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HD-PLC アライアンスが IEEE 1901 標準の PLC 関連機器の認証を開始
（１１月１日 日本国 福岡発 グローバルプレス：和訳）
PLC（高速電力線通信）の普及推進を牽引している HD-PLC アライアンスは、IEEE 標準策定委員会（IEEE Standard
Association）の理事会で先般承認された新規格 IEEE 1901 Broadband Over Powerline PHY&MAC に準拠した PLC 関連機
器の認証を開始する、と発表しました。HD-PLC アライアンスと同会員企業は、コンシューマ機器、輸送機、スマートグリッ
ドシステムなど、世界中の様々な産業へ「HD-PLC」を広く普及させる活動を加速しています。
HD-PLC アライアンスがこれまで取り組んできた「HD-PLC」機器の認証に加え、今回新たに提供する認証プログラムは、
IEEE 1901 標準として要求される性能テストや「HD-PLC」機器との相互接続性テストを含みます。更にこの認証プログラ
ムでは、IEEE 1901 のインターシステムプロトコル（ISP： 異なる PLC 方式間の共存プロトコル）として知られる、共存仕様
の認証も提供されます。なお、この ISP と同じ共存方式は、2010 年 6 月に ITU-T G.9972 としても承認されました。
「「HD-PLC」が IEEE 1901 標準として承認されたことは、PLC 業界および世界の通信市場にとって素晴らしい前進であ
る。」と、HD-PLC アライアンス会長の荒巻道昌氏は述べており、更に次のように続けています。「HD-PLC アライアンスの
活動理念として掲げる“グリーンユービキタス”のスローガンの下、本アライアンスは IEEE 1901 準拠機器の認証に留まら
ず、様々なエコ・ソリューションへの応用事例やアイデアを積極的に共有し、「HD-PLC」の適用範囲を広げていきたい。」
IEEE 1901 標準化作業委員会の議長である、Jean-Philippe Faure 氏は、次のように述べています。「IEEE 1901 標準は、
PLC をオーディオ、ビデオや一般データといった家庭内のブロードバンドネットワークやスマートエナジー、スマートグリッ
ド、そしてプラグイン充電式電気自動車を含む輸送機などの幅広い分野における主要なアプリケーションに対応できるよ
う開発されたものである。IEEE は、HD-PLC アライアンスによって IEEE 標準仕様への準拠、および機器間の相互接続検
証といった、新しい認証プログラムが実施されることを喜んでいる。」
当アライアンスの会員、支援企業や団体は、５年以上に渡り IEEE 1901 標準化の成功に向け多大なる貢献を行ってきま
した。
「「HD-PLC」技術は、今日まで世界規模で採用されており、技術的にも十分成熟し、多くの重要なアプリケーションに応用
されるに至っている。IEEE 1901 の承認をトリガーに、我々は LSI 製造企業に対し、IEEE 1901 に準拠した「HD-PLC」のライ
センス供与を開始した。」と、パナソニック北米 R&D センター社長の James French 氏は述べています。
「我々は、今般発表された IEEE 1901 標準規格に完全準拠した「HD-PLC」 LSI の開発を決定した。この LSI は、現行の
「HD-PLC」商品向けに量産出荷している K-micro のアナログフロントエンド LSI とのチップセットとして 2011 年第２四半期
にリリース予定である。 更に、我々は、スマートグリッドアプリケーションをターゲットとした、もう一つの IEEE 1901 と互換
の “エコ“バージョン 「HD-PLC」 LSI の開発と出荷を 2012 年に計画している。」 Kawasaki Micro Electronics (K-micro)
America 社長の Koichi Akeyama 氏は語っています。
IEEE 1901 標準規格と「HD-PLC」のコア技術の一つである Wavelet OFDM 技術は、特に低消費電力の観点で、優れたパ
フォーマンスを提供します。
「我々は、ACN 社の Wavelet OFDM 技術が IEEE 1901 アクセス BPL 仕様として承認されたことを光栄に思う。 現在 ACN
社は、IEEE 1901 に準拠した Wavelet OFDM アクセス BPL チップセットを開発中である。」 と、スイスの Advanced
Communications Networks SA (ACN) の CEO である Stephan Horvath 博士は述べています。
当アライアンスは、中国およびブラジルにおいて産業界をリードするアライアンス団体と強力な関係を構築してきました。
これらのアライアンスも今回の IEEE 1901 標準の承認を歓迎しています。
当アライアンスと IGRS アライアンスは共同で中国における最初の PLC の認証プログラムを立ち上げています。 中国
IGRS 国家標準化委員会委員長で IGRS エンジニアリングラボ社長の Sun Yuning 博士は、次のように述べています。
