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早稲田大学先進理工学部応用化学科 2013年度版パンフレット ( 2.3 MB )
早稲田大学先進理工学部 応用化学科 Department of Applied Chemistry School of Advanced Science and Engineering Waseda University “役立つ” 社会のために、人のためにできることって、何だろう? 「化学」は豊かな社会を創ってきたって言うけれど・ ・ ・。 「役立つ化学」を学べば、自分も豊かになれるんだ。 今は小さな芽でも、いつかは立派な花を咲かせて、 どこかで「役立つ化学」を創り出しているはず。 そんな未来の自分になるために、 さあ、いまからたくさんの栄養を吸収していこう。 早稲田大学先進理工学部 応用化学科 〒169 - 8555 東京都新宿区大久保 3- 4- 1 TEL.03 - 5286- 3009 FAX.03-5286-3487 http://www.waseda-applchem.jp/ 携帯サイトはこちら http://www.waseda-applchem.jp/m/ of WASEDA 社会で「化学」を役立てるって、どうしたらいいのだろう? 「化学」は生活を豊かにし、社会を変えていく。 「役立てる化学」を創り出すために、 「化学」に取り組んでいこう。 “役立てる”化学 たとえ、今は自分だけの小さな「化学」でも、 未来の自分が、今見つけた「化学」を進歩させ社会に役立てているはず。 そんな未来の自分を夢見て、 さあ、体中にたくさんのエネルギーを蓄えよう。 ■ 交通機関 ◎ 東京メトロ副都心線 西早稲田駅 下車 3 番出口(キャンパス直結) ◎ JR 山手線 高田馬場駅 戸山口下車 徒歩 10 分 高田馬場駅 下車 徒歩 12 分 ◎西武新宿線 高田馬場駅 下車 徒歩 12 分 ◎ JR 山手線 新大久保駅 下車 徒歩 10 分 ◎都バス 都立障害者センター前 下車 徒歩 1分 (高 71)高田馬場駅 - 九段下行き ▼ (池 86)池袋駅東口 - 渋谷駅行き (早 77)新宿駅西口 - 早稲田行き ▼ ▼ ◎ 東京メトロ東西線 ■ 西早稲田キャンパス 特長とカリキュラム | Advantage & Curriculum 応用化学科について ■ 応用化学科カリキュラム(専門科目) 化学とはモノが何からでき、どんな性質を持つのか、ある いはあるモノから別のモノへどう変化するかを調べる学問 です。応用化学は化学を基礎に、いかに役立つモノを自在 につくりだせるか、どの手法ならうまくモノがつくれるかを追 求する学問。つまり応用化学で大切なのは知識だけでなく、 実践的な「使える化学」を身に付けることなのです。学部で は専門分野の基礎知識の習得と、その関連知識を柔軟に身 に付ける応用力を養成。大学院一貫教育を基本とし、進学 4 年 率 80%超の大学院では、あらゆる領域への問題解決手段に 化学を駆使できる自立した研究者の能力、研究グループを 卒業論文 上級無機化学 上級物理化学 A・B 化学工学 実験Ⅱ 率いる指導者としての能力など、“ 鍛え上げられた人材 ” へ と導きます。 上級有機化学 A・B 工業化学 実験Ⅱ 上級化学工学 A・B 上級生物化学 応用化学は最先端科学の中心 後 期 3 前 期 応用化学実験 B 応用化学総論 物理化学 B 前 期 有機化学 B 後 期 無機化学 B 化学工学 B 有機化学実験 応用化学実験 A 生物化学 年 2 応用化学基礎 演習 D バイオプロセス/有機 反応論/工業化学/機 器分析演習/プロセス設 計/応用化学専門演習 応用化学総論/高分子化 学/有機金属化学/生命 有機化学/酵素工学/環 境調和プロセス工学/無機 固体化学/電気化学/触 媒化学/材料プロセス工学 物理化学実験 後 期 知識としての化学だけでは終わらない。 「使える化学」 を学んで“鍛え上げられた人材” に。 化学工学 実験Ⅰ 年 Advantage WASEDA 工業化学 実験Ⅰ “積み上げ式” が 広く深くを追求する 物理化学 A 応用化学基礎 演習 C 主に学部 1、2 年生に設置される専門必修科目【授業・演習】 では、基礎を学び応用化学のコアを身に付けます。