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Keysight Technologies B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定

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Keysight Technologies B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定
Keysight Technologies
B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定
Keysight B2985A/B2987A エレクトロメータ/
ハイレジスタンスメータ
Technical Overview
はじめに
Keysight B2985A/B2987A エレクトロメータ/ハイレジスタンスメータは、正確な抵抗
/電流の時間変化をフロントパネルに表示して、絶縁材料の体積抵抗率/表面抵抗率の
特性評価を簡素化します。
薄膜/シート型材料の表面抵抗率/体積抵抗率測定にはKeysight 16008B 抵抗セルフィ
クスチャを使用でき、それ以外の形状の材料測定にはカスタムの抵抗率測定フィクスチャ
を使用できます。
Keysight B2985A/B2987A エレクトロメータ/ハイレジスタンスメータは10 aA(0.01 fA)
という非常に優れた電流測定分解能を備えています。また、1000 V電圧源が内蔵されて
いて、最大10PΩ(1016Ω)の抵抗を測定できます。
絶縁抵抗/表面抵抗は、(特に指定されていない限り)ASTM D257規格に従って、テス
ト電圧を印加(充電)してから60秒後に測定しますが、同時にパラメータの時間変化を測
定することが重要です。
B2985A/B2987Aはタイマートリガと演算機能を備えているので、指定した時間での測
定データを計算でき、さまざまなポイントの抵抗率データが得られます。さらに、
B2985A/B2987Aのディスプレイ上には抵抗率対テスト時間のトレンドグラフが表示さ
れ、最終的な抵抗率の値を記録するポイントまでの抵抗率の変化を確認できます。
この技術概要では、B2985A/87Aと16008Bにより、正確な抵抗率測定が非常に簡単に
行えることを紹介します。
注記:B2987Aには充電式バッテリが内蔵されているので、AC電源に接続しなくても使
用できます。
本書で使用される重要な用語:
微小電流の単位系の接頭辞:
–
–
–
–
–
–
ペタ(P)=1015
テラ(T)=1012
ギガ(G)=109
ピコ(p)=10−12
フェムト(f)=10−15
アト(a)=10−18
03 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
抵抗率測定
1. 測定の基本
抵抗率を求める基本的な測定には、体積抵抗率と表面抵抗率
の2種類があります。
各手法を以下のセクションで説明します。
体積抵抗率測定
体積抵抗率測定で使用するテストフィクスチャは、通常、電
極で構成されています(図1参照)。電圧源Vsを上部電極に印
主電極への
電流
加し、テストサンプルに流れるバルク電流Imを測定します。
体積抵抗Rvは、式Rv=Vs/Imから計算します。テストサンプ
ルからガード電極に流れるバルク電流と上側電極からガード
に流れる表面電流は漏れ電流ですが、これらの電流はVsロー
表面エッジ
の漏れ
上部電極
16008B抵抗セル
テストサンプル
(断面図)
Vs(ハイ)
側に流れ込むので、Rvの計算に使用するアンメータ電流(Im)
電圧源
の大きさには影響を与えません。
ガード電極
漏れ電流
アンメータ
主電極
Vs(ロー)
体積抵抗率ρvは以下の式から得られます。
ρv=EAR/STH×Rv。
ここで、
EAR=有効面積
STH=サンプルの厚み
図1. 体積抵抗率測定
表面抵抗率測定
表面抵抗率測定には、通常、図2の電極構成を使用します。
電圧源Vsをガードリング電極に印加し、ガード電極から主電
極に向かってテストサンプル表面上を流れるバルク電流Imを
主電極への
表面電流
測定します。表面抵抗Rsは、式Rs=Vs/Imから計算します。
上部電極
ガードリングから上部電極に流れる電流は漏れ電流ですが、
Vsロー側に流れ込むのでRsの計算に使用するアンメータの電
流(Im)の値には影響を与えません。
漏れ電流
16008B抵抗セル
テストサンプル
(断面図)
ガード電極
表面抵抗率ρsは次の式によって得られます。
ρs=EPER/GLEN×Rs。
主電極
