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調達先とともに

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調達先とともに
調達先とともに
P
活動テーマ
調達先との関係の強化
• CSR 調達の推進
• 建設技能者の人材確保と育成
• 調達先が開催する研修会などへの支援
労働災害の防止
• 死亡災害の絶滅
• 安全管理手法の海外への展開
D
C
2011 年度の主な活動実績
• CSR 調達ガイドラインの制定(6 月)
• スーパー職長認定数 75 人
• 調達先が開催する安全衛生教育、技術、企業倫理研修など
達成度
◎
の支援を実施
• 4 日以上の休業 68 件(2010 年度:42 件)
• 死亡事故 2 件(2010 年度:0 件)
• 度数率 0.70(2010 年度:0.50)
• 強度率 0.19(2010 年度:0.02)
• 労働災害防止三大運動の実施、安全パトロールの実施
• 国内の安全管理手法を海外に展開(台湾、ベトナム、インドネ
A
今後の目標
• CSR 調達ガイドラインの周知
• 建設技能者の人材確保と育成(継続)
• 調達先が開催する研修会などへの支
援
(継続)
• 死亡災害の絶滅(継続)
• 安全管理手法の海外への展開(継続)
△
シア、シンガポールなど)
【達成度について】
◎:目標を上回る成果が得られた 〇:目標を達成した △:目標に達しなかった ×:成果を得られていない
基本的な考え方
2011 年度の総括と今後の課題
調達先への公平・公正な対応、品質・技術・安全などの向
すべての調達先を対象とした
「大林組グループCSR 調達
上のための支援、建設産業への就労促進などを通じて、調
ガイドライン」
を制定しました。サプライチェーン全体での
達先との信頼関係の強化に努めています。
取り組みを着実に推進していきます。
サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に向けた
「死亡
また、2011 年度は死亡災害が 2 件発生しました。
取り組みに努めるため、
「 大林組グループ CSR 調達ガイド
災害の絶滅」
を目標に労働災害の防止を徹底し、建設現場
ライン」
に基づき、ともに成長・発展するパートナーをめざ
で働く人の安全と健康の確保に努めます。
します。
CSR 調達の推進
事業活動を通じて企業の社会的責任を果たすためには、
サプライチェーン全体での取り組みが不可欠なため、2011
年 6 月に
「大林組グループ CSR 調達ガイドライン」
を制定し
ました。このガイドラインは、当社グループのすべての調
達先を対象としています。
ガイドラインの内容は当社のウェブサイトなどで公開して
1 法令の遵守
2 企業倫理の確立
3 人権の尊重
4 安全衛生の確保
5 環境への配慮
おり、2012 年 4 月には、国内の調達先に対して周知しまし
6 品質の確保
た。ガイドライン9 項目のうち、主要な項目は調達先と締結
7 災害時リスク管理体制の構築
する契約約款に定めており、契約時に確認をしています。
49
(抜粋)
CSR 調達ガイドライン
OBAYASHI コーポレートレポート 2012
8 情報セキュリティの確保
9 社会貢献
p03–p18
大林組について
p19–p26
経営戦略
p27–p32
経営基盤
p33–p56
ステークホルダーとともに
p57–p62
環境のために
p63–p88
コーポレートデータ
建設技能者の人材確保・育成
各種教育・研修会などの支援
当社は、安全パトロールや安全衛生教育など、安全衛生
■ 快適な職場環境づくり
若手入職者や女性、高齢者など多様な人材が働きやす
の向上に向けた活動を調達先と一体となって取り組んで
く、将来建設業界をめざす若者にとっても魅力ある職場環
います。また 、調達先の自主的な安全衛生管理能力の向
境づくりに努めています。
上をめざし、管理体制の整備や充実に向けた支援を行って
