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医療 の安全 に関す る研究会 名古屋市東区泉 1丁 目 1番 35号 ハイエス ト久屋 6Fセ ンター気付 「 医療 の安全 に関す る研究会」 ニ ュース 研究大会特集号 ■ No.27 . ノ 多勁ケ θZ ノ′ 2θ 電話 052-951-3931 FAX 052-951-3932 編集 編集委員会 巻頭言 医療 の安全 に関す る研究会 理 事長 島田康 弘 今年はいつまでも暑 さが続 くような気が しますが、皆様 にはますますお元気でご活躍中のことと存 じます。第12回研究大会 のご案内 と巻頭言を申し上げます。 第12回研究大会は大会長が加藤良夫事務局長 です。加藤氏は、第10回の記念大会を担当 していただ きま したので皆 さんよ くご存 じだとは思いますが、医療事故 と患者 の人権問題を専門 とする弁護士 で、南山大学法科大学院教授です。場所は南山大学のキ ャンパ ス内で行 われます。 この大会では第 7回 大会で行 った以来の研究発表会 (ポスターセ ッシ ョン)が 冒頭 に行 われます。 このセ ッションでは医療の安全 に関することをテーマにしていただければどなたでも発表できます。 限 られた時間ですが、皆様のご参集をお待ちします。詳細はチラシの後面をお読み下さい。 大会 のテーマは 「 医療事故 と刑事罰」です。医療者 は医師法21条があるにもかかわらず医療だけが 刑事罰を免れると思 ってきただけに、医療が刑事罰の対象 となることでパニ ックに陥っていると思い ますが、一般の人 たちからみるとこれは当た り前のことです。 このあたりのことに対 して大会長講演 「 被害者 の 『5つ の願 い』を踏まえたシステムの構築を !」 、特別講演の佐伯仁志氏の 「 医療過誤 と バ ー 刑事責任」がカ し、 シンポジウム 「 医療事故 と刑事罰を考える」で皆 さんとじっくりと考えてい きたいと思 っております。また助成研究報告 として酒井順哉氏 の 「 医療機関における医療事故調査の あり方 に関する研究」がなされます。まさに医療事故 と刑事罰一色の研究大会 にな りそうです。 午前中には第 9回 本大会から実施 してお ります医療の安全 に関する川柳募集 の優秀作品の紹介 と表 彰が行 われます。今年は4069通ものご応募があ りました。第 9回 か らず っとみていただいている NHK学 園の大木俊秀氏 に、楽 しいご講評をお聞かせいただきます。 本大会 は医療者 にとっては少 し頭の痛 い問題が多いと思 います。また一般の人たちにとっては何か す っきりとした会 になるか もしれません。 しか し要 は一般の人たちと医療者がいかに対等 に話 し合 い 自分 たちの医療をよ くしてい くかにかかっていると思 います。 いろいろと議論す るところは多 いと思 われます。できればその議論を通 して何か社会 に提言するものができればと考えています。 ……… 2 目次 ………………………………… 島田 康弘 1 巻頭言 大会プログラム 大会長講演要旨 力]藤 良夫 。 。3 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 特別請演要旨 佐伯 仁志 シンポジウム要旨 増田 聖子 上田 裕― 。 ¨ 9 ・ ・ …・ ・ ……¨ 10 。 ・ 12 … …・ 豊田 郁子 。 ……… 13 吉越 清人 14 理事会 0総 会議事録 15 会計報告 16 医療の 安全 に関する研究 会 第 12回 研究大 会 饉辣睾鰺 鸞咤馨蒟 γ刑事罰を問わな いのはどうい う場合だろ うか 医療事故の要 因を分析 し、 医療の安全 につな いで い くため には どうい う考え方 と仕組みが必要 だろ うか ∼ 日 時 :2007年 12月 1日 (土)10:00-17:00 場 所 :南 山大 学名 古屋 キ ヤンパ スB棟 3階 B31教 室 ( 名古屋市昭和区山里 町) 参加費 :一 般 2,00o円 会員 1,500円 学生 1,000円 どなたでも参加 できます。郵便振替 (□座番墨 :00870-7-104540 名義 :医 療の安 全に関する研究会)に て参力0費をお振 り込み <だ さい。 「 参力0証」 をお送 りします。当日 参力Dも可能ですが、 できるだけ事前申 し込みをお願い します。 ※医療の安全に関する研究発表を募集 します (会員外の参加も歓迎)。研究発表 の申し込みは裏面 または研究会ホニムベージhttpノ u.ac.jp/zsakai/iryou‐ /www.urba五 .meJO― anze五/index.htmを ご覧ください。 