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1 平成 22 年度 内分泌・糖尿病内科 卒業試験問題 1.分泌過剰によって

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1 平成 22 年度 内分泌・糖尿病内科 卒業試験問題 1.分泌過剰によって
平成 22 年度 内分泌・糖尿病内科 卒業試験問題
1.分泌過剰によって骨密度が低下するのはどれか。2つ選べ。
a. エストロゲン
b. カルシトニン
c. PTH
d. ADH
e. 副腎皮質ホルモン
2.痛風発作の初期に用いる薬剤はどれか。2つ選べ。
a. アロプリノール
b. コルヒチン
c. プロベネシド
d. インドメタシン
e. ベンズブロマロン
3.Cushing症候群の原因として多い病態はどれか。2つ選べ。
a. Cushing病
b. 異所性ACTH産生腫瘍
c. 副腎腺腫
d. 副腎癌
e. 悪性リンパ腫
4.2型糖尿病の膵β細胞の病態に関して正しいのはどれか。2つ選べ。
a. プロインスリン値の上昇
b. グルコース静注刺激時のインスリン第2相反応の減弱
c. グルコースに対するインスリン反応の右方シフト
d. アポトーシス反応陽性細胞の減少
e. β細胞量の増加
5.糖尿病に合併した高血圧(腎症合併を除く)の降圧目標はどれか。
a. 120/70mmHg 未満
b. 125/75mmHg 未満
c. 130/80mmHg 未満
d. 135/85mmHg 未満
e. 140/90mmHg 未満
1
6.低ナトリウム血症をきたさない病態・疾患はどれか。
a. 脱水
b. 副腎不全
c. 中枢性尿崩症
d. 心不全
e. ネフローゼ症候群
7.先端巨大症の診断確定のために最初に行う検査はどれか。
a. 成長ホルモン放出ホルモン(GRH)負荷試験
b. 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)
c. オクトレオチド負荷試験
d. インスリン低血糖刺激試験
e. 成長ホルモン放出ペプチド(GHRP)負荷試験
8.視床下部性の汎下垂体機能低下症に関して誤っているのはどれか。2つ選べ。
a. インスリン低血糖試験:ACTH高反応、コルチゾール低反応
b. GRH負荷試験:GH低~正常反応
c. 迅速ACTH負荷試験:cortisol 低~正常反応
d. TRH負荷試験:TSH低~正常反応
e. 血中PRL濃度:低値
9.PTHの生理作用で誤っているのはどれか。
a. 骨形成の促進
b. 小腸におけるCa吸収促進
c. 尿細管でのCa再吸収促進
d. ビタミンDの活性化促進
e. 尿細管でのP排泄促進
10.随時血糖値が 225mg/dl の時、糖尿病と診断できるのはどれか。3つ選べ。
a. 別の日に測定した空腹時血糖が 140mg/dl
b. 尿ケトン体要請
c. 糖尿病家族歴を有する
d. 糖尿病網膜症を認める
e. 同日に測定した HbA1c(JDS)が 6.3%
2
11.褐色細胞腫について正しいのはどれか。3つ選べ。
a. 腫瘍発生部位は交感神経節か副腎髄質である
b. 尿中メタネフリン、ノルメタネフリン排泄量が感度、特異度が高い
c. 約 90%が悪性
d. 131I‐MIBGシンチグラムが診断に有効である
e. β遮断薬が血圧管理の第一選択薬である
12.先天性副腎皮質過形成 21-ヒドロキシラーゼ欠損症に関して誤っているのはどれ
か。2つ選べ。
a. 人の常染色体劣性遺伝病の中で最も頻度が高い
b. 第 21 染色体短腕に遺伝子が存在する
c. 男児に外性器の表現型が出やすい
d. 迅速ACTH負荷試験による 17‐OHPの測定が有用である
e. ヒドロコルチゾン、フルドロコルチゾンの補充が基本である
13.GLP-1(glucagon-like peptide-1)について正しいのはどれか。2つ選べ。
a. 小腸L細胞から分泌される
b. 血糖依存的にグルカゴン分泌を促進する
c. 血糖依存的に成長ホルモン(GH)分泌を促進する
d. 胃蠕動を亢進させる
e. 食欲を低下させる
14.グルコース応答性インスリン分泌の機序を別冊No.1に示す。A、B、Cに該当する
ものの組み合わせで正しいものを選べ。
A
B
C
a.
AMP
cGMP
adenylate cyclase
b.
AMP
cAMP
AMP kinase
c.
ATP
ADP
AMP kinase
d.
ADP
cGMP
AMP kinase
e.
ATP
cAMP
adenylate cyclase
3
15.甲状腺腫瘍の触診の際に患者に行わせるのはどれか。
a. 発声
b. 深呼吸
c. 嚥下
d. 頸部の前屈
e. 頸部の回旋
16.レニン分泌が増加し、アルドステロン分泌が低下する病態はどれか。2つ選べ。
a. 脱水
b. 腎血管性高血圧
c. ジッテルマン(Gitelman)症候群
d. 21-ヒドロキシラーゼ欠損症
e. Addison病
17.高カイロミクロン血症を呈さない疾患はどれか。2つ選べ。
a. 血糖コントロール不良の糖尿病
b. アポC‐H欠損症
c. LDL受容体欠損症
d. MTP(microsomal triglyceride transfer protein)欠損症
e. 原発性Ⅴ型高脂血症
18.低HDLコレステロール血症をきたすのはどれか。2つ選べ。
a. 原発性胆汁性肝硬変
b. CETP欠損症
c. 甲状腺機能低下症
d. Tangier病
e. 2型糖尿病
19.糖尿病神経障害の診断に用いる機器を別冊No.2A、Bに示す。それぞれ、どのよ
うな診断に用いる機具か。正しい組み合わせを選べ。
A
B
a.
触覚
温痛覚
b.
位置覚
腱反射
c.
振動覚
神経伝導速度
d.
温痛覚
神経伝導速度
e.
