラム・ポリシー」に基づき、
「鈴峯学園第三期構造改革プラン」の教員
配置計画に沿って、法令等の定める各種の基準を充たした教員組織を編成している。しか
しながら、平成 27 年4月の修道学園との合併を機に、本学の各学科は広島修道大学の新学
科等へ発展的に改組され、平成 27 年度入学生を最後に募集停止する予定になっている。そ
のため、計画的に人事を調整する必要上、専任教員の新規補充を抑制している。従前の教
育活動の質を担保し、さらに向上させるために、平成 26 年度内に部科長会、教育研究委員
会、教務委員会等の協働により、効果的な教員配置について検討していく。
科学研究費補助金などの競争的な研究資金獲得については、今後とも学長が率先して奨
励、促進する。
「学生による個別授業アンケート」の活用方法、実態の検証に関して、平成 26 年度内に
FD 委員会で検討を進める。
学内 LAN は導入後 17 年を経過し定着しているが、利用方法が限定されている。業務の効
率化や教育活動への還元など、現存資源の有効利用を図る取り組みを平成 26 年度内に図
書・情報委員会で考えていく。
図書の廃棄については本学でも問題が顕在化している。図書館の一部を学内他部署が利
用しているためスペースが限界に近づいており、退職教員による返却本などを開架管理で
きない状況が起こっている。このため、平成 26 年度内に図書・情報委員会で改善策につい
て検討する。
火災、防犯対策の点検、訓練は行っているが、地震が起こった場合の緊急避難対策に対
しては未着手であるため平成 26 年度内に部科長会で検討する。
ウイルスやサーバー攻撃等に対するセキュリティの強化策について、平成 26 年度内に
図書・情報委員会で検討する。
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鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅲ-A 人的資源
(a)要約
■本学はカリキュラム・ポリシーに基づいて教員組織を整備している。
本学の「カリキュラム・ポリシー」及び、短期大学設置基準、栄養士養成施設指定基準、
製菓衛生師養成施設指定基準、指定保育士養成施設指定基準、及び教育職員免許課程認定
審査基準に基づき教員を組織している。補助教員としては、食物栄養学科では副手を実験・
実習助手として配置して効果的な活動を展開している。保育学科では非常勤職員1名を実
習助手として配し、教員と連携して実習指導を充実させ、就業力の育成を図っている。
教員の採用、昇任についても、
「鈴峯女子短期大学専任教員選考規程」(備付 72-D-4) を
はじめとする諸規程が整備され、厳格に運用されている。
■本学の専任教員は、カリキュラム・ポリシーに基づいて教育研究活動を行っている。
本学では、論文発表や学会活動、さらには制作発表等により、各学科の「カリキュラム・
ポリシー」に基づいて、教育研究活動が展開されている。その成果については、毎年「5
領域の業績(教育の年間業績報告書)
」(備付 12)として、ファイル形式で保存し、閲覧を
可能としている。科研費補助金においては、小規模の短大でありながら、採択率が高いの
ではないかと自負している。
本学では、学外での研究発表を奨励するとともに、各教員の研究成果を発表する機会を
確保するために、
『鈴峯女子短期大学人文社会科学研究集報』
(備付 57)と『鈴峯女子短大
研究集報自然科学』(備付 58)を発行している。また、専任教員には一人一室の研究室が確
保されており、教育・研究に専念できる環境が整えられている。研究費については、
「鈴峯
女子短期大学教員研究費取扱要領」(備付 72-D-19)により、研究活動に必要と認められる
経費を支出することができる。さらに専任教員には、研究や研修を行うことができるよう
に、週 2 日の研究日が設けられている。
本学専任教員の海外派遣については、
「鈴峯学園教職員の海外研修旅行に関する規程」
(備
付 72-B-20)
、
「鈴峯学園国外出張規程」
(備付 72-B-21)及び「鈴峯学園国外出張に関する
旅費支給細則」(備付 72-B-22)により規定されている。
FD 活動に関しては、
「鈴峯女子短期大学 FD 委員会規程」(備付 72-A-16-(4))を制定して
FD 委員会を組織し、FD 研修会・情報交換会、さらには「学生による個別授業アンケート」
(備付9)等を実施している。
また、すべての専任教員は、学習成果の向上を図るために、いずれかの委員会に所属し、
庶務課、教務課、学生課、就職課、入試広報課、さらには法人事務局と連携を図っている。
■本学は学習成果を向上させるための事務組織を整備している。
事務組織は、事務局に事務長を置き、その下に、庶務、教務、学生、就職、入試広報等
の業務を所掌する課長等の必要人員を配置し、責任体制を明確にしている。
(備付 59)
専任職員は、カリキュラム遂行上の調整、学生等への窓口対応、学業成績等の管理、広
報・渉外業務、経理事務及び備品管理など大学事務を行う専門的な職能を有している。専
門性の向上と能力開発を図るため、それぞれ職員は、所属部署において、職場内研修を行
うとともに、外部等で実施される研修会、説明会等に参加し、業務の精度を高めている。(備
付 44)
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鈴峯女子短期大学
事務関係規程としては、
「鈴峯学園管理運営規則」
(備付 72-A-1)及び「鈴峯女子短期大
学における事務組織及び事務分掌に関する規程」
(備付 72-A-2)等を制定し、事務組織、
職制及び業務内容等を明確にするとともに、それぞれの部署においても、業務に関係した
規程を整備している。
事務局の施設としては、事務室(庶務課・教務課、学生課・就職課、入試広報課及び図
書館事務室) 、資料室、印刷室及び応接室を設けている。また、職員には、一人一台のパ
ソコンを割り当て、併せて、事務机、ロッカー、複写機及び保管庫等の備品等を整備し、
職場環境を整えている。特に、学生支援のために保健室、学生相談室及び就職指導室を設
けている。
防災対策については、
「火災などの災害が発生した時の避難」
(提出1)を作成し、教職
員及び学生の行動、避難場所並びに避難経路について周知徹底を図っている 。学生・保護
者及び教職員に事故等が起こった場合の緊急連絡先一覧を作成し、全教職員に配布するな
ど、事件・事故等を未然に又は被害を最小限に抑えるよう対策を講じている。
事務職員の SD 活動に関する規程として、「鈴峯女子短期大学 SD 委員会規程」(備付
72-A-12)を制定し、この規程に基づいて、SD 委員会で教授会での審議状況及び部科長会
の検討状況等を周知するとともに、
本学の現状、
問題点等についての情報を共有している。
また、職員は、学生の学習成果を向上させるため、法人本部、各種委員会委員長、学科長、
授業担当教員、実習担当教員及びチューター等と密に連携、協力しながら、学習支援体制
をとっている。
■本学は人事管理を適切に行つている。
「鈴峯学園就業規則」(備付 72-B-1)や「鈴峯学園給与規程」(備付 72-B-10)などの関
係規程を整備しており、適正な人事管理を行っている。諸規程の内容や改正は、その都度
教職員に通知するとともに、規程集をサーバーに保管し、常に最新の情報が得られるよう
にしている。
(b)改善計画
本学の教員組織は、「カリキュラム・ポリシー」に基づき法令等の定める各種基準を充
たしているが、問題を抱えた学生の指導、実習巡回指導、学生募集活動等の強化にともな
って、専任教員の負担は増大している。そのため、学生に対するよりきめ細かな指導を行
う時間や研究に充てる時間を十分に確保することができない状況にある。しかしながら、
平成 27 年4月の修道学園との合併を機に、
本学の各学科は広島修道大学の新学科等へ発展
的に改組され、平成 27 年度入学生を最後に募集停止する予定になっており、計画的に人事
を調整する必要上、専任教員の新規補充を抑制している。従前の教育活動の質を担保し、
向上に努める方策について検討する。
学生の生の声が反映される「学生による個別授業アンケート」の活用について、その方
法・実態が検証されていない。今後は、教育業績の要件の一つに加えるなどの工夫を検討
する。
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鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅲ-A-1 学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて教員組織を整備
している。
(a)現状
本学では、以下のように教員組織を編成している(表Ⅲ-A-1-1)
。専任教員数は短期大学
設置基準に定める教員数より、若干上回っている。
表Ⅲ-A-1-1.教員組織
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
専任教員数
短 期
大 学
全 体
学科等名
教
授
准
教
授
講 助
計
設 置
の 入
基 準
学 定
で 定
員 に
め る
応 じ
教 員
て 定
数
め る
〔イ〕
専 任
設置
基準
で定
教授
数
教 員
師 教
備 考
める
手
非
常
勤
教
員
36
助
数
〔ロ〕
食物栄養学科
2
4
1
0
7
5
2
0
保育学科
3
2
3
0
8
8
3
0
27
キャリア創造学科
4
4
0
0
8
5
2
0
7
(小計)
9
10
4
0
23
18
7
0
70
9
0
70
家政関係
教育学・保
育学関係
文学関係
[その他の組織等]
短期大学全体の入学
4
定員に応じて定める
2
専任教員数〔ロ〕
(合計)
9
10
4
0
23
22
また、食物栄養学科、保育学科、及び言語文化情報学科の「カリキュラム・ポリシー」
に基づき、学生便覧(提出1)に示すように、教育課程に基づいて適切に教員配置を行っ
ている。食物栄養学科においては、厚生労働省の栄養士養成施設指定基準、製菓衛生師養
成施設指定基準及び文部科学省の教育職員免許課程認定審査基準に基づき、
保育学科では、
厚生労働省の指定保育士養成施設指定基準、及び文部科学省の教育職員免許課程認定審査
基準に基づき、教育実績、研究業績の審査を受けた専任教員を以下の表に示すとおり配置
- 97 -
鈴峯女子短期大学
している。
(表Ⅲ-A-1-2~表Ⅲ-A-1-7)
表Ⅲ-A-1-2.食物栄養学科 栄養士養成施設指定基準に基づいた教員配置
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
配
置(人数)
法 定 必 要 数
社会生活と健康
1人
各区分(
「人体の構造と機能」と「食品と衛生」は同じ
人体の構造と機能
1人
区分)を担当する教員は、それぞれ 1 人以上。
食品と衛生
1人
専任教員は 5 人以上。
栄養と健康
1人
栄養の指導
1人
給食の運営
1人
。
3 人(いずれも管理栄養士) 専任の助手は、3 人以上(その内 2 人は管理栄養士)
助 手
計
9人
表Ⅲ-A-1-3.食物栄養学科 製菓衛生師養成施設指定基準に基づいた教員配置
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
配
置(人数)
専 任
計
法 定 必 要 数
1人
必修科目を担当するのに適当な数の教員を有
1人
し、そのうち 1 人以上は専任であること。
表Ⅲ-A-1-4.食物栄養学科教育職員免許課程認定審査基準(中学校教諭二種免許状(家庭))
に基づいた教員配置
専任区分
教科専任
授 業 科 目
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
配
置(人数)
基礎栄養学
1人
食品衛生学
1人
調理学
1人
食生活論
1人
計
教職専任
法 定 必 要 数
必要専任教員数 4 人
4人
教職概説
1人
人間形成と発達
1人
教職実践演習(中二種免)
1人
計
3人
定員 800 人以下の場合 2 人
表Ⅲ-A-1-5.食物栄養学科教育職員免許課程認定審査基準(栄養教諭二種免許状)に
基づいた教員配置
専任区分
教職専任
授 業 科 目
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
配置(人数)
教職概説
1人
教育方法概論(教育課程を含む)
1人
計
2人
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法 定 必 要 数
定員 800 人以下の場合 2 人
鈴峯女子短期大学
表Ⅲ-A-1-6.保育学科 指定保育士養成施設指定基準に基づいた教員配置
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
配 置(人数)
法定必要数
保育の本質・目的
1人
定員 50~100 人の場合、系列ごとに最低
保育の対象の理解
2人
1 名(5 系列) 計 8 人
保育の内容・方法
2人
保育の表現技術
2人
総合演習
1人
計
8人
表Ⅲ-A-1-7.保育学科教育職員免許課程認定審査基準(幼稚園教諭二種免許状)に
基づいた教員配置
専任区分
教科専任
教職専任
授 業 科 目
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
配置(人数)
法 定 必 要 数
生活
1人
定員が 51~100 人の場合、
音楽
1人
3 教科以上にわたり、各教科 1 人以上 合計
図画工作
1人
4 人以上。
体育
1人
計
4人
教育心理学
1人
定員が 51~100 人の場合、
「教職の意義等に
保育・教育課程論
1人
関する科目」「教育の基礎理論に関する科
保育内容研究
2人
目」において 1 人以上。
「教育課程及び指導
法に関する科目」
「生徒指導、教育相談及び
進路指導等に関する科目」において 1 人以
上。合計 4 人以上。
計
4人
補助教員としては、食物栄養学科では副手4名が実験・実習助手として補佐し、効果的
な教育活動を展開している。保育学科では非常勤職員1名を実習助手として配し、教員と
連携して実習指導を充実させ、就業力の育成を図っている。
教員の採用、昇任については、
「鈴峯女子短期大学専任教員選考規程」
(備付 72-D-4)
が定められ、
「鈴峯女子短期大学人事委員会規程」(備付 72-A-16-(6))により、
「鈴峯女子
短期大学専任教員選考内規」(備付 72-D-5)の手順に従い行れている。さらに非常勤教員
については、
「鈴峯女子短期大学非常勤講師の選考の基準に関する法人規則」(備付 72-B5)に基づき、
「鈴峯女子短期大学非常勤講師の選考に関する申合せ」(備付 72-B-6)を定
めて運用している。このほかに、
「鈴峯学園就業規則」
、
「鈴峯女子短期大学教育職員の任期
制に関する規則」(備付 72-B-4)、
「鈴峯女子短期大学特別任用教育職員就業規則」(備付
72-B-2)、
「鈴峯学園嘱託教職員規程」(備付 72-B-3)等、各種の関連規程を整備している。
(備付 72)
教員の採用、昇任については、これらの諸規程に基づき厳正に審議し、決定している。
- 99 -
鈴峯女子短期大学
教員の採用は、人事委員会から推薦のあった候補者について、学長及び専任の教授をもっ
て構成する第一教授会で審議、決定している。第一教授会は、教授の3分の2以上の出席
を要するものとし、採用の可否は出席教授の3分の2以上で決する。専任教員の昇格につ
いては、
原則として学科長が発議し、
審査の手続きは任用の場合に準ずるものとしている。
なお、いずれの場合も、任命権者は理事長である。
(b)課題
平成 27 年4月の修道学園との合併を機に、本学の各学科は広島修道大学の新学科等へ
発展的に改組される予定である。また平成 27 年度入学生を最後に募集停止し、平成 29 年
3月をもって廃止する予定になっている。そのため、計画的に人事を調整する必要上、専
任教員の新規補充を抑制せざるを得ない状況にある。
〔区分〕
基準Ⅲ-A-2 専任教員は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて教
育研究活動を行っている。
(a)現状
専任教員の研究活動については、論文発表や学会活動、さらには制作発表等により、各
学科の「カリキュラム・ポリシー」のもとに位置付けられた授業科目の内容発展に資する
活動が展開されている。その成果については、従来「教育研究業績書」として第3集まで
刊行した後、平成 16 年度より「5領域の業績」に改められ、毎年、研究業績、教育業績、
職務業績、学生指導、社会貢献の各領域の成果の報告が義務付けられている。また、これ
を「5領域の業績(教員の年間業績報告書)
」(備付 12)として印刷し、他大学にも送付し
ていたが、平成 19 年度からはファイル形式で保存し、閲覧できるようにしている。
専任教員の科学研究費補助金及び外部資金による研究費の獲得状況は、以下の表Ⅲ
