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91
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.No. 1
3 March 1
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維管束植物による相模川流域の環境評価
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フ ロ ラ
品 橋 秀 男
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HideoTAKAHASHI
目 次
はじめに・一.. ・
・ ・ ・
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調査区および調査方法 ー… 一 … …ー………・・・− ぃ … … … ・
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… −−−…・………・…ー…………...gz
分布 ・分類学上の知見 ーーーー・…ーー ー
・
1
. シコグハタザオ
ネナシカズラ
5
. ヤマホロシ
ツタカラクサ(ツタパウンラン)
ノギク
ザミ
ツナギ
・
・ ・・・・・ ・・・
2
. コオトギ リ 3. サツキ
1
0
. ホソ バコンギク
1
3. リュウノヒゲモ
6
. アメリカイヌホウズキ
8. ニシキウツギ
1
1.サガミニガナ
1
4
. ホッスガヤ
・
・・
9
7
4
. アメリカ
7
.
9
. カワラ
1
2
. アジア
1
5
. アオイチゴ
16. メリケンガヤツリ
Summary ..
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維管束植物目録・・
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目・
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・ 102
参考文献...
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一
・ …
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・
. ・−……・ 1
2
2
H
は じ め に
環 境 関 連 共 同 研 究 の 一 部 門 で あ る 「 自 然 環 境の生 物 学的評価」 の な か で, 当館は 「 維 管
束植物による相模川流域の環境評価」を分担したが,
これは陸上植物を指標として ,相 模
川の環境状態を正確にかつ容易に把握できるよっな手法を開発することが目的である。
筆
者 は こ の 調査 をフロラの面から分担し , 1
9
7
9年 4月 か ら 3カ年 間に わ た っ て , 相 模 川 流 域
に1
9カ所 の 調 査 地点 を 設定 し,そこに生育する維菅 束植 物 の全 て の 種 類 を 記 録 し た 。 本 報
は と り あ え ず第 1報として,
調 査期間中に 記 録で き た 全 穣 類 の リ ス ト と フ ロ ラ か ら 見 た 相
模 川 の 特 性 や調査 に よ っ て得 られた分布,
分 類 学 的知 見 に つ い て 発 表 す る も の で あ る 。 本
来の目的である環境評価手法については次報にゆずりたい。
現 地 調査に当 たっては,
当館 大 場 達 之 氏 が 植生 部 門 を 担 当 さ れ た の で 調 査 に は 常 に 同 行
高橋 :維管束植物による相模川流域の環境評価
92
され,一部の標本については同定 をわずらわせた。また標本の閲覧には 国立科学博物 館 金
井弘夫,中池敏之の両氏にお世話にな った
。
なお現地調査に 当たっては, 7カ所の調査区で神奈川県林業試験場中川重年氏 と共同で
実施した。あわせてここに深甚なる謝意 を表します。
調査区および調査方法
相模川は水源を山中湖に発し,本県に入って相模湖に流入し,
湖になる 。城山ダムから下流部に移行 して南流し,
道志川 を合わせて津久井
厚木付近で丹沢山地の 山聞 を縫うよう
にして流下してくる中津川を合わせ,湘南砂丘を横断して相模湾に注ぐ。
相模川を 河口 より城山夕、ム直下までの聞に 1
0カ所,
道志川 l
に 1カ所,中津川に 8カ所の
調査区を設定した 〔第 1図〕。馬入川の河口から最北端の道志川拍子下までは直線距離で約
30km,垂直的には河口 の Om から 最高地点は札掛の標高 4
20mである 。調査区 は氷久コロ
ラードとして継続調査をするために,
流出の恐れのない安定 した橋や鉄塔な ど誰もが目安
になり得る場所を選定 し
, r
p
i
j
lはほぼ lOOm, 河川敷の左岸 を対象 とした。 したがって調査
面積は河川のl
隔によ って異な っており, 上流の調査区ほど 面積は狭 くな って いる 。
フロラの調査は野帳により,
調査区 内に生育 している 全ての種類を 列挙す ることとし,
現地で同定が容易でない種類や分布上興味深い種類については標本を作製し,
研究材料に
用いた。なお各調査区ごとに調査の精疎, 調査の季節が同一でない点など 今後に残 こされ
た課題もある 。
フロラの概要
全調査区で生育が確認 された縫管束植物の総数は変種以上のレベルで, 98
科5
3
2種類(う
ち帰化種は 106種類〉であり 〔 第 2 表〕 , 帰化率は 20~ちであ っ た 。調査区 毎 の種類数,科数,
帰化植物数 (
従来の概念によるもので 史前帰化植物は除外 してある〉,
帰化率に ついては
第 1表 および第 2匡|
に 示 した 。
種類数の多少は調査区の面積の大小に 関係があることは 当然予想されることであり,
の結果は種類数の少ない方が札掛や上郷に
,
そ
多い方では座架依橋上や昭和橋上な どに現わ
れている。
しかし,科数の多少は調査面積 とは無関係で
,
ほぼ河口 から 上流へ向か つて増加の傾向
を示している 。 これは植物の種類 が質的に豊かになってゆく一つの現れてーあり, とくに道
志川 の拍子下, 平山橋下,石小屋上流などが顕著である 。 これとは逆に帰化率は河口から
上流へ向か つてしだいに 下降してゆく傾向が現われている 。 この現象は明き らかに上流部
よりは下‘流部の河川敷の方が人為的な 影響 を強く受けていることを物語っ ている。
極だって 中津川橋 と上郷の帰化率の高いのは,
この両調査地は相模川と 中津川の合流地
点付近にあり,両河川の塵が流下し ,集結 される場所となるためである 。 馬入川河口 も同
様に全水系の塵が集 まる場所である 。
全調査区に出 現 した種類はスギナ,ヨモギ,ヒメムカシヨモギ,
ポリタン種と日 本及 び近隣の東アジア の河原
,
ツユクサなどのコスモ
原野, 1