振動覚
腱反射
4
20.糖尿病腎症の食事指導について正しいのはどれか。2つ選べ。
a. 腎症1期:エネルギー制限(25~30kcal/kg/day)
b. 腎症2期:タンパク制限(0.6~0.8g/kg/day)
c. 腎症3A期:カリウム制限
d. 腎症3B期:動物性脂肪制限
e. 腎症5期:水分制限
21.糖尿病合併妊娠で正しいのはどれか。2つ選びなさい。
a. 妊娠糖尿病と同義である
b. 新生児は高血糖をきたしやすい
c. 妊娠高血圧症候群を合併しやすい
d. 治療にはインスリンを用いる
e. 食事2時間の血糖値を 180mg/dl 以下に保つ
22.インスリン自己注射に適した部位はどれか。2つ選べ。
a. 前腕
b. 上腕
c. 腹壁
d. 大腿
e. 下腿
23.糖尿病チーム医療で誤っているのはどれか。2つ選べ。
a. 多職種で形成
b. 医師を頂点とした指示体制の確立
c. 患者情報の共有
d. 定期的なカンファレンスの開催
e. 職種間での競争意識
24.2型糖尿病患者を対象とした臨床研究はどれか。3つ選べ。
a. ADVANCE
b. DCCT
c. DECODE
d. J‐DOIT3
e. Sten‐2
5
25.ADH不適合分泌症候群(SIADH)に合致する検査所見はどれか。2つ選べ。
a. Ht53%
b. 空腹時血糖 40mg/dl
c. 血清クレアチニン 2.5mg/dl
d. 血清尿酸 1.7mg/dl
e. 血漿レニン活性 1.0ng/ml/h
26.甲状腺機能亢進症でも甲状腺機能低下症でも高値となるのはどれか。2つ選べ。
a. TSH
b. 総コレステロール
c. CPK
d. 空腹時血糖
e. BNP
27.原発性アルドステロン症について正しいのはそれか。3つ選べ。
a. 血清カリウム低値を示す症例は少ない
b. 尿中 17‐OHCS、17‐KSが増加する
c. 血漿レニン活性が上昇する
d. 最も精度が高い検査は副腎静脈サンプリングである
e. CYP11B1/CYP11B2キメラ遺伝子が原因でおこる
28.降圧剤が血漿レニン活性(PRA)、血漿アルドステロン濃度(PAC)に及ぼす影響に
関して正しい組み合わせはどれか。2つ選べ。
a. アンジオテンシン変換酵素阻害薬
PRA上昇 PAC低下
b. β遮断薬
PRA上昇 PAC上昇
c. アルドステロン拮抗薬
PRA上昇 PAC上昇
d. 長時間作用型Ca拮抗薬
PRA低下 PAC上昇
e. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
PRA低下 PAC上昇
29.ACTH単独欠損症で認められない所見はどれか。2つ選べ。
a. 全身倦怠感
b. 低ナトリウム血症
c. 皮膚色素沈着
d. 好酸球減少
e. TSH基礎値の上昇
6
30.原発性アルドステロン症と矛盾しない症例はどれか。2つ選べ。
血圧
血清カリウム
(mmHg) (3.5~5.0mEq/l)
安静時血漿レニン活性
血漿アルドステロン濃度
(0.5~2.0ng/ml/h)
(30~170pg/ml)
a. 160/70
4.3
0.1
280
b. 160/70
3.2
2.8
180
c. 160/70
3.2
1.0
280
d. 120/70
3.2
3.2
140
e. 180/85
4.3
2.8
380
31.56 歳男性。主訴は心窩部圧迫感。既往歴:40 歳:高血圧、高脂血症、45 歳:2型糖
尿病、50 歳:気管支喘息。嗜好歴:喫煙6本/日、31 年間。飲酒:機会飲酒。現病歴:最
近、心窩部圧迫感を自覚するため、近医を受診し、腹部エコー、CTを受けたところ、左
副腎腫瘍を疑われ紹介受診した。入院時現症:身長 173.3cm、体重 59.1kg、体温
36.7℃、血圧 171/97mmHg、脈拍 120/分、整。眼瞼結膜:貧血なし、眼球結膜:黄疸な
し、心音:Ⅱ音亢進、胸骨左縁第3肋間にLevineⅡ/Ⅵの収縮期雑音があり、呼吸音:
ラ音なし、四肢:浮腫なし
以下に検査所見を示す。
安静時採血
酸性蓄尿
アドレナリン 3.0ng/ml (0.17≧)
アドレナリン 3130μg/day (1~23)
ノルアドレナリン 2.5ng/ml (0.15~0.57)
ノルアドレナリン 1740μg/day (29~120)
ドーパミン 0.04ng/ml (0.03≧)
ドーパミン 1100μg/day (100~1000)
アルドステロン 246pg/ml (30~159)
メタネフリン 25mg/day (0.05~0.20)
レニン活性 32.3ng/ml/h (0.2~2.7)
ノルメタネフリン 7.1mg/day (0.10~0.28)
ACTH 19pg/ml (7~56)
VMA 81.4mg/day (1.4~4.9)
コルチゾール 12.0μg/dl (4.0~23.3)
HVA 11.1mg/day (1.6~5.5)
別冊No.3に本症例の画像診断を示す。本症例に一致しない画像はどれか。
別冊NO.3A、B、C、D、E
7
32.26 歳女性。2週間前に感冒症状を認めた後、頸部の圧痛と頻脈を訴えて来院した。
血液所見:血沈 71mm/h、血清生化学所見:TSH:0.01 未満(0.34~3.5)IU/ml、FT3:
12.5(2.47~4.34)pg/ml、FT4:5.6(0.97~1.79)ng/dl、免疫学検査:抗TSH受容体抗体:
8.0(15 未満)%、抗TPO抗体:0.3 未満(0.3 未満)U/ml、CRP:10.3mg/dl
確定診断のために最も有用な検査はどれか。
a. 甲状腺CTスキャン
b. 甲状腺超音波
c. 甲状腺吸引細胞診
d. 心電図
e. 放射性ヨード摂取検査
33.32 際女性。他院で下垂体ミクロアデノーマによるプロラクチノーマと診断されたが、
治療方針に疑問があったため、セカンドオピニオンを求めて来院した。妊娠出産希望あ
り。この女性に対する説明で適切なものはどれか。
a. 「第一選択は手術による下垂体ミクロアデノーマ摘出です。」
b. 「薬物治療の有効性は低いです。」
c. 「妊娠する可能性は低いです。」
d. 「妊娠するとプロラクチン値は低下します。」