-A-2-1 のとおりである。科研費補助金においては、小規模短大でありながら、採択率が高
いのではないかと自負している。
表Ⅲ-A-2-1.専任教員の科学研究費補助金及び外部資金による研究費の獲得状況
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
申 請
採 択
申 請
採 択
申 請
採 択
科研費補助金
2件
2件
7件
7件
8件
6件
外部資金
0件
0件
0件
0件
1件
1件
専任教員の研究活動に関する規程としては、
「鈴峯女子短期大学教員研究費取扱要領」
(備
付 72-D-19)、
「鈴峯女子短期大学教員特別出張旅費取扱(補助)要領」(備付 72-B-23)及び
「鈴峯女子短期大学公的研究費の管理・監査等に関する規程」(備付 72-D-18)を制定し、
研究費の使用範囲、使用要領、また、学会出張の場合の財政的支援等について定め、適正
な運営・管理がなされている。
研究成果を公表する機会を本学として確保する方策としては、
「鈴峯女子短期大学図書・
情報委員会規程」(備付 72-A-16-(13))に基づき、紀要編集委員会が原稿募集し、
「鈴峯女
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鈴峯女子短期大学
子短期大学人文社会科学研究集報 投稿申し合わせ」(備付 72-D-14)、
「鈴峯女子短期大学
研究集報自然科学投稿規程」
(備付 72-D-15)により投稿を募り、発行している。
『鈴峯女
子短期大学人文社会科学研究集報』は、昭和 28 年度に『研究集報』の第1集を発行し、平
成 25 年度までに第 60 集を重ねた(備付 57)
。
『鈴峯女子短大研究集報自然科学』について
は、平成 20 年度に第 42 集を発行した後、平成 25 年度に第 43 集を発行した。(備付 58)
専任教員には、一人一室の研究室が確保されており、教育・研究に専念できる環境が整
えられている。研究費については、
「鈴峯女子短期大学教員研究費取扱要領」により使用さ
れている。出張旅費、書籍、消耗品、資料・会費等に必要と認められる経費を支出するこ
とができる。専任教員は、一人あたり教授 14 万円、准教授・講師は 12 万円であり、特任
教員はそれぞれ半額となっている。研究や研修のための時間を確保するために、本学では
「鈴峯学園就業規則」
(備付 72-B-1)において、週二日の研究日が付与されている。研究
日の指定は授業時間割を作成する都度決定されている。
本学専任教員の海外派遣については、
「鈴峯学園教職員の海外研修旅行に関する規程」
(備
付 72-B-20)、
「鈴峯学園国外出張規程」(備付 72-B-21)及び「鈴峯学園国外出張に関する旅
費支給細則」(備付 72-B-22)を制定し、教員が海外で勉学する体制を整備している。
国外出張は、出張の目的により次のとおり区分している。
(1)第1種…本学園の用務による出張
(2)第2種…学会等への出席・研究調査等研修のための出張
(3)第3種…外国研究機関からの招聘による出張
(4)第4種…その他の出張(国際競技会参加のための引率、学生・生徒の海外研修旅
行の引率)
(5)第5種…長期(3ヶ月超)語学留学等の指導、引率のための出張
上記のほか、次に掲げる者については、海外で調査研究するために 30 日以内の海外研
修旅行が可能となっている。
(1)専任の教職員であること。ただし、特任教員は除く。
(2)在職年数が5年以上であること。
(3)勤務成績が良好であること。
(4)健康で海外の生活に適応できること。
また、平成 12 年 10 月に英国国立カンタベリー・クライスト・チャーチ大学と姉妹校の
協定を結び、学生・教員間での交流を行っている。相手協定校からは、平成 24 年度、25
年度に表敬訪問のために来学された。なお、平成 26 年3月には改めて「鈴峯女子短期大学
とカンタベリー・クライスト・チャーチ大学の了解覚書」が交わされている。
表Ⅲ-A-2-2.教員の海外出張及び学生の海外研修件数
(平成 23 年度~25 年度)
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
教員(事務職員を含む)
6人
2人
4人
学生
15 人
10 人
24 人
- 101 -
鈴峯女子短期大学
本学では、
「鈴峯女子短期大学 FD 委員会規程」(備付 72-A-16-(4)を制定し、次に掲げる
事項について審議を行い、FD 活動を推進している。
・教授法の工夫に関する事項
・教材に関する事項
・成績評価に関する事項
・学生による授業評価に関する事項
・その他教育方法に関する事項
FD を担う組織は各学科の FD 委員2名と事務長及び教務課職員である。FD 委員会は、委
員会規程に基づき、各学科から教授法や教材の工夫等、FD に関する意見や課題を募り、当
該年度の活動計画を実行しており、個々の教職員の意見を大学全体に反映している。年度
末には、全教職員が参加する FD 情報交換会を開催し、本学教育の現状、学生の学力などに
ついて、教員間で活発な意見が出され、本学に必要な取り組みを全学で議論する場となっ
ている。
(表Ⅲ-A-2-3)
表Ⅲ-A-2-3.FD 研修会・情報交換会の実施内容
年 度
テ ー マ
備考(実施日・講師等)
平成 23 年度
FD勉強会、意見・情報交換会
平成 24 年2月2日実施
平成 24 年度
授業公開・授業参観の総括
平成 25 年3月 25 日実施
平成 25 年9月 19 日実施
平成 25 年度
自閉症スペクトラムを抱える学
講師:河村 暁先生
生への支援方法
広島女学院大学障がい学生高等教育支援研究所(客
員研究員)・発達ルームそら主宰
学生による授業評価に関しては、
「学生による個別授業アンケート」
(備付9)を毎年度
の各学期末に実施している。受講者数が極端に少ない科目や、授業形態がアンケート内容
にそぐわない科目など、事前の調査により授業担当者が除外を希望した科目以外のすべて
の科目を対象としている。平成 25 年度からは、設問項目が空白となっている欄を設け、担
当教員が独自に設問項目を設定できるようにした。なお、日常的に学生からの意見や要望
を聴取するために、
「意見箱」(備付 14)を設置し、その意見や要望に迅速に対応している。
すべての専任教員は、各教育的取組みの有機的連動により学習成果の向上を図るために、
いずれかの委員会に所属するとともに、庶務課、教務課、学生課、就職課、入試広報課と
の連携を図っている(表Ⅲ-A-2-4)
。
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鈴峯女子短期大学
表Ⅲ-A-2-4.専任教員が所属する委員会と関連・連携する部署
(平成 25 年度)
専任教員が所属する委員会
主な関係・連携部署
部科長会
短期大学事務局
人事委員会
法人本部、短期大学事務局
自己点検・評価委員会
法人本部、短期大学事務局
人権委員会
短期大学事務局
教育研究委員会
短期大学事務局
FD 委員会
短期大学事務局
ベルキャリア推進委員会
短期大学事務局
教務委員会
教育研究センター、短期大学事務局
教職課程委員会
教育研究センター、短期大学事務局
学生委員会
学生支援センター、短期大学事務局
就職委員会
学生支援センター、短期大学事務局
入試委員会
入試広報センター、短期大学事務局
広報委員会
入試広報センター、短期大学事務局
図書・情報委員会
メティアセンター、短期大学事務局
(b)課題
問題のある学生の増加に伴う学生指導、実習巡回指導、学生募集活動等の強化により、
専任教員の負担が増大している。そのため、学生に対するよりきめ細かな指導を行う時間
や研究に充てる時間を十分に確保することができない状況にある。
「学生による個別授業アンケート」については、理由不明のままに実施されていない科
目がある。さらにはその結果を個々の教員が授業改善にどこまで活用しているかその実態
が検証されていない。アンケート結果を授業改善に活かすために、今後、教育業績の要件
の一つに加えるなどの工夫を検討する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅲ-A-3 学習成果を向上させるための事務組織を整備している。
(a)現状
本学では、理事長の委任を受け、短期大学に、校務をつかさどり、所属職員を統括する
学長が置かれている。また、その学長の命を受け、事務局に所属職員を指揮監督し、事務
を掌理する事務長が置かれている。事務長の下に、庶務、教務、学生、就職、入試広報等
の業務を所掌する課を置き、課長等の必要人員を配置し、責任体制を明確にしている。(備
付 59)
専任事務職員は、カリキュラム遂行上の調整、学生等への窓口対応、学業成績等の管理、
広報・渉外業務、経理事務及び備品管理など大学事務を行う専門的な職能を有している。
職員は、法人による職員採用試験を経て、採用され、各部署に配置されている。
また、専門性の向上と能力開発を図るため、それぞれ職員は、所属部署において、職場
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鈴峯女子短期大学
内研修を行うとともに、外部等で実施される研修会、説明会等に参加し、業務の精度を高
めている。(備付 44)
事務関係規程としては、
「鈴峯学園管理運営規則」(備付 72-A-1)及び「鈴峯女子短期大
学における事務組織及び事務分掌に関する規程」(備付 72-A-2)等を制定し、事務組織、職
制及び業務内容等を明確にするとともに、それぞれの部署においても、業務に関係した規
程を整備している。(備付 72)
事務局には、A 棟2階に3事務室(庶務課・教務課、学生課・就職課、入試広報課)及び
C 棟2階に 1 事務室(図書館事務室)を設け、それぞれの事務室に教職員、学生及び外部の
者が相談しやすいように窓口又はカウンターを設けている。事務室以外にも、事務室の近
くに、資料室、印刷室及び応接室を配置している。
また、職員には、一人一台のパソコンを割り当ててあり、教育系とは区別された事務系
ネットワーク(共有フォルダ)により情報を共有しながら各業務を行っている。併せて、事
務机、ロッカー、複写機及び保管庫等の備品等を整備し、職場環境を整えている。
特に、学生支援のために、保健室、学生相談室及び就職指導室を設け、専門知識、資格
を持った職員が学生支援業務を行っている。
防災対策については、
「火災などの災害が発生した時の避難」を作成し、教職員及び学
生の行動、避難場所並びに避難経路について周知徹底を図っている。(提出1)
また、学生・保護者及び教職員に事故等が起こった場合の連絡体制を整備するとともに、
学長をはじめセンター長、学科長の緊急連絡先一覧を作成し、全教職員に配布するなど、
事件・事故等を未然に又は被害を最小限に抑えるよう対策を講じている。
情報セキュリティについては、
平成 17 年 4 月に
「鈴峯学園個人情報保護規程」
(備付 72-A7)及び「鈴峯女子短期大学個人情報の取扱い細則」
(備付 72-A-8)を制定し、情報に関
する教育及び研究、並びに学内ネットワークの管理運用等の業務を行っているメディアセ
ンターにおいて、コンピュータ・ウイルス対策として、学内 LAN 接続 PC 及びサーバーへウ
イルス対策ソフトを導入し、アンチ・ウイルス・サーバーにより監視を行い、サーバー上
のデータのバックアップは、毎日別媒体により行っている。また、停電時に備え UPS(無
停電電源装置)を設置し、システムの保護等の対策も講じている。
職員の SD 活動に関する規程として、
「鈴峯女子短期大学 SD 委員会規程」(備付 72-A-12)
を制定し、この規程に基づいて、SD 委員会で教授会での審議状況及び部科長会(教授会に
先立って行われる学長、副学長、各センター長、学科長等が構成メンバー)の検討状況等
を周知するとともに、本学の現状、問題点等についての情報を共有している。また、それ
ぞれの部署で業務を行う上での問題点、対応策等について議論し、事務処理の改善に努力
している。
また、職員は、学生の学習成果を向上させるため、法人本部、各種委員会委員長、学科
長、授業担当教員、実習担当教員及び学生チューター等と密に連携、協力しながら、学習
支援体制をとっている。
(b)課題
事務職員が少人数(専任職員9名、嘱託職員9名)のため、職員間で業務を補完しあい、
広範囲な業務を行う体制となっており、職員は業務の全体像を把握しておく必要がある。
- 104 -
鈴峯女子短期大学
そのため、職員間の協力・情報共有をより強化する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅲ-A-4 人事管理が適切に行われている。
(a)現状
教職員の就業に関しては、次の規程を整備し、適正に管理している。
・鈴峯学園就業規則(備付 72-B-1)
・鈴峯学園職員の勤務時間及び休暇等に関する規則
・鈴峯学園に勤務する非常勤の職員の年次有給休暇取得要領
・鈴峯学園給与規程(備付 72-B-10)
・鈴峯学園給与規程細則(備付 72-B-11)
・鈴峯女子短期大学教育職員の任期制に関する規則(備付 72-B-4)
・鈴峯女子短期大学特別任用教育職員就業規則(備付 72-B-2)
・鈴峯学園嘱託教職員規程(備付 72-B-3)
・鈴峯女子短期大学非常勤講師の選考の基準に関する法人規則(備付 72-B-5)
・鈴峯学園非常勤講師給与規程(備付 72-B-12)
・鈴峯学園非常勤職員給与規程(備付 72-B-13)
・鈴峯学園非常勤講師・非常勤職員並びに嘱託教職員の給与規程取扱い要領(備付
72-B-14)
・鈴峯学園入試手当に関する取扱い要領
・鈴峯学園育児・介護休業等に関する規程(備付 72-B-24)
・鈴峯学園定年規程(備付 72-B-8)
・鈴峯学園定年退職者の再雇用に関する規則(備付 72-B-7)
・鈴峯学園退職手当支給規程(備付 72-B-17)
・鈴峯学園退職手当支給規程取扱い要領(備付 72-B-18)
・鈴峯女子短期大学謝礼金規程
・鈴峯学園旅費規程(備付 72-B-19)
・鈴峯学園教職員の海外研修旅行に関する規程(備付 72-B-20)
・鈴峯学園国外出張規程(備付 72-B-21)
・鈴峯学園国外出張に関する旅費支給細則(備付 72-B-22)
・鈴峯学園永年勤続者表彰内規
・鈴峯学園人事異動取扱い規程
・鈴峯学園における旧姓使用の取扱い及び手続き等について
・鈴峯学園健康管理補助制度実施要領
労働基準法第 89 条各号に規定される規程の作成又は変更について、労働組合の意見を
聴き、その意見を記した書面を添付し、労働基準監督署長に届出を行っている。
これらの規程は、規程改廃の都度、教職員に通知するとともに、サーバーに保管されて
いる規程集を更新し、常に最新の情報が得られるようにしている。また、全教職員を対象
とした健康診断も適正に実施している。
- 105 -
鈴峯女子短期大学
(b)課題
平成 27 年 4 月 1 日の修道学園との合併に備え、就業に係る取扱いについて、修道学園
の関係規程と統一性を確保するための改正等を含め、人事管理に関する規程の整理を行う
必要がある。
- 106 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅲ-B 物的資源
(a)要約
■本学は法令の定める規模の校地、校舎、施設設備等を整備しており、それらを有効に活
用している。
校地の面積は、7,508 ㎡で、短期大学設置基準に定める面積 5,600 ㎡をはるかに上回っ
ている。校舎の面積は、11,393 ㎡で、短期大学設置基準に定める面積 5,450 ㎡をはるかに
上回っている。運動場は、校舎と同一敷地内にあり、面積は、17,930 ㎡で、併設の中・高
等学校と共用している。また、キャンパスから約 40km 離れている場所にも 6,162 ㎡の運
動場を有している。
障がい者への対応は、授業が行われる A 棟にエレベーターを、情報処理演習室のある D
棟に障がい者用トイレを設置している。
A 棟と D 棟へは各建物間を通路(スロープ)で結び、
車椅子での移動が可能となっている。また、障がい者用に階段に手すりを設置している。
学生寮においても、階段、玄関ホール及び浴室に手すりを設置している。
講義室、演習室、実験・実習室及び情報処理・語学実習室の数は、それぞれ 25 室、18
室、42 室及び 7 室である。これらの教室には、各用途に応じた AV 機器、実験装置・器具、
実習用調度品、教材用遊具及びコンピュータ等も設置されており、教育研究上の目的を達
成するため、教育研究にふさわしい環境の整備に努めている。特に、食物栄養学科では、
栄養士養成施設及び製菓衛生師養成施設として、介護実習室、食品学実験室、給食実習室、
調理実習室、実習食堂、製菓実習室及び食物実験実習室を設置し、それぞれ養成施設とし
て必要な機器や備品を備えている。保育学科では、指定保育士養成施設として、図画工作
室、音楽教室、音楽実習室、音楽演習室及び保育実習室を設置し、音楽実習室、音楽演習
室には、アップライトピアノ 24 台、グランドピアノ 6 台、電子ピアノ 10 台及びその他の