11
地などの陽地に 普通に生 えるスス
キで、ある。
相模川や中 津川 の下流域に一般化している帰化種にはシロザ,
パイナスナ,ムラサキツメクサ,シロツメクサ,
ケアリタソウ,マメグン
マツヨイグサ属,アレチウリ,ブタクサ
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Hirayamabashi 1
6
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1 Banyugawa kako
2Hiradayushinden
3 Kur剖 ii
4 Tozawabashi-ue
5 K四
Nakatsugawabashi
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Atsugi-shi
6 Zakaibashi-ue
Sagamiらhashi
7Showabashi-ue
Ebrna-shi
8 Takadabashi ue
9 Kamioshima
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Shiroyamada
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1
1 Abiko-shita
12 Nakatsugawabashi-shita
1J Saidobashi-shita
14
Shideyama shita
15 Oz。
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16 Hrnatabashi-shita
17 Hirayamabashi-shita
18 Ishigoya-Joryu
Hiratsuka-shi
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19 Fudakake
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第 1図 調 査 地 域位置図
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94
高橋:
第 1表
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管 束植物に よる相模川流域の環境評価
相模川水系における 縫管束植物相の構成表
Table 1
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Natioo
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1 Banyugawakako
馬入川河口
0
3
1
86
2
4
2
8
2_Hirodayus
hinden
平太夫新田
5
36
1
0
9
29
27
5
32
92
22
2
4
4_Tozawabashi-ue
戸沢橋上
1
4
.9
3
1
1
1
8
3
2
27
5_Kamigo
上郷
20
28
71
24
3
4
6_Zakaibashiue
座架依橋上
28
42
1
5
0
49
33
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. Showabashiue
昭和橋上
35
41
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6
3
45
28
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. Takadabashiue
高田橋上
5
0
32
1
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1
28
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_ Kamioshima
上大島
7
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1
12
26
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Kurami
υー倉見
1
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Shiroyamadam-shita
城 山ダム 下
1
0
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4
1
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1
7
18
1
1
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Abikos
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胞子下
1
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6
1
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1
2
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32
1
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2
8
28
1ワ Nakatsugawabashiue
− 中津川橋上
1
3
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Saidobas
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才戸橋下
43
41
1
23
32
26
1
4
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幣 山下
7
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49
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47
33
22
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Ozokob
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海底橋下
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1
1
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27
23
1
6
.