プログラム 30 受付 (総合司会)齋 藤悦子 (学校法人名古屋医専 (仮称)副 校長 ・教授) 1 0 00-11:00 研究発表 (ポスターセ ッション) (座 長)松 葉和久 (名城大学薬学部教授) 11 00-11 10 理事長挨拶 島田康弘理事長 (名古屋大学大学院医学系研究科教授) 11 10-11 35「 医療の安全 に関する川柳募集」講評 と表彰 │ 大木俊秀 (NHK学 園) 1 1 35-12 00 助成研究報告 酒井順哉 (名城大学大学院教授) 1 2 00-12 30 大会長講演 「 被害者の 『5つ の願 い』を踏 まえた システムの構築を │」 加藤良夫 (南山大学法 科大学院教授 弁護士) 〈昼食休憩〉 13:30-14 15 特別講演 「 医療過誤 と刑事責任」 佐伯仁志 (東京大学大学院法学政治学研究科教授) 9 14:15-16:50 シンポジウム 「 医療事故と刑事罰を考える」 (コーディネータ)増 (シンポジスト)上 16:50-17100 田聖子 (弁護士) 田裕― (名古屋大学大学院医学系研究科教授) 豊 田郁子 (医療被害者) 吉越清人 (警察庁刑事局刑事企画課課長補佐) 次期大会長挨拶 江場康雄 (線エバ代表取締役) 主催 :医 療の安全 に関する研究会 -2- 〒461-0∞ 1 名吉屋 市東 区泉 1丁 目1-35 ハ イ エ ス ト久屋` 6階 セ ンタ ー気付 TEL 052-951-3931 FAX 052-951‐ 3932 ■ 大会長講演 要旨 5つ の願 い」を踏 まえたシステム の構築を !* 被害者 の 「 南 山大学法科大学院教授 弁護士 加藤 良夫 1.医 療事故の被害者の 『5つ の願 いJ 死亡又 は重 篤 な後遺症 を負 った被害者 は 「5つ の願 い」 を持 っている。第 1は 、死 んだ人を返 して欲 しい、 もとの身体 に もど して欲 しいとい う 「 原状回復 の願 い」であ り、第 2は 、本 当の こ とが知 りたい とい う 「 真相究明 の願 い」であ り、第 3は 、反省点があれば率直 に謝 って欲 しいと いう 「 反省謝罪 の願 い」であ り、第 4は 、三 度 と同 じ過 ちは繰 り返 して欲 しくないとい う 「 再発 防止 の願 い」であ り、第 5は 、 きちん と償 いを し、支援 を して欲 しい とい う 「 損害賠償 の願 い」 である。 2.医 療事故 に取 り組む 『 基本姿勢J 医療 によ って思 いが けず患者 の生命 ・健康 を害 したときには、医療 の提供者 は、 『隠 さない、 逃 げな い、 ごまか さない』 とい う 「 基本姿勢」 に立 って事故 に至 る経過 とその原因、背景 を検討 し、被害者 に対 し誠実 に説 明責任 を尽 くす こ とが求 め られ る。 3.院 内医療事故調査委員会 一定規模以上 (300床以上)の 医療機関で死亡等の重大な事故が発生 した場合 には、被害者 の上 記 「5つ の願 い」を踏まえ、前記 「 基本姿勢」の もと、院内において、公正で客観的な事故調査 を速やかに実施する必要 がある。 そのためには、内部の委員 と外部 の委員 の割合を 1対 1(実 際 は原則 として 3名 対 3名 )の 割合で構成 し、外部委員 には、臨床台ヒカ の高 い医師のほか、 日頃よ り患者側でカルテ等の検討を してきて調査能力のある弁護士が参画す ることが望まれる。 このよ うな弁護士が事故調査 に加わることによって被害者側 には公平感 ・安心感が広が り、事故調査 に ついての信頼性 も増す ものと考 え られるからである。 院内医療事故調査委員会 の設置の趣 旨は、再発防止 のための教訓を引き出す ことにある。 した が って事故調査を遂げた上で、改善 のための提言をまとめることが重要 である。改善点 として は、システム上の問題点にまで及ぶことが求められる。なぜなら、一見個人的な ミスのよ うに見 られるケースであって も、背景事情にさかのぼってよ く検討すると、チームのあり方 や人員の配 置、 トレーニ ングシステム、情報 の伝達等 に関連す ることが らが浮かび上がって くるか らであ る。 さらには、医療行政上 の施策 の不備等が関連 していると考え られるならば、それ らの ことに ついても言及がなされて しかるべ きである。 4.民 事責任、刑事責任、行政責任 医療事故 に伴 う民事、刑 事、行政上 の各責任問題 の処理 のあ り方 を検討す る こ とな く医療界 の -3- 自浄作用を期待す ることも困難 である。正 直 に進 んで真実 を述 べ 、謝罪 し、再発 防止 に向けた努 力 を重ね、賠償問題 に も誠実 に対応 しよ うと して いる限 り、被害者 はいきな り民事裁判 を提起 し た り、刑事 告訴 した り、行政上 の処分を求 めた りす ることは通常考 え られない。民事、刑事、行 政 上 の各責任 問題 の顕在化 は、 被害者 が どの よ うに感 じ、 どの よ うに行動 す るか にかか ってい る。 しか も被害者 の行動 は、事案 の 内容 とその後 の医療側 の対応 によ って決 せ られ る。 よ って、 医療機関、医師 は患者 の思 い、被害者 の 「5つ の願 い」を十分踏 まえて誠 実 な対応 をす べ きであ る。 5.厚 生労働省等の動 きか ら 厚 生労働省 は、以下 の とお り、諸施策 をすすめてきた。 ①医療安全支援 セ ンタ ーの設置 (H15.4) ②診療行為 に関連 した死亡 の調査分析 モデル事業 (H17.9) http://www.med― m odel.jp/index.html ③産科医療 にお ける無過失補償制度創設 へ の取 り組 み (H19.2) 産科医療補償制度運営組織準備室 http://jcqhc.or.jp/htm1/Obstetric.htm ④診療行為 に関連 した死亡 に係 る死 因究明等 の在 り方 に関す る検討会 (H19.4) 「これまで の議論 の整理」2007/8/24厚労省医政局公表 : http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/08/s0824-4.html そ して、 国会 において も医療 の安全 に関 しては決議 がな されている。 