e. 「妊娠・出産後はプロラクチン値が正常範囲まで戻ることが多いです。」
34.56 歳男性。20 歳時の体重 60kg。生来健康で喫煙習慣、飲酒習慣ともにない。健康
診断で身長 172cm、体重 85kg、腹囲 98cm、血圧 135/88mmHg、空腹時血糖値
117mg/dl、HbA1c(JDS)6.2%、総コレステロール 235mg/dl、HDLコレステロール
48mg/dl、中性脂肪 160mg/dl、安静時心電図で心房細動を認める。
この男性への対応で最も適切なものはどれか。
a. 「ただちに経口血糖降下薬を始めるべきです」
b. 「ただちにスタチン薬を始めるべきです」
c. 「心房細動の精査と治療を行いましょう」
d. 「減量に努めてください」
e. 「1年後の健康診断を受診してください」
8
35.36 歳の男性。約3ヶ月前から口渇、多尿を自覚し、清涼飲料水を多飲していた。食
欲はあったが、1 ヶ月前より体重が 10kg減少、全身倦怠感を主訴に外来を受診した。尿
ケトンは3+、随時血糖値 468mg/dl、HbA1c(JDS)10.2%。
治療として適切なものはどれか。
a. 速効型インスリン分泌促進薬
b. スルホニル尿素(SU)薬
c. α‐グルコシダーゼ阻害薬
d. インスリン
e. DPP‐4阻害薬
36.65 歳の女性。食思不振、傾眠を主訴に来院した。2年前に乳がん切除術を受けて
いる。身長 155cm、体重 55kg、血圧 140/75mmHg。貧血、黄疸を認めない。表在リンパ
節の腫脹もない。血清生化学的所見:アルブミン:3.0g/dl、カルシウム:13.6mg/dl、尿素
窒素:30mg/dl、クレアチニン:1.85mg/dl。
この疾患で低下しているのはどれか。2つ選べ。
a. 尿中カルシウム排泄
b. 尿中リン排泄
c. 血清活性型ビタミンD
d. 血清PTH
e. 血清PTHrP
37.60 歳女性。食思不振、嘔気を主訴に来院した。3 年前殻顔面の色素沈着を指摘さ
れている。2週間前から食思不振、嘔気が出現、救急外来を受診したところNa114mEq/l
緊急入院となった。身長 150cm、体重 45kg、体温 36.4℃、血圧 130/78mmHg、口腔内
に色素沈着あり。
検査で高値が認められる可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
a. FSH
b. ACTH
c. アルドステロン
d. デヒドロエピアンドロステロン・サルフェート(DHEA‐S)
e. コルチゾール
9
38.52 歳女性。交通外傷のため緊急搬入された。経口摂取ができないため、末梢静脈
からグルコース主体の点滴で治療された。1 週間後、38 度台の発熱と錯乱状態を呈す
るようになった。水平性の眼振、外眼筋麻痺を認める。
この患者で補うべき栄養素、微量元素はどれか。
a. 亜鉛
b. マグネシウム
c. ビタミンB1
d. ビタミンB12
e. ナイアシン
次の文章を読み、39、40 の問いに答えよ。
58 歳女性。50 歳時に高血圧を指摘され、52 歳よりアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を
内服している。父が2型糖尿病、母が高血圧、健康診断で空腹時高血糖を認めたため、
精査目的で紹介受診した。初診時現症:身長 163cm、体重 65kg、腹囲 92cm、血圧
133/86mmHg、検査成績;総コレステロール:234mg/dl、中性脂肪:205mg/dl、HDLコレ
ステロール:46mg/dl、75gOGTTの結果を以下に示す。
時間(分)
血糖値(mg/dl)
インスリン値(μU/ml)
0
116
14
30
176
26
60
215
45
120
189
59
39.Insulinogenic index を計算せよ。
40.この症例の治療に関して適切なのはどれか。2つ選べ。
a. 食事・運動療法
b. ブグリボース(α‐グルコシダーゼ阻害薬)内服
c. メトホルミン(ビグアナイド薬)内服
d. スタチン薬内服
e. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を最大値まで増加させる
10
別
冊
No。 1
Pancreatlc beta‐ ce‖
G:ucose
CK I
Potassium
channel
Ca:cium
channo:
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苺
Pyruvate
彊
書 lca2・ l
:
:
l
i
Triggering
No。
A
Amplifying
2
B
11
No.3
a 1311‐ MIBGシ ンチグラム
b MRI (左 Tl強 調 画像
Posterior
c 1311‐ ア ドス テ ロール シ ンチ グラ ム
d 18F‐ FDG‐ PET
e CT
12
右
T2強 調 画像
)
内分泌・糖尿病内科卒業試験 解説・解答(2010 年)
はい、やってきました第二段!今度は内糖です。ここも某mtm先生のお力を借りながら頑張りま
す。現在、僕は選択実習で救急科をまわりながらなので、ガチキチ状態だったりします。余談が多
くても少なくても察してください。mtm曰く、御三家とは循環器、神経そしてこの内分泌です。栄光・、
聖光・浅野、フェリス・横浜共立・横浜雙葉みたいなもんですね。
1. cとe
104I23 の問題と同じですね。
a. × 逆です。エストロゲン足りなくなる閉経後に骨密度は低下して骨粗鬆症になります。
b. × 骨密度に影響を及ぼしません。骨吸収を抑制します。
c. ○ 骨吸収を促し、過剰分泌では骨密度を低下させます。
d. × 特に関係ないです。
e. ○ クッシング病の病態を考えればわかりますね。ステロイドユーザーにはだいたいボナロン
ぶち込まれてるところからもわかりますね。
2. bとd
104I28 と同じ問題ですね。
a. × 尿酸生成阻害薬ですが、発作維持には開始しません。
b. ○ 痛風発作時には局所にWBCが浸潤し、尿酸を貪食します。コルヒチンは特に好中球の
走化性因子に対する反応性を著明に低下させ、痛風発作を抑制します。鎮痛作用はないので、