楽器が整備されている。
図書館には、面積、閲覧席数、収納可能冊数、蔵書数、学術雑誌及び AV 資料が、十分
に確保されている。
図書館以外に、厚生施設として、ロッカールーム、食堂、学生寮及び宿泊施設を兼ねた
学生会館並びに併設の中・高等学校と共用の講堂を有している。
体育館は、1,262 ㎡の面積を有し、様々な運動が可能で、
「鈴峯女子短期大学体育館使用
規程」に基づき適切に利用されている。
■本学は施設設備の維持管理を適切に行っている。
施設設備の維持管理については「鈴峯学園経理規程」(備付 72-C-1)、
「鈴峯学園経理規
程施行細則」(備付 72-C-2)及び「鈴峯学園修繕費支出及び資本的支出に関する取扱い要
領」(備付 72-C-3)を制定し、これらの規程に基づき、施設設備、資産、消耗品及び備品
等を適切に維持管理している。また、専門業者による設備の定期点検も適切に実施してい
る。
火災・地震対策としては、消防計画書として「鈴峯女子短期大学(校舎等)
」
(備付 72-A-9)
と「鈴峯女子短期大学第二寮」
(備付 72-A-10)を作成し、消防署に提出している。この消
防計画書に基づき、火災報知機等の消防用設備等の点検を行っている。また、各建物には、
火元取扱責任者を配置し、日常的な管理・点検を行っている。
- 107 -
鈴峯女子短期大学
防犯対策としては、各所に防犯カメラを設置するとともに、警備員を常駐させ、校内巡
視等を行っている。学生会館では、24 時間機械警備を行っている。情報セキュリティにつ
いては、
「鈴峯学園個人情報保護規程」
(備付 72-A-7)及び「鈴峯女子短期大学個人情報
の取扱い細則」
(備付 72-A-8)を制定し、個人情報の管理に努めているとともに、メディ
アセンターにおいて、コンピュータ・ウイルス対策として、学内 LAN 接続 PC 及びサーバー
へウイルス対策ソフトを導入し、システムの保護等の対策も講じている。
地球環境保全対策として、節電対策は、空調使用のための集中管理方式により管理して
いる。省資源対策として、キャンパス内のトイレの水は、地下水を利用している。また、
環境対策として、ゴミの分別回収等を行うなど、実施可能な活動に取り組んでいる。
(b)改善計画
図書の廃棄については本学でも問題が顕在化している。図書館の一部を学内他部署が利
用しているためスペースが限界に近づいており、退職教員による返却本等を開架管理でき
ない状況が起こっている。修道学園との合併を踏まえ、両大学でどのように対処していく
か検討していく。
火災、防犯対策の点検、訓練は行っているが、地震の際の避難訓練は実施していない。
火災訓練の際に地震が起きたことを想定した避難訓練も併せて行うなど、緊急避難対策に
ついて検討する。
コンピュータシステムのセキュリティ対策としては、外部からのアタックに対してファ
イヤーウォールを設置し、コンピュータ・ウイルス対策として、学内 LAN 接続 PC 及びサー
バーへウイルス対策ソフトを導入し、アンチ・ウイルス・サーバーにより監視を行ってい
る。しかし、ウイルスに対するセキュリティ対策はこれで万全というものはなく、引き続
き強化していく必要がある。
- 108 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅲ-B-1 学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて校地、校舎、施
設設備、その他の物的資源を整備、活用している。
(a)現状
校地の面積は、次のとおり 7,508 ㎡で、短期大学設置基準第 30 条の規定に定める面積
5,600 ㎡(収容定員 560 名×10 ㎡)をはるかに上回っている。
表Ⅲ-B-1-1.校地等の面積(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
専用(㎡)
校舎敷地
共用(㎡)
7,508 ㎡
0㎡
運動場用地(井口校地)
0㎡
17,930 ㎡
運動場用地(栗谷校地)
6,162 ㎡
0㎡
13,670 ㎡
17,930 ㎡
1,092 ㎡
0㎡
14,762 ㎡
17,930 ㎡
小
計
その他
合
計
設置基準面積
備
考
中・高等学校と共用
5,600 ㎡
校舎の面積は、次のとおり 11,393 ㎡で、短期大学設置基準第 31 条の規定に定める面積
5,450 ㎡(2,600 ㎡(食栄)+1,550 ㎡(保育)+1,300 ㎡(言語))をはるかに上回っている。
表Ⅲ-B-1-2.校舎の面積
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
専用(㎡)
校舎
共用(㎡)
11,393 ㎡
設置基準面積
0㎡
備
考
5,450 ㎡
(参考)
各学科の必要面積(設置基準上)
2,600 ㎡(食栄)+2,350 ㎡(保育) +1,600 ㎡(言語)=6,550 ㎡
運動場は、校舎と同一敷地内にあり、次のとおり 17,930 ㎡の面積を有しており、併設の
中・高等学校と共用している。また、キャンパスから 40km 離れている栗谷校地に 6,162
㎡の運動場を有している。
表Ⅲ-B-1-3.運動場の面積
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
区
分
専用(㎡)
共用(㎡)
運動場用地(井口校地)
0㎡
17,930 ㎡
運動場用地(栗谷校地)
6,162 ㎡
0㎡
計
6,162 ㎡
17,930 ㎡
備
考
中・高等学校と共用
障がい者への対応については、大部分の授業が行われる A 棟(5階建て)にエレベータ
ーを、及び情報処理演習室のある D 棟(3階建て)に障がい者用トイレを設置している。
- 109 -
鈴峯女子短期大学
また、A 棟と B 棟、C 棟間及び C 棟と D 棟間を通路(スロープ)で結び、車椅子での移動が
可能となっており、障がい者が修学できるように整備している。
障がい者用に階段(D 棟と E 棟(食堂)とを結ぶ階段、E 棟と F 棟(体育館)とを結ぶ階
段)に手すりを設置している。学生寮(4階建て)においても、各階の階段、玄関ホール及
び浴室に手すりを設置している他、
聴覚障がい者のための FM 無線式補聴器を整備している。
講義室、演習室、実験・実習室及び情報処理・語学実習室の数は、表Ⅲ-B-1-4のとお
りである。
表Ⅲ-B-1-4.講義室等の数
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
講義室
演習室
実験・実習室
情報処理・語学実習室
25 室
18 室
42 室
7室
これらの教室には、各用途に応じた AV 機器、実験装置・器具、実習用調度品、教材用
遊具及びコンピュータ等も設置されており、教育研究上の目的を達成するため、教育研究
にふさわしい環境の整備に努めている。特に、食物栄養学科は、栄養士養成施設及び製菓
衛生師養成施設として、介護実習室、食品学実験室、給食実習室、調理実習室、実習食堂、
製菓実習室及び食物実験実習室を設置し、
養成施設として必要な機器や備品を備えている。
保育学科は、指定保育士養成施設として、図画工作室、音楽教室、音楽実習室、音楽演習
室及び保育実習室を設置し、音楽実習室、音楽演習室には、アップライトピアノ 24 台、グ
ランドピアノ6台、電子ピアノ 10 台及びその他楽器が整備されている。
本学には、学習資源センターは設置していないが、C 棟(3階建て)に図書館があり、
面積、閲覧席数、収納可能冊数、蔵書数、学術雑誌数及び AV 資料数は、表Ⅲ-B-1-5、表
Ⅲ-B-1-6に示すとおりである。
購入図書は、年度はじめに教員個人配分、図書館選定分、学科配分等を予算化して執行
している。廃棄については、重複本や毎年発行される問題集・資料やハウトゥー本などを
対象としている。図書については、教員選書のほかメディアセンター職員がシラバスなど
を参照し図書選択を行っている。
表Ⅲ-B-1-5.図書館の面積等
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
面 積
閲覧席数
収納可能冊数
961 ㎡
136 席
170,000 冊
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鈴峯女子短期大学
表Ⅲ-B-1-6.図書館で所蔵する学科ごとの図書数等
(平成 26 年 5 月 1 日現在)
学
科
蔵 書 数
学 術 雑 誌
AV 資料
食物栄養学科
12,232 冊
134 冊
166 点
保育学科
14,161 冊
22 冊
153 点
キャリア創造学科
52,137 冊
90 冊
666 点
共用
28,165 冊
263 冊
686 点
106,695 冊
509 冊
1,671 点
図書館の利用者は学生、教職員、オープンカレッジ受講者が中心であり、入館者数は、
平成23 年度月平均1,001 名(入館者数12,015 名)、
平成24 年度月平均808 名(入館者数9,702
名)、平成 25 年度月平均 681 名(入館者数 8,178 名)となっている。
図書館以外に、厚生施設として、ロッカールーム、食堂、学生寮及び宿泊施設を兼ねた
学生会館並びに併設の中・高等学校と共用の講堂を有している。
体育館については、1,262 ㎡の面積を有し、様々な運動が可能で、
「鈴峯女子短期大学体
育館使用要領」
(備付 62)に基づき適切に利用されている。体育館は、前期8コマ/週、
後期7コマ/週の正課の授業に利用されている。また、体育実技の授業のほか、球技大会
などの学内行事、学生のサークル活動、オープンカレッジ(前期、後期各 1 コマ)などで活
用されている。なお、併設の中・高等学校生徒が課外活動でも利用している。
(b)課題
本学の各建物間は、通路(スロープ)で結ばれ車椅子での移動が可能であるが、自力で
移動するには時間がかかり、整備が十分とはいえない。なお、現在は車椅子を必要とする
障がい者は在学していない。
図書の廃棄については本学でも問題が顕在化している。図書館の一部を学内他部署が利
用しているためスペースが限界に近づいており、退職教員による返却本などを開架管理で
きない状況が起こっている。
〔区分〕
基準Ⅲ-B-2 施設設備の維持管理を適切に行っている。
(a)現状
本学では、施設設備の維持管理については「鈴峯学園経理規程」
(備付 72-C-1)
、
「鈴峯
学園経理規程施行細則」
(備付 72-C-2)及び「鈴峯学園修繕費支出及び資本的支出に関す
る取扱い要領」
(備付 72-C-3)を制定し、それらの規程に基づき、施設設備、資産、消耗
品及び備品等を適切に維持管理している。
また、専門業者による設備の定期点検は、次のとおり実施している。
・電気設備点検(6回/年)
・給水設備点検「貯水槽点検、清掃」(1回/年)
・消防点検「消防用設備保守点検」
(2回/年)
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鈴峯女子短期大学
・エレベーター設備点検(1回/年)
・月次点検(1回/月)
・建設設備等定期点検(1回/年)
併せて、備品については、備品に「備品シール」を貼付するとともに、固定資産台帳に
記載し管理している。
火災・地震対策としては、学校法人鈴峯学園消防計画書として「鈴峯女子短期大学(校
舎等)
」
(備付 72-A-9)と「鈴峯女子短期大学第二寮」
(備付 72-A-10)を作成し、消防署
に提出している。
消防計画書に基づき、毎年防災業者と連携し、火災報知機等の消防用設備等の定期点検
(8月、2月)及び自主点検(7月、12 月)を行っている。また、各建物には、火元取扱責任
者を配置し、日常的な管理・点検を行っている。
防災訓練は、次のとおり実施し、自衛消防意識の高揚に努めている。
表Ⅲ-B-2-1. 防災訓練の実施状況
年 度
実
施
内
容
平成 21 年度
広島市総合防災センター主催の「防災リーダー研修」に職員1名参加(10 月 26 日実施)
平成 22 年度
実施せず
平成 23 年度
消火器による初期消火訓練を実施(9月9日実施)
平成 24 年度
屋内消火栓による消火訓練を実施(9月 20 日実施)
平成 25 年度
広島市総合防災センター主催の「防火管理者研修」に職員1名参加(7月 26 日実施)
防犯対策としては、正門出入口、A 棟玄関及び学生寮に防犯カメラを設置している。学
生会館には、1階及び2階の 24 時間機械警備をはじめ、警備員の常駐及び校内巡視等を行
うとともに、異常の場合の緊急連絡網を作成し緊急時の体制を整備している。
特に、学生に対しては、ネットワークを介し、授業支援(履修登録・成績照会等)や学生
支援(学生情報照会・アンケート等)を可能とするシステムを導入しており、このシステム
により緊急時の連絡を取れるようにしている。
また、建物が老朽化しているため平成 24 年度に A 棟の剥落防止対策を行った。
コンピュータシステムのセキュリティ対策としては、外部からのアタックに対してファ
イヤーウォールを設置し、コンピュータ・ウイルス対策として、学内 LAN 接続 PC 及びサー
バーへウイルス対策ソフトを導入し、アンチ・ウイルス・サーバーにより監視を行ってい
る。サーバー上のデータのバックアップは毎日別媒体に行い、停電時にそなえ UPS を設置
しシステムを保護している。
地球環境保全対策として、本学は空調を集中管理し、所定の時間になれば、自動的に空
調が切れるよう節電対策に取り組んでいる。また、省資源対策として、キャンパス内のト
イレの水は、地下水を利用している。また、環境対策としては、ゴミの分別回収等を行う
など、実施可能な活動に取り組んでいる。
(b)課題
火災、防犯対策の点検、訓練は行っているが、地震が起こった場合を想定した訓練を実
- 112 -
鈴峯女子短期大学
施していない。そのため、緊急避難対策等について検討する必要がある。
ウイルスやサーバー攻撃等に対するセキュリティ対策は行っているが、これで万全とい
うことはない。ウイルスに対するセキュリティ対策を引き続き強化していく必要がある。
- 113 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅲ-C 技術的資源をはじめとするその他の教育資源
(a)要約
■本学ではカリキュラム・ポリシーに基づいて学習成果を獲得させるために技術的資源を
整備している。
本学では、カリキュラム実現のための、表Ⅲ-C-1-1 に示すとおり、実習室、実験室、演
習室等の各施設を設けている。また、一般教室への視聴覚機材の貸出及び LAN 回線配備に
より視聴覚に訴える授業に対応できるようになっている。また、情報処理演習室、音楽演
習室をはじめとして授業終了後にも利用できるようにし学習支援を行ってる。また、課外
の地域活動等のための設備・備品を整備し、学生の学習環境を整えている。
カリキュラムにおいては、基礎科目に「コンピュータリテラシーⅠ・Ⅱ」を設定し、全
学的に情報スキルの獲得を目指している。学習効果を高めるために入学時の個人のレベル
を考慮した習熟度別授業を実施している。各学科の専門科目においても、パソコン、ネッ
トワークを利用し、利用機会を高めることによってスキルの定着を目指している。さらな
るスキルの向上を目指す学生のために、学内で検定試験を年三回実施しており、その検定
対策も行っている。
演習室のコンピュータの更新は6年をめどに行っている。直近では平成 25、26 年にわ
たり情報処理演習室4室の更新を行った。教職員に対しては各自一台以上のパソコンを配
置しており、学生支援に用いられている。事務職員用パソコンは一括更新を平成 24 年に行
った。教員のパソコンは、新任については赴任時に配布しているが、更新は備品購入・研
究費等による個別更新となっている。
学生の情報機器環境は、表Ⅲ-C-1-1 のような整備状況であり、学生が使用できるパソコ
ンは 197 台(平成 26 年2月時点)
、在籍者(収容定員)2.03(2.64)人あたり一台である。
本学の学科構成を考えると、概ね充足している。情報処理演習室は情報系以外の専門科目
でも利用され、さらに授業外でも、学生は午前8時 30 分から最大午後7時 30 分まで、自
由演習室及び不使用の演習室を利用できる。加えてスキャナー、ペンタブレット、デジタ
ルカメラ等の周辺機器の貸出を行っている。学生による印刷は、費用徴収・枚数制限等は
行っていない。
学内 LAN は平成 8 年度より、本学及び併設中高にわたり敷設されている。短期大学のユ
ーザーに対しては、電子メール、インターネット接続、ストレージサービス(個人フォル
ダ)
、共有フォルダ等のサービスを提供している。これらのサービスは、授業はもちろんの
こと、教職員の業務にも広く活用されている。平成 25 年度、基幹ハブスイッチを更新し、
ネットワーク回線速度の改善を図った。さらに教育系ネットのサーバーを全面更新したほ
か、ネットワーク管理業務やサーバーの一部を外注化することで内部管理の負担を軽減し
ている。
(b)改善計画
学内 LAN は導入後 17 年を経過し定着しているが、利用方法が限定されている。さらなる