無機化学・ 有機化学・物理化学・化学工学の基本 4 分野には授業と連 項目は授業と関連し、基本 4 分野の主要項目では、 『講義→ 前 期 作成を通して考察力や文章作成能力を養います。多くの実験 1 化学工学 A 応用化学基礎 演習 B 年 動した演習科目を設置し、より効果的に知識を習得できます。 また専門必修科目【実験】では実験技術だけでなく、報告書 化学数字 B 応用化学入門 無機化学 A 化学数字 A 有機化学 A 無機分析化学 実験 B 化学工学基礎 実験 無機分析化学 実験 A 有機化学基礎 実験 分析化学 B 生命科学概論 分析化学 A 応用化学基礎 演習 A 演習→実験』の流れで理解を深める構成になっています。 さらに 3、4 年生では、専門必修科目に加え専門選択科目を 設置。それまで学んだ基礎を活かし、さらに興味がある分野 を選択することで、より高度な知識・技術を深められる“ 積み 上げ式 ”カリキュラムになっています。 必修科目 ■ 高大接続科目 ■ 講義科目 ■ 演習科目 ■ 実験科目 ■ その他科目 専門科目群 大学院接続科目 教員紹介 | Professors Information Professors WASEDA 実践的化学知を高める7つの研究部門 酵素と微生物の応用生物化学で機能を創造する 自然界の微生物は生命多様性の宝庫であり、私達の常識を超えた素晴らしい 酵素が発見されています。そこで、微生物酵素あるいは微生物細胞そのもの を生体触媒として利用し、クエン酸や機能性配糖体などの有用物質生産ある いは分子変換のための応用生物化学を研究しています。また、遺伝子工学 や代謝工学で生体触媒を改良し、グリーンバイオテクノロジーの展開を図っ ています。 【 応用生物化学】 桐村 光太郎 教授 世界に通用する人材育成を目指して Kirimura Kohtaro 電気化学ナノテクノロジーを展開しています ナノレベルで無機化合物を設計する 化学は材料開発の宝庫です。その中で、電気化学を使って、電池、磁気記 無機物質を合理的に設計することは応用化学の重要な領域です。ケイ素の酸化物 録材料、エレクトロニクスパッケージング材料、バイオセンサ、マイクロセンサ など人体や環境にやさしい無機物質や無機有機ナノ複合物質の合成を中心に研究 など学際的な研究テーマを展開し、材料からシステムまでの構築をめざして、 しています。分子集合を活用してナノメートルサイズの孔を規則的に配列した物質 応用化学専攻とナノ理工学専攻にまたがって研究、教育を展開しています。 合成のように、電子材料、光材料、生体関連物質、選択吸着・分離材料など賢い これからの新しい材料開発の世界的な情報発信基地を目指しています。 機能をもつ材料創製を通じて人類に貢献する物質の創造に邁進しています。 【 無機合成化学】 【 応用物理化学】 逢 坂 哲彌 黒田 一幸 教授 Kuroda Kazuyuki Osaka Tetsuya 【 高分子化学】 高 分子の新しい電気・光物性を 開拓する 小柳津 研一 教授 Oyaizu Kenichi 電気の貯蔵や光エネルギー変換に役立つ新しい高分子を設 教授 計し、実際に合成してそれらの性質を詳しく調べています。 分子触媒や生物触媒で機能性物質の創製 医薬や機能性材料の創製を目的として、触媒を利用した効率的な有機合成 法の開発をしています。キラル物質の不斉合成や複雑な立体化学を持つ化 合物を選択的に合成する反応をたくさん見つけています。これらの反応を 利用して、細胞機能を特異に制御する物質を合成しています。生命を化学 また、高密度レドックス分子を用いた有機電池やキャパシ するための新たな機能材料や機能分子を開発中です。 タなど、高分子ならではの特徴を生かした有機エレクトロ ニクス材料の開発に取り組んでいます。 【 有機合成化学】 清水 功雄 教授 Shimizu Isao バイオの無限の可能性の探求と利用 【 応用生物化学】 木野 邦器 教授 Kino Kuniki 無機 ー 有機ハイブリッド材料を合成する 食料、資源、エネルギー、環境問題といった 21 世紀に山 セラミックスと高分子を組み合わせた次世代材料である無機-有機ハイブリッド材料 積みされた多くの課題に対しバイオテクノロジーに大きな を化学的手法で合成しています。