Hirayamabashis
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平 山橋下
9
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5
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1
4
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1
8
1
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Hinatabashish
i
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日向橋下
1
2
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47
1
4
3
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higoyaj
o
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石小屋上流
1
6
0
56
1
2
7
4
3
Fudakake
札掛
420
42
78
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12
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居J,ヒ ロハホウキギク,センダングサ属, ムカ シヨモギ属 , ノボロギク ,オ オオナモミ,
高,シナダレスズメガヤ , オニウシ ノケグサ
,
スズメノ チャヒキ j
ドグム ギ属,オオア ワガ
エリなどがあり,ことにキ ク科,イネ科の種類数の多いのが特徴的であ った。 マツヨイグ
サ属のメマツ ヨイグサやオオ マツ ヨイグサは,
旺盛な繁姫力で分布を拡大 している 。
各所に群生地が見 られ,出現頻度 も高く,
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Natio of
naturalized
species
l 2 3 4 5 6 7 8 910111213141516171819
Studied area
第 2図 相模川水系における維管束植物相の統計表
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栽培植物の逸出も著しく,
今回記録できた種類はシダレヤナギ,オオケタデ,オランダ
ガラシ ,セ イヨウ カラシナ,ウメ,ユズ,ニワウルシ,カキノキ,
アサガオ,シソ,ホウ
ズキ , キリ,ツタカラクサ(ツタパウンラン〉, キササゲ,スイカ , ヒマワリ , オオカナダ
モ
,
ヒメヒオウギズイセンなどがある 。 このなかで多年草や木本 は定 着 しているが,
1.
2年 生 の草本 は 消滅し てしまうことが多い。 1
97
9
年1
0月20日の台風20号の通過後に河口を
調査したときには ,ホ テイアオイ , キミガ ヨラ ンなどの漂着が見られたが, いずれも分布
の拡散に l
品、たらなかった。
海岸砂丘にハマニンニクが自生状態で見られる所もあるが,
これは数年前に ,
P
.
Q植したも
高橋:縦管束植物による相模川流域の環境評価
96
のが逸出し,分布の拡大をはかっているものである。
馬入川河口付近は湘南海岸に一般的に見られるオカヒジキ , マンテマ ,テリハノ イバラ,
ハマエンドウ,ハイメドハギ,ハマヒルガオ,ケカモノハシ,
ハマニンニク,コウボウシ
バ,コウボウムギ,ハマアオスゲなどの砂丘植物や海岸林を構成するクロマツ,
ゴ
,
カジイチ
トベラなどが生育 している 。
馬入川河口にはかつて塩沼植生 が存在していたかどうかは不明である。神奈川県植物目
録には茅ケ崎にハママツナが記録されているが,
現在は全く見られない。しかし馬入川河
口の茅ケ 1有寄 りの湾入部には塩沼植生に擬似的な群落が発達している 。 イ変占種はコウボウ
シパで,砂丘に生えるものに比べ全体が大形となり,
それがシオククグ群落に酷似してい
る。他にアキノミチヤナギ,ウラジロアカザも水際にl
I
l落 をなしている。この生育環境は
汽水域で,塵が絶えず打ち 寄せられるため, 土地は肥沃である。