「我々は、「HD-PLC」が国際標準として IEEE 1901 に認定されたことを大変喜んでいる。ＩＧＲＳ仕様は、既に ISO/IEC
14543-5 国際標準規格である。昨年ＩＧＲＳアライアンスは、ＩＧＲＳ仕様と「HD-PLC」が連携するための IGRS-PLC インタ
ーフェイス仕様を承認した。我々は、これら標準化への努力が、中国および世界市場での採用拡大を促進すると期待す
る。」
一方、南米においては、当アライアンスはブラジル政府と共同で、スマートグリッドとディジタルディバイドと呼ばれる課題
解決に向けた活動を推進しています。「我々は、「HD-PLC」を使用し、現地の電力会社とスマートグリッドの実証試験を行
っている。また、現在、「HD-PLC」をソリューションとした、学校におけるブロードバンド教育ネットワークを構築している。」
と、ブラジルの APTEL 社長の Pedra Jatobá 氏は述べ、更に次のように続けています。「社会インフラの観点からも、ブラ
ジルに留まらず南米全体において、革新的ソリューションとして「HD-PLC」の数多くの応用の機会があると確信してい
る。」
HD-PLC アライアンスは、全ての異なる「HD-PLC」商品の相互接続を認証し、安心してより幅広くご採用をいただけるよう、
引き続き世界中への「HD-PLC」普及活動を推進してまいります。
About HD-PLC Alliance
HD-PLC アライアンスは、高速電力線通信技術である HD-PLC の世界中への普及促進と HD-PLC 採用機器の相互接続検証を行う目的で
2007 年９月２５日発足した。HD-PLC は、産業界のリーダ企業・団体を含む約２０社以上の会員からなる非営利組織である。HD-PLC アライア
ンスは IEEE をはじめとする国際標準化活動や、認証ロゴプログラムの提供を通じて産業界への貢献を行っている。詳細は、http://www.hdplc.org/を参照。
About IEEE Standards Association
IEEE 標準化策定委員会は、世界最大の電気学会 IEEE を母体とした世界的に認められた標準化組織である。IEEE は、産業界と幅広い業界
の利害関係者と連携しオープンなプロセスを通じてコンセンサスベースの標準化策定を行う。IEEE 標準は、現在の科学技術の知識に基づき
最も実用的な仕様を提供する。IEEE-SA は、900 件以上の標準化実績と、600 以上の開発中の標準化案件をポートフォーリオとして有する。
IEEE－SA に関する詳細情報は、http://standards.ieee.org を参照。
About Kawasaki Micro Electronics America,Inc. (K-micro)
K-micro の革新的な ASIC 技術とアナログ回路の設計技術は、ネットワークやオフィスオートメーション、一般消費家電やストレージなど様々な
市場で幅広く利用されている。同社は、IEEE P1901、P2030、国際電気通信連合(ITU)、HD-PLC アライアンス、HomePNA、MoCA など、業界標準
化活動へ積極的に参加している。K-micro America は、米国サンノゼ市、台北、東京に拠点を持つ。詳細情報は、http://www.k-micro.us/を参照。
ACN, Advanced Communications Networks SA
ACN は、1993 年にスイスで設立されたプライベート企業である。同社の使命として、(1)有線と無線の先端のネットワーク技術を開発牽引し、(2)
先進ネットワークへの移行のため、ネットワークの専門と経験を生かし、最先端技術をいち早く開発する、ことを掲げる。ACN は、IEEE1901 標
準化に対して、離散マルチトーン変調技術やバンドパス ウェーブレット OFDM 変調技術で積極的に技術貢献を行った。詳細情報は、
http://www.acn-group.com/ を参照。
About IGRS
IGRS は、ISO/IEC において世界の３C 技術（通信技術、コンピュータ技術、コンシューマ技術）の標準化を牽引している。IGRS は、2003 年 7 月
に設立。現在１４７社を有する IGRS Information Industry Association は、３C 技術の開発と IGRS 標準と IGRS 標準搭載機器間の相互接続性の
認証までを行う、業界団体あり標準化組織である。IGRS は３C 技術の普及促進と認証の目的で、2009 年 7 月に国家認定のエンジニアリング
ラボ(National Engineering Lab)を設立した。詳細情報は、http://www.igrs.org を参照。
About APTEL
APTEL は,電気通信インフラやシステム関連の企業や団体で構成されるブラジルの非営利団体組織である。会員相互の技術開発、事業開拓
などでの活動や連携を通じて、現行の通信インフラのエンハンス、IT システム化、重要要素技術の開発やなどでブラジル社会への貢献を行っ
ている。詳細情報は、http://www.aptel.com.br を参照。
連絡先
HD-PLC アライアンス事務局
〒812-8531 福岡市博多区美野島４丁目１－６２
TEL 092-477-1671 FAX 092-477-1285
http://www.hd-plc.org/