出発物質には、ナノ粒子やナノシートなどの無機ナ 期待が寄せられています。目に見えないミクロの生物たち ノビルディングブロック、有機高分子だけでなく、有機基と無機ネットワーク成分を の無限の可能性をナノレベルで探り、この生物機能や遺伝 複合化した分子も用いています。得られたハイブリッドを材料として利用するだけで 資源を最大限に利用する研究をしています。豊かな社会を なく、これらを前駆体とした新しいセラミック材料合成方法も開発しています。 築くために、革新的なバイオ技術の創出や効率的で地球に 優しいバイオプロセスの確立を目指しています。 【 無機合成化学】 菅原 義之 教授 Sugahara Yoshiyuki 教員紹介 | Professors Information 非在来型触媒反応と水素製造 触媒の力でエネルギー・環境問題に 挑戦する 地球規模で問題となっている環境とエネルギーの問題をどうす るか。残されたエネルギー資源を有効に使うための触媒技術と、 【 触媒化学】 エネルギーや物質として消費した後を受け持つ技術、いわばエ 松方 正彦 教授 ネルギーにおける動脈と静脈の高効率・低環境負荷化を目指し 【 触媒化学】 関根 泰 ています。触媒化学は、物理化学や有機化学、化学工学といっ 教授 Matsukata Masahiko た幅広いジャンルの学問の学際的な側面があり、今後もより活 性が高く低コストで安全な触媒が望まれています。自動車や各 Sekine Yasushi 触媒は新しい化学反応を実現するために欠かすことのでき ない機能です。エネルギー・環境問題の解決、新しい材料 種工業、燃料電池などで利用できる新しい触媒技術を、日本か ら世界に発信していきます。 新しい性質をもった分子を 設計し合成する 将来型電気化学 デバイス・システムの ための基盤研究 【 高分子化学】 ナイロンやペットボトルなどは、 身近に使われている素材ですが、 新しくつくられた高分子化合物であり、我々の生活を快適にす るとともに、先端技術を支えています。地球上にない、新しい 西出 宏之 教授 教授 Momma Toshiyuki デバイス構造の検討、デバイス特性評価を行っています。効率 高く大きな出力・容量を持つ材料の設計と開発から、デバイス ます。電気を通しまた蓄えたり、ナノ寸法の磁石になったり、空 ど幅広い分野に挑戦しています。 門間 聰之 を利用した、高性能二次電池・燃料電池の材料設計・開発から 性質や機能をもった高分子を設計し合成する研究を展開してい 触媒化学をコアとして、石油を中心とした化石資源の有効 利用、廃棄物の有効利用、高効率な化学プロセスの開発な 【 応用物理化学】 化学エネルギーと電気エネルギーを直接変換する電気化学反応 Nishide Hiroyuki の開発などは、新しい化学反応の発見や開発が鍵となるこ とが多く、触媒はそのなかで重要な役割を果たしています。 として組み込むための、電子移動、電荷移動、物質移動を考え 気の酸素と窒素を分けて取り出せる高分子がその例です。 た構造の設計、デバイスの実現のための作成プロセスの検討と、 その評価法の開発も行っています。 ナノ材料をマクロに作り、社会を支える 【 化学工学】 野田 優 炭素や珪素などの “ありふれた元素” を用いても、ナノ粒子やナノチュー 教授 Noda Suguru ブのように構造を精緻に制御すると、素晴らしい機能を実現できます。 しかし社会を支えるには、小さなナノ材料を大規模に作る必要があり 無機骨格を階層的に組み上げ 新しい機能を創出する 【 無機合成化学】 下嶋 敦 准教授 環境、エネルギー、医療など様々な分野への応用を主眼に据え、無機 Shimojima Atsushi 酸化物をベースとした新材料の創製に取り組んでいます。低環境負荷、 省エネルギーの溶液プロセスを基本とし、原子・分子レベルからマクロレ ます。ナノ材料が “ なぜ ” できるかを基礎的に理解し、応用にあわせ ベルに至る幅広いスケールで階層的に構造制御するための新しい合成 て “ どう ” 作るか自由に考え、良いモノを上手に作ることで、持続可 化学を確立することで、従来の材料を超える高度な機能、複合機能の 能社会への貢献を目指しています。 