すなわち、参議院厚生労働委員会 において、平成 18年6月 13日に、「 政府 は、次 の事項 について、 適切 な措 置を講ず るべ きである。 医療事故対策 については、事故 の背景等 について人員配置や組 織 ・機構 な どの観点 か ら調査分析を進 めるとともに、医師法第 21条 に基 づ く届 出制度 の取扱 いを 含 め、第二 者機関 による調査、紛争解決 の仕組 み等 につ いて必要 な検討 を行 うこと。」 又、衆議院厚生労働委員会 において、平成 18年6月 16日に、『「 安全 で質 の高 い医療 の確保 ・充 実 に関す る件」 について』 と して 「 特 に、志 の高 い医療従事者 が患者 の生命 を救 い健康 を守 るた めに、 自 らの技量 を十分 に発揮 し、安心 して本来 の医療業務 に専念 できるよ うに してい くことが 重要 である。 こ うした観点 か ら、地域の実情 に応 じた医師確保対策 を講 じてい くことな どによ り、 小児救急 医療 ・周産期医療 に係 る勤務 医、看護職員等 の労働環境 の 向上 や医療安全 の推進 を図 っ てい くとともに、医療事故等 の問題 が生 じた際 に、 医療行為 について第二 者 的 な立 場 による調査 に基づ く公正 な判断 と問題解決 がいつ で も得 られ るような仕組 み等環境 を整 備 す る必 要 がある。」 旨の決議 がな された。 6.被 害者の 「5つ の願 い」を踏 まえた制度設計 とは 患者 の 「 適正 な医療 を受 けたい」 とい う願 い と医療者 の 「 適正 な医療 を提供 したい」 とい う願 いは、基本的に一致 してお り、協働が可能 である。 その確信 の もと、被害者 の 「5つ の願 い」を 踏 まえた制度案 と して は種 々考 え られ ると思 われ るが 、大会長講演 の 中 で は、 ① 「医療被害 防 止 ・救済 セ ンター」構想 と②医療安全委員会構想 について、図を用 いて解説 す ることと した い。 * 参考文献 加藤良夫 ・後藤克幸編著 『医療事故 か ら学 ぶ』 (中央法規 出版) -4- 医療の安全に関する研究会 第 1 2 回研 究大会 . 大会長講演 被 害 者 の 「五つの 願 い 」を踏まえた マ ?腎ソ 1.原状回復 システムの構築を ! 2.真相究明 3.反省謝罪 2007年12月1日 12:00∼12:30 南山大学B t t B 3 1 教室 南 山大 学 法科 大学 院教 授 弁護士 Pi干 4.再発防止 加 藤 良夫 5:損害賠償 「 ヘ ※だからこそ「 安全な医療」。 医療の質の向上」 平成 1 4 年( 2 0 0 2 年) 8 月1 6 日 事故発生 民事裁判の限界 1.損 害賠償 の成否(過失、 因果関係、 損害) ↓ 医療事故調査委員会 設置 (6名中3名が外部委員) 第 1 回 8 / 2 8 →第7 回 1 0 / 1 7 ↓ 医療事故調査報告書 2,患 者被害者側が主張、 立証責任を負担 (「 専門性J「 密室性J「 封建制Jの壁 ) 3.長 期化と費用負担 4.「再発防止J機能 は副次的 5。「 真相究明J「 反省謝罪Jの「 願 いJと乖離 事故調査委員会のコツとポイント 「 医療被害防止 、 救済センター」 の 構想 特色 1 . す みやかに委員会を設置する 2 , 外 部委員の参加は必須、 その人選 が肝要 3 , 調 査報告書完成までの期限、 スケジュールを 決め、 精 力的に進める 教訓活用(制度改善 へ) 4 . 被 害者には常時報告する 5 . 警 察の捜査を優先させない 市民参加 (情報提供、陪審、 監視) 運営、 「 防止」「 救済J一体型 無過失補償 (補償先行) メリットシステム(求償免除) 6 . 提 言した内容 については実現状況を検証する -5- 厚労省の検討会について 「 診療行為 に関連 した死亡に係る死因究 明等 の在 り 方に関する検討会」 「 課題 と検討 の方 向性 J→パブコメ→ ヒアリング→ 意 見交換 → これまでの議論の整理 → 制度提案 ヘ 独立行政委員会 「 医療安全委 員会Jの設置 「 調査結果 は民事 ・ 刑事 ・ 行政などに活用されて構わ ないJ ※「 院 内医療事故調査委員会」の設置 ・ 構成 ・ 運用に 関するガイドライン作 り 「 五つの願 い」を踏まえた 制度構築 が必要 1,「真相究明」に対しては、医療機関が可能 な限り誠実に『 説明責任」 を果たすことが必 要 2.「反省謝罪」 に対しては、正直さ、迅速さ、 真剣さが大切 3。 「 再発防止」に対しては、根本原因の分析 ・ 検討とシステムの改善 が不可欠 ※無過失補償制度 の導入 會 鼻 腱 -6- 診療 ミス ・医療事故 薬害 “医療機器 に伴 う事故 医療被害賠償責任保険 ︵ 強制加入︶ -7- 但 し、 次 の3条件 を満 た した場合 のみ ① 日頃 から誠 実 に活動 ② 被害者 から ク レー ムが出 される前 に 事故報告 を 行 った ③ 再発防 止 の改善策立案 ,実 践 求償 または免除 ・ 軽減 替│‐ 〕 〔1総1霧 ‐ 学省〕 1轟 l文書 晰釉 ◎運用によ り役割分担 医療安全中央委員会 (仮称) ず ″ 覇覇fT :!暮 贅 潔 ‐ 委員会 (プロック単位) 医療安全地方‐ ●常勤の医療事故調査専門家と常勤事務局 師 藉 罰 尚 運 纂 巡 葺 舅 琶 =i ・ 中 蝕 麟請 査 要 鋭の ①診療関連死の 届出(24h) ④院内(or院外) 事故調査実施 ⑤哺査結果の 結 始 開請 査要 ∝の い。 