ここで、
EPER=有効周囲長
GLEN=ギャップ長
B2985/87Aは、内蔵演算機能によりこれらのパラメータを計
算/表示できます。
図2. 表面抵抗率測定
アンメータ
電圧源
04 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
抵抗率測定特性(続き)
2. 測定サポート機能
B2985A/B2987Aには、抵抗率測定をサポートするさまざまな機能があります。
測定時間の設定
抵抗率測定は、通常、信号を印加した後、特定の時間が経過した後に行います。これは、絶縁材料の
抵抗率が通常すぐには安定値に収束しないからです。このため、すべての抵抗率仕様には測定を行っ
た時間を記載しなければなりません。特に指定されていない限り、抵抗率測定を実行する時間は、信
号を印加(充電)してから60秒後が一般的に使用されます(ASTM D257規格で規定されています)。
B2985A/B2987Aを使用すれば、励起信号の印加(充電)後、測定を実行する時間を正確に指定できます。
湿度/温度の測定
抵抗率測定は環境温度/湿度の影響を受けるので、異なる材料の抵抗率測定を比較する際はこの情報
を記録することが重要です。
B2985A/B2987Aでは、抵抗率測定データとともに環境温度/湿度を測定/記録できます。
トレンドグラフの表示
通常、抵抗率測定は電圧信号の印加後に変化するので、印加開始から終了(測定時間)まで、抵抗率の
変化を表示できれば便利です。
B2985A/B2987Aは、抵抗率の時間変化をグラフで表示できます。
05 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
16008B 抵抗セルを用いた抵抗率測定例
こ の セ ク シ ョ ン で は、B2985A/87Aと
16008B 抵抗セルフィクスチャを使用して
抵抗率を測定する方法を紹介します。
図3は、 抵 抗 率 測 定 の た め に 構 成 さ れ た
B2987Aのリアパネルと16008Bです。
16008B抵抗セル
B2987A
インターロックケーブルが接続されている
こと、N1413AのスイッチがPULL
(「フロー
ティングDUT」モード)の位置に設定されて
いることを確認してください。
高電圧出力
アンメータ
入力
16088B 体積/表面セレクタボックスによ
り体積抵抗率と表面抵抗率の測定を切り替
えられます(図4参照)。
N1413A
ハイレジ
スタンス・
メータ・
フィクスチャ・
アダプタ
インターロック
接続
16088B
体積/表面
セレクタボックス
スイッチの制御‐
PULLの位置
図3. 抵抗率測定用のB2987A/16008B構成
この例のフィクスチャのテスト電極は
16008B 抵抗セルの標準的なものです。サ
イズを以下に示します。
- 主電極:直径50 mm
- ガード:内径70 mm
体積抵抗率のテストサンプルはプラスチッ
図4. 16088B 体積/表面セレクタボックスの選択スイッチ
クフィルムで、静電気に弱いデバイスを入
れる静電気防止バッグに使用されている材
EPER
料と同じものです。
主電極
ガード電極
表面抵抗率測定のテストサンプルはゴム
シートです。
GLEN
抵抗セルの計算の詳細を図5に示します。
EAR
注記:このテストフィクスチャの詳細情報
については、以下のリンクの16008Bのマ
ニュアルを参照してください。
http://literature.cdn.keysight.com/
litweb/pdf/16008-90011.pdf
(
)
50 mm
70 mm
- EPER:実効周囲長(mm)
π x (50+70)/2 = 188.5 mm
- GLEN: ギャップ長(mm)
(70 -50)/2=10 mm
- EAR: 実効面積(mm2)
(π x (50+10)^2) /4=2827.4 mm2
- STH:サンプルの厚み(mm)
0.02 mm (20 μm)
注記:使用するテストサンプルのフィルムの厚みを
設定してください。
図5. テスト電極のサイズと抵抗率の計算パラメータ
06 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
16008B 抵抗セルを用いた抵抗率測定例(続き)
以下の例では、体積抵抗率と表面抵抗率の測定セットアップについて説明します。
この例で使用しているセットアップは、www.keysight.co.jp/find/SensitiveMeasurements からダウンロードできます。
例1. 体積抵抗率測定
以下の手順は、体積抵抗率のセットアップ/測定方法です。
B2985Aフロントパネルの操作手順
1.