発作の予兆時に使用します。
c.× 尿酸排泄促進薬です。発作時には開始しません。国試的にはサイアザイドとの禁忌が有
名ですね。
d.○ インドメタシンはNSAIDSのアリール酸に分類され、PGの生成を抑え痛みを和らげます。
e.× 尿酸排泄促進薬ですね。ベンとかベネって書いてあるやつは便だけあって排泄促進するっ
てのは有名なゴロですね。
3. aとc
mtm先生曰く、基本はノートの復習だけど、セレクトも読むようにって言ってたのを痛感する問題
でしたね。データが古いのが気になりますが、セレクトは改定されているので大丈夫でしょう。
原発性(54.5%)
副腎腺腫(47.1%)、癌(1.7%)、他(3.6%)
続発性(39.4%)
下垂体性(Cushing病):下垂体好塩基性細胞腺腫(10mm以下)(35.8%)
異所性ACTH産生腫瘍:肺細胞癌など(3.6%)
1998 年厚生省「副腎ホルモン産生異常症」調査研究班統計
a○ b× c○ d× e○
13
4. aとb
ここから急にレベルが朝倉になりました・・・丸写ししただけも・・・
a.○ 膵β細胞よりインスリンやCペプチドととおに少量のプロインスリンなどのインスリン前駆物
質が分泌されているが、2型DM患者ではこの割合が増加していることが知られている。
b.○ ブドウ糖を静脈内投与した場合、速やかに反応して4~5分間持続するインスリンの第1相
分泌がみられ、その後緩徐に上昇してくる第2相分泌が認められるといった2相性のインスリン分
泌が生じます。2型DM患者においては、経静脈的ブドウ糖刺激に対するインスリン分泌反応では
第1相の消失と第2相の低下が認められる。って朝倉をそのまま打っただけ。でも正解。
c.× この反応曲線らしきもの見つけることができませんでした。すんません。
d.× 脂質代謝異常による膵β細胞の機能不全については膵β細胞への中性脂肪の蓄積、β
細胞の分化に関与する転写因子PDX1の発現低下、アポトーシスの促進などの関与が示唆され
ている。
e.× 膵β細胞からのインスリンの分泌低下、特にブドウ糖依存性のインスリンの分泌の低下は
2型DMで認められる最も基本的な障害の1つである。このインスリン分泌の低下の原因として、
膵β細胞量の減少や膵β細胞自体の機能不全などが想定される。
5. c
こういう問題多いといいね。
JSH2009 のガイドラインによると以下のような血圧管理を行います。
診察室血圧
家庭血圧
若年・中年者
130/85
125/80
高齢者
140/90
135/85
DM患者
130/80
125/75
140/90
135/85
CKD患者
MI後患者
脳血管障害患者
6.低NaはNaに原因があるか水に原因があるかです。で、インアウトのバランスがあるので考え
ます。低Naは補正に気をつけないとCPMになっちゃいます。答えはc
a.○ 一般的な脱水は水のアウトが多くなるので、高Naになります。しかし、Na喪失量が水の喪
失量を上回れば低Naになります。
b.○ Addison病の病態で説明がつきますね。Na再吸収の方に働く副腎皮質ホルモンが分泌さ
れないとNaが漏れていっちゃいます。
c.× これはSIADHとのひっかけですね。水じゃばじゃば出れば当然高Naになりやすいです。
d.○ お水溜まるから薄まるわけです。
e.○ ネフローゼからのCRFからのでいいですね。
14
7.b
GHの分泌の過剰をいうことが大事です。で、ガイドラインを見るとOGTTで正常値まで抑制されな
いってことが最も大事なようです。他の奇妙な増減についてもチェックしておきましょう。
正常
先端肥大症
ブドウ糖
↓
↑
ドーパミン
↑
↓
LHRH
→
↑
TRH
→
↑
8.aとe
a× ACTH分泌試験にCRHとインスリン低血糖があります。汎下垂体機能症は基本的にACTH
とコルチゾールは低反応ないし無反応です。ただし、視床下部性の場合はCRH試験で正常反応
をみせることがあるそうです。しかし、インスリン低血糖ではそんな反応はありません。ってことで
×。
b○ 視床下部は駄目でも下垂体は生きてるので正常に反応します。
c○ 迅速ACTHに対してはコルチゾールは低値、ACTH-Z連続負荷試験に対しては増加反応
があるそうです。
d○ TRHの一回投与ないし連続投与で正常反応を示すことが多いです。
e× ドーパミンの抑制がとれて正常ないし高値をとります。
9.a
A × 骨吸収の促進です。
b ○ 直接ってかVitDを介してですね。
c ○ 遠位で再吸収します。
d ○ 近位で行います。
e. ○ 近位で再吸収させません。
10.aとdとe
判断するには
1)血糖値とA1cがともに糖尿病型2)血糖値のみが糖尿病型に加えて糖尿病の典型的な症状、
確実な糖尿病性網膜症か、症状がなくても後日再検査で血糖値かA1cのいずれかが糖尿病型
3)A1cのみが糖尿病型で後日再検査で血糖値が糖尿病型
です。
数値は空腹時≧126、75gOGTT2 時間値≧200、随時血糖≧200、A1c≧6.5(ただしJDS≧6.1)
大事なのは日本はA1cが低いカットオフってこと。かならず明記されます、今後。
a ○ 2パターン b ×典型的所見でもなんでもない c × d ○ 2パターン
15
e ○ 1パターン
JDSも覚えろってmtmが言ってた通りです。
11.aとbとd
a ○ カテコラミンを分泌するわけだからね、当然です。
b ○ 診断は尿中のカテコラミンの上昇(VMA)とMIBGシンチですね。
c × 10%病ってくらいで、悪性・家族性・両側性・副腎外がそれぞれ 10%です。
d ○ 上述通りです。
e × 禁忌です。治療はαブロッカーが基本でそれにβをかぶせるか否かです。βブロッカー単
独は禁忌です。ちなみにβブロッカーの禁忌は褐色細胞腫、異形狭心症、ASOの3つです。絶対
覚えてください。
余談ですが、5Hすなわち、hyperglicemia hypertension hypermetabolism headache hyperhydrosis
覚えておくと臨床が楽です。あとはPTAだから副甲状腺と甲状腺も忘れずに検査してくださいねM
ENのⅡ型ですね。
10%の方はH20 の卒試にも出てるので要チェックです。