水生植物は下流域の安定した 富栄養の河川に生ずる 。 しかしときに洪水による破壊作用
が加えられると 一瞬にして 消滅してしまい, 回復にはかなりの時間を 要する。昭和橋や座
20号
架依橋付近にはオランダガラシ ,エビモ,コカナダモなどの大群生地が見られたが,
台風で失われてしまった。調査区のなかでは才戸橋や倉見に, 調査区外では神川橋上部に
発達した水生植物群落が今て”も見られる 。
砂礁の河原の指標となるカワラヨモギ,オトコヨモギ,カワラノギク,カワラニガナは,
その下限界は寒川町の神川 橋付近(今回の調査区からは除外されている〉であり,
この橋
より 下流域には砂礁の河原はなく 泥の堆積 した河原に変わる 。 このことは種類組成の上に
も現われ,神川橋を境に下流域は泥質の河原に 生える種類で占められ,
原に生える種類が圧倒的に増加してくる。
上流域は砂際の河
フシグロ,カワラサイコ,カワラハハコなどの
河原植物は中 津川 と相模川|
の合流地点より上流域に出現する 。 カワラヨモギやカワラノギ
クが量的に多くなるのは上郷や中津川橋の調査区から上流であった。
オギとヨシは相模川
の河口から 上大島 の聞にやや平均的に現われ,ツルヨシは上流域に多い傾向 を示す。
河辺林を構成するヤナギ類は 9種類を数えた。
このなかでイヌコリヤナギ,オノエヤナ
ギ,タチヤナギが全調査区にやや普通に分布するが,
多くは低木または亜高木で調査区内
にヤナギ林の発達した 所は見られない。
調査区外では , 相模原市の下溝付近で相模川がくの字形に曲折する地点に,タチヤナギ
を中心としたヤナギ林の形成が見られる。
や相模川!の低海抜地に山地性植物が下降してい る興味深い現象が観
今回の調査で中津川 l
察された。
それはシコクハタザオ,オニイタヤ,コオトギリ,オオハアサガラ,オニルリ
ソウ,ニシキウツギ,ヤハズハハコ,フジアザミ,ホッスガヤなどで、ある 。
胞子や中 津渓谷は両岸が急峻で川幅も狭く,
道志川 l
露出した岩場には渓I
I
伴岩場植生が残
存している。平水位の水際から 2∼ 3 mの範囲の岩隙や岩上にはヤシャゼンマイ, ヒメレ
ンゲ,ウチワダイモンジソウ,ヒメウツギ,サツキ,サガミニガナ(新称〉,ホソハコンギ
ク,アオイチコツナギ,ウラハクサ,ナルコスゲなど,
河岸に限定的に結ひ。ついた種類が
見られる。 今回の調査では最 も渓畔に特徴的な種類を 含む調査区であり, 貴重種 も多 L、
。
しかし 残念ながら中津渓谷はダム建設予定地になっているのでいずれ水没してしまうであ
ろ
っ。
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. Kanagawa P
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. Mus.No. 1
3March 1
9
8
2
97
分布・分類学上の知見
1
. シコクハタザオ
Arabis serratav
a
r
. shikokiana
イワハタザオ類は大別して,茎の丈が高く,多くは単一で分校せず直立し,
形のイワハタザオ類と 茎 は叢生, 丈 が低くやや糾上し,
花もやや小
花は大形とな るフジハタザオ類に
分類できる。前者は比較的変異の少ない分類群で,主 として本州中部以北の広葉草原に生
えるのに対し,後者は形態、的に軽微な差ではあるが地域的に変異 を見せ,
は赤石山脈,
関東中部地方で
飛騨山脈,関東北部のハイマツ 帯にウメハタザオ, 富士山にフジハタザオ,
関東地方以西の低山地にシコクハタザオが分布 している 。
1
9
6
1〕は丹沢山地のフロラを調べた際, イワハタザオ類にフジハタザオ Ar
a
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林ら (
a
r
. serrata とイワハタザオ A.serrata v
a
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. japonicα を リストに挙げて
serratav
し
、
る 。 しかし, 筆者が今まで丹沢山地を調査してきた範囲では未だイワハタザオもフジハ
タザオも見出していない。イワハタザオは亜高 山性の種類であり,
られるが,
丹沢産は誤認と も考 え
フジハタザオは主産地である富士山が近隣にあるので分布の可能性が高いので
丹沢産の個体について調べて見た 。
両者の形態、を比較してみると,
フジハタザオは茎葉が小形で l
隔は狭 く
,
1
/
.