16008B 抵抗セルにテストサンプルをセットします。
注記:この例で使用するのは静電気防止バッグのプラスチックフィルムです。
16088B 体積/表面セレクタボックスの選択スイッチを"Volume"位置にセットします。
2.
[View]キーを押してViewメニューのファンクションキーを表示します。次に、[Meter View]ファンクションキーを押し、[AMPS(I)]アシ
ストキーを押します。
キーを押してから、
(2)
(1)
キーを押します。
(3)
キーを押してViewファンクションキーを表示します。
3.
1.
2.
3.
(1)
(2)
(3)
(4)
[Voltage Source]フィールドが0 Vに設定されているか確認します。
設定されていない場合、フィールドポインタをVoltage Sourceの数値に移動し、電圧を編集するためにノブを押します。
フィールドポインタが緑色に変わります(EDITモード)。
電圧をに0 V設定します。矢印キーを使用して編集する桁を選択します。
(1) Voltage Sourceの値が0 Vでない場合、以下の手順を実行します。
(3) フィールドポインタが緑色(EDITモード)に変わり、
ステータス情報がEDITに変わります。
(2)
を回し、フィールドポインタをVoltage Sourceの位置に
移動します。値を編集するには
2.
を押します。
(4)
を回して電圧を0 Vに設定し、
を押して値を
決定します。
3.
1.
Status
07 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
4.
体積抵抗率および表面抵抗率の計算に使用する演算パラメータを設定します。
ステップ1. [View]キーを押して[System Menu]ファンクションキーを表示します。
ステップ2. [System Menu]キーを押してから[Function]キーを押します。
ステップ3. [Math]キーを押します。
ステップ4. [Variable]キーを押します。
5.
Math Variable入力パネルが開きます。
Indexを"01"の位置に設定します(下図のステップ"a"参照)。
下図のステップ"b"から"i"を行ってください。ステップhではIndex 7の変数を188.5
(mm)に設定してください。
b. ノブを押して
編集モードに
します。
a.
e.
c.
ノブを回して"Value"フィールドに
移動します。
ノブを回してIndex"07、EPER"
(有効周囲長)フィールドに
移動します。
d. ノブを押して
MOVEモードに
します。
f.
ノブを押してEPER値を入力します。
h. "EPER"パラメータを188.5 mmに設定します。
i. Index"08"から"10"の値に対して同じ手順を
g.
入力はノブと矢印キーによって行います。
繰り返します。
08 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
6.
上記と同じ手順でIndex 08から10まで入力すると、すべてのパラメータが下図のように設定されます。
[Apply]を押してから[OK]キーを押して値を保存し、Math Variable入力パネルを閉じます。
抵抗率のすべての演算パラメータが設定されます。
[Apply]を押してから [OK]キーを押すと、Math Variable入力パネルが
設定され閉じます。
7.
測定テスト電圧を設定します。
(1) [Meter View]ファンクションキーを押します。
(2) 次に、[More ...1 of 3]アシストキーを2回押すと、[More ...3 of 3]ソフトキーが表示されます。
(3) [Show VS Func.]アシストキーを押します。VS Functionメニューが表示されます。
(1)
を押してから、
(2)
キーを2回押すと
が表示されます。
.
キーを押します。
(3)
3.
2.
1.
8.
VSファンクションをEDITモードにし、[LINEAR SINGLE]アシストキーを選択します。
(1) VS FUNCTIONで
を押すと、アシストキーメニュー
が変わります。
を回してカーソルをVS FUNCTIONに移動します。
(2)
アシストキーを押します。
2.
3.
1.
09 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
9.
下図に示されている手順に従って掃引パラメータを設定します。
(1) 信号の形状を表すインジケーターがリニアのシングル掃引に変わっています。
(2) 次のように掃引パラメータを編集します。
- Start:500 V
- Stop:500 V
- Points: 1
(3) [Hide VS Func]アシストキーを押します。
VSレンジ設定モードが開きます。
(4) フィールドポインタを"Spot Source Range"に移動し、ノブを押してフィールドをEDITモードに変更します。
(5) [+1000 V]アシストキーを押してVS電圧源レンジを1000 Vに設定します。
1.
5.
3.
2.
4.