帷 患者 ・家族 -8- 〔 「 創 検実施 〕 機 は の保全 C剖 検結果 の告知 ④嗜故調査の 指導 ・監督 (含む立入調勘 ⑦調査結果を踏 まえた報告 医療機関 院内事故調査委員会 (外部委員関与) 〕 ■ 特別講演 要旨 医療過誤 と刑事責任 東京大学大学院法学政治学研究科教授 佐伯 1 仁志 最近の動き 近年、医療過誤 に対す る刑事責任 の追及 が増加 して いる。 その原因 としては、① 被害者 (遺族) の処罰感情 の増大、②警察 に対す る届 出件数 の増加、③医療関係者 に対す る不信 の増大 な どが考 え られ る。 もっと も、現在 で も、民事訴訟 で過 失 が認 め られた事件で刑事責任 が追 及 された ものはご く一 部 にす ぎな い。 それは、刑事過失 は民事過失 よ りも重大 な ものでな ければ な らな い と解 されて い る ことに起因す るのか もしれな いが 、 どのような意 味 で刑事過失 が民事過失 よ りも重大 なのかは 明 らかではな く、今後 の検討 が必要 である。医療過誤 に対す る刑 事責任 の追及 において、 医療機関 な どの組織 自体 の責任 を追及す る規定 は、現 在 の刑法 には存在 していな い。 しか し、最近 では、直 接医療 に携 わ っていた者 だ けでな く、病院 の管理監督責任者 の刑事責任 を追及す る傾 向 が 出てきて い る。 2 刑事責任追及の評価 医療過誤 に対す る刑 事責任 の追及 は、適 切 で はな く、 やめ るべ きであ る、 とい う意見 が 聞 かれ る。 その理 由 と して よ く挙 げ られているのは、①刑罰 は医療事故 の防止 に効果 がない、②萎縮医療 に陥 る、③個人 責任 を追及す る刑 罰 は、組織 的 な医療行為 に対す る責任 の あ り方 に適 応 して いな い、④ アメ リカでは医療過誤 は刑事処罰 の対象 とされていな い、⑤医療関係者 が 自己保身 に走 るた め、事故原因 の解明 が 困難 にな る、⑥専門的知識 を持 たない捜査機 関 ではな く、医療事故専 門 の調 査機関が調査す べ きである、 とい った ものである。 これ らの指摘 には、 それ ぞれ傾聴 に値す る点 が あるが、刑 事責任 の追及 を断念す る理 由 としては、十分な もの とはいえない と思 われ る。 3 今後の課題 医療事故 の処理 において必要 な ことは、①原因 の究明 と再発防止策 の実施、②被害回復、③責任 追及 の 3つ であるが、責任追及 は、必ず刑罰 によって行 わなければな らない とい う ことではない。 従来 の 日本 の法制度 の 問題点 は、刑罰以外 の責任追及 の手段 が存在 しなか った ことにある。 よ リー 般的 に重要 な こ とは、医療 の現場 における透 明性 の確保 である。従来、医療現場 の不透明 さが、被 害者 や一 般国民 の不信感 を招 き、 また、事案解明 のために刑事手続 が利用 され る傾向を生 じさせて きた。透明性 の確保 は、医療過誤 に限 らず、終末期医療 な どの分野 において も重要 な課題 である。 診療行為 に関連 した死亡 の調査分析 モデル事業」 や厚 生労働省 で開催 されてい 現在行 われて い る 「 る 「 診療行為 に関連 した死亡 にかか る死 因究明等 の在 り方 に関す る検討会」 の成果 が期待 され る。 -9- ■ シンポ ジウム 要旨 1 シンポジウム 「 医療事故と刑事罰を考える」 コーデ ィネ ー ター 弁護士 増田 聖子 医師 ら (看護師、薬剤師などの医療従事者を含 めて、 ここでは医師 らといいます)が 、医療過誤 を起 こしたときには、次 の 3つ の法的責任 の有無 が問われることにな ります。 民事上の責任 (被害者 に損害賠償金を支払 うこと) 刑事上 の責任 (業務上過失致死傷罪に問われること) 行政上 の責任 (免許剥奪や業務停止などの処分を受けること) この 3つ の責任 は、それぞれ、医師 らがその責任 を負 うべ き理由、根拠 となる法や、有無 0内 容 を定める法的手続きを異 に しています。 医師 らに、刑事上 の責任が問われた最近 の裁判例 としては 横浜市大 の患者取 り違え事件 教授、医師 2名 、看護師 2名 (各罰金50万円) 医師 (罰金25万円) 都立広尾病院の消毒薬誤点滴事件 看護師 (禁固 1年 、執行猶予 3年 ) 看護師 (禁固 8月 、執行猶予 3年 ) 院長 (懲役 1年 、執行猶予 3年 、罰金 2万 円) 但 し、医師法違反、虚偽有印公文書作成、同行使 埼玉医大総合医療 センターの抗 ガン剤過量投与事件 教授 (禁固 1年 、執行猶予 3年 ) 大学助手 (禁固 1年 6月 、執行猶予 3年 ) 大学助手 (禁固 2年 、執行猶予 3年 ) 京都大病院の消毒用エ タノール誤吸入事件 看護師 (禁固10月、執行猶予 3年 ) 慈恵医大青戸病院の腹腔鏡下手術事件 医師 (禁固 2年 6月 、執行猶予 5年 ) 医師 2名 (禁固 2年 、執行猶予 4年 ) などが注 目をあつめました。 そのよ うななか、いわゆる福島県立大野病院事件 (医療過誤 による業務上過失致死 と医師法21条 違反を理由に、産婦人科医が逮捕、起訴 されて、現在公判中の事件)を 契機 に、医療過誤における 刑事責任 の在 り方が、最近、とくに、医療界を中心 に、問われるようになっています。 