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電子計算機及び磁気ディスク装置のエネルギー消費効率 及びその測定

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電子計算機及び磁気ディスク装置のエネルギー消費効率 及びその測定
参考資料2
電子計算機及び磁気ディスク装置のエネルギー消費効率
及びその測定方法について
Ⅰ.
電子計算機について
1.基本的な考え方
電子計算機のエネルギー消費効率については、現行の判断基準において、消
費電力(ワット)を性能指標で除した数値を指標として採用している。当該指
標は、現時点で最も適切な評価方法であり、これに替わる指標は現時点でない
ことから、引き続き電子計算機のエネルギー消費効率として採用することが妥
当である。
また、エネルギー消費効率の測定方法についても、アイドル時の消費電力と
省電力モード時の消費電力の低減を図ることが、電子計算機の省エネルギー性
能の向上に大きく寄与することから、これらの数値を用いてエネルギー消費効
率を算出している現行の測定方法は適切であるといえる。このため、従来の測
定方法を引き続き採用することが妥当である。
2.具体的なエネルギー消費効率及びその測定方法
電子計算機のエネルギー消費効率は、消費電力をワット単位で表した数値を、
性能指標をギガ演算単位で表した数値で除した数値とし、次の式により算出す
るものとする。
E ={( W1 + W2 )/2}/ Q
この式において、E、W1、W2 及び Q は、次の数値を表すものとする。
E:
(W1+W2)/2:
W1:
W2:
Q:
エネルギー消費効率(単位 ワット/ギガ演算)
消費電力(単位 ワット)
アイドル状態の消費電力(単位 ワット)
低電力モード時の消費電力(単位 ワット)
複合理論性能[CTP](単位 ギガ演算)
(1)W1:アイドル状態の消費電力
アイドル状態の消費電力とは、主電源に通電した状態で、初期プログラムを
設定し直すことなしに稼働可能な状態であって、ACPI 規格1におけるスタン
バイモード、サスペンドモード等の低電力モードに移行する前の状態(以下「ア
イドル状態」という。)における消費電力とし、次に掲げる方法により測定し
た数値をワット単位で表したものとする。
①周囲温度は16℃∼32℃とすること。
②電源電圧は定格入力電圧±10%の範囲とすること。ただし、100ボル
トの定格入力電圧を有するものについては、100ボルト±10%の範囲
とすること。
③電源周波数は、定格周波数とすること。
④電子計算機の基本機能を損なうことなく電子計算機から着脱することが
できる入出力用制御装置、通信制御装置、磁気ディスク装置等を除外した
範囲での最大の構成で測定する。ただし、プロセッサの数を拡張すること
が可能であるものについては、最小の構成のプロセッサの数で測定するも
のとする。なお、クライアント型電子計算機のうち電池駆動型以外のもの
については、グラフィックディスプレイ装置の電源を切って測定すること
ができる。
(2)W2:低電力モード時の消費電力
低電力モード時の消費電力とは、ACPI 規格におけるスタンバイモード、サ
スペンドモード等の低電力モード(ただし、主記憶装置にプログラム及びデー
タが保持されている状態に限る。)における消費電力とし、次に掲げる方法に
より測定した数値をワット単位で表したものとする。
なお、サーバ型電子計算機及び低電力モードを有しないクライアント型電子
計算機については、W2 は W1 と同じ値を用いることとする。
①周囲温度は16℃∼32℃とすること。
②電源電圧は定格入力電圧±10%の範囲とすること。ただし、100ボル
トの定格入力電圧を有するものについては、100ボルト±10%の範囲
とすること。
③電源周波数は、定格周波数とすること。
④電子計算機の基本機能を損なうことなく電子計算機から着脱することが
できる入出力用制御装置、通信制御装置、磁気ディスク装置等を除外した
範囲での最大の構成で測定する。ただし、プロセッサの数を拡張すること
が可能であるものについては、最小の構成のプロセッサの数で測定するも
のとする。
1
米国のマイクロソフト社等により提唱されている電力管理に関する規格。ACPI とは、
Advanced Configuration and Power Interface の略。
Ⅱ.
磁気ディスク装置について
1.基本的な考え方
磁気ディスク装置のエネルギー消費効率については、現行の判断基準におい
て、消費電力(ワット)を記憶容量で除した数値を指標として採用している。
当該指標は、技術的に特段の不具合が見当たらないこと、磁気ディスク装置
のエネルギー消費に関する指標として分かり易いこと等から、引き続きのエネ
ルギー消費効率として採用することが妥当である。
また、エネルギー消費効率の測定方法についても、現行の測定方法は適切で
あり、従来の測定方法を引き続き採用することが妥当である。
2.具体的なエネルギー消費効率及びその測定方法
エネルギー消費効率は、次に掲げる方法により測定した消費電力をワット単
位で表した数値を、記憶容量をギガバイト単位で表した数値で除した数値とす
る。ただし、実測が困難な場合には計算式によって算出することを認める。
(1)周囲温度は16℃∼32℃とすること。
(2)電源電圧は定格入力電圧±10の範囲とすること。ただし、100ボル
トの定格入力電圧を有するものについては、100ボルト±10の範囲
とすること。
(3)電源周波数は、定格周波数とすること。
(4)単体ディスクについては、内蔵する制御装置、バッファ用のキャッシュ
メモリ及びディスクドライブの範囲で測定する。
(5)サブシステムについては、制御装置、バッファ用のキャッシュメモリ、
磁気ディスク装置を動作させるために必要な電源及び制御装置に接続可
能な最大数のディスクドライブ及び最大数の入出力用信号伝送路の範囲
で測定する。
(6)電源を入力し、単体ディスク装置のディスクが回転している状態で直ち
にデータの書き込み及び読み取りをすることが可能な状態で測定する。
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