扇
5∼IOmm,
重品、鋸歯が 2∼3対あり, 果実は長 さ 3
.
5
∼ 6cmでやや太いのに対し,シコクハタザオの
茎葉 は大形で幅が広く,幅( 0
.
5一
) 1∼ 2mm,低い鋸歯が 3∼ 5対あり, 果実は長さ 5∼
Scmで細い。
シコクハタザオも陽性の砂際地に生育 した極端な形ではアジハタザオに酷似しているが,
抵果実の特徴で容易に識別できる。丹沢産について検討 した結果は,
茎葉の大きさや鋸l
全てシコクハタザオで,フジハタザオは分布しなし、。
中津渓谷の岩場にはシコグハタザオが生育しているが, そこから流出してきたと思われ
るものを,
日向橋付近で見 出した。 陽地に生 えたタイ プで草安 はフジハタザオに似てい
た
。
2
. コオトギ )
' Hy1
りe
ricum hakonenseF
r
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.
県内では箱根, 丹沢の標高 5 ・6
0
0m 以上の疎地や岩場に生えるが, 今回の調査では,
才戸橋, 平山橋上,幣山下,中 津川橋に下降している個体を見 出した 。 最 も下流の記録は
中津川楠で標高 27.5mであ った。本種はしばしば河川にそって下降する現象が知られ,東
京都玉川 に記録がある 。
3
. サツキ
Rhododendronindicum S
w
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.
本州関東西南部以西,九州、|に分布し,丹沢の自 生地は東限に 当たる 。 水沫のかかるよう
な川 岸の安定した岩場に生育し , 特有の植物景観 を形成し,ことに花期は見事である。中
津渓谷はサツキ自生地 として知られ, 文献上には見られたが,
今回の調査で石小屋より 上
流域に多産することを 確認した。し かしその全部が宮ケ瀬ダム建設予定地内 にある 。 他 に
道志川の胞子下付近でも見たが,個体数は 中津渓谷にははるかに及ばな L、
。
県 内では他に丹沢や箱根などの渓畔 l
こ点々と分布するものと推定できるが,
貌は明きらかでなく,
かし,
まだその全
現在行われている植物誌編 さん調査の結果 を待つより他はない。 し
郎、中 津渓谷の自 生地については何らかの手だてが
ここ数年にして全滅の可能性が 5
必要であろう。
高橋:*−f
E
管束植物による相模川流域の環境評価
98
4
. アメリカネナシカズラ
Cuscuta cam
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アメリカネナシカズラの日本への帰化を報じた浅井 (
1
9
7
5)は Cuscutaρentagonα の
学名 を当てた 。 筆 者 (
1
9
7
4)もこの種の侵入経路,形態,生態,分布や被害状態などにつ
いて発表 したが, 最近小原敬 (
1
9
8
1)が指摘したように , 日本に帰化 しているものを標本
ρe
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s とよく 一致 しているので, 本報では上記学
や文献で調べて見ると Cuscutα cam
名を当 てた。
今回の調査では馬入川河口か ら昭和橋の調査区で,
広範囲にわたって広が っていること
が確認できた。馬入川河口ではコアカザ,テリハノイバラ,カラスノ エンドウ, ハマヒル
ガオ ,へクソカズラ , コセンダンクサ ,ヨモギ, ケカモノハシ,ハマニン ニク,メヒシパ
チガヤ,キンエノコロ,コウボウムギ,コウボウシバ,