一- 1 0 - ― そこで、 このシンポジウムでは、刑事法 の研究者 である佐伯仁志教授、医療界か ら上田裕一医 師、被害者 の立場 か ら豊田郁子 さん、警察 の立場 か ら吉越清人 さんを、パネ リス トとしてお迎え し、それぞれか ら、特別講演、基調報告をいただいたあとで、当研究会 の主眼である 「医療 の安 全」の切 り口か ら、会場 のみなさまとともに、医療過誤 において刑事責任 がどうあるべ きかとい う 問題を議論 したいと考 えてお ります。 議論 いただきたい骨組 みはおおよそ次 のような点です。 医療過誤 において 。刑事上 の責任を問 う必要はあるのか、ないのか 刑事上 の責任を問わなければいけないのはどうい うときか 刑事上 の責任 を問わな くてもいいのはどうい うときか 。刑事上の責任を追及す ることは医療 の安全 につながるか 。刑事上 の責任を追及す ることによる利点 と欠点 はなにか 。刑事上 の責任 に相当する自律的処分制度 はどういうものか など みなさまの積極的なご参加をお待ちしております。 <参 考資料 > ・業務上過失致死傷罪 (刑 法211条1項 前段) 「 業務上必要 な注意を怠 り、よって人を死傷 させた者は、 5年 以下 の懲役若 しくは禁固又 は百万 円以下 の罰金 に処する。」 ・医師法21条 「 医師は、死体又 は妊娠 4月 以上 の死産児を検案 して異状 があると認めたときは、24時間以内に 所轄警察署 に届け出なければならない。」 ・ジュリス ト N o1339 60頁 以下 弁護士飯田秀男 警察 へ の届出数 H10 Hll H12 H13 H14 H15 H16 H17 21 31 41 124 105 185 250 255 214 21 24 83 60 73 77 45 9 10 24 51 58 68 91 3 ∩υ H9 立件送致数 年別立件送致数 「 刑事司法 と医療」か ら引用 立件送致数 :届 出を受理 した件数 の うち、平成 17年末 までに立 件送致 した件数 年別立件送致数 :届 出の年 に関係 な くその年 に立 件送致 した件数 平成 H年 か ら平成 16年4月 までに飯 田弁護 士が収集 した裁判例 79件 年平均 15件程度 ― - 11 -― ■ シンポ ジウム 要旨2 医療 の質 。医療過誤 をどのように評価す るのか ? 名古屋大学医学部附属病院 前副病院長 ・前医療安全管理部長 上田 裕 一 「 医療崩壊」の著者 の小松秀樹氏が提唱されているように、「 医療 とはどうい うものか ?」、医療事 (饂 の ・ では の 故 場面 患者 家族 と医療側 考 えに隔た り 齢)が 存在す ることが明 らかになる。医師は 医療 には限界があるだけではな く、危険 (侵襲的)で あり、適切な医療が施 されて も、結果 として 患者に傷害を招 く恐れがあり、稀 には死 は不可避 であり、さらにそれを予測できないと認識 してい る。 その一方で、患者や家族 は、現代医学は高度 には発達 してお り、医療行為が適切であれば、病 気 は確実 に診断 されて治癒するものと思 いがちである。ちなみに専門医は十分 な力量を有 している と期待 しており、手術 は専門医が執刀すれば成功す るものと思 い込 んでいる。 さらに、医療 におい ては有害 なことは起 こらないよ うに徹底す るものであり、 もしも有害事象が発生すれば、過誤、過 失 によると判断 しがちである。医師や看護師は、労働条件がいかに過酷であろうと、診療 ・手術 で は絶対 に誤 ってはならないと考えている。診療過程で生 じた医療事故 (過誤 の有無を問わない)は 、 人員配置や長時間連続勤務などや診療 システム上 の問題ではな く、個人の資質 や不注意 による もの であ り、その医師に責任 があると思 って追及する。 したがって、診療 に関連 した予期 しない家族 の 死亡については、民事訴訟 だけではな くt刑 事告訴す ることも稀 ではな くな ってきたのが現状であ る。 こうした現状 では、医療に関 して刑事処分を受けやすい診療を引き受けている臨床医 (外科医 や産科医)が 悲鳴を上げ始 めた。医師は、患者 の無理 な (?)要 求を支持するマスメデ ィアや、警 察 ・司法か ら不当に攻撃 されていると感 じるようにもな り、士気を失 い病院か ら離れはじめた。昨 今 のよ うな医療過誤 にたい して刑事訴追が今後 も行 われれば、さらに崩壊 の構図が明瞭 になって く ることは間違 いない。 また、萎縮医療 が氾濫する事態 に陥ることは明 らかである。 私 は、医療行為において、医師 (看護師やほかの医療従事者 も対象 となるが、 ここでは医師に限 って進める)が 業務上過失致死 (あるいは傷害)で 刑事訴追 されることには反対 である。医師の医 療行為 に過誤があったとされる場合 には、医師による自律的処分制度が望ましいと考 えている。 そ れには、医師会でも学会で も良 いが (現状 の 日本医師会や各学会 に限 らず、医師免許を有するもの が専門職能集団 として新 たな組織を作 ることも必要 か も知れない)、同僚を/Ak正 に評価できる体制を 構築 しなければな らない。まずは専門医療 の標準的な質を把握できていなければ、個別 の医療 の問 題を評価はできない。 この仕組みは、医師会や単独の専門医学会 だけではな く、学際的組織である ことが望まれる。