12.aとb
A× ここで、遺伝についてまとめます。
血液・免疫疾患はX染色体劣勢、神経はほとんど常染色体優勢で、例外は筋ジストロフィー(Dus
hene、Becker,副腎白質)がX染色体劣勢、先天代謝異常はほとんど常染色体劣勢で、例外は
HunterとLeshNyhanのX染色体劣勢です。ハンターは男の子って覚えます。
で、先天代謝ではクレチンが最多です。よって間違い。
B× CYP21A2 遺伝子(6p21.3)が関与してます。つまり、6の短腕ですね。ちなみに、短のpはフラ
ンス語のプチからきてます。国家試験的には猫なき病の5pを覚えておきましょう。
C○ 選択肢的に丸なんですが、文章の意味も若干わからないです。一般的にこの病気は女性の
方が気づかれやすいです。陰核が陰茎のように大きいからです。男は早熟になります。
D○ 21OHの手前 17αヒドロキスプロゲステロンが溜まってしまってます。なんとかの一つ覚えで
いきましょう。考えない覚える。
E○ ようするに糖質コルチコイドやミネラルコルチコイドが足りないわけです。だったら、糖質補う
ヒドロコルチゾン(アルド作用もある)両方補うヒドロコルチゾンぶち込めばいいわけです。コートリ
ルってやつです商品名。
13. aとe
以下セレクトから。GLP1は小腸が栄養吸収を行ってる時に小腸L細胞から分泌される消化管ホ
ルモンである。β細胞に働きかけインスリンを分泌するとともにα細胞に間接的に作用して肝臓
のグルカゴン分泌を抑制する。胃で消化中の食物の小腸への排出を遅らせることにより、食後高
16
血糖と改善させ、脳の食欲中枢へ働き、摂食を抑制する。
で、これに関連してですが、DPP4阻害薬も覚えましょう。DPP4はこのGLP1の作用を阻害しま
す。ってことで、DPP4はGLP1促進ですね。
a○ b× c× d× e○
14 e
コピペ乙。
15 c ミスったらOSCEから復習で。
16 dとe
RAA系のお話ですね。今回はアルドステロンが下がってるからフィードでなんとかレニンを上げた
いっていう状態ですね。ってだけでDとEってのはわかりますね。
a × 脱水で hypovo,emic となりBP上げるためにRAA系を回す。レニンもAldmo上昇です。
b × これも腎血管が細くて血流がこないので、腎臓が hypovolemic な状態だと思いRAA系回す
んですね。
c × Bartter(へんれの遠位)もGitelman(遠位尿細管)も究極的にはNaの再吸収ができない
から、結果として hypovolemic を恐れてRAA系がまわるんですね。でも、ABとの違いはKの低下
17
でPGが働いて血圧は正常範囲ないってことです。ばーたーはばーとかたーとか赤ちゃん言葉だ
から小児期からで症状が強いです。一方ジッテルマンはてまんこいじってるまんっていうのがあま
りにも有名すぎます。低Mg血症です。あとは低Ca尿症もあるけど。
d ○ コルチゾールアルドステロンまでカスケードいかないんですね。
e ○ コルチゾール、アルドステロン、性ホルモンの3つとも駄目なパターンですね。国試だと慢性
甲状腺炎との合併のシュミットで甲状腺かステロイドかどっちを先にぶち込むかよくきかれます。
ステロイドね。
17 cとd
一部の人でお気づきでしょうが、今回はレイアウトに気を使う余裕が・・・
とりあえず、MTMのまとめをここに載せておきます。国試はこのレベルでいいかと。
Ⅰ型
状態
増えるの
TG
Chol
疾患
遺伝形式
原因とか
透明の
カイロミク
↑↑
↑
原発性高
常劣
LPL(-)
上に層ク
ロン
常優
VLDLか
CM血症
リーム
Ⅳ型
Ⅱa型
白濁
透明
VLDL
LDLD
↑
-
-
↑
家族性Ⅳ
型高脂血
らLDLが
症
阻害
家族性高
常優
L
D
L
コレステ
receptor
ロール血
の障害
症
あとは、Ⅰ型は膵管詰まって膵炎になりやすい。Ⅳ型はDMが起因となる。Ⅱa型は結節性黄色
腫やアキレス腱肥厚、MIが認められるなど大事です。
さらに有名ルールで Ⅰ+Ⅳ=Ⅴです。Ⅴ型はⅠとⅣの合併です。
治療はTGが高い時は総カロリー制限(脂肪を中心に)とフィブラート系です。
Chol が高い時は脂肪制限しスタチンです。あとは陰イオン交換樹脂や小腸Cholトランスポーター
阻害薬です。
あとは、フィブラートとスタチンの併用は横紋筋融解症を起こすのです禁忌です。
a ○ DMの脂質、リポ蛋白、アポ蛋白の異常は多彩であり、様々な高脂血症を起こします。特
にTGを多く含んだCMやVLDLの代謝異常が多いので高TG血症の合併が多いです。未治療DM
患者では3~7割程度高脂血症を合併します。つまり、Ⅳ型を中心に他にもありありってことです。
TGってことでⅠもありですね。ってことで○。
b ○ アポリポ蛋白C欠損に関してです。このアポリポ蛋白CはCM、VLDLに含まれます。LPL
の活性に必要です。ってことで、この欠損はTGがあがります。ってかLPL活性しないので○。
18
c × Ⅱa、すなわち家族性高コレステロール血症のことです。
d × そもそもMTPってなんぞやって感じですね。これはCMの形成に関わってます。CMはTG
やコレステロールエステルなどの脂質とアポB48が結合して形成されます。このステップを担って
るのはMTPです。つまり、MTPの分子異常が生じるとCMを含めた低比重系リポ蛋白が形成され
ず、無βリポ蛋白血症、すなわち原発性低脂血症になってしまいます。ってことで、低CMね。
e ○ 単純明快Ⅰ+Ⅳ=Ⅴ
この問題は一昨年も出題されてるので要チェック。
18.dとe
低HDL血症はメタボリックシンドロームの基準(40mg/dl 以下)に入ってるのがとりあえず、大事で
す。動脈硬化のリスクとなります。
a × 上に低HDLの原因に肝硬変ってかいてあるじゃんって思いますよね。僕もそう思います。
で、僕のPBCの知識としては胆道系酵素の上昇TCの上昇なんですよね。で、LCによる低HDL
なんですが、肝硬変が進行して低コレステロール血症となるってことだと思うんですよね。肝細胞
が壊れて、だから低HDLのみならず、低LDLも認められるんです。なんか、言い訳っぽいですが、
こんな感じでいかがですか?