寄主の選択的 H
蓄好|生はないようで,
3
ツユクサなどを 寄主としていた 。
伸長 した 蔓の先端が触れた植物に は手当 たりしだい巻
きつくよ うであるが, そのなかでもハマヒ ルガオが主体をなしていた 。
内陸へ入った昭和橋付近ではカワラヨモギやヨモギを 寄主 とするものが多く,
他にメド
ハギ,コセンダングサ ,オオ アレチノギク , カ ワラノギク ,エノコ ログサ,ススキなどに
見られ, 上郷ではマ ツヨイ グサ , メマツ ヨイグサ,カワラハハコ,メドハギ,マルパヤハ
ズソウなどを寄主としているものが観察された。
巻き っかれた寄主はその部分から先は衰弱 し
,
リハノイバラ,
やがて枯死に至 るが,ハマヒ ルガオやテ
へクソカズ ラ, イネ不|やカヤツ リグサ科などアメリカネナシカズラに対し
て強L、抵抗性をもっ種類は枯死 しない。 しかし 開花は見られな い。 花期は長く, 7月上旬
∼1
1月中旬にかけて|咲き続け , 種子の生産量 も多く ,また 発芽率 も良好であり,毎年同一
場所に発生を見る 。
自然植生に対する被害 としては, 海岸や河川敷の景観 を構成する植物を枯死に追いやり
3
その繁茂 した 状態はラー メンをぶ ちまけたようてい
, 著しく美観をそ こなう ことが挙げられ
る。今のところ読菜類や花井矧に は被害は及んでいない。
5
.ヤマホロシ SolanumjaρonenseNakai
県内では比較的稀な植物で,林ら (
1
9
6
1)も丹沢山地では幽神を挙げているのみである 。
他に三浦半島や箱根に分布の記録はあるが, 個体数は少ない。愛川 町の海底橋の上流の安
定 した 立地にかなり 大き な株に成長 したものが見られる 。 恐らく種子が烏によ って運ばれ
てきたものであろう 。
6
.アメリカ イヌホ ウズキ
Solanum americanum M
i
l
l
.
本県では最近に な って増え始めた植物で, 倉見,座架依橋,i
海底橋の湿った所に生 えて
いた。 イヌホウズ キに似ているが, 茎は細く ,葉は質が薄く ,浅い切れ込みがある 。北 ア
メリカ原産。
7
. ツタカラクサ(ツタノ 4ウンラン〉
Cymbararis muralisG
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木県では新記録となる 帰化植物で,日 向橋下方の堰堤に群生 している 。 ヨーロッ パ原産
の園芸植物で,観賞f
日に栽培 していたものが逸出したものと思われる。
8.ニ シキウツギ
Weigela decoraNakai
山地の崩壊地,草原,低木林などの陽地に侵入し群生する 先駆植物である 。筆者 (
1
9
7
6)
は先に県 内の Weige;
α 属の分布状態を調べ , 丹沢大山の東部山麓て。はハコネ ウツギとニ
1
0
∼120mを境に住み分けていることを 報告 し
, 分布図では県内の平野部や
シキウツギが 1
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丘陵地の大部分はハコネウツギの分布域とした。
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99
しかし,今回の調査で相模川では城山ダ
l
では中 津川橋付近まで,ハコネウツギの分布域にニシキウツギが河川敷に沿
って下降していることがわかった。 いずれも幼木であり,
最低生育士山は 標高 27.5mであ
る
。
9
. カワラ ノギク
AsterkantoensisKitam.