います。
「快
2011 年度は、社団法人日本建設業連合会が主催する
適職場表彰」
において、梅田北ヤード共同企業体Aブロック
2011 年度は、各種の安全衛生教育を全国で実施したほ
工事事務所が優秀賞を受賞しました。これは、調達先の意
か、調達先が主催するアーク溶接作業などの特別教育や研
見や要望を取り入れた全員参加型の活動が高く評価された
修会に講師を派遣しました。
ものです。
また、調達先の経営者
層を対象とした安全衛生
に関する情報提供・研修
会や法令遵守に関する研
修 会 など、各 種 支 援 を
行っています。
アーク溶接作業の特別教育
夏場は涼しさを感じられる休憩所に
全員参加による運動会を企画
人材確保のための取り組み
近年、建設業では、国内の少子高齢化を背景として、就
業者の高齢化という問題に直面しています。そこで、建設
業の持続的発展のため、若年建設技能者をはじめとした多
様な人材の入職・定着率の向上に取り組んでいます。
■ スーパー職長制度
2011 年4 月、建設技能者を束ねる職長の中から特に優秀
な職長を
「スーパー職長
(正式名称:大林組認定基幹職長)
」
として認定するとともに、所得を上積みすることとしまし
た。同年 7 月には、制度発足後初の認定式を行い、75 人を
スーパー職長に認定しました。また、2012 年度の認定式で
は98 人を認定し、第 1 回から23 人の増加となりました。
TOPICS
安全優良職長厚生労働大臣顕彰
厚生労働省が主催する
「平成 23 年度安全優良職長
厚生労働大臣顕彰」
において、優れた技術と経験、
高い安全意識などが評価され、当社の工事に従事した2 人
の職長*が顕彰されました。
* 2 人とも 2012 年度のスーパー職長に認定されています。
VOICE
建設現場では、他職種との連携
を密に行うよう心がけ、一人ひとり
が声をかけやすい、明るい職場づ
くりを実践してきました。今回の受
賞は、他職種の職長および作業員
の協力があってこそのものだと感
じています。これからも皆で協力し
合い、災害ゼロをめざし、努力して
いきます。
松浦建設
(株)
職長
古江 一士 様
OBAYASHI コーポレートレポート 2012
50
調達先とともに
労働安全衛生マネジメントシステム
当社では、安全衛生理念において
「建設現場で働く人全
これを達成するため、安全衛生に関する管理方法を体系
員の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進す
化した
「労働安全衛生マネジメントシステム」
を構築し、運用
る」
ことを掲げています。
しています。このシステムのもと、毎年、方針の策定・実
施・見直しのサイクルを回し、継続的な改善に取り組んで
います。
労働災害防止の取り組み
2010 年度は、3 年連続で災害発生件数を大幅に減少させ
ることができました。しかしながら、発生した災害について
は、死亡災害につながる可能性の高い
「墜落災害」
「 機械災
害」
が多く、全体の約半数を占めていました。
「死亡
そこで、2010 年度に引き続き、2011 年度の目標を
災害の絶滅」
と定め、次の重点施策に取り組みました。
三大運動の実施
特に重要な取り組みを三大運動と定め、実施しました。
1 ATKY(アタックケイワイ)活動
と危険予知
( KY )
を
作業場所での安全点検・確認
( ATK )
一つにした ATKY 活動を通じて災害防止に取り組んでいま
す。作業員にこの活動の目的を理解してもらうことで安全
に対する意識向上を図り、すべての建設現場で ATKY 活動
【重点施策】
1 工事事務所長のリーダーシップによる労働災害の防止
2 墜落災害の防止
安全帯*1 使用の徹底/安全設備の設置状況の確認
3 機械災害の防止
玉掛け*2に起因する災害の防止/移動式クレーンの転倒による
災害の防止
4 調達先の自主的安全衛生管理向上に向けての指導・支援
5 健康に配慮した職場環境づくりの推進
*1 墜落事故から身を守るための保護具で、吊りベルトと命綱が一体となったもの