b ×CETPってのはコリンエステラーゼトランスポ
ーターのことです。もともと CETP の話題は、日本人
で多く発見された高 HDLch 血症の原因として CETP
欠損症が注目されたのが始まりらしいです。CETP
はHDL中のコレステロールをVLDLやLDLに転送
できないらしいです。まぁ、澁谷がそうかもって覚え
ておきましょう。
19
c ×甲状腺機能亢進症状との引っ掛けですね。
d ○ HDLの欠損症です。常劣で動脈効果のリスクは軽度上昇です。ABCA-1ってのの異常で
細胞からのコレステロールの引き抜きがおきず、HDLが形成されないそうです。症状としては肝
脾腫、扁桃肥大、角膜混濁、末梢神経障害です。組織中のコレステロールの運搬が上手くいかず
コレステロールエステルとして蓄積されるためらしいよ。
e ○ 肥満、DM、脂質異常症、高血圧を含んだ概念それがメタボリックシンドロームです。当然、
DMは低HDLになるでしょう。
この問題も二年でてます、要チェックです。
19. e
Aは音叉で叩いてにあてますし、Bは打腱器ですしね。ポリクリしてる?って問題ですかね。
20. aとe
状態
1期
hyperfiltration(ろ過量UP)
2期
微量Alb尿
3A期
蛋白尿、ネフローゼ
3B期
ネフローゼ+CRF
減塩
蛋白制限
カロリー
25~30kcal/kg/day
1.0~1.2g/kg/day
7~8g/day
0.8~1.0g/kg/day
30~35kcal/kg/day
GFR<60、BUN↑Cr↑
4期
GFR<30
5~7g/day
0.6~0.8g/kg/day
Cr>2、K↑
5期
肺水腫(透析)
透析による
大事なのは、腎臓に蛋白は天敵ってことですね。だから、蛋白を制限してカロリーを増やして蛋白
作らせないってことですね。あとは、この表くらい知っておいて罰はあたらないかなって思います。
まぁ、一日の間くらい。
あと、Kに関しては3Bくらいからジョジョに制限始まって4期では 1.5g/day です。
a ○ b × c × 3B期からですね。 d × 低カロリー高脂肪食です。 e ○ 透析はドライ
ウエイトのコントロールは大事になりますよね。ってか、一歩ミスると肺水腫なんだし。
21. cとd
はい、得意分野です。コピペしちゃいますか。
a × 妊娠糖尿病とは妊娠中に発生したか、または初めて認識された耐糖能低下をいいます。
糖尿病合併妊娠とは糖尿病と診断されている女性が妊娠した場合です。妊娠中のはhPLが胎盤
から出てきます。これが抗インスリン作用をもってるんです。
b × 周産期合併症としては先天形態異常、巨大児、巨大児に伴う難産による分娩障害、IUGR、
20
胎児機能不全、胎児死亡、新生児低血糖症、新生児高ビリルビン血症、新生児低カルシウム血
症、多血症、新生児呼吸窮迫症候群(IRDS)、肥厚性心筋症です。
ようするにお母ちゃんから血糖高いの貰っててインスリンドバドバでてたのが、生まれてみたら栄
養なくてインスリンだけ効くってことね。
c ○ 母体糖尿病合併症:糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性網膜症の悪化、糖尿病性腎症
の悪化、低血糖(インスリン使用時)など糖尿病の悪化。
d ○ 治療は、食事療法:カロリー制限、標準体重×30+150(350)→(妊娠前半、後半)分食
(総量変えずに4~6回に分けて食べる)
インスリン療法(スルホニル尿素剤は胎盤通過性あるため用いない):インスリン必要量が多い場
合、分娩時インスリンを持続静脈投与を行い、血糖値をコントロールする。妊娠中は徐々に必要
量が増すが、分娩後必要量は急減する
e × 診断は OGTT で静脈血漿の血糖値が空腹時:92mg/dl、1時間値:180mg/dl、2 時間値:
153mg/dl で診断します。最近変わりました。ゴロは急に(92)言われて(180)はい、降参(153)で
す。センターの先生が教えてくれました。糖尿病合併症妊娠の管理としては、血糖値:空腹時:<
100mg/dl、食後 2 時間値:<120mg/dl、HbA1c 4.3~5.8%を目標とタイトです。
22. cとd
内糖実習した人なら出題者は一瞬でわかりますね。某M木先生ですね。実際に空ですが、打たさ
れます。クルズスで。二年間でてます。
注射する部位には上腕部・腹部(臍の周囲は避ける)・大腿部・臀部がありますが、自分で注射す
る時は腹部・大腿部に打ちます。同じ箇所にばかり打つと硬結を生じるので、毎回 3cm ずつずらし
て打つようにします。吸収される早さは、わずかに腹部が早く大腿部が遅いとされています。運動
したり、注射部位をもんだりすると吸収が早くなります。また注射は皮下組織にしますが、深く刺さ
って筋肉注射になると早く吸収されます。
実際に打つマネしてみるとわかりますよね。ちなみに肉ついてる方がつまめて打ちやすいです。
23. bとe
これは3年出てます。まぁ、必修レベルですね。
24. aとdとe
これも類題がぱらぱら出てます。出題者は教授ではないでしょうか。
a ○ 去年はADVANCE一昨年はACCORDと出てたので、両方解説しておきます。
ACCORD 試験(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)は米国およびカナダの 77 施設
が参加した大規模ランダム化比較試験です。2 型糖尿病患者に対する血糖,血圧,脂質の厳格
な管理が心血管イベントを予防しうるかどうかを明らかにするため,血糖管理(厳格 vs 通常)に血
21
圧管理(厳格 vs 通常)または脂質管理(厳格 vs 通常)を加えて二重に検討する 2×2 ファクトリア
ルデザインで実施してます。試験途中で厳格血糖管理群の死亡率が通常血糖管理群よりも有意
に高値であることが明らかになったものです。
一方、ADVANCE 試験(Action in Diabetes and Vascular Disease: Preterax and Diamicron Modified
Release Controlled Evaluation)はアジア,オーストラリア,欧州,北米の 20 か国,215 施設が参加
して実施された大規模ランダム化比較試験である。2 型糖尿病患者に対する血糖管理および降圧
治療が大血管障害および細小血管障害を予防しうるか どうかを明らかにするため,2×2 のファ
クトリアルデザイン(厳格血糖管理 vs 通常血糖管理;高血圧の有無にかかわらず一律の降圧薬
投与 vs プラセボ)で実施されました。結果は HbA1c6.5%以下を目標 とする厳格な血糖管理は,
おもな大血管障害および細小血管障害から成る複合エンドポイントを 10%減少させ,この減少に
は腎症を 21%減少させたことが寄与したとなってます。
これが 2008 年のNEJMに同時に掲載されたので話題になったそうです。