本種は東京都の多摩川,秋山 )1
1,神奈川県の相模川,中津川,静岡県の狩野 )
1
1,安倍
川,
栃木県の大谷川 , 帯川などに分布が知られている。ほかに戸塚区(N
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9
1
4,久内清
孝一Tl)の標本もある が,は っきりした産地は不明である。
かつては馬入川河 口にもあったらしく,その標本も 東大にある。 今回の調査では神川橋
を下限として,
それより上流の相模川や中 津川 の安定 した河川 敷に
若
手生 していることがわ
かった。しかし年によって個体数の変動があり,
流路の変更に伴なって生育地も更新され
ている 。本種の形態的な特徴は明きらかにされているけれども,
その生活環は殆んど調べ
られていない。 生活形 も一部の図鑑では多年草とするか,原記載 をはじめ記述の全 く見ら
れない文献が多く,今回の調査で始めて越年草であることがわかった。
0∼80cm,上部で 3∼ 8個の校を(高さ 2
0
∼40cmの位置で〉
カワラノギクは茎は高さ 2
分校 し
, 1
0
∼1
1月に開花結実する 。 成 熟 した果実は直ちに飛散してしまうものもあるが,
多くは花茎上に着生したまま越冬し , 徐々に飛散し ,春先には全 く見られなくなる。飛散
0月に発芽し,ロゼットて、越冬する。 1月中旬の調査では,
した種子は 9∼1
ギク,
オオアレチノ
カワラヨモギ,メマツヨイグサなどとともにロゼット 葉 で越冬している個体が多数
観察された。 花は通常淡紫色であるが,しばしば完全なアルビノもあり,葉は幅が通常 1
∼3.5mmで、あるが, lcm内外に達する個体も観察された。
1
0
. ホ ソパコンギク
Aster ageratoidesTurcz. var.angustifo
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ノコンギクの狭葉型で葉はひ針形,
l
隔は
1∼ 1.5cmあり,渓I
I
咋水際の岩場に生える。本
州(主に長野県南部,静岡県以西〉,四匡l
,九州に分布が知られ,関東地方には記録が少な
し 茨 城 県竜神峡, 武蔵 (
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7
8
4
8
3,詳細 な産地は不明〉の標本が見られるのみで,ま
だ詳細な分布は 明 きらかでなく, 本県にも 記録はなか った
。 今回 中津渓谷 と道志川に群生
地を見出した。日向橋付近に見られたものは流出してきた個体である。
茎の下方の葉で幅 1∼1.5cm,上部では 0.5mm内外,
この地の個体群は
鋭鋸歯があり , 花もノコンギクに
比べ小さ く
, 白色である。
1
1
. サガミニガナ (新称〉 Ixerissp.
ニガナ類は路傍, 原野,耕作地,湿原なといたるところに生育し , 変異の多いグループ
である。本県にはニガナと花弁の数が多いハナニガナの記録があり, 前者は平野部から山
地にかけてごく普通であり,後者は丹沢山地に分布する。
今回中津渓谷と道志川て・
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¥
.際の*沫のかかるような岩場に生える,
種 を見出したが,
った。
丈の低いニガナの一
これはニガナやハナニガナとは外見からも 明 きらかに異なる分類群であ
この渓谷はサツキ自 生地であり,ホソパコンギク,アオイチコツナギ,ヤシャゼン
マイなど渓畔に特有の植物が多い所である。本報では和名をサガミニガナと新称し ,別の
機会に学名を正式に発表したいと考えている。その主な特徴を記すと次のようである。
花茎は下方で多数分校し , 高さ 1
5∼30cm, 根葉は倒ひ針形,殆んど全縁で鋭頭,長 さ
6∼ 1
3
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陥 6∼ 12mm,基部はしだいに 狭 まって長柄となる 。 まれに 1対くらいの牙歯
高橋:維管束植物に よる相模川流域の環境評価
100
があるか , または 3深裂する 。 茎 葉は線形 または上自I
)
で r/
席が広くな り
, 尾状鋭尖頭,長さ
2∼ 9cm,幅 7∼12mm, ~菱自信付近に牙歯が あ る 。総在内片は長さ 6mm 内 外 , 小花は 5
∼ 7個, 果実は長 さ 3∼3.2mmで嚇は短かい。近似のニガナも直ぐ 近くの原野や河原の
縁に見られるが, この方は果実は長さ が 4∼4
.