です。
*2 ワイヤロープなどの吊り具を用いて吊り荷をクレーンなどのフックに掛け、所
定の位置に運搬する一連の作業をいいます。
を実施しました。
2 ひと声かけ運動
建設現場で作業員の不安全行動を見かけたら、お互いに
声をかけ合って注意し、災害を未然に防ぐ運動です。作業
員同士が注意し合える職場づくりに努めました。
3 現場巡視強化運動
当社の建設現場に勤務する社員や調達先の職長が 、指
示事項の実施状況確認、安全設備の点検・確認および不
安全行動の防止に重点を置いて建設現場の巡視を強化し
ました。
安全帯使用推進強調月間ポスター
重点施策の中の墜落災害防止に
「安全
ついて、特に4 月と10 月を
帯使用推進強調月間」
と定め、安
全帯の使用を徹底し、安全帯不使
用による墜落災害撲滅に取り組み
ました。
安全管理を徹底するため朝礼を毎日実施
51
OBAYASHI コーポレートレポート 2012
p03–p18
大林組について
p19–p26
経営戦略
p27–p32
経営基盤
安全パトロールの実施
労働災害を防止するため建設現場の安全衛生管理状況
p33–p56
ステークホルダーとともに
p57–p62
環境のために
p63–p88
コーポレートデータ
作業標準の改訂
当社の工事に従事する調達先で組織された
「大林組協力
を確認する安全パトロー ルを全国で延べ 3,750 回実施し
会社災害防止協会」
では、当社と調達先が一体となって、
ました。
安全衛生水準などを向上させるための取り組みを行って
2011 年 6 月と11 月 に
います。
は、当社の安全衛生総括
2011 年度は、関連法令の改正などを踏まえて、安全な作
責任者が特別パトロール
業を行うための標準的な手順書である
「作業標準」
を当社監
を実施し、改善事項など
修のもと、改訂しました。
を直接指示しました。
熱中症対策
安全衛生総括責任者
(野口副社長)
による特
別パトロールを実施
気候変動の影響を受けやすい労働環境である建設現場
では、熱中症対策が近年の課題となっています。2011 年
(暑さ指数)
の測定や作業員への注意喚起
度は、WBGT 値
など、各現場において確実な予防対策に努めました。その
TOPICS
安全衛生厚生労働大臣表彰を受賞
厚生労働省が、安全衛生成績が極めて優良な事業場
や団体などを表彰する
「平成 23 年度安全衛生厚生労働
(仮称)
新築
大臣表彰」
において、当社JVによる大阪駅新北ビル
工事が
「優良賞」
を受賞しました。当社史上最長の718 万時間無
災害を達成した、現場の高い安全意識が評価されたものです。
結果、熱中症の発生件数は2010 年度に比べ約3 割減少しま
当社は、特に優秀で他の模範であると認められた事業場に贈
した。
られる
「優良賞」
を3 年連続で受賞しています。
牧義夫厚生労働副大臣
(当
時)
から表彰状を受け取る大
阪駅統括工事事務所の京谷
所長
(当時)
(右)
建設現場にWBGT 測定機器を導入
安全管理手法の海外展開
日本とは環境や意識などが異なる海外においても、安全・
安心な施工をするために、安全パトロールやスタッフに対
する安全教育など、日本国内と同様の安全管理手法を取り
入れています。当社のこうした取り組みは海外でも高く評
価されています。
シンガポー ルでは 、
「 Workplace Safety and Health
で、安全・健康面で優れた作業環境を提供
Awards 2011*」
した建設現場などに贈られる賞を、厳しい審査をクリアした
シンガポールでの表彰式の模様
二つの建設現場が受賞しました。また、台湾では、政府機関
である行政院労工委員会から、安全衛生に関わる優良な事
業場と認められた建設現場が表彰を受けました。
* 労働安全水準の向上を実現するために、政府機関や専門家がメンバーとなって
構成された組織による表彰です。
OBAYASHI コーポレートレポート 2012
52
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