創出を目指しています。新規ナノ空間材料をはじめ、刺激応答性材料や 自己修復材料など各種スマートマテリアルの開発に特に力を入れています。 【 化学工学 】 先進晶析工学を基盤とした 高品質結晶の創製 平沢 泉 教授 Hirasawa Izumi 化学工学の単位操作の一つである結晶化工学の研究を展開して います。21 世紀は、固体を創造する時代であり、高品質の結晶 【 有機合成化学】 思い通りに分子を創る 細川 誠二郎 准教授 今や物質文化の時代。どんなモノでも創れそうに思えるが Hosokawa Seijiro 実はこれがなかなか難しい。21世紀になった現在でもモノ作り は試行錯誤の連続であり、 多大な時間と労力を要します。 我々 をナノ構造の視点から自在に創製することが求められます。そこ は、現代の錬金術である「有機合成化学」を駆使して、様々 で、装置内の基礎現象(核発生、結晶成長など)を土台にして、 な生理作用を持つ化合物を合成しています。 「思い通りに分 希望の結晶を創製するための操作法や環境に優しい分離プロセ 子を創る」ことを目指して実験と学習を積み重ね、医薬品開 スの最適設計を目指しています。 発やナノテクノロジーの礎を築きます。 【 応用物理化学】 本間 敬之 教授 Homma Takayuki ナノエレクトロケミストリーで 新しいデバイスを創る 固体と液体の界面という特異な反応場に注目し、そのミク ロな領域での特徴を様々な実験的方法や計算機シミュレー ションによる理論的方法から詳しく調べ、それを十分に活 かしきった新しい反応プロセスやデバイスを創り出すことを 目標にしています。例えば X 線画像センサーをはじめとし た機能デバイスや、バイオセンシングに用いるマイクロ化 学反応システムなどが現在の研究対象です。 【 化学工学】 小堀 深 専任講師 Kohori Fukashi 生体機能を模倣した 分離精製技術の開発 物質の移動を化学的に解析する手法に、化学工学という学問が あります。この化学工学を用いて生体物質をはじめとする有用成 分を効率よく分離精製する研究を行っています。特に自然界で みられる高品質な結晶生成に着目し、その機能を模倣した高性 能分離手法を追究しています。この研究を通じて、幅広い分野 に応用できる分離精製技術の開発に取り組んでいます。 母校の早稲田大学応用化学科に対する印象、それ は “ 学生がまじめ ”であるということです。先生と学 生との距離が近く、研究者として大切な姿勢を間 近に感じられる環境であることが理由の一つだと 考えられますが、実学を重んじる分野にあって、そ 役立つ化学を学び、化学を役立てるために。 れはとても重要な要素です。早稲田大学応用化学 応用化学科だからできることがあります。 はないでしょう。また、先生方の錚々たる顔ぶれは、 科のように恵まれた環境を実現している大学は多く 他大学に抜きん出ているといっても過言ではありま せん。卓越した業績を生み出し、第一線でご活躍 “ へこたれない ”精神でやり抜くこと、 ロジカルに考える術が身につきました 応用化学を受験したのはエネルギー問題や地球温暖化に関心が あり、何より実験が好きだったからです。入学して感じたのは理 念を持った先生や学生が多いこと。レポートはホントに大変(笑) 。 でも乗り越えられたのも、志の高い仲間に刺激を受けたからです ね。“ へこたれない ” 精神は、応用化学科で得たかけがえのない 財産です。 学部4年から、触媒化学を専攻しました。研究と言っても、研究 室の中で実験しているだけじゃなく、学会で発表したり、企業の 人と話したり、色んな出会いがあります。そういう意味ではコミュ ニケーション能力も鍛えられたと感じます。そして何よりも、 「何 が本質か」検証する姿勢を学びました。目の前の問題が些末な ことなのか、事の根幹に関わる大問題なのかを見極め、証拠を 積み重ねていく思考回路は、社会に出て必ず役に立つはずです。 今は、化学系の企業で働いております。応用化学科で学んだこと を生かして、研究開発を通じて社会に貢献していきたいと考えて います。 Ta uka k a m a t su H a r Today's Schedule 中の先生が、積極的に学生を指導される贅沢な環 境は、まさに 21 世紀の世界的教育研究拠点として ふさわしいと思います。 