5mmあり , 低は高い。 また渓I
I
伴に生える
鈎がなく , 果実は長さ 2
.
5mm
ものに紀伊半島北山峡にドロニガナが知られるが, これは 1
内外で小さい。 筆者 (
1
9
75
)は先に新潟県三西川流域のフロラを調査した際に標高 2
0
0
∼
3
0
0m の渓畔岩場に生えるニガナの一種をシロバナクモマニガナと同定 したが,今後に別
の分類群 として検討の余地がある ことを示唆した 。 三面川の渓畔に生えるものは果実は長
さ 4m m内外あって ,こ れとも異なる分類群である。
1
2
. フジア ザミ
Cirs
iumρur
ρuratum Mat
sum.
本種は中部 および関東地方に分布し , 火山裸地や河川の流水に よっ て破壊作用を受け る
場所へ最初に侵入する先駆植物である 。 本県では箱根には分布は少ないが,丹沢山地では
関東大震災 (
1
9
2
3)の際に起こ った 崩壊地や二次的崩壊地にヤマホタルプクロやノ tライチ
ゴなどとともに各所に群生地が見 られる 。 垂 直的にはほぼ 4
0
0m 以上に生えるが,今回の
調査では中津川の幣山下,平山橋付近の標高 7
0
∼90m まで下降しているものが見られた。
L、ずれも初期の段階で, 今後の継続観察によ って拡散状況を調べたいと思っている 。
1
3
. リュウノヒゲモ
Potamogetonρe
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.
。木県には
流水中や池沼に生える沈水植物で, 種子が鳥に よって運ばれる 可能性が高 L、
まだ記録がなか った が
, 今回の調査中に馬入川河口で見出した。 なお最近座間市でも詳&訪’
哲夫氏によっ て採集されている。
1
4. ホッスガヤ
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河原植物の代表種であるホッスガヤは,
箱根に記録があり,丹沢に はない。 5年ほど前
にできた 三保ダムの道路の法面に帰化的に生育 している所がある(中川重年氏談〉。今回の
調査では中津川の平山橋(標高9
0m)と日向精付近(標高 120m〕で小群滞を発見したが,
珍らしい存在である。
1
5. アオイチ ゴツナギ
Poa vi
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本種は本
州
、|(伊吹山以;
|じ〉,北海道ブナ帯から シラピソ 帯に多 く生え
, 関東南部に は未記
録であった。今回の調査中 , 道志川の胞子下にサガミニガナ,ネコヤナギ ,ホソパコンギ
クなどに混じって生えているイチゴツナギに似た一種を採集し,
同定の結果本極であるこ
とがわかった。標高 1
6
0m 足らずの低海抜地に遺存的に分布することは興味深 L。
、
1
6. メリケンガヤツリ
Cy
ρerus eragrostisLam.
数少ないカヤツリグサ科の帰化植物で北アメリカ原産。相模川には 3
' 4年前から 急速
に増え始め,今では一普通の雑草になりつ つある。 茎は強壮で深く根を下し ているため
3
引
き抜く ことは容易でなく,湿 った所に生育空間 を獲得している。 大量の種子を生産 し,流
水に よって分布の拡散を 計っ ている 。
Summary
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116
高橋 :維管束植物に よる 相模川流域の環境評価
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写真 2 サツキ(石小屋上流〉.
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写真 3 カワラノギクの花〔昭和橋上〉.
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写真 4 カワラノギクの果実(昭和橋上〕.
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写真 5 カワラノギクのロゼ ッ 卜葉
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高橋 :維管束植物による 相模川流域の環境評価
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写真 7 サガミニ ガナ(胞子下〉.
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写真 8 サガ ミニ ガナ〔石小屋上流〕.
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写真 1
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2 コウボ ウシ パ
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3 アオイ チゴツナギ
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