医療従事者以外 の第 3者 も含 めた医療事故調査委員会 (いわゆる第 3者 機関が設置 されれば、さらによい)が 、事実認定 と医療事故 の原因究明、再発防止策を提言すること、それを 受 けて前述の医師 による自律的処分制度 に基づ き審査委員会を構成 して、当該 の医師の診療 に問題 があると判定 された場合 には、医師免許や専門医資格 に関する処分、研修 プログラムを科するとい う仕組みが現実的ではなかろうか。航空 。鉄道事故調査委員会 の様 な形態 も望 ましいが、死亡例 だ けではな く有害事象の発生数を考 えると、はるかに多数の陣容を要することは容易 に想像できt実 現 は困難であろう。やは り、専門医の職能集団が、医療 の質を公正な観点から peer reviewを 行 うこ とが現実的である。い うまでもな く透明性 と説明責任を果 たせる組織 であ り、公正な結果を出さね ばならない。 (なお、犯罪的な医療行為については刑事訴追は当然であり、全 く異論 はない。) ―- 12 -― 医療事故 と刑事罰 を考 える 医療被害者遺族 豊田 郁子 ― 事故 の概要― 2003年3月 9日 の明け方 (午前 3時 30分頃)、長男理貴 (りき)が 祖父 の家 で強 い腹痛 を訴え たた め、 小児救急外来 を受診。受診直後 に浣腸 が施行 され、その際便 はほとん ど出 なか ったが、当直医 師か ら 「 大丈夫 で しょう、帰 って もいいです よ。」と言 われ、帰宅:帰 宅後す ぐに寝 か しつ けようと したが、苦 しそ うな様子 で寝返 りが多 く、肩呼吸 のよ うな しぐさを見 せ始 めたため心配 にな り、再 度受診 (午前 7時 30分頃)。腹部 レン トゲ ン、腹部 CT、 浣腸、採血、点滴 が施行 され、検査結果を 2時 間待 った後、家族 の希望 にて入 院。 (午前 H時 頃)入 院時 の病名 は、「 急性 胃腸炎 と麻痺性 イ レ (午 こと いまま ウスの疑」。 その後、病室 に医師 が一 度 も訪室す る もな 、 後 1時 30分頃)大 量吐血、 シ ョック状態 にな り、心肺が停止。人工 呼吸、気管 と胃にチュー プを挿管、ボ ス ミン投与、心臓 マ ッサ ー ジな どの蘇 生が行 われ一度心 拍 が回復 したが、 その直後 に再度 の心肺停止。午後 4時 03分永 事件 眠。病院 によ り警察 に届 出が行 われ、警察 は事件性 がない と判断 したが、その とき警察 か ら 「 性 がな くて も死因を知 りたい という希望 があれば解割 ができます。」と説明 され、不信 に思 っていた 私 は、解剖 を希望。行政解剖 の結果、死因 は 「 絞樋性 イ レウス」 と判明。 2004年 1月 、地元警察 に被害届 けを提 出.2005年 9月 、和解交 渉 の末、病院 と して の責任 は認 め、担 当医 の謝罪 がないまま、病院 とは和解。事故 か ら4年 後 の今年 3月 、当該病院内での医療安 全研修会 (理貴 の命 日)で 講演 。遺 族 と職員 との 間 で 、 この 時初 めて対話 が 成立 した。 2006年 10月、不起訴 が確定。 <マ ス コ ミ報道 に至るまで> 息子 の死 か ら lヶ 月 が過 ぎて も何 の連絡 もな い病院 に、私 はカルテ開示 で説明を求 めようとしま した。 そ う考 えて いた矢先、 ある日突然、新聞社数社 か ら 「内部告発文書」 が新 聞社 に届 いている とい う事実 を知 らされま した。 それで も病院が事実 を明 らかに し、 きちん と対応 して くれ ることを 一 番 に望 んでいた私 は、騒 ぎ立 てた くな い思 いでカルテ開示 の 申 し出を しま した。 ところが、実際 に受 けたカルテ開示 の説 明 は、遺 族 に対 して事実 を隠 そ うとしているよ うに しかみえない、 とて も 冷 たい対応 で した。 そのままに して しまお うとす る病院 に、私 はこの時初 めて許 せない気持 ちで い っぱいにな り、取 材 を受 ける ことを決心、新 聞報道 とな りま した。 <息 子 に起 きた医療事故の問題点> 。チ ーム 医療体制 の不備 (コミュニ ケーシ ョンエ ラ ー) 救急外来 の 当直看護師 が危機感を感 じ、 当直医師 に外科 の コ ンサル トや大学病院 の転科 な どを勧 めたに もかかわ らず、当直医師 はそれを無視 し、緊急性 がないと判 断 した ことで 、 日勤 医師 にきち ん とした 申 し送 りが行 われていませんで した。看護師 にも同様 の ことが起 こ り、救急外来 の 日勤看 護師、病棟 の 日勤看護師へ と引き継 がれてい く間に、いつの間 にか経過観察 が緩慢 にな っていき、息 子 は病状 の悪化 を誰 に も気付 いて もらえ る ことな く、亡 くな りま した。医師間 だけで な く、看護 師 の 申 し送 りや経過観察 において も適切 な引継 ぎが行 われず、チーム医療 がなされていませんで した。 -13- ■ シンポ ジウム 要 旨4 診療関連死 に係 る死因究明制度 と 警察捜査 の在 り方につ いて 警察庁刑事局刑事企画課課長補佐 吉越 清人 警察庁 は、厚生労働省主催 の 「 診療行為 に関連 した死亡 に係 る死因究明等 の在 り方 に関す る検討 (平 会」 成 19年4月 ∼ 7月 )へ の オブザ ーバ ー参加等を始 め、関係省庁 等 と診療関連死 の死因究明 制度 について意見交換 を実施 してきているところである。