10. (1)
(2)
(3)
(4)
VS Source Rangeは、1000 Vレンジが設定されていることを示しています。
[More ...3 of 3]アシストキーを2回押すと、[More ...2 of 3]が表示されます。
[Show Trigger]アシストキーを押します。
トリガモードをクリックしてEDITモードに変更します。アシストキーが
トリガ選択メニューに変わります。
(5) [MANUAL]アシストキーを押します。
(6) トリガモードがマニュアルモードに変わります。
3.
4.
2.
1.
6.
11. Manual Triggerパラメータ入力フィールドが開きます。
この例では、トリガを5秒間隔に設定し、最後のサンプリングは60秒で行うようにします。
(1) マニュアルトリガのパラメータを次のように変更します。
Measure-Count: 13
Measure-Delay:500 ms(バイアス電圧の出力後、500 msの遅延を設定)
Measure-Period:5 (
s サンプリングを5秒おきに実行)
Source-Count::1(開始‐終了)
Measure/Source Trigger:AUTO
(2) [Hide Trigger]アシストキーを押します。
(3) [Show Roll]アシストキーを押して測定の準備を行います。
メータ表示の他に、ロール表示の画面がディスプレイの下半分に表示されます。
5.
10 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
3.
2.
1.
12. オプションセットアップ
湿度センサや熱電対を使用している場合、B2985A/87Aのリアパネルに接続してテスト環境の湿度/温度を測定できます。
注記:湿度は抵抗率測定rに大きな影響を与えるので、抵抗率を測定する環境を制御していない場合は湿度をモニタする必要があります。
13. 出力をオンにします。
(1) Voltage Sourceの[On/Off]キーを押して、0 Vを出力します。
(2) Ammeterの[On/Off]キーを押して、アンメータを接続します。
(3) 電流が自動的に1回測定されます。
注記:湿度/温度センサが接続されている場合は、このデータも表示されます。
2.
(1) 電圧源をオン
(2) アンメータをオン
1.
(3) 測定は自動的に実行されます。
14. [OHMS(R)]アシストキーを押して抵抗の測定パラメータを変更します。
a. メータ表示の単位を"Ω"に変更します。
b. 以下の手順で演算機能を設定して体積抵抗率を計算します。
下図のbセクションの(1) ∼ (3)のステップに従ってください。
b. 体積抵抗率の演算設定:
(1) フロントパネルの
キーを押します。
Math Expressionパネルがディスプレイに表示されます。
a. 抵抗測定設定:
[OHMS(R)]アシストキーを押します。測定モードが
抵抗モードに変わります。
(2)
ノブを押すと、編集モードに変わります。
(3) "VRESISTIVITY"演算機能までスクロールして
ノブを押します。
1.
2.
3.
11 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
c. 次に、抵抗率演算機能で測定データを表示する"単位"の
文字を設定します。
以下の(1)∼(3)に従ってください。
(1)
ノブを回して、フォーカスをUnitの入力フィールドに
移動します。
(2)
ノブを押して、Ωを表す単位である"O"を入力します。
(3) [OK]キーを押すとVRESISTIVITY演算ファンクションが設定されます。
15. "MATH"インジケーターは、VRESISTIVITYファンクションが設定されていることを示しています。
演算機能で計算されたデータが測定データのメイン・ディスプレイ部に表示されます。
抵抗データは測定データのセカンダリ・ディスプレイ部に表示されます。
体積抵抗率
抵抗
16. 以下の操作で体積抵抗率測定を実行します。
[Single]測定ボタンを押します。
体積抵抗率測定は5秒おきに60秒まで実行されます。
抵抗率の単位"PO"はPΩ/cmを表します。
注記:体積抵抗率の大きさはΩcmで表示されます。
12 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例1. 体積抵抗率測定(続き)
[Single]キーを押します。[ARM]インジケータが点灯し掃引測定が開始されます。
注記:
1 . この例ではロール表示に抵抗が表示されています。 演算データはロール表示
できません。
2 . [Run/Stop]キーを押すと、[AUTO]インジケータが点灯し、Voltage Sourceの値に
よるスポット測定が繰り返されます。
ロール表示で抵抗データのトレンドがプロットされます。
注記:ロール表示で演算データのプロットはできませんが、測定データのトレンドを確認するのに便利です。
17. 演算データをグラフ表示でプロットします。
以下の手順を実行して体積抵抗率対充電時間をプロットします。
キーを押して、Viewファンクションキーを表示します。
(1)
(2)
キーを押してグラフ表示にします。
(3)
ノブを使用して軸を次のように設定します。
Y : MATH
X : t (s)
以下のグラフが表示されます。
注記:測定中に演算データをリアルタイムにプロットすることはできません。
掃引測定終了後に、演算データ対時間が自動的にプロットされます。
13 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例2. 表面抵抗率測定
表面抵抗率測定は体積抵抗率測定を本質的に同じですが以下の例外があります。
以下の違いに注意して、例1に記載されている手順を参照してください。
1.