基 礎から応用力を徹 底して鍛える応用化学科の 積み上げ式カリキュラムは、その後の研究の礎とな 世 界 で 勝 負で きる 基 礎 力 と 高 度 な 専 門 性 、 Interview WASEDA そ して 優 れ た 人 間 性 を 身 につけ て 欲 しい 卒業生の声/学生の一日 | Interview & Schedule るのは間違いありません。と同時に、さまざまな人 との出会いや交流を保てる環境は、周囲の意見に耳を傾け、客観 的に己の「立ち位置」を把握するという、社会人に欠かせない能 力の習得に繋がるはずです。 また、世界を舞台に勝負できる“ 真の国際人 ”を目指し、グローバル に物事を捉える視点も学生時代に養って欲しい。私ども (株)日立 ハイテクノロジーズは、 「ハイテクソリューション事業におけるグロー バルトップを目指す」という企業ビジョンのもと、世界の最前線で 事業に取り組んでいます。その経験から申し上げると、世界を相手 に満足な成果を残すには、語学はもとより、相手の国や個人を理解し、 尊重する姿勢が大切です。さらに、市場や技術の動向を的確に捉 えるジェネラルな視点を持つことが求められるのです。 「役立つ化学、役立てる化学」を標榜する応用化学科の理念は、 理想的な未来の創造に向け、役立つ技術を提供する弊社の理念と Obayashi Hidehito 志を同じくするものです。最先端技術を駆使した開発製造機能と、 最適ソリューションをグローバルに展開する商社機能の融合という 弊社の事業モデルは、エキスパートとしての高い専門性と、ジェネ 高松 遥 ラリストとしての幅広い見識に支えられています。応用化学科を志 望する受験生の方にも、基礎力の修得はもちろん、卓越した研究者・ 2007 年 3 月 早稲田大学先進理工学部応用化学科卒業 教育者である先生方の教えによる高度な専門性を身につけていただ 2009 年 3 月 早稲田大学大学院応用化学専攻修士課程修了 きたい。そして何より、全人格的な教育による優れた人間性の獲 2009 年 4 月 三井化学株式会社入社 得を目指し、高い志を胸に描いてもらいたいと願っております。 株式会社日立ハイテクノロジーズ (前)取締役会長 大林 秀仁 1967 年 3 月 早稲田大学理工学部応用化学科卒業 1969 年 3 月 早稲田大学大学院応用化学専攻修士課程修了 1980 年 2 月 工学博士(早稲田大学)取得 副都心線 西早稲田 3 番出口直結 ある学生の一日 応用化学科の学生はどんな一日を送って いるのだろうか? 先輩のキャンパスライ フをルポ形式で追ってみました。あなた の大学生活をイメージしてみてください! 8 : 45 通 学 「 西早稲田駅の出口と大学は直結! 雨の日でもぬれずに楽チン♪」 9 : 00 授業 「 1時限目から授業はビッシリ。眠い目 を こすってがんばるぞ!」 12: 15 昼 食 「早稲田の学食は充実しているので有名。 お寿司もあるし迷うなぁ」 13: 00 レポート作成 「授業の後は課題のレポート (泣) 。 難しい部分は友だちと相談!」 16: 00 ちょっと一 息 「新しくできたキャン パスカフェ。 バイトの時間までのん びりしよっと」 将来の進路 | Future path 大学院進学 卒業後の進路 ■ 進学 ■ 化学 修了/博士 学部-大学院一貫教育を基本としている応 することも可能です。大学院には 2 年間の修士課程、 応用化学科では、大学院の修士課程を修了した学生 しています。また、博士修了者は、早稲田大学助手を 用化学科では、毎年、学部卒業生の80%以上が本学 さらにその上に 3 年間の博士後期課程があります。応 の10%以上が博士後期課程に進学。研究分野をさら はじめ国内他大学の教員、国立研究機関の研究員と 大学院に進学。学部で修得した基礎知識を、大学院 用化学科に入学した学生の多くは、大学院で修士課程 に深掘りし、博士(工学)を取得しています。修士修 して活動しており、近年では海外で博士研究員(ポス ■ 電気電子 においてさらに発展した応用力へと醸成を進めます。 