診療関連死 に係 る死 因究明制度 と警察捜 査 の在 り方 について、警察 は以下 のよ うに考 えている。 警察 は、現行法上、第一次 捜査機関 と して、犯罪 があると思料す るときは、所要 の捜査 を行 い、 事案 の真相 を明 らかにす る責務 を負 っている。 これは、医療過誤事案 が業務 上過 失致死傷事件 と し ての疑 いが ある場合 も例外ではな く、警察 は事故原因を究 明 して、事故関係者 の刑事責任 の有無 を 明 らかにす るため、捜査 を行 う こと とな る。 平成 9年 以降 の医療事故関係届 出等件数 の推移 をみると、平成12年に急増 (124件。対前年比83件 増)し て以降、平成16年まで増加 (255件)し 、その後若干減少傾向にある。 その 内訳 を見 ると、被 害 関係者等 か らの届 出等 にさほ ど増減 がないの に対 し、 医療 関係者等 か らの届 出数 が増加 してお り、社会 的反響 の大 きい事件 の検挙 や警察 へ の届 出の在 り方 に関す る医療団体 の見解、最高裁判決 (広尾病院事件)が 影響 している もの と思 われ る。一 方、年別立件送致 (付)数 の推移 をみると、 届 出等件数 の増加 に伴 って漸次増加 している ものの、医師 の逮捕事件 や医師法第 21条違反 を立件 し た例 は決 して多 くはな く (平成 9年 以降、逮捕事件 は 3件 、医師法第21条違 反を立件 したのは 7件 )、 「 警察 は医療現場 に過度 に介入 している」等 との指摘 があるが、警察 と しては、 そのよ うに認識 し ていない。 診療関連死 の死 因究明等 のた めの調査機 関 の設立 については、捜査機関 に原 因究明 に対す る過 度 の期待 が寄 せ られているき らいがあること、医療過誤事件 の捜査 は高度 の専門性 が必 要 とされ専門 医等 に鑑 定 を嘱託す る必要 があるが、 そ うした鑑定 嘱託先等 の確保 が 困難 とな っていることな どの 捜査現場 の実情 を踏 まえると、中立 ・公平 で信頼性 のあ る調査機関 が設置 されれば、警察捜査 にと って も大変有用であると認 識 している。 調査機 関 の設置後 は、過去 の判例 の基準 に照 らして、 明 らかに医師 に過 失 が認 め られ刑事事件 と して立 件す べ き事案 については警察 が捜査 を行 うが、そうではない多 くの診療関連死事案 について は、中立 ・公平 な調査機関によ り、適切 に調査 ・解決 されてい くもの と考 えてい る。 また、事故 の原 因究明及 び再発防止 の観点 か らの死因究明制度 と、関係者 の刑事責任追及 の観点 か らの刑事手続 は、それぞれ の 目的 に照 らして併存す べ き もので あ り、両者 の役割 ・目的 や専門性 を相互 に尊重 し、必要 な協力 や活動 の調整 を行 ってい くことが重要 である。具体 的 な制度検討 に当 た っては、刑事 事件 と して立 件す べ き事 案 の警察 へ の迅速 な届 出や刑事訴追 の可能性 がある場合 の 警察捜査 と調査機 関 による調査 の調整 の在 り方 について、十分 に整理 す ることが必 要 である。 いず れに して も、警察 と調査機関 との信頼 関係 が醸成 され ることが前提 となる もの と思 われ る。 警察庁 と しては、調査機関設置 の趣 旨 0目 的を十分 に尊重 した上 、捜査上 の支障 が生 じないよう な制度構築 に向けて、関係省庁等 との意 見交換 を積極的かつ継続的 に実施 していきたい。 -14- 医療の安全に関する研究会理事会 議事録 日 時 平成 19年6月 9日 土曜日 13時 30分か ら 場 所 名城大学 島田康弘 加藤良夫 齋藤悦子 酒井順哉 増田聖子 松葉和久 出席者 宮治員 吉田嘉宏 天野寛 稲垣克巳 藤原奈佳子 寺町教詞 品川信良 篠崎良勝 鈴木俊夫 委任状出席 堤寛 芦澤直文 森島昭夫 出元明美 山内桂子 定足数を充足 していることを確認 1 平成 18年度決算報告 齋藤常任理事 から別紙 のとおり決算報告 寺町監事か ら会計監査報告 承認 2 平成 19年度予算案 増田常任理事 か ら別紙 のとおり予算案提示 稲垣理事 か ら200万円の寄付があったことが紹介 された 承認 3 役員 の追加選任 江場康雄氏 (株式会社 エバ代表取締役)、 加藤憲 (愛知県医師会主任研究員) を理事 として追加選任 4 研究大会 の準備状況 について 別紙 のようなプログラムについて議論 川柳の応募者数は現在 のところ2108通 研究 ・実践報告 について 医療 の安全 に関する研究 ・実践報告 について、ポスターセ ッシ ョンとして公募す る 次回の大会長 は、江場理事、医療 ガスの安全 をテーマにして、場所 は東京 医療の安全 に関する研究会総会 議事録 日 時 平成19年6月 9日 土 曜 日 15時 か ら 場 所 名城大学 出席者 島田康弘 加藤良夫 齋藤悦子 酒井順哉 増田聖子 松葉和久 宮治員 吉田嘉宏 天野寛 稲垣克巳 藤原奈佳子 寺町教詞 江場康雄 品田友子 酒井俊彰 委任状出席 堤寛 芦澤直文 森島昭夫 品川信良 篠崎良勝 鈴木俊夫 山内桂子 ほか68名 定足数を充足 していることを確認 1∼ 4 理事会 に同 じ -15- 出元明美 医療 の安全 に関 する研究会 自 平成 18年4月1日 平成 18年 度会計報告 至 平成 19年3月31日 収支計算書 (単位 :円 ) 科 目 収 