b × DCCT Study(Diabetes Control and Complications Trial)は、1983 年から 1993 年にかけて
アメリカ及びカナダで行われました。対象となったのは 1,441 名のインスリン依存型糖尿病で、血
糖値を正常近くに維持することで網膜症・腎症・神経障害の発症や進展予防が可能かどうかが調
べられました。治療は、無作為に従来型インスリン療法と強化インスリン療法の二群に分けられま
した。
c
DECODE(Diabetes Epidemiology:Collaborative Analysis of Diagnostic Criteria in. Europe)
はヨーロッパで糖尿病の有病率について調べた 13 の調査研究をまとめて評価検討したものです。
糖尿病を診断する際に、ブドウ糖負荷後の血糖値も考慮するか、あるいは空腹時の血糖だけで
診断してよいかを調べたものです。空腹時の血糖値のみでは、心臓や脳の血管の病気を起こし
やすくなる糖代謝異常(境界型、糖尿病予備群のほか、一部の糖尿病も含まれれる)を見逃してし
まうことがわかりました。
d ○ J-DOIT3(Japan Diabetes Optimal Integrated Treatment study for 3 major risk factors of
cardiovascular diseases)は 2 型糖尿病で高血圧または高脂血症のある患者様を対象に、従来
の治療方法(従来療法)または、従来の治療法よりも目標をより厳しく設定した強力な治療方法
(強化療法)のどちらかを受けていただき、どちらが糖尿病に伴う大血管症(主に心筋梗塞や脳卒
中)の発症および進行を防止できるかどうかを調べることを 目的とした臨床試験です。
e
○ Steno-2 試験はデンマークで実施された、微量アルブミン尿を合併する二型糖尿病患者
160 人 を 対 象 と し た 試 験 で す 。 こ の 試 験 は 多 元 的 強 化 介 入 ( intensified, multifactorial
intervention)と記されているように、血糖値だけでなく血圧やコレステロール、BMI など様々な代
理マーカーをアグレッシブに治療しています。ACCORDと比較されることが多いそうです。
22
25. SIADHに関しては、小細胞癌と髄膜炎とビンクリスチンが原因となり、ADHが上昇する疾患
です。ADH過剰でPosmの低下、低Na血症、UAの低下が見られます。一方で、GFRの増加、A
NPやBNPによる近位尿細管でのNa再吸収抑制、RAA系の抑制によるNa利尿により尿中Naは
増加し、Uosmも上昇してます。
a × Htは成人男性で 40~50%、成人女性で 35~45%程度が正常値とされてます。この値だと
寧ろ脱水を示唆します。
b × 確かに水で薄まりそうですが、この値はないと思います。小児じゃないんだから。
c × 別に腎機能が悪いわけではないので、Crはあがりません。
d ○ 上述どおりUAの低下が認められます。UAは男性で3~7くらいで女性だと 2.5~6.5 くらい
ですが、2はきらないでしょう。
e ○ RAA系は抑制されます。正常値が 0.2~2.7(早朝安静時)0.2~3.9(早朝 2 時間立位歩行)
ですが、まぁ、低いですね。
26. d(?)とe
まさかこの問題にてこずるとは・・・
a × 亢進症では抑制されて低下、低下症では逆に増えてるのはいいですね。
b × 亢進症では異化の亢進で体重減少やALP上昇とともに低下します。LDLはややオチです。
低下症では逆に代謝率落ちて寒がり、便秘、Chol(LDL)が増えてるのはいいですね。
c × 低下症ではムコ多糖が筋肉に沈着して壊れて上昇します。他にも non pitting edema や嗄
声や粘液水腫心、皮膚の乾燥の原因になります。
d ○ 亢進症だと糖吸収と新生が亢進して高血糖になります。OGTTでは oxyhyperglicemia(急な
血糖の上昇)になります。で、問題の低下症。普通食欲も落ちて低血糖になります、例外的にグル
コアルブミンは上昇します。でも、abcが違うから消去法的に正解にしました。
e ○ BNPが上昇する疾患としては、本態性高血圧症、うっ血心不全、慢性腎不全、ネフローゼ
症候群、肝硬変、妊娠中毒症、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症なんかありますね。で、低
下症ですが、ムコ多糖の影響もあいまって心臓の動きも悪く心不全になります。ってことで、その
場合はBNPあがります。
27
この問題普通に鬼畜だと思います。こういうの国試受験生に解かせるのは完全に駄目だと思いま
す。僕もbの間違いに気づいてからaが正解ってことにしたくらいです。
a ○ アルドステロンの作用としてNa上昇してBP上昇してK下がるのはいいよね。実際、アルド
ステロン症状は周期性四肢麻痺もでるくらいだし。おい、なら×だろうってなりますが、year note や
朝倉お持ちの方読むとわかりますが、最近は減塩食などで低Kを呈さず、正常Kの症例が多いそ
うです。具体的に低Kを示すのは約 20%で、診断に対する感度・特異度は低い。これは卒業試験
だから許される暴挙ですね。国試ではNa↑K↓BP↑です。
23
b × アルドステロン症にはConnの3徴候ってのがあります。
1)アルドステロンの分泌過剰2)血漿レニン活性の抑制3)正常範囲の尿中 17-OHCS と 17-KS 排
泄量です。3)に関しては尿中 17-OHCS すなわちコルチゾールと 17-KS 性ホルモンは上昇してな
いってことを言ってるんですね。ってことでこれが×
たぶん、認定医とか専門医とかのレベルなんだろうね、これ。
c × 上述の通りです。
d ○ 検査の流れとしては1)レニン低下とアルドステロン上昇を確認2)立位フロセミド、カプトリ
ル試験反応なし3)局在の確認(アドステロールシンチ、副腎静脈サンプリング)です。
局在に関してはCTやシンチだと径が6mmのものまでしかわかりません。しかし、アルドステロン
産生腫瘍は3mm程度のものも多いため最終的には副腎静脈サンプリングが決めてとなります。
e ○
28. aとc
RAA系については十分ご承知だと思いますが、ARBとCa拮抗薬または利尿薬との合剤とかもあ
っていろいろ考えさせるところですね。
a ○ アンジオテンシンⅡが増えないから当然Aldも増えません。で、それを受けてレニンは増え
ます。
b × 三苫が口をすっぱくしていってるシリーズ「低Kならアルカローシス、例外は下痢とRTA」
「β刺激でレニン上昇、βブロックでレニン低下」ですね。ってことで×
c ○ アルドステロン受容体に邪魔なやつがくっついてくるから、いらいらしてRAA系活性化して
きます。したがって、スピロノラクトンにACEIやARB、DRIを重ねることもあります。この場合高K
に注意しましょう。また、スピロノラクトンの副作用としての女性化乳房は押さえておく必要があり