活用による業務の効率化や、授業での活用方法の検討や改善を図るなど、現存資源の有効
利用を図る取り組みを考えていく。
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鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅲ-C-1 短期大学は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて学
習成果を獲得させるために技術的資源を整備している。
(a)現状
本学ではカリキュラムの内容を実現するために表Ⅲ-C-1-1、表Ⅲ-C-1-2 に示す施設のほ
か、PC 投射用プロジェクターを大教室 3 室に固定設置し、その他に貸出用として、PC・プ
ロジェクターセットが4台、プロジェクターが4台、ノート型 PC6台を整備している。ス
クリーンは各教室に設置し、視聴覚教材を授業で使用できるようにしている。従来型の視
聴覚室としては、LL 教室ならびに合併講義室3室がその機能を有している。また、学内 LAN
接続線は、A 棟4階、5階の一般教室にも敷設されており、一般教室でのネットワークの
利用を可能にしている。各階の廊下にビデオ、DVD 機器等を置き、必要に応じて各教室に
搬入し使用できるようにしている。
「保育内容研究」の「出前保育」など、学外での活動に必要なパソコンやビデオカメラ、
携帯できる電子ピアノなどの機材を整備している。野菜栽培体験を通して、栽培技術の育
成を促すために圃場も整備している。また、平成 25 年度、電子ピアノを追加購入し設置す
るなど、自主学習ができる十分な学習環境を整えている。
表Ⅲ-C-1-1 演習・実験室等
(平成 26 年5月1日現在)
室数
場所
使用学科
造形実習室
1
A棟
食物栄養学科
第二演習室
1
A棟
食物栄養学科
介護実習室
1
A棟
食物栄養学科
食品学実験室
1
A棟
食物栄養学科
食物実験実習室
1
A棟
食物栄養学科
給食実習室
1
A棟
食物栄養学科
図画工作室
1
A棟
保育学科
製菓実習室
1
A棟
食物栄養学科
生物実験室
1
A棟
保育学科
生理学実験室
1
A棟
食物栄養学科
セルフアクセスセンター
1
B棟
言語文化情報学科
イングリッシュセミナールーム
1
B棟
言語文化情報学科
調理実習室
1
B棟
食物栄養学科
LL 教室
2
D棟
言語文化情報学科
接遇室
1
E棟
言語文化情報学科
音楽演習室
5
E棟
保育学科
音楽実習室
24
E棟
保育学科
保育実習室
1
H棟
保育学科
- 115 -
鈴峯女子短期大学
学生の情報機器環境として、主にコンピュータを使用する情報演習室3教室、自由演習
室、演習室を設けている。この他に、PC を設置した教室をあわせると学生の使用できる PC
は 197 台(平成 26 年2月時点)
、在籍者(収容定員)2.03(2.64)人あたり一台であり、本
学の学科構成を考えると、概ね学生の利用環境としては充足している。約6年周期での設
備更新を目指しており、情報処理演習室及び自由演習室の4室のパソコン、OS、は平成 24
年度、平成 25 年度にわたり更新された(ただし、2室は7年経過、1室は4年半)
。情報
処理演習室は情報系以外の専門科目でも利用されている。また授業外でも学生は、朝 8:30
から 19:30 まで、自由演習室及び未使用の演習室を利用できる。また、スキャナー、ペン
タブレット、デジタルカメラ等の貸出を行っている。印刷についても、費用徴収、枚数制
限等は行っていない。
事務職員用 PC は一括更新をおこなっており、平成 24 年に更新された。教員については
新任教員については赴任時に配布しているが、更新は個々の備品購入・研究費等による更
新となっており使用年次、OS 等のばらつきがある。
本学では平成8年に学内 LAN(短期大学及び併設中高)を敷設し、現在に至っている。
情報センターより情報処理演習室1、2、3及び自由演習室は 1000Base-SX、その他の教
室へは 100Base-TX で接続している(表Ⅲ-C-1-2 参照)
。平成 25 年度、経年化したサーバ
ーならびに、基幹ハブスイッチを更新し、ネットワーク回線の改善を図った。また管理業
務及び一部サーバーの外注化を行い、内部管理の負担を軽減した。
学内 LAN やユーザー共有サーバーなどのネットワーク資源を活用して、教職員間の情報
共有を図るとともに、学生への課題の提示、教員へのレポート提出、また提出したレポー
トの修正などを可能にしている。
表Ⅲ-C-1-2.情報機器 提供教室の整備状況
(平成 26 年2月現在)
教室名
台数
OS
主なソフト
プリンタ
プリンタ
(カラー)
(モノクロ)
更新時期
情報処理演習室1
D104
34 win7
Office2003
Fujitsu FMV DH2A0E1
H24.9
2
4
情報処理演習室2
D105
44 win7
Office2003
Fujitsu FMV DH2A0E1
H24.9
2
4
自由演習室
D101
24 win7
Office2003
Fujitsu FMV DH2A0E1
H24.9
1
2
情報処理演習室3
D301
42 win7
Office2003
Photoshop/
DELL optiPlex7010
H25.8
1
4
ゼミ室
D302
12 win7
Office2010
Fujitsu FMVDF2b0E1
H22.4
0
1
第一演習室
A103
14 win7(4)
XP(10)
office2003
office2010
HP Compaq dc5800
旧演習室機
H25.4
1
1
西部子育て文化研究
センター
A402
5 vista
Office2003
Epson
H20.5
0
0
栄養専攻演習室
A403
5 XP
Office2003
HP Compaq dc5800
旧演習室機
0
0
映像表現演習室
A404
office2003
office2010
HPCompaq dc5800
パソコン工房
旧演習室機
H22.7
0
1
0
0
7
17
XP(8)
11 win7(3)
6 vista XP
図書館
合計
197
- 116 -
鈴峯女子短期大学
教員は前述の環境のもと、授業においてプレゼンテーションソフトや DVD 等映像資料を
用いた講義の他、基礎科目にある「外国語科目」の「英語 I・II」においては独自オンラ
イン学習方法を紹介し活用するなど積極的に情報スキルを利用している。また保育学科の
地域活動の準備時や振り返り活動時には、コンピュータやビデオカメラを用いて、自らの
学習成果の検証を行っている。
一方、カリキュラムにおいては、全学科対象に基礎科目として「コンピュータリテラシ
ーⅠ・Ⅱ」を設定し、情報スキルの獲得を目指している。学習効果を高めるために入学時
の個人のレベルを勘案し習熟度別授業を実施している。各学科の専門科目においても、ス
キルの向上を目指して多くの科目でパソコン、ネットワークを利用してレポートの作成や
発表資料の作成といった課題を課し、パソコンの利用機会を増やし、ワープロ、表計算、
プレゼンテーションソフト等のスキルの定着を目指している。さらなるスキルの向上を目
指す学生のために年三回、学内での検定試験を実施しており、またその検定対策を行って
いる。
(b)課題
ネットワーク導入から 17 年経過し、浸透はしているものの使用法については大きな変
化がない。現存資源のさらなる活用による業務の効率化を図ることが望まれる。
- 117 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅲ-D 財的資源
(a)要約
■本学は財的資源を適切に管理している。
鈴峯学園第三期構造改革プランに沿った財務計画を遂行するため、毎年度、事業計画を
策定し、教育課程の充実及び学生支援に取り組んでいる。学内外に経営情報公開を積極的
に行い、周知を図っている。
■本学は量的な経営判断指標等に基づき実態を把握し、財政上の安定を確保するよう計画
を策定し、管理している。
教育環境の拡充引当特定資産や第2号基本金が計上されていなかったため、平成 24 年
度に中長期的な資金計画を策定し、平成 25 年度から校舎建替引当特定資産を計上し、財的
資源の確保に着手している。
(b)改善計画
本学は、平成 27 年度入学生を最後に、在学生の卒業をもって廃止されることとなって
いるため、平成 26 年度において、合併後の事業計画、財政計画を策定する予定である。
- 118 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅲ-D-1 財的資源を適切に管理している。
(a)現状
学生・生徒の減少の影響を受け、資金収支規模は年々縮小しているが、人件費抑制のた
めの退職不補充と期末手当カットの効果により支出も減少しているため、均衡が保たれて
いる。
平成 24 年度は、建物改修等に約 25 百万円が必要になり、経費支出の増加に伴い、現預
金の減少となる一方、学校法人委員会実務指針第 44 号「退職給与引当金の計上等に係る会
計方針の統一について(通知)に関する実務指針」の一部改正を受け約 62 百万円の退職給
与引当金戻し入れを行った。また、従来、退職給与引当金に関する変更時差異については、
「退職給与引当金の計上等に係る会計方針の統一について」(平成 23 年2月 17 日付け 22
高私参第 11 号文部科学省高等教育局私学部参事官通知)の経過措置を適用し、10 年で毎
年度均等に戻し入れを行っていたが、
平成 24 年度に一括戻し入れ処理を行うことに変更し
たことから、約 78 百万円の退職給与引当金戻し入れを行い、消費収入超過額が約 102 百万
円となった。
平成 25 年度の消費収支は、学園全体で備品の精査(実査による除却)を行ったため大
きく支出超過となったが、一過性の減少ととらえている(書式 1<資金収支計算書・消費
収支計算書の概要>参照)。
貸借対照表の状況は、順調に推移している。建物の更新を行う財源確保のため、平成 25
年度から第2号基本金組入れを行っている。
また、
前述している備品の除却を行ったため、
有形固定資産は減少している。総資産に占める土地の割合は、48.3%となっており、有形
固定資産の総額は、年間の学納金収入の 6.8 倍となっている。今後も長期・短期借入金等
の外部負債に依存しない経営を目標としている(書式2貸借対照表の概要(学校法人)参
照)。
平成 12 年度頃から私立大学退職金財団の累積収支差額が△400 百万円を超えたことに伴
い、平成 19 年度から大幅な掛け金率補正(千分の 176.8 から 353.6)を受け、毎年度 40
百万円の支出増となり、短期大学の財政悪化をもたらしたが、前述の人件費抑制措置を講
じて収支差額が改善したため、さらなる掛け金率の上昇は免れた。平成 25 年度末には、△
80 百万円となり、掛け金率も減少に転じており、今後の収支改善効果が期待できる。
第4号基本金に計上されている 176 百万円は、「『恒常的に保持すべき資金の額につい
て』の改正について」(平成 25 年9月2日付け 25 高私参第9号文部科学省高等教育局私
学部参事官通知)により計算した額と比較して、65 百万円高い。平成 27 年度に再計算し、
取崩しを行う予定である。
退職給与引当金は、退職金の支給に備えるため、法人・短大部門は期末要支給額 100%
を基にして、私立大学退職金財団に対する掛金の累積額と交付金の累積額との繰入調整額
を加減した金額を計上し、中学・高校部門は期末要支給額から広島県退職金財団からの交
付金相当額を控除した金額の 100%を計上している。退職給与引当金預金率は、110.9%と
なっており、十二分に引き当てられている。
資産の運用については、平成 17 年にペイオフが解禁されたため、安全性を考慮し、定
期預金を国債に切り替える措置を行った。従来から保有していた債権についても満期償還
- 119 -
鈴峯女子短期大学
に達したものから国債に切り替えている。
教育研究経費比率の過去3年間の推移は、25%前後と安定しており、施設は適時適切に
改修されている(書式3財務状況調べ参照)。
定員充足率は、学科別にバラつきがあるため、平成 22 年4月に保育学科と言語文化情
報学科の定員変更、平成 25 年4月より言語文化情報学科の募集停止、平成 26 年4月キャ
リア創造学科の設置、保育学科の定員変更、食物栄養学科の定員変更等、財政状況に応じ
た改組などを積極的に行っており、収入に応じた教職員体制になるよう努めている。
(b)課題
これまで教育環境拡充引当特定資産や第2号基本金が計上されておらず、また、既存の
学校教育施設設備の再取得に係る財源を確保するための減価償却引当特定資産も計上され
ていなかった。このため、平成 24 年度に中長期的な資金計画を策定し、平成 25 年度から
校舎建替引当特定資産の積み立てを開始し、その財源確保に着手したところである。
なお、合併にともなって、これらの財源は修道学園に承継されることとなるが、本学は、
平成 27 年度の入学生を最後に翌年度から募集停止し、
在学生の卒業をもって廃止する予定
である。
〔区分〕
基準Ⅲ-D-2 量的な経営判断指標等に基づき実態を把握し、財政上の安定を確保する
よう計画を策定し、管理している。
(a)現状
「第二期鈴峯学園構造改革計画(平成 20 年度から平成 24 年度)
」
(備付 67)の成果と実
績を踏まえ、今後5年間の学園の飛躍と発展を図るため、教育内容・教育環境整備・財務
の3つの計画からなる統合プランとして「鈴峯学園第三期構造改革プラン」
(備付 68)が
平成 24 年 10 月に策定され、この中で短期大学の教育計画が打ち出されている。このプラ
ンでは、ブランド力の醸成を目標として、教学面においての方針、学科改組・定員見直し、
就業力育成支援プログラムの継続を柱として、取り組むこととしている。
平成 25 年度から担当職員を増員するなど、入試広報体制の充実を図り、学生募集体制の
整備を行っている。
施設設備の老朽化に対応するため、施設整備の第一段階として、平成 24 年度に基本金組
入れ計画を策定し、平成 25 年度から組入れている。平成 23 年 11 月に租税特別措置法施行
令第 26 条の 28 の 2 第 1 項第 2 号に規定する要件を満たした証明を受け、教育基金募集を
行っている。また、平成 24 年度には受配者指定寄付金制度を活用し、ネットワークシステ
ムの更改を行っている。
遊休資産の活用策として平成 19 年度から不動産賃貸を行っている
が、他の遊休地活用(売却、賃貸)も今後の検討課題としている。なお、その一環として
地域貢献のため無償であるが、平成 25 年度に大竹市と土地の賃貸契約を行っている。
前述の「鈴峯学園第三期構造改革プラン」において、平成 29 年度までの学生数目標を掲
げ、教職員の配置計画とともに収支計画を作成している。
経営情報は「ウェブサイト(情報公開)
」上で公開するとともに、広報誌「すずらん」(備
付1)にも掲載し、周知を図っている。毎年6月の教授会では決算状況と予算説明が行われ
- 120 -
鈴峯女子短期大学
ている。
(b)課題
「鈴峯学園第三期構造改革プラン」に基づき財務管理を行っているが、平成 27 年4月
1日の修道学園との合併に伴い、平成 28 年度以降、広島修道大学の新学科等に発展的に改
組されることから、両法人の協議の場である「合併推進協議会」において、合併後の事業
計画、財政計画を新たに作成する必要がある。
- 121 -
鈴峯女子短期大学
【基準Ⅲについての特記事項】
(1) 以上の基準以外に教育資源と財的資源について努力している事項
なし
(2) 特別の事由や事情があり、以上の基準の求めることが実現(達成)できない事項
なし
- 122 -
鈴峯女子短期大学
【基準Ⅳ リーダーシップとガバナンス】
(a)要約
■本法人は理事会等の学校法人の管理運営体制が確立している。
本法人では、理事長のリーダーシップのもと、建学の精神に基づき、理事会を最高意思
決定機関として、法人運営がなされている。理事会は、学校法人の運営及び短期大学に必
要な諸規程を整備し、法人統治に努めている。
■本学は学習成果を獲得するために教授会等の短期大学の教学運営体制が確立している。
学長は、
「鈴峯女子短期大学学長候補者選考規程」(備付 72-D-2)に基づき選任されてお
り、豊富な学識経験と短期大学の運営に関して優れた識見を有し、建学の精神に基づき、
教育の充実を目指してリーダーシップを発揮している。
学長は、
「学則」(提出5)、
「鈴峯女子短期大学教授会規程」
(備付 72-D-6)や各種の委
員会規程に基づき、
「第一教授会」及び「教授会」において、教育研究上の審議や全学での
情報共有、調整を図るとともに、教授会の下に各種の委員会を置くなど、適切な運営に努
めている。
また、学習成果及び三つの方針は、教授会において審議、決定しており、全教職員間で
共通認識されている。
■本法人の監事は寄附行為の規定に基づいて適切に業務を行っている。
監事は、理事会業務の一部を委任された常任理事会への出席や公認会計士との連携など