入 前期繰越金 会 費 参加費 寄付金 合 支 出 予算額 2,945,561 500,000 270,000 0 0 3,715,561 350,000 350,000 300,000 50,000 500,000 150,000 50,000 200,000 500,000 350,000 0 915,561 計 人件費 印刷費 通信費 事務費 研究大会費 分科会補助費 会議費 事務委託費 特別研究費 川柳プ ロジェク ト 雑費 予備費 3,715.561 合 資 3,715,561 計 決算 額 差異 2,945,561 607,000 107,000 389,000 119,000 1,000 1,000 43,398 43,398 3,985,959 270,398 A 350,000 0 97,251 A 252,749 ▲ 120,378 179,622 ▲ 34,690 15,310 511,591 11,591 ▲ 150,000 0 A 39,950 10,050 200,000 0 A 500,000 0 285,640 ▲ 64,360 24,415 24,415 ▲ 915,561 0 1,323,879 A2,391,682 2,662,080 摘要 会員31名、一般107名、学生 6名 印税、受取利息 ニ ュー ス、チラ シ、封筒 郵送料、電話料金 ファクス用 イ ンクカー トリッジ 講師謝礼、弁 当代、他 賞金、謝礼、他 3,985,959 産 (単位 : 科 目 現 金 金 普通預金 郵便 口座 合 額 25,453 1,114,977 1,521,650 2,662,080 計 医療 の安全 に関する研究会 自 平成19年4月1日 平成 19年 度予算 至 平成20年3月31日 (単位 :円 ) 科 目 収 入 前期繰越金 会 費 参加費 合 計 支 出 人件費 印刷費 通信費 事務費 研究大会費 分科会補助費 会議費 事務委託費 特別研究費 川柳プ ロジェク 合 計 予算額 摘喜 2,662,080 460,000 230人 ×2000円 ×3000円、会員50人 ×2000円、 270,000 一般50人 × 学生20人 1000円 3,392,080 350,000 350,000 300,000 50,000 500,000 150,000 50,000 200,000 500,000 350,000 592,080 3,392,080 事務費 ニ ューズ レター、研究大会 チラシ 電話、 ニ ューズ レター郵送、研究大会案内 講師謝礼、会場費、看板作成 理事会 ―- 16 -― 医療の安全に関する研究会 第 12回 研究大会 南山大物 古屋キャンパス B棟 3階 B31教 室 研究 ・実践報告 (ポスター向 2007年 12月 1日 (■110:00・11:00 (同時に3セ ッション、各 15分 間 (質疑応答を含む )で 発表 して もらいま3 l <患 者に役立 ッション> 座長 :松葉和ス (名滅大学薬学部 欄 Pl.患 者の 日 …から見た病院 佐 々木晴圭、鳥居孝行、林祐弥、藤田啓志、増田貴信、山部宏樹、若林稔 (星城大学経営学部 医療マ ネジメン トコース 北野研究室) P2.病 院ホームページによる患者の安全 ・安 いを考慮 した情報提供の必要 性とその実態 水野寛文、齋藤佑允 銘 城大学都市開 学部 保健医療牌 艮 引暁薙∋ 酒却 峨 銘 城大学大調 市¨ 保健医療眸猥り P3.医 療に対する認知度調査 岡田真俊、伊東聖也、坪倉成美、五味欣洋、今野貴博、鈴木雅視、杉浦翔大、=「 祐樹、丹羽拓郎 (星城大学経営学部 医療マネジメン トコース 北野研究室) P4.被 害者の 『5つ の願し」 を踏まえたシステムの構築を ! 加藤良夫 (南山大学法科大学院教授 弁護士) <ヒ ューマンエラー防止セッション> 座長 :大野 寛 (新威大谷大学 印 P5.パ ソコン経験のない高齢医師のキーボー ド入力軽減に関する研究 は 、船橋瞑司 銘 城大 学術赫義畔部 保健断 ′ 朧 嬌旬眈室 ) 酒邦 頃哉 銘 城大学大枷 市¨ 保健医療脚 → 高井綾子 (有限会社タタク)、本田宏志 (株式器 チオン) P6.『 国民参加型の治療 ―受動的から能動的へのシフ ト』 内田知洋、佐久間健、深堀亜沙美 (星城大学経営学部 医療マネジメン トコース 北野研究∋ P7.看 護師の個人特性による医療 ミス発生傾向の分力1 酒井俊彰、酒却 1賊 銘 城大学大学院都市開 学 形樹斗保健医療 時報→ 天野 寛 (愛知新城大谷大学 社会福祉学部) ・ <医 療安全マネジメン トセッション> 座長 :宮治 員 (名古屋市立大学医学部 ・ 動 P8.医 療安全管理者の実態についての研究 小出 太、小原孝弘、倉科明典、 山下暢章、熊沢裕太、森瀬崇史、新居 誠、月 賠F光彰、羽根田 啓史、 深堀亜沙美、西村俊祐 (星城大学経営学部 医療マネジメン トコース 1¨ P9.新 しし玲J傷治療 一 町肖毒」の撲滅を目指 して 一 大西山大 (医療法人福友会福友病院形成外科、藤田保健衛生大学医学部第一病理学教⇒ 堤 寛 (藤田保健衛生大学医学部第一病理学教∋ P10.配 食サー ビスを利用 した医療及び介護 との情報連携を可能 とする見守 リシステムの 提案 。評価 森田貴仁、牧田阿希子 銘 城大学都市開 学部 保健医療情報学研究室) 酒州 1賦 銘 城大学大枷 市¨ 保健医療眸籠詢 イツ│1宣 子 (岐阜女子大学家政学部 健康栄養学科)、稲葉秀章 (特定非営利活動法人 きっぱづ け)