を終了後、専門的知識を持つ即戦力として産業界で活 了者の就職先は化学系企業が多く占めますが、応用 トドクター)として最先端の研究に取り組む卒業生も ■ 食品 学部の成績優秀者は、大学院への推薦入学制度があり、 躍していますが、博士後期課程に進学し、研究者と 化学の専門知識を活かし、医薬品・食品・化粧品や、 増加。今 後も、世界中の幅広いフィールドにおける また、大学院の飛び級制度を利用して修学期間を短縮 しての道を志す学生も多く見られます。 機械・電気系企業など、あらゆる産業界で実力を発揮 活躍が期待されます。 学部卒業後の進路 大学院進学パターン 大学院修士課程進学 ■ 進学 ………… 84.6% ■ 金融・商社 …… 4.7% ■ 化学 …………… 2.7% ■ 製薬・化粧品 … 2.0% ■ その他 ………… 2.0% 84.6% ■ 電気電子 ……… 1.5% ■ 食品 …………… 1.2% ■ エネルギー …… 0.5% ■ 金融・商社 4.7% ■ 化学 2.7% (ここ3 年の総計) 修士 課程 ■ その他 1.5% ■ 食品 1.2% ■ エネルギー 0.5% 1 年 ■ 製紙・印刷 0.5% ■ 自動車・機械 0.2% 8.6% ■ 進学 8.2% ■ 金融・商社 8.2% ■ 電気電子 7.2% ■ エネルギー 6.5% ■ 製薬・化粧品 6.5% ■ 自動車・機械 5.2% ■ 製紙・印刷 5.2% ■ 食品 4.5% ■ 大学・国研 2.7% ■ 金融・商社 ■ 電気電子 ■ エネルギー ■ 製薬・化粧品 ■ 自動車・機械 修了/博士 ■ 製紙・印刷 2年 3年 37.1% ■ その他 ■ 製紙・印刷 ■ 進学 修了/修士 大学院飛び級 パターン ■ 化学 ■ エネルギー ■ その他 卒業 /学士 パターン2.0% ■ 電気電子 ■ その他 ■ 化学 博士後期課程 ■ 製薬・化粧品 通常修学2.0% ■ 製紙・印刷 …… 0.5% ■ 自動車・機械 … 0.2% 学 部 ■ 製薬・化粧品 ■ 自動車・機械 修士修了後の進路 84.6% ■ 進学 先端分野の研究開発からエンジニアリングまで 高度な専門知識を持つ即戦力として多方面で活躍 4年 5年 6年 7年 8年 8 ■ 金融・商社 9年 修了/博士 修了/博士 修了/博士 ■ 化学 ………… 37.1% ■ 製薬・化粧品 … 6.5% ■ 進学 …………… 8.2% ■ 製紙・印刷 …… 5.2% ■ その他 ………… 8.6% ■ 金融・商社 …… 8.2% ■ 電気電子 ……… 7.2% ■ エネルギー …… 6.5% ■ 自動車・機械 … 5.2% ■ 食品 …………… 4.5% ■ 大学・国研 …… 2.7% (ここ3 年の総計) ■ 食品 ■ 大学・国研 3 主任挨拶/沿革/サポート | Information 学科主任よりご挨拶 応用化学科は 2017年に創設 100周年を迎えます 早稲田大学先進理工学部応用化学科は、1917年の創設以来約 1 世紀 の歴史と伝統を誇っています。早稲田大学では、化学を専門とする学科と して最初に誕生した学科です。応用化学の世界は驚異に満ちており魅力 的です。このような応用化学の研究と教育を担うのが、応用化学科(学部) と応用化学専攻(大学院)で、 「役立つ化学・役立てる化学」の実践を目標 としています。応用化学科のカリキュラムでは、 1年生から専門を強く意識 しながら科目を学びます。 1~2年生では、講義・演習・実験を組み合わせ、 応用化学の基 本となる化学の基 礎 概 念を学びます。学 年 進 行とともに 2~4年生では、各個の領域(分野)の化学を学び専門性を深めながら、 融合領域や境界領域での学問の進歩にも触れます。卒業論文研究 (学部 4年)や大学院では、材料科学・ナノテクノロジー・エレクトロニクス・環境・ エネルギー・食品・創薬・医 療・生 命 科 学・バイオテクノロジ ーなどの 領域で化学を応用し、 分子のデザインから物質の新たな機能の開拓、 さらに 革新的な工業プロセスの開発など広く深く研究を展開します。広がる応用 応用化学科・専攻独自の奨学金 早稲田大学には、 「大隈記念奨学金」 「小野梓記念奨学金」 「教職員給付奨学金」 「早稲田カード奨学金」 「校友会給付奨学金」 など、 多くの給付奨学金 (返済不要) があります。 