により、学校法人の業務や理事の業務及び財産の状況について適宜監査を行っている。そ
のうえで、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2ヶ月以内に理事会及
び評議員会に提出している。
■本法人の評議員会は寄附行為の規定に基づいて開催し、理事会の諮問機関として適切に
運営している。
評議員は、
「学校法人鈴峯学園寄附行為」
(提出 21)の規定に基づき、理事定数の2倍を
超える 25 名で組織され、同 20 条に定めた諮問事項に応じている。評議員会は、法人業務
の重要事項に関して理事長に意見を述べる諮問機関として適切に機能している。
■ガバナンスが適切に機能している。
平成 25 年度を初年度とする教育内容・教育環境整備・財務の三つの計画から成る「鈴
峯学園第三期構造改革プラン」
(備付 68)に沿って、関係部門の意見を集約し、単年度の
事業計画と予算を決定している。財務情報はもちろんのこと、教育研究上の基礎的情報や
就学上の情報も、
「ウェブサイト(情報公開)
」や本学広報誌「すずらん」
(備付1)などに
掲載し、公表している。
(b)行動計画
昨今の高等教育機関を取り巻く社会の変化に対応するため、昨年来協議を進めてきた修
道学園との法人合併が平成 26 年3月 28 日に合併契約書の締結をみたことから、理事会・
評議員会はもとより、教員組織・事務組織を挙げて、目標である平成 27 年4月1日の法人
合併実現に向けて平成 26 年度内に諸準備を行っていく。
また、この合併に伴い、本法人は解散することとなるため、監事と公認会計士による意
見交換の実施等の監査業務の充実を図るなど、円滑な権利義務の承継に努めるとともに、
- 123 -
鈴峯女子短期大学
引き続き「ウェブサイト(情報公開)
」上で分かりやすく工夫した財務状況を公表する。
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鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅳ-A 理事長のリーダーシップ
(a)要約
■本法人は理事会等の学校法人の管理運営体制が確立している。
理事長は、
「建学の精神」の基づき、有能な女子教育機関として地域社会への貢献を掲
げて学園の運営に努めている。経営責任を担った理事長は理事会を最高意思決定機関とし
た経営を行っている。
(b)改善計画
理事長は、修道学園との協議の場である「合併推進協議会」の中で、合併後の学校運営
に当たって本学の「建学の精神」を継承するよう要請しており、平成 26 年度にそのことを
確認する予定である。
- 125 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅳ-A-1 理事会等の学校法人の管理運営体制が確立している。
(a)現状
理事長は、建学の精神である「報恩感謝・実践」を教育目標にとらえ、有能な女子教育
機関として地域社会への貢献を掲げて学園の運営に努めている。
法人・大学の重要な業務の執行についての決定は、理事長が招集する理事会の決議によ
っている。理事長は、毎月(原則として1回)学内の常勤理事と外部監事が構成員となっ
ている常任理事会を招集し、大学の運営・財務・人事等の分野について、理事会から委任
された事項の協議を行っている。
理事長は、日常の大学の運営については、学長に委任しており、学長が所管の教職員を
統括している。理事会または常任理事会へ付議する必要がない事項については、決裁規程
に基づいて、理事長が最終的な決裁を行っている。
決算及び事業の実績について監事の監査を受け、理事会の議決を経て、評議員会に報告
し、その意見を求めた後、資産総額の変更登記を毎会計年度終了後2ヶ月以内に行ってい
る。
理事会については、私立学校法第 35 条の規定を受け、学校法人鈴峯学園寄附行為(提出
21)第 7 条に、次のように定めている。
(理事会)
第7条 この法人に理事をもって組織する理事会を置く。
2 理事会は、学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督する。
3 理事会は、理事長が招集する。
4 理事会に議長を置き、理事長をもってこれに充てる。
5 理事長は、理事の 3 分の 1 以上から、会議に付議すべき事項を示して、理事会の招集の請求
を受けた場合には、その請求の日から 20 日以内にこれを召集しなければならない。
6 理事長が前項の規定による招集をしない場合には、招集を請求した理事全員が連名で理事会
を招集することができる。この場合における理事会の議長は、出席理事の互選によって定める。
7 理事会は、理事総数の過半数の出席がなければその議事を開き議決することができない。た
だし、当該議事につき、書面をもってあらかじめ意見を表示した者は、出席者と見なす。
8 理事会の議事は、法令に特別の規定がある場合及びこの寄附行為に別段の定めがある場合を
除くほか、理事総数の過半数で決し、可否同数の場合は、議長の決するところによる。
9 理事会の決議について、直接の利害関係を有する理事は、その議事の議決に参加することが
できない。
理事会は、理事長が理事及び監事を招集し、理事長が議長を務めている。理事会は、学
校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督するなど、法に基づき法人が設置する学校
の運営に責任をもっている。また、協議事項の審議のほか、学事等の報告を受け、学内外
の必要な情報収集も行っている。
理事長は一般財団法人短期大学基準協会から平成 25 年度第三者評価評価員として委嘱
を受け、
評価チーム責任者として基準別評価及び区分別評価を行い、
責任を果たしている。
- 126 -
鈴峯女子短期大学
私立学校法第 47 条に規定されているとおり、
毎会計年度終了後2ヶ月以内に財産目録、
貸借対照表、収支計算書、事業報告書を作成し、監事による監査報告書とともに、法人本
部に備え付けている。また、
「私立学校法の一部を改正する法律等の施行に伴う財務情報の
公開等について」
(平成 16 年 7 月 23 日付け 16 文科高第 304 号文部科学省高等教育局私学
部長通知)に沿った様式で、
「ウェブサイト(情報公開)
」上で公開している。
学校法人運営及び短期大学運営に必要な規程として次の規程を整備している。
基本規程(寄附行為及び学則等)
・学校法人鈴峯学園寄附行為
・学校法人鈴峯学園常任理事会規則
・学校法人鈴峯学園理事会の付議、追認及び報告事項に関する細則
・鈴峯女子中学校学則
・鈴峯女子高等学校学則
・鈴峯女子短期大学学則(提出5)
・鈴峯学園就業規則(備付 72-B-1)
・鈴峯学園職員の勤務時間及び休暇等に関する規則
・鈴峯学園に勤務する非常勤の職員の年次有給休暇取得要領
組織運営 組織管理運営等
・鈴峯学園管理運営規則(備付 72-A-1)
・鈴峯学園個人情報保護規程(備付 72-A-7)
・鈴峯女子短期大学教授会規程(備付 72-D-6)
理事については、
私立学校法第 38 条の規定を受け、
学校法人鈴峯学園寄附行為第 12 条、
15 条及び 16 条に、次のように定めている。
(理事の選任)
第 12 条 理事は、次の各号に掲げるものとする。
(1)この法人が設置する学校の創設者の特殊性に鑑み、広島電鉄株式会社、広島ガス株式会社
の役員の中から互選により各1名以上2名以内。
(2)鈴峯女子短期大学長、鈴峯女子高等学校長、鈴峯女子中学校長の中から互選により1名。
(3)評議員の中から互選によって定められた者1名以上3名以内。
(4)第 1 号及び第 2 号の理事が、過半数の同意によって適任者と認めた者1名以上4名以内。
2 前項第 1 号、第 2 号及び第 3 号の理事は、役員、学長、校長又は評議員の職を退いたときは、
理事の職を失うものとする。
(役員の親族制限)
第 15 条 役員の中には、各役員について、その配偶者又は 3 親等以内の親族者が 1 人を超えて
含まれてはならない。
(役員の欠格事由)
第 16 条 学校教育法第 9 条の教員の欠格事由に関する規定並びに教職不適格に関する政令は、
この法人の役員に適用する。
- 127 -
鈴峯女子短期大学
本学園は、昭和 14 年 10 月 30 日、広島瓦斯電軌株式会社(現在の広島ガス株式会社並
びに広島電鉄株式会社)が、創立 30 周年を迎え、公共企業体として地域社会への利益を図
ることを目的とした育英事業を計画し、当時、広島県内で不足していた女子の高等教育機
関を設立したことに始まる。創設者の特殊性に鑑み、広島電鉄株式会社、広島ガス株式会
社の役員が1号理事に着任し、他の理事は、理事長、短期大学長、中・高等学校長となっ
ている。学園設立時の教育目標「報恩感謝・実践」を建学の精神としている事は十分理解
されており、健全な経営について学識及び見解を有している。
(b)課題
平成 27 年 4 月 1 日の修道学園との合併に伴い、鈴峯学園は解散することとなるため、
本学の「建学の精神」が合併後も継続されるよう、本学園関係者が加わった修道学園の新
たな理事会構成について協議中である。
- 128 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅳ-B 学長のリーダーシップ
(a)要約
■本学では学習成果を獲得するために教授会等の短期大学の教学運営体制が確立している。
本学の場合、学長の選任は理事長が理事会で推薦し、理事会で承認して決定するという
学長選考規程に基づいて行われている。平成 20 年度から平成 23 年度までは、経営の立て
直しを目指し、理事長が学長を兼務してきたが、一応の成果を上げ黒字経営になったこと
を踏まえ、平成 24 年度からは兼務体制は終わり、理事長は理事長の仕事に、学長は学長の
仕事に専念できるようになった。
現学長は学識経験豊富で、大学運営に関して優れた識見を有しており、教育研究活動や
地域貢献活動を率先して行っている。また、学長は教授会規程に基づいて適切に教授会を
運営している。学長と教授から構成される「第一教授会」で人事案件を審議し、その他の
事項に関しては全教員と事務長、課長から構成される「教授会」で適切に審議し、決定し
ている。
学長または教授会の下に、委員会規程に基づき各種委員会を置き、教育活動を適切に運
営するための組織を整えている。
(備付 72-16)学習成果及び三つの方針に関しては「教育
研究委員会」で議論を重ね、審議したものを、教授会に諮り決定している。そのため、教
授会は各学科が公表する学習成果及び三つの方針を正しく理解している。
(b)改善計画
学長については、本学の存続期間が短いこともあって、平成 27 年4月1日の合併後は広
島修道大学学長が兼務することとなっているが、そのために本学の運営に支障が生じない
よう、執行体制について検討する必要がある。
- 129 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅳ-B-1 学習成果を獲得するために教授会等の短期大学の教学運営体制が確立し
ている。
(a)現状
平成 20 年度から平成 23 年度までは、経営の立て直しを目指し、理事長が学長を兼務し
てきたが、一応の成果を上げ、単年度消費収支が収入超過になったことを踏まえ、理事長
が学長を兼務するという体制は終わった。平成 24 年度に学長に就いた朝倉教授は、国立大
学法人広島大学総合科学部の教授を務め、3期6年評議員を務めた。その間大学設置基準
の大綱化に伴う教養教育の在り方について検討し、カリキュラムの再編に尽力した。現学
長は、その真摯な態度から人望を集め、広島高等師範学校、広島文理科大学、広島女子高
等師範学校の卒業生、研究科修了生及び広島大学の教育学部、理学部、文学部の卒業生、
大学院・専攻科修了生を中心とした同窓会組織「尚志会」の理事も務めた。
また、博士(文学)の学位を取得した後も研究を継続し、毎年研究論文を発表している。
大学運営に関しては、これまで本学では言語文化情報学科の学科長を務めるなど、大学運
営に関し優れた識見を有している。
学長は、建学の精神に基づき、自らの研究成果を社会に還元すべく、シティカレッジ、
鈴峯地域連携公開講座等にも積極的に参加している。また、外部資金の獲得を奨励し、短
期大学の教育・研究向上に向けてリーダーシップを発揮している。
本学の場合、学長の選任は理事長が理事会で推薦し、理事会で承認して決定するという
「鈴峯女子短期大学学長候補者選考規程」(備付 72-D-2)に基づいて行われている。
学長は「鈴峯女子短期大学教授会規程」
(備付 72-D-6)に則り教授会を審議機関として
適切に運営している。教授会は学長と教授からなる「第一教授会」と全教員と事務長及び
課長が出席する「教授会」に区別されている。第一教授会は学長が招集し、教員の採用人
事、承認人事、配置転換について「鈴峯女子短期大学教授会規程」に従って適切に審議、
決定し、決定した事項を教授会で報告している。教授会は教授会規程により連絡・報告事
項と審議事項に区別し、適切に審議している。内容によって連絡・報告事項ではなく審議
事項であると判断すべきだと思われる事項に関しては急遽審議事項として審議することも
あり、教授会は審議機関として適切に運営されている。平成 25 年度の「教授会」等の開催
状況は以下の表のとおりである。
表Ⅳ-B-1-1.平成 25 年度教授会等の開催状況
構成員
第
一
教
授
会
教
授
会
開催日
議事
学
長
・
教
授
平成 25 年 11 月 7 日
1 平成 26 年4月1日付け割愛依頼について
平成 26 年 2 月 12 日
1 平成 26 年度教員人事について
全
教
員 員
課 ・
長 事
務
職
平成 25 年 4 月1日
2 専任教員選考内規の一部改正について
1 学生の休学願出について
2 学生の退学願出について
3 2013 年度前期科目等履修生の受入れについて
平成 25 年 4 月12 日
1 2013 年度前期検定資格等の単位認定について
- 130 -
鈴峯女子短期大学
2 2013 年度既修得単位の単位認定について
平成 25 年 5 月10 日
1 各種委員会規程の改正について
2 2014 年度指定校推薦入学制第 1 次日程指定校枠及び指定人数(案)
について
平成 25 年 6 月14 日
1 ベルキャリア推進委員会規程の制定について
平成 25 年 7 月19 日
1 学生の除籍について
平成 25 年 8 月 7 日
1 2014 年度専攻科栄養専攻第 1 回入学試験合格判定について
2 鈴峯女子短期大学消防計画の一部改正(案)について
平成 25 年 8 月 23 日
1 卒業延期者の 2013 年度前期卒業判定について
2 修了延期者の 2013 年度前期修了判定について
3 学生の休学願出について
4 学生の退学願出について
5 2013 年度前期科目等履修生の単位認定について
6 2014 年度入学生教育課程表の一部変更(案)について
平成 25 年 9 月13 日
1 2013 年度後期科目等履修生の受入れについて
2 学生の休学願出について
3 学生の退学願出について
4 学生の復学願出について
5 学生の転学科願出について
6 食物栄養学科の 2014 年度入学生教育課程表の一部変更(案)につい
て
7 教務関係規程の一部変更(案)について
平成 25 年 9 月 27 日
1 2014 年度 AO 入学制入学試験合格判定について
2 学生の休学願出について
3 学生の退学願出について
4 2014 年度入学食物栄養学科教育課程表の変更について
平成 25 年 10 月 11 日
1 2014 年度入学食物栄養学科教育課程表について
平成 25 年 11 月 7 日
1 2014 年度推薦入学制第 1 次日程入学試験合格判定について
2 2014 年度鈴高・鈴短特別選抜制入学試験合格判定について
3 2014 年度教育課程表について
4 2014 年度指定校推薦入学制第 2 次日程指定校枠及び指定人数(案)
について
5 食物栄養学科入学定員の変更について
6 学則の一部改正について
7 学生による個別授業アンケートについて
平成 25 年 12 月 20 日
1 2014 年度推薦入学制第 2 次日程入学試験合格判定について
2 2014 年度特別選抜制第 2 次募集入学試験合格判定について
3 鈴峯女子短期大学外国人留学生を援助する会会則の廃止について
4 追試験制度について
- 131 -
鈴峯女子短期大学
平成 26 年 1 月 10 日
1 学生の除籍について
平成 26 年 2 月 21 日
1 2013 年度専攻科栄養専攻修了判定について
平成 26 年 2 月 28 日
1 2014 年度試験入学制 B 日程入学試験合格判定について
2 2014 年度大学入試センター試験利用入学制前期日程入学試験合格判
定について
3 2015 年度入学試験実施要領(案)について
平成 26 年 3 月 7 日
1 卒業延期者の 2013 年度後期卒業判定について
2 2013 年度卒業判定について
3 2013 年度科目等履修生の単位認定について