16008B 抵抗セルにテストサンプルをセットします。
注記:この例で使用するテスト材料はゴムシートです。
16088B 体積/表面セレクタボックスの選択スイッチを"Surface"位置にセットします。
2.
以下の手順で演算機能を設定して表面積抵抗率を計算します。
下図に従って、ステップ(1)から(4)を実行してください。
b. 表面抵抗率の演算設定:
(1) フロントパネルの
キーを押します。
Math Expressionパネルがディスプレイに表示されます。
ノブを押すと、編集モードに変わります。
(2)
(3) "SRESISTIVITY"演算機能までスクロールします。
(4) [OK]キーを押すとSRESISTIVITY演算機能が設定されます。
1.
2.
4.
3.
3.
表面積抵抗率測定を開始します。
[Single]測定ボタンを押します。
表面積抵抗率測定は5秒おきに60秒まで実行されます。
抵抗率の単位"PO"はPΩを表します。
[Single]キーを押します。[ARM]インジケータが点灯し掃引測定が開始されます。
注記:
1. この例ではロール表示に抵抗が表示されています。 演算データはロール表示できません。
14 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
例2. 表面積抵抗率測定(続き)
4.
グラフ結果を表示します。
キーを押して、Viewファンクションキーを表示します。
(1)
キーを押してグラフ表示にします。
(2)
(3)
ノブを使用して軸を次のように設定します。
Y : MATH
X : t (s)
以下のグラフが表示されます。
例3. テストセットアップの保存
テスト設定/テストセットアップを内部メモリまたは外部USBデバイスに保存でき、すべてを再入力
しなくてもテストセットアップを再利用できます。
以下の例は、内部メモリにセットアップを保存する手順です。
1.
[Save]キーを押します。ポップアップウィンドウが現れ"Select memory location to be saved"
とメッセージが表示されます。
2.
測定器の一番下に表示されているファンクションキーのうちの1つを押して、現在のセットアッ
プを保存する内部メモリ位置を選択します。
後で、[Recall]キーを押してセットアップを選択すれば、セットアップをリコールできます。
キーを押して、メモリキーのうちの1つを選択して
セットアップを保存します。
保存したセットアップは
リコールできます。
キーを押せば
15 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
まとめ
Keysight B2985A/B2987A エレクトロメータ/ハイレジスタンスメータは、16008B 抵抗セル
フィクスチャと組み合わせて使用でき、表面抵抗率/体積抵抗率による材料特性評価が向上しま
す。さらに、使いやすいグラフィカル・ユーザー・インタフェースと優れた測定確度も備えてい
ます。
Keysight B2985A/B2987A エレクトロメータ/ハイレジスタンスメータは、最大10 PΩ(1016Ω)
の抵抗を測定でき、最大1000 Vのテスト電圧を供給できます。
テスト電圧を印加した後の遅延時間は、ASTM D257規格で規定されている60秒以外の値も自由
に指定できます。
B2985A/B2987Aの内蔵演算機能により、使用しているテストフィクスチャとサンプルの寸法で
測定データを計算して、体積抵抗率と表面抵抗率の両方を表示できます。
タイマートリガとトレンドグラフ機能により、特殊な最先端の材料/デバイスを特性評価するの
に必要な柔軟性も実現しています。
16 | Keysight | B2985A/87Aによる絶縁材料の抵抗率測定 - Technical Overview
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www.keysight.co.jp/find/b2900a
© Keysight Technologies, 2015
Published in Japan, June 9, 2015
5992-0124JAJP
0000-00DEP
www.keysight.co.jp
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