さらに応用化学科では篤志によるご寄付などにより、 独自の奨学金制度があり、 毎年、成績優秀者に給付されています。 【 大学院修士課程対象 】 応用化学会給付奨学金 応用化学科および大学院応用化学専攻の強化・発展のために、 2007年にご逝去された平田彰早稲田大学名誉教授は、1958年 応用化学会が設立した奨学金です。 これは、大学院修士課程の に早稲田大学理工学部応用化学科を卒業後、同大学院を経て 学生のなかから、将来、 日本ならびに世界に羽ばたく優秀な人材を 助手・専任講師・助教授を歴任。1973年~2005年3月まで教授 育成するための一助となることを目標に導入されました。本奨学金 として教育・研究に携わり、基礎理論の体系化に多大に貢献され は大学院修士課程の学生を対象として給付されています。 ました。本奨学金は理工学研究科博士後期課程に進学する学生 が対象です。 【 大学院博士後期課程対象 】 化学の世界、そして応用化学が未来を拓く。応用化学科と応用化学専攻 では、未来を強く意識しながら研究を展開し、 これを原動力とした教育活動 によって世界に通用する人材を育成しています。 学科主任 桐村 光太郎 教授 平田彰奨学資金 水野敏行奨学金 1987年にご逝去された校友・水野敏行氏は、 応用化学科発展のた 対象です。また、 特に優れた博士論文には水野賞を授与しています。 め寄付を遺言とされていました。同氏のご遺志により、 ご遺族からの 毎年3月に水野奨学金と水野賞の授与を行うと共に、 水野記念発表会 寄付を基に設立された本奨学金は、 大学院博士後期課程の学生が を開催して受賞者の研究発表と学外講師の方の講演を行っています。 Kirimura Kohtaro Information WASEDA 早稲田応用化学会 早稲田応用化学会 (応化会) は、応用化学科のOBと学生・教 員を結ぶ会です。2012年に創立 90周年を迎え、現役学生・ 教員を含めた会員は現在 8500名近くを擁しています。主な 活動は、定期総会の開催、会報の発行、ウェブサイト運営、 交流会講演会・フォーラムの開催、卒業生が在籍する企業と 学生の交流サイトである 「企業ガイダンス」 の運営など多岐にわ たっています。また、学生部会の活動の支援、さらに応用化学 会給付奨学金などで学生の活動を支えています。 応用化学科の沿革 1882 年 東京専門学校創立(早稲田大学の前身) 1963 年 工業化学コースと化学工学コースを設置 1902 年 早稲田大学と改称 1967 年 理工学部が大久保(現西早稲田)キャンパスに移転 1909 年 大学に理工科設置 応用化学科は 51号館に入居 1916 年 応用化学科予科開設 1968 年 第二理工学部廃止、第一理工学部を理工学部 1917 年 応用化学科本科授業開始(9 月) に改称 1920 年 新大学令による大学となり理工科を理工学部と 1979 年 化学系校舎(65 号館)竣工 改称・大学院を設置 1993 年 1923 年 早稲田応用化学会(応用化学科の OB 会) 会 長 : 河村 宏 ((元)三菱商事(株)副社長) 創 立 : 大正 12年 5月 (1923年) 会 員 : 約 8500名(2013年 7月末現在) URL : http://www.waseda-oukakai.gr.jp/ 大学院・理工学総合研究センター棟 (55号館)竣工 [ 応用化学会学生部会 ] を設立(5月) 1997 年 ハイテクリサーチセンター棟(62号館)竣工 1949 年 新制早稲田大学発足・第一理工学部に 2002 年 21世紀 COE に採択 応用化学科を設置 2004 年 スーパー COE に採択 主運営部会です。主な活動は、新入生を迎えて開催するオリエンテー 1951 年 新制早稲田大学に大学院修士課程を 2007 年 理工再編により先進理工学部応用化学科となる ションの運営、理工展での展示と実験を中心とした応化展の出展、学 設置・工学研究科に応用化学専攻を設置 2007 年 グローバル COE に採択 1953 年 大学院に博士課程を設置 2012 年 卓越した大学院拠点形成支援に採択 現役学生のみで組織される学生部会は、学生が主体的に活動する自 年を超えた学生のつながりを作る交流会の開催、オープンキャンパス の説明員などです。