ます。僕の予想だとそろそろDRIダイレクトレニンインヒビターがテストにでるかなって思ってます。
アリスキレン(ラジレス)ってお薬ね。
d × 長時間作用型 Ca 拮抗薬アゼルニジピン(カルブロック)は降圧時の心拍数増加を抑制し、
輸出細動脈を拡張させて腎保護に働くことが報告されて、さらに最近はアルドステロンの分泌を抑
制することが明らかとなり臓器保護の観点から注目されています。ってことで、PACは低下しま
す。
e × 受容体でブロックされるから上流のレニン活性は上昇し、下流のアルドステロンは低下しま
す。
29. cとd
自己免疫機序が関与してると考えられてます。症状としては易疲労感、倦怠感、低血圧、低血糖、
腋毛、恥毛の減少体重減少、感染、意識障害ですね。中高年の低Naをみたら考える疾患だそう
です。
a ○ b ○ c× アジソンのことですね。ACTHは上昇ですね。 d × ステロイドは減ってる状
24
態です。ってことを考えるとクッシングの逆、好中球は減少、好酸球は増加ですね。
e ○ 自己抗体ってところでぴんときた人もいると思いますが、こいつACTH単独欠損って言いな
がら橋本病合併することがあります。したがって、TSHが高めなこともあります。
30.aとc
二次性高血圧で多い、1)アルドステロンの分泌過剰2)血漿レニン活性の抑制3)正常範囲の尿
中 17-OHCS と 17-KS 排泄量を念頭におきながら解きます。
まず、BPは高いのでdは消えます。次にアルドステロンを見ます。上昇の程度はばらばらですが
全部よさそうです。さらにレニン明らかに上昇してるbとeを消します。で、K見ると正常範囲内か低
下しているのが残ります。ってことで、見事に伏線回収。ってか、これは厳しいでしょ。正直Kに重
点置いたらアウトだし。
31. D 画像は自信なくすよね。
キーワードとしては心窩部痛⇒高Ca⇒副甲状腺腫、BP高値⇒尿中CA上昇⇒褐色細胞腫でPT
AよりMEN2Aを疑えるかですね。ちなみにこの人のDMは褐色細胞種が影響してると考えること
もできますね。で、BPに関してですが、この人アルドステロンも高いんです。したがって、原発性ア
ルドステロン症も合併してる可能性があります。
A ○ 褐色細胞腫に取り込まれてます。 B ○ 褐色細胞腫はMRIでは腫瘍血管が多く、腎臓
上極近傍に類円形の血管様陰影を呈し、T2強調で高信号らしいです。なんか、この画像だけだと
Wilms腫瘍みたいに見えてしまいますね。 C アルドステロン症の取り込みです。 D × E 腫
瘍を見てるんだと思います。
32. e
これは国試レベル。2週間前の感冒、頸部の圧痛、甲状腺機能の亢進から亜急性甲状腺炎を考
えて up take みます。
33.e
a × 第一選択は薬物療法。国試的にはブロモクリプチンを投与する。
b × PRL正常化率は 90%以上、腫瘍縮小率 50%以上が 80%とよく効く。
c × PRL抑えられたら妊娠します。
d × 増加します。
e ○ 妊娠出産を契機に正常化する例があるって朝倉に書いてありました。
34. d
これは多少議論が分かれると思いますが、内分泌糖尿病内科ってことも加味しつつ。
BMI28.7 であってメタボリックシンドロームの基準を腹囲≧85cm、高血圧≧130/85、脂質異常症
25
TG≧150、血糖値≧110 で完璧に満たしてます。
しかも、Afがあります。
eだけ論外です。abに関しては今後可能性はあるが、ただちにってのが×、でcとdですが、cもや
るべきことですが、まず基本は減量だと思います。確かにワーファリンとかやるでしょうけど、その
前に運動と食事療法でしょ。ってことで、d
35 d
今年流行ったペットボトル症候群、ペットボトルケトーシスなのはいいですね。
このケースは意識障害きたしてませんが、今後十分ありえます。国試では 100C19~21 ででてま
す。
治療は生食いれながら、速攻型インスリン静脈内持続注入です。ってことでdですね。焦ってaとか
選ばないようにこいつら、ファスティック、グルファストとかだからね。インスリンが第一選択だから
ね。
36. cとd
まず、Ca補正します。13.6+4.0-3.0=14.6 めちゃめちゃ高いです。10.2 くらいまでです上限。
まぁ、乳がんの骨転移ってのはいいよね。
症状としては、高Ca血症、低P血症、高PTHrP血症、血中PTH低下、尿中cAMP排泄増加、尿
中Ca排泄の増加、血中活性型VitDの低値です。
a × 増加してます。 b 増加してます。 c○ 減少してます。 d ○ 減少してます e × 増
加してます。病態の本質です。
37. b
吐き気、低Na、色素沈着ときたら、まぁアジソンですね。コルチゾール減っちゃってるから、ACTH
が頑張って増えてる状態。これは国試レベルだね。
38. d
これ間違えると某神経内科のドリーム先生に血祭りにあげられます。
糖入れるときには一緒にVitB1は基本です。ウェルニッケ先輩ですね。
39. 0.2
40.aとb
BMI24.4 で腹囲、BP、TGが基準を満たすメタボさんです。
ブドウ糖負荷 30 分後には血糖値が高く,インスリン分泌が低いです.そのため,OGTT における,
30 分後の血糖値の増大あたりのインスリ ン濃度の増大の比 Insulinogenic index が検討されてい
ます。
Insulinogenic index = (OGTT30 分のインスリン濃度―空腹時のインスリン濃度)/(OGTT30 分の
26
ブドウ糖濃度―空腹時のブドウ糖濃度)=(26-14)/(176-116)=12/60=0.2
知ってるか知らないか以上。僕は知りませんでしたw
で、問題はその次。
aは疑いようもありません。で、dですが、この方高いのはTGだから使うならフィブラートですね。で、
eもちょっと違うと思います。この方食事運動療法で下がると思います。
で、bかcですが、この人空腹時は問題ないけど食後過血糖が認められるので、マイルドに血糖を
上げるbがいいかなって思います。
これはみんな答え教えてください。
以上で問題解答解説を終わります。
正直、マジで厳しい試験だったと思います。
実は、この問題去年の六年の作った解答解説がHPにあります。興味ある人は適当キーワード入
れてググルと出てきます。
ですが、その解答解説がかなりミスってるって現状があってこれを作るにいたりました。
だって、前のだと追試フラグたってるんだもん。
ご意見あれば気軽にどうぞ。
自信ないのも多いです。
現在はなんと朝の4時半。明日ってか今日は9時半からカンファなんで。
卒業試験は軽く倒して国家試験に早くシフトしたいですね。
『ぼくだってなにかを変えたいんだ NEW WORLD MUSIC だいすきなキミに希望(ひかり)を
届けたい 音楽(ことば)を聴かせたい 「世界よ 変われ」』
いきものがかり「NEW WORLD MUSIC」
文責 鈴木 徹
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