4 学生の休学願出について
5 2014 年度科目等履修生の受入れについて
6 2015 年度食物栄養学科栄養士コースの教育課程表について
平成 26 年 3 月 14 日
1 2014 年度試験入学制 C 日程入学試験合格判定について
2 2014 年度大学入試センター試験利用入学制後期日程入学試験合格判
定について
3 2014 年度特別選抜入学制第 4 次募集入学試験合格判定について
4 2014 年度専攻科栄養専攻第 4 回合格判定について
5 食物栄養学科(4 コース)の入学募集定員について
6 鈴峯女子短期大学における事務組織及び事務分掌に関する規程の制
定について
7 鈴峯女子短期大学学則の改正について
教授会の議事録は事務長が採り、教授会終了後に作成した議事録の内容を部科長会のメ
ンバーにメールで確認し、次回の教授会において全教員に紙面配布し、さらに議事の確認
をしている。
学習成果及び三つの方針に関しては教育研究委員会で審議したものを教授会に諮り審
議して決定しており、教授会は各学科が公表する学習成果及び三つの方針に対する認識を
有している。
学長または教授会の下に、教授会で決定した委員会規定に基づき各種委員会を置いてい
る。
各種委員会の名称、根拠となる規定、主な役割、構成員等は、次の表に示すとおりであ
る。これらの各種委員会等は規定に基づいて適切に運営されている。
表Ⅳ-B-1-2.委員会等の名称、根拠となる規定、主な役割、構成員
(平成 25 年度)
名称
部科長会
根拠となる規程
主な役割
構成員
鈴峯女子短期大学部科
本学の基本政策に関する事
学長、副学長、学科長、セ
長会規程
項並びに学科及びセンター
ンター長、事務長、学長が
等に関する事項
必要と認めた教員
- 132 -
鈴峯女子短期大学
人事委員会
鈴峯女子短期大学人事
専任教員の人事に関する事
学長、副学長、学科長、教
委員会規程
項
育研究センター長、学長が
必要と認めた教員
自己点検・評価委員
鈴峯女子短期大学自己
教育目的及び社会的使命を
副学長、学科長、センター
会
点検・評価委員会規程
達成するための自己点検・
長、FD 委員長、広報委員長、
評価に関する事項
事務長、学長が必要と認め
た教員
人権委員会
鈴峯女子短期大学人権
セクシャル・ハラスメント
学長、副学長、学科長、教
委員会規程
等の人権に関する事項
育研究センター長、学生支
援センター長、事務長、学
長が必要と認めた教員
教育研究委員会
FD委員会
鈴峯女子短期大学教育
教育方針、教育改善に関す
学長、副学長、学科長、セ
研究委員会規程
る事項及び学科改組に関す
ンター長、学長が必要と認
る事項
めた教員
鈴峯女子短期大学FD
教授法の工夫、教材及び成
各学科から推薦された教
委員会規程
績評価に関する事項
員、学長が必要と認めた教
員
教務委員会
鈴峯女子短期大学教務
教育課程及び学生の学籍に
教育研究センター長、学科
委員会規程
関する事項等
長、学長が必要と認めた教
員
教職課程委員会
入試委員会
鈴峯女子短期大学教職
教職免許上の教科目及び教
学長より任命された委員
課程委員会規程
育実習等に関する事項
長・委員
鈴峯女子短期大学入試
学生募集及び入学試験等に
学長、副学長、学科長、入
委員会規程
関する事項
試広報センター長、教育研
究センター長、学生支援セ
ンター長、事務長、入試広
報課長、学長が必要と認め
た教員
広報委員会
鈴峯女子短期大学広報
広報、大学案内作成及びH
各学科から推薦された教
委員会規程
P作成に関する事項
員、入試広報課長、学長が
必要と認めた教員
学生委員会
鈴峯女子短期大学学生
学生生活、自治会活動及び
学生支援センター長、各学
委員会規程
奨学金等に関する事項
科から推薦された教員、学
生課長、学長が必要と認め
た教員
就職委員会
鈴峯女子短期大学就職
学生の就職に関する事項
委員会規程
学生支援センター長、2年
生チューター、就職課長、
学長が必要と認めた教員
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鈴峯女子短期大学
図書・情報委員会
鈴峯女子短期大学図
図書館の運営、情報に関す
メディアセンター長、各学
書・情報委員会規程
る事項
科から推薦された教員、学
長が必要と認めた教員
ベルキャリア推進委
鈴峯女子短期大学ベル
学生のキャリア意識の向上
学長、副学長、学科長、セ
員会
キャリア推進委員会規
と就業力の育成を図るため
ンター長、FD委員長、事
程
の事項
務長、教務課長、就職課長、
学長が必要と認めた者
(b)課題
学長については、本学の存続期間が短いこともあって、平成 27 年 4 月 1 日の合併後は
広島修道大学学長が兼務することとなっている。そのため、本学の運営に支障が生じない
よう、執行体制について検討する必要がある。
- 134 -
鈴峯女子短期大学
〔テーマ〕
基準Ⅳ-C ガバナンス
(a)要約
■本法人の監事は寄附行為の規定に基づいて適切に業務を行っている。
監事は、理事会だけでなく、常任理事会や評議員会に出席し、学校法人の業務及び理事
の業務執行状況について、監査を行っている。また、元帳通査及び監査法人の監査に立会
い、公認会計士と連携をはかり、財産状況の監査を行っている。これらを行った上で、監
査報告書を作成し、理事会及び評議員会に提出している。
■本法人の評議員会は寄附行為の規定に基づいて開催し、理事会の諮問機関として適切に
運営されている。
評議員は、
「学校法人鈴峯学園寄附行為」(提出 21)に基づき、定数 25 人で組織され、
「学
校法人鈴峯学園寄附行為」第 23 条及び第 25 条に定めた法人業務の重要事項に関して、理
事長に意見を述べる諮問機関として適切に機能している。
■本法人ではガバナンスが適切に機能している。
平成 24 年 10 月に策定した「鈴峯学園第三期構造改革プラン」
(備付 68)に基づき、単
年度の事業計画及び予算を決定している。また、監査法人による監査や財務情報の公開な
ど、法人運営の公正性、透明性の確保に努めている。
(b)改善計画
平成 26 年度の「合併推進協議会」での協議の中で、教育情報の公表など修道学園の対
応策も参考に、必要に応じガバナンスの機能性が一層高まるように検討する。
- 135 -
鈴峯女子短期大学
〔区分〕
基準Ⅳ-C-1 監事は寄附行為の規定に基づいて適切に業務を行っている。
(a)現状
監事は、理事会及び理事会の下に理事会の業務を一部委任された常任理事会(原則とし
て 1 月に 1 回開催される。
)に出席し、学校法人の業務及び理事の業務執行状況について、
監査を行っている。また、元帳通査及び監査法人の監査に立会い、公認会計士と連携を図
り、財産状況の監査を行っている。これらを行った上で、学校法人の業務及び財産の状況
について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2ヶ月以内に理事会及
び評議員会に提出している。
(b)課題
平成 27 年4月1日の修道学園との合併に備え、監事及び監査法人の業務の円滑な引継
ぎについて検討する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅳ-C-2 評議員会は寄附行為の規定に基づいて開催し、理事会の諮問機関として
適切に運営している。
(a)現状
評議員会は理事の定数の2倍を超える 25 名で組織され、
「学校法人鈴峯学園寄附行為」
(提出 21)第 23 条に定めた諮問事項に応じており、法人業務の重要事項に関して理事長に
意見を述べる諮問機関として適切に機能している。
寄附行為第 23 条
理事長は、次の事項についてあらかじめ評議員会の意見を聞かなければならない。
(1)予算及び借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時的借入金は除く。)並びに
重要な資産の処分に関する事項
(2)事業計画
(3)寄附行為の変更
(4)合併
(5)私立学校法第50条第1項第1号及び同第3号による解散
(6)予算外に新たに生じた財政的義務の負担並びに権利の放棄に関する重要な事項
(7)この法人が解散(合併又は破産による解散を除く。)した場合の残余財産の帰属者の選定
(8)収益事業に関する重要事項
(9)その他理事長において必要と認めた事項
寄附行為第 25 条
評議員は、次に掲げる各号について理事長が任命する。
(1)広島電鉄株式会社並びに広島ガス株式会社役職員中より各 4 名
(2)第 12 条第 1 項第 2 号の理事に非ざる学長又は校長 2 名
(3)この法人が設置する私立学校の職員の内から互選によって決定した者 4 名
(4)この法人が設置する私立学校の卒業者で年令満25歳以上の者の中から学長、校長が推薦し
- 136 -
鈴峯女子短期大学
た者 3 名
(5)この法人が設置する私立学校の在学生及び生徒の保護者の中から保護者会の推薦した者 3
名
(6)その他理事会で推薦した者 5 名
ただし、第 2 号にかかわらず兼務する者がある場合には、当該兼務により欠員となる定数
分については、本号の評議員を増員する。
2 前項第 1 号、第 2 号及び第 3 号による評議員は、役職員、学長、校長又は職員の地位を退い
たときは、評議員の職を失うものとする。
(b)課題
平成 27 年4月 1 日の修道学園との合併に伴い、鈴峯学園は解散することとなるため、
鈴峯学園としての教育の伝統が合併後も反映されるよう、本学園関係者が加わった修道学
園の新たな評議員会構成について協議する必要がある。
〔区分〕
基準Ⅳ-C-3 ガバナンスが適切に機能している。
(a)現状
「第二期鈴峯学園構造改革計画」の成果と実績を踏まえ、平成 25 年度から5年間の学園
の飛躍と発展を図るため、教育内容・教育環境整備・財務の3つの計画からなる統合プラ
ン、
「鈴峯学園第三期構造改革プラン」
(備付 68)が平成 24 年 10 月に策定された。これに
基づき、関係部門の意見を集約し、毎年度の事業計画と予算を前年度末迄に評議員会に諮
問し、理事会で決定している。決定した事業計画と予算は、学長を通じて関係部門に通達
され、予算執行に係わる手続きは「鈴峯学園決裁規程」
(備付 72-A-3)に基づき、承認手
続きを行い、執行している。
日常的な出納業務は「鈴峯学園経理規程」
(備付 72-C-1)に基づいて行われ、経理責任
者の承認を得て執行され、学校法人の経営状況及び財務状況を適正に表示した計算書類、
財産目録等を作成している。資産及び資金等は「鈴峯学園経理規程」に基づき、適切な会
計処理を行い、
安全かつ適正に管理するため、
固定資産台帳及び出納簿等を整備している。
平成 24 年 1 月、教育の充実・発展に必要な資金確保を目的とした「鈴峯学園教育基金」
(備付 78)の募集を開始した。学校債の募集は行っていない。
月次の財務状況については、月次試算表を毎月作成し、理事長に報告し、関係部門に通
知している。また、四半期ごとの財務状況は、常任理事会に報告されている。
教育研究上の基礎的な情報公開については、学科、コース・専攻ごとの名称及び教育研
究上の目的、専任教員数、校地・校舎等の施設その他の学生の教育研究環境、授業料、入
学料その他の大学が徴収する費用を、第三者が閲覧しやすいように、
「ウェブサイト(情報
公開)
」上に掲載している。
修学上の情報等の公開については、教員組織、各教員が有する学位及び業績、入学者に
関する受け入れ方針、入学者数、収容定員、在学者数、卒業(修了)者数、進学者数、就
職者数、授業科目、授業の方法及び内容並びに年間の授業計画(シラバス又は年間授業計
画の概要)
、
学修の成果に係る評価及び卒業又は修了の認定に当たっての基準、
学生の修学、
- 137 -
鈴峯女子短期大学
進路選択及び心身の健康等に係る支援、教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識及び能
力に関する情報を、第三者が閲覧しやすいように、
「ウェブサイト(情報公開)
」上に掲載
している。
また、教育条件(教員一人当たり学生数、収容定員充足率、年齢別教員数、職階別教員
数)
、教育内容(専任教員数と非常勤教員数の比率、学位授与数または授与率、就職先の情
報)
、学生の状況(入学者推移、退学・除籍者数、中退率、留年者数、社会人学生数、留学
生数及び海外派遣学生数)
、国際交流・社会貢献等の概要(海外の協定相手校、社会貢献活
動、大学間連携、産官学連携)の公表も同様に行っている。
財務情報の公開については、前年度の財産目録、前年度の貸借対照表、前年度の収支計
算書、前年度の事業報告書、前年度の決算に対する監事の監査報告書のほか、さらに、財
務情報を分かりやすくした、
財務状況を全般的に説明する資料、
各科目の平易な説明資料、
経年推移の状況が分かる資料、財務比率等を活用して財務分析をしている資料、グラフや
図表を活用した資料を「ウェブサイト(情報公開)
」上に掲載している。また、これらの財
務書類等は、利害関係人からの閲覧要求に応えるため、法人本部に備え付けるとともに、
前年度の財産目録、前年度の貸借対照表、前年度の収支計算書は、広報誌「すずらん」
(備
付1)に掲載している。
(b)課題
平成 27 年4月1日の修道学園との合併に伴い、引き続きガバナンスが適切に機能する
よう、修道学園の公開基準との整合を図る必要がある。
- 138 -
鈴峯女子短期大学
【基準Ⅳについての特記事項】
(1)以上の基準以外にリーダーシップとガバナンスについて努力している事項
特になし
(2)特別の事由や事情があり、以上の基準の求めることが実現(達成)できない事項
特になし
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鈴峯女子短期大学
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鈴峯女子短期大学
選択的評価基準
2.職業教育の取り組みについて
基準(1) 短期大学における職業教育の役割・機能、分担を明確に定めている。
(a)現状
平成 23 年度文部科学省の大学設置基準及び短期大学設置基準の改定にともなって、
「キ
ャリアガイダンス」が義務化されるのに備え、平成 21 年度から 22 年度にかけて、本学の
キャリアガイダンスの目的・学習成果・取り組み方法等について教育研究委員会で議論を
重ね、教授会で審議の上決定し、本学の教育目的の中に明確に定め、学生便覧等(提出資
料)で公表している。それについては、以下のとおりである。
「本学では『社会につながる力』を『基礎学力』
、
『専門的知識・技能』
、
『基本的マナー』
、
『前に踏み出す力』
、
『考え抜く力』
、
『チームで働く力』の 6 つの要素を基本とする総合力
であるとし、これを育てるために本学と地域が連携・協働しながらキャリア形成支援を行
っていきます。教育課程において、6 つの力の育成を目指すとともに、教育課程外活動も
積極的に活用し、学生の自己教育力と就業力を高めることを目指した教育に取り組んでい
ます。
」
(提出1)
また、具体的には「キャリアガイダンス」として以下のとおり明示している。
「文部科学省が法令化したキャリアガイダンスを本学では、
「ベルキャリアプログラム」
として実施しています。
『社会につながる力』は教育課程での学びだけで育成できるもので
はありません。教育課程外の活動も積極的に活用していく必要があります。そのような考
えから、教育課程内外の活動において、
『基礎学力』
、
『専門的知識・技能』
、
『基本的マナー』
、
『前に踏み出す力』
、
『考え抜く力』
、
『チームで働く力』のどの力の育成が図られるかを明
示し、学生自身が自分の足りない力を伸ばすために、積極的に活動に参加できるようにし
ています。そのため、自らの振り返りが容易になるような教育プログラムを導入していま
す。
」(提出1)
なお、この取り組みは平成 22 年度文部科学省の「就業力育成支援事業」に採択された「ベ
ルキャリアコラボレーションの創成」による女性人材の育成を目指す本学独自の「ベルキ
ャリアプログルアム」として補助金を受けながら取り組んできた(備付選択1)
。その後、
平成 24 年度からは、中国・四国地域の 18 大学・短期大学が連携して文部科学省の「産業
界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」に応募し、採択された「産業界との
連携による中国・四国地域人材育成事業」として、継続して取り組んでいる。
(備付選択2)
(b)課題
特になし
(c)改善計画
特になし
基準(2) 職業教育と後期中等教育との円滑な接続を図っている。
(a)現状
本学では、AO 入試を導入した年から、AO 入試合格者を対象に入学前指導を行ってきた。
- 141 -
鈴峯女子短期大学
平成21年度はAO入試合格者と鈴高鈴短特別選抜制試験合格者に対して入学前指導を行い、
平成 21 年度から 24 年度までは、AO 入試合格者、鈴高鈴短特別選抜制試験合格者に推薦入
学制試験1次、2次の合格者にまで対象を拡大し、学科・コースごとに入学前指導を行っ
てきた。短大での学びにスムーズに移行できるよう、オリエンテーションも兼ねた入学前
指導となっている。平成 22 年度から平成 23 年度まで、併設の鈴峯女子高等学校からの入
学予定者には、上述の学科・コースごとの指導に加え、日本語力の向上を目指し、
「ステッ
プアップ日本語講座 初級」をテキストとして、毎年3回実施してきた。平成 25 年度は入
学後の学びにより必要と考えられる論理的思考力の向上を目指し、
「1日 10 分言語力ドリ
ル」をテキストとして、3回実施した。
(備付 30)
なお、平成 25 年度は、AO 入試合格者、鈴高鈴短特別選抜制試験合格者、推薦入学制試
験1次、2次の合格者を対象に、これまでの入学前指導に加え、全学的な入学前指導を2
回行った。ガイダンスと2種類の模擬授業を2回実施し、事後レポートを課し、入学後に
専門教育を学ぶ準備を行った。なお、具体的な指導内容については平成 21 年度から平成
25 年度入学生の「入学前指導について」
(備付 29)にあるとおりである。
(b)課題
現在、全体で行う入学前指導2回と学科ごとに行う入学前指導2、3回程度、合計4回
~5回程度行っており、県外在住の入学予定者の負担が大きくなっている。
(c)改善計画
遠方の入学予定者に配慮して開始時間を午後に設定しているため、時間が限られている
が、できれば同じ日に入学前指導を行うような日程、時間調整を行うことができないか検
討する必要がある。また、一部の教員がすでに実施しているように、遠方の学生にはイン
ターネットを使って入学前指導に当たるなどの検討を行っていく。
基準(3) 職業教育の内容と実施体制が確立している。
(a)現状
保育士、幼稚園教諭、栄養士、製菓衛生師、中学校教諭、栄養教諭に関しては、法令指
定科目及び授業内容も決まっている。その他の職業に向けて、必要な資格を取得するため
に履修すべき授業科目等に関しては学生たちにわかりやすいように学生便覧に取得できる
資格と必要な授業科目が示されている。
(提出1)
また、働くことの意義、職業選択、就職に向けての意識改革、スキルアップに関しては
全学生対象の基礎科目にある「キャリア教育」で、さらに詳細な就職に向けての準備は全
学生対象に就職課で「就職対策講座」を行っている。また、
「キャリアゼミⅠ・Ⅱ」
「保育
基礎ゼミⅠ・Ⅱ」においては個別指導を取り入れ、きめ細やかなキャリア指導を行ってい
る。
(備付選択3)
なお、その際毎年実施している卒業生の就職先に対して行う「就職先への『卒業生に関
するアンケート』調査」
(備付8)のデータや自由記述から本学の学生に足りないもの、本
学の学生に企業が求めているものを把握し、その結果を学生指導に活かしている。また、
広く学生一般に求められている能力に関しては、平成 25 年度に「産業界との連携による中
- 142 -
鈴峯女子短期大学
国・四国地域人材育成事業」で「中国・四国地域における就業能力形成に関するアンケー
ト調査」を行い、その結果が報告された(備付選択2)
。非常に参考になる視点も多かった
ので、その結果を学内で報告し、産業界が求める能力に関して共通認識をもって学生の育
成に取り組んでいる。
(b)課題
特になし
(c)改善計画
特になし
基準(4) 学び直し(リカレント)の場としての門戸を開いている。
(a)現状
本学の場合、平成 11 年度からオープンカレッジを開講し、必要な分野に関する学び直し
の機会を提供してきた。選択基準3「地域貢献の取り組み」で詳しく述べることになるた
め、ここでは省略するが、特に英語の学び直しの需要は高く、多くの開講科目、受講者が
あった。
学び直しの場として広く社会人に門戸を開くため、社会人特別選抜入学試験制度を実施
し、社会人の入学希望者に対して便宜を図っている。社会に一度出てしまうと高校生と同
じ英語や国語の試験科目があるとハードルが高くなってしまうため、試験は 80 分間の「小
論文試験」と「面接」にし、受験しやすいようにしている。また、平成 24 年度から本学園
(中学校・高等学校・短期大学)の卒業生に対しては、社会人特別奨学金制度を設け、経
済的な支援も行っている。所得制限はあるが、この制度によって、入学金、授業料、施設
整備費、図書費等が全額免除されるため、社会人の入学者は平成 21 年度1人、平成 22 年
度3人、平成 23 年度3人であったのに対し、平成 24 年度7人、平成 25 年度6人と大幅に
増加した。
(b)課題
特になし
(c)改善計画
特になし
基準(5) 職業教育を担う教員の資質(実務経験)向上に努めている。
(a)現状
保育士、幼稚園教諭、栄養士、製菓衛生師、中学校教諭、栄養教諭の資格・免許取得の
ためのカリキュラムとなっている授業担当者は、それぞれ文部科学省の教職課程認定を受
けた担当者が担当し、また厚生労働省の管理下にあって実務指導を担当するのにふさわし
い教員を配置している。なお、それぞれの教員は担当する分野において学会・研究会等に
積極的に参加し、資質の向上に努めている。
- 143 -
鈴峯女子短期大学
また、文部科学省や厚生労働省の認定資格ではないが、職業教育を推進していくために
必要な資格を自ら取得した教職員もいる。厚生労働省委託事業「キャリア教育専門人材育
成事業」として特定非営利活動法人「キャリアコンサルティング協議会」が行った「平成
25 年度大学におけるキャリア教育実践講習」には、平成 26 年度4月開設の「キャリア創
造学科」の所属予定教員9名中6名が参加し、キャリア教育のスキルの向上に努めた。
(備付選択3)
(b)課題
特になし
(c)改善計画
特になし
基準(6) 職業教育の効果を測定・評価し、改善に取り組んでいる。
(a)現状
本学では、職業教育の効果を様々な指標によって測定評価し、改善に取り組んでいる。
例えば、栄養士、保育士、幼稚園教諭、製菓衛生師などの各種国家資格の「取得割合」
(備
付 19)
、またそれらの国家資格に加えて、各学科で学生が取得した資格を活かしてどの程
度就職しているかを明らかにした「資格を活かした就職状況」
(備付 51)
、
「就職先への『卒
業生に関するアンケート』調査」
(備付8)等によって職業教育の効果を測定・評価し、本
学の教育改善に活かしている。特に「就職先企業への『卒業生に関するアンケート』調査」
では、
「自由記述欄」が設けてあり、具体的にどこが評価されており、どんな力が不足して
いるかを明確に知ることができ、本学の教育内容を検討する際に、大いに役立っている。
また、今年度は「産業界等との連携による中国・四国地域人材育成事業」の一環として、
中国・四国地域の 18 大学・短期大学が連携して「アンケート調査」を行った。その結果、
産業界が学生に求める能力と大学・短大、学生が必要と考える能力のギャップが明らかに
なった(備付選択2)
。単に数値による分析に終わらず、自由記述も参考にし、企業が大学・
短大に求める教育改善の方向性も明らかになった。例えば、数値で見ると、企業が軽視し
ているかのように思われる「外国語能力」であるが、職種によって必要な能力とされてい
る企業が多いということが自由記述から読み取れた。それに加え、外国語能力は企業で教
育することが容易ではないと考えている企業が多いことが数値の上から明らかになった。
企業から大学・短期大学に要望された内容は以下のとおりである。
1.企業ニーズ等に対応した資質・能力の教育力向上
(1)企業で役立つ「専門的知識・技能」や「幅広い知識・教養」の養成
(2)「外国語能力」や「プレゼンテーション・討論技術」等のコミュニケーションスキルの
養成
(3)「基本的なマナー・礼儀・態度」
(4)その他の社会人としての基礎力の養成
①「客観的な事実に基づき物事を論理的にとらえる」
、
「自分の考えをわかりやすく説明」
等の論理的思考に関わる資質・能力の養成
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鈴峯女子短期大学
②「言われる前に自ら考えて行動」
、
「何事にもやる気、意欲を持って取り組む」
、
「新し
い課題や困難な課題にチャレンジ」等の積極性・チャレンジ精神に関わる資質・能力の
養成
2.実践的教育や体験学習等の充実
(1)学生の就業意識の醸成や学問への動機付けを主目的とする「インターンシップ」や「出
前講義」等の教育内容を、大学・短大、学生と企業間連携強化により改善・充実
(2)学生の自主性、課題解決能力を養う「フィールドワーク学習」や「PBL(課題解決学習)
」
の推進
この企業からの要望は、本学が「就職先への『卒業生に関するアンケート』調査」から
把握していること、企業訪問や巡回実習指導先で受けた要望と基本的に一致しており、本
学の教育改善の方向性が正しかったことが証明された。この連携して行った「アンケート
調査」や「就職先への『卒業生に関するアンケート』調査」の結果は全教員にフィードバ
ックし、さらなる教育改善に活かしていくことにしている。
(b)課題
18 大学・短期大学合同で行った「アンケート調査」や「就職先への『卒業生に関するア
ンケート』調査」で求められる就業力をまさに育成することを目指し、平成 26 年4月に、
「キャリア創造学科」を新設することとした。言語文化情報学科の定員割れが著しかった
ことから、社会のニーズにあった新学科の設立を行った。しかしながら、今年度の学生募
集は思うような結果にはならず、大幅な定員割れになってしまった。
(c)改善計画
本学の「キャリア創造学科」では、産業界が求める就業力とそれを真摯に育成しようと
するカリキュラムになっていることを丁寧に説明していくと同時に、ここに入学すれば確
実に就職できると思ってもらえる就職実績を上げていくための方策を検討しなければなら
ない。
- 145 -
鈴峯女子短期大学
- 146 -
鈴峯女子短期大学
3.地域貢献の取り組みについて
基準(1) 地域社会に向けた公開講座、生涯学習授業、正規授業の開放等を実施している。
(a)現状
本学では「報恩感謝・実践」の建学の精神に基づく地域貢献のために様々な取り組みを
行っている。長年蓄積してきた教育及び研究の知的財産を地域社会に還元し、地域ととも
に共生できる教育機関を目指しているからである。その取り組みは、大きく分けて1.鈴
峯地域連携公開講座、2.シティカレッジ、3.オープンカレッジに分類することができ
る。
1. 鈴峯地域連携公開講座
近隣の公民館において、本学の教員が実施している公開講座である。この5年間の実施
状況は以下のとおりである。
(備付選択7)
① 平成 23 年度 草津公民館との共催
10 月1日、8日 「こども英語教室」
担当者:言語文化情報学科 准教授 キース・ホイ
言語文化情報学科英語コースの学生8名がアシスタントインストラクターを務め
た。
② 平成 23 年度 草津公民館との共催
食物栄養講座 「~ヒトの進化と食文化~」
7月 23 日 食生活とがんとの関係
7月 30 日 瀬戸内海地域の食生活の特徴とがん予防
担当者:食物栄養学科 准教授 新田 由美子
古典文学講座 「~「タマ(霊・魂)
」の世界~」
8月 20 日 原始的な霊格としての「タマ」~「霊合ふ」をめぐって
8月 27 日 言霊信仰~『万葉集』の「言霊の幸はふ国」をめぐって
9月3日 生霊の正体~『源氏物語』の六条御息所をめぐって
担当者:言語文化情報学科 教授 朝倉 尚
③ 平成 24 年 井口公民館との共催
9月8日 公開講座Ⅰ:
「今年のイギリスの流行語を学ぼう」
担当者:言語文化情報学科 准教授 ダニエル・ジェイムズ
9月 29 日 公開講座Ⅱ:古典文学講座「~徒然草の魅力を探る~兼好の女性論をめぐ
って~」
担当者:学長 朝倉 尚
④ 平成 26 年 井口公民館と泉美術館との共催
3月1日 「日本近代洋画家 熊谷守一について ~【鑑賞】泉美術館「新春展」~」
担当者:保育学科 准教授 沼本 秀昭
2. シティカレッジ
シティカレッジは広島県内の大学や短期大学、教育ネットワーク中国と広島市、広島市
未来都市創造財団が連携して、大学・短期大学などが持つ優れた研究・教育内容を公開講
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鈴峯女子短期大学
座として社会人に提供するものである。平成 21、24、25 年に本学教員が公開講座を提供し
た。
(備付選択6)
① 平成 21 年 「食と健康・安全」
7月 11 日 国際比較、食の安全への考え方
担当者:食物栄養学科 准教授 新田 由美子
7月 25 日 メタボリックシンドロームを防ぐために
担当者:食物栄養学科 准教授 坂井 真奈美
8月1日 食品の機能性成分の健康効果
担当者:食物栄養学科 准教授 山内 有信
8月8日 食べ物のおいしさと健康
担当者:食物栄養学科 教授 岡本 洋子
8月 29 日 食酢の健康機能
担当者:食物栄養学科 教授 多山 賢二
② 平成 24 年 「広島発女性学」
12 月1日 女性遺伝学者、ゲノム学を拓く
担当者:食物栄養学科 准教授 新田 由美子
12 月8日 女性のアイデンティティについて
担当者:保育学科 准教授 倉盛 美穂子
12 月 15 日 教育・学校に潜む性差別の発見
担当者:保育学科 講師 渡邉 眞依子
③ 平成 25 年 「文化交流の中のジェンダー」
12 月7日 茶道を通して日本文化を継承する女性の役割
担当者:言語文化情報学科 准教授 高橋 佐恵子
12 月 14 日 異文化交流とジェンダーフリー(イギリスの紅茶と社会)
担当者:食物栄養学科 准教授 新田 由美子
12 月 21 日 英語の中の性差別と「ジェンダーフリー」への試み
担当者:言語文化情報学科 教授 ジャナ・タウンゼント
3. オープンカレッジ
平成 11 年度より開講した「オープンカレッジ」は、社会人のみを対象とした「生涯学
習講座」と正規の授業を開放する「学生とともに学ぶ講座」の2講座がある。両講座の受
講者総数は、平成 25 年度には前期・後期合計 850 名に上っている。
(備付選択5)
「学生とともに学ぶ講座」については受講者が年々減少し、平成 25 年度後期の受講者
は皆無であった。社会人の学び直しの講座としての役割を終えていると考えられる。
「生涯学習講座」は開講以来、学外からも講師を招き多くの受講生を集めているが、そ
の外部講師依存率が平成 25 年度には、ほぼ 80%になった。
(b)課題
「学生とともに学ぶ講座」を開講する教員が年々少なくなっている。基礎学力が低く、向
上心の乏しい学生も見られるようになったことを考慮すると、社会人が正規の授業に参加
- 148 -
鈴峯女子短期大学
することにより、
学生指導がますます難しくなるからである。
「生涯学習講座」
については、
より地域に密着した「オープンカレッジ」にするためには、本学の専任教員と非常勤講師
のみで開講し、地域貢献に徹してこそ地域に開かれた大学となると考え、オープンカレッ
ジの在り方を検討し、平成 26 年度から大幅に変更して実施することとした。
(c)改善計画
平成 26 年度は、平成 25 年度にオープンカレッジの在り方について検討し、抜本的に変
更し、新たな形でスタートした。したがって、今年度は昨年見直した計画に沿って現在実
施しており、その結果を見守っているという段階である。
基準(2) 地域社会の行政、商工業、教育機関及び文化団体等と交流活動を行っている。
(a)現状
本学は広島県や広島市の行政、その他の機関・団体と連携して、地域の活性化に取り組
んでいる。本学では、保育学科が「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」
(現代 GP)に
採択された「正課と正課外を往還する専門型キャリア教育」
(提出3)
、さらには「就業力
育成支援事業」として採択された「ベルキャリアコラボレーションの創成」による就業力
育成プログラム(備付選択1)
、そして「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整
備事業」に採択された「中国・四国地域人材育成事業」等の就業力育成プログラム(備付
選択2)に共通していることは、地域の力を借りて就業力育成を目指すとともに、地域の
活性化に寄与することを目指すプログラムであるという点である。ボランティア活動とし
て行っていた個々の取り組みを授業の中に組み込み、事前学習と振り返りを徹底し、学習
成果を上げることに役立っている。主な取り組みは以下のとおりである。
保育学科では、
平成 20 年度より広島市佐伯区内の公立保育園で実施される子育て支援事
業(サタデー広場)に参加している(以下、
「出前保育」と称する)
。平成 21 年度からの実
績は表 選択-3-(2)-1 のとおりである。公立保育所や公民館、児童館と提携し、年間 20 回
~30 回程度実施している。また、平成 23 年度には、広島市西区社会福祉センターに子育
て支援室が設置されたのを機に、
オープンスペースでの遊びの提供活動に参加している
(以
下、
「あそびの出前」と称する)
。平成 21 年~25 年度の実績状況は表 選択-3-(2)-2 のとお
りである。その他、広島市水産振興センターや広島テレビ主催の子育てイベントにも定期
的に参加している。
表 選択-3-(2)-1.
「出前保育」実施回数
年度
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
広島市立五日市駅前保育園
5
6
3
4
5
広島市立五日市中央北保育園
4
3
2
1
1
広島市立利松保育園
5
3
3
2
1
広島市立坪井保育園
5
7
4
5
5
広島市立鈴峯園保育園
6
5
3
4
4
施設名
- 149 -
鈴峯女子短期大学
広島市立石内保育園*1
2
0
0
0
0
宮園公民館
2
2
2
2
2
吉田公民館
1
0
0
0
0
広島サンプラザ
1
0
0
0
0
佐伯区スポーツセンター
1
2
1
0
0
竹屋児童館
1
1
0
0
0
宮園児童館
2
2
3
2
2
私立ちびっこ森の保育園
0
0
0
1
1
計
32
29
21
21
21
*1:交通手段の確保が難しく平成 21 年度のみの実施となった。
表 選択-3-(2)-2.
「あそびの出前」
・
「出前保育」
・
「わくわく子ども広場」実施回数
年度
活動名
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
16
14
24
あそびの出前
出前保育
32
29
21
21
21
わくわく子ども広場
12
5
6
5
6
学生は、本学独自の保育専門科目「保育内容研究」グループを単位にして、活動を行っ
ている。そのグループは、現在、音楽・わらべ歌伝承あそび・造形・運動あそび・自然・
絵本・演劇・人形劇の8グループに分かれているため、それぞれのグループの特徴を活か
した多様なプログラムを提供することができている。
「出前保育」や「あそびの出前」を実施する際には、各グループのリーダーが実施場所
や回数などグループ間の調整を行い、準備から保育所との事前打ち合わせまで、学生が主
体的かつ協働的に間連業務を遂行することを重視している。
また、平成 23 年度には、広島県が実施した「若者の子育てと家庭づくりに対する意識
の調査研究」にも参画し、
「あそびの出前」による子育て家族との交流が、学生の子育て意
識にどのような変化をもたらしたかを検証した。更に、平成 24 年度には、広島市夢財団が
実施した「子育てするならわがまちで!」普及事業に参加し、保育学生が実施する子育て
支援イベントの意義とその効果について実施結果と共にその可能性についての新たな提示
を行った。これらを通して、現在、保育学科の地域交流事業が地域の子育て文化の活性化
並びに本学学生の教育に一定の成果を見せていることが確認できている。
また、広島市水産振興センターでは、魚と漁業に関する知識を普及啓発するため、小学
校3~6年生の子供とその保護者を対象に、海辺の教室を毎月第3日曜日(11 月を除く)
に開催されている。平成 24 年度から保育学科教員と学生2名が運営補助として関わり、小
学校教育の現状と課題について相互理解を深めている。
さらに平成 25 年 10 月には、広島市水産振興センターとのコラボ企画として幼児向けプ
ログラムわくわくこども広場特別編「海辺の幼稚園」を開催した。この企画はセンターか
- 150 -
鈴峯女子短期大学
らの幼児向けプログラム実施の提案を受け、
保育学科2年生 11 名が主体となり体験プログ
ラムを完成させ、実施した企画である。本学教員及び学生が地域の子どもたちとの交流を
積極的に図り、交流とコミュニケーションを深める機会となっている。
食物栄養学科では、広島の特産物である広島かきを介して、地域の行政、商工業、教育
機関及び文化団体等と交流活動を行っている。平成 24 年度及び平成 25 年度に、広島かき
の興隆を目的として、
「広島かき PR 事業」を、広島市かき養殖連絡協議会及び公益法人広
島市水産振興センターとの共同事業として推進した。
学生による現場見学、「かきレシピカード」作成と発表、水産まつりへの参画をとおし
て、生産者と交流した。作成したかきレシピカードを鈴峯女子短期大学生涯学習講座受講
生、近隣の公民館や図書館へ配布し、学生、教員及び地域住民との交流活動のツールとし
て利用した。
また、教員が広島かきの栄養成分を分析し、その結果を行政と生産者へ公開し、その成
果を中国地方5県の教育研究機関へ向けて口頭及び学術論文として発表することで、より
広域社会へ向けて情報発信した。さらに行政が実施する広島かきの体験学習プログラムへ
教員が参加し、小学生とその保護者との交流活動を行った。
食物栄養学科製菓コースでは、
「ひろしま菓子博 2013」に向けて地元の企業と広島レモ
ンを使用したコラボレーション菓子の開発を行い、広島レモンスイーツ菓子が製品化され
た。表選択-3-(2)-3 のとおり「チョコっと和レモン」が8社、
「サンドしとろん」が4
社、
「シルクレフォン」が4社、合計 16 社で製品化の希望があった。
表 選択-3-(2)-3.広島レモンスイーツ製品化業者リスト
会社名
チョコっと和レモン
サンドしとろん
シルクレフォン
製品化希望社名
(株)アンデルセン(広島アンデルセン)
1
(株)平安堂梅坪
1
協業組合 浜だんな製菓
1
お菓子処 旭堂
1
天光堂有限会社
1
西洋菓子 無花果
1
シャンブノア
1
有限会社 ヤッサ饅頭本舗
1
1
1
1
1
1
(有)香る堂春長
1
株式会社モーツアルト(バッケンモーツアルト)
1
(株)西洋菓子処バイエルン
1
お菓子別製品化希望社数
8
合計希望社数
4
16
- 151 -
4
鈴峯女子短期大学
言語文化情報学科では、平成 22 年に観光コースの学生が作成した旅行企画が地域の旅
行会社「ひろでん中国新聞旅行」で採用され、
「古代出雲ロマン紀行」として催行された。
訪問する観光地、食事会場とメニュー、宿泊施設等すべて学生が作成した旅程に沿って旅
行会社が原価計算し、相談の上で旅行代金と最少催行人員を決定した。広告も学生が作成
したものを旅行会社と何度も協議を重ねて完成し、印刷された広告が店頭に置かれた。こ
の旅行企画は実際に参加申し込みが最少催行人員に達したため、募集型企画旅行「古代出
雲ロマン紀行」
として、
平成 22 年 11 月 28 日から1泊2日で催行された。
企画者の学生は、
すでに添乗経験も積んでいたため、当日添乗員となり、古事記・出雲風土記にゆかりのあ
る、魅力あふれる観光地を案内して回り、大好評のうちに終えた。
(b)課題
現在のところ、地域社会との交流活動は、一部の教員が全て土、日、祝日及び長期休暇
中に行っており、負担が大きくなっているという問題が生じている。
(c)改善計画
交流活動のうち、学科としてあるいは大学として支援できるものはないか検討し、一部
教員に偏っている負担の軽減を図るよう検討する。
基準(3) 教職員及び学生がボランティア活動等を通じて地域に貢献している。
(a)現状
本学では建学の精神「報恩感謝・実践」を実践するため、様々なボランティア活動に取
り組んでいる。すでに、基準(2)で述べたように、本学の教育プログラムは、地域の力を借
りて就業力育成を図ると同時に地域の活性化に貢献することを目指したカリキュラムにな
っているからである。
全学的な取り組みとしては、58 年に及ぶ「似島学園一日お姉さん」というボランティア
活動がある。この活動は、児童養護施設である似島学園の運動会に、園児と本学の学生が
1日縁組を行い、園児のために学生が弁当を作って持参し、昼食を共にし、一緒に競技に
参加し、縁組した園児をお姉さんとして応援するという交流行事である。戦災孤児を収容
していた似島学園の園児と戦後まもない時期から交流し、今日まで続いている双方にとっ
て大切な伝統行事となっている。この交流を通じて、学生たちは心の交流の大切さを学ん
でいる。
なお、
平成 21 年度から 25 年度までの本学学生の参加人数は以下のとおりである。
年度別「似島一日お姉さん」参加人数
年度
参加人数
平成 21 年度
84
平成 22 年度
67
平成 23 年度
80
平成 24 年度
73
平成 25 年度
70
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鈴峯女子短期大学
平成 25 年度に「広島菓子博 2013」が開催され、食物栄養学科製菓コースの学生たちが
企業とのコラボレーション菓子を開発し、菓子博開催時には販売等を手伝った。また大学
としても菓子博を盛り上げていくため、菓子博事務局からの依頼があったボランティア活
動への参加者に関しては授業を欠席する場合、公認欠席扱いするという支援体制を取った
結果、開催期間中に 48 名の学生がボランティアとして菓子博に参加し、運営委員会から感
謝状をいただいた。
各学科においてもボランティア活動は盛んに行われている。学科ごとに行っている主な
ボランティア活動は以下のとおりである。
食物栄養学科では、地域社会と交流を図りながら、地域貢献するとともに、学生の社会
的・職業的自立を目指している。学生の地域貢献は、食物栄養学科の学習成果の達成とい
う視点からも、極めて有効に機能している。
(備付選択8)
① 栄養士コース:学生による手作りレストラン「鈴かふぇ」の運営
地域に暮らす人々に、栄養バランスに配慮した食事を実践し、健康的な生活を送ってい
ただきたいという目的で、
平成 23 年度から毎年食物栄養学科実習食堂
(試食室)
において、
学生による手作りレストラン「鈴かふぇ」の運営をしている。メニュープランニング、食
材の発注、衛生管理、作業管理、調理、栄養指導媒体作成、テーブルコーディネート、接
客などの一連の作業を通じて、企画力や実践力を身につける機会となっている。
② 栄養士コース:
「地域のひとり暮らし高齢者」への配食サービスの実施
給食実習室(大量調理施設)でお弁当をつくり、高齢者へメッセージカードとともに“わ
たしたちの気持ち”を届け、相互交流を図り、実践力を養っている。平成 23 年度から毎年
実施している。
③ 栄養士コース:ひとり暮らし高齢者クリスマス会の開催
近隣の高齢者を招待し、平成 20 年度から、毎年、クリスマス会を開催している。企画
から当日の調理、サービスなど全工程を学生自身が行い、実践力を高めている。
④ 製菓コース:
「子どもお菓子くらぶ」の実施
近隣の公民館と共同で、製菓コースの学生が、小学生とともにシュークリームやガレッ
トなど本格的なお菓子を作り、実践力を高めている。この活動は、平成 24 年度から実施し
ている。
⑤ 製菓コース:地元企業コラボレーション菓子の開発
製菓コースの学生が、地元企業コラボレーション菓子を開発し「ひろしま菓子博 2013」
ほかで販売した。
上掲のほかにも、食物栄養学科では、平成 23 年度から平成 25 年度には、近隣の養護老
人ホーム、食品企業の洋菓子教室、広島市植物公園(ランらんまつり)
、広島市西区役所(青
空ギャラリー)
、近隣の公民館等で数多くのボランティア活動を行っており、学んだ知識と
技術を実践に活かす好機会となっている。いずれの交流も、地域の参加者から高い評価を
得ている。
保育学科設置2年目の平成 17 年度より、
地域の方を対象とした子育て支援イベントを鈴
峯大学構内で実施している。平成 19 年度より「わくわくこども広場」と称して実施してい
る。本イベントも「保育内容研究」グループを単位として実施しており、多様な活動を提
供することができている。毎回 20 組程度を定員として募集しているが、それを上回る申込
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鈴峯女子短期大学
があり、リピーター率も高く、活動内容は高い評価を受けているといえる。
また、さらに平成 21 年度より、8つのグループが一同に介して実施する「りんりん♪
こどもフェスタすずがみね」を開催しており、平成 25 年度をもって5年目を迎えた。参加
者は回数を重ねるごとに増加し、平成 25 年度は 500 名を上回る地域の方の参加があった。
参加者アンケートの結果からは、満足度の高さが窺える。また提供する保育プログラムも
充実してきており、家族のレクリエーションの場としてだけでなく、子どもたちが新たな
活動に興味を持ち、新たな文化と出会う教育の場としても機能していることが窺える。
(備
付選択9)
その他、学生が自らの課題意識を持って、自主的に障がい者体育ボランティアや託児ボ
ランティアなど、多くのボランティア活動に参加している。また、保育学科教員も地域の
保育・教育活動にボランティアで参加し、各専門領域の知見を活かしながら、地域の保育・
教育の活性化に貢献している。(備付選択9)
言語文化情報学科では、平成 24 年度、25 年度に英語コースの学生を中心に保育学科主
催の「りんりん♪こどもフェスタすずがみね」に参加し、こどもたちを対象とした「キッ
ズ・イングリッシュ」のアシスタントを務めた。また、平成 25 年度には広島市佐伯区にあ
る International Pre-School“Do-Re-Mi”
にて専任英語教師の授業のアシスタントとして、
また保育士の学校内業務を援助した。
また平成 25 年度、広島市経済観光局政策部観光プロモーションが主催した訪日外国人
旅行者受入環境向上事業に言語文化情報学科の学生たちが参加した。観光コースの学生た
ちは、外国人旅行者向けの「広島の観光素材を生かした体験型モデルコースの構築」事業
に参加し、バックパッカー向けのモデルコースの作成に参加した。自主的に宮島と平和公
園で外国人旅行者に対するアンケート調査を実施し、
その結果を報告して高い評価を得た。
また、英語コースの学生たちは、外国人旅行者向け観光ボランティアガイド「ひろしまお
もてなし隊」に参加し、外国人旅行者に対してボランティアガイドとして活動した。
(備付
選択 10)
(b)課題
似島学園一日お姉さんでは、本学の学生が学園生の1日だけのお姉さんを務めるため、
学園生の人数以上のボランティア学生が必要となる。本学の在籍者数が減少したこともあ
り、参加希望者の確保が困難な状況になってきた。このところ、教員が学生に強力に参加
を勧め、運動会直前にやっと人数が揃うという状況が続いている。学生たちが自分の意志
で積極的に参加するよう、早い時期にこの行事について丁寧に説明していく体制を整える
必要がある。
食物栄養学科の栄養士コースや製菓コース、保育学科の場合には、その学科の特性にあ
った地域からの依頼が多く、地域交流に参加する学生も多い。現在これ以上は引き受ける
ことが不可能という段階に達している。一方、食物栄養学科の健康生活コース、医療情報
コース、及び言語文化情報学科の場合には地域からの依頼が少なく、一般的なボランティ
ア活動に参加する学生の数も多いとは言えない状況である。ボランティア活動の意義を知
り、地域貢献に対する意識を高め、積極的に参加を促すような仕組みを考えなければなら
ない。
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鈴峯女子短期大学
(c)改善計画
社会の一員としての自覚を深め、社会貢献の意義を認識させるため、平成 26 年度開設の
「キャリア創造学科」では、基礎科目にある「インターンシップ」と「ボランティア活動」
を選択必修科目とし、参加を義務付けることとした。その結果、キャリア創造学科の学生
の「ボランティア